JPWO2006115122A1 - 粉粒体帯電制御装置及び該方法 - Google Patents
粉粒体帯電制御装置及び該方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2006115122A1 JPWO2006115122A1 JP2007514605A JP2007514605A JPWO2006115122A1 JP WO2006115122 A1 JPWO2006115122 A1 JP WO2006115122A1 JP 2007514605 A JP2007514605 A JP 2007514605A JP 2007514605 A JP2007514605 A JP 2007514605A JP WO2006115122 A1 JPWO2006115122 A1 JP WO2006115122A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charging
- granular material
- powder
- charge control
- control unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J8/00—Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
- B01J8/0015—Feeding of the particles in the reactor; Evacuation of the particles out of the reactor
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J8/00—Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
- B01J8/008—Details of the reactor or of the particulate material; Processes to increase or to retard the rate of reaction
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2208/00—Processes carried out in the presence of solid particles; Reactors therefor
- B01J2208/00743—Feeding or discharging of solids
- B01J2208/00752—Feeding
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2208/00—Processes carried out in the presence of solid particles; Reactors therefor
- B01J2208/00743—Feeding or discharging of solids
- B01J2208/00769—Details of feeding or discharging
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2208/00—Processes carried out in the presence of solid particles; Reactors therefor
- B01J2208/00796—Details of the reactor or of the particulate material
- B01J2208/00805—Details of the particulate material
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
- Catching Or Destruction (AREA)
Abstract
本発明は、粉粒体の帯電状態を制御し得る粉粒体帯電制御装置及び粉粒体帯電制御方法を提供する。本発明に係る粉粒体帯電制御装置は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数が異なる第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aを有し、接地した帯電制御部14を備える。
Description
本発明は、粉粒体の帯電状態を制御し得る粉粒体帯電制御装置及び粉粒体帯電制御方法に関する。
粉粒体の帯電は、静電粉体塗装、電子写真及び粉体流量計測等の様々な技術に利用されているが、気相系で粉粒体を取り扱う場合、凝集、付着及び粉塵爆発等の様々な取り扱い上の阻害要因として作用する。そのため、気相系で粉粒体を取り扱う技術において、帯電量やその分布等の粉粒体の帯電状態を制御することが要請されている。
特許文献1には、粉体を帯電する粉体帯電装置として、粉体を気流に乗せ、帯電機能材料に衝突接触させて帯電させる粉体帯電装置が開示されている。
また、粉粒体の帯電量は、伝統的なファラデーケージを用いて測定されてきたが、近年、個々の粒子の大きさと帯電量とを同時に測定し得る装置(electrical-single particle aerodyneamic relaxation time analyzer、以下「E−SPARTアナライザ」と略記する。)が開発され、統計的に処理することによって帯電量の分布の解析が可能となっている(非特許文献1)。
ところで、上記のように粉粒体の帯電状態を制御することが要請されているが、上記特許文献1の粉体帯電装置は、粉体を帯電し得るが、その帯電状態を制御することは可能となっていない。
特開2003−098822号公報
M.K.Mazumder,R.E.Ware,T.Yokoyama,B.J.Rubin,D.Kamp,"Measurement of particles size and electrostatic charge distribution on toners using E−SPART analyzer",IEEE Trans.Indust.Appl.27.1991,p611−619
本発明は、上記事情に鑑みて為された発明であり、粉粒体の帯電状態を制御し得る粉粒体帯電制御装置及び粉粒体帯電制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る粉粒体帯電制御装置は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材を有し、接地した帯電制御部を備えるものである。そして、本発明の他の一態様に係る粉粒体帯電制御方法は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体を互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材に衝突接触させることによって前記粉粒体の帯電状態を制御するものである。
ここで、粉粒体とは、サブミクロン単位から約5ミリ以下の大きさの球形、紡錘形、円筒形、円錐台形及び平板形等の任意形状の粉体及び粒体をいう。
このような構成の粉粒体帯電制御装置及び粉粒体帯電制御方法は、帯電量やその分布等の粉粒体の帯電状態を制御することができる。
まず、本発明の原理について以下に説明する。
(原理)
本発明では、粉粒体の帯電状態は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材を有し、接地した帯電制御部によって制御される。
本発明では、粉粒体の帯電状態は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材を有し、接地した帯電制御部によって制御される。
粉粒体を気流に乗せて速度を与え、帯電材に衝突接触させると、粉粒体と帯電材との仕事関数Wの差に基づく電位差により表面電荷が正負に分離して帯電する。気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に互いに仕事関数の異なる第1及び第2帯電材が有ると、粉粒体は、衝突接触により、第1帯電材で第1帯電量に帯電し、第2帯電材で第2帯電量に帯電する。そして、これに伴って、第1帯電材は、粉粒体の電荷と異符号であって第1帯電量に帯電し、第2帯電材は、粉粒体の電荷と異符号であって第2帯電量に帯電するが、接地されているので、第1及び第2帯電材の各電荷は、除去され0電位に維持される。このため、粉粒体は、帯電量やその分布等の粉粒体の帯電状態が制御される。
理論的には、次のように解析される。気流中に含まれる粉粒体の帯電は、帯電材に衝突接触を繰り返すことによって増加する一方、帯電量の増加に伴って緩和してゆくので、長さLの帯電材を、衝突接触を繰り返しながら通過した場合における粉粒体単位質量当たりの帯電量qmは、式1によって表される。
ここで、qm0は、帯電材に進入する初期状態における粉粒体単位質量当たりの帯電量(初期電荷)であり、qm∞は、帯電材を、衝突接触を繰り返しながら通過した結果その帯電量が飽和(平衡)した場合(飽和(平衡)状態)における粉粒体単位質量当たりの帯電量(飽和帯電量、平衡帯電量)であり、L0は、帯電定数である。
第1帯電材Aの長さを△LA、初期電荷をqmA0、飽和帯電量をqmA∞、帯電定数をL0Aとし、第2帯電材Bの長さを△LB、初期電荷をqmB0、飽和帯電量をqmB∞、帯電定数をL0Bとすると、第1帯電材Aを、衝突接触を繰り返しながら通過した場合における粉粒体の単位質量当たりの帯電量qmA、及び、第2帯電材Bを、衝突接触を繰り返しながら通過した場合における粉粒体の単位質量当たりの帯電量qmBは、それぞれ式2及び式3によって表される。
図1は、本発明に係る粉粒体帯電制御装置及び該方法における帯電状態の制御を説明するための図である。粉粒体が第1帯電材Aによって正に帯電し、第2帯電材Bによって負に帯電し、そして、初期電荷qmA0及び初期電荷qmB0を0とすると、式2は、例えば、図1(A)の最初の立上り曲線Aであり、式3は、例えば、図1(A)の最初の立下り曲線Bで表される。
N番目の第2帯電材Bの出口(第2帯電材Bを通過後)における粉粒体の単位質量当たりの帯電量qmB、Nは、N番目の第1帯電材Aの出口(第1帯電材Aを通過後)における粉粒体の単位質量当たりの帯電量をqmA、Nとすると、式4によって表される。
また、N+1番目の第1帯電材Aの出口における粉粒体の単位質量当たりの帯電量qmA、N+1は、式5によって表される。
これら式4及び式5による論理計算結果が図1である。図1(A)は、第1帯電材Aの長さ△LAと第2帯電材Bの長さ△LBとが等しい場合(△LA=△LB)において、それらの長さ△LA、△LBを種々に変えた場合における帯電制御部の粉粒体の帯電状態を表す式4及び式5による理論計算結果を示す。実線は、△LA=△LB=0.25mの場合を示し、破線は、△LA=△LB=0.5mの場合を示し、二点鎖線は、△LA=△LB=1mの場合を示し、一点鎖線は、△LA=△LB=2mの場合を示す。
図1(B)は、第1帯電材Aの長さ△LAが第2帯電材Bの長さ△LBの2倍である場合(△LA=2×△LB)において、それらの長さ△LA、△LBを種々に変えた場合における帯電制御部の粉粒体の帯電状態を表す式4及び式5による理論計算結果を示す。実線は、△LA=2×△LB=0.5mの場合を示し、破線は、△LA=2×△LB=1mの場合を示し、二点鎖線は、△LA=2×△LB=2mの場合を示す。
このように式4及び式5によって帯電制御部内における粉粒体の帯電状態が論理的に計算され得る。従って、粉粒体の帯電量の分布が所望の帯電量の分布となるように式4及び式5に基づいて第1及び第2帯電材A、Bの個数及び長さを設計することによって帯電制御部内における粉粒体の帯電量の分布が制御される。
また、N番目の第1帯電材Aの出口における粉粒体の単位質量当たりの帯電量qmA、NとN+1番目の第1帯電材Aの出口における粉粒体の単位質量当たりの帯電量qmA、N+1とを等しいとすることによって、第1帯電材Aの出口における粉粒体の単位質量当たりの帯電量の収束値q* mA、Nが求められ、式6によって表される。同様に、第2帯電材Bの出口における粉粒体の単位質量当たりの帯電量の収束値q* mB、Nが求められ、式7によって表される。
式6及び式7を用いることによって帯電制御部内における粉粒体の帯電量qを収束値q* mA、Nと収束値q* mB、Nとの間に制御することもできる。第1帯電材Aの長さ△LAと第2帯電材Bの長さ△LBとを等しくした場合、帯電制御部が接地されているので、図1(A)に示すように、粉粒体の帯電量は、電荷0を中心に、式6で与えられる収束値q* mA、Nと式7で与えられる収束値q* mB、Nとの間に分布する。また、第1帯電材Aの長さ△LAが第2帯電材Bの長さ△LBの2倍にした場合、帯電制御部が接地されているので、図1(B)に示すように、粉粒体の帯電量は、式6で与えられる収束値q* mA、Nと式7で与えられる収束値q* mB、Nとに応じて決定される所定値を中心に、式6で与えられる収束値q* mA、Nと式7で与えられる収束値q* mB、Nとの間に分布する。
さらに、帯電制御部の出口における粉粒体の帯電量が所望の帯電量となるように式4及び式5に基づいて第1及び第2帯電材A、Bの個数及び長さを設計することによって帯電制御部の出口における粉粒体の帯電量を制御することもできる。ここで、帯電制御部の出口における粉粒体の帯電量を制御する場合、粉粒体の帯電量を収束させた後に、所望の帯電量に制御した方が、初期電荷を無視することができるため、より精度よく粉粒体の帯電量を制御することができる。
ここで、帯電定数L0は、式1及び図1から分かるように、曲線Aの立上りの傾き(曲線Bの立下りの傾き)に関する値であり、粉粒体の第1及び第2帯電材に対する相対速度の大小、粉粒体と第1及び第2帯電材との接触時間の大小、粉粒体と第1及び第2帯電材との接触の際の相互作用の大小等によって決定される値である。このため、第1帯電材Aの仕事関数WAと第2帯電材Bの仕事関数WBとの差が大きいほど、粉粒体の帯電量をより短い長さ△LAの第1帯電材Aで飽和帯電量qmA∞に飽和させることができ、より短い長さ△LBの第2帯電材Bで飽和帯電量qmB∞に飽和させることができる。そして、粉粒体の帯電量をより少ない第1及び第2帯電材A、Bの組で収束させることもできる。このような帯電定数L0は、例えば、単一の帯電材に粉粒体を通過させ、その帯電量を計測し、計測結果と式1とをフィッティングすることによって求めることができる。同様にして飽和帯電量qm∞も求めることができる。
次に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(実施形態)
図2は、実施形態における粉粒体帯電制御装置の構成を示す図である。図3は、実施形態における帯電制御部の構成を示す図である。図3(A)は、帯電制御部の外観構成を示し、図3(B)は、第1及び第2帯電材の配置の様子を示す図である。
図2は、実施形態における粉粒体帯電制御装置の構成を示す図である。図3は、実施形態における帯電制御部の構成を示す図である。図3(A)は、帯電制御部の外観構成を示し、図3(B)は、第1及び第2帯電材の配置の様子を示す図である。
図2において、粉粒体帯電制御装置1は、気流生成部11と、粉粒体供給部12と、粉粒体含有気流生成部13と、帯電制御部14とを備えて構成される。
気流生成部11は、気流を生成する機器である。気流生成部11は、本実施形態では、例えば、装置外から空気を取り入れこの取り入れた空気から塵等の異物を除去するフィルタ(Filter)111と、フィルタ111からの空気に圧力を加えて圧縮することによって空気の流れ(気流)を生成するコンプレッサ(Compressor)112と、コンプレッサ112からの空気の湿度を低減するコンデンサ(Condenser)113と、コンデンサ113からの空気に水の粒子(霧、ミスト)が含まれている場合にこれを空気から分離して除去し、このミストを除去した空気を粉粒体含有気流生成部13に供給するミストセパレータ(Mist separator)114とを備えて構成される。本実施形態では、気流を生成する際に空気を用いたが、空気に代えて、帯電状態を制御された粉粒体の用途に応じた気体を用いてよい。
粉粒体供給部12は、粉粒体を供給する機器である。粉粒体供給部12は、本実施形態では、例えば、一定量、連続的に粉粒体を供給するテーブルフィーダ(Table feeder)を備えて構成される。
粉粒体含有気流生成部13は、気流生成部11で生成した気流に、粉粒体供給部12から供給される粉粒体を含ませて、粉粒体を含む気流を帯電制御部14に導入する機器である。粉粒体含有気流生成部13は、本実施形態では、例えば、気流生成部11のミストセパレータ114から供給される気流によって生じる負圧を利用して粉粒体供給部12のテーブルフィーダから一定量の粉粒体を吸い込み、この吸い込んだ粉粒体をミストセパレータ114から供給される気流中に分散させてエアロゾル流を生成し、そして、この生成したエアロゾル流を帯電制御部14に供給するエジェクタ(Ejector)を備えて構成される。
帯電制御部14は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体を互いに仕事関数Wが異なる第1及び第2帯電材A、Bに衝突接触させることによって粉粒体の帯電状態を制御する機器であり、気流中に含まれる粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数Wが異なる第1及び第2帯電材A、Bを有し、接地した部材を備える。帯電材は、粉粒体が接触することによってこれらの表面電荷が正負に分離して粉粒体を帯電させる帯電機能を持つ材料である。帯電制御部14は、本実施形態では、例えば、図3に示すように、導電性を有する材料(例えば、金属や合金や導電性の有機材料等)から成り、粉粒体を含む気流が流入する流入口143aと、帯電状態が制御された粉粒体が流出する流出口144aとを備え、内面に第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aを交互に長尺方向に有する直状の円筒管14aである。なお、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aは、円筒管14aの内面に例えばメッキ法によってコーティング(被覆)される。また例えば、第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aは、円筒管14aの内面に例えば蒸着によってコーティングされる。また例えば、第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aは、第1帯電材A141aを含むペースト(又はペイント)及び第2帯電材B142aを含むペースト(又はペイント)を内面に塗布することによってコーティングされる。また例えば、第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aは、第1帯電材A141aの板(例えば薄板)及び第2帯電材B142aの板(例えば薄板)を内面に接着剤で貼ることによってコーティングされる。また例えば、第1帯電材A141aの円筒管及び第2帯電材B142aの円筒管を交互に直列に接続することによって直状の円筒管14aを構成してもよい。円筒管は、例えば、接着剤によって接続される。また例えば、円筒管は、円筒管の両端にフランジを設けフランジをネジ留めすることによって接続される。第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aの厚さは、円筒管14aを構成する材料の影響が及ばないように設定することが好ましく、たとえ円筒管14aを構成する材料の影響が及んだとしても、第1帯電材A141aの部分と第2帯電材B142aの部分との仕事関数WA、WBに相違が有るように設定される。
第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aは、帯電機能を有し互いに仕事関数WA、WBが異なれば、どのような材料でもよい。第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aとしては、例えば、ステンレス鋼、真鍮(brass)、窒化チタン(TiN)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、カーボン(炭素、C)を混入したテフロン(カーボン混入テフロン)及びカーボンを混入したナイロン(カーボン混入ナイロン)等を挙げることができる。テフロンやナイロンにカーボンを混入するのは、粉粒体を帯電させた結果、円筒管14aに帯電した電荷を接地へ逃がすためであり、この目的を達するように混入するカーボンの量が設定される。なお、テフロンは、登録商標である。
このような材料の仕事関数Wを大きい順に並べると、発明者らの実測によると、白金>(ステンレス鋼、窒化チタン)>(真鍮、ニッケル)、カーボン混入テフロン>カーボン混入ナイロン、であった。
また、粉粒体の帯電は、粉粒体の材料と帯電体の材料とに依存する。例えば、粉粒体がアルミナの場合では、発明者らの実測によると、帯電材がステンレス鋼の場合には粉粒体は正に帯電し、帯電材が真鍮の場合には粉粒体は負に帯電する。
ここで、各材料の仕事関数は、学術文献や日本で発行されているいわゆる理科年鑑等に開示されているが、購入した各材料の原材料や円筒管14aの内面に実際に配置された原材料は、汚染等の何らかの原因によって仕事関数Wが文献値としばしば異なることがある。そのため、仕事関数Wを実測した上で用いることが好ましい。仕事関数Wは、公知の任意の測定法によって計測すればよい。例えば、仕事関数Wは、導電性の容器とこの容器に電気的に接続した基準電極(例えば金(Au)製)とを用意し、仕事関数Wを測定する粉粒体を容器に詰めて容器と基準電極とを対向させ、容器と基準電極との電位差を測定することによって仕事関数Wを求める接触電位差測定法によって計測する。
帯電制御部14内における粉粒体の帯電量の分布を制御する場合には、第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aの個数及び長さ△LA、△LBは、上述したように、粉粒体の帯電量の分布が所望の帯電量の分布となるように式4及び式5に基づいて設計される。
また、帯電制御部14の出口における粉粒体の帯電量を制御する場合には、第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aの個数及び長さ△LA、△LBは、上述したように、粉粒体の帯電量が所望の帯電量となるように式4及び式5に基づいて設計される。
このような構成の粉粒体帯電制御装置1では、気流生成部11で気流が生成され、粉粒体供給部12から供給された粉粒体がこの生成された気流に粉粒体含有気流生成部13で含有され、粉粒体を含む気流が生成される。この生成された粉粒体を含む気流は、帯電制御部14に導入される。粉粒体は、帯電制御部14の内面に衝突接触を繰り返すことによって、第1帯電材A141aで第1帯電量に帯電し、第2帯電材142aで第2帯電量に帯電する。第1帯電材A141a及び第2帯電材B142aの個数及び長さ△LA、△LBが式4及び式5に基づいて設計されているので、帯電制御部14内における粉粒体の帯電量の分布が収束又は未収束で所望の帯電量の分布となり、粉粒体の帯電状態が制御される。あるいは、帯電制御部14の出口における粉粒体の帯電量が所望の帯電量となり、粉粒体の帯電状態が制御される。このように本実施形態の粉粒体帯電制御装置1は、帯電量やその分布等の粉粒体の帯電状態を制御することができる。
(実施例)
次に、実施例について説明する。図4は、帯電制御部の他の構成を示す外観斜視図である。本実施例では、粉粒体帯電制御装置1は、図2に示す構成であるが、帯電制御部14に図3に示す構成の代わりに図4に示す構成を用いた。この図4に示す帯電制御部14は、導電性を有する材料から成り、粉粒体を含む気流が流入する流入口143bと、帯電状態が制御された粉粒体が流出する流出口144bとを備え、内面に第1帯電材A141b及び第2帯電材B142bを交互に長尺方向に有する螺旋状の円筒管14bである。このように円筒管14bを螺旋状にすることにより、気流中に含まれる粉粒体が遠心力によってより確実に内面に衝突接触するので、直状の円筒管14aよりも、帯電状態の制御がより理論値に合ったものとなり、粉粒体の帯電状態をより高精度に制御することができる。また、円筒管14bを螺旋状にすることにより直状の円筒管14aよりも帯電定数L0を小さくすることができるから、直状の円筒管14aに較べてコンパクト(小型)に帯電制御部14を構成することができる。
次に、実施例について説明する。図4は、帯電制御部の他の構成を示す外観斜視図である。本実施例では、粉粒体帯電制御装置1は、図2に示す構成であるが、帯電制御部14に図3に示す構成の代わりに図4に示す構成を用いた。この図4に示す帯電制御部14は、導電性を有する材料から成り、粉粒体を含む気流が流入する流入口143bと、帯電状態が制御された粉粒体が流出する流出口144bとを備え、内面に第1帯電材A141b及び第2帯電材B142bを交互に長尺方向に有する螺旋状の円筒管14bである。このように円筒管14bを螺旋状にすることにより、気流中に含まれる粉粒体が遠心力によってより確実に内面に衝突接触するので、直状の円筒管14aよりも、帯電状態の制御がより理論値に合ったものとなり、粉粒体の帯電状態をより高精度に制御することができる。また、円筒管14bを螺旋状にすることにより直状の円筒管14aよりも帯電定数L0を小さくすることができるから、直状の円筒管14aに較べてコンパクト(小型)に帯電制御部14を構成することができる。
そして、帯電制御部14から流出した粉粒体をサンプリングし、このサンプリングした粉粒体の径および帯電量をE−SPARTアナライザ(ホソカワミクロン製)で測定した。
図5は、E−SPARTの測定原理を説明するための図である。図5において、測定セル200の中には、所定の周波数(例えば1kHz)で音波振動する電極203、204が配設されている。粉粒体205は、粉粒体帯電制御装置1の帯電制御部14から流入口201を介してこの測定セル200に流入され、電極203、204によって発生した音波による空気振動に従って振動しながら降下してこの電極203、204間を通過し、流出口202から流出される。この際に、慣性の大きな粉粒体ほど音波から遅れて振動し、位相遅れが生じる。そして、電極203、204間に所定の直流電圧を印加すると、粉粒体205は、その径及び帯電量の大きさと電界強度とに応じて振動しながら全体として気流の流れる方向から偏って移動する。このため、これら粉粒体205の位相遅れと偏流度とを、粉粒体205にレーザ光206を照射してレーザドップラ法によって測定することで粉粒体205の径と帯電量の分布とを同時に測定することができる。
即ち、径Dp、質量Mpの粉粒体がuasinωtで振動する直流電極203、204間を通過する際の運動方程式は、水平方向の速度νp、緩和時間τp、カニンガムのスリップ補正係数Cc、気体の粘性係数μ、粒子密度ρpとすると、式8及び式9で与えられる。
式8の定常解は、式10及び式11で与えられる。
また、式9及び式11から粉粒体の空気力学的径Dpが式12のように計算される。
従って、粉粒体の振動νpの位相遅れθを測定することにより、式12から個々の粉粒体の空気力学的径Dpが求められる。
また、流体抵抗とのつりあいから、径Dp、帯電量qの粉粒体が電界強度Eの中を浮遊する際の定常速度νEは、式13で与えられる。
従って、移動速度成分を測定することにより、式13からq/Dpが得られ、これと先に求めたDpとから帯電量qが求められる。
図6及び図7は、螺旋状の円筒管の長さと粉流体の帯電量との関係を示す図である。各図の横軸は、メートル単位で表す螺旋状の円筒管の長さを示し、各図の縦軸は、C/kg単位で表す帯電量を示す。また、図6の●は、実験値を示し、実線は、計算結果を示す。図7の○は、実験値を示し、破線は、計算結果を示す。
図6(A)は、第1帯電材A141bが真鍮(brass)であり、第2帯電材B142bがステンレス鋼(SUS316)であって、第1帯電材A141bの長さ△LAと第2帯電材B142bの長さ△LBとが1対1の割り合い(△LA=△LB=0.5m)である場合を示す。
図6(B)は、第1帯電材A141bがステンレス鋼(SUS316)であり、第2帯電材B142bが真鍮(brass)であって、第1帯電材A141bの長さ△LAと第2帯電材B142bの長さ△LBとが1対1の割り合い(△LA=△LB=0.5m)である場合を示す。
図7(A)は、第1帯電材A141bが真鍮(brass)であり、第2帯電材B142bがステンレス鋼(SUS316)であって、第1帯電材A141bの長さ△LAと第2帯電材B142bの長さ△LBとが1対1の割り合い(△LA=△LB=1.0m)である場合を示す。
図7(B)は、第1帯電材A141bがステンレス鋼(SUS316)であり、第2帯電材B142bが真鍮(brass)であって、第1帯電材A141bの長さ△LAと第2帯電材B142bの長さ△LBとが1対1の割り合い(△LA=△LB=1.0m)である場合を示す。
図6及び図7から分かるように、実験値は、理論値とほぼ一致している。
(変形形態)
次に、帯電制御部14の変形形態について説明する。図8乃至図11は、帯電制御部の他の構成を示す外観斜視図である。図9(A)は、外観斜視図であり、図9(B)〜(E)は、上面図である。
次に、帯電制御部14の変形形態について説明する。図8乃至図11は、帯電制御部の他の構成を示す外観斜視図である。図9(A)は、外観斜視図であり、図9(B)〜(E)は、上面図である。
帯電制御部14は、上述では、図3に示す直状の円筒管14aや図4に示す螺旋状の円筒管14bの形態であるが、他の形態でもよく、例えば、図8乃至図11に示す形態でもよい。要は、帯電制御部14は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数Wが異なる第1及び第2帯電材が備えられていればよい。
例えば、図8に示す形態では、帯電制御部14は、導電性を有する材料から成り、粉粒体を含む気流が流入する流入口143c、143c’と、帯電状態が制御された粉粒体が流出する流出口144c、144c’とを備え、内面に第1帯電材A141c、141c’及び第2帯電材B142c、142c’を周方向に有し、接地された直状の円筒管14c、14c’である。図8(A)は、第1帯電材A141cの周方向の長さと第2帯電材B142cの周方向の長さとが1対1である円筒管14cから成る帯電制御部14を示す。図8(B)は、第1帯電材A141c’の周方向の長さと第2帯電材B142c’の周方向の長さとが3対1である円筒管14c’から成る帯電制御部14を示す。
このような円筒管14c、14c’から成る帯電制御部14から流出する粉粒体の単位質量当たりの帯電量qmA,Nは、△LA=n×△LBとすると、式14によって表される。
また例えば、図9に示す形態では、帯電制御部14は、導電性を有する材料から成り、側面153dの一方端に形成された流入口143dから、接線方向で粉粒体を含む気流が内部に流入するように、側面153dの一方端に設けられた流入部151dと、側面153dの他方端に形成された流出口144dから、この流入口143dから流入した粉粒体を含む気流が接線方向で内部から流出するように、側面153dの他方端に設けられた流出部152dとを備え、内面に第1帯電材A141d及び第2帯電材B142dを周方向に有し、接地された円筒缶14dである。図9(C)は、第1帯電材A141dの周方向の長さと第2帯電材B142dの周方向の長さとが1対1である円筒缶14dから成る帯電制御部14を示す。図9(D)は、第1帯電材A141dの周方向の長さと第2帯電材B142dの周方向の長さとが3対1である円筒管14d’から成る帯電制御部14を示す。図9(E)は、第1帯電材A141dの周方向の長さと第2帯電材B142dの周方向の長さとが1対1であって、第1帯電材A141d−1、141d−2及び第2帯電材B142d−1、142d−2を交互に周方向に有する円筒缶14d”から成る帯電制御部14を示す。
このような円筒缶14dから成る帯電制御部14は、図4に示す螺旋状の円筒管14bから成る帯電制御部14と同様の効果が得られると共に、螺旋状の円筒管14bよりも簡単に製作することができる。
また例えば、図10(A)に示す形態では、帯電制御部14は、導電性を有する材料から成り、側面153eの一方端に形成された流入口143eから、接線方向で粉粒体を含む気流が内部に流入するように、側面153eの一方端に設けられた流入部151eと、側面153eの他方端に形成された流出口144eから、この流入口143eから流入した粉粒体を含む気流が接線方向で内部から流出するように、側面153eの他方端に設けられた流出部152eとを備え、流入部151eに近い面(上面)154eの半径が流出部152eに近い面(底面)155eの半径よりも大きい円錐台状であって、内面に第1帯電材A141e及び第2帯電材B142e(不図示)を周方向に有し、接地された円筒缶14eである。第1帯電材A141e及び第2帯電材B142eの配置は、例えば、図9(C)乃至(E)のように適宜配置される。
図9に示す円筒缶14dから成る帯電制御部14では、流入口143dから流入した粉粒体は、円筒缶14dの内面と衝突接触するので、減速して流出口144dから流出するが、図10(A)に示すように円筒缶14eを先細りの円錐台状の形状とすることにより、円筒缶14dの内面と衝突接触することによって減速する速度を補償することができる。
そして、図10(A)に示す形態において、側面153eに対し電位を持つ電極161をさらに内蔵するように構成してもよい。このような帯電制御部14は、例えば、図10(B)に示すように、図10(A)に示す円筒缶14eに、導電性を有する材料から成る棒状の電極161を円筒缶14eの軸心にさらに備える円筒缶14e’で構成され、可変の直流電源162によって直流電圧がこの電極161に印加される。ここで、側面153eと電極161とが電気的に絶縁するように、絶縁性を有する材料で面154e、155eが構成されたり、電極161が絶縁性を有する材料を介して面154e、155eに接続されるように構成される。
図3、図4、図8、図9及び図10(A)に示す構成では、接地するので、上述したように、粉粒体の帯電量は、式6で与えられる収束値q* mA、Nと式7で与えられる収束値q* mB、Nとに応じて決定される所定値を中心に、式6で与えられる収束値q* mA、Nと式7で与えられる収束値q* mB、Nとの間に分布するが、図10(B)に示す構成では、電極161によってこの所定値に初期電位(オフセット電位)を与えずらすことができる。なお、図9に示す構成において、このような電極161をさらに設けてもよい。
また例えば、図11に示す形態では、帯電制御部14は、導電性を有する材料から成り内面に第1帯電材A141fを有する直状の円筒管171fと、導電性を有する材料から成り外面に第2帯電材B142fを有する直状の棒172fとを備え、円筒管171fの内面と棒172fの外面との間に粉粒体を含む気流が流れるように棒172fが配置され、粉粒体を含む気流が流入する流入口143fと帯電状態が制御された粉粒体が流出する流出口144fとが構成される。例えば、粉粒体を含む気流の流れを実質的に妨げないように、円筒管171fの内面から棒172fの外面へ周方向に所定の間隔を空けて複数本のスポークが設けられる。また、棒172fの代わりに円筒管でもよい。このような構成によっても粉粒体の帯電状態を制御することができる。
本明細書は、上記のように様々な発明を開示しているが、そのうち主な発明を以下に纏める。
本発明の一態様に係る粉粒体帯電制御装置は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材を有し、接地した帯電制御部を備えるものである。そして、本発明の他の一態様に係る粉粒体帯電制御方法は、気流中に含まれる帯電対象の粉粒体を互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材に衝突接触させることによって前記粉粒体の帯電状態を制御するものである。このような構成の粉粒体帯電制御装置及び粉粒体帯電制御方法は、帯電量やその分布等の粉粒体の帯電状態を制御することができる。
そして、上述の粉粒体帯電制御装置において、前記気流を生成する気流生成部と、前記粉粒体を供給する粉粒体供給部と、前記気流生成部で生成した気流に前記粉粒体供給部から供給される粉粒体を含ませて粉粒体を含む気流を前記帯電制御部に導入する粉粒体含有気流生成部とをさらに備える。このような構成の粉粒体帯電制御装置は、粉粒体を含ませた気流を帯電制御部に流入させることができ、その粉粒体の帯電状態を制御することができる。
また、これら上述の粉粒体帯電制御装置において、前記帯電制御部は、内面に前記第1及び第2帯電材を交互に長尺方向に有する直状の管である。あるいは、これら上述の粉粒体帯電制御装置において、前記帯電制御部は、内面に前記第1及び第2帯電材を周方向に有する直状の管である。あるいは、これら上述の粉粒体帯電制御装置において、前記帯電制御部は、内面に第1帯電材を有する直状の第1管と、外面に第2帯電材を有する直状の棒又は第2管とを備え、前記第1管の内面と前記棒又は第2管の外面との間に前記粉粒体を含む気流が流れるように前記棒又は第2管が前記第1管に内蔵されている。このような構成の粉粒体帯電制御装置は、その粉粒体の帯電状態を制御することができる。
さらに、これら上述の粉粒体帯電制御装置において、前記帯電部制御は、内面に前記第1及び第2帯電材を交互に長尺方向に有する螺旋状の管である。このような構成の粉粒体帯電制御装置は、帯電制御部を螺旋状にすることにより、気流中に含まれる粉粒体が遠心力によってより確実に内面に衝突接触するので、直状の場合よりも、帯電状態の制御がより理論値に合ったものとなり、粉粒体の帯電状態をより高精度に制御することができる。また、帯電制御部を螺旋状にすることにより直状の場合よりも帯電定数L0を小さくすることができるから、帯電制御部は、直状の場合に較べてコンパクト(小型)に構成され得る。
そして、これら上述の粉粒体帯電制御装置において、前記帯電制御部は、接線方向で前記粉粒体を含む気流が流入するように側面の一方端に設けられた流入部と、前記流入部から流入した前記粉粒体を含む気流が接線方向で流出するように前記側面の他方端に設けられた流出部とを備え、内面に前記第1及び第2帯電材を周方向に有する円筒缶である。このような構成の粉粒体帯電制御装置は、上述の帯電制御部が螺旋状である場合と同様の効果が得られると共に、螺旋状の場合よりも簡単に製作することができる。また、この粉粒体帯電制御装置において、前記帯電制御部は、前記流入部に近い面の半径が前記流出部に近い面の半径よりも大きい円錐台状の円筒缶である。このような構成の粉粒体帯電制御装置は、帯電制御部を先細りの円錐台状の形状とすることにより、内面と衝突接触することによって減速する速度を補償することができる。さらに、これらの粉粒体帯電制御装置において、前記帯電制御部は、側面が接地され、前記側面に対し電位を持つ電極をさらに内蔵する。このような構成の粉粒体帯電制御装置は、式6で与えられる収束値q* mA、Nと式7で与えられる収束値q* mB、Nとに応じて決定される所定値に電極によって初期電位(オフセット電位)を与え、この所定値をずらすことができる。
本願発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本願発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。従って、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明によれば、帯電量やその分布等の粉粒体の帯電状態を制御する粉粒体帯電制御装置及び粉粒体帯電制御方法が提供される。
Claims (10)
- 気流中に含まれる帯電対象の粉粒体が衝突接触する面に、互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材を有し、接地した帯電制御部を備えること
を特徴とする粉粒体帯電制御装置。 - 前記気流を生成する気流生成部と、
前記粉粒体を供給する粉粒体供給部と、
前記気流生成部で生成した気流に前記粉粒体供給部から供給される粉粒体を含ませて粉粒体を含む気流を前記帯電制御部に導入する粉粒体含有気流生成部とをさらに備えること
を特徴とする請求項1に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 前記帯電制御部は、内面に前記第1及び第2帯電材を交互に長尺方向に有する直状の管であること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 前記帯電部制御は、内面に前記第1及び第2帯電材を交互に長尺方向に有する螺旋状の管であること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 前記帯電制御部は、内面に前記第1及び第2帯電材を周方向に有する直状の管であること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 前記帯電制御部は、接線方向で前記粉粒体を含む気流が流入するように側面の一方端に設けられた流入部と、前記流入部から流入した前記粉粒体を含む気流が接線方向で流出するように前記側面の他方端に設けられた流出部とを備え、内面に前記第1及び第2帯電材を周方向に有する円筒缶であること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 前記帯電制御部は、接線方向で前記粉粒体を含む気流が流入するように側面の一方端に設けられた流入部と、前記流入部から流入した前記粉粒体を含む気流が接線方向で流出するように前記側面の他方端に設けられた流出部とを備え、内面に前記第1及び第2帯電材を周方向に有し、前記流入部に近い面の半径が前記流出部に近い面の半径よりも大きい円錐台状の円筒缶であること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 前記帯電制御部は、側面が接地され、前記側面に対し電位を持つ電極をさらに内蔵すること
を特徴とする請求項6又は請求項7に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 前記帯電制御部は、内面に第1帯電材を有する直状の第1管と、外面に第2帯電材を有する直状の棒又は第2管とを備え、前記第1管の内面と前記棒又は第2管の外面との間に前記粉粒体を含む気流が流れるように前記棒又は第2管が前記第1管に内蔵されていること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉粒体帯電制御装置。 - 気流中に含まれる帯電対象の粉粒体を互いに仕事関数が異なる第1及び第2帯電材に衝突接触させることによって前記粉粒体の帯電状態を制御すること
を特徴とする粉粒体帯電制御方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005122811 | 2005-04-20 | ||
JP2005122811 | 2005-04-20 | ||
PCT/JP2006/308122 WO2006115122A1 (ja) | 2005-04-20 | 2006-04-18 | 粉粒体帯電制御装置及び該方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2006115122A1 true JPWO2006115122A1 (ja) | 2008-12-18 |
Family
ID=37214743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007514605A Pending JPWO2006115122A1 (ja) | 2005-04-20 | 2006-04-18 | 粉粒体帯電制御装置及び該方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2006115122A1 (ja) |
TW (1) | TW200706238A (ja) |
WO (1) | WO2006115122A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101778796B (zh) * | 2007-04-27 | 2012-11-14 | 得克萨斯大学体系董事会 | 多孔颗粒及其制备方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5651975Y2 (ja) * | 1976-12-10 | 1981-12-04 | ||
DD271611A3 (de) * | 1987-10-27 | 1989-09-13 | Verkehrswesen Hochschule | Spruehpistole mit elektrokinetischer pulveraufladung |
JPH05192612A (ja) * | 1992-01-22 | 1993-08-03 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 粉体塗料の供給装置及び摩擦帯電装置 |
JP3370511B2 (ja) * | 1996-05-17 | 2003-01-27 | 日立造船株式会社 | 摩擦帯電装置 |
JPH1034027A (ja) * | 1996-07-24 | 1998-02-10 | Mita Ind Co Ltd | 静電被膜形成用ガン及び静電被膜形成装置 |
JP2006158381A (ja) * | 2004-11-09 | 2006-06-22 | Kozo Fujita | 殺菌装置及び殺菌方法 |
-
2006
- 2006-04-18 JP JP2007514605A patent/JPWO2006115122A1/ja active Pending
- 2006-04-18 WO PCT/JP2006/308122 patent/WO2006115122A1/ja active Application Filing
- 2006-04-20 TW TW095114117A patent/TW200706238A/zh unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW200706238A (en) | 2007-02-16 |
WO2006115122A1 (ja) | 2006-11-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Wasisto et al. | Portable cantilever-based airborne nanoparticle detector | |
Wang et al. | An aerosol sensor for PM1 concentration detection based on 3D printed virtual impactor and SAW sensor | |
JP2002542032A (ja) | 一様な少量の微小粉末の製造のための方法および装置ならびにそのようにして製造された物品 | |
Lu et al. | Studies on ultrasonic microfeeding of fine powders | |
US9753013B2 (en) | Charged particle detector | |
Ngo et al. | Measurement of PM 2.5 mass concentration using an electrostatic particle concentrator-based quartz crystal microbalance | |
US7361212B2 (en) | Electrostatic precipitator | |
Kim et al. | MEMS-based particle detection system for measuring airborne ultrafine particles | |
JPWO2006115122A1 (ja) | 粉粒体帯電制御装置及び該方法 | |
Lee et al. | Microfluidic ultrafine particle dosimeter using an electrical detection method with a machine-learning-aided algorithm for real-time monitoring of particle density and size distribution | |
Vekteris et al. | Experimental investigation of processes in acoustic cyclone separator | |
Song et al. | Ultrasonically aided electrospray source for charged particles approaching monodisperse distributions | |
Yuan et al. | Continuous feeding of powders with vibration and pneumatic pressure assistance for laser-based additive manufacturing processes | |
CN113728219B (zh) | 具有串联微量天平的细颗粒传感器 | |
US7311753B2 (en) | Method and device for the production of particles from liquid starting materials | |
Beleca et al. | Investigation of electrostatic properties of pharmaceutical powders using phase Doppler anemometry | |
CN205506606U (zh) | 一种基于3d打印技术的虚拟冲撞器与微粒分离与浓度检测器 | |
JP2010188257A (ja) | 粉粒体帯電装置 | |
CN206670696U (zh) | 气体流量传感器 | |
JP4889745B2 (ja) | 静電選別装置および静電選別方法 | |
EP3308137B1 (en) | Particle mobility analyzer | |
Torczynski et al. | The virtual cyclone: A device for nonimpact particle separation | |
Lua | Particle characteristics of a stable fluidized bed aerosol generator | |
Cheng et al. | Development of a microsampler suitable for aerial collection of aerosol particles | |
MK | E-SPART analyzer: Its performance and applications to powder and particle technology processes |