JPWO2006104202A1 - 通信制御方法及びアドレス管理ノード並びにモバイルノード - Google Patents

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Abstract

MN(モバイルノード)がホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HA(ホームエージェント)を経由してMNとCN(コレスポンデントノード)との間で伝送されるパケットの通信経路の最適化を実現する技術が開示され、この技術によればMN10に割り当てられている複数のホームアドレスを管理するHA20が、例えばISP1やISP2の通信状況などを検出して、MNからHAを経由してCN15に送信されるパケット伝送において、MNからHAに送信されるカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに設定されるホームアドレスを選択する。MNは、このホームアドレスを上記の内部パケットの送信元アドレスに設定することで、HAでデカプセル化された後に転送されるパケットは、通信状況の良いISP1又はISP2を経由してCNに届けられるようになる。

Description

本発明は、IP(Internet Protocol)を用いた通信を行う通信制御方法及びアドレス管理ノード並びにモバイルノードに関し、特に、マルチホーム機能及びモバイル機能の両方を実装したアドレス管理ノード及びモバイルノード並びにこれらのノード間で行われる通信の制御を行う通信制御方法に関する。
従来、複数のインターネットサービスプロバイダ(ISP:Internet Service Provider)との接続を持つ、マルチホームと呼ばれる構成が存在する。特に、サイトがマルチホームの構成を持っている状態はサイトマルチホームと呼ばれている。また、以降では、マルチホームの構成を持っているサイトはマルチホーミングサイト、マルチホーミングサイトに属するサブネット(サブネットワーク)はサイトマルチホーミングネットワークと呼ぶこととする。
以下、図16を参照しながら、サイトマルチホームについて説明する。図16は、従来の技術におけるサイトマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図である。
図16には、複数のISP(ISP1及びISP2)とコネクションを持っており、それらを通してIPネットワークであるインターネット1601への接続性を保持しているサイト1が図示されている。このサイト1は、サブネットA及びサブネットBを有している。したがって、サイト1はマルチホーミングサイトであり、サブネットA、Bはサイトマルチホーミングネットワークである。
サイトマルチホームは、インターネット1601への接続経路を多重化することができる技術であり、サイトマルチホームを利用することによって、サイト1内の通信ノード1602からインターネット1601への接続性における耐障害性を高めることができるなどの効果が生じる。例えば、サイト1内の通信ノード1602は、ISP1及びISP2の2つのISPを経由してインターネット1601に接続したり、インターネット1601を経由して通信相手(CN:Correspondent Node)と通信を行ったりすることが可能なように構成されている。
図16に図示されているサイト1には、ISP1及びISP2のそれぞれからプレフィックス(ネットワークプレフィックス)が通知されるため、サイト1に属するサブネット内では、それらの複数のプレフィックスが利用可能となる。これにより、例えばサブネットAに接続する通信ノード1602は、ISP1及びISP2のそれぞれのプレフィックスから構成されるアドレスを複数生成することができる。
通信ノード1602は、マルチホームによる効果を得るために、必要に応じて通信に使用するアドレスを切り替える必要がある。マルチホームによる効果は、送信パケットの場合は、送信元アドレスによって経由するISPを定め、受信パケットの場合は、あて先アドレスによって経由するISPを定めることによって実現される。
一方で、現在、IETF SHIM6 Working Groupでは、サイトマルチホームによってマルチホームの状態にある通信ノードが、複数のアドレスを用いて通信相手と通信を行うための方法として、ネットワークレイヤの内部で複数のアドレスの管理を行い、上位レイヤに対しては1つの識別子にマッピングすることで、アドレスが複数存在することを隠蔽する方法が提案されている(例えば、下記の非特許文献1を参照)。
また、通信ノードがアドレスを切り替える要因としては、下記の非特許文献2に記載されているように、例えば、TCP(Transfer connection Protocol)レイヤから、Ack(Acknowledgement)メッセージが受信されないことを理由とする、コネクションの切断などの明示的な通知が発生した場合や、現在使用中のISPに起因する障害が発生した際のリカバリを行う場合、ISPの負荷を分散させる場合、さらには輻輳制御を行う場合など、通信状況による様々な切り替え理由が発生した場合などが考えられる。
また、MN(Mobile Node:モバイルノード)、CN(通信相手)、及び、MNのアドレスを管理するHA(Home Agent:ホームエージェント)、ホームネットワークなどにおけるPreference情報(プリファレンス情報)の内容によって、使うべきISPが変わった場合(つまり、通信ノード側、又はHAを含むネットワーク側から生じる通信状況以外の切り替え理由が発生した場合など)の様々な要因も考えられる。また、これらの切り替え理由が発生した後に、新たに使用するアドレスを選択する方法として、下記の非特許文献3に記載されているような静的な選択を行う方法や、非特許文献2に記載されているように、例えば、アドレスの到達可能性を動的にチェックした結果を用いるなどの方法を用いることが可能である。
通信ノードが送信元アドレスを切り替えて通信相手に対してパケットを送信するためには、その通信相手に対して、切り替えに使用する複数のアドレスを事前に通知しておく必要があるが、この情報を通知するメッセージに関しても非特許文献1の中で言及されている。なお、通信相手が、送信元である通信ノードの複数のアドレスを知る方法としては、非特許文献1の提案による方法だけでなく、例えば下記の非特許文献4に記載されているモバイルIPのバインディングアップデートメッセージなどの別のプロトコルに係るメッセージ内に含めて通知する方法を用いることもできる。これにより通信相手は、異なる送信元アドレスがセットされたパケットでも、同一の通信ノードが送信したパケットであることを認識することが可能となる。
次に、非特許文献4に記載されているモバイルIP(Mobile IP)について簡単に説明する。モバイルIPにおける通信ノードであるMNは、自身のホームネットワークから、少なくとも1つのHoA(Home Address:ホームアドレス)を割り当てられている。このMNが別のサブネットワーク(フォーリンネットワーク)へ移動した場合、少なくとも1つのCoA(Care−of Address:気付アドレス)をその移動先のサブネットワーク上で取得し、そのCoAとホームネットワーク上で割り当てられたHoAとの関連を示す情報(バインディング情報)をホームネットワーク上のHAに通知する。これにより、HAが、MNのHoAあてに送信されたパケットを代理受信して、CoAあてへ転送してくれるため、MNは、フォーリンネットワーク上に存在する場合でも、HoAあてのパケットを受信することが可能となる。
また、フォーリンネットワークに移動したMNがパケットを送信する場合には、パケットをHAあてにカプセル化してカプセル化パケット(外部パケット)を生成して送信する。図17は、従来の技術におけるMNがCNに対してパケットを送信する場合に生成するカプセル化パケットの一例を示す図である。図17に図示されているように、カプセル化パケットのヘッダ(外部ヘッダ)のあて先アドレスにはHAのアドレスが設定され、送信元アドレスにはMNのCoAが設定される。一方、内部パケットは、CNに届けられるパケットそのものであるため、あて先アドレスにはCNのアドレスが設定され、送信元アドレスにはMNのHoAが設定される。
外部ヘッダのあて先アドレスに設定されたHAは、MNによって送信されたカプセル化パケットを受信した後、デカプセル化を行って内部パケットを取り出し、それを転送する。内部パケットは、CNによってMNからのパケットとして通常通り受信される。これにより、MNは、フォーリンネットワーク上にいたとしても、MNのHoAを送信元アドレスに設定したパケットを、CNに送信することが可能となる。
また、MNのホームネットワークがサイトマルチホーミングネットワークである場合、そのホームネットワーク上では、複数のプレフィックスが有効となるため、MNはホームアドレスとして複数のアドレスを使用することが可能となる。MNが移動していないとき(すなわち、MNが自身のホームネットワークに接続しているとき)は、接続しているネットワーク(ホームネットワーク)そのものがサイトマルチホームネットワークであるため、通信相手との間で交換したアドレス情報や通信状況を考慮して、MNが使用するのが望ましいアドレス(好適アドレスと呼ぶこともある)を判断することが可能である。
Erik Nordmark,Marcelo Bagnulo,"Multihoming L3 Shim Approach",draft−ietf−multi6−l3shim−00.txt,10 Jan 2005. J.Arkko,"Failure Detection and Locator Selection in Multi6",draft−ietf−multi6−failure−detection−00.txt,January 2005. R.Draves,"Default Address Selecion for Internet Protocol version 6(IPv6)",RFC3484,February 2003. Johnson,D.B.,Perkins,C.E.,and Arkko,J.,"Mobility Support in IPv6",RFC3775,June 2004.
しかしながら、複数のISPによってサイトマルチホーミングネットワークとなっているホームネットワークに属していて、複数のHoAを保持しているMNが、移動後にフォーリンネットワーク上から通信相手にパケットを送信する際に、複数のISPのいずれかにおいて、障害によるサービス停止、輻輳状態の変化、さらには各ISP間のローミング状態の変化など、状態の悪化と受け取れる事態が発生しているような場合には、その状態の悪いISPのプレフィックスから構成されたHoAを、使用するアドレスとして選択すると、パケットの送受信において不達や遅延が発生してしまう可能性がある。
この場合、MNのHAも同一のホームネットワーク上に存在し、複数のアドレスを取得することができるため、移動後のMNがカプセル化パケットをHAへ送信する際、あて先アドレスに設定するアドレスによって、HA側の経由するISPが決まる。このため、MN−HA間では、マルチホーミングプロトコルによってアドレス情報の交換などが行われるが、その目的は、MN−HA間の通信に対して、HAによるサイトマルチホーミングの効果を適用するためであり、MN−HA間で交換される情報の中には、MNのホームネットワークにおけるサイトマルチホーミングに関する情報は含まれていない。
つまり、ホームネットワークに対してインターネットへの接続を提供している複数のISPにおいて、パケットの伝送に使用する際に不適切なISP又は望ましいISPが存在しているにもかかわらず、MNはホームネットワークに接続していないため、ホームネットワーク上の状況などに関する情報を知ることができない。以上の要因から、MNはカプセル化パケットの内部ヘッダの送信元アドレスに設定するべきHoAを判断することができないため、内部パケットが不適切なISPを経由して送信されてしまうという課題が生じる。
また、HAが転送するパケットは、MNが送信したカプセル化パケットの内部パケットに相当するため、MNが何らかの判断基準に基づいて設定した送信元アドレスに従って、転送パケットが経由するISPが決まる。このとき、通常1つのHAが管理しているMNは多数存在するため、HAは、様々なネットワークへ移動している複数のMNを同時に管理している。内部パケットの送信元アドレスの設定は、基本的にそれぞれのMNの判断に依存しているため、複数のMNを管理しているHAは、特定のISPを経由するパケットだけでなく、他のISPを経由するパケットも区別なく転送しているといえる。これにより、HAは通常のパケット転送処理の結果として、転送したパケットに対して生じる各ISPからの影響を逐次把握することができる。
一方、MNは、内部パケットの送信元アドレスとして自身が使用しているISPの状況を知ることはできるものの、使用を中断しているISPや、存在そのものを知らないISPの状況までを知ることはできない。また、MNが複数のインタフェースを持っており、それぞれのインタフェースが各ISPに対応している場合、MNは、内部パケットの送信元アドレスとして使用していないISPの状況を確認するためには、その都度対応するインタフェースをアクティブにし、シグナルを送信しなければならないため消費電力やトラフィック量が増大する。さらに、この状況は、MNが保持しているそれぞれのインタフェースが別々のISPが提供する別々のホームネットワークに属している場合でも同様であり、あるISP(ホームネットワーク)の状況を知るためには対応するインタフェースをアクティブにし、シグナルを送信しなければならない。
上記課題に鑑み、本発明は、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路の最適化を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の通信制御方法は、モバイルノードと、前記モバイルノードに割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理ノードとを有する通信システムにおける通信制御方法であって、
前記アドレス管理ノードが、前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得する選択条件情報取得ステップと、
前記モバイルノード及び前記アドレス管理ノードのいずれか一方が、前記選択条件情報に基づいて前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択ステップと、
前記モバイルノードが、前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記ホームアドレス選択ステップで選択された前記好適ホームアドレスを設定するステップとを、
有している。
この構成により、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路の最適化が可能となる。
さらに、本発明の通信制御方法は、上記の構成に加えて、前記選択条件情報が、前記アドレス管理ノードが存在するサイトが接続しているISPの動作状態を示す動作状態情報、前記ISPにおいて輻輳が発生しているか否かを示す輻輳情報、前記ISPのローミング情報、前記パケットの転送先の状況を示す内部パケット転送先状況情報、前記ISPの優先度を示す優先度情報、前記ISP内の通信経路のQoSパスの状態を示すQoSパスの状態情報、前記パケットの転送先への到達状況を示す到達状況情報、前記アドレス管理ノードと前記ISPとの間の接続リンクの安定性を示す接続リンク安定性情報のうちの少なくとも1つである。
この構成により、HAが取得可能な様々な条件に基づいて、MNから所定の通信相手に対して送信されるカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに設定されるアドレスの選択を行うことが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明のアドレス管理ノードは、モバイルノードのホームアドレスを管理するアドレス管理ノードであって、
前記モバイルノードに対して割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理手段と、
前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件取得手段と、
前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報に基づいて、前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択手段と、
前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するホームアドレス通知手段とを、
有している。
この構成により、HAは、MNから送信されるカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスを、MNに対して通知することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記モバイルノードの通信に係る障害を検出し、前記モバイルノードが送信パケットに送信元アドレスとして設定する前記好適ホームアドレスの変更の必要性を判断する障害検出手段を有し、
前記障害検出手段によって前記好適ホームアドレスの変更が必要である旨が決定された場合に、前記ホームアドレス選択条件取得手段が新たな選択条件情報を取得し、前記ホームアドレス選択手段が前記好適ホームアドレスを新たに選択し、前記好適ホームアドレスの変更が必要な場合に、前記ホームアドレス通知手段が前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている。
この構成により、HAは、MNの通信に係る障害に応じて、好適ホームアドレスの選択を変更することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記モバイルノードから、前記好適ホームアドレスの要求を受信する要求受信手段を有し、
前記モバイルノードから前記好適ホームアドレスの要求を受けた場合に、前記ホームアドレス通知手段が前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている。
この構成により、HAは、MNからの要求を受けて、好適ホームアドレスを通知することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記モバイルノードからプリファレンス情報を受信するプリファレンス情報取得手段を有し、
前記ホームアドレス選択手段が、さらに前記プリファレンス情報に基づいて、前記好適ホームアドレスを選択するように構成されている。
この構成により、HAは、さらにMN側で把握されるプリファレンス情報に応じて、好適ホームアドレスの選択を変更することが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明のアドレス管理ノードは、モバイルノードのホームアドレスを管理するアドレス管理ノードであって、
前記モバイルノードに対して割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理手段と、
前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件取得手段と、
前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報を、前記モバイルノードに対して通知する選択条件情報通知手段とを、
有している。
この構成により、HAは、MNから送信されるカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスの選択条件情報を、MNに対して通知することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記好適ホームアドレスの設定に対して影響を及ぼす、前記モバイルノードの通信に係る障害を検出する障害検出手段を有し、
前記ホームアドレス選択条件取得手段が、前記障害検出手段によって検出された前記モバイルノードの通信に係る障害に起因して発生する新たな選択条件情報を取得し、前記選択条件情報通知手段が、前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報を、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている。
この構成により、HAは、MNの通信に係る障害によって発生した選択条件情報を、MNに対して通知することが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明のモバイルノードは、アドレス管理ノードから複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
前記アドレス管理ノードから、前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを受信するホームアドレス受信手段と、
前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記好適ホームアドレスを設定する送信元アドレス設定手段とを、
有している。
この構成により、MNは、自身が送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスを、HAから取得することが可能となる。
さらに、本発明のモバイルノードは、上記の構成に加えて、前記アドレス管理ノードに対して、前記好適ホームアドレスの要求を送信する要求送信手段を有している。
この構成により、MNは、HAに対して、好適ホームアドレスの通知を要求することが可能となる。
さらに、本発明のモバイルノードは、上記の構成に加えて、前記アドレス管理ノードに対して、プリファレンス情報を送信するプリファレンス情報送信手段を有している。
この構成により、MNは、MN側で把握されるプリファレンス情報を、HAに対して通知することが可能となる。
さらに、本発明のモバイルノードは、上記の構成に加えて、アドレス管理ノードから複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
アドレス管理ノードから、モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件受信手段と、
前記ホームアドレス選択条件受信手段によって受信された前記選択条件情報に基づいて、前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択手段と、
前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記好適ホームアドレスを設定する送信元アドレス設定手段とを、
有している。
この構成により、MNは、自身が送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスの選択条件情報を、HAから取得することが可能となる。
本発明は、上記の構成を有しており、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路を最適化できるようにするという効果を有している。
本発明の第1〜第3の実施の形態に共通するネットワークの構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第1の例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第2の例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第1の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第2の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図 従来の技術におけるサイトマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図 従来の技術におけるMNが通信相手に対してパケットを送信する場合に生成するカプセル化パケットの一例を示す図
以下、図面を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施の形態について説明する。まず、図1を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施の形態に共通するネットワークの構成について説明する。図1は、本発明の第1〜第3の実施の形態に共通するネットワークの構成の一例を示す図である。
図1には、IPネットワークであるインターネット11、インターネット11とサイトを結ぶ4つのISP(Internet Service Provider:インターネットサービスプロバイダ)、これらのISPを介してインターネット11に接続されている3つのサイトが図示されている。なお、識別を可能とするため、4つのISPをそれぞれISP1、ISP2、ISP3、ISP4と記載し、3つのサイトをサイト1、サイト2、サイト3と記載する。
サイト1はISP1及びISP2を介して、サイト2はISP3を介して、サイト3はISP4を介して、それぞれインターネット11に接続されている。また、サイト1にはネットワーク1、サイト2にはネットワーク2、サイト3にはネットワーク3が属している。
さらに、図1には、これらのネットワーク1〜ネットワーク3のいずれかに接続することが可能なMN(Mobile Node:モバイルノード)10と、ネットワーク3に接続しているCN(Correspondent Node:通信相手ノード)15とが図示されている。
また、ネットワーク1上にはHA(Home Agent:ホームエージェント)20が存在している。さらに、MN10は、ネットワーク1をホームネットワークとし、かつHA20によって管理されている移動可能なノードである。すなわち、ネットワーク1は、HA20によって管理されるMN10のホームネットワークとして機能している。なお、以降では、MN10を主体とする説明を行うため、ネットワーク1をホームネットワークと呼び、MN10が移動後に接続するネットワーク2をフォーリンネットワークと呼ぶこともある。
図1に示されているように、サイト1は、ISP1及びISP2の2つのISPを介してインターネット11に接続されており、いわゆるマルチホーミングサイトの構成を有している。サイト1に属するホームネットワーク上では、ISP1及びISP2の両方から通知されているプレフィックスが利用可能であり、MN10は、それらのプレフィックスから構成される複数のHoA(Home Address:ホームアドレス)を保持することが可能である。
なお、以降では、ISP1〜ISP4のそれぞれが通知しているプレフィックスを、PFにISPの番号を付加した記号で表すことにする。すなわち、ISP1が通知するプレフィックスはPF1、ISP2が通知するプレフィックスはPF2、ISP3が通知するプレフィックスはPF3、ISP4が通知するプレフィックスはPF4と表す。
また、MN10が保持するアドレスのプリフィックスや、そのアドレスがHoA及びCoAのどちらであるかが明確になるように、MN10が保持するアドレスを、PFにISPの番号を付加した記号と、HoA又はCoAとを組み合わせて表すことにする。すなわち、例えば、サイト1が通知するプレフィックスによって構成されているHoAはPF1.HoAと表すことにする。なお、図1に示すMN10は、ISP1及びISP2の両方から通知されているプレフィックスによって構成される2つのHoA(PF1.HoA及びPF2.HoA)を保持している。また、CN15のアドレスはPF4.CNと表すことにする。
以下、図1に図示されているネットワーク構成において、MN10がフォーリンネットワークに接続している際に、HA20を介してCN15と通信を行う場合を想定して、本発明の第1〜第3の実施の形態の説明を行う。したがって、この場合にMN10がCN15に対して送信するパケットは、CN15あてのパケットを内部パケットとして含み、HA20あてにカプセル化されたパケットとなる。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図である。なお、図2に図示されているMN10は、図1中のMN10に対応している。図2に示すMN10は、送受信部201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202、マルチホーミング情報保持部203、カプセル化内部パケット生成部204、カプセル化外部パケット生成部205、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206を有している。また、図2では、MN10内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
送受信部201は、無線通信を介してネットワーク(例えばMN10のホームネットワークやフォーリンネットワーク)と接続し、それらのネットワーク内の任意のノード、及びISPを介して、他のネットワークに接続している任意のノードとの通信を行うための機能である。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202は、HA20から通知されたマルチホーミング情報通知メッセージ(図3を参照)に関する処理を行う機能である。
図3は、本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。HA20からMN10に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、図3に図示されているように、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、HA20の複数アドレス情報を挿入するフィールド(HA複数アドレス情報フィールド)と、MN10が使用することが望ましいHoA情報(適切なHoA情報)を挿入するフィールド(好適HoA情報フィールド)とを有している。
マルチホーミング情報通知メッセージの好適HoA情報フィールドには、HA20によって選択された、MN10が使用することが望ましいHoA情報が含まれる。マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202は、このHoA情報を取得後、マルチホーミング情報保持部203に対してHoA情報を供給するとともに、このHoA情報を保持するように指示を行う。
また、さらに、HA20自身がサイトマルチホーミングによって複数のアドレスを保持している場合、HA20は、マルチホーミング情報通知メッセージのHA複数アドレス情報フィールド内に、自身が保持する複数のアドレスに関する情報なども同時に含めることが可能である。この場合、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202は、HoA情報と同様に複数のアドレスに関する情報などに関しても、マルチホーミング情報保持部203に対して供給し、保持するように指示を行うことが可能である。
また、マルチホーミング情報保持部203は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202から通知された、MN10が使用することが望ましいHoA情報、及びその他の通知された情報を保持する機能である。図4A及び図4Bには、マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルの一例が図示されている。
図4A及び図4Bは、本発明の第1の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの一例を示す図である。マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルは、HA20やその他のノード(例えばCN15)から通知された複数アドレス情報などのマルチホーミング情報は、通知メッセージの送信元ノード(すなわち、HAやその他のノード)ごとに管理される。なお、ノードを特定する情報としては、アドレスやその他の識別情報(ID)などを用いることが可能である。
図4Aには、マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルのHA20に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにHA20のIPアドレス/IDに関連付けられて、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202から供給された、MN10が使用することが望ましいHoA情報、及びHA20の複数アドレス情報(図4Aでは、HAアドレスA、HAアドレスB・・・)とが、このエントリ内に保持される。
一方、図4Bには、マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルのCN15に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにCN15のIPアドレス/IDに関連付けられて、CN15の複数アドレス情報(図4Bでは、CNアドレスA、CNアドレスB・・・)が、このエントリ内に保持される。なお、CN15からは、MN10が使用することが望ましいHoA情報の通知は行われないので、MN10が使用することが望ましいHoA情報に関しては、特に何も保持されることはない。
また、カプセル化内部パケット生成部204は、MN10がHA20やCN15などの通信相手に送信するパケットを生成するための機能である。なお、CN15との通常の通信において、CN15に対して送信するデータ(パケットの内部に包含されるデータ)は、例えば、不図示の上位レイヤから供給される。挿入されるこのパケットの送信元アドレスを設定する際に、カプセル化内部パケット生成部204は、マルチホーミング情報保持部203が保持している、MN10が使用することが望ましいHoA情報を参照し、そのHoAを送信元アドレスに設定したパケットを生成する。なお、HA20以外のノード(例えばCN15)にパケットを送信する場合、カプセル化内部パケット生成部204では、カプセル化パケットの内部パケットが生成される。
また、内部パケットを生成する際にマルチホーミング情報保持部203を参照した結果、MN10が使用することが望ましいHoA情報が含まれていない場合には、カプセル化内部パケット生成部204は、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206に対して、MN10が使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する。
また、カプセル化外部パケット生成部205は、カプセル化内部パケット生成部204が生成したパケットがHA20以外のノード(例えばCN15)あての場合に、自身のHA20あてにカプセル化パケット(外部パケット)を生成するための機能である。また、マルチホーミング情報保持部203が保持している情報の中にHA20の複数アドレス情報が含まれている場合には、カプセル化外部パケット生成部205は、必要に応じて、外部パケットのあて先アドレスに設定するHA20のアドレスの選択を行う。なお、マルチホーミング情報保持部203にHA20の複数アドレス情報が保持されている場合でも、MN10がそれらの中からアドレスを選択する必要がない場合には、カプセル化外部パケット生成部205は、マルチホーミング情報保持部203を参照せずに外部パケットを生成する。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206は、カプセル化内部パケット生成部204の指示を受けた場合、あるいは任意のタイミングで、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を指示する情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージ(図5を参照)を生成し、送受信部201を介してHA20へ送信する機能である。
図5は、本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。MN10からHA20に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、MN10が使用することが望ましい情報を要求することを示す情報を有している。
以上、説明したように、図2に図示されているMN10は、内部パケットの送信元アドレスに使用することが望ましいHoAに関する情報を、自身のHA20から取得することが可能である。なお、本発明の第1の実施の形態におけるMNが提供する各種機能は、MNが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
また、図6は、本発明の第1の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。なお、図6に図示されているHA20は、送受信部601、障害検出部602、送信元HoA選択情報取得部603、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604、送信元HoA選択部605、MN管理情報保持部606、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607を有している。また、図6では、HA20内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
送受信部601は、自身のネットワーク1内の任意のノードや、ISPを介して、他のネットワーク(例えばネットワーク2やネットワーク3)と接続し、他のネットワークに接続している任意のノードとの通信を行うための機能である。
また、障害検出部602は、送受信部601を介して、通信に悪影響を与える障害を検出し、送信元アドレス(MN10の内部パケットの送信元アドレス)を変更するべきかどうかを判断する機能である。そして、送信元アドレスを変更するべきと判断した場合は、障害検出部602は、送信元HoA選択部605に対して、新たに使用するべきアドレスを選択するように指示を行う。なお、送信元アドレスを変更するべきと判断する基準に関しては、非特許文献2に記載されているような方法を用いることができるが、それらの方法に限定されるものではなく、任意の基準を用いて判断してもよい。
また、送信元HoA選択情報取得部603は、送信元HoA選択部605の指示を受けた場合、あるいは任意のタイミングで、送受信部601を介して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得し、MN管理情報保持部606に対して、その情報(あるいは、新たに取得した情報や更新すべき情報)を格納するように指示する機能である。
送信元HoA選択情報取得部603が取得する、HoAを選択するために有用な情報(MN10が使用することが望ましいHoAを選択するための条件)としては、例えば、各ISPが動作しているかどうかを示す情報(ISPの動作状態情報)、各ISPにおいて輻輳が発生しているかどうか、あるいはその輻輳の程度を示す情報(ISPの輻輳情報)、各ISP間のローミング情報や各ISPとHA20、MN10及びネットワーク間におけるローミング情報(ISPのローミング情報)、内部パケットの転送先状況を示す情報(内部パケット転送先状況情報)、ISPの優先度を示す情報(ISPの優先度情報)、各ISP内の通信経路のQoSパスの状態を示す情報(QoSパスの状態情報)、転送パケットの到達状況、HAのISPへの接続リンクの安定性などが挙げられる。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604は、MN10から受信した、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を示す情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージ(図5を参照)に関する処理を行い、送信元HoA選択部605に対して、MN10が使用することが望ましいHoAの選択を行うように指示する機能である。
また、送信元HoA選択部605は、障害検出部602又はマルチホーミング情報通知メッセージ処理部604からの指示を受けた際に、MN管理情報保持部606内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合にはその情報を取得し、その情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
また、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれていない場合には、送信元HoA選択情報取得部603に対して、必要な情報を取得するように指示し、送信元HoA選択情報取得部603によって取得された情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
なお、送信元HoA選択部605は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604からの指示を受けた際にHoAの選択を行うだけではなく、例えば送信元HoA選択情報取得部603が状況の変化を検出して、MN管理情報保持部606のMN管理情報が更新されたタイミングで自発的に(すなわちMN10から要求されることなく、一方的に)HoAの選択を行い、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607を通じて、選択されたHoAをMN10に通知してもよい。また、マルチホーミング情報通知メッセージによって通知される選択したHoA情報としては、MNが使用するHoAを識別できる情報であれば何でもよく、例えば、HoAそのものでもよいし、そのHoAのプレフィックス、あるいはそのプレフィックスを通知しているISPを示す情報を用いてもよい。
送信元HoAを選択するためには、非特許文献2、3などに記載されているような方法を用いることが可能であるが、それらの方法に限定されるものではなく、任意の情報及び任意の方法を用いることが可能である。送信元HoAを選択するために有用な情報の一例としては、上述の情報(ISPの動作状態情報、ISPの輻輳情報、ISPのローミング情報、内部パケット転送先状況情報、ISPの優先度情報、QoSパスの状態情報、転送パケットの到達状況情報、HAのISPへの接続リンクの安定性情報など)が挙げられる。なお、これらの情報は、HAが、MNからカプセル化パケットを受信し、それらをデカプセル化して転送した内部パケットに対して生じる影響から知ることができる情報に基づいて形成されたものでもよい。
例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPの動作状態情報を参照して、ISPが動作しているかどうかを確認し、動作が確認されたISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。
仮に、MN10が、動作していないISPに属するHoAを内部パケットの送信元HoAとして選択してしまった場合には、そのパケットは不達となるが、HA20で動作状態の確認を行い、動作が確認されたISPに属するHoAをMN10に通知することで、動作していないISPに属するHoAをMN10が選択することを防ぐとともに、MN10が、動作しているISPに属するHoAを選択できるようにすることによって、パケットの不達を防ぐことができる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPの輻輳情報を参照して、各ISPの輻輳状態や輻輳の程度を確認し、輻輳が発生していないISP又は輻輳状態が最も少ないISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。なお、MN管理情報保持部606によって保持されるISPの輻輳情報は、例えば、送信元HoA選択情報取得部603が、MNからのカプセル化パケットをデカプセル化して転送した内部パケットに対して生じる影響から知ることができる。
仮に、MN10が、輻輳の程度が大きいISPに属するHoAを内部パケットの送信元HoAとして選択してしまった場合には、そのパケットはパケットロスとなるか遅延が発生する可能性があるが、HA20で輻輳状態の確認を行い、輻輳が発生していないISP又は輻輳状態が最も少ないISPに属するHoAをMN10に通知することで、MN10による動作していないISPに属するHoAをMN10が選択することを防ぐとともに、MN10が、輻輳が発生していないISP又は輻輳状態が最も少ないISPに属するHoAを選択できるようにすることによって、パケットロスや遅延を防ぐ輻輳制御を行うことができる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPのローミング情報を参照して、それぞれのローミング状態を比較することによって、MN10、CN15、あるいはホームネットワーク及びHA20にとって最も有益なISPのHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。なお、ローミング情報としては、MNのローミング情報だけでなく、HA自身のローミング情報を用いてもよい。また、MN、HAによる各ISPへの個別の契約情報を参照、比較して、最も有益なISPに属するHoAを選択してもよい。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内の内部パケット転送先状況情報を参照して、内部パケットの転送先状況を把握することによって、MN10から受信したカプセル化パケットの内部パケットの転送先への負荷を分散させるように制御するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。この分散制御によって、各MN10が使用するISPが分散され、各ISPの処理負荷が平均化されて、結果的に、パケットロスや遅延を低減する輻輳制御が行われるようになる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPの優先度情報を参照して、優先度の高いISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。なお、ISPの優先度に限らず、アドレスそのものに割り当てられた優先度情報(ユーザあるいはオペレータによって動的及び/又は静的に割り当てられる)を用いてもよい。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のQoSパスの状態情報を参照して、各ISP内の通信経路におけるQoSの状態を比較することによって、より状態の良いQoSパスが構成されているISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内の転送パケットの到達状況情報を参照して、各ISPを使って転送したパケットのあて先までの到達状況を比較することによって、より到達率が高いISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。到達状況を知る方法としては、例えば、転送したパケットに対してICMP Destination Unreachable Message(ICMP(Internet Control and Management Protocol)あて先到達不可能メッセージ)が返されているかどうかを調べる方法がある。このメッセージは、そのパケットは転送経路上のルータによって、これ以上転送できないパケットであると判断されたことを示すため、このメッセージの受信率が高いほうのISPでは何らかの障害が発生していることを知ることができる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、HA自身のISPへの接続リンクの安定性情報を参照して、ISPへ接続しているHA自身のリンクの状態を比較することによって、より状態の良いリンクが接続しているISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。
なお、送信元HoA選択部605は、上述のMN管理情報保持部606のMN管理情報内の各種情報を任意に組み合わせることによって、最適なHoAの選択を行うことも可能である。
また、MN管理情報保持部606は、MN10が使用することが望ましいHoAを送信元HoA選択部605が選択する際に、送信元HoA選択部605によって参照される情報(図7に示すMN管理情報内の情報)を保持するための機能である。なお、上述のようにMN管理情報保持部606によって保持された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報は、送信元HoA選択部605が、MN10が使用することが望ましいHoAを選択する際に参照される。
図7は、本発明の第1の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図である。図7に図示されているように、MN管理情報は、HA20が管理しているMN10のそれぞれに対してエントリが作成され、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が保持される。
図7に図示されているように、HA20が管理している各MN10のIPアドレス/IDに関連付けられているMN管理情報内のエントリには、上述のように、ISPの動作状態情報、ISPの輻輳情報、ISPのローミング情報、内部パケット転送先状況情報、ISPの優先度情報、QoSパスの状態情報、転送パケットの到達状況情報(不図示)、HAのISPへの接続リンクの安定性情報(不図示)など、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な様々な情報が格納可能である。なお、MN管理情報内には、送信元HoA選択情報取得部603によって取得された情報が、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報として格納されるが、例えば、HA20のオペレータによって手動設定された情報が格納されてもよい。
また、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を保持するMN管理情報として、MN10から通知されたバインディング情報を管理するために使用されるバインディングキャッシュを拡張して利用してもよい。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607は、送信元HoA選択部605によって選択されたHoAをMN10に対して通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成し、送受信部601を介してMN10に送信する機能である。
なお、本発明の第1の実施の形態におけるHAの機能を、別のノード、例えば情報サーバ等に設置してもよい。
以上、説明したように、図6に図示されているHA20は、様々な条件を考慮して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択し、MN10に対して通知することが可能である。なお、本発明の第1の実施の形態におけるHAが提供する各種機能は、HAが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによっても実現することも可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態における具体的な動作について説明する。例えば図1に示されているように、MN10がフォーリンネットワーク2に接続しているときに、CN15と通信を行う場合を想定する。このとき、例えばISP1に輻輳が起こっていた場合には、HA20の送信元HoA選択情報取得部603がこのことを検出して、MN管理情報保持部606内のMN管理情報の更新を行う。
そして、図5に図示されているような、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を指示する情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージをMN10から受信した場合や、自発的な任意のタイミング(すなわち、MN10からの要求がない状態)で、HA20は、図3に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージによって、ISP2に属するHoAを選択することが望ましい旨をMN10に対して通知する。この通知を受けたMN10は、ISP2に属するHoAが内部パケットの送信元HoAとして好適である旨をマルチホーミング情報保持部203に格納し、CN15に対して送信するパケットを生成する際には、内部パケットの送信元アドレスにPF2.HoAを設定する。
これにより、MN10から送信されたパケットは、HA20でデカプセル化された後、その内部パケットが、輻輳状態の程度が相対的に低いISP2を経由した最適経路を通ってCN15に届けられるようになる。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、MN10は、内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましいHoA情報をHA20から取得することができ、そのHoAを内部パケットの送信元アドレスとして設定することによって、MN10から送信されたカプセル化パケットがHA20によってデカプセル化された後、HA20から転送される内部パケットが、MN10にとって適切なISPを経由してCN15に到達されるようになる。また、個々のMNがそれぞれのISPの状態をチェックしてHoAを選択するのではなく、すべてのMNのパケット転送を担っているHAがISPの状態をチェックし、MNが使用するべきHoAを決定することが可能である。これにより、MNからISP状態確認のために送信されるシグナルの量を低減することができ、HAによるMNの一元的な管理が保たれるようにすることができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図である。なお、図8に図示されているMN10は、図1中のMN10に対応している。図8に示すMN10は、送受信部801、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802、マルチホーミング情報保持部803、カプセル化内部パケット生成部804、カプセル化外部パケット生成部805、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806、送信元HoA選択部807を有している。また、図8では、MN10内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成(図2に示す構成)と比較しながら、本発明の第2の実施の形態のMN10内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成と比較した場合、本発明の第2の実施の形態のMN10内の構成における違いは、HA20から通知される情報が、MN10が使用することが望ましいHoA情報ではなく、MN10が適切なHoAを選択するために有用な情報であるという点である。
これに伴い、図8に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部802、マルチホーミング情報保持部803、カプセル化内部パケット生成部804、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806の機能が、図2に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部202、マルチホーミング情報保持部203、カプセル化内部パケット生成部204、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206の機能とは異なっている。また、さらに図8に図示されているMN10には、送信元HoA選択部807が新たに追加されている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図8に示すMN10内の送受信部801、カプセル化外部パケット生成部805は、図2のMN10内のMN10内の送受信部201、カプセル化外部パケット生成部205と同一であり、説明を省略する。
マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802は、HA20から通知されたマルチホーミング情報通知メッセージ(図9を参照)に関する処理を行う機能である。
図9は、本発明の第2の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。HA20からMN10に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、図9に図示されているように、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、HA20の複数アドレス情報を挿入するフィールド(HA複数アドレス情報フィールド)と、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を挿入するフィールド(選択条件情報フィールド)とを有している。
マルチホーミング情報通知メッセージの選択条件情報フィールドには、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が含まれる。なお、このMN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報は、上述の本発明の第1の実施の形態におけるHA20のMN管理情報保持部606によって保持されるMN管理情報のエントリ(図7参照)内の情報と同等の情報である。また、図9には、選択条件情報フィールドにISPの動作状態情報、ISPの輻輳情報、ISPのローミング情報が含まれている場合が図示されているが、内部パケット転送先状況情報、ISPの優先度情報、QoSパスの状態情報、転送パケットの到達状況情報、HAのISPへの接続リンクの安定性情報や、その他のMN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が含まれてよい。
マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802は、このMN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得後、マルチホーミング情報保持部803に対して、この情報を供給するとともに、この情報を保持するように指示を行う。
なお、上述の本発明の第1の実施の形態と同様に、HA20は、マルチホーミング情報通知メッセージのHA複数アドレス情報フィールド内に、自身が保持する複数のアドレスに関する情報なども同時に含めることが可能であり、この場合、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802は、HoA情報と同様に複数のアドレスに関する情報などについても、マルチホーミング情報保持部803に対して供給し、保持するように指示を行うことが可能である。また、HAが保持する複数のアドレスに関する情報には、複数のHAのアドレスの中から使用するべきアドレスをMNが選択する際に参照される情報が含まれていてもよい。、この情報を取得したMNは、カプセル化パケットの外部ヘッダのあて先アドレスを設定する際に、この情報を参照して使用するべきHAのアドレスを選択することが可能である。
また、マルチホーミング情報保持部803は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802から通知された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報、及びその他の通知された情報(例えば、HA20の複数のアドレスに関する情報や、後述のpreference情報(プリファレンス情報))を保持する機能である。図10A及び図10Bには、マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルの一例が図示されている。
図10A及び図10Bは、本発明の第2の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの一例を示す図である。マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルは、HA20やその他のノード(例えばCN15)から通知された複数アドレス情報などのマルチホーミング情報は、通知メッセージの送信元ノード(すなわち、HAやその他のノード)ごとに管理される。なお、ノードを特定する情報としては、アドレスやその他の識別情報(ID)などを用いることが可能である。
図10Aには、マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルのHA20に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにHA20のIPアドレス/IDに関連付けられて、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802から供給された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報、及びHA20の複数アドレス情報(図10Aでは、HAアドレスA、HAアドレスB・・・)とが、このエントリ内に保持される。
一方、図10Bには、マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルのその他のノード(CN15)に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにCN15のIPアドレス/IDに関連付けられて、CN15の複数アドレス情報(図10Bでは、CNアドレスA、CNアドレスB・・・)が、このエントリ内に保持される。なお、CN15からは、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の通知は行われないので、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報に関しては、特に何も保持されることはない。
また、カプセル化内部パケット生成部804は、MN10がHA20やCN15などの通信相手に送信するパケットを生成するための機能である。このパケットの送信元アドレスを設定する際に、カプセル化内部パケット生成部804は、送信元HoA選択部807に対して、MN10が使用することが望ましいHoA情報を選択するように指示を行う。なお、HA20以外のノード(例えばCN15)にパケットを送信する場合、カプセル化内部パケット生成部804では、カプセル化パケットの内部パケットが生成される。
また、送信元HoA選択部807は、マルチホーミング情報保持部803内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合にはその情報を取得し、その情報を用いて適切なHoAを選択し、選択したHoA情報をカプセル化内部パケット生成部804に通知する機能を有している。
また、送信元HoA選択部807は、マルチホーミング情報保持部803内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれていない場合には、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806に対して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報をHA20に要求するためのメッセージ(マルチホーミング情報通知メッセージ)を生成するように指示する機能を有している。
なお、送信元HoA選択部807は、送信元HoAの選択を行う際に、マルチホーミング情報保持部803が保持している情報と共に、自身があらかじめ保持しているMNのPreference情報を考慮してHoAを選択するようにしてもよい。このPreference情報は、例えば、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が複数存在する場合に、どの種別の情報が最も考慮されるべきであるかを示す情報や、さらに詳細な情報(例えば、ISP1よりもISP2を使用したいという情報や、帯域が保証されなくてもなるべく廉価な経路を使用したいという情報などのユーザの要望を含む情報)である。すなわち、Preference情報は、MN10側で把握される送信元HoAの選択条件であると言える。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806は、送信元HoA選択部807の指示を受け、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の要求を指示する情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージを生成し、送受信部801を介してHA20へ送信する機能である。
以上、説明したように、図8に図示されているMN10は、内部パケットの送信元アドレスに使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を、自身のHA20から取得し、この情報(さらには、自身が保持するPreference情報)に基づいて、HoAの選択を行うことが可能である。なお、本発明の第2の実施の形態におけるMNが提供する各種機能は、MNが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
また、図11は、本発明の第2の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。なお、図11に図示されているHA20は、送受信部1101、障害検出部1102、送信元HoA選択情報取得部1103、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104、MN管理情報保持部1106、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107を有している。また、図11では、HA20内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成(図6に示す構成)と比較しながら、本発明の第2の実施の形態のHA20内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成と比較した場合、本発明の第2の実施の形態のHA20内の構成における違いは、MN10に通知する情報が、MN10が使用することが望ましいHoA情報ではなく、MN10が適切なHoAを選択するために有用な情報であるという点である。
これに伴い、図11に図示されている送信元HoA選択情報取得部1103、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107の機能が、図6に図示されている送信元HoA選択情報取得部603、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607の機能とは異なっている。また、さらに図11に図示されているHA20は、図6に図示されているHA20に設けられていた送信元HoA選択部605が削除されている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図11に示すHA20内の送受信部1101、障害検出部1102、MN管理情報保持部1106は、図6のHA20内の送受信部601、障害検出部602、MN管理情報保持部606と同一であり、説明を省略する。
送信元HoA選択情報取得部1103は、障害検出部1102又はマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104からの指示を受けた際に、MN管理情報保持部1106内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合にはその情報を取得して、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に渡し、その情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するようにマルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に指示する機能を有している。
また、送信元HoA選択情報取得部1103は、MN管理情報保持部1106内に送信元HoAを選択するために有用な情報が含まれていない場合には、送受信部1101を介して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得し、MN管理情報保持部1106に対して、その情報(あるいは、新たに取得した情報や更新すべき情報)を格納するように指示するとともに、その情報をマルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に渡し、その情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するようにマルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に指示する機能を有している。なお、送信元HoA選択情報取得部1103による送受信部1101を介した情報の取得は、任意のタイミングで行われるようにしてもよい。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104は、MN10から受信した、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の要求を示す情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージに関する処理を行い、送信元HoA選択情報取得部1103に対して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の取得を行うように指示する機能である。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107は、送信元HoA選択情報取得部1103から通知された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージを生成し、送受信部1101を介してMN10に送信する機能である。
なお、本発明の第2の実施の形態におけるHAの機能を、別のノード、例えば情報サーバ等に設置してもよい。
以上、説明したように、図11に図示されているHA20は、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得して、MN10に対して通知することが可能である。なお、本発明の第2の実施の形態におけるHAが提供する各種機能は、HAが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
次に、本発明の第2の実施の形態における具体的な動作について説明する。例えば図1に示されているように、MN10がフォーリンネットワーク2に接続しているときに、CN15と通信を行う場合を想定する。このとき、例えばISP1及びISP2の両方に輻輳が起こっている場合には、HA20の送信元HoA選択情報取得部1103がISP1及びISP2のそれぞれに係る輻輳の程度を検出して、MN管理情報保持部1106内のMN管理情報の更新を行う。
そして、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の要求の指示を含むマルチホーミング情報通知メッセージをMN10から受信した場合や、自発的な任意のタイミング(すなわち、MN10からの要求がない状態)で、HA20は、図9に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージによって、各ISP1、2の輻輳の程度に関する情報をMN10に対して通知する。例えば、ISP2よりもISP1のほうが輻輳の程度が小さい場合には、この通知を受けたMN10の送信元HoA選択情報取得部1103は、ISP2に属するHoAよりもISP1に属するHoAのほうが、内部パケットの送信元HoAとして好適であると判断し、CN15に対して送信するパケットを生成する際には、内部パケットの送信元アドレスにPF1.HoAを設定する。
これにより、MN10から送信されたパケットは、HA20でデカプセル化された後、その内部パケットが、輻輳状態の程度が相対的に低いISP1を経由した最適経路を通ってCN15に届けられるようになる。
なお、MN10に複数のホームネットワークが割り当てられている場合には、MN10は、それぞれのホームネットワーク上に存在するHA20から、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得し、それらの情報を比較して選択することで、最適なホームネットワーク及びHoAを選択することが可能となる。また、このとき、MN10はHA20の動作状態及び負荷状態などを考慮してHoAの選択を行ってもよい。
以上、説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、MN10は、内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報をHA20から取得することができ、その情報に基づくHoAの選択を行って、選択されたHoAを内部パケットの送信元アドレスとして設定することによって、MN10から送信されたカプセル化パケットがHA20によってデカプセル化された後、HA20から転送される内部パケットが、MN10にとって適切なISPを経由してCN15に到達されるようになる。また、MN10は、カプセル化パケットの外部ヘッダのあて先アドレスとして使用することが望ましいHA20のアドレスを選択するために有用な情報を同時にHA20から取得することができるため、HAのアドレス選択に有用な情報と、HoAの選択に有用な情報の両方を同時に考慮して、カプセル化パケットの外部ヘッダのあて先アドレスと、内部パケットの送信元アドレスとの両方に対して最適なアドレスを設定することができる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第3の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図である。なお、図12に図示されているMN10は、図1中のMN10に対応している。図12に示すMN10は、送受信部1201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1202、マルチホーミング情報保持部1203、カプセル化内部パケット生成部1204、カプセル化外部パケット生成部1205、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1206、Preference情報保持部1207を有している。また、図12では、MN10内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成(図2に示す構成)と比較しながら、本発明の第3の実施の形態のMN10内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成と比較した場合、本発明の第3の実施の形態のMN10内の構成における違いは、MN10からHA20に送信される、適切なHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージ内に、MN10自身のPreference情報が挿入されるという点である。
これに伴い、図12に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1202の機能が、図2に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部202の機能とは異なっている。また、さらに図12に図示されているMN10には、Preference情報保持部1207が新たに追加されている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図12に示すMN10内の送受信部1201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1202、マルチホーミング情報保持部1203、カプセル化内部パケット生成部1204、カプセル化外部パケット生成部1205は、図2のMN10内のMN10内の送受信部201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202、マルチホーミング情報保持部203、カプセル化内部パケット生成部204、カプセル化外部パケット生成部205と同一であり、説明を省略する。
マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1206は、カプセル化内部パケット生成部1204からの指示に応じて、さらにPrference情報保持部1207内に保持されているPreference情報を取得してマルチホーミング情報通知メッセージ(図13を参照)を生成する機能である。
図13は、本発明の第3の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。MN10からHA20に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、MN10が使用することが望ましい情報を要求することを示す情報と、Preference情報保持部1207に保持されているMN10の現在のPreference情報を挿入するフィールド(Preference情報フィールド)を有している。
また、Preference情報保持部1207は、送受信部1201を介して取得されるPreference情報、あるいは自ら生成したPreference情報やMN10のユーザによって設定されるPreference情報を保持するための機能である。なお、Preference情報保持部1207によって保持されるPreference情報は、上述の本発明の第2の実施の形態で言及した、MN10側で把握される送信元HoAの選択条件である。
なお、上述のように、カプセル化内部パケット生成部1204からの指示(すなわち、内部パケットの送信先HoAに設定するHoAの問い合わせのタイミング)に応じて、HA20に対するマルチホーミング情報通知メッセージの送信が行われるだけではなく、例えば、Preference情報保持部1207における新たなPreference情報の追加や、既存のPreference情報の更新などが行われたタイミングで、これらのPreference情報(Preference情報の差分)を含むマルチホーミング情報通知メッセージの送信が行われるように構成されてもよい。
以上、説明したように、図12に図示されているMN10は、Preference情報を自身のHA20に対して通知することが可能であるとともに、内部パケットの送信元アドレスに使用することが望ましいHoAに関する情報を、自身のHA20から取得することが可能である。なお、本発明の第3の実施の形態におけるMNが提供する各種機能は、MNが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
また、図14は、本発明の第3の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。なお、図14に図示されているHA20は、送受信部1401、障害検出部1402、送信元HoA選択情報取得部1403、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404、送信元HoA選択部1405、MN管理情報保持部1406、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407を有している。また、図14では、HA20内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成(図6に示す構成)と比較しながら、本発明の第3の実施の形態のHA20内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成と比較した場合、本発明の第3の実施の形態のHA20内の構成における違いは、MN10から受信したマルチホーミング情報通知メッセージ内にMN10のPreference情報が含まれており、HA20は、MN10から受信したPreference情報も参照して、HoAの選択を行うという点である。
これに伴い、図14に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404、送信元HoA選択部1405、MN管理情報保持部1406の機能が、図6に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部604、送信元HoA選択部605、MN管理情報保持部606の機能とは異なっている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図14に示すMN10内の送受信部1401、障害検出部1402、送信元HoA選択情報取得部1403、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407は、図6のMN10内の送受信部601、障害検出部602、送信元HoA選択情報取得部603、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607と同一であり、説明を省略する。
マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404は、MN10から受信した、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を示す情報及びPreference情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージ(図13を参照)に関する処理を行い、送信元HoA選択部1405に対して、MN10が使用することが望ましいHoAの選択を行うように指示するとともに、MN管理情報保持部1406に対して、Preference情報を保持するように指示する機能である。
また、送信元HoA選択部1405は、障害検出部1402又はマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404からの指示を受けた際に、MN管理情報保持部1406内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合には、その情報及びMN10から受けたPreference情報を取得し、これらの情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
また、送信元HoA選択部1405は、MN管理情報保持部1406内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれていない場合には、送信元HoA選択情報取得部1403に対して、必要な情報を取得するように指示し、送信元HoA選択情報取得部1403によって取得された情報、及びMN10から受けたPreference情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
なお、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報としては、上述の本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、送信元HoA選択部1405は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404からの指示を受けた際にHoAの選択を行うだけではなく、例えば送信元HoA選択情報取得部1403が状況の変化を検出して、MN管理情報保持部1406のMN管理情報が更新されたタイミングで自発的(すなわちMN10から要求されることなく、一方的)にHoAの選択を行い、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407を通じて、選択されたHoAをMN10に通知してもよい。
また、MN管理情報保持部1406は、MN10が使用することが望ましいHoAを送信元HoA選択部1405が選択する際に、送信元HoA選択部1405によって参照される情報(図15に示すMN管理情報内の情報)を保持するための機能である。なお、送信元HoA選択部1405は、上述のようにMN管理情報保持部1406によって保持された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報及びPreference情報を参照して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択する。また、マルチホーミング情報通知メッセージによって通知される選択したHoA情報としては、MNが使用するHoAを識別できる情報であれば何でもよく、例えば、HoAそのものでもよいし、そのHoAのプレフィックス、あるいはそのプレフィックスを通知しているISPを示す情報を用いてもよい。
図15は、本発明の第3の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図である。図15に図示されているように、MN管理情報は、HA20が管理しているMN10のそれぞれに対してエントリが作成され、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が保持される。
図15に図示されているように、HA20が管理している各MN10のIPアドレス/IDに関連付けられているMN管理情報内のエントリには、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な様々な情報と、MN10から受信したPreference情報が格納可能である。なお、MN管理情報内には、送信元HoA選択情報取得部1403によって取得された情報が、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報として格納されるが、例えば、HA20のオペレータによって手動設定された情報が格納されてもよい。
また、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を保持するMN管理情報として、MN10から通知されたバインディング情報を管理するために使用されるバインディングキャッシュを拡張して利用してもよい。
また、本発明の第3の実施の形態におけるHAの機能を、別のノード、例えば情報サーバ等に設置してもよい。なお、本発明の第3の実施の形態におけるHAが提供する各種機能は、HAが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
次に、本発明の第3の実施の形態における具体的な動作について説明する。例えば図1に示されているように、MN10がフォーリンネットワーク2に接続しているときに、CN15と通信を行う場合を想定する。このとき、例えばMN10のPreference情報保持部1207に、新たに自身のPreference情報(ISP1よりもISP2を使用した旨を示す情報)が追加された場合、MN10からHA20に対して、そのPreference情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージが送信される。
このマルチホーミング情報通知メッセージを受信したHA20は、MN管理情報保持部1406内のMN管理情報を追加、更新して、更新されたMN管理情報を用いてHoAの選択を行う。このとき、既に存在するMN管理情報内に、MN10のPreference情報よりも優先して考慮されるべき情報が存在しなければ、HA20は、ISP2に属するHoAを使うことが望ましい旨をMN10に対して通知するが、例えばISP2が障害により動作していないことを示す情報が保持されていた場合には、HA20は、ISP1に属するHoAを使うことが望ましい旨をMN10に通知する。
これにより、MN10は、内部パケットの送信元HoAに、自身のPreference情報及びHA20が保持する情報の両方が考慮されて選択されたHoAを設定することが可能となり、MN10側の要望が反映されるとともにパケットが不達になることはなく、最適な経路を経由してCN15に届けられるようになる。
以上、説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、MN10は、アドレス選択の選択条件の1つとして利用してもらいたい自身のPreference情報をHA20に通知し、このPreference情報も考慮されてHA20によって選択されたHoA情報を取得することができ、そのHoAを内部パケットの送信元アドレスとして設定することによって、MN10から送信されたカプセル化パケットがHA20によってデカプセル化された後、HA20から転送される内部パケットが、MN10にとって適切なISPを経由してCN15に到達されるようになる。
なお、上述の本発明の実施の形態のそれぞれでは、ISPの状態やローミング状態などに基づいてパケット伝送に適切なISPを選択することを一例に挙げて、本発明に係る技術の詳細が説明されている。しかしながら、本発明で示唆される技術を、複数のネットワークの選択が可能な環境においてパケット伝送を行う際に適切なネットワークを選択する場合や、アドレス又はネットワークプレフィックスと経由するネットワークもしくは提供するネットワークサービス(通信速度、帯域、遅延揺らぎなど)の特性とを関連付けてそれぞれを選択するような環境(すなわち、アドレス(プレフィックス)に基づくパケット伝送の制御を行うことを主目的とした利用環境)に適用し、望ましいパケットの通信経路を選択できるようにすることも可能である。また、本発明の技術思想は、上記の技術に限らず、望ましいパケットの通信経路を選択するための技術全般に適用可能である。
なお、上記の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明は、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路を最適化できるようにするという効果を有しており、IPを用いた通信に係る技術や、マルチホーム機能及びモバイル機能の両方を実現するための技術に適用可能である。
本発明は、IP(Internet Protocol)を用いた通信を行う通信制御方法及びアドレス管理ノード並びにモバイルノードに関し、特に、マルチホーム機能及びモバイル機能の両方を実装したアドレス管理ノード及びモバイルノード並びにこれらのノード間で行われる通信の制御を行う通信制御方法に関する。
従来、複数のインターネットサービスプロバイダ(ISP:Internet Service Provider)との接続を持つ、マルチホームと呼ばれる構成が存在する。特に、サイトがマルチホームの構成を持っている状態はサイトマルチホームと呼ばれている。また、以降では、マルチホームの構成を持っているサイトはマルチホーミングサイト、マルチホーミングサイトに属するサブネット(サブネットワーク)はサイトマルチホーミングネットワークと呼ぶこととする。
以下、図16を参照しながら、サイトマルチホームについて説明する。図16は、従来の技術におけるサイトマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図である。
図16には、複数のISP(ISP1及びISP2)とコネクションを持っており、それらを通してIPネットワークであるインターネット1601への接続性を保持しているサイト1が図示されている。このサイト1は、サブネットA及びサブネットBを有している。したがって、サイト1はマルチホーミングサイトであり、サブネットA、Bはサイトマルチホーミングネットワークである。
サイトマルチホームは、インターネット1601への接続経路を多重化することができる技術であり、サイトマルチホームを利用することによって、サイト1内の通信ノード1602からインターネット1601への接続性における耐障害性を高めることができるなどの効果が生じる。例えば、サイト1内の通信ノード1602は、ISP1及びISP2の2つのISPを経由してインターネット1601に接続したり、インターネット1601を経由して通信相手(CN:Correspondent Node)と通信を行ったりすることが可能なように構成されている。
図16に図示されているサイト1には、ISP1及びISP2のそれぞれからプレフィックス(ネットワークプレフィックス)が通知されるため、サイト1に属するサブネット内では、それらの複数のプレフィックスが利用可能となる。これにより、例えばサブネットAに接続する通信ノード1602は、ISP1及びISP2のそれぞれのプレフィックスから構成されるアドレスを複数生成することができる。
通信ノード1602は、マルチホームによる効果を得るために、必要に応じて通信に使用するアドレスを切り替える必要がある。マルチホームによる効果は、送信パケットの場合は、送信元アドレスによって経由するISPを定め、受信パケットの場合は、あて先アドレスによって経由するISPを定めることによって実現される。
一方で、現在、IETF SHIM6 Working Groupでは、サイトマルチホームによってマルチホームの状態にある通信ノードが、複数のアドレスを用いて通信相手と通信を行うための方法として、ネットワークレイヤの内部で複数のアドレスの管理を行い、上位レイヤに対しては1つの識別子にマッピングすることで、アドレスが複数存在することを隠蔽する方法が提案されている(例えば、下記の非特許文献1を参照)。
また、通信ノードがアドレスを切り替える要因としては、下記の非特許文献2に記載されているように、例えば、TCP(Transfer connection Protocol)レイヤから、Ack(Acknowledgement)メッセージが受信されないことを理由とする、コネクションの切断などの明示的な通知が発生した場合や、現在使用中のISPに起因する障害が発生した際のリカバリを行う場合、ISPの負荷を分散させる場合、さらには輻輳制御を行う場合など、通信状況による様々な切り替え理由が発生した場合などが考えられる。
また、MN(Mobile Node:モバイルノード)、CN(通信相手)、及び、MNのアドレスを管理するHA(Home Agent:ホームエージェント)、ホームネットワークなどにおけるPreference情報(プリファレンス情報)の内容によって、使うべきISPが変わった場合(つまり、通信ノード側、又はHAを含むネットワーク側から生じる通信状況以外の切り替え理由が発生した場合など)の様々な要因も考えられる。また、これらの切り替え理由が発生した後に、新たに使用するアドレスを選択する方法として、下記の非特許文献3に記載されているような静的な選択を行う方法や、非特許文献2に記載されているように、例えば、アドレスの到達可能性を動的にチェックした結果を用いるなどの方法を用いることが可能である。
通信ノードが送信元アドレスを切り替えて通信相手に対してパケットを送信するためには、その通信相手に対して、切り替えに使用する複数のアドレスを事前に通知しておく必要があるが、この情報を通知するメッセージに関しても非特許文献1の中で言及されている。なお、通信相手が、送信元である通信ノードの複数のアドレスを知る方法としては、非特許文献1の提案による方法だけでなく、例えば下記の非特許文献4に記載されているモバイルIPのバインディングアップデートメッセージなどの別のプロトコルに係るメッセージ内に含めて通知する方法を用いることもできる。これにより通信相手は、異なる送信元アドレスがセットされたパケットでも、同一の通信ノードが送信したパケットであることを認識することが可能となる。
次に、非特許文献4に記載されているモバイルIP(Mobile IP)について簡単に説明する。モバイルIPにおける通信ノードであるMNは、自身のホームネットワークから、少なくとも1つのHoA(Home Address:ホームアドレス)を割り当てられている。このMNが別のサブネットワーク(フォーリンネットワーク)へ移動した場合、少なくとも1つのCoA(Care-of Address:気付アドレス)をその移動先のサブネットワーク上で取得し、そのCoAとホームネットワーク上で割り当てられたHoAとの関連を示す情報(バインディング情報)をホームネットワーク上のHAに通知する。これにより、HAが、MNのHoAあてに送信されたパケットを代理受信して、CoAあてへ転送してくれるため、MNは、フォーリンネットワーク上に存在する場合でも、HoAあてのパケットを受信することが可能となる。
また、フォーリンネットワークに移動したMNがパケットを送信する場合には、パケットをHAあてにカプセル化してカプセル化パケット(外部パケット)を生成して送信する。図17は、従来の技術におけるMNがCNに対してパケットを送信する場合に生成するカプセル化パケットの一例を示す図である。図17に図示されているように、カプセル化パケットのヘッダ(外部ヘッダ)のあて先アドレスにはHAのアドレスが設定され、送信元アドレスにはMNのCoAが設定される。一方、内部パケットは、CNに届けられるパケットそのものであるため、あて先アドレスにはCNのアドレスが設定され、送信元アドレスにはMNのHoAが設定される。
外部ヘッダのあて先アドレスに設定されたHAは、MNによって送信されたカプセル化パケットを受信した後、デカプセル化を行って内部パケットを取り出し、それを転送する。内部パケットは、CNによってMNからのパケットとして通常通り受信される。これにより、MNは、フォーリンネットワーク上にいたとしても、MNのHoAを送信元アドレスに設定したパケットを、CNに送信することが可能となる。
また、MNのホームネットワークがサイトマルチホーミングネットワークである場合、そのホームネットワーク上では、複数のプレフィックスが有効となるため、MNはホームアドレスとして複数のアドレスを使用することが可能となる。MNが移動していないとき(すなわち、MNが自身のホームネットワークに接続しているとき)は、接続しているネットワーク(ホームネットワーク)そのものがサイトマルチホームネットワークであるため、通信相手との間で交換したアドレス情報や通信状況を考慮して、MNが使用するのが望ましいアドレス(好適アドレスと呼ぶこともある)を判断することが可能である。
Erik Nordmark, Marcelo Bagnulo, "Multihoming L3 Shim Approach", draft-ietf-multi6-l3shim-00.txt, 10 Jan 2005. J.Arkko, "Failure Detection and Locator Selection in Multi6", draft-ietf-multi6-failure-detection-00.txt, January 2005. R. Draves, "Default Address Selection for Internet Protocol version 6 (IPv6)", RFC3484, February 2003. Johnson, D. B., Perkins, C. E., and Arkko, J., "Mobility Support in IPv6", RFC3775, June 2004.
しかしながら、複数のISPによってサイトマルチホーミングネットワークとなっているホームネットワークに属していて、複数のHoAを保持しているMNが、移動後にフォーリンネットワーク上から通信相手にパケットを送信する際に、複数のISPのいずれかにおいて、障害によるサービス停止、輻輳状態の変化、さらには各ISP間のローミング状態の変化など、状態の悪化と受け取れる事態が発生しているような場合には、その状態の悪いISPのプレフィックスから構成されたHoAを、使用するアドレスとして選択すると、パケットの送受信において不達や遅延が発生してしまう可能性がある。
この場合、MNのHAも同一のホームネットワーク上に存在し、複数のアドレスを取得することができるため、移動後のMNがカプセル化パケットをHAへ送信する際、あて先アドレスに設定するアドレスによって、HA側の経由するISPが決まる。このため、MN−HA間では、マルチホーミングプロトコルによってアドレス情報の交換などが行われるが、その目的は、MN−HA間の通信に対して、HAによるサイトマルチホーミングの効果を適用するためであり、MN−HA間で交換される情報の中には、MNのホームネットワークにおけるサイトマルチホーミングに関する情報は含まれていない。
つまり、ホームネットワークに対してインターネットへの接続を提供している複数のISPにおいて、パケットの伝送に使用する際に不適切なISP又は望ましいISPが存在しているにもかかわらず、MNはホームネットワークに接続していないため、ホームネットワーク上の状況などに関する情報を知ることができない。以上の要因から、MNはカプセル化パケットの内部ヘッダの送信元アドレスに設定するべきHoAを判断することができないため、内部パケットが不適切なISPを経由して送信されてしまうという課題が生じる。
また、HAが転送するパケットは、MNが送信したカプセル化パケットの内部パケットに相当するため、MNが何らかの判断基準に基づいて設定した送信元アドレスに従って、転送パケットが経由するISPが決まる。このとき、通常1つのHAが管理しているMNは多数存在するため、HAは、様々なネットワークへ移動している複数のMNを同時に管理している。内部パケットの送信元アドレスの設定は、基本的にそれぞれのMNの判断に依存しているため、複数のMNを管理しているHAは、特定のISPを経由するパケットだけでなく、他のISPを経由するパケットも区別なく転送しているといえる。これにより、HAは通常のパケット転送処理の結果として、転送したパケットに対して生じる各ISPからの影響を逐次把握することができる。
一方、MNは、内部パケットの送信元アドレスとして自身が使用しているISPの状況を知ることはできるものの、使用を中断しているISPや、存在そのものを知らないISPの状況までを知ることはできない。また、MNが複数のインタフェースを持っており、それぞれのインタフェースが各ISPに対応している場合、MNは、内部パケットの送信元アドレスとして使用していないISPの状況を確認するためには、その都度対応するインタフェースをアクティブにし、シグナルを送信しなければならないため消費電力やトラフィック量が増大する。さらに、この状況は、MNが保持しているそれぞれのインタフェースが別々のISPが提供する別々のホームネットワークに属している場合でも同様であり、あるISP(ホームネットワーク)の状況を知るためには対応するインタフェースをアクティブにし、シグナルを送信しなければならない。
上記課題に鑑み、本発明は、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路の最適化を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の通信制御方法は、モバイルノードと、前記モバイルノードに割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理ノードとを有する通信システムにおける通信制御方法であって、
前記アドレス管理ノードが、前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得する選択条件情報取得ステップと、
前記モバイルノード及び前記アドレス管理ノードのいずれか一方が、前記選択条件情報に基づいて前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択ステップと、
前記モバイルノードが、前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記ホームアドレス選択ステップで選択された前記好適ホームアドレスを設定するステップとを、
有している。
この構成により、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路の最適化が可能となる。
さらに、本発明の通信制御方法は、上記の構成に加えて、前記選択条件情報が、前記アドレス管理ノードが存在するサイトが接続しているISPの動作状態を示す動作状態情報、前記ISPにおいて輻輳が発生しているか否かを示す輻輳情報、前記ISPのローミング情報、前記パケットの転送先の状況を示す内部パケット転送先状況情報、前記ISPの優先度を示す優先度情報、前記ISP内の通信経路のQoSパスの状態を示すQoSパスの状態情報、前記パケットの転送先への到達状況を示す到達状況情報、前記アドレス管理ノードと前記ISPとの間の接続リンクの安定性を示す接続リンク安定性情報のうちの少なくとも1つである。
この構成により、HAが取得可能な様々な条件に基づいて、MNから所定の通信相手に対して送信されるカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに設定されるアドレスの選択を行うことが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明のアドレス管理ノードは、モバイルノードのホームアドレスを管理するアドレス管理ノードであって、
前記モバイルノードに対して割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理手段と、
前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件取得手段と、
前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報に基づいて、前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択手段と、
前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するホームアドレス通知手段とを、
有している。
この構成により、HAは、MNから送信されるカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスを、MNに対して通知することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記モバイルノードの通信に係る障害を検出し、前記モバイルノードが送信パケットに送信元アドレスとして設定する前記好適ホームアドレスの変更の必要性を判断する障害検出手段を有し、
前記障害検出手段によって前記好適ホームアドレスの変更が必要である旨が決定された場合に、前記ホームアドレス選択条件取得手段が新たな選択条件情報を取得し、前記ホームアドレス選択手段が前記好適ホームアドレスを新たに選択し、前記好適ホームアドレスの変更が必要な場合に、前記ホームアドレス通知手段が前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている。
この構成により、HAは、MNの通信に係る障害に応じて、好適ホームアドレスの選択を変更することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記モバイルノードから、前記好適ホームアドレスの要求を受信する要求受信手段を有し、
前記モバイルノードから前記好適ホームアドレスの要求を受けた場合に、前記ホームアドレス通知手段が前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている。
この構成により、HAは、MNからの要求を受けて、好適ホームアドレスを通知することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記モバイルノードからプリファレンス情報を受信するプリファレンス情報取得手段を有し、
前記ホームアドレス選択手段が、さらに前記プリファレンス情報に基づいて、前記好適ホームアドレスを選択するように構成されている。
この構成により、HAは、さらにMN側で把握されるプリファレンス情報に応じて、好適ホームアドレスの選択を変更することが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明のアドレス管理ノードは、モバイルノードのホームアドレスを管理するアドレス管理ノードであって、
前記モバイルノードに対して割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理手段と、
前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件取得手段と、
前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報を、前記モバイルノードに対して通知する選択条件情報通知手段とを、
有している。
この構成により、HAは、MNから送信されるカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスの選択条件情報を、MNに対して通知することが可能となる。
さらに、本発明のアドレス管理ノードは、上記の構成に加えて、前記好適ホームアドレスの設定に対して影響を及ぼす、前記モバイルノードの通信に係る障害を検出する障害検出手段を有し、
前記ホームアドレス選択条件取得手段が、前記障害検出手段によって検出された前記モバイルノードの通信に係る障害に起因して発生する新たな選択条件情報を取得し、前記選択条件情報通知手段が、前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報を、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている。
この構成により、HAは、MNの通信に係る障害によって発生した選択条件情報を、MNに対して通知することが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明のモバイルノードは、アドレス管理ノードから複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
前記アドレス管理ノードから、前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを受信するホームアドレス受信手段と、
前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記好適ホームアドレスを設定する送信元アドレス設定手段とを、
有している。
この構成により、MNは、自身が送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスを、HAから取得することが可能となる。
さらに、本発明のモバイルノードは、上記の構成に加えて、前記アドレス管理ノードに対して、前記好適ホームアドレスの要求を送信する要求送信手段を有している。
この構成により、MNは、HAに対して、好適ホームアドレスの通知を要求することが可能となる。
さらに、本発明のモバイルノードは、上記の構成に加えて、前記アドレス管理ノードに対して、プリファレンス情報を送信するプリファレンス情報送信手段を有している。
この構成により、MNは、MN側で把握されるプリファレンス情報を、HAに対して通知することが可能となる。
さらに、本発明のモバイルノードは、上記の構成に加えて、アドレス管理ノードから複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
アドレス管理ノードから、モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件受信手段と、
前記ホームアドレス選択条件受信手段によって受信された前記選択条件情報に基づいて、前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択手段と、
前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記好適ホームアドレスを設定する送信元アドレス設定手段とを、
有している。
この構成により、MNは、自身が送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましい好適ホームアドレスの選択条件情報を、HAから取得することが可能となる。
本発明は、上記の構成を有しており、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路を最適化できるようにするという効果を有している。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施の形態について説明する。まず、図1を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施の形態に共通するネットワークの構成について説明する。図1は、本発明の第1〜第3の実施の形態に共通するネットワークの構成の一例を示す図である。
図1には、IPネットワークであるインターネット11、インターネット11とサイトを結ぶ4つのISP(Internet Service Provider:インターネットサービスプロバイダ)、これらのISPを介してインターネット11に接続されている3つのサイトが図示されている。なお、識別を可能とするため、4つのISPをそれぞれISP1、ISP2、ISP3、ISP4と記載し、3つのサイトをサイト1、サイト2、サイト3と記載する。
サイト1はISP1及びISP2を介して、サイト2はISP3を介して、サイト3はISP4を介して、それぞれインターネット11に接続されている。また、サイト1にはネットワーク1、サイト2にはネットワーク2、サイト3にはネットワーク3が属している。
さらに、図1には、これらのネットワーク1〜ネットワーク3のいずれかに接続することが可能なMN(Mobile Node:モバイルノード)10と、ネットワーク3に接続しているCN(Correspondent Node:通信相手ノード)15とが図示されている。
また、ネットワーク1上にはHA(Home Agent:ホームエージェント)20が存在している。さらに、MN10は、ネットワーク1をホームネットワークとし、かつHA20によって管理されている移動可能なノードである。すなわち、ネットワーク1は、HA20によって管理されるMN10のホームネットワークとして機能している。なお、以降では、MN10を主体とする説明を行うため、ネットワーク1をホームネットワークと呼び、MN10が移動後に接続するネットワーク2をフォーリンネットワークと呼ぶこともある。
図1に示されているように、サイト1は、ISP1及びISP2の2つのISPを介してインターネット11に接続されており、いわゆるマルチホーミングサイトの構成を有している。サイト1に属するホームネットワーク上では、ISP1及びISP2の両方から通知されているプレフィックスが利用可能であり、MN10は、それらのプレフィックスから構成される複数のHoA(Home Address:ホームアドレス)を保持することが可能である。
なお、以降では、ISP1〜ISP4のそれぞれが通知しているプレフィックスを、PFにISPの番号を付加した記号で表すことにする。すなわち、ISP1が通知するプレフィックスはPF1、ISP2が通知するプレフィックスはPF2、ISP3が通知するプレフィックスはPF3、ISP4が通知するプレフィックスはPF4と表す。
また、MN10が保持するアドレスのプリフィックスや、そのアドレスがHoA及びCoAのどちらであるかが明確になるように、MN10が保持するアドレスを、PFにISPの番号を付加した記号と、HoA又はCoAとを組み合わせて表すことにする。すなわち、例えば、サイト1が通知するプレフィックスによって構成されているHoAはPF1.HoAと表すことにする。なお、図1に示すMN10は、ISP1及びISP2の両方から通知されているプレフィックスによって構成される2つのHoA(PF1.HoA及びPF2.HoA)を保持している。また、CN15のアドレスはPF4.CNと表すことにする。
以下、図1に図示されているネットワーク構成において、MN10がフォーリンネットワークに接続している際に、HA20を介してCN15と通信を行う場合を想定して、本発明の第1〜第3の実施の形態の説明を行う。したがって、この場合にMN10がCN15に対して送信するパケットは、CN15あてのパケットを内部パケットとして含み、HA20あてにカプセル化されたパケットとなる。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図である。なお、図2に図示されているMN10は、図1中のMN10に対応している。図2に示すMN10は、送受信部201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202、マルチホーミング情報保持部203、カプセル化内部パケット生成部204、カプセル化外部パケット生成部205、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206を有している。また、図2では、MN10内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
送受信部201は、無線通信を介してネットワーク(例えばMN10のホームネットワークやフォーリンネットワーク)と接続し、それらのネットワーク内の任意のノード、及びISPを介して、他のネットワークに接続している任意のノードとの通信を行うための機能である。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202は、HA20から通知されたマルチホーミング情報通知メッセージ(図3を参照)に関する処理を行う機能である。
図3は、本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。HA20からMN10に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、図3に図示されているように、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、HA20の複数アドレス情報を挿入するフィールド(HA複数アドレス情報フィールド)と、MN10が使用することが望ましいHoA情報(適切なHoA情報)を挿入するフィールド(好適HoA情報フィールド)とを有している。
マルチホーミング情報通知メッセージの好適HoA情報フィールドには、HA20によって選択された、MN10が使用することが望ましいHoA情報が含まれる。マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202は、このHoA情報を取得後、マルチホーミング情報保持部203に対してHoA情報を供給するとともに、このHoA情報を保持するように指示を行う。
また、さらに、HA20自身がサイトマルチホーミングによって複数のアドレスを保持している場合、HA20は、マルチホーミング情報通知メッセージのHA複数アドレス情報フィールド内に、自身が保持する複数のアドレスに関する情報なども同時に含めることが可能である。この場合、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202は、HoA情報と同様に複数のアドレスに関する情報などに関しても、マルチホーミング情報保持部203に対して供給し、保持するように指示を行うことが可能である。
また、マルチホーミング情報保持部203は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202から通知された、MN10が使用することが望ましいHoA情報、及びその他の通知された情報を保持する機能である。図4A及び図4Bには、マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルの一例が図示されている。
図4A及び図4Bは、本発明の第1の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの一例を示す図である。マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルは、HA20やその他のノード(例えばCN15)から通知された複数アドレス情報などのマルチホーミング情報は、通知メッセージの送信元ノード(すなわち、HAやその他のノード)ごとに管理される。なお、ノードを特定する情報としては、アドレスやその他の識別情報(ID)などを用いることが可能である。
図4Aには、マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルのHA20に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにHA20のIPアドレス/IDに関連付けられて、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202から供給された、MN10が使用することが望ましいHoA情報、及びHA20の複数アドレス情報(図4Aでは、HAアドレスA、HAアドレスB・・・)とが、このエントリ内に保持される。
一方、図4Bには、マルチホーミング情報保持部203が保持する情報格納テーブルのCN15に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにCN15のIPアドレス/IDに関連付けられて、CN15の複数アドレス情報(図4Bでは、CNアドレスA、CNアドレスB・・・)が、このエントリ内に保持される。なお、CN15からは、MN10が使用することが望ましいHoA情報の通知は行われないので、MN10が使用することが望ましいHoA情報に関しては、特に何も保持されることはない。
また、カプセル化内部パケット生成部204は、MN10がHA20やCN15などの通信相手に送信するパケットを生成するための機能である。なお、CN15との通常の通信において、CN15に対して送信するデータ(パケットの内部に包含されるデータ)は、例えば、不図示の上位レイヤから供給される。挿入されるこのパケットの送信元アドレスを設定する際に、カプセル化内部パケット生成部204は、マルチホーミング情報保持部203が保持している、MN10が使用することが望ましいHoA情報を参照し、そのHoAを送信元アドレスに設定したパケットを生成する。なお、HA20以外のノード(例えばCN15)にパケットを送信する場合、カプセル化内部パケット生成部204では、カプセル化パケットの内部パケットが生成される。
また、内部パケットを生成する際にマルチホーミング情報保持部203を参照した結果、MN10が使用することが望ましいHoA情報が含まれていない場合には、カプセル化内部パケット生成部204は、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206に対して、MN10が使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する。
また、カプセル化外部パケット生成部205は、カプセル化内部パケット生成部204が生成したパケットがHA20以外のノード(例えばCN15)あての場合に、自身のHA20あてにカプセル化パケット(外部パケット)を生成するための機能である。また、マルチホーミング情報保持部203が保持している情報の中にHA20の複数アドレス情報が含まれている場合には、カプセル化外部パケット生成部205は、必要に応じて、外部パケットのあて先アドレスに設定するHA20のアドレスの選択を行う。なお、マルチホーミング情報保持部203にHA20の複数アドレス情報が保持されている場合でも、MN10がそれらの中からアドレスを選択する必要がない場合には、カプセル化外部パケット生成部205は、マルチホーミング情報保持部203を参照せずに外部パケットを生成する。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206は、カプセル化内部パケット生成部204の指示を受けた場合、あるいは任意のタイミングで、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を指示する情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージ(図5を参照)を生成し、送受信部201を介してHA20へ送信する機能である。
図5は、本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。MN10からHA20に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、MN10が使用することが望ましい情報を要求することを示す情報を有している。
以上、説明したように、図2に図示されているMN10は、内部パケットの送信元アドレスに使用することが望ましいHoAに関する情報を、自身のHA20から取得することが可能である。なお、本発明の第1の実施の形態におけるMNが提供する各種機能は、MNが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
また、図6は、本発明の第1の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。なお、図6に図示されているHA20は、送受信部601、障害検出部602、送信元HoA選択情報取得部603、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604、送信元HoA選択部605、MN管理情報保持部606、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607を有している。また、図6では、HA20内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
送受信部601は、自身のネットワーク1内の任意のノードや、ISPを介して、他のネットワーク(例えばネットワーク2やネットワーク3)と接続し、他のネットワークに接続している任意のノードとの通信を行うための機能である。
また、障害検出部602は、送受信部601を介して、通信に悪影響を与える障害を検出し、送信元アドレス(MN10の内部パケットの送信元アドレス)を変更するべきかどうかを判断する機能である。そして、送信元アドレスを変更するべきと判断した場合は、障害検出部602は、送信元HoA選択部605に対して、新たに使用するべきアドレスを選択するように指示を行う。なお、送信元アドレスを変更するべきと判断する基準に関しては、非特許文献2に記載されているような方法を用いることができるが、それらの方法に限定されるものではなく、任意の基準を用いて判断してもよい。
また、送信元HoA選択情報取得部603は、送信元HoA選択部605の指示を受けた場合、あるいは任意のタイミングで、送受信部601を介して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得し、MN管理情報保持部606に対して、その情報(あるいは、新たに取得した情報や更新すべき情報)を格納するように指示する機能である。
送信元HoA選択情報取得部603が取得する、HoAを選択するために有用な情報(MN10が使用することが望ましいHoAを選択するための条件)としては、例えば、各ISPが動作しているかどうかを示す情報(ISPの動作状態情報)、各ISPにおいて輻輳が発生しているかどうか、あるいはその輻輳の程度を示す情報(ISPの輻輳情報)、各ISP間のローミング情報や各ISPとHA20、MN10及びネットワーク間におけるローミング情報(ISPのローミング情報)、内部パケットの転送先状況を示す情報(内部パケット転送先状況情報)、ISPの優先度を示す情報(ISPの優先度情報)、各ISP内の通信経路のQoSパスの状態を示す情報(QoSパスの状態情報)、転送パケットの到達状況、HAのISPへの接続リンクの安定性などが挙げられる。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604は、MN10から受信した、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を示す情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージ(図5を参照)に関する処理を行い、送信元HoA選択部605に対して、MN10が使用することが望ましいHoAの選択を行うように指示する機能である。
また、送信元HoA選択部605は、障害検出部602又はマルチホーミング情報通知メッセージ処理部604からの指示を受けた際に、MN管理情報保持部606内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合にはその情報を取得し、その情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
また、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれていない場合には、送信元HoA選択情報取得部603に対して、必要な情報を取得するように指示し、送信元HoA選択情報取得部603によって取得された情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
なお、送信元HoA選択部605は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604からの指示を受けた際にHoAの選択を行うだけではなく、例えば送信元HoA選択情報取得部603が状況の変化を検出して、MN管理情報保持部606のMN管理情報が更新されたタイミングで自発的に(すなわちMN10から要求されることなく、一方的に)HoAの選択を行い、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607を通じて、選択されたHoAをMN10に通知してもよい。また、マルチホーミング情報通知メッセージによって通知される選択したHoA情報としては、MNが使用するHoAを識別できる情報であれば何でもよく、例えば、HoAそのものでもよいし、そのHoAのプレフィックス、あるいはそのプレフィックスを通知しているISPを示す情報を用いてもよい。
送信元HoAを選択するためには、非特許文献2、3などに記載されているような方法を用いることが可能であるが、それらの方法に限定されるものではなく、任意の情報及び任意の方法を用いることが可能である。送信元HoAを選択するために有用な情報の一例としては、上述の情報(ISPの動作状態情報、ISPの輻輳情報、ISPのローミング情報、内部パケット転送先状況情報、ISPの優先度情報、QoSパスの状態情報、転送パケットの到達状況情報、HAのISPへの接続リンクの安定性情報など)が挙げられる。なお、これらの情報は、HAが、MNからカプセル化パケットを受信し、それらをデカプセル化して転送した内部パケットに対して生じる影響から知ることができる情報に基づいて形成されたものでもよい。
例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPの動作状態情報を参照して、ISPが動作しているかどうかを確認し、動作が確認されたISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。
仮に、MN10が、動作していないISPに属するHoAを内部パケットの送信元HoAとして選択してしまった場合には、そのパケットは不達となるが、HA20で動作状態の確認を行い、動作が確認されたISPに属するHoAをMN10に通知することで、動作していないISPに属するHoAをMN10が選択することを防ぐとともに、MN10が、動作しているISPに属するHoAを選択できるようにすることによって、パケットの不達を防ぐことができる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPの輻輳情報を参照して、各ISPの輻輳状態や輻輳の程度を確認し、輻輳が発生していないISP又は輻輳状態が最も少ないISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。なお、MN管理情報保持部606によって保持されるISPの輻輳情報は、例えば、送信元HoA選択情報取得部603が、MNからのカプセル化パケットをデカプセル化して転送した内部パケットに対して生じる影響から知ることができる。
仮に、MN10が、輻輳の程度が大きいISPに属するHoAを内部パケットの送信元HoAとして選択してしまった場合には、そのパケットはパケットロスとなるか遅延が発生する可能性があるが、HA20で輻輳状態の確認を行い、輻輳が発生していないISP又は輻輳状態が最も少ないISPに属するHoAをMN10に通知することで、MN10による動作していないISPに属するHoAをMN10が選択することを防ぐとともに、MN10が、輻輳が発生していないISP又は輻輳状態が最も少ないISPに属するHoAを選択できるようにすることによって、パケットロスや遅延を防ぐ輻輳制御を行うことができる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPのローミング情報を参照して、それぞれのローミング状態を比較することによって、MN10、CN15、あるいはホームネットワーク及びHA20にとって最も有益なISPのHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。なお、ローミング情報としては、MNのローミング情報だけでなく、HA自身のローミング情報を用いてもよい。また、MN、HAによる各ISPへの個別の契約情報を参照、比較して、最も有益なISPに属するHoAを選択してもよい。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内の内部パケット転送先状況情報を参照して、内部パケットの転送先状況を把握することによって、MN10から受信したカプセル化パケットの内部パケットの転送先への負荷を分散させるように制御するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。この分散制御によって、各MN10が使用するISPが分散され、各ISPの処理負荷が平均化されて、結果的に、パケットロスや遅延を低減する輻輳制御が行われるようになる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のISPの優先度情報を参照して、優先度の高いISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。なお、ISPの優先度に限らず、アドレスそのものに割り当てられた優先度情報(ユーザあるいはオペレータによって動的及び/又は静的に割り当てられる)を用いてもよい。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内のQoSパスの状態情報を参照して、各ISP内の通信経路におけるQoSの状態を比較することによって、より状態の良いQoSパスが構成されているISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、MN管理情報保持部606のMN管理情報内の転送パケットの到達状況情報を参照して、各ISPを使って転送したパケットのあて先までの到達状況を比較することによって、より到達率が高いISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。到達状況を知る方法としては、例えば、転送したパケットに対してICMP Destination Unreachable Message(ICMP(Internet Control and Management Protocol)あて先到達不可能メッセージ)が返されているかどうかを調べる方法がある。このメッセージは、そのパケットは転送経路上のルータによって、これ以上転送できないパケットであると判断されたことを示すため、このメッセージの受信率が高いほうのISPでは何らかの障害が発生していることを知ることができる。
また、例えば、送信元HoA選択部605は、HA自身のISPへの接続リンクの安定性情報を参照して、ISPへ接続しているHA自身のリンクの状態を比較することによって、より状態の良いリンクが接続しているISPに属するHoAを選択し、選択されたHoAがMN10に通知されるようにすることが可能である。
なお、送信元HoA選択部605は、上述のMN管理情報保持部606のMN管理情報内の各種情報を任意に組み合わせることによって、最適なHoAの選択を行うことも可能である。
また、MN管理情報保持部606は、MN10が使用することが望ましいHoAを送信元HoA選択部605が選択する際に、送信元HoA選択部605によって参照される情報(図7に示すMN管理情報内の情報)を保持するための機能である。なお、上述のようにMN管理情報保持部606によって保持された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報は、送信元HoA選択部605が、MN10が使用することが望ましいHoAを選択する際に参照される。
図7は、本発明の第1の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図である。図7に図示されているように、MN管理情報は、HA20が管理しているMN10のそれぞれに対してエントリが作成され、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が保持される。
図7に図示されているように、HA20が管理している各MN10のIPアドレス/IDに関連付けられているMN管理情報内のエントリには、上述のように、ISPの動作状態情報、ISPの輻輳情報、ISPのローミング情報、内部パケット転送先状況情報、ISPの優先度情報、QoSパスの状態情報、転送パケットの到達状況情報(不図示)、HAのISPへの接続リンクの安定性情報(不図示)など、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な様々な情報が格納可能である。なお、MN管理情報内には、送信元HoA選択情報取得部603によって取得された情報が、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報として格納されるが、例えば、HA20のオペレータによって手動設定された情報が格納されてもよい。
また、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を保持するMN管理情報として、MN10から通知されたバインディング情報を管理するために使用されるバインディングキャッシュを拡張して利用してもよい。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607は、送信元HoA選択部605によって選択されたHoAをMN10に対して通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成し、送受信部601を介してMN10に送信する機能である。
なお、本発明の第1の実施の形態におけるHAの機能を、別のノード、例えば情報サーバ等に設置してもよい。
以上、説明したように、図6に図示されているHA20は、様々な条件を考慮して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択し、MN10に対して通知することが可能である。なお、本発明の第1の実施の形態におけるHAが提供する各種機能は、HAが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによっても実現することも可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態における具体的な動作について説明する。例えば図1に示されているように、MN10がフォーリンネットワーク2に接続しているときに、CN15と通信を行う場合を想定する。このとき、例えばISP1に輻輳が起こっていた場合には、HA20の送信元HoA選択情報取得部603がこのことを検出して、MN管理情報保持部606内のMN管理情報の更新を行う。
そして、図5に図示されているような、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を指示する情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージをMN10から受信した場合や、自発的な任意のタイミング(すなわち、MN10からの要求がない状態)で、HA20は、図3に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージによって、ISP2に属するHoAを選択することが望ましい旨をMN10に対して通知する。この通知を受けたMN10は、ISP2に属するHoAが内部パケットの送信元HoAとして好適である旨をマルチホーミング情報保持部203に格納し、CN15に対して送信するパケットを生成する際には、内部パケットの送信元アドレスにPF2.HoAを設定する。
これにより、MN10から送信されたパケットは、HA20でデカプセル化された後、その内部パケットが、輻輳状態の程度が相対的に低いISP2を経由した最適経路を通ってCN15に届けられるようになる。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、MN10は、内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましいHoA情報をHA20から取得することができ、そのHoAを内部パケットの送信元アドレスとして設定することによって、MN10から送信されたカプセル化パケットがHA20によってデカプセル化された後、HA20から転送される内部パケットが、MN10にとって適切なISPを経由してCN15に到達されるようになる。また、個々のMNがそれぞれのISPの状態をチェックしてHoAを選択するのではなく、すべてのMNのパケット転送を担っているHAがISPの状態をチェックし、MNが使用するべきHoAを決定することが可能である。これにより、MNからISP状態確認のために送信されるシグナルの量を低減することができ、HAによるMNの一元的な管理が保たれるようにすることができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図である。なお、図8に図示されているMN10は、図1中のMN10に対応している。図8に示すMN10は、送受信部801、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802、マルチホーミング情報保持部803、カプセル化内部パケット生成部804、カプセル化外部パケット生成部805、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806、送信元HoA選択部807を有している。また、図8では、MN10内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成(図2に示す構成)と比較しながら、本発明の第2の実施の形態のMN10内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成と比較した場合、本発明の第2の実施の形態のMN10内の構成における違いは、HA20から通知される情報が、MN10が使用することが望ましいHoA情報ではなく、MN10が適切なHoAを選択するために有用な情報であるという点である。
これに伴い、図8に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部802、マルチホーミング情報保持部803、カプセル化内部パケット生成部804、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806の機能が、図2に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部202、マルチホーミング情報保持部203、カプセル化内部パケット生成部204、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部206の機能とは異なっている。また、さらに図8に図示されているMN10には、送信元HoA選択部807が新たに追加されている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図8に示すMN10内の送受信部801、カプセル化外部パケット生成部805は、図2のMN10内のMN10内の送受信部201、カプセル化外部パケット生成部205と同一であり、説明を省略する。
マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802は、HA20から通知されたマルチホーミング情報通知メッセージ(図9を参照)に関する処理を行う機能である。
図9は、本発明の第2の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。HA20からMN10に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、図9に図示されているように、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、HA20の複数アドレス情報を挿入するフィールド(HA複数アドレス情報フィールド)と、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を挿入するフィールド(選択条件情報フィールド)とを有している。
マルチホーミング情報通知メッセージの選択条件情報フィールドには、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が含まれる。なお、このMN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報は、上述の本発明の第1の実施の形態におけるHA20のMN管理情報保持部606によって保持されるMN管理情報のエントリ(図7参照)内の情報と同等の情報である。また、図9には、選択条件情報フィールドにISPの動作状態情報、ISPの輻輳情報、ISPのローミング情報が含まれている場合が図示されているが、内部パケット転送先状況情報、ISPの優先度情報、QoSパスの状態情報、転送パケットの到達状況情報、HAのISPへの接続リンクの安定性情報や、その他のMN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が含まれてよい。
マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802は、このMN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得後、マルチホーミング情報保持部803に対して、この情報を供給するとともに、この情報を保持するように指示を行う。
なお、上述の本発明の第1の実施の形態と同様に、HA20は、マルチホーミング情報通知メッセージのHA複数アドレス情報フィールド内に、自身が保持する複数のアドレスに関する情報なども同時に含めることが可能であり、この場合、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802は、HoA情報と同様に複数のアドレスに関する情報などについても、マルチホーミング情報保持部803に対して供給し、保持するように指示を行うことが可能である。また、HAが保持する複数のアドレスに関する情報には、複数のHAのアドレスの中から使用するべきアドレスをMNが選択する際に参照される情報が含まれていてもよい。、この情報を取得したMNは、カプセル化パケットの外部ヘッダのあて先アドレスを設定する際に、この情報を参照して使用するべきHAのアドレスを選択することが可能である。
また、マルチホーミング情報保持部803は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802から通知された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報、及びその他の通知された情報(例えば、HA20の複数のアドレスに関する情報や、後述のpreference情報(プリファレンス情報))を保持する機能である。図10A及び図10Bには、マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルの一例が図示されている。
図10A及び図10Bは、本発明の第2の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの一例を示す図である。マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルは、HA20やその他のノード(例えばCN15)から通知された複数アドレス情報などのマルチホーミング情報は、通知メッセージの送信元ノード(すなわち、HAやその他のノード)ごとに管理される。なお、ノードを特定する情報としては、アドレスやその他の識別情報(ID)などを用いることが可能である。
図10Aには、マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルのHA20に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにHA20のIPアドレス/IDに関連付けられて、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部802から供給された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報、及びHA20の複数アドレス情報(図10Aでは、HAアドレスA、HAアドレスB・・・)とが、このエントリ内に保持される。
一方、図10Bには、マルチホーミング情報保持部803が保持する情報格納テーブルのその他のノード(CN15)に関するエントリの一例が図示されている。上述のようにCN15のIPアドレス/IDに関連付けられて、CN15の複数アドレス情報(図10Bでは、CNアドレスA、CNアドレスB・・・)が、このエントリ内に保持される。なお、CN15からは、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の通知は行われないので、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報に関しては、特に何も保持されることはない。
また、カプセル化内部パケット生成部804は、MN10がHA20やCN15などの通信相手に送信するパケットを生成するための機能である。このパケットの送信元アドレスを設定する際に、カプセル化内部パケット生成部804は、送信元HoA選択部807に対して、MN10が使用することが望ましいHoA情報を選択するように指示を行う。なお、HA20以外のノード(例えばCN15)にパケットを送信する場合、カプセル化内部パケット生成部804では、カプセル化パケットの内部パケットが生成される。
また、送信元HoA選択部807は、マルチホーミング情報保持部803内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合にはその情報を取得し、その情報を用いて適切なHoAを選択し、選択したHoA情報をカプセル化内部パケット生成部804に通知する機能を有している。
また、送信元HoA選択部807は、マルチホーミング情報保持部803内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれていない場合には、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806に対して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報をHA20に要求するためのメッセージ(マルチホーミング情報通知メッセージ)を生成するように指示する機能を有している。
なお、送信元HoA選択部807は、送信元HoAの選択を行う際に、マルチホーミング情報保持部803が保持している情報と共に、自身があらかじめ保持しているMNのPreference情報を考慮してHoAを選択するようにしてもよい。このPreference情報は、例えば、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が複数存在する場合に、どの種別の情報が最も考慮されるべきであるかを示す情報や、さらに詳細な情報(例えば、ISP1よりもISP2を使用したいという情報や、帯域が保証されなくてもなるべく廉価な経路を使用したいという情報などのユーザの要望を含む情報)である。すなわち、Preference情報は、MN10側で把握される送信元HoAの選択条件であると言える。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部806は、送信元HoA選択部807の指示を受け、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の要求を指示する情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージを生成し、送受信部801を介してHA20へ送信する機能である。
以上、説明したように、図8に図示されているMN10は、内部パケットの送信元アドレスに使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を、自身のHA20から取得し、この情報(さらには、自身が保持するPreference情報)に基づいて、HoAの選択を行うことが可能である。なお、本発明の第2の実施の形態におけるMNが提供する各種機能は、MNが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
また、図11は、本発明の第2の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。なお、図11に図示されているHA20は、送受信部1101、障害検出部1102、送信元HoA選択情報取得部1103、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104、MN管理情報保持部1106、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107を有している。また、図11では、HA20内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成(図6に示す構成)と比較しながら、本発明の第2の実施の形態のHA20内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成と比較した場合、本発明の第2の実施の形態のHA20内の構成における違いは、MN10に通知する情報が、MN10が使用することが望ましいHoA情報ではなく、MN10が適切なHoAを選択するために有用な情報であるという点である。
これに伴い、図11に図示されている送信元HoA選択情報取得部1103、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107の機能が、図6に図示されている送信元HoA選択情報取得部603、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部604、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607の機能とは異なっている。また、さらに図11に図示されているHA20は、図6に図示されているHA20に設けられていた送信元HoA選択部605が削除されている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図11に示すHA20内の送受信部1101、障害検出部1102、MN管理情報保持部1106は、図6のHA20内の送受信部601、障害検出部602、MN管理情報保持部606と同一であり、説明を省略する。
送信元HoA選択情報取得部1103は、障害検出部1102又はマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104からの指示を受けた際に、MN管理情報保持部1106内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合にはその情報を取得して、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に渡し、その情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するようにマルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に指示する機能を有している。
また、送信元HoA選択情報取得部1103は、MN管理情報保持部1106内に送信元HoAを選択するために有用な情報が含まれていない場合には、送受信部1101を介して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得し、MN管理情報保持部1106に対して、その情報(あるいは、新たに取得した情報や更新すべき情報)を格納するように指示するとともに、その情報をマルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に渡し、その情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するようにマルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107に指示する機能を有している。なお、送信元HoA選択情報取得部1103による送受信部1101を介した情報の取得は、任意のタイミングで行われるようにしてもよい。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1104は、MN10から受信した、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の要求を示す情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージに関する処理を行い、送信元HoA選択情報取得部1103に対して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の取得を行うように指示する機能である。
また、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1107は、送信元HoA選択情報取得部1103から通知された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージを生成し、送受信部1101を介してMN10に送信する機能である。
なお、本発明の第2の実施の形態におけるHAの機能を、別のノード、例えば情報サーバ等に設置してもよい。
以上、説明したように、図11に図示されているHA20は、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得して、MN10に対して通知することが可能である。なお、本発明の第2の実施の形態におけるHAが提供する各種機能は、HAが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
次に、本発明の第2の実施の形態における具体的な動作について説明する。例えば図1に示されているように、MN10がフォーリンネットワーク2に接続しているときに、CN15と通信を行う場合を想定する。このとき、例えばISP1及びISP2の両方に輻輳が起こっている場合には、HA20の送信元HoA選択情報取得部1103がISP1及びISP2のそれぞれに係る輻輳の程度を検出して、MN管理情報保持部1106内のMN管理情報の更新を行う。
そして、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報の要求の指示を含むマルチホーミング情報通知メッセージをMN10から受信した場合や、自発的な任意のタイミング(すなわち、MN10からの要求がない状態)で、HA20は、図9に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージによって、各ISP1、2の輻輳の程度に関する情報をMN10に対して通知する。例えば、ISP2よりもISP1のほうが輻輳の程度が小さい場合には、この通知を受けたMN10の送信元HoA選択情報取得部1103は、ISP2に属するHoAよりもISP1に属するHoAのほうが、内部パケットの送信元HoAとして好適であると判断し、CN15に対して送信するパケットを生成する際には、内部パケットの送信元アドレスにPF1.HoAを設定する。
これにより、MN10から送信されたパケットは、HA20でデカプセル化された後、その内部パケットが、輻輳状態の程度が相対的に低いISP1を経由した最適経路を通ってCN15に届けられるようになる。
なお、MN10に複数のホームネットワークが割り当てられている場合には、MN10は、それぞれのホームネットワーク上に存在するHA20から、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を取得し、それらの情報を比較して選択することで、最適なホームネットワーク及びHoAを選択することが可能となる。また、このとき、MN10はHA20の動作状態及び負荷状態などを考慮してHoAの選択を行ってもよい。
以上、説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、MN10は、内部パケットの送信元アドレスとして使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報をHA20から取得することができ、その情報に基づくHoAの選択を行って、選択されたHoAを内部パケットの送信元アドレスとして設定することによって、MN10から送信されたカプセル化パケットがHA20によってデカプセル化された後、HA20から転送される内部パケットが、MN10にとって適切なISPを経由してCN15に到達されるようになる。また、MN10は、カプセル化パケットの外部ヘッダのあて先アドレスとして使用することが望ましいHA20のアドレスを選択するために有用な情報を同時にHA20から取得することができるため、HAのアドレス選択に有用な情報と、HoAの選択に有用な情報の両方を同時に考慮して、カプセル化パケットの外部ヘッダのあて先アドレスと、内部パケットの送信元アドレスとの両方に対して最適なアドレスを設定することができる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第3の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図である。なお、図12に図示されているMN10は、図1中のMN10に対応している。図12に示すMN10は、送受信部1201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1202、マルチホーミング情報保持部1203、カプセル化内部パケット生成部1204、カプセル化外部パケット生成部1205、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1206、Preference情報保持部1207を有している。また、図12では、MN10内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成(図2に示す構成)と比較しながら、本発明の第3の実施の形態のMN10内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のMN10内の構成と比較した場合、本発明の第3の実施の形態のMN10内の構成における違いは、MN10からHA20に送信される、適切なHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージ内に、MN10自身のPreference情報が挿入されるという点である。
これに伴い、図12に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1202の機能が、図2に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部202の機能とは異なっている。また、さらに図12に図示されているMN10には、Preference情報保持部1207が新たに追加されている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図12に示すMN10内の送受信部1201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1202、マルチホーミング情報保持部1203、カプセル化内部パケット生成部1204、カプセル化外部パケット生成部1205は、図2のMN10内のMN10内の送受信部201、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部202、マルチホーミング情報保持部203、カプセル化内部パケット生成部204、カプセル化外部パケット生成部205と同一であり、説明を省略する。
マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1206は、カプセル化内部パケット生成部1204からの指示に応じて、さらにPrference情報保持部1207内に保持されているPreference情報を取得してマルチホーミング情報通知メッセージ(図13を参照)を生成する機能である。
図13は、本発明の第3の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図である。MN10からHA20に送信されるマルチホーミング情報通知メッセージは、IPヘッダ、このメッセージがマルチホーミング情報通知メッセージである旨を示す情報(例えばフラグ)に加えて、MN10が使用することが望ましい情報を要求することを示す情報と、Preference情報保持部1207に保持されているMN10の現在のPreference情報を挿入するフィールド(Preference情報フィールド)を有している。
また、Preference情報保持部1207は、送受信部1201を介して取得されるPreference情報、あるいは自ら生成したPreference情報やMN10のユーザによって設定されるPreference情報を保持するための機能である。なお、Preference情報保持部1207によって保持されるPreference情報は、上述の本発明の第2の実施の形態で言及した、MN10側で把握される送信元HoAの選択条件である。
なお、上述のように、カプセル化内部パケット生成部1204からの指示(すなわち、内部パケットの送信先HoAに設定するHoAの問い合わせのタイミング)に応じて、HA20に対するマルチホーミング情報通知メッセージの送信が行われるだけではなく、例えば、Preference情報保持部1207における新たなPreference情報の追加や、既存のPreference情報の更新などが行われたタイミングで、これらのPreference情報(Preference情報の差分)を含むマルチホーミング情報通知メッセージの送信が行われるように構成されてもよい。
以上、説明したように、図12に図示されているMN10は、Preference情報を自身のHA20に対して通知することが可能であるとともに、内部パケットの送信元アドレスに使用することが望ましいHoAに関する情報を、自身のHA20から取得することが可能である。なお、本発明の第3の実施の形態におけるMNが提供する各種機能は、MNが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
また、図14は、本発明の第3の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。なお、図14に図示されているHA20は、送受信部1401、障害検出部1402、送信元HoA選択情報取得部1403、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404、送信元HoA選択部1405、MN管理情報保持部1406、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407を有している。また、図14では、HA20内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
以下、本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成(図6に示す構成)と比較しながら、本発明の第3の実施の形態のHA20内の構成について説明する。本発明の第1の実施の形態のHA20内の構成と比較した場合、本発明の第3の実施の形態のHA20内の構成における違いは、MN10から受信したマルチホーミング情報通知メッセージ内にMN10のPreference情報が含まれており、HA20は、MN10から受信したPreference情報も参照して、HoAの選択を行うという点である。
これに伴い、図14に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404、送信元HoA選択部1405、MN管理情報保持部1406の機能が、図6に図示されているマルチホーミング情報通知メッセージ処理部604、送信元HoA選択部605、MN管理情報保持部606の機能とは異なっている。
なお、適切なHoAを選択するために有用な情報としては、本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、図14に示すMN10内の送受信部1401、障害検出部1402、送信元HoA選択情報取得部1403、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407は、図6のMN10内の送受信部601、障害検出部602、送信元HoA選択情報取得部603、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部607と同一であり、説明を省略する。
マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404は、MN10から受信した、MN10が使用することが望ましいHoA情報の要求を示す情報及びPreference情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージ(図13を参照)に関する処理を行い、送信元HoA選択部1405に対して、MN10が使用することが望ましいHoAの選択を行うように指示するとともに、MN管理情報保持部1406に対して、Preference情報を保持するように指示する機能である。
また、送信元HoA選択部1405は、障害検出部1402又はマルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404からの指示を受けた際に、MN管理情報保持部1406内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれている場合には、その情報及びMN10から受けたPreference情報を取得し、これらの情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
また、送信元HoA選択部1405は、MN管理情報保持部1406内に送信元HoAを選択するための有用な情報が含まれていない場合には、送信元HoA選択情報取得部1403に対して、必要な情報を取得するように指示し、送信元HoA選択情報取得部1403によって取得された情報、及びMN10から受けたPreference情報を用いて適切なHoAを選択し、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407に対して、選択したHoA情報をMN10に通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージを生成するように指示する機能を有している。
なお、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報としては、上述の本発明の第1の実施の形態で述べたものと同様のものが使用可能である。また、送信元HoA選択部1405は、マルチホーミング情報通知メッセージ処理部1404からの指示を受けた際にHoAの選択を行うだけではなく、例えば送信元HoA選択情報取得部1403が状況の変化を検出して、MN管理情報保持部1406のMN管理情報が更新されたタイミングで自発的(すなわちMN10から要求されることなく、一方的)にHoAの選択を行い、マルチホーミング情報通知メッセージ生成部1407を通じて、選択されたHoAをMN10に通知してもよい。
また、MN管理情報保持部1406は、MN10が使用することが望ましいHoAを送信元HoA選択部1405が選択する際に、送信元HoA選択部1405によって参照される情報(図15に示すMN管理情報内の情報)を保持するための機能である。なお、送信元HoA選択部1405は、上述のようにMN管理情報保持部1406によって保持された、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報及びPreference情報を参照して、MN10が使用することが望ましいHoAを選択する。また、マルチホーミング情報通知メッセージによって通知される選択したHoA情報としては、MNが使用するHoAを識別できる情報であれば何でもよく、例えば、HoAそのものでもよいし、そのHoAのプレフィックス、あるいはそのプレフィックスを通知しているISPを示す情報を用いてもよい。
図15は、本発明の第3の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図である。図15に図示されているように、MN管理情報は、HA20が管理しているMN10のそれぞれに対してエントリが作成され、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報が保持される。
図15に図示されているように、HA20が管理している各MN10のIPアドレス/IDに関連付けられているMN管理情報内のエントリには、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な様々な情報と、MN10から受信したPreference情報が格納可能である。なお、MN管理情報内には、送信元HoA選択情報取得部1403によって取得された情報が、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報として格納されるが、例えば、HA20のオペレータによって手動設定された情報が格納されてもよい。
また、MN10が使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を保持するMN管理情報として、MN10から通知されたバインディング情報を管理するために使用されるバインディングキャッシュを拡張して利用してもよい。
また、本発明の第3の実施の形態におけるHAの機能を、別のノード、例えば情報サーバ等に設置してもよい。なお、本発明の第3の実施の形態におけるHAが提供する各種機能は、HAが備えるモバイルIPなどのプロトコル上で実現することが可能であり、また、マルチホーミングを提供する専用のレイヤによって実現することも可能である。
次に、本発明の第3の実施の形態における具体的な動作について説明する。例えば図1に示されているように、MN10がフォーリンネットワーク2に接続しているときに、CN15と通信を行う場合を想定する。このとき、例えばMN10のPreference情報保持部1207に、新たに自身のPreference情報(ISP1よりもISP2を使用した旨を示す情報)が追加された場合、MN10からHA20に対して、そのPreference情報を含むマルチホーミング情報通知メッセージが送信される。
このマルチホーミング情報通知メッセージを受信したHA20は、MN管理情報保持部1406内のMN管理情報を追加、更新して、更新されたMN管理情報を用いてHoAの選択を行う。このとき、既に存在するMN管理情報内に、MN10のPreference情報よりも優先して考慮されるべき情報が存在しなければ、HA20は、ISP2に属するHoAを使うことが望ましい旨をMN10に対して通知するが、例えばISP2が障害により動作していないことを示す情報が保持されていた場合には、HA20は、ISP1に属するHoAを使うことが望ましい旨をMN10に通知する。
これにより、MN10は、内部パケットの送信元HoAに、自身のPreference情報及びHA20が保持する情報の両方が考慮されて選択されたHoAを設定することが可能となり、MN10側の要望が反映されるとともにパケットが不達になることはなく、最適な経路を経由してCN15に届けられるようになる。
以上、説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、MN10は、アドレス選択の選択条件の1つとして利用してもらいたい自身のPreference情報をHA20に通知し、このPreference情報も考慮されてHA20によって選択されたHoA情報を取得することができ、そのHoAを内部パケットの送信元アドレスとして設定することによって、MN10から送信されたカプセル化パケットがHA20によってデカプセル化された後、HA20から転送される内部パケットが、MN10にとって適切なISPを経由してCN15に到達されるようになる。
なお、上述の本発明の実施の形態のそれぞれでは、ISPの状態やローミング状態などに基づいてパケット伝送に適切なISPを選択することを一例に挙げて、本発明に係る技術の詳細が説明されている。しかしながら、本発明で示唆される技術を、複数のネットワークの選択が可能な環境においてパケット伝送を行う際に適切なネットワークを選択する場合や、アドレス又はネットワークプレフィックスと経由するネットワークもしくは提供するネットワークサービス(通信速度、帯域、遅延揺らぎなど)の特性とを関連付けてそれぞれを選択するような環境(すなわち、アドレス(プレフィックス)に基づくパケット伝送の制御を行うことを主目的とした利用環境)に適用し、望ましいパケットの通信経路を選択できるようにすることも可能である。また、本発明の技術思想は、上記の技術に限らず、望ましいパケットの通信経路を選択するための技術全般に適用可能である。
なお、上記の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明は、MNがホームネットワークを離れた状態で、ホームネットワーク上で取得可能な状況を把握し、HAを経由してMNとCNとの間で伝送されるパケットの通信経路を最適化できるようにするという効果を有しており、IPを用いた通信に係る技術や、マルチホーム機能及びモバイル機能の両方を実現するための技術に適用可能である。
本発明の第1〜第3の実施の形態に共通するネットワークの構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第1の例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第2の例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoAを選択するために有用な情報を通知するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第1の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのマルチホーミング情報保持部によって保持される情報格納テーブルの第2の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるMNが使用することが望ましいHoA情報を要求するためのマルチホーミング情報通知メッセージの構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるHAのMN管理情報保持部によって保持されるMN管理情報の構成の一例を示す図 従来の技術におけるサイトマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図 従来の技術におけるMNが通信相手に対してパケットを送信する場合に生成するカプセル化パケットの一例を示す図

Claims (12)

  1. モバイルノードと、前記モバイルノードに割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理ノードとを有する通信システムにおける通信制御方法であって、
    前記アドレス管理ノードが、前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得する選択条件情報取得ステップと、
    前記モバイルノード及び前記アドレス管理ノードのいずれか一方が、前記選択条件情報に基づいて前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択ステップと、
    前記モバイルノードが、前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記ホームアドレス選択ステップで選択された前記好適ホームアドレスを設定するステップとを、
    有する通信制御方法。
  2. 前記選択条件情報が、前記アドレス管理ノードが存在するサイトが接続しているISPの動作状態を示す動作状態情報、前記ISPにおいて輻輳が発生しているか否かを示す輻輳情報、前記ISPのローミング情報、前記パケットの転送先の状況を示す内部パケット転送先状況情報、前記ISPの優先度を示す優先度情報、前記ISP内の通信経路のQoSパスの状態を示すQoSパスの状態情報、前記パケットの転送先への到達状況を示す到達状況情報、前記アドレス管理ノードと前記ISPとの間の接続リンクの安定性を示す接続リンク安定性情報のうちの少なくとも1つである請求項1に記載の通信制御方法。
  3. モバイルノードのホームアドレスを管理するアドレス管理ノードであって、
    前記モバイルノードに対して割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理手段と、
    前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件取得手段と、
    前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報に基づいて、前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択手段と、
    前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するホームアドレス通知手段とを、
    有するアドレス管理ノード。
  4. 前記モバイルノードの通信に係る障害を検出し、前記モバイルノードが送信パケットに送信元アドレスとして設定する前記好適ホームアドレスの変更の必要性を判断する障害検出手段を有し、
    前記障害検出手段によって前記好適ホームアドレスの変更が必要である旨が決定された場合に、前記ホームアドレス選択条件取得手段が新たな選択条件情報を取得し、前記ホームアドレス選択手段が前記好適ホームアドレスを新たに選択し、前記好適ホームアドレスの変更が必要な場合に、前記ホームアドレス通知手段が前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている請求項3に記載のアドレス管理ノード。
  5. 前記モバイルノードから、前記好適ホームアドレスの要求を受信する要求受信手段を有し、
    前記モバイルノードから前記好適ホームアドレスの要求を受けた場合に、前記ホームアドレス通知手段が前記ホームアドレス選択手段によって選択された前記好適ホームアドレスを、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている請求項3に記載のアドレス管理ノード。
  6. 前記モバイルノードからプリファレンス情報を受信するプリファレンス情報取得手段を有し、
    前記ホームアドレス選択手段が、さらに前記プリファレンス情報に基づいて、前記好適ホームアドレスを選択するように構成されている請求項3に記載のアドレス管理ノード。
  7. モバイルノードのホームアドレスを管理するアドレス管理ノードであって、
    前記モバイルノードに対して割り当てられている複数のホームアドレスを管理するアドレス管理手段と、
    前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件取得手段と、
    前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報を、前記モバイルノードに対して通知する選択条件情報通知手段とを、
    有するアドレス管理ノード。
  8. 前記好適ホームアドレスの設定に対して影響を及ぼす、前記モバイルノードの通信に係る障害を検出する障害検出手段を有し、
    前記ホームアドレス選択条件取得手段が、前記障害検出手段によって検出された前記モバイルノードの通信に係る障害に起因して発生する新たな選択条件情報を取得し、前記選択条件情報通知手段が、前記ホームアドレス選択条件取得手段によって取得された前記選択条件情報を、前記モバイルノードに対して通知するように構成されている請求項7に記載のアドレス管理ノード。
  9. アドレス管理ノードから複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
    前記アドレス管理ノードから、前記モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを受信するホームアドレス受信手段と、
    前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記好適ホームアドレスを設定する送信元アドレス設定手段とを、
    有するモバイルノード。
  10. 前記アドレス管理ノードに対して、前記好適ホームアドレスの要求を送信する要求送信手段を有する請求項9に記載のモバイルノード。
  11. 前記アドレス管理ノードに対して、プリファレンス情報を送信するプリファレンス情報送信手段を有する請求項9に記載のモバイルノード。
  12. アドレス管理ノードから複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
    アドレス管理ノードから、モバイルノードが使用することが望ましい好適ホームアドレスを選択するために参照される選択条件情報を取得するホームアドレス選択条件受信手段と、
    前記ホームアドレス選択条件受信手段によって受信された前記選択条件情報に基づいて、前記複数のホームアドレスの中から前記好適ホームアドレスを選択するホームアドレス選択手段と、
    前記アドレス管理ノード経由で所定の通信相手に対して送信するカプセル化パケット内の内部パケットの送信元アドレスに、前記好適ホームアドレスを設定する送信元アドレス設定手段とを、
    有するモバイルノード。
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