JPWO2006103996A1 - 数値解析装置および数値解析プログラム - Google Patents

数値解析装置および数値解析プログラム Download PDF

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Abstract

解析対象の2階微分方程式を動解析する動解析装置1であって、前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記動解析の解析微小時間Δtを設定する算入モジュール21と、解析開始時刻である基準時刻における前記2階微分方程式の2階時間微分量α(t)を算出する二階時間微分量算出モジュール22と、前記解析微小時間経過後の1階時間微分量v(t+Δt)=v(t)+α(t)・Δtを算出する一階時間微分量算出モジュール23と、前記解析微小時間経過後の物理量x(t+Δt)=x(t)+v(t+Δt)・Δtを算出する物理量算出モジュール24と、時刻(t+Δt)を新たな基準時刻として設定し、各モジュールに対してそれぞれ設定された基準時刻を用いて前記2階時間微分量、前記1階時間微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御モジュール20とを備える。

Description

この発明は、自然現象や機械運動などにおける種々の運動態様を解析することができる数値解析装置および数値解析プログラムに関するものである。
従来から、常微分方程式を用いた数値解析法には、区間の初期変位、初期速度、初期加速度などを用いて、つぎの時刻の変位や速度を求めるオイラー法が広く用いられている(特許文献1,2参照)。
特開2004−062676号公報 特開2002−258933号公報
しかしながら、上述したオイラー法は、微小時間Δt毎に処理ステップを重ねる毎にその解析結果に比較的大きな誤差が生じるという問題点があった。さらに、この誤差を抑えるために微小時間Δtを小さくすると、解析結果を得るために膨大な処理時間を要し、実用に供しないという問題点があった。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、解析結果に大きな誤差を生じさせず、簡易かつ短時間に数値解析処理を行うことができる数値解析装置および数値解析プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる数値解析装置は、解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析装置であって、前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手段と、解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手段と、前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手段と、前記1階微分量算出手段が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手段と、前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手段、前記1階微分量算出手段、および前記物理量算出手段に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析装置であって、前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手段と、解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手段と、前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手段と、前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量の2乗値を乗算し、前記1階微分量算出手段が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、これらの乗算した値と前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量とを加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手段と、前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手段、前記1階微分量算出手段、および前記物理量算出手段に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、前記解析微小変数量および前記基準変数値は、それぞれ解析微小時間および基準時刻であり、前記1階微分量および前記2階微分量は、それぞれ1階時間微分量および2階時間微分量であることを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、前記設定手段は、前記数値解析の終了条件を設定し、前記演算制御手段は、前記数値解析の終了条件を満足する場合に前記数値解析を終了させる制御を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、前記物理量算出手段によって算出された各基準変数値毎の物理量を、前記解析微小変数量の増分に対応させて出力する出力処理手段を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、前記出力処理手段は、前記解析微小変数量の増分に対応する、物理量算出手段によって算出された各基準変数値毎の物理量をグラフ化処理することを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、前記2階微分方程式は、変数量項を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、前記2階微分方程式は、時間項を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、前記2階微分方程式は、多元連立方程式であることを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析装置は、上記の発明において、表計算プログラムを用いて数値解析を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析プログラムであって、前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手順と、解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手順と、前記2階微分量算出手順が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手順と、前記1階微分量算出手順が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手順と、前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手順、前記1階微分量算出手順、および前記物理量算出手順に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析プログラムであって、前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手順と、解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手順と、前記2階微分量算出手順が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手順と、前記2階微分量算出手順が算出した2階微分量に前記解析微小変数量の2乗値を乗算し、前記1階微分量算出手順が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、これらの乗算した値と前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量とを加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手順と、前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手順、前記1階微分量算出手順、および前記物理量算出手順に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、前記解析微小変数量および前記基準変数値は、それぞれ解析微小時間および基準時刻であり、前記1階微分量および前記2階微分量は、それぞれ1階時間微分量および2階時間微分量であることを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、前記設定手順は、前記数値解析の終了条件を設定し、前記演算制御手順は、前記数値解析の終了条件を満足する場合に前記数値解析を終了させる制御を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、前記物理量算出手順によって算出された各基準変数値毎の物理量を、前記解析微小変数量の増分に対応させて出力する出力処理手順を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、前記出力処理手順は、前記解析微小変数量の増分に対応する、物理量算出手順によって算出された各基準変数値毎の物理量をグラフ化処理することを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、前記2階微分方程式は、変数量項を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、前記2階微分方程式は、時間項を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、前記2階微分方程式は、多元連立方程式であることを特徴とする。
また、この発明にかかる数値解析プログラムは、上記の発明において、表計算プログラムを用いて数値解析を行うことを特徴とする。
この発明にかかる数値解析装置および数値解析プログラムによれば、設定手段が、2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定し、2階微分量算出手段が、解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出し、1階微分量算出手段が、前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出し、物理量算出手段が、前記1階微分量算出手段が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出し、演算制御手段が、前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手段、前記1階微分量算出手段、および前記物理量算出手段に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行うようにしているので、解析結果に大きな誤差を生じさせず、簡易かつ短時間に数値解析処理を行うことができるという効果を奏する。
また、この発明にかかる数値解析装置および数値解析プログラムによれば、設定手段が、2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定し、2階微分量算出手段が、解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出し、1階微分量算出手段が、前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出し、物理量算出手段が、前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量の2乗値を乗算し、前記1階微分量算出手段が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、これらの乗算した値と前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量とを加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出し、演算制御手段が、前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手段、前記1階微分量算出手段、および前記物理量算出手段に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行うようにしているので、解析結果に大きな誤差を生じさせず、簡易かつ短時間に数値解析処理を行うことができるという効果を奏する。
図1は、この発明の実施の形態1にかかる数値解析装置である動解析装置の概要構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示した動解析装置による動解析処理手順を示すフローチャートである。 図3は、この発明の実施の形態1による動解析処理の概念を示す図である。 図4は、従来のオイラー法による動解析処理の概念を示す図である。 図5は、従来の修正オイラー法による動解析処理の概念を示す図である。 図6は、解析方程式の対象である、ばね−質点系の概念構成を示す模式図である。 図7は、図6に示したばね−質点系の動解析結果を示す図である。 図8は、図7に示したばね−質点系を動解析する表計算プログラムの表示画面の一例を示す図である。 図9は、図6に示したばね−質点系に対する動解析処理を表計算プログラムによって行った一例を示す図である。 図10は、図9に示した結果をグラフ化した図である。 図11は、同じばね−質点系に対する動解析処理をオイラー法によって行った一例を示す図である。 図12は、図11に示した動解析結果をグラフ化した図である。 図13は、同じばね−質点系に対する動解析を修正オイラー法によって行った結果をグラフ化した図である。 図14は、この発明の実施の形態2である動解析装置の概要構成を示すブロック図である。 図15は、図14に示した動解析装置による動解析処理手順を示すフローチャートである。 図16は、この発明の実施の形態2による動解析処理の概念を示す図である。 図17は、動解析対象であるばね質点ダッシュポット系の概要構成を示す模式図である。 図18は、図17に示した質点ダッシュポット系の動解析結果を示す図である。 図19は、動解析対象である、単振動と回転運動とが伴った運搬機の概要構成を示す模式図である。 図20は、図19に示した運搬機の変位の動解析結果を示す図である。 図21は、図19に示した運搬機の角変位の動解析結果を示す図である。 図22は、動解析対象である、ねじり軸、継手、ギア等の動力伝達器で連結された複数の回転体の概要構成を示す模式図である。 図23は、図22に示した動力伝達器で結合された各回転体の角変位の動解析結果を示す図である。 図24は、図22に示した動力伝達器で結合された各回転体の角変位の動解析結果を示す図である。 図25は、動解析対象である、調速機のすべり子およびタービンの概要構成を示す模式図である。 図26は、図25に示した調速機のすべり子の変位の動解析結果を示す図である。 図27は、図25に示したタービンの角変位の動解析結果を示す図である。 図28は、動解析対象である、旋削機などのバイトの概要構成を示す模式図である。 図29は、図28に示した旋削機などのバイト変位の動解析結果を示す図である。 図30は、動解析対象である、クランクを有する往復機械の概要構成を示す模式図である。 図31は、図30に示したクランクを有する往復機械の動解析結果を示す図である。 図32は、図30に示した往復機械のピストンの動解析結果を示す図である。 図33は、動解析対象である、ブレーキディスクの概要構成を示す模式図である。 図34は、図33に示したブレーキディスクの動解析結果を示す図である。 図35は、動解析対象である、剛体リンクで接続されたマニピュレータ状機器の概要構成を示す模式図である。 図36は、図35に示した剛体リンクで接続されたマニピュレータ状機器の動解析結果を示す図である。 図37は、図35に示した剛体リンクで接続されたマニピュレータ状機器の動解析結果を示す図である。 図38は、動解析対象である、重力等を相互に及ぼし合う粒子あるいは天体の概要構成を示す模式図である。 図39は、図38に示した地球のx方向変位の動解析結果を示す図である。 図40は、太陽、地球、月の三体問題を解析する座標系および配置関係を示す図である。 図41は、3体問題における地球を中心とした月の軌道の動解析結果を示す図である。 図42は、従来のオイラー法を用いて地球を中心とした月の軌道の動解析結果を示す図である。 図43は、動解析対象である、遠心ポンプを有するシステムのサージタンクの概要構成を示す模式図である。 図44は、図43に示したサージタンクの水位変動の動解析結果を示す図である。 図45は、動解析対象である、LCR回路の概要構成を示す模式図である。 図46は、図45に示したLCR回路の電荷変動の動解析結果を示す図である。 図47は、上述した動解析装置を実現するコンピュータシステムの構成を示すシステム構成図である。 図48は、図47に示したコンピュータシステムにおける本体部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 動解析装置
10 入力部
11 出力部
12 演算部
13 出力処理部
14 記憶部
20 演算制御モジュール
21 算入モジュール
22 二階時間微分量算出モジュール
23 一階時間微分量算出モジュール
24,24a 物理量算出モジュール
以下、この発明を実施するための最良の形態である数値解析装置の一例としての動解析装置および数値解析プログラムの一例としての動解析プログラムについて説明する。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1にかかる数値解析装置の一例である動解析装置の概要構成を示すブロック図である。図1に示すように、この動解析装置1は、キーボードやポインティングデバイスによって実現され、各種情報を入力する入力部10と、液晶ディスプレイやプリンタなどによって実現され、処理結果を出力する出力部11と、各種プログラムやデータを格納するとともに、演算結果などを一時的に格納する記憶部14と、動解析処理の実行制御を行う制御部Cとを有する。
制御部Cは、演算部12と出力処理部13とを有し、演算部12が動解析処理を行い、出力処理部13は、動解析処理された結果を出力部11に出力させるための処理を行う。演算部12は、演算制御モジュール20、算入モジュール21、二階時間微分量算出モジュール22、一階時間微分量算出モジュール23、および物理量算出モジュール24を有する。
ここで、図2に示したフローチャートを参照して制御部Cの制御処理手順について説明する。図1および図2において、まず入力部10および出力部11を用い、算入モジュール22による解析情報の設定入力を行う(ステップS101)。解析情報とは、解析対象となる解析方程式α(t)=f(x(t),v(t))、解析微小時間Δt、さらには、パラメータ、初期条件、終了条件などが含まれる。ここでいう解析方程式は、二階常微分方程式であり、α(t)は、加速度などの二階時間微分量を示し、x(t)は、位置などの物理量を示し、v(t)は、速度などの一階時間微分量を示している。
二階時間微分量算出モジュール22は、初期条件をもとに基準時刻tにおける加速度α(t)を算出する(ステップS102)。その後、一階時間微分量算出モジュール23は、算出された加速度α(t)に解析微小時間Δtを乗算し、この乗算値に基準時刻tの速度v(t)を加算し、この加算値を解析微小時間Δt経過後の速度v(t+Δt)として算出する(ステップS103)。すなわち、v(t+Δt)=v(t)+α(t)・Δtを算出する。
その後、物理量算出モジュール24は、算出された速度v(t+Δt)に解析微小時間Δtを乗算し、この乗算値に基準時刻tの変位x(t)を加算し、この加算値を解析微小時間Δt経過後の変位x(t+Δt)として算出する。すなわち、x(t+Δt)=x(t)+v(t+Δt)・Δtを算出する。
その後、演算部12は、ステップS102〜S104で算出した値などを記憶部14に記憶させるとともに、出力処理部13を介して出力部11から出力できる出力処理を行う(ステップS105)。さらに、演算部12は、tが所定値を超えたか否かを判断する(ステップS106)。ここで、所定値とは基準時刻tからの経過時間である。この経過時間は、この後繰り返す処理回数をnとすると、Δt×nとして示すことができる。tが所定値を超えていない場合(ステップS106,No)には、基準時刻tに解析微小時間Δtを加えた値(t+Δt)を新たな基準時刻として設定してステップS102に移行し(ステップS107)、上述した処理を繰り返す。一方、tが所定値を超えた場合(ステップS106,Yes)には、本処理を終了する。
すなわち、この動解析装置1による動解析処理は、解析微小時間Δt後における変位x(t+Δt)を次のようにして求める。まず、基準時刻tにおける解析方程式である加速度α(t)を、基準時刻tにおける物理量である変位x(t)および基準時刻tにおける一階時間微分量である速度v(t)をもとに、式(1)によって算出する。その後、この解析微小時間Δt経過後における速度v(t+Δt)を、式(2)をもとに求め、さらに解析微小時間Δt経過後における変位x(t+Δt)を、式(3)をもとに求める。
Figure 2006103996
ところで、従来の動解析装置では、オイラー法を用いるものがあり、このオイラー法では、上述した式(3)におけるv(t+Δt)をv(t)とする次式(4)によって求めていた。すなわち、
Figure 2006103996
によって変位(t+Δt)を求めていた。しかし、このオイラー法では、単振動などの動解析を行うと発散してしまう場合があった。そこで、式(3)を次式(5)によって求める修正オイラー法が考え出された。すなわち、
Figure 2006103996
である。この修正オイラー法では、v(t+Δt)を、基準時刻tと、基準時刻tから解析微小時間Δt経過後の時刻(t+Δt)との間の平均速度(1/2・(v(t)+v(t+Δt)))に置き換えて動解析を行うようにしている。この修正オイラー法によれば、オイラー法に比較して発散の程度を小さくすることができるが、依然として発散した動解析となってしまい、精度が低い動解析結果となってしまっていた。したがって、オイラー法や修正オイラー法を用いた動解析では、解析微小時間Δtを極端に小さくし、多大な時間をかけて精度を確保せざるを得なかった。これに対し、上述した式(1)〜(3)を繰り返し行う動解析処理では、解析微小時間Δtが短くても精度の高い動解析結果を得ることができる。
この発明による動解析処理、従来のオイラー法、修正オイラー法の概念を図化すると図3〜図5に示すようになる。図3は、この発明の実施の形態1による動解析処理の概念を示す図であり、図4は、従来のオイラー法による動解析処理の概念を示す図であり、図5は、従来の修正オイラー法による動解析処理の概念を示す図である。図3〜図5において、この発明による動解析処理では、図3に示すように、時刻tにおける変位および速度から加速度を求め、この時刻tにおける速度と加速度とを用いて解析微小時間Δt経過時刻(t+Δt)の速度を求める。その後、この時刻(t+Δt)の速度と時刻tの変位を用いて時刻(t+Δt)の変位を求めるようにしており、特に、時刻(t+Δt)時の速度を用いて時刻(t+Δt)の変位を求めることが特徴である。一方、オイラー法では、図4に示すように、時刻tにおける速度と時刻tにおける変位を用いて、時刻(t+Δt)の変位を求めるようにしている。さらに、従来の修正オイラー法では、図5に示すように、時刻tと時刻(t+Δt)との間の平均速度(1/2・(v(t)+v(t+Δt)))を用いて、時刻(t+Δt)における変位を求めるようにしている。
ここで、具体的な単振動の解析方程式に対する処理結果について説明する。図6は、解析方程式の対象である、ばね−質点系の概念構成を示す模式図である。図6に示したばね−質点系では、単振動の運動状態を呈する。図6に示すばね−質点系の運動方程式は、次式(6)に示すように、
Figure 2006103996
となる。なお、このばね−質点系では、ばね定数k=4π(N/m)、質量m=1.0(kg)、初期変位x(0)=2.0(m)、初期速度v(0)=0.0(m)である。この運動方程式の解析方程式は、次式(7)に示すように、
Figure 2006103996
となり、パラメータを代入すると、次式(8)に示す解析方程式となる。すなわち、
Figure 2006103996
となる。なお、このばね−質点系の代数解は、次式(9)に示すように、
Figure 2006103996
として表される。解析微小時間Δt=0.01(s)としている。
図7は、図6に示したばね−質点系の解析結果を示す図である。この動解析は、解析微小時間Δt=0.01(s)で行っている。図7に示すように、オイラー法および修正オイラー法では、時間の経過とともに発散しているのに対し、この発明による動解析処理では、発散もなくほぼ代数解に一致した結果を得ることができている。この結果、この発明の実施の形態1によれば、オイラー法や修正オイラー法に比して短時間に精度の高い動解析を行うことができる。換言すれば、この実施の形態1による動解析処理は、同じ解析時間では、オイラー法や修正オイラー法に比して格段に精度の高い動解析を行うことができる。
この実施の形態1による動解析処理は、複雑なプログラムではないため、たとえば表計算プログラムを用いたソフトウェアによって容易に実現することができる。図8は、図7に示したばね−質点系を動解析する表計算プログラムの表示画面の一例を示す図である。図8において、まず時間列のセルC11には初期時刻t=0.00を設定し、その後のセルC21〜Cn1には、微小解析時間Δt=0.01が加算されるようにしている。基準時刻t時点を示す区間初期の変位列のセルC12には、初期変位x(0)=2.00が設定され、区間初期の速度列のセルC13には、初期速度v(0)=0.00が設定される。加速度列のセルC14には、セルC12,C13に示された変位および速度をもとに加速度が演算され、その結果が表示される。基準時刻tから微小解析時間Δt経過後を示す区間終期の速度列のセルC15には、式(2)に対応した演算結果が表示され、区間終期の速度列のセルC16には、式(3)に対応した演算結果が表示される。そして、このセルC15,C16に示された結果は、次の微小解析時間Δt経過後の時間行のセルC22,C23には、次の区間初期の変位および速度としてコピーされる。さらに、セルC22,C23に示された変位および速度をもとに、加速度が求められ、結果がセルC24に表示され、これらセルC22,C23,C24に示された変位、速度、加速度をもとに次の微小解析時間Δt経過後の速度および変位が求められ、セルC25,C26に表示される。以後、同様にして、区間終期における速度および変位が次の微小解析時間Δt経過後の区間初期の速度および変位として用いられ、この時点における加速度が求められて表示されるとともに、次の微小解析時間Δt経過後の区間終期における速度および変位が求められて表示される。この処理は、時間列で設定した繰り返し数すなわち行数分、繰り返される。また、これらの結果は、表計算ソフトウェアに通常付加されたグラフ化処理によってグラフ化することができる。このグラフ化処理は、出力処理部13が行うことになる。
図9は、図6に示したばね−質点系に対する動解析処理を表計算プログラムによって行った一例を示す図である。なお、ここでは、初期変位x(0)=1.000(m)としている。また、図10は、図9に示した結果をグラフ化したものであり、横軸に時間をとり、縦軸に変位をとっている。図10に示すように、代数解と数値解析(動解析)結果はほぼ一致しており、その誤差は、±0.042mであった。また、図10では、10(s)までの動解析であったが、さらに100(s)までの動解析を行っても、誤差は、±0.134mであった。
なお、図11は、同じばね−質点系に対する動解析処理をオイラー法によって行った一例を示す図であり、図12は、図11に示した動解析結果をグラフ化したものである。さらに、図13は、同じばね−質点系に対する動解析を修正オイラー法によって行った結果をグラフ化したものである。図11および図12に示すように、同じ微小解析時間によるオイラー法によって動解析した場合、時間の経過とともに動解析結果と代数解との誤差が大きくなり、発散している。この場合における誤差は、10(s)で±6m程度まで広がっている。さらに、修正オイラー法によっても、図13に示すように、時間の経過とともに動解析結果と代数解との誤差が大きくなり、発散している。この場合における誤差は、オイラー法よりも小さいが、10(s)で±2m程度となっている。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、現時点の速度などの一階時間微分量および現時点の加速度などの二階微分量をもとに次の時点の一階時間微分量を求め、さらにこの次の時点の一階時間微分量および現時点の変位などの物理量を用いて次の時点の物理量を求めるようにしていたが、この実施の形態2では、現時点の一階時間微分量、現時点の二階時間微分量および現時点の物理量をもとに、一度で次の時点の物理量を求めるようにしている。ただし、次の時点の二階時間微分量を算出する際に用いる次の時点の一階時間微分量は、現時点において求めておく。
図14は、この発明の実施の形態2である数値解析装置の一例である動解析装置の概要構成を示すブロック図である。図14に示すように、この動解析装置は、物理量算出モジュール24に替えて、物理量算出モジュール24aを設けている。その他の構成は、実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
二階時間微分量算出モジュール22は、一階時間微分量算出モジュール23が求めておいた速度v(t)と、物理量算出モジュール24が求めておいた基準時刻tにおける変位x(t)とを用いて、加速度α(t)を求め、物理量算出モジュール24aは、この加速度α(t)と、速度v(t)と、基準時刻tにおける変位x(t)とを用いて、直接、解析微小時間Δt経過後の変位x(t+Δt)を求めている。これは、式(3)に式(2)を代入した次式(10)によって直接、変位x(t+Δt)を求めることができることを意味する。すなわち、
Figure 2006103996
によって求めることができる。
図15は、図14に示した動解析装置による動解析処理手順を示すフローチャートである。図15に示した動解析処理手順では、実施の形態1におけるステップ104の処理をステップS204の処理に置き換えた処理を行っている。その他のステップS201〜S203,S205〜S207は、実施の形態1に示したステップS101〜S103,S105〜S107と同じ処理である。
すなわち、ステップS204では、ステップS202によって算出された加速度α(t)に解析微小時間Δtの2乗値を乗算し、さらに基準時刻tの速度v(t)に解析微小時間Δtを乗算し、これら乗算した各値と基準時刻tの変位x(t)とを加算し、この加算値を解析微小時間Δt経過後の変位x(t+Δt)として算出するようにしている。なお、ステップS203で基準時刻v(t)の算出処理を行うのは、実施の形態1と異なり、次の時点の変位を算出する場合に速度v(t)が求められていないためである。
これによって、この実施の形態2では、実施の形態1とは異なり、現時点の速度、加速度および変位をもとに、一度に解析微小時間Δt経過後の速度v(t+Δt)を算出することができる。
なお、この発明の実施の形態2による動解析処理の概念を図化すると図16に示すようになる。図16は、この発明の実施の形態2による動解析処理の概念を示す図である。図16において、この発明の実施の形態2による動解析処理では、時刻tにおける変位および速度から加速度を求め、この時刻tにおける速度と加速度とを用いて解析微小時間Δt経過時刻(t+Δt)の変位を求めるようにしている。
ここで、上述した実施の形態1,2では、解析方程式α(t)=f(x(t),v(t))として説明したが、速度項v(t)を含まない解析方程式α(t)=f(x(t))であってもよい。また、解析方程式α(t)には、時間項を含んでも良い。すなわち、α(t)=f(x(t),v(t),t)あるいはα(t)=f(x(t),t)であってもよい。さらに、解析対象によっては、複数の解析方程式が連立方程式であってもよい。すなわち、解析方程式は、多元方程式であってもよい。この多元方程式は、一般化すると、αi(t)=f(x1(t),…,xn(t),v1(t),…,vn(t),t)とするn元の連立微分方程式として表すことができる。ただし、i=1〜nである。
なお、上述した実施の形態1,2では、数値解析装置の一例として動解析装置をあげて説明したが、時間を変数量とする動解析に限らず、一般の数値解析にも適用することができる。すなわち、時間tを変数量とするのではなく、温度Tや距離Lを変数量とした数値解析を行うことができる。たとえば、時刻tおよび解析微小時間Δtに替えて、温度Tおよび解析微小温度ΔTとすれば、温度変化に伴う数値解析を行うことができる。
つぎに、上述した実施の形態1,2の応用例として、ばね質点ダッシュポット系の動解析処理、運搬機器の動解析処理、動力伝達機等で連結された複数の回転体の動解析処理、調速機の動解析処理、旋削機等のバイトの動解析処理、クランクを有する往復機械の動解析処理、摩擦を利用したブレーキの動解析処理、剛体リンクで接続されたマニピュレータ状機器等の動解析処理、重力等を相互に及ぼし合う粒子あるいは天体の動解析処理、太陽・地球・月の三体問題の動解析処理、遠心ポンプを有するシステムのサージング特性解析処理、およびインダクタンス素子、コンデンサ素子、抵抗素子を含む電気・電子回路に生じる電流あるいは電荷の動解析処理について説明する。
(応用例1)
図17は、動解析対象であるばね質点ダッシュポット系の概要構成を示す模式図である。このばね質点ダッシュポット系に固有の運動方程式は、次式(11)で示される。
Figure 2006103996
ただし、m:質点の質量(1500.00)
c:ダッシュポットの粘性減衰係数(4242.64)
k:バネ係数(12000)
f:外力の振幅(1000.0)
T:外力の周期(1.00)
t:基準時刻
x:質点の変位
v:質点の速度
α:質点の加速度
:解析開始時刻
:質点の初期変位(0.10)
:質点の初期速度(1.00)
α:質点の初期加速度
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(11)から、次式(12)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(12)で示したα(t)に、各種パラメータおよび、t=t、x(t)=x、v(t)=vを代入してα(t)を求め、式(2)および式(3)で示す演算を行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後のv(t+Δt)およびx(t+Δt)を求める。このv(t+Δt)およびx(t+Δt)を用いて次の解析微小時間Δt経過後の加速度α(t+Δt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図18は、図17に示した質点ダッシュポット系の動解析結果を示す図であり、横軸に時間をとり、縦軸に変位をとっている。この動解析結果は、図18に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例2)
図19は、動解析対象である、単振動と回転運動とが伴った運搬機の概要構成を示す模式図である。この運搬機に固有の運動方程式は、次式(13),(14)で示される。
Figure 2006103996
ただし、m:運搬機の質量(1500.00)
J:運搬機の慣性モーメント(3125)
:バネ定数1(3000)
:バネ係数2(3000)
:重心からの距離1(2.00)
:重心からの距離2(2.00)
x:運搬機の変位(初期値x=0.10)
v:運搬機の速度(初期値v=0.00)
α:運搬機の加速度
θ:運搬機の角変位(初期値θ=0.26)
ω:運搬機の角速度(初期値ω=0.00)
θ/dt:運搬機の角加速度
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(13),(14)から、次式(15),(16)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、各式(15),(16)に、各種パラメータおよび、初期変位v(t)=0.00、初期角変位θ(t)=0.25を代入して、それぞれα(t)および(dθ/dt )を求め、式(10)で示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後のx(t+Δt)およびθ(t+Δt)を求める。このx(t+Δt)およびθ(t+Δt)を用いて次の解析微小時間Δt経過後の加速度α(t+Δt)および(dθ(t+Δt)/dt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。なお、実施の形態1のように、式(2)および式(3)を用いる場合、それぞれ運搬機の速度v(t+Δt)および運搬機の角速度ω(t+Δt)を式(3)によって求める。この場合、運搬機の初期速度v(t)=0.00および運搬機の角速度ω(t)=0.00とする。
図20は、図19に示した運搬機の変位の動解析結果を示す図であり、図21は、図19に示した運搬機の角変位の動解析結果を示す図である。それぞれの動解析結果は、図20および図21に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例3)
図22は、動解析対象である、ねじり軸、継手、ギア等の動力伝達器で連結された複数の回転体の概要構成を示す模式図である。この解析対象の運動方程式は、次式(17),(18)で示される。
Figure 2006103996
ただし、I:回転体1の慣性モーメント(9500)
:回転体2の慣性モーメント(53900)
12:捩りバネ定数(98980000)
θ:回転体1の角変位(初期値=0.000)
θ:回転体2の角変位(初期値=0.026)
ω:回転体1の角速度(初期値=0.000)
ω:回転体2の角速度(初期値=0.000)
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(17),(18)から、次式(19),(20)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、各式(19),(20)に、各種パラメータおよび、初期角変位θ10=0.000、初期角変位θ20=0.026を代入して、それぞれ(dθ/dt)および(dθ/dt)を求め、式(10)で示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後のθ(t+Δt)およびθ(t+Δt)を求める。このθ(t+Δt)およびθ(t+Δt)を用いて次の解析微小時間Δt経過後の(dθ(t+Δt)/dt)および(dθ(t+Δt)/dt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。なお、実施の形態1のように、式(2)および式(3)を用いる場合、それぞれの角速度ω(t+Δt),ω(t+Δt)を式(3)によって求める。この場合、初期角速度ω(t+Δt),ω(t+Δt)=0.000とする。
図23および図24は、図22に示した動力伝達器で結合された各回転体の角変位の動解析結果を示す図である。それぞれの動解析結果は、図23および図24に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例4)
図25は、動解析対象である、調速機のすべり子およびタービンの概要構成を示す模式図である。この調速機に固有の運動方程式は、次式(21),(22)で示される。
Figure 2006103996
ただし、mgv:調速機のすべり子の等価質量(10.00)
gv:調速機の粘性減衰係数(50.66)
gv:調速機のバネ定数(1579.14)
gv:タービンの回転速度が1rad/s増すことによって調速機のすべり子に働く上向きの力(10.00)
gv:タービンの等価慣性モーメント(2.50)
gv:調速機のすべり子が単位長下がるために生じるタービンのトルク増加(1000.00)
gv:調速機のすべり子の変位(初期値=0.00)
gv:調速機のすべり子の速度(初期値=0.00)
αgv:調速機のすべり子の加速度
φgv:タービンの角変位(初期値=0.00)
ωgv:タービンの角速度(初期値=0.20)
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(21),(22)から、次式(23),(24)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、各式(23),(24)に、各種パラメータおよび、初期変位xgv(t)=0.00、初期角変位φgv(t)=0.00、初期速度vgv(t)=0.00、初期角速度ωgv(t)=0.20を代入して、加速度αgvおよび角加速度(dφgv/dt)を求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.0005(s))経過後の速度vgv(t+Δt)およびωgv(t+Δt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の変位xgv(t+Δt)および角変位φgv(t+Δt)を求める。これら求められたvgv(t+Δt)、ωgv(t+Δt)、xgv(t+Δt)、およびφgv(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.0005(s))経過後の加速度αgv(t+Δt)および角加速度(dφgv(t+Δt)/dt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図26は、図25に示した調速機のすべり子の変位の動解析結果を示す図であり、図27は、図25に示したタービンの角変位の動解析結果を示す図である。それぞれの動解析結果は、図26および図27に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例5)
図28は、動解析対象である、旋削機などのバイトの概要構成を示す模式図である。この旋削機に固有の運動方程式は、次式(25)で示される。
Figure 2006103996
ただし、m:バイトの質量(10.00)
:粘性減衰係数(20.00)
:バネ定数(1000.00)
V:切削速度(2.00)
:背分力(100.00)
:バイトの変位(初期値=0.00)
:バイトの速度(初期値=1.00)
α:バイトの加速度
μ(V−v)P:0.0075(V−v−0.055(V−v)+0.400
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(25)から、次式(26)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(26)に、各種パラメータおよび、初期変位x(t)=0.00、初期速度v(t)=1.00を代入して、加速度αを求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.02(s))経過後の速度v(t+Δt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.02(s))経過後の変位x(t+Δt)を求める。これら求められたv(t+Δt)、x(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.02(s))経過後の加速度α(t+Δt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図29は、図28に示した旋削機などのバイト変位の動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図29に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例6)
図30は、動解析対象である、クランクを有する往復機械の概要構成を示す模式図である。このクランクを有する往復機械に固有の運動方程式は、次式(27)で示される。
Figure 2006103996
ただし、mpi:往復質量(15.00)
cr:クランク軸周りの全回転質量の慣性モーメント(7.73)
cr:クランク軸の腕の長さ(0.13)
ε:Rcr/Lcon
con:接続の長さ(0.25)
pi:外力(0.00)
Trcr:抵抗トルク
θcr:クランクの角変位(初期値=0.26)
dθcr/dt:クランクの角速度(初期値=12.57)
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(27)から、次式(28)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(28)に、各種パラメータおよび、初期角変位θcr(t)=0.26、初期角速度(dθcr/dt)=12.57を代入して、角加速度(dθcr/dt )を求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.001(s))経過後の角速度(dθcr(t+Δt)/dt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.001(s))経過後の角変位θcr(t+Δt)を求める。これら求められた(dθcr(t+Δt)/dt)、θcr(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.001(s))経過後の角加速度(dθcr(t+Δt)/dt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図31は、図30に示したクランクを有する往復機械の動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図31に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
なお、ピストンの変位は、機構的に次式(29)によって示すように、クランク角度などをもとに求めることができる。すなわち、
Figure 2006103996
ただし、xpi:ピストンの変位
cr:クランク軸の腕の長さ(0.13)
ε:Rcr/Lcon
con:接続の長さ(0.25)
θcr:クランクの角変位
であり、これらはSI単位系で示している。図32は、この式(29)をもとに求めた往復機械のピストンの動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図32に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例7)
図33は、動解析対象である、ブレーキディスクの概要構成を示す模式図である。このブレーキディスクに固有の運動方程式は、次式(30)で示される。
Figure 2006103996
ただし、J:ブレーキディスクの慣性モーメント(3.00)
:押付力(500.00)
:摩擦係数(0.30)
θ:ブレーキディスクの角変位(初期値=0.00)
dθ(t)/dt:ブレーキディスクの角速度(初期値=139.63)
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(30)から、次式(31)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(30)に、各種パラメータおよび、初期角変位θ(t)=0.00、初期角速度(dθ(t)/dt)=139.63を代入して、角加速度(dθ/dt )を求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の角速度(dθ(t+Δt)/dt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の角変位θ(t+Δt)を求める。これら求められた(dθ(t+Δt)/dt)、θ(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の角加速度(dθ(t+Δt)/dt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図34は、図33に示したブレーキディスクの動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図34に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例8)
図35は、動解析対象である、剛体リンクで接続されたマニピュレータ状機器の概要構成を示す模式図である。この剛体リンクで接続されたマニピュレータ状機器に固有の運動方程式は、次式(32),(33)で示される。
Figure 2006103996
ただし、Llink:リンク1,2の長さ(5.000)
g:重力加速度(9.807)
θlink1:リンク1の角変位(初期値=0.087)
dθlink1/dt:リンク1の角速度(初期値=0.000)
θlink2:リンク2の角変位(初期値=−0.087)
dθlink2/dt:リンク2の角速度(初期値=0.000)
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(32),(33)から、次式(34),(35)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(34),(35)に、各種パラメータおよび、初期角変位θlink1(t)=0.087、初期角変位θlink2(t)=−0.087、初期角速度(dθlink1(t)/dt)=0.000、初期角速度(dθlink2(t)/dt)=0.000を代入して、角加速度(dθlink1/dt )、(dθlink2/dt )を求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の角速度(dθlink1(t+Δt)/dt)、(dθlink2(t+Δt)/dt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の角変位θlink1(t+Δt)、θlink2(t+Δt)を求める。これら求められた(dθlink1(t+Δt)/dt)、(dθlink2(t+Δt)/dt)、θlink(t+Δt)、θlink2(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の角加速度(dθlink1(t+Δt)/dt)、(dθlink2(t+Δt)/dt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図36および図37は、図35に示した剛体リンクで接続されたマニピュレータ状機器の動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図36および図37に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
なお、式(32),(33)において、角変位θlink1,θlink2が微小な場合、式(34),(35)は、次式(36),(37)に示すように近似することができる。すなわち、
Figure 2006103996
として近似できる。この式をもとに動解析を行っても図36,図37とほぼ同じ結果を得ることができる。この場合、実施の形態2と同様な処理を適用することができる。
(応用例9)
図38は、動解析対象である、重力等を相互に及ぼし合う粒子あるいは天体の概要構成を示す模式図である。この重力等を相互に及ぼし合う粒子あるいは天体に固有の運動方程式は、次式(38)〜(41)で示される。
Figure 2006103996
ただし、m1g:地球の質量(5.97×1024
2g:月の質量(7.35×1022
G:重力定数(6.67×10−11
αx1:地球のx方向加速度
αy1:地球のy方向加速度
αx2:月のx方向加速度
αy2:月のy方向加速度
r:地球と月の距離
であり、これらはSI単位系で示している。
なお、式(38)〜(41)に示したr,cosθ,sinθは、次式(42)〜(44)によって定義される。
Figure 2006103996
ただし、x:地球のx方向変位(初期値=0.00×1000
:地球のy方向変位(初期値=0.00×1000
:月のx方向変位(初期値=3.84×08
:月のy方向変位(初期値=0.00×1000
x1:地球のx方向速度(初期値=0.00×1000
y1:地球のy方向速度(初期値=0.00×1000
x2:月のx方向速度(初期値=0.00×1000
y2:月のy方向速度(初期値=1.04×1003
この場合、解析方程式は、式(38)〜(41)から、次式(45)〜(48)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(45)〜(48)に、各種パラメータおよび、地球のx方向初期変位x(t)=0.00×1000、地球のy方向初期変位y(t)=0.00×1000、月のx方向初期変位x(t)=3.84×1008、月のy方向初期変位y(t)=0.00×1000を代入して、加速度αx1,αy1,αx2,αy2を求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の速度vx1(t+Δt),vy1(t+Δt),vx2(t+Δt),vy2(t+Δt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の変位x(t+Δt),x(t+Δt),y(t+Δt),y(t+Δt)を求める。これら求められたvx1(t+Δt),vy1(t+Δt),vx2(t+Δt),vy2(t+Δt),x(t+Δt),x(t+Δt),y(t+Δt),y(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の加速度αx1(t+Δt),αy1(t+Δt),αx2(t+Δt),αy2(t+Δt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図39は、図38に示した地球のx方向変位の動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図39に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例10)
この発明では、三体問題についても精度の高い数値解析処理を短時間に行うことができる。三体問題とは、文字通り、3つの物体があるとき、万有引力を用いてそれぞれの物体の振る舞いを求める問題であり、ここでは、太陽、地球、および月のそれぞれに対する動解析を行う。
図40は、三体問題の動解析対象である太陽、地球、および月の位置関係を示す模式図である。なお、太陽101,地球102,月103はそれぞれx−y平面(地球の公転面)の同一平面上で運動するものとして解析する。
まず、太陽101の運動方程式は、
Figure 2006103996
として表すことができる。ただし、Mは太陽101の質量であり、aは太陽101の加速度である。なお、aはベクトルa(ax1,ay1)である。
地球102による万有引力f12は、
Figure 2006103996
で表される。Gは、万有引力定数を示し、Mは地球102の質量であり、PおよびPはそれぞれ太陽101および地球102の位置ベクトルP(x,y),P(x,y)である。また、万有引力f12は、ベクトルである。なお、{G・M・M/(|P−P)}は、万有引力の絶対値を意味し、{(P−P)/|P−P|}は、太陽101から地球102への単位ベクトルを意味する。
式(50)は、次式に整理される。
Figure 2006103996
同様にして、月103による万有引力f13は、
Figure 2006103996
で表される。ここで、Mは月の質量であり、Pは月の位置ベクトルP(x,y)である。また、万有引力f13は、ベクトルである。
ここで、
Figure 2006103996
であるので、式(49),(51)〜(53)からF,f12,f13を消去すると、
Figure 2006103996
となる。ここで、{G・M/(|P−P)}*(P−P)は地球102の引力による加速度分であり、{G・M/(|P−P)}*(P−P)は、月103の引力による加速度分である。
同様にして地球の加速度aは、
Figure 2006103996
となる。ここで、{G・M/(|P−P)}*(P−P)は月103の引力による加速度分であり、{G・M/(|P−P)}*(P−P)は、太陽101の引力による加速度分である。なお、aはベクトルa(ax2,ay2)である。
さらに同様にして月の加速度aは、
Figure 2006103996
となる。ここで、{G・M/(|P−P)}*(P−P)は太陽101の引力による加速度分であり、{G・M/(|P−P)}*(P−P)は、地球102の引力による加速度分である。なお、aはベクトルa(ax3,ay3)である。
上述した式(54),(55),(56)の3つの連立微分方程式を解析微小時間Δt=1時間ごとに変化させて3体問題の数値解析を行うことができるが、各連立微分方程式は、それぞれ2次元であり、結果的に6元の連立微分方程式を同時に解析することになる。ここで、初期値について説明する。まず、初期状態としては太陽101,地球102,月103が一直線に並んだ瞬間を時刻t=0とし、太陽101を原点とし、地球102および月103の方向を+x軸方向にとり、地球102および月103の速度ベクトルを+y軸方向にとる。また、
太陽101と地球102との間の初期距離 :1.496×1011(m)
地球102と月103との間の初期距離 :3.844×10(m)
地球102の初期速度 :2.978×10(m/s)
月103の初期周期 :27.3217(日)
月103の地球102に対する初期相対速度 :1023(m/s)
太陽101の質量M :1.989×1030(kg)
地球102の質量M :5.974×1024(kg)
月103の質量M :7.347×1022(kg)
万有引力定数G :6.67259×10−11(N・m/kg
である。
この三体問題の数値解析は、まず上述した初期値を式(54),(55),(56)に代入して、加速度ax1,ay1,ax2,ay2,ax3,ay3を求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=3600(s))経過後の速度vx1(t+Δt),vy1(t+Δt),vx2(t+Δt),vy2(t+Δt),vx3(t+Δt),vy3(t+Δt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=3600(s))経過後の変位x(t+Δt),y(t+Δt),x(t+Δt),y(t+Δt),x(t+Δt),y(t+Δt)を求める。これら求められたvx1(t+Δt),vy1(t+Δt),vx2(t+Δt),vy2(t+Δt),vx3(t+Δt),vy3(t+Δt),x(t+Δt),y(t+Δt),x(t+Δt),y(t+Δt),x(t+Δt),y(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=3600(s))経過後の加速度αx1(t+Δt),αy1(t+Δt),αx2(t+Δt),αy2(t+Δt),αx3(t+Δt),αy3(t+Δt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図41は、上述した3体問題における地球を中心とした月の軌道の動解析結果を示す図である。図41に示すように、この動解析結果は、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
なお、図42は、従来のオイラー法を用いて地球を中心とした月の軌道の動解析結果を示す図である。この図42に示した動解析結果は、この応用例10と同じ解析微小時間Δt=3600sで行った結果であり、月の軌道が発散状態となり、高精度な数値解析結果を得ることができていない。
(応用例11)
図43は、動解析対象である、遠心ポンプを有するシステムのサージタンクの概要構成を示す模式図である。このサージタンクの水位変動に固有の運動方程式は、次式(57)で示される。
Figure 2006103996
ただし、g:重力加速度(9.807)
surge:管路の長さ(10.000)
surge:管路断面積(0.008)
tank:サージタンク断面積(0.100)
surge:流量(0.012)
h′(Qsurge)=2.67×10surge −1.2×10surge +1.2×10surge+472.487
:(揚程カーブを流量で微分したもの)
surge:圧力損失係数(0.144)
surge:サージタンクの水位変動(初期値=0.02)
surge:サージタンクの水位変動速度(初期=0.00)
αsurge:サージタンクの水位変動加速度
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(57)から、次式(58)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(58)に、各種パラメータおよび、サージタンクの初期水位変動xsurge(t)=0.02、サージタンクの初期水位変動速度vsurge(t)=0.00を代入して、サージタンクの水位変動加速度αsurgeを求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の水位変動速度vsurge(t+Δt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の水位変動xsurge(t+Δt)を求める。これら求められたvsurge(t+Δt),xsurge(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.01(s))経過後の水位変動加速度αsurge(t+Δt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図44は、図43に示したサージタンクの水位変動の動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図44に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
(応用例12)
図45は、動解析対象である、LCR回路の概要構成を示す模式図である。このLCR回路の電荷に固有の運動方程式は、次式(59)で示される。
Figure 2006103996
ただし、g:重力加速度(9.807)
lcr:インダクタンス(0.20)
lcr:抵抗(5.00)
lcr:キャパシタンス(0.002)
lcr:電圧(初期値=5.00)
q :電荷(初期値=0.00)
i :電流(初期値=0.00)
であり、これらはSI単位系で示している。
この場合、解析方程式は、式(59)から、次式(60)で示される。すなわち、
Figure 2006103996
によって示される。したがって、式(60)に、各種パラメータおよび、初期電荷q(t)=0.00、初期電流i(t)=0.00を代入して、電荷の二階時間微分量(dq/dt)を求める。その後、式(2)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.001(s))経過後の電流i(t+Δt)を求める。さらに、式(3)に示す演算をそれぞれ行って解析微小時間Δt(=0.001(s))経過後の電荷q(t+Δt)を求める。これら求められたi(t+Δt),q(t+Δt)を用いて、解析微小時間Δt(=0.001(s))経過後の電荷の二階時間微分量(dq(t+Δt)/dt)を求め、上述した処理を所定回数繰り返す。
図46は、図45に示したLCR回路の電荷変動の動解析結果を示す図である。この動解析結果は、図46に示すように、フィードバック処理等からなる補正処理等が数多く組み合わされた精密かつ時間のかかる高精度な動解析装置の出力結果とほぼ同じ動特性が得られている。
ところで、上述した数値解析装置の一例である動解析装置は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。そこで、上述した動解析装置と同様の機能を有する動解析プログラムを実行するコンピュータシステムについて説明する。
図47は、上述した動解析装置を実現するコンピュータシステムの構成を示すシステム構成図であり、図48は、図47に示したコンピュータシステムにおける本体部の構成を示すブロック図である。
図47に示すように、このコンピュータシステム200は、本体部201と、本体部201からの指示によって表示画面202aに画像などの情報を表示するためのディスプレイ202と、このコンピュータシステム200に種々の情報を入力するためのキーボード203と、ディスプレイ202の表示画面202a上の任意の位置を指定するためのマウス204とを備える。
また、このコンピュータシステム200における本体部201は、図48に示すように、CPU221、RAM222、ROM223、ハードディスクドライブ(HDD)224、CD−ROM209を受け入れるCD−ROMドライブ225、フレキシブルディスク(FD)208を受け入れるFDドライブ226、ディスプレイ202、キーボード203ならびにマウス204を接続するI/Oインターフェース227、ローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワーク(LAN/WAN)206に接続するLANインターフェース228を備える。
さらに、このコンピュータシステム200には、インターネットなどの公衆回線207に接続するためのモデム205が接続されるとともに、LANインターフェース228およびLAN/WAN206を介して、他のコンピュータシステム(PC)211、サーバ212並びにプリンタ213などが接続される。
そして、このコンピュータシステム200は、所定の記録媒体に記録された動解析プログラムを読み出して実行することで実施の形態1,2に示した動解析装置を実現する。
ここで、所定の記録媒体とは、フレキシブルディスク(FD)208、CD−ROM209、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」の他に、コンピュータシステム200の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)224や、RAM222、ROM223などの「固定用の物理媒体」、さらに、モデム205を介して接続される公衆回線207や、他のコンピュータシステム211ならびにサーバ212が接続されるLAN/WAN206などのように、プログラムの送信に際して短期にプログラムを保持する「通信媒体」など、コンピュータシステム200によって読み取り可能な動解析プログラムを記録する、あらゆる記録媒体を含むものである。
すなわち、動解析プログラムは、上記した「可搬用の物理媒体」、「固定用の物理媒体」、「通信媒体」などの記録媒体に、コンピュータ読み取り可能に記録されるものであり、コンピュータシステム200は、このような記録媒体から動解析プログラムを読み出して実行することで、実施の形態1,2に示した動解析装置を実現する。
なお、動解析プログラムは、コンピュータシステム200によって実行されることに限定されるものではなく、他のコンピュータシステム211またはサーバ212が動解析プログラムを実行する場合や、これらが協働して動解析プログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
なお、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示した通りに構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
以上のように、この発明は、自然現象や機械運動などにおける種々の運動態様を解析することができる種々の制御分野に用いられる数値解析装置および数値解析プログラムに有用である。

Claims (36)

  1. 解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析装置であって、
    前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手段と、
    解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手段と、
    前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手段と、
    前記1階微分量算出手段が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手段と、
    前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手段、前記1階微分量算出手段、および前記物理量算出手段に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手段と、
    を備えたことを特徴とする数値解析装置。
  2. 前記解析微小変数量および前記基準変数値は、それぞれ解析微小時間および基準時刻であり、前記1階微分量および前記2階微分量は、それぞれ1階時間微分量および2階時間微分量であることを特徴とする請求項1に記載の数値解析装置。
  3. 前記設定手段は、前記数値解析の終了条件を設定し、
    前記演算制御手段は、前記数値解析の終了条件を満足する場合に前記数値解析を終了させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の数値解析装置。
  4. 前記物理量算出手段によって算出された各基準変数値毎の物理量を、前記解析微小変数量の増分に対応させて出力する出力処理手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の数値解析装置。
  5. 前記出力処理手段は、前記解析微小変数量の増分に対応する、物理量算出手段によって算出された各基準変数値毎の物理量をグラフ化処理することを特徴とする請求項4に記載の数値解析装置。
  6. 前記2階微分方程式は、変数量項を含むことを特徴とする請求項1に記載の数値解析装置。
  7. 前記2階微分方程式は、時間項を含むことを特徴とする請求項2に記載の数値解析装置。
  8. 前記2階微分方程式は、多元連立方程式であることを特徴とする請求項1に記載の数値解析装置。
  9. 表計算プログラムを用いて数値解析を行うことを特徴とする請求項1に記載の数値解析装置。
  10. 解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析装置であって、
    前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手段と、
    解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手段と、
    前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手段と、
    前記2階微分量算出手段が算出した2階微分量に前記解析微小変数量の2乗値を乗算し、前記1階微分量算出手段が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、これらの乗算した値と前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量とを加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手段と、
    前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手段、前記1階微分量算出手段、および前記物理量算出手段に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手段と、
    を備えたことを特徴とする数値解析装置。
  11. 前記解析微小変数量および前記基準変数値は、それぞれ解析微小時間および基準時刻であり、前記1階微分量および前記2階微分量は、それぞれ1階時間微分量および2階時間微分量であることを特徴とする請求項10に記載の数値解析装置。
  12. 前記設定手段は、前記数値解析の終了条件を設定し、
    前記演算制御手段は、前記数値解析の終了条件を満足する場合に前記数値解析を終了させる制御を行うことを特徴とする請求項10に記載の数値解析装置。
  13. 前記物理量算出手段によって算出された各基準変数値毎の物理量を、前記解析微小変数量の増分に対応させて出力する出力処理手段を備えたことを特徴とする請求項10に記載の数値解析装置。
  14. 前記出力処理手段は、前記解析微小変数量の増分に対応する、物理量算出手段によって算出された各基準変数値毎の物理量をグラフ化処理することを特徴とする請求項13に記載の数値解析装置。
  15. 前記2階微分方程式は、変数量項を含むことを特徴とする請求項10に記載の数値解析装置。
  16. 前記2階微分方程式は、時間項を含むことを特徴とする請求項11に記載の数値解析装置。
  17. 前記2階微分方程式は、多元連立方程式であることを特徴とする請求項10に記載の数値解析装置。
  18. 表計算プログラムを用いて数値解析を行うことを特徴とする請求項10に記載の数値解析装置。
  19. 解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析プログラムであって、
    前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手順と、
    解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手順と、
    前記2階微分量算出手順が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手順と、
    前記1階微分量算出手順が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手順と、
    前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手順、前記1階微分量算出手順、および前記物理量算出手順に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする数値解析プログラム。
  20. 前記解析微小変数量および前記基準変数値は、それぞれ解析微小時間および基準時刻であり、前記1階微分量および前記2階微分量は、それぞれ1階時間微分量および2階時間微分量であることを特徴とする請求項19に記載の数値解析プログラム。
  21. 前記設定手順は、前記数値解析の終了条件を設定し、
    前記演算制御手順は、前記数値解析の終了条件を満足する場合に前記数値解析を終了させる制御を行うことを特徴とする請求項19に記載の数値解析プログラム。
  22. 前記物理量算出手順によって算出された各基準変数値毎の物理量を、前記解析微小変数量の増分に対応させて出力する出力処理手順を備えたことを特徴とする請求項19に記載の数値解析プログラム。
  23. 前記出力処理手順は、前記解析微小変数量の増分に対応する、物理量算出手順によって算出された各基準変数値毎の物理量をグラフ化処理することを特徴とする請求項22に記載の数値解析プログラム。
  24. 前記2階微分方程式は、変数量項を含むことを特徴とする請求項19に記載の数値解析プログラム。
  25. 前記2階微分方程式は、時間項を含むことを特徴とする請求項20に記載の数値解析プログラム。
  26. 前記2階微分方程式は、多元連立方程式であることを特徴とする請求項19に記載の数値解析プログラム。
  27. 表計算プログラムを用いて数値解析を行うことを特徴とする請求項19に記載の数値解析プログラム。
  28. 解析対象の2階微分方程式を数値解析する数値解析プログラムであって、
    前記2階微分方程式の初期条件を含むパラメータ設定および前記数値解析の解析微小変数量を設定する設定手順と、
    解析開始変数値である基準変数値における前記2階微分方程式の2階微分量を算出する2階微分量算出手順と、
    前記2階微分量算出手順が算出した2階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、この乗算した値に前記基準変数値における前記2階微分方程式の1階微分量を加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の1階微分量として算出する1階微分量算出手順と、
    前記2階微分量算出手順が算出した2階微分量に前記解析微小変数量の2乗値を乗算し、前記1階微分量算出手順が算出した1階微分量に前記解析微小変数量を乗算し、これらの乗算した値と前記基準変数値における前記2階微分方程式の物理量とを加算し、この加算した値を前記解析微小変数量増分後の物理量として算出する物理量算出手順と、
    前記基準変数値に前記解析微小変数量を加算した変数値を新たな基準変数値として設定し、2階微分量算出手順、前記1階微分量算出手順、および前記物理量算出手順に対してそれぞれ設定された基準変数値を用いて前記2階微分量、前記1階微分量、および前記物理量を算出させる制御を繰り返し行う演算制御手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする数値解析プログラム。
  29. 前記解析微小変数量および前記基準変数値は、それぞれ解析微小時間および基準時刻であり、前記1階微分量および前記2階微分量は、それぞれ1階時間微分量および2階時間微分量であることを特徴とする請求項28に記載の数値解析プログラム。
  30. 前記設定手順は、前記数値解析の終了条件を設定し、
    前記演算制御手順は、前記数値解析の終了条件を満足する場合に前記数値解析を終了させる制御を行うことを特徴とする請求項28に記載の数値解析プログラム。
  31. 前記物理量算出手順によって算出された各基準変数値毎の物理量を、前記解析微小変数量の増分に対応させて出力する出力処理手順を備えたことを特徴とする請求項28に記載の数値解析プログラム。
  32. 前記出力処理手順は、前記解析微小変数量の増分に対応する、物理量算出手順によって算出された各基準変数値毎の物理量をグラフ化処理することを特徴とする請求項31に記載の数値解析プログラム。
  33. 前記2階微分方程式は、変数量項を含むことを特徴とする請求項28に記載の数値解析プログラム。
  34. 前記2階微分方程式は、時間項を含むことを特徴とする請求項29に記載の数値解析プログラム。
  35. 前記2階微分方程式は、多元連立方程式であることを特徴とする請求項28に記載の数値解析プログラム。
  36. 表計算プログラムを用いて数値解析を行うことを特徴とする請求項28に記載の数値解析プログラム。
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