JPWO2006051757A1 - 虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】再灌流障害を起した心臓組織の機能破綻による心筋壊死の進展を抑制する、或いは心臓組織に対する保護作用を有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤を提供する。【解決手段】NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物を有効成分として含有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤。

Description

本発明は、NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物、たとえば特定の3−置換(アザ)インドール化合物を有効成分とする虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤に関する。
近年、循環器系疾患において心筋梗塞等の虚血性心疾患の患者が急速に増加している。この心筋梗塞に対する治療方法として、閉塞した冠動脈を積極的に再開する治療法、例えば、冠動脈形成術(PTCA)または、冠動脈内血栓溶解療法が広く行われるようになった。しかしながら、これらの治療法は虚血から心筋を回復させる必須の治療法ではあるが、血流再開に伴い、心室細動などの心室性不整脈、出血性梗塞あるいは再灌流不良現象(no‐reflow phenomenon)等の新しい障害が発現し、かえって悪化する場合のあることが知られるようになり、再灌流障害と称されるようになった。このような障害を起した心臓組織では、細胞膜機能の破綻が誘導され、心筋壊死が進展すると考えられている。
したがって、この再灌流障害発生への対応が虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療において重要な課題の一つとなっている。
特許文献1には、置換ピロロ[2,3‐b]−ピリジン誘導体が脳内においてドーパミンD4受容体サブタイプに選択的なアフィニティを示し、したがって、精神疾患の治療及び予防に有用であるとされている。
特許文献2には、ピロロ−ピリジン誘導体が開示され、メナジオン誘導細胞死抑制、スナネズミ虚血灌流海馬組織における神経細胞の変形・脱落の抑制、筋萎縮性側索硬化症(ALS)モデルマウスの延命効果を示すとされており、神経変性疾患の治療及び予防に有用であるとされている。
特許文献3には、ピペラジン誘導体が開示され、自律神経系、心血管系及び骨格筋系に対し抑制効果を有し、精神安定剤、沈静剤、抗アドレナリン剤、低温症剤、抗痙攣剤、低血圧剤及び心血管作用薬として有用であるとされている。
特許文献4には、ピペラジン誘導体が開示され、自律神経系、心血管系及び骨格筋系に対し抑制効果を有し、精神安定剤、沈静剤、骨格筋弛緩薬、抗アドレナリン剤、低温症剤、抗痙攣剤、低血圧剤及び心血管作用薬として有用であるとされている。
特許文献5には、ピロロ−ピリジン誘導体が開示され、これらの化合物はドーパミン受容体サブタイプのリガンドであるので、ドーパミン系の疾患、特に統合失調症の治療及び予防に有用であるとされている。なお、この文献ではラットのドーパミン受容体mRNAが心臓及び大血管に局在していることから、ドーパミン受容体リガンドが心臓及び平滑筋の収縮性に影響を与え、または血管作用性の物質の分泌を調節することによって、心臓血管機能を制御し、高血圧症や鬱血性心不全(congestive heart failure)の予防及び治療に有用であるかもしれないとしている。
非特許文献1には、神経細胞アポトーシス抑制蛋白質(NAIP)遺伝子が記載され、非特許文献2には、NAIP遺伝子を種々の培養細胞に導入し、アポトーシスを誘起させる刺激を細胞に与えたところ、その細胞死が抑制されることが記載され、特許文献6には、NAIP遺伝子の完全cDNAおよびcDNAにコードされている蛋白質について記載がある。
以上のとおり、これらの先行技術は、本願で用いられる化合物が虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療または予防に有用であることを開示するものでも示唆するものでもない。
国際公開公報 WO 94/20497 国際公開公報 WO2004/028540 米国特許公報 US3362956 米国特許公報 US3511841 国際公開公報 WO 94/20459 特開平11−116599号公報 Roy et al., Cell vol.80:p167-178,1995 Liston et al., Nature vol.379:p349-353,1996
本発明の課題は、再灌流障害を起した心臓組織の機能破綻による心筋壊死の進展を抑制する、或いは心臓組織に対する保護作用を有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤を提供することである。
本発明者らは、前記問題点を解決すべく研究した結果、NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物を含有する組成物が、心臓虚血再灌流動物モデルにおいて、患部組織に対する保護作用を持つことを見出し本発明を完成した。
(1)本発明は、NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物を有効成分として含有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤である。
(2)前記NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物としては、より具体的には、下記式(I)で表される化合物またはその塩が挙げられる。
Figure 2006051757
(式中、XはCHまたは窒素であり;
およびRは、独立して、水素またはC1-6アルキルであり;
は置換されてもよいフェニル、置換されてもよいピリジル、置換されてもよいキノリル、置換されてもよいイソキノリル、置換されてもよいピリダジニル、置換されてもよいピリミジニル、置換されてもよいピラジニル、置換されてもよいピラニル、置換されてもよいフリル、置換されてもよいベンゾフリル、置換されてもよいジベンゾフリル、置換されてもよいチエニル、置換されてもよいベンゾチエニル、置換されてもよいインドリル、置換されてもよいインダゾリル、置換されてもよいイミダゾリル、置換されてもよいベンズイミダゾリル、置換されてもよいオキサジアゾリル、置換されてもよいチアジアゾリルまたは置換されてもよいC3−7シクロアルキルであり;
、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、ニトロ、−OR、−SR、−SO、−SOR、−SONR、−NR、−NRSO、−COR、−COまたは−CONRであり;、
およびRは、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルである)で表される化合物。
(3)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいキノリル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいピリダジニル、Yで置換されてもよいピリミジニル、Yで置換されてもよいピラジニル、Yで置換されてもよいピラニル、Yで置換されてもよいフリル、Yで置換されてもよいベンゾフリル、Yで置換されてもよいジベンゾフリル、Yで置換されてもよいチエニル、Yで置換されてもよいベンゾチエニル、Yで置換されてもよいインドリル、Yで置換されてもよいインダゾリル、Yで置換されてもよいイミダゾリル、Yで置換されてもよいベンズイミダゾリル、Yで置換されてもよいオキサジアゾリル、Yで置換されてもよいチアジアゾリルまたはYで置換されてもよいC3−7シクロアルキルであり、YがC1−6アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、−OR、−SR、−SO、−SOR、−SONR10、−NR10、−NRSO10、−COR、−COおよび−CONR10からなる群より選択される少なくとも1つの置換基であり、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルである、前記(2)に記載の治療剤又は予防剤。
(4)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいチエニルまたはYで置換されてもよいC3-7シクロアルキルである、前記(2)または(3)に記載の治療剤又は予防剤。
(5)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニルである、前記(2)〜(4)のいずれかに記載の治療剤又は予防剤。
(6)前記式(I)中、Xが窒素である前記(2)から(5)のいずれかに記載の治療剤又は予防剤。
(7)3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンまたはその塩を有効成分とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の治療剤又は予防剤。
(8)NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物の有効量を患者に投与することからなる、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療または予防方法。
(9)NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物が前記式(I)の化合物またはその塩である、(8)に記載の治療または予防方法。
(10)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいキノリル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいピリダジニル、Yで置換されてもよいピリミジニル、Yで置換されてもよいピラジニル、Yで置換されてもよいピラニル、Yで置換されてもよいフリル、Yで置換されてもよいベンゾフリル、Yで置換されてもよいジベンゾフリル、Yで置換されてもよいチエニル、Yで置換されてもよいベンゾチエニル、Yで置換されてもよいインドリル、Yで置換されてもよいインダゾリル、Yで置換されてもよいイミダゾリル、Yで置換されてもよいベンズイミダゾリル、Yで置換されてもよいオキサジアゾリル、Yで置換されてもよいチアジアゾリルまたはYで置換されてもよいC3−7シクロアルキルであり、YがC1−6アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、−OR、−SR、−SO、−SOR、−SONR10、−NR10、−NRSO10、−COR、−COおよび−CONR10からなる群より選択される少なくとも1つの置換基であり、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルである化合物またはその塩を投与する前記(9)に記載の方法。
(11)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいチエニル、Yで置換されてもよいC3-7シクロアルキルである化合物またはその塩を投与する前記(9)または(10)に記載の方法。
(12)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニルである化合物またはその塩を投与する前記(9)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)前記式(I)中、Xが窒素である化合物またはその塩を投与する前記(9)〜(12)のいずれかに記載の方法。
(14)3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、またはその塩を投与する前記(8)〜(13)のいずれかに記載の方法。
(15)虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤の製造のためのNAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物の使用。
(16)NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物が前記式(I)の化合物またはその塩である、(15)に記載の使用。
(17)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいキノリル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいピリダジニル、Yで置換されてもよいピリミジニル、Yで置換されてもよいピラジニル、Yで置換されてもよいピラニル、Yで置換されてもよいフリル、Yで置換されてもよいベンゾフリル、Yで置換されてもよいジベンゾフリル、Yで置換されてもよいチエニル、Yで置換されてもよいベンゾチエニル、Yで置換されてもよいインドリル、Yで置換されてもよいインダゾリル、Yで置換されてもよいイミダゾリル、Yで置換されてもよいベンズイミダゾリル、Yで置換されてもよいオキサジアゾリル、Yで置換されてもよいチアジアゾリルまたはYで置換されてもよいC3−7シクロアルキルであり、YがC1−6アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、−OR、−SR、−SO、−SOR、−SONR10、−NR10、−NRSO10、−COR、−COおよび−CONR10からなる群より選択される少なくとも1つの置換基であり、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルである、前記(16)に記載の使用。
(18)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいチエニル、またはYで置換されてもよいC3-7シクロアルキルである前記(16)または(17)に記載の使用。
(19)前記式(I)中、RがYで置換されてもよいフェニルである前記(16)〜(18)のいずれかに記載の使用。
(20)前記式(I)中、Xが窒素である前記(16)〜(19)のいずれかに記載の使用。
(21)3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンまたはその塩を使用する前記(15)〜(20)いずれかに記載の使用。
(22)以下の(a)〜(c)のいずれかに記載の物質を有効成分として含有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤;
(a)NAIPタンパク質
(b)NAIPタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を含むNAIPタンパク質変異体であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質
(c)前記(a)または(b)に記載のタンパク質をコードするDNA、または該タンパク質を発現するベクター。
(23)以下の(a)〜(c)のいずれかに記載の物質の有効量を患者に投与することからなる虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療または予防方法;
(a)NAIPタンパク質
(b)NAIPタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を含むNAIPタンパク質変異体であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質
(c)前記(a)または(b)に記載のタンパク質をコードするDNA、または該タンパク質を発現するベクター。
(24)虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤の製造のための以下の(a)〜(c)のいずれかに記載の物質の使用;
(a)NAIPタンパク質
(b)NAIPタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を含むNAIPタンパク質変異体であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質
(c)前記(a)または(b)に記載のタンパク質をコードするDNA、または該タンパク質を発現するベクター。
本発明の治療剤または予防剤は、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の患者、または冠動脈形成術もしくは冠動脈内血栓溶解などの血流再開措置を施された患者に投与することで、虚血・再灌流により生じる再灌流障害を抑制することができる。特に、心臓組織における水腫の抑制、充鬱血の抑制、出血の抑制、好中球浸潤の抑制が可能である。また、それらの心臓組織に生じる、水腫変性、線維波状化、収縮帯壊死などの心筋変性性変化の程度または発生頻度を軽減することが可能である。更には、凝固壊死、類壊死の程度または発生頻度を軽減することが可能である。また、それらの心臓組織におけるアポトーシスの程度または発生頻度を軽減することが可能である。
試験例の各群の左心室壁に見られた病変毎の病理組織学的変化のスコアを示す。
本発明者によって、NAIP(神経細胞アポトーシス抑制タンパク質;Neuronal Apoptosis Inhibitory Protein)遺伝子の発現をアップレギュレート(活性化)させることにより、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症を治療または予防することが可能であることが見出された。即ち、NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物(発現亢進物質)は、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤又は予防剤として有用である。
本発明は、NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物を有効成分として含有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤を提供する。
本発明における「アップレギュレーター化合物」には、NAIP遺伝子の転写を活性化させる化合物、および/または該遺伝子の転写産物からの翻訳を活性化させる化合物が含まれる。
本発明のアップレギュレーター化合物には、例えば、NAIP遺伝子の転写調節領域(プロモーター等)に作用し、該遺伝子の転写活性を上昇させる機能を有する物質が含まれる。例えば、NAIP遺伝子の転写因子(転写活性化因子)は、本発明のアップレギュレーター化合物として好適に示すことができる。
また、本発明においてNAIP遺伝子の発現活性の測定は、当業者においては周知の方法、例えば、ノーザンブロット法、ウェスタンブロット法等により、適宜実施することができる。
本発明者は、NAIP遺伝子の発現亢進(アップレギュレート)作用を有する化合物が、酸化ストレス・ラジカル誘起剤によるアポトーシスを効果的に抑制し、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症に対し治療効果を有することを見出した。即ち、細胞におけるNAIPタンパク質の存在量を上昇させることによって、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症に対する効果的な治療を行うことが可能である。
従って、NAIPタンパク質自体、あるいは、該タンパク質の機能を活性化させる物質(機能亢進物質)は、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤又は予防剤として有用である。
本発明のNAIPタンパク質の機能亢進物質としては、例えば、以下の(a)〜(c)を挙げることができる。
(a)NAIPタンパク質
(b)NAIPタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を含む、NAIPタンパク質変異体であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質
(c)前記(a)または(b)に記載のタンパク質をコードするDNA、または該タンパク質を発現するベクター
本発明におけるNAIPタンパク質は通常、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療または予防を行うべき生物種に由来する(内在性の)タンパク質である。本発明のNAIPタンパク質は、ヒトNAIPタンパク質であることが好ましいが、その由来する生物種は特に制限されず、マウス等の哺乳動物のNAIPタンパク質を挙げることができる。一例として、NAIPタンパク質のアミノ酸配列および該タンパク質をコードするDNA配列は、たとえば国際公開公報WO96/12016に記載がある。
本発明における「NAIPタンパク質」は、天然のタンパク質の他、遺伝子組換え技術を利用した組換えタンパク質として調製することができる。天然のタンパク質は、例えば、NAIPタンパク質が発現していると考えられる細胞(組織)の抽出液に対し、NAIPタンパク質に対する抗体を用いたアフィニティークロマトグラフィーを用いる方法により調製することが可能である。一方、組換えタンパク質は、NAIPタンパク質をコードするDNAで形質転換した細胞を培養することにより調製することが可能である。
本発明において、「機能的に同等なタンパク質」とは、NAIPタンパク質において明らかにされている活性と同様の活性を備えたタンパク質である。上記「活性」とは、例えば、酸化ストレス誘起化合物によるアポトーシスを抑制する活性を挙げることができる。
また、本発明におけるNAIPタンパク質には、NAIPタンパク質のアミノ酸配列に対して、例えば70%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上の相同性を有するタンパク質であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質が含まれる。また、本発明におけるアミノ酸の改変は、通常、50アミノ酸以内であり、好ましくは30アミノ酸以内であり、さらに好ましくは10アミノ酸以内であり、さらに好ましくは3アミノ酸以内である。
上記の機能的に同等なタンパク質とは、例えば、ヒトNAIPタンパク質変異体、ヒトNAIPタンパク質のヒト以外の生物におけるホモログ等を挙げることができる。
また、本発明におけるNAIPタンパク質をコードするDNAは、染色体DNAであっても、cDNAであってもよい。NAIPタンパク質をコードする染色体DNAは、例えば、細胞等から染色体DNAのライブラリーを調製し、NAIPタンパク質をコードするDNAにハイブリダイズするプローブを用いた、該ライブラリーのスクリーニングにより取得することができる。またNAIPタンパク質をコードするcDNAは、NAIPタンパク質が発現していると考えられる細胞(組織)からRNA試料を抽出し、NAIPタンパク質をコードするDNAにハイブリダイズするプライマーを用いたRT-PCR法等の遺伝子増幅技術により取得することができる。
本発明におけるNAIPタンパク質または該タンパク質をコードするDNAは、NAIPタンパク質と機能的に同等であれば、その塩基配列やアミノ配列が改変された変異体であってもよい。このような変異体は、天然のものでも人工のものでもよい。人工的に変異体を調製するための方法は当業者に公知である。例えば、Kunkel法(Kunkel, T. A. et al., Methods Enzymol. 154, 367-382 (1987))、ダブルプライマー法(Zoller, M. J. and Smith, M., Methods Enzymol. 154, 329-350 (1987))、カセット変異法(Wells, et al., Gene 34, 315-23 (1985))、メガプライマー法(Sarkar, G. and Sommer, S. S., Biotechniques 8, 404-407 (1990))などが知られている。
本発明のNAIPタンパク質をコードするDNAは、効率的な発現のために機能的にプロモーターと結合していることが好ましい。これらプロモーターとしては、本来のNAIP遺伝子プロモーターを利用することができるが、これ以外にも、公知の種々のプロモーター、例えばCMVプロモーター等を用いることができる。また、当業者であれば、公知の種々の発現ベクターを用いて、容易に上記タンパク質を発現するベクターを作製することができる。
上記ベクターは、遺伝子治療用に使用することも可能である。遺伝子治療とは、機能を有するタンパク質をコードするDNAを含むベクターを患者に投与し、治療または予防することをいう。遺伝子治療に使用することができるベクターには、例えば、アデノウイルスベクターやレトロウイルスベクター等が挙げられるが、これらに特に制限されない。ベクターへの上記タンパク質をコードするDNAの挿入などの一般的な遺伝子操作は、常法に従って行うことができる。
本発明の上記「アップレギュレーター化合物」の好ましい態様としては、上記式(I)で示される化合物を挙げることができる。
上記式(I)において、C1‐6アルキルは直鎖状及び分枝鎖状のアルキルを含み、その具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが含まれる。
3-7シクロアルキルの具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチルが挙げられる。
に含まれるフェニル、ピリジル、キノリル、イソキノリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラニル、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、インドリル、インダゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルまたはC3-7シクロアルキルは、Yで置換されてもよい。
前記Yとしては、好ましくはC1‐6アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、−OR、−SR、−SO、−SOR、−SONR10、−NR10、−NRSO10、−COR、−CO、−CONR10などが挙げられる。
前記Yとしては、さらに好ましくは、C1‐6アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、−OR、−SR、−SO、−NR10または−NRSO10が挙げられる。
置換基Yの数は、1または2以上であってよく、望ましくは1または2である。2以上の場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。また、その置換位置はいずれの位置であってもよい。
前記RおよびR10は、それぞれ独立して、水素またはC1‐6アルキルである。
、R、RまたはYに含まれるハロゲンの具体例としては、弗素、塩素、臭素または沃素が挙げられる。
、RまたはRは前述の通りであるが、さらに好ましくは、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、シアノ、−OR、−SO、−SONR、−NRまたは−NRSOである。
またはRは前述の通りであるが、さらに好ましくは、水素またはメチル基であり、より好ましくは水素である。
前記式(I)で表される化合物としては、具体的には、たとえば下記の化合物が挙げられる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-ブロモフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-ヨードフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-メチルフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(2-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロ-2-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロ-2-メチルフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-(4-フェニルピペラジン-1-イル)メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(5-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(6-クロロ-4-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-エチルフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-メタンスルホニルフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(5-クロロ-2-ピリジル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(5-クロロ-2-チエニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(3-イソキノリル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-ジメチルアミノフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(フェノキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(シクロヘキシル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(ベンジルフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(ビフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(ベンジルオキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4,4-ジメチルシクロヘキシル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-メチルチオフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(2-メチルチオフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(4-ブロモフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(4-ヨードフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-メチルインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-5-フルオロインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-6-フルオロインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-6-メトキシインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-5-メトキシインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-フルオロインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-5-シアノインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-4-メトキシインドール、
5-クロロ-3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-5-メチルインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-5,6-ジメトキシインドール、
3-[4-(5-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(6-クロロ-4-トリフルオロメチル-2-ピリジル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(5-クロロ-2-チエニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-2-メチルインドール、
3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1-メチルインドール、
3-[4-(4-メチルチオフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(2-メチルチオフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール。
また、次に挙げる化合物も使用し得る。
3-[4-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
N-{2-クロロ-5-[4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}メタンスルホンアミド、
3-[4-(4-クロロ-3-ジメチルアミノフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロ-2,5-ジメトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
N-{4-[4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}メタンスルホンアミド、
N-{4-[4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}エタンスルホンアミド、
N-{3-[4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}メタンスルホンアミド、
N-{3-[4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}エタンスルホンアミド、
3-[4-(4-ジエチルアミノフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(3-ジメチルアミノフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン、
3-[4-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
N-{2-クロロ-5-[4-(インドール-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}メタンスルホンアミド、
3-[4-(4-クロロ-3-ジメチルアミノフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(4-クロロ-2,5-ジメトキシフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
N-{4-[4-(インドール-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}メタンスルホンアミド、
N-{4-[4-(インドール-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}エタンスルホンアミド、
N-{3-[4-(インドール-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}メタンスルホンアミド、
N-{3-[4-(インドール-3-イルメチル)ピペラジン-1-イル]フェニル}エタンスルホンアミド、
3-[4-(4-ジエチルアミノフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
3-[4-(3-ジメチルアミノフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
5-ジメチルアミノ-3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
5-メタンスルホニル-3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
N-{3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イルメチル]インドール-5-イル}メタンスルホンアミド、
6-メタンスルホニル-3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
N-{3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イルメチル]インドール-6-イル}メタンスルホンアミド、
6-ジメチルアミノ-3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
6-ヒドロキシ-3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチルインドール、
N-メチル-3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イルメチル]-5-インドールスルホンアミド。
本発明はその範囲内に、前記式(I)の化合物のプロドラッグの使用も含む。通常、このようなプロドラッグは、式(I)の化合物にインビボ(in vivo)で容易に転換し得る式(I)の化合物の誘導体である。インビボで容易に転換し得るか否かは通常の酵素試験または動物実験によって決定できる。
医薬品として使用する場合、前記式(I)の化合物の塩は好ましくは医薬的に許容可能な塩である。本発明の化合物の適切な医薬的に許容可能な塩には、例えば本発明の化合物の溶液を、医薬的に許容可能な酸(例えば塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、琥珀酸、酢酸、安息香酸、蓚酸、クエン酸、酒石酸、炭酸又はリン酸)の溶液と混合して生成され得る酸付加塩が含まれる。更には、本発明の化合物が酸性部分を有する場合、その適切な医薬的に許容可能な塩には、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩又はカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩又はマグネシウム塩)、及び適切な有機リガンドで生成される塩(例えば第四級アンモニウム塩)が含まれ得る。しかしながら、医薬的に許容可能でない塩も本発明で用いる化合物又はその医薬的に許容可能な塩の製造においては有用であり得ることからこれらの塩も本発明の範囲に含まれる。
本発明で使用する化合物が少なくとも1個の不斉中心を持つ場合、これらはエナンチオマーとして存在することができる。本発明で使用する化合物が2個の不斉中心を持つ場合、これらはさらにジアステレオマーとして存在することができる。このような全ての異性体及びそれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。
式(I)の化合物は、例えば前記特許文献1(WO94/20497)に記載の方法またはそれに準じた方法により製造することができる。即ち、式(I)の化合物は、式(II):
Figure 2006051757
(式中X、R、R4、R5およびR6は前記定義の通りであり、RPは前記Rに対応するか、または好適な保護基である)で表される化合物と式(III):
Figure 2006051757
(式中Rは前記定義の通りである)で表される化合物とを実質的に当モル量のホルムアルデヒドの存在下で反応させ、次いで必要により保護基RPを除去し、続いて必要によりRを導入するために標準法によりN−アルキル化を実施する段階を含む方法により製造し得る。
この反応は、酢酸水溶液中、理想的には緩衝液(例えば、酢酸ナトリウム三水和物)の存在化、望ましくは室温で反応混合物を撹拌することにより実施される。ホルムアルデヒドは、パラホルムアルデヒドの形、または不活性溶媒(例えば、37%ホルムアルデヒド水溶液)中のホルムアルデヒド溶液として使用し得る。
保護基RPは特に限定されないが、望ましくはアシル基(例えば、アセチル)であり、これは強塩基性条件(例えば、メタノール中のナトリウムメトキシド)の存在下で処理することにより除去し得る。あるいは、保護基RPはカルバモイル基、tert−ブトキシカルボニル基(BOC)であってもよく、この場合、保護基は温和な酸性条件下で処理することにより除去し得る。
また、前記式(I)の化合物は、式(IV):
Figure 2006051757
(式中X、R、R4、R5、R6およびRPは前記定義の通りであり、Lは好適な脱離基である)で表される化合物と前記式(III)の化合物とを反応させ、次いで必要により、保護基RPを除去し、続いて必要に応じ標準法によりN−アルキル化してRを導入することを含む方法により製造し得る。
脱離基Lは、望ましくはハロゲン原子(例えば、塩素または臭素)または、ジアルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ)である。Lがハロゲン原子である場合、式(IV)の化合物と式(III)の化合物との反応は、好適な溶媒中の塩基性条件下(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド中の炭酸カリウム、またはテトラヒドロフランもしくはアセトニトリル中のトリエチルアミン)で反応混合物を撹拌することにより実施する。脱離基Lがジアルキルアミノである場合、反応は不活性溶媒(例えば、トルエン)中、通常、溶媒の還流温度で反応混合物を加熱することにより実施することができる。
本発明の治療剤または予防剤は、虚血性心疾患または虚血性心筋症に有効であり、冠動脈疾患、狭心症、心筋梗塞が含まれる。冠動脈疾患としてはアテローム性冠動脈疾患、非アテローム性冠動脈疾患が挙げられ、さらに詳しくは狭心症としては、労作性狭心症、労作時狭心症、安静狭心症、無症候性心筋虚血、無症候性狭心症が挙げられ、心筋梗塞としては、急性心筋梗塞が含まれる。また、本発明の治療剤または予防剤は特にこれらの疾患に伴う虚血・再潅流直後に発生する再灌流障害、例えば、出血性梗塞あるいは再灌流不良現象(no−reflow phenomenon)等の治療または予防に有効である。
本発明の治療剤または予防剤は、通常用いられる製剤用担体、賦形剤、またはその他の添加剤を含んでも良い。それらを用いて、錠剤、顆粒剤、散剤、懸濁剤、カプセル剤、シロップ剤等の経口投与剤、または注射剤、座剤、輸液用等張液等の非経口投与剤として本発明の治療剤または予防剤を投与できる。投与形態は患者の状態によっては静脈内投与が望ましく、適当なpHの調節により水溶化が可能である。投与量は、投与ル−ト、患者の体重、年齢、症状等により適時調整される。例えば、心筋梗塞発症患者においては、緊急入院直後より、閉塞冠動脈再開通の術前、術中及び術後数時間にわたり、連続的に静脈内に持続注入し、緊急度に応じて頻回の単回投与を組合せることが好ましい。単回投与は、成人1回当り、0.01〜500mg、持続投与は毎分0.01〜100mgの割合で投与することが好ましい。
錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、トローチのような固型組成物は、微結晶セルロース、アラビアゴム、トラガントゴム、ゼラチン、ポリビニルピロリドンのようなバインダー;澱粉、乳糖、カルボキシメチルセルロースのような賦形剤;アルギン酸、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロースのような崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、軽質無水珪酸、コロイド二酸化ケイ素のような潤滑剤;スクロースのような甘味剤;ペパーミント、サリチル酸メチルのようなフレーバー剤;などを含有できる。シロップ、懸濁液のような液状組成物は、ソルビトール、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、落花生油のような植物油、レシチンのような乳化剤、その他必要があれば、甘味剤、保存剤、着色剤およびフレーバー剤などを含有でき、これらは、乾燥製剤としても提供できる。これらの製剤は、有効成分化合物を1〜95重量%含むことが望ましい。
注射剤としては、たとえば塩の形で通常の注射用水などに溶かしてもよいし、懸濁液またはエマルジョン(医学上許容しうる油又は液体の混合物中)の注射しうる形にすることができる。この場合、抗菌剤のベンジルアルコールなど、抗酸化剤のアスコルビン酸など、医学上許される緩衝液又は浸透圧調節のための試薬を含有してもよい。この注射剤は有効成分化合物を0.1〜8重量%含むことが望ましい。
なお本明細書において引用された全ての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
次に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。まず、本発明の治療剤又は予防剤の具体的製剤例を挙げるが、本発明の製剤はこれらに限定されるものではない。
〔製剤例1〕(錠剤)
(1)有効成分 20mg (2)乳糖 150mg (3)デンプン 30mg (4)ステアリン酸マグネシウム 6mg。以上(1)〜(4)の成分を1錠として、錠剤に成型する。
〔製剤例2〕(散剤・細粒剤・顆粒剤)
(1)有効成分 20mg (2)シュガーエステル(第一工業製薬社製、商品名: DKエステルF−160) 180mg (3)界面活性剤(日光ケミカルズ社製、商品名: デカグリーン1−L) 15mg (4)軽質無水珪酸 25mg。前記(1)〜(4)を混合し、散剤、更に造粒により細粒剤或いは顆粒剤とする。又、これらをカプセルに封入し、カプセル剤とすることも可能である。
〔製剤例3〕(硬ゼラチンカプセル剤)
(1)有効成分 25mg (2)デンプン 200mg (3)ステアリン酸マグネシウム 10mg。以上(1)〜(3)の成分を、1錠として硬ゼラチンカプセルにつめ、硬ゼラチンカプセル剤とする。
〔製剤例4〕(注射剤)
(1)有効成分 1mg (2)ブドウ糖 10mg (3)トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 2.16mg。以上(1)〜(3)の成分を含むトリス緩衝液を凍結乾燥して注射剤とする。
〔試験例1〕(ラット心臓虚血再灌流モデルに対する薬効試験)
ラットの心冠動脈を虚血・再灌流処置して作製したモデルに、3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを投与し、病理組織学的に心臓病変の軽減効果を評価した。群構成は以下の4群で構成され、偽手術群(開胸手術まで行った)、非治療群(開胸手術、虚血再灌流を行い治療を行わなかった)、40 mg群および80 mg群(開胸手術、虚血再灌流を行い該化合物を40または80 mg/kg投与した)、各群に5匹ずつラットを配分した。
ラット(Crj IGS、9-10週齢、雄、日本チャールス・リバー株式会社)は、ハロセン・笑気麻酔下および人工呼吸器装着の下、開胸にて心臓左冠状動脈下行枝に対して、ポリプロピレン結紮糸(PROLENE M-8806、ETHICON)を用いて、1サイクルで1分の虚血および3分の再灌流を8サイクル繰り返し、閉胸後、60分の後再灌流を施された。供試化合物の投与は、化合物約1 gに対して1N HCl 7-8 mlを添加して蒸留水に溶解し、モデル作製4時間前から6時間前になるように単回経口投与した。評価のための病理組織標本は、後再灌流完了後、エーテル麻酔下で心臓を摘出し、燐酸緩衝中性ホルマリン水溶液で浸漬固定し、常法に従ってヘマトキシリン・エオジン重染色(HE)染色およびTunel染色標本を作製した。
病理組織学的検査による評価は、HE標本で病変程度の比較を行い、Tunel標本でTunel陽性細胞(アポトーシス細胞)の出現頻度を観察した。観察では各病変程度およびアポトーシス出現頻度について、「認めず」、「軽微」、「軽度」、「中等度」または「高度」の5段階に分類した。5段階分類は各々0、0.5、1.0、2.0または3.0にスコア化して、病変毎の群平均値を算出して比較した。各群の左心室壁に見られた病変毎の病理組織学的変化のスコアを示す。結果を表1に示す。
Figure 2006051757
上記のとおり本発明の化合物は、ラット心臓虚血再灌流モデルにおいて、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の病変について抑制効果を示した。心臓組織における水腫の抑制、充鬱血の抑制、出血の抑制、好中球浸潤の抑制に効果を示した。また、心臓組織に生じる、水腫変性、線維波状化、収縮帯壊死などの心筋変性性変化の程度または発生頻度を軽減した。さらに凝固壊死、類壊死の程度または発生頻度を軽減した。また、心臓組織におけるアポトーシスの程度または発生頻度を軽減した。
本発明の化合物は虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤として有用である。

Claims (12)

  1. NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物を有効成分として含有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤。
  2. 前記NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物が、下記式(I):
    Figure 2006051757
    (式中、XはCHまたは窒素であり;
    およびRは、独立して、水素またはC1-6アルキルであり;
    は置換されてもよいフェニル、置換されてもよいピリジル、置換されてもよいキノリル、置換されてもよいイソキノリル、置換されてもよいピリダジニル、置換されてもよいピリミジニル、置換されてもよいピラジニル、置換されてもよいピラニル、置換されてもよいフリル、置換されてもよいベンゾフリル、置換されてもよいジベンゾフリル、置換されてもよいチエニル、置換されてもよいベンゾチエニル、置換されてもよいインドリル、置換されてもよいインダゾリル、置換されてもよいイミダゾリル、置換されてもよいベンズイミダゾリル、置換されてもよいオキサジアゾリル、置換されてもよいチアジアゾリルまたは置換されてもよいC3−7シクロアルキルであり;
    、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、C1-6アルキル、ハロゲン、シアノ、トリフルオロメチル、ニトロ、−OR、−SR、−SO、−SOR、−SONR、−NR、−NRSO、−COR、−COまたは−CONRであり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルである。)で表される化合物またはその塩である、請求項1に記載の治療剤又は予防剤。
  3. がYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいキノリル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいピリダジニル、Yで置換されてもよいピリミジニル、Yで置換されてもよいピラジニル、Yで置換されてもよいピラニル、Yで置換されてもよいフリル、Yで置換されてもよいベンゾフリル、Yで置換されてもよいジベンゾフリル、Yで置換されてもよいチエニル、Yで置換されてもよいベンゾチエニル、Yで置換されてもよいインドリル、Yで置換されてもよいインダゾリル、Yで置換されてもよいイミダゾリル、Yで置換されてもよいベンズイミダゾリル、Yで置換されてもよいオキサジアゾリル、Yで置換されてもよいチアジアゾリルまたはYで置換されてもよいC3−7シクロアルキルであり、YがC1−6アルキル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ニトロ、シアノ、−OR、−SR、−SO、−SOR、−SONR10、−NR10、−NRSO10、−COR、−COおよび−CONR10からなる群より選択される少なくとも1つの置換基であり、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素またはC1−6アルキルである、請求項2に記載の治療剤又は予防剤。
  4. がYで置換されてもよいフェニル、Yで置換されてもよいピリジル、Yで置換されてもよいイソキノリル、Yで置換されてもよいチエニルまたはYで置換されてもよいC3−7シクロアルキルである、請求項2または3に記載の治療剤又は予防剤。
  5. がYで置換されてもよいフェニルである、請求項2〜4のいずれかに記載の治療剤又は予防剤。
  6. Xが窒素である、請求項2〜5のいずれかに記載の治療剤又は予防剤。
  7. 3-[4-(4-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンまたはその塩を有効成分とする請求項1〜6のいずれかに記載の治療剤又は予防剤。
  8. NAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物の有効量を患者に投与することからなる虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療または予防方法。
  9. 虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤の製造のためのNAIP遺伝子のアップレギュレーター化合物の使用。
  10. 以下の(a)〜(c)のいずれかに記載の物質を有効成分として含有する、虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤;
    (a)NAIPタンパク質
    (b)NAIPタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を含むNAIPタンパク質変異体であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質
    (c)前記(a)または(b)に記載のタンパク質をコードするDNA、または該タンパク質を発現するベクター。
  11. 以下の(a)〜(c)のいずれかに記載の物質の有効量を患者に投与することからなる虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療または予防方法;
    (a)NAIPタンパク質
    (b)NAIPタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を含むNAIPタンパク質変異体であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質
    (c)前記(a)または(b)に記載のタンパク質をコードするDNA、または該タンパク質を発現するベクター。
  12. 虚血性心疾患もしくは虚血性心筋症の治療剤または予防剤の製造のための以下の(a)〜(c)のいずれかに記載の物質の使用;
    (a)NAIPタンパク質
    (b)NAIPタンパク質のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列を含むNAIPタンパク質変異体であって、NAIPタンパク質と機能的に同等なタンパク質
    (c)前記(a)または(b)に記載のタンパク質をコードするDNA、または該タンパク質を発現するベクター。
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