JPWO2006046581A1 - 研削盤 - Google Patents

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JPWO2006046581A1
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Abstract

配置された機構の保守点検を容易にし、ワークや砥石の状態を確認する場合の視認性向上およびワークの搬出搬入または砥石の交換を容易に行える研削盤とするため、ワーク支持駆動装置と、砥石台と、砥石台送り装置と、クーラント供給装置と、前記ワーク支持駆動装置、砥石台、砥石台送り装置およびクーラント供給装置等の内部装置を覆うカバーと、前記カバーの作業スペース側の上面の一部に形成され、少なくとも前記ワークを搬入搬出および前記砥石車を交換することができる開閉扉とを有するものとする。

Description

本発明は、回転する砥石車によってワークを研削加工する研削盤に関し、特に、配置された機構の保守点検を容易にし、ワークや砥石の状態を確認する場合の視認性向上およびワークの搬出搬入または砥石の交換を容易に行える研削盤に関するものである。
従来、砥石車が回転駆動可能に支持された砥石台を主軸台および心押台に向かって進退可能にベッド上にスライド機構を介して装架し、主軸台と心押台との間に回転駆動可能に支持されたワークを砥石車によってクーラントノズルからクーラントを掛けながら研削加工する研削盤が知られている(例えば、特許文献1および2)。このような研削盤において、クーラントや研削屑等の飛散防止および外部の埃等から保護するためのカバーを有するものがある。
特許文献1には、ベッド上に配置された主軸台、心押台、砥石台および砥石台のスライド機構の全体を全体カバーで覆い、ベッドの前面中央にワークの搬出搬入時に開閉するスライド扉を設け、全体カバーの両側面に砥石台のスライド機構をはじめとする機器の保守点検を行うための観音開きの扉を設けた研削盤が記載されている。
また、特許文献2には、保護カバーの開いた工作物搬出入口から工作物搬出入装置によりワークの交換作業が行われる研削盤が記載されている。
特開2003−117828号公報(第4頁右欄,第5頁右欄から第6頁左欄、図1、図7) 特開2002−103216号公報(第3頁左欄,図1、図2)
しかし、特許文献1および2に記載した研削盤では、ワークの搬出搬入、砥石の交換、あるいは配置された機構の保守点検をする場合の作業性、あるいはワークや砥石の状態を確認する場合の視認性等について、人間工学的データを考慮した設計はされていない。特に、ワークの回転中心位置、砥石軸の位置、機械上面の高さ、砥石車の外径、ホイール材質、カバー開口部の寸法形状およびカバーに設けられた開閉扉の寸法形状等について、作業効率等との関係は十分考慮されていないため、ワークの搬出搬入、砥石の交換、あるいは配置された機構を保守点検する場合は、全体カバーの側面に設けられた扉を開けて行っており、従来の研削盤でワークの搬出搬入または砥石の交換をする場合は、工作物搬出入口から工作物搬出入装置により行う必要があり、作業効率が悪く、特に作業者が作業台等を使用せずにワークの搬出搬入または砥石の交換をすることは困難であった。
従って、本発明の目的は、保守点検を容易に行うことができ、ワークや砥石の状態を確認する場合の視認性向上およびワークの搬出搬入または砥石の交換を容易に行える研削盤を提供することにある。特に、作業者が自然に人間工学的データに基づく姿勢になるように配慮された構成の研削盤を提供することになる。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、ベッド上の前方に載置されワークを回転駆動可能に支持するワーク支持駆動装置と、砥石車が装着される砥石軸を回転駆動可能に支持する軸受部および前記ワークに対して相対移動可能に砥石台スライド機構を介して前記ベッド上に装架された基部を有する砥石台と、前記砥石台を前記ワーク支持駆動装置に対して進退移動させる砥石台送り装置と、前記砥石車が前記ワークを研削加工する加工区域にクーラントを供給するクーラント供給装置と、前記ワーク支持駆動装置、砥石台、砥石台送り装置およびクーラント供給装置等の内部装置を覆うカバーと、前記カバーの作業スペース側の上面の一部に形成され、少なくとも前記ワークを搬入搬出および前記砥石車を交換することができる開閉扉とを有することを特徴とする研削盤を提供することである。
上記発明において、前記カバーは、前記上面の少なくとも一部に、上方開閉カバーまたはスライド開閉カバーを有するものであってもよい。
また、上記発明において、前記開閉扉は、前記上方開閉カバーまたはスライド開閉カバーに設けられているものであってもよい。
また、上記発明において、前記開閉扉は、前記ワークの一部を前記ワーク支持方向に視認できる大きさであり、かつ、前記開閉扉の前記砥石台のスライド方向の長さが、研削加工の停止時において前記砥石の一部を前記砥石台のスライド方向に当該開閉扉から視認できる大きさであるものであってもよい。
また、上記発明において、前記開閉扉は、前記ワークの前記ワーク支持方向の最大長よりも大きく、かつ、前記ワークの前記開閉扉の前記砥石台のスライド方向の最大外径よりも大きいものであってもよい。
また、上記発明において、前記ワークは、機械前面から200mm以上、400mm以下に回転中心位置を有し、床面から850mm以上、1000mm以下に回転中心位置を有するものであってもよい。
また、上記発明において、前記砥石軸は、機械前面から250mm以上、500mm以下で、床面から850mm以上、1000mm以下に前記砥石軸の中心位置を有するものであってもよい。
また、上記発明において、前記研削盤は、その高さが、床面から900mm以上、1100mm以下であるものであってもよい。
また、上記発明において、前記砥石車は、外径100mm以上、200mm以下のCBN砥石とアルミニウムまたはチタンホイールを有して構成されるものであってもよい。
また、上記発明において、前記開閉扉は、機械前面から200mm以上、700mm以下、床面から1000mm以上、1200mm以下の範囲に形成されているものであってもよい。
また、上記発明において、前記開閉扉は、開かれた状態で前記ワーク又は前記砥石台の交換が可能な範囲に形成されているものであってもよい。
第2の発明は、上記の目的を達成するため、ベッド上の前方に載置されワークを回転駆動可能に支持するワーク支持駆動装置と、 砥石車が装着される砥石軸を回転駆動可能に支持する軸受部および前記ワークに対して相対移動可能に砥石台スライド機構を介して前記ベッド上に装架された基部を有する砥石台と、前記砥石台を前記ワーク支持駆動装置に対して進退移動させる砥石台送り装置と、前記砥石車が前記ワークを研削加工する加工区域にクーラントを供給するクーラント供給装置と、前記ワーク支持駆動装置、砥石台、砥石台送り装置及びクーラント供給装置等の内部装置を覆い、内部への前記ワーク搬入搬出および前記砥石車の交換を前面の作業スペースから、吊り上げ動作および吊り下げ動作を中心にして実施できる高さ以下に設けられたカバーとを有することを特徴とする研削盤を提供することである。
上記発明において、前記カバーは、前記吊り上げ動作および吊り下げ動作が可能な範囲に開閉扉を有するものであってもよい。
また、上記発明において、前記ワーク搬入搬出および前記砥石車の交換、及び、吊り上げ動作および吊り下げ動作は、ロボットにより行われるものであってもよい。
また、上記発明において、前記カバーは、前記ロボットの回動部の高さ以下に設けられているものであってもよい。
第3の発明は、加工されるワークを第1の回転軸上で支持するワーク支持部と、前記ワークを加工する砥石車を第2の回転軸上で支持する砥石車支持部と、 前記ワーク支持部と前記砥石車支持部を側方から包囲する側方カバーと、前記側方カバーによって上方に形成される第1の開口部を包囲する上方カバーと、 前記上方カバーの作業スペース側に形成され、前記ワークの搬入搬出および前記砥石車の交換のための第2の開口部を開閉する開閉部材とを備え、前記第2の開口部は、その中心位置の前記第1および第2の回転軸と直交する直線が、床面に対して所定の傾斜角を有して前記上方カバーに形成されることを特徴とする研削盤、を提供することである。
また、上記発明において、前記第2の開口部は、前記所定の傾斜角として45°〜75°の傾斜角を有して前記上方カバーに形成されているものであってもよい。
本発明によれば、カバーに開口部を設けることで、少なくとも機械上面または機械前面からワークの搬入搬出または前記砥石の交換が可能になり、研削作業等が容易に行えるようになる。そのことによって配置された機構の保守点検の容易性、ワークや砥石の状態を確認する場合の視認性およびワークの搬出搬入または砥石の交換容易性が向上する。一般に、作業者は人間工学的データに関する知識を有しているとしても、個々に異なった姿勢で作業を行うのが普通である。しかし、本発明では、カバーの人間工学的データを配慮した位置に開口部を設けることができるので、作業者は自然に人間工学的データに基づく姿勢で作業することになる。
第1の実施の形態の円筒研削盤の側面図。 図1に示す円筒研削盤の上方開閉カバーを外して上方から見た平面図。 図1に示す研削盤の上方から見た平面図。 (a)〜(e)は、第1の実施の形態に係る各部の位置寸法を示す概略構成図。 本発明の第2の実施の形態を示す円筒研削盤の側面図。 第3の実施の形態に係る円筒研削盤を示し、(a)は上下開閉カバーを閉じた状態の概略構成図、(b)は上下開閉カバーを開いた状態の概略構成図。 第4の実施の形態に係る円筒研削盤を示し、(a)はスライド式の開閉扉を閉じた状態の概略構成図、(b)は開閉扉を開いた状態の概略構成図。 第5の実施の形態を示す概略側面図。 立位の場合の上肢の操作カがその方向によりどのように変化するかを示す図。 胴部高さ付近で作業するときに楽に作業できる前方水平面範囲を示す図。
符号の説明
10、円筒研削盤 11、研削盤本体 12、ベッド
13、クーラントシュート 24,26、左右主軸台
27,32、リニアモータ 30、砥石台 33、スライド
31,35、リニアガイド 37、軸受部 45、側方包囲カバー
47、クーラント供給ノズル 50、付属装置
51、クーラント供給装置 52、開放口 53、上方開閉カバー
53s、スライド開閉カバー 54、ブラケット 55、蝶番
57、57u、57s、開閉扉 570、ヒンジ 58、スライドレール
59、ガスシリンダ 61、加工エリア 62、スライドエリア
63、枠体 64a,64b、左右蛇腹カバー
65、通過穴蛇腹カバー 66、分離カバー 69、レバー機構
73、ロッドレスシリンダ
100、ハンドリングロボット 101、ロボット本体101
102、第1アーム回動部 103、第1アーム
104、第2アーム回動部 105、第2アーム
106、ハンドリング部
G、砥石車 Wh、砥石ホイール
W、ワーク B、床面 P、作業者
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る研削盤について図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施の形態の円筒研削盤の側面図、図2は、図1に示す円筒研削盤の上方開閉カバーを外して上方から見た平面図である。この円筒研削盤10は、研削盤本体11と付属装置50からなる。付属装置50は、図例では、クーラント供給装置51、ミスト収集装置60及びこれら装置51、60を研削盤本体11と接続するダクト装置70からなる。
研削盤本体11は、ベッド12を有し、このベッド12は図1の左側の前部側の上面にワーク支持駆動装置20を搭載し、図示右側の後部側の上面に砥石台30を搭載している。ワーク支持駆動装置20は、左主軸台24と右主軸台26とで構成され、ベッド12上に固定のワークテーブル21から立設されたサポート22の側面に一対のリニアガイド25に沿って図2における上下方向に位置調整可能にそれぞれ搭載固定されている。これら左右主軸台24,26のセンタ間でワークWを水平軸線の周りに回転自在に支持し、機械前面および床面から所定のワーク回転中心位置で、図略の主軸モータにより回転できるように構成されている。
一方、ベッド12の後部上面には、ワークWの水平軸線と平行なZ軸方向に延びる一対のリニアガイド31が固定されている。このリニアガイド31はスライド33を案内し、スライド33はZ軸リニアモータ32により移動される。スライド33の上面には、Z軸と直交するX軸方向に延びる一対のリニアガイド35が固定され、このリニアガイド35に砥石台30の基部34がX軸リニアモータ27によりワークWに対して進退するよう案内支持されている。これらリニアガイド31,35、スライド33およびリニアモータ27,32によって砥石台30のスライド機構および砥石台送り装置を構成している。
砥石台30の前部には砥石軸受部37が搭載され、砥石を砥石ホイールを介して固着した砥石車Gの砥石軸38が機械前面および床面Bから所定の位置で、回転自在に支持されている。
砥石軸38に固着されたプーリ39は、砥石台30の後部に搭載された駆動モータ40の出力軸に固着したプーリ41とベルト42を介して回転連結され、駆動モータ40の回転動力を砥石軸38及び砥石車Gに伝達できるようにしている。クーラント供給ノズル47は、軸受部37上に設置され、砥石台30に取り付けた給送管路47aから給送されるクーラントをワークWと砥石Gとの接触点である研削点近辺に向けて吐出する。
また、研削盤本体11は、ベッド12上に配置されたワーク支持駆動装置20および砥石台30およびスライド機構の周囲を包囲して覆う側方包囲カバー45を有する。この側方包囲カバー45は下端部が内側に屈曲され、ベッド12の周縁にボルト固定されている。また、側方包囲カバー45はワーク駆動支持装置20および砥石台30より高く、これらワーク駆動支持装置20および砥石台30の側方を包囲するよう形成されている。
さらに、側方包囲カバー45の内部は、ワーク支持駆動装置20、砥石車Gおよび砥石台30の軸受部37が位置する加工エリア61と砥石台30の基部34、駆動モータ40、リニアガイド31、35およびスライド33等のスライド機構が位置するスライドエリア62とに分離カバー66によって前後方向に分離されている。即ち、スライド33の前側には、軸受部37がスライドエリア62から加工エリア61に入るために通過する通過穴が穿設された矩形の枠体63が支柱を介して固定されている。
枠体63は上下外縁が後述する上方開閉カバー53の下面およびベッド12の上面に接近して配置され、左右外縁はスライド33のZ軸方向移動を許容するために側方包囲カバー45の左右内面との間にスペースを設けて配置されている。
枠体63の左右外縁の外側にできる前記スペースは、一端が枠体63の左右外縁に固定され、他端が側方包囲カバー45の左右内面に固定された左右蛇腹カバー64a,64bによって遮蔽されている。また、枠体63に穿設された軸受部37の通過穴内周と軸受部37の外周との間は、一端が軸受部37の外周に固定され、他端が枠体63の通過穴縁部に固定された通過穴蛇腹カバー65によって遮蔽されている。この左右蛇腹カバー64a,64bおよび通過穴蛇腹カバー65によって、側方包囲カバー45内を加工エリア61とスライドエリア62とに分離する分離カバー66が構成されている。
図3は、図1に示す研削盤の上方から見た平面図である。側方包囲カバー45の上部には、加工エリア61とスライドエリア62のほぼ全てを見渡すことが可能な開口部となる解放口52が形成されており、この解放口52には上方開閉カバー53が配置されている。
上方開閉カバー53は、図3に示すように、解放口52全体を覆う大きさに板状に形成されている。スライドエリア62の後方に立設した側方包囲カバー45上端にはブラケット54がリニアガイド31と平行に取り付けられ、このブラケット54に取り付けられた一対の蝶番55によって上方開閉カバー53は機械の後方位置において側方包囲カバー45の上端部に旋回機構により開閉可能に枢支されている。
また、ブラケット54と上方開閉カバー53には、開閉動作を補助するための一対のガスシリンダ59が両側に取り付けられている。このガスシリンダ59は、シリンダの後部が上方開閉カバー53に取り付けられ、シリンダの先端から突出したピストンロッドがブラケット54に結合されており、上方開閉カバー53を図1に示す開放位置Aに開閉する動作を補助する。さらに、ガスシリンダ59内部にはガスが封入され、このガスの作用によってシリンダシャフトが伸びる方向、すなわち上方開閉カバー53を開く方向に付勢している。
また、上方開閉カバー53の前方には側方包囲カバー45に係止され、上方開閉カバー53が開くことを規制するレバー機構69が設置されている。このレバー機構69が解除されることよって上方開閉カバー53がシリンダの作用によって解放位置Aまで開き、上方開閉カバー53を閉じるときは、作業者Pがガスシリンダ59を縮める方向に上方開閉カバー53を移動させ、レバー機構69を作用させて上方開閉カバー53を閉鎖位置に係止する。
このとき、上方開閉カバー53は側方包囲カバー45の周縁と接触して機外と分離され、また、分離カバー66に接近することにより、側方包囲カバー45内を加工エリア61とスライドエリア62に分離する。従って、上方開閉カバー53が閉じた状態では加工エリア61からクーラントが外部に飛散することがなく、加工エリアからクーラントおよび研削屑がスライドエリア62に飛散することがない。
一方、上方開閉カバー53を閉じたとき、上方開閉カバー53のワークWと対応する部位には、ワークWを加工エリア61から取り出すためのワーク取出し口56が開口部として形成され、このワーク取出し口56には、前後方向にスライド可能な開口部を形成する開閉扉57が装着されている。従って、ワークWの取出し又は砥石の交換は開閉扉57を開いた状態の開口部から行う。
この開閉扉57は、強化プラスチックで形成された窓部57aと、この窓部57aが嵌め込まれ、上方開閉カバー53に取り付けられたスライドレール58で両端を支持された窓枠57bから構成されている。また、一方のスライドレール58の横には、開閉扉57を自動開閉するためのロッドレスシリンダ73が取付けられている。
ここで、開閉扉57のワーク支持方向の長さは、ワークWの一部を視認できる大きさであり、かつ、開閉扉57の砥石台30のスライド方向の長さが、研削加工の停止時において砥石車Gの一部を開閉扉57から視認できる大きさであることが望ましい。研削加工時にはワークWと砥石車Gは接触しているが、研削加工の停止時においてはワークWと砥石車Gは離間しており、研削加工の停止時に砥石車Gの状態を確認し点検等のために開閉扉57から視認できる必要があるからである。
また、開閉扉57のワーク支持方向の長さは、ワークWの最大長よりも大きく、かつ、開閉扉57の砥石台30のスライド方向の長さが、ワークWの最大外径よりも大きいことが望ましい。開閉扉57の機能は上述した砥石車Gの状態を確認し点検するものであるが、さらにワークWを搬出搬入する場合にも開閉扉57の開口部から行えるようにするためである。砥石車Gの交換は加工頻度に応じて適切な時期に行われるが、ワークWの交換は加工毎に行うものであって、これが上方開閉カバー53またはスライド開閉カバー53sの開閉操作を伴うものであるとすると作業効率あるいは生産効率の大幅な低下をもたらすからである。
再び図1を参照すれば、加工エリア61の下部を形成するベッド12の部分には、クーラントシュート13が設けられ、研削点に向けてクーラント供給ノズル47から吐出されたクーラントを受け入れるように形成されている。ベッド12内には、後面開口部からダクト装置70の排出導管71が挿入されている。
排出導管71は、全長に亘ってその外面が閉鎖されて実質的に気密を維持できる矩形断面の流体通路を形成するように構成され、この矩形断面の下層部でクーラントを流動させつつ同時に上層部に所定量のミストを通過させ得る大きさの断面積を有している。また、排出導管71は、加工エリア61の直下まで延在して先端部の上面が開口され、前記クーラントシュート13の下端部外周を気密的に包囲し、クーラントシュートの下端開口から流体を受け入れるように構成されている。
排出導管71の後端部直前の上面開口からはミスト回収導管72が分岐して上方に伸び、設置台74上に搭載されたミスト収集装置60の吸入口60aに連結されている。ミスト収集装置60は、公知のもので、バキューム作用により吸入口60aからミストを吸入し、ミストから空気成分と液体成分を、例えば遠心分離することにより、空気成分は大気に放出され、液体成分はクーラント供給装置51のクーラント貯蔵タンク52へ還流する。
クーラント供給装置51は、タンク52内にクーラントを貯蔵し、図示しないポンプユニットによりタンク52内のクーラントを汲み上げ、吐出管67からフレキシブルホース68を経由してクーラントを給送管路47aへ送出し、軸受部37上に取付けられたクーラント供給ノズル47から砥石車GがワークWを研削加工する研削点近辺に向けてクーラントを供給する。
次に、第1の実施の形態における研削加工と、これに伴うワークの搬出搬入、および砥石の交換について説明する。
ワークWは、上方開閉カバー53またはスライド開閉カバー53sの開閉操作により開口された後に搬入される。あるいは、開閉扉57を開口させその開口部から搬入される。作業者Pは、機械の周辺であって、ワークの搬出搬入、および砥石の交換が可能な作業スペースに位置している。
ワークWが左右主軸台24,26間に搬入されると、図略の左右サーボモータが駆動されて左右主軸台24,26が左右主軸台移動装置によって互いに接近され、ワークWが左右センタ24a,26a間に挟持され、開閉扉57が閉じられて研削加工が開始される。
左右主軸サーボモータが同期回転されて左右主軸が同期回転されワークWが両端から回転駆動される。Z軸リニアモータ32によってスライド33がZ軸方向に移動されて砥石車GがワークWの加工箇所とZ軸方向で整列される。X軸リニアモータ27が駆動されて砥石台30が、早送り速度、粗研削送り速度、精研削送り速度で前進され、クーラント供給装置51によってクーラント供給ノズル47から加工区域にクーラントが供給され、駆動モータ40によりベルト42を介して回転駆動される砥石車GによってワークWの加工箇所が研削加工される。
加工区域に供給されたクーラントは、砥石車GがワークWを研削加工する研削点を潤滑かつ冷却し、研削屑とともに加工区域直下に開口するクーラントシュート13内に落下し、同時に発生したミストとともに排出導管71を経由してクーラント貯蔵タンク51aまたはミスト回収装置60に回収される。
スライド33のZ軸方向移動につれて分離カバー66の枠体63がZ軸方向に移動され、枠体63の左右外縁に一端が固定された左右蛇腹カバー64a,64bが伸縮し、枠体63の左右外縁の外側と側方包囲カバー45の左右内面との間にできるスペースを遮蔽する。
砥石台30の軸受部37がX軸方向に進退すると、一端が軸受部37の外周に固定された通過穴蛇腹カバー65が伸縮して軸受部37と通過穴との間を遮蔽する。また、上方では上方開閉カバー53が側方包囲カバー45とともに研削盤本体11を密閉する。
従って、左右蛇腹カバー64a,64bおよび通過穴蛇腹カバー65からなる分離カバー66と上方開閉カバー37および側方包囲カバー45によって、側方包囲カバー45内を砥石車GがワークWを研削加工する加工エリア61と、砥石台30がリニアガイド31,35によってZ軸およびX軸方向にガイドされるスライドエリア62とに分離し、切粉およびクーラントがリニアガイド31,35、リニアモータ27,32に浸入して案内精度、送り精度を低下させることがない。
ワークWの研削加工が完了すると、砥石台30がX軸リニアモータ27によって戻り速度で後退され、砥石台30の後退完了後に上方開閉カバー53、スライド開閉カバー53sまたは開閉扉57の開口操作により開かれ、ワークWを機外へ取り出し、一研削サイクルが終了する。
そして、砥石交換の時期になると、作業者Pはレバー機構69を操作して上方開閉カバー53と側方包囲カバー45の係止状態を解除する。上方開閉カバー53はガスシリンダ59の作用により解放位置Aまで旋回し、上方開閉カバー53が開かれる。上方開閉カバー53が開かれると、分離カバー66で分離された加工エリア61とスライドエリア62の上方が開放される。
このことにより、作業者Pは砥石台30の上方から軸受けユニット37に取付けられた砥石車Gを交換することができる。また、この砥石交換の際に側方包囲カバー内の全ての機器が見えることから、例えば、ベルト42の状態やリニアガイド31,35の状態等も確認できる。
ここで、社団法人日本工作機械工業会編:工作機械の設計学(基礎編)(p64〜p66)によれば、以下のように記載されている。すなわち、「人間工学からみた使いやすさは、一般的に、(1)寸法の適合性、(2)操作性、(3)情報表示性、(4)安全性、(5)環境への適合性、(6)デザイン性、(7)機能性といった項目によって決定される。寸法の適合性とは、例えば、レバーの握りの大きさと、人問の手や工作機械の大きさとのマッチングである。操作性とは、人間の運動特性や筋力と製品自身の操作特性とのマッチングである。情報表示性とは、例えば、NC装置のディスプレイ画面に表示される文字や数字などの大きさ、輝度などと、人間の視覚特性との関係である。また安全性とは、操作時に人間に危害をもたらす要因の有無であり、環境への適合性とは、騒音や振動、不適切な照明、加工液などによる人間への悪影響の有無である。デザイン性とは、その時代、地域の文化によるもので、造形的センスが作業者に好まれるかということである。これらを踏まえながら、機能的に十分に満足感を与えることができるかが、機能性の意味するところである。これらを満足させることは、「疲れ」という限界のある人間の精神的・肉体的な能力を最大限に発揮させるために非常に重要である。また、この疲れは、作業者の集中力を低下させ、事故につながる要因にもなり、最終的には工作機械の生産性を低下させることになる。これらすべてを溝足させることは一般的に困難であり、各製品に対して優先順位をつけた配慮がなされている。最近では、安全性、環境への適合性、デザイン性も重要視されるようになってきている。」
図9は、上記文献に記載されているものであり、筋活動およびエネルギ代謝から見た立位作業点の評価結果である。これより操作位置は肘高付近がよく、体の位置より300mm以上離さないほうが良いことがわかる。
図10は、上記文献に記載されているものであり、胴部高さ付近で作業するときに楽に作業できる前方水平面範囲を示している。M5PC(身長が小さい方から5/100番目の男子を意味している。同様に、W5PCは、5/100番目の女子、M95PCは、95/100番目の男子を意味している。)の場合、手前450mmが無理なく操作できる距離であることがわかる。また、楽に手が届く距離は、高さが変化すると床面に対して約60度の線に沿って変化することを示している。
図9および図10において、作業者の身長は、上記文献の図2.7.1に示される分布に基づいている。
以上のデータを基に、人間工学的に各部の位置寸法を検討すると次に示すようになる。
図4(a)〜(e)は、第1の実施の形態に係る各部の位置寸法を示す概略構成図である。
図9によれば、1200mmを超えると人間の筋活動およびエネルギ代謝から見て、立位作業点の好ましい結果が得られない。従って、第1の実施の形態において、図4(a)に示すように、機械上面の高さHhは床面Bから1200mm以下であることが望ましい。
また、図10によれば、作業者Pが身長の上限下限の各5%を除いた90%の範囲に入る身長であるとすると、作業者PがワークW又は砥石車Gの交換をするためには、機械上面の高さが1000mmの場合、開口部は機械前面から400mm〜800mmの範囲が好ましく、機械上面の高さが1200mmの場合には、開口部は機械前面から300mm〜650mmの範囲が好ましい。従って、図4(b)に示すように、開口部の機械前面からの位置Lkは600mm以上であるのが望ましい。
同様に図10の人間工学的データを基に、図4(c)に示すように、ワークWの回転中心位置は、LW1とLW2の範囲内にあるのが望ましくLW1とLW2は各々200mm、400mmである。また、床面BからH1とH2の範囲内にあるのが望ましくH1とH2は各々850mm、1000mmである。
また、図4(d)に示すように、砥石軸38の回転中心位置は、LG1とLG2の範囲内にあるのが望ましくLG1とLG2は各々250mm、500mmである。また、床面BからH3とH4の範囲内にあるのが望ましくH3とH4は各々850mm、1000mmである。
以上述べた理由から、ワークの搬出搬入、又は、砥石の交換が、例えば、図3の開閉扉57の開口部から行われる場合、開口部は、図10の人間工学的データを基に、機械前面から300mm〜800mm、床面から1000mm〜1200mmの数値から、M5PC及びW5PC側の作業者の作業性を考慮して100mmの調整値を減算した範囲、即ち、機械前面から200mm〜700mm、床面から900mm〜1100mmの範囲に形成されることが好ましい。
また、ワークWの回転中心位置は200mm〜400mm、床面Bから850mm〜1000mm、砥石軸38の回転中心位置は250mm〜500mm、床面Bから850mm〜1000mmの範囲に配置することによって前述した人間工学的データを満足するものになる。
同時に、開閉扉57の開口部の中心位置が、ワークWの回転軸及び砥石軸38の回転軸と直交する直線が、前述した図10の約60°の線、例えば、45°〜75°の範囲の線にほぼ沿っていることが好ましい。ここで、開閉扉57の開口部の中心位置とは、図3における開閉扉57の長方形開口部の2本の対角線の交点を言う。
図4(e)はその直線l、lを示している。ここで、上方開閉カバー53はワーク取出し口56が開口部として形成されており、その開口部に開閉扉57が設けられている。開口部の中心位置CとワークWの回転軸O、および砥石車Gの回転軸Oと直交する直線l、lの床面と平行な直線Hに対する傾斜角O、Oは45°〜75°の範囲が好ましい。
また、砥石はCBN(立方晶窒化硼素:Cubic Boron Nitrid)砥石、砥石ホイールWhはアルミニウム、チタンあるいはそれらの合金製であることが望ましく、砥石車Gの外径は100mm以上200mm以下が望ましい。
上記した第1の実施の形態によると、配置された機構の保守点検の容易性、ワークや砥石の状態を確認する場合の視認性およびワークの搬出搬入または砥石の交換容易性が向上する。
また、上記の機械上面の高さ、ワークWの回転中心位置、砥石軸38の位置で構成された機械(研削盤)は、図4(a)、図4(b)の点線で示すように、作業者Pが腰を伸ばしたり屈めたりせず負担を掛けずに主に腕の動作によりワークの搬出搬入や砥石の交換が可能となるので作業効率および生産性の向上に繋がり、また、作業者Pの安全性の向上にも繋がる。さらに、砥石をCBN砥石にすることで砥石外径を小さくでき、砥石ホイールWhをアルミニウム、チタンあるいはそれらの合金製にすることで軽量にでき、これらからも作業効率、生産性の向上および作業者Pの安全性の向上が図られる。
なお、上記した第1の実施の形態では、上方開閉カバー53を前方から後方に向かって開閉させるために蝶番55を側方包囲カバー45の後方位置に取付けた形態を示したがこれに限らず、研削盤本体11の側方に上方開閉カバー53を開閉させるべく、側方包囲カバー45の横側上部に蝶番55を取付けるようにしてもよい。また取付け方法も蝶番55に限らず上方開閉カバー53を旋回させる機構であればよい。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態を示す円筒研削盤の側面図である。この円筒研削盤10では、上方開閉カバー53が旋回するのではなく、公知の水平スライド機構に基づいて前方から後方にスライドするスライド開閉カバー53sを有している。
このスライド開閉カバー53sを前方から後方にスライドさせるためには、研削盤本体11の後方に設置された付属装置50が干渉しないように、付属装置50の高さをスライド開閉カバー53sのスライドする高さより低く設置することが必要となる。
第2の実施の形態についても第1の実施の形態と同様に、機械上面の高さHh、ワークWの回転中心位置LW1、LW2、H1、H2、また、砥石軸38の回転中心位置LG1、LG2、H3、H4は、第1の実施形態で記載したのと同様の値が望ましい。
また、砥石はCBN(立方晶窒化硼素:Cubic Boron Nitrid)砥石、砥石ホイールWhはアルミニウム、チタンあるいはそれらの合金製であることが望ましく、砥石車Gの外径は100mm以上200mm以下が望ましい。
上記した第2の実施の形態によると、第1の実施形態と同様に、配置された機構の保守点検の容易性、ワークWや砥石車Gの状態を確認する場合の視認性およびワークの搬出搬入または砥石の交換容易性が向上する。また、スライド開閉カバー53sは上方向への開閉スペースを必要とせず、また開閉操作において重力に抗する必要がないことから簡単なスライド機構で実現できると共に、作業者Pが容易に開閉操作することができる。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係る円筒研削盤を示し、(a)は開閉扉57uを閉じた状態の概略構成図、(b)は開閉扉57uを開いた状態の概略構成図である。
この円筒研削盤11は、図6(a)に示すように、上下開閉カバー53に開口部として機械上面および/または前面がヒンジ570を中心に開閉可能な開閉扉57uを有する。開閉扉57uは、作業者Pが手作業でヒンジ570を中心に開くことにより、図6(b)に示すように砥石車G、ワークWに触れることができるようになる。この場合、機械前面の開口部下端の高さHは、底面から1000mm以上であることが望ましい。
また、機械上面の高さHh、ワークWの回転中心位置LW1、LW2、H1、H2、また、砥石軸38の回転中心位置LG1、LG2、H3、H4についても、第1の実施の形態で記載したものと同様の値が望ましい。
また、砥石はCBN(立方晶窒化硼素:Cubic Boron Nitrid)砥石、砥石ホイールWhはアルミニウム、チタンあるいはそれらの合金製であることが望ましく、砥石車Gの外径は100mm以上200mm以下が望ましい。
上記した第3の実施の形態によると、図6(b)に示すように、作業者Pは開閉扉57uを上部に開口するだけでワークWの搬出搬入または砥石の交換容易性およびワークWや砥石車Gの状態を確認する場合の視認性が向上する。
また、図6(a)、(b)に示すように、作業者が腰を伸ばしたり屈めたりせず負担を掛けずに主に腕の動作によりワークの搬出搬入や砥石の交換が可能となる。
(第4の実施の形態)
図7は、第4の実施の形態に係る円筒研削盤を示し、(a)はスライド式の開閉扉を閉じた状態の概略構成図、(b)は開閉扉を開いた状態の概略構成図である。
この円筒研削盤10は、図7(a)に示すように、上下開閉カバー53に開口部として機械上面に前方から後方にスライドする開閉自在な開閉扉57sを有する。開閉扉57sは、作業者Pの手作業、あるいは図示しない開閉機構によって機械上面でスライドすることにより、図7(b)に示すように砥石車G、ワークWに触れることができるようになる。なお、第4の実施の形態においても、高さHは、底面から1000mm以上であることが望ましい。
上記した第4の実施の形態によると、第3の実施の形態好ましい効果に加えて、図7(b)に示すように、作業者Pは開閉扉57sをスライドして開口するだけでワークWの搬出搬入または砥石の交換容易性およびワークWや砥石車Gの状態を確認する場合の視認性が向上する。この場合、作業者Pは図6(a)に示す構成より楽に開閉扉57sをスライドして開口でき、また、開閉扉57sをそのまま保持できる。
(第5の実施の形態)
図8は、第5の実施の形態を示す概略側面図である。この第5の実施の形態では、ハンドリングロボットによりワークWの搬出搬入または砥石車Gの交換をするようにしたものである。
ハンドリングロボット100は、ロボット本体101に回転自在の第1アーム回動部102を介して第1アーム103が取付けられ、さらに回転自在の第2アーム回動部104を介して第2アーム105が取付けられ、第2アーム104のロボット本体101から離れた端部に回転および把持が可能なハンドリング部106から構成されている。また、ハンドリングロボット100は、公知の技術手段により、図示しない制御手段および各部にアクチュエータを有し、例えば、オペレータの遠隔操作に基づいてワークWの搬出搬入または砥石車Gの交換等の作業を行う。
ワークWの搬出搬入または砥石車Gの交換動作において、ハンドリングロボット100は、まずロボット本体101が機械前面に接触しない位置まで移動する。第1アーム103および第2アーム105を動作させて目的のワークWまたは砥石車Gへハンドリング部106を接近させ、把持または開放することでワークWの搬出搬入動作または砥石車Gの交換動作を行う。
ここで、上方開閉カバー53、スライド開閉カバー53sまたは機械の上面高さ若しくは開口部の下端部高さは、ワークWの搬入搬出および砥石車Gの交換を作業スペースから、吊り上げ動作および吊り下げ動作を中心にして実施できる高さ以下であることが望ましい。あるいは、上方開閉カバー53、スライド開閉カバー53sまたは機械の上面高さ若しくは開口部の下端部高さが、ハンドリングロボット100のハンドリング部106に直近のアーム回動部の高さ以下であることが望ましい。
本実施の形態では、アームは2本で構成されているので、直近のアーム回動部は第2アーム回動部104である。また、ハンドリングロボット100は作業者Pに置換可能である。
この構成によれば、ハンドリングロボット100の操作により、ハンドリング部106によりワークWの搬出搬入または砥石車Gの交換動作を行う場合においても、アーム部分およびハンドリング部分が機械またはカバーに接触することはない。また、ワークWの搬入搬出および砥石車Gの交換を作業スペースから、吊り上げ動作および吊り下げ動作を中心にして実施でき、アーム部分の動作を主にしてワークWの搬出搬入または砥石車Gの交換動作が可能となるので、ハンドリングロボット100を上下に動作させる必要はなく、無駄なエネルギーを消費することもない。
上記したハンドリングロボット100の動作については、人間である作業者Pの動作にもあてはまる。ハンドリングロボット100の第1アーム回動部102は人間の肩、第1アーム103は上腕、第2アーム回動部104は肘、第2アーム105は前腕、ハンドリング部106は手首を含む手に相当する。
従って、人間あるいは人間に相当するハンドリングロボット100を作業者Pとする場合は、第1の実施形態と同様に、機械上面の高さHh、ワークWの回転中心位置LW1、LW2、H1、H2、また、砥石軸38の回転中心位置LG1、LG2、H3、H4は、第1の実施形態で記載したものと同様の値とすることが望ましい。
また、砥石はCBN(立方晶窒化硼素:Cubic Boron Nitrid)砥石、砥石ホイールWhはアルミニウム、チタンあるいはそれらの合金製であることが望ましく、砥石車Gの外径は100mm以上200mm以下が望ましい。
第5の実施の形態によると、ワークWの搬出搬入または砥石車Gの交換容易性が向上する。また、人間あるいは人間に相当する対象物の認識手段を備えたハンドリングロボットを作業者Pとする場合は、他の実施例と同様に、配置された機構の保守点検の容易性、ワークや砥石の状態を確認する場合の視認性が向上し、作業効率、生産性の向上および作業者Pの安全性の向上が図られる。

Claims (17)

  1. ベッド上の前方に載置されワークを回転駆動可能に支持するワーク支持駆動装置と、
    砥石車が装着される砥石軸を回転駆動可能に支持する軸受部および前記ワークに対して相対移動可能に砥石台スライド機構を介して前記ベッド上に装架された基部を有する砥石台と、
    前記砥石台を前記ワーク支持駆動装置に対して進退移動させる砥石台送り装置と、
    前記砥石車が前記ワークを研削加工する加工区域にクーラントを供給するクーラント供給装置と、
    前記ワーク支持駆動装置、砥石台、砥石台送り装置およびクーラント供給装置等の内部装置を覆うカバーと、
    前記カバーの作業スペース側の上面の一部に形成され、少なくとも前記ワークを搬入搬出および前記砥石車を交換することができる開閉扉とを有することを特徴とする研削盤。
  2. 前記カバーは、前記上面の少なくとも一部に、上方開閉カバーまたはスライド開閉カバーを有することを特徴とする請求項1に記載の研削盤。
  3. 前記開閉扉は、前記上方開閉カバーまたはスライド開閉カバーに設けられていることを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
  4. 前記開閉扉は、機械前面から200mm以上、700mm以下、床面から900mm以上、1100mm以下の範囲に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
  5. 前記開閉扉は、前記ワークの一部を前記ワーク支持方向に視認できる大きさであり、かつ、前記開閉扉の前記砥石台のスライド方向の長さが、研削加工の停止時において前記砥石の一部を前記砥石台のスライド方向に当該開閉扉から視認できる大きさであることを特徴とする請求項1または3に記載の研削盤。
  6. 前記開閉扉は、前記ワークの前記ワーク支持方向の最大長よりも大きく、かつ、前記ワークの前記開閉扉の前記砥石台のスライド方向の最大外径よりも大きいことを特徴とする請求項1または3に記載の研削盤。
  7. 前記ワークは、機械前面から200mm以上、400mm以下に回転中心位置を有し、床面から850mm以上、1000mm以下に回転中心位置を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の研削盤。
  8. 前記砥石軸は、機械前面から250mm以上、500mm以下で、床面から850mm以上、1000mm以下に前記砥石軸の中心位置を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の研削盤。
  9. 前記開閉扉は、開かれた状態で前記ワーク又は前記砥石台の交換が可能な範囲に形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の研削盤。
  10. 前記研削盤は、その高さが、床面から900mm以上、1100mm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の研削盤。
  11. 前記砥石車は、外径100mm以上、200mm以下のCBN砥石とアルミニウムまたはチタンホイールを有して構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の研削盤。
  12. ベッド上の前方に載置されワークを回転駆動可能に支持するワーク支持駆動装置と、
    砥石車が装着される砥石軸を回転駆動可能に支持する軸受部および前記ワークに対して相対移動可能に砥石台スライド機構を介して前記ベッド上に装架された基部を有する砥石台と、
    前記砥石台を前記ワーク支持駆動装置に対して進退移動させる砥石台送り装置と、
    前記砥石車が前記ワークを研削加工する加工区域にクーラントを供給するクーラント供給装置と、
    前記ワーク支持駆動装置、砥石台、砥石台送り装置及びクーラント供給装置等の内部装置を覆い、内部への前記ワーク搬入搬出および前記砥石車の交換を前面の作業スペースから、吊り上げ動作および吊り下げ動作を中心にして実施できるように、前記吊り上げ動作および吊り下げ動作を行う作業ロボットのハンドリング部に直近のアーム回動部の高さ以下に設けられたカバーとを有することを特徴とする研削盤。
  13. 前記カバーは、前記吊り上げ動作および吊り下げ動作が可能な範囲に開閉扉を有することを特徴とする請求項12に記載の研削盤。
  14. 前記ワーク搬入搬出および前記砥石車の交換、及び、吊り上げ動作および吊り下げ動作は、ロボットにより行われることを特徴とする請求項12に記載の研削盤。
  15. 前記カバーは、前記ロボットの回動部の高さ以下に設けられていることを特徴とする請求項14に記載の研削盤。
  16. 加工されるワークを第1の回転軸上で支持するワーク支持部と、
    前記ワークを加工する砥石車を第2の回転軸上で支持する砥石車支持部と、
    前記ワーク支持部と前記砥石車支持部を側方から包囲する側方カバーと、
    前記側方カバーによって上方に形成される第1の開口部を包囲する上方カバーと、
    前記上方カバーの作業スペース側に形成され、前記ワークの搬入搬出および前記砥石車の交換のための第2の開口部を開閉する開閉部材とを備え、
    前記第2の開口部は、その中心位置の前記第1および第2の回転軸と直交する直線が、床面に対して所定の傾斜角を有して前記上方カバーに形成されることを特徴とする研削盤。
  17. 前記第2の開口部は、前記所定の傾斜角として45°〜75°の傾斜角を有して前記上方カバーに形成されていることを特徴とする請求項16に記載の研削盤。
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