JPWO2006038670A1 - 樹脂成形品および樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明により、熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとの間にスキン層を有し、前記スキン層は、前記樹脂基材と同一の熱硬化性樹脂からなり、前記樹脂基材の密度よりも高い密度を有していることを特徴とする樹脂成形品が提供される。これにより、樹脂成形品の表皮層との界面となる樹脂基材表面もしくはその表面を含む部分の強度を高め、樹脂成形品の表面における変形を抑制し、かつ樹脂成形品としての成形性を向上させることができる。

Description

本発明は、熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材と、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとの間にスキン層を有する樹脂成形品及びその製造方法に関する。
一般に、自動車の室内には、インストルメントパネルやステアリングホイール等の内装部品が装着されている。また、外装部品としては、バンパー等が取り付けられている。これらの自動車用の内装部品や外装部品には、例えばポリウレタン等の樹脂を所望の形状に成形した樹脂成形品を用いることが知られている。
例えば、前記樹脂成形品を製造する場合には、反応射出成形法(RIM;Reaction Injection Molding)により、原料となるイソシアネートと、発泡剤を含むポリオールとをそれぞれ所定の圧力下で混合室に導入して混合し、混合と同時に密閉された金型内に射出する。これにより、反応性のポリウレタン樹脂からなり、所望の形状とした樹脂成形品を得られる。
この樹脂成形品の表面に表皮層を形成する方法の一例として、特許文献1に記載されている、インモールドコート法が知られている。この方法は、樹脂を所望の形状に成形する際に、予め金型の内面に塗料(インモールドコート剤)を塗布して塗膜を形成しておき、射出成形法により樹脂原料を金型内に導入する。これによって、樹脂基材表面に塗膜が一体成形された樹脂成形品を製造することができる。また、別の例として特許文献2では、熱可塑性樹脂シートを熱成形して得られる表皮を予め金型の内面に形成しておき、射出成形法により芯材用原料(樹脂材料)を金型内に導入し、表皮と芯材を直接一体化させた複合成形体(樹脂成形品)の製造方法が開示されている。
特開平7−329099号公報 特開昭59−178236号公報
しかしながら、成形品の樹脂基材が発泡体からなる場合には、塗膜または表皮からなる表皮層との界面となる樹脂基材表面に気泡が存在し強度が高くないため、例えば図4(b)に模式的に示したように、発泡体12上に薄い表皮層13を形成した樹脂成形品11の表面を硬い物で押したときに、樹脂成形品11の表面が容易に変形してその変形の跡が残るという問題があった。また、この問題を解決するために、表皮に厚さが大きい熱可塑性樹脂シート(厚さ:2〜4mm)を使うことも可能であるが、その熱可塑性樹脂シートの熱成形時に曲げ半径の小さな角部などを形成することが困難で、樹脂成形品としての成形性に問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、樹脂成形品の表皮層との界面となる樹脂基材表面もしくはその表面を含む部分の強度を高め、樹脂成形品の表面における変形を抑制し、かつ樹脂成形品としての成形性を向上させることができる樹脂成形品及びその樹脂成形品を製造する方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の樹脂成形品は、熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとの間にスキン層を有し、前記スキン層は、前記樹脂基材と同一の熱硬化性樹脂からなり、前記樹脂基材の密度よりも高い0.9g/cc以上の密度を有していることを特徴としている。
上記本発明の樹脂成形品において、前記スキン層は、前記樹脂基材の発泡成形時に前記樹脂基材と前記樹脂フィルムとの間に生成され、前記樹脂フィルムと接着一体化されてなることが好ましい。
さらに、前記樹脂フィルムは、塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリウレタンおよびナイロンのうちの1種以上からなるものであることが好ましい。
また、前記スキン層の厚さは0.2mm以上1mm以下であることが好ましく、さらに前記熱硬化性樹脂がポリウレタンまたはナイロンであることが好ましい。なお、本発明において、前記樹脂基材となる硬質の発泡体は、曲げ弾性率が400MPa以上で、曲げ強度が15MPa以上となるものである。
さらに、前記本発明の樹脂成形品を製造するために、本発明の樹脂成形品の製造方法は、熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとの間にスキン層を有する樹脂成形品を製造する製造方法であって、少なくとも、前記樹脂フィルムを樹脂基材を発泡成形するための金型内に取り付けて、該金型を型締めする型締め工程と、前記金型内に導入する熱硬化性樹脂材料温度よりも前記樹脂フィルムに直接接触する側の金型温度を低く設定して、予め揮発性有機溶剤が添加された前記樹脂基材の熱硬化性樹脂材料を金型内に導入して発泡させ、同熱硬化性樹脂材料の発泡時に生成されるスキン層を介して前記樹脂基材を前記樹脂フィルムに成形一体化する工程と、を含んでなることを特徴としている。
また、上記本発明の樹脂成形品の製造方法は、前記樹脂フィルムは、塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリウレタンおよびナイロンのうちの1種以上からなることを含んでなることが好ましい。
また、前記熱硬化性樹脂が、ポリウレタンまたはナイロンであることを含んでなることが好ましく、また、前記揮発性有機溶剤が、ペンタン、メチレンクロライド、トリクレン、代替フロンのうちのいずれかからなることを含んでなることが好ましい。
さらに、上記本発明の樹脂成形品の製造方法では、前記樹脂基材と樹脂フィルムとの間に前記のように所定の肉厚でスキン層を生成するために、前記熱硬化性樹脂の発泡時において、前記樹脂フィルムに直接接触する側の金型温度を、導入された熱硬化性樹脂材料温度よりも5℃以上10℃以下低く設定することが好ましい。
本発明の樹脂成形品は、上記のように、熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとの間にスキン層を有しており、スキン層が樹脂基材と同一の熱硬化性樹脂からなり、樹脂基材の密度よりも高い0.9g/cc以上の密度を有している。これにより、スキン層は樹脂基材よりも強度が高く、樹脂成形品の表面における変形を抑制することができる。また、スキン層の効果により樹脂フィルムが使用できるため、樹脂成形品としての成形性を向上させることができる。
また、本発明に係る樹脂成形品の製造方法は、少なくとも、樹脂フィルムを金型内に設置して金型を型締めする工程と、前記金型内に導入する熱硬化性樹脂材料温度よりも樹脂フィルムに直接接触する側の金型温度を低く設定して予め揮発性有機溶剤が添加された前記樹脂基材の熱硬化性樹脂材料を金型内に導入して発泡させ、この熱硬化性樹脂材料の発泡時に生成されるスキン層を介して樹脂基材を樹脂フィルムに成形一体化する工程とを含んでおり、これにより樹脂基材と樹脂フィルムとの間にスキン層が生成され、場合によっては樹脂基材の金型と直接接触する面にもスキン層が更に生成されて3層構造又は4層構造をなす本発明の樹脂成形品を製造することができる。
図1は、本発明の樹脂成形品の構成を概略的に図示する模式図である。 図2は、本発明の樹脂成形品の製造方法を概略的に説明する説明図である。 図3は、熱硬化性樹脂の発泡成形時における熱硬化性樹脂温度に対する樹脂フィルムが直接接触する側の金型温度の温度差と、生成されるスキン層の厚さとの関係を表すグラフである。 図4は、(a)が本発明の樹脂成形品の表面を硬い物で押したときの樹脂成形品の状態を示す図であり、(b)が従来の成形品表面を硬い物で押したときの成形品の状態を示す図である。
符号の説明
1 樹脂成形品
2 樹脂基材
3 樹脂フィルム
4 スキン層
5 金型
6 導入口
11 従来の成形品
12 発泡体
13 表皮層
以下、本発明についての好適な実施の形態を説明する。
先ず、本発明の実施形態に係る樹脂成形品について図1及び図4を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る樹脂成形品の構成を概略的に図示する模式図であり、図4(a)は、本発明の実施形態に係る樹脂成形品の表面を硬い物で押したときの樹脂成形品の状態を図示しており、図4(b)は従来の成形品表面を硬い物で押したときの成形品の状態を図示している。
本発明の実施形態に係る樹脂成形品1は、図1に示したように、熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材2と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム3との間にスキン層4が形成され、更に樹脂基材2の表面にもスキン層4が形成されている4層構造を有する。
このような樹脂成形品1において、上記樹脂フィルム3は、塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリウレタン、及びナイロンのうちの1種以上からなるものであることが好ましい。特に、樹脂フィルム3がAES樹脂からなるものであれば、樹脂成形品1に優れた耐候性を具備させることができ、自動車に用いられる外装部品や建築物の外壁等に好適に適用させることができる。さらに、樹脂フィルム3がAES樹脂またはABS樹脂上に肉厚が0.2mm程度のPMMAが生成されているPMMA/AES樹脂の二層膜、またはPMMA/ABS樹脂の二層膜からなるものであれば、樹脂成形品1に優れた光沢(成形品表面の光沢度が80以上)を付与することができる。
また、この樹脂フィルム3は、顔料及び/または金属粉を含有していることにより、塗装膜として機能し、樹脂基材2及びスキン層4を隠ぺいして樹脂成形品1に優れた装飾効果を与えることができる。例えば、樹脂フィルム3が有機顔料や無機顔料を含有することにより、樹脂フィルム3が着色されて樹脂成形品1の表面に様々な色彩を与えることができ、さらには、樹脂フィルム3の強度、耐久性、耐食性を向上させることも可能となる。また、樹脂フィルム3が金属粉を含有することで、樹脂成形品1の表面にきらきらした金属光沢や豪華さを与えることができる。
上記スキン層4は、樹脂基材2を発泡成形するときに樹脂基材2と樹脂フィルム3との間に生成され、樹脂フィルム3と接着一体化されている。このようにスキン層4が樹脂フィルム3と接着一体化されていることにより、スキン層4と樹脂フィルム3との接合が強固となり、スキン層4と樹脂フィルム3との間で剥離が生じるのを防止することができる。
このスキン層4は、以下で詳細に説明するように、樹脂基材2の原料となる熱硬化性樹脂材料を金型に導入する際に熱硬化性樹脂材料にペンタン等の揮発性有機材料を予め添加しておき、かつ、熱硬化性樹脂を金型のキャビティ内で発泡させるときに、熱硬化性樹脂温度よりも樹脂フィルム3が接触する側の金型温度を低く設定することによって、樹脂基材2と樹脂フィルム3との間に生成することができる。このような樹脂基材2と樹脂フィルム3との間で所定の肉厚を有し、また樹脂基材2の密度よりも高い0.9g/cc以上の密度を有するスキン層4は、従来技術を用いて生成することは不可能であり、樹脂基材2とスキン層4と樹脂フィルム3との3層構造を有する樹脂成形品、又は、樹脂基材2の表面にも更にスキン層4が形成された4層構造を有する樹脂成形品1は、本発明によって初めて達成することができる。
本実施形態における樹脂成形品1は、上記スキン層4を樹脂基材2と樹脂フィルム3との間に有することにより、例えば図4(a)に示したように、樹脂成形品1の表面から50cmの高さよりφ60mmの鋼球を樹脂成形品に落下させた場合であっても、樹脂成形品1の変形を抑制し、従来のような成形品の表面に変形の跡が残ることを防ぐことができる。すなわち、従来の成形品では、前述したように、発泡体12上に塗膜または表皮からなる表皮層13を形成した成形品11の表面から50cmの高さよりφ60mmの鋼球を樹脂成形品に落下させたときに、表皮層13の直下に柔らかい発泡体12が存在するために成形品11が容易に変形し(図4(b)参照)、φ23mmのくぼみ跡が残るという問題があった。しかし、本実施形態の樹脂成形品1では、スキン層4の存在により、これらの問題を解消することができる。
さらに、本実施形態において、上記樹脂基材2は、樹脂基材の発泡成形時に金型内に導入した熱硬化性樹脂材料を反応させることにより発泡・硬化させて成形されており、曲げ弾性率が400MPa以上で、曲げ強度が15MPa以上を示す硬質の発泡体であれば良い。特に、上記樹脂基材2の材質は、ポリウレタンまたはナイロンの熱硬化性樹脂であることが好ましい。このように樹脂基材2がポリウレタンまたはナイロンからなるものであれば、樹脂成形品1の軽量化を容易に達成することができ、特にポリウレタンは樹脂成形品1の用途を、自動車の内装及び外装部品、家具、建材、保温庫や冷蔵庫等の幅広い分野に広げることができる。
例えば、樹脂基材2が硬質のポリウレタン発泡体である場合に、樹脂フィルム3が顔料や金属粉の含有により皮しぼ模様や木目調の装飾が施された塗装フィルムとして機能するものであれば、樹脂成形品1を自動車における運転席やインストルメントパネル等の内装部品として使用することができる。また、樹脂基材2がポリウレタン発泡体であり、樹脂フィルム3が耐食性及び耐候性を有する塗装フィルムとして機能するものであれば、自動車のバンパー等の外装部品として使用することができる。さらにその他に、樹脂基材2がポリウレタン発泡体であり、樹脂フィルム3がメタリック塗装フィルムまたは着色フィルムとして機能するものであれば、保温庫や冷蔵庫等に適用することができ、樹脂フィルム3が木目塗装フィルムまたは化粧パネルとして機能するものであれば、家具や建材等に適用することもできる。
なお、本実施形態に係る樹脂成形品1において、樹脂成形品1の寸法及び形状、また樹脂フィルム3及びスキン層4の肉厚は特に限定されるものではなく、樹脂成形品1の用途等に応じて任意に選択することができる。例えば、図1に示した樹脂成形品1はコの字形状を有するが、さらに補強用のリブを取り付けたり、他部品と組み立てる為のボスを突設することが可能であり、その他にも様々な形状を有することができる。この場合、スキン層4と接着一体化されている樹脂フィルム3は、樹脂基材2とスキン層4を介して成形一体化される前に所望の形状に熱成形されてなり、また樹脂基材2は、熱硬化性樹脂を発泡成形する際に高精度に設計された金型を用いることにより、所望の形状に発泡成形されてなる。
また、上記樹脂成形品1では、樹脂基材2と樹脂フィルム3との間に形成されるスキン層4の肉厚は0.2mm以上であることが好ましい。このようにスキン層4の肉厚が0.2mm以上であれば、樹脂基材2よりも硬質なスキン層4により前述のような成形品表面での変形の跡が残ることをより一層防止することができ、さらにスキン層4と樹脂フィルム3との界面で剥離が生じるのを一層防止できる。一方、スキン層4の肉厚をあまり厚くし過ぎると、スキン層4の硬度の向上とともに脆性も現れてくるので、スキン層4の肉厚は1mm以下とすることが好ましい。
また、上記樹脂フィルム3の肉厚については、例えば樹脂フィルム3に含まれる顔料や金属粉の種類及び量によって異なるが、樹脂基材2がカーボンブラックを含有しており、樹脂フィルム3が黄色や白等の淡色系の塗装フィルムである場合には、樹脂フィルム3の十分な隠ぺい力を確保するために、樹脂フィルム3の肉厚を0.4mm以上、特に0.45mm以上とすることが好ましい。また、樹脂フィルム3がブラックグレイや紺等の濃色系の塗装フィルムである場合には、その肉厚が0.25mm以上、特に0.3mm以上となるようにすることが好ましい。なお、樹脂フィルム3の肉厚をあまりに厚くし過ぎると、コストへの負担が大きく、また樹脂成形品1の軽量化を妨げることにも繋がるため、樹脂フィルム3の肉厚は1mm以下とすることが好ましい。
次に、上記で説明した本発明の実施形態に係る樹脂成形品1を製造する方法について、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施形態に係る樹脂成形品1の製造方法を概略的に説明する説明図であり、図3は、熱硬化性樹脂の発泡成形時における熱硬化性樹脂温度に対する樹脂フィルムが直接接触する側の金型温度の温度差と、生成されるスキン層の厚さとの関係を表すグラフである。
先ず、図2の(a)に示したように、樹脂基材2を発泡成形するための金型5を準備する。このとき、準備する金型5は、従来使用されているものと同様のものを用いることができ、所望の形状を有する樹脂成形品1が製造できるように高精度に設計されたものを使用する。また、熱硬化性樹脂材料を導入する導入口6は、樹脂成形品1を発泡成形後に取り出し易くするため、上下の金型5の合わせ面の一部に溝部を設けて形成している。ここでは、樹脂フィルム3と上側の金型5により形成される空間(キャビティ)に熱硬化性樹脂材料を導入するために、上側の金型5に導入口6のための溝部が形成されている。
次に、樹脂フィルム3を所定の厚さで作製し、得られた樹脂フィルム3を金型5に取り付ける前に所望の形状となるように、予め真空成形や圧空成形等の熱成形を行っておく。この樹脂フィルム3の作製方法や熱成形の方法は特に限定されず、従来と同様の方法を用いて行うことができる。なお、例えば樹脂成形品1としてシート状のものを製造する際に、樹脂フィルム3の熱成形が不要である場合には、樹脂フィルム3の熱成形工程を省略することができる。
このとき、作製する樹脂フィルム3は、熱可塑性樹脂であれば良いが、例えば前述のように、塩化ビニル、PMMA、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリウレタン、及びナイロンのうちの1種以上からなることが好ましい。また樹脂フィルムの製造時に、樹脂フィルム3に顔料及び/または金属粉を含有させることができる。このように樹脂フィルム3に顔料や金属粉を含有させることにより、樹脂成形品1を製造した際に、前記のように樹脂フィルム3が塗装膜として機能して樹脂成形品1に優れた装飾効果を与えることができる。
そして、この熱成形した樹脂フィルム3を、図2の(b)に示すように、準備した金型5に取り付けて、型締機構により金型5を型締めする。樹脂フィルム3の金型5への取り付けに際しては、樹脂フィルム3の金型5への密着性を高めるために、金型5の樹脂フィルム3と接する側に、吸引機構を設けても良い。例えば、金型5に外部から樹脂フィルム3に接する面まで貫通する孔部を必要に応じて単数または複数設けて、金型5外部の孔部開口を吸気ポンプと接続し、孔部内部の空気を吸引することで樹脂フィルム3と金型5の密着性を高めることができる。
上記型締め工程を行った後、その型締めした金型5内に、予め揮発性有機溶剤が添加された樹脂基材2の原料となる熱硬化性樹脂材料を導入する。このとき、熱硬化性樹脂材料を導入する方法は、その樹脂材料の性質等に応じて種々選択することができ、例えば熱硬化性樹脂材料が低粘度である場合には、金型5のキャビティ内に樹脂材料を低圧で流し込んで注入することができ、一方、熱硬化性樹脂材料が比較的高い粘度を有する場合は、金型5のキャビティ内に樹脂材料を高圧で射出することができる。また、例えば熱硬化性樹脂が前述のようにポリウレタンまたはナイロンである場合、反応射出成形法(RIM)を用いて揮発性有機溶剤が添加された熱硬化性樹脂材料を金型5内に射出することができる。
ここで、反応射出成形法によってポリウレタンを発泡成形する場合についてより具体的に説明すると、先ず原料タンクに別々に収容されているイソシアネート、発泡剤を含んだポリオールの熱硬化性樹脂材料を、それぞれ所定量で金型5の直前に設けた混合室に導入して混合するとともに揮発性有機溶剤を所定量で添加する。低圧で熱硬化性樹脂材料を金型5に注入する場合には、例えば混合室内に攪拌羽根を電動モータで回転する機構を設けて、熱硬化性樹脂材料を攪拌しながら混合させ、高圧で注入する場合には、攪拌する機構を必要とせず、熱硬化性樹脂材料を衝突混合させる。その後、その混合した熱硬化性樹脂材料を混合室から型締めした金型5のキャビティ内に射出する。このとき、発泡剤として水を予めポリオールへ混合したものを混合室へ導入することも可能であり、さらには、必要に応じて、金型内に導入される熱硬化性樹脂材料に触媒、硬化剤、発泡剤等をさらに添加することができる。
この場合、上記熱硬化性樹脂材料の一つであるイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサンメチレンジイソシアネート等を用いることができる。また、上記ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール等を用いることができる。
また、本実施形態では、熱硬化性樹脂材料に添加する揮発性有機溶剤として、ペンタン、メチレンクロライド、トリクレン、オゾンセーフタイプの代替フロン(例えば、HFCやHCFC等)のうちのいずれかからなる揮発性有機溶剤を用いることができる。これにより、熱硬化性樹脂材料を金型5のキャビティ内で発泡させた際に、硬質の発泡体である樹脂基材2と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム3との間にスキン層4を確実に形成することができる。
さらにこの場合、揮発性有機溶剤の添加量を変化させることにより、熱硬化性樹脂材料を発泡させる発泡倍率をコントロールすることができる。例えば、熱硬化性樹脂の発泡成形時にその発泡倍率が大き過ぎると、樹脂成形品1を製造した際に発泡体の組織が粗大化して強度が低下したり、また樹脂成形品1を曲げたときに座屈が発生し易くなることがある。一方、発泡倍率が逆に小さ過ぎると、発泡成形時にヒケが生じて樹脂基材を所望の形状に高精度に成形できなくなることが考えられる。従って、揮発性有機溶剤の添加量は、熱硬化性樹脂材料に対して所定の値に調節することが好ましく、例えば揮発性有機溶剤がペンタンである場合には、その添加量をポリオールに対して3〜24重量%に調節することが好ましく、特に樹脂成形品1における座屈の発生を確実に防止するためには、ペンタンのポリオールに対する添加量を4〜7重量%、できれば5重量%程度に調節することがより好ましい。また、揮発性有機溶剤がメチレンクロライドであれば、その添加量をポリオールに対して5〜7重量%に調節することが好ましく、トリクレンであれば8〜12重量%に、また代替フロンであれば2〜15重量%、特に2〜5重量%に調節することが好ましい。
そして、導入される熱硬化性樹脂材料温度よりも樹脂フィルム3に直接接触する側の金型温度を低く設定し、上述の混合室より揮発性有機溶剤が添加された熱硬化性樹脂材料を導入口6を介して金型5内に導入し、その熱硬化性樹脂材料を金型5のキャビティ内で反応させることによって低圧で発泡させ、樹脂材料の発泡時に生成されるスキン層4を介して樹脂基材2を樹脂フィルム3に成形一体化する工程を行う(図2の(c))。
この工程において、金型5内に導入された熱硬化性樹脂材料を発泡・硬化させる際に、樹脂フィルム3に直接接触する側の金型5の温度を熱硬化性樹脂材料の温度よりも低くなるように設定することにより、樹脂フィルム3と接触する部分やその近傍における熱硬化性樹脂材料の反応を他の部分よりも遅らせて発泡を抑制するとともに、揮発性有機溶剤の発生するガスと発泡ガスとによる圧力が、反応の遅れている樹脂フィルム3と接触する部分やその近傍に加わることによりさらに発泡を抑制することになり、樹脂基材2よりも高密度であると同時に高硬度であるスキン層4の生成を行うことができる。例えば、熱硬化性樹脂がポリウレタンである場合、樹脂温度は20〜45℃程度であるため、樹脂フィルム3が直接接触している側の金型温度をその樹脂温度よりも低い温度に設定する。このように金型温度を樹脂温度よりも低く設定することにより、熱硬化性樹脂材料を短時間で発泡・硬化させて樹脂基材2を成形すると同時に、硬化させた樹脂基材2と樹脂フィルム3との間にスキン層4を生成させ、さらに、その生成したポリウレタンであるスキン層4の接着性を利用することにより、樹脂基材2をスキン層4を介して樹脂フィルム3と接着一体化させることができる。
また、この熱硬化性樹脂の発泡時において、樹脂フィルム3に直接接触する側の金型5の温度は、例えば図3に示したように、熱硬化性樹脂材料の温度よりも低くなっていく程、樹脂基材2と樹脂フィルム3間に生成されるスキン層4の肉厚を厚くすることができる。すなわち、金型温度と熱硬化性樹脂温度との温度差を調節することにより、樹脂成形品に生成されるスキン層の厚さを調整することができる。従って、例えば樹脂フィルム3に直接接触する側の金型5の温度を熱硬化性樹脂材料温度よりも5℃以上低く設定することにより、スキン層4を0.2mm以上1mm以下という好適な肉厚で容易に生成することができ、特に金型温度を熱硬化性樹脂材料温度よりも3℃以上10℃以下の範囲、より好ましくは5℃以上10℃以下の範囲で低く設定することにより、スキン層4を0.4mm以上0.55mm以下の肉厚で安定して生成することができる。
また、熱硬化性樹脂材料の発泡倍率を下げて、樹脂基材2およびスキン層4からなる部分の密度ρを上げることにより、スキン層4の肉厚を厚くすることができる。例えば、密度ρ=0.5〜0.6(発泡倍率で2倍程度)まで上げると、スキン層4の肉厚を厚くすることができるが、密度ρ=0.6を越えるとスキン層4の肉厚が厚くなるとともに重量増となりコストアップを招くので、密度ρを0.6以下に抑えることが好ましい。
さらに本実施形態では、例えば前記のように反応射出成形法によってポリウレタンを発泡成形する場合、熱硬化性樹脂の発泡を低圧で行うことができる。このため、樹脂の発泡成形に用いられる金型として、従来一般的に用いられている金属製の金型だけでなく、例えば樹脂製の型を使用することもできる。更にまた、本実施形態においては、樹脂フィルム3を取り付けてない側の金型の温度も、熱硬化性樹脂材料の温度よりも低くすることにより、樹脂基材2の樹脂フィルム3を設けていない側の面にもスキン層4を所定の肉厚で形成することが可能となる。
そして、熱硬化性樹脂の発泡が完全に終了した後、樹脂基材2とスキン層4と樹脂フィルム3との3層構造を有する樹脂成形品1を金型5内から取り出し、樹脂フィルム3の外周と導入口6内で硬化した熱硬化性樹脂などの不要部分を切断することによって、図2の(d)に示すような樹脂成形品1を製造することができる。
なお、上記では、主に樹脂基材2となる熱硬化性樹脂がポリウレタンである場合を例に挙げて本発明の実施形態を説明しているが、本発明はこれに限定されず、熱硬化性樹脂がナイロンである場合、さらにはその他の熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である場合にも同様に適用することができる。
例えば、熱硬化性樹脂がナイロンである場合、樹脂フィルム3を取り付けた金型5に熱硬化性樹脂材料を導入する際に、樹脂材料としてε−カプロラクタムと、カリウム等の重合触媒と、及びN−アセチル−ε−カプロラクタム等の重合開始剤とを混合し、それに揮発性有機溶剤と発泡剤とを添加して金型5内に導入し、それ以外の工程については前記ポリウレタンの場合と同様にして樹脂成形品1の製造を行えば良い。
以下に、実施例として、硬質のポリウレタンからなる樹脂基材2とAES樹脂からなる樹脂フィルム3との間にスキン層4を有する樹脂成形品1を図2に示したような本発明の実施形態に係る製造方法により製造し、得られた樹脂成形品1に対して耐候試験、耐寒試験及び凍結試験を実施した。
先ず、無機顔料を含有させて着色したAES樹脂からなる樹脂フィルム3を約0.6mmの厚さで作製し、その樹脂フィルム3を金型5の形状に合わせて熱成形した。続いて、この熱成形した樹脂フィルム3を金型5に取り付け、型締機構により金型5の型締めを行った。
次に、揮発性有機溶剤としてペンタンが5重量%添加されたエーテルポリオールに発泡剤としての水が混合されたものと、トリレンジイソシアネートとを混合して、型締めされた金型5のキャビティ内に射出し、熱硬化性樹脂材料を約30℃で発泡・硬化させることによって、樹脂基材2がスキン層4を介して樹脂フィルム3に成形一体化された樹脂成形品1を製造した。なお、熱硬化性樹脂を発泡成形する際に、樹脂フィルム3が接触している側の金型温度を約25℃に設定した。
得られた樹脂成形品1におけるポリウレタン発泡体の平均密度を調べたところ、約0.28g/ccであることが確認された。
(耐候試験)
その後、製造した樹脂成形品1に対し、キセノンガスを封入した放電灯(キセノンランプ)を光源とする促進耐候試験機を用いて、樹脂成形品1の樹脂フィルム3表面に125MJ/m2までのエネルギー(約10年分の暴露エネルギー)を曝露する促進暴露試験を行った。そして、この促進暴露試験を行った樹脂成形品1について、樹脂フィルム3表面の色差ΔEを測定して、樹脂成形品1の耐候性を評価した。
先ず、促進暴露試験を行った樹脂フィルム3表面の色差ΔEについて、耐候試験前の樹脂フィルム3表面を基準にして色差計により測定した。その結果、色差ΔE=2.84を示し、見た目にほとんど退色が認識できないΔE≦5であって、退色性を満足していることが確認された。また、暴露後のテストピースで樹脂フィルムの強制剥離テストを実施したが、スキン層と樹脂フィルムとの界面、スキン層と内部発泡組織との界面での剥離は発生しなかった。
(耐寒試験)
上記で製造した樹脂成形品1を−60±2℃の雰囲気で5時間保持した後、樹脂成形品1の樹脂フィルム3表面及び樹脂フィルム3とスキン層4との界面を観察した。その結果、樹脂フィルム3表面における泡、膨れ、割れ等の欠陥や、樹脂フィルム3の剥離は全く認められず、さらに樹脂フィルム3の変色や艶の変化も認められなかった。
(凍結試験)
上記で製造した樹脂成形品1を水中で24時間浸漬した後、−30℃の雰囲気で1時間凍結し、その後樹脂成形品1の樹脂フィルム3表面及び樹脂フィルム3とスキン層4との界面を観察した。その結果、樹脂フィルム3表面における泡、膨れ、割れ等の欠陥や、樹脂フィルム3の剥離は全く認められず、さらに樹脂フィルム3の変色や艶の変化も認められなかった。また、試験後のテストピースで樹脂フィルムの強制剥離テストを実施したが、スキン層と樹脂フィルムとの界面、スキン層と内部発泡組織との界面での剥離は発生しなかった。
以上の耐候試験、耐寒試験、凍結試験の結果から、本発明の樹脂成形品1は耐候性・耐環境性にも十分に優れていることが確認された。また、スキン層と樹脂フィルムとの界面、スキン層と内部発泡組織との界面での剥離は発生しなかった。
本発明の樹脂成形品は、建設機械及び自動車の内装部品及び外部部品、保温庫、冷蔵庫、家具、建材等に適用することができる。

Claims (11)

  1. 熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとの間にスキン層を有し、
    前記スキン層は、前記樹脂基材と同一の熱硬化性樹脂からなり、前記樹脂基材の密度よりも高い0.9g/cc以上の密度を有していることを特徴とする樹脂成形品。
  2. 前記スキン層は、前記樹脂基材の発泡成形時に前記樹脂基材と前記樹脂フィルムとの間に生成され、前記樹脂フィルムと接着一体化されてなる請求の範囲第1項記載の樹脂成形品。
  3. 前記樹脂フィルムは、塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリウレタンおよびナイロンのうちの1種以上からなるものである請求の範囲第1項記載の樹脂成形品。
  4. 前記スキン層の厚さは、0.2mm以上1mm以下である請求の範囲第1項記載の樹脂成形品。
  5. 前記熱硬化性樹脂が、ポリウレタンまたはナイロンである請求の範囲第1項記載の樹脂成形品。
  6. 前記樹脂基材となる硬質の発泡体は、曲げ弾性率が400MPa以上であり、曲げ強度が15MPa以上である請求の範囲第1項記載の樹脂成形品。
  7. 熱硬化性樹脂からなる硬質の発泡体である樹脂基材と熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムとの間にスキン層を有する樹脂成形品を製造する製造方法であって、
    少なくとも、前記樹脂フィルムを、樹脂基材を発泡成形するための金型内に取り付けて、該金型を型締めする型締め工程と、
    前記金型内に導入する熱硬化性樹脂材料温度よりも前記樹脂フィルムに直接接触する側の金型温度を低く設定して、予め揮発性有機溶剤が添加された前記樹脂基材の熱硬化性樹脂材料を金型内に導入して発泡させ、同熱硬化性樹脂材料の発泡時に生成されるスキン層を介して前記樹脂基材を前記樹脂フィルムに成形一体化する工程と、
    を含んでなることを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
  8. 前記樹脂フィルムは、塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリウレタンおよびナイロンのうちの1種以上からなることを含んでなる請求の範囲第7項記載の樹脂成形品の製造方法。
  9. 前記熱硬化性樹脂が、ポリウレタンまたはナイロンであることを含んでなる請求の範囲第7項記載の樹脂成形品の製造方法。
  10. 前記揮発性有機溶剤が、ペンタン、メチレンクロライド、トリクレン、代替フロンのうちのいずれかからなることを含んでなる請求の範囲第7項記載の樹脂成形品の製造方法。
  11. 前記熱硬化性樹脂の発泡時において、前記樹脂フィルムに直接接触する側の金型温度を、導入された熱硬化性樹脂材料温度よりも5℃以上10℃以下低く設定することを含んでなる請求の範囲第7項記載の樹脂成形品の製造方法。
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