JPWO2006038460A1 - エレメント、液体クロマトグラフおよび液体クロマトグラフィー - Google Patents
エレメント、液体クロマトグラフおよび液体クロマトグラフィー Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2006038460A1 JPWO2006038460A1 JP2006539218A JP2006539218A JPWO2006038460A1 JP WO2006038460 A1 JPWO2006038460 A1 JP WO2006038460A1 JP 2006539218 A JP2006539218 A JP 2006539218A JP 2006539218 A JP2006539218 A JP 2006539218A JP WO2006038460 A1 JPWO2006038460 A1 JP WO2006038460A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- precolumn
- column
- separation column
- pipe
- element according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N30/00—Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
- G01N30/02—Column chromatography
- G01N30/26—Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
- G01N30/38—Flow patterns
- G01N30/46—Flow patterns using more than one column
- G01N30/461—Flow patterns using more than one column with serial coupling of separation columns
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N30/00—Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
- G01N30/02—Column chromatography
- G01N30/60—Construction of the column
- G01N30/6034—Construction of the column joining multiple columns
- G01N30/6039—Construction of the column joining multiple columns in series
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
Abstract
Description
しかしながら、この方法では、試料が直接にシリンジ等でプレカラム32に導入されることになるため、背圧の高いものを用いることができず、プレカラムの設計が実質的に制限されてしまう。すなわち、カラム径が比較的大きく、カラム高が低く、充填材の粒子径が大きなものしか用いることができない。
このように、第二の液体クロマトグラフでは、分離用とは別のポンプ44bを用いることができるため、自由にプレカラムの設計が行える。さらに、分離用のポンプ44aを常に一定条件で運転できることから安定した運用が可能である。
本発明は、具体的には、下記手段により達成された。
(1)プレカラムと、該プレカラムに連続して直列に設けられた分離カラムとを有する、液体クロマトグラフ用エレメント。
(2)プレカラムと、
該プレカラムに連続して直列に設けられた分離カラムと、
前記プレカラムに設けられた、圧力付与手段を接続するための管および/または前記プレカラムから廃液を排出するための排出管を接続するための第一の接続部と、
前記プレカラムに設けられた、前記プレカラムに試料を導入する導入管を接続するための第二の接続部とを有する、エレメント。
(3)前記第一の接続部が、前記プレカラムに、前記分離カラムが設けられた側とは反対の側に設けられ、前記第二の接続部が、前記プレカラムに、前記分離カラムが設けられた側に設けられている、(2)に記載のエレメント。
(4)前記圧力付与手段を接続するための管を接続するための第一の接続部と、前記プレカラムから廃液を排出するための排出管を接続するための第一の接続部とをそれぞれ有する、(2)または(3)に記載のエレメント。
(5)圧力付与手段を接続するための管と、排出管とが設けられており、かつ、前記圧力付与手段を接続するための管と前記排出管とは、同一の第一の接続部に設けられている、(2)または(3)に記載のエレメント。
(6)前記第一の接続部には、管が設けられており、該管が分岐して、圧力付与手段および排出管が設けられている、(2)または(3)に記載のエレメント。
(7)前記排出管には、開閉切り換え部が設けられている、(4)〜(6)のいずれか1項に記載のエレメント。
(8)前記第二の接続部に導入管が設けられている、(2)〜(7)のいずれか1項に記載のエレメント。
(9)前記導入管には、開閉切り換え部が設けられている、(8)に記載のエレメント。
(10)前記導入管の体積が、0.3〜2μLである、(8)または(9)に記載のエレメント。
(11)前記プレカラムの少なくとも前記分離カラム側には、メッシュ部が設けられている、(1)〜(10)のいずれか1項に記載のエレメント。
(12)前記プレカラムの前記分離カラム側およびその反対側に、それぞれ、メッシュ部が設けられている(1)〜(11)のいずれか1項に記載のエレメント。
(13)分離カラムに対して線速度0.1〜10mm/secで送流する圧力付与手段を有する、(2)〜(12)のいずれか1項に記載のエレメント。
(14)前記プレカラムが、直径0.1〜1mm、高さ1〜20mmの円筒形である、(1)〜(13)のいずれか1項に記載のエレメント。
(15)前記分離カラムは、直径20〜250μm、高さ20〜150mmの円筒形である、(1)〜(14)のいずれか1項に記載のエレメント。
(16)前記プレカラムの体積は、前記分離カラムの体積の0.3〜10倍である、(1)〜(15)のいずれか1項に記載のエレメント。
(17)液体クロマトグラフに用いる、(2)〜(16)のいずれか1項に記載のエレメント。
(18)(2)〜(16)のいずれか1項に記載のエレメントを有する液体クロマトグラフ。
(19)(17)または(18)に記載の液体クロマトグラフを用いる、液体クロマトグラフィー。
加えて、試料体積がカラム体積および流速に対して大きく、または脱塩が必須である物質(例えば、タンパク質、特に、タンパク質酵素消化物等)の液体クロマトグラフィー質量分離法の場合に、特に効果的に用いることができるものとなった。
本発明の「エレメント」とは、プレカラムと該プレカラムに連続して直列に設けられた分離カラムを有するものをいう。より好ましい、本発明のエレメントは、プレカラムと、該プレカラムと連続して直列に設けられた分離カラムと、前記プレカラムと圧力付与手段(圧力付与部)を接続するための管および/または排出管を接続する第一の接続部と、前記プレカラムに試料(溶液試料)を導入する管を接続する第二の接続部(以下、導入管接続部という)とを有している。但し、本発明におけるエレメントは、該エレメントを構成する各構成部が接合したものの他、例えば、使用時には接合させるが通常の状態では、それぞれ分離した状態となっているものも本発明のエレメントに含む趣旨である。また、本発明のエレメントは、液体クロマトグラフに用いるのが好ましい。
そして、このようにプレカラムと分離カラムを連続させることにより、従来の方法を採用した場合にも得られる分離カラムへの夾雑物の流入を抑えられることは勿論、本発明では特に、大容量の試料を分解能高く分離することが可能になる。
また、本発明において、例えば、プレカラムにおける、「分離カラムが設けられた側とは反対の側」とは、プレカラムと分離カラムが連続している面(部位)に対応する面をいう。好ましくは、プレカラムと分離カラムが連続している面(部位)と、平行な面をいう。分離カラムにおける、「プレカラムが設けられた側とは反対側」も同様に考えることができる。
そして、図1に示すとおり、試料は導入管15から導入され、プレカラム12に導入される。試料が導入管15に導入された後に開閉切り替え部17aを切換え、試料は管15を通じてプレカラム12へ送液される。ここで、送液された試料はプレカラム12の入り口近傍で充填材に吸着して濃縮される。一方、夾雑物はプレカラム12のもう一端に設けられた排出管16から排出される。一方、分離カラム11の背圧はプレカラム12の背圧と比較して20倍以上と高く設定してあるため、分離カラム11への夾雑物の流入は極めて抑えられる。
一方、図2に示すとおり、試料の導入が終了した後、同じ流路を用いてプレカラム12に残った塩などの夾雑物を洗浄できる。そして、試料導入と洗浄工程が終了したら、開閉切り替え部17a・17bを切換えて導入管15と排出管16を閉じることで、ポンプ14によりプレカラム12、分離カラム11という方向に送液がなされる。そして、分離カラム11で分離された試料が検出器13で検出される。このようなエレメントにより、プレカラムシステムの大容量導入は可能なまま高分離可能な低流速液体クロマトグラフィーとすることが可能になった。尚、本実施例では、試料の分析を行っているが、試料の分離、分画、分取を目的とする液体クロマトグラフィーも本発明の意図するところであることは言うまでもない。
さらに、本実施形態では、プレカラムの両端にメッシュ部18を設けている。充填材が粒子状の場合に、メッシュは特に有効である。
プレカラムは、絶対的な寸法や形状に制限は無く、分離カラムの形状や試料の種類等によって適宜定めることができる。例えば、プレカラムの形状は、従来用いられている円筒型の他、角柱型、楕円筒型、切頭円錐型、切頭角錐型等であってもよい。また、本発明のプレカラムは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、湾曲等しているものであってもよい。
プレカラムの寸法も特に定めるものではないが、例えば、タンパク質などの微量分析・分離を行う場合の一例として、直径0.1〜1mm、高さ1〜20mmの円筒形のものが挙げられる。
プレカラムの素材も特に定めるものではないが、50bar以上の耐圧を有していることが好ましく、また、耐薬品性を有することが好ましい。例えば、ステンレス、チタンなどの金属、ポリエチルエーテルエーテル、ポリイミドなどのポリマー材料、ガラス、石英などおよびこれらを複合した材料等が挙げられる。液体クロマトグラフィーでは、しばしば、システム圧が50bar程度となることがあるため、50bar以上の耐圧性を有することが好ましい。
さらに、本発明のプレカラムには、メッシュ部を設けてもよい。メッシュ部を設けることにより、例えば、試料の拡散を良くしたり、また、前記充填材が微粒子状のものの場合、充填材を安定に充填させるのに寄与するため好ましい。メッシュ部は、プレカラムにおける、分離カラムが設けられた側に、プレカラムにおける、分離カラムが設けられた側とは反対側に、または、両側に設けられていることが、好ましい。特に、少なくとも、プレカラムに設けられていることが好ましい。このようなメッシュ部は、その目的や充填材の種類、試料の種類によって適宜定めることができるが、少なくとも、試料の移動を妨げない程度のメッシュを有し、充填材や試料に影響を与えないものであることが必要である。このようなメッシュの例として、ステンレスを用いたメッシュが挙げられる。また、2種類以上の異なった素材からなるメッシュを積層したメッシュであってもよい。
また、圧力付与手段接続部と排出管接続部とが兼ねる構成となっている場合であっても、本発明の趣旨を逸脱しない限り、二つ以上の第一の接続部を有していてもよいことは言うまでも無い。
導入管接続部は、プレカラムのいずれの位置に設けられていてもよく、分離カラムが設けられている側に設けられていることが好ましい。また、導入管接続部は、接続される導入管が、分離カラムと平行になるよう設けられていてもよいし、角度を有するよう設けられていてもよい。さらに、本発明の趣旨を逸脱しない限り、プレカラムの側面から導入管接続部が設けられていてもよい。
これらの導入管には、流れを止めるため、また、逆流を防ぐため、開閉切り換え部が設けられていることが好ましい。開閉切り換え部は、導入管もしくは該導入管から延長している外部に設けることが好ましい。ここでいう開閉切り換え部としては、バルブが好ましい例として挙げられる。バルブの種類としては、六方二位置切り換えバルブ、シャットアウトバルブ等が挙げられる。
また、導入管の体積は、特に定めるものではないが、例えば、0.3〜2μLのものが挙げられる。
導入管の素材も特に定めるものではないが、50bar以上の耐圧を有しているものであることが好ましく、また、耐薬品性を有するものであることが好ましい。具体的には、ステンレス、チタンなどの金属、PEEK、ポリイミドなどのポリマー材料、ガラス、石英などおよびこれらを複合した材料等が挙げられる。
また、試料の導入方法は、試料の種類や液体クロマトグラフの大きさ等によって適宜定めることができ、シリンジやポンプを用いて導入する方法が好ましい例として挙げられる。また、導入管に接続して、試料導入部を設けてもよい。
圧力付与手段接続部を設ける位置は、プレカラムの圧力付与手段を作動させた(圧力をかけた)ときに、試料がプレカラムから分離カラムへ導入されるような位置に設けられていれば特に定めるものではない。
圧力付与手段を接続する管は任意の角度で圧力付与手段接続部に接続できる。また、圧力付与手段は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、1つであっても2つ以上設けていてもよい。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない限り、圧力付与手段接続部も1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
圧力付与手段から付与される圧力は、分離カラムに対して線速度0.1〜10mm/secで送流するものがより好ましい。
尚、本発明でいう圧力付与手段とは、例えば、分離カラムに対し圧力を付与する機能を有するものをいい、例えば、ポンプのほか、人がシリンジ等によって圧力を付与する場合、このシリンジ導入部も含む趣旨である。圧力付与手段に用いるポンプは、従来から液体クロマトグラフに採用されているポンプを広く採用できる。例えば、DiNa(KYAテクノロジーズ製)、1100シリーズナノポンプ(Agilemt technologies製)等を採用できる。
また、圧力付与手段を接続するための管の例としては、直径20〜100μm、高さ100〜400mmの円筒形のものが挙げられる。
管の素材も特に定めるものではないが、50bar以上の耐圧を有しているものであることが好ましく、また、耐薬品性を有するものであることが好ましい。具体的には、ステンレス、チタンなどの金属、PEEK、ポリイミドなどのポリマー材料、ガラス、石英などおよびこれらを複合した材料等が挙げられる。
排出管接続部に管を接続する場合、本発明の趣旨を逸脱しない限り、管は任意の角度で接続できる。また、排出管は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、1つであっても2つ以上設けていてもよい。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない限り、排出管接続部も1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
これらの排出管には、逆流を防ぐため、開閉切り換え部が設けられていることが極めて好ましい。開閉切り換え部としては、バルブが好ましい例として挙げられる。バルブは、導入管に記載のものを好ましく採用できる。
また、排出管の体積は、特に定めるものではないが、例えば、0.3〜2μLのものが挙げられる。排出管の素材も特に定めるものではないが、好ましくは、導入管の素材と同様のものが好ましい例として挙げられる。
図7(a)は、圧力付与手段接続部が、プレカラム12であって、分離カラム11が設けられた側とは反対の側に、排出管接続部が、プレカラム12の側面に設けられた例である。図7(b)は、圧力付与手段接続部が、プレカラム12の側面に、排出管接続部が、プレカラム12であって、分離カラム11が設けられた側とは反対の側に設けられた例である。図7(c)は、圧力付与手段接続部および排出管接続部のいずれもがプレカラム12の側面に設けられた例である。
図8は、1つの接続部が、圧力付与手段接続部および排出管接続部を兼ねる構成のものである。そして、図8(a)は、このような接続部が、プレカラム12であって、分離カラム11が設けられた側とは反対の側に設けられた例であり、(b)はプレカラム12の側面に設けられた例である。
分離カラムの寸法も特に定めるものではないが、タンパク質などの微量分析・分離を行う場合の一例として、直径20〜250μm、高さ20〜150mmの円筒形のものが挙げられる。
分離カラムの素材も特に定めるものではないが、50bar以上の耐圧を有しているものであることが好ましく、また、耐薬品性を有するものであることが好ましい。具体的には、ステンレス、チタンなどの金属、PEEK、ポリイミドなどのポリマー材料、ガラス、石英などおよびこれらを複合した材料等が挙げられる。
プレカラムの体積は、分離カラムの体積の0.3〜10倍であることが好ましく、0.5〜3倍であることがより好ましい。
また、プレカラムと分離カラムの断面比(試料の進行方向に垂直な断面)は、2:1以上であることが好ましい。このような構成とすることにより、圧力関係を保ちつつ、液体クロマトグラフの構造としてもより好ましいものとなる。尚、本発明では、プレカラムおよび/または分離カラムの断面が一定でないもの、例えば、切頭円錐形のもの等も採用できるが、この場合、断面の平均が該範囲内であることが好ましい。
また、本発明の液体クロマトグラフで分離・分析できる試料は、一般的にこの種の液体クロマトグラフで分離・分析される試料であれば特に定めるものではなく、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、核酸等の生体分子分離・分析に好ましく用いることができる。また、試料の量は、通常のクロマトグラフィーにおいて用いられる量と同じ程度の量であってもよい。
本発明で用いる溶離液は、プレカラムおよび分離カラムの充填材ならびに試料の種類に応じて適宜定めることができる。逆相液体クロマトグラフィーの場合には、ギ酸系、トリフルオロ酢酸系、ヘプタフルオロ酪酸系、酢酸系等が例として挙げられる。例えば、検出器が質量分析の場合、酢酸系、ギ酸系が好ましく、紫外線吸光検出器の場合、トリフルオロ酢酸系、ヘプタフルオロ酪酸系等が好ましい。
分離カラムは、文献(Natsume,t.etal.Anal.Chem.74,4725−4733(2002))に記載の方法に従って準備した。すなわち、ナノフロー用のESIカラム(分離カラム、内径0.2mm x 55mm)に、内径0.2mm、外経0.37mmの溶融シリカ細管をレーザープラーP−2000(Sutter instruments製、P−2000)で整形したカラム管にMightysil C18(1um)(関東化学製)を充填して作製した。長めに充填して切り落としてすぐ接続した。
プレカラムは、ナノプレカラム(KYAテクノロジーズ製、内径0.5mm x 1mm)を用いた。充填材はMightysil C18(3um) (関東化学製)を用いた。カラムパッキング用のスラリーCH2Cl2とシクロヘキサノール(cyclohexanol)の混液に充填材を懸濁し、10分間、超音波処理した。このスラリーを、ピークチューブを用いて自作したカラムパッカーに吸引して、10MPaで15分間圧力を印加して充填した。
プレカラムと分離カラム、および配管の接続はDual−Lumen Silica SealTight Tubing Sleeve(Upchurch scientific製、F−235X)を用いた。また、プレカラム端であって分離カラム側に0.3μmステンレスメッシュ(富士フィルター製)を設けた。
導入管および排出管は溶融シリカ細管(順に、内径75μm、長さ150mm、内径75μm、長さ100mm、)を用いた。
試料は、牛血清アルブミントリプシン消化物(KYAテクノロジーズ製)を用いた。濃度10fmol/μLのものを10μL導入した(計100fmol)。
(3)溶離液系
A溶液 0.075% ギ酸水溶液
B溶液 80% アセトニトリル/0.075% ギ酸水溶液
エレクトロスプレー法で効率的にイオン化するために、ギ酸系の溶離液を用いた。
液体クロマトグラフは、Agilent1100シリーズのナノフローポンプ(Agilent technologios製)をマイクロフローモードで用いた。質量分離計はサーモエレクトロン社のLCQにナノフロー用のイオン源(自家製)を装着して用いた。ペプチドの溶離条件は流速200nL/分、B溶液濃度を1〜50%まで50分で直線的に上昇させた。測定質量範囲はm/z500−800とした。典型的なスキャン時間は0.5秒であった。
図3に、本発明の液体クロマトグラフを用いた牛血清アルブミントリプシン消化物のLC−MSクロマトグラムを示した。表1に図3中の矢印で示した20種類のピークのピーク半値幅(ピーク高の50%高さでのピーク幅)を示した。表1に示すとおり、本発明の液体クロマトグラフを用いた場合、典型的なピーク幅は4.8〜10.2秒の範囲であった。
これに対し、試料や充填材については、同じものを採用した同じ濃度勾配溶離条件で図4に記載の装置で分離すると、典型的なピーク幅は15秒程度であった。
以上より、本発明の液体クロマトグラフは、高い分解能を有することが認められた。
特に、試料が微量しかないものについて、本発明の液体クロマトグラフは有効であることが示唆される。
Claims (19)
- プレカラムと、該プレカラムに連続して直列に設けられた分離カラムとを有する、液体クロマトグラフ用エレメント。
- プレカラムと、
該プレカラムに連続して直列に設けられた分離カラムと、
前記プレカラムに設けられた、圧力付与手段を接続するための管および/または前記プレカラムから廃液を排出するための排出管を接続するための第一の接続部と、
前記プレカラムに設けられた、前記プレカラムに試料を導入する導入管を接続するための第二の接続部とを有する、エレメント。 - 前記第一の接続部が、前記プレカラムに、前記分離カラムが設けられた側とは反対の側に設けられ、前記第二の接続部が、前記プレカラムに、前記分離カラムが設けられた側に設けられている、請求項2に記載のエレメント。
- 前記圧力付与手段を接続するための管を接続するための第一の接続部と、前記プレカラムから廃液を排出するための排出管を接続するための第一の接続部とをそれぞれ有する、請求項2または3に記載のエレメント。
- 圧力付与手段を接続するための管と、排出管とが設けられており、かつ、前記圧力付与手段を接続するための管と前記排出管とは、同一の第一の接続部に設けられている、請求項2または3に記載のエレメント。
- 前記第一の接続部には、管が設けられており、該管が分岐して、圧力付与手段および排出管が設けられている、請求項2または3に記載のエレメント。
- 前記排出管には、開閉切り換え部が設けられている、請求項4〜6のいずれか1項に記載のエレメント。
- 前記第二の接続部に導入管が設けられている、請求項2〜7のいずれか1項に記載のエレメント。
- 前記導入管には、開閉切り換え部が設けられている、請求項8に記載のエレメント。
- 前記導入管の体積が、0.3〜2μLである、請求項8または9に記載のエレメント。
- 前記プレカラムの少なくとも前記分離カラム側には、メッシュ部が設けられている、請求項1〜10のいずれか1項に記載のエレメント。
- 前記プレカラムの前記分離カラム側およびその反対側に、それぞれ、メッシュ部が設けられている請求項1〜11のいずれか1項に記載のエレメント。
- 分離カラムに対して線速度0.1〜10mm/secで送流する圧力付与手段を有する、請求項2〜12のいずれか1項に記載のエレメント。
- 前記プレカラムが、直径0.1〜1mm、高さ1〜20mmの円筒形である、請求項1〜13のいずれか1項に記載のエレメント。
- 前記分離カラムは、直径20〜250μm、高さ20〜150mmの円筒形である、請求項1〜14のいずれか1項に記載のエレメント。
- 前記プレカラムの体積は、前記分離カラムの体積の0.3〜10倍である、請求項1〜15のいずれか1項に記載のエレメント。
- 液体クロマトグラフに用いる、請求項2〜16のいずれか1項に記載のエレメント。
- 請求項2〜16のいずれか1項に記載のエレメントを有する液体クロマトグラフ。
- 請求項17または18に記載の液体クロマトグラフを用いる、液体クロマトグラフィー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006539218A JP4824572B2 (ja) | 2004-10-01 | 2005-09-21 | エレメント、液体クロマトグラフおよび液体クロマトグラフィー |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004290707 | 2004-10-01 | ||
JP2004290707 | 2004-10-01 | ||
JP2006539218A JP4824572B2 (ja) | 2004-10-01 | 2005-09-21 | エレメント、液体クロマトグラフおよび液体クロマトグラフィー |
PCT/JP2005/017343 WO2006038460A1 (ja) | 2004-10-01 | 2005-09-21 | エレメント、液体クロマトグラフおよび液体クロマトグラフィー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2006038460A1 true JPWO2006038460A1 (ja) | 2008-05-15 |
JP4824572B2 JP4824572B2 (ja) | 2011-11-30 |
Family
ID=36142539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006539218A Expired - Fee Related JP4824572B2 (ja) | 2004-10-01 | 2005-09-21 | エレメント、液体クロマトグラフおよび液体クロマトグラフィー |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4824572B2 (ja) |
WO (1) | WO2006038460A1 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6367565A (ja) * | 1986-09-10 | 1988-03-26 | Yokogawa Electric Corp | 有機酸の高感度測定方法 |
JPS63296806A (ja) * | 1987-05-28 | 1988-12-02 | Shimadzu Corp | 工業用分取クロマトカラム |
JPH038759A (ja) * | 1989-03-16 | 1991-01-16 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 半導体磁器物質 |
JPH038759U (ja) * | 1989-06-12 | 1991-01-28 |
-
2005
- 2005-09-21 WO PCT/JP2005/017343 patent/WO2006038460A1/ja active Application Filing
- 2005-09-21 JP JP2006539218A patent/JP4824572B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4824572B2 (ja) | 2011-11-30 |
WO2006038460A1 (ja) | 2006-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6858435B2 (en) | Method and system for peak parking in liquid chromatography-mass spectrometer (LC-MS) analysis | |
Meiring et al. | Nanoscale LC–MS (n): technical design and applications to peptide and protein analysis | |
US9679757B2 (en) | Liquid chromatography systems and methods | |
Davis et al. | Low flow high-performance liquid chromatography solvent delivery system designed for tandem capillary liquid chromatography-mass spectrometry | |
CN100548428C (zh) | 用于执行分离的设备、方法和装置 | |
JP4457135B2 (ja) | 液体クロマトグラフ分析装置及び試料導入装置 | |
WO2017069898A1 (en) | Solid phase extraction with capillary electrophoresis | |
WO2002082071A1 (en) | Automated capillary liquid chromatography small volume analysis system | |
US20200041467A1 (en) | Chromatographic analysis with low pressure dual gradient refocusing | |
JP2007292620A (ja) | 流路切換えバルブ、それを用いた高速液体クロマトグラフ及び分析方法 | |
CN101206197B (zh) | 双分流纳升级液相色谱在线脱盐、富集与质谱联用系统 | |
WO2007092798A2 (en) | Methods and apparatus for generating solvent gradients in liquid chromatography | |
CN107850583A (zh) | 具有集成功能组件的堆叠层式构件 | |
Eeltink et al. | Optimizing the peak capacity per unit time in one-dimensional and off-line two-dimensional liquid chromatography for the separation of complex peptide samples | |
JP4824572B2 (ja) | エレメント、液体クロマトグラフおよび液体クロマトグラフィー | |
US20150298025A1 (en) | Focused sample delivery and eluent selection for chromatography | |
US20060038402A1 (en) | Efficient fluid coupling and method | |
JP2017003562A (ja) | 流路ユニット | |
Tempels et al. | On-line coupling of size exclusion chromatography and capillary electrophoresis via solid-phase extraction and a Tee-split interface | |
US20180236379A1 (en) | Nickel-cobalt alloy material devices and components | |
US9267927B2 (en) | Robust and low backpressure on-column tunneled frit for nano-UPLC-MS applications | |
Delmotte et al. | Miniaturized monolithic disks for immunoadsorption of cardiac biomarkers from serum | |
US7938961B2 (en) | Capillary loop with a built-in retaining frit | |
Eeltink et al. | Maximizing the Peak Production Rate in Off-line Comprehensive Two-dimensional Liquid Chromatography with Mass Spectrometry Detection. | |
JP5183322B2 (ja) | 分離カラムおよび液体クロマトグラフ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080912 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110607 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110906 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110908 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |