JPWO2006025441A1 - 画像処理装置、音声処理装置、画像音声供給装置、及び画像音声処理システム、並びに画像音声同期方法 - Google Patents

画像処理装置、音声処理装置、画像音声供給装置、及び画像音声処理システム、並びに画像音声同期方法 Download PDF

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Abstract

音声信号に対して時系列的な対応関係にある画像信号を取得し、取得された画像信号に、該画像信号の形式に応じた処理手順で表示用の画像処理を施す。実行中又は実行しようとする画像処理に伴って生じる画像信号の遅延量を含んだ画像遅延情報を生成する画像遅延情報生成手段と、出力用の音声処理を前記音声信号に施す音声処理装置に画像遅延情報を送出する送出手段とを備える。

Description

本発明は、例えば記録媒体から再生出力されたり、ディジタルインターフェイスを介してネットワーク上に伝送されたりする画像信号及び音声信号による、画像表示及び音声出力を行うために用いられる、画像処理装置及び音声処理装置に関する。また、これら画像処理装置及び音声処理装置に記録媒体から再生した画像信号及び音声信号を供給する画像音声供給装置、これら画像処理装置及び音声処理装置により画像表示と音声出力とを行う画像音声処理システム、並びにそのような画像と音声とを同期再生させるための画像音声同期方法に関する。
米国電子電気技術者協会におけるIEEE1394などのインターフェイスの規格化と並行して、電子機器のネットワーク化が進行している。AV機器の場合は、DVDプレーヤと、ディスプレイ、及びAVアンプをインターフェイスやネットワークで接続して、ホームシアター等のシステムを構築することが増えてきている。
その場合のディスプレイには、PDP(Plasma Display Panel)等の大型パネルが用いられる。PDP等の内部回路のうち、パネルを駆動するドライバの前段は殆どディジタル化されており、3次元Y/C分離、ノイズリダクション、輪郭補正、解像度変換等のディジタル高画質化処理が更に追加されてゆく傾向にある。そして、こうしたディジタル画像処理の増加に伴って、画像表示が音声出力に遅れる現象が問題となっている。
画像と音声の再生時刻を一致させる(所謂リップシンクをとる)方法としては、ディジタル画像処理に伴う画像信号の遅延分だけ音声信号を遅延させる方法が知られている(特許文献1を参照)。
また、ネットワーク化に伴う複数の機器間での同期再生方法に関しては、特許文献2に開示されている。即ち、ネットワークに接続された各種機器(シンク機器群)は、システム全体を統御するコントローラによって、受け取ったコンテンツデータの再生時刻を指定される。再生時刻は、例えば、ネットワークディレイの最大値とシンク機器群のデコードディレイの最大値とを考慮して設定される。
特開2002−344898号公報 特開2003−037585号公報
しかしながら、実際の画像信号の遅延量は、いつも一定であるとは限らない。画像信号といっても、アナログかディジタルか、ディジタルでもMPEG−TSとDVとでは圧縮方法が異なり、またSD(Standard Definition)かHD(High Definition)かでは解像度が異なるなど、信号形式が異なれば、それに応じて必要な処理も異なってくる。そのため、必然的に夫々の処理内容に応じて遅延量が異なってくるので、リップシンクを行う際には、このような遅延量の変化が問題となる。
尚、リップシンクの自動調整は、特許文献2の方法でも実現可能であるが、この方法によれば、ディスプレイやAVアンプ等がディジタルネットワーク化されていることが前提となる。そのためには、全ての機器が同一のディジタルの接続規格に対応していることが条件となる。しかしながら、実際の機器は機種やメーカーによって接続方式が異なる場合が殆どである。例えば、DVDプレーヤとディスプレイとの接続には、コンポジット信号、S−Video信号、D端子信号ないしコンポーネント信号等を伝送するアナログインターフェイス、或いはHDMI(High-Definition Multimedia Interface)により映像信号を伝送するディジタルインターフェイスを適用する一方で、DVDプレーヤとAVアンプとの接続にはIEC60958、IEEE1394等のディジタルインターフェイスを適用する場合などが代表的であり、上述したような統一的なネットワーク接続は、現実に即応しているとは言い難い。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みなされたものであり、機器間の接続方式の違いにも柔軟に対応しつつリップシンクの常時自動調整が可能な画像処理装置、音声処理装置、画像音声供給装置、及び画像音声処理システム、並びに画像音声同期方法を提供することを課題とする。
(画像処理装置)
本発明の画像処理装置は上記課題を解決するために、音声信号に対して時系列的な対応関係にある画像信号を取得する画像取得手段と、前記取得された画像信号に、該画像信号の形式に応じた処理手順で表示用の画像処理を施す画像処理手段と、前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含んだ画像遅延情報を生成する画像遅延情報生成手段と、出力用の音声処理を前記音声信号に施す音声処理装置に、前記画像遅延情報を送出する送出手段とを備える。
本発明の画像処理装置によれば、その動作時には、画像信号が取得され、取得された画像信号に表示用の画像処理が施される。ここで、「表示用の画像処理」とは、例えば高画質化処理等の、PDP等の表示パネルを駆動させるために、伝送路上から取得した画像信号に施す処理を指す。処理後の画像信号は、外部の或いは内蔵されたディスプレイドライバに出力され、ディスプレイを駆動するのに用いられる。このような画像処理は、取得される画像信号の形式に応じて必要な処理内容が異なってくる。即ち、画像処理手段では、信号形式に応じて異なった手順で画像処理が施され、それに応じて、この画像処理装置における画像信号の遅延量は時間的に変動する可能性がある。
本発明の画像処理装置では、こうした変動値である画像信号の遅延量、更にはこの遅延量を含む情報(即ち、画像遅延情報)の取得ないし生成が、画像処理と並行して、又は画像処理に先立って行われる。即ち、“画像処理装置における、画像信号の現在の遅延量又はこれから実行される処理に伴う遅延量”が取得される。ここで「画像信号の遅延量」とは、画像処理に伴う画像信号の遅れの指標量であり、例えば、画像処理装置内における画像信号の各種処理の前後での時間遅れや、画像信号が画像処理装置に入出力することで生じる時間ずれ、或いは画像処理後の画像信号の音声信号に対する相対的遅延量として表現できる。
また、「画像遅延情報」は、画像信号と音声信号との同期処理に必要な情報のうち、上記の遅延量を含めた画像処理装置側の情報である。即ち、画像信号の遅延量の他にも、例えば、処理中の画像信号の信号形式や遅延量を取得した時刻等の情報が適宜に含まれていてよい。ここでは、画像遅延情報は、“処理中の画像信号の遅延量を含んだ情報”として生成される。尚、ここで「生成する」とは、音声処理装置に送出すべき画像遅延情報が各時点で新たに生成されるという趣旨であり、いくつかの遅延量ないし遅延情報の中から一つを選択するような場合も含まれる。また、前述したように、遅延量は画像処理における処理手順によっても変化することから、画像遅延情報は、遅延する画像信号と処理手順との対応関係において把握ないし生成されることが望ましい。
生成された画像遅延情報は、この画像処理装置に取得される画像信号と対応関係にある音声信号を受信する音声処理装置に対して伝送される。本発明では、音声処理装置に画像遅延情報を与えることから、画像遅延情報に応じて音声信号を遅延させるように構成された音声処理装置(即ち、本発明の音声処理装置)を適用することによってリップシンクの自動調整が実現可能である。
言い換えると、本発明の画像処理装置は、音声処理装置を最終的な画像音声の同期手段とし、例えばオーディオディレイ用メモリ等を使って音声信号を遅延させることで、画像処理に伴う画像信号の遅延を補償するようなシステムに適用される。この画像処理装置は、音声処理装置に対して画像遅延情報を送出する。しかも、ここで送出される画像遅延情報は、画像処理装置で実行中又は実行しようとする処理手順に対応していることから、常時、適正なリップシンクが可能である。
このように、本発明の画像処理装置は、通常の画像処理装置に対し、(1) 画像処理手順と対応する画像遅延情報を画像処理と並行して生成し、(2) 画像遅延情報を音声処理装置に向けて送出するような改変を施すことで実現される。尚、この画像処理装置は、画像表示を行う表示パネルと一体化されていてもよいし、表示パネルの駆動部に画像信号を供給する装置として、表示パネルとは別体として構成されてもよい。
本発明の画像処理装置の一態様では、前記音声処理装置とは別体として構成される。
この態様によれば、画像処理装置は音声処理装置とは別途構成されている。そのような画像処理装置と音声処理装置とに画像や音声を供給する一般的なシステムでは、これらの間に画像音声以外の情報のやり取りを行うための手段(即ち、情報送受信用のインターフェイス)は存在しないので、音声処理装置は画像遅延情報を知り得ず、オーディオディレイによるリップシンクは困難である。
これに対し、本発明の画像処理装置は、音声処理装置との間で画像遅延情報のやり取りを行うので、音声処理装置によるオーディオディレイを利用したリップシンクが可能である。
本発明の画像処理装置の他の態様では、前記音声処理装置が、少なくとも前記画像信号及び前記音声信号が供給される第1伝送路から前記音声信号を取得すると共に、前記画像取得手段は、前記第1伝送路から前記画像信号を取得し、前記送出手段は、前記音声処理装置に向けて前記画像遅延情報を前記音声処理装置との間に介在する第2伝送路に送出する。
この態様によれば、画像処理装置は、第1伝送路から画像信号を取得する。この「第1伝送路」は、少なくとも、時系列的な対応関係にある画像信号と音声信号とが共に供給される情報伝送媒体であり、本発明の画像処理装置が画像信号を取得する他、音声処理装置が音声情報を取得するように構成されている。尚、第1伝送路は、単一の伝送路とは限らず、例えば画像信号と音声信号とを別々に伝送する、2以上の情報伝送媒体であってよい。ここでいう「伝送路」は、有線に限らず無線通信媒体をも含んでいる。
また、ここでは、画像遅延情報の送受は、第2伝送路を介して画像処理装置と音声処理装置との間で直接行われる。但し、第1伝送路が例えばシリアルバスによるネットワークであるような場合は、第2伝送路は第1伝送路と部分的に経路を共有しても構わない。
これは、一見伝送路が増えてシステムを複雑化させるように見えるが、このように画像遅延情報を直接やり取りするパスを確保しておけば、本来的に必要とされる第1伝送路にどのようなインターフェイス形式が適用されていても、それに依存することなく画像遅延情報をやり取りできるため、汎用性の高い装置構成となり、リップシンクの常時自動調整を簡単かつ確実に実現することができる。
このように、本態様の画像処理装置は、音声処理装置との間に画像遅延情報のやり取りが可能な第2伝送路を、画像信号や音声信号の送受に関わる第1伝送路とは特に関係なく確立するようにしたので、第1伝送路における信号形式等の問題を全く考慮せずに、容易かつ確実に音声処理装置に画像遅延情報を送出することが可能となっている。従って、装置間の接続方式の違いにも柔軟に対応しつつ、音声処理装置にリップシンクを実行させることができる。
本発明の画像処理装置の他の態様では、前記画像遅延情報生成手段は、前記画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含む格納情報を、前記処理手順と対応させて予め格納する格納手段と、前記画像処理に際して前記実行中の又は実行しようとする処理手順を判別する判別手段と、前記判別された処理手順に対応する前記格納情報を、前記格納手段を参照して選択する選択手段とを含み、前記画像遅延情報を、前記選択された格納情報を含む情報として生成する。
この態様によれば、画像処理装置には、複数の画像遅延量が処理手順と対応させて予め格納される。即ち、画像処理手段では、信号形式に応じて異なった手順で画像処理が施されるが、その処理手順は画像処理手段内の回路構成等と対応してパターン化されていることから、処理手順に応じて複数存在する画像信号の遅延量(即ち、画像遅延量)は、予め認知可能である。そこで本態様では、これら画像遅延量のパターン情報を格納情報として格納しておく。実際の格納情報は、例えば画像遅延量と処理手順とのテーブルなどの画像遅延量を含んだ情報である。そして、画像処理に際して、実行中の又は実行しようとする処理手順が判別され、判別された処理手順に対応する格納情報が格納手段から選択される。
このとき選択された格納情報における画像遅延量は、まさに“画像信号の現在の遅延量又はこれから実行される処理に伴う遅延量”であり、最終的にはこれを含むような画像遅延情報が生成される。よって、常時、適正なリップシンクが可能である。
この態様では、前記判別手段の判別結果に基づいて前記処理手順の切り替わりを検知し、前記選択手段及び前記送出手段を、前記切り替わり後の処理手順と対応する前記画像遅延情報を送出するように制御する第1制御手段を更に備えるようにしてもよい。
この場合、画像遅延情報は、画像処理装置内における処理手順の切り替わりをきっかけとして送出される。処理手順は、取得される画像信号の形式が変わることで切り替わり、それに応じて画像遅延量も変化する。即ち、この場合には、画像遅延量の変化に即応して音声処理装置側の画像遅延情報を更新することができ、常に適正なリップシンクが可能となる。
本発明の画像処理装置の他の態様では、前記第2伝送路を介して前記音声処理装置から送られてくる前記画像遅延情報の送信要求を受信する受信手段と、前記選択手段及び前記送信手段を、前記送信要求に応じて前記画像遅延情報を送出するように制御する第2制御手段とを更に備える。
この態様によれば、画像遅延情報は、音声処理装置から送信要求を受け取ることをきっかけとして送出される。この場合の画像処理装置は、画像遅延情報の送出タイミングの少なくとも一部を音声処理装置に制御される。そのため、画像処理装置と音声処理装置とが連動して遅延情報を管理するシステムを構築することができる。
本発明の画像処理装置の他の態様では、前記画像遅延情報生成手段は、前記画像遅延情報に、前記画像処理の実行状況を示す処理状況情報を含める。
この態様によれば、音声処理装置に処理状況情報を知らせることができる。「処理状況情報」は、この画像処理装置の動作状況を表す。
音声処理装置からの要求に応じて画像遅延情報を応答するような場合、動作状態等によっては、そうした情報を送り返せない場合がある。例えば、画像処理装置の有効な入力端子が切り換えられると、内部の信号処理経路が準備されるが、この時点で要求を受信しても、画像処理装置は、少なくとも画像信号を実際に受信してその信号形式が判別されるまでは遅延量を確定することができないので、この処理に対応する画像遅延情報を返すことができないことがある。
この場合、要求の受領が拒否されてしまうと、音声処理装置側では何故拒否されたのかが分からなくなるため、次にリトライすべきか処理を中断すべきかの判断ができないことになる。
本態様のように画像処理装置が処理状況情報を送ることができるようにすれば、画像遅延情報を受信する音声処理装置では、そのような場合の状況判断が可能になる。その結果、音声処理装置における音声信号の遅延に係る処理を的確に実行せしめることができる。
本発明の画像処理装置の他の態様では、前記画像遅延情報生成手段は、前記画像遅延情報に、少なくとも前記画像信号の入出力経路を識別するための識別情報を含める。
この態様によれば、画像処理装置は、画像信号の遅延に関する情報と共に、入出力経路を識別するための情報を音声処理装置に送出する。入出力経路を識別するための情報とは、具体的には、画像信号の入出力方向、或いは入出力に際して用いる端子を識別する情報等である。尚、音声信号の入出力が行われる場合には、この音声信号に関する識別情報もまた、音声処理装置に送出されてよい。
例えば、画像処理装置は、複数種類の画像入力端子を備えていることが多い。これらの端子は、アナログ、HDMI等に対応している。画像処理装置は、これら複数の入力端子から画像信号を同時に取り込むことができる。画像処理装置へ画像信号が入力される前に遅延情報を確定させる場合、映像を表示するまでの画像処理装置内での入力端子からの信号経路及び信号処理が各入力端子で変わるため、遅延量が異なってくることがある。従って、画像信号の入力経路(具体的には、入力端子の種別)を指定しなければ、画像処理装置は、音声処理装置に知らせるべき遅延量を確定することができない。
また、画像処理装置がTV受像機であって、受信した音声信号を音声処理装置に出力するような場合等には、画像処理装置の出力端子においても入力端子と同様の事態が生じ得る。即ち、画像処理装置が複数種類の出力端子を備えている場合、出力端子までの信号経路及び信号処理が変わるため、遅延量が異なってくることがある。特に、音声信号をアナログ出力する際には、圧縮音声をデコードする必要があるので、IEC60958などとは出力までに生じる遅延時間が変わる。
これに対し、音声処理装置と画像処理装置とが画像遅延情報の付加情報として識別情報をやり取りするようにすれば、音声処理装置に、画像処理装置内の信号入出力経路に対応する画像遅延情報を取得させることができる。その結果、音声処理装置における音声信号の遅延に係る遅延量の精度を高めることが可能となる。
(音声処理装置)
本発明の第1の音声処理装置は上記課題を解決するために、画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号を取得する音声取得手段と、前記取得された音声信号に、出力用の音声処理を施す音声処理手段と、前記画像信号に表示用の画像処理を施す画像処理装置から送出される、前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含む画像遅延情報を受信する受信手段と、前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる遅延手段とを備える。
本発明の第1の音声処理装置によれば、その動作時には、音声信号が取得され、取得された音声信号に出力用の音声処理が施される。ここで「出力用の音声処理」とは、スピーカ等の音声出力器を駆動させるために伝送路上から取得した音声信号に施す処理、例えば種々の圧縮音声復号化、スピーカから出力させるための増幅、臨場感を高めたり、セリフと効果音のバランスを調整したりするDSP(Digital Signal Processor)による音質処理等を指す。処理後の音声信号は、外部の或いは内蔵のドライバに出力され、スピーカやヘッドホン等を駆動するのに用いられる。
本発明の音声処理装置は更に、この音声信号と時系列的な対応関係にある画像信号に画像処理を施す、上述の画像処理装置から、画像遅延情報を受け取り、この画像遅延情報に基づいて音声信号を遅延させるように構成されている。画像遅延情報は、画像処理装置にて実行中の又はこれから実行しようとする画像処理に係る遅延情報である。
即ち、この音声処理装置は、画像と音声を最終的に同期させる手段として機能し、音声信号を遅延させることで画像処理に伴う画像信号の遅延を補償するようなシステムに適用される。しかも、ここで受信される画像遅延情報は、画像処理装置で実行中の画像処理による画像信号の遅延量を反映しており、常時、適正なリップシンクが可能である。
本発明の第1の音声処理装置の一態様では、前記画像処理装置とは別体として構成される。
この態様によれば、音声処理装置は画像処理装置とは別途構成されている。但し、本発明の音声処理装置は、画像処理装置との間で画像遅延情報のやり取りが可能なために、音声処理装置によるオーディオディレイを利用したリップシンクが可能である。
本発明の第1の音声処理装置の他の態様では、前記画像処理装置が、少なくとも前記画像信号及び前記音声信号が供給される第1伝送路から前記音声信号を取得すると共に、前記音声取得手段は、前記第1伝送路から前記音声信号を取得し、前記受信手段は、前記映像処理装置との間に介在する第2伝送路から前記画像遅延情報を受信する。
この態様によれば、音声処理装置は、第1伝送路から音声信号を取得する。ここでいう「第1伝送路」及び「第2伝送路」は、本発明の画像処理装置における第1伝送路及び第2伝送路と同義である。
従って、本発明の画像処理装置の項で説明したように、画像遅延情報の送受は、第2伝送路により画像処理装置と音声処理装置との間で直接行われるために、第1伝送路に適用されるインターフェイス形式の自由度を犠牲にすることなく画像遅延情報の送受を簡便かつ確実に実現することができる。尚、このように第1伝送路とは別に第2伝送路を設定する装置構成は、汎用性が高いという利点を有している。
本発明の第1の音声処理装置の他の態様では、前記遅延手段は、前記受信手段が前記画像遅延情報を受信する度に前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号の遅延量を更新する。
この態様によれば、音声信号の遅延に利用する画像遅延情報は、画像処理装置から受信する度に更新されるので、常に適正なリップシンクが可能となる。
本発明の第1の音声処理装置の他の態様では、前記画像遅延情報の送信を要求する送信要求を、前記画像処理装置に送出する第1送信手段を更に備える。
この態様によれば、音声処理装置は、自ら画像処理装置に送信要求することで画像遅延情報を能動的に取得する。そのため、画像処理装置と音声処理装置とが連動して遅延情報を管理するシステムを構築することができる。
本発明の第1の音声処理装置の他の態様では、前記実行中の又は実行しようとする音声処理に伴って生じる前記音声信号の遅延量を含んだ音声遅延情報を生成する音声遅延情報生成手段を更に備え、前記遅延手段は、前記音声遅延情報にも基づいて前記音声信号を遅延させる。
この態様によれば、音声処理装置は、最終的な画像音声の同期手段として画像遅延情報だけでなく音声遅延情報にも基づいてリップシンクを行う。
現状では、画像信号の遅延のほうが大きいものの、実際には、音声処理に伴い音声信号にも多少の遅延が生じる。即ち、音声処理においても上述した画像処理と同様、音声信号がアナログかディジタルか等に応じて、その遅延量が変わることがある。こうした変動値である音声信号の遅延量の取得、更にはこの遅延量を含む情報(即ち、音声遅延情報)の生成が、音声処理と並行して行われる。即ち、“音声処理装置における、音声信号の現在の遅延量又はこれから実行される処理に伴う遅延量”が取得される。
このように、画像処理装置における画像遅延情報と音声処理装置における音声遅延情報との両方を考慮することで、画像信号と音声信号の時間ずれをより正確に補償することができ、適正なリップシンクが可能となる。
本発明の第1の音声処理装置の他の態様では、前記画像遅延情報は、前記画像処理の実行状況を示す処理状況情報を含む。
この態様によれば、画像遅延情報として、画像処理装置の処理状況情報を知ることができる。この場合の音声処理装置は、上述のような画像処理の実況が伝わることで、音声信号の遅延に係る処理を的確に行うことが可能となる。
本発明の第1の音声処理装置の他の態様では、前記画像遅延情報は、少なくとも前記画像信号の入出力経路を識別するための識別情報を含む。
この態様によれば、画像処理装置より、画像信号の遅延に関する情報と共に、入出力経路を識別するための情報が受信される。尚、画像処理装置においても音声信号の入出力が行われる場合には、この音声信号に関する識別情報もまた受信されてよい。
このように、音声処理装置と画像処理装置とが画像遅延情報の付加情報として識別情報をやり取りするようにすれば、音声処理装置は、画像処理装置内の信号入出力経路に対応する画像遅延情報を取得することができる。その結果、この音声処理装置における音声信号の遅延に係る遅延量の精度を高めることが可能となる。
また、この場合の音声処理装置は、こうした識別情報を画像処理装置に対する遅延情報取得要求につけて遅延情報を問い合わせることで、適切な入出力端子同士を接続し各信号が伝送されているか否かを判断することも可能となる。例えば、DVDプレーヤ等の信号源となる画像音声供給装置の映像出力端子がアナログケーブルのみで画像処理装置に接続され、画像処理装置はHDMIでしかディスプレイに接続されていない場合などで、画像処理装置からディスプレイへの画像信号のための接続はアナログケーブルで接続するようにユーザへ促すことが可能となる。
本発明の第2の音声処理装置は上記課題を解決するために、画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とを供給用の信号処理後に供給する画像音声供給装置から、前記音声信号を取得する音声取得手段と、前記取得された音声信号に、出力用の音声処理を施す音声処理手段と、前記画像音声供給装置から送出される、前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる前記画像信号及び音声信号の少なくとも一方の遅延量を含む信号遅延情報を受信する受信手段と、前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された信号遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる遅延手段とを備える。
本発明の第2の音声処理装置によれば、音声処理装置は、画像と音声を最終的に同期させる手段として、画像音声供給装置における信号遅延情報に基づいてリップシンクを行う。ここで、「画像音声供給装置」は、画像処理装置及び音声処理装置に対する信号供給源であり、画像信号及び音声信号を、圧縮等の供給用の信号処理の後に供給するように構成されている。また、「供給用の信号処理」とは、表示パネルやスピーカ等のAV機器を駆動させるために、画像信号及び音声信号を記録媒体から再生して、画像処理装置及び音声処理装置に供給するために施す処理を指す。
この供給用の信号処理においても、画像信号、音声信号には処理内容に応じて遅延が生じる(生じない場合もある)。そこで、音声処理装置は、画像音声供給装置が「信号遅延情報」として送出する、信号処理に伴って生じる画像信号ないし音声信号の遅延量を含む情報を受信する。信号遅延情報は、画像音声供給装置にて現在実行中の、又はこれから実行されようとする信号処理に係る遅延情報である。尚、信号遅延情報では、画像信号の遅延量と音声の遅延量との夫々を個別に取り扱ってもよいし、両者の差分を取り扱ってもよい。
このように本発明では、信号遅延情報を考慮することで、画像信号と音声信号の時間ずれを正確に導き出すことができ、適正なリップシンクを常時、自動で行うことが可能となる。
本発明の第2の音声処理装置の一態様では、前記画像音声供給装置とは別体として構成される。
この場合の作用及び効果は、第1の音声処理装置を画像処理装置とは別体として構成した場合と同様である。即ち、画像音声供給装置との間で画像遅延情報のやり取りが可能なために、音声処理装置によるオーディオディレイを利用したリップシンクが可能である。
本発明の第2の音声処理装置の他の態様では、前記画像音声供給装置が、前記画像信号及び前記音声信号を前記第1伝送路に供給すると共に、前記音声取得手段は、前記第1伝送路から前記音声信号を取得し、前記受信手段は、前記映像音声供給装置との間に介在する第3伝送路から前記信号遅延情報を受信する。
この態様によれば、音声処理装置は、第1伝送路から音声信号を、第3伝送路から信号遅延情報を夫々取得する。ここでいう「第1伝送路」は、本発明の画像処理装置における第1伝送路と同義である。また、「第3伝送路」は、画像音声供給装置から音声処理装置への信号遅延情報の供給用に確立される伝送路であり、本発明の画像処理装置における第2伝送路と同様、第1伝送路とは別にインターフェイス形式が設定されるが、実際には第1伝送路の一部として構築されても構わない。
この場合、信号遅延情報の送受は、第3伝送路により画像音声供給装置と音声処理装置との間で直接行われる。このように、前述した第2伝送路と同様の考え方に基づいて第3伝送路を設定するようにしたので、第1伝送路に適用されるインターフェイス形式の自由度を犠牲にすることなく遅延情報の送受を簡便かつ確実に実現でき、装置構成の汎用性が高いという利点がある。
本発明の第2の音声処理装置の他の態様では、前記遅延手段は、前記受信手段が前記遅延情報を受信する度に前記受信された遅延情報に基づいて前記音声信号の遅延量を更新する。
この態様によれば、音声信号の遅延に利用する遅延情報は、画像音声供給装置から受信する度に更新されるので、常に適正なリップシンクが可能となる。
本発明の第2の音声処理装置の他の態様では、前記遅延情報の送信を要求する送信要求を、前記画像音声供給装置に送出する第2送信手段を更に備える。
この態様によれば、音声処理装置は自ら画像音声供給装置に送信要求することで、遅延情報を能動的に取得する。そのため、画像音声供給装置と音声処理装置とが連動して遅延情報を管理するシステムを構築することができる。
本発明の第2の音声処理装置の他の態様では、前記実行中の又は実行しようとする音声処理に伴って生じる前記音声信号の遅延量を含んだ音声遅延情報を生成する音声遅延情報生成手段を更に備え、前記遅延手段は、前記音声遅延情報にも基づいて前記音声信号を遅延させる。
この態様によれば、音声処理装置は、最終的な画像音声の同期手段として信号遅延情報だけでなく音声遅延情報にも基づいてリップシンクを行う。よって、画像信号と音声信号の時間ずれをより正確に補償することができ、適正なリップシンクが可能となる。
本発明の第2の音声処理装置の他の態様では、前記信号遅延情報は、前記信号処理の実行状況を示す処理状況情報を含む。
この態様によれば、信号遅延情報として、画像音声供給装置の処理状況情報を知ることができる。ここでいう「処理状況情報」は、この画像音声供給装置の動作状況を表す。
画像音声供給装置は、音声処理装置からの要求に応じて信号遅延情報を応答するような場合、動作状態等によっては、そうした情報を送り返せない場合がある。例えば、装置内の有効な入力端子が切り換えられると、内部の信号処理経路が準備されるが、この時点で要求を受信しても、画像音声供給装置は、少なくとも画像信号ないし音声信号を実際に受信してその信号形式が判別されるまでは遅延量を確定することができないので、この処理に対応する信号遅延情報を返すことができないことがある。
この場合、要求の受領が拒否されてしまうと、音声処理装置側では何故拒否されたのかが分からなくなるため、次にリトライすべきか処理を中断すべきかの判断ができないことになる。
これに対し、本態様のように画像音声供給装置が処理状況情報を送ることができるようにすれば、音声処理装置は、上述のような信号処理の実況が伝わることで、音声信号の遅延に係る処理を的確に行うことが可能となる。
本発明の第2の音声処理装置の他の態様では、前記信号遅延情報は、前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の入出力経路を識別するための識別情報を含む。
この態様によれば、画像音声供給装置より、画像信号及び音声信号(の少なくとも一方)の遅延に関する情報と共に、これらの入出力経路を識別するための情報が受信される。
例えば、DVDプレーヤ等の画像音声供給装置は、通常、複数種類の画像出力端子及び音声出力端子を備えている。これらの端子は、音声出力に対してはアナログやIEC60958、IEEE1394等に対応しており、画像出力に対してはアナログ、HDMI等に対応している。音声出力を例にとると、画像音声供給装置は、出力端子より先の接続には関係なく、アナログ、IEC60958等の複数の出力端子から音声信号を同時に出力することができる。その際、出力タイミングのずれることで、端子間で出力信号の遅延量が異なってくることがある。具体的には、画像音声供給装置側において圧縮音声をデコードしてアナログ出力する場合と、IEC60958でディジタル出力する場合がそれに対応する。この場合に生じる遅延差まで考慮するのであれば、音声信号の出力経路(具体的には、出力端子)を指定しなければ、画像音声供給装置は、音声処理装置に知らせるべき遅延量を確定することができない。
これに対し、音声処理装置と画像音声供給装置とが信号遅延情報の付加情報として識別情報をやり取りするようにすれば、音声処理装置は、画像音声供給装置内の信号入出力経路に対応する信号遅延情報を取得することができる。その結果、この音声処理装置における音声信号の遅延に係る遅延量の精度を高めることが可能となる。
また、この場合の音声処理装置は、こうした識別情報を画像音声供給装置に対する遅延情報取得要求につけて信号遅延情報を問い合わせることで、適切な入出力端子同士を接続し各信号が伝送されているか否かを判断することも可能となる。例えば、DVDプレーヤ等の信号源となる画像音声供給装置の映像出力端子がアナログケーブルのみで画像処理装置に接続され、画像処理装置はHDMIでしかディスプレイに接続されていない場合などで、画像処理装置からディスプレイへの画像信号のための接続はアナログケーブルで接続するようにユーザへ促すことが可能となる。
(画像音声供給装置)
本発明の画像音声供給装置は上記課題を解決するために、画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが記録された記録媒体から前記画像信号及び音声信号を再生する再生手段と、前記再生された画像信号及び音声信号に対して夫々の信号形式に応じた処理手順で供給用の信号処理を施す信号処理手段と、前記信号処理後の画像信号及び音声信号の夫々を、前記画像信号に表示用の画像処理を施す画像処理装置及び前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置に供給する供給手段と、前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含む信号遅延情報を生成する信号遅延情報生成手段と、前記信号遅延情報を、前記音声処理装置に送出する送出手段とを備える。
本発明の画像音声供給装置によれば、その動作時には、DVD等の記録媒体から画像信号及び音声信号が再生され、再生された画像信号及び音声信号に対して夫々の信号形式に応じた処理手順で供給用の信号処理が施される。そして、処理後の画像信号及び音声信号は、画像処理装置及び音声処理装置の夫々に供給される。前述のように、この「供給用の信号処理」においても、信号形式に応じて圧縮等の処理手順が異なる等の理由で、処理内容に応じて画像信号ないし音声信号の遅延量(即ち、信号遅延量)が異なる可能性がある。ここでいう「画像信号及び音声信号の少なくとも一方の遅延量」とは、上記信号処理に伴う画像信号又は音声信号の遅延の指標量であり、例えば、画像音声供給装置内における画像信号又は音声信号の各種処理の前後での時間遅れや、画像信号又は音声信号がこの画像音声供給装置に入出力することで生じる時間ずれ、或いは信号処理後の画像信号と音声信号との相対的遅延量として表現できる。
本発明の画像音声供給装置では、こうした時間的変動値である信号遅延量、或いは更に他の情報をも含めた情報の取得ないし生成が、信号処理と並行して、或いは信号処理に先立って実行される。即ち、“画像信号供給装置における、現在の信号遅延量又はこれから実行される処理に伴う信号遅延量”が取得ないし生成される。前述したように、遅延量は信号処理における処理手順によっても変化することから、信号遅延情報は、遅延する画像信号ないし音声信号と処理手順との対応関係において把握ないし生成されることが望ましい。
こうして生成された信号遅延情報は、この画像音声供給装置から音声信号が供給される音声処理装置に対して送出される。本発明では、このように音声処理装置に信号遅延情報を与えることから、信号遅延情報に応じて音声信号を遅延させるように構成された音声処理装置(即ち、本発明の音声処理装置)を適用することによってリップシンクの自動調整が実現可能である。
言い換えると、本発明の画像音声供給装置は、音声処理装置を最終的な画像音声の同期手段とし、例えばオーディオディレイ用メモリ等を使って音声信号を遅延させることで、上記信号処理に伴う画像信号の遅延を補償するようなシステムに適用される。この画像音声供給装置は、音声処理装置に対して“現在の信号遅延情報”を送出することから、常時、適正なリップシンクが可能である。
このように、本発明の画像音声供給装置は、通常の画像音声供給装置に対し、(1) 信号処理手順と対応する信号遅延情報を信号処理と並行して生成し、(2) 信号遅延情報を音声処理装置に向けて送出するような改変を施すことで実現される。
本発明の画像音声供給装置の一態様では、前記音声処理装置とは別体として構成されている。
この態様によれば、音声処理装置は画像音声供給装置とは別途構成されている。但し、本発明の音声処理装置は、画像音声供給装置との間で信号遅延情報のやり取りが可能なために、音声処理装置によるオーディオディレイを利用したリップシンクが可能である。
本発明の画像音声供給装置の他の態様では、前記供給手段は、前記信号処理後の前記画像信号及び前記音声信号の夫々を、前記画像処理装置及び前記音声処理装置の夫々との間に介在する第1伝送路に供給し、前記送出手段は、前記音声処理装置に向けて前記信号遅延情報を前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路に送出する。
この態様によれば、画像音声供給装置は、第1伝送路に画像信号及び音声信号を供給する一方で、第3伝送路に信号遅延情報を送出する。ここでいう「第1伝送路」及び「第3伝送路」は、本発明の第2の音声処理装置における第1伝送路及び第3伝送路と同義である。
この場合、信号遅延情報の送受は、第3伝送路により画像音声供給装置と音声処理装置との間で直接行われる。このように、前述した第2伝送路と同様の考え方に基づいて第3伝送路を設定するようにしたので、第1伝送路に適用されるインターフェイス形式の自由度を犠牲にすることなく遅延情報の送受を簡便かつ確実に実現でき、装置構成の汎用性が高いという利点がある。
本発明の画像音声供給装置の他の態様では、前記信号遅延情報生成手段は、前記信号処理に伴って生じる前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含む格納情報を前記処理手順と対応させて予め格納する格納手段と、前記信号処理に際して前記実行中の又は実行しようとする処理手順を、前記少なくとも一方について判別する判別手段と、前記判別された処理手順に対応する前記格納情報を、前記格納手段を参照して選択する選択手段とを含み、前記信号遅延情報を、前記選択された格納情報を含む情報として生成する。
この態様によれば、画像音声供給装置には、処理手順に対応させた画像信号ないし音声信号の少なくとも一方の遅延量(即ち、信号遅延量)が予め格納されている。即ち、この画像音声供給装置には、本発明の画像処理装置と同様の考え方に基づいて、信号遅延量を含んでおり、処理手順毎にパターン化された情報が、格納情報として格納される。実際の格納情報は、例えば、信号遅延量と処理手順とのテーブルなどである。
そして、信号処理に際して、実行中の又は実行しようとする処理手順が判別され、判別された処理手順に対応する格納情報が格納手段から選択される。このとき選択された格納情報における信号遅延量は、まさに“現在の信号遅延量又はこれから実行しようとする信号処理に伴う信号遅延量”であり、最終的には、これを含むような信号遅延情報が生成される。よって、常時、適正なリップシンクが可能である。
尚、この態様では、前記判別手段の判別結果に基づいて前記処理手順の切り替わりを検知し、前記選択手段及び送出手段を、前記切り替わり後の処理手順と対応する前記信号遅延情報を送出するように制御する第3制御手段を更に備えるようにしてもよい。
この場合、信号遅延情報は、画像音声供給装置内における処理手順の切り替わりをきっかけとして送出される。処理手順は、再生される画像信号ないし音声信号の形式が変わることで切り替わり、それに応じて画像信号ないし音声信号の遅延量(即ち、信号遅延量)も変化する。そのため、この信号遅延量の変化に即応して音声処理装置側の信号遅延情報を更新することができ、常に適正なリップシンクが可能である。
本発明の画像音声供給装置の他の態様では、前記音声処理装置から送られてくる前記信号遅延情報の送信要求を受信する受信手段と、前記送信手段を、前記送信要求に応じて前記信号遅延情報を送出するように制御する第4制御手段とを更に備える。
この態様によれば、遅延情報は、音声処理装置から送信要求を受け取ることをきっかけとして送出される。この場合の画像音声供給装置は、信号遅延情報の送出タイミングの少なくとも一部を音声処理装置に制御される。そのため、画像音声供給装置と音声処理装置とが連動して信号遅延情報を管理するシステムを構築することができる。
本発明の画像音声供給装置の他の態様では、前記信号遅延情報生成手段は、前記信号遅延情報に、前記信号処理の実行状況を示す処理状況情報を含める。
この態様によれば、音声処理装置に処理状況情報を知らせることができる。「処理状況情報」は、この画像処理装置の動作状況を表す。このように画像音声供給装置が処理状況情報を送ることができるようにすれば、信号遅延情報を受信する音声処理装置では、上述のような場合の状況判断が可能になる。その結果、音声処理装置における音声信号の遅延に係る処理を的確に実行せしめることができる。
本発明の画像音声供給装置の他の態様では、前記信号遅延情報生成手段は、前記信号遅延情報に、前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の入出力経路を識別するための識別情報を含める。
この態様によれば、画像音声供給装置は、画像信号及び音声信号(の少なくとも一方)の遅延に関する情報と共に、これらの入出力経路を識別するための情報を送出する。入出力経路を識別するための情報とは、具体的には、画像信号或いは音声信号の入出力方向、或いは入出力に際して用いる端子を識別する情報等である。
これに対し、音声処理装置と画像音声供給装置とが信号遅延情報の付加情報として識別情報をやり取りするようにすれば、音声処理装置に、画像音声供給装置内の信号入出力経路に対応する信号遅延情報を取得させることができる。その結果、音声処理装置における音声信号の遅延に係る遅延量の精度を高めることが可能となる。
(画像音声処理システム)
本発明の第1の画像音声処理システムは上記課題を解決するために、画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記第1伝送路から取得される前記画像信号に対して表示用の画像処理を施す画像処理装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置と、前記画像処理装置と前記音声処理装置との間に介在する第2伝送路とを含み、前記画像処理装置と前記音声処理装置とは夫々、前記画像信号と前記音声信号とを前記第1伝送路から取得すると共に、前記画像処理装置は、前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含んだ画像遅延情報を生成し、該画像遅延情報を前記音声処理装置に向けて前記第2伝送路に送出し、前記音声処理装置は、前記第2伝送路を介して前記画像処理装置から送出された前記画像遅延情報を受信し、前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる。
本発明の第1の画像音声処理システムによれば、画像処理装置及び音声処理装置が、第1伝送路から画像信号及び音声信号を夫々取得すると共に、第2伝送路を介して画像遅延情報の送受を行うように構成されている。但し、この場合の画像処理装置と音声処理装置は夫々、1つ又は複数である。
このシステムでは、音声処理装置を最終的な画像音声の同期手段として用い、音声信号を遅延させることで画像処理に伴う画像信号の遅延が補償される。この音声信号の遅延については、画像処理装置から音声処理装置に送出される画像遅延情報に基づいて遅延量等が設定される。前述のように、この画像遅延情報は、画像処理装置で実行中の又は実行しようとする処理手順に対応していることから、このシステムでは、常時、リップシンクの自動調整を適正に実行可能である。
また、画像処理装置から音声処理装置への画像遅延情報の送受は、第2伝送路上で行うことから、第1伝送路のインターフェイス形式の自由度を犠牲にすることなく、画像遅延情報の送受を極めて簡便に実現できる。一方、本発明の画像処理装置や音声処理装置には、通常の構成に対して、画像遅延情報のやり取りに関しては、第2伝送路に適合するインターフェイスを実装させればよく、それほど大きな負担なく実現できるし、画像信号や音声信号の入力形式を問わないことから、構成上、汎用性が高いという利点がある。
本発明の第2の画像音声処理システムは上記課題を解決するために、画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記画像信号と前記音声信号とを供給用の信号処理を施して前記第1伝送路に供給する画像音声供給装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置と、前記画像音声供給装置と前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路とを含み、前記画像音声供給装置は、前記信号処理後の画像信号及び音声信号の夫々を前記第1伝送路に供給すると共に、前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる、前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含んだ信号遅延情報を生成し、該信号遅延情報を前記第3伝送路に送出し、前記音声処理装置は、前記第1伝送路を介して前記音声信号を取得し、該取得した音声信号に出力用の音声処理を施すと共に、前記第3伝送路を介して前記信号遅延情報を受信し、前記受信された信号遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる。
本発明の第2の画像音声処理システムによれば、画像音声処理システムは、第1伝送路に対して画像音声供給装置から信号が供給されるように構成される。そして、音声処理装置による音声信号の遅延(即ち、リップシンク)は、画像音声供給装置における画像信号ないし音声信号の遅延情報に基づいて行われる。そのため、常時、リップシンクの自動調整を適正に実行可能である。
また、この態様でも、第2伝送路と同様の考え方に基づいて第3伝送路を設定することで、第1伝送路に適用されるインターフェイス形式の自由度を犠牲にすることなく画像遅延情報の送受を簡便かつ確実に実現でき、構成上、汎用性が高いという利点がある。
(画像音声同期方法)
本発明の第1の画像音声同期方法は上記課題を解決するために、画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記第1伝送路から取得される前記画像信号に対して表示用の画像処理を施す画像処理装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置とを含むシステムにおいて前記画像信号と前記音声信号とを同期させるための画像音声同期方法であって、前記画像処理装置と前記音声処理装置との間に介在する第2伝送路を構築するステップと、前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含んだ画像遅延情報を生成するステップと、
該取得された画像遅延情報を、前記音声処理装置に向けて前記第2伝送路に送出するステップと、前記画像処理装置と前記音声処理装置とが夫々前記第1伝送路から前記画像信号と前記音声信号とを取得するステップと、前記音声処理装置が、前記第2伝送路を介して前記画像処理装置から送出された前記画像遅延情報を受信するステップと、前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させるステップとを含む。
本発明の第1の画像音声同期方法によれば、上述した本発明の第1の画像音声処理システムと同様の各種利益を享受することができる。尚、上述した本発明の画像処理装置及び本発明の第1の音声処理装置における各種態様に対応して、本発明の画像音声同期方法も各種態様を採ることが可能である。
本発明の第2の画像音声同期方法は上記課題を解決するために、画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記画像信号と前記音声信号とを供給用の信号処理を施して前記第1伝送路に供給する画像音声供給装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置と、前記画像音声供給装置と前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路とを含むシステムにおいて前記画像信号と前記音声信号とを同期させるための画像音声同期方法であって、前記画像音声供給装置と前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路を構築するステップと、前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含んだ信号遅延情報を生成するステップと、該取得された信号遅延情報を、前記音声処理装置に向けて前記第3伝送路に送出するステップと、前記画像音声供給装置に、前記信号処理後の前記画像信号及び音声信号を前記第1伝送路に供給させるステップと、前記画像処理装置と前記音声処理装置とが夫々前記第1伝送路から前記画像信号と前記音声信号とを取得するステップと、前記音声処理装置が、前記第3伝送路を介して前記画像音声供給装置から送出された前記遅延情報を受信するステップと、前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させるステップとを含む。
本発明の第2の画像音声同期方法によれば、上述した本発明の第2の画像音声処理システムと同様の各種利益を享受することができる。尚、上述した本発明の画像音声供給装置及び本発明の第2の音声処理装置における各種態様に対応して、本発明の画像音声同期方法も各種態様を採ることが可能である。
以上説明したように、本発明の画像処理装置によれば、画像遅延情報生成手段及び送出手段を備える。本発明の画像音声供給装置によれば、信号遅延情報生成手段及び送出手段を備える。更に、本発明の音声処理装置によれば、受信手段及び遅延手段を備える。従って、機器間の接続方式の違いにも柔軟に対応しつつリップシンクの常時自動調整が可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
本発明の第1実施例に係る画像音声処理システムの構成を示すブロック図である。 第1実施例に係る画像音声供給装置(DVDプレーヤ)の構成を示すブロック図である。 第1実施例に係る画像処理装置及びディジタルTVの構成を示すブロック図である。 第1実施例に係る音声処理装置(AVアンプ)の構成を示すブロック図である。 第1実施例に係る画像音声処理システムの動作手順を示すフローチャートである。 第1実施例に係る画像音声処理システムの動作手順を示すシーケンスである。 第1実施例に係る画像音声処理システムの動作手順の変形例を示すシーケンスである。 第1実施例に係る画像音声処理システムの動作手順の変形例を示すシーケンスである。 第2実施例に係る画像音声供給装置(DVDプレーヤ)の構成を示すブロック図である。 第2実施例に係る音声処理装置(AVアンプ)の構成を示すブロック図である。 第2実施例に係る画像音声処理システムの動作手順を示すフローチャートである。 第2実施例に係る画像音声処理システムの動作手順を示すシーケンスである。 第2実施例に係る画像音声処理システムの動作手順の変形例を示すシーケンスである。 変形例に係る画像音声処理システム内で送受される“遅延情報取得要求”の構成を示すデータフォーマットである。 図14のデータフォーマットのDELAY TIME Command フィールドにおける定義を示す表である。 図14のデータフォーマットのsubfunction フィールドにおける定義を示す表である。 図14のデータフォーマットにおける(video、及びaudioの)interface_informationフィールドの構成を示すデータフォーマットである。 図17のデータフォーマットのinterface_type フィールドにおける定義を示す表である。 変形例に係る画像音声処理システム内で送受される“遅延情報取得応答”の構成を示すデータフォーマットである。 図19のデータフォーマットのsignal_status フィールドにおける定義を示す表である。 図14及び図19のデータフォーマットを有する“遅延情報取得要求”及び“遅延情報取得応答”による画像音声処理システムの動作手順を示すシーケンスである。 Notify Commandのデータフォーマットを有する“遅延情報取得要求”及び“遅延情報取得応答”による画像音声処理システムの動作手順を示すシーケンスである。 変形例に係る画像音声処理システムの構成を示すブロック図である。 Status Commandのデータフォーマットを有する“遅延情報取得要求”及び“遅延情報取得応答”による、図23の画像音声処理システムの動作手順を示すシーケンスである。 第3実施例に係る画像音声処理システムの構成を示すブロック図である。 第4実施例に係る画像音声処理システムの構成を示すブロック図である。 第5実施例に係る画像音声処理システムの構成を示すブロック図である。 第6実施例に係る画像音声処理システムの構成を示すブロック図である。 第7実施例に係る画像音声処理システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
100…DVDプレーヤ、200…画像処理装置、300…AVアンプ、400…ディジタルTV、500…スピーカ、11、12…(画像音声伝送用の)ケーブル、20…(遅延情報伝送用の)ケーブル、303…遅延バッファ、207…遅延情報メモリ、Tdd…画像遅延情報、Tda…音声遅延情報、Tdp…信号遅延情報。
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。
以下、本発明の実施例及びその変形例について、図1から図12を参照して説明する。
<第1実施例>
本発明の第1実施例について、図1から図6を参照して説明する。
<画像音声処理システムの構成>
先ず、第1実施例に係る画像音声処理システムの構成を、図1から図4を参照して説明する。図1は、本実施例における画像音声処理システムの構成を表している。図2、図3及び図4は夫々、この画像音声処理システムに適用される画像音声供給装置、画像処理装置及び音声処理装置の具体的構成例を表している。
図1において、本実施例における画像音声処理システムは、信号供給源として画像信号と音声信号を再生出力するDVDプレーヤ100と、画像信号と音声信号に各種の処理を施す画像処理装置200及びAVアンプ300と、画像音声を出力するディジタルTV(DTV)400及びスピーカ500とによって構築されている。このような画像音声処理システムは、例えばホームシアターとして具現化される。
DVDプレーヤ100は、画像処理装置200にケーブル11を介して接続されると共に、AVアンプ300にケーブル12を介して接続されている。ここでケーブル11及び12は、本発明の「第1伝送路」の一例として、DVDプレーヤ100から画像処理装置200及びAVアンプ300の夫々に、画像信号及び音声信号を供給するために使用される。このような機能を有する配線を、ここではケーブル11及び12と総称する。また、画像処理装置200は本発明の「画像処理装置」の一例であり、AVアンプ300は本発明の「音声処理装置」の一例である。
ケーブル11及び12の種類は特に限定されず、ケーブル11はDVDプレーヤ100と画像処理装置200とのインターフェイス形式に応じて適宜に選択され、ケーブル12はDVDプレーヤ100とAVアンプ300とのインターフェイス形式に応じて適宜に選定される。例えば、ケーブル11としては、アナログビデオ信号に対応する各種インターフェイス規格、又はディジタルビデオ信号に対応するIEEE1394、DVI(Digital Visual Interface)或いはHDMI(High-Definition Multimedia Interface)等の規格に準拠する配線が用いられ、ケーブル12としては、アナログオーディオ信号に対応するインターフェイス規格、又はIEEE1394、IEC60958等に準拠する配線が用いられる。ケーブル11及び12は、機器間で受け渡し可能な信号形式等に応じて、夫々1本又は複数本で構成されてよい。
また、画像処理装置200とDTV400との間はケーブル11Aで接続されており、AVアンプ300とスピーカ500との間はケーブル12Aで接続されている。ケーブル11A及び12Aもまた、相互のインターフェイス形式に応じて適宜に選択されてよい。DTV400には、例えばPDPや液晶プロジェクタ等が用いられ、スピーカ500には、例えば、5.1チャンネルサラウンドシステムを組むための5つのスピーカとサブウーファーが用いられる。
本実施例では、更に、画像処理装置200とAVアンプ300との間がケーブル20で接続されている。ケーブル20は、本発明の「第2伝送路」の一例であり、画像遅延情報Tddを、画像処理装置200からAVアンプ300に伝送するために設けられている。その詳細については後述するが、画像処理装置200は、その動作時に、本発明の特徴的な方法で装置内部における画像信号の遅延に関する情報(即ち、画像遅延情報Tdd)を選択し、ケーブル20を介してAVアンプ300に送出するように機能する。AVアンプ300は、画像処理装置200とは別体であるから、システムが通常の構成であれば画像遅延情報Tddは知り得ない。AVアンプ300は、画像遅延情報Tddを受信すると、この画像遅延情報Tdd及び自身が保持する音声遅延情報Tdaに基づいて、遅延バッファ303による音声信号の遅延を遂行するように構成されている。
即ち、このシステムでは、AVアンプ300を最終的な画像音声の同期手段として用い、上記の音声信号の遅延を画像音声出力のための各処理と同時並行して行うことで、画像処理に伴う画像信号の遅延が補償される。尚、ケーブル20としては、例えばIEEE1394、DVI或いはHDMI等に準拠する配線が用いられる。
ケーブル20は、このようにケーブル11、12とは別途設けられることで、ケーブル11及び12のインターフェイス形式を全く考慮せずに済むという利点を有している。前述したように、実際の画像音声処理システムでは、DVDプレーヤ100、画像処理装置200、及びAVアンプ300の規格や仕様が夫々異なる場合が多く、信号伝送には種々の態様が考えられる。本実施例では、そのような実態に即して、ケーブル20による伝送路を画像信号や音声信号を伝送するための伝送路(ケーブル11及び12)とは別に確立することで、機器相互間の接続自由度を従来どおり保証している。
無論、ケーブル11及び12がIEEE1394やHDMI等に対応している場合などには、ケーブル11又は12を介して画像処理装置200からAVアンプ300に画像遅延情報Tddを伝送させることも可能ではあるが、画像遅延情報Tddの信号形式、これら各機器相互間のインターフェイス形式を予め規制しておく必要があり、汎用性に欠ける。因みに、最近ではディジタルチューナを搭載した画像処理装置の殆どがIEEE1394端子を備えており、高級AVアンプもIEEE1394端子を備えたものが増えてきている。従って、両者に画像遅延情報Tddに関するAV/Cコマンドを実装させ、そのうえで両者間をIEEE1394により接続すれば、既存のインフラに多少の改変を加えるだけで、ケーブル20による伝送路を実現することができる。
ところで、以上では、システムの機能を総括的に説明するために、例えば「画像信号」のように「信号」をアナログ、ディジタルの区別なく情報といった意味で用いてきたが、以下ではアナログ信号とディジタル信号の両方を区別して扱うことがある。そこで、特にディジタル信号である場合には「データ(例えば、画像データ)」と呼び、適宜に区別をする。
図2において、DVDプレーヤ100は、画像データ及び音声データを再生するDVD再生部101と、画像データをMPEG方式に従って符号化する符号化部102と、符号化された画像データとDVD再生部101からの音声データとをパケット多重化してストリームデータ(MPEG−TS)を生成するマルチプレクサ(MUX)103と、音声データをPTS、DSTで指定された時刻まで遅延させてMUX103から出力されるストリームデータに同期させたデータ(A&M)を生成する遅延バッファ104と、IEEE1394方式のケーブル11及び12に伝送するためのインターフェイス(I/F)部105と、CPU等からなり、後述の遅延バッファ104に対する遅延時間設定等を行うと共に全体を統括制御する制御部106と、制御部106を外部から制御するための操作部107と、動作状況や操作用のコマンド等を表示するための表示部108と、アナログ出力を行うために画像データ及び音声データにディジタル・アナログ(DA)変換を施すDA変換器(DAC)109とを備えている。尚、DVDプレーヤ100には、ケーブル11及び12の夫々との接続を行うためのアダプタ等の外部接続部150が、複数実装されている。
図3において、画像処理装置200は、IEEE1394方式のケーブル11又は20を介してMPEG−TS方式で伝送されてきたデータを受信するためのI/F部201と、画像ストリーム及び音声ストリームから画像ストリームを抽出するデマルチプレクサ(DEMUX)202と、MPEG方式で符号化されている画像ストリームを復号化して画像データを生成する復号化部203と、画像データに画像処理を施す画像処理部204と、アナログ入力される画像信号にアナログ・ディジタル(AD)変換を施すAD変換器205と、CPU等からなり、全体を統括制御する制御部206と、画像遅延情報Tddを格納する遅延情報メモリ207と、制御部206を外部から制御するための操作部208と、動作状況や操作用のコマンド等を表示するための表示部209とを備える。また、画像処理装置200には、ケーブル11及び20の夫々との接続を行うためのアダプタ等の外部接続部250が、複数実装されている。
ここでは、この外部接続部250が、本発明の「画像取得手段」の一具体例に対応している。また、DEMUX202、MPEG復号化部203、画像処理部204及びAD変換器205が、本発明の「画像処理手段」の一具体例に対応している。
画像処理部204は、画像データに対し、例えば3次元Y/C分離、ノイズリダクション、輪郭補正、解像度変換等の高画質化処理と、その前処理を行うように構成されている。但し、画像処理部204では、処理対象とする画像信号の形式に応じて処理内容が異なる。一例を挙げると、通常のテレビジョン信号のようなコンポジット・ビデオ信号であればY/C分離や色信号の復調が必要だが、コンポーネント・ビデオ信号であれば、既にRGBに変換された状態であるから、直接ディジタル高画質化処理だけを施せばよい。
また、アナログで取得されるのと、MPEG−TSとして取得されるのでも、その後の処理が異なる。このように、画像処理装置200では、画像信号の形式に応じて処理内容が変わる。そして、処理内容が異なると、それに伴って遅延量も変わってくるため、結局、画像処理装置200全体における遅延量は、画像信号の形式に応じて複数存在することになる。
本発明の「格納手段」の一例たる遅延情報メモリ207には、そのような処理手順に応じて分かれた複数の画像遅延情報Tddが、例えばテーブル等の処理手順と対応した状態で予め格納される。画像遅延情報Tddは後述のリップシンクの指標となる情報であり、この画像処理装置200内における画像信号の各種処理の前後での時間遅れ又は画像信号が画像処理装置200に入出力することで生じる時間ずれ、或いは音声信号に対する相対的時間遅れ等として、適宜に設定することができる。例えば、画像処理部204における遅延が最も顕著であるような場合には、画像処理部204における画像処理手順に応じた遅延量を、画像遅延情報Tddとすることができる。
また、画像処理情報Tddは、完全に処理内容と1対1に対応するものであってもよいが、遅延量の大きさを段階毎に区切っておいてもよい。その場合、画像遅延量Tddをどこまで細かく区切るかは設計事項であり、処理内容やリップシンクの精度等に応じて適宜に設定してよい。尚、遅延が無視できる場合は、その後の制御方法に応じて画像処理情報Tddとして遅延量をゼロに設定しておいたり、遅延格納情報Tddを送出しないように設定したりしてもよい。
制御部206は、通常の各部の統括機能に加えて、画像処理装置200の動作に際して、画像信号の経路から実行中の処理手順を判別する機能と、判別された処理手順に対応する画像遅延情報Tddを遅延情報メモリ207から選択する機能とを有している。更に、制御部206は、選択した画像遅延情報Tddを、I/F部201を通じてケーブル20に送出する機能を有している。
これら一連の判別、選択、送出動作は、制御部206自身のクロックに基づいて定期的に実行されてもよいし、判別動作により信号経路の変化(即ち、処理手順の切り替り)を検知し、これをトリガとして選択、送出動作を行うようにしてもよい。これらの各動作は、その他のタイミング制御に基づいて実行されてもかまわない。即ち、ここでは、制御部206が本発明の「判別手段」、「選択手段」の一具体例であり、制御部206とI/F部201とが、本発明の送出手段の一具体例を構成している。
図3において、DTV400は、画像処理装置200からケーブル11Aを介して入力される画像データを駆動信号に変換する駆動回路304と、駆動回路401により駆動される表示パネル部402とを備える。
尚、ここでは、画像処理装置200とDTV400とを別体として設けるようにしたが、画像処理装置200及びDTV400に代えて、これらが一体化された構成の表示装置を設けることもできる。
図4において、AVアンプ300は、IEEE1394方式のケーブル11を介してA&M方式で伝送されてきたデータを受信するためのI/F部301と、アナログ入力される音声信号にアナログ・ディジタル(AD)変換を施すAD変換器302と、音声データを遅延させる遅延バッファ303と、音声データに音声処理を施す音声処理部304と、音声データをアナログ変換するDA変換器(DAC)305と、音声信号の成分等を制御する音声制御部306と、CPU等からなり、遅延バッファ303に対する遅延時間設定等を行うと共に、全体を統括制御する制御部307と、制御部307を外部から制御するための操作部308と、動作状況や操作用のコマンド等を表示するための表示部309とを備える。また、AVアンプ300には、ケーブル12及び20の夫々との接続を行うためのアダプタ等の外部接続部350が、複数実装されている。
ここでは、これら外部接続部350が、本発明の「音声取得手段」の一具体例に対応している。また、音声処理部304、DAC305及び音声制御部306が、本発明の「音声処理手段」の一具体例に対応している。
制御部307は、I/F部301を通じてケーブル20から画像遅延情報Tddを受信する機能を有している。更に制御部307は、音声処理装置300による音声信号の遅延に関する音声遅延情報Tdaを予め保持しており、音声処理装置300の動作に際して、受信した画像遅延量Tdd及び音声遅延情報Tdaに基づいて音声信号に対する遅延量を定め、遅延バッファ303による音声遅延動作を制御する機能を有している。
即ち、ここでは、制御部307及びI/F部301が、本発明の「受信手段」の一具体例であり、制御部307及び遅延バッファ303が、本発明の「遅延手段」の一具体例を構成している。
尚、遅延バッファ303と同様のメモリは、通常のAVアンプも備えている。これらは、200msec程度の音声信号を記憶できる(遅延させることができる)。但し、通常のAVアンプは、音声遅延を手動で行うように構成されている。そこで、本実施例のAVアンプ300は、遅延バッファ303の遅延量を制御部307で設定して自動で音声遅延を行うように構成されている。
<画像音声処理システムの動作>
次に、この画像音声処理システムにおけるリップシンクに係る動作について、更に図5及び図6を参照して説明する。図5は、このシステム上でのリップシンクに係る動作手順を表している。図6は、各装置による動作を表している。
画像音声処理システムは、基本的に、DVDプレーヤ100で再生した画像信号と音声信号の夫々を、画像処理装置200、AVアンプ300の夫々で各種処理を施し、DTV400とスピーカ500とに送出して画像音声出力を得る、一連の動作を行う。その際、DVDプレーヤ100では、DVD再生部101で再生された音声データが遅延バッファ104に分岐入力され、MPEG−TS形式で出力される映像データの圧縮による遅延分だけ遅延される。そのため、この音声データは、MPEG形式の画像データと出力段階で同期していることになり、これらを出力に用いる場合には、DVDプレーヤ100内の遅延要素による映像信号と音声信号との時間ずれは考慮せずに済む(但し、この段階での同期処理は必ずしも必要ではない。画像処理に起因する成分が、全体の遅延量に占める割合が大きい場合や、以下に説明する第2実施例では、こうした構成を採らない)。
DVDプレーヤ100からは、I/F部105等のインターフェイス部を介して、画像データないし画像信号がケーブル11に、音声データないし音声信号がケーブル12に夫々出力される。
画像処理装置200では、I/F部201等のインターフェイス部を介して、ケーブル11から画像データないし画像信号が取得される。ここで取得された信号には画像処理部204で画像処理が施されるが、例えば、MPEG−TS形式のストリームとして取得された画像データの場合は前処理としてDEMUX202、MPEG復号化部203によるデコードが必要であるが、アナログ信号として取得された画像信号の場合はAD変換器205によるAD変換を施す必要がある。また、前述のように、画像データにも各種の信号形式があり、それに応じて画像処理部204における処理内容が異なる。即ち、画像処理装置200内では、取得される画像データないし画像信号の形式毎に処理手順が分かれており、画像データないし画像信号は、その別に応じた経路を通過することで必要な処理を受ける。
図5及び図6において、制御部206は、例えばこのような画像データないし画像信号の経路の変化等を“処理手順の切り替り”として検知すると(ステップS11:Yes)、これをきっかけとして実行中の処理手順を判別する(ステップS12)。この処理手順の切り替りは、画像処理装置200における、ユーザの操作(例えば、リモコンなど外部からの制御信号を含む)に伴う信号処理経路の変化や、LSIからの割り込み信号などによる、処理対象とする画像信号の変化として検出される。制御部206は更に、こうした信号経路の変化や信号形式の変化を、以降の遅延情報に係る動作を実行するためのトリガとして、現在の処理手順を判別する。尚、処理手順の切り替りが検知されなければ(ステップS11:No)、制御部206は遅延情報に係る動作をしない。
次に、制御部206は、遅延情報メモリ207を参照して、判別した処理手順に応じた画像遅延情報Tddを一意に選択する(ステップS13)。ここでは、画像遅延情報Tddを例えば、その処理手順を採る場合に画像信号ないし画像データが画像処理装置200に入力されて出力されるまでの時間(即ち、画像処理装置200による遅延量)として、予め遅延情報メモリ207に格納しておく。尚、前述のように、画像遅延情報Tddには他のパラメータを用いてもよい。
次に、制御部206は、AVアンプ300に転送すべく、選択して得られた画像遅延情報TddをI/F部201を通じてケーブル20に送出する(ステップS14)。
一方、AVアンプ300では、I/F部301等のインターフェイス部を介して、ケーブル12から音声データないし音声信号が取得される。ここで取得された信号には音声処理部304や音声制御部306で音声処理が施されるために、このAVアンプ300にも装置固有の遅延量が存在する。ここでは、そのような音声信号ないし音声データの遅延量が、音声遅延情報Tdaとして制御部307に予め格納されている。
図5及び図6において、制御部307は、I/F部301を介して、ケーブル20から画像遅延情報Tddを受信する(ステップS15)。制御部307は、受信した画像遅延情報Tddが、現在の設定値と異なっているか否かを判断し(ステップS16)、現在の設定値と異なる場合に(ステップS16:Yes)、この受信した画像遅延情報Tddと自身の音声遅延情報Tdaとに基づいて、遅延バッファ303における遅延量(Tdd+Tda)の設定を更新する(ステップS17)。受信した画像遅延情報Tddが現在の設定値と同じである場合は(ステップS16:No)、以降の動作は実行されない。
尚、ここで、遅延バッファ303に対して設定しようとするトータルの遅延量(Tdd+Tda)が、現在の設定値と同じ場合には、この更新処理をしないようにしてもよい。
遅延バッファ303は、こうして制御部307に設定された遅延量(Tdd+Tda)に基づいて、音声データを遅延させる(ステップS18)。この一連の処理は、例えば、画像音声処理システムが画像音声を出力する間、画像音声に関する通常の信号処理と同時並行して行われる。
以上の結果、AVアンプ300が最終的な画像音声の同期手段として機能し、画像信号の遅延が補償される。即ち、この画像音声処理システムは、画像処理装置200による画像出力とAVアンプ300による音声出力とを同期させる、所謂リップシンクを、自動で実現することができる。しかも、画像処理装置200が画像遅延情報Tddを経時的に見直すようにしたので、AVアンプ300での音声データの遅延量を常に適正化することができる。
因みに、通常のAVアンプは、オーディオディレイ用のメモリの遅延量を手動調整するように構成されている。そのため、正確な調整が難しく、使用者は、ある程度以上は違和感が多少残ってもあきらめてしまうことが多い。また、再生信号源が切り替る度に画像の遅延量が変わるので、その度に再調整が必要となるといった不便さがある。本実施例における画像音声処理システムは、こうした問題を解決することができ、快適な仕様環境を提供することができる。
また、ケーブル20のインターフェイス形式をケーブル11及び12とは別に定めるようにしたので、ケーブル11及び12のインターフェイス形式の自由度を犠牲にすることなく画像遅延情報Tddの送受を簡便に実現できる。よって、このシステムは、インターフェイス形式の点での制約が極めて少なく、高い汎用性を有している。また、画像処理装置200及びAVアンプ300も、通常の構成に多少の改変を加えるだけで実現でき、高い汎用性を有している。
尚、上記実施例では、画像処理装置200がAVアンプ300に画像遅延情報Tddを能動的に送出する場合について説明したが、それに加えて又は代えて、AVアンプ300の送信要求に応じて画像遅延情報Tddを受動的に送出するようにシステムを構成してもよい。以下に、そのような変形例を示す。
<第1変形例>
例えば、AVアンプ300におけるソース機器がDVDプレーヤ100からTVへ切り替わった場合等でも、画像処理装置200における画像信号の遅延量が変わるのでリップシンクの再調整が必要となる。即ち、AVアンプ300は、このようなソース機器の切り替わりをきっかけとして、画像遅延情報Tddを問い合わせるように構成できる。
図7において、AVアンプ300では、例えば制御部307の制御下で、ソース機器の変化に対応した入力信号の経路を切り替える操作がなされる。
次いで、制御部307は、画像処理装置200に向けた画像遅延情報取得要求を、I/F部301を通じてケーブル20に送出する。
画像処理装置200では、画像遅延情報取得要求を、制御部206がI/F部201を通じてケーブル20から受信する。そして、この画像遅延情報取得要求の受信をきっかけとして、画像遅延情報Tddを画像遅延情報取得応答として送り返す。以降は、第1実施例と同様に動作させることができる。
<第2変形例>
また、例えば一つのディスプレイに複数の画面を表示させる場合(所謂マルチ画面表示)において、一方の画面に対応する音声から別の画面の音声に切り換えたときも、画像信号の遅延量が変わるのでリップシンクの再調整が必要となる。即ち、マルチ画面表示では、画面によって画像信号の遅延量が異なることがある。通常のディスプレイドライバは、高画質化回路を一式しか搭載しておらず、一画面分しか対応できないからである。
従って、マルチ画面表示時における音声の切り換え等によっても、画像遅延情報Tddは変化することになる。こうした画像遅延情報Tddの変化は、例えばポーリングによる監視等により検知することができる。
図8において、AVアンプ300は、画像遅延情報取得要求を用いて、画像処理装置200をポーリングする。画像処理装置200は、画像遅延情報取得要求を受信する度に、画像遅延情報Tddを画像遅延情報取得応答として送り返す。AVアンプ300は、前回のポーリングから画像遅延情報Tddが変化していなければ、遅延量に関しては特に動作しない。
そのような状況下で、例えば操作部208やリモコン等を介した外部入力により、画像処理装置200に対して上記のマルチ画面操作が行われると、その結果、音声信号に対応する画像信号に変化が生じる。その後になされた画像遅延情報取得要求に対しては、画像処理装置200は、これまでとは異なる画像遅延情報Tddを送り返すことになる。
AVアンプ300では、この画像遅延情報Tddを受け取ると、制御部307が前回のポーリングからの画像遅延情報Tddの変化を検知し、遅延量(Tdd+Tda)を更新する。そして、遅延バッファ303は、更新された遅延量(Tdd+Tda)に基づいて音声データを遅延させる。
<第2実施例>
本発明の第2実施例について、図9から図12を参照して説明する。
第1実施例では、AVアンプ300は、外部機器の遅延情報としては専ら画像遅延情報Tddを参照するように構成されているが、本実施例では、DVDプレーヤ100からの遅延情報Tdpをも参照する場合について説明する。即ち、本実施例における画像音声処理システムの基本構成は、第1実施例と同様である。そこで、本実施例では、第1実施例と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略する。
(画像音声処理システムの構成)
本実施例の画像音声処理システムは、第1実施例の画像音声処理システムにおけるDVDプレーヤ100、AVアンプ300を、DVDプレーヤ100A、AVアンプ300Aに夫々代えて構成されている。DVDプレーヤ100Aは、遅延バッファ104が省かれ、遅延情報Tdpを予め格納する遅延情報メモリ110が制御部106に接続されている点で、DVDプレーヤ100とは異なっている。即ち、ここでは、AVアンプ300AがDVDプレーヤ100Aによる信号遅延も補償するように構成されることから、DVDプレーヤ100A内で画像と音声の同期を取る必要がない。
図9において、制御部106は、DVDプレーヤ100Aの動作に際して、画像データ及び音声データの経路から実行中の処理手順を判別する機能と、判別された処理手順に対応する信号遅延情報Tdpを遅延情報メモリ110から選択する機能とを有している。
但し、この信号遅延情報Tdpは、DVDプレーヤ100Aにおける画像データと音声データとの時間ずれとする。この時間ずれは、画像データ及び音声データの処理経路から、夫々の遅延量の差分として求めることができる。尚、遅延情報メモリ110が格納する情報は、その他にも種々の形態をとることができる。例えば、画像データの遅延量と音声データの遅延量とを、夫々の処理手順と対応させて格納してもよい。その場合の信号遅延情報Tdpは、選択された画像データの遅延量及び音声データの遅延量であってもよいし、これら2つの遅延量の差分であってもよい。
更に、制御部106は、選択した信号遅延情報Tdpを、I/F部105を通じてケーブル12に送出する機能を有している。即ち、DVDプレーヤ100Aが、本発明の「画像音声供給装置」の一例を構成している。そのうち、DVD再生部101が本発明の「再生手段」に、MPEG符号化部102、MUX103及びDAC109が本発明の「信号処理手段」に、外部接続部150が「供給手段」に、遅延情報メモリ110が「格納手段」に、制御部106が本発明の「判別手段」及び「選択手段」に、制御部106、I/F部105及び外部接続部150が本発明の「送出手段」に、夫々対応している。尚、ここでは、ケーブル12が本発明の「第3伝送路」に対応している。
また、本実施例の画像処理装置200は、画像遅延情報Tddに代えて、画像遅延情報Tdd’として画像処理装置200における画像データ(ないし画像信号)と音声データ(ないし音声信号)との時間ずれを生成するように構成されている。
図10において、AVアンプ300Aは、I/F部301を通じてケーブル12から信号遅延情報Tdpを受信する。ここでは、制御部307は、外部から取得された信号遅延情報Tdp及び画像遅延情報Tdd’と、自身の音声遅延情報Tdaとに基づいて遅延バッファ303における遅延量(Tdp+Tdd’+Tda))を設定するように構成されている。
(画像音声処理システムの動作)
次に、この画像音声処理システムにおけるリップシンクに係る動作について、更に、図11及び図12を参照して説明する。図11は、このシステム上でのリップシンクに係る動作手順を表している。図12は、各装置による動作を表している。
DVDプレーヤ100では、DVD再生部101で再生された画像データ、音声データに対し、出力形式に合わせて圧縮等の処理が施される。その際、信号形式毎に処理手順が分かれていることから、信号形式(処理手順)に応じて出力信号のDVDプレーヤ100Aによる遅延量が異なる。例えば、映像出力をアナログからディジタルに切り換えた場合には、遅延量はかなり顕著に変化する。また、音声データの圧縮方式はドルビーディジタルかDTSかなどのサラウンドフォーマット毎に異なっており、それによって音声信号の遅延量に変化が生じることがある。或いは、Blu-ray レコーダ/プレーヤのような機器であってプレーヤ側でデコードして画像信号を出力する場合は、再生する画像信号に変化(例えば、HDからSDへの切り換え)があれば、画像データの形式の違いに応じた遅延量の変化も想定される。
図11及び図12において、制御部106は、例えばこのような画像データないし画像信号の経路の変化等を“処理手順の切り替り”として検知すると(ステップS21:Yes)、これをきっかけとして実行中の処理手順を判別する(ステップS22)。この処理手順の切り替りは、DVDプレーヤ100における、ユーザの操作(例えば、リモコンなど外部からの制御信号を含む)に伴う信号処理経路の変化や、LSIからの割り込み信号などによる、処理対象とする信号の変化として検出される。制御部106は更に、こうした信号経路の変化や信号形式の変化を、以降の遅延情報に係る動作を実行するためのトリガとして、現在の処理手順を判別する。尚、処理手順の切り替りが検知されなければ(ステップS21:No)、制御部106は遅延情報に係る動作をしない。
次に、制御部106は、遅延情報メモリ110を参照して、判別した処理手順に応じた信号遅延量を一意に選択する(ステップS23)。ここでは、DVDプレーヤ100Aにおける画像データの遅延量と音声データの遅延量とを予め遅延情報メモリ110に格納しておく。制御部106は、画像データ、音声データの現在の処理手順から夫々に対応する遅延量を選択し、その差分を、信号遅延情報Tdpとする。
次に、制御部106は、AVアンプ300に転送すべく、得られた信号遅延情報TdpをI/F部201を通じてケーブル12に送出する(ステップS24)。また、画像処理装置200は、第1実施例と同様にして、画像遅延情報Tdd’をAVアンプ300Aに対して送出する。
一方、AVアンプ300では、制御部307が、I/F部301を介してケーブル12から信号遅延情報Tdpを受信する(ステップS25)。制御部307は、受信した信号遅延情報Tdpが、現在の設定値と異なっているか否かを判断し(ステップS26)、現在の設定値と異なれば(ステップS26:Yes)、遅延バッファ303における遅延量(Tdp+Tdd’+Tda)の設定を更新する(ステップS27)。受信した信号遅延情報Tdpが現在の設定値と同じである場合は(ステップS26:No)、以降の動作は実行されない。尚、ここで、遅延バッファ303に対して設定しようとするトータルの遅延量(Tdp+Tdd’+Tda)が、現在の設定値と同じ場合には、この更新処理をしないようにしてもよい。
遅延バッファ303は、こうして制御部307に設定された遅延量(Tdp+Tdd’+Tda)に基づいて、音声データを遅延させる(ステップS28)。
尚、ここでは、制御部307は、第1実施例と同様にして、ケーブル20から画像遅延情報Tdd’をも受信する。そして、画像遅延情報Tdd’に対しても上記同様、現在の設定値と異なる場合に遅延量(Tdp+Tdd’+Tda)の設定更新を行う。即ち、この場合のAVアンプ300は、DVDプレーヤ100、画像処理装置200の各機器から夫々出力される通知に伴って遅延量を再設定することになる。
以上の結果、AVアンプ300は最終的な画像音声の同期手段として機能し、画像処理装置のみならず、信号源であるDVDプレーヤ100Aによる信号遅延を考慮することにより、リップシンクを精度良く実行できる。
現状では、画像処理による画像信号の遅延が目立って大きいが、今後は5.1チャンネルを基本仕様とするドルビーディジタル(AC3:Audio Codec3)等よりも更に高音質化された圧縮音声信号方式が採用される場合が予想され、音声信号の圧縮及びデコードに際し、かなり大きな遅延が生じると考えられる。そのような場合には、DVDプレーヤやAVアンプにおける音声信号の遅延を考慮しなければ、的確なリップシンクが困難となる。本実施例は、そのような場合にも対応可能である。
尚、本実施例では、信号遅延情報Tdpをケーブル12により伝送するようにしたが、DVDプレーヤ100AとAVアンプ300Aとの間に、信号遅延情報Tdpの伝送用のケーブルを別途設けるようにしてもよい。その方が、システムとしての汎用性を高めることができる。
以上の第2実施例では、DVDプレーヤ100及び画像処理装置200の夫々が、信号遅延情報Tdp及び画像遅延情報Tdd’を能動的に送出する場合について説明したが、それに加えて又は代えて、AVアンプ300の送信要求に応じて信号遅延情報Tdp及び画像遅延情報Tdd’を受動的に送出するようにシステムを構成してもよい。以下に、そのような変形例を示す。
<第3変形例>
例えば、AVアンプ300Aにおけるソース機器が、DVDプレーヤ100AからTVへ切り替わった場合等に、AVアンプ300Aは、このようなソース機器の切り替わりをきっかけとして、信号遅延情報Tdpや画像遅延情報Tdd’を問い合わせるように構成できる。
図13において、AVアンプ300Aでは、例えば制御部307の制御下でソース機器の変化に対応した入力信号の経路を切り替える操作がなされる。
次いで、制御部307は、DVDプレーヤ100Aに向けた信号遅延情報取得要求と、画像処理装置200に向けた画像遅延情報取得要求とを、I/F部301を通じてケーブル12及びケーブル20に別々に送出する。
DVDプレーヤ100Aは、信号遅延情報取得要求を、制御部106がI/F部105を通じてケーブル12から受信する。ここでDVDプレーヤ100Aは、処理手順の切り替りをきっかけとして又は所定周期で更新しつつ、遅延量ないし信号遅延情報Tdpを常に制御部106に保持しているものとする。その状態で信号遅延情報取得要求が受信されると、制御部106は、受信をきっかけとして、信号遅延情報Tdpを信号遅延情報取得応答として送り返す。
画像処理装置200は、画像遅延情報取得要求を、制御部206がI/F部201を通じてケーブル20から受信する。この画像処理装置200もまた、処理手順の切り替りをきっかけとして又は所定周期で更新しつつ、遅延量ないし画像遅延情報Tdd’を常に制御部206に保持しているものとする。その状態で画像遅延情報取得要求が受信されると、制御部206は、受信をきっかけとして、画像遅延情報Tdd’を画像遅延情報取得応答として送り返す。
以降は、第2実施例と同様に動作させることができる。
尚、この第3変形例では、AVアンプ300Aは、ソース機器の切り替り、つまり処理対象となる音声信号の切り換わりをきっかけに各機器に遅延情報取得要求を送出するようにしたが、ポーリング等によって周期的に遅延情報取得要求を送出するような構成にしてもよい。ポーリングで遅延情報を監視する場合も、遅延情報を取得する度に更新するようにしてもよいが、この場合も、取得した遅延情報と前回分とを比べ、変化があった場合にだけ遅延量の更新処理を行うようにしてもよい。
以上の遅延情報に係る動作において機器間でやり取りする情報は、具体的には、以下に示すコマンドを使って実現することができる。
図14において、画像遅延情報取得要求ないし信号遅延情報取得要求は、定義コマンドのopcode(オペコード)を示すDELAY TIME 、オペコードに対する副次的な機能を示すsubfunction、画像信号の送受に関する情報を示すvideo_interface_information、及び、画像信号の送受に関する情報を示すaudio_interface_informationから構成される。尚、operand[5]、[6]のフィールドの値は、この場合はFF16とされる。
AV/Cコマンドには、Control コマンド、Status コマンド、及びNotify コマンドのコマンドタイプが存在するが、図15に図示するDELAY TIMEコマンドでは、Status コマンド及びNotify コマンドにのみ定義されている。リップシンクを合わせる必要のある画像音声処理システム内の機器は、DELAY TIMEコマンドを機器に実装する必要があるが、それ以外の機器は実装する必要はない。この意味で、DELAY TIMEのサポートレベルはオプション扱いとなる。
subfunction は、オペコードに対する副次的な機能を示すフィールドであり、DELAY TIMEコマンドでは、図16のように、INPUT、OUTPUTを定義する。これにより、受信側は情報の送信元とのシステム上の接続関係を認識できる。ここでは、INPUTがシステム上のシンク機器として、OUTPUTがシステム上のソース機器として、夫々構成されることを意味している。尚、ここでは、subfunction及びvideo_interface_inforation、audio_interface_informationが、本発明の「識別情報」の一具体例に対応している。
video_interface_information、及びaudio_interface_informationの各フィールドは、図17のようにinterface_typeと、signal_statusとからなる。interface_typeは、受信側と送信元との間の物理的な接続形式を示すフィールドであり、例えば、図18のようにIEEE1394、HDMI等の各種の接続方式を識別するように構成される。signal_statusは、遅延量の取得を要求した際の信号処理の状況を示すフィールドであり、遅延情報取得要求においては、その値はFF16とされる。因みに、signal_statusは、遅延量が確定できた場合のみ、後述のAV/Cレスポンスで応答される。
このような遅延情報取得要求に対する応答は、以下のように記述することができる。
図19において、画像遅延情報取得応答ないし信号遅延情報取得応答は夫々、本発明の「画像遅延情報」及び「信号遅延情報」の一具体例であり、定義コマンドのopcode(オペコード)を示すDELAY TIME 、オペコードに対する副次的な機能を示すsubfunction、画像信号の送受に関する情報を示すvideo_interface_information、及び、画像信号の送受に関する情報を示すaudio_interface_information、そしてdelay_time_difference から構成される。これらの遅延情報取得応答は、遅延情報取得要求では空の状態であったdelay_time_differenceに、遅延量が書き込まれたものである。例えば、delay_time_differenceには、遅延量として、要求を受信した機器における画像信号の遅延量と音声信号の遅延量との差分値が書き込まれる。
また、応答時には、video_interface_information、及びaudio_interface_informationの夫々におけるsignal_statusには、例えば図20のように、遅延量取得時の処理状況や信号形式を識別するための情報が書き込まれる。尚、ここでは、signal_statusが本発明の「処理状況情報」の一具体例に対応している。
このようなコマンドを用いることにより、遅延情報取得要求の送信元であるAVアンプ300Aは、遅延情報取得応答を受信することによって、遅延量の他に、その遅延情報が対象機器のどの入出力端子における情報なのか、その入出力端子における信号経路及び信号処理の状況等の周辺情報まで取得することができる。そして、これらの周辺情報を活用して遅延バッファ303における音声信号の遅延量を設定すれば、精度の高いリップシンクが可能となる。
図21は、図13のシステム動作における、status commandによる要求/応答の様子を表している。AVアンプ300Aは、DVDプレーヤ100A及び画像処理装置200に対してDELAY TIME Status Command を送出する。この場合、DVDプレーヤ100Aに対するDELAY TIME Status Commandは、subfunction がOUTPUT 、画像信号用の(即ち、video_interface_informationの)interface_typeはHDMI、音声信号用の(即ち、audio_interface_informationの)interface_typeはIEEE1394である。また、画像処理装置200に対するDELAY TIME Status Commandは、subfunction がINPUT 、画像信号用のinterface_typeはHDMI、音声信号用のinterface_typeはignoreである。即ち、画像処理装置200には音声信号用の接続は存在しないので、このフィールドは無視する。
これに対し、DVDプレーヤ100A及び画像処理装置200は、AVアンプ300Aに対してDELAY TIME Status Response を夫々送出する。DVDプレーヤ100Aの応答の一例では、画像信号処理に際した(即ち、video_interface_informationの)signal_status も、音声信号処理に際した(即ち、audio_interface_informationの)signal_status もprocessing と、現在実行中の処理に対する遅延量が取得されたことを意味し、delay_time_differenceの遅延量が−10msecである。これは、DVDプレーヤ100Aでは、音声信号が画像信号より相対的に10msec遅れていることを表している。
また、画像処理装置200の応答の一例では、画像信号処理に際したsignal_status はprocessingであるが、音声信号処理に際したsignal_status はdon’t care である。delay_time_differenceの遅延量は、80msecである。これは、画像処理装置200では、画像信号が音声信号より相対的に80msec遅れていることを表している。
AVアンプ300Aは、これらの応答から、遅延量が正しく取得されたことを確認すると共に、音声信号に対する画像信号の遅延量へのDVDプレーヤ100Aと画像処理装置200との寄与分として、70msecを計上する。
<第4変形例>
第3変形例では、機器間でやり取りする情報がstatus command で定義された場合について説明したが、次に、notify command で定義する場合について説明する。
notify commandによる要求及び応答の各フィールドの構造は、DELAY TIME status command及びDELAY TIME status responseと同様である(図14及び図19を参照)。但し、DELAY TIMEフィールドには、notify command で定義されていることが示される。
図22は、図13のシステム動作における、notify commandによる要求/応答の様子を表している。AVアンプ300Aは、DVDプレーヤ100A及び画像処理装置200に対してDELAY TIME Notify Command を送出する。尚、AVアンプ300Aは、これ以前にDVDプレーヤ100Aより、delay_time_differenceの遅延量が−10msecであるという応答を受け取っている状態にあるものとする(例えば、第3変形例を参照)。
これに対し、DVDプレーヤ100A及び画像処理装置200は、AVアンプ300Aに対してDELAY TIME Notify Response を夫々送出する。ここでDELAY TIME Notify Response は、要求を受け取った旨を通知するために各機器から送出される。各機器は、とりあえずDELAY TIME Notify Responseを送出し、その後、内部で遅延量に変化が生じたことが判別された時点で、改めてDELAY TIME Notify Responseを返答する。
図示の場合では、DVDプレーヤ100Aは、要求を受け取った旨を通知するDELAY TIME Notify Response(INTERIM)のみ送出し、その後は機器内で遅延量の変化がないために何の応答もしていない。一方、画像処理装置200は、DVDプレーヤ100Aと同様に、まず要求を受け取った旨を通知するDELAY TIME Notify Response(INTERIM)を送出したが、その後、受信する画像信号の切り替りや、ユーザの操作等によって画像信号の遅延量に変化が生じると、前述のようにして画像遅延量を選択し、それに基づいて画像遅延情報TddをDELAY TIME Notify Response(CHANGED)として生成し、AVアンプ300Aに出力する。
画像処理装置200の応答の一例では、画像信号処理に際したsignal_status はprocessingであるが、音声信号処理に際したsignal_status はdon’t care である。そして、delay_time_differenceの遅延量は、100msecである。これは、画像処理装置200では、画像信号が音声信号より相対的に100msec遅れていることを表している。
AVアンプ300Aは、これらの応答から、遅延量が正しく取得されたことを確認すると共に、音声信号に対する画像信号の遅延量へのDVDプレーヤ100Aと画像処理装置200との寄与分として、90msecを計上する。
このように、DVDプレーヤ100Aや画像処理装置200が能動的に遅延情報の変化を通知する場合、AV/Cコマンドではnotify commandとして実装される。notify commandは、通知を要求する機器(ここでは、AVアンプ300A)が発行するnotify commandを受け取った機器(ここでは、DVDプレーヤ100A及び画像処理装置200)は、まずその通知要求を受け入れるか否かの応答をする。これらの受信機器は、その後、要求に関わる情報の変化があった際に、変化した情報を再度の応答により通知する。
この方法によれば、遅延情報の変化を随時ポーリングして監視する必要がないことから、機器内部のCPUの処理負荷を軽減し、1394バス上のトラフィックを軽減できる。
<第5変形例>
以上に説明したコマンドは、上記の実施例以外にも本発明に係る画像音声処理システムに広範に適用することができる。
図23において、画像音声処理システムは、AVアンプ300BとTV受像機160とで構成されている。TV受像機160では、内部のチューナで受信されたTV信号が画像信号と音声信号とに分離され、画像信号は、TV受像機160自身で処理が施されてパネル150aに送出される。一方、分離された音声信号は、AVアンプ300Bに供給される。即ち、TV受像機160は、本発明の「画像処理装置」及び「画像音声供給装置」の一具体例に対応している。
この場合に、AVアンプ300BとTV受像機160とは、IEEE1394ないしHDMIによるケーブル21で接続されている。即ち、ケーブル21が本発明の「第1伝送路」、「第2伝送路」及び「第3伝送路」の具体例に対応している。但し、TV受像機160側の遅延情報をAVアンプ300Bに送出するためのケーブルを、音声信号供給用のケーブルとは別途用意してもよい。
このような画像音声処理システムでの遅延情報に係る動作は、例えばコマンドを使って実現することができる。
図24において、AVアンプ300Bは、例えば制御部307の制御下で、TV受像機160の変化に対応した入力信号の経路を切り替える操作がなされる。処理手順の切り替りは、TV受像機160における、ユーザの操作(例えば、リモコンなど外部からの制御信号を含む)に伴う信号処理経路の変化や、LSIからの割り込み信号などによる、処理対象とする信号の変化として検出される。
次に、AVアンプ300Bは、TV受像機160に対してDELAY TIME Status Command を送出する。この場合、TV受像機160に対するDELAY TIME Status Commandは、subfunction がOUTPUT 、画像信号用の(即ち、video_interface_informationの)interface_typeはignore、音声信号用の(即ち、audio_interface_informationの)interface_typeはIEEE1394である。
これに対し、TV受像機160は、AVアンプ300Bに対してDELAY TIME Status Response を送出する。図示した応答例では、画像信号処理に際したsignal_status はdon’t care であるが、音声信号処理に際したsignal_status はprocessingである。delay_time_differenceの遅延量は、80msecである。これは、TV受像機160では、画像信号が音声信号より相対的に80msec遅れていることを表している。
AVアンプ300Bは、応答から遅延量が正しく取得されたことを確認すると共に、音声信号に対する画像信号の遅延量へのTV受像機160の寄与分として、80msecを計上する。
以下、画像音声処理システムの構成に関する実施例について、図25から図29を参照して説明する。
<第3実施例>
上記実施例では、機器同士が1対1に接続されるケーブルを複数使ってシステムを構築するようにしたが、本発明の伝送路はネットワークとして構築することができる。
図25において、そのような場合の一例として、DVDプレーヤ100、画像処理装置200、及びAVアンプ300が、シリアルバス30によって相互接続されている。尚、この場合は、シリアルバス30が本発明の「第1伝送路」、「第2伝送路」及び「第3伝送路」に対応する。
<第4実施例>
また、本発明の伝送路は、ネットワーク以外の接続形態をとることもできる。
図26において、そのような一具体例として、DVDプレーヤ100とAVアンプ300とがHDMI40aで接続され、AVアンプ300と画像処理装置200とがHDMI40bで接続されている。この場合には、AVアンプ300は、DVDプレーヤ100から受信した画像信号を画像処理装置200へ再送出することになる。このように、1対1の接続であっても複数の機器相互間の信号の送受は実現される。尚、この場合、HDMI40a及び40bが本発明の「第1伝送路」、「第2伝送路」及び「第3伝送路」に対応する。
<第5実施例>
また、DVDプレーヤ、画像処理装置、及びAVアンプは、夫々複数接続されていてもよい。
図27においては、DVDプレーヤ100a及び100bが夫々、画像処理装置200及びAVアンプ300に接続されている。この場合、画像音声出力に際して、画像処理装置200及びAVアンプ300は、DVDプレーヤ100a及び100bのいずれか一方からしか信号を受信しないし、その信号の供給先は特定可能である。例えば、IEEE1394 A&M/Pの場合、AVアンプ300は、Input Selector でDVDプレーヤ100a及び100bのいずれかを選択してコネクションを張るので、機器間で混乱するおそれがなく、特に問題なく動作可能である。従って、AVアンプ300は、DVDプレーヤ100a及び100bのうち現在の信号源である方から、信号遅延情報Tdp1又はTdp2を間違いなく取得することができる。
<第6実施例>
図28においては、DVDプレーヤ100に、画像処理装置200a及び200bが接続されている。画像処理装置200a及び200bは、夫々、別のディスプレイ400a及び400bに接続されている。具体的な実施態様としては、PDPとプロジェクタの投影機、或いは、自動車内の前部座席側と後部座席側とに分けて設置された液晶パネルなどが挙げられる。
このようにディスプレイ(即ち、画像処理装置)が複数台ある場合は、どの画像処理装置の画像遅延情報を利用するかという問題が生じる。このような場合には、例えば、ディスプレイを切り換えて使う(常に1台だけを駆動させる)ようにする、いずれか1台をリップシンク調整用に指定できるようにする、画像遅延情報のプリセット値を設定するなどとすればよい。
<第7実施例>
図29においては、DVDプレーヤ100に、AVアンプ300a及び300bが接続されている。AVアンプ300a及び300bは、夫々、別の音声出力機器500a及び500bに接続されている。具体的な実施態様としては、スピーカとヘッドホンなどが挙げられる。
この場合は、AVアンプ300a及び300bは夫々独立に駆動され、個別に遅延情報を取得すればよいので、特に問題なく動作可能である。
本発明は、上述した実施例、その変形例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像処理装置、音声処理装置、画像音声供給装置、及び画像音声処理システム、並びに画像音声同期方法もまた本発明の技術思想に含まれる。
例えば、上記実施例において遅延情報メモリ207や遅延情報メモリ110に格納される情報には、遅延量の他に遅延補償に用いられる情報を含めておいてもよい。
また、第1及び第2実施例では、遅延情報メモリから取得した画像遅延情報ないし信号遅延情報をそのままAVアンプに送出する場合について説明したが、取得された画像遅延情報ないし信号遅延情報に、AVアンプに送出する前の段階で、遅延情報メモリから取得した情報以外の情報、例えばその画像遅延情報ないし信号遅延情報の選択時刻、画像処理装置ないしDVDプレーヤにおける信号処理状況、システムにおけるAVアンプと画像処理装置ないしDVDプレーヤとの接続経路等、遅延保障に用いられる情報を含めるようにしてもよい。
また、遅延情報メモリ207又は遅延情報メモリ110には遅延量を格納しておき、そのうちの一つを選択した場合に、前回選択した遅延量との差分ΔTddないしΔTdpを、画像遅延情報Tddないし信号遅延情報Tdpとするようにしてもよい。
また、AVアンプ300が保有する自身の音声遅延情報Tdaは、一意に定められていてもよいが、画像遅延情報Tddや信号遅延情報Tdpと同様に複数準備しておき、適宜選択するようにしてもよい。音声処理においても、取得される音声信号の形式に応じて必要な処理が多少異なってくる。例えば、音声信号はサラウンドフォーマット毎に圧縮方式が異なるため、デコード方式も異なる、更に、機器独自のサラウンド効果を与えるために信号を加工することもある。即ち、音声処理についても、信号形式に応じて処理手順が異なることがあり、音声信号の遅延量(即ち、音声遅延量)は複数存在することになる。そのような場合には、音声処理装置も、実行中の処理手順を判別し、判別された処理手順に対応する音声遅延量を格納情報から選択するように構成されることが好ましい。
更に、上記実施例では、実行中の処理手順に応じて、遅延情報メモリから画像遅延情報ないし信号遅延情報を取得する場合について説明したが、本発明の画像遅延情報生成手段又は信号遅延情報生成手段は、所定周期のクロックや音声処理装置からの要求を受ける度に、実行中の処理における信号遅延を実測するようにしてもよい。
尚、上記実施例等においては、各機器間をケーブルで接続するようにしたが、本発明の伝送路は通信媒体であればよく、本発明の画像音声処理システム内における装置間の接続は、IEEE802.11e のような無線LAN(wireless Local Area Network)やBluetooth(R)等によるワイヤレス方式を採ってもよい。
本発明に係る画像処理装置、音声処理装置、画像音声供給装置、及び画像音声処理システム、並びに画像音声同期方法は、機器間の接続方式の違いにも柔軟に対応しつつリップシンクの常時自動調整が可能な例えば、AVアンプ等の各種機器に利用可能である。


Claims (36)

  1. 音声信号に対して時系列的な対応関係にある画像信号を取得する画像取得手段と、
    前記取得された画像信号に、該画像信号の形式に応じた処理手順で表示用の画像処理を施す画像処理手段と、
    前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含んだ画像遅延情報を生成する画像遅延情報生成手段と、
    前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置に、前記画像遅延情報を送出する送出手段と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記音声処理装置とは別体として構成されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の画像処理装置。
  3. 前記音声処理装置が、少なくとも前記画像信号及び前記音声信号が供給される第1伝送路から前記音声信号を取得すると共に、
    前記画像取得手段は、前記第1伝送路から前記画像信号を取得し、前記送出手段は、前記音声処理装置に向けて前記画像遅延情報を前記音声処理装置との間に介在する第2伝送路に送出する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像遅延情報生成手段は、
    前記画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含む格納情報を、前記処理手順と対応させて予め格納する格納手段と、
    前記画像処理に際して前記実行中の又は実行しようとする処理手順を判別する判別手段と、
    前記判別された処理手順に対応する前記格納情報を、前記格納手段を参照して選択する選択手段と
    を含み、
    前記画像遅延情報を、前記選択された格納情報を含む情報として生成することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記判別手段の判別結果に基づいて前記処理手順の切り替わりを検知し、前記選択手段及び前記送出手段を、前記切り替わり後の処理手順と対応する前記画像遅延情報を送出するように制御する第1制御手段
    を更に備えることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の画像処理装置。
  6. 前記音声処理装置から送られてくる前記画像遅延情報の送信要求を受信する受信手段と、
    前記選択手段及び前記送信手段を、前記送信要求に応じて前記画像遅延情報を送出するように制御する第2制御手段と
    を更に備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像遅延情報生成手段は、
    前記画像遅延情報に、前記画像処理の実行状況を示す処理状況情報を含めることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像遅延情報生成手段は、
    前記画像遅延情報に、少なくとも前記画像信号の入出力経路を識別するための識別情報を含めることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の画像処理装置。
  9. 画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号を取得する音声取得手段と、
    前記取得された音声信号に、出力用の音声処理を施す音声処理手段と、
    前記画像信号に表示用の画像処理を施す画像処理装置から送出される、前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含む画像遅延情報を受信する受信手段と、
    前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる遅延手段と
    を備えたことを特徴とする音声処理装置。
  10. 前記画像処理装置とは別体として構成されていることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の音声処理装置。
  11. 前記画像処理装置が、少なくとも前記画像信号及び前記音声信号が供給される第1伝送路から前記音声信号を取得すると共に、
    前記音声取得手段は、前記第1伝送路から前記音声信号を取得し、前記受信手段は、前記映像処理装置との間に介在する第2伝送路から前記画像遅延情報を受信する
    ことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の音声処理装置。
  12. 前記遅延手段は、前記受信手段が前記画像遅延情報を受信する度に前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号の遅延量を更新することを特徴とする請求の範囲第9項に記載の音声処理装置。
  13. 前記画像遅延情報の送信を要求する送信要求を前記画像処理装置に送出する第1送信手段を更に備えたことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の音声処理装置。
  14. 前記実行中の又は実行しようとする音声処理に伴って生じる前記音声信号の遅延量を含んだ音声遅延情報を生成する音声遅延情報生成手段を更に備え、
    前記遅延手段は、前記音声遅延情報にも基づいて前記音声信号を遅延させることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の音声処理装置。
  15. 前記画像遅延情報は、前記画像処理の実行状況を示す処理状況情報を含むことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の音声処理装置。
  16. 前記画像遅延情報は、少なくとも前記画像信号の入出力経路を識別するための識別情報を含むことを特徴とする請求の範囲第9項に記載の音声処理装置。
  17. 画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とを供給用の信号処理後に供給する画像音声供給装置から、前記音声信号を取得する音声取得手段と、
    前記取得された音声信号に、出力用の音声処理を施す音声処理手段と、
    前記画像音声供給装置から送出される、前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含む信号遅延情報を受信する受信手段と、
    前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された信号遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる遅延手段と
    を備えたことを特徴とする音声処理装置。
  18. 前記画像音声供給装置とは別体として構成されていることを特徴とする請求の範囲第17項に記載の音声処理装置。
  19. 前記画像音声供給装置が、前記画像信号及び前記音声信号を第1伝送路に供給すると共に、
    前記音声取得手段は、前記第1伝送路から前記音声信号を取得し、前記受信手段は、前記映像音声供給装置との間に介在する第3伝送路から前記信号遅延情報を受信する
    ことを特徴とする請求の範囲第17項に記載の音声処理装置。
  20. 前記遅延手段は、前記受信手段が前記信号遅延情報を受信する度に前記受信された信号遅延情報に基づいて前記音声信号の遅延量を更新することを特徴とする請求の範囲第17項に記載の音声処理装置。
  21. 前記遅延情報の送信を要求する送信要求を前記画像音声供給装置に送出する第2送信手段を更に備えたことを特徴とする請求の範囲第17項に記載の音声処理装置。
  22. 前記実行中の又は実行しようとする音声処理に伴って生じる前記音声信号の遅延量を含んだ音声遅延情報を生成する音声遅延情報生成手段を更に備え、
    前記遅延手段は、前記音声遅延情報にも基づいて前記音声信号を遅延させることを特徴とする請求の範囲第17項に記載の音声処理装置。
  23. 前記信号遅延情報は、前記信号処理の実行状況を示す処理状況情報を含むことを特徴とする請求の範囲第17項に記載の音声処理装置。
  24. 前記信号遅延情報は、前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の入出力経路を識別するための識別情報を含むことを特徴とする請求の範囲第17項に記載の音声処理装置。
  25. 画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが記録された記録媒体から前記画像信号及び音声信号を再生する再生手段と、
    前記再生された画像信号及び音声信号に対して夫々の信号形式に応じた処理手順で供給用の信号処理を施す信号処理手段と、
    前記信号処理後の画像信号及び音声信号の夫々を、前記画像信号に表示用の画像処理を施す画像処理装置及び前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置に供給する供給手段と、
    前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含む信号遅延情報を生成する信号遅延情報生成手段と、
    前記信号遅延情報を、前記音声処理装置に送出する送出手段と
    を備えたことを特徴とする画像音声供給装置。
  26. 前記音声処理装置とは別体として構成されていることを特徴とする請求の範囲第25項に記載の画像音声供給装置。
  27. 前記供給手段は、前記信号処理後の前記画像信号及び前記音声信号の夫々を、前記画像処理装置及び前記音声処理装置の夫々との間に介在する第1伝送路に供給し、
    前記送出手段は、前記音声処理装置に向けて前記信号遅延情報を前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路に送出する
    ことを特徴とする請求の範囲第25項に記載の画像音声供給装置。
  28. 前記信号遅延情報生成手段は、
    前記信号処理に伴って生じる前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含む格納情報を前記処理手順と対応させて予め格納する格納手段と、
    前記信号処理に際して前記実行中の又は実行しようとする処理手順を、前記少なくとも一方について判別する判別手段と、
    前記判別された処理手順に対応する前記格納情報を、前記格納手段を参照して選択する選択手段と
    を含み、
    前記信号遅延情報を、前記選択された格納情報を含む情報として生成することを特徴とする請求の範囲第25項に記載の画像音声供給装置。
  29. 前記判別手段の判別結果に基づいて前記処理手順の切り替わりを検知し、前記選択手段及び送出手段を、前記切り替わり後の処理手順と対応する前記信号遅延情報を送出するように制御する第3制御手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第28項に記載の画像音声供給装置。
  30. 前記音声処理装置から送られてくる前記信号遅延情報の送信要求を受信する受信手段と、前記送信手段を、前記送信要求に応じて前記信号遅延情報を送出するように制御する第4制御手段とを更に備えることを特徴とする請求の範囲第25項に記載の画像音声供給装置。
  31. 前記信号遅延情報生成手段は、
    前記信号遅延情報に、前記信号処理の実行状況を示す処理状況情報を含めることを特徴とする請求の範囲第25項に記載の画像音声供給装置。
  32. 前記信号遅延情報生成手段は、
    前記信号遅延情報に、前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の入出力経路を識別するための識別情報を含めることを特徴とする請求の範囲第25項に記載の画像音声供給装置。
  33. 画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記第1伝送路から取得される前記画像信号に対して表示用の画像処理を施す画像処理装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置と、前記画像処理装置と前記音声処理装置との間に介在する第2伝送路とを含み、
    前記画像処理装置と前記音声処理装置とは夫々、前記画像信号と前記音声信号とを前記第1伝送路から取得すると共に、
    前記画像処理装置は、前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含んだ画像遅延情報を生成し、該画像遅延情報を前記音声処理装置に向けて前記第2伝送路に送出し、
    前記音声処理装置は、前記第2伝送路を介して前記画像処理装置から送出された前記画像遅延情報を受信し、前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる
    ことを特徴とする画像音声処理システム。
  34. 画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記画像信号と前記音声信号とを供給用の信号処理を施して前記第1伝送路に供給する画像音声供給装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置と、前記画像音声供給装置と前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路とを含み、
    前記画像音声供給装置は、前記信号処理後の画像信号及び音声信号の夫々を前記第1伝送路に供給すると共に、前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる、前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含んだ信号遅延情報を生成し、該信号遅延情報を前記第3伝送路に送出し、
    前記音声処理装置は、前記第1伝送路を介して前記音声信号を取得し、該取得した音声信号に出力用の音声処理を施すと共に、前記第3伝送路を介して前記信号遅延情報を受信し、前記受信された信号遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させる
    ことを特徴とする画像音声処理システム。
  35. 画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記第1伝送路から取得される前記画像信号に対して表示用の画像処理を施す画像処理装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置とを含むシステムにおいて前記画像信号と前記音声信号とを同期させるための画像音声同期方法であって、
    前記画像処理装置と前記音声処理装置との間に介在する第2伝送路を構築するステップと、
    前記実行中の又は実行しようとする画像処理に伴って生じる前記画像信号の遅延量を含んだ画像遅延情報を生成するステップと、
    該取得された画像遅延情報を、前記音声処理装置に向けて前記第2伝送路に送出するステップと、
    前記画像処理装置と前記音声処理装置とが夫々前記第1伝送路から前記画像信号と前記音声信号とを取得するステップと、
    前記音声処理装置が、前記第2伝送路を介して前記画像処理装置から送出された前記画像遅延情報を受信するステップと、
    前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された画像遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させるステップと
    を含むことを特徴とする画像音声同期方法。
  36. 画像信号と該画像信号に対して時系列的な対応関係にある音声信号とが少なくとも供給される第1伝送路と、前記画像信号と前記音声信号とを供給用の信号処理を施して前記第1伝送路に供給する画像音声供給装置と、前記第1伝送路から取得される前記音声信号に出力用の音声処理を施す音声処理装置と、前記画像音声供給装置と前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路とを含むシステムにおいて前記画像信号と前記音声信号とを同期させるための画像音声同期方法であって、
    前記画像音声供給装置と前記音声処理装置との間に介在する第3伝送路を構築するステップと、
    前記実行中の又は実行しようとする信号処理に伴って生じる前記画像信号及び前記音声信号の少なくとも一方の遅延量を含んだ信号遅延情報を生成するステップと、
    該取得された信号遅延情報を、前記音声処理装置に向けて前記第3伝送路に送出するステップと、
    前記画像音声供給装置に、前記信号処理後の前記画像信号及び音声信号を前記第1伝送路に供給させるステップと、
    前記画像処理装置と前記音声処理装置とが夫々前記第1伝送路から前記画像信号と前記音声信号とを取得するステップと、
    前記音声処理装置が、前記第3伝送路を介して前記画像音声供給装置から送出された前記遅延情報を受信するステップと、
    前記画像信号と前記音声信号との時間差を補償するために前記受信された遅延情報に基づいて前記音声信号を遅延させるステップと
    を含むことを特徴とする画像音声同期方法。

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