JPWO2005114105A1 - 位置推定装置 - Google Patents
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Abstract
位置推定装置において、受信機1が人工衛星を捕捉可能な間、情報取得/記憶部3は、受信機1から得られる現在位置と、各圧力センサ2R及び2Lの出力値とを取得した後、ユーザの移動速度及び移動方向と、取得した出力値とを少なくとも記憶する。また、前記位置推定装置はさらに、受信機1が人工衛星を捕捉不能な間、ロケータ4は、各センサ2R及び2Lから取得した出力値と、情報取得/記憶部3が記憶する出力値とに基づいて、情報取得/記憶部3からユーザの移動速度及び移動方向を取り出す。その後、ロケータ4は、取り出した移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する。
Description
本発明は、位置推定装置に関し、より特定的には、歩行者のナビゲーションのために現在位置を推定する位置推定装置に関する。
近年、歩行者用のナビゲーション装置が市場に出回っている。このようなナビゲーション装置は、大抵の場合、GPS(Global Positioning System)の受信機を使って、複数の人工衛星からの情報に基づいて、歩行者の現在位置を定期的に特定する(いわゆる電波航法)。歩行者を道案内するために、ナビゲーション装置は典型的には、特定した現在位置を示すマークを、現在位置周辺の地図画像上に重畳し、その結果得られる画像をディスプレイ上に表示する。
しかしながら、ユーザは、地下又は屋内のように、人工衛星からの電波が届かない場所を移動することもある。このような場合、従来のナビゲーション装置は、電波航法により、歩行者の現在位置を特定することができないという問題点がある。
それ故に、本発明は、人工衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる位置推定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面は、位置推定装置であって、人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する受信機と、ユーザの右足が通路に加える圧力を検出する右側圧力センサと、ユーザの左足が通路に加える圧力を検出する左側圧力センサと、受信機が人工衛星を捕捉可能な間、所定の情報を取得する情報取得/記憶部とを備える。ここで、情報取得/記憶部は、受信機から得られる現在位置と、各圧力センサの出力値とを取得し、また、受信機から得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、取得した出力値とを少なくとも記憶する。位置推定装置はさらに、受信機が人工衛星を捕捉不能な間、各センサからの出力値を取得するロケータを備える。ここで、ロケータは、各センサから取得した出力値と、情報取得/記憶部が記憶する出力値とに基づいて、情報取得/記憶部からユーザの移動速度及び移動方向を取り出し、さらに、取り出した移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する。
ロケータは好ましくは、情報取得/記憶部が記憶する出力値の中から、各センサから取得した出力値に相関するものを選択し、その後、選択した出力値と共に、情報取得/記憶部に記憶されている移動速度及び移動方向を取り出す。
ロケータは好ましくは、情報取得/記憶部が記憶する出力値の時間波形から、各センサから取得した出力値の時間波形に相関するものを選択する。
ロケータは典型的には、取り出した移動速度及び移動方向のそれぞれを積算して、ユーザの現在位置を推定する。
各センサは好ましくは、1対の靴の各靴底に配される。また、各センサは典型的にはピエゾ素子を含む。
また、本発明の第2の局面は、位置推定方法であって、人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する測位ステップと、ユーザの各足が通路に加える圧力を検出する検出ステップと、人工衛星を捕捉可能な間、測位ステップで得られる現在位置と、検出ステップで検出された圧力値とを取得する第1の取得ステップと、測位ステップで得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、第1の取得ステップで得られる圧力値とを少なくとも記憶する記憶ステップと、人工衛星を捕捉不能な間、検出ステップで得られる圧力値を取得する第2の取得ステップと、第2の取得ステップで取得された圧力値と、記憶ステップで記憶された圧力値とに基づいて、記憶ステップで記憶されたユーザの移動速度及び移動方向を取り出し第3の取得ステップと、第3の取得ステップで得られた移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する位置推定ステップとを備える。
上記第1及び第2の局面によれば、人工衛星を捕捉可能な間に、電波航法により現在位置を取得するとともに、ユーザの各足が通路に加える圧力値を取得する。このような情報を参照して、人工衛星を捕捉不能な間に取得される圧力値に基づいて、ユーザの現在位置が推定される。これによって、人工衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる位置推定装置を提供することが可能となる。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、以下に述べる本発明の詳細な説明を添付の図面とともに理解したとき、より明らかになる。
それ故に、本発明は、人工衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる位置推定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面は、位置推定装置であって、人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する受信機と、ユーザの右足が通路に加える圧力を検出する右側圧力センサと、ユーザの左足が通路に加える圧力を検出する左側圧力センサと、受信機が人工衛星を捕捉可能な間、所定の情報を取得する情報取得/記憶部とを備える。ここで、情報取得/記憶部は、受信機から得られる現在位置と、各圧力センサの出力値とを取得し、また、受信機から得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、取得した出力値とを少なくとも記憶する。位置推定装置はさらに、受信機が人工衛星を捕捉不能な間、各センサからの出力値を取得するロケータを備える。ここで、ロケータは、各センサから取得した出力値と、情報取得/記憶部が記憶する出力値とに基づいて、情報取得/記憶部からユーザの移動速度及び移動方向を取り出し、さらに、取り出した移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する。
ロケータは好ましくは、情報取得/記憶部が記憶する出力値の中から、各センサから取得した出力値に相関するものを選択し、その後、選択した出力値と共に、情報取得/記憶部に記憶されている移動速度及び移動方向を取り出す。
ロケータは好ましくは、情報取得/記憶部が記憶する出力値の時間波形から、各センサから取得した出力値の時間波形に相関するものを選択する。
ロケータは典型的には、取り出した移動速度及び移動方向のそれぞれを積算して、ユーザの現在位置を推定する。
各センサは好ましくは、1対の靴の各靴底に配される。また、各センサは典型的にはピエゾ素子を含む。
また、本発明の第2の局面は、位置推定方法であって、人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する測位ステップと、ユーザの各足が通路に加える圧力を検出する検出ステップと、人工衛星を捕捉可能な間、測位ステップで得られる現在位置と、検出ステップで検出された圧力値とを取得する第1の取得ステップと、測位ステップで得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、第1の取得ステップで得られる圧力値とを少なくとも記憶する記憶ステップと、人工衛星を捕捉不能な間、検出ステップで得られる圧力値を取得する第2の取得ステップと、第2の取得ステップで取得された圧力値と、記憶ステップで記憶された圧力値とに基づいて、記憶ステップで記憶されたユーザの移動速度及び移動方向を取り出し第3の取得ステップと、第3の取得ステップで得られた移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する位置推定ステップとを備える。
上記第1及び第2の局面によれば、人工衛星を捕捉可能な間に、電波航法により現在位置を取得するとともに、ユーザの各足が通路に加える圧力値を取得する。このような情報を参照して、人工衛星を捕捉不能な間に取得される圧力値に基づいて、ユーザの現在位置が推定される。これによって、人工衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる位置推定装置を提供することが可能となる。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、以下に述べる本発明の詳細な説明を添付の図面とともに理解したとき、より明らかになる。
図1は、本発明の一実施形態に係る位置推定装置の全体構成を示すブロック図である。
図2は、図1に示す圧力センサ2Rの設置方法を例示する模式図である。
図3は、ユーザの直進歩行時、図1に示す圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図4は、ユーザの直進走行時、図1に示す圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図5は、ユーザの右折時において、図1に示す圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図6は、歩行者が歩行中に一旦停止した場合に、圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図7は、図1に示す情報取得/記憶部3が記憶する情報を示す模式図である。
図8は、図1に示す位置推定装置の動作を例示するフローチャートである。
図9は、本位置推定装置による位置推定を例示する模式図である。
図2は、図1に示す圧力センサ2Rの設置方法を例示する模式図である。
図3は、ユーザの直進歩行時、図1に示す圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図4は、ユーザの直進走行時、図1に示す圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図5は、ユーザの右折時において、図1に示す圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図6は、歩行者が歩行中に一旦停止した場合に、圧力センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形である。
図7は、図1に示す情報取得/記憶部3が記憶する情報を示す模式図である。
図8は、図1に示す位置推定装置の動作を例示するフローチャートである。
図9は、本位置推定装置による位置推定を例示する模式図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る位置推定装置の全体構成を示すブロック図である。図1において、位置推定装置は、ユーザを道案内することが可能な電子機器に組み込まれ、ユーザの現在位置を推定する。この機能を実現するために、位置推定装置は、受信機1と、右側圧力センサ2R(以下、単にセンサ3Rと略す)と、左側圧力センサ2L(以下、単にセンサ3Lと略す)と、情報取得/記憶部3と、ロケータ4とを備えている。
受信機1は、電波航法により、ユーザの現在位置を導出する。このような受信機1の一例として、複数のGPS衛星を捕捉して、捕捉した各GPS衛星から送られてくる情報を使って、ユーザの現在位置を導出する。このようなGPS受信機はさらに、各GPS衛星から送られてくる情報から現在時刻を得ることも可能である。
センサ2R及び2Lはそれぞれ、典型的にはピエゾ素子を含んでおり、自身に加えられた圧力に相関する電圧値を出力する。センサ2Rは、図2に例示するように、予め定められた長さを有する細長い棒状の形状を有する。このようなセンサ2Rは、図2中一点鎖線で模式的に示される右靴の中底Aに設置される。好ましくは、中底Aにおいて、踵の当接箇所Bと、拇の当接箇所Cとを結ぶように、センサ2Rは配置される。以上から明らかなように、センサ2Rは、ユーザの右足が何かを踏む際にかかる圧力を検出可能な場所に設置される。なお、センサ2Lは、センサ2Rと同じ要領で、左靴の中底に設置される。また、複数本のセンサ2R又は2Lを両側の靴の中底に格子状に配置することが、ユーザの移動特性を精度よく測定する観点からより好ましい。他にも、複数本のセンサ2R及び2Lのそれぞれは、同心円状又は放射線状に配置されても構わない。
ここで、図3は、ユーザが真っ直ぐ歩いた場合(以下、直進歩行時と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR1及びVL1を例示する図である。図3において、波形VR1が上段に、また、波形VL1が下段に示されている。直進歩行時、波形VR1には、概ね一定時間毎に基底レベルよりも正側に突出する第1のピークPR11が現れる。なお、参照符号としての”PR11”は例示的に一個のピークにのみ付されている。今、第1のピークPR11は、ユーザの右足が地面に着いた時に現れると仮定すると、時間軸上で互いに隣り合う第1のピークPR11同士の間には、基底レベルよりも負側に突出する第2のピークPR12が波形VR1には現れる。上記仮定下では、第2のピークPR12はユーザの右足が地面から離れた時に現れる。
同様に、直進歩行時、図3に示すように、波形VL1には、概ね一定時間毎に基底レベルに対して正側及び負側に突出する第1のピークPL11及び第2のピークPL12が現れる。
以上の波形VR1及びVL1において、第1のピークPR11及びPL11のそれぞれは、ユーザの一歩を表す。従って、ある時間区間において、第1のピークPR11及びPL11の総数は、その時間区間におけるユーザの歩数を示す。また、その時間区間にユーザが移動した距離を歩数で割り算することで、ユーザの歩幅を概算することができる。
また、図4は、ユーザが真っ直ぐ走った場合(以下、直進走行時と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR2及びVL2を例示する図である。図4には、波形VR2が上段に、また、波形VL2が下段に示されている。直進走行時も直進歩行時と同様に、波形VR2には、概ね一定時間毎に基底レベルよりも正側及び負側に第1のピークPR21及び第2のピークPR22が現れる。同様に、波形VL2にも、第1のピークPL21及び第2のピークPL22が現れる。ただし、走行時であることから、各センサ2R及び2Lには、歩行時よりも大きな圧力がかかるので、ピークPR21は、ピークPR11よりも大きな値を有する。同様に、各ピークPR22、PL21及びPL22は、各ピークPR12、PL11及びPL12よりも大きな値を有する。また、以上の波形VR2及びVL2から、ユーザの走行ピッチを、歩幅の場合と同様に概算することが可能となる。
また、図5は、ユーザが歩行中に右方向に90度曲がる場合(以下、単に右折と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR3(上段)及びVL3(下段)を例示する図である。このユーザの場合、方向転換時、右側の靴底、つまりセンサ2Rに大きな圧力が加わるので、波形VR3には、他よりも大きなピークPR31が現れる。このようなピークPR31に対して、時間的に前後に現れるピークは互いに、概ね一定時間毎に概ね同じ大きさで現れる。なお、ユーザが歩行中に左方向に90度曲がる場合にも、ユーザ毎で特徴的な時間波形が両センサ2R及び2Lの出力電圧から得られる。
また、図6は、歩行者が歩行中に一旦停止した場合に、センサ2R及び2Lから出力される電圧波形VR4(上段)及びVL4(下段)の図である。図6において、歩行者が停止している間、波形VR4及びVL4はともに、基底レベル辺りでほぼ一定値となる。
図3−図6から明らかなように、両センサ2R及び2Lの出力電圧の時間波形は、ユーザ毎に特徴的な形状を有する。
情報取得/記憶部3は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な間、受信機1で導出された現在位置を定期的に受け取り記憶する。ここで、受信機1が現在時刻を出力できる場合、情報取得/記憶部3は、その現在時刻も一緒に受け取り記憶する。なお、受信機1が現在時刻を出力できない場合には、情報取得/記憶部3は、図示しないタイマから現在時刻を取得し、受信機1からの現在位置と共に記憶する。
情報取得/記憶部3はさらに、前回記憶した位置及び時刻と、今回記憶した位置及び時刻とから、所定の時間間隔毎に、ユーザの移動速度及び移動方向(方位)を導出し記憶する。
また、情報取得/記憶部3は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能か否かに関わらず、予め定められたタイミングで、両センサ2R及び2Lの出力値も定期的に受け取る、情報取得/記憶部3は、実質的に同時に得られた移動速度及び移動方向(方位)とともに、両センサ2R及び2Lの出力値を記憶する。
ここで、図7は、情報取得/記憶部3が記憶する情報を示す模式図である。図7において、情報取得/記憶部3は電波航法により得られたユーザの移動速度及び移動方向の組みと、両センサ2R及び2Lの出力値とを時系列で記憶する。以上のことから、情報取得/記憶部3は、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形(例えば、図3−図6を参照)を記憶することになる。また、ユーザの歩き方又は走り方には癖(特徴)があるので、ユーザの移動速度及び移動方向と、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形とは互いに相関がある。例えば、今、第1の時間帯で、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な場所を、ユーザが直進歩行していると仮定する。この第1の時間帯では、情報取得/記憶部3には、ユーザの移動速度として概ね一定の低速度V1(約4km/h)が記憶され、ユーザの移動方向として、略一定値D1が記憶される。また、この第1の時間帯では、情報取得/記憶部3には、図3に示す波形VR1及びVL1が記憶されることとなる。
しかしながら、たとえ受信機1がGPS衛星を捕捉不能な第2の時間帯であっても、前述したように、両センサ2R及び2Lの出力値をロケータ4は定期的に得ることが可能である。ロケータ4は、最近取得した両センサ2R及び2Lの所定数の出力値と、情報取得/記憶部3に記憶されており過去に取得された両センサ2R及び2Lの出力値との相関をとって、ユーザの移動速度及び移動方向を推定することが可能となる。例えば、第2の時間帯において、図3に示す波形VR1及びVL1と相関(類似)する波形を有する出力値を両センサ2R及び2Lからロケータ4が取得しているのであれば、ロケータ4は、ユーザがV1という速度で、D1という移動方向に現在移動中であると推定することが可能となる。このようにして推定された移動速度及び移動方向を一定時間毎に積算することで、位置推定装置はユーザの現在位置を推定することが可能となる。
なお、ロケータ4は、測位精度の理由から、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な間、ロケータ4は、受信機1の出力からユーザの現在位置を特定する(いわゆる電波航法)。なお、この場合において、ロケータ4は、周知技術により、特定した現在位置を補正してもかまわない。ここで、周知技術とは、マップマッチングであったり、自律航法センサの出力を使ったり、DGPS(Differential−GPS)からの電波を使ったりすることである。
次に、以上のような構成を有する位置推定装置の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。まず、ロケータ4は、ユーザの現在位置を測位するタイミングが来たか否かを判断する(ステップS1)。例えば、t秒毎にユーザの現在位置を特定するよう予め定められている場合には、前回の測位からt秒経過したか否かを判断する。ここで、tは、任意の数である。
ステップS1でNOと判断した場合、ロケータ4は、t秒経過することを待機するために、ステップS1を再度行う。逆に、ステップS1でYESと判断した場合、ロケータ4は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能か否かを判断する(ステップS2)。
YESと判断した場合、ロケータ4は、上述の電波航法により、測位を行う(ステップS3)。
また、後述する位置推定のために、情報取得/記憶部3は、受信機1から出力された現在位置を受け取り記憶する(ステップS4)。なお、ステップ3において、受信機1が現在時刻を出力できる場合、情報取得/記憶部3は、その現在時刻も一緒に受け取り記憶する。また、受信機1が現在時刻を出力できない場合には、情報取得/記憶部3は、図示しないタイマから現在時刻を取得し、受信機1からの現在位置と共に記憶する。
情報取得/記憶部3はさらに、前回記憶した位置及び時刻と、今回の現在位置及び現在時刻とから、ユーザの移動速度及び移動方向(方位)を導出し記憶する(ステップS5)。
将来の位置推定のため、情報取得/記憶部3はさらに、両センサ2R及び2Lの出力値も受け取り、ステップS5で得られた移動速度及び移動方向(方位)とともに、両センサ2R及び2Lの出力値を記憶する(ステップS6)。以上のステップS6の後、ステップS1が再び行われる。以上のステップS1−S6により、情報取得/記憶部3には、後述する位置推定に必要な情報(図7を参照)が時系列的に記録されていく。
また、ステップS2でNOと判断された場合、ロケータ4は、両センサ2R及び2Lの出力値を取得し記憶する(ステップS7)。
その後、ロケータ4は、情報取得/記憶部3に記憶されている情報から、最近取得した両センサ2R及び2Lの所定数の出力値、つまり、ステップS7で取得された所定数の出力値の時間波形と類似する形状を有するものを選択する。つまり、ロケータ4は、最近の出力値と、過去の出力値との相関をとる(ステップS8)。
その後、ロケータ4は、情報取得/記憶部3から、類似する時間波形を構成する過去の出力値と組みをなして記憶されているユーザの移動速度及び移動方向を取得する(ステップS9)。
その後、ロケータ4は、移動速度及び移動方向を積算して、ユーザの現在位置を推定する(ステップS10)。なお、このような推定位置は、受信機1がGPS衛星を捕捉できなくなった地点からの相対位置となる。以上のステップS10の後、ステップS1が再び行われる。
以上のような処理により、例えば、図9に示すように、ユーザが出発地から目的地にたどり着くまでに、受信機1が人工衛星を捕捉不能な区間S1を通らなければならない場合がある。このような区間S1では、位置推定装置は、電波航法によりユーザの位置を特定できないので、情報取得/記憶部3に格納されている情報と、センサ2R及び2Lの出力値とを使って、区間S1におけるユーザの現在位置を推定する。ここで、推定された現在位置は、電波航法により最後に導出できた位置(つまり、区間S1にユーザが入る直前の位置)となる。
以上説明したように、本実施形態に係る位置推定装置によれば、GPS衛星を捕捉可能な期間中に、センサ2R及び2Lの出力値を集めて、ユーザの移動速度及び移動方向に相関するセンサ2R及び2Lの出力値を記憶する。そして、GPS衛星を捕捉不能になった場合にも、位置推定装置は、センサ2R及び2Lの出力値を集める。その後、位置推定装置は、最近の出力値で構成される時間波形に相関する過去の出力値を、情報取得/記憶部3から探す。そして、位置推定装置は、見つけた過去のセンサ2R及び2Lの出力値と組を構成する移動速度及び移動方向を積算して、ユーザの現在位置を推定する。以上の説明から明らかなように、本位置推定装置によれば、GPS衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる。
なお、位置推定装置は、加速度センサを備えることで、高さ方向への位置を推定することも可能となる。また、位置推定装置は、精度の高い地図データを保持する場合において、周知のマップマッチングを行うことで、自律的に推定したユーザの現在位置の精度を向上させることが可能となる。
また、情報取得/記憶部3には、時系列的に多くの情報が格納されることになるので、それら情報を定期的に統計処理して、ユーザの移動状況毎に、各センサ2R及び2Lの出力値について代表的な時間波形を作成することがより好ましい。
また、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形から歩数又は走行ピッチ数を検出することも可能であるため、これらが位置の推定に用いられても構わない。
本発明を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる意味において例示的なものであり限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱することなしに多くの他の改変例及び変形例が可能であることが理解される。
受信機1は、電波航法により、ユーザの現在位置を導出する。このような受信機1の一例として、複数のGPS衛星を捕捉して、捕捉した各GPS衛星から送られてくる情報を使って、ユーザの現在位置を導出する。このようなGPS受信機はさらに、各GPS衛星から送られてくる情報から現在時刻を得ることも可能である。
センサ2R及び2Lはそれぞれ、典型的にはピエゾ素子を含んでおり、自身に加えられた圧力に相関する電圧値を出力する。センサ2Rは、図2に例示するように、予め定められた長さを有する細長い棒状の形状を有する。このようなセンサ2Rは、図2中一点鎖線で模式的に示される右靴の中底Aに設置される。好ましくは、中底Aにおいて、踵の当接箇所Bと、拇の当接箇所Cとを結ぶように、センサ2Rは配置される。以上から明らかなように、センサ2Rは、ユーザの右足が何かを踏む際にかかる圧力を検出可能な場所に設置される。なお、センサ2Lは、センサ2Rと同じ要領で、左靴の中底に設置される。また、複数本のセンサ2R又は2Lを両側の靴の中底に格子状に配置することが、ユーザの移動特性を精度よく測定する観点からより好ましい。他にも、複数本のセンサ2R及び2Lのそれぞれは、同心円状又は放射線状に配置されても構わない。
ここで、図3は、ユーザが真っ直ぐ歩いた場合(以下、直進歩行時と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR1及びVL1を例示する図である。図3において、波形VR1が上段に、また、波形VL1が下段に示されている。直進歩行時、波形VR1には、概ね一定時間毎に基底レベルよりも正側に突出する第1のピークPR11が現れる。なお、参照符号としての”PR11”は例示的に一個のピークにのみ付されている。今、第1のピークPR11は、ユーザの右足が地面に着いた時に現れると仮定すると、時間軸上で互いに隣り合う第1のピークPR11同士の間には、基底レベルよりも負側に突出する第2のピークPR12が波形VR1には現れる。上記仮定下では、第2のピークPR12はユーザの右足が地面から離れた時に現れる。
同様に、直進歩行時、図3に示すように、波形VL1には、概ね一定時間毎に基底レベルに対して正側及び負側に突出する第1のピークPL11及び第2のピークPL12が現れる。
以上の波形VR1及びVL1において、第1のピークPR11及びPL11のそれぞれは、ユーザの一歩を表す。従って、ある時間区間において、第1のピークPR11及びPL11の総数は、その時間区間におけるユーザの歩数を示す。また、その時間区間にユーザが移動した距離を歩数で割り算することで、ユーザの歩幅を概算することができる。
また、図4は、ユーザが真っ直ぐ走った場合(以下、直進走行時と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR2及びVL2を例示する図である。図4には、波形VR2が上段に、また、波形VL2が下段に示されている。直進走行時も直進歩行時と同様に、波形VR2には、概ね一定時間毎に基底レベルよりも正側及び負側に第1のピークPR21及び第2のピークPR22が現れる。同様に、波形VL2にも、第1のピークPL21及び第2のピークPL22が現れる。ただし、走行時であることから、各センサ2R及び2Lには、歩行時よりも大きな圧力がかかるので、ピークPR21は、ピークPR11よりも大きな値を有する。同様に、各ピークPR22、PL21及びPL22は、各ピークPR12、PL11及びPL12よりも大きな値を有する。また、以上の波形VR2及びVL2から、ユーザの走行ピッチを、歩幅の場合と同様に概算することが可能となる。
また、図5は、ユーザが歩行中に右方向に90度曲がる場合(以下、単に右折と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR3(上段)及びVL3(下段)を例示する図である。このユーザの場合、方向転換時、右側の靴底、つまりセンサ2Rに大きな圧力が加わるので、波形VR3には、他よりも大きなピークPR31が現れる。このようなピークPR31に対して、時間的に前後に現れるピークは互いに、概ね一定時間毎に概ね同じ大きさで現れる。なお、ユーザが歩行中に左方向に90度曲がる場合にも、ユーザ毎で特徴的な時間波形が両センサ2R及び2Lの出力電圧から得られる。
また、図6は、歩行者が歩行中に一旦停止した場合に、センサ2R及び2Lから出力される電圧波形VR4(上段)及びVL4(下段)の図である。図6において、歩行者が停止している間、波形VR4及びVL4はともに、基底レベル辺りでほぼ一定値となる。
図3−図6から明らかなように、両センサ2R及び2Lの出力電圧の時間波形は、ユーザ毎に特徴的な形状を有する。
情報取得/記憶部3は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な間、受信機1で導出された現在位置を定期的に受け取り記憶する。ここで、受信機1が現在時刻を出力できる場合、情報取得/記憶部3は、その現在時刻も一緒に受け取り記憶する。なお、受信機1が現在時刻を出力できない場合には、情報取得/記憶部3は、図示しないタイマから現在時刻を取得し、受信機1からの現在位置と共に記憶する。
情報取得/記憶部3はさらに、前回記憶した位置及び時刻と、今回記憶した位置及び時刻とから、所定の時間間隔毎に、ユーザの移動速度及び移動方向(方位)を導出し記憶する。
また、情報取得/記憶部3は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能か否かに関わらず、予め定められたタイミングで、両センサ2R及び2Lの出力値も定期的に受け取る、情報取得/記憶部3は、実質的に同時に得られた移動速度及び移動方向(方位)とともに、両センサ2R及び2Lの出力値を記憶する。
ここで、図7は、情報取得/記憶部3が記憶する情報を示す模式図である。図7において、情報取得/記憶部3は電波航法により得られたユーザの移動速度及び移動方向の組みと、両センサ2R及び2Lの出力値とを時系列で記憶する。以上のことから、情報取得/記憶部3は、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形(例えば、図3−図6を参照)を記憶することになる。また、ユーザの歩き方又は走り方には癖(特徴)があるので、ユーザの移動速度及び移動方向と、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形とは互いに相関がある。例えば、今、第1の時間帯で、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な場所を、ユーザが直進歩行していると仮定する。この第1の時間帯では、情報取得/記憶部3には、ユーザの移動速度として概ね一定の低速度V1(約4km/h)が記憶され、ユーザの移動方向として、略一定値D1が記憶される。また、この第1の時間帯では、情報取得/記憶部3には、図3に示す波形VR1及びVL1が記憶されることとなる。
しかしながら、たとえ受信機1がGPS衛星を捕捉不能な第2の時間帯であっても、前述したように、両センサ2R及び2Lの出力値をロケータ4は定期的に得ることが可能である。ロケータ4は、最近取得した両センサ2R及び2Lの所定数の出力値と、情報取得/記憶部3に記憶されており過去に取得された両センサ2R及び2Lの出力値との相関をとって、ユーザの移動速度及び移動方向を推定することが可能となる。例えば、第2の時間帯において、図3に示す波形VR1及びVL1と相関(類似)する波形を有する出力値を両センサ2R及び2Lからロケータ4が取得しているのであれば、ロケータ4は、ユーザがV1という速度で、D1という移動方向に現在移動中であると推定することが可能となる。このようにして推定された移動速度及び移動方向を一定時間毎に積算することで、位置推定装置はユーザの現在位置を推定することが可能となる。
なお、ロケータ4は、測位精度の理由から、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な間、ロケータ4は、受信機1の出力からユーザの現在位置を特定する(いわゆる電波航法)。なお、この場合において、ロケータ4は、周知技術により、特定した現在位置を補正してもかまわない。ここで、周知技術とは、マップマッチングであったり、自律航法センサの出力を使ったり、DGPS(Differential−GPS)からの電波を使ったりすることである。
次に、以上のような構成を有する位置推定装置の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。まず、ロケータ4は、ユーザの現在位置を測位するタイミングが来たか否かを判断する(ステップS1)。例えば、t秒毎にユーザの現在位置を特定するよう予め定められている場合には、前回の測位からt秒経過したか否かを判断する。ここで、tは、任意の数である。
ステップS1でNOと判断した場合、ロケータ4は、t秒経過することを待機するために、ステップS1を再度行う。逆に、ステップS1でYESと判断した場合、ロケータ4は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能か否かを判断する(ステップS2)。
YESと判断した場合、ロケータ4は、上述の電波航法により、測位を行う(ステップS3)。
また、後述する位置推定のために、情報取得/記憶部3は、受信機1から出力された現在位置を受け取り記憶する(ステップS4)。なお、ステップ3において、受信機1が現在時刻を出力できる場合、情報取得/記憶部3は、その現在時刻も一緒に受け取り記憶する。また、受信機1が現在時刻を出力できない場合には、情報取得/記憶部3は、図示しないタイマから現在時刻を取得し、受信機1からの現在位置と共に記憶する。
情報取得/記憶部3はさらに、前回記憶した位置及び時刻と、今回の現在位置及び現在時刻とから、ユーザの移動速度及び移動方向(方位)を導出し記憶する(ステップS5)。
将来の位置推定のため、情報取得/記憶部3はさらに、両センサ2R及び2Lの出力値も受け取り、ステップS5で得られた移動速度及び移動方向(方位)とともに、両センサ2R及び2Lの出力値を記憶する(ステップS6)。以上のステップS6の後、ステップS1が再び行われる。以上のステップS1−S6により、情報取得/記憶部3には、後述する位置推定に必要な情報(図7を参照)が時系列的に記録されていく。
また、ステップS2でNOと判断された場合、ロケータ4は、両センサ2R及び2Lの出力値を取得し記憶する(ステップS7)。
その後、ロケータ4は、情報取得/記憶部3に記憶されている情報から、最近取得した両センサ2R及び2Lの所定数の出力値、つまり、ステップS7で取得された所定数の出力値の時間波形と類似する形状を有するものを選択する。つまり、ロケータ4は、最近の出力値と、過去の出力値との相関をとる(ステップS8)。
その後、ロケータ4は、情報取得/記憶部3から、類似する時間波形を構成する過去の出力値と組みをなして記憶されているユーザの移動速度及び移動方向を取得する(ステップS9)。
その後、ロケータ4は、移動速度及び移動方向を積算して、ユーザの現在位置を推定する(ステップS10)。なお、このような推定位置は、受信機1がGPS衛星を捕捉できなくなった地点からの相対位置となる。以上のステップS10の後、ステップS1が再び行われる。
以上のような処理により、例えば、図9に示すように、ユーザが出発地から目的地にたどり着くまでに、受信機1が人工衛星を捕捉不能な区間S1を通らなければならない場合がある。このような区間S1では、位置推定装置は、電波航法によりユーザの位置を特定できないので、情報取得/記憶部3に格納されている情報と、センサ2R及び2Lの出力値とを使って、区間S1におけるユーザの現在位置を推定する。ここで、推定された現在位置は、電波航法により最後に導出できた位置(つまり、区間S1にユーザが入る直前の位置)となる。
以上説明したように、本実施形態に係る位置推定装置によれば、GPS衛星を捕捉可能な期間中に、センサ2R及び2Lの出力値を集めて、ユーザの移動速度及び移動方向に相関するセンサ2R及び2Lの出力値を記憶する。そして、GPS衛星を捕捉不能になった場合にも、位置推定装置は、センサ2R及び2Lの出力値を集める。その後、位置推定装置は、最近の出力値で構成される時間波形に相関する過去の出力値を、情報取得/記憶部3から探す。そして、位置推定装置は、見つけた過去のセンサ2R及び2Lの出力値と組を構成する移動速度及び移動方向を積算して、ユーザの現在位置を推定する。以上の説明から明らかなように、本位置推定装置によれば、GPS衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる。
なお、位置推定装置は、加速度センサを備えることで、高さ方向への位置を推定することも可能となる。また、位置推定装置は、精度の高い地図データを保持する場合において、周知のマップマッチングを行うことで、自律的に推定したユーザの現在位置の精度を向上させることが可能となる。
また、情報取得/記憶部3には、時系列的に多くの情報が格納されることになるので、それら情報を定期的に統計処理して、ユーザの移動状況毎に、各センサ2R及び2Lの出力値について代表的な時間波形を作成することがより好ましい。
また、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形から歩数又は走行ピッチ数を検出することも可能であるため、これらが位置の推定に用いられても構わない。
本発明を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる意味において例示的なものであり限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱することなしに多くの他の改変例及び変形例が可能であることが理解される。
本発明に係る位置推定装置は、歩行者をナビゲーションすることが可能なナビゲーション装置、携帯電話又はパーソナルコンピュータなどに実装することが可能である。
本発明は、位置推定装置に関し、より特定的には、歩行者のナビゲーションのために現在位置を推定する位置推定装置に関する。
近年、歩行者用のナビゲーション装置が市場に出回っている。このようなナビゲーション装置は、大抵の場合、GPS(Global Positioning System)の受信機を使って、複数の人工衛星からの情報に基づいて、歩行者の現在位置を定期的に特定する(いわゆる電波航法)。歩行者を道案内するために、ナビゲーション装置は典型的には、特定した現在位置を示すマークを、現在位置周辺の地図画像上に重畳し、その結果得られる画像をディスプレイ上に表示する。
しかしながら、ユーザは、地下又は屋内のように、人工衛星からの電波が届かない場所を移動することもある。このような場合、従来のナビゲーション装置は、電波航法により、歩行者の現在位置を特定することができないという問題点がある。
それ故に、本発明は、人工衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる位置推定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面は、位置推定装置であって、人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する受信機と、ユーザの右足が通路に加える圧力を検出する右側圧力センサと、ユーザの左足が通路に加える圧力を検出する左側圧力センサと、受信機が人工衛星を捕捉可能な間、所定の情報を取得する情報取得/記憶部とを備える。ここで、情報取得/記憶部は、受信機から得られる現在位置と、各圧力センサの出力値とを取得し、また、受信機から得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、取得した出力値とを少なくとも記憶する。位置推定装置はさらに、受信機が人工衛星を捕捉不能な間、各センサからの出力値を取得するロケータを備える。ここで、ロケータは、各センサから取得した出力値と、情報取得/記憶部が記憶する出力値とに基づいて、情報取得/記憶部からユーザの移動速度及び移動方向を取り出し、さらに、取り出した移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する。
ロケータは好ましくは、情報取得/記憶部が記憶する出力値の中から、各センサから取得した出力値に相関するものを選択し、その後、選択した出力値と共に、情報取得/記憶部に記憶されている移動速度及び移動方向を取り出す。
ロケータは好ましくは、情報取得/記憶部が記憶する出力値の時間波形から、各センサから取得した出力値の時間波形に相関するものを選択する。
ロケータは典型的には、取り出した移動速度及び移動方向のそれぞれを積算して、ユーザの現在位置を推定する。
各センサは好ましくは、1対の靴の各靴底に配される。また、各センサは典型的にはピエゾ素子を含む。
また、本発明の第2の局面は、位置推定方法であって、人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する測位ステップと、ユーザの各足が通路に加える圧力を検出する検出ステップと、人工衛星を捕捉可能な間、測位ステップで得られる現在位置と、検出ステップで検出された圧力値とを取得する第1の取得ステップと、測位ステップで得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、第1の取得ステップで得られる圧力値とを少なくとも記憶する記憶ステップと、人工衛星を捕捉不能な間、検出ステップで得られる圧力値を取得する第2の取得ステップと、第2の取得ステップで取得された圧力値と、記憶ステップで記憶された圧力値とに基づいて、記憶ステップで記憶されたユーザの移動速度及び移動方向を取り出し第3の取得ステップと、第3の取得ステップで得られた移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する位置推定ステップとを備える。
上記第1及び第2の局面によれば、人工衛星を捕捉可能な間に、電波航法により現在位置を取得するとともに、ユーザの各足が通路に加える圧力値を取得する。このような情報を参照して、人工衛星を捕捉不能な間に取得される圧力値に基づいて、ユーザの現在位置が推定される。これによって、人工衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる位置推定装置を提供することが可能となる。
本発明の上記及びその他の目的、特徴、局面及び利点は、以下に述べる本発明の詳細な説明を添付の図面とともに理解したとき、より明らかになる。
図1は、本発明の一実施形態に係る位置推定装置の全体構成を示すブロック図である。図1において、位置推定装置は、ユーザを道案内することが可能な電子機器に組み込まれ、ユーザの現在位置を推定する。この機能を実現するために、位置推定装置は、受信機1と、右側圧力センサ2R(以下、単にセンサ3Rと略す)と、左側圧力センサ2L(以下、単にセンサ3Lと略す)と、情報取得/記憶部3と、ロケータ4とを備えている。
受信機1は、電波航法により、ユーザの現在位置を導出する。このような受信機1の一例として、複数のGPS衛星を捕捉して、捕捉した各GPS衛星から送られてくる情報を使って、ユーザの現在位置を導出する。このようなGPS受信機はさらに、各GPS衛星から送られてくる情報から現在時刻を得ることも可能である。
センサ2R及び2Lはそれぞれ、典型的にはピエゾ素子を含んでおり、自身に加えられた圧力に相関する電圧値を出力する。センサ2Rは、図2に例示するように、予め定められた長さを有する細長い棒状の形状を有する。このようなセンサ2Rは、図2中一点鎖線で模式的に示される右靴の中底Aに設置される。好ましくは、中底Aにおいて、踵の当接箇所Bと、拇の当接箇所Cとを結ぶように、センサ2Rは配置される。以上から明らかなように、センサ2Rは、ユーザの右足が何かを踏む際にかかる圧力を検出可能な場所に設置される。なお、センサ2Lは、センサ2Rと同じ要領で、左靴の中底に設置される。また、複数本のセンサ2R又は2Lを両側の靴の中底に格子状に配置することが、ユーザの移動特性を精度よく測定する観点からより好ましい。他にも、複数本のセンサ2R及び2Lのそれぞれは、同心円状又は放射線状に配置されても構わない。
ここで、図3は、ユーザが真っ直ぐ歩いた場合(以下、直進歩行時と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR1及びVL1を例示する図である。図3において、波形VR1が上段に、また、波形VL1が下段に示されている。直進歩行時、波形VR1には、概ね一定時間毎に基底レベルよりも正側に突出する第1のピークPR11が現れる。なお、参照符号としての”PR11”は例示的に一個のピークにのみ付されている。今、第1のピークPR11は、ユーザの右足が地面に着いた時に現れると仮定すると、時間軸上で互いに隣り合う第1のピークPR11同士の間には、基底レベルよりも負側に突出する第2のピークPR12が波形VR1には現れる。上記仮定下では、第2のピークPR12はユーザの右足が地面から離れた時に現れる。
同様に、直進歩行時、図3に示すように、波形VL1には、概ね一定時間毎に基底レベルに対して正側及び負側に突出する第1のピークPL11及び第2のピークPL12が現れる。
以上の波形VR1及びVL1において、第1のピークPR11及びPL11のそれぞれは、ユーザの一歩を表す。従って、ある時間区間において、第1のピークPR11及びPL11の総数は、その時間区間におけるユーザの歩数を示す。また、その時間区間にユーザが移動した距離を歩数で割り算することで、ユーザの歩幅を概算することができる。
また、図4は、ユーザが真っ直ぐ走った場合(以下、直進走行時と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR2及びVL2を例示する図である。図4には、波形VR2が上段に、また、波形VL2が下段に示されている。直進走行時も直進歩行時と同様に、波形VR2には、概ね一定時間毎に基底レベルよりも正側及び負側に第1のピークPR21及び第2のピークPR22が現れる。同様に、波形VL2にも、第1のピークPL21及び第2のピークPL22が現れる。ただし、走行時であることから、各センサ2R及び2Lには、歩行時よりも大きな圧力がかかるので、ピークPR21は、ピークPR11よりも大きな値を有する。同様に、各ピークPR22、PL21及びPL22は、各ピークPR12、PL11及びPL12よりも大きな値を有する。また、以上の波形VR2及びVL2から、ユーザの走行ピッチを、歩幅の場合と同様に概算することが可能となる。
また、図5は、ユーザが歩行中に右方向に90度曲がる場合(以下、単に右折と称する)に、センサ2R及び2Lから出力される電圧値の時間波形VR3(上段)及びVL3(下段)を例示する図である。このユーザの場合、方向転換時、右側の靴底、つまりセンサ2Rに大きな圧力が加わるので、波形VR3には、他よりも大きなピークPR31が現れる。このようなピークPR31に対して、時間的に前後に現れるピークは互いに、概ね一定時間毎に概ね同じ大きさで現れる。なお、ユーザが歩行中に左方向に90度曲がる場合にも、ユーザ毎で特徴的な時間波形が両センサ2R及び2Lの出力電圧から得られる。
また、図6は、歩行者が歩行中に一旦停止した場合に、センサ2R及び2Lから出力される電圧波形VR4(上段)及びVL4(下段)の図である。図6において、歩行者が停止している間、波形VR4及びVL4はともに、基底レベル辺りでほぼ一定値となる。
図3−図6から明らかなように、両センサ2R及び2Lの出力電圧の時間波形は、ユーザ毎に特徴的な形状を有する。
情報取得/記憶部3は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な間、受信機1で導出された現在位置を定期的に受け取り記憶する。ここで、受信機1が現在時刻を出力できる場合、情報取得/記憶部3は、その現在時刻も一緒に受け取り記憶する。なお、受信機1が現在時刻を出力できない場合には、情報取得/記憶部3は、図示しないタイマから現在時刻を取得し、受信機1からの現在位置と共に記憶する。
情報取得/記憶部3はさらに、前回記憶した位置及び時刻と、今回記憶した位置及び時刻とから、所定の時間間隔毎に、ユーザの移動速度及び移動方向(方位)を導出し記憶する。
また、情報取得/記憶部3は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能か否かに関わらず、予め定められたタイミングで、両センサ2R及び2Lの出力値も定期的に受け取る、情報取得/記憶部3は、実質的に同時に得られた移動速度及び移動方向(方位)とともに、両センサ2R及び2Lの出力値を記憶する。
ここで、図7は、情報取得/記憶部3が記憶する情報を示す模式図である。図7において、情報取得/記憶部3は電波航法により得られたユーザの移動速度及び移動方向の組みと、両センサ2R及び2Lの出力値とを時系列で記憶する。以上のことから、情報取得/記憶部3は、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形(例えば、図3−図6を参照)を記憶することになる。また、ユーザの歩き方又は走り方には癖(特徴)があるので、ユーザの移動速度及び移動方向と、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形とは互いに相関がある。例えば、今、第1の時間帯で、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な場所を、ユーザが直進歩行していると仮定する。この第1の時間帯では、情報取得/記憶部3には、ユーザの移動速度として概ね一定の低速度V1(約4km/h)が記憶され、ユーザの移動方向として、略一定値D1が記憶される。また、この第1の時間帯では、情報取得/記憶部3には、図3に示す波形VR1及びVL1が記憶されることとなる。
しかしながら、たとえ受信機1がGPS衛星を捕捉不能な第2の時間帯であっても、前述したように、両センサ2R及び2Lの出力値をロケータ4は定期的に得ることが可能である。ロケータ4は、最近取得した両センサ2R及び2Lの所定数の出力値と、情報取得/記憶部3に記憶されており過去に取得された両センサ2R及び2Lの出力値との相関をとって、ユーザの移動速度及び移動方向を推定することが可能となる。例えば、第2の時間帯において、図3に示す波形VR1及びVL1と相関(類似)する波形を有する出力値を両センサ2R及び2Lからロケータ4が取得しているのであれば、ロケータ4は、ユーザがV1という速度で、D1という移動方向に現在移動中であると推定することが可能となる。このようにして推定された移動速度及び移動方向を一定時間毎に積算することで、位置推定装置はユーザの現在位置を推定することが可能となる。
なお、ロケータ4は、測位精度の理由から、受信機1がGPS衛星を捕捉可能な間、ロケータ4は、受信機1の出力からユーザの現在位置を特定する(いわゆる電波航法)。なお、この場合において、ロケータ4は、周知技術により、特定した現在位置を補正してもかまわない。ここで、周知技術とは、マップマッチングであったり、自律航法センサの出力を使ったり、DGPS(Differential−GPS)からの電波を使ったりすることである。
次に、以上のような構成を有する位置推定装置の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。まず、ロケータ4は、ユーザの現在位置を測位するタイミングが来たか否かを判断する(ステップS1)。例えば、t秒毎にユーザの現在位置を特定するよう予め定められている場合には、前回の測位からt秒経過したか否かを判断する。ここで、tは、任意の数である。
ステップS1でNOと判断した場合、ロケータ4は、t秒経過することを待機するために、ステップS1を再度行う。逆に、ステップS1でYESと判断した場合、ロケータ4は、受信機1がGPS衛星を捕捉可能か否かを判断する(ステップS2)。
YESと判断した場合、ロケータ4は、上述の電波航法により、測位を行う(ステップS3)。
また、後述する位置推定のために、情報取得/記憶部3は、受信機1から出力された現在位置を受け取り記憶する(ステップS4)。なお、ステップ3において、受信機1が現在時刻を出力できる場合、情報取得/記憶部3は、その現在時刻も一緒に受け取り記憶する。また、受信機1が現在時刻を出力できない場合には、情報取得/記憶部3は、図示しないタイマから現在時刻を取得し、受信機1からの現在位置と共に記憶する。
情報取得/記憶部3はさらに、前回記憶した位置及び時刻と、今回の現在位置及び現在時刻とから、ユーザの移動速度及び移動方向(方位)を導出し記憶する(ステップS5)。
将来の位置推定のため、情報取得/記憶部3はさらに、両センサ2R及び2Lの出力値も受け取り、ステップS5で得られた移動速度及び移動方向(方位)とともに、両センサ2R及び2Lの出力値を記憶する(ステップS6)。以上のステップS6の後、ステップS1が再び行われる。以上のステップS1−S6により、情報取得/記憶部3には、後述する位置推定に必要な情報(図7を参照)が時系列的に記録されていく。
また、ステップS2でNOと判断された場合、ロケータ4は、両センサ2R及び2Lの出力値を取得し記憶する(ステップS7)。
その後、ロケータ4は、情報取得/記憶部3に記憶されている情報から、最近取得した両センサ2R及び2Lの所定数の出力値、つまり、ステップS7で取得された所定数の出力値の時間波形と類似する形状を有するものを選択する。つまり、ロケータ4は、最近の出力値と、過去の出力値との相関をとる(ステップS8)。
その後、ロケータ4は、情報取得/記憶部3から、類似する時間波形を構成する過去の出力値と組みをなして記憶されているユーザの移動速度及び移動方向を取得する(ステップS9)。
その後、ロケータ4は、移動速度及び移動方向を積算して、ユーザの現在位置を推定する(ステップS10)。なお、このような推定位置は、受信機1がGPS衛星を捕捉できなくなった地点からの相対位置となる。以上のステップS10の後、ステップS1が再び行われる。
以上のような処理により、例えば、図9に示すように、ユーザが出発地から目的地にたどり着くまでに、受信機1が人工衛星を捕捉不能な区間S1を通らなければならない場合がある。このような区間S1では、位置推定装置は、電波航法によりユーザの位置を特定できないので、情報取得/記憶部3に格納されている情報と、センサ2R及び2Lの出力値とを使って、区間S1におけるユーザの現在位置を推定する。ここで、推定された現在位置は、電波航法により最後に導出できた位置(つまり、区間S1にユーザが入る直前の位置)となる。
以上説明したように、本実施形態に係る位置推定装置によれば、GPS衛星を捕捉可能な期間中に、センサ2R及び2Lの出力値を集めて、ユーザの移動速度及び移動方向に相関するセンサ2R及び2Lの出力値を記憶する。そして、GPS衛星を捕捉不能になった場合にも、位置推定装置は、センサ2R及び2Lの出力値を集める。その後、位置推定装置は、最近の出力値で構成される時間波形に相関する過去の出力値を、情報取得/記憶部3から探す。そして、位置推定装置は、見つけた過去のセンサ2R及び2Lの出力値と組を構成する移動速度及び移動方向を積算して、ユーザの現在位置を推定する。以上の説明から明らかなように、本位置推定装置によれば、GPS衛星からの電波の頼らず、自律的にユーザの現在位置を推定できる。
なお、位置推定装置は、加速度センサを備えることで、高さ方向への位置を推定することも可能となる。また、位置推定装置は、精度の高い地図データを保持する場合において、周知のマップマッチングを行うことで、自律的に推定したユーザの現在位置の精度を向上させることが可能となる。
また、情報取得/記憶部3には、時系列的に多くの情報が格納されることになるので、それら情報を定期的に統計処理して、ユーザの移動状況毎に、各センサ2R及び2Lの出力値について代表的な時間波形を作成することがより好ましい。
また、各センサ2R及び2Lの出力値の時間波形から歩数又は走行ピッチ数を検出することも可能であるため、これらが位置の推定に用いられても構わない。
本発明を詳細に説明したが、上記説明はあらゆる意味において例示的なものであり限定的なものではない。本発明の範囲から逸脱することなしに多くの他の改変例及び変形例が可能であることが理解される。
本発明に係る位置推定装置は、歩行者をナビゲーションすることが可能なナビゲーション装置、携帯電話又はパーソナルコンピュータなどに実装することが可能である。
1 受信機
2R 右側圧力センサ
2L 左側圧力センサ
3 情報取得/記憶部
4 ロケータ
2R 右側圧力センサ
2L 左側圧力センサ
3 情報取得/記憶部
4 ロケータ
Claims (7)
- 位置推定装置であって、
人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する受信機と、
ユーザの右足が通路に加える圧力を検出する右側圧力センサと、
ユーザの左足が通路に加える圧力を検出する左側圧力センサと、
前記受信機が前記人工衛星を捕捉可能な間、所定の情報を取得する情報取得/記憶部とを備え、
前記情報取得/記憶部は、
前記受信機から得られる現在位置と、各前記圧力センサの出力値とを取得し、
前記受信機から得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、取得した出力値とを少なくとも記憶し、
前記位置推定装置はさらに、
前記受信機が前記人工衛星を捕捉不能な間、各前記センサからの出力値を取得するロケータを備え、
前記ロケータは、
各前記センサから取得した出力値と、前記情報取得/記憶部が記憶する出力値とに基づいて、前記情報取得/記憶部からユーザの移動速度及び移動方向を取り出し、
取り出した移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する、位置推定装置。 - 前記ロケータは、前記情報取得/記憶部が記憶する出力値の中から、各前記センサから取得した出力値に相関するものを選択し、
選択した出力値と共に、前記情報取得/記憶部に記憶されている移動速度及び移動方向を取り出す、請求の範囲第1項に記載の位置推定装置。 - 前記ロケータは、前記情報取得/記憶部が記憶する出力値の時間波形から、各前記センサから取得した出力値の時間波形に相関するものを選択する、請求の範囲第2項に記載の位置推定装置。
- 前記ロケータは、取り出した移動速度及び移動方向のそれぞれを積算して、ユーザの現在位置を推定する、請求の範囲第1項に記載の位置推定装置。
- 各前記センサは、1対の靴の各靴底に配される、請求の範囲第1項に記載の位置推定装置。
- 各前記センサはピエゾ素子を含む、請求の範囲第1項に記載の位置推定装置。
- 位置推定方法であって、
人工衛星から送出された情報を受信し、受信情報に基づいて、現在位置を導出する測位ステップと、
ユーザの各足が通路に加える圧力を検出する検出ステップと、
前記人工衛星を捕捉可能な間、前記測位ステップで得られる現在位置と、前記検出ステップで検出された圧力値とを取得する第1の取得ステップと、
前記測位ステップで得られる現在位置に基づいて、ユーザの移動速度及び移動方向を導出した後、導出した移動速度及び移動方向と、前記第1の取得ステップで得られる圧力値とを少なくとも記憶する記憶ステップと、
前記人工衛星を捕捉不能な間、前記検出ステップで得られる圧力値を取得する第2の取得ステップと、
前記第2の取得ステップで取得された圧力値と、前記記憶ステップで記憶された圧力値とに基づいて、前記記憶ステップで記憶されたユーザの移動速度及び移動方向を取り出し第3の取得ステップと、
前記第3の取得ステップで得られた移動速度及び移動方向に基づいて、ユーザの現在位置を推定する位置推定ステップとを備える、位置推定方法。
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