JPWO2005093565A1 - 表示処理装置及び表示処理方法 - Google Patents

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Abstract

画面定義情報解釈部(12)は、第1の画面イベントを発行する契機が定義されている画面定義情報(11a)を解釈し、入力I/F部(14)から入力される指示に対応する動作を行うための第1の画面イベントを発行する。第1のイベント変換部(15)は、第1の画面イベントを、装置リソース制御部(17)が解釈可能な第1の装置イベントに変換する。装置リソース制御部(17)は、第1の装置イベントに従って装置リソース(18)の制御を行う。また、装置リソース制御部(17)は、装置リソース(18)を参照及び変更した結果が記述されている第2の装置イベントを発行する。第2のイベント変換部(16)は、第2の装置イベントを、画面定義情報解釈部(12)が解釈可能な第2の画面イベントに変換する。

Description

本発明は、表示処理装置及び表示処理方法に関し、より特定的には、アプリケーション開発においてグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)の変更を容易にするためのアプリケーションフレームワーク技術を利用した表示処理装置及び表示処理方法に関する。
アプリケーションフレームワークとは、特定の問題領域のアプリケーションに共通する構造を持った雛型ソフトウェアである。アプリケーション開発者は、このアプリケーションフレームワークを利用することで、アプリケーションの開発効率を向上させることができる。また、自分が望むようにアプリケーションフレームワークを改造することにより、所望のアプリケーションを更に効率よく開発することが可能となる。アプリケーションフレームワークの技術的基盤に関しては、非特許文献1や非特許文献2に詳しく記載されている。アプリケーションフレームワーク技術は、一般的なオブジェクト指向ソフトウェア開発で利用可能であり、様々な問題領域向けのアプリケーションフレームワークが存在する。
従来のアプリケーションフレームワークとしては、例えば、特許文献1に開示されているものが存在する。この従来のアプリケーションフレームワークでは、アプリケーション相互間のグラフィカル・データのやり取りを扱い、グラフィカル・オブジェクトを表示しかつ操作するためのフレームワークを含めてグラフィックス・アプリケーションを開発するための方法及び装置が開示されている。
また、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラ(登録商標)のように、インターネット上のコンテンツを表示するWEBブラウザでは、例えばマクロメディアFlash(登録商標)を用いたコンテンツ(以下、Flashコンテンツと記す)を再生するためのプレイヤ(以下、Flashプレイヤと記す)をプラグインすることによって、通常のWEBブラウザで表現できなかったGUIを持つコンテンツを表示することが可能となる。
また、マクロメディアFlash(登録商標)と同様に、2D(例えば、ベクターグラフィック)や3D(例えば、ポリゴン)のGUIを実現するコンテンツ(以下、GUIコンテンツと記す)と、このGUIコンテンツを再生するためのプレイヤ(以下、GUIプレイヤと記す)とを利用することによって、表現力のあるGUIを実現することができる。
特開平7−512576号公報 ウォルフガング・プリー著「デザインパターンプログラミング」、トッパン刊、1996年 エリック・ガンマ他著「オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン」、ソフトバンク刊、1995年
しかしながら、上記特許文献1の技術では、GUIの変更を容易にするために、使用するGUI毎にGUIコンテンツの作成ルールが規定されている。このため、あるシステムに特化して作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを流用し、他のシステム上のアプリケーションを開発することができない、という課題がある。
また、機器上で動作するアプリケーション自身のGUIとして、GUIコンテンツを利用するためには、GUIコンテンツを再生するGUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスを行う必要がある。しかし、既存のGUIプレイヤを利用するだけでは、画面表示以外の機器上の資源へのアクセスは行えないという課題がある。ここでの資源とは、機器上の他のアプリケーション等のコンポーネントや保持しているデータ等である。例えば、機器上で動作する他アプリケーションを起動したり、他アプリケーションが保持する機能を利用したり、機器を利用するユーザへ次の動作を行えるキーのガイドの表示(以下、ガイダンス表示と記す)等を行うことが不可能であることが課題となる。
それ故に、本発明の目的は、GUIコンテンツをGUIプレイヤで再生し、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスを可能とする表示処理装置及び表示処理方法を提供することである。
本発明は、ディスプレイに画面を表示させる表示処理装置に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の表示処理装置は、情報格納部、画面定義情報解釈部、第1のイベント変換部、及び装置リソース制御部を基本構成として備えている。発展的には、この構成に第2のイベント変換部が加えられる。
情報格納部は、ディスプレイに表示される画面とその画面内に表示された指示に対応する動作との関係が定義された、画面定義情報を格納する。画面定義情報解釈部は、画面定義情報を解釈して、ディスプレイに表示される画面を作成すると共に、指示の入力に従ってその指示に対応する動作を行うための第1の画面イベントを発行する。第1のイベント変換部は、第1の画面イベントを、表示処理装置が保持する装置リソースで解釈実行可能な第1の装置イベントに変換する。装置リソース制御部は、第1のイベント変換部で変換された第1の装置イベントに基づいて、装置リソースの制御を行う。
第2のイベント変換部は、装置リソース制御部が、第1の装置イベントに基づいた装置リソースの制御に応じて生じた画面変更の結果を、第2の装置イベントとして発行する場合に適用可能である。この第2のイベント変換部では、第2の装置イベントを、画面定義情報解釈部で解釈実行可能な第2の画面イベントに変換してもよいし、ディスプレイに表示される画面に直接変換してもよい。前者の場合には、画面定義情報解釈部で、第2の画面イベントに基づいて、ディスプレイに表示される変更画面が作成される。
好ましくは、画面定義情報解釈部が発行する第1の画面イベントを、第1のイベント変換部へ通知し、また、装置リソース制御部が発行する第2の装置イベントを、第2のイベント変換部へ通知するビュー部を構成に含める。この構成により、画面定義情報解釈部、第1のイベント変換部、及び第2のイベント変換部を、ビュー部を通じて入れ替え可能となる。もちろん、画面定義情報も画面定義情報解釈部を通じて入れ替え可能である。
上述した表示処理装置の各構成が行うそれぞれの処理は、一連の処理手順を与える表示処理方法として捉えることができる。この方法は、一連の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムの形式で提供される。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で、コンピュータに導入されてもよい。
上記のように、本発明によれば、アプリケーションの開発において、他のシステム向けに作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを用いて、開発対象のアプリケーションのGUIを実現することが可能となり、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスが可能となる。
また、アプリケーションそのものに変更を加えることなく、GUIコンテンツ及びGUIプレイヤの入れ替えによって、開発対象のアプリケーションのGUIの変更が可能となる。これにより、アプリケーションの再利用性が向上し、開発効率の更なる向上や開発コストの低減などを実現することができる。
図1Aは、従来のシステム概念を説明する図である。 図1Bは、本発明のシステム概念を説明する図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る表示処理装置10の構成例を示すブロック図である。 図3は、表示処理装置10で行われる初期化フローチャートの一例を示す図である。 図4は、表示処理装置10で行われる表示処理フローチャートの一例を示す図である。 図5Aは、第1の画面イベントのフォーマット例を示す図である。 図5Bは、第1の画面イベントのフォーマット例を示す図である。 図6Aは、リソースファイルの一例を示す図である。 図6Bは、表示装置30に表示されるコンテンツ画面例を示す図である。 図7は、具体的なアプリケーションの処理シーケンスの一例を示す図である。 図8は、表示装置30に表示されるコンテンツ画面例を示す図である。 図9は、本発明の第2の実施形態に係る表示処理装置20の構成例を示すブロック図である。 図10は、表示処理装置20で行われる初期化フローチャートの一例を示す図である。 図11は、表示処理装置20で行われる表示処理フローチャートの一例を示す図である。
符号の説明
1 画面部
2 制御部
3 変換部
10、20 表示処理装置
11 情報格納部
11a 画面定義情報
12 画面定義情報解釈部
13 表示インタフェース部
14 入力インタフェース部
15、16 イベント変換部
17 装置リソース制御部
18 装置リソース
21 ビュー部
30 表示装置
40 入力装置
501、502 第1の画面イベント
800、810 表示画面
まず、本発明のシステム概念を簡単に説明する。
上述したとおり、従来では、デザイナが管轄する画面部1(例えば、GUIプレイヤ)と、プログラマが管轄する制御部2(例えば、アプリケーション)とが、相互に束縛された関係を持って設計されている(図1A)。従って、いずれか一方の設計内容を変更する場合には、他方の設計にも影響を与えてしまう。このことが原因で、画面部1だけ又は制御部2だけを切り離して、他のシステムに利用することが容易に行えないのである。
これに対し、本発明では、画面部1と制御部2との間を行き来するイベントの変換を担う変換部3を新たに設け、相手が解釈可能な形式にイベントを変換した後で相手に通知することを行う(図1B)。これにより、変換部3での変換ルールを予め定めておけば、デザイナ及びプログラマは、相手側の設計内容に縛られることなく自由に設計することが可能となる。
なお、以下の説明において「画面」とは、LCDや液晶等の画面を有した表示部品又は表示装置(ディスプレイ)を意味するのではなく、その表示部品の画面上に表示される文字や図形等の画像(表示物)を意味する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る表示処理装置10の構成例を示すブロック図である。図2において、第1の実施形態に係る表示処理装置10は、画面部を構成する情報格納部11、画面定義情報解釈部12、表示インタフェース部(表示I/F部)13及び入力インタフェース部(入力I/F部)14と、変換部を構成する第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16と、制御部を構成する装置リソース制御部17及び装置リソース18とで構成される。また、表示処理装置10は、外部の表示装置30と表示インタフェース部13を介して接続されており、また外部の入力装置40と入力インタフェース部14を介して接続されている。
典型的な表示処理装置10は、外部の表示装置30への画面表示を伴うアプリケーション(を実行するためのソフトウェア)の形態で実現される。このアプリケーションとしては、取り扱う情報を表示装置30へ表示することが必要なアプリケーション、例えばWEBブラウザアプリケーション、メールアプリケーション、ワープロアプリケーション、カメラアプリケーション、ランチャアプリケーション、ファイル管理アプリケーション、電話帳アプリケーション、及び画像編集アプリケーション等が、適用可能である。また、単にアプリケーションを操作するためだけのユーザインタフェース表示を必要とするアプリケーション、例えば電話アプリケーションや音楽再生アプリケーション等も、適用可能である。もちろん、表示処理装置10をハードウェアの形態で実現してもよく、その場合には表示装置30及び入力装置40を内部構成に含めることができる。
情報格納部11は、第1の画面イベントを発行する契機が定義されている画面定義情報11aを格納する。この画面定義情報11aには、表示装置30に表示される画面、入力インタフェース部14を介して入力される画面内に表示された指示に対応する動作、及び外部への指示が記述されている。外部への指示とは、上述した機器上の資源へのアクセス指示を意味し、例えば他アプリケーションの起動指示や、他アプリケーションが保持する特定機能の利用指示や、ガイダンス表示指示等である。また、画面定義情報11aは、GUIコンテンツに相当し、Flashコンテンツのように2Dを表示するコンテンツ、3Dを表示するコンテンツ、及びXMLで記述されたコンテンツ等であってもよい。Flashコンテンツである場合、第1の画面イベントとして任意の契機でURLが発行される。また、画面定義情報11aは、入れ替えが可能であってもよい。この例では、RAMやROM等の内部記憶装置である情報格納部11に、画面定義情報11aが格納されている例を示している。しかし、画面定義情報11aは、ハードディスクドライブ等の外部記録装置から取得されてもよいし、外部のネットワークを介して取得されてもよい。
画面定義情報解釈部12は、画面定義情報11aを解釈し、その解釈結果に基づいて表示装置30に表示させる画面を作成する。そして、画面定義情報解釈部12は、この作成した画面の表示を表示インタフェース部13へ要求する。また、画面定義情報解釈部12は、入力インタフェース部14から入力される指示に対して画面の表示を変更し、かつ、表示中の画面に対応する画面定義情報11aに基づいて第1の画面イベントを発行する。この発行された第1の画面イベントは、第1のイベント変換部15へ通知される。この画面定義情報解釈部12は、GUIプレイヤに相当し、Flashプレイヤのように2Dコンテンツを再生するプレイヤ、3Dコンテンツを再生するプレイヤ、及びXMLで記述されたコンテンツを再生するプレイヤであってもよい。
表示インタフェース部13は、画面定義情報解釈部12に表示要求された画面を、表示装置30に表示させる。入力インタフェース部14は、ユーザ又は表示処理装置10が保持する資源からの指示を、画面定義情報解釈部12へ伝える。ユーザからの指示は、キーボード、マウス又はリモコン等の入力装置40を介して行われる。また、表示処理装置10が保持する資源からの指示は、他アプリケーション又はタイマー等によって行われる。他アプリケーションからの指示は、外部の機器から有線通信や無線通信等を用いて行われてもよい。
第1のイベント変換部15は、画面定義情報解釈部12から通知された第1の画面イベントを、装置リソース制御部17が解釈可能な第1の装置イベントに変換し、装置リソース制御部17へ通知する。Flashコンテンツである場合は第1の画面イベントがURLであるので、第1のイベント変換部15は、このURLを分解して装置リソース制御部17が解釈できる第1の装置イベントに変換する。第1の装置イベントには、機器上で動作する他アプリケーションを起動したり、他アプリケーションが保持する機能を利用したり、機器を利用するユーザへ次の動作を行えるキーのガイダンス表示を変更するための情報等が記述されている。
装置リソース18の参照及び変更を行うための指示が記述された第1の装置イベントが通知されると、装置リソース制御部17は、その通知に従って装置リソース18の制御を行う。また、装置リソース制御部17は、装置リソース18を参照及び変更した結果が記述されている第2の装置イベントを発行して、第2のイベント変換部16へ通知する。
装置リソース18は、表示処理装置10が保持する資源であり、その資源には、他アプリケーション、ハードウェア、及びデータベース等がある。
第2のイベント変換部16は、装置リソース制御部17から通知された第2の装置イベントを、画面定義情報解釈部12が解釈可能な第2の画面イベントに変換し、画面定義情報解釈部12へ通知する。Flashコンテンツである場合、変換された第2の画面イベントは、Flashコンテンツ内のオブジェクトを操作するための情報となる。なお、第2のイベント変換部16は、第2の装置イベントを表示装置30に表示するための画面に変換し、表示装置30へ直接出力することも可能である(図2中の点線矢印経路)。
上記構成による第1の実施形態に係る表示処理装置10で行われる特徴的な表示処理方法を、図面をさらに参照して説明する。
図3は、表示処理装置10で行われる初期化フローチャートの一例を示す図である。図4は、表示処理装置10で行われる表示処理フローチャートの一例を示す図である。図5A及び図5Bは、第1の画面イベントのフォーマット例を示す図である。
まず、図3を参照して、表示処理装置10で行われる初期化シーケンスを説明する。
この初期化シーケンスは、表示処理装置10を備えた機器に電源が投入されたタイミングや、特定のアプリケーションを起動したタイミングや、ユーザにより明示的に指示されたタイミング等によって開始される。まず、画面定義情報解釈部12へ画面定義情報11aが登録される(ステップS301)。この登録とは、表示対象のGUIコンテンツを決定することであり、表示される画面が決定する。次に、画面定義情報解釈部12が、この登録された画面定義情報11aを解釈し、作成した画面の表示を表示インタフェース部13に要求する(ステップS302)。そして、表示インタフェース部13が、要求画面を表示装置30に表示させることによって、初期化が終了する(ステップS303)。
以上の処理により、表示処理装置10は、GUIコンテンツの記載内容に基づいて作成した画面を表示装置30に表示させ、ユーザからの入力やタイマーからの通知等の指示待ち状態となる。そして、何らかの指示を受け付けると、表示処理装置10によって次の表示処理シーケンスが実行される。
図4を参照して、上述した初期化後に表示処理装置10で行われる表示処理シーケンスを説明する。
画面定義情報解釈部12は、ユーザからの指示が入力インタフェース部14を介して通知されると、この通知された指示の内容を判断する(ステップS401)。この判断の結果、表示装置30で表示中の画面を更新する指示である場合(ステップS402のYes)、画面定義情報解釈部12は、更新後の画面を作成し、表示インタフェース部13に対して表示装置30の画面更新を通知する(ステップS404)。一方、上記判断の結果、第1の画面イベントを発行する指示である場合(ステップS402のNo)、画面定義情報解釈部12は、第1の画面イベントを第1のイベント変換部15へ通知する(ステップS403)。
第1のイベント変換部15は、通知された第1の画面イベントを第1の装置イベントに変換し、第1の装置イベントを装置リソース制御部17へ通知する(ステップS405)。装置リソース制御部17は、通知された第1の装置イベントに基づいて、装置リソース18の状態の参照及び変更を行う(ステップS406)。また、装置リソース制御部17は、第2の装置イベントを発行するか否かを判断する(ステップS407)。第2の装置イベントを発行すると判断した場合(ステップS407のYes)、装置リソース制御部17は、第2の装置イベントを第2のイベント変換部16に通知する(ステップS408)。一方、第2の装置イベントを発行しないと判断した場合は(ステップS407のNo)、装置リソース制御部17は、この処理を終了する。
第2のイベント変換部16は、通知された第2の装置イベントを第2の画面イベントに変換して、画面定義情報解釈部12へ通知する(ステップS409)。画面定義情報解釈部12は、通知された第2の画面イベントに基づいて画面を作成し、表示インタフェース部13へ通知する(ステップS410)。表示インタフェース部13は、画面定義情報解釈部12からの通知に従って、表示装置30に新たな画面を表示させる(ステップS411)。なお、第2のイベント変換部16が、第2の装置イベントに基づいて作成した画面の表示要求を、表示装置30へ直接通知してもよい。
なお、図4では、入力装置40から指示が通知されたタイミング(ステップS401)で表示処理シーケンスが開始される場合を示したが、表示処理シーケンスを開始させるタイミングはこれに限られない。例えば、装置リソース制御部17が第2の装置イベントを自発的に発行したタイミング(ステップS407)で、表示処理シーケンスを開始させるようにしても構わない。
次に、図5Aを参照して、画面定義情報解釈部12にFlashプレイヤが利用される場合を一例に挙げて、具体的に説明する。
画面定義情報解釈部12にFlashプレイヤが利用される場合、第1の画面イベントにはURLが利用される。URLは、RFC2396によって定義されている。また、画面定義情報11aとして、Flashコンテンツが使用される。図5Aの第1の画面イベント501は、Flashプレイヤが発行する第1の画面イベントの一例である。第1の画面イベント501では、スキーマには「action://」が利用される。また、URLのホスト名の代わりに指示名が利用される。この指示名に対するクエリーは、「?」により結合される。クエリーに記述される属性には、複数の値を記述することができ、1つの属性に対して複数の値を記述する際は、「+」により結合される。1つの指示名に対して複数の属性を記述する際は、「&」により結合される。
Flashプレイヤから発行される第1の画面イベントに対する装置リソース制御部17の動作の一例を、表502に示す。表502のように、装置リソース制御部17に対する指示を記述しておくことによって、第1の画面イベントが、第1のイベント変換部15において装置リソース制御部17が解釈できる第1の装置イベントに変換され、Flashプレイヤからはアクセスできない装置リソースへアクセスすることが可能となる。なお、表502のパターンは、装置リソース制御部17の対応状況に応じて増減可能である。
なお、上記Flashプレイヤ以外で画面定義情報解釈部12に利用可能なプレイヤとしては、第1の画面イベント411が図5Bに示すフォーマットで記述される、VRML(Virtual Reality Modeling Language)プレイヤ等が存在する。このVRMLでは、図5Bのように記述された3D空間上のBoxに対してマウスでクリックすると、その指定したページに移動させることができる。
さらに、図6A、図6B及び図7を用いて、Flashコンテンツを使用する具体的なアプリケーション例を用いて本発明の表示処理を説明する。
今、携帯電話で着信があった場合に着信秒数を取得してコンテンツに表示させるアプリケーションを、一例に挙げて説明する。図6Aは、リソースファイルの一例である。図6Bは、表示装置30に表示されるコンテンツ画面例を示す図である。図7は、上記具体的なアプリケーションの処理シーケンスの一例を示す図である。
図7において、最初に、コンテンツ(画面部)から変換部に、着信秒数取得イベント発行(getURL(action://getCallTime))が通知される(1)。次に、変換部からアプリケーション(制御部)に、着信秒数取得イベントが通知される(1.1)。次に、アプリケーションが装置リソースに、着信秒数の取得を要求する(1.1.1)。この要求に応じて、装置リソースが、アプリケーションに着信秒数を応答する。ここで、引数に指定するイベントIDとコンテンツ発行するイベントとの対応付けを、リソースファイル(図6A)に記述しておく(1.1.2)。次に、変換部は、疑似イベントであるマウスダウンイベントを発行させる(3)。この発行に応じて、コンテンツは、loadVariablesNum()を発行する(3.1)。そして、変換部は、この発行に対して、着信時間を変数として、コンテンツ側に渡す(3.1.1)。コンテンツは、渡された着信時間をコンテンツに反映させる(3.1.1.1)。これにより、図6Bのコンテンツ画面の無音時間の箇所に、取得した着信秒数が書き込まれる。
上記マウスダウンイベントが発行されるマウスダウンポイントは、予めコンテンツに組み込まれておく必要がある。このマウスダウンポイントには、コンテンツへ情報を書き込むためのメソッドであるloadVariablesNum()を実装しておき、マウスダウンポイント毎に読み込みたい情報を格納するための変数を、コンテンツ側で保持しておく必要がある。本来、このマウスダウンイベントは、ユーザがマウスボタンをクリックすることによってユーザとコンテンツとの間でのインタラクティヴな操作を実現するために利用されるが、本実施例では、ユーザが操作できない場所にマウスダウンポイントを配置しておき、マウスダウンポイントへ変換部がアプリケーションからのイベントを擬似的にマウスダウンイベントとして発行することによって、アプリケーションからコンテンツへ情報を引き渡すための仕組みとして利用される。
また、図8は、画面定義情報解釈部12にFlashプレイヤを利用し、メニュー画面を表示している際に、表示画面800から表示画面810へ画面が遷移される例を示す図である。
表示画面800及び810は、表示装置30に表示されている画面である。この表示画面800及び810は、メニュー画面とガイダンス画面とから構成されている。メニュー画面801及び811は、Flashプレイヤによって作成される画面であり、ガイダンス画面802及び812は、装置リソース制御部17が管理する装置リソース18であり、ガイダンスの表示が行われる。選択項目803及び813は、複数個の選択対象項目の中の現在選択されている項目を示しており、メニュー画面801がフォーカスをあてることにより識別可能となっている。表示画面800を表示している際に、入力インタフェース部14からユーザ指示が入力されると、表示画面800は、表示画面810に画面が遷移する。メニュー画面801をメニュー画面811に変更する処理と、選択項目803を選択項目813に変更する処理は、Flashプレイヤによって行われる。また、メニュー画面801からメニュー画面811に遷移する際に、第1の画面イベントがURLとして発行される。
図8では、第1の画面イベントとして、「action://dispGuide=up+down&function=back」が発行される。発行された第1の画面イベントは、図5Aの表502に記載した作成ルールに基づいて記述されている。発行された第1の画面イベントは、第1のイベント変換部15によって、装置リソース制御部17が解釈できる第1の装置イベントへ変換され、装置リソース制御部17へ通知される。表502に記載されている作成ルールに従って、装置リソース制御部17は、ガイダンス画面を変更する。この例では、ガイダンス表示画面812に「上下の矢印」と文字列「戻る」とが表示される。
また、第2のイベント変換部16は、通知される第2の装置イベントを変換することによって、画面定義情報解釈部12に対して指示を行い、表示する画面の変更を行う。Flashコンテンツの場合は、変換された第2の画面イベントは、Flashコンテンツ内のオブジェクトを操作するための情報となる。また、第2のイベント変換部16から直接、表示装置30に対して表示要求を行うことによって、表示する画面を変更することもできる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る表示処理装置及び方法によれば、アプリケーションの開発において、他のシステム向けに作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを用いて、開発対象のアプリケーションのGUIを実現することが可能となり、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスが可能となる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る表示処理装置20の構成例を示すブロック図である。図9において、第2の実施形態に係る表示処理装置20は、画面部を構成する情報格納部11、画面定義情報解釈部12、表示インタフェース部13及び入力インタフェース部14と、変換部を構成する第1のイベント変換部15、第2のイベント変換部16及びビュー部21と、制御部を構成する装置リソース制御部17及び装置リソース18とで構成される。
図9でわかるように、第2の実施形態に係る表示処理装置20は、上記第1の実施形態に係る表示処理装置10にビュー部21をさらに加えた構成である。このビュー部21は、第1の画面イベント及び第2の装置イベントの通知の仲介と、第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16の登録管理とを行う。以下、このビュー部21を中心に第2の実施形態に係る表示処理装置20を説明する。なお、動作が同じである構成及びステップについては同一の参照符号を付してある。
画面定義情報解釈部12は、画面定義情報11aに基づいて発行した第1の画面イベントを、ビュー部21に通知する。ビュー部21は、画面定義情報解釈部12から通知された第1の画面イベントを、第1のイベント変換部15へ通知する。第1のイベント変換部15は、ビュー部21から通知された第1の画面イベントを第1の装置イベントに変換し、装置リソース制御部17へ通知する。
また、装置リソース制御部17は、発行する第2の装置イベントをビュー部21へ通知する。ビュー部21は、装置リソース制御部17から通知された第2の装置イベントを、第2のイベント変換部16へ通知する。第2のイベント変換部16は、ビュー部21から通知された第2の装置イベントを第2の画面イベントに変換し、画面定義情報解釈部12へ通知する。
この第2の実施形態に係る表示処理装置20で行われる特徴的な表示処理方法を、図面をさらに参照して説明する。
図10は、表示処理装置20で行われる初期化シーケンスの一例を示す図である。図10において、最初に、ビュー部21に画面定義情報解釈部12が登録される(ステップS1001)。この設定とは、GUIプレイヤをプラグインすることであり、これによりGUIコンテンツが再生可能となる。次に、画面定義情報解釈部12へ画面定義情報11aが登録される(ステップS301)。次に、ビュー部21に第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16が、それぞれ登録される(ステップS1002及びS1003)。最後に、画面定義情報解釈部12が、上記ステップS301で登録された画面定義情報11aを解釈し、作成した画面の表示を表示インタフェース部13に要求する(ステップS302)。そして、表示インタフェース部13が、要求画面を表示装置30に表示させることによって、初期化が終了する(ステップS303)。
図11は、上述した初期化後に表示処理装置20で行われる表示処理シーケンスを説明する図である。図11において、画面定義情報解釈部12は、入力インタフェース部14を介して通知された指示が第1の画面イベントを発行する指示であると判断した場合(ステップS402のNo)、第1の画面イベントをビュー部21を介して第1のイベント変換部15へ通知する(ステップS1103)。第1のイベント変換部15は、ビュー部21から通知された第1の画面イベントを第1の装置イベントに変換し、装置リソース制御部17へ通知する(ステップS1105)。また、装置リソース制御部17は、第2の装置イベントを発行すると判断した場合(ステップS407のYes)、第2の装置イベントをビュー部21を介して第2のイベント変換部16に通知する(ステップS1108)。第2のイベント変換部16は、ビュー部21から通知された第2の装置イベントを第2の画面イベントに変換して、画面定義情報解釈部12へ通知する(ステップS1109)。
この表示処理装置20では、ビュー部21が、画面定義情報解釈部12、第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16を全て管理している。このため、ビュー部21を通じて、画面定義情報解釈部12、第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16を、ダウンロード等によって自由に入れ替えることが可能である。画面定義情報解釈部12を入れ替えることにより、GUIコンテンツを再生するGUIプレイヤを変更することが可能となる。第1のイベント変換部15を入れ替えることにより、装置リソース制御部17に対する指示を変更することが可能となる。第2のイベント変換部16を入れ替えることにより、装置リソース制御部17からの指示に対する画面定義情報解釈部12の動作を変更することが可能となる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る表示処理装置及び方法によれば、アプリケーションの開発において、他のシステム向けに作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを用いて、開発対象のアプリケーションのGUIを実現することが可能となり、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスが可能となる。
また、アプリケーションそのものに変更を加えることなく、GUIコンテンツ及びGUIプレイヤの入れ替えによって、開発対象のアプリケーションのGUIの変更が可能となる。これにより、アプリケーションの再利用性が向上し、開発効率の更なる向上や開発コストの低減等を実現することができる。
本発明の表示処理装置は、特定の用途に対して作成されたGUIコンテンツやGUIプレイヤを流用してアプリケーションのGUIとして利用する場合等に利用可能であり、特に組み込み機器に予め組み込まれたアプリケーションのGUIを容易に変更するアプリケーションフレームワーク等として利用したい場合等に適している。また、本発明の表示処理装置は、組み込み機器だけでなく、パーソナルコンピュータ(PC)上のアプリケーション等の用途にも応用できる。
本発明は、表示処理装置及び表示処理方法に関し、より特定的には、アプリケーション開発においてグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)の変更を容易にするためのアプリケーションフレームワーク技術を利用した表示処理装置及び表示処理方法に関する。
アプリケーションフレームワークとは、特定の問題領域のアプリケーションに共通する構造を持った雛型ソフトウェアである。アプリケーション開発者は、このアプリケーションフレームワークを利用することで、アプリケーションの開発効率を向上させることができる。また、自分が望むようにアプリケーションフレームワークを改造することにより、所望のアプリケーションを更に効率よく開発することが可能となる。アプリケーションフレームワークの技術的基盤に関しては、非特許文献1や非特許文献2に詳しく記載されている。アプリケーションフレームワーク技術は、一般的なオブジェクト指向ソフトウェア開発で利用可能であり、様々な問題領域向けのアプリケーションフレームワークが存在する。
従来のアプリケーションフレームワークとしては、例えば、特許文献1に開示されているものが存在する。この従来のアプリケーションフレームワークでは、アプリケーション相互間のグラフィカル・データのやり取りを扱い、グラフィカル・オブジェクトを表示しかつ操作するためのフレームワークを含めてグラフィックス・アプリケーションを開発するための方法及び装置が開示されている。
また、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラ(登録商標)のように、インターネット上のコンテンツを表示するWEBブラウザでは、例えばマクロメディアFlash(登録商標)を用いたコンテンツ(以下、Flashコンテンツと記す)を再生するためのプレイヤ(以下、Flashプレイヤと記す)をプラグインすることによって、通常のWEBブラウザで表現できなかったGUIを持つコンテンツを表示することが可能となる。
また、マクロメディアFlash(登録商標)と同様に、2D(例えば、ベクターグラフィック)や3D(例えば、ポリゴン)のGUIを実現するコンテンツ(以下、GUIコンテンツと記す)と、このGUIコンテンツを再生するためのプレイヤ(以下、GUIプレイヤと記す)とを利用することによって、表現力のあるGUIを実現することができる。
特表平9−506191号公報 ウォルフガング・プリー著「デザインパターンプログラミング」、トッパン刊、1996年 エリック・ガンマ他著「オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン」、ソフトバンク刊、1995年
しかしながら、上記特許文献1の技術では、GUIの変更を容易にするために、使用するGUI毎にGUIコンテンツの作成ルールが規定されている。このため、あるシステムに特化して作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを流用し、他のシステム上のアプリケーションを開発することができない、という課題がある。
また、機器上で動作するアプリケーション自身のGUIとして、GUIコンテンツを利用するためには、GUIコンテンツを再生するGUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスを行う必要がある。しかし、既存のGUIプレイヤを利用するだけでは、画面表示以外の機器上の資源へのアクセスは行えないという課題がある。ここでの資源とは、機器上の他のアプリケーション等のコンポーネントや保持しているデータ等である。例えば、機器上で動作する他アプリケーションを起動したり、他アプリケーションが保持する機能を利用したり、機器を利用するユーザへ次の動作を行えるキーのガイドの表示(以下、ガイダンス表示と記す)等を行うことが不可能であることが課題となる。
それ故に、本発明の目的は、GUIコンテンツをGUIプレイヤで再生し、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスを可能とする表示処理装置及び表示処理方法を提供することである。
本発明は、ディスプレイに画面を表示させる表示処理装置に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明の表示処理装置は、情報格納部、画面定義情報解釈部、第1のイベント変換部、及び装置リソース制御部を基本構成として備えている。発展的には、この構成に第2のイベント変換部が加えられる。
情報格納部は、ディスプレイに表示される画面とその画面内に表示された指示に対応する動作との関係が定義された、画面定義情報を格納する。画面定義情報解釈部は、画面定義情報を解釈して、ディスプレイに表示される画面を作成すると共に、指示の入力に従ってその指示に対応する動作を行うための第1の画面イベントを発行する。第1のイベント変換部は、第1の画面イベントを、表示処理装置が保持する装置リソースで解釈実行可能な第1の装置イベントに変換する。装置リソース制御部は、第1のイベント変換部で変換された第1の装置イベントに基づいて、装置リソースの制御を行う。
第2のイベント変換部は、装置リソース制御部が、第1の装置イベントに基づいた装置リソースの制御に応じて生じた画面変更の結果を、第2の装置イベントとして発行する場合に適用可能である。この第2のイベント変換部では、第2の装置イベントを、画面定義情報解釈部で解釈実行可能な第2の画面イベントに変換してもよいし、ディスプレイに表示される画面に直接変換してもよい。前者の場合には、画面定義情報解釈部で、第2の画面イベントに基づいて、ディスプレイに表示される変更画面が作成される。
好ましくは、画面定義情報解釈部が発行する第1の画面イベントを、第1のイベント変換部へ通知し、また、装置リソース制御部が発行する第2の装置イベントを、第2のイベント変換部へ通知するビュー部を構成に含める。この構成により、画面定義情報解釈部、第1のイベント変換部、及び第2のイベント変換部を、ビュー部を通じて入れ替え可能となる。もちろん、画面定義情報も画面定義情報解釈部を通じて入れ替え可能である。
上述した表示処理装置の各構成が行うそれぞれの処理は、一連の処理手順を与える表示処理方法として捉えることができる。この方法は、一連の処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムの形式で提供される。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で、コンピュータに導入されてもよい。
上記のように、本発明によれば、アプリケーションの開発において、他のシステム向けに作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを用いて、開発対象のアプリケーションのGUIを実現することが可能となり、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスが可能となる。
また、アプリケーションそのものに変更を加えることなく、GUIコンテンツ及びGUIプレイヤの入れ替えによって、開発対象のアプリケーションのGUIの変更が可能となる。これにより、アプリケーションの再利用性が向上し、開発効率の更なる向上や開発コストの低減などを実現することができる。
まず、本発明のシステム概念を簡単に説明する。
上述したとおり、従来では、デザイナが管轄する画面部1(例えば、GUIプレイヤ)と、プログラマが管轄する制御部2(例えば、アプリケーション)とが、相互に束縛された関係を持って設計されている(図1A)。従って、いずれか一方の設計内容を変更する場合には、他方の設計にも影響を与えてしまう。このことが原因で、画面部1だけ又は制御部2だけを切り離して、他のシステムに利用することが容易に行えないのである。
これに対し、本発明では、画面部1と制御部2との間を行き来するイベントの変換を担う変換部3を新たに設け、相手が解釈可能な形式にイベントを変換した後で相手に通知することを行う(図1B)。これにより、変換部3での変換ルールを予め定めておけば、デザイナ及びプログラマは、相手側の設計内容に縛られることなく自由に設計することが可能となる。
なお、以下の説明において「画面」とは、LCDや液晶等の画面を有した表示部品又は表示装置(ディスプレイ)を意味するのではなく、その表示部品の画面上に表示される文字や図形等の画像(表示物)を意味する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る表示処理装置10の構成例を示すブロック図である。図2において、第1の実施形態に係る表示処理装置10は、画面部を構成する情報格納部11、画面定義情報解釈部12、表示インタフェース部(表示I/F部)13及び入力インタフェース部(入力I/F部)14と、変換部を構成する第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16と、制御部を構成する装置リソース制御部17及び装置リソース18とで構成される。また、表示処理装置10は、外部の表示装置30と表示インタフェース部13を介して接続されており、また外部の入力装置40と入力インタフェース部14を介して接続されている。
典型的な表示処理装置10は、外部の表示装置30への画面表示を伴うアプリケーション(を実行するためのソフトウェア)の形態で実現される。このアプリケーションとしては、取り扱う情報を表示装置30へ表示することが必要なアプリケーション、例えばWEBブラウザアプリケーション、メールアプリケーション、ワープロアプリケーション、カメラアプリケーション、ランチャアプリケーション、ファイル管理アプリケーション、電話帳アプリケーション、及び画像編集アプリケーション等が、適用可能である。また、単にアプリケーションを操作するためだけのユーザインタフェース表示を必要とするアプリケーション、例えば電話アプリケーションや音楽再生アプリケーション等も、適用可能である。もちろん、表示処理装置10をハードウェアの形態で実現してもよく、その場合には表示装置30及び入力装置40を内部構成に含めることができる。
情報格納部11は、第1の画面イベントを発行する契機が定義されている画面定義情報11aを格納する。この画面定義情報11aには、表示装置30に表示される画面、入力インタフェース部14を介して入力される画面内に表示された指示に対応する動作、及び外部への指示が記述されている。外部への指示とは、上述した機器上の資源へのアクセス指示を意味し、例えば他アプリケーションの起動指示や、他アプリケーションが保持する特定機能の利用指示や、ガイダンス表示指示等である。また、画面定義情報11aは、GUIコンテンツに相当し、Flashコンテンツのように2Dを表示するコンテンツ、3Dを表示するコンテンツ、及びXMLで記述されたコンテンツ等であってもよい。Flashコンテンツである場合、第1の画面イベントとして任意の契機でURLが発行される。また、画面定義情報11aは、入れ替えが可能であってもよい。この例では、RAMやROM等の内部記憶装置である情報格納部11に、画面定義情報11aが格納されている例を示している。しかし、画面定義情報11aは、ハードディスクドライブ等の外部記録装置から取得されてもよいし、外部のネットワークを介して取得されてもよい。
画面定義情報解釈部12は、画面定義情報11aを解釈し、その解釈結果に基づいて表示装置30に表示させる画面を作成する。そして、画面定義情報解釈部12は、この作成した画面の表示を表示インタフェース部13へ要求する。また、画面定義情報解釈部12は、入力インタフェース部14から入力される指示に対して画面の表示を変更し、かつ、表示中の画面に対応する画面定義情報11aに基づいて第1の画面イベントを発行する。この発行された第1の画面イベントは、第1のイベント変換部15へ通知される。この画面定義情報解釈部12は、GUIプレイヤに相当し、Flashプレイヤのように2Dコンテンツを再生するプレイヤ、3Dコンテンツを再生するプレイヤ、及びXMLで記述されたコンテンツを再生するプレイヤであってもよい。
表示インタフェース部13は、画面定義情報解釈部12に表示要求された画面を、表示装置30に表示させる。入力インタフェース部14は、ユーザ又は表示処理装置10が保持する資源からの指示を、画面定義情報解釈部12へ伝える。ユーザからの指示は、キーボード、マウス又はリモコン等の入力装置40を介して行われる。また、表示処理装置10が保持する資源からの指示は、他アプリケーション又はタイマー等によって行われる。他アプリケーションからの指示は、外部の機器から有線通信や無線通信等を用いて行われてもよい。
第1のイベント変換部15は、画面定義情報解釈部12から通知された第1の画面イベントを、装置リソース制御部17が解釈可能な第1の装置イベントに変換し、装置リソース制御部17へ通知する。Flashコンテンツである場合は第1の画面イベントがURLであるので、第1のイベント変換部15は、このURLを分解して装置リソース制御部17が解釈できる第1の装置イベントに変換する。第1の装置イベントには、機器上で動作する他アプリケーションを起動したり、他アプリケーションが保持する機能を利用したり、機器を利用するユーザへ次の動作を行えるキーのガイダンス表示を変更するための情報等が記述されている。
装置リソース18の参照及び変更を行うための指示が記述された第1の装置イベントが通知されると、装置リソース制御部17は、その通知に従って装置リソース18の制御を行う。また、装置リソース制御部17は、装置リソース18を参照及び変更した結果が記述されている第2の装置イベントを発行して、第2のイベント変換部16へ通知する。
装置リソース18は、表示処理装置10が保持する資源であり、その資源には、他アプリケーション、ハードウェア、及びデータベース等がある。
第2のイベント変換部16は、装置リソース制御部17から通知された第2の装置イベントを、画面定義情報解釈部12が解釈可能な第2の画面イベントに変換し、画面定義情報解釈部12へ通知する。Flashコンテンツである場合、変換された第2の画面イベントは、Flashコンテンツ内のオブジェクトを操作するための情報となる。なお、第2のイベント変換部16は、第2の装置イベントを表示装置30に表示するための画面に変換し、表示装置30へ直接出力することも可能である(図2中の点線矢印経路)。
上記構成による第1の実施形態に係る表示処理装置10で行われる特徴的な表示処理方法を、図面をさらに参照して説明する。
図3は、表示処理装置10で行われる初期化フローチャートの一例を示す図である。図4は、表示処理装置10で行われる表示処理フローチャートの一例を示す図である。図5A及び図5Bは、第1の画面イベントのフォーマット例を示す図である。
まず、図3を参照して、表示処理装置10で行われる初期化シーケンスを説明する。
この初期化シーケンスは、表示処理装置10を備えた機器に電源が投入されたタイミングや、特定のアプリケーションを起動したタイミングや、ユーザにより明示的に指示されたタイミング等によって開始される。まず、画面定義情報解釈部12へ画面定義情報11aが登録される(ステップS301)。この登録とは、表示対象のGUIコンテンツを決定することであり、表示される画面が決定する。次に、画面定義情報解釈部12が、この登録された画面定義情報11aを解釈し、作成した画面の表示を表示インタフェース部13に要求する(ステップS302)。そして、表示インタフェース部13が、要求画面を表示装置30に表示させることによって、初期化が終了する(ステップS303)。
以上の処理により、表示処理装置10は、GUIコンテンツの記載内容に基づいて作成した画面を表示装置30に表示させ、ユーザからの入力やタイマーからの通知等の指示待ち状態となる。そして、何らかの指示を受け付けると、表示処理装置10によって次の表示処理シーケンスが実行される。
図4を参照して、上述した初期化後に表示処理装置10で行われる表示処理シーケンスを説明する。
画面定義情報解釈部12は、ユーザからの指示が入力インタフェース部14を介して通知されると、この通知された指示の内容を判断する(ステップS401)。この判断の結果、表示装置30で表示中の画面を更新する指示である場合(ステップS402のYes)、画面定義情報解釈部12は、更新後の画面を作成し、表示インタフェース部13に対して表示装置30の画面更新を通知する(ステップS404)。一方、上記判断の結果、第1の画面イベントを発行する指示である場合(ステップS402のNo)、画面定義情報解釈部12は、第1の画面イベントを第1のイベント変換部15へ通知する(ステップS403)。
第1のイベント変換部15は、通知された第1の画面イベントを第1の装置イベントに変換し、第1の装置イベントを装置リソース制御部17へ通知する(ステップS405)。装置リソース制御部17は、通知された第1の装置イベントに基づいて、装置リソース18の状態の参照及び変更を行う(ステップS406)。また、装置リソース制御部17は、第2の装置イベントを発行するか否かを判断する(ステップS407)。第2の装置イベントを発行すると判断した場合(ステップS407のYes)、装置リソース制御部17は、第2の装置イベントを第2のイベント変換部16に通知する(ステップS408)。一方、第2の装置イベントを発行しないと判断した場合は(ステップS407のNo)、装置リソース制御部17は、この処理を終了する。
第2のイベント変換部16は、通知された第2の装置イベントを第2の画面イベントに変換して、画面定義情報解釈部12へ通知する(ステップS409)。画面定義情報解釈部12は、通知された第2の画面イベントに基づいて画面を作成し、表示インタフェース部13へ通知する(ステップS410)。表示インタフェース部13は、画面定義情報解釈部12からの通知に従って、表示装置30に新たな画面を表示させる(ステップS411)。なお、第2のイベント変換部16が、第2の装置イベントに基づいて作成した画面の表示要求を、表示装置30へ直接通知してもよい。
なお、図4では、入力装置40から指示が通知されたタイミング(ステップS401)で表示処理シーケンスが開始される場合を示したが、表示処理シーケンスを開始させるタイミングはこれに限られない。例えば、装置リソース制御部17が第2の装置イベントを自発的に発行したタイミング(ステップS407)で、表示処理シーケンスを開始させるようにしても構わない。
次に、図5Aを参照して、画面定義情報解釈部12にFlashプレイヤが利用される場合を一例に挙げて、具体的に説明する。
画面定義情報解釈部12にFlashプレイヤが利用される場合、第1の画面イベントにはURLが利用される。URLは、RFC2396によって定義されている。また、画面定義情報11aとして、Flashコンテンツが使用される。図5Aの第1の画面イベント501は、Flashプレイヤが発行する第1の画面イベントの一例である。第1の画面イベント501では、スキーマには「action://」が利用される。また、URLのホスト名の代わりに指示名が利用される。この指示名に対するクエリーは、「?」により結合される。クエリーに記述される属性には、複数の値を記述することができ、1つの属性に対して複数の値を記述する際は、「+」により結合される。1つの指示名に対して複数の属性を記述する際は、「&」により結合される。
Flashプレイヤから発行される第1の画面イベントに対する装置リソース制御部17の動作の一例を、表502に示す。表502のように、装置リソース制御部17に対する指示を記述しておくことによって、第1の画面イベントが、第1のイベント変換部15において装置リソース制御部17が解釈できる第1の装置イベントに変換され、Flashプレイヤからはアクセスできない装置リソースへアクセスすることが可能となる。なお、表502のパターンは、装置リソース制御部17の対応状況に応じて増減可能である。
なお、上記Flashプレイヤ以外で画面定義情報解釈部12に利用可能なプレイヤとしては、第1の画面イベント411が図5Bに示すフォーマットで記述される、VRML(Virtual Reality Modeling Language)プレイヤ等が存在する。このVRMLでは、図5Bのように記述された3D空間上のBoxに対してマウスでクリックすると、その指定したページに移動させることができる。
さらに、図6A、図6B及び図7を用いて、Flashコンテンツを使用する具体的なアプリケーション例を用いて本発明の表示処理を説明する。
今、携帯電話で着信があった場合に着信秒数を取得してコンテンツに表示させるアプリケーションを、一例に挙げて説明する。図6Aは、リソースファイルの一例である。図6Bは、表示装置30に表示されるコンテンツ画面例を示す図である。図7は、上記具体的なアプリケーションの処理シーケンスの一例を示す図である。
図7において、最初に、コンテンツ(画面部)から変換部に、着信秒数取得イベント発行(getURL(action://getCallTime))が通知される(1)。次に、変換部からアプリケーション(制御部)に、着信秒数取得イベントが通知される(1.1)。次に、アプリケーションが装置リソースに、着信秒数の取得を要求する(1.1.1)。この要求に応じて、装置リソースが、アプリケーションに着信秒数を応答する。ここで、引数に指定するイベントIDとコンテンツ発行するイベントとの対応付けを、リソースファイル(図6A)に記述しておく(1.1.2)。次に、変換部は、疑似イベントであるマウスダウンイベントを発行させる(3)。この発行に応じて、コンテンツは、loadVariablesNum()を発行する(3.1)。そして、変換部は、この発行に対して、着信時間を変数として、コンテンツ側に渡す(3.1.1)。コンテンツは、渡された着信時間をコンテンツに反映させる(3.1.1.1)。これにより、図6Bのコンテンツ画面の無音時間の箇所に、取得した着信秒数が書き込まれる。
上記マウスダウンイベントが発行されるマウスダウンポイントは、予めコンテンツに組み込まれておく必要がある。このマウスダウンポイントには、コンテンツへ情報を書き込むためのメソッドであるloadVariablesNum()を実装しておき、マウスダウンポイント毎に読み込みたい情報を格納するための変数を、コンテンツ側で保持しておく必要がある。本来、このマウスダウンイベントは、ユーザがマウスボタンをクリックすることによってユーザとコンテンツとの間でのインタラクティヴな操作を実現するために利用されるが、本実施例では、ユーザが操作できない場所にマウスダウンポイントを配置しておき、マウスダウンポイントへ変換部がアプリケーションからのイベントを擬似的にマウスダウンイベントとして発行することによって、アプリケーションからコンテンツへ情報を引き渡すための仕組みとして利用される。
また、図8は、画面定義情報解釈部12にFlashプレイヤを利用し、メニュー画面を表示している際に、表示画面800から表示画面810へ画面が遷移される例を示す図である。
表示画面800及び810は、表示装置30に表示されている画面である。この表示画面800及び810は、メニュー画面とガイダンス画面とから構成されている。メニュー画面801及び811は、Flashプレイヤによって作成される画面であり、ガイダンス画面802及び812は、装置リソース制御部17が管理する装置リソース18であり、ガイダンスの表示が行われる。選択項目803及び813は、複数個の選択対象項目の中の現在選択されている項目を示しており、メニュー画面801がフォーカスをあてることにより識別可能となっている。表示画面800を表示している際に、入力インタフェース部14からユーザ指示が入力されると、表示画面800は、表示画面810に画面が遷移する。メニュー画面801をメニュー画面811に変更する処理と、選択項目803を選択項目813に変更する処理は、Flashプレイヤによって行われる。また、メニュー画面801からメニュー画面811に遷移する際に、第1の画面イベントがURLとして発行される。
図8では、第1の画面イベントとして、「action://dispGuide=up+down&function=back」が発行される。発行された第1の画面イベントは、図5Aの表502に記載した作成ルールに基づいて記述されている。発行された第1の画面イベントは、第1のイベント変換部15によって、装置リソース制御部17が解釈できる第1の装置イベントへ変換され、装置リソース制御部17へ通知される。表502に記載されている作成ルールに従って、装置リソース制御部17は、ガイダンス画面を変更する。この例では、ガイダンス表示画面812に「上下の矢印」と文字列「戻る」とが表示される。
また、第2のイベント変換部16は、通知される第2の装置イベントを変換することによって、画面定義情報解釈部12に対して指示を行い、表示する画面の変更を行う。Flashコンテンツの場合は、変換された第2の画面イベントは、Flashコンテンツ内のオブジェクトを操作するための情報となる。また、第2のイベント変換部16から直接、表示装置30に対して表示要求を行うことによって、表示する画面を変更することもできる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る表示処理装置及び方法によれば、アプリケーションの開発において、他のシステム向けに作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを用いて、開発対象のアプリケーションのGUIを実現することが可能となり、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスが可能となる。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る表示処理装置20の構成例を示すブロック図である。図9において、第2の実施形態に係る表示処理装置20は、画面部を構成する情報格納部11、画面定義情報解釈部12、表示インタフェース部13及び入力インタフェース部14と、変換部を構成する第1のイベント変換部15、第2のイベント変換部16及びビュー部21と、制御部を構成する装置リソース制御部17及び装置リソース18とで構成される。
図9でわかるように、第2の実施形態に係る表示処理装置20は、上記第1の実施形態に係る表示処理装置10にビュー部21をさらに加えた構成である。このビュー部21は、第1の画面イベント及び第2の装置イベントの通知の仲介と、第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16の登録管理とを行う。以下、このビュー部21を中心に第2の実施形態に係る表示処理装置20を説明する。なお、動作が同じである構成及びステップについては同一の参照符号を付してある。
画面定義情報解釈部12は、画面定義情報11aに基づいて発行した第1の画面イベントを、ビュー部21に通知する。ビュー部21は、画面定義情報解釈部12から通知された第1の画面イベントを、第1のイベント変換部15へ通知する。第1のイベント変換部15は、ビュー部21から通知された第1の画面イベントを第1の装置イベントに変換し、装置リソース制御部17へ通知する。
また、装置リソース制御部17は、発行する第2の装置イベントをビュー部21へ通知する。ビュー部21は、装置リソース制御部17から通知された第2の装置イベントを、第2のイベント変換部16へ通知する。第2のイベント変換部16は、ビュー部21から通知された第2の装置イベントを第2の画面イベントに変換し、画面定義情報解釈部12へ通知する。
この第2の実施形態に係る表示処理装置20で行われる特徴的な表示処理方法を、図面をさらに参照して説明する。
図10は、表示処理装置20で行われる初期化シーケンスの一例を示す図である。図10において、最初に、ビュー部21に画面定義情報解釈部12が登録される(ステップS1001)。この設定とは、GUIプレイヤをプラグインすることであり、これによりGUIコンテンツが再生可能となる。次に、画面定義情報解釈部12へ画面定義情報11aが登録される(ステップS301)。次に、ビュー部21に第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16が、それぞれ登録される(ステップS1002及びS1003)。最後に、画面定義情報解釈部12が、上記ステップS301で登録された画面定義情報11aを解釈し、作成した画面の表示を表示インタフェース部13に要求する(ステップS302)。そして、表示インタフェース部13が、要求画面を表示装置30に表示させることによって、初期化が終了する(ステップS303)。
図11は、上述した初期化後に表示処理装置20で行われる表示処理シーケンスを説明する図である。図11において、画面定義情報解釈部12は、入力インタフェース部14を介して通知された指示が第1の画面イベントを発行する指示であると判断した場合(ステップS402のNo)、第1の画面イベントをビュー部21を介して第1のイベント変換部15へ通知する(ステップS1103)。第1のイベント変換部15は、ビュー部21から通知された第1の画面イベントを第1の装置イベントに変換し、装置リソース制御部17へ通知する(ステップS1105)。また、装置リソース制御部17は、第2の装置イベントを発行すると判断した場合(ステップS407のYes)、第2の装置イベントをビュー部21を介して第2のイベント変換部16に通知する(ステップS1108)。第2のイベント変換部16は、ビュー部21から通知された第2の装置イベントを第2の画面イベントに変換して、画面定義情報解釈部12へ通知する(ステップS1109)。
この表示処理装置20では、ビュー部21が、画面定義情報解釈部12、第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16を全て管理している。このため、ビュー部21を通じて、画面定義情報解釈部12、第1のイベント変換部15及び第2のイベント変換部16を、ダウンロード等によって自由に入れ替えることが可能である。画面定義情報解釈部12を入れ替えることにより、GUIコンテンツを再生するGUIプレイヤを変更することが可能となる。第1のイベント変換部15を入れ替えることにより、装置リソース制御部17に対する指示を変更することが可能となる。第2のイベント変換部16を入れ替えることにより、装置リソース制御部17からの指示に対する画面定義情報解釈部12の動作を変更することが可能となる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る表示処理装置及び方法によれば、アプリケーションの開発において、他のシステム向けに作成されたGUIコンテンツ及びGUIプレイヤを用いて、開発対象のアプリケーションのGUIを実現することが可能となり、かつ、GUIプレイヤから機器上の資源へのアクセスが可能となる。
また、アプリケーションそのものに変更を加えることなく、GUIコンテンツ及びGUIプレイヤの入れ替えによって、開発対象のアプリケーションのGUIの変更が可能となる。これにより、アプリケーションの再利用性が向上し、開発効率の更なる向上や開発コストの低減等を実現することができる。
本発明の表示処理装置は、特定の用途に対して作成されたGUIコンテンツやGUIプレイヤを流用してアプリケーションのGUIとして利用する場合等に利用可能であり、特に組み込み機器に予め組み込まれたアプリケーションのGUIを容易に変更するアプリケーションフレームワーク等として利用したい場合等に適している。また、本発明の表示処理装置は、組み込み機器だけでなく、パーソナルコンピュータ(PC)上のアプリケーション等の用途にも応用できる。
従来のシステム概念を説明する図 本発明のシステム概念を説明する図 本発明の第1の実施形態に係る表示処理装置10の構成例を示すブロック図 表示処理装置10で行われる初期化フローチャートの一例を示す図 表示処理装置10で行われる表示処理フローチャートの一例を示す図 第1の画面イベントのフォーマット例を示す図 第1の画面イベントのフォーマット例を示す図 リソースファイルの一例を示す図 表示装置30に表示されるコンテンツ画面例を示す図 具体的なアプリケーションの処理シーケンスの一例を示す図 表示装置30に表示されるコンテンツ画面例を示す図 本発明の第2の実施形態に係る表示処理装置20の構成例を示すブロック図 表示処理装置20で行われる初期化フローチャートの一例を示す図 表示処理装置20で行われる表示処理フローチャートの一例を示す図
符号の説明
1 画面部
2 制御部
3 変換部
10、20 表示処理装置
11 情報格納部
11a 画面定義情報
12 画面定義情報解釈部
13 表示インタフェース部
14 入力インタフェース部
15、16 イベント変換部
17 装置リソース制御部
18 装置リソース
21 ビュー部
30 表示装置
40 入力装置
501、502 第1の画面イベント
800、810 表示画面

Claims (17)

  1. ディスプレイに画面を表示させる表示処理装置であって、
    ディスプレイに表示される画面と当該画面内に表示された指示に対応する動作との関係が定義された、画面定義情報を格納する情報格納部と、
    前記画面定義情報を解釈して、ディスプレイに表示される画面を作成すると共に、指示の入力に従って当該指示に対応する動作を行うための第1の画面イベントを発行する画面定義情報解釈部と、
    前記第1の画面イベントを、表示処理装置が保持する装置リソースで解釈実行可能な第1の装置イベントに変換する第1のイベント変換部と、
    前記第1のイベント変換部で変換された第1の装置イベントに基づいて、前記装置リソースの制御を行う装置リソース制御部とを備える、表示処理装置。
  2. 前記装置リソース制御部は、前記第1の装置イベントに基づいた前記装置リソースの制御に応じて生じた画面変更の結果を、第2の装置イベントとして発行し、
    前記第2の装置イベントを、前記画面定義情報解釈部で解釈実行可能な第2の画面イベントに変換する第2のイベント変換部をさらに備え、
    前記画面定義情報解釈部は、前記第2のイベント変換部で変換された第2の画面イベントに基づいて、ディスプレイに表示される画面を変更することを特徴とする、請求項1に記載の表示処理装置。
  3. 前記装置リソース制御部は、前記第1の装置イベントに基づいた前記装置リソースの制御に応じて生じた画面変更の結果を、第2の装置イベントとして発行し、
    前記第2の装置イベントを、ディスプレイに表示される画面に直接変換する第2のイベント変換部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の表示処理装置。
  4. 前記画面定義情報解釈部が発行する前記第1の画面イベントを、前記第1のイベント変換部へ通知するビュー部をさらに備える、請求項1に記載の表示処理装置。
  5. 前記画面定義情報解釈部が発行する前記第1の画面イベントを、前記第1のイベント変換部へ通知すると共に、前記装置リソース制御部が発行する前記第2の装置イベントを、前記第2のイベント変換部へ通知するビュー部をさらに備える、請求項2に記載の表示処理装置。
  6. 前記画面定義情報解釈部が発行する前記第1の画面イベントを、前記第1のイベント変換部へ通知すると共に、前記装置リソース制御部が発行する前記第2の装置イベントを、前記第2のイベント変換部へ通知するビュー部をさらに備える、請求項3に記載の表示処理装置。
  7. 前記画面定義情報が、前記画面定義情報解釈部を通じて入れ替え可能であることを特徴とする、請求項1に記載の表示処理装置。
  8. 前記画面定義情報解釈部が、前記ビュー部を通じて入れ替え可能であることを特徴とする、請求項4に記載の表示処理装置。
  9. 前記第1のイベント変換部が、前記ビュー部を通じて入れ替え可能であることを特徴とする、請求項4に記載の表示処理装置。
  10. 前記第2のイベント変換部が、前記ビュー部を通じて入れ替え可能であることを特徴とする、請求項5に記載の表示処理装置。
  11. 前記第2のイベント変換部が、前記ビュー部を通じて入れ替え可能であることを特徴とする、請求項6に記載の表示処理装置。
  12. ディスプレイに画面を表示させるための表示処理方法であって、
    ディスプレイに表示される画面と当該画面内に表示された指示に対応する動作との関係が定義された所定の画面定義情報を解釈して、ディスプレイに表示される画面を作成する解釈ステップと、
    前記画面定義情報を解釈して、指示の入力に従って当該指示に対応する動作を行うための第1の画面イベントを発行する第1の発行ステップと、
    記第1の画面イベントを、所望の装置リソースで解釈実行可能な第1の装置イベントに変換する第1の変換ステップと、
    前記第1の変換ステップで変換された第1の装置イベントに基づいて、前記装置リソースの制御を行う制御ステップとを備える、表示処理方法。
  13. 前記第1の装置イベントに基づいた前記装置リソースの制御に応じて生じた画面変更の結果を、第2の装置イベントとして発行する第2の発行ステップと、
    前記第2の装置イベントを、前記解釈ステップで解釈実行可能な第2の画面イベントに変換する第2の変換ステップとをさらに備え、
    前記解釈ステップは、前記第2の画面イベントに基づいてディスプレイに表示される画面を変更することを特徴とする、請求項12に記載の表示処理方法。
  14. 前記第1の装置イベントに基づいた前記装置リソースの制御に応じて生じた画面変更の結果を、第2の装置イベントとして発行する第2の発行ステップと、
    前記第2の装置イベントを、ディスプレイに表示される画面に直接変換する第2の変換ステップとをさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載の表示処理方法。
  15. 前記画面定義情報を入れ替えるステップをさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載の表示処理方法。
  16. ディスプレイに画面を表示させるための表示処理方法を、表示処理装置に実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
    ディスプレイに表示される画面と当該画面内に表示された指示に対応する動作との関係が定義された所定の画面定義情報を解釈して、ディスプレイに表示される画面を作成する解釈ステップと、
    前記画面定義情報を解釈して、指示の入力に従って当該指示に対応する動作を行うための第1の画面イベントを発行する第1の発行ステップと、
    前記第1の画面イベントを、所望の装置リソースで解釈実行可能な第1の装置イベントに変換する第1の変換ステップと、
    前記第1の変換ステップで変換された第1の装置イベントに基づいて、前記装置リソースの制御を行う制御ステップとを、前記表示処理装置に実行させるための、プログラム。
  17. 前記第1の装置イベントに基づいた前記装置リソースの制御に応じて生じた画面変更の結果を、第2の装置イベントとして発行する第2の発行ステップと、
    前記第2の装置イベントを、前記解釈ステップで解釈実行可能な第2の画面イベントに変換する第2の変換ステップとをさらに備え、
    前記解釈ステップは、前記第2の画面イベントに基づいてディスプレイに表示される画面を変更することを特徴とする、請求項16に記載のプログラム。
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