JPWO2005058165A1 - 臓器特定領域装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

所望の領域の輪郭やこの輪郭によって特定される層状領域などの特定領域の抽出を簡単な操作で短時間で行えるようにする。そのために、(a)前記画像を表示するステップ、(b)前記画像内の所望の領域を選択するステップ、(c)前記所望の領域内の部分領域の少なくとも一部の輪郭に対応する要素図形を選択するステップ、(d)前記部分領域の少なくとも一部の輪郭に、前記要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させるステップ、(e)前記ステップ(c)〜(d)を2回以上繰り返すステップ、(f)前記近似後の各要素図形の少なくとも一部の輪郭を組み合わせた輪郭を第1の輪郭とするステップ、からなる方法で所望の領域の輪郭を抽出する。そして、更に(j)前記第1の輪郭に基づいて第2の輪郭を求めるステップ、(k)少なくとも前記第1の輪郭と前記第2の輪郭とに挟まれる層状領域を含む領域を抽出するステップ、から成る方法で特定領域の抽出を行う。

Description

本発明は、画像における特定の領域を抽出する領域抽出方法及び装置に関し、特に、所望の画像処理を限定して適用するための領域を抽出する技術に関する。
近年、X線撮影装置、X線CT装置及びMRI装置などの画像診断装置で得られる画像を診断時のみならず治療時にも用いることが盛んに行われるようになっている。特に最近では、診断又は治療目的で、表示画像の中から特定臓器を自動的に抽出するという研究が盛んに行なわれるようになっている。例えば、心臓の表層付近を走る冠状動脈などの血管の走行状態を3次元的に表示することは、臨床現場では非常に役立つものである。
しかし、依然として、臓器領域の区分けや特定領域の抽出を行う場合には、医師が解剖学的知識に基づいて判断したり認識したりしている。特に、臓器領域の特定を行う場合には、その臓器の解剖学的知識に基づいて、一つの単純な図形をその臓器の輪郭に近似させることによって、その臓器領域を特定することが行われている。例えば、(特許文献1)に開示されているように、超音波診断画像上において、心臓の左室の輪郭に一つの楕円を近似させることによって、その左室領域を特定して左室内容積を求めている。
しかし、臓器形状は複雑である場合が一般的であり、臓器輪郭を常に一つの単純な図形で精度良く近似できるとは限らない。無理に一つの単純な図形で近似しようとすれば必ず誤差が伴い、また、その近似操作が試行錯誤を繰り返す煩雑な作業となってしまうことが考えられる。
また、(特許文献1)に開示されている方法は楕円の内側の領域を対象としているが、心臓の表層領域に存在する冠状動脈をMIP(Maximum Intensity Projection)処理で抽出するような場合に、表層領域を含んで心臓を囲む領域を特定してMIP処理対象とすると、心臓内部の高信号領域が射影されて冠状動脈が見えなくなることがあり、好ましくない。
特開2000-210284号公報
そこで、本発明の目的は、画像内の特定領域の抽出を簡単な操作で高精度に行うことができるようにした領域抽出方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る領域抽出方法は以下のように構成されることを特徴とする。即ち、画像内における特定の領域を抽出する領域抽出方法であって
(a)前記画像を表示するステップ、
(b)前記画像内の所望の領域を選択するステップ、
(c)前記所望の領域内の部分領域の少なくとも一部の輪郭に対応する要素図形を選択するステップ、
(d)前記部分領域の少なくとも一部の輪郭に、前記要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させるステップ、
(e)前記ステップ(c)〜前記ステップ(d)を2回以上繰り返すステップ、
(f)前記近似後の各要素図形の少なくとも一部の輪郭を組み合わせた輪郭を第1の輪郭とするステップ。
の各ステップを含む。
これは、所望の領域内の部分領域の少なくとも一部の輪郭に、要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させることによって、所望の領域の少なくとも一部の輪郭を第1の輪郭として抽出するものである。
また、第1の輪郭に基づいて第2の輪郭を求め、少なくとも第1の輪郭と第2の輪郭とに挟まれる層状領域を含む領域を抽出する。
これにより、本発明に係る領域抽出方法は、所望の領域の輪郭(第1の輪郭)を簡単な操作で高精度に特定することができる。さらに、少なくとも第1及び第2の輪郭とに挟まれる層状領域を含む領域を特定領域として容易に抽出することができる。
結果として、本発明に係る領域抽出方法によって特定された領域に限定して所望の画像処理を行うことによって、効率が良く且つ精度の高い画像処理を短時間で行うことが可能になる。特に、心臓の表層領域を走行する冠状動脈などの血管像を取得する場合に、本発明によって心臓の表層領域のみを抽出すれば、良好な血管像を効率良く取得することが可能になる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る領域抽出装置は以下のように構成されることを特徴とする。即ち、画像を表示する表示手段と、前記画像に対する指示が入力される入力手段と、前記画像に対して所望の画像処理を行う演算手段とを備えた領域抽出装置において、前記表示手段は、前記画像と共に、複数の要素図形を表示し、前記入力手段には、前記所望の領域の少なくとも一部の輪郭に、前記各要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させるための指示が入力され、前記演算手段は、前記近似後の各要素図形の少なくとも一部の輪郭を組み合わせた輪郭を第1の輪郭とする。
また、前記演算手段は、前記第1の輪郭に基づいて第2の輪郭を求め、少なくとも前記第1の輪郭と前記第2の輪郭とに挟まれる層状領域を含む領域を抽出する。
これらは、上記領域抽出方法を実現するための装置に関する構成であり、この様に構成された領域抽出装置は上記方法の効果と同様の効果を持つ。
本発明が適用される領域抽出装置の第1の実施形態における基本動作例を示すフローチャート図である。 本発明が適用される領域抽出装置の第2の実施形態における基本動作例を示すフローチャート図である。 4個の楕円の組合せ、各楕円を相互に独立に心臓外輪郭に近似させる場合の一例を示す図である。 4個の楕円を組合せ、少なくとも2つを連動させて心臓外輪郭に近似させる場合の一例を示す図である。 心臓外輪郭の一部に複数の点又は1以上の曲線を配置して、その複数の点又は1以上の曲線を通る楕円、又は、それらの近傍を通る楕円を選択する例を示す図である。 実際の断層画像に示される心臓を複数の要素図形の組合せで実際に近似した場合の一例として、4個の楕円を組み合わせて心臓外輪郭を近似する場合を示す図である。 3個の円に近い楕円の組合せによって心臓外輪郭を抽出する場合の一例を示す図である。 実際の断層画像に示される心臓を複数の要素図形の組合せで実際に近似した場合の一例として、3個の真円に近い楕円を組み合わせて心臓外輪郭を近似する場合を示す図である。 4個の楕円の組合せによって心臓外輪郭を抽出する場合の楕円の操作方法の一例を示す図である。 4個の楕円の組合せによって心臓外輪郭を抽出する場合の楕円の操作方法の別の一例を示す図である。 4個の楕円の組合せによって心臓外輪郭を抽出する場合の楕円の操作方法のさらに別の一例を示す図である。 外輪郭をパターン図形で近似する場合の、要素図形の変形例を示す図である。 4個の楕円(点線)の組み合わせによって近似された第1の輪郭(点線)と、この第1の輪郭より大きい第2の輪郭(実線)とに挟まれる領域を層状領域として抽出する場合の一例と、第2の輪郭の内側を全て一定値にすることによって得られる詰まった領域を抽出する場合の一例を示す図である。 図13の層状領域を画像処理することによって得られる心臓表面付近の血管の走行状態を示す3次元画像の一例を示す図である。 層状領域に含まれるデータに基づいて別の3次元画像処理を行い、ブルズアイ表示を行った場合の一例を示す図である。 濃淡を有する断層画像から自動的に心臓の心室や心筋などを抽出し、その結果を用いて層状領域を求める場合の一例を示す図である。 濃淡を有する断層画像から自動的に心臓の心室や心筋などを抽出し、その結果を用いて層状領域を求める場合の別の一例を示す図である。 スライス断層画像が存在しない領域や、複数の断層画像の内の外輪郭を求めてない断層画像については、補間によって外輪郭を求める場合の一例を示す概念図である。 スライス断層画像が存在しない領域や、複数の断層画像の内の層状領域を求めてない断層画像については、補間によって層状領域を求める場合の一例を示す概念図である。 第7の実施形態の領域抽出装置が実行するメインフローの一例を示す図である。 濃淡を有する断層画像から特定領域(部位)を抽出する場合にどのようにして特定領域(部位)を抽出するのか、その手法を選択するための画面の一例を示す図である。 特定領域の抽出方法として「パターン抽出」のアイコンが選択された場合における、パターン図形選択メニューリストの一例を表示する図である。 本発明が適用される領域抽出装置全体のハードウエア構成を示すブロック図である。
(第1の実施形態)
以下、添付図面に従って本発明に係る領域抽出装置及び方法の第1の実施形態について説明する。
図23は、本発明が適用される領域抽出装置全体のハードウエア構成を示すブロック図である。この領域抽出装置は、例えば心臓の撮影を行ったX線CT画像を処理対象画像として用い、心臓表面付近を特定し、その表面付近の血管の走行情報を取得して表示するものである。この領域抽出装置は、各構成要素の動作を制御する中央処理装置(CPU)10と、装置全体の制御プログラムが格納された主メモリ11と、複数の断層画像(つまり画像)データ及びプログラム等が格納された磁気ディスク12と、表示用の画像データを一時記憶する表示メモリ13と、この表示メモリ13からの画像データに基づいて画像を表示する表示装置としてのCRTディスプレイ14と、画面上のソフトスイッチを操作するマウス15及びそのコントローラ16と、各種パラメータ設定用のキーやスイッチを備えたキーボード17と、スピーカ18と、上記各構成要素を接続する共通バス19とから構成される。
本実施形態では、主メモリ11以外の記憶装置として、磁気ディスク12のみが接続されている場合を示しているが、これ以外にフロッピディスクドライブ、ハードディスクドライブ、CD-ROMドライブ、光磁気ディスク(MO)ドライブ、ZIPドライブ、PDドライブ、DVDドライブなどが接続されていてもよい。さらに、通信インターフェイスを介してLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット、電話回線などの種々の通信ネットワーク1a上に接続可能とし、他のコンピュータやX線CT装置1bなどとの間で画像データのやりとりを行えるようにしてもよい。また、本実施形態の領域抽出装置は、上記LAN等の通信ネットワーク1aを介して、X線CT装置やMRI装置などの被検体の断層画像が収集可能な領域抽出装置と画像データのやりとりを行ってもよい。
次に、図23に示す本発明に係る領域抽出装置の第1の実施形態における基本動作例について、図2に示すフローチャートに基づいて説明する。図23のCPU10は、このフローチャートに従って動作する。本実施形態では、画像内の所望の領域の少なくとも一部の輪郭(第1の輪郭)を求めて、その輪郭によって特定される層状領域を少なくとも含む領域を抽出する。
以下、所望の領域として心臓を例にした場合に、図2のフローチャートに示す各ステップにおける処理内容の詳細をステップ順に説明する。
ステップS100で、画像を表示する。具体的には、図23に示すCRT14に、例えばX線CT装置で撮影した断層画像データを磁気ディスク12から読み出して表示する。画像としては、例えば胸部画像とすることができる。
ステップS101で、ステップS100で表示した画像において、所望の領域を選択する。所望の領域は例えば心臓とすることができる。このステップは、以下に説明するように、操作者が手動で所望の領域の輪郭近似を行う場合には、操作者が画像内のどの領域(所望の領域)を輪郭抽出対象とするかを選択する。つまり、どの領域を輪郭抽出対象とするかを定める。なお、このステップは、次のステップS102を直接行うことによって、スキップすることも可能である。
ステップS102で、ステップS101で選択した所望の領域内の部分領域の少なくとも一部の輪郭に対応する要素図形を選択する。この部分領域は、例えば図3に示す様に、心臓の心筋や右心室とすることができる。そして要素図形として楕円を用いた場合には、図3に示す様に、心筋外輪郭311の右部を近似するためには楕円301を選択し(図3(a))、右心室外輪郭312の底部を近似するためには楕円302を選択し(図3(b))。右心室外輪郭312の左部を近似するためには楕円303を選択し(図3(c))。右心室外輪郭312の上部を近似するためには楕円304を選択する(図3(d))ことができる。
ステップS103で、部分領域の少なくとも一部の輪郭に、要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させる。
この要素図形を所望の領域内の部分領域の外輪郭に近似させる第1の手順を図3に基づいて説明する。
最初に楕円301の右部を心筋外輪郭311の右部に最も近似するように楕円301を割り当てる(図3(a))。次に、楕円302の左部を右心室外輪郭312の底部に最も近似するように楕円302を割り当てる(図3(b))。次に、楕円303の上部を右心室外輪郭312の左部に最も近似するように楕円303を割り当てる(図3(c))。最後に、楕円304の上部を右心室外輪郭312の上部に最も近似するように楕円304を割り当てる(図3(d))。これらの各楕円近似は、ステップS102〜ステップS104の繰り返しの中で一つずつ行われる。
つまり、この第1の手順は、楕円を一つずつ独立に心臓内の各部分領域の外輪郭に割り当てていく手順である。この際、楕円301〜304の全てを画像と共に一括して表示した後に各楕円の配置を相互に独立に決定しても良いし、或いは、各楕円を一つずつ画像と共に追加表示してその配置を相互に独立に決定する操作を繰り返してもよい。
次に、要素図形を所望の領域内の各部分領域の外輪郭に近似させる第2の手順を図5に基づいて説明する。この第2の手順は、所望の領域の輪郭上又はその部分領域の輪郭上に複数の点又は1以上の曲線を配置して、それらの点又は曲線或いはそれらの近傍を通る要素図形を選択して表示することにより、最初からある程度輪郭に近似された要素図形を用いる手順である。
図5(a)に所望の領域の輪郭上又はその部分領域の輪郭上に複数の点を配置する場合の一例を示す。例えば心筋外輪郭311の右部に点501〜504をマウス15などのポインティングデバイスを用いて配置する。
そして、これら4つの点又はこれらの近傍を通る一つの楕円511を選択して表示する。この後で、この楕円511の位置又は大きさ若しくは形状を調整して心筋外輪郭311の右部に対する楕円の近似度をさらに上げる。以降の楕円も同じように所望の領域の輪郭上又はその部分領域の輪郭上に複数の点を配置して、これらの点又はこれらの近傍を通る楕円を選択して表示した後にその配置を決定する。
また、図5(b)に所望の領域の輪郭上又はその部分領域の輪郭上に1以上の曲線を配置する場合の一例を示す。例えば右心室外輪郭312の底部に沿ってマウス15などのポインティングデバイスを用いてトレースすることにより曲線505を配置する。そして、この曲線505又はこの近傍を通る一つの楕円512を選択して表示する。この後で、この楕円512の位置又は大きさ若しくは形状を調整して右心室外輪郭312の底部に対する楕円の近似度をさらに上げる。以降の楕円も同じように所望の輪郭又はその部分領域の輪郭に沿って1以上の曲線を配置して、これらの曲線又はこれらの近傍を通る楕円を選択して表示した後にその配置を決定する。
上述の図5(a),(b)に示す例では、要素図形である楕円を選択する例を示したが、複数の点又は1以上の曲線を通る、或いは、それらの近傍を通るようなパターン図形(後述)を選択する場合も同様である。このパターン図形を選択する場合は、そのパターン図形を選択して表示した後にそのパターン図形を構成する要素図形のそれぞれを個別に輪郭近似していくことになる。
なお、何れの手順における各楕円の位置又は大きさ若しくは形状を変更する方法も、例えば図9に示す一つの楕円の操作方法と同様の方法を用いることができる。この楕円操作方法の詳細の説明は、後述する図9の説明で行う。
また、以上の説明では、要素図形として楕円を用いる例を説明したが、楕円以外の形状も可能である。その一例を図12に示す。図12に示すように、要素図形として多角形(例えば、三角形、四角形、八角形など)を用いて輪郭を近似するようにしてもよい。このときに、三角形や四角形などのように鋭角な角度を有する場合には、その角に丸みを持たせることによって、臓器に対する近似を高精度に行うことができて、丸みを持たせる方が好ましい場合もある。
ステップS104で、所望の領域の輪郭近似が終了したか否かを判定する。終了したならば(yes)ステップS106に進む。終了していなければ(no)ステップS102に戻り、近似されるべき部分領域の少なくとも一部の輪郭に対応する要素図形の選択とその選択された要素図形による近似処理を、それぞれ前述のステップS102とステップS103において行い、所望の領域の輪郭近似が終了するまで繰り返す。
ステップS105で、近似後の各要素図形の少なくとも一部の輪郭を組み合わせた輪郭を第1の輪郭とする。例えば図13(A)に示すように、点線で示した各楕円301〜304の相互に重なりの無い外側の輪郭部分を組み合わせれば、それは心臓の外輪郭を精度良く近似する曲線となり、これを第1の輪郭とすることができる。
ステップS106で、ステップS105で求めた第1の輪郭に基づいて第2の輪郭を求める。例えば、第1の輪郭を所定倍率で拡大又は縮小して第2の輪郭を求めることができる。所定倍率が1より大きければ、第2の輪郭は第1の輪郭の外側となり、所定倍率が1より小さければ、第2の輪郭は第1の輪郭の内側となる。或いは、ステップS105で第1の輪郭を求める元となった各要素図形を所定倍率でそれぞれ拡大又は縮小した後に、これら拡大又は縮小された各楕円の相互に重なりの無い外側の輪郭部分を組み合わせて第2の輪郭とすることができる。或いは、ステップS105で第1の輪郭を求める元となった各要素図形の大きさ又は位置若しくは形状を変更した後に、各楕円の相互に重なりの無い外側の輪郭部分を組み合わせて第2の輪郭とすることができる。最後の場合の例を図13(A)に示す。図13(A)では、元楕円301〜304(点線) の大きさ等を変更した楕円(実線)の相互に重なりの無い外側の輪郭部分を組み合わせて第2の輪郭を求めている。
なお、上述の説明の中では、複数の要素図形で所望の領域の全ての輪郭を近似する例を説明したが、所望の領域の一部の輪郭のみ近似してもよい。この場合にも、上述のように、各要素図形の少なくとも一部の輪郭で所望の領域の一部の輪郭を近似することになる。
ステップS107で、ステップS105とステップS106でそれぞれ求めた第1の輪郭と第2の輪郭とに挟まれる領域を、所望の領域を囲む層状領域として、この層状領域を少なくとも含む領域を抽出する。
例えば、図13(A)に示す様に、第1の輪郭1301と第2の輪郭1302とに挟まれた層状領域1303を心臓を囲む層状領域として抽出することができる。
特に、第2の輪郭を第1の輪郭の所定倍率で拡大又は縮小する場合には、所定倍率が1より大きければ第1の輪郭の外側の層状領域(つまり、所望の領域の表層領域)を、所定倍率が1より小さければ第1の輪郭の内側の層状領域を抽出することになる。外側の層状領域を抽出する場合の倍率は、例えば1.2倍とすることができる。また、内側の層状領域を抽出する場合の倍率は、例えば0.8倍とすることができる。
或いは、図13(B)に示す様に、この層状領域1303を含んで第1の輪郭のある側の領域を抽出することができる。逆に、この層状領域1303を含んで第2の輪郭のある側の領域を抽出することもできる。図13(B)は、第2の輪郭1302の内側を全て一定値で満たすことによって抽出される領域(層状領域を含んで第1の輪郭のある側の領域)を示す図である。この一定値領域は、輪郭1302内を上下左右からその輪郭1302にぶつかるまで一定値で埋める処理を繰り返すことによって得られる。なお、輪郭1302でなく、元の輪郭1301の内側を一定値で満たして抽出してもよい。或いは、いずれの場合も一定値で満たすことなく、そのままの状態で輪郭内領域を抽出してもよい。これらのように、層状領域でなく、ステップS105とS106で抽出した第1の輪郭又は第2の輪郭に基づいて、それらの輪郭内領域を抽出してもよい。或いは、第1の輪郭の外側領域(層状領域を含んで第2の輪郭のある側の領域)又は第2の輪郭の外側領域を抽出してもよい。
また、図13(B)では、第2の輪郭1302が第1の輪郭の外側となる場合の例を示しているが、第2の輪郭1302が第1の輪郭1301の内側となる場合も同様である。外側となる場合は図13(B)に示す様に所望の領域の表層領域を含んで抽出することになり、内側となる場合は所望の領域の内部領域を抽出することになる。
なお、所望の領域の一部の輪郭を近似する場合は、その一部の輪郭及びその一部の輪郭で特定される層状領域又は輪郭近傍領域を抽出することになる。
以上、説明したように本発明の第1の実施形態によれば、画像のノイズや不明瞭な臓器境界に惑わされることなく、所望の領域の輪郭抽出を簡単な操作で短時間に且つ高精度に行うことができる。そして、抽出された輪郭に基づいて少なくとも層状領域を含む領域を抽出して、その領域に限定して所望の画像処理を行うことによって、効率の良い且つ精度の高い画像処理を行うことが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る領域抽出装置及び方法の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、複数のスライスの断層画像のそれぞれから所望の領域を囲む層状領域を少なくとも含む領域を抽出し、各断層画像から抽出した複数の領域を用いて3次元領域を合成する。そして、この3次元領域に限定して、所望の画像処理を行う。
この第2の実施形態における領域抽出装置の構成は図23に示した第1の実施形態の構成と同様であるので、第2の実施形態の領域抽出装置についての説明は省略する。また、第2の実施形態の基本動作例については、図2に示すフローチャートに基づいて説明する。図23のCPU10は、このフローチャートに従って動作する。なお、本実施形態における所望の領域の輪郭の近似手順は、前述の第1又は第2の手順と同一でも良いが、他の近似手順の例を説明する。
以下、所望の領域として心臓を例にした場合に、図2のフローチャートに示す各ステップにおける処理内容の詳細をステップ順に説明する。
ステップS200で、複数の断層画像を繰り返し処理するためのカウンターkに1をセットして初期化する。例えば、X線CT装置で心臓領域を撮影して取得したN枚のスライスの断層画像データを順次処理対象とする場合には、例えば第1スライスの断層画像データから順次、次ステップ以降の処理を行う。
ステップS201で、輪郭抽出処理対象領域としての所望の領域を含むk番目の断層画像を表示装置に表示する。具体的には、図23に示すCRT14に、例えばX線CT装置で撮影したk番目の断層画像データを磁気ディスク12から読み出して表示する。また、輪郭抽出を行うためのパターン図形を表示装置の同じ画面上に表示する。このパターン図形は、複数の要素図形を組み合わせて構成した図形である。
図21に断増画像表示の一例を示す。例えばX線CT画像の様な濃淡を有する断層画像2101を画面の左側に表示し、その断層画像2101から所望の領域(臓器や部位)の輪郭を抽出する手法を選択するためのメニュー2102(詳細は後述する)を画面の右側に表示する。
画像を表示した後は、操作者は、画像内のどの領域(所望の領域)を輪郭抽出対象とするかを選択する。つまり、どの領域を輪郭抽出対象とするかを定める。この所望の領域は、例えば胸部画像においては心臓とすることができる。このステップは図1のステップS100とS101に相当する。
ステップS202で、輪郭抽出を行うためのパターン図形を選択する。或いは逆に要素図形を個別に複数選択して最終的にパターン図形を構成しても良い。このステップは図1のステップS102に相当する。
被検体の臓器形状は種種雑多でいろいろ異なるのが一般的である。そのため、なるべく多くの形状に柔軟に対応して輪郭抽出できるように、複数の異なるパターン図形を予め用意しておき、それらのパターン図形の中から適当なパターン図形を選択して所望の領域の輪郭抽出を行うことが好ましい。
図4にパターン図形の一例を示す。図4のパターン図形は、楕円を要素図形として、大きさの異なる4個の楕円301〜304が組み合わされて構成されたものである。このパターン図形では、楕円301は一点鎖線で、楕円302及び304は点線で、楕円303は二点鎖線でそれぞれ示されている。また楕円301は真円に近い楕円をしている。
また、図7にパターン図形の別の一例を示す。図7のパターン図形は、円に近い楕円を要素図形として、大きさの異なる3個の楕円701〜703が組み合わされて構成されたものである。楕円701は点線で、楕円702及び703は実線でそれぞれ示されている。楕円701は最も大きいものであり、真円に近い楕円をしている。
なお、パターン図形を構成する要素図形の数は1以上であれば良い。1個の場合は要素図形そのものがパターン図形となる。
上述の図4、図7に示したパターン図形は、複数の要素図形を組み合わせて予め用意しておき、これを用いて輪郭抽出を行うためのものであるが、逆に、前述の図3を用いて第1の手順で説明したように、要素図形を一つずつ個別に配置していき、最終的な配置が決定された時点での各要素図形の配置構成を合成してパターン図形とすることも可能である。
或いは、前述の図5を用いて第2の手順で説明したように、所望の領域の輪郭上又はその部分領域の輪郭上に複数の点又は1以上の曲線を配置して、それらの点又は曲線或いはそれらの点又は曲線の近傍を通るパターン図形又は一つの要素図形を表示することにより、最初からある程度輪郭に近似されたパターン図形又は要素図形を用いることも可能である。
以上の様にして選択されたパターン図形又は要素図形が画像と共に表示される。実際には、パターン図形又は要素図形のデータが、例えば図23の主メモリ11又は表示メモリ13に記憶され、それらのデータに基づいて画像と共にパターン図形又は要素図形が表示されることになる。パターン図形又は要素図形が新たに生成された場合には、対応するデータがこれらのメモリ内に生成される。ただし、パターン図形又は要素図形を表示することなく、メモリに記憶しておくのみでも良い。
ステップS203で、パターン図形の輪郭を所望の領域の輪郭に近似させる。そのために、パターン図形を構成する複数の要素図形の各々の輪郭を所望の領域の輪郭に近似させる。具体的には、各要素図形の少なくとも一部の輪郭をそれぞれ所望の領域の少なくとも一部の輪郭に近似させる。或いは、所望の領域が複数の部分領域を含む場合には、少なくとも一つの部分領域の輪郭に、少なくとも一つの要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させる。このようにして、複数の要素図形を所望の領域の輪郭に近似させた後に、各要素図形の相互に重なりの無い外側の輪郭をつなぎ合わせた輪郭をパターン図形の輪郭とする。このステップは図1のステップS103に相当する。
このパターン図形を所望の領域の輪郭に近似させる手順は、前述の第1の手順又は第2の手順を用いて、このパターン図形を構成する各要素図形を所望の領域の輪郭に近似していくことにより行うことができる。ここでは、更に別の手順(第3の手順)を以下に説明する。
図4に基づいてパターン図形を心臓外輪郭に近似させる第3の手順を説明する。なお、図4(a)(b)には心筋外輪郭311と右心室外輪郭312の表示を省略してある。最初に楕円301の右部を心筋外輪郭311の右部に最も近似するように楕円301を割り当てる。次に、長軸点302aと長軸点303aとが一致した2個の楕円302及び303を用いて、楕円302の低部を右心室外輪郭312の底部に、楕円303の左部を右心室外輪郭312の左部に最も近似するように楕円302及び303を割り当てる。次に、楕円303の長軸点303bと楕円304の短軸点304aとが一致した2個の楕円303及び304を用いて、楕円303の左部を右心室外輪郭312の左部に、楕円304の上部を右心室外輪郭312の上部に最も近似するように楕円303及び304を割り当てる。これらの後に、それぞれの楕円302の長軸点302aと楕円303の長軸点303aとの一致点近傍の相互接続を滑らかにするために、両方の楕円302及び303の一致点近傍の相互の曲線がなるべく近づくように(つまり一致点近傍の曲線同士がなるべく重なるように)楕円302又は303を平行移動させる。また、楕円303の長軸点303bと楕円304の短軸点304aとの一致点近傍の相互接続を滑らかにするために、両方の楕円303及び304の一致点近傍の相互の曲線がなるべく近づくように楕円303又は304を平行移動させる。平行移動後の様子が図4(b)に示されている。
以上の第3の手順に従っても、複数の楕円によって近似された心臓の外輪郭が最終的に得られる。第1の手順〜第3の手順のいずれかの手順を用いて得られた心臓の外輪郭が図6(A)〜(C)に点線で示されている。図6では、撮影位置に応じて徐々に心臓の外輪郭が変化するので、その変化に合わせて楕円の大きさや位置などを変更して最適な外輪郭を抽出している。
また、図7に示すパターン図形の別の例を心臓の外輪郭に近似させた例を図8に示す。なお、図8では、パターン図形を構成する各楕円を点線で示している。また、図7には心筋外輪郭311と右心室外輪郭312の表示を省略してある。図7(a)のパターン図形を心臓外輪郭に近似させる手順は、例えば次の通りである。即ち、最初に楕円701の右部と左部をそれぞれ心筋外輪郭311の右部と右心室外輪郭312の左部に最も近似するように楕円701を割り当てる。次に、楕円701に内接する2個の楕円702及び703を用いて、楕円702の右部を心筋外輪郭311の右部に最も近似するように楕円702を割り当て、楕円703の左部を右心室外輪郭312の左部に最も近似するように楕円703を割り当てる。そして、大きい楕円701の下側半分を削除して、3個の楕円701〜703を滑らかに接続する。このようにして図7(b)に示すような滑らかな輪郭704が最終的に得られる。この型のパターン図形においても、要素図形である各楕円の近似設定は、上述の第1の手順〜第3の手順のいずれでもおこなうことができる。
以上のようにして得られた心臓の外輪郭704が図8(A)〜(C)に点線で示されている。図8では、撮影位置に応じて徐々に心臓の外輪郭が変化するので、その変化に合わせて楕円の大きさや位置などを変更して最適な外輪郭を抽出している。
図9は、図4に示す様な4個の楕円の組合せからなるパターン図形によって心臓外輪郭を抽出する場合に、各楕円を変形するための前記第3の手順の操作方法の一例を示す図である。なお、前記第1及び第2の手順における各楕円の操作方法は第3の手順における各楕円の操作方法と同様であるが、以下に説明するように、2つの楕円の長軸点又は短軸点が一致して動くことはなく、各楕円が独立して動くことが異なる。
マウス、トラックボール、ライトペンなどのポインティングデバイスを用いて各楕円301〜304の外側の四角形で示した回転子301r〜304rを移動させることによって、楕円301〜304をそれぞれ中心点301o〜304oを中心に回転させることができるようになっている。また、マウスなどのポインティングデバイスを用いて、各楕円301〜304の長軸点及び短軸点の位置を自由に移動させることができるので、それによって楕円の大きさや形状を自由に変更することができる。このときに、楕円302の長軸点302aと楕円303の長軸点303aとは一致するように移動する。同じく、楕円303の長軸点303bと楕円304の短軸点304aも一致するように移動する。このようにして、4個の楕円の形状を種々変更して、図6の断層画像の心臓の外輪郭に最も近似するように各楕円301〜304を割り当てる。前述のように、この割り当て終了後に楕円302の長軸点302aと楕円303の長軸点303aとの一致点近傍の相互接続を滑らかにするために、両方の楕円302及び303の一致点近傍の相互の曲線がなるべく近づくように楕円302又は303を平行移動する。そして、楕円303の長軸点303bと楕円304の短軸点304aとの一致点近傍の相互接続を滑らかにするために、両方の楕円303及び304の一致点近傍の相互の曲線がなるべく近づくように楕円303又は304を平行移動する。このようにして、心臓外輪郭を滑らかに近似するパターン図形が最終的に得られるようになっている。楕円の平行移動は、例えば各楕円の中心点301o〜304oをマウスなどのポインティングデバイスを用いて移動することによって行うことができる。
図10は、4個の楕円の組合せによって心臓外輪郭を抽出する場合の楕円の操作方法の別の一例を示す図である。真円に近い楕円1001に長軸点1002a,1003a及び短軸点1004aが内接するように3個の楕円1002〜1004が設けられている。楕円1002と1003の長軸及び楕円1004の短軸は楕円1001の中心1001oを通過するようになっている。各楕円1002〜1004は、楕円1001に内接する長軸点及び短軸点とは反対側の長軸点1002c,1003c及び短軸点1004c、並びに短軸点1002b,1003b及び長軸点1004bをマウスなどのポインティングデバイスを用いて移動させることによって、それぞれの楕円の形状を変化させることができる。その際には、楕円1001に内接している各楕円1002〜1004の長軸点1002a,1003a及び短軸点1004aは楕円1001上を移動することになる。なお、楕円1001の中心1001oをマウスなどで移動させることによって、楕円1002〜1004が楕円1001に内接した状態でその形状を変化させるようにしてもよい。そして、楕円1002〜1004の形状が決定した後で楕円1001を削除することによって、各楕円1002〜1004の形状を、図9のように自由に変化させることができるようにしてもよい。また、図9の楕円303に相当する楕円、すなわち、楕円1003の長軸点1003aと楕円1004の短軸点1004aにそれぞれ長軸点を持つ一点鎖線で示すような楕円1005を新たに追加して表示するようにしてもよい。
図11は、4個の楕円の組合せによって心臓外輪郭を抽出する場合の楕円の操作方法のさらに別の一例を示す図である。これは図10に示したものと同様に、真円に近い楕円1001に長軸点1002a,1003a及び短軸点1004aが内接するように3個の楕円1002〜1004が設けられている。楕円1002と1003の長軸及び楕円1004の短軸は楕円1001の中心1001oを通過するようになっている。各楕円1002〜1004は、楕円1001に内接する長軸点及び短軸点とは反対側の長軸点1002c,1003c及び短軸点1004c、並びに短軸点1002b,1003b及び長軸点1004bをマウスなどのポインティングデバイスを用いて移動させることによって、それぞれの楕円の形状を変化させることができる。ここまでは、図10に示した例と同じであるが、この例では、それに加えて、楕円1001の各長軸点及び短軸点1001a〜1001dをマウスなどで移動することによって、楕円1001の全体形状、すなわち、3個の楕円1002〜1004によって構成される外輪郭を変形することができるようになっている。従って、楕円1001の形状が変化することによって、楕円1001に内接している各楕円1002〜1004の長軸点1002a,1003a及び短軸点1004aもその楕円1001の変形に合わせて楕円1001上を移動することになる。また、楕円1001の中心1001oをマウスなどで移動させることによって、楕円1002〜1004が楕円1001に内接した状態でその形状を変化させるようにしてもよい。そして、楕円1002〜1004の形状が決定した後で楕円1001を削除することによって、各楕円1002〜1004の形状を、図9のように自由に変化させることができるようにしてもよい。また、図10の場合と同様に、図9の楕円603に相当する楕円1005を新たに追加して表示するようにしてもよい。
尚、前述の説明では、輪郭を近似するパターン図形を構成する要素図形として楕円を利用する場合について説明したが、図12に示すように、楕円以外の多角形(例えば、三角形、四角形、八角形など)を用いてパターン図形を構成して輪郭を近似するようにしてもよい。
以上の様な近似操作によって変形されるパターン図形又は要素図形の変形に合わせて、例えばCPU10は主メモリ11又は表示メモリ13内に記憶されたパターン図形又は要素図形のデータを修正する。
なお、上述の説明の中では、パターン図形で所望の領域の全ての輪郭を近似する例を説明したが、所望の領域の一部の輪郭のみ近似してもよい。また、パターン図形の一部分で所望の領域の一部の輪郭を近似してもよい。この場合にも、上述のように、パターン図形を構成する各要素図形の一部分で所望の領域の一部の輪郭を近似することになる。
ステップS204で、ステップS203で近似したパターン図形の輪郭を所望の領域の輪郭(第1の輪郭)として抽出する。前述の心臓の外輪郭を抽出する例では、図4又は図7に示した様に、パターン図形を構成する複数の楕円の各輪郭を接続した輪郭を、心臓の外輪郭として抽出する。なお、所望の領域の一部の輪郭を近似した場合は、その一部の輪郭を抽出することになる。
次に、所望の領域の第1の輪郭に基づいて第2の輪郭を求める。この第2の輪郭は、前述のステップS106で説明したような方法を用いて求めることができる。
このステップは図1のステップS105とS106に相当する。
ステップS205で、ステップS204で抽出した2つの輪郭によって特定される層状領域を少なくとも含む領域を抽出する。この層状領域は、所望の領域の少なくとも一部を囲む領域となる。具体的には、層状領域のみ、又は層状領域を含んで第1の輪郭のある側の領域、若しくは層状領域を含んで第2の輪郭のある側の領域の内のいずれか一つの領域を抽出する。このステップは図1のステップS107に相当する。
本実施形態においても、図13(A)に示すように、4個の楕円(点線)301〜304の組合せによって近似された心臓の外輪郭(第1の輪郭)1301と、この外輪郭1301に基づいて求められた輪郭(第2の輪郭)1302とに挟まれる層状領域1303を抽出することができる。或いは、図13(B)に示すように、第2の輪郭1302の内側領域を抽出してもよい。
なお、パターン図形で所望の領域の一部の輪郭を近似する場合は、その一部の輪郭及びその一部の輪郭で特定される層状領域又は輪郭近傍領域を抽出することになる。
ステップS206で、カウンターkがN以下か否かを確認する。即ち、輪郭抽出処理を行ったスライス枚数が所定のN枚に達したか否かを判断する。達して無ければ(yes)ステップS209に進んでカウンターkをインクリメントし、達していれば(no)ステップS207に進む。
ステップS207で、ステップS205でスライス断層画像毎に抽出した層状領域又はこの層状領域を含む領域を用いて、それぞれ所望の領域を囲む3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む3次元領域を合成する。
なお、所望の領域の一部の輪郭を近似する場合は、所望の領域を囲む3次元層状領域の一部又は3次元輪郭近傍領域を合成することになる。
ステップS208で、ステップS207で合成された3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む3次元領域の画像データに限定して所望の画像処理を施す。
ステップS207で得られた3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む3次元領域に含まれる画像データに基づいて所望の画像処理を施すことによって、つまり、画像処理を施す対象をこれらの領域の画像データに限定することによって、効率が良く且つ精度の高い画像処理を行うことが可能になる。
画像処理の一例として、心臓表面付近の血管の走行状態を示す3次元画像を取得した例を図14に示す。この実施形態に係る装置及び方法によれば、(非特許文献1)に開示されているような所定の厚みを持った平板領域を用いて心臓表面付近の血管の走行状態を抽出する方法と比較して、血管の走行状態を立体的に示し、容易に視認することができるようになる。また、他の画像処理の一例として、心臓表面付近の血管の走行状態のブルズアイ表示を行った一例を図15に示す。このように層状領域に含まれる画像データを用いてブルズアイ表示を行うことによって、血管の走行状態の視認性がさらに向上する。
なお、所望の領域の一部の輪郭を近似する場合は、3次元層状領域の一部又は3次元輪郭近傍領域に限定して所望の画像処理を行うことになる。
アレックス・エティエンヌ他(Alex Etienne et al.)著,「3Dの冠状動脈磁気共鳴血管造影図の"シャボン玉"のビジュアル化及び定量分析("Soap-Bubble"Visualization and Quantitative Analysis of 3D Coronary Magnetic Resonance Angiograms)」,国際磁気共鳴医学会(International Society for Magnetic Resonance in Medicine)発行,ボリューム48,4刊,658-666頁(2002年10月)(Volume 48,Issue 4,Pages 658-666(October 2002))
以上迄が、本発明に係る領域抽出装置の第2の実施形態の基本動作例の説明である。ただし、この説明の中では、複数の要素図形でパターン図形を構成する例を説明したが、1個の要素図形そのものをパターン図形としても良い。この場合は、1個の要素図形の位置、大きさ又は形状を変更して所望の領域の輪郭を近似することになる。また、上述の説明の中では、複数の断層画像から3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む領域を抽出する例を説明したが、1枚の断層画像のみでも良い。この場合は、その1枚の断層像から2次元層状領域又はこの2次元層状領域を含む領域を抽出することになる。なお、少ない枚数の断層画像から3次元層状領域等を抽出する例は、後述する第5又は第6の実施形態で説明される。
以上、説明したように本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えてさらに、3次元領域の抽出を簡単な操作で短時間に且つ高精度に行うことができる。そして、この3次元領域に限定して所望の画像処理を行うことによって、効率の良い且つ精度の高い画像処理を行うことが可能になる。特に、心臓のように複雑な形状を有する臓器を対象とする場合に、心臓の表層領域を走行する冠状動脈などの血管像を取得する場合に本発明は有効である。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る領域抽出装置及び方法の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、所望の領域内に含まれる1以上の部分領域の抽出をした後に、抽出した各部分領域を組み合わせて合成する事により所望の領域全体の輪郭及びその層状領域を抽出する形態である。前述の第2の実施形態と異なる点は、パターン図形を用いないことから図2のステップS202とS203が無いこと、及び、図2のステップS204の輪郭抽出処理とステップS205の層状領域抽出処理の処理内容である。それ以外は、第2の実施形態と同様である。従って、第2の実施形態と相互に対応する箇所については同一符号を付し、相違点を中心にして、以下に本実施形態を説明する。
第3の実施形態における領域抽出装置の構成は図23に示した第1の実施形態の構成と同様であるので、第3の実施形態の領域抽出装置についての説明は省略する。また、第3の実施形態における領域抽出装置の基本動作例については、図2に示すフローチャートと同様であるが、上述の通り、ステップS202とS203が無いこと、及び、ステップS204とステップS205の処理内容が異なる。そこで、所望の領域として心臓を例にして、これらの処理内容の異なるステップを以下に説明する。 以下、ハイフン以後の数字は実施形態の番号を意味するものとする。
ステップS204-3では、所望の領域内に含まれる1以上の部分領域をそれぞれ単独で抽出した後に、抽出した各部分領域を用いて所望の領域の少なくとも一部を合成することによって、この合成された少なくとも一部の所望の領域の輪郭(第1の輪郭)を取得する。次に、この第1の輪郭を所定の倍率で拡大又は縮小した輪郭(第2の輪郭)を求める。なお、合成された少なくとも一部の所望の領域を所定倍率で拡大又は縮小した後に、この拡大又は縮小された少なくとも一部の所望の領域から第2の輪郭を取得してもよい。所定倍率が1より大きければ、第2の輪郭は第1の輪郭の外側となり、所定倍率が1より小さければ、第2の輪郭は第1の輪郭の内側となる。
図16は、本実施形態の一例を示す図であり、濃淡を有する心臓断層画像から心室や心筋などの部分領域を抽出し、その結果を用いて心臓全体の層状領域を求める一例を示す図である。例えば、本願の出願人が先に出願した(特許文献2)や(特許文献3)に開示された方法によれば、図16に示すように、右心室抽出画像1601、左心室抽出画像1602及び心筋抽出画像1603の3つの画像を断層画像から自動的に抽出することができる。これらの抽出された部分領域の画像を合成することによって所望の領域全体の輪郭(第1の輪郭)、すなわち心臓全体の外輪郭を表す画像(以下、「外輪郭画像」と略記する)1604を取得する。
次に、例えば外輪郭画像1604の動きの少ない点又は重心を中心として、外輪郭画像1604を拡大(又は縮小)した拡大(縮小)外輪郭画像1605を求め、その外輪郭(第2の輪郭)を取得する。或いは、上記第1の輪郭を所定倍率で拡大又は縮小して第2の輪郭を求めてもよい。
特願2002-253652号公報 特願2003-30575号公報
以上は、各部分領域の抽出を、例えば(特許文献2)や(特許文献3)に記載された方法に基づいて自動抽出する例を説明したが、前述の第2の実施形態で説明したパターン図形を用いて抽出してもよい。
ステップS205-3では、ステップS204-3で取得された所望の領域全体の輪郭(第1の輪郭)とその拡大(縮小)輪郭(第2の輪郭)とに挟まれる領域を、所望の領域の層状領域として、少なくともこの層状領域を含む領域を抽出する。
図16には、外輪郭画像1604を用いて層状領域1606、すなわち、心臓表面の血管走行状態を3次元的に表示する画像処理を行うために必要な層状領域1606を取得した例を示す。層状領域1606の抽出は、上記ステップS204-3で取得した第1の輪郭と第2の輪郭とに挟まれる領域を抽出する。
以上が、図2に示した第2の実施形態の基本動作と異なるステップの説明であり、ステップS202〜S205以外の他のステップは図2に示した第2の実施形態の基本動作と同様である。これにより、所望の領域を囲む3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む領域を抽出して、その3次元領域に限定して所望の画像処理を行う。
以上説明したように、本発明の第3の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えてさらに、層状領域を自動で取得することが可能になり、層状領域の抽出処理を短時間で容易に行うことが可能になる。特に、心臓のように複雑な形状を有する臓器を対象とする場合に、従来行われていた領域抽出のための煩雑な設定処理等を省略して、操作者の負担を低減することが可能になる。
(第4の実施形態)
次に、本発明に係る領域抽出装置及び方法の第4の実施形態について説明する。本実施形態は、所望の領域内に含まれる1以上の部分領域の抽出をした後に、抽出した各部分領域とそれらを所定倍率で拡大(又は縮小)した部分領域とからそれぞれ所望の領域の少なくとも一部を合成し、2つの大きさの異なる合成された少なくとも一部の所望の領域からそれぞれ輪郭を求めて層状領域を抽出する形態である。前述の第2の実施形態と異なる点は、前述の第3の実施形態と同様に、パターン図形を用いないことから図2のステップS202とS203が無いこと、及び、図2のステップS204の輪郭抽出処理とステップS205の層状領域抽出処理の処理内容である。それ以外は、第2の実施形態と同様である。従って、第2の実施形態と相互に対応する箇所については同一符号を付し、相違点を中心に以下に本実施形態を説明する。
第4の実施形態における領域抽出装置の構成は図23に示した第1の実施形態の構成と同様であるので、第4の実施形態の領域抽出装置についての説明は省略する。また、第4の実施形態における領域抽出装置の基本動作例については、図2に示すフローチャート同様であるが、上述の通り、ステップS202とS203が無いこと、及び、ステップS204とステップS205が異なる。そこで、所望の領域として心臓を例にして、これらの処理内容の異なるステップを以下に説明する。
ステップS204-4では、所望の領域内に含まれる1以上の部分領域をそれぞれ単独で抽出した後に、抽出した各部分領域を用いて所望の領域の少なくとも一部を合成することによって、この合成された少なくとも一部の所望の領域の輪郭(第1の輪郭)を取得する。次に、抽出した各部分領域を所定の倍率で拡大(又は縮小)し、それらを用いることによって、拡大(縮小)された所望の領域の少なくとも一部を合成する。この少なくとも一部の拡大(縮小)された所望の領域の少なくとも一部の輪郭(第2の輪郭)を求める。
図17は、本実施形態の一例を示す図であり、濃淡を有する心臓断層画像から心室や心筋などの部分領域を抽出し、その結果を用いて心臓全体の層状領域を求める一例を示す図である。本願の出願人が先に出願した(特許文献2)や(特許文献3)に記載された方法によれば、図16の場合と同様に、図17に示すような、右心室抽出画像1601、左心室抽出画像1602及び心筋抽出画像1603の3つの画像を断層画像から自動的に抽出することができる。これらの抽出された部分領域の画像を合成することによって心臓の外輪郭画像1604を取得する。ここまでは、図16の場合と同じである。第4の実施形態では、さらに、抽出された右心室抽出画像1601、左心室抽出画像1602及び心筋抽出画像1603の3つの画像をそれぞれ同じ倍率で拡大(又は縮小)し、拡大(縮小)された右心室抽出画像1701、左心室抽出画像1702及び心筋抽出画像1703をそれぞれ求める。求められた拡大(縮小)右心室抽出画像1701、拡大(縮小)左心室抽出画像1702及び拡大(縮小)心筋抽出画像1703を合成することによって、拡大(縮小)された外輪郭画像1704を求める。以上の外輪郭画像1604から第1の輪郭を取得し、外輪郭画像1704から第2の輪郭を求める。
以上は、各部分領域の抽出を、例えば(特許文献2)や(特許文献3)に記載された方法に基づいて自動抽出する例を説明したが、前述の第2の実施形態で説明したパターン図形を用いて抽出してもよい。
ステップS205-4では、ステップS204-4で取得された所望の領域の少なくとも一部の輪郭(第1の輪郭)と、その拡大(縮小)輪郭(第2の輪郭)とに挟まれる領域を、所望の領域の層状領域として、少なくともこの層状領域を含む領域を抽出する。
図17には、心臓の外輪郭画像1604とその拡大(縮小)外輪郭画像1704とに挟まれる領域を層状領域1705として、すなわち、心臓表面の血管走行状態を3次元的に表示するための画像処理を行う領域として層状領域1705を取得した例を示す。
以上が、図2に示した第2の実施形態の基本動作と異なるステップの説明であり、ステップS202〜S205以外の他のステップは図2に示した第2の実施形態の基本動作と同様である。これにより、3次元の所望の領域を囲む3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む領域を抽出して、その3次元領域に限定して所望の画像処理を行う。
以上説明したように、本発明の第4の実施形態には、前述の第3の実施形態と同様の効果を有することになる。
(第5の実施形態)
次に、本発明に係る領域抽出装置及び方法の第5の実施形態について説明する。本実施形態は、複数の断層画像の内の数枚に基づいて所望の領域の輪郭を求め、それ以外の断層画像における所望の領域の輪郭については、求められた輪郭から補間によって求める形態(以下、「第1の輪郭補間処理」と略記する)である。若しくは、隣接するスライス間の間隔が空いている場合、つまり、隣接するスライス間で撮影されていない領域が存在する場合に、撮影されてない領域における所望の領域の輪郭を、撮影されたスライスの断層画像に基づいて抽出された所望の領域の輪郭から補間によって求める形態(以下、「第2の輪郭補間処理」と略記する)である。前述の第2〜第4の実施形態と異なる点は、図2のステップS204の輪郭抽出処理に対応する処理内容のみである。それ以外は、第2〜第4の実施形態と同様である。従って、第2〜第4の実施形態と相互に対応する箇所については同一符号を付し、相違点を中心に以下にして、本実施形態を説明する。
第5の実施形態における領域抽出装置の構成は図23に示した第1の実施形態の構成と同様であるので、第5の実施形態の領域抽出装置についての説明は省略する。また、第5の実施形態における領域抽出装置の基本動作例については、図2に示すフローチャート同様であるが、上述の通りステップS204の処理内容のみが異なる。そこで、所望の領域として心臓を例にして、上記第1の輪郭補間処理の場合における、このステップを以下に説明する。なお、上記第2の輪郭補間処理の場合も同様である。
ステップS204-5では、上記第1の輪郭補間処理又は第2の輪郭補間処理のいずれか一方を行う。
図18は、図6に示す3つの連続するスライス断層画像(A),(B)及び(C)に対して、上記第1の輪郭補間処理を適用した例を示す概念図である。最初に、図6(A)と図6(C)のスライス断層画像について、前述のように4個の楕円からなるパターン図形を利用して、心臓の外輪郭1801(実線)と外輪郭1802(実線)を抽出する。次に、図6(B)のスライス断層画像における心臓の外輪郭1803(点線)を、外輪郭1801と外輪郭1802とから線型補間処理やスプライン補間処理を行うことによって求める。すなわち、両側の断層画像に基づく外輪郭から補間処理によって、両側の断層画像の間の断層画像における輪郭を求める。この場合、外輪郭を構成する4個の楕円の中心位置とその長軸及び短軸の長さを補間処理することによって容易に外輪郭の補間を行うことができる。図18では、2つの楕円の中心点(白丸と黒丸)をそれぞれ結ぶ線1804及び1805で、楕円の中心位置を補間処理によって求める様子を示している。
以上が、図2に示した第2〜第4の実施形態の基本動作と異なるステップの説明であり、他のステップは図2に示した第2〜第4の実施形態の基本動作と同様である。これにより、3次元の所望の領域を囲む3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む領域を抽出して、その3次元領域に限定して所望の画像処理を行う。
以上説明したように、本発明の第5の実施形態によれば、第1〜第4の実施形態の効果に加えてさらに、3次元層状領域の抽出時間を短縮することが可能になる。上述の補間処理は、断増画像における層状領域を抽出する時間よりも短時間で処理することが可能なので、全てのスライス断層画像のそれぞれにおいて層状領域を求めてから3次元層状領域を合成する場合と比較して、短時間で処理することが可能になる。また、前述のパターン図形を用いて輪郭抽出を行う場合には、断増画像毎に近似処理を行う必要がなくなり、操作者の負担を低減することが可能になる。なお、上記第2の輪郭補間処理の場合も同様の効果を有する。
(第6の実施形態)
次に、本発明に係る領域抽出装置及び方法の第6の実施形態について説明する。本実施形態は、隣接するスライス間の間隔が空いている場合、つまり、隣接するスライス間で撮影されていない領域が存在する場合に、撮影されてない領域における所望の領域の層状領域を、撮影されたスライスの断層画像に基づいて抽出された所望の領域の層状領域から補間によって求める形態(以下、「第1の層状領域補間処理」と略記する)である。若しくは、複数の断層画像の内の数枚に基づいて所望の領域の層状領域を求め、それ以外の断層画像における所望の領域の層状領域については、求められた層状領域から補間によって求める形態(以下、「第2の層状領域補間処理」と略記する)である。前述の第2〜第4の実施形態と異なる点は、図2のステップS207の層状領域の合成処理の処理内容のみである。それ以外は、第2〜第4の実施形態と同様である。従って、第2〜第4の実施形態と相互に対応する箇所については同一符号を付し、相違点を中心に以下に本実施形態を説明する。
第6の実施形態における領域抽出装置の構成は図23に示した第1の実施形態の構成と同様であるので、第6の実施形態の領域抽出装置についての説明は省略する。また、第6の実施形態における領域抽出装置の基本動作例については、図2に示すフローチャート同様であるが、上述の通りステップS207の処理内容のみが異なる。そこで、所望の領域として心臓を例にして、上記第1又は第2の層状領域補間処理の場合における、このステップを以下に説明する。
ステップS207-6では、上記第1の層状領域補間処理又は第2の層状領域補間処理のいずれか一方を行う。
図19は、上記第1又は第2の層状領域補間処理の一例を示す概念図である。ここでは、各スライスの断層画像において求めた心臓の各層状領域から、線型補間処理やスプライン補間処理を行うことによって、スライス断層画像が存在しない領域における心臓の層状領域を求める(第1の層状領域補間処理)。或いは、複数の断層画像の中の数枚の断層画像において求めた心臓の各層状領域から、それら以外の断層画像における心臓の層状領域についはて補間処理によって求める(第2の層状領域補間処理)。
例えば、図16又は図17の処理によって抽出られた層状領域1705〜1707が存在する場合に、これらの層状領域1705〜1707から線型補間処理やスプライン補間処理を行うことによって、層状領域1705と1706の間の層状領域1708及び層状領域1706と1707の間の層状領域1709を求めることができる。
すなわち、断層画像が存在しない領域の場合には、その両側の領域の層状領域から補間処理することによって、断層画像が存在しない領域における層状領域を取得することができる(第1の層状領域補間処理)。或いは、複数の断層画像の中の数枚について層状領域を求め、それ以外の断層画像については両側の断層像の層状領域から補間処理によって、実際に層状領域が求められなかった断層画像における層状領域を求めることができる(第2の層状領域補間処理)。
以上が、図2に示した第2の実施形態の基本動作と異なるステップの説明であり、他のステップは図2に示した第2〜第4の実施形態の基本動作と同様である。これにより、3次元の所望の領域を囲む3次元層状領域又はこの3次元層状領域を含む領域を抽出して、その3次元領域に限定して所望の画像処理を行う。
以上説明したように、本発明の第6の実施形態によれば、前述の第5の実施形態と同様の効果を有する。
(第7の実施形態)
次に、本発明を適用した領域抽出装置の第7の実施形態について説明する。本実施形態は、前述の第2〜第6の実施形態の少なくとも一つを含んで、更に手動の輪郭抽出及び層状領域等の抽出を行う処理を追加した形態である。従って、前述の第2〜第6の実施形態と異なる点を中心に、以下に本実施形態を説明する。なお、第2〜第6の実施形態と相互に対応する箇所については同一符号を付してその説明を省略する。
第7の実施形態における領域抽出装置の構成は図23に示した第1の実施形態の構成と同様であるので、第7の実施形態の領域抽出装置についての説明は省略する。
図20は、領域抽出装置が実行するメインフローの一例を示す図である。図3のCPU10は、このメインフローに従って動作する。以下、所望の領域として心臓を例にして、このメインフローの詳細をステップ順に説明する。
ステップS2000では、表示装置に輪郭抽出処理対象領域を含む画像を表示する。
具体的には、図23に示すCRT14にX線CT画像の様な画像データを、例えば磁気ディスク12から読み出して表示する。
図21に画像表示の一例を示す。例えばX線CT画像の様な濃淡を有する断層画像2101を画面の左側に表示し、その断層画像2101から所望の領域(部位)の輪郭を抽出する手法を選択するためのメニュー2102を画面の右側に表示する。
ステップS2001〜ステップS2003では、所望の領域(部位)を囲む層状領域の抽出を行う手法を選択する。
図21は、濃淡を有する断層画像から層状領域を抽出する場合に、どのようにして層状領域を抽出するのか、その手法を選択するための画面の一例を示す図である。図21から明らかなように、断層画像2101の右隣に手法を選択するためのアイコンメニュー2102が表示されている。ここでは、前述の第3及び第4の実施形態でそれぞれ説明した図16及び図17で示したような自動的に層状領域を抽出する方法を「自動抽出」の文字で示し、前述の第2の実施形態の説明において図2〜図15で示したようなパターン図形を用いて抽出する方法を「パターン抽出」の文字で示し、従来のように手動でトレースして層状領域を抽出する方法を「手動トレース抽出」の文字で示してある。「自動抽出」のアイコン2103がマウス15等によってクリックされると、表示中の断層画像から自動的に心臓の心室や心筋などが抽出される。自動的に抽出する方法については、本願の出願人が先に出願した(特許文献2)や(特許文献3)に詳細に記載されているので、ここではその説明を省略する。
ステップS2001では、「自動抽出」が選択されたか否かの判定を行う。
このステップでは、「自動抽出」のアイコン2103がマウス15等でクリックされたか否かの判定を行い、yesの場合はステップS2005に進み、noの場合は次のステップS2002に進む。
ステップS2002では、「パターン抽出」が選択されたか否かの判定を行う。
このステップでは、「パターン抽出」のアイコン2104がマウス15等でクリックされたか否かの判定を行い、yesの場合はステップS2010に進み、noの場合は次のステップS2003に進む。
ステップS2003では、「手動トレース抽出」が選択されたか否かの判定を行う。
このステップでは、「手動トレース抽出」のアイコン2105がマウス15等でクリックされたか否かの判定を行い、yesの場合はステップS2013に進み、noの場合は次のステップS2004に進む。
ステップS2004では、「終了」が選択されたか否かの判定を行う。
このステップでは、「終了」のアイコン2106がマウス15等でクリックされたか否かの判定を行い、yesの場合は処理を終了し、noの場合はステップS2001に戻る。
ステップS2005では、「自動抽出」のアイコン2103がマウス15等で選択されたので、本願の出願人が先に出願した(特許文献2)や(特許文献3)に記載されている方法によって、表示中の濃淡を有する断層画像から自動的に心臓の心室や心筋などの領域を抽出する。
ステップS2006では、図16又は図17に示すような方法で、抽出された心臓の心室や心筋などの領域を用いて外輪郭画像を取得する。そして、第1の輪郭及び第2の輪郭を取得する。
ステップS2007では、図16又は図17に示すような方法で、抽出された外輪郭画像や抽出された心臓の心室や心筋などの部分領域を用いて層状領域を抽出する。
ステップS2008では、オペレータから手動修正の指示があるか否かを判定し、手動修正の指示がある(yes)場合にはステップS2009に進み、指示がない場合にはステップS2015に進む。
ステップS2009では、オペレータから手動修正の指示があったので、マウス15等を用いて層状領域の修正を行う。層状領域の修正は、例えばステップS2006で取得した外輪核画像を修正することによって行うことができる。
ステップS2010では、「パターン抽出」のアイコン2104がマウス15等で選択されたので、図22のようなパターン図形選択用アイコンメニュー2201によって構成されたパターン図形設定の画面が表示されるので、これらのアイコンをマウス15等でクリックすることによって近似するパターン図形をオペレータに選択させる。
図22は、断層画像の抽出方法として、「パターン抽出」のアイコン2104が選択された場合の一例を表示する図である。「パターン抽出」のアイコン2104が選択されたことによって、抽出手法の選択アイコン2102を表示していた部分に、輪郭を近似するためのパターン図形に対応したパターン図形選択用アイコンメニュー2201が表示される。
このパターン図形選択用アイコンメニュー2201中のアイコン2202〜2207が持つ機能は以下の通りである。
アイコン2202は、要素図形である楕円を一つずつ追加表示して、所望の領域の輪郭の一部を近似していくためのアイコンであり、図2のステップS202,S203で説明した第1の手順で輪郭を近似するためのアイコンである。このアイコンをマウス15等のポインティングデバイスを用いてクリックすることによって、要素図形が一つ表示される。
アイコン2203は、図10及び図11に示した4個の楕円を用いて近似する方法に対応するアイコンである。
アイコン2204は、図6及び図7に示した3個の楕円を用いて近似する方法に対応するアイコンである。
アイコン2205は、図3〜図5,図9及び図13に示した4個の楕円を用いて近似する方法に対応するアイコンである。
アイコン2206は、図5(a)に示した様に、輪郭上に複数の点を配置して、それらの点又は近傍を通るパターン図形又は要素図形を表示するためのアイコンであり、前述のステップS202,S203で説明した第2の手順で輪郭を近似するためのアイコンである。
アイコン2207は、図5(b)に示した様に、輪郭上に1以上の曲線を配置して、それらの曲線又は近傍を通るパターン図形又は要素図形を表示するためのアイコンであり、前述のステップS202,S203で説明した第2の手順で輪郭を近似するためのアイコンである。
以上のアイコンで構成されたパターン図形選択用アイコンメニュー2201の中から最適なアイコンを選択して、そのアイコンに対応する機能に基づいて断層画像内の所望の領域の輪郭抽出を行う。
なお、パターン図形のアイコン2203〜2205と、その他のアイコン2202,2206及び2207とを分けて別グループのメニューとして表示しても良い。
ステップS2011では、選択されたパターン図形選択用アイコンに応じて、図3〜図6,図7,図9〜図11, 図13に示すような複数の楕円設定の画面が表示されるので、これらの楕円を用いて心臓の外輪郭(第1の輪郭)及びそれに基づく輪郭(第2の輪郭)の抽出を行う。このステップは、図2のステップS203及びS204に相当する。
また、図22に示すように、「補間開始」のアイコン2208が画面の中央付近に表示されるので、これをマウス15等でクリックすることによって、必要に応じて、図18のような補間処理を開始する。
抽出が終了した場合には「終了」のアイコン2209をマウス15等でクリックして、ステップS2012に進む。
ステップS2012では、図13に示すような方法で、層状領域を抽出する。このステップは、図2のステップS205に相当する。
なお、複数のスライス断層画像が有る場合は、上記ステップS2010〜S2012を繰り返した後に、図2のステップS207に相当する層状領域の合成を、このステップS2012で行う。その際図19の様な補間処理を行っても良い。
ステップS2013では、「トレース抽出」のアイコン2105がマウス15等で選択されたので、従来から行われている方法に従って、マウス、トラックボール、ライトペンなどのポインティングデバイスを用いて表示画像上で標本点を入力して心臓の外輪郭(第1の輪郭)などを手動でトレースして抽出する。また、この外輪郭に基づいて輪郭(第2の輪郭)を求める。この場合の第2の輪郭の求め方は前述の第1の実施形態と同様の方法を用いることができる。
ステップS2014では、図13に示すような方法で、層状領域を抽出する。なお、複数のスライス断層画像が有る場合は、上記ステップS2013を繰り返した後に、図2のステップS207に相当する層状領域の合成を、このステップS2012で行う。その際、前述の図18又は図19の補簡処理を用いることによって、実際にトレース処理を行うスライス断層画像の枚数を少なくして処理時間を短縮してもい。
ステップS2015では、上記各ステップによって抽出された層状領域についてMIP/3D処理を行う。
ステップS2016では、MIP/3D処理によって得られた画像を画面に表示する。
以上説明したように、本発明の第7の実施形態によれば、第1〜第6の実施形態の効果に加えてさらに、複数のパターン図形を予め用意しておくことによって、臓器や部位の異なる形状に柔軟に対応できるようにすることができる。また、パターン図形による輪郭近似、輪郭の自動抽出及び手動抽出は、領域抽出に関してそれぞれ一長一短の特徴を有するので、これらを共に用意しておくことによって、断増画像の画質や臓器及び部位の異なる形状に対応して、適切な領域抽出手法を選択できるようにすることができる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明に係る領域抽出装置及び手法はX線CT装置だけでなく、磁気共鳴イメージング装置や超音波診断装置などの他の画像診断装置により取得した画像に対しても用いることができる。また、対象臓器としては心臓の他に、人体の多くの部位について適用可能である。さらに、医用画像のみならず、他の一般的な画像における領域抽出にも適用できる。
また、前述の各実施形態では、パターン図形を点線、一点鎖線などの線の種類で区別する場合を示したが、これ以外にも赤、青、緑などの線の色や細線、太線などの線の太さなどを用いて個々の図形を識別可能にしてもよい。
また、第1の輪郭とこの第1の輪郭を拡大又は縮小した第2の輪郭とに挟まれる領域を層状領域とする例を説明したが、第1の輪郭自身を拡大又は縮小した第1aの輪郭と前述の第2の輪郭とに挟まれる領域を層状領域としてもよい。

Claims (20)

  1. 画像内における特定の領域を抽出する領域抽出方法であって以下のステップを含む。
    (a)前記画像を表示するステップ、
    (b)前記画像内の所望の領域を選択するステップ、
    (c)前記所望の領域内の部分領域の少なくとも一部の輪郭に対応する要素図形を選択するステップ、
    (d)前記部分領域の少なくとも一部の輪郭に、前記要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させるステップ、
    (e)前記ステップ(c)〜(d)を2回以上繰り返すステップ、
    (f)前記近似後の各要素図形の少なくとも一部の輪郭を組み合わせた輪郭を第1の輪郭とするステップ。
  2. 請求項1記載の領域抽出方法において、前記ステップ(c)では、
    前記部分領域の少なくとも一部の輪郭上に配置された複数の点又はそれら点の近傍を通る様な前記要素図形が選択されることを特徴とする領域抽出方法。
  3. 請求項1記載の領域抽出方法において、前記ステップ(c)では、
    前記部分領域の少なくとも一部の輪郭上に配置された1以上の曲線又はそれらの曲線の近傍を通る様な前記要素図形が選択されることを特徴とする領域抽出方法。
  4. 請求項1記載の領域抽出方法において、
    前記複数の要素図形の内の少なくとも2つは、大きさと形状の内の少なくとも一方が互いに異なることを特徴とする領域抽出方法。
  5. 請求項1記載の領域抽出方法において、
    前記要素図形は楕円であることを特徴とする領域抽出方法。
  6. 請求項5記載の領域抽出方法において、前記ステップ(d)では、
    前記楕円の長軸点又は短軸点若しくは中心を移動させて、或いは前記中心の周りに前記楕円を回転させて、該楕円の位置又は大きさ若しくは形状を変更することによって前記近似が行われることを特徴とする領域抽出方法。
  7. 請求項5記載の領域抽出方法において、前記ステップ(d)では、
    前記複数の楕円の少なくとも2つは、互いに連動して前記近似が行われることを特徴とする領域抽出方法。
  8. 請求項1記載の領域抽出方法において、
    前記ステップ(c)では、前記画像と共に、前記要素図形を表示し、
    前記ステップ(d)では、前記表示された要素図形の前記近似が前記画像上で行われることを特徴とする領域抽出方法。
  9. 請求項1記載の領域抽出方法において、前記ステップ(b)と前記ステップ(c)の間に、
    (g)前記画像と共に、複数の前記要素図形を組み合わせて成るパターン図形を少なくとも一つ表示するステップ、
    (h)前記所望の領域に対応する前記パターン図形を1つ選択するステップ、
    (i)前記画像と共に、前記選択されたパターン図形を構成する複数の要素図形の少なくとも一つを表示するステップ、
    を含み、
    前記ステップ(c)では、前記表示された要素図形の中から前記要素図形の選択を行うことを特徴とする領域抽出方法。
  10. 請求項1記載の領域抽出方法において、前記ステップ(f)の後に、
    (j)前記第1の輪郭に基づいて第2の輪郭を求めるステップ、
    (k)少なくとも前記第1の輪郭と前記第2の輪郭とに挟まれる層状領域を含む領域を抽出するステップ、
    を含むことを特徴とする領域抽出方法。
  11. 請求項10記載の領域抽出方法において、前記ステップ(j)では、
    前記第1の輪郭を所定倍率で拡大又は縮小して第2の輪郭を求めることを特徴とする領域抽出方法。
  12. 請求項10記載の領域抽出方法において、前記ステップ(j)では、
    前記ステップ(f)で前記第1の輪郭を求める際に用いた各要素図形の位置又は大きさ若しくは形状を変更して前記第2の輪郭を求めることを特徴とする領域抽出方法。
  13. 請求項10記載の領域抽出方法において、前記ステップ(k)では、
    前記層状領域のみ、又は前記層状領域を含んで前記第1の輪郭のある側の領域、若しくは前記層状領域を含んで前記第2の輪郭のある側の領域の内のいずれか一つの領域を抽出することを特徴とする領域抽出方法。
  14. 画像内における特定の領域を抽出する領域抽出方法であって以下のステップを含む。
    (l)前記画像を表示するステップ、
    (m)前記画像内の所望の領域を選択するステップ、
    (n)前記所望の領域内から1以上の部分領域を抽出するステップ、
    (o)前記1以上の部分領域を組み合わせて前記所望の領域の少なくとも一部を合成するステップ、
    (p)前記合成された少なくとも一部の所望の領域の少なくとも一部の輪郭を第1の輪郭とするステップ。
  15. 請求項14記載の領域抽出方法において、前記ステップ(p)の後に、
    (q)前記1以上の部分領域をそれぞれ所定倍率で拡大又は縮小するステップ、
    (r)前記拡大又は縮小された1以上の部分領域を組み合わせて、拡大又は縮小された前記所望の領域の少なくとも一部を合成するステップ、
    (s)前記拡大又は縮小された少なくとも一部の所望の領域の少なくとも一部の輪郭を第2の輪郭とするステップ、
    (t)少なくとも前記第1の輪郭と前記第2の輪郭とに挟まれる層状領域を含む領域を抽出するステップ、
    を含むことを特徴とする領域抽出方法。
  16. 請求項10記載の領域抽出方法において、前記画像が複数有る場合に、前記ステップ(k)の後に、
    (u)前記画像を変えて前記ステップ(a)〜(k)を2回以上繰り返すステップ、
    (v)画像毎の前記抽出領域を用いて、3次元領域を合成するステップ、
    を有することを特徴とする領域抽出方法。
  17. 請求項16記載の領域抽出方法において、前記複数の画像が互いに異なるスライスの断層画像である場合に、前記ステップ(u)と前記ステップ(v)の間に、
    (w)前記第1の輪郭が求められたスライスにおける該第1の輪郭に基づいて、前記第1の輪郭が求められなかった領域の前記第1の輪郭、前記第2の輪郭及び前記層状領域を求めるステップ、
    を有することを特徴とする領域抽出方法。
  18. 請求項16記載の領域抽出方法において、前記複数の画像が互いに異なるスライスの断層画像である場合に、前記ステップ(u)と前記ステップ(v)の間に、
    (x)前記層状領域が求められたスライスにおける該層状領域に基づいて、前記層状領域が求められなかった領域の前記層状領域を求めるステップ、
    を有することを特徴とする領域抽出方法。
  19. 画像を表示する表示手段と、前記画像に対する指示が入力される入力手段と、前記画像に対して所望の画像処理を行う演算手段とを備えた領域抽出装置において、
    前記表示手段は、前記画像と共に、複数の要素図形を表示し、
    前記入力手段には、前記所望の領域の少なくとも一部の輪郭に、前記各要素図形の少なくとも一部の輪郭を近似させるための指示が入力され、
    前記演算手段は、前記近似後の各要素図形の少なくとも一部の輪郭を組み合わせた輪郭を第1の輪郭とすることを特徴とする領域抽出装置。
  20. 請求項19記載の領域抽出装置において、
    前記演算手段は、前記第1の輪郭に基づいて第2の輪郭を求め、少なくとも前記第1の輪郭と前記第2の輪郭とに挟まれる層状領域を含む領域を抽出することを特徴とする領域抽出装置。
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