JPWO2005052831A1 - コンテンツ配信システム及びコンテンツのライセンス管理方法 - Google Patents

Abstract

コンテンツを構成する複数のリソースのライセンス管理を一括して行うことができるコンテンツ配信システム及びライセンス管理方法を提供する。各コンテンツは、１つの上位リソース（コンテンツ内で最初に参照されるリソース）、少なくとも１つの下位リソース（上位リソースから直接又は間接的に参照可能なリソース）、及び１つの起動文書とライセンス対応文書（コンテンツを構成する各リソースのライセンス管理処理を一括して行うための情報ファイル）で構成される。起動文書は、上位リソースの参照先情報、及びコンテンツを構成する各リソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定するための１つ又は複数のライセンス情報を、少なくとも記述する。各リソースにおいて、他のコンテンツへアクセスするためのリンク情報を記述する場合には、他のコンテンツの起動文書へアクセスする情報が記述される。

Description

本発明は、コンテンツ配信システム及びコンテンツのライセンス管理方法に関し、より特定的には、暗号化が施されたコンテンツを配信するサーバと、サーバから配信されるコンテンツを視聴ライセンスを用いて暗号解読する受信端末とを構成に含むコンテンツ配信システム及びそのシステムで行われるライセンス管理方法に関する。

周知のように、デジタル放送やインターネットにおいて、映像、音楽、プログラム等の様々なコンテンツが、コンテンツの提供を行うサービス事業者のサーバからユーザの受信端末に向けて配信されている。これらのコンテンツは、１つ又は複数のリソース（データファイルやプログラムファイル等）で構成され、その種類は、ストリーム型コンテンツとマルチメディア型コンテンツとに大別される。ストリーム型コンテンツとは、ＭＰＥＧ２−ＴＳ等のストリームリソースのみで構成される映像音声中心のコンテンツである。マルチメディア型コンテンツとは、ストリームリソースや、マルチメディアリソースや、マルチメディアリソースから参照されるモノメディアリソース等の、複数のリソースで構成されるコンテンツである。マルチメディアリソースとは、例えばＷｅｂページで一般に使用されているＨＴＭＬや、デジタル放送で一般に使用されているＢＭＬ等である。モノメディアリソースとは、例えば動画を表すＭＰＥＧや、静止画を表すＧＩＦ、ＪＰＥＧ及びＰＮＧや、アニメーションを表すＭＮＧや、音声を表すＭＰＥＧ２−ＡＡＣ等である。マルチメディアリソースには、画面に表示するための文字情報や、それに加えて提示するためのモノメディアリソースへの参照や、他のマルチメディアリソースへのハイパーリンク等を記述することができる。

一般に、サービス事業者は、著作権保護を伴うコンテンツについて暗号化を施し、特定のユーザだけがそのコンテンツを視聴できるようにしている。ユーザは、暗号化が施されたコンテンツを視聴する場合、対価の支払いや個人情報の提供等を行うことで、サービス事業者が発行する暗号解読鍵を含んだ視聴ライセンスを取得して、コンテンツに施された暗号を解読することを行う（特許文献１を参照）。

ここで、１つのコンテンツには１つの視聴ライセンスが付与されるのが基本であるが、複数の視聴ライセンスが付与されることもある。例えば、視聴を許可する期間や視聴を許可するリソースの限定等に関する利用条件を異ならせたい場合である。この場合、利用条件毎に異なる鍵で暗号化を施したリソースを複数サーバに持たせておくことで容易に実現可能であるが、同一内容のリソースを重複して格納しなければならないため、大容量のサーバが必要となる。そこで、サーバ資源を無駄に消費させないための手法として、例えばサブライセンスという手法が提案されている（非特許文献１を参照）。

このサブライセンス手法とは、リソースの暗号化に利用した鍵を、さらに別の共通鍵で二重に暗号化するものである。例えば、あるリソースの利用条件を１週間又は２週間の２通りに設定したい場合を考える。この場合、サーバには、最初の１週間は、鍵Ａで暗号化されたリソースと、鍵Ｂで暗号化された鍵Ａとを格納しておく。次の１週間は、鍵Ｃで暗号化されたリソースと、鍵Ｂで暗号化された鍵Ｃとを格納しておく。リソースを１週間視聴したいユーザは、鍵Ａ（又は鍵Ｃ）を含んだ視聴ライセンスを取得して、鍵Ａ（又は鍵Ｃ）を用いてリソースの暗号解読を行う。一方、リソースを２週間視聴したいユーザは、鍵Ｂを含んだ視聴ライセンスを取得して、最初の１週間は、鍵Ｂを用いて鍵Ａの暗号解読を行いこの鍵Ａを用いてリソースの暗号解読を行い、次の１週間は、鍵Ｂを用いて鍵Ｃの暗号解読を行いこの鍵Ｃを用いてリソースの暗号解読を行う。
特開２００２−３４２５１８号公報 「デジタル放送におけるアクセス制御方式」、ＡＲＩＢ ＳＴＤ−Ｂ２５ ４．１版、社団法人電波産業会、平成１５年６月５日、ｐ１５−２５

上述したように、サービス事業者は、著作権保護を伴いかつ複数のリソースで構成されるマルチメディア型コンテンツについては、１コンテンツを構成する複数のリソースをライセンス対象単位（スコープ）として、コンテンツ毎に１つ又は複数の視聴ライセンスを付与することを行う。しかしながら、従来の技術では、ユーザ側の受信端末において、サービス事業者が設定したリソースとコンテンツとの関係を知るすべがない。従って、リソースにアクセスした時点で直ちにそのリソースがどのコンテンツに属しているか、すなわちどの視聴ライセンスに対応しているかを特定することができない。また、１コンテンツ内のリソースに複数の異なる暗号化が施されているような場合、ユーザ側の受信端末が、サービス事業者が設定したリソースと暗号化との関係を容易に把握するすべがない。

このため、上記特許文献１等の従来の技術では、コンテンツ内の暗号化が施されたリソースの全てに、暗号解読に必要な視聴ライセンスを特定する情報（例えば、ライセンスＩＤや暗号解読鍵）を付加しておき（図１２の網掛け部）、受信端末がリソースにアクセスするたびに、この情報と受信端末側が有する情報との間でライセンス照合処理を行う必要があるという問題があった。特に、上記非特許文献１のように、１つのコンテンツに複数の視聴ライセンスが付与されている場合には、コンテンツ内の暗号化が施されたリソースの全てに複数の視聴ライセンスを特定する情報をそれぞれ付加しておく必要がある。このような、リソースアクセス毎のライセンス照合処理は、受信端末での視聴処理の遅延を招くことになる。

それ故に、本発明の目的は、複数の視聴ライセンスを特定する情報をコンテンツ内のリソースに付加することなく、ユーザ側の受信端末において、リソースにアクセスした時点で直ちにそのリソースが対応する視聴ライセンスを特定することができる、コンテンツ配信システム及びコンテンツのライセンス管理方法を提供することである。

本発明は、複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバと、サーバからコンテンツの配信を受ける受信端末とで構成されるコンテンツ配信システム、及びこのコンテンツ配信システムで実行されるライセンス管理方法に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、各構成は以下の要素を備えている。

サーバは、コンテンツ内で最初に参照される上位リソースと、上位リソースから参照可能な少なくとも１つの下位リソースと、上位リソースの参照先情報及び所定の利用条件に対応させてコンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定する複数のライセンス情報を少なくとも与える起動文書とで構成され、他のコンテンツのリソースへアクセスするためのリンク情報に、他のコンテンツの起動文書を参照する情報が記述されたコンテンツを、格納するコンテンツ格納部と、受信端末からリソースの提示要求を受け付け、要求されたリソースが起動文書でない場合には当該リソースの提示を、起動文書である場合には起動文書の記述に基づいて上位リソースの提示及び複数のライセンス情報の付与を、受信端末に対して行う通信処理部とを備える。

受信端末は、サーバから付与される複数のライセンス情報を受信する通信処理部と、複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定し、設定された複数の視聴ライセンスを使用してサーバから提供されるリソースの視聴処理を実行する視聴処理部とを備える。受信端末は、視聴処理用に設定する複数の視聴ライセンスをサーバから取得してもよいし、サーバとは別のライセンスサーバから取得してもよい。また、受信端末は、サーバが格納している一部又は全部のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部をさらに備えてもよい。

本発明のライセンス管理方法の主となる特徴は、サーバが、受信端末から提示要求されるリソースを含むコンテンツが変更される場合に、変更先のコンテンツの複数のライセンス情報を受信端末へ付与すること、及び受信端末が、サーバから複数のライセンス情報が付与されると、次に新たな付与があるまで、当該複数のライセンス情報によって特定される複数の視聴ライセンスを使用して、サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行することにある。

より具体的には、サーバは、受信端末から提示要求されるリソースが起動文書であるか否かを判断し、起動文書でない場合には要求されたリソースの提示を受信端末に対して行い、起動文書である場合には起動文書の記述に基づいて上位リソースの提示及び複数のライセンス情報の付与を受信端末に対して行う。受信端末は、サーバから付与される複数のライセンス情報を受信し、複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定し、この設定された複数の視聴ライセンスを用いて、サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行する。

典型的には、起動文書の各ライセンス情報には、コンテンツ内のリソースに施された１つ又は複数の暗号を解読するための鍵を有する視聴ライセンスを識別する情報が記述されており、受信端末は、識別する情報によって複数の視聴ライセンスを特定し、当該特定された複数の視聴ライセンスが有する鍵を用いてリソースの暗号解読を行う。

ここで、起動文書のライセンス情報には、暗号化が施された各リソースと、その暗号を解読できる鍵との対応関係を示す情報がさらに記述されており、受信端末は、この対応関係を参照してリソースの暗号解読用の鍵を一意に特定できることが好ましい。

好ましくは、このコンテンツのライセンス管理方法は、一連の処理手順をコンテンツ配信システムを構成するサーバ及び受信端末に実行させるためのプログラムの形式で提供される。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。

上記のように、本発明によれば、サーバ側でコンテンツ毎に予めライセンス情報（を記述した起動文書）を生成しておき、視聴対象のコンテンツを変える時にだけ（起動文書の）ライセンス情報が受信端末に付与されるようにしている。そして、受信端末側は、ライセンス情報が付与される毎に、そのライセンス情報に対応する新たな１つ又は複数の視聴ライセンスをリソースの暗号解読用に設定する。この処理により、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、視聴するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

また、ライセンス情報に、１コンテンツを構成する各リソースについて暗号解読鍵との対応関係を示す情報を含んでいれば、受信端末側でリソースと暗号解読鍵との対応付けを容易に行うことができる。また、サービス事業者にとっては、コンテンツの種類に関わらず、コンテンツのアクセス先として起動文書の参照先を指定すればよいため、コンテンツ選択画面の管理等が容易になるという効果も生じる。また、鍵に関する情報とリソースとが分離しているので、複数のコンテンツにおいて特定リソースをそれぞれ構成に含ませる必要がある場合には、所定の暗号化を施した１つの特定リソースを複数のコンテンツで共有して、暗号解読鍵をそれぞれの起動文書に記述することができる。さらに、リソースの種類によらず、暗号解読処理が統一して行えるので、受信端末側での処理が簡単になる。

図１は、本発明の第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。 図２は、コンテンツ格納部１２に格納されているコンテンツの内部構成例を示す図である。 図３は、図２に示したコンテンツ１２１のサーバ１０上での論理的なディレクトリ構造を説明する図である。 図４は、コンテンツに含まれる起動文書１２ａの一例を示す図である。 図５は、コンテンツに含まれるライセンス対応文書１２ｂの一例を示す図である。 図６は、起動文書１２ａの記述ルールを説明する図である。 図７は、ライセンス格納部１３に格納されている視聴ライセンスの一例を示す図である。 図８は、本発明の第１の実施形態に係るライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャートである。 図９は、本発明の第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。 図１０は、本発明の第２の実施形態に係るライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャートである。 図１１は、本発明の第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。 図１２は、従来のコンテンツの内部構成例を示す図である。

符号の説明

１０、４０、５０ サーバ
１１、２１、２２ 通信処理部
１２ コンテンツ格納部
１３ ライセンス格納部
２０、６０、７０ 受信端末
２３ 提示処理部
２４ 操作部
２５ 提示部
２６ ライセンス対応文書記憶部
２７ ライセンス記憶部
２８ コンテンツ記憶部
３０ 通信路
１２１〜１２ｎ、２８１、２８２ コンテンツ
１２ａ 起動文書
１２ｂ ライセンス対応文書
１２ｃ サブライセンス
１２ｄ〜１２ｆ リソース
１３１〜１３ｎ ライセンス

以下の実施形態では、サービス事業者側のサーバに暗号化が施されたコンテンツが格納されており、ユーザ側の受信端末で暗号化コンテンツを視聴するためには、所定の視聴ライセンスを取得して暗号解読する必要がある形態のコンテンツ配信システムを一例に挙げて説明する。

（第１の実施形態）
図１は、本発明の第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。図１において、第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サービス事業者側のサーバ１０とユーザ側の受信端末２０とが、ネットワーク等の通信路３０を介して接続される構成である。サーバ１０は、通信処理部１１と、コンテンツ格納部１２と、ライセンス格納部１３とを備える。受信端末２０は、通信処理部２１と、提示処理部２３と、操作部２４と、提示部２５と、ライセンス対応文書記憶部２６と、ライセンス記憶部２７とを備える。

まず、本実施形態のコンテンツ配信システムの各構成の概要を説明する。
サーバ１０において、通信処理部１１は、サービス事業者側の窓口となる機能を実現する構成部分であり、受信端末２０からの要求に応じて、コンテンツの配信や視聴ライセンスの提供等を行う。コンテンツ格納部１２は、後述する構成によるコンテンツ１２１〜１２ｎ（ｎは、１以上の整数）を格納している。このコンテンツ１２１〜１２ｎは、暗号化等の方法によってそのままでは利用できない状態で格納されており、利用するためには別途視聴ライセンスが必要となる。ライセンス格納部１３は、コンテンツ格納部１２に格納されている各コンテンツ１２１〜１２ｎを利用可能にするための視聴ライセンス１３１〜１３ｍ（ｍは、１以上の整数）を格納している。視聴ライセンスは、コンテンツ毎に１つ又は複数が付与されている。この視聴ライセンスは、予め利用料金を支払っている等によって視聴ライセンスの利用権利を有するユーザから要求された場合にだけ、受信端末２０に提供される。

受信端末２０において、通信処理部２１は、Ｗｅｂページを表示する等のブラウジング機能や、コンテンツ配信に関わる端末全体のシステム制御を担うクライアントアプリケーション機能等を実行する構成部分であり、サーバ１０と通信してコンテンツや視聴ライセンス等を取得する。提示処理部２３は、取得したコンテンツを視聴ライセンスを用いて利用可能にし、提示部２５に出力する。操作部２４は、例えばキーボードやマウスのようなユーザの操作を受け付ける装置であり、その操作を提示処理部２３に伝える。提示部２５は、例えばブラウン管やスピーカ等で構成される画像や音声をユーザに提示する装置であり、提示処理部２３からの指示に基づいて画像や音声を提示する。ライセンス対応文書記憶部２６は、提示処理部２３からの指示に基づいて、コンテンツに含まれるライセンス対応文書を記憶する。ライセンス記憶部２７は、提示処理部２３からの指示に基づいて、視聴ライセンスを記憶する。

コンテンツ格納部１２に格納されている各コンテンツ１２１〜１２ｎは、１つの起動文書、１つのライセンス対応文書、少なくとも１つのリソースを含む。コンテンツがサブライセンスに対応付けられている場合は、コンテンツはさらにサブライセンスを含む。図２は、コンテンツ１２１の一例を示したものであり、起動文書１２ａ［ｓｔａｒｔｕｐ．ｓｕｐ］、ライセンス対応文書１２ｂ［ｄｒｍｉｎｆｏ．ｄｒｉ］、サブライセンス１２ｃ［Ｌ２００．ｓｌｃ，Ｌ３００．ｓｌｃ］、リソース１２ｄ〜１２ｆ［ｆｏｏ．ｈｔｍ，ｂａｒ．ｈｔｍ，ｇｅｅ．ｈｔｍ，ａ．ｇｉｆ，ｂ．ｇｉｆ，ｃ．ｊｐｇ，ｄ．ｍｐｇ］で構成される。なお、各［ ］はリソース名である。このうちリソース１２ｄ〜１２ｆは、マルチメディアリソース（図２の例では、リソース１２ｄ及び１２ｅ）と、モノメディアリソース（図２の例では、リソース１２ｆ）とに分類される。一般に知られているように、ＨＴＭＬやＢＭＬ等のマルチメディアリソースには、画面に表示するための文字情報や、それに加えて提示するためのモノメディアリソースへの参照や、他のマルチメディアリソースへのハイパーリンク等を、記述することができる。コンテンツ１２１を構成するメディアリソース１２ｄ〜１２ｆの中で、コンテンツに関する初期情報の提示等を行うために最初に提示されるリソース１２ｄは、特に上位リソースと呼ばれる。よって、上位リソース以外は、下位リソースになる。

図３は、図２に示したコンテンツ１２１のサーバ１０上での論理的なディレクトリ構造を説明する図である。サーバ１０は、ＷＷＷサーバとしてコンテンツ１２１を提供しており、論理的なルートディレクトリに、「ｈｔｔｐ：／／ｓａｍｐｌｅ４ｆｏｏ．ｐａｎａｓｏｎｉｃ．ｊｐ／」というＵＲＬを持っていると仮定する。この場合、例えばコンテンツ１２１のモノメディアリソース「ｃ．ｊｐｇ」は、「ｈｔｔｐ：／／ｓａｍｐｌｅ４ｆｏｏ．ｐａｎａｓｏｎｉｃ．ｊｐ／ｃｏｎｔｅｎｔ１２１／ｉｍａｇｅｓ／ｃ．ｊｐｇ」というＵＲＬで管理されることになる。

起動文書１２ａは、コンテンツ１２１を構成する各リソース１２ｄ〜１２ｆのライセンス管理処理（ＤＲＭ処理）を一括して行うために設けられた情報ファイルであり、参照先情報として上位リソース１２ｄのリソース名［ｆｏｏ．ｈｔｍ］及びライセンス対応文書１２ｂの文書名［ｄｒｍｉｎｆｏ．ｄｒｉ］を少なくとも記述する（図４）。ライセンス対応文書１２ｂは、コンテンツ１２１を構成する各リソース１２ｄ〜１２ｆの視聴に必要な１つ又は複数の視聴ライセンスを特定するための情報を記述する（図５）。この情報は、コンテンツを特定するコンテンツＩＤと、コンテンツを利用可能にする視聴ライセンスに関する情報である複数のライセンス情報と、コンテンツに含まれる各リソースを視聴ライセンス内の暗号解読のために必要な鍵（暗号解読鍵）と対応付けるリソース対応情報とを含む。図５の例では、「ｃｏｎｔｅｎｔ＿ｉｄ」要素内の文字列がコンテンツＩＤに対応し、「ｌｉｃｅｎｓｅｓ」要素内の各「ｌｉｃｅｎｓｅ」がそれぞれライセンス情報に対応し、「ｆｉｌｅｓ」要素内の各「ｆｉｌｅ」がそれぞれリソース対応情報に対応する。

このライセンス情報は、コンテンツを利用可能にするための視聴ライセンスのライセンスＩＤを含み、その視聴ライセンスがサブライセンスを利用可能にするライセンスである場合には、さらにそのサブライセンスのリソース名を含む。図５の例では、「ｌｉｃｅｎｓｅ＿ｉｄ」要素内の文字列がライセンスＩＤに対応し、「ｓｕｂｌｉｃｅｎｓｅ」要素内の文字列がサブライセンスのリソース名に対応する。また、リソース対応情報は、リソース名（図５の例では「ｎａｍｅ」要素内の文字列）と、対応する暗号解読鍵のＩＤ（図５の例では「ｋｅｙ＿ｉｄ」要素内の文字列）とを含む。図５の例では、「ｎａｍｅ」要素内の文字列がリソース名に対応し、「ｋｅｙ＿ｉｄ」要素内の文字列が暗号解読鍵のＩＤに対応する。

なお、図４及び図５は、起動文書１２ａ及びライセンス対応文書１２ｂが、それぞれＸＭＬ形式で記述されている例を示しているが、これらと同等の情報が記述されていれば他の文書形式であっても利用可能である。また、上記第１の実施形態では、起動文書１２ａ及びライセンス対応文書１２ｂが別々のリソースとしてコンテンツ１２１に含まれ、起動文書１２ａからライセンス対応文書１２ｂを参照する形式としているが、ライセンス対応文書１２ｂの内容を起動文書１２ａにまとめ記述してもよい。

各サブライセンス１２ｃは、それぞれコンテンツ１２１のサブライセンス以外のリソースを利用可能にするための情報を含んでいる。このサブライセンス１２ｃは、ある鍵によって暗号化が行われたリソースについて、そのリソースを暗号化した鍵を共通鍵でさらに暗号化したファイルをまとめて管理したデータである。なお、暗号化が不要なコンテンツに起動文書を設ける場合には、上位リソース１２ｄのリソース名だけが起動文書１２ａに記述されれば足りる。

また、各リソースにおいて、他のコンテンツへアクセスするためのリンク情報を記述する場合には、他のコンテンツの上位リソースへ直接アクセスする情報ではなく、起動文書を参照する情報が記述される。この記述ルールにより、あるコンテンツから他のコンテンツへ視聴対象が移ったときにだけ、コンテンツの起動文書が参照されることになり（図６）、視聴するコンテンツの遷移状態を判断できる。

暗号化が施された各コンテンツには、所定の利用条件に応じてそれぞれ１つ又は複数の視聴ライセンスが予め付与されており、この視聴ライセンスは、ライセンス情報のライセンスＩＤによってそれぞれ一意に特定できるようになっている。利用条件とは、１週間や１ヶ月等の視聴期間に関する条件や、特定のリソースだけを対象とする等の視聴限定に関する条件である。

ライセンス格納部１３に格納されている視聴ライセンス１３１〜１３ｎは、図７の（ａ）〜（ｃ）に例示するように、ライセンスＩＤ、利用条件及び鍵束を含む。ライセンスＩＤは、その視聴ライセンス自身を識別する固有の情報である。利用条件は、その視聴ライセンスを用いてコンテンツを利用可能にする場合（サブライセンスを利用可能にすることで間接的にコンテンツを利用可能する場合も含む）における、期限や回数等に関する条件である。鍵束は、実際にコンテンツ又はサブライセンスを利用可能にする（すなわち、ここでは暗号化されたコンテンツ又はサブライセンスを復号する）ための、複数の暗号解読鍵の集まりである。

また、コンテンツ格納部１２に格納されているサブライセンス１２ｃは、図７の（ｄ）及び（ｅ）に例示するように、サブライセンスＩＤ、ライセンスＩＤ、利用条件及び鍵束を含む。サブライセンスＩＤは、そのサブライセンス自身を識別する固有の情報である。ライセンスＩＤは、そのサブライセンスを利用可能にするために必要な視聴ライセンスを識別する固有の情報である。利用条件は、そのサブライセンスを用いてコンテンツを利用可能にする場合における期限や回数等に関する条件であり、サブライセンス特有の利用条件が指定されている場合と、対応する視聴ライセンスに従う場合とがある。鍵束は、実際にコンテンツを利用可能にするための、複数の暗号解読鍵の集まりである。

次に、上記構成からなる本第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムで行われるコンテンツ視聴におけるライセンス管理方法を、図８を参照して説明する。図８は、受信端末２０が行うライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャートである。

操作部２４を介してユーザから新たなリソースの提示（何も提示がない状態から最初のリソースを提示する場合を含む）が指示されると（ステップＳ８０１）、受信端末２０は、指示された新たなリソースをサーバ１０から取得する（ステップＳ８０２）。そして、受信端末２０は、取得した新たなリソースが起動文書か否かを判断する（ステップＳ８０３）。この判断は、リソース名や内容等を確認する等によって行えばよい。例えば、サーバ１０からリソースを取得する際にリソースと共にサーバ１０から送られてくるヘッダ情報（ＨＴＴＰのｃｏｎｔｅｎｔ−ｔｙｐｅヘッダ等）から判断する。新たなリソースが起動文書でない場合（ステップＳ８０３、Ｎｏ）、受信端末２０は、ユーザから指示された新たなリソースの暗号解読鍵を特定するステップＳ８１１の処理に移行する。

新たなリソースが起動文書である場合（ステップＳ８０３、Ｙｅｓ）、受信端末２０は、起動文書の記述（参照先情報）に従ってライセンス対応文書をサーバ１０から取得する（ステップＳ８０４）。そして、受信端末２０は、取得したライセンス対応文書をライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０５）。次に、受信端末２０は、記憶したライセンス対応文書に記述されている複数のライセンス情報から、１つのライセンス情報を選択する（ステップＳ８０６）。この選択方法については、後述する。そして、受信端末２０は、選択した１つのライセンス情報に記載されているライセンスＩＤを、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０７）。ライセンスＩＤを記憶すると、受信端末２０は、そのライセンスＩＤに対応した視聴ライセンスを保持しているか、すなわちライセンス記憶部２７にすでに記憶している否かを判断する（ステップＳ８０８）。記憶していなければ、受信端末２０は、対応した視聴ライセンスをサーバ１０から取得してライセンス記憶部２７に記憶し、コンテンツ視聴処理用として設定する（ステップＳ８０９）。視聴ライセンスが設定されると、受信端末２０は、起動文書の記述（参照先情報）に従って上位リソースをサーバ１０から取得する（ステップＳ８１０）。

そして、受信端末２０は、設定されている視聴ライセンスに基づいて、ステップＳ８０２で取得した新たなリソース又はステップＳ８１０で取得した上位リソースの、暗号を解読するために用いる暗号解読鍵を特定する（ステップＳ８１１）。暗号解読鍵が特定されると、受信端末２０は、この暗号解読鍵を用いてリソースの暗号を解読する（ステップＳ８１２）。この暗号解読されたリソースは、提示部２５で画面表示される（ステップＳ８１３）。

ただし、ステップＳ８１２において、視聴ライセンスにサブライセンスが対応付けられている場合は、視聴ライセンスに含まれる暗号解読鍵を用いてサブライセンスの暗号を解読した後、サブライセンスに含まれるいずれかの暗号解読鍵を用いて、取得したリソースに施されている暗号を解読する。また、サブライセンスの暗号を解読する処理を、ステップＳ８１２にてリソースの暗号を解読する度に行うのではなく、ステップＳ８０９で視聴ライセンスを取得して記憶・設定する際に予め行っておき、ステップＳ８１２ではすでに暗号が解読されたサブライセンスを使用することとしてもよい。

上述した図２〜図５の例で具体的に説明すると、この処理によって次のようなライセンス管理が行われることになる。
まず、受信端末２０は、すでにコンテンツ１２１以外の何らかのコンテンツを提示中であって、ステップＳ８０１において新たなリソース提示の指示を待つ状態であるものとする。また、提示中のコンテンツには、＜ａ＿ｈｒｅｆ＝″ｈｔｔｐ：／／ｓａｍｐｌｅ４ｆｏｏ．ｐａｎａｓｏｎｉｃ．ｊｐ／ｃｏｎｔｅｎｔ１２１／ｓｔａｒｔｕｐ．ｓｕｐ″＞というアンカー要素が記述されているものとする。ユーザが、このアンカー要素によるハイパーリンクを実行させる操作（例えば、アンカー要素に対応する画面表示部分をクリックする等）を行うことで、新しいリソース「ｓｔａｒｔｕｐ．ｓｕｐ」の提示指示が発生する。

新しいリソースの提示の指示が発生したことで、処理がステップＳ８０１からステップＳ８０２へ進む。ステップＳ８０２では、指定されたリソースｓｔａｒｔｕｐ．ｓｕｐが取得される。ステップＳ８０３では、指示されたリソースが起動文書１２ａであるので、ステップＳ８０４へ進む。ステップＳ８０４では、起動文書１２ａの「ｄｒｍｉｎｆｏ」要素内の文字列「ｄｒｍｉｎｆｏ．ｄｒｉ」に基づいて、ライセンス対応文書１２ｂがコンテンツサーバ１０から取得される。ステップＳ８０５では、まずライセンス対応文書記憶部２６に記憶されている以前のコンテンツのライセンス対応文書が破棄され、ステップＳ８０４で取得されたライセンス対応文書１２ｂがライセンス対応文書記憶部２６に記憶される。

ステップＳ８０６では、ライセンス対応文書１２ｂ内の複数のライセンス情報（ｌｉｃｅｎｓｅ要素）が読み出され、使用するライセンスが１つ選択される。ライセンスの選択方法は、以下に例示するように複数存在する。この例では、いずれかの方法を用いて視聴ライセンスＢが選択されたものとする。ステップＳ８０７では、選択された視聴ライセンスＢのライセンスＩＤ：２００が、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶される。ステップＳ８０８では、選択された視聴ライセンスＢが、ライセンス記憶部２７に記憶されているか否かが調べられる。ここでは記憶されていないので、ステップＳ８０９では、ライセンスサーバにライセンスＩＤ：２００の視聴ライセンスＢが要求され、かつ取得される。ステップＳ８１０では、起動文書１２ａのｓｔａｒｔ要素内の文字列「ｆｏｏ．ｈｔｍ」に基づいて、上位リソース１２ｄがコンテンツサーバ１０から取得される。

ステップＳ８１１では、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶されているライセンスＩＤ：２００に基づいて、ライセンス記憶部２７内の視聴ライセンスＢが特定される。また、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶されているライセンス対応文書１２ｂ中のリソース対応情報から、リソース名（「ｎａｍｅ」要素内の文字列）が現在指定されているリソースのリソース名「ｆｏｏ．ｈｔｍ」である要素が探し出され、それに対応する鍵のＩＤ（「ｋｅｙ＿ｉｄ」要素内の文字列）として「４５２１３３」が取得される。ステップＳ８１２では、ステップＳ８１１で特定された視聴ライセンスＢに含まれる鍵ＩＤ「４５２１３３」の鍵を用いて、上位リソース１２ｄ（ｆｏｏ．ｈｔｍ）が復号される。ステップＳ８１３では、復号された上位リソース１２ｄが提示される。そして、処理はステップＳ８１３からステップＳ８０１に戻る。

上位リソース１２ｄは、ａ．ｇｉｆのリソース１２ｆを参照しているので、ａ．ｇｉｆのリソース１２ｆの提示が指示されたことになり、ステップＳ８０２へ進んでａ．ｇｉｆのリソース１２ｆが取得される。次に、ステップＳ８０３では、それが起動文書ではないことが判定される。次に、ステップＳ８１１では、ライセンス対応文書１２ｂから、ａ．ｇｉｆに対応する鍵ＩＤ「４５２１４２」が特定される。次に、ステップＳ８１２及びＳ８１３では、特定された鍵を用いてａ．ｇｉｆのリソース１２ｆが復号され、かつ提示される。そして、処理はステップＳ８１３からステップＳ８０１に戻り、ｂ．ｇｉｆのリソース１２ｆについても上記と同様に処理される。

さらに、上位リソース１２ｄは、他のリソース１２ｅ（ｂａｒ．ｈｔｍ）へのハイパーリンクを含んでいるので、ここでユーザがそのハイパーリンクを実行する操作（対応する画面上の要素をクリックする等）を行ったとする。新しいリソース１２ｄの提示が指示されたので、ステップＳ８０２でこのリソースが取得される。次に、ステップＳ８０３では、それが起動文書ではないことが判定される。次に、ステップＳ８１１では、ライセンス対応文書１２ｂから、ｂａｒ．ｈｔｍに対応する鍵ＩＤ「４５２１３４」が特定される。次に、ステップＳ８１２及びＳ８１３では、特定された鍵を用いてｂａｒ．ｇｉｆのリソースが復号され、かつ提示される。そして、処理はステップＳ８１３からステップＳ８０１に戻り、ｃ．ｊｐｇのリソース１２ｆについても上記と同様に処理される。

ステップＳ８０６における複数のライセンス情報から、１つのライセンス情報を選択する手法を説明する。
（１）ユーザによる手動選択
第１の手法は、ライセンス対応文書内の複数のライセンス情報のそれぞれに対して、提示部２５の画面にライセンスＩＤ及び利用条件を表示して、ユーザに選択させる手法である。なお、この手法の場合、上記実施形態の例では利用条件がライセンス情報そのものに含まれていないので、ライセンスＩＤをキーとしてサーバ１０に問い合わせる等が必要となる。この場合、サーバ１０がこのような問い合わせに応答する機能を持つことが前提となる。

（２）購入情報に基づく自動選択
ユーザがどの視聴ライセンスを購入済みであるかという情報は、一般にはサーバ１０で管理されている。そこで、この管理情報を用いて以下のようにライセンスを選択できる。まず、受信端末２０は、ユーザＩＤをキーとして、そのユーザがどの視聴ライセンスを購入済みであるかをサーバ１０に問い合わせる。もちろん、この場合もサーバ１０がこのような問い合わせに応答する機能を持つことが前提となる。そして、受信端末２０は、サーバ１０からの応答内容に基づいて、複数のライセンス情報から購入済みの視聴ライセンスを自動的に選択する。なお、ユーザがどの視聴ライセンスを購入済みであるかという情報を受信端末２０側で管理する場合もあり、その場合はサーバ１０に問い合わせる必要はない。
また、自動選択できる視聴ライセンスが複数ある場合には、ユーザによる選択等の別の選択方法を組み合わせればよい。

（３）優先度による自動選択
ライセンス対応文書内の複数のライセンス情報に対応する視聴ライセンスの利用条件及び利用実績に基づいて、使用する視聴ライセンスを自動的に選択する。利用条件には、一般に、絶対的利用期限（○月×日まで何度でも利用可能）、相対的利用期限（最初に利用してから○日後まで利用可能）、利用総時間（合計で○日間利用可能）及び利用回数（○回利用可能）等の形式がある。利用実績とは、実際にその視聴ライセンスをどれくらい利用したかという実績である。例えば、利用条件が利用総時間の形式である場合、これまでにその視聴ライセンスを実際に利用した時間の情報となり、利用条件が利用回数の形式である場合、これまでにその視聴ライセンスを実際に利用した回数の情報となる。なお、利用実績は、一般に受信端末２０で管理される。

上記前提で、例えば下記のような優先度に基づいて視聴ライセンスを自動的に選択することが可能となる。利用条件の形式が絶対的利用期限のものは、絶対的利用総時間や利用回数のものより優先して使用する。これは、利用条件の形式が絶対的利用期限のものは、期限内であれば無制限に使えるためである。また、利用条件の形式が利用総時間のもの同士であれば、残りの利用時間（利用総時間からこれまでに利用した時間を引いたもの）が少ないほうを優先して使用する。また、利用条件の形式が「利用回数」のもの同士であれば、残りの利用回数（利用回数からこれまでに利用した回数を引いたもの）が少ないほうを優先して使用する。これは、残り少ないものから使っていくことで、受信端末２０で管理する視聴ライセンスの数をなるべく減らすためである。

以上のように、本発明の第１の実施形態に係るライセンス管理方法及びコンテンツ配信システムによれば、サーバ側でコンテンツ毎に予め起動文書及びライセンス対応文書を生成しておき、提示対象のコンテンツを変える時にだけライセンス対応文書のライセンス情報が受信端末に付与される。そして、受信端末側は、ライセンス情報が付与される毎に、そのライセンス情報のライセンスＩＤに対応する視聴ライセンスをリソースの暗号解読用に用いる。また、この処理により、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、提示するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

本発明では、ライセンス対応文書が、１コンテンツを構成する各リソースについて暗号解読鍵との対応関係を示す情報を含んでいるため、受信端末側でリソースと暗号解読鍵との対応付けを容易に行うことができる。
また、サービス事業者にとっては、コンテンツの種類に関わらず、コンテンツのアクセス先として起動文書の参照先を指定すればよいため、コンテンツ選択画面の管理等が容易になるという効果も生じる。
また、鍵に関する情報とリソースとが分離しているので、複数のコンテンツにおいて特定リソースをそれぞれ構成に含ませる必要がある場合には、所定の暗号化を施した１つの特定リソースを複数のコンテンツで共有して、暗号解読鍵をそれぞれの起動文書に記述することができる。
さらに、リソースの種類によらず、暗号解読処理が統一して行えるので、受信端末側での処理が簡単になる。

また、上記第１の実施形態では、１コンテンツを構成する複数のリソースが同一サーバ内に格納されている場合を説明したが、これらのリソースは、複数のサーバに分散して格納されていても構わない。また、起動文書も複数のリソースと同一サーバ内に格納されている場合を説明したが、この起動文書も、リソースと分離して異なるサーバにまとめて格納されていても構わない。

さらに、上記第１の実施形態では、ブラウザ機能で表示しているＷｅｂページ（ネットショップのＨＰ等）のメニュー画面等から、各コンテンツの起動文書にアクセスする方法を説明した。しかし、このアクセス方法以外に、コンテンツのアクセス先（ＵＲＬ）等が記述されたメタデータを使用したアクセス方法も考えられる。この方法は、ブラウザとは異なる所定のアプリケーションを使用して、メタデータを格納したデータベースから所望のメタデータをダウンロードし、このメタデータから生成されるメニュー画面から直接コンテンツの起動文書にアクセスする方法である。

（第２の実施形態）
図９は、本発明の第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。図９において、第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サービス事業者側のコンテンツサーバ４０及びライセンスサーバ５０とユーザ側の受信端末６０とが、ネットワーク等の通信路３０を介して接続される構成である。コンテンツサーバ４０は、通信処理部１１と、コンテンツ格納部１２とを備える。ライセンスサーバ５０は、通信処理部１１と、ライセンス格納部１３とを備える。受信端末６０は、コンテンツ通信処理部２１と、ライセンス通信処理部２２と、提示処理部２３と、操作部２４と、提示部２５と、ライセンス対応文書記憶部２６と、ライセンス記憶部２７とを備える。

図９に示すように、第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サーバ１０をコンテンツサーバ４０とライセンスサーバ５０とに分割して構成していること、受信端末２０の通信処理部をコンテンツ通信処理部２１とライセンス通信処理部２２とに分割して構成していること、及びこの構成によってコンテンツ配信及び視聴ライセンスの管理を個別に行っていることが、第１の実施形態と異なる。以下異なる部分を中心に、第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムを説明する。

コンテンツサーバ４０の通信処理部１１は、受信端末６０からの要求に応じてコンテンツの配信等を行う。ライセンスサーバ５０の通信処理部１１は、受信端末６０からの要求に応じて視聴ライセンスの提供等を行う。受信端末６０のコンテンツ通信処理部２１は、コンテンツサーバ４０と通信してコンテンツを取得する。受信端末６０のライセンス通信処理部２２は、ライセンスサーバ５０と通信して視聴ライセンスを取得する。

図１０は、受信端末６０が行うライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャートである。操作部２４を介してユーザから新たなリソースの提示要求がなされると（ステップＳ８０１）、受信端末６０は、指示された新たなリソースをコンテンツサーバ４０から取得する（ステップＳ１００２）。そして、受信端末６０は、取得した新たなリソースが起動文書か否かを判断する（ステップＳ８０３）。新たなリソースが起動文書でない場合（ステップＳ８０３、Ｎｏ）、受信端末６０は、ユーザから指示された新たなリソースの暗号解読鍵を特定するステップＳ８１１の処理に移行する。

新たなリソースが起動文書である場合（ステップＳ８０３、Ｙｅｓ）、受信端末６０は、起動文書の記述（参照先情報）に従ってライセンス対応文書をコンテンツサーバ４０から取得する（ステップＳ１００４）。そして、受信端末６０は、取得したライセンス対応文書をライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０５）。次に、受信端末６０は、記憶したライセンス対応文書に記述されている複数のライセンス情報から、１つのライセンス情報を選択する（ステップＳ８０６）。そして、受信端末６０は、選択した１つのライセンス情報に記載されているライセンスＩＤを、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０７）。ライセンスＩＤを記憶すると、受信端末６０は、そのライセンスＩＤに対応した視聴ライセンスを保持しているか、すなわちライセンス記憶部２７にすでに記憶している否かを判断する（ステップＳ８０８）。記憶していなければ、受信端末６０は、対応した視聴ライセンスをライセンスサーバ５０から取得してライセンス記憶部２７に記憶し、コンテンツ視聴処理用として設定する（ステップＳ１００９）。視聴ライセンスが設定されると、受信端末６０は、起動文書の記述（参照先情報）に従って上位リソースをコンテンツサーバ４０から取得する（ステップＳ１０１０）。

そして、受信端末６０は、コンテンツ視聴用として設定された視聴ライセンスに基づいて、ステップＳ１００２で取得した新たなリソース又はステップＳ１０１０で取得した上位リソース、の暗号を解読するための暗号解読鍵を特定する（ステップＳ８１１）。暗号解読鍵を特定されると、受信端末６０は、この暗号解読鍵を用いてリソースの暗号を解読する（ステップＳ８１２）。この暗号解読されたリソースは、提示部２５で画面表示される（ステップＳ８１３）。

以上のように、本発明の第２の実施形態に係るライセンス管理方法及びコンテンツ配信システムでも、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、提示するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

（第３の実施形態）
図１１は、本発明の第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。図１１において、第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サービス事業者側のサーバ１０とユーザ側の受信端末７０とが、ネットワーク等の通信路３０を介して接続される構成である。サーバ１０は、通信処理部１１と、コンテンツ格納部１２と、ライセンス格納部１３とを備える。受信端末７０は、通信処理部２１と、提示処理部２３と、操作部２４と、提示部２５と、ライセンス対応文書記憶部２６と、ライセンス記憶部２７と、コンテンツ記憶部２８とを備える。

図１１に示すように、第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、受信端末２０にコンテンツ記憶部２８をさらに加えた構成であることが、第１の実施形態と異なる。以下異なる部分を中心に、第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムを説明する。

コンテンツ記憶部２８には、コンテンツの提示要求がなされる以前に、事前のダウンロード等によってサーバ１０から取得されたコンテンツ２８１、２８２、…が記憶される。このため、この場合のライセンス管理方法では、図８に示したステップＳ８０２及びＳ８１０による、受信端末７０によるサーバ１０からのリソースの取得は、行われない。

以上のように、本発明の第３の実施形態に係るライセンス管理方法及びコンテンツ配信システムでも、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、提示するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

図１１に示すコンテンツ配信システムでわかるように、本発明では、コンテンツがどこに配置されているかは特に重要でない。すなわち、コンテンツを構成するリソースをユーザによって指定する方法及びそのリソースを他のリソースから指定するための記述方法が決まっており、受信端末がその指定に基づいてリソースを取得できる仕組みがあれば、リソースがどこに配置されていても本発明は適用可能である。例えば、図３に示したシステム構成であれば、リソースを指定する方法とは「ｈｔｔｐ：／／ｓａｍｐｌｅ４ｆｏｏ．ｐａｎａｓｏｎｉｃ．ｊｐ／ｃｏｎｔｅｎｔ５５３１／ｉｍａｇｅｓ／ｃ．ｊｐｇ」のようなＵＲＬを用いる方法であり、受信端末がそのリソースを取得する方法とはＨＴＴＰを用いる方法である。また、図１１に示したシステム構成であれば、リソースを指定する方法とは一般に用いられている「ｆｉｌｅ：／／‥‥」のような形式のＵＲＬを用いる方法であり、受信端末がそのリソースを取得する方法とはごく一般的なハードディスク等へのアクセスである。

従って、コンテンツを構成するリソースは、複数のコンテンツサーバに分散して配置されていてもよいし、一部だけがハードディスク装置のような機器に事前に取得された状態であってもよい。ここで、コンテンツを構成するリソースをハードディスク装置のような機器に事前に取得するための方法は、本発明の主眼ではなくどのような方法でもよい。一般に知られている方法として、例えばＨＴＴＰのような通信によってＷｅｂサーバから取得してもよいし、デジタル放送を受信することで放送信号から取得してもよいし、ＤＶＤ等の記録媒体を用いてもよい。

本発明は、暗号化が施されたコンテンツを所定の視聴ライセンスを用いて暗号解読するコンテンツ配信システム等に利用可能であり、特にコンテンツを構成する複数のリソースのライセンス管理をコンテンツ毎に一括して行う場合等に適している。

本発明は、コンテンツ配信システム及びコンテンツのライセンス管理方法に関し、より特定的には、暗号化が施されたコンテンツを配信するサーバと、サーバから配信されるコンテンツを視聴ライセンスを用いて暗号解読する受信端末とを構成に含むコンテンツ配信システム及びそのシステムで行われるライセンス管理方法に関する。

周知のように、デジタル放送やインターネットにおいて、映像、音楽、プログラム等の様々なコンテンツが、コンテンツの提供を行うサービス事業者のサーバからユーザの受信端末に向けて配信されている。これらのコンテンツは、１つ又は複数のリソース（データファイルやプログラムファイル等）で構成され、その種類は、ストリーム型コンテンツとマルチメディア型コンテンツとに大別される。ストリーム型コンテンツとは、ＭＰＥＧ２−ＴＳ等のストリームリソースのみで構成される映像音声中心のコンテンツである。マルチメディア型コンテンツとは、ストリームリソースや、マルチメディアリソースや、マルチメディアリソースから参照されるモノメディアリソース等の、複数のリソースで構成されるコンテンツである。マルチメディアリソースとは、例えばＷｅｂページで一般に使用されているＨＴＭＬや、デジタル放送で一般に使用されているＢＭＬ等である。モノメディアリソースとは、例えば動画を表すＭＰＥＧや、静止画を表すＧＩＦ、ＪＰＥＧ及びＰＮＧや、アニメーションを表すＭＮＧや、音声を表すＭＰＥＧ２−ＡＡＣ等である。マルチメディアリソースには、画面に表示するための文字情報や、それに加えて提示するためのモノメディアリソースへの参照や、他のマルチメディアリソースへのハイパーリンク等を記述することができる。

一般に、サービス事業者は、著作権保護を伴うコンテンツについて暗号化を施し、特定のユーザだけがそのコンテンツを視聴できるようにしている。ユーザは、暗号化が施されたコンテンツを視聴する場合、対価の支払いや個人情報の提供等を行うことで、サービス事業者が発行する暗号解読鍵を含んだ視聴ライセンスを取得して、コンテンツに施された暗号を解読することを行う（特許文献１を参照）。

ここで、１つのコンテンツには１つの視聴ライセンスが付与されるのが基本であるが、複数の視聴ライセンスが付与されることもある。例えば、視聴を許可する期間や視聴を許可するリソースの限定等に関する利用条件を異ならせたい場合である。この場合、利用条件毎に異なる鍵で暗号化を施したリソースを複数サーバに持たせておくことで容易に実現可能であるが、同一内容のリソースを重複して格納しなければならないため、大容量のサーバが必要となる。そこで、サーバ資源を無駄に消費させないための手法として、例えばサブライセンスという手法が提案されている（非特許文献１を参照）。

このサブライセンス手法とは、リソースの暗号化に利用した鍵を、さらに別の共通鍵で二重に暗号化するものである。例えば、あるリソースの利用条件を１週間又は２週間の２通りに設定したい場合を考える。この場合、サーバには、最初の１週間は、鍵Ａで暗号化されたリソースと、鍵Ｂで暗号化された鍵Ａとを格納しておく。次の１週間は、鍵Ｃで暗号化されたリソースと、鍵Ｂで暗号化された鍵Ｃとを格納しておく。リソースを１週間視聴したいユーザは、鍵Ａ（又は鍵Ｃ）を含んだ視聴ライセンスを取得して、鍵Ａ（又は鍵Ｃ）を用いてリソースの暗号解読を行う。一方、リソースを２週間視聴したいユーザは、鍵Ｂを含んだ視聴ライセンスを取得して、最初の１週間は、鍵Ｂを用いて鍵Ａの暗号解読を行いこの鍵Ａを用いてリソースの暗号解読を行い、次の１週間は、鍵Ｂを用いて鍵Ｃの暗号解読を行いこの鍵Ｃを用いてリソースの暗号解読を行う。
特開２００２−３４２５１８号公報 「デジタル放送におけるアクセス制御方式」、ＡＲＩＢ ＳＴＤ−Ｂ２５ ４．１版、社団法人電波産業会、平成１５年６月５日、ｐ１５−２５

上述したように、サービス事業者は、著作権保護を伴いかつ複数のリソースで構成されるマルチメディア型コンテンツについては、１コンテンツを構成する複数のリソースをライセンス対象単位（スコープ）として、コンテンツ毎に１つ又は複数の視聴ライセンスを付与することを行う。しかしながら、従来の技術では、ユーザ側の受信端末において、サービス事業者が設定したリソースとコンテンツとの関係を知るすべがない。従って、リソースにアクセスした時点で直ちにそのリソースがどのコンテンツに属しているか、すなわちどの視聴ライセンスに対応しているかを特定することができない。また、１コンテンツ内のリソースに複数の異なる暗号化が施されているような場合、ユーザ側の受信端末が、サービス事業者が設定したリソースと暗号化との関係を容易に把握するすべがない。

このため、上記特許文献１等の従来の技術では、コンテンツ内の暗号化が施されたリソースの全てに、暗号解読に必要な視聴ライセンスを特定する情報（例えば、ライセンスＩＤや暗号解読鍵）を付加しておき（図１２の網掛け部）、受信端末がリソースにアクセスするたびに、この情報と受信端末側が有する情報との間でライセンス照合処理を行う必要があるという問題があった。特に、上記非特許文献１のように、１つのコンテンツに複数の視聴ライセンスが付与されている場合には、コンテンツ内の暗号化が施されたリソースの全てに複数の視聴ライセンスを特定する情報をそれぞれ付加しておく必要がある。このような、リソースアクセス毎のライセンス照合処理は、受信端末での視聴処理の遅延を招くことになる。

それ故に、本発明の目的は、複数の視聴ライセンスを特定する情報をコンテンツ内のリソースに付加することなく、ユーザ側の受信端末において、リソースにアクセスした時点で直ちにそのリソースが対応する視聴ライセンスを特定することができる、コンテンツ配信システム及びコンテンツのライセンス管理方法を提供することである。

本発明は、複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバと、サーバからコンテンツの配信を受ける受信端末とで構成されるコンテンツ配信システム、及びこのコンテンツ配信システムで実行されるライセンス管理方法に向けられている。そして、上記目的を達成させるために、各構成は以下の要素を備えている。

サーバは、コンテンツ内で最初に参照される上位リソースと、上位リソースから参照可能な少なくとも１つの下位リソースと、上位リソースの参照先情報及び所定の利用条件に対応させてコンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定する複数のライセンス情報を少なくとも与える起動文書とで構成され、他のコンテンツのリソースへアクセスするためのリンク情報に、他のコンテンツの起動文書を参照する情報が記述されたコンテンツを、格納するコンテンツ格納部と、受信端末からリソースの提示要求を受け付け、要求されたリソースが起動文書でない場合には当該リソースの提示を、起動文書である場合には起動文書の記述に基づいて上位リソースの提示及び複数のライセンス情報の付与を、受信端末に対して行う通信処理部とを備える。

受信端末は、サーバから付与される複数のライセンス情報を受信する通信処理部と、複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定し、設定された複数の視聴ライセンスを使用してサーバから提供されるリソースの視聴処理を実行する視聴処理部とを備える。受信端末は、視聴処理用に設定する複数の視聴ライセンスをサーバから取得してもよいし、サーバとは別のライセンスサーバから取得してもよい。また、受信端末は、サーバが格納している一部又は全部のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部をさらに備えてもよい。

本発明のライセンス管理方法の主となる特徴は、サーバが、受信端末から提示要求されるリソースを含むコンテンツが変更される場合に、変更先のコンテンツの複数のライセンス情報を受信端末へ付与すること、及び受信端末が、サーバから複数のライセンス情報が付与されると、次に新たな付与があるまで、当該複数のライセンス情報によって特定される複数の視聴ライセンスを使用して、サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行することにある。

より具体的には、サーバは、受信端末から提示要求されるリソースが起動文書であるか否かを判断し、起動文書でない場合には要求されたリソースの提示を受信端末に対して行い、起動文書である場合には起動文書の記述に基づいて上位リソースの提示及び複数のライセンス情報の付与を受信端末に対して行う。受信端末は、サーバから付与される複数のライセンス情報を受信し、複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定し、この設定された複数の視聴ライセンスを用いて、サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行する。

典型的には、起動文書の各ライセンス情報には、コンテンツ内のリソースに施された１つ又は複数の暗号を解読するための鍵を有する視聴ライセンスを識別する情報が記述されており、受信端末は、識別する情報によって複数の視聴ライセンスを特定し、当該特定された複数の視聴ライセンスが有する鍵を用いてリソースの暗号解読を行う。

ここで、起動文書のライセンス情報には、暗号化が施された各リソースと、その暗号を解読できる鍵との対応関係を示す情報がさらに記述されており、受信端末は、この対応関係を参照してリソースの暗号解読用の鍵を一意に特定できることが好ましい。

好ましくは、このコンテンツのライセンス管理方法は、一連の処理手順をコンテンツ配信システムを構成するサーバ及び受信端末に実行させるためのプログラムの形式で提供される。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。

上記のように、本発明によれば、サーバ側でコンテンツ毎に予めライセンス情報（を記述した起動文書）を生成しておき、視聴対象のコンテンツを変える時にだけ（起動文書の）ライセンス情報が受信端末に付与されるようにしている。そして、受信端末側は、ライセンス情報が付与される毎に、そのライセンス情報に対応する新たな１つ又は複数の視聴ライセンスをリソースの暗号解読用に設定する。この処理により、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、視聴するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

また、ライセンス情報に、１コンテンツを構成する各リソースについて暗号解読鍵との対応関係を示す情報を含んでいれば、受信端末側でリソースと暗号解読鍵との対応付けを容易に行うことができる。また、サービス事業者にとっては、コンテンツの種類に関わらず、コンテンツのアクセス先として起動文書の参照先を指定すればよいため、コンテンツ選択画面の管理等が容易になるという効果も生じる。また、鍵に関する情報とリソースとが分離しているので、複数のコンテンツにおいて特定リソースをそれぞれ構成に含ませる必要がある場合には、所定の暗号化を施した１つの特定リソースを複数のコンテンツで共有して、暗号解読鍵をそれぞれの起動文書に記述することができる。さらに、リソースの種類によらず、暗号解読処理が統一して行えるので、受信端末側での処理が簡単になる。

以下の実施形態では、サービス事業者側のサーバに暗号化が施されたコンテンツが格納されており、ユーザ側の受信端末で暗号化コンテンツを視聴するためには、所定の視聴ライセンスを取得して暗号解読する必要がある形態のコンテンツ配信システムを一例に挙げて説明する。

（第１の実施形態）
図１は、本発明の第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。図１において、第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サービス事業者側のサーバ１０とユーザ側の受信端末２０とが、ネットワーク等の通信路３０を介して接続される構成である。サーバ１０は、通信処理部１１と、コンテンツ格納部１２と、ライセンス格納部１３とを備える。受信端末２０は、通信処理部２１と、提示処理部２３と、操作部２４と、提示部２５と、ライセンス対応文書記憶部２６と、ライセンス記憶部２７とを備える。

まず、本実施形態のコンテンツ配信システムの各構成の概要を説明する。
サーバ１０において、通信処理部１１は、サービス事業者側の窓口となる機能を実現する構成部分であり、受信端末２０からの要求に応じて、コンテンツの配信や視聴ライセンスの提供等を行う。コンテンツ格納部１２は、後述する構成によるコンテンツ１２１〜１２ｎ（ｎは、１以上の整数）を格納している。このコンテンツ１２１〜１２ｎは、暗号化等の方法によってそのままでは利用できない状態で格納されており、利用するためには別途視聴ライセンスが必要となる。ライセンス格納部１３は、コンテンツ格納部１２に格納されている各コンテンツ１２１〜１２ｎを利用可能にするための視聴ライセンス１３１〜１３ｍ（ｍは、１以上の整数）を格納している。視聴ライセンスは、コンテンツ毎に１つ又は複数が付与されている。この視聴ライセンスは、予め利用料金を支払っている等によって視聴ライセンスの利用権利を有するユーザから要求された場合にだけ、受信端末２０に提供される。

受信端末２０において、通信処理部２１は、Ｗｅｂページを表示する等のブラウジング機能や、コンテンツ配信に関わる端末全体のシステム制御を担うクライアントアプリケーション機能等を実行する構成部分であり、サーバ１０と通信してコンテンツや視聴ライセンス等を取得する。提示処理部２３は、取得したコンテンツを視聴ライセンスを用いて利用可能にし、提示部２５に出力する。操作部２４は、例えばキーボードやマウスのようなユーザの操作を受け付ける装置であり、その操作を提示処理部２３に伝える。提示部２５は、例えばブラウン管やスピーカ等で構成される画像や音声をユーザに提示する装置であり、提示処理部２３からの指示に基づいて画像や音声を提示する。ライセンス対応文書記憶部２６は、提示処理部２３からの指示に基づいて、コンテンツに含まれるライセンス対応文書を記憶する。ライセンス記憶部２７は、提示処理部２３からの指示に基づいて、視聴ライセンスを記憶する。

コンテンツ格納部１２に格納されている各コンテンツ１２１〜１２ｎは、１つの起動文書、１つのライセンス対応文書、少なくとも１つのリソースを含む。コンテンツがサブライセンスに対応付けられている場合は、コンテンツはさらにサブライセンスを含む。図２は、コンテンツ１２１の一例を示したものであり、起動文書１２ａ[startup.sup] 、ライセンス対応文書１２ｂ[drminfo.dri] 、サブライセンス１２ｃ[L200.slc, L300.slc]、リソース１２ｄ〜１２ｆ[foo.htm, bar.htm, gee.htm, a.gif, b.gif, c.jpg, d.mpg] で構成される。なお、各［ ］はリソース名である。このうちリソース１２ｄ〜１２ｆは、マルチメディアリソース（図２の例では、リソース１２ｄ及び１２ｅ）と、モノメディアリソース（図２の例では、リソース１２ｆ）とに分類される。一般に知られているように、ＨＴＭＬやＢＭＬ等のマルチメディアリソースには、画面に表示するための文字情報や、それに加えて提示するためのモノメディアリソースへの参照や、他のマルチメディアリソースへのハイパーリンク等を、記述することができる。コンテンツ１２１を構成するメディアリソース１２ｄ〜１２ｆの中で、コンテンツに関する初期情報の提示等を行うために最初に提示されるリソース１２ｄは、特に上位リソースと呼ばれる。よって、上位リソース以外は、下位リソースになる。

図３は、図２に示したコンテンツ１２１のサーバ１０上での論理的なディレクトリ構造を説明する図である。サーバ１０は、ＷＷＷサーバとしてコンテンツ１２１を提供しており、論理的なルートディレクトリに、「http://sample4foo.panasonic.jp/ 」というＵＲＬを持っていると仮定する。この場合、例えばコンテンツ１２１のモノメディアリソース「c.jpg 」は、「http://sample4foo.panasonic.jp/content121/images/c.jpg」というＵＲＬで管理されることになる。

起動文書１２ａは、コンテンツ１２１を構成する各リソース１２ｄ〜１２ｆのライセンス管理処理（ＤＲＭ処理）を一括して行うために設けられた情報ファイルであり、参照先情報として上位リソース１２ｄのリソース名[foo.htm] 及びライセンス対応文書１２ｂの文書名[drminfo.dri] を少なくとも記述する（図４）。ライセンス対応文書１２ｂは、コンテンツ１２１を構成する各リソース１２ｄ〜１２ｆの視聴に必要な１つ又は複数の視聴ライセンスを特定するための情報を記述する（図５）。この情報は、コンテンツを特定するコンテンツＩＤと、コンテンツを利用可能にする視聴ライセンスに関する情報である複数のライセンス情報と、コンテンツに含まれる各リソースを視聴ライセンス内の暗号解読のために必要な鍵（暗号解読鍵）と対応付けるリソース対応情報とを含む。図５の例では、「content_id」要素内の文字列がコンテンツＩＤに対応し、「licenses」要素内の各「license 」がそれぞれライセンス情報に対応し、「files 」要素内の各「file」がそれぞれリソース対応情報に対応する。

このライセンス情報は、コンテンツを利用可能にするための視聴ライセンスのライセンスＩＤを含み、その視聴ライセンスがサブライセンスを利用可能にするライセンスである場合には、さらにそのサブライセンスのリソース名を含む。図５の例では、「license_id」要素内の文字列がライセンスＩＤに対応し、「sublicense」要素内の文字列がサブライセンスのリソース名に対応する。また、リソース対応情報は、リソース名（図５の例では「name」要素内の文字列）と、対応する暗号解読鍵のＩＤ（図５の例では「key_id」要素内の文字列）とを含む。図５の例では、「name」要素内の文字列がリソース名に対応し、「key_id」要素内の文字列が暗号解読鍵のＩＤに対応する。

なお、図４及び図５は、起動文書１２ａ及びライセンス対応文書１２ｂが、それぞれＸＭＬ形式で記述されている例を示しているが、これらと同等の情報が記述されていれば他の文書形式であっても利用可能である。また、上記第１の実施形態では、起動文書１２ａ及びライセンス対応文書１２ｂが別々のリソースとしてコンテンツ１２１に含まれ、起動文書１２ａからライセンス対応文書１２ｂを参照する形式としているが、ライセンス対応文書１２ｂの内容を起動文書１２ａにまとめ記述してもよい。

各サブライセンス１２ｃは、それぞれコンテンツ１２１のサブライセンス以外のリソースを利用可能にするための情報を含んでいる。このサブライセンス１２ｃは、ある鍵によって暗号化が行われたリソースについて、そのリソースを暗号化した鍵を共通鍵でさらに暗号化したファイルをまとめて管理したデータである。なお、暗号化が不要なコンテンツに起動文書を設ける場合には、上位リソース１２ｄのリソース名だけが起動文書１２ａに記述されれば足りる。

また、各リソースにおいて、他のコンテンツへアクセスするためのリンク情報を記述する場合には、他のコンテンツの上位リソースへ直接アクセスする情報ではなく、起動文書を参照する情報が記述される。この記述ルールにより、あるコンテンツから他のコンテンツへ視聴対象が移ったときにだけ、コンテンツの起動文書が参照されることになり（図６）、視聴するコンテンツの遷移状態を判断できる。

暗号化が施された各コンテンツには、所定の利用条件に応じてそれぞれ１つ又は複数の視聴ライセンスが予め付与されており、この視聴ライセンスは、ライセンス情報のライセンスＩＤによってそれぞれ一意に特定できるようになっている。利用条件とは、１週間や１ヶ月等の視聴期間に関する条件や、特定のリソースだけを対象とする等の視聴限定に関する条件である。

ライセンス格納部１３に格納されている視聴ライセンス１３１〜１３ｎは、図７の（ａ）〜（ｃ）に例示するように、ライセンスＩＤ、利用条件及び鍵束を含む。ライセンスＩＤは、その視聴ライセンス自身を識別する固有の情報である。利用条件は、その視聴ライセンスを用いてコンテンツを利用可能にする場合（サブライセンスを利用可能にすることで間接的にコンテンツを利用可能する場合も含む）における、期限や回数等に関する条件である。鍵束は、実際にコンテンツ又はサブライセンスを利用可能にする（すなわち、ここでは暗号化されたコンテンツ又はサブライセンスを復号する）ための、複数の暗号解読鍵の集まりである。

また、コンテンツ格納部１２に格納されているサブライセンス１２ｃは、図７の（ｄ）及び（ｅ）に例示するように、サブライセンスＩＤ、ライセンスＩＤ、利用条件及び鍵束を含む。サブライセンスＩＤは、そのサブライセンス自身を識別する固有の情報である。ライセンスＩＤは、そのサブライセンスを利用可能にするために必要な視聴ライセンスを識別する固有の情報である。利用条件は、そのサブライセンスを用いてコンテンツを利用可能にする場合における期限や回数等に関する条件であり、サブライセンス特有の利用条件が指定されている場合と、対応する視聴ライセンスに従う場合とがある。鍵束は、実際にコンテンツを利用可能にするための、複数の暗号解読鍵の集まりである。

次に、上記構成からなる本第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムで行われるコンテンツ視聴におけるライセンス管理方法を、図８を参照して説明する。図８は、受信端末２０が行うライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャートである。

操作部２４を介してユーザから新たなリソースの提示（何も提示がない状態から最初のリソースを提示する場合を含む）が指示されると（ステップＳ８０１）、受信端末２０は、指示された新たなリソースをサーバ１０から取得する（ステップＳ８０２）。そして、受信端末２０は、取得した新たなリソースが起動文書か否かを判断する（ステップＳ８０３）。この判断は、リソース名や内容等を確認する等によって行えばよい。例えば、サーバ１０からリソースを取得する際にリソースと共にサーバ１０から送られてくるヘッダ情報（ＨＴＴＰのcontent-typeヘッダ等）から判断する。新たなリソースが起動文書でない場合（ステップＳ８０３、Ｎｏ）、受信端末２０は、ユーザから指示された新たなリソースの暗号解読鍵を特定するステップＳ８１１の処理に移行する。

新たなリソースが起動文書である場合（ステップＳ８０３、Ｙｅｓ）、受信端末２０は、起動文書の記述（参照先情報）に従ってライセンス対応文書をサーバ１０から取得する（ステップＳ８０４）。そして、受信端末２０は、取得したライセンス対応文書をライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０５）。次に、受信端末２０は、記憶したライセンス対応文書に記述されている複数のライセンス情報から、１つのライセンス情報を選択する（ステップＳ８０６）。この選択方法については、後述する。そして、受信端末２０は、選択した１つのライセンス情報に記載されているライセンスＩＤを、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０７）。ライセンスＩＤを記憶すると、受信端末２０は、そのライセンスＩＤに対応した視聴ライセンスを保持しているか、すなわちライセンス記憶部２７にすでに記憶している否かを判断する（ステップＳ８０８）。記憶していなければ、受信端末２０は、対応した視聴ライセンスをサーバ１０から取得してライセンス記憶部２７に記憶し、コンテンツ視聴処理用として設定する（ステップＳ８０９）。視聴ライセンスが設定されると、受信端末２０は、起動文書の記述（参照先情報）に従って上位リソースをサーバ１０から取得する（ステップＳ８１０）。

そして、受信端末２０は、設定されている視聴ライセンスに基づいて、ステップＳ８０２で取得した新たなリソース又はステップＳ８１０で取得した上位リソースの、暗号を解読するために用いる暗号解読鍵を特定する（ステップＳ８１１）。暗号解読鍵が特定されると、受信端末２０は、この暗号解読鍵を用いてリソースの暗号を解読する（ステップＳ８１２）。この暗号解読されたリソースは、提示部２５で画面表示される（ステップＳ８１３）。

ただし、ステップＳ８１２において、視聴ライセンスにサブライセンスが対応付けられている場合は、視聴ライセンスに含まれる暗号解読鍵を用いてサブライセンスの暗号を解読した後、サブライセンスに含まれるいずれかの暗号解読鍵を用いて、取得したリソースに施されている暗号を解読する。また、サブライセンスの暗号を解読する処理を、ステップＳ８１２にてリソースの暗号を解読する度に行うのではなく、ステップＳ８０９で視聴ライセンスを取得して記憶・設定する際に予め行っておき、ステップＳ８１２ではすでに暗号が解読されたサブライセンスを使用することとしてもよい。

上述した図２〜図５の例で具体的に説明すると、この処理によって次のようなライセンス管理が行われることになる。
まず、受信端末２０は、すでにコンテンツ１２１以外の何らかのコンテンツを提示中であって、ステップＳ８０１において新たなリソース提示の指示を待つ状態であるものとする。また、提示中のコンテンツには、<a href="http://sample4foo.panasonic.jp/content121/startup.sup">というアンカー要素が記述されているものとする。ユーザが、このアンカー要素によるハイパーリンクを実行させる操作（例えば、アンカー要素に対応する画面表示部分をクリックする等）を行うことで、新しいリソース「startup.sup 」の提示指示が発生する。

新しいリソースの提示の指示が発生したことで、処理がステップＳ８０１からステップＳ８０２へ進む。ステップＳ８０２では、指定されたリソースstartup.sup が取得される。ステップＳ８０３では、指示されたリソースが起動文書１２ａであるので、ステップＳ８０４へ進む。ステップＳ８０４では、起動文書１２ａの「drminfo 」要素内の文字列「drminfo.dri 」に基づいて、ライセンス対応文書１２ｂがコンテンツサーバ１０から取得される。ステップＳ８０５では、まずライセンス対応文書記憶部２６に記憶されている以前のコンテンツのライセンス対応文書が破棄され、ステップＳ８０４で取得されたライセンス対応文書１２ｂがライセンス対応文書記憶部２６に記憶される。

ステップＳ８０６では、ライセンス対応文書１２ｂ内の複数のライセンス情報（license 要素）が読み出され、使用するライセンスが１つ選択される。ライセンスの選択方法は、以下に例示するように複数存在する。この例では、いずれかの方法を用いて視聴ライセンスＢが選択されたものとする。ステップＳ８０７では、選択された視聴ライセンスＢのライセンスＩＤ：２００が、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶される。ステップＳ８０８では、選択された視聴ライセンスＢが、ライセンス記憶部２７に記憶されているか否かが調べられる。ここでは記憶されていないので、ステップＳ８０９では、ライセンスサーバにライセンスＩＤ：２００の視聴ライセンスＢが要求され、かつ取得される。ステップＳ８１０では、起動文書１２ａのstart要素内の文字列「foo.htm」に基づいて、上位リソース１２ｄがコンテンツサーバ１０から取得される。

ステップＳ８１１では、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶されているライセンスＩＤ：２００に基づいて、ライセンス記憶部２７内の視聴ライセンスＢが特定される。また、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶されているライセンス対応文書１２ｂ中のリソース対応情報から、リソース名（「name」要素内の文字列）が現在指定されているリソースのリソース名「foo.htm 」である要素が探し出され、それに対応する鍵のＩＤ（「key_id」要素内の文字列）として「452133」が取得される。ステップＳ８１２では、ステップＳ８１１で特定された視聴ライセンスＢに含まれる鍵ＩＤ「452133」の鍵を用いて、上位リソース１２ｄ（foo.htm ）が復号される。ステップＳ８１３では、復号された上位リソース１２ｄが提示される。そして、処理はステップＳ８１３からステップＳ８０１に戻る。

上位リソース１２ｄは、a.gif のリソース１２ｆを参照しているので、a.gif のリソース１２ｆの提示が指示されたことになり、ステップＳ８０２へ進んでa.gif のリソース１２ｆが取得される。次に、ステップＳ８０３では、それが起動文書ではないことが判定される。次に、ステップＳ８１１では、ライセンス対応文書１２ｂから、a.gif に対応する鍵ＩＤ「452142」が特定される。次に、ステップＳ８１２及びＳ８１３では、特定された鍵を用いてa.gif のリソース１２ｆが復号され、かつ提示される。そして、処理はステップＳ８１３からステップＳ８０１に戻り、b.gif のリソース１２ｆについても上記と同様に処理される。

さらに、上位リソース１２ｄは、他のリソース１２ｅ（bar.htm ）へのハイパーリンクを含んでいるので、ここでユーザがそのハイパーリンクを実行する操作（対応する画面上の要素をクリックする等）を行ったとする。新しいリソース１２ｄの提示が指示されたので、ステップＳ８０２でこのリソースが取得される。次に、ステップＳ８０３では、それが起動文書ではないことが判定される。次に、ステップＳ８１１では、ライセンス対応文書１２ｂから、bar.htm に対応する鍵ＩＤ「452134」が特定される。次に、ステップＳ８１２及びＳ８１３では、特定された鍵を用いてbar.gif のリソースが復号され、かつ提示される。そして、処理はステップＳ８１３からステップＳ８０１に戻り、c.jpg のリソース１２ｆについても上記と同様に処理される。

ステップＳ８０６における複数のライセンス情報から、１つのライセンス情報を選択する手法を説明する。
（１）ユーザによる手動選択
第１の手法は、ライセンス対応文書内の複数のライセンス情報のそれぞれに対して、提示部２５の画面にライセンスＩＤ及び利用条件を表示して、ユーザに選択させる手法である。なお、この手法の場合、上記実施形態の例では利用条件がライセンス情報そのものに含まれていないので、ライセンスＩＤをキーとしてサーバ１０に問い合わせる等が必要となる。この場合、サーバ１０がこのような問い合わせに応答する機能を持つことが前提となる。

（２）購入情報に基づく自動選択
ユーザがどの視聴ライセンスを購入済みであるかという情報は、一般にはサーバ１０で管理されている。そこで、この管理情報を用いて以下のようにライセンスを選択できる。まず、受信端末２０は、ユーザＩＤをキーとして、そのユーザがどの視聴ライセンスを購入済みであるかをサーバ１０に問い合わせる。もちろん、この場合もサーバ１０がこのような問い合わせに応答する機能を持つことが前提となる。そして、受信端末２０は、サーバ１０からの応答内容に基づいて、複数のライセンス情報から購入済みの視聴ライセンスを自動的に選択する。なお、ユーザがどの視聴ライセンスを購入済みであるかという情報を受信端末２０側で管理する場合もあり、その場合はサーバ１０に問い合わせる必要はない。
また、自動選択できる視聴ライセンスが複数ある場合には、ユーザによる選択等の別の選択方法を組み合わせればよい。

（３）優先度による自動選択
ライセンス対応文書内の複数のライセンス情報に対応する視聴ライセンスの利用条件及び利用実績に基づいて、使用する視聴ライセンスを自動的に選択する。利用条件には、一般に、絶対的利用期限（○月×日まで何度でも利用可能）、相対的利用期限（最初に利用してから○日後まで利用可能）、利用総時間（合計で○日間利用可能）及び利用回数（○回利用可能）等の形式がある。利用実績とは、実際にその視聴ライセンスをどれくらい利用したかという実績である。例えば、利用条件が利用総時間の形式である場合、これまでにその視聴ライセンスを実際に利用した時間の情報となり、利用条件が利用回数の形式である場合、これまでにその視聴ライセンスを実際に利用した回数の情報となる。なお、利用実績は、一般に受信端末２０で管理される。

上記前提で、例えば下記のような優先度に基づいて視聴ライセンスを自動的に選択することが可能となる。利用条件の形式が絶対的利用期限のものは、利用総時間や利用回数のものより優先して使用する。これは、利用条件の形式が絶対的利用期限のものは、期限内であれば無制限に使えるためである。また、利用条件の形式が利用総時間のもの同士であれば、残りの利用時間（利用総時間からこれまでに利用した時間を引いたもの）が少ないほうを優先して使用する。また、利用条件の形式が「利用回数」のもの同士であれば、残りの利用回数（利用回数からこれまでに利用した回数を引いたもの）が少ないほうを優先して使用する。これは、残り少ないものから使っていくことで、受信端末２０で管理する視聴ライセンスの数をなるべく減らすためである。

以上のように、本発明の第１の実施形態に係るライセンス管理方法及びコンテンツ配信システムによれば、サーバ側でコンテンツ毎に予め起動文書及びライセンス対応文書を生成しておき、提示対象のコンテンツを変える時にだけライセンス対応文書のライセンス情報が受信端末に付与される。そして、受信端末側は、ライセンス情報が付与される毎に、そのライセンス情報のライセンスＩＤに対応する視聴ライセンスをリソースの暗号解読用に用いる。また、この処理により、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、提示するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

本発明では、ライセンス対応文書が、１コンテンツを構成する各リソースについて暗号解読鍵との対応関係を示す情報を含んでいるため、受信端末側でリソースと暗号解読鍵との対応付けを容易に行うことができる。
また、サービス事業者にとっては、コンテンツの種類に関わらず、コンテンツのアクセス先として起動文書の参照先を指定すればよいため、コンテンツ選択画面の管理等が容易になるという効果も生じる。
また、鍵に関する情報とリソースとが分離しているので、複数のコンテンツにおいて特定リソースをそれぞれ構成に含ませる必要がある場合には、所定の暗号化を施した１つの特定リソースを複数のコンテンツで共有して、暗号解読鍵をそれぞれの起動文書に記述することができる。
さらに、リソースの種類によらず、暗号解読処理が統一して行えるので、受信端末側での処理が簡単になる。

また、上記第１の実施形態では、１コンテンツを構成する複数のリソースが同一サーバ内に格納されている場合を説明したが、これらのリソースは、複数のサーバに分散して格納されていても構わない。また、起動文書も複数のリソースと同一サーバ内に格納されている場合を説明したが、この起動文書も、リソースと分離して異なるサーバにまとめて格納されていても構わない。

さらに、上記第１の実施形態では、ブラウザ機能で表示しているＷｅｂページ（ネットショップのＨＰ等）のメニュー画面等から、各コンテンツの起動文書にアクセスする方法を説明した。しかし、このアクセス方法以外に、コンテンツのアクセス先（ＵＲＬ）等が記述されたメタデータを使用したアクセス方法も考えられる。この方法は、ブラウザとは異なる所定のアプリケーションを使用して、メタデータを格納したデータベースから所望のメタデータをダウンロードし、このメタデータから生成されるメニュー画面から直接コンテンツの起動文書にアクセスする方法である。

（第２の実施形態）
図９は、本発明の第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。図９において、第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サービス事業者側のコンテンツサーバ４０及びライセンスサーバ５０とユーザ側の受信端末６０とが、ネットワーク等の通信路３０を介して接続される構成である。コンテンツサーバ４０は、通信処理部１１と、コンテンツ格納部１２とを備える。ライセンスサーバ５０は、通信処理部１１と、ライセンス格納部１３とを備える。受信端末６０は、コンテンツ通信処理部２１と、ライセンス通信処理部２２と、提示処理部２３と、操作部２４と、提示部２５と、ライセンス対応文書記憶部２６と、ライセンス記憶部２７とを備える。

図９に示すように、第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サーバ１０をコンテンツサーバ４０とライセンスサーバ５０とに分割して構成していること、受信端末２０の通信処理部をコンテンツ通信処理部２１とライセンス通信処理部２２とに分割して構成していること、及びこの構成によってコンテンツ配信及び視聴ライセンスの管理を個別に行っていることが、第１の実施形態と異なる。以下異なる部分を中心に、第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムを説明する。

コンテンツサーバ４０の通信処理部１１は、受信端末６０からの要求に応じてコンテンツの配信等を行う。ライセンスサーバ５０の通信処理部１１は、受信端末６０からの要求に応じて視聴ライセンスの提供等を行う。受信端末６０のコンテンツ通信処理部２１は、コンテンツサーバ４０と通信してコンテンツを取得する。受信端末６０のライセンス通信処理部２２は、ライセンスサーバ５０と通信して視聴ライセンスを取得する。

図１０は、受信端末６０が行うライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャートである。操作部２４を介してユーザから新たなリソースの提示要求がなされると（ステップＳ８０１）、受信端末６０は、指示された新たなリソースをコンテンツサーバ４０から取得する（ステップＳ１００２）。そして、受信端末６０は、取得した新たなリソースが起動文書か否かを判断する（ステップＳ８０３）。新たなリソースが起動文書でない場合（ステップＳ８０３、Ｎｏ）、受信端末６０は、ユーザから指示された新たなリソースの暗号解読鍵を特定するステップＳ８１１の処理に移行する。

新たなリソースが起動文書である場合（ステップＳ８０３、Ｙｅｓ）、受信端末６０は、起動文書の記述（参照先情報）に従ってライセンス対応文書をコンテンツサーバ４０から取得する（ステップＳ１００４）。そして、受信端末６０は、取得したライセンス対応文書をライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０５）。次に、受信端末６０は、記憶したライセンス対応文書に記述されている複数のライセンス情報から、１つのライセンス情報を選択する（ステップＳ８０６）。そして、受信端末６０は、選択した１つのライセンス情報に記載されているライセンスＩＤを、ライセンス対応文書記憶部２６に記憶する（ステップＳ８０７）。ライセンスＩＤを記憶すると、受信端末６０は、そのライセンスＩＤに対応した視聴ライセンスを保持しているか、すなわちライセンス記憶部２７にすでに記憶している否かを判断する（ステップＳ８０８）。記憶していなければ、受信端末６０は、対応した視聴ライセンスをライセンスサーバ５０から取得してライセンス記憶部２７に記憶し、コンテンツ視聴処理用として設定する（ステップＳ１００９）。視聴ライセンスが設定されると、受信端末６０は、起動文書の記述（参照先情報）に従って上位リソースをコンテンツサーバ４０から取得する（ステップＳ１０１０）。

そして、受信端末６０は、コンテンツ視聴用として設定された視聴ライセンスに基づいて、ステップＳ１００２で取得した新たなリソース又はステップＳ１０１０で取得した上位リソース、の暗号を解読するための暗号解読鍵を特定する（ステップＳ８１１）。暗号解読鍵を特定されると、受信端末６０は、この暗号解読鍵を用いてリソースの暗号を解読する（ステップＳ８１２）。この暗号解読されたリソースは、提示部２５で画面表示される（ステップＳ８１３）。

以上のように、本発明の第２の実施形態に係るライセンス管理方法及びコンテンツ配信システムでも、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、提示するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

（第３の実施形態）
図１１は、本発明の第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図である。図１１において、第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、サービス事業者側のサーバ１０とユーザ側の受信端末７０とが、ネットワーク等の通信路３０を介して接続される構成である。サーバ１０は、通信処理部１１と、コンテンツ格納部１２と、ライセンス格納部１３とを備える。受信端末７０は、通信処理部２１と、提示処理部２３と、操作部２４と、提示部２５と、ライセンス対応文書記憶部２６と、ライセンス記憶部２７と、コンテンツ記憶部２８とを備える。

図１１に示すように、第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムは、第１の実施形態の受信端末２０にコンテンツ記憶部２８をさらに加えた構成であることが、第１の実施形態と異なる。以下異なる部分を中心に、第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムを説明する。

コンテンツ記憶部２８には、コンテンツの提示要求がなされる以前に、事前のダウンロード等によってサーバ１０から取得されたコンテンツ２８１、２８２、…が記憶される。このため、この場合のライセンス管理方法では、図８に示したステップＳ８０２及びＳ８１０による、受信端末７０によるサーバ１０からのリソースの取得は、行われない。

以上のように、本発明の第３の実施形態に係るライセンス管理方法及びコンテンツ配信システムでも、受信端末は、一旦ライセンス情報が付与されると、次に新たなライセンス情報が付与されるまで、提示するリソースは全て同一のコンテンツに属しているリソースであることを容易に把握することができる。従って、視聴するリソースを変更するたびに、そのリソースが視聴ライセンスを有するコンテンツに属しているか否かを確認するライセンス照合処理を行う必要がなくなる。

図１１に示すコンテンツ配信システムでわかるように、本発明では、コンテンツがどこに配置されているかは特に重要でない。すなわち、コンテンツを構成するリソースをユーザによって指定する方法及びそのリソースを他のリソースから指定するための記述方法が決まっており、受信端末がその指定に基づいてリソースを取得できる仕組みがあれば、リソースがどこに配置されていても本発明は適用可能である。例えば、図３に示したシステム構成であれば、リソースを指定する方法とは「http://sample4foo.panasonic.jp/content5531/images/c.jpg 」のようなＵＲＬを用いる方法であり、受信端末がそのリソースを取得する方法とはＨＴＴＰを用いる方法である。また、図１１に示したシステム構成であれば、リソースを指定する方法とは一般に用いられている「file:// ‥‥」のような形式のＵＲＬを用いる方法であり、受信端末がそのリソースを取得する方法とはごく一般的なハードディスク等へのアクセスである。

従って、コンテンツを構成するリソースは、複数のコンテンツサーバに分散して配置されていてもよいし、一部だけがハードディスク装置のような機器に事前に取得された状態であってもよい。ここで、コンテンツを構成するリソースをハードディスク装置のような機器に事前に取得するための方法は、本発明の主眼ではなくどのような方法でもよい。一般に知られている方法として、例えばＨＴＴＰのような通信によってＷｅｂサーバから取得してもよいし、デジタル放送を受信することで放送信号から取得してもよいし、ＤＶＤ等の記録媒体を用いてもよい。

本発明は、暗号化が施されたコンテンツを所定の視聴ライセンスを用いて暗号解読するコンテンツ配信システム等に利用可能であり、特にコンテンツを構成する複数のリソースのライセンス管理をコンテンツ毎に一括して行う場合等に適している。

本発明の第１の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図 コンテンツ格納部１２に格納されているコンテンツの内部構成例を示す図 図２に示したコンテンツ１２１のサーバ１０上での論理的なディレクトリ構造を説明する図 コンテンツに含まれる起動文書１２ａの一例を示す図 コンテンツに含まれるライセンス対応文書１２ｂの一例を示す図 起動文書１２ａの記述ルールを説明する図 ライセンス格納部１３に格納されている視聴ライセンスの一例を示す図 本発明の第１の実施形態に係るライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャート 本発明の第２の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図 本発明の第２の実施形態に係るライセンス管理方法の処理手順を示すフローチャート 本発明の第３の実施形態に係るコンテンツ配信システムの概略構成図 従来のコンテンツの内部構成例を示す図

符号の説明

１０、４０、５０ サーバ
１１、２１、２２ 通信処理部
１２ コンテンツ格納部
１３ ライセンス格納部
２０、６０、７０ 受信端末
２３ 提示処理部
２４ 操作部
２５ 提示部
２６ ライセンス対応文書記憶部
２７ ライセンス記憶部
２８ コンテンツ記憶部
３０ 通信路
１２１〜１２ｎ、２８１、２８２ コンテンツ
１２ａ 起動文書
１２ｂ ライセンス対応文書
１２ｃ サブライセンス
１２ｄ〜１２ｆ リソース
１３１〜１３ｎ ライセンス

ライセンス格納部１３に格納されている視聴ライセンス１３１〜１３ｍは、図７の（ａ）〜（ｃ）に例示するように、ライセンスＩＤ、利用条件及び鍵束を含む。ライセンスＩＤは、その視聴ライセンス自身を識別する固有の情報である。利用条件は、その視聴ライセンスを用いてコンテンツを利用可能にする場合（サブライセンスを利用可能にすることで間接的にコンテンツを利用可能する場合も含む）における、期限や回数等に関する条件である。鍵束は、実際にコンテンツ又はサブライセンスを利用可能にする（すなわち、ここでは暗号化されたコンテンツ又はサブライセンスを復号する）ための、複数の暗号解読鍵の集まりである。

１０、４０、５０ サーバ
１１、２１、２２ 通信処理部
１２ コンテンツ格納部
１３ ライセンス格納部
２０、６０、７０ 受信端末
２３ 提示処理部
２４ 操作部
２５ 提示部
２６ ライセンス対応文書記憶部
２７ ライセンス記憶部
２８ コンテンツ記憶部
３０ 通信路
１２１〜１２ｎ、２８１、２８２ コンテンツ
１２ａ 起動文書
１２ｂ ライセンス対応文書
１２ｃ サブライセンス
１２ｄ〜１２ｆ リソース
１３１〜１３ｍ ライセンス

Claims (15)

1. 複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバと、サーバからコンテンツの配信を受ける受信端末とを構成に含む、コンテンツ配信システムであって、
   前記サーバは、
   コンテンツ内で最初に参照される上位リソースと、上位リソースから参照可能な少なくとも１つの下位リソースと、上位リソースの参照先情報及び所定の利用条件に対応させてコンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定する複数のライセンス情報を少なくとも与える起動文書とで構成され、他のコンテンツのリソースへアクセスするためのリンク情報に、他のコンテンツの起動文書を参照する情報が記述されたコンテンツを、格納するコンテンツ格納部と、
   前記受信端末からリソースの提示要求を受け付け、要求されたリソースが前記起動文書でない場合には当該リソースの提示を、前記起動文書である場合には起動文書の記述に基づいて前記上位リソースの提示及び前記複数のライセンス情報の付与を、前記受信端末に対して行う通信処理部とを備え、
   前記受信端末は、
   前記サーバから付与される前記複数のライセンス情報を受信する通信処理部と、
   前記複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定し、設定された複数の視聴ライセンスを使用して前記サーバから提供されるリソースの視聴処理を実行する視聴処理部とを備える、コンテンツ配信システム。
2. 前記サーバに、複数の視聴ライセンスが予め格納されており、
   前記受信端末は、視聴処理用に設定する複数の視聴ライセンスを前記サーバから取得することを特徴とする、請求項１に記載のコンテンツ配信システム。
3. 複数の視聴ライセンスが予め格納されたライセンスサーバをさらに構成に含み、
   前記受信端末は、視聴処理用に設定する複数の視聴ライセンスを前記ライセンスサーバから取得することを特徴とする、請求項１に記載のコンテンツ配信システム。
4. 前記受信端末は、前記サーバが格納している一部又は全部のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部をさらに備えることを特徴とする、請求項１に記載のコンテンツ配信システム。
5. 受信端末へ配信する複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバであって、
   コンテンツ内で最初に参照される上位リソースと、上位リソースから参照可能な少なくとも１つの下位リソースと、上位リソースの参照先情報及び所定の利用条件に対応させてコンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定する複数のライセンス情報を少なくとも与える起動文書とで構成され、他のコンテンツのリソースへアクセスするためのリンク情報に、他のコンテンツの起動文書を参照する情報が記述されたコンテンツを、格納するコンテンツ格納部と、
   前記受信端末からリソースの提示要求を受け付け、要求されたリソースが前記起動文書でない場合には当該リソースの提示を、前記起動文書である場合には起動文書の記述に基づいて前記上位リソースの提示及び前記複数のライセンス情報の付与を、前記受信端末に対して行う通信処理部とを備える、サーバ。
6. 複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバからコンテンツの配信を受ける受信端末であって、
   提示対象のリソースを含むコンテンツが変更される毎に、所定の利用条件に対応させてコンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定する複数のライセンス情報を、前記サーバから受信する通信処理部と、
   前記複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定し、設定された複数の視聴ライセンスを使用して前記サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行する視聴処理部とを備える、受信端末。
7. 複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバと、サーバからコンテンツの配信を受ける受信端末とを構成に含む、コンテンツ配信システムで実行されるライセンス管理方法であって、
   前記コンテンツ毎に、コンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定するライセンス情報が、所定の利用条件に対応させて前記サーバに複数用意されており、
   前記サーバは、前記受信端末から提示要求されるリソースを含むコンテンツが変更される場合、変更先コンテンツの複数のライセンス情報を前記受信端末へ付与し、
   前記受信端末は、前記サーバから前記複数のライセンス情報が付与されると、次に新たな付与があるまで、当該複数のライセンス情報によって特定される複数の視聴ライセンスのいずれかを使用して、前記サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行することを特徴とする、ライセンス管理方法。
8. 前記コンテンツは、
   コンテンツ内で最初に参照される上位リソースと、
   前記上位リソースから参照可能な少なくとも１つの下位リソースと、
   前記上位リソースの参照先情報及び前記複数のライセンス情報を与える起動文書とで構成され、
   他のコンテンツのリソースへアクセスするためのリンク情報に、他のコンテンツの前記起動文書を参照する情報が記述されており、
   前記サーバは、
   前記受信端末から提示要求されるリソースが前記起動文書でない場合には、当該要求されたリソースの提示を前記受信端末に対して行う提示ステップと、
   前記受信端末から提示要求されるリソースが前記起動文書である場合には、前記起動文書の記述に基づいて、前記受信端末に対して前記上位リソースの提示及び前記複数のライセンス情報の付与を行う付与ステップとを備え、
   前記受信端末は、
   前記サーバから付与される前記複数のライセンス情報を受信する受信ステップと、
   前記複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定する設定ステップと、
   前記設定された複数の視聴ライセンスのいずれかを用いて、前記サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行する実行ステップとを備える、請求項７に記載のライセンス管理方法。
9. 前記起動文書の各ライセンス情報には、コンテンツ内のリソースに施された１つ又は複数の暗号を解読するための鍵を有する視聴ライセンスを識別する情報が記述されており、
   前記受信端末の設定ステップは、前記識別する情報によって設定する複数の視聴ライセンスを特定し、前記実行ステップは、当該特定された複数の視聴ライセンスが有する鍵を用いてリソースの暗号解読を行うことを特徴とする、請求項８に記載のライセンス管理方法。
10. 前記起動文書の各ライセンス情報には、暗号化が施された各リソースと、その暗号を解読できる鍵との対応関係を示す情報がさらに記述されており、
    前記受信端末の実行ステップは、前記対応関係を参照してリソースの暗号解読用の鍵を一意に特定することを特徴とする、請求項９に記載のライセンス管理方法。
11. 前記受信端末の受信ステップは、前記設定ステップで設定される複数の視聴ライセンスを、前記サーバから取得することを特徴とする、請求項８に記載のライセンス管理方法。
12. 前記受信端末の受信ステップは、前記設定ステップで設定される複数の視聴ライセンスを、前記サーバとは別のライセンスサーバから取得することを特徴とする、請求項８に記載のライセンス管理方法。
13. 前記複数のライセンス情報は、ライセンス対応文書に記述されており、前記起動文書には、当該ライセンス対応文書の参照先情報が記述されていることを特徴とする、請求項８に記載のライセンス管理方法。
14. 複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバと、サーバからコンテンツの配信を受ける受信端末とで構成される、コンテンツ配信システムが実行するプログラムであって、
    コンテンツ内で最初に参照される上位リソースと、上位リソースから参照可能な少なくとも１つの下位リソースと、上位リソースの参照先情報及び所定の利用条件に対応させてコンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定するための複数のライセンス情報を少なくとも記述した起動文書とで構成され、他のコンテンツのリソースへアクセスするためのリンク情報に、他のコンテンツの起動文書を参照する情報が記述されたコンテンツを用い、
    前記サーバに、
    前記受信端末から受けるリソースへのアクセス要求が、前記起動文書の参照でない場合には、前記アクセス要求されたリソースの提示を前記受信端末に対して行う提示ステップと、
    前記受信端末から受けるリソースへのアクセス要求が、前記起動文書の参照である場合には、前記起動文書の記述に基づいて、前記受信端末に対して前記上位リソースの提示及び前記複数のライセンス情報の付与を行う付与ステップとを実行させ、
    前記受信端末に、
    前記サーバから付与される前記複数のライセンス情報を受信する受信ステップと、
    前記複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定する設定ステップと、
    前記設定された複数の視聴ライセンスを用いて、前記サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行する実行ステップとを実行させるための、プログラム。
15. 複数のリソースで構成されるコンテンツを１つ以上格納するサーバと、サーバからコンテンツの配信を受ける受信端末とを構成に含む、コンテンツ配信システムが実行するプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    コンテンツ内で最初に参照される上位リソースと、上位リソースから参照可能な少なくとも１つの下位リソースと、上位リソースの参照先情報及び所定の利用条件に対応させてコンテンツを構成する全て又は一部のリソースの視聴に必要な視聴ライセンスを特定する複数のライセンス情報を少なくとも与える起動文書とで構成され、他のコンテンツのリソースへアクセスするためのリンク情報に、他のコンテンツの起動文書を参照する情報が記述されたコンテンツを用い、
    前記サーバに、
    前記受信端末から提示要求されるリソースが前記起動文書でない場合には、前記要求されたリソースの提示を前記受信端末に対して行う提示ステップと、
    前記受信端末から提示要求されるリソースが前記起動文書である場合には、前記起動文書の記述に基づいて、前記受信端末に対して前記上位リソースの提示及び前記複数のライセンス情報の付与を行う付与ステップとを実行させ、
    前記受信端末に、
    前記サーバから付与される前記複数のライセンス情報を受信する受信ステップと、
    前記複数のライセンス情報が付与される毎に、当該複数のライセンス情報で特定される複数の視聴ライセンスを視聴処理用に設定する設定ステップと、
    前記設定された複数の視聴ライセンスのいずれかを用いて、前記サーバから配信されたリソースの視聴処理を実行する実行ステップとを実行させるプログラムを記録する、記録媒体。

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