JPWO2005046900A1 - 薄板形状記憶合金およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄板形状記憶合金の波形板ばねを簡便な装置で製造する方法を提供する。【解決手段】薄板形状記憶合金を両外側に凸状当接面を有する一対の押圧子が複数個取設された固定治具の凸状当接面に薄板形状記憶合金を押し当てながら折り返し、あるいは薄板形状記憶合金の長さ方向の略中心線上に略円形の孔を複数個穿設し、薄板形状記憶合金を折り曲げながら略円形の孔に線状体を挿通させ、線状体を緊張させながら薄板形状記憶合金の両端から前記薄板形状記憶合金を押し縮めることにより波形板状とし、そのままの状態で固定して加熱保持し、その後急冷することにより製造する。【選択図】図1

Description

本願発明は薄板形状記憶合金を波形形状とした波板およびその製造方法に関する。
形状記憶合金はある設定温度になるとマルテンサイト逆変態を起こし、予め記憶処理された形状に回復するという特性を有するが、この特性を利用したものにコイルばねがある。このコイルばねには、形状記憶合金の線材をコイル状に巻いて作ったばねを引張り状態で形状記憶処理したものと圧縮状態で形状記憶処理したものがあり、前者のコイルばねを利用したものとして、たとえば発明の名称を「ばね装置」とする特開平6−137458がある。
図5は特開平6−137458に記載の図1に相当するものである。図5において、符号61は流出路、62は流入路、63は可動永久磁石、64、65は連通孔、66は固定永久磁石、67は形状記憶合金の圧縮コイルばねである。本発明では符号63ないし67が流出路61と流入路62の間に介装されて開閉弁を形成している。すなわち圧縮コイルばね67の温度が変態温度よりも低いときは、その弾拡力が可動永久磁石63と固定永久磁石66との間の磁気引力よりも小さく、可動永久磁石63は図5(1)に示す位置に保持される。圧縮コイルばね67の温度が高くなって変態温度に達すると、圧縮コイルばね67にはその形状記憶合金に記憶されている圧縮コイルばね形状に復元しようとする力が生じて圧縮コイルばね67の弾拡力が両永久磁石63、66との間の磁気引力よりも大きくなるため、可動永久磁石63は図5(2)に示す位置に移動する。このように本発明に係る「ばね装置」は作動し、温度変化によって往復運動するアクチュエータの役割を担っている。
上述のように、形状記憶合金アクチュエータには、構成部品数が少なく小型化できること、電源が不要であるため外部からの配線が不要となり密閉空間内に設けることができるといった特性を有することから、さまざまな分野で使用されてきており、今後は、形状記憶合金アクチュエータの高出力化が要請されるようになると予想される。
しかし、形状記憶合金アクチュエータを高出力化する場合には、形状記憶合金コイルばねの線径を太くする必要があるが、形状記憶合金コイルばねの線径を太くすると加熱冷却に時間が掛かり、アクチュエータの応答時間が長くなるという問題がある。
そこで、本願発明者らは、「線材の形状記憶合金よりも板状の形状記憶合金のほうが放熱面積が大きく形状記憶合金自体の加熱冷却の時間が短縮できるのではないか」との着想のもとに、波形形状の板(以下「波板」という。)を製作するための研究を行った。そして、波板を作るべくNi−Ti薄板形状記憶合金を図6に示すような凹凸状の波形に形成された雄型金型71、雌型金型72の間に挟み込み、プレス成形後加熱処理することによって、形状記憶合金の波板の製造を試みた。しかし、プレス成形中あるいはプレス成形後加熱処理中にNi−Ti薄板形状記憶合金が破断してしまい、形状記憶合金の波板を製造することはできなかった。
特開平6−137458
そこで、本願発明は、形状記憶合金の波板を簡便な装置で製造する方法を提供し、併せて二次元的な働きをする形状記憶合金の波板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願請求項1に係る発明は、薄板形状記憶合金に係り、所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金に対し、外側に凸状当接面を有する複数個の棒状あるいは板状の押圧子を所定の間隔で対状に二列に並べて、第1の押圧子、第3の押圧子、第5の押圧子・・・を奇数列の押圧子とし、第2の押圧子、第4の押圧子、第6の押圧子・・・を偶数列の押圧子としてそれぞれ配設させた固定治具に対し、前記第1の押圧子の前記凸状当接面に前記薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第2の押圧子側に曲折され、続いて、該第2の押圧子の前記凸状当接面に当該薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第3の押圧子側に曲折され、以下順次奇数列の押圧子と偶数列の押圧子との間で当該薄板形状記憶合金が押し当てられ曲折される工程を繰り返すことにより波板状に形成され、しかる後、所定時間加熱保持され、さらに、所定時間急冷されて形成されたことを特徴とする。
また、本願請求項2に係る発明は、薄板形状記憶合金の製造方法に係り、所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金に対し、外側に凸状当接面を有する複数個の棒状あるいは板状の押圧子を所定の間隔で対状に二列に並べて、第1の押圧子、第3の押圧子、第5の押圧子・・・を奇数列の押圧子とし、第2の押圧子、第4の押圧子、第6の押圧子・・・を偶数列の押圧子としてそれぞれ配設させた固定治具に対し、前記第1の押圧子の前記凸状当接面に薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第2の押圧子側に曲折され、続いて、該第2の押圧子の前記凸状当接面に当該薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第3の押圧子側に曲折され、以下順次奇数列の押圧子と偶数列の押圧子との間で当該薄板形状記憶合金が押し当てられ曲折される工程を繰り返すことにより波板状に形成され、しかる後、所定時間加熱保持され、さらに、所定時間急冷されることを特徴とする。
本願請求項3に係る発明は、前記請求項2に係る薄板形状記憶合金の製造方法において、前記奇数列の押圧子及び前記偶数列の押圧子とがそれぞれ配設された固定治具は、前記薄板形状記憶合金の長さ方向の略中心線上に略円形の孔が複数個穿設されて第1の孔、第2の孔、第3の孔・・・の孔構造を有する固定治具からなり、前記薄板形状記憶合金が曲折されながら前記第1の孔に挿通され、つぎに前記薄板形状記憶合金が曲折されながら前記第2の孔に挿通されることを特徴とする。
本願請求項4に係る発明は、前記請求項1に係る薄板形状記憶合金において、前記所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金が所定径と所定長さを有する線状形状記憶合金であることを特徴とする。
本願請求項5に係る発明は、前記請求項2または3に係る薄板形状記憶合金の製造方法において、前記所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金が所定径と所定長さを有する線状形状記憶合金であることを特徴とする。
本願請求項6に係る発明は、形状記憶合金組立構造体に係り、前記請求項1に係る薄板形状記憶合金が平面的ないしは三次元的に格子状に組立てられたことを特徴とする。
本願発明に係る薄板形状記憶合金にあっては、薄板形状記憶合金を連続的に波形に曲折して波板としたため、板ばねあるいはセンサーとして使用した場合には、線材のコイルばねに比べて放熱面積が大きく、加温冷却時間が短縮される。また、本願発明に係る形状記憶合金は、Ni−Ti合金およびCu−Zn−Al合金のどちらであっても使用できるが、耐久性(繰返し寿命)や耐食性の面からNi−Ti合金が好ましい。
そして、使用される固定治具は、極めて簡単な構造であるため、波板の波高、波間隔および波数を自在に変えることができ、使用目的に応じた薄板形状記憶合金を簡単に製造することができる。
そして、薄板形状記憶合金の中心線上に略円形の孔が穿設されているため、本願発明に係る薄板形状記憶合金を板ばねとしてアクチュエータに利用する場合には、当該略円形の孔に棒状体を挿通させてガイドとすることができる。また、波形間に押圧子を介在させる必要がなく、波形同士を密着させることができ、形状記憶合金を大きく変形させることが可能となる。
さらに、形状記憶合金組立構造にあっては、請求項1に記載の薄板形状記憶合金を縦横に平面的に組合わせて格子状としているため、加熱により一元的な方向ではなく二次元的な方向に伸縮させることができる。
図1は本願発明に係る薄板形状記憶合金の側面図である。 図2は本願発明の実施例1に係る冷間加工図であり、図2(1)は本願発明の実施例1において使用する固定治具の平面図、図2(2)は図2(1)の2−2線固定治具の断面図および薄板形状記憶合金を順次折り曲げている図である。 図3は本願発明の実施例1に係る冷間加工に使用する他の固定治具例の断面図である。 図4は本願発明の実施例2に係る冷間加工図であり、図4(1)は本願発明の実施例2において使用する薄板形状記憶合金の平面図、図4(2)は薄板形状記憶合金を順次折り曲げている図である。 図5は特開平6−137458に記載の図1に相当する図である。 図6は本願発明者らが試作した波板状プレス成形具の図である。
符号の説明
10 本願発明に係る薄板形状記憶合金
11 実施例1において使用される薄板形状記憶合金
12 実施例2において使用される薄板形状記憶合金
20 本願発明の実施例1において使用される固定治具
22 押圧子
30 本願発明の実施例1において使用される他の固定治具
32 押圧子
42 線状体
43 圧縮体
本願発明を実施するための最良の形態に係る薄板形状記憶合金の製造方法について、図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。図1は本願発明に係る薄板形状記憶合金の側面図、図2は本願発明の実施例1に係る冷間加工図であり、図2(1)は本願発明の実施例1において使用する固定治具の平面図、図2(2)は図2(1)のA−A線固定治具の断面図および薄板形状記憶合金を順次折り曲げている図、図3は本願発明の実施例1に係る冷間加工に使用する他の固定治具例の断面図である。
図1において、符号10は本願発明に係る薄板形状記憶合金、hは薄板形状記憶合金の波高、wは薄板形状記憶合金の波間隔である。なお、前述の波数とは、折り曲げられた波形の数をいい、薄板形状記憶合金10における波数は6となる。図2において、符号11は実施例1に係る薄板形状記憶合金、符号20は本願発明の実施例1において使用する固定治具、符号21、23は固定治具20の側板、符号22は側板21、23間に架設された外側に凸状当接面を有する丸棒状の押圧子の群、符号221、223、225・・・および222、224、226・・・はそれぞれ第1の押圧子、第3の押圧子、第5の押圧子・・・および第2の押圧子、第4の押圧子、第6の押圧子・・・である。
図3において、符号30は本願発明の実施例1において使用する固定治具に代わる他の固定治具、符号31は固定治具30の側板、符号32は側板31に植設されその両側に凸状当接面を有する板状の押圧子の群、符号321、323、325・・・および322、324、326・・・はそれぞれ第1の押圧子、第3の押圧子、第5の押圧子・・・および第2の押圧子、第4の押圧子、第6の押圧子・・・である。
つぎに、図2に基づいて「薄板形状記憶合金が順次波形に曲折されて波板状とされる冷間加工工程」について説明する。押圧子22は二列に並んで側板21、23間に架設されていて、押圧子221、223、225・・・が第1の列を形成し、押圧子222、224、226・・・が第2の列を形成している。列間距離aは第1の列を形成する押圧子22と第2の列を形成する押圧子22の外外の距離であり、列を形成している押圧子221、223、225・・・および222、224、226・・・は等間隔で架設され、その間隔をbとしている。そして、第1の列は、第2の列に対して列方向にb/2ずらして架設されている。
薄板形状記憶合金11はその端部が把持され、薄板形状記憶合金11の他端を押圧子221と222間に挿通させながら薄板形状記憶合金11を押圧子221に押し当てて曲折される。つぎに、薄板形状記憶合金11は押圧子222と223間に挿通されながら薄板形状記憶合金11を押圧子222に押し当てて曲折される。このような動作を繰り返すことによって薄板形状記憶合金11は波板状に冷間加工される。
固定治具30にあっては、押圧子32は板状体であるため押圧方向に対する剛性が高く、側板31は片側で足り、押圧子32は側板31に植設された状態となる。押圧子32は両側に凸状当接面を有しているが片側のみでもかまわないことは勿論である。本実施例に係る固定治具30にあっては、固定治具30の使用していない凸状当接面を使用することにより、同一の固定治具で波高の異なった薄板形状記憶合金を製造することができる。固定治具30を使用する場合も、固定治具20による場合とまったく同様の方法によるのでその説明は省略する。
波形板状に冷間加工された薄板形状記憶合金11は、固定治具20あるいは固定治具30に嵌め込まれた状態で拘束され、中温処理による形状記憶処理が行われる。中温処理は、400℃〜500℃の温度範囲で数分間〜1時間加熱保持され、その後水入れなどで急冷することによって行われる。一般的に、中温処理では、処理温度が高いほど回復可能なひずみ量が大きくなり、反対に処理温度が低いほど耐久性(繰返し寿命)が増す傾向にあるため、使用目的により適宜、処理温度を変えることができる。
このようにして、本願発明の実施例1に係る薄板形状記憶合金が製造される。そして、薄板形状記憶合金10の波高hは列間距離aとほぼ同一であり、波間隔wは押圧子間隔bとほぼ同一となる。そのため、薄板形状記憶合金10を板ばねとして使用する場合には、押圧子22の相互の間隔bを縮めることにより波間隔wが縮まり、引張ばねとすることができ、逆に、押圧子22の相互の間隔bを広げることにより波間隔wが広がり、圧縮ばねとすることができる。
つぎに、前記薄板形状記憶合金を波板状に形成する冷間加工の様子を図4に基づいて説明する。図4は本願発明の実施例2に係る冷間加工図であり、図4(1)は本願発明の実施例2において使用する薄板形状記憶合金の平面図、図4(2)は薄板形状記憶合金を順次折り曲げている図である。符号12は本実施例2に係る薄板形状記憶合金、符号41は薄板形状記憶合金12の長さ方向の略中心線上に穿設された略円形の孔の群、符号411、412、413・・・はそれぞれ第1の孔、第2の孔、第3の孔・・・、符号42は丸棒状の線状体、符号43は中心部に挿通孔を有する圧縮体である。
薄板形状記憶合金12はその端部が把持され、第1の孔411に線状体42が挿通される。つぎに、薄板形状記憶合金12は曲折されながら第2の孔412に線状体42が挿通され、さらに、薄板形状記憶合金12は折り返されながら第3の孔413に線状体42が挿通される。以下このような動作を順次繰り返すことにより、いわば薄板形状記憶合金12は線状体42に串刺しされた状態となる。そして、串刺しされた薄板形状記憶合金12の両端から、その中心部を線状体42に挿通させた一対の圧縮体43により所望の長さまで圧縮させて薄板形状記憶合金12は波板状に冷間加工される。この場合、線状体42は所定の剛性を有する丸棒を使用しているために特に緊張作業を行うことは不要である。波形板状に冷間加工された薄板形状記憶合金12は、一対の圧縮体43により圧縮された状態で拘束され、中温処理による形状記憶処理が行われ、その後水入れなどで急冷される。このようにして、本願発明の実施例2に係る薄板形状記憶合金10が製造される。
なお、本願発明の実施例2にあっては、線状体42としてワイヤーを使用することもできる。ワイヤーを使用した場合は、丸棒状の線状体42と異なり薄板形状記憶合金12の曲折は不要であり、ワイヤーを略円形の孔41に順次縫うようにして刺し通す。その後、ワイヤーの両端を引張って緊張させ、刺し通された薄板形状記憶合金12の両端から、その中心部をワイヤーの線状体42に挿通させた一対の圧縮体43により所望の長さまで圧縮させて薄板形状記憶合金12を波形板状に冷間加工する。その後の工程は上述の通りである。
つぎに、波板形状記憶合金薄板を利用する形状記憶合金組立構造について説明する。
本願発明の上記実施例に係る形状記憶合金組立波板を利用して、これを平面的にまたは三次元的に適宜接合することにより、省スペースで格納しておいて、使用の際に所定の熱条件に至った際に、平面的ないしは三次元的に拡張して、構造物とする構造体として使用できるものである。
例えば、薄板形状記憶合金の一端が図示外結合片に枢着されていて、当該結合片から放射状に延びるように形成する。そして薄板形状記憶合金の他端は図示外他の結合片枢着させ、このようにすることにより、複数の薄板形状記憶合金と複数の結合片とを用いることにより、平面的ないしは三次元的に縦横高さ方向に繋がり合い形状記憶合金構造物を構築できる。
そして、例えば、波間隔wを縮めた薄板形状記憶合金10を延ばした状態で形状記憶合金組立波板を組立てた場合には、形状記憶合金組立波板50は加熱され所定の設定温度になると、形状記憶合金組立波板50は縦横に二次元的にあるいはこれの高さ方向へと三次元的に収縮する。また、それとは逆に波間隔wをある程度延ばした薄板形状記憶合金10を縮めた状態で形状記憶合金組立波板を組立てた場合には、形状記憶合金組立波板は加熱され所定の設定温度になると、形状記憶合金組立波板は縦横にあるいはそれの高さ方向へと、二次元的ないしは三次元的に伸張することになる。
このような薄板形状記憶合金10が有する二次元的に伸縮するという特性により、二次元的あるいは三次元的な動きをするアクチュエータ的構築物として構成することが可能となる。
【発明の名称】薄板形状記憶合金波板の製造方法
【0001】
[技術分野]
[0001]
本願発明は薄板形状記憶合金を波形形状とした薄板形状記憶合金波板の製造方法に関する。
[背景技術]
[0002]
形状記憶合金はある設定温度になるとマルテンサイト逆変態を起こし、予め記憶処理された形状に回復するという特性を有するが、この特性を利用したものにコイルばねがある。このコイルばねには、形状記憶合金の線材をコイル状に巻いて作ったばねを引張り状態で形状記憶処理したものと圧縮状態で形状記憶処理したものがあり、前者のコイルばねを利用したものとして、たとえば発明の名称を「ばね装置」とする特開平6−137458がある。
図5は特開平6−137458に記載の図1に相当するものである。図5において、符号61は流出路、62は流入路、63は可動永久磁石、64、65は連通孔、66は固定永久磁石、67は形状記憶合金の圧縮コイルばねである。この従来装置では符号63ないし67が流出路61と流入路62の間に介装されて開閉弁を形成している。すなわち圧縮コイルばね67の温度が変態温度よりも低いときは、その弾拡力が可動永久磁石63と固定永久磁石66との間の磁気引力よりも小さく、可動永久磁石63は図5(1)に示す位置に保持される。圧縮コイルばね67の温度が高くなって変態温度に達すると、圧縮コイルばね67にはその形状記憶合金に記憶されている圧縮コイルばね形状に復元しようとする力が生じて圧縮コイルばね67の弾拡力が両永久磁石63、66との間の磁気引力よりも大きくなるため、可動永久磁石63は図5(2)に示す位置に移動する。このように本発明に係る「ばね装置」は作動し、温度変化によって往復運動するアクチュエータの役割を担っている。
[0003]
上述のように、形状記憶合金アクチュエータには、構成部品数が少なく小型化できること、電源が不要であるため外部からの配線が不要となり密閉空間内に設けることができるといった特性を有することから、さまざまな分野で使用されてきており、今後は、形状記憶合金アクチュエータの高出力化が要請されるようになると予想される。
【0002】
しかし、形状記憶合金アクチュエータを高出力化する場合には、形状記憶合金コイルばねの線径を太くする必要があるが、形状記憶合金コイルばねの線径を太くすると加熱冷却に時間が掛かり、アクチュエータの応答時間が長くなるという問題がある。
そこで、本願発明者らは、「線材の形状記憶合金よりも板状の形状記憶合金のほうが放熱面積が大きく形状記憶合金自体の加熱冷却の時間が短縮できるのではないか」との着想のもとに、波形形状の板(以下「波板」という。)を製作するための研究を行った。そして、波板を作るべくNi−Ti薄板形状記憶合金を図6に示すような凹凸状の波形に形成された雄型金型71、雌型金型72の間に挟み込み、プレス成形後加熱処理することによって、形状記憶合金の波板の製造を試みた。しかし、プレス成形中あるいはプレス成形後加熱処理中にNi−Ti薄板形状記憶合金が破断してしまい、形状記憶合金の波板を製造することはできなかった。
[特許文献1]特開平6−137458
[発明の開示]
[発明が解決しようとする課題]
[0004]
そこで、本願発明は、形状記憶合金の波板を簡便な装置で製造する方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
[0005]
また、本願請求項2に係る発明は、薄板形状記憶合金の製造方法において、外側に凸状当接面を有する複数個の棒状あるいは板状の押圧子を所定の間隔で対状に二列に並べて、第1の押圧子、第3の押圧子、第5の押圧子・・・を奇数列の押圧子とし、第2の押圧子、第4の押圧子、第6の押圧子・・・を偶数列の押圧子としてそれぞれ配設させた固定治具を用い、所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金を、前記固定治具の第1の押圧子の前記凸状当接面に押し当てられながら前記固定治具の第2の押圧子側に曲折され、続いて、該第2の押圧子の前記凸状当接面に当該薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第3の押圧子側に曲折され、以下順次奇数列の押圧子と偶数列の押圧子との間で当該薄板形状記憶合金が押し当てられ曲折される工程を繰り返すことにより波板状に形成され、しかる後、所定時間加熱保持され、さらに、所定時間急冷されることを特徴とす
【0003】
る。
本願請求項3に係る発明は、薄板形状記憶合金の長さ方向にかつ前記薄板形状記憶合金の略中心線上に略円形の孔が複数個穿設されて第1の孔、第2の孔、第3の孔・・・が前記薄板形状記憶合金に設けられており、前記薄板形状記憶合金が曲折されながら前記第1の孔に線上体が挿通され、つぎに前記薄板形状記憶合金が曲折されながら前記第2の孔に線上体が挿通され、さらに前記薄板形状記憶合金が曲折されながら前記第3の孔に線上体が挿通され、以下順次繰り返すことにより前記薄板形状記憶合金が串刺し状態にされ、当該串刺し状態の前記薄板形状記憶合金の両端から一対の押圧体で所定の長さまで圧縮させて波板状に形成され、しかる後、所定時間加熱保持され、さらに、所定時間急冷されることを特徴とする。
[発明の効果]

Claims (6)

  1. 所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金に対し、外側に凸状当接面を有する複数個の棒状あるいは板状の押圧子を所定の間隔で対状に二列に並べて、第1の押圧子、第3の押圧子、第5の押圧子・・・を奇数列の押圧子とし、第2の押圧子、第4の押圧子、第6の押圧子・・・を偶数列の押圧子としてそれぞれ配設させた固定治具に対し、前記第1の押圧子の前記凸状当接面に前記薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第2の押圧子側に曲折され、続いて、該第2の押圧子の前記凸状当接面に当該薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第3の押圧子側に曲折され、以下順次奇数列の押圧子と偶数列の押圧子との間で当該薄板形状記憶合金が押し当てられ曲折される工程を繰り返すことにより波板状に形成され、しかる後、所定時間加熱保持され、さらに、所定時間急冷されて形成されたことを特徴とする薄板形状記憶合金。
  2. 所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金に対し、外側に凸状当接面を有する複数個の棒状あるいは板状の押圧子を所定の間隔で対状に二列に並べて、第1の押圧子、第3の押圧子、第5の押圧子・・・を奇数列の押圧子とし、第2の押圧子、第4の押圧子、第6の押圧子・・・を偶数列の押圧子としてそれぞれ配設させた固定治具に対し、前記第1の押圧子の前記凸状当接面に薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第2の押圧子側に曲折され、続いて、該第2の押圧子の前記凸状当接面に当該薄板形状記憶合金が押し当てられながら前記第3の押圧子側に曲折され、以下順次奇数列の押圧子と偶数列の押圧子との間で当該薄板形状記憶合金が押し当てられ曲折される工程を繰り返すことにより波板状に形成され、しかる後、所定時間加熱保持され、さらに、所定時間急冷されることを特徴とする薄板形状記憶合金の製造方法。
  3. 前記奇数列の押圧子及び前記偶数列の押圧子とがそれぞれ配設された固定治具は、前記薄板形状記憶合金の長さ方向の略中心線上に略円形の孔が複数個穿設されて第1の孔、第2の孔、第3の孔・・・の孔構造を有する固定治具からなり、前記薄板形状記憶合金が曲折されながら前記第1の孔に挿通され、つぎに前記薄板形状記憶合金が曲折されながら前記第2の孔に挿通されることを特徴とする前記請求項2に記載の薄板形状記憶合金の製造方法。
  4. 前記所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金が所定径と所定長さを有する線状形状記憶合金であることを特徴とする請求項1の薄板形状記憶合金。
  5. 前記所定幅と所定長さとを有する薄板形状記憶合金が所定径と所定長さを有する線状形状記憶合金であることを特徴とする前記請求項2または3に記載の薄板形状記憶合金の製造方法。
  6. 前記請求項1に係る薄板形状記憶合金が平面的にないしは三次元的に格子状に組立てられたことを特徴とする形状記憶合金組立構造体。
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