JPWO2005031728A1 - 情報記録媒体 - Google Patents
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Abstract
基板と、前記基板を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第1記録層と、前記レーザ光を前記基板および前記第1記録層を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第2記録層とを備えており、前記第1記録層は、前記第1記録層を前記第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合の光透過率に比較して、高い光透過率を持つ材料を含んでなる。
Description
本発明は、例えばDVD等の情報記録媒体の技術分野に関する。
例えば、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、DVD−ROMなどの光ディスク等の情報記録媒体では、特許文献1、2等に記載されているように、同一基板上に複数の記録層が積層されてなる多層型若しくはダブルレイヤ又はマルチプルレイヤ型の光ディスク等も開発されている。より具体的には、二層型の光ディスクは、一層目として、情報記録装置で記録される際のレーザ光の照射側から見て最も手前側(即ち、光ピックアップに近い側)に位置する第1記録層(本願では適宜「L0層」と称する)を有しており、更にその奥側(即ち、光ピックアップから遠い側)に位置する半透過反射膜を有する。二層目として、該半透過反射膜の奥側に接着層等の中間層を介して位置する第2記録層(本願では適宜「L1層」と称する)を有しており、更にその奥側に位置する反射膜を有する。そして、このような二層型の光ディスクを記録する、CDレコーダ等の情報記録装置では、L0層に対して記録用のレーザ光を集光することで、L0層に対して情報を加熱等による非可逆変化記録方式や書換え可能方式で記録し、L1層に対して該レーザ光を集光することで、L1層に対して情報を加熱等による非可逆変化記録方式や書換え可能方式で記録することになる。
しかしながら、このような多層型の情報記録媒体の場合、特にL1層に情報を記録する際には、その前面側(即ち、レーザ光の照射側から見て手前側)に位置するL0層や半透過反射膜を介して、レーザ光がL1層に照射されることになるので、L0層における光吸収特性や半透過反射膜における光反射特性に応じて、L1層に至るレーザ光は、基板面に照射させた時点と比べて顕著に弱められる。逆に言えば、一層型の情報記録媒体に情報を記録する場合に比較して、相応に強力なレーザ光を照射することが必要となる。更に、L1層から情報を再生する際にも、再生用のレーザ光は、L0層や半透過反射膜を介して、L1層に照射されることになるので、その反射光は弱められてしまう。他方で、L0層に情報を記録する際には、その背後側(即ち、レーザ光の照射側から見て奥側)に位置する半透過反射膜を介して光が後方へ抜けるため、温度上昇により情報ピット或いは記録マークが記録されるL0層における該温度上昇が、与えられたレーザ光のエネルギに対して顕著に弱められる。逆に言えば、記録膜の奥側に反射膜を有する一層型の情報記録媒体に情報を記録する場合に比較して、相応に強力なレーザ光を照射することが必要となる。更に、L0層から情報を再生する際にも、再生用のレーザ光は、半透過反射膜を介して光が後方へ抜けるため、その反射光は弱められてしまう。そして、半透過反射層における反射率を変更することによって、L0層に割り振られるレーザ光エネルギと、L1層に割り振られるレーザ光エネルギとを調整することは可能であるものの、L0層とL1層との両者に対して、記録時に適切なレーザ光エネルギを与えつつ、同一層構造にて再生時に適切な反射率及びジッター等の信号品質を確保することは容易でないという問題点がある。特に、当該技術分野においては、実践上、例えばCD−RがCD−ROMと互換性があるのと同様に或いは例えばDVD−RがDVD−ROMと互換性があるのと同様に、上述の如き二層型或いは多層型の情報記録媒体においても、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体と互換性を残すことが望まれる。すると、係る互換性確保のために要求される、例えば18〜30%といったDVD−ROM等で要求されている反射率についての好適範囲(或いは、規格範囲)や、例えば8%以下といったDVD−ROMの規格等で定められているジッターについての好適範囲(或いは、規格範囲)を、L0層とL1層との両者に対して同時に満足させることは、非常に困難にならざるを得ないという技術的問題点がある。言い換えれば、両方の記録層に照射されるレーザパワーを確保するためには、同一基板上に従来の記録層を複数積層するのでは、これらの反射率等の要求を満足させるにあたっての設計上の選択肢が殆ど狭くなってしまうのである。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば各記録層について、適度なパワーを有するレーザ光を用いて、情報の記録や再生が可能である多層型の情報記録媒体を提供することを課題とする。
本発明の情報記録媒体は上記課題を解決するために、基板と、前記基板を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第1記録層と、前記レーザ光を前記基板および前記第1記録層を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第2記録層とを備えており、前記第1記録層は、前記第1記録層を前記第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合の光透過率に比較して、高い光透過率を持つ材料を含んでなる。
本発明の作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
1…センターホール、10…トラック、11…ECCブロック、100…光ディスク、101…リードインエリア、102…データゾーン、103…リードアウトエリア、300…情報記録再生装置、306…データ入出力制御手段、307…操作制御手段、310…操作ボタン、311…表示パネル、351…スピンドルモータ、352…光ピックアップ、353…信号記録再生手段、354…プロセッサ(ドライブ制御手段)、355…メモリ、GT…グルーブトラック、LT…ランドトラック、LB…レーザ光、LP…ランドプリピット
本発明では、基板と、前記基板を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第1記録層と、前記レーザ光を前記基板および前記第1記録層を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第2記録層とを備えており、前記第1記録層は、前記第1記録層を前記第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合の光透過率に比較して、高い光透過率を持つ材料(例えば、材料膜)を含んでなる。
本発明によれば、第1及び第2記録層を含む二層以上の記録層が積層されてなる、二層型又は多層型の情報記録媒体において、第1及び第2記録層は夫々、例えば、色素膜等の材料を含んだ加熱等による非可逆変化記録型の記録層からなる。或いは、相変化型の記録層からなってもよい。従って、当該情報記録媒体に対して、その第1記録層に情報を記録する際には、記録用のレーザ光が第1記録層に集光される。このとき、レーザ光は、例えばガラス基板、透明樹脂基板等の透明である基板を介して第1記録層に集光されてもよい。これにより、第1記録層には、例えば記録ピット或いは記録マークが記録される。更に、当該情報記録媒体に対して、その第2記録層に情報を記録する際には、例えば透明である基板及び第1記録層等を介して、記録用のレーザ光が第2記録層に集光される。これにより、第2記録層には、例えば記録ピット或いは記録マークが記録される。
本発明では特に、第1記録層は、第1記録層を第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合の光透過率に比較して、高い光透過率を持つ材料を含む。尚、本発明に係る「第1記録層における光透過率」とは、第1記録層における、その層内部及びその界面における光透過率を意味し、層自体における光吸収率等の光学特性の他、その界面における光反射率或いは光透過率等の光学特性にも依存するものである。
このため、本発明によれば、第1記録層と第2記録層とを同一材料から構成した場合と比較して、第2記録層に対してレーザ光を照射する際に、第1記録層に吸収されるレーザ光エネルギが低減される。これに応じて、第2記録層に到達するレーザ光エネルギは、増大される。よって、第2記録層に記録を行なうために必要なレーザ光は、相対的に小さくて済む。他方で、第2記録層から情報を再生する際、再生用のレーザ光についても、第1記録層に吸収されるレーザ光エネルギは低減されるので、第2記録層を再生するために必要なレーザ光は、相対的に小さくて済む。更に、本発明によれば、背景技術の如く第1記録層を第2記録層と同一の材料から構成して両者間に積層された半透過反射膜における透過率のみによってレーザ光エネルギの両者間における配分を概ね行なう場合に比較すると、設計上の選択肢が格段に増大し、第1及び第2記録層の夫々について、記録時に適切なレーザ光エネルギを与えつつ且つ同一層構造にて再生時に適切な反射率及びジッター等の信号品質を確保することが容易となる。従ってまた、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体と互換性確保のために要求される、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体で要求されている反射率についての好適範囲やジッターについての好適範囲を、第1及び第2記録層の両者に対して同時に満足させることも比較的容易にして可能となる。
以上の結果、本発明によれば、各記録層について、適度なパワーを有するレーザ光を用いて、情報の記録や再生が可能となり、しかも、例えばDVD−RがDVD−ROMと互換性があるのと同様に、当該二層型或いは多層型の情報記録媒体においても、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体と互換性があるように構成することも可能となる。
本発明の一の態様では、前記第1及び第2記録層は、相互に異なる材料を含んで構成されている。
この態様によれば、相互に異なる材料を用いて第1及び第2記録層を形成すれば、それらの光透過率に差を設けることができ、比較的容易に上述した本発明が有する各種利益を享受することができる。
尚、第1及び第2記録層に用いられる材料として、例えば、後述する色素膜等の加熱等による非可逆変化記録型の記録層を構成する材料を用いてもよい。或いは、第1及び第2記録層は夫々、例えば相変化型の記録用の材料を用いてもよい。いずれの材料を用いても、第1記録層における光透過率を低減することで、第2記録層に到達するレーザ光エネルギを増大させるという作用、更にこれに付随する効果は相応に得られる。尚、後述する第1及び第2記録層以外の他の一又は複数の記録層についても同様に加熱等による非可逆変化記録型の記録用の材料からなってよいし、相変化型の記録用の材料からなってもよい。
上述の如く相互に異なる材料を含んで第1及び第2記録層が構成されている態様では、前記第1及び第2記録層は、前記材料として、相互に異なる色素膜を含んで構成されている。
このように構成すれば、例えば、インドレニン系ヘプタメチンシアニン、アゾ系有機色素、塩形成シアニン色素を含んでなる色素膜を利用して、加熱等による非可逆変化記録型、即ちリードワンス型の記録を好適に行える情報記録媒体を実現できる。このような色素膜における組成或いは成分を変えれば、第1及び第2記録層における光透過率や光吸収率、或いは後述する光学定数n1、k1、n2及びk2等を変えられる。例えば、市販の色素膜としては、n=2.10且つk=0.05、n=2.25且つk=0.09、n=2.35且つk=0.12、n=2.68且つk=0.16等々の各種色素膜が存在しており、これらにおける組成或いは成分等の調整は、上述した本発明独自の光学特性を有する第1及び第2記録層を構築できるように、経験的又は実験的に実施すればよい。
本発明の他の態様では、前記第1記録層における前記光透過率及び光吸収率と前記第2記録層における前記光透過率及び光吸収率とは、前記第1及び第2記録層が夫々予め設定された許容範囲(より好ましくは、好適範囲)内の光反射率を奏する組合せとなるように、設定されている。
この態様によれば、第1及び第2記録層は夫々、例えば光反射率12〜30%など許容範囲内の光反射率(より好ましくは、18%〜30%など好適範囲内の光反射率)を奏することになるので、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体との互換性が確保される。このような第1記録層における光透過率及び光吸収率と、第2記録層における光透過率及び光吸収率との組合せは、実験的、経験的又は理論的に、若しくは理論演算或いはシミュレーション等により、設定すればよい。
本発明の他の態様では、前記第1記録層の光吸収率は、前記第1記録層を前記第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合に比較して低い。
この態様によれば、第1記録層と第2記録層とを同一材料から構成した場合と比較して、第2記録層に到達するレーザ光エネルギを(第1記録層における光吸収を低減することで)増大させることが可能となる。設計上の選択肢についても、より増大する。
本発明の他の態様では、前記第1記録層は、前記第2記録層の光透過率に比べて、高い光透過率を持つ材料を含んでなる。
この態様によれば、第1記録層における光透過率は、第2記録層における光透過率と比べて高い。例えば、第1記録層を構成する材料の一具体例たる色素膜における単位膜厚当りの光透過率は、第2記録層を構成する色素膜における単位膜厚当りの光透過率よりも高い。或いは例えば、第1記録層を構成する色素膜が相対的に薄く且つ第2記録層を構成する色素膜が相対的に厚いことで、第1記録層における光透過率は、第2記録層における光透過率と比べて高くされる。尚、例えば、これら第1及び第2記録層間で、それらの組成或いは成分が相互に異なり且つ層厚についても相互に異なるように構成することも可能である。
このため、本発明によれば、第1記録層及び第2記録層が相互に同一の光透過率を有する場合と比較して、第2記録層に対してレーザ光を照射する際に、第1記録層に吸収されるレーザ光エネルギが低減される。このため、上述した本発明と同様の利益を享受することができる。
本発明の他の態様では、前記第1記録層における複素屈折率をN1=n1−ik1(但し、n1及びk1は前記第1記録層における光学定数)とし、前記第2記録層における複素屈折率をN2=n2−ik2(但し、n2及びk2は前記第2記録層における光学定数)とするとき、前記n1、k1、n2及びk2は、前記第1及び第2記録層が夫々、予め設定された許容範囲内(より好ましくは、好適範囲内)の反射率を奏する組合せとなるように設定されている。
この態様によれば、第1及び第2記録層は夫々、例えば光反射率12〜30%など許容範囲内の光反射率(より好ましくは、18%〜30%など好適範囲内の光反射率)を奏することになるので、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体との互換性が確保される。このような第1及び第2記録層における光学定数n1、k1、n2及びk2の組合せは、実験的、経験的又は理論的に、若しくは理論演算或いはシミュレーション等により、設定すればよい。
この態様では、前記n1、k1、n2及びk2は、予め設定された好適範囲内のジッターを奏する組合せとなるように設定されてもよい。
このように構成すれば、第1及び第2記録層は夫々、例えばジッターが8%以下など好適範囲内のジッターを奏することになるので、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体との互換性が確保される。このような第1及び第2記録層における光学定数n1、k1、n2及びk2の組合せは、実験的、経験的又は理論的に、若しくは理論演算或いはシミュレーション等により、設定すればよい。このように光反射率とジッターとの二つのパラメータを同時に夫々許容範囲内(より好ましくは、好適範囲内)にすることは一般には困難であるが、本発明では、例えば半透過反射膜における光反射率のみならず、第1及び第2記録層における光学定数n1、k1、n2及びk2等をも調整するので、このような許容範囲内の光反射率(より好ましくは、好適範囲内の光反射率)及びジッターを奏する組合せを得ることは、比較的容易である。
尚、第1記録層に情報を記録する際には、その背後側へと、或いは背後側に位置する半透過反射膜を介して背後側へとレーザ光が抜けるため、例えば温度上昇により情報ピット或いは記録マークが記録される記録層における該温度上昇が、与えられたレーザ光エネルギに対して弱められる。従って、第1記録層における透過率をむやみに高めることは、第1記録層についての記録や再生時に必要となるレーザ光パワーが上昇することを意味する。よって上述のように第1及び第2記録層の両者における光透過や光吸収率を設定すること或いは光学定数n1、k1、n2及びk2を設定することは、第1及び第2記録層の双方について記録や再生時に必要となるレーザ光パワーを抑える観点からも大変有利である。
本発明の他の態様では、前記第1記録層と前記第2記録層との間に積層された半透過反射膜と、前記第2記録層の奥側(即ち、前記レーザ光を照射する側から見て前記第1記録層よりも奥側)に積層された反射膜とを更に備える。
この態様によれば、二層型の情報記録媒体として構築され、第1記録層に情報を記録する際には、例えば基板を介して、記録用のレーザ光が第1記録層に集光される。このレーザ光は、第1記録層の背後に、好ましくは隣接配置された半透過反射膜により部分的に反射されることで、第1記録層にレーザ光エネルギが集中するのが補助される。これにより、第1記録層には、例えば色素膜の温度上昇によって、記録ピット或いは記録マークが記録される。更に、当該情報記録媒体に対して、その第2記録層に情報を記録する際には、基板、第1記録層及び半透過反射膜等を介して、記録用のレーザ光が第2記録層に集光される。このレーザ光は、第2記録層の背後に好ましくは隣接配置された反射膜により反射されることで、第2記録層にレーザ光エネルギが集中するのが補助される。これにより、第2記録層には、例えば色素膜の温度上昇によって、例えば記録ピット或いは記録マークが記録される。他方で、第1記録層から情報を再生する際には、基板を介して、再生用のレーザ光が第1記録層に照射される。このレーザ光は、半透過反射膜により部分的に反射されることで、第1記録層に記録された記録ピット或いは記録マークに応じて変調された反射光として、光ピックアップにより検出される。更に、当該情報記録媒体に対して、その第2記録層から情報を再生する際には、基板、第1記録層及び半透過反射膜等を介して、記録用のレーザ光が第2記録層に照射される。このレーザ光は、反射膜により反射されることで、第2記録層に記録された記録ピット或いは記録マークに応じて変調された反射光として、光ピックアップにより検出される。
以上のようにこの態様によれば、第1及び第2記憶層に対する情報の記録及び再生を、半透過反射膜及び反射膜を利用して良好に行える。特に、背景技術の如く第1記録層を第2記録層と同一の材料から構成して両者間に積層された半透過反射膜における透過率のみによってレーザ光エネルギの両者間における配分を概ね行なう場合に比較すると、設計上の選択肢が格段に増大する。
尚、本発明に係る「反射膜」とは、例えば所定値以上の膜厚を有するアルミニウム合金などからなる金属膜等の、その表面単体における光反射率が例えば99%など50%を超えて100%に近いような高い光反射率を有する膜を意味する。このような反射膜としては、既存或いは公知の各種反射膜を採用可能である。また、本発明に係る「半透過反射膜」とは、例えば反射膜よりも膜厚の薄い反射膜と同一組成の又は異なる組成の金属膜等の、その表面単体における光反射率が例えば50%など、0%よりも明らかに大きく且つ100%よりも明らかに小さい光反射率を有する膜を意味する。このような半透過反射膜としては、既存或いは公知の各種半透過反射膜を採用可能である。
この半透過反射膜を備えた態様では、前記第1記録層及び前記半透過反射膜の光吸収率は、前記第1記録層を前記第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合に比較して低いように構成してもよい。
この態様によれば、第1記録層と第2記録層とを同一材料から構成した場合と比較して、第1記録層及び半透過反射膜における光吸収を低減することで、第2記録層に到達するレーザ光エネルギを増大させることが可能となる。更に、半透過反射膜及び反射膜の光吸収率を調整可能とすることで、設計上の選択肢も一層増大する。
この半透過反射膜を備えた態様では、前記第1記録層及び前記半透過反射膜の光吸収率は、前記第2記録層及び前記反射膜の光吸収率に比較して低いように構成してもよい。
このように構成すれば、第1記録層及び第2記録層を相互に同一の光吸収率を有するように構成した場合と比較して、第2記録層に到達するレーザ光エネルギを、第1記録層及び半透過反射膜の光吸収を低減することで、増大させることが可能となる。更に、半透過反射膜及び反射膜の光吸収率を調整可能とすることで、設計上の選択肢も一層増大する。
本発明の他の態様では、前記第2記録層よりも前記奥側に積層されており且つ前記第1及び第2記録層を介して前記レーザ光を照射することによって情報を記録するための他の一又は複数の記録層を更に備える。
この態様によれば、第1及び第2記録層を含む三層以上の記録層が積層されてなる、多層型の情報記録媒体において、例えば、色素膜等の破壊書き込み型の記録層からなる各記録層に対して、記録用のレーザ光の照射によって情報の記録が可能となる。そして、奥側の記録層に対しても、十分なレーザ光が到達するように、その手前側に位置する一又は複数の記録層における光透過率を第1記録層における光透過率の如くに高くすることで、各記録層について、適度なパワーを有するレーザ光を用いて、情報の記録や再生が可能となる。
特に前述した半透過反射膜を備えた態様では、前記反射膜に代えて他の半透過反射膜を備えており、前記他の半透過反射膜よりも前記奥側に積層されており且つ前記第1記録層、前記半透過反射膜、前記第2記録層及び前記他の半透過反射膜を介して前記レーザ光を照射することによって情報を記録するための他の一又は複数の記録層を更に備えてもよい。
このように構成すれば、第1及び第2記録層を含む三層以上の記録層が半透過反射膜を介して積層されてなる、多層型の情報記録媒体において、例えば、色素膜等の加熱等による非可逆変化記録型の記録層からなる各記録層に対して、記録用のレーザ光の照射によって情報の記録が可能となる。
この態様では、前記第1記録層における前記光透過率及び前記光吸収率と前記第2記録層における前記光透過率及び前記光吸収率とは、予め設定された好適範囲内のジッターを奏する組合せとなるように、設定されてもよい。
このように構成すれば、第1及び第2記録層は夫々、例えばジッターが8%以下など好適範囲内のジッターを奏することになるので、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体との互換性が確保される。このような第1記録層における光透過率及び光吸収率と、第2記録層における光透過率及び光吸収率との組合せは、実験的、経験的又は理論的に、若しくは理論演算或いはシミュレーション等により、設定すればよい。このように光反射率とジッターとの二つのパラメータを同時に夫々許容範囲内(より好ましくは、好適範囲内)にすることは一般には困難であるが、本発明では、例えば半透過反射膜における光反射率のみならず、第1記録層における光透過率等をも調整するので、このような許容範囲内の光反射率(より好ましくは、好適範囲内の光反射率)及びジッターを奏する組合せとなるように設定することは、比較的容易である。
本発明の他の態様では、前記第2記録層の前記奥側に他の基板を更に備えており、少なくとも前記第1記録層が形成された基板と、少なくとも前記第2記録層が形成された前記他の基板とが貼り合わされてなる、貼り合わせ型情報記録媒体として構成されている。
この態様によれば、第1記録層が成膜された基板と、第2記録層が成膜された他の基板とを貼り合わせることで、当該情報記録媒体を比較的容易にして製造可能となる。この場合、第1記録層と第2記録層との間に積相された中間層を更に備えてよく、該中間層は、例えば貼り合わせ用の透明接着剤が硬化してなる透明な膜である。
但し、本発明に係る情報記録媒体は、基板の一方の面上に、第1記録層及び第2記録層がこの順番で成膜されてなってもよい。即ち、この場合、第1記録層と第2記録層との間に積相された中間層を更に備えてよく、該中間層は、第1及び第2記録層間の距離を調整するため等に設けられる、例えば透明な蒸着膜、スパッタリング膜、紫外線硬化樹脂等である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
以上説明したように、本発明の情報記録媒体によれば、第1記録層における光透過率は、第1記録層を第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合に比較して高い。従って、各記録層について、適度なパワーを有するレーザ光を用いて、情報の記録や再生が可能となり、DVD−ROM等の既存の情報記録媒体と互換性があるように構成することも可能となる。
(情報記録媒体)
次に図1及び図2を参照して、本発明の情報記録媒体の実施例に係る光ディスクについて詳細に説明する。
次に図1及び図2を参照して、本発明の情報記録媒体の実施例に係る光ディスクについて詳細に説明する。
先ず図1を参照して、本実施例に係る光ディスクの基本構造について説明する。ここに図1は、本発明の情報記録媒体の実施例に係る光ディスクの基本構造を示し、上側部分は複数の記録領域を有する光ディスクの概略平面図であり、これに対応付けられる下側部分は、その径方向における記録領域構造の図式的概念図である。
図1に示すように、光ディスク100は、例えば、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール1を中心として内周側から外周側に向けて、本実施例に係るリードインエリア101、データゾーン102及びリードアウトエリア103が設けられている。そして、各記録領域には、例えば、センターホール1を中心にスパイラル状或いは同心円状に、例えば、グルーブトラック及びランドトラック等のトラック10が交互に設けられている。また、このトラック10上には、データがECCブロック11という単位で分割されて記録される。ECCブロック11は、記録情報がエラー訂正可能なデータ管理単位である。
尚、本発明は、このような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定されない。例えば、リードインエリア101やリードアウトエリア103が存在せずとも、以下に説明するデータ構造等の構築は可能である。また、後述するように、リードインエリア101やリードアウトエリア103は更に細分化された構成であってもよい。
図2に示すように、本実施例に係る光ディスク100では、複数のデータゾーン102等が例えば積層構造に形成される2層型の光ディスクとして構成されている。ここに、図2は、本実施例の光ディスクの記録面における部分拡大斜視図である。
図2において、本実施例では、光ディスク100は、ディスク状の透明基板106上に(図2では下側に)、情報記録面を構成する加熱等による非可逆変化記録型の第1記録層107(即ち、L0層)が積層され、更にその上に(図2では下側)に、半透過反射層108が積層されている。第1記録層107の表面からなる情報記録面には、グルーブトラックGT及びランドトラックLTが交互に形成されている。尚、光ディスク100の記録時及び再生時には、例えば図2に示したように、透明基板106を介してグルーブトラックGT上に、レーザ光LBが照射される。例えば、記録時には、記録レーザパワーでレーザ光LBが照射されることで、記録データに応じて、第1記録層107への加熱等による非可逆変化記録が実施される。他方、再生時には、記録レーザパワーよりも弱い再生レーザパワーでレーザ光LBが照射されることで、第1記録層107へ書き込みされた記録データの読出しが実施される。
本実施例では、グルーブトラックGTは、一定の振幅及び空間周波数で揺動されている。即ち、グルーブトラックGTは、ウォブリングされており、そのウォブル109の周期は所定値に設定されている。ランドトラックLT上にはプリフォーマットアドレス情報を示すランドプリピットLPと呼ばれるアドレスピットが形成されている。この2つのアドレッシング(即ち、ウォブル109及びランドプリピットLP)により記録中のディスク回転制御や記録クロックの生成、また記録アドレス等のデータ記録に必要な情報を得ることができる。尚、グルーブトラックGTのウォブル109を周波数変調や位相変調など所定の変調方式により変調することによりプリフォーマットアドレス情報を予め記録するようにしてもよい。
本実施例では、半透過反射膜108上(図2では下側)に、第2記録層207(即ち、L1層)が形成され、更にその上(図2では下側)に、反射膜208が形成されている。第2記録層207は、透明基板106、第1記録層107及び半透過反射膜108を介してレーザ光LBが照射されることで、第1記録層107と概ね同様に、加熱等による非可逆変化記録型の記録及び再生が可能なように構成されている。このような第2記録層207及び反射膜208については、第1記録層107及び半透過反射膜108等が形成された透明基板106上に成膜形成してもよいし、別基板上に成膜形成した後に、これを透明基板106に貼り合わせるようにしてもよい。尚、半透過反射膜108と第2記録層207との間には、製造方法に応じて適宜、透明接着剤等からなる透明な中間層205が設けられる。
このような二層型の光ディスク100の記録再生時には、レーザ光LBの集光位置をいずれの記録層に合わせるかに応じて、第1記録層107における記録再生が行なわれるか又は第2記録層207における記録再生が行われる。
尚、本実施例に係る光ディスク100は、図2に示した如き、2層片面、即ち、デュアルレイヤーに限定されるものではなく、3層以上の多層型の光ディスクであってもよい。3層以上の光ディスクであれば、反射膜208に代えて半透過反射膜を設け、更にその上(図2では下側)に、第3記録層、反射膜(又は、半透過反射膜)を順に形成すればよい。
本実施例では特に、第1記録層107(即ち、L0層)におけるL0透過率は、第1記録層107を第2記録層207と同一の材料膜から構成したと仮定した場合に比較して高い。このために、第1記録層107及び第2記録層207は、相互に異なる成分或いは組成を有する色素膜から構成されている。係る色素膜としては、例えば、インドレニン系ヘプタメチンシアニン、アゾ系有機色素、塩形成シアニン色素を含んでなる。このような色素膜を第1記録層107及び第2記録層207として夫々利用すると、その記録時に、例えば数〜十数mW程度のパワーを有する記録用のレーザ光を照射すれば、色素膜が光を吸収し、例えば250℃など数百℃程度まで温度が上昇する。この結果、色素膜は溶解し、分解を起こすので、例えばレーザ光に対する反射率の低下など、光学特性が変化した記録ピット或いは記録マークが形成可能となる訳である。即ち、記録用のレーザ光の照射によって情報の記録が可能となる。
そして、第1記録層107と第2記録層207との間で、このような色素膜における組成或いは成分を変えれば、第1記録層107(即ち、L0層)に係るL0透過率及びL0吸収率や、第2記録層207(即ち、L1層)に係るL1透過率及びL1吸収率を、適宜に変えられる。或いは、後述の如く第1記録層107に係る光学定数n1及びk1と第2記録層207に係る光学定数n2及びk2とを適宜に変えられる(図3から図11参照)。従って、本実施例では、具体的には、L0透過率が、第1記録層107を第2記録層207と同一の材料膜から構成したと仮定した場合に比較して高いという条件を満たすように、これらの色素膜における組成或いは成分を設定すればよい。例えば、市販の色素膜としては、n=2.10且つk=0.05、n=2.25且つk=0.09、n=2.35且つk=0.12、n=2.68且つk=0.16等々の各種色素膜が存在しており、上記条件を満たすようなこれらにおける組成或いは成分等の設定は、経験的又は実験的に実施可能である。
本実施例では、上述の如くL0透過率が第1記録層107を第2記録層207と同一の材料膜から構成したと仮定した場合に比較して高いという条件の他、L0吸収率が、第1記録層107を第2記録層207と同一の色素膜から構成したと仮定した場合に比較して低いという条件を満たすように、各色素膜における組成或いは成分が設定される。
従って、本実施例によれば、第1記録層107と第2記録層207とを同一成分或いは同一組成の色素膜から構成した場合と比較して、第2記録層207に対して記録用のレーザ光を照射する際に、第1記録層107に吸収されるレーザ光エネルギが低減される。これに応じて、第2記録層207に到達するレーザ光エネルギは、増大される。よって、第2記録層207に記録を行なうために必要なレーザ光は、相対的に小さくて済む。他方で、第2記録層207から情報を再生する際、再生用のレーザ光についても、第1記録層107に吸収されるレーザ光エネルギは低減されるので、第2記録層207を再生するために必要なレーザ光は、相対的に小さくて済む。
尚、本実施例では、第1記録層107及び半透過反射膜108からなる積層体の合計の光吸収率が、第1記録層107を第2記録層207と同一の材料膜から構成したと仮定した場合に比較して低いように構成してもよい。この場合にも、第2記録層207に到達するレーザ光エネルギを、第1記録層107及び半透過反射膜108における光吸収を低減することで、増大させることが可能となる。更に、半透過反射膜108及び反射膜208の光吸収率を調整可能とすることで、設計上の選択肢も増大する。
本実施例では好ましくは、第1記録層107(即ち、L0層)におけるL0透過率及びL0吸収率と、第2記録層207(即ちL1層)におけるL1透過率及びL1吸収率とは、第1記録層107及び第2記録層207が夫々予め設定された好適範囲内のL0反射率及びL1反射率を奏すると共に予め設定された好適範囲内のジッターを奏する組合せとなるように設定されている。このように設定すれば、第1記録層107及び第2記録層207は夫々、例えば反射率18〜30%など好適範囲内のL0反射率及びL1反射率を奏することになるので且つ例えばジッターが8%以下など好適範囲内のジッターを奏することになるので、DVD−ROMとの互換性が確保される。このような第1記録層107におけるL0透過率及びL0吸収率と、第2記録層207におけるL1透過率及びL1吸収率との組合せは、次に説明するように(図3から図11参照)、実験的、経験的又は理論的に、若しくは理論演算或いはシミュレーション等により、設定すればよい。二つの記録層の両方について、反射率とジッターとの二種類のパラメータを夫々好適範囲内にすることは一般には困難であるが、本実施例では、例えば伝統的に行なわれているように半透過反射膜108における反射率のみならず、第1記録層107におけるL0透過率、L0吸収率等をも調整するので、二つの記録層の両方についてこのような好適範囲内の反射率とジッターとを奏する組合せとなるように設定することは、比較的容易である。
尚、光ディスクを再生するための一般的な情報再生装置は、光ディスク上に汚れや傷等がついても記録されているデータを再生できるように構成されている。即ち、汚れや傷等に起因して、該汚れや傷等がついた部分の反射率が小さくなっても、そこに記録されているデータを記録することができるように構成されている。係る情報再生装置の特性を考慮すると、反射率12%〜30%の許容範囲内のL0反射率及びL1反射率を実現するような光ディスクであってもデータの再生等に深刻な影響を与えることはなく、本実施例における各種利益を享受することができる。但し、より好適な再生を担保するという観点からは、反射率18%〜30%の好適範囲内にL0反射率及びL1反射率が収まるように光ディスクを構成することがより好ましい。
更に、本願発明者らによる実際の情報再生装置を用いた実験データに基づいて光反射率の範囲を定めれば、より好適な再生を担保することができる。係る実験データによれば、12から18%の間の数値を光反射率の許容範囲の下限値として定める(例えば、16%を下限値として定める)ように構成してもよい。
尚、第1記録層107及び第2記録層207が夫々、概ね同一のL0反射率及びL1反射率を奏するように、これらのL0L1透過率及びL0吸収率、L1吸収率は、設定されてもよい。このようにすれば、片方の記録層にレーザ光エネルギの配分が偏ることがなくなるので、許容範囲(或いは、好適範囲)として高い反射率が要求されている場合に、第1記録層107及び第2記録層207について該要求を同時に満足させやすくなる。
以上の結果、本実施例によれば、第1記録層107及び第2記録層207のいずれについて、適度なパワーを有するレーザ光を用いて、情報の記録や再生が可能となる。しかも、当該二層型の光ディスク100においても、DVD−ROMと互換性があるように構成可能となる。
加えて、本実施例において、L0透過率がL1透過率に比べて高く、且つL0吸収率がL1吸収率に比べて低くなるように、第1記録層107及び第2記録層207を構成する各色素膜における組成或いは成分と膜厚とが設定されてもよい。例えば、同一組成或いは成分の色素膜であっても、それらの膜厚を相互に変えることによっても、L0透過率がL1透過率に比べて高く、且つL0吸収率がL1吸収率に比べて低くなるように各色素膜を形成可能である。或いは、各色素膜における組成或いは成分と共にそれらの膜厚をも調整することによっても、L0透過率がL1透過率に比べて高く、且つL0吸収率がL1吸収率に比べて低くなるように各色素膜を形成可能である。この結果、上述した実施例の場合と同様に、第1記録層107及び第2記録層207のいずれについても、適度なパワーを有するレーザ光を用いて、情報の記録や再生が可能となり、DVD−ROMと互換性があるように構成可能となる。
(記録層における光学特性の設定)
次に、第1記録層107及び第2記録層207における光学特性の設定について図3から図11を参照して説明する。ここでは、第1記録層107については、第1の色素膜からなるものとし、その膜厚を56nmに固定する。第2記録層207については、第1の色素膜とは同一又は異なる組成或いは成分を有する第2の色素膜からなるものとし、その膜厚を56nmに固定する。半透過反射膜108については、第1の合金膜からなるものとし、その膜厚を10nmに固定し、その光学定数(屈折率)nを0.18に固定し、その光学定数(減衰係数)kを4.66に固定する。更に、反射膜208については、半透過反射膜108と同じく第1の合金膜からなるものとし、その膜厚を100nmに固定し、その光学定数(屈折率)nを0.18に固定し、その光学定数(減衰係数)kを4.66に固定する。
次に、第1記録層107及び第2記録層207における光学特性の設定について図3から図11を参照して説明する。ここでは、第1記録層107については、第1の色素膜からなるものとし、その膜厚を56nmに固定する。第2記録層207については、第1の色素膜とは同一又は異なる組成或いは成分を有する第2の色素膜からなるものとし、その膜厚を56nmに固定する。半透過反射膜108については、第1の合金膜からなるものとし、その膜厚を10nmに固定し、その光学定数(屈折率)nを0.18に固定し、その光学定数(減衰係数)kを4.66に固定する。更に、反射膜208については、半透過反射膜108と同じく第1の合金膜からなるものとし、その膜厚を100nmに固定し、その光学定数(屈折率)nを0.18に固定し、その光学定数(減衰係数)kを4.66に固定する。
以上の条件の下で、第1記録層107における光学定数n及びkと、第2記録層207における光学定数n及びkとを夫々変化させた場合の、第1記録層107におけるL0反射率と第2記録層におけるL1反射率とをシミュレーションにより求める。
ここに「第1記録層107におけるL0反射率」とは、第1記録層107に隣接配置された半透過反射膜108と第1記録膜107との界面における反射に概ね依存するものであり、第1記録層107における複素屈折率(即ち光学定数n及びk)と半透過反射膜108における複素屈折率(即ち光学定数n及びk)との相互関係により決定される反射率をいい、特に、第1記録層107に対してレーザ光を集光した場合に、該照射されるレーザ光の全体光量のうち第1記録層107を介して反射されて(更に透明基板106等を介して)検出される光の光量が占める百分率或いは比率をいうものとする。第1記録層107により吸収され熱に変換される光の光量と、第1記録層107及び半透過反射膜108を透過する(即ち、第2記録層207に至る)光の光量とで、ここでの反射光の光量は、照射されたレーザ光の全光量よりも顕著に低減され、更に第1記録層107における反射、散乱、回折等を経て反射光として実際に検出される光の光量は、一層低減される。このため、本実施例に係る二層構造の光ディスク100の場合、第1記録層107におけるL0反射率は、例えば0<R1<50%など、100%に比べて遥かに低い値となる。ここで、二層型DVD−ROMの好適範囲として要求されている反射率は、18〜30%である。従って、DVD−ROMとの互換性を確保するためには、以下に説明するように、L0反射率が、18〜30%の好適範囲内(或いは、12〜30%の許容範囲内)に入るように、第1記録層107における光学定数n及びkが規定されることになる。
尚、半透過反射膜108における複素屈折率と中間層205における複素屈折率との相互関係に依存する反射については本シミュレーションでは考慮しないものとする。
他方「第2記録層207におけるL1反射率」とは、第2記録層107に隣接配置された反射膜208と第2記録膜207との界面における反射に概ね依存するものであり、第2記録層207における複素屈折率(即ち光学定数n及びk)と反射膜208における複素屈折率(即ち光学定数n及びk)との相互関係により決定される反射率をいい、特に、第2記録層207に対してレーザ光を集光した場合に、該照射されるレーザ光の全体光量のうち第2記録層207を介して反射されて(更に、第1記録層107、半透過反射膜108、透明基板106等を介して)検出される光の光量が占める百分率或いは比率をいうものとする。第2記録層207により吸収され熱に変換される光の光量と、レーザ光の往路及び復路の両者において第1記録層107及び半透過反射膜108で反射又は吸収される光の光量とで、ここでの反射光の光量は、照射されたレーザ光の全光量よりも顕著に低減され、更に第2記録層207における反射、散乱、回折等を経て反射光として実際に検出される光の光量は、一層低減される。このため、本実施例に係る二層構造の光ディスク100の場合、第2記録層207におけるL1反射率は、例えば0<L1反射率<50%など、100%に比べて遥かに低い値となる。ここで、二層型DVD−ROMの好適範囲として要求されている反射率は、18〜30%である。従って、DVD−ROMとの互換性を確保するためには、以下に説明するように、L1反射率が、L0反射率と同様に、18〜30%の好適範囲内(或いは、12〜30%の許容範囲内)に入るように、第1記録層107と第2記録層207とにおける光学定数n及びkが夫々規定されることになる。
先ず図3から図5は夫々、シミュレーション結果における、第1記録層107(即ち、L0層)における反射率である「L0反射率」、第1記録層107における透過率である「L0透過率」、第2記録層207(即ち、L1層)における反射率である「L1反射率」を示している。
より具体的には図3には、シミュレーション結果における、(1)L0反射率が0.06(即ち、6%)〜0.12(即ち、12%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、(2)L0反射率が0.12(即ち、12%)〜0.18(即ち、18%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、(3)L0反射率が0.18(即ち、18%)〜0.24(即ち、24%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、(4)L0反射率が0.24(即ち、24%)〜0.30(即ち、30%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、(5)L0反射率が0.30(即ち、30%)〜0.36(即ち、36%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、及び(6)L0反射率が0.36(即ち、36%)〜0.42(即ち、42%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域が、夫々濃度を変えた領域として示されている。
図3によれば、L0反射率がDVD−ROMの好適範囲に入るための(即ち、反射率18〜30%の好適範囲に入るための)第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せは、概ねグラフの右上隅付近から左下へ向かう帯状の領域内の座標として特定される。
また、L0反射率が許容範囲に入るための(即ち、反射率12〜30%の許容範囲に入るための)第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組み合わせは、DVD−ROMの好適範囲に入るための第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの範囲よりも更に広がる。
図4には、シミュレーション結果における、(1)L0透過率が0.42(即ち、42%)〜0.48(即ち、48%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、(2)L0透過率が0.48(即ち、48%)〜0.54(即ち、54%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、(3)L0透過率が0.54(即ち、54%)〜0.6(即ち、60%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、(4)L0透過率が0.6(即ち、60%)〜0.66(即ち、66%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域、及び(5)L0透過率が0.66(即ち、66%)〜0.72(即ち、72%)となる第1記録層107を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域が、夫々濃度を変えた領域として示されている。
尚、図3及び図4から明らかなように、必ずしも、L0反射率を高めると、L0透過率は低まるというわけではない。即ち、第1記録層107及び半透過反射膜108の夫々における複素屈折率N=n−ikという一般式に従って、第1記録層107におけるL0反射率とL0透過率と(更に、L0吸収率と)の関係は規定されている。
図5には、シミュレーション結果における、図3と同趣旨の、L1反射率を有する第2記録層207(即ち、L1層)を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域が、夫々濃度を変えた領域として示されている。
図5によれば、L1反射率がDVD−ROMの好適範囲に入るための(即ち、反射率18〜30%の好適範囲に入るための)第2記録層207を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せは、概ねグラフの左上隅付近から右下へ向かう帯状の領域内の座標として特定される。
また、L1反射率が許容範囲に入るための(即ち、反射率12〜30%の許容範囲に入るための)第2記録層207を構成する色素膜における光学定数n、kの組み合わせは、DVD−ROMの好適範囲に入るための第2記録層207を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの範囲よりも更に広がる。
図6では、図3のように求められたL0反射率と、図5のように求められたL1反射率との両者が、DVD−ROMの好適範囲に入るための(即ち、反射率18〜30%の好適範囲に入るための)第1記録層107及び第2記録層207を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域が、n、k座標上で白抜きの領域として示されている。図6から明らかなように、第1記録層107及び第2記録層207を同一色素膜から構成する場合には、L0反射率及びL1反射率が18から30%という条件を満足させ得る光学定数n,kの組み合わせに係る条件範囲は、かなり限られた白抜きの領域に対応する範囲に限られている。
尚、L0反射率とL1反射率との両者が許容範囲に入るための(即ち、反射率12〜30%の許容範囲に入るための)第1記録層107及び第2記録層207を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域は、図6上において図示するL0反射率とL1反射率との両者が、DVD−ROMの好適範囲に入るための第1記録層107及び第2記録層207を構成する色素膜における光学定数n、kの組合せの領域よりも広がることは言うまでもない。即ち、色素膜の選択の幅が広がる。
次に図7から図11は夫々、L0反射率とL0層の光学定数n及びkとを変化させた場合のシミュレーション結果における、第2記録層207の反射率である「L1反射率」を光学定数n及びkの座標軸上で示している。
図7は、第1記録層107における光学定数n,k及びL0反射率を夫々、n=2.4、k=0.02、L0反射率=0.211とした場合における、図5と同趣旨のL1反射率を、n、k座標上で濃度を変えた領域で示したものである。図8は、第1記録層107における光学定数n,k及びL0反射率を夫々、n=2.5、k=0.04、L0反射率=0.215とした場合における、図5と同趣旨のL1反射率を、n、k座標上で、濃度を変えた領域で示したものである。図9は、第1記録層107における光学定数n,k及びL0反射率を夫々、n=2.6、k=0.08、L0反射率=0.211とした場合における、図5と同趣旨のL1反射率を、n、k座標上で濃度を変えた領域で示したものである。図10は、第1記録層107における光学定数n,k及びL0反射率を夫々、n=2.7、k=0.12、L0反射率=0.215とした場合における、図5と同趣旨のL1反射率を、n、k座標上で濃度を変えた領域で示したものである。図11は、第1記録層107における光学定数n,k及びL0反射率を夫々、n=2.8、k=0.18、L0反射率=0.214とした場合における、図5と同趣旨のL1反射率を、n、k座標上で濃度を変えた領域で示したものである。
図5及び図7から図11から明らかなように、同程度のL0反射率を採り得る条件においては、図4に示したL0透過率が高いほうが、L1反射率を満足し得る光学定数n,kの組み合わせに係る条件範囲が広がっている。従って、L0透過率を高くすることで、第2記録層207を構成する色素膜における選択肢が多くなり、設計自由度が増大することが考察される。
要するに、第1記録層107におけるL0透過率を高くすることによって、L0反射率及びL1反射率が12から30%(より好ましくは、18から30%)という条件を満足させ得る光学定数n、kの組み合わせに係る条件範囲は、図6に示した白抜きの領域に対応する範囲よりも格段に広がる。図3及び図4のグラフ中に点で示した光学定数n、kの組合せは、このような反射率12から30%という条件のうち好適範囲内に相当する反射率18から30%を満足させるという理想的な組合せである。図3及び図4中の、これらの点の分布から明らかなように、図7から図11の如くL0透過率を高くした方が、第2記録層207を構成する色素膜における選択肢が多くなり、設計自由度が増大することが分かる。即ち、二つの記録層の両方について、反射率とジッターとの二つのパラメータを夫々許容範囲内(より好ましくは、好適範囲内)にすることは一般には困難であるが、本実施例によれば、例えば半透過反射膜108における反射率のみならず、第1記録層107及び第2記録層207における光学定数n1、k1、n2及びk2をも調整することで、第1記録層107におけるL0透過率は、第1記録層107を第2記録層207と同一の材料膜から構成したと仮定した場合に比較して高く設定されるので、二つの記録層の両方について、許容範囲内の光反射率(より好ましくは、DVD−ROMにて要求されている好適範囲内の光反射率)及びジッターを奏する組合せを得ることは、比較的容易となるのである。
加えて、第1記録層107及び第2記録層207が夫々、概ね同一の反射率を奏するように、これらの光学定数は、設定されてもよい。即ち、各色素膜の成分或いは組成は、選択されてもよい。このようにすれば、許容範囲(より好ましくは、好適範囲)として高い反射率が要求されている場合に、第1記録層107及び第2記録層207について該要求を同時に満足させやすくなる。
尚、このような光学定数を有する第1記録層107及び第2記録層207は、夫々、例えば、インドレニン系ヘプタメチンシアニン、アゾ系有機色素、塩形成シアニン色素を含んでなる色素膜からなる。このような色素膜における組成或いは成分を変えれば、光学定数n1、k1、n2及びk2を図4から図11に図示した範囲内で適宜変えられる。
以上説明したように、本実施例に係る光ディスク100によれば、各記録層について、適度なパワーを有するレーザ光を用いて、情報の記録や再生が可能となり、DVD−ROMと互換性があるように構成することも可能となる。
(情報記録再生装置)
次に図12を参照して、本発明に係る情報記録装置の構成及び動作について説明する。特に、本実施例は、本発明に係る情報記録装置を前述した光ディスク用の情報記録再生装置に適用した例である。
次に図12を参照して、本発明に係る情報記録装置の構成及び動作について説明する。特に、本実施例は、本発明に係る情報記録装置を前述した光ディスク用の情報記録再生装置に適用した例である。
先ず、図12を参照して、本発明の実施例に係る情報記録再生装置300の構成について説明する。ここに、図12は、本発明の実施例に係る情報記録再生装置300のブロック図である。尚、情報記録再生装置300は、光ディスク100に記録データを記録する機能と、光ディスク100に記録された記録データを再生する機能とを備える。
図12を参照して情報記録再生装置300の内部構成を説明する。情報記録再生装置300は、プロセッサ354の制御下で、光ディスク100に情報を記録すると共に、光ディスク100に記録された情報を読み取る装置である。
情報記録再生装置300は、光ディスク100、スピンドルモータ351、光ピックアップ352、信号記録再生手段353、プロセッサ(ドライブ制御手段)354、メモリ355、データ入出力制御手段306、操作ボタン310、表示パネル311、及びバス357により構成されている。
スピンドルモータ351は光ディスク100を回転及び停止させるもので、光ディスクへのアクセス時に動作する。より詳細には、スピンドルモータ351は、図示しないサーボユニット等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転及び停止させるように構成されている。
光ピックアップ352は光ディスク100への記録再生を行うもので、レーザ装置とレンズから構成される。より詳細には、光ピックアップ352は、光ディスク100に対してレーザービーム等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。
信号記録再生手段353は、スピンドルモータ351と光ピックアップ352を制御することで光ディスク100に対して記録再生を行う。
メモリ355は、記録再生データのバッファ領域や、信号記録再生手段353で使用出来るデータに変換する時の中間バッファとして使用される領域などディスクドライブ300におけるデータ処理全般において使用される。また、メモリ355はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラムが格納されるROM領域と、映像データの圧縮伸張で用いるバッファやプログラム動作に必要な変数が格納されるRAM領域などから構成される。
特に、本実施例では、メモリ355は、本発明に係る記憶手段の一例を構成し、このメモリ355において、L0層に加えて又は代えてL1層における記録可能最高速度と最適レーザパワーやストラテジー等の最適記録条件が取得される。
プロセッサ(ドライブ制御手段)354は、信号記録再生手段353、メモリ355と、バス357を介して接続され、各制御手段に指示を行うことで、情報記録再生装置300全体の制御を行う。通常、プロセッサ354が動作するためのソフトウェアは、メモリ355に格納されている。
データ入出力制御手段306は、情報記録再生装置300に対する外部からデータ入出力を制御し、メモリ355上のデータバッファへの格納及び取り出しを行う。データの入出力が映像信号である場合には、データ入力時には外部から受け取ったデータをMPEGフォーマットに圧縮(エンコード)してからメモリ355へ出力し、データ出力時には、メモリ355から受け取ったMPEGフォーマットのデータを伸張(デコード)してから外部へ出力する。
操作制御手段307は情報記録再生装置300に対する動作指示受付と表示を行うもので、記録又は再生といった操作ボタン310による指示をプロセッサ354に伝え、記録中や再生中といった情報記録再生装置300の動作状態を蛍光管などの表示パネル311に出力する。
このように、情報記録再生装置300の一例である、家庭用機器では映像を記録再生するレコーダ機器である。このレコーダ機器は放送受信チューナや外部接続端子からの映像信号をディスクに記録し、テレビなど外部表示機器にディスクから再生した映像信号を出力する機器である。メモリ355に格納されたプログラムをプロセッサ354で実行させることでレコーダ機器としての動作を行っている。
本実施例では特に、光ディスク100は、前述の如く二層型の光ディスクであって、第1記録層107及び第2記録層208は、それらの光学定数の設定等によって所望範囲内の反射率を夫々有するので且つ所望範囲内のジッターを夫々有するので、第1記録層107についての記録及び再生も、第2記録層207についての記録及び再生も、光ピックアップ352により適度なパワーを有するレーザ光を用いて良好に実行できる。しかも、光ディスク100は、前述の如くDVD−ROMと互換性があるように構成されているので、既存のDVD−R等用のDVDレコーダによっても、或いは既存のDVD−ROM等用のDVDプレーヤによっても、光ディスク100を再生できるので大変便利である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報記録媒体もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る情報記録媒体は、例えばDVD等の情報記録媒体に利用可能である。
Claims (9)
- 基板と、
前記基板を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第1記録層と、
前記レーザ光を前記基板および前記第1記録層を介して記録用のレーザ光を照射することによって情報を記録するための第2記録層と
を備えており、
前記第1記録層は、前記第1記録層を前記第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合の光透過率に比較して、高い光透過率を持つ材料を含んでなることを特徴とする情報記録媒体。 - 前記第1及び第2記録層は、相互に異なる材料を含んで構成されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
- 前記第1及び第2記録層は、前記材料として、相互に異なる色素膜を含んで構成されていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の情報記録媒体。
- 前記第1記録層における前記光透過率及び光吸収率と前記第2記録層における前記光透過率及び光吸収率とは、前記第1及び第2記録層が夫々0.12〜0.30内の光反射率を奏する組合せとなるように設定されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
- 前記第1記録層における前記光透過率及び光吸収率と前記第2記録層における前記光透過率及び光吸収率とは、前記第1及び第2記録層が夫々0.18〜0.30内の光反射率を奏する組合せとなるように設定されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
- 前記第1記録層は、前記第1記録層を前記第2記録層と同一の材料から構成したと仮定した場合の光吸収率に比較して、低い光吸収率を持つ材料を含んでなることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
- 前記第1記録層は、前記第2記録層の光透過率に比べて、高い光透過率を持つ材料を含んでなることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
- 前記第1記録層における複素屈折率をN1=n1−ik1(但し、n1及びk1は前記第1記録層における光学定数)とし、前記第2記録層における複素屈折率をN2=n2−ik2(但し、n2及びk2は前記第2記録層における光学定数)とするとき、
前記n1、k1、n2及びk2は、前記第1及び第2記録層が夫々、0.12〜0.30内の光反射率を奏する組合せとなるように設定されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。 - 前記第1記録層における複素屈折率をN1=n1−ik1(但し、n1及びk1は前記第1記録層における光学定数)とし、前記第2記録層における複素屈折率をN2=n2−ik2(但し、n2及びk2は前記第2記録層における光学定数)とするとき、
前記n1、k1、n2及びk2は、前記第1及び第2記録層が夫々、0.18〜0.30内の光反射率を奏する組合せとなるように設定されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録媒体。
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