JPWO2005010592A1 - レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
レ−ザ装置10は、半導体レ−ザアレイ28を光源として有する。半導体レ−ザアレイの出力ビ−ムは、ビ−ム分割素子18によって複数のビ−ムに分割される。これらのビ−ムは、鉛直面内で分岐した光路上を進行する。視野レンズ20およびビ−ム合成素子22は、これらの分割ビ−ムを水平面内で重ね合わせ、一本のビ−ムに合成する。このビ−ムは集光レンズ24によって集光された後、光ファイバ26に入射する。
Description
この発明は、半導体レーザアレイを光源として有するレーザ装置に関する。
特開平10−186246号公報、米国特許第5986794号公報、独国特許発明第19841285号明細書、特表平10−502746号公報および特表平10−510933号公報には、半導体レーザアレイの出力光を集光して射出する装置とその関連技術が開示されている。
本発明は、半導体レーザアレイの出力ビームを効率良く集光するレーザ装置を提供することを課題とする。
本発明のレーザ装置は、第1の方向に沿って配列された複数の半導体レーザを有する半導体レーザアレイと、前記半導体レーザアレイの出力ビームを第1方向と垂直な第1の平面内でコリメートするコリメートレンズと、コリメートされたビームを、並列した複数のビームに分割し、これら複数のビームを、第1平面内において出力ビームの光路から分岐した複数の光路上に進行させるビーム分割素子と、第1平面と垂直な第2の平面内で複数のビームを重ね合わせるビーム合成素子と、ビーム合成素子によって生成されたビームを集光する集光レンズと、ビーム分割素子とビーム合成素子との間に配置された視野レンズとを備えている。
視野レンズは、第2平面内においてビーム合成素子の後側に瞳を形成してもよい。また、集光レンズの光軸に沿って集光レンズの前側焦点から集光レンズの焦点距離の2倍の距離だけ前側に進んだ位置を第1の位置とし、集光レンズの光軸に沿って集光レンズの後側焦点から集光レンズの焦点距離だけ後側に進んだ位置を第2の位置とすると、視野レンズは、第1および第2の位置の間に瞳を形成してもよい。視野レンズは、集光レンズの前側焦点の位置に瞳を形成することが好ましい。
このレーザ装置は、集光レンズに光学的に結合された光ファイバをさらに備えていてもよい。視野レンズは、第1の方向と垂直な母線を持った円柱面を有するシリンダーレンズであってもよい。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第1実施形態
図1〜図5を参照しながら本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係るレーザ装置10の斜視図であり、図2および図3は、レーザ装置10の概略平面図および概略側面図である。図4および図5は、それぞれ図2および図3の部分拡大図である。図1には互いに垂直なX、YおよびZ軸も示されている。Z軸はレーザ装置10の光軸25と平行であり、XおよびY軸はZ軸と垂直である。これらの図に示されるように、レーザ装置10は、レーザアレイスタック12、複数のFAC(Fast Axis Collimation)レンズ14、複数のテレスコープ16、複数のビーム分割素子18、視野レンズ20、ビーム合成素子22、集光レンズ24および光ファイバ26を有する。
図1〜図5を参照しながら本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係るレーザ装置10の斜視図であり、図2および図3は、レーザ装置10の概略平面図および概略側面図である。図4および図5は、それぞれ図2および図3の部分拡大図である。図1には互いに垂直なX、YおよびZ軸も示されている。Z軸はレーザ装置10の光軸25と平行であり、XおよびY軸はZ軸と垂直である。これらの図に示されるように、レーザ装置10は、レーザアレイスタック12、複数のFAC(Fast Axis Collimation)レンズ14、複数のテレスコープ16、複数のビーム分割素子18、視野レンズ20、ビーム合成素子22、集光レンズ24および光ファイバ26を有する。
レーザアレイスタック12は、複数(本実施形態では3枚)の基体27が鉛直方向、すなわち図1のY方向に沿って積み重ねられて構成されている。各基体27には、半導体レーザアレイ28が設けられている。基体27は、半導体レーザアレイ28を冷却するためのヒートシンクとして機能する。半導体レーザアレイ28は、水平方向、すなわち図1のX方向に沿って配列された複数(本実施形態では3個)のレーザダイオード(LD)38から構成されている。このため、半導体レーザアレイ28は、LDバーとも呼ばれる。各LD38の活性層は、X方向に沿って細長い断面を有している。活性層に対して水平なX軸はスロー軸(Slow Axis)、活性層に対して垂直なY軸はファースト軸(Fast Axis)と呼ばれることがある。半導体レーザアレイ28からは各LD38からのレーザビームが束となって射出される。このレーザビームの束を半導体レーザアレイ28の出力ビーム40とみなすと、その出力ビーム40は、X方向に沿って長くY方向に沿って短い、ほぼ楕円状の断面を有する。
複数(本実施形態では3個)のFACレンズ14は、レーザアレイスタック12の基体27と一対一に対応している。FACレンズ14は、対応する半導体レーザアレイ28の出力面に取り付けられている。FACレンズ14は、XY平面に平行な平坦面を入力面として有し、円柱面を出力面として有するシリンダーレンズである。FACレンズ14の入力面は、半導体レーザアレイ28の出力面と当接している。各FACレンズ14は、各半導体レーザアレイ28の出力ビーム40をファースト軸に沿ってコリメートする。つまり、FACレンズ14は、対応する半導体レーザアレイ28からレーザビーム40を受け取り、それをYZ平面内でコリメートする。図3に示されるように、コリメートされたレーザビームは、Z方向に平行となる。
複数(本実施形態では3個)のテレスコープ16は、FACレンズ14と一対一に対応している。テレスコープ16は、対応するFACレンズ14の出力面と対向させて配置されている。テレスコープ16は、X方向に沿って配列された複数のレンズからなるレンズアレイである。テレスコープ16は、FACレンズ14からレーザビームを受け取り、レーザビームの拡がり角を小さくして、その集光度を高める。レーザビームは、テレスコープ16を透過した後、ビーム分割素子18に入射する。
複数(本実施形態では3個)のビーム分割素子18は、テレスコープ16と一対一に対応している。ビーム分割素子18は、対応するテレスコープ16の出力面と対向させて配置されている。図4に示されるように、各ビーム分割素子18は、X方向に沿って配列された3枚のガラス板19a、19bおよび19cからなるプリズムである。これら3枚のガラス板19a〜19cは、互いに異なる角度に配置された入力面を有する。各ガラス板は、その入力面と平行な出力面を有している。各ガラス板は、入力面および出力面間で光を伝送する光導波路として機能する。これらのガラス板19a〜19cは、半導体レーザアレイ28の出力ビーム40をテレスコープ16から受け取り、それを水平方向(X方向)に沿って3分割する。図3に示されるように、これら3本の分割ビームは、YZ平面において半導体レーザアレイ28の出力ビーム40の光路から分岐した3本の光路を有している。ビーム分割素子18から出射する分割ビーム41〜43は、Y方向に沿って並列しており、互いに平行に進行する。
視野レンズ20は、その入力面20aがすべてのビーム分割素子18の出力面と対向するように配置されている。視野レンズ20は、Y軸方向に沿って延びる円柱面を入力面20aとして有するシリンダーレンズである。言い換えると、視野レンズ20の入力面20aは、Y軸方向に平行な母線を有する円柱面である。この入力面20aはビーム分割素子18の出力面と近接している。視野レンズ20の出力面20bは、Z軸方向、すなわち光軸25の方向に対して垂直な平坦面である。すべてのビーム分割素子18によって生成されたすべての分割ビーム41〜43が視野レンズ20に入射するように、視野レンズ20の入力面は十分に大きな面積を有している。ビーム分割素子18によって生成された分割ビーム41〜43は、図2に示されるように、視野レンズ20によって水平面(ZX平面)内で集光される。視野レンズ20は鉛直方向の集光作用を有さないので、図3に示されるように、鉛直面(YZ平面)内では分割ビーム41〜43は集光されない。
視野レンズ20から出射した分割ビーム41〜43はビーム合成素子22に入射する。ビーム合成素子22は、プリズム29、ガラス板30およびプリズム31が3枚ずつ交互に積み重ねされた構成を有する。プリズム29、ガラス板30およびプリズム31は、互いに接触している。図3および図5に示されるように、各プリズムおよび各ガラス板は分割ビームを一本ずつ受け取る。プリズム29、ガラス板30およびプリズム31は、視野レンズ20の出力面と対向する入力面およびこの入力面と平行な出力面をそれぞれ有している。プリズム29および31の入力面および出力面は、視野レンズ20の出力面に対して一定の角度で傾斜している。ただし、プリズム29と31とでは、傾斜の向きが反対である。ガラス板30の入力面および出力面は、視野レンズ20の出力面と平行である。
図2に示されるように、一枚のプリズム29、一枚のガラス板30および一枚のプリズム31からなる部分素子は、一つのビーム分割素子18によって分割された3本のビーム41〜43をZX平面内で重ね合わせるようにこれらのビームの光路を設定する。ガラス板30は中央の分割ビーム42を受け取り、それを屈折させることなく伝搬させる。視野レンズ20の集光作用により、中央ビーム42はZ方向に沿って収束しながら進行する。一方、プリズム29および31の入力面は、中央ビームの両側の分割ビーム41および43を受け取り、それらを中央ビーム42に向けて屈折させる。これにより、3本の分割ビーム41〜43がZX平面内で重ね合わされる。この後、プリズム29および31の出力面は、入力面と逆方向にビーム41および43を屈折させる。これにより、重ね合わされた分割ビーム41〜43が再び分離してしまうことを防止する。この結果、分割ビーム41〜43がZX平面内で1本のビーム44に合成される。
一方、図3に示されるように、プリズム29および31ならびにガラス板30は、YZ平面では屈折作用を有しない。このため、YZ平面内では、複数の分割ビーム41〜43がY方向に沿って並列している。分割ビーム同士の間隔は十分に狭いので、これらの分割ビームはYZ平面内で実質的に1本のビーム44を形成する。このようにして、ビーム合成素子22は、すべての分割ビームを一本のビーム44に合成する。
上述のように、ビーム分割素子18は、半導体レーザアレイ28の出力ビーム40を平行なビーム41〜43に分割する。しかし、光導波路であるガラス板19a〜19cの出力面からは、平行ビーム41〜43のほかに、拡がりがあるビームも出射する。半導体レーザアレイ28の出力ビーム40がFAC14によってYZ平面内でコリメートされているため、これらのビームは、主にZX平面内で拡散し、YZ平面内では実質的にコリメートされている。これらのビームの拡がり角は、LD38のスロー軸の拡がり特性とテレスコープ16の特性に応じて定まる。図2および図4には、これらの拡がりがあるビームの代表として、中央のガラス板19bから放射されるビーム45が示されている。
分割ビーム41〜43と同様に、これらの拡がりあるビームは、ビーム合成素子22の屈折作用により、ZX平面内で重ね合わせられる。結果として、ビーム合成素子22は、分割ビーム41〜43および拡がりがあるビームを重ね合わせて合成ビーム46を生成する。後述する瞳36の位置では、拡がりがあるビーム45が分割ビーム41〜43を重ね合わせたビーム44よりも十分に大きなX方向の幅を有するので、合成ビーム46のX方向の幅は、拡がりがあるビーム45のX方向の幅に実質的に等しい。図2および図3に示されるように、この合成ビーム46は、ZX平面内では光軸25に沿って拡散し、YZ平面内では光軸25と平行に進行する。このため、合成ビーム46の断面形状は次第に正方形に近づく。
集光レンズ24は、ビーム合成素子22によって合成されたビーム46を受け取り、それを光軸25に沿って集光する。集光レンズ24は、光軸25に沿って配置されたシリンダーレンズ32および平凸レンズ34から構成されるレンズ系である。シリンダーレンズ32は、Z方向に対して垂直な平坦面を入力面として有し、X方向に垂直な母線を持った円柱面を出力面として有する。平凸レンズ34は、凸面を入力面として有し、Z方向に対して垂直な平坦面を出力面として有する。シリンダーレンズ32および平凸レンズ34は、合成ビーム46をZX平面内で集光する。また、平凸レンズ34は、合成ビーム46をYZ平面内でも集光する。これにより、合成ビーム46の断面形状が正方形に保たれながら、合成ビーム46の径が縮小される。
光ファイバ26は、集光レンズ24との間に共通の光軸25を有するように位置合わせされている。集光レンズ24によって集光されたビーム46は光ファイバ26の一端面に入射し、光ファイバ26内を伝搬する。光ファイバ26の他端面から出射するレーザビームがレーザ装置10の出力光である。
視野レンズ20は、ZX平面(水平面)内においてビーム合成素子22の後側、より具体的には集光レンズ24の前側焦点70の位置に瞳36を形成する。本実施形態では、前側焦点70は集光レンズ24の直前に位置する。瞳36は、集光レンズ24の前側に配置された光学系の射出瞳とみなすことができる。この光学系の構成要素のうち瞳36の形成に関わるのは、レーザアレイスタック12と視野レンズ20である。視野レンズ20がない場合、瞳36は無限遠となる。視野レンズ20の屈折力が高いほど瞳36の位置は視野レンズ20に近づく。瞳36を形成することにより、ビーム分割素子18から発する、拡がりがあるビームを、光ファイバ26のNA(開口数)に応じたテレセントリックビームとすることが可能になる。つまり、瞳36の中心を通過する主光線は、集光レンズ24の後側で光軸25に平行に進む。この結果、多くの光線が光ファイバ26の受光角以下の角度で光ファイバ26に入射するので、光ファイバ26にビームを効率良く導くことができる。したがって、レーザ装置10は、高いパワーの出力ビームを光ファイバ26から射出することができる。
また、視野レンズ20によって瞳が形成されるため、複雑な構成の集光レンズを使用せずとも高い集光度を得ることができる。したがって、集光レンズの単純化と小型化が可能である。
本実施形態のように、瞳36が集光レンズ24の前側焦点面上に配置されていると、最も良好なテレセントリックビームが得られる。しかし、瞳36が前側焦点70から多少ずれていても、レーザアレイスタック12からのビームを十分に高い効率で光ファイバ26に結合することができる。光軸25に沿って集光レンズ24の前側焦点70から集光レンズの焦点距離の2倍の距離だけ前側に進んだ位置を第1の位置72とし、光軸25に沿って集光レンズ24の後側焦点74から集光レンズの焦点距離だけ後側に進んだ位置を第2の位置76とする。本発明者の知見によれば、視野レンズ20は、第1の位置72と第2の位置76の間に瞳36を形成することが好ましい。このような位置範囲に瞳が形成されれば、集光レンズ24がビーム分割素子18からの拡がりがあるビームをテレセントリックビームに十分に近づけることができ、したがって、十分に高い結合効率を得ることができる。
第2実施形態
以下では、図6〜図8を参照しながら本発明の第2の実施形態を説明する。図6は、第2実施形態に係るレーザ装置50の斜視図であり、図7および図8はレーザ装置50の概略平面図および概略側面図である。図6には互いに垂直なX、YおよびZ軸も示されている。Z軸はレーザ装置50の光軸25と平行であり、XおよびY軸はZ軸と垂直である。レーザ装置50は、レーザアレイスタック52、複数のFACレンズ14、ビーム分割素子54、視野レンズ20、ビーム合成素子56、集光レンズ24および光ファイバ26を有する。
以下では、図6〜図8を参照しながら本発明の第2の実施形態を説明する。図6は、第2実施形態に係るレーザ装置50の斜視図であり、図7および図8はレーザ装置50の概略平面図および概略側面図である。図6には互いに垂直なX、YおよびZ軸も示されている。Z軸はレーザ装置50の光軸25と平行であり、XおよびY軸はZ軸と垂直である。レーザ装置50は、レーザアレイスタック52、複数のFACレンズ14、ビーム分割素子54、視野レンズ20、ビーム合成素子56、集光レンズ24および光ファイバ26を有する。
レーザアレイスタック52は、第1実施形態におけるレーザアレイスタック12と同様の構成を有している。すなわち、レーザアレイスタック52では3枚の基体57がY方向に沿って積み重ねられており、各基体57には、半導体レーザアレイ58が設けられている。半導体レーザアレイ58は、図6のX方向に沿って配列された3個のLD68から構成されている。各LD68の構成は第1実施形態におけるLD38と同様である。半導体レーザアレイ58の出力ビーム80は、X方向に沿って長くY方向に沿って短い、ほぼ楕円状の断面を有する。
各FACレンズ14は、対応する半導体レーザアレイ58からレーザビーム80を受け取り、YZ平面内でコリメートする。これらのFACレンズ14の出力面は、ビーム分割素子54を構成するプリズム59および60の入力面と対向している。プリズム59および60は、X方向に沿って離間させて配列されている。プリズム59および60の入力面は、Y方向に対して互いに反対方向に傾斜している。また、プリズム59および60の出力面は、X方向に対して互いに反対方向に傾斜している。
図7に示されるように、FACレンズ14によってコリメートされたレーザビーム80は、ビーム分割素子54によって、X方向に沿って並列した3本のビーム81〜83に分割される。具体的に述べると、レーザビーム40は、プリズム59を透過するビーム81、プリズム60を透過するビーム82、およびプリズム59と60の間隙を通過するビーム83に分割される。図8に示されるように、これら3本の分割ビームは、YZ平面において半導体レーザアレイ58の出力ビーム80の光路から分岐した3本の光路を有している。これらの分割ビーム81〜83はYZ平面内でわずかに異なる方向に進行する。このため、異なる基体57上の半導体レーザアレイ58から発する分割ビーム81〜83の束は、進行するにつれて互いに接近する。
視野レンズ20は、その入力面20aがプリズム59および60の出力面と対向するように配置されている。ビーム分割素子54によって生成された分割ビーム81〜83は、図7に示されるように、視野レンズ20によってZX平面内で集光される。
ビーム合成素子56は、視野レンズ20と集光レンズ24の間の光路上において集光レンズ24の付近に配置されている。ビーム合成素子56は、3本のプリズム61と3本のプリズム62とが交互に重ねられた構造を有している。なお、図8では、「61」および「62」に添字1〜3を付してこれらのプリズムを区別する。プリズム61および62は、視野レンズ20の出力面20bと対向する入力面を有している。図8に示されるように、プリズム61および62の入力面は、Y方向に対して互いに反対方向に傾斜している。また、図7に示されるように、プリズム61および62は、X方向に対して互いに反対方向に傾斜した出力面を有している。図8に示されるように、最も上方に配置されたプリズム611とその直下に配置されたプリズム621とは離間している。プリズム621と612は接しているが、プリズム612とプリズム622とは離間している。プリズム622と613とは接しているが、プリズム613とプリズム623とは離間している。
図7に示されるように、互いに離間した一対のプリズム61nよび62n(nは1〜3の整数)は、一つの半導体レーザアレイ58から得られる3本の分割ビーム81〜83をZX平面内で重ね合わせるようにこれらの分割ビームの光路を設定する。また、図8に示されるように、3本の分割ビーム81〜83のうち最上方および最下方のビームはそれぞれプリズム61nおよび62nによってYZ平面内で屈折させられる。3本の分割ビームのうち中央のビーム83はプリズム61nおよび62nの間隙を通過する。この結果、3本の分割ビーム81〜83はいずれもZ方向に進行するようになる。つまり、YZ平面内では、複数の分割ビームがY方向に沿って平行に並んでいる。分割ビーム同士の間隔は十分に狭いので、これらの分割ビームはYZ平面内で実質的に1本のビーム86を形成する。
本実施形態のレーザ装置50でも、分割ビーム81〜83に加えて、拡がりがあるビームが存在する。LD68の活性層は光導波路であるため、これらの活性層から拡がりがあるビームが発する。これらのビームは、ZX平面内で拡散し、YZ平面内ではFAC14によって実質的にコリメートされる。これらのビームの拡がり角は、LD68のスロー軸の拡がり特性に応じて定まる。図7には、これらの拡がりがあるビームの代表として、中央のLD68から放射されるビーム85が示されている。
分割ビーム41〜43と同様に、これらの拡がりがあるビームは、プリズム61および62の屈折作用により、ZX平面内で重ね合わせられる。結果として、ビーム合成素子56は、分割ビーム81〜83および拡がりがあるビームを重ね合わせて合成ビーム86を生成する。後述する瞳66の位置では、拡がりがあるビーム85が分割ビーム81〜83を重ね合わせたビーム84よりも十分に大きなX方向の幅を有するので、合成ビーム86のX方向の幅は、拡がりがあるビーム85のX方向の幅に実質的に等しい。図7および図8に示されるように、この合成ビーム86は、ZX平面内では光軸25に沿って拡散し、YZ平面内では光軸25と平行に進行する。このため、合成ビームの断面形状は次第に正方形に近づく。
集光レンズ24は、ビーム合成素子56によって合成されたビーム86を受け取り、それを集光する。これにより、合成ビームの断面形状が正方形に保たれながら、合成ビーム86の径が縮小される。集光されたビーム86は光ファイバ26の一端面に入射し、光ファイバ26内を伝搬する。光ファイバ26の他端面から出射するレーザビームがレーザ装置50の出力光である。
第1実施形態と同様に、視野レンズ20は、ZX平面(水平面)内においてビーム合成素子56の後側、より具体的には集光レンズ24の前側焦点70の位置に瞳66を形成する。瞳66は、集光レンズ24の前側に配置された光学系の射出瞳とみなすことができる。この光学系の構成要素のうち瞳66の形成に関わるのは、レーザアレイスタック12と視野レンズ20である。視野レンズ20がない場合、瞳66は無限遠となる。視野レンズ20の屈折力が高いほど瞳66の位置は視野レンズ20に近づく。瞳66を形成することにより、半導体レーザアレイ58からの拡がりがあるビームを光ファイバ26のNA(開口数)に応じたテレセントリックビームとすることが可能になる。これにより、第1実施形態と同様に、光ファイバ26にビームを効率良く導くことができる。したがって、レーザ装置50は、高いパワーの出力ビームを光ファイバ26から射出することができる。
本実施形態のように、瞳66が集光レンズ24の前側焦点面上に配置されていると、最も良好なテレセントリックビームが得られる。しかし、瞳66が前側焦点70から多少ずれていても、レーザアレイスタック12からのビームを十分に高い効率で光ファイバ26に結合することができる。光軸25に沿って集光レンズ24の前側焦点70から集光レンズの焦点距離の2倍の距離だけ前側に進んだ位置を第1の位置72とし、光軸25に沿って集光レンズ24の後側焦点74から集光レンズの焦点距離だけ後側に進んだ位置を第2の位置76とする。本発明者の知見によれば、視野レンズ20は、第1の位置72と第2の位置76の間に瞳66を形成することが好ましい。このような位置範囲に瞳が形成されれば、集光レンズ24が半導体レーザアレイ58からの拡がりがあるビームをテレセントリックビームに十分に近づけることができ、したがって、十分に高い結合効率を得ることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
上記実施形態では、瞳が集光レンズの前側に形成されている。しかし、集光レンズの内部または後側に瞳が形成されてもよい。集光レンズの光軸に沿って集光レンズの前側焦点から集光レンズの焦点距離の2倍の距離だけ前側に進んだ位置を第1の位置とし、集光レンズの光軸に沿って集光レンズの後側焦点から集光レンズの焦点距離だけ後側に進んだ位置を第2の位置とする。このとき、視野レンズは、第1および第2の位置の間に瞳を形成することが好ましい。このような位置範囲に瞳が形成されれば、上記実施形態と同等の効果を得ることができる。この位置範囲は、ビーム合成素子の前側にまで及ぶ可能性がある。しかし、ビーム合成素子の後側に瞳が形成されることがより好ましい。
上記実施形態のレーザ装置は、光ファイバ26を用いて出力ビームを射出する。しかし、光ファイバを使用せずに、集光レンズ24によって集光したビームを対象物に直接照射してもよい。この場合、視野レンズによって瞳が集光レンズ24の内部、直前または直後に形成されていれば、単純な構造の小型の集光レンズを用いて高い照射エネルギー密度を得ることができる。
本発明の効果は、ビーム分割素子とビーム合成素子の間に視野レンズを配置することにより得られる。したがって、上記実施形態のほかにも、特許文献1〜3に記載される構成のレーザ装置において視野レンズを配置することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、高い出力パワーを得るために、複数の半導体レーザアレイを積み重ねたレーザアレイスタックが光源として使用されている。しかし、単独の半導体レーザアレイを光源として使用してもよい。
本発明のレーザ装置は、視野レンズを用いて瞳を半導体レーザアレイから有限の距離に形成するため、半導体レーザアレイの出力ビームを効率良く集光することができる。また、瞳の形成により、拡がりがあるビームを集光レンズの通過後にテレセントリックビームに近づけることができる。このため、半導体レーザアレイの出力ビームを光ファイバに効率良く結合することができる。
Claims (6)
- 第1の方向に沿って配列された複数の半導体レーザを有する半導体レーザアレイと、
前記半導体レーザアレイの出力ビームを前記第1方向と垂直な第1の平面内でコリメートするコリメートレンズと、
コリメートされた前記ビームを、並列した複数のビームに分割し、これら複数のビームを、前記第1平面内において前記出力ビームの光路から分岐した複数の光路上に進行させるビーム分割素子と、
前記第1平面と垂直な第2の平面内で前記複数のビームを重ね合わせるビーム合成素子と、
前記ビーム合成素子によって生成されたビームを集光する集光レンズと、
前記ビーム分割素子と前記ビーム合成素子との間に配置された視野レンズと、
を備えるレーザ装置。 - 前記視野レンズは、前記第2平面内において前記ビーム合成素子の後側に瞳を形成する、
請求項1のレーザ装置。 - 前記集光レンズの光軸に沿って前記集光レンズの前側焦点から前記集光レンズの焦点距離の2倍の距離だけ前側に進んだ位置を第1の位置とし、
前記集光レンズの光軸に沿って前記集光レンズの後側焦点から前記集光レンズの焦点距離だけ後側に進んだ位置を第2の位置とすると、
前記視野レンズは、前記第1および第2の位置の間に前記瞳を形成する、
請求項1または2に記載のレーザ装置。 - 前記視野レンズは、前記集光レンズの前側焦点の位置に前記瞳を形成する、請求項1または2に記載のレーザ装置。
- 前記集光レンズに光学的に結合された光ファイバをさらに備える請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ装置。
- 前記視野レンズは、前記第1の方向と垂直な母線を持った円柱面を有するシリンダーレンズである、請求項1〜5のいずれかに記載のレーザ装置。
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