JPWO2005009151A1 - たばこフィルターのプラグ製造装置とそのフィルター製造方法 - Google Patents

たばこフィルターのプラグ製造装置とそのフィルター製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2005009151A1
JPWO2005009151A1 JP2005511976A JP2005511976A JPWO2005009151A1 JP WO2005009151 A1 JPWO2005009151 A1 JP WO2005009151A1 JP 2005511976 A JP2005511976 A JP 2005511976A JP 2005511976 A JP2005511976 A JP 2005511976A JP WO2005009151 A1 JPWO2005009151 A1 JP WO2005009151A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tow
air jet
plug
air
supply roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005511976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4125321B2 (ja
Inventor
信成 平木
信成 平木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Publication of JPWO2005009151A1 publication Critical patent/JPWO2005009151A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4125321B2 publication Critical patent/JP4125321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24DCIGARS; CIGARETTES; TOBACCO SMOKE FILTERS; MOUTHPIECES FOR CIGARS OR CIGARETTES; MANUFACTURE OF TOBACCO SMOKE FILTERS OR MOUTHPIECES
    • A24D3/00Tobacco smoke filters, e.g. filter-tips, filtering inserts; Filters specially adapted for simulated smoking devices; Mouthpieces for cigars or cigarettes
    • A24D3/02Manufacture of tobacco smoke filters
    • A24D3/0229Filter rod forming processes
    • A24D3/0233Filter rod forming processes by means of a garniture
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24DCIGARS; CIGARETTES; TOBACCO SMOKE FILTERS; MOUTHPIECES FOR CIGARS OR CIGARETTES; MANUFACTURE OF TOBACCO SMOKE FILTERS OR MOUTHPIECES
    • A24D3/00Tobacco smoke filters, e.g. filter-tips, filtering inserts; Filters specially adapted for simulated smoking devices; Mouthpieces for cigars or cigarettes
    • A24D3/02Manufacture of tobacco smoke filters
    • A24D3/0229Filter rod forming processes

Landscapes

  • Cigarettes, Filters, And Manufacturing Of Filters (AREA)
  • Manufacturing Of Cigar And Cigarette Tobacco (AREA)

Abstract

トウ充填量が大きいプラグの製造に際して、プラグ中のトウの充填量の変動を低減し、特にフィルターのろ過性能の指標となる通気抵抗が均一な高品質のたばこフィルターが得られ、既存のプラグ巻上機への設備投資も少ない経済的にも有利なたばこプラグの製造装置とそのフィルターの製造方法に関する。トング(12)とトウ供給ロール(9)間に第1及び第2のエアージェット(10a,10b)を有しており、トウ供給ロール側の第1エアージェット(10a)の出口部先端とトング側の第2エアージェット(10b)の加圧空気噴出し口(19a)との間の距離を25mm〜110mmとし、第1エアージェットのトウ出口部の先端部内径が12mm〜15mmとしている。

Description

本発明は、たばこフィルターのフィルタープラグ製造装置とたばこフィルター製造方法に関し、特にフィルターのろ過性能の指標となる通気抵抗が均一な高品質のたばこフィルターのフィルタープラグ製造装置とそのフィルター製造方法に関する。
たばこフィルターは、セルロースアセテートやポリオレフィン等の捲縮トウ、或いは紙やパルプをシート状としたものを素材として構成されたものが提案され、また実用化されているが、一般的にはセルロースアセテートトウからなるたばこフィルターが、より香喫味に優れることから好まれ、殆どのたばこ商品に使用されている。
セルロースアセテートトウを用いるたばこフィルターの製造には、図4に示すようなプラグ巻上機が一般に用いられる。
また、セルロースアセテートトウは、通常トウベールと呼ばれるセルロースアセテートトウを積層し、圧縮梱包した形態にてプラグ巻上機に供給されるのが一般的である。
たばこフィルターの製造に際しては、図4に示すように、セルロースアセテートトウTは、トウベール1より一旦上方に引き出され、第1のバンディングジェット2aを通されたのち、プラグ巻上機のブームの上端2を介して第2のバンディングジェット3を通ってプラグ巻上機のロール4へと供給される。ロール4へ供給されたセルロースアセテートトウTは、真円断面に成形するトング側に配された第1ロール5とこの第1ロール5よりも周速度が速くなるよう設定した更にトング側に近い第2ロール6との間で引き伸ばされて、単繊維同士が分離した嵩高な状態に処理される。
分離処理されたセルロースアセテートトウTは、第3のバンディングジェット7を通ったのち、可塑剤アプリケーター8内で可塑剤が添着された後、トウ供給ロール9からエアージェット10b、トランペットガイド11を経てトング12へと供給される。
トング12へと供給されたセルロースアセテートトウTは、ガニチャー部13に送り込まれ、同ガニチャー部13で下方に配された巻取紙ロール15から供給される巻き紙14により所定の径に集束されると同時に、その外周に巻き紙14が巻かれて円棒状の物品に成形される。これをカッター部16で所定の長さに切断することにより、たばこ煙用フィルタープラグ(以下、プラグという)が得られ、更にこのプラグを図示せぬカッター部にて所定の長さに切断することによりたばこフィルターが製造される。
上述のエアージェット10bは、加圧空気を用いて嵩高な状態に処理されたトウTをトウ供給ロール9からトング12へと安定した状態で移送する機能を有しており、近年のプラグ製造速度の高速化に対応するために不可欠なものとなっている。
このエアージェット10bについては、例えば図5に断面で示すような円錐台形のトウTの入り口を有する筒状トウ導入部18と、同筒状トウ導入部18の先端が僅かに遊嵌されるチューブ部20と、筒状トウ導入部18の先端遊嵌部とチューブ部20の後端部との間に形成される環状の加圧空気噴出し口19aとから概略構成されるものが知られている。前記環状の加圧空気噴出し口19aの後方には、外部に配された図示せぬ加圧空気供給源に接続され、前記噴出し口19aに連通する環状の加圧空気導入室19を備えている。
プラグ製造の際、エアージェット10b内を通るトウTは加圧空気噴出し口19aからエアージェット10b内のチューブ部20に導入される加圧空気の作用によりトング側へと移動する力が与えられ、チューブ部20の出口端からトランペットガイド11内へと送り出される。
プラグ製造時にトウTはトウ供給ロール9に至る時点ではシート状の形態を有しているが、エアージェット10bのトウ導入部18を通過する過程でトウ導入部の内部形状に沿って円棒状に集束される。
トランペットガイド11に送り出されたトウTは、一旦トウTの進行方向に対して径方向に膨張した後、トランペットガイド11の内部形状に沿って再度集束されトングへと移送される。なお、トウTと共にトランペットガイド11へと送り出される加圧空気の大半はこのトランペットガイド11の上流側端部の開放部分24から外部へと排出される。
この際、エアージェット10b内に導入する加圧空気の圧力(流量)が低過ぎるとトウTの移送が不安定な状態となって製造されるプラグのトウ充填量の変動が増大したり、更にはトウ供給ロール9とエアージェット10bとの間でトウTが弛んでプラグの製造が不可能となる恐れがある。
このため均一な品質のプラグを製造するためには、トウTを下流側へと送り出すのに充分な圧力(流量)をもつ加圧空気をエアージェット10b内に供給する必要がある。ただし、加圧空気の圧力(流量)を高く設定しすぎると、加圧空気がトランペットガイド11への入り口側の開放部分24から外部に排出される際にトウ繊維の一部を引き込み、その結果、トウTの円滑な移送が妨げられてトウTの充填量の変動が大きなプラグが製造されるといった問題が生じる。
また、加圧空気がトランペットガイド11にて充分に排出されず、トウTと共にトング12へと流れ込む量が多くなると、トング12と巻取紙ロール15との隙間から加圧空気と共にトウTがはみ出すため、安定した状態でプラグを製造することが困難となる。
このため、トウ充填量の変動が小さいプラグ、即ち品質のばらつきが小さいプラグを安定した状態で製造するためには、エアージェット10b内へと供給する加圧空気の圧力(流量)を必要以上に高く設定することは避けるべきである。
また、上述のトウ供給ロール9からトング12に至るまでのトウTの移送状態はエアージェット10bとトランペットガイド11との各々の構造や位置関係等によっても大きく影響を受けるため、それらについても配慮する必要がある。
例えばトランペットガイド11においては、その表面に複数の開孔部25を設けることによって、加圧空気が開孔部25と上流側の開放部分24の双方から効率的に排出されるようになり、開放部分24から加圧空気が排出するに伴ってトウT繊維が部分的に引き込まれる現象を抑制する効果が得られるため、トランペットガイド11には表面に複数の開孔部25を設けたものを用いることが望ましい。
しかしながら、近年のプラグ製造速度の高速化によってエアージェット10bに導入する加圧空気の圧力(流量)を従来よりも高く設定する必要が生じてきており、それに伴ってトウ供給ロール9からトング12に至るまでのトウTの移送を円滑に行うことが難しくなりつつある。
また、プラグの製造においてプラグ中へのトウの充填量を増加しようとする場合、使用するトウが同じであればトング12へのトウTの供給速度をトング12以降でトウTの外周に巻取紙ロール15を巻き円棒状の物品へと成形する速度に対して速く設定する必要が生じる。これは、単にエアージェット10b内に導入する加圧空気の圧力(流量)を高く設定する必要が生じるだけではなく、プラグ製造時にトランペットガイド11内に存在するトウTの量が多くなると共にトウTが進行方向に対して垂直な方向により大きく膨張するようになることを示す。
その結果、加圧空気を排出する際にトウ繊維が部分的に引き込まれたり、トランペットガイド11内でトウが詰まり気味の状態にて移送されやすくなる。
この課題に対応するための手段の一つとして、例えば特許文献1(実公平1−44079号公報)では、プラグ製造の高速化に対応してトウの移送速度を増加させた場合でも、所定量のトウを安定した状態でプラグ巻上工程に移送するとともに製品プラグの品質の均一化を図り、さらにはトウ移送ジェットを単に2基直列に設置した場合に比して設備コストが低く、据付けや調整が容易な、続く図示せぬプラグ巻上工程(巻管部)へと移送する装置が提案されている。
この特許文献1のフィルタープラグ製造用トウ移送装置は、第1及び第2のトウ移送ジェットと直列的に一体的に連結している。各トウ移送ジェットは、それぞれトウ導入管と、各トウ導入管の出口部外周にそれぞれ外部の圧縮空気供給源に接続され、環状の圧縮空気噴出開口を形成した圧縮空気導入部と、各トウ導入管の下流側端部に連設されたトウ導出管とから構成されている。なお、前記各トウ導出管の下流側端部には、それぞれ網目構造の空気排出管が接続されている。このように第1及び第2のトウ移送ジェットを直列的に連結一体化するとともに、上流側に配された第1のトウ移送ジェットを比較的低圧の圧縮空気で作動する構造を採用し、下流側に配された第2のトウ移送ジェットは、比較的高圧の圧縮空気で作動する構造を採用している。その具体例によれば、第1トウ移送ジェットには空気排出管の編目を比較的低メッシュとするとともに、トウ導入管に約0.5kg/cmの比較的低圧の空気を導入し、第2トウ移送ジェットには空気排出管の編目を比較的高メッシュとするとともに、約2.5kg/cmの比較的高圧の空気を導入して、製品プラグの高品質化を図っている。
実公平1−44079号公報
しかし、この特許文献1に開示された方法では、特に高速でトウ充填量の大きいプラグを製造する場合に、トウの一部が空気排出管の網目部分に部分的に引き込まれたりすることなく、充分に加圧空気を排出した状態にてトングへと円滑に移送することが難しくなる。その結果プラグ中に充填されるトウ充填量の変動を低い水準に維持することが難しくなるといった課題がある。
本発明の目的は、トウ充填量が大きいプラグの製造においてもプラグ中へのトウの充填量の変動を低減し、特にフィルターのろ過性能の指標となる通気抵抗が均一な高品質のたばこフィルターが得られ、既存のプラグ巻上機への設備投資も少なくてすむ経済的にも有利なたばこフィルターの製造装置とその製造方法を提供することにある。
かかる目的は、本発明の基本的構成であるトングとトウ供給ロール間に第1及び第2のエアージェットを有し、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口先端部とトング側の第2エアージェットの加圧空気噴出し口との距離が25mm〜110mmで、前記第1エアージェットのトウ出口先端部の内径が12mm〜15mmであることを特徴とするフィルタープラグ製造装置により達成される。
また前記トングと前記第2エアージェットとの間に、トウの走行を案内する周面に複数の小孔を有するトランペットガイドを設置することが好ましい。
下流側へと移送されるトウは、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ導入部を通過する過程でトウ導入部の内部形状に沿って徐々に集束され、チューブ部を通過してその出口からトング側の第2エアージェットのトウ導入部に向かって送り出される。このときの本発明におけるトウ供給ロール側の第1エアージェットの機能は、トウを円棒状に集束した状態にて次のトング側の第2エアージェットに安定した状態で供給することにある。前記第2エアージェットに向けて送り出されるトウの集束状態は、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部内径によって大きく影響される。
前記第1エアージェットのトウ出口部内径を12mm〜15mmの範囲に設定すると、トウは加圧空気の作用でチューブ部を通過するとき単繊維同士の絡みが促進され、まとまりのあるひも状物となり、トング側の第2エアージェットの導入部に導入されるとき、従来のようにトウ繊維が部分的にその進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、トランペットガイド内でトウの進行方法に対して垂直方向に極端に大きく膨張するという現象を抑制することができる。
このトウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部内径が15mmより大きいと、トウの単繊維間の絡みが弱く、後の工程でトウの進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、大きく膨張しやすくなり、この第1エアージェットのトウ出口部内径が12mmより小さいと、トウがトウ供給ロール側の第1エアージェットを通過する際にトウに加わる抵抗が著しく増大してプラグの製造が不可能となったり、トウをトング側の第2エアージェットに送り出すために必要となる加圧空気の圧力(流量)が増大して、トランペットガイドで加圧空気をトウの円滑な移送を損なわずに外部に排出することが難しくなりやすい。
更に、トウ供給ロール側の第1エアージェットは、そのトウの出口部先端がトング側に配された第2エアージェットの加圧空気噴出し口から25mm〜110mmの距離の範囲内に設置することが望ましい。トウ供給ロール側の第1エアージェットをそのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェットの加圧空気噴出し口から25mmよりも近い位置に配すると、第1エアージェットのトウ出口からトウと共に吹き出す加圧空気の大半がトング側の第2エアージェットの内部を通って、この第2エアージェットに外部から導入される新たな加圧空気と共にトランペットガイド内へと入り、トランペットガイド内でのトウの円滑で安定した移動が妨げられやすくなる。一方、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェットの加圧空気噴出し口から110mmよりも遠くへ離して配されると、トウをトウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部先端からトング側の第2エアージェット内へと安定した状態で長時間送り出すことが難しくなりやすい。
トウ供給ロール側の第1エアージェットにて一旦円棒状に集束されたトウは、トング側の第2エアージェットのトウ導入部へと送り込まれ、更にこの第2エアージェットの加圧空気噴出し口から導入される加圧空気により、前記第2エアージェットのチューブ部の出口からトランペットガイド内へと円滑に送り出される。こうして、トランペットガイド内を通過したトウは均一な繊維密度をもってガニチャー部に導入され、巻き紙により巻き上げられて所定の径に集束されて、均一な充填量の円棒状の物品に成形される。
図1は本発明のプラグ製造工程の典型例を示す図である。 図2は本発明のトング側及びトウ供給ロール側の第1及び第2エアージェットの配列例を示す断面図である。 図3は本発明のトウ供給ロール側の第1エアージェットの構造例を示す断面図である。 図4は一般的なプラグ製造工程の一例を示す図である。 図5は一般的なエアージェットの構造例を示す断面図である。
符号の説明
1 トウベール
2 プラグ巻上機のブームの上端
2a 第1のバンディングジェット
3 第2のバンディングジェット
4 ロール
5 第1ロール
6 第2ロール
7 第3のバンディングジェット
8 可塑剤アプリケーター
9 供給ロール
10,10’ エアージェット
10a (トウ供給ロール側の)第1エアージェット
10b (トング側の)第2エアージェット
11 トランペットガイド
12 トング
13 ガニチャー部
14 巻き紙
15 巻取紙ロール
16 カッター部
18 トウ導入部
19 加圧空気導入室
19a,22 加圧空気噴出し口
20,23 チューブ部
21 トウ導入部
24 開放部分
25 開孔部
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら具体例を挙げて説明する。
本発明のたばこフィルター製造方法は、図1に示すようにトングとトウ供給ロール間に本発明の特徴部である第1及び第2の2個のエアージェットを備えたプラグ巻上機を用いる。このたばこフィルターの製造において、予め捲縮処理され繊維同士が束ねられたトウTは、トウ供給ロール9によって偏平形状となって、まずトウ供給ロール側に設置された第1エアージェット10aへと供給される。トウTはこの第1エアージェット10aで一旦円棒状の形態へと集束された後、トング側の第2エアージェット10bに送りだされる。トング側の第2エアージェット10bにおいてトウTは、その形状を安定化させたのち、トランペットガイド11を経てトング12へと移送されて断面が真円に近い円棒状に成形される。
図1は、本発明の特徴部を構成する、トングとトウ供給ロールとの間に第1及び第2の2個のエアージェットを有するプラグ巻上機を採用した、たばこフィルターの製造工程の概要を示している。本発明におけるたばこプラグ及びそのフィルターの製造にあっても、図4に示す従来法と同様に、予め捲縮処理がなされたセルロースアセテートトウTを、トウベール1より一旦上方に引き出して、第1のバンディングジェット2aを通したのち、プラグ巻上機のブームの上端2を介して第2のバンディングジェット3を通してプラグ巻上機のロール4へと供給される。ロール4に供給されたセルロースアセテートトウTは、その下流側に配された第1ロール5と、この第1ロール5よりも周速度が速くなるよう設定され更に下流側に配された第2ロール6との間で引き伸ばされて、単繊維同士が分離した嵩高な状態とされる。
分離処理されたセルロースアセテートトウTは、第3のバンディングジェット7を通したのち、可塑剤アプリケーター8内で可塑剤が添着された後、トウ供給ロール9からトウ供給ロール側の第1エアージェット10a及びトング側の第2エアージェット10bを通されてから、トランペットガイド11を経てトング12へと供給される。
トング12へと供給されたセルロースアセテートトウTは断面が真円に近い円棒状となり、ガニチャー部13に送り込まれて、同ガニチャー部13で下方に配された巻取紙ロール15から供給される巻き紙14により所定の径に集束されるとともに、その外周に巻き紙14が巻かれた連続した円棒状の物品に成形される。これをカッター部16で所定の長さに切断することにより、たばこ煙用フィルタープラグ(以下、プラグという)が得られ、更にこのプラグを図示せぬカッター部にて所定の長さに切断することによりたばこフィルターが製造される。
図2は本発明の特徴部を構成する第1及び第2エアージェット10a,10bの構造例を示している。同図から理解できるように、トウ供給ロール側の第1エアージェット10a及びトング側の第2エアージェット10bの構造は、図5に示した従来のエアージェット構造と本質的に変わるところがない。特に、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aの下流側に配されるトング側の第2エアージェット10bの構造は、図5に示した従来のエアージェット10bと全く同じ構造を採用している。すなわち、前記トング側の第2エアージェット10bは、円錐台形のトウ導入部18と、同トウ導入部18の先端が僅かに遊嵌される内径が均等であるチューブ部20と、筒状トウ導入部18の先端遊嵌部とチューブ部20の後端部との間に形成される環状の加圧空気噴出し口19aとから概略構成されており、前記環状の加圧空気噴出し口19aの後方には、図示せぬ外部の加圧空気供給源に接続され、前記噴出し口19aに連通する環状の加圧空気導入室19を備えている。
図1において、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aへと供給されたトウTは、加圧空気噴出し口22から導入される加圧空気の作用によりトング側へと移送される。
トング側へと移送されるトウTは、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ導入部21を通過する過程でトウ導入部21の内部形状に沿って徐々に集束され、チューブ部23を通過してその出口からトング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18に向かって送り出される。
本発明におけるトウ供給ロール側の第1エアージェット10aの役割は、トウTを予め円棒状に集束した状態にてトング側の第2エアージェット10bに安定した状態で供給することにあるが、トング側の第2エアージェット10bに送り出されるトウTの集束状態は、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径によって左右される。
また、本発明に係るたばこフィルターの製造方法にあっては、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径が12mm〜15mmでその出口部先端の位置がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから25mm〜110mmの範囲となるように設置することを主要な構成としている。前記トウ出口部内径は必ずしも限定されるものではないが、トウ導入部18の入口径は50mm、チューブ部20の内径は18〜30mmであることが、円滑なトウの移送を確保するためには望ましい。
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径を12mm〜15mmの範囲に設定することによって、トウTは加圧空気の作用でチューブ部23を通過する過程で単繊維同士の絡みが促進されたまとまりのあるひも状物となり、後の工程を通過する際にトウT繊維が部分的にトウTの進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、トランペットガイド11内でトウTの進行方向に対して垂直方向に極端に大きく膨張する現象を抑制することが出来る。
このトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径が15mmより大きいとトウTの単繊維間の絡みが弱く、後のトランペットガイド11内を通過する際にトウ繊維が部分的にトウTの進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、トウTの進行方向に対して垂直な方向に大きく膨張することを抑制する効果が充分に得られない恐れがある。
また、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の内径が12mmより小さいとトウTが第1エアージェット10aを通過する際にトウTに加わる抵抗が著しく増大してプラグの製造が不可能となったり、トウTをトング側の第2エアージェット10bに送り出すために必要となる加圧空気の圧力(流量)が増大して、トランペットガイド11で加圧空気をトウTの円滑な移送を損なわずに外部に排出することが難しくなる。
また、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aは、そのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから25mm〜110mmの範囲となるように設置することが望ましい。
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aをそのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから25mmよりも近い位置に設置するとトウ供給ロール側の第1エアージェット10aの出口からトウTと共に吹き出す加圧空気の大半がトング側の第2エアージェット10bの内部を通って、その第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから導入される加圧空気と共にトランペットガイド11内へと送り出され、トランペットガイド11内でのトウTの円滑な移動が妨げられる恐れがある。
一方、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aをそのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから110mmよりも離れた位置になるように設置すると、トウTをトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部先端からトング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18の中央へと長時間安定した状態で送り出すことが難しくなる恐れがある。
また、既存の巻上機においてトウ供給ロール9からトング12の間に2つのエアージェットを取り付ける場合、トング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aからトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部先端までの距離を大きく取ることによってトウ供給ロール9からトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ導入部21までの距離が短くなると、トウ供給ロール9の時点でシート状の形態であるトウTを短い距離で急激に円棒状に集束する必要が生じるため、その集束が間に合わなかったり、その形態が安定化せず、トウTをトング側の第2エアージェット10bに安定した状態で供給することが難しくなる恐れがあり望ましくない。
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aにて一旦円棒状に集束されたトウTは、トング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18へと送り出され、更にトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから導入される加圧空気の作用により、チューブ部20出口からトランペットガイド11内へと送り出される。そしてトウTは、トランペットガイド11内で一旦トウTの進行方向に対して垂直な方向に膨張した後、再度集束されてトング12へと移送される。
この際、トランペットガイド11内へと送り出されたトウTは、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aを設置せずにトング側の第2エアージェット10bのみを設置した場合と比較して、トウTの進行方向に対して垂直方向に膨張する度合いが小さくなり、また加圧エアーの排出に伴ってトウTが部分的に引き込まれることなく、トランペットガイド11の形状に沿ってスムーズに集束されトング12へと供給される。
なお、トング側の第2エアージェット10bとトング12との間に設置するトランペットガイド11は、トング側の第2エアージェット10bに固定して一体化した状態で使用するものであっても、同第2エアージェット10bとは別にプラグ巻上機に固定して使用するものであってもよいが、トランペットガイド11内から加圧空気を効率的に排出できるようにするために表面に複数の開口(小孔)25を施したものであることが望ましい。
本発明はトウTとしてトウベールの形態で用いられる既存のセルロースアセテートやポリオレフィン等のトウ、特に好ましくはセルロースアセテートトウからのたばこフィルターの製造に好適なものであり、本発明におけるトウの充填量の変動を低い水準に維持する手段が既存のプラグ巻上機へ容易に適用できるので設備投資が少なく、また高品質のたばこフィルターを経済的にも有利に製造することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、たばこフィルターは、フィルタープラグを切断したものであり、両者の性能には基本的な違いが全くないので、本実施例をプラグの製造例で説明する。
なお、以下の実施例におけるプラグ重量の評価は、製造されたプラグを300本サンプリングし、その平均、標準偏差、CV値を求めた。CV値が小さいほど、トウTの充填量の変動が小さくなる。
また、プラグの通気抵抗は、コレスタ法に準拠してプラグ300本について測定し、その平均、標準偏差、CV値を求めた。CV値が小さいほど、通気抵抗の変動が小さくなる。
(実施例1)
プラグ巻上機、KDF−2/AF−2(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単繊維繊度3.3(dtex)、総繊度38,885(dtex)のセルロースアセテートトウTを巻上速度400m/min.で円周24.3(mm)、長さ120(mm)、セルロースアセテートトウTの充填量が0.66(g/rod)、0.76(g/rod)となるようにプラグの製造を実施した。
本実施例1では、プラグ巻上機には、図1及び図2に示すようにトウ供給ロール9とトング12との間にトウ供給ロール側の第1エアージェット10aとトング側の第2エアージェット10bの2つのエアージェットを配置している。前記第1エアージェット10aは、トング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aからトウ出口部の先端部が45mmの位置となるように配されている。第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部内径を12mmとした。トング側の第2エアージェット10bのトウ出口側に表面に小孔の無いトランペットガイド11を設置した。
プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表1に示した。
(比較例1)
トウ供給ロール側に第1エアージェット10aを取り付けないこと以外は、実施例1と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表1に示した。
Figure 2005009151
(実施例2)
トング側の第2エアージェット10bの下流側に周面に複数の小孔が開けられたトランペットガイド11を設置したことを除いて実施例1と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表2に記載した。
(比較例2)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aを取り付けないことを除いて実施例2と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表2に示した。
(比較例3)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部内径を20mmとしたこと以外は実施例2と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表2に示した。
(比較例4)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部内径を10mmとしたこと以外は実施例2と同じ条件にてプラグの製造を試みたが、トウ供給ロール側のエアージェットを通過する際にトウTに加わる抵抗が著しく増大し、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aとトウ供給ロール9との間でトウTが弛みプラグを製造することが出来なかった。
Figure 2005009151
(実施例3)
プラグ巻上機、KDF−2/AF−2(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単繊維繊度3.3(dtex)、総繊度38,885(dtex)のセルロースアセテートトウを巻上速度400m/min.で円周24.3(mm)、長さ120(mm)、セルロースアセテートトウの充填量が0.76(g/rod)となるようにプラグの製造を実施した。
この際、図4および図5に示すようにトウ供給ロール9とトング12との間に、供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端とトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aとの間の距離を45mmとし、前記トウ出口部の先端部内径を15mmとした。また第2エアージェット10bの下流側には周面に複数の小孔を開けたトランペットガイド11を設置した。
製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表3に示した。
(実施例4)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を25mmとし、前記トウ出口部の先端部内径を12mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表3に示した。
(実施例5)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部を12mmとし、第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を110mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表3に示した。
(比較例5)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を10mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を試みたが、加圧空気がトランペットガイド11にて充分に排出されず、トング12へと流れ込む量が多くなりトング12と巻取紙ロール15との隙間から加圧空気と共にトウTがはみ出してプラグを安定して製造することが困難であった。
(比較例6)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を150mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を試みたが、トウTを第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18の中央へと安定した状態で送り出すことが難しく、プラグを製造することが困難であった。
Figure 2005009151
(実施例6)
プラグ巻上機、KDF−3/AF−3(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単繊維繊度3.3(dtex)、総繊度38,885(dtex)のセルロースアセテートトウを巻上速度600m/min.で円周24.3(mm)、長さ120(mm)、セルロースアセテートトウの充填量が0.56(g/rod)、0.66(g/rod)、0.76(g/rod)となるようにプラグの製造を実施した。
この際、図4及び図5に示すようにトウT供給ロール9とトング12の間に、トング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aとトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部先端との距離を45mmとした。前記トウ出口部の先端内径は12mmであり、トング側の第2エアージェット10bの下流側に配されたトランペットガイド11は周面に複数の小孔を有している。
製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表4に示した。
(比較例7)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aを取り付けないこと以外は実施例6と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表4に示した。
Figure 2005009151
表1〜4に示した結果から、本発明のプラグ製造方法を採用することにより、プラグの製造速度が高速で且つトウの充填量が大きいプラグを製造する場合においても、プラグ重量、即ちプラグ中へのトウTの充填量の変動を小さく抑えることが可能となり、その結果プラグの通気抵抗の変動が小さく均一な品質のプラグを製造できることが理解できる。
本発明は、たばこフィルターのフィルタープラグ製造装置とたばこフィルター製造方法に関し、特にフィルターのろ過性能の指標となる通気抵抗が均一な高品質のたばこフィルターのフィルタープラグ製造装置とそのフィルター製造方法に関する。
たばこフィルターは、セルロースアセテートやポリオレフィン等の捲縮トウ、或いは紙やパルプをシート状としたものを素材として構成されたものが提案され、また実用化されているが、一般的にはセルロースアセテートトウからなるたばこフィルターが、より香喫味に優れることから好まれ、殆どのたばこ商品に使用されている。
セルロースアセテートトウを用いるたばこフィルターの製造には、図4に示すようなプラグ巻上機が一般に用いられる。
また、セルロースアセテートトウは、通常トウベールと呼ばれるセルロースアセテートトウを積層し、圧縮梱包した形態にてプラグ巻上機に供給されるのが一般的である。
たばこフィルターの製造に際しては、図4に示すように、セルロースアセテートトウTは、トウベール1より一旦上方に引き出され、第1のバンディングジェット2aを通されたのち、プラグ巻上機のブームの上端2を介して第2のバンディングジェット3を通ってプラグ巻上機のロール4へと供給される。ロール4へ供給されたセルロースアセテートトウTは、真円断面に成形するトング側に配された第1ロール5とこの第1ロール5よりも周速度が速くなるよう設定した更にトング側に近い第2ロール6との間で引き伸ばされて、単繊維同士が分離した嵩高な状態に処理される。
分離処理されたセルロースアセテートトウTは、第3のバンディングジェット7を通ったのち、可塑剤アプリケーター8内で可塑剤が添着された後、トウ供給ロール9からエアージェット10b、トランペットガイド11を経てトング12へと供給される。
トング12へと供給されたセルロースアセテートトウTは、ガニチャー部13に送り込まれ、同ガニチャー部13で下方に配された巻取紙ロール15から供給される巻き紙14により所定の径に集束されると同時に、その外周に巻き紙14が巻かれて円棒状の物品に成形される。これをカッター部16で所定の長さに切断することにより、たばこ煙用フィルタープラグ(以下、プラグという)が得られ、更にこのプラグを図示せぬカッター部にて所定の長さに切断することによりたばこフィルターが製造される。
上述のエアージェット10bは、加圧空気を用いて嵩高な状態に処理されたトウTをトウ供給ロール9からトング12へと安定した状態で移送する機能を有しており、近年のプラグ製造速度の高速化に対応するために不可欠なものとなっている。
このエアージェット10bについては、例えば図5に断面で示すような円錐台形のトウTの入り口を有する筒状トウ導入部18と、同筒状トウ導入部18の先端が僅かに遊嵌されるチューブ部20と、筒状トウ導入部18の先端遊嵌部とチューブ部20の後端部との間に形成される環状の加圧空気噴出し口19aとから概略構成されるものが知られている。前記環状の加圧空気噴出し口19aの後方には、外部に配された図示せぬ加圧空気供給源に接続され、前記噴出し口19aに連通する環状の加圧空気導入室19を備えている。
プラグ製造の際、エアージェット10b内を通るトウTは加圧空気噴出し口19aからエアージェット10b内のチューブ部20に導入される加圧空気の作用によりトング側へと移動する力が与えられ、チューブ部20の出口端からトランペットガイド11内へと送り出される。
プラグ製造時にトウTはトウ供給ロール9に至る時点ではシート状の形態を有しているが、エアージェット10bのトウ導入部18を通過する過程でトウ導入部の内部形状に沿って円棒状に集束される。
トランペットガイド11に送り出されたトウTは、一旦トウTの進行方向に対して径方向に膨張した後、トランペットガイド11の内部形状に沿って再度集束されトングへと移送される。なお、トウTと共にトランペットガイド11へと送り出される加圧空気の大半はこのトランペットガイド11の上流側端部の開放部分24から外部へと排出される。
この際、エアージェット10b内に導入する加圧空気の圧力(流量)が低過ぎるとトウTの移送が不安定な状態となって製造されるプラグのトウ充填量の変動が増大したり、更にはトウ供給ロール9とエアージェット10bとの間でトウTが弛んでプラグの製造が不可能となる恐れがある。
このため均一な品質のプラグを製造するためには、トウTを下流側へと送り出すのに充分な圧力(流量)をもつ加圧空気をエアージェット10b内に供給する必要がある。ただし、加圧空気の圧力(流量)を高く設定しすぎると、加圧空気がトランペットガイド11への入り口側の開放部分24から外部に排出される際にトウ繊維の一部を引き込み、その結果、トウTの円滑な移送が妨げられてトウTの充填量の変動が大きなプラグが製造されるといった問題が生じる。
また、加圧空気がトランペットガイド11にて充分に排出されず、トウTと共にトング12へと流れ込む量が多くなると、トング12と巻取紙ロール15との隙間から加圧空気と共にトウTがはみ出すため、安定した状態でプラグを製造することが困難となる。
このため、トウ充填量の変動が小さいプラグ、即ち品質のばらつきが小さいプラグを安定した状態で製造するためには、エアージェット10b内へと供給する加圧空気の圧力(流量)を必要以上に高く設定することは避けるべきである。
また、上述のトウ供給ロール9からトング12に至るまでのトウTの移送状態はエアージェット10bとトランペットガイド11との各々の構造や位置関係等によっても大きく影響を受けるため、それらについても配慮する必要がある。
例えばトランペットガイド11においては、その表面に複数の開孔部25を設けることによって、加圧空気が開孔部25と上流側の開放部分24の双方から効率的に排出されるようになり、開放部分24から加圧空気が排出するに伴ってトウT繊維が部分的に引き込まれる現象を抑制する効果が得られるため、トランペットガイド11には表面に複数の開孔部25を設けたものを用いることが望ましい。
しかしながら、近年のプラグ製造速度の高速化によってエアージェット10bに導入する加圧空気の圧力(流量)を従来よりも高く設定する必要が生じてきており、それに伴ってトウ供給ロール9からトング12に至るまでのトウTの移送を円滑に行うことが難しくなりつつある。
また、プラグの製造においてプラグ中へのトウの充填量を増加しようとする場合、使用するトウが同じであればトング12へのトウTの供給速度をトング12以降でトウTの外周に巻取紙ロール15を巻き円棒状の物品へと成形する速度に対して速く設定する必要が生じる。これは、単にエアージェット10b内に導入する加圧空気の圧力(流量)を高く設定する必要が生じるだけではなく、プラグ製造時にトランペットガイド11内に存在するトウTの量が多くなると共にトウTが進行方向に対して垂直な方向により大きく膨張するようになることを示す。
その結果、加圧空気を排出する際にトウ繊維が部分的に引き込まれたり、トランペットガイド11内でトウが詰まり気味の状態にて移送されやすくなる。
この課題に対応するための手段の一つとして、例えば特許文献1(実公平1−44079号公報)では、プラグ製造の高速化に対応してトウの移送速度を増加させた場合でも、所定量のトウを安定した状態でプラグ巻上工程に移送するとともに製品プラグの品質の均一化を図り、さらにはトウ移送ジェットを単に2基直列に設置した場合に比して設備コストが低く、据付けや調整が容易な、続く図示せぬプラグ巻上工程(巻管部)へと移送する装置が提案されている。
この特許文献1のフィルタープラグ製造用トウ移送装置は、第1及び第2のトウ移送ジェットと直列的に一体的に連結している。各トウ移送ジェットは、それぞれトウ導入管と、各トウ導入管の出口部外周にそれぞれ外部の圧縮空気供給源に接続され、環状の圧縮空気噴出開口を形成した圧縮空気導入部と、各トウ導入管の下流側端部に連設されたトウ導出管とから構成されている。なお、前記各トウ導出管の下流側端部には、それぞれ網目構造の空気排出管が接続されている。このように第1及び第2のトウ移送ジェットを直列的に連結一体化するとともに、上流側に配された第1のトウ移送ジェットを比較的低圧の圧縮空気で作動する構造を採用し、下流側に配された第2のトウ移送ジェットは、比較的高圧の圧縮空気で作動する構造を採用している。その具体例によれば、第1トウ移送ジェットには空気排出管の編目を比較的低メッシュとするとともに、トウ導入管に約0.5kg/cm2 の比較的低圧の空気を導入し、第2トウ移送ジェットには空気排出管の編目を比較的高メッシュとするとともに、約2.5kg/cm2 の比較的高圧の空気を導入して、製品プラグの高品質化を図っている。
実公平1−44079号公報
しかし、この特許文献1に開示された方法では、特に高速でトウ充填量の大きいプラグを製造する場合に、トウの一部が空気排出管の網目部分に部分的に引き込まれたりすることなく、充分に加圧空気を排出した状態にてトングへと円滑に移送することが難しくなる。その結果プラグ中に充填されるトウ充填量の変動を低い水準に維持することが難しくなるといった課題がある。
本発明の目的は、トウ充填量が大きいプラグの製造においてもプラグ中へのトウの充填量の変動を低減し、特にフィルターのろ過性能の指標となる通気抵抗が均一な高品質のたばこフィルターが得られ、既存のプラグ巻上機への設備投資も少なくてすむ経済的にも有利なたばこフィルターの製造装置とその製造方法を提供することにある。
かかる目的は、本発明の基本的構成であるトングとトウ供給ロール間に第1及び第2のエアージェットを有し、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口先端部とトング側の第2エアージェットの加圧空気噴出し口との距離が25mm〜110mmで、前記第1エアージェットのトウ出口先端部の内径が12mm〜15mmであることを特徴とするフィルタープラグ製造装置により達成される。
また前記トングと前記第2エアージェットとの間に、トウの走行を案内する周面に複数の小孔を有するトランペットガイドを設置することが好ましい。
下流側へと移送されるトウは、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ導入部を通過する過程でトウ導入部の内部形状に沿って徐々に集束され、チューブ部を通過してその出口からトング側の第2エアージェットのトウ導入部に向かって送り出される。このときの本発明におけるトウ供給ロール側の第1エアージェットの機能は、トウを円棒状に集束した状態にて次のトング側の第2エアージェットに安定した状態で供給することにある。前記第2エアージェットに向けて送り出されるトウの集束状態は、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部内径によって大きく影響される。
前記第1エアージェットのトウ出口部内径を12mm〜15mmの範囲に設定すると、トウは加圧空気の作用でチューブ部を通過するとき単繊維同士の絡みが促進され、まとまりのあるひも状物となり、トング側の第2エアージェットの導入部に導入されるとき、従来のようにトウ繊維が部分的にその進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、トランペットガイド内でトウの進行方法に対して垂直方向に極端に大きく膨張するという現象を抑制することができる。
このトウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部内径が15mmより大きいと、トウの単繊維間の絡みが弱く、後の工程でトウの進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、大きく膨張しやすくなり、この第1エアージェットのトウ出口部内径が12mmより小さいと、トウがトウ供給ロール側の第1エアージェットを通過する際にトウに加わる抵抗が著しく増大してプラグの製造が不可能となったり、トウをトング側の第2エアージェットに送り出すために必要となる加圧空気の圧力(流量)が増大して、トランペットガイドで加圧空気をトウの円滑な移送を損なわずに外部に排出することが難しくなりやすい。
更に、トウ供給ロール側の第1エアージェットは、そのトウの出口部先端がトング側に配された第2エアージェットの加圧空気噴出し口から25mm〜110mmの距離の範囲内に設置することが望ましい。トウ供給ロール側の第1エアージェットをそのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェットの加圧空気噴出し口から25mmよりも近い位置に配すると、第1エアージェットのトウ出口からトウと共に吹き出す加圧空気の大半がトング側の第2エアージェットの内部を通って、この第2エアージェットに外部から導入される新たな加圧空気と共にトランペットガイド内へと入り、トランペットガイド内でのトウの円滑で安定した移動が妨げられやすくなる。一方、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェットの加圧空気噴出し口から110mmよりも遠くへ離して配されると、トウをトウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口部先端からトング側の第2エアージェット内へと安定した状態で長時間送り出すことが難しくなりやすい。
トウ供給ロール側の第1エアージェットにて一旦円棒状に集束されたトウは、トング側の第2エアージェットのトウ導入部へと送り込まれ、更にこの第2エアージェットの加圧空気噴出し口から導入される加圧空気により、前記第2エアージェットのチューブ部の出口からトランペットガイド内へと円滑に送り出される。こうして、トランペットガイド内を通過したトウはトングを介して均一な繊維密度をもって真円に近い円棒状となり、ガニチャー部に導入され、巻き紙により巻き上げられて所定の径に集束されて、均一な充填量の円棒状の物品に成形される。
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら具体例を挙げて説明する。
本発明のたばこフィルター製造方法は、図1に示すようにトングとトウ供給ロール間に本発明の特徴部である第1及び第2の2個のエアージェットを備えたプラグ巻上機を用いる。このたばこフィルターの製造において、予め捲縮処理され繊維同士が束ねられたトウTは、トウ供給ロール9によって偏平形状となって、まずトウ供給ロール側に設置された第1エアージェット10aへと供給される。トウTはこの第1エアージェット10aで一旦円棒状の形態へと集束された後、トング側の第2エアージェット10bに送りだされる。トング側の第2エアージェット10bにおいてトウTは、その形状を安定化させたのち、トランペットガイド11を経てトング12へと移送されて断面が真円に近い円棒状に成形される。
図1は、本発明の特徴部を構成する、トングとトウ供給ロールとの間に第1及び第2の2個のエアージェットを有するプラグ巻上機を採用した、たばこフィルターの製造工程の概要を示している。本発明におけるたばこプラグ及びそのフィルターの製造にあっても、図4に示す従来法と同様に、予め捲縮処理がなされたセルロースアセテートトウTを、トウベール1より一旦上方に引き出して、第1のバンディングジェット2aを通したのち、プラグ巻上機のブームの上端2を介して第2のバンディングジェット3を通してプラグ巻上機のロール4へと供給される。ロール4に供給されたセルロースアセテートトウTは、その下流側に配された第1ロール5と、この第1ロール5よりも周速度が速くなるよう設定され更に下流側に配された第2ロール6との間で引き伸ばされて、単繊維同士が分離した嵩高な状態とされる。
分離処理されたセルロースアセテートトウTは、第3のバンディングジェット7を通したのち、可塑剤アプリケーター8内で可塑剤が添着された後、トウ供給ロール9からトウ供給ロール側の第1エアージェット10a及びトング側の第2エアージェット10bを通されてから、トランペットガイド11を経てトング12へと供給される。
トング12へと供給されたセルロースアセテートトウTは断面が真円に近い円棒状となり、ガニチャー部13に送り込まれて、同ガニチャー部13で下方に配された巻取紙ロール15から供給される巻き紙14により所定の径に集束されるとともに、その外周に巻き紙14が巻かれた連続した円棒状の物品に成形される。これをカッター部16で所定の長さに切断することにより、たばこ煙用フィルタープラグ(以下、プラグという)が得られ、更にこのプラグを図示せぬカッター部にて所定の長さに切断することによりたばこフィルターが製造される。
図2は本発明の特徴部を構成する第1及び第2エアージェット10a,10bの構造例を示している。同図から理解できるように、トウ供給ロール側の第1エアージェット10a及びトング側の第2エアージェット10bの構造は、図5に示した従来のエアージェット構造と本質的に変わるところがない。特に、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aの下流側に配されるトング側の第2エアージェット10bの構造は、図5に示した従来のエアージェット10bと全く同じ構造を採用している。すなわち、前記トング側の第2エアージェット10bは、円錐台形のトウ導入部18と、同トウ導入部18の先端が僅かに遊嵌される内径が均等であるチューブ部20と、筒状トウ導入部18の先端遊嵌部とチューブ部20の後端部との間に形成される環状の加圧空気噴出し口19aとから概略構成されており、前記環状の加圧空気噴出し口19aの後方には、図示せぬ外部の加圧空気供給源に接続され、前記噴出し口19aに連通する環状の加圧空気導入室19を備えている。
図1において、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aへと供給されたトウTは、加圧空気噴出し口22から導入される加圧空気の作用によりトング側へと移送される。
トング側へと移送されるトウTは、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ導入部21を通過する過程でトウ導入部21の内部形状に沿って徐々に集束され、チューブ部23を通過してその出口からトング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18に向かって送り出される。
本発明におけるトウ供給ロール側の第1エアージェット10aの役割は、トウTを予め円棒状に集束した状態にてトング側の第2エアージェット10bに安定した状態で供給することにあるが、トング側の第2エアージェット10bに送り出されるトウTの集束状態は、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径によって左右される。
また、本発明に係るたばこフィルターの製造方法にあっては、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径が12mm〜15mmでその出口部先端の位置がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから25mm〜110mmの範囲となるように設置することを主要な構成としている。前記トウ出口部内径は必ずしも限定されるものではないが、トウ導入部18の入口径は50mm、チューブ部20の内径は18〜30mmであることが、円滑なトウの移送を確保するためには望ましい。
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径を12mm〜15mmの範囲に設定することによって、トウTは加圧空気の作用でチューブ部23を通過する過程で単繊維同士の絡みが促進されたまとまりのあるひも状物となり、後の工程を通過する際にトウT繊維が部分的にトウTの進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、トランペットガイド11内でトウTの進行方向に対して垂直方向に極端に大きく膨張する現象を抑制することが出来る。
このトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部内径が15mmより大きいとトウTの単繊維間の絡みが弱く、後のトランペットガイド11内を通過する際にトウ繊維が部分的にトウTの進行方向とは異なる方向に引き込まれたり、トウTの進行方向に対して垂直な方向に大きく膨張することを抑制する効果が充分に得られない恐れがある。
また、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の内径が12mmより小さいとトウTが第1エアージェット10aを通過する際にトウTに加わる抵抗が著しく増大してプラグの製造が不可能となったり、トウTをトング側の第2エアージェット10bに送り出すために必要となる加圧空気の圧力(流量)が増大して、トランペットガイド11で加圧空気をトウTの円滑な移送を損なわずに外部に排出することが難しくなる。
また、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aは、そのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから25mm〜110mmの範囲となるように設置することが望ましい。
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aをそのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから25mmよりも近い位置に設置するとトウ供給ロール側の第1エアージェット10aの出口からトウTと共に吹き出す加圧空気の大半がトング側の第2エアージェット10bの内部を通って、その第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから導入される加圧空気と共にトランペットガイド11内へと送り出され、トランペットガイド11内でのトウTの円滑な移動が妨げられる恐れがある。
一方、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aをそのトウ出口部先端がトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから110mmよりも離れた位置になるように設置すると、トウTをトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部先端からトング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18の中央へと長時間安定した状態で送り出すことが難しくなる恐れがある。
また、既存の巻上機においてトウ供給ロール9からトング12の間に2つのエアージェットを取り付ける場合、トング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aからトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部先端までの距離を大きく取ることによってトウ供給ロール9からトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ導入部21までの距離が短くなると、トウ供給ロール9の時点でシート状の形態であるトウTを短い距離で急激に円棒状に集束する必要が生じるため、その集束が間に合わなかったり、その形態が安定化せず、トウTをトング側の第2エアージェット10bに安定した状態で供給することが難しくなる恐れがあり望ましくない。
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aにて一旦円棒状に集束されたトウTは、トング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18へと送り出され、更にトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aから導入される加圧空気の作用により、チューブ部20出口からトランペットガイド11内へと送り出される。そしてトウTは、トランペットガイド11内で一旦トウTの進行方向に対して垂直な方向に膨張した後、再度集束されてトング12へと移送される。
この際、トランペットガイド11内へと送り出されたトウTは、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aを設置せずにトング側の第2エアージェット10bのみを設置した場合と比較して、トウTの進行方向に対して垂直方向に膨張する度合いが小さくなり、また加圧エアーの排出に伴ってトウTが部分的に引き込まれることなく、トランペットガイド11の形状に沿ってスムーズに集束されトング12へと供給される。
なお、トング側の第2エアージェット10bとトング12との間に設置するトランペットガイド11は、トング側の第2エアージェット10bに固定して一体化した状態で使用するものであっても、同第2エアージェット10bとは別にプラグ巻上機に固定して使用するものであってもよいが、トランペットガイド11内から加圧空気を効率的に排出できるようにするために表面に複数の開口(小孔)25を施したものであることが望ましい。
本発明はトウTとしてトウベールの形態で用いられる既存のセルロースアセテートやポリオレフィン等のトウ、特に好ましくはセルロースアセテートトウからのたばこフィルターの製造に好適なものであり、本発明におけるトウの充填量の変動を低い水準に維持する手段が既存のプラグ巻上機へ容易に適用できるので設備投資が少なく、また高品質のたばこフィルターを経済的にも有利に製造することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、たばこフィルターは、フィルタープラグを切断したものであり、両者の性能には基本的な違いが全くないので、本実施例をプラグの製造例で説明する。
なお、以下の実施例におけるプラグ重量の評価は、製造されたプラグを300本サンプリングし、その平均、標準偏差、CV値を求めた。CV値が小さいほど、トウTの充填量の変動が小さくなる。
また、プラグの通気抵抗は、コレスタ法に準拠してプラグ300本について測定し、その平均、標準偏差、CV値を求めた。CV値が小さいほど、通気抵抗の変動が小さくなる。
(実施例1)
プラグ巻上機、KDF−2/AF−2(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単繊維繊度3.3(dtex)、総繊度38,885(dtex)のセルロースアセテートトウTを巻上速度400m/min.で円周24.3(mm)、長さ120(mm)、セルロースアセテートトウTの充填量が0.66(g/rod)、0.76(g/rod)となるようにプラグの製造を実施した。
本実施例1では、プラグ巻上機には、図1及び図2に示すようにトウ供給ロール9とトング12との間にトウ供給ロール側の第1エアージェット10aとトング側の第2エアージェット10bの2つのエアージェットを配置している。前記第1エアージェット10aは、トング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aからトウ出口部の先端部が45mmの位置となるように配されている。第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部内径を12mmとした。トング側の第2エアージェット10bのトウ出口側に表面に小孔の無いトランペットガイド11を設置した。
プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表1に示した。
(比較例1)
トウ供給ロール側に第1エアージェット10aを取り付けないこと以外は、実施例1と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表1に示した。
Figure 2005009151
(実施例2)
トング側の第2エアージェット10bの下流側に周面に複数の小孔が開けられたトランペットガイド11を設置したことを除いて実施例1と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表2に記載した。
(比較例2)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aを取り付けないことを除いて実施例2と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表2に示した。
(比較例3)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部内径を20mmとしたこと以外は実施例2と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表2に示した。
(比較例4)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部内径を10mmとしたこと以外は実施例2と同じ条件にてプラグの製造を試みたが、トウ供給ロール側のエアージェットを通過する際にトウTに加わる抵抗が著しく増大し、トウ供給ロール側の第1エアージェット10aとトウ供給ロール9との間でトウTが弛みプラグを製造することが出来なかった。
Figure 2005009151
(実施例3)
プラグ巻上機、KDF−2/AF−2(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単繊維繊度3.3(dtex)、総繊度38,885(dtex)のセルロースアセテートトウを巻上速度400m/min.で円周24.3(mm)、長さ120(mm)、セルロースアセテートトウの充填量が0.76(g/rod)となるようにプラグの製造を実施した。
この際、図4および図5に示すようにトウ供給ロール9とトング12との間に、供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端とトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aとの間の距離を45mmとし、前記トウ出口部の先端部内径を15mmとした。また第2エアージェット10bの下流側には周面に複数の小孔を開けたトランペットガイド11を設置した。
製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表3に示した。
(実施例4)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を25mmとし、前記トウ出口部の先端部内径を12mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表3に示した。
(実施例5)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端部を12mmとし、第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を110mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表3に示した。
(比較例5)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を10mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を試みたが、加圧空気がトランペットガイド11にて充分に排出されず、トング12へと流れ込む量が多くなりトング12と巻取紙ロール15との隙間から加圧空気と共にトウTがはみ出してプラグを安定して製造することが困難であった。
(比較例6)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aまでの距離を150mmとした以外は実施例3と同じ条件にてプラグの製造を試みたが、トウTを第1エアージェット10aのトウ出口部の先端からトング側の第2エアージェット10bのトウ導入部18の中央へと安定した状態で送り出すことが難しく、プラグを製造することが困難であった。
Figure 2005009151
(実施例6)
プラグ巻上機、KDF−3/AF−3(ドイツ、ハウニ社製)を用いて、単繊維繊度3.3(dtex)、総繊度38,885(dtex)のセルロースアセテートトウを巻上速度600m/min.で円周24.3(mm)、長さ120(mm)、セルロースアセテートトウの充填量が0.56(g/rod)、0.66(g/rod)、0.76(g/rod)となるようにプラグの製造を実施した。
この際、図4及び図5に示すようにトウT供給ロール9とトング12の間に、トング側の第2エアージェット10bの加圧空気噴出し口19aとトウ供給ロール側の第1エアージェット10aのトウ出口部先端との距離を45mmとした。前記トウ出口部の先端内径は12mmであり、トング側の第2エアージェット10bの下流側に配されたトランペットガイド11は周面に複数の小孔を有している。
製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表4に示した。
(比較例7)
トウ供給ロール側の第1エアージェット10aを取り付けないこと以外は実施例6と同じ条件にてプラグの製造を実施した。
その際、製造されたプラグを間隔をおいて計300本サンプリングし、プラグの重量と通気抵抗を評価した結果を表4に示した。
Figure 2005009151
表1〜4に示した結果から、本発明のプラグ製造方法を採用することにより、プラグの製造速度が高速で且つトウの充填量が大きいプラグを製造する場合においても、プラグ重量、即ちプラグ中へのトウTの充填量の変動を小さく抑えることが可能となり、その結果プラグの通気抵抗の変動が小さく均一な品質のプラグを製造できることが理解できる。
図1は本発明のプラグ製造工程の典型例を示す図である。 図2は本発明のトング側及びトウ供給ロール側の第1及び第2エアージェットの配列例を示す断面図である。 図3は本発明のトウ供給ロール側の第1エアージェットの構造例を示す断面図である。 図4は一般的なプラグ製造工程の一例を示す図である。 図5は一般的なエアージェットの構造例を示す断面図である。
符号の説明
1 トウベール
2 プラグ巻上機のブームの上端
2a 第1のバンディングジェット
3 第2のバンディングジェット
4 ロール
5 第1ロール
6 第2ロール
7 第3のバンディングジェット
8 可塑剤アプリケーター
9 供給ロール
10a (トウ供給ロール側の第1)エアージェット
10b (トング側の第2)エアージェット
11 トランペットガイド
12 トング
13 ガニチャー部
14 巻き紙
15 巻取紙ロール
16 カッター部
18 トウ導入部
19 加圧空気導入室
19a,22 加圧空気噴出し口
20,23 チューブ部
21 トウ導入部
24 開放部分
25 開孔部

Claims (3)

  1. トングとトウ供給ロールとの間に第1及び第2の2個のエアージェットを有し、トウ供給ロール側の第1エアージェットのトウ出口先端部とトング側の第2エアージェットの加圧空気噴出し口との距離が25mm〜110mmで、前記第1エアージェットのトウ出口先端部の内径が12mm〜15mmであることを特徴とするフィルタープラグ製造装置。
  2. 前記トングと前記第2エアージェットとの間に、周面に複数の小孔を有するトランペットガイドが設置されてなる請求の範囲第1項記載のフィルタープラグ製造装置。
  3. 請求の範囲第1項又は第2項に記載のフィルタープラグ製造装置を用いたたばこフィルターの製造方法。
JP2005511976A 2003-07-25 2004-05-24 たばこフィルターのプラグ製造装置とそのフィルター製造方法 Expired - Fee Related JP4125321B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003280346 2003-07-25
JP2003280346 2003-07-25
PCT/JP2004/007080 WO2005009151A1 (ja) 2003-07-25 2004-05-24 たばこフィルターのプラグ製造装置とそのフィルター製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2005009151A1 true JPWO2005009151A1 (ja) 2007-08-23
JP4125321B2 JP4125321B2 (ja) 2008-07-30

Family

ID=34100860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005511976A Expired - Fee Related JP4125321B2 (ja) 2003-07-25 2004-05-24 たばこフィルターのプラグ製造装置とそのフィルター製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP4125321B2 (ja)
KR (1) KR100714525B1 (ja)
CN (1) CN1826061B (ja)
TW (1) TW200509816A (ja)
WO (1) WO2005009151A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006001643A1 (de) * 2006-01-12 2007-07-26 Rhodia Acetow Gmbh Umlenkvorrichtung, Maschine umfassend eine derartige Umlenkvorrichtung und Verfahren zum Fördern und Umlenken wenigstens eines Filtertowstranges
DE102008003368A1 (de) * 2008-01-08 2009-07-09 Hauni Maschinenbau Aktiengesellschaft Vorrichtung zum Transport eines Filtertows
US8967155B2 (en) 2011-11-03 2015-03-03 Celanese Acetate Llc Products of high denier per filament and low total denier tow bands
CN103750557B (zh) * 2011-12-31 2015-03-25 贵州中烟工业有限责任公司 滤棒吸阻的调校方法
CN103783665B (zh) * 2014-03-01 2015-09-23 南通烟滤嘴有限责任公司 两级风力捕丝器
JP6360562B2 (ja) * 2014-11-28 2018-07-18 株式会社ダイセル トウバンドの捲縮検査方法、トウバンドの製造方法、トウバンド捲縮検査装置、及びトウバンド製造装置
CN106723339B (zh) * 2016-12-27 2020-05-26 南通烟滤嘴有限责任公司 滤棒的香线施加装置
EP3613298A1 (en) 2018-08-21 2020-02-26 Philip Morris Products S.A. Compression channel and method of compressing a body of material

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63151794U (ja) * 1987-03-26 1988-10-05
JPH067143A (ja) * 1992-06-24 1994-01-18 Japan Tobacco Inc タバコフィルタ製造機のフィルタ搬送装置
JP2001321147A (ja) * 2000-05-19 2001-11-20 Mitsubishi Rayon Co Ltd エアージェット

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63151794A (ja) * 1986-12-12 1988-06-24 大豊建設株式会社 シ−ルド機の地中接合方法およびそのシ−ルド機
US5282779A (en) * 1991-12-09 1994-02-01 Mitsubishi Rayon Company Ltd. Air jet for producing filter plug for cigarette

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63151794U (ja) * 1987-03-26 1988-10-05
JPH0144079Y2 (ja) * 1987-03-26 1989-12-20
JPH067143A (ja) * 1992-06-24 1994-01-18 Japan Tobacco Inc タバコフィルタ製造機のフィルタ搬送装置
JP2001321147A (ja) * 2000-05-19 2001-11-20 Mitsubishi Rayon Co Ltd エアージェット

Also Published As

Publication number Publication date
CN1826061A (zh) 2006-08-30
CN1826061B (zh) 2011-07-13
WO2005009151A1 (ja) 2005-02-03
JP4125321B2 (ja) 2008-07-30
KR100714525B1 (ko) 2007-05-07
KR20060032207A (ko) 2006-04-14
TW200509816A (en) 2005-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6753967B2 (ja) タバコ煙フィルタ
EP2692249B1 (en) Filter manufacturing device, filter manufacturing method using same, and hollow filter
US4522616A (en) Method and apparatus for forming cigarette filter rods
JP5877570B2 (ja) フィルタシガレット製造方法並びにフィルタ及びフィルタシガレット
US5203757A (en) Method and apparatus for producing tobacco smoke filter rods
EP2548625A1 (en) Filter manufacturing machine
KR20120103628A (ko) 담배 연기 필터
JP4125321B2 (ja) たばこフィルターのプラグ製造装置とそのフィルター製造方法
US5106357A (en) Method and apparatus for producing tobacco smoke filter rods
JP4627692B2 (ja) 糸状体の非接触式制御装置及び制御方法
US4316475A (en) Tobacco smoke filter plug and producing method therefor
JP2012239437A (ja) トウトランスポートジェット
NL8004658A (nl) Rookfilter en werkwijze voor de vervaardiging daarvan.
EP0316318B1 (en) Fiber separator
US3262178A (en) Tow treating apparatus
GB2145918A (en) Producing filler material, particularly for cigarette filters
KR20180000349A (ko) 토우 절단기
JP2000083641A (ja) タバコフィルター製造装置
JP2007000019A (ja) たばこフィルターの製造方法
JP3524786B2 (ja) たばこフィルター製造装置
JPH0144079Y2 (ja)
JP2000083642A (ja) タバコフィルター製造装置
JP2003038157A (ja) たばこフィルターの製造方法
CN113924008A (zh) 用于制造过滤器元件或吸嘴的方法
JPH06169744A (ja) 二重同心円複合構造タバコフィルターおよびその製法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080430

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120516

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130516

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140516

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees