JPWO2005008809A1 - 非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
リチウムの吸蔵・放出が可能な非水電解質二次電池用負極であって、前記負極は、集電体上に形成された堆積膜からなり、前記堆積膜は、Si単体からなる相と、Siを含む合金からなる相とを含み、前記Siを含む合金は、Siと、2A族元素および遷移金属元素よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素との合金であり、前記Siを含む合金の前記堆積膜中における含有量が、5体積%以上90体積%以下である非水電解質二次電池用負極。
Description
本発明は、堆積膜からなる非水電解質二次電池用負極に関し、より詳しくは、高い電気容量を有し、高率放電特性に優れた非水電解質二次電池を与える負極に関する。
非水電解質二次電池、なかでもリチウム金属や黒鉛粉末を負極材料とするリチウム二次電池は、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に比べて、高起電力、高エネルギー密度であることから、移動体通信機器、携帯電子機器などの主電源として用いられている。
リチウム二次電池の負極は、一般に、少なくとも負極活物質と結着剤を含む電極合剤(electrode material mixture)を集電体に担持させることにより作製される。負極活物質としては、理論容量372mAh/gを有する黒鉛粉末、黒鉛粉末に比べて遙に大きい理論容量を有するケイ素(理論容量:4199mAh/g)、スズ(理論容量:993mAh/g)などが検討されている。
また、ケイ素やスズを含む合金、例えばM100−xSix(Mは、Ni、Fe、CoおよびMnよりなる群から選ばれる少なくとも1種、50≦x)で表される合金の検討も行われている(特開平10−294112号公報)。しかし、いずれの活物質を用いる場合にも、結着剤等を含む合剤(material mixture)から負極を作製する限り、高エネルギー密度化の要請に応えるには限界がある。特開平10−294112号公報の電極合剤も、合金粉末の他に、導電剤となる黒鉛や結着剤となるポリフッ化ビニリデンを含んでいるが、これらが電極内に占める体積は容量に寄与しないからである。
一方、理論容量の大きな活物質を原料に用いて、蒸着などの手法により堆積膜を作製し、これを負極として用いる検討がなされている。堆積膜からなる電極は、結着剤や導電剤を含まないことから、極めて高容量が得られる。しかしながら、従来の合剤層と堆積膜とでは、電極組成、活物質の形態、製造法等が全く異なっている。従って、従来の合剤(material mixture)からなる電極の分野では優れた特性を有する材料であっても、これを堆積膜とすることでどのような電極が得られるかは未知の領域であり、詳細な検討もしくは改良を要する。現在のところ、非晶質シリコン薄膜電極および微結晶シリコン薄膜電極をはじめとするシリコンを主体とする薄膜電極(特開2002−83594号公報、特開2003−7295号公報)などが検討されている。
発明者らが検討した結果、特開2002−83594号公報および特開2003−7295号公報に記載の薄膜電極は、高容量ではあるが、高率放電特性が不十分であることが見出されている。
具体的には、特開2002−83594号公報の記載に従って薄膜電極を作製した。この薄膜電極と、対極と、参照極としての金属リチウムとを用いて試験セルを作製した。25℃で0.5mAの定電流で、参照極に対して薄膜電極の電位が0Vに達するまで充電し、次いで、2Vに達するまで放電した。その結果、薄膜電極は、3800mAh/gと高容量であることが確認された。
しかし、特開2002−83594号公報の実施例Aの記載に従って実際に電池を組み立て、電流密度0.2mA/cm2で放電したときの放電容量に対する、電流密度2.0mA/cm2で放電したときの放電容量の比率(高率放電特性)は、50%程度であり、十分な高率放電特性を得ることができなかった。
検討を行った電池の電極面積は、両面を合わせると8cm2であり、容量は25mAhである。従って、電流密度0.2mA/cm2は、1.6mAの電流値に相当し、放電時間は約15.5時間となる。一方、電流密度2.0mA/cm2は、16mAの電流値に相当し、放電時間は約1.5時間となる。
移動体通信機器、携帯電子機器などでは、約2時間の放電時間に相当する電流密度で電池が使用されることが多い。しかし、上記の負極を用いた電池をそのような条件で使用すると、放電容量が少なくなるという問題が生じる。
このように、堆積膜からなる電池において高率放電特性が不十分となる理由として、シリコンの電子伝導度が低い点が挙げられる。半導体ハンドブック第2版(オーム社)によると、シリコンの抵抗率は2.4×105Ω・cmであるから、その電子伝導度は4.2×10−6S/cmと低い値になる。上記の薄膜電極は、シリコンからなるため、電子伝導度が低く、高率放電特性は不十分になると考えられる。
また、特開2003−7295号公報が開示するシリコンを主体とする薄膜においては、金属元素とシリコンとが固溶体を形成している。固溶体は、シリコン固有の物性が反映されやすいことから、電子伝導度はシリコン固有の値に近くなるものと考えられる。従って、特開2003−7295号公報の薄膜電極も、十分な高率放電特性を有するものではないと考えられる。
リチウム二次電池の負極は、一般に、少なくとも負極活物質と結着剤を含む電極合剤(electrode material mixture)を集電体に担持させることにより作製される。負極活物質としては、理論容量372mAh/gを有する黒鉛粉末、黒鉛粉末に比べて遙に大きい理論容量を有するケイ素(理論容量:4199mAh/g)、スズ(理論容量:993mAh/g)などが検討されている。
また、ケイ素やスズを含む合金、例えばM100−xSix(Mは、Ni、Fe、CoおよびMnよりなる群から選ばれる少なくとも1種、50≦x)で表される合金の検討も行われている(特開平10−294112号公報)。しかし、いずれの活物質を用いる場合にも、結着剤等を含む合剤(material mixture)から負極を作製する限り、高エネルギー密度化の要請に応えるには限界がある。特開平10−294112号公報の電極合剤も、合金粉末の他に、導電剤となる黒鉛や結着剤となるポリフッ化ビニリデンを含んでいるが、これらが電極内に占める体積は容量に寄与しないからである。
一方、理論容量の大きな活物質を原料に用いて、蒸着などの手法により堆積膜を作製し、これを負極として用いる検討がなされている。堆積膜からなる電極は、結着剤や導電剤を含まないことから、極めて高容量が得られる。しかしながら、従来の合剤層と堆積膜とでは、電極組成、活物質の形態、製造法等が全く異なっている。従って、従来の合剤(material mixture)からなる電極の分野では優れた特性を有する材料であっても、これを堆積膜とすることでどのような電極が得られるかは未知の領域であり、詳細な検討もしくは改良を要する。現在のところ、非晶質シリコン薄膜電極および微結晶シリコン薄膜電極をはじめとするシリコンを主体とする薄膜電極(特開2002−83594号公報、特開2003−7295号公報)などが検討されている。
発明者らが検討した結果、特開2002−83594号公報および特開2003−7295号公報に記載の薄膜電極は、高容量ではあるが、高率放電特性が不十分であることが見出されている。
具体的には、特開2002−83594号公報の記載に従って薄膜電極を作製した。この薄膜電極と、対極と、参照極としての金属リチウムとを用いて試験セルを作製した。25℃で0.5mAの定電流で、参照極に対して薄膜電極の電位が0Vに達するまで充電し、次いで、2Vに達するまで放電した。その結果、薄膜電極は、3800mAh/gと高容量であることが確認された。
しかし、特開2002−83594号公報の実施例Aの記載に従って実際に電池を組み立て、電流密度0.2mA/cm2で放電したときの放電容量に対する、電流密度2.0mA/cm2で放電したときの放電容量の比率(高率放電特性)は、50%程度であり、十分な高率放電特性を得ることができなかった。
検討を行った電池の電極面積は、両面を合わせると8cm2であり、容量は25mAhである。従って、電流密度0.2mA/cm2は、1.6mAの電流値に相当し、放電時間は約15.5時間となる。一方、電流密度2.0mA/cm2は、16mAの電流値に相当し、放電時間は約1.5時間となる。
移動体通信機器、携帯電子機器などでは、約2時間の放電時間に相当する電流密度で電池が使用されることが多い。しかし、上記の負極を用いた電池をそのような条件で使用すると、放電容量が少なくなるという問題が生じる。
このように、堆積膜からなる電池において高率放電特性が不十分となる理由として、シリコンの電子伝導度が低い点が挙げられる。半導体ハンドブック第2版(オーム社)によると、シリコンの抵抗率は2.4×105Ω・cmであるから、その電子伝導度は4.2×10−6S/cmと低い値になる。上記の薄膜電極は、シリコンからなるため、電子伝導度が低く、高率放電特性は不十分になると考えられる。
また、特開2003−7295号公報が開示するシリコンを主体とする薄膜においては、金属元素とシリコンとが固溶体を形成している。固溶体は、シリコン固有の物性が反映されやすいことから、電子伝導度はシリコン固有の値に近くなるものと考えられる。従って、特開2003−7295号公報の薄膜電極も、十分な高率放電特性を有するものではないと考えられる。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、電子伝導度の高い堆積膜からなり、高い電気容量を有する非水電解質二次電池用負極、およびそれを含む高容量で高率放電特性に優れた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明は、リチウムの吸蔵・放出が可能な非水電解質二次電池用負極であって、前記負極は、集電体上に形成された堆積膜からなり、前記堆積膜は、Si単体からなる相と、Siを含む合金からなる相とを含み、前記Siを含む合金は、Siと、2A族元素および遷移金属元素よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素との合金であり、前記Siを含む合金の前記堆積膜中における含有量が、5体積%以上90体積%以下である非水電解質二次電池用負極に関する。
なお、堆積膜は結着剤を含まない。従って、活物質および結着剤からなる合剤を液状成分に分散させたスラリーを集電体上に塗工し、乾燥して形成される合剤層とは区別される。
前記Siを含む合金は、TiSi2であることが好ましい。
前記堆積膜の電子伝導度は1S/cm以上であることが好ましい。
本発明は、また、リチウムの吸蔵・放出が可能な正極、上記負極、および前記正極と負極との間に介在する非水電解質を備えた非水電解質二次電池に関する。
本発明によれば、電子伝導度の高い堆積膜からなり、高い電気容量を有する負極が得られる。また、このような負極を用いることにより、高い電気容量を有し、高率放電特性に優れた非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明は、リチウムの吸蔵・放出が可能な非水電解質二次電池用負極であって、前記負極は、集電体上に形成された堆積膜からなり、前記堆積膜は、Si単体からなる相と、Siを含む合金からなる相とを含み、前記Siを含む合金は、Siと、2A族元素および遷移金属元素よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素との合金であり、前記Siを含む合金の前記堆積膜中における含有量が、5体積%以上90体積%以下である非水電解質二次電池用負極に関する。
なお、堆積膜は結着剤を含まない。従って、活物質および結着剤からなる合剤を液状成分に分散させたスラリーを集電体上に塗工し、乾燥して形成される合剤層とは区別される。
前記Siを含む合金は、TiSi2であることが好ましい。
前記堆積膜の電子伝導度は1S/cm以上であることが好ましい。
本発明は、また、リチウムの吸蔵・放出が可能な正極、上記負極、および前記正極と負極との間に介在する非水電解質を備えた非水電解質二次電池に関する。
本発明によれば、電子伝導度の高い堆積膜からなり、高い電気容量を有する負極が得られる。また、このような負極を用いることにより、高い電気容量を有し、高率放電特性に優れた非水電解質二次電池を得ることができる。
図1は、本発明の負極の特性を評価するための円筒型電池の縦断面図である。
図2は、本発明の負極を構成する堆積膜の電子伝導度を評価するための試料の作製方法を説明する図である。
図3は、本発明の負極を構成する堆積膜の電子伝導度を評価するための試料の平面図である。
図2は、本発明の負極を構成する堆積膜の電子伝導度を評価するための試料の作製方法を説明する図である。
図3は、本発明の負極を構成する堆積膜の電子伝導度を評価するための試料の平面図である。
半導体ハンドブック第2版(オーム社)によれば、Si単体の抵抗率は2.4×105Ω・cmであるから、その電子伝導度は低く、4.2×10−6S/cmとなる。一方、PROPERTIES of Metal Silicides(INSPEC)(Karen Maex,and Marc van Rossum著、The Institution of Electrical Engineers、1995年)に記載されている抵抗率によれば、Siを含む合金の電子伝導度は高く、約104S/cmのオーダーである。例えばTiSi2の電子伝導度は1×105S/cmである。従って、堆積膜中に、上記のように電子伝導度の低いSi単体からなる相と、電子伝導度の高いSiを含む合金からなる相とを混在させることにより、Si単体のみからなる堆積膜に比べて、膜の電子伝導度の向上が期待できる。
事実、本発明の非水電解質二次電池用負極を構成する堆積膜は、Si単体からなる相に加えて、Siを含む合金からなる相を含んでいることから、Si単体のみからなる堆積膜もしくはSiを主体とする固溶体からなる堆積膜に比べて、飛躍的に良好な電子伝導度を有する。なお、Siを含む合金とは、金属間化合物を意味し、固溶体を意味するものではない。Si単体からなる相は、実質的に単体であればよく、Si単体からなる相には、リン、アンチモン、ボロンなどの不純物がドープされていてもよい。
ここで、Siを含む合金は、Siと、2A族元素および遷移金属元素よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素からなる。2A族元素としては、Mg、Ca、SrおよびBaが挙げられる。また、遷移金属元素としては、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、PtおよびAuが挙げられる。
上記元素の中では、特に、Ti、V、Mn、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Pd、La、Hf、Ta、W、PtおよびMgよりなる群から選ばれた少なくとも一種を用いることが好ましい。このような合金は、特に電子伝導度の高い堆積膜を形成することができ、高率放電特性に特に優れた電池を与えるからである。
Siを含む合金の堆積膜中における含有量は、5体積%以上90体積%以下である。Siを含む合金の含有量が堆積膜の90体積%より大きくなると、放電容量との相関性の大きいSi単体からなる相の体積割合が少なくなり、負極容量が不十分なものとなる。一方、Siを含む合金の含有量が堆積膜の5体積%未満では、電子伝導度の高い相の割合が小さく、電子伝導度の低い相の割合が大きくなり過ぎ、堆積膜の電子伝導度は急激に低くなる。その結果、高容量ではあるが、高率放電特性の不十分な電池しか得られない。
Siを含む合金中におけるSiの含有量は、33〜67原子%であることが好ましい。Siの含有量が上記よりも小さくなると、Si単体からなる相から、Siを含む合金からなる相へのSiの拡散が進み、放電容量が小さくなる傾向がある。一方、Siの含有量が上記よりも大きくなると、Siを含む合金からなる相の電子伝導度が低くなり、堆積膜の電子伝導度が低くなる傾向がある。
Siを含む合金としては、TiSi2、VSi2、Mn11Si19、CoSi2、NiSi2、Cu3Si、Y3Si5、ZrSi2、NbSi2、MoSi2、PdSi、LaSi2、HfSi2、TaSi2、WSi2、PtSi、Mg2Siなどが挙げられる。これらの中では、特にTiSi2を用いることが好ましい。TiSi2は、Siを含む合金の中では最も高い電子伝導度を有しており、高率放電特性に最も優れた電池を与え得るからである。
堆積膜の電子伝導度は1S/cm以上、さらには300S/cm以上であることが好ましい。堆積膜の電子伝導度が1S/cm未満では、高率放電特性の不十分な電池しか得られないからである。
堆積膜を作製する方法としては、薄膜を得ることのできる方法であれば、特に限定なく採用することができる。例えば、真空蒸着法、化学的気相成長法(CVD法)、スパッタ法、溶射法、メッキ法などが挙げられるが、これらに限定されない。
堆積膜中に、Si単体からなる相と、Siを含む合金相とを混在させる方法としては、特に限定はないが、例えば以下が挙げられる。例えば、CVD法を採用する場合には、Siの原料ガス中に、所定の元素を含む原料ガスを混合し、得られた混合ガスを分解して、集電体上に分解生成物からなる堆積膜を形成する。また、スパッタリングを採用する場合には、Siのターゲットと所定の元素のターゲットとを所定位置に配置して、スパッタリングにより、集電体上に堆積膜を形成する。また、真空蒸着法の場合には、Siのソースと所定の元素のソースとを所定位置に配置して、蒸着により、集電体上に堆積膜を形成する。
堆積膜中におけるSiを含む合金からなる相の含有量を大きくする観点からは、堆積膜を形成する際の集電体の温度を、600℃以下、さらには200℃〜600℃に制御することが好ましい。また、同様の観点から、形成された堆積膜を、600℃以下、さらには200℃〜600℃で加熱処理してもよい。その際の加熱時間は、0.5〜3時間であることが好ましく、加熱処理の雰囲気は、Arガスなどからなる不活性ガス雰囲気であることが好ましい。なお、集電体温度や加熱温度が600℃を超えると、温度が高すぎるため、集電体成分が堆積膜中へ拡散し、リチウムと反応しない非反応性の金属間化合物を形成するため、容量が減少する傾向がある。さらに、過度の拡散によって、集電体部分が減少し、電極自体の機械的強度が低下して、電極が破損しやすくなる。
本発明においては、例えば、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタンなどからなる集電体を用いることができる。集電体は、負極電位において電気化学的に安定であり、薄く、かつ、丈夫であることが好ましく、厚さは8〜35μmであることが好ましい。集電体の形状は特に限定されない。例えば、集電体の表面は平滑ではなく、凹凸を有してもよい。集電体としては、特に電解銅箔などの金属箔を用いることが好ましく、その表面は粗面化されていてもよい。
集電体の両面に堆積膜を形成する場合、両面の堆積膜の合計厚さは、集電体の厚さの10%以上60%以下であることが好ましい。前記合計厚さが集電体の厚さの10%未満では、負極容量が不十分となり、電池容量が減少する傾向がある。一方、前記合計厚さが集電体の厚さの60%を超えると、堆積膜が膨張するときに、集電体を損傷する可能性があり、良好なサイクル寿命特性を得にくくなる。なお、前記合計厚さは、集電体の厚さの40%以下であることが、堆積膜が膨張するときに集電体の変形が起こりにくく、さらに良好なサイクル寿命特性が得られる点で、さらに好ましい。
Si単体からなる相の結晶状態は、非晶質もしくは微結晶である方が好ましい。理由は明らかではないが、Si単体からなる相の結晶状態が非晶質もしくは微結晶であると、より良好なサイクル寿命特性が得られるからである。
上記負極を用いて非水電解質二次電池を作製する際に用いる非水電解質の非水溶媒としては、特に限定されないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が好ましい。また、非水溶媒には、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル、スルホラン、酢酸メチル等の鎖状エステル等を用いることもできる。
非水溶媒に溶解させる溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl12などが挙げられる。
また、非水電解質には、無機固体電解質、有機固体電解質、固体ポリマー電解質、ポリマー材料に電解液を保持させたゲルポリマー電解質などを用いることもできる。
上記負極と組み合わせる正極としては、特に限定されないが、正極活物質としてLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.5O2、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2などのリチウム含有遷移金属酸化物を含むものが好ましく用いられる。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
事実、本発明の非水電解質二次電池用負極を構成する堆積膜は、Si単体からなる相に加えて、Siを含む合金からなる相を含んでいることから、Si単体のみからなる堆積膜もしくはSiを主体とする固溶体からなる堆積膜に比べて、飛躍的に良好な電子伝導度を有する。なお、Siを含む合金とは、金属間化合物を意味し、固溶体を意味するものではない。Si単体からなる相は、実質的に単体であればよく、Si単体からなる相には、リン、アンチモン、ボロンなどの不純物がドープされていてもよい。
ここで、Siを含む合金は、Siと、2A族元素および遷移金属元素よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素からなる。2A族元素としては、Mg、Ca、SrおよびBaが挙げられる。また、遷移金属元素としては、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、PtおよびAuが挙げられる。
上記元素の中では、特に、Ti、V、Mn、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Pd、La、Hf、Ta、W、PtおよびMgよりなる群から選ばれた少なくとも一種を用いることが好ましい。このような合金は、特に電子伝導度の高い堆積膜を形成することができ、高率放電特性に特に優れた電池を与えるからである。
Siを含む合金の堆積膜中における含有量は、5体積%以上90体積%以下である。Siを含む合金の含有量が堆積膜の90体積%より大きくなると、放電容量との相関性の大きいSi単体からなる相の体積割合が少なくなり、負極容量が不十分なものとなる。一方、Siを含む合金の含有量が堆積膜の5体積%未満では、電子伝導度の高い相の割合が小さく、電子伝導度の低い相の割合が大きくなり過ぎ、堆積膜の電子伝導度は急激に低くなる。その結果、高容量ではあるが、高率放電特性の不十分な電池しか得られない。
Siを含む合金中におけるSiの含有量は、33〜67原子%であることが好ましい。Siの含有量が上記よりも小さくなると、Si単体からなる相から、Siを含む合金からなる相へのSiの拡散が進み、放電容量が小さくなる傾向がある。一方、Siの含有量が上記よりも大きくなると、Siを含む合金からなる相の電子伝導度が低くなり、堆積膜の電子伝導度が低くなる傾向がある。
Siを含む合金としては、TiSi2、VSi2、Mn11Si19、CoSi2、NiSi2、Cu3Si、Y3Si5、ZrSi2、NbSi2、MoSi2、PdSi、LaSi2、HfSi2、TaSi2、WSi2、PtSi、Mg2Siなどが挙げられる。これらの中では、特にTiSi2を用いることが好ましい。TiSi2は、Siを含む合金の中では最も高い電子伝導度を有しており、高率放電特性に最も優れた電池を与え得るからである。
堆積膜の電子伝導度は1S/cm以上、さらには300S/cm以上であることが好ましい。堆積膜の電子伝導度が1S/cm未満では、高率放電特性の不十分な電池しか得られないからである。
堆積膜を作製する方法としては、薄膜を得ることのできる方法であれば、特に限定なく採用することができる。例えば、真空蒸着法、化学的気相成長法(CVD法)、スパッタ法、溶射法、メッキ法などが挙げられるが、これらに限定されない。
堆積膜中に、Si単体からなる相と、Siを含む合金相とを混在させる方法としては、特に限定はないが、例えば以下が挙げられる。例えば、CVD法を採用する場合には、Siの原料ガス中に、所定の元素を含む原料ガスを混合し、得られた混合ガスを分解して、集電体上に分解生成物からなる堆積膜を形成する。また、スパッタリングを採用する場合には、Siのターゲットと所定の元素のターゲットとを所定位置に配置して、スパッタリングにより、集電体上に堆積膜を形成する。また、真空蒸着法の場合には、Siのソースと所定の元素のソースとを所定位置に配置して、蒸着により、集電体上に堆積膜を形成する。
堆積膜中におけるSiを含む合金からなる相の含有量を大きくする観点からは、堆積膜を形成する際の集電体の温度を、600℃以下、さらには200℃〜600℃に制御することが好ましい。また、同様の観点から、形成された堆積膜を、600℃以下、さらには200℃〜600℃で加熱処理してもよい。その際の加熱時間は、0.5〜3時間であることが好ましく、加熱処理の雰囲気は、Arガスなどからなる不活性ガス雰囲気であることが好ましい。なお、集電体温度や加熱温度が600℃を超えると、温度が高すぎるため、集電体成分が堆積膜中へ拡散し、リチウムと反応しない非反応性の金属間化合物を形成するため、容量が減少する傾向がある。さらに、過度の拡散によって、集電体部分が減少し、電極自体の機械的強度が低下して、電極が破損しやすくなる。
本発明においては、例えば、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタンなどからなる集電体を用いることができる。集電体は、負極電位において電気化学的に安定であり、薄く、かつ、丈夫であることが好ましく、厚さは8〜35μmであることが好ましい。集電体の形状は特に限定されない。例えば、集電体の表面は平滑ではなく、凹凸を有してもよい。集電体としては、特に電解銅箔などの金属箔を用いることが好ましく、その表面は粗面化されていてもよい。
集電体の両面に堆積膜を形成する場合、両面の堆積膜の合計厚さは、集電体の厚さの10%以上60%以下であることが好ましい。前記合計厚さが集電体の厚さの10%未満では、負極容量が不十分となり、電池容量が減少する傾向がある。一方、前記合計厚さが集電体の厚さの60%を超えると、堆積膜が膨張するときに、集電体を損傷する可能性があり、良好なサイクル寿命特性を得にくくなる。なお、前記合計厚さは、集電体の厚さの40%以下であることが、堆積膜が膨張するときに集電体の変形が起こりにくく、さらに良好なサイクル寿命特性が得られる点で、さらに好ましい。
Si単体からなる相の結晶状態は、非晶質もしくは微結晶である方が好ましい。理由は明らかではないが、Si単体からなる相の結晶状態が非晶質もしくは微結晶であると、より良好なサイクル寿命特性が得られるからである。
上記負極を用いて非水電解質二次電池を作製する際に用いる非水電解質の非水溶媒としては、特に限定されないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が好ましい。また、非水溶媒には、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル、スルホラン、酢酸メチル等の鎖状エステル等を用いることもできる。
非水溶媒に溶解させる溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C2F5SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl12などが挙げられる。
また、非水電解質には、無機固体電解質、有機固体電解質、固体ポリマー電解質、ポリマー材料に電解液を保持させたゲルポリマー電解質などを用いることもできる。
上記負極と組み合わせる正極としては、特に限定されないが、正極活物質としてLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.5O2、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2などのリチウム含有遷移金属酸化物を含むものが好ましく用いられる。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(イ)負極の作製
集電体には電解銅箔(古河サーキットフォイル(株)製、厚さ31μm)を用いた。塊状Si(高純度化学(株)製、純度99.999%)と塊状TiSi2(高純度化学(株)製、純度99.999%)とを、2元蒸着法によって同時に蒸発させて、堆積膜を成膜した。
具体的には、約0.00003Torrの真空中で、塊状TiSi2を−8kVの加速電圧、電流250mAの条件の電子ビームで蒸発させ、それと同時に、塊状Siを−8kVの加速電圧、電流150mAの電子ビームで蒸発させた。そして、室温の電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmの薄膜を堆積させ、負極A1とした。このとき、堆積膜の組成が、TiSi3となるように、条件を適宜制御した。
得られた堆積膜に含まれる相の定性および定量を後述の方法で行ったところ、2種以上の相の存在が確認できた。また、堆積膜中にはSi単体からなる相と、Siを含む合金(TiSi2)からなる相が含まれており、膜中におけるSiを含む合金の含有量は、11体積%であった。
(ロ)正極の作製
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末85重量部と、導電剤としての炭素粉末10重量部と、結着剤としてのPVdF5重量部とを混合し、得られた合剤を、脱水N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて、スラリーを調製した。このスラリーを正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布し、乾燥し、圧延して、正極を作製した。
(ハ)非水電解液の調製
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に、LiPF6を濃度1モル/リットルで溶解して非水電解液を調製した。
(ハ)非水電解質二次電池の組立
図1は、組み立てた非水電解質二次電池の縦断面図である。この電池は、以下の要領で組み立てた。正極1と負極2とを、セパレータ3を間に配して重ね、渦巻き状に巻回して、電極体を作製した。正極および負極には、予め正極リード4および負極リード5を接続しておいた。電極体の上下に上部絶縁リング9aおよび下部絶縁リング9bを配して、ステンレス鋼製の電池ケース7の内部に収納した。正極リード4は封口板6に、負極リード5は電池ケース7の底部に、それぞれ接続した。その後、電池ケース7内に非水電解液を注液した。次に、電池ケース7の開口を、絶縁パッキング8を介して、安全弁を備える封口板6により閉蓋し、封口処理して、直径18mm、高さ65mmの円筒形の密閉型リチウム二次電池A1を組み立てた。なお、非水電解質二次電池の組立は、露点が−50℃以下に調節された乾燥空気の雰囲気下で行った。
集電体には電解銅箔(古河サーキットフォイル(株)製、厚さ31μm)を用いた。塊状Si(高純度化学(株)製、純度99.999%)と塊状TiSi2(高純度化学(株)製、純度99.999%)とを、2元蒸着法によって同時に蒸発させて、堆積膜を成膜した。
具体的には、約0.00003Torrの真空中で、塊状TiSi2を−8kVの加速電圧、電流250mAの条件の電子ビームで蒸発させ、それと同時に、塊状Siを−8kVの加速電圧、電流150mAの電子ビームで蒸発させた。そして、室温の電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmの薄膜を堆積させ、負極A1とした。このとき、堆積膜の組成が、TiSi3となるように、条件を適宜制御した。
得られた堆積膜に含まれる相の定性および定量を後述の方法で行ったところ、2種以上の相の存在が確認できた。また、堆積膜中にはSi単体からなる相と、Siを含む合金(TiSi2)からなる相が含まれており、膜中におけるSiを含む合金の含有量は、11体積%であった。
(ロ)正極の作製
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末85重量部と、導電剤としての炭素粉末10重量部と、結着剤としてのPVdF5重量部とを混合し、得られた合剤を、脱水N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて、スラリーを調製した。このスラリーを正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布し、乾燥し、圧延して、正極を作製した。
(ハ)非水電解液の調製
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に、LiPF6を濃度1モル/リットルで溶解して非水電解液を調製した。
(ハ)非水電解質二次電池の組立
図1は、組み立てた非水電解質二次電池の縦断面図である。この電池は、以下の要領で組み立てた。正極1と負極2とを、セパレータ3を間に配して重ね、渦巻き状に巻回して、電極体を作製した。正極および負極には、予め正極リード4および負極リード5を接続しておいた。電極体の上下に上部絶縁リング9aおよび下部絶縁リング9bを配して、ステンレス鋼製の電池ケース7の内部に収納した。正極リード4は封口板6に、負極リード5は電池ケース7の底部に、それぞれ接続した。その後、電池ケース7内に非水電解液を注液した。次に、電池ケース7の開口を、絶縁パッキング8を介して、安全弁を備える封口板6により閉蓋し、封口処理して、直径18mm、高さ65mmの円筒形の密閉型リチウム二次電池A1を組み立てた。なお、非水電解質二次電池の組立は、露点が−50℃以下に調節された乾燥空気の雰囲気下で行った。
実施例1で得られた堆積膜を、不活性ガス(Ar)雰囲気中で、300℃で1時間熱処理し、負極A2とした。熱処理後の堆積膜に含まれる相の定性および定量を後述の方法で行ったところ、堆積膜中にはSi単体からなる相と、Siを含む合金(TiSi2)からなる相が含まれており、膜中におけるSiを含む合金の含有量は69体積%であった。次に、負極A2を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池A2を作製した。
電解銅箔(古河サーキットフォイル(株)製、厚さ31μm)の両面上に薄膜を堆積させる際に、その電解銅箔を300℃に加熱したこと以外、実施例1と同様の蒸着条件を用いて、厚さ約5μmの堆積膜を有する負極A3を得た。
このとき、堆積膜の組成が、TiSi3となるように、真空蒸着の条件を適宜制御した。得られた堆積膜に含まれる相の定性および定量を後述の方法で行ったところ、Si単体からなる相と、Siを含む合金(TiSi2)からなる相が含まれており、膜中におけるSiを含む合金の含有量は65体積%であった。次に、負極A3を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池A3を作製した。
比較例1
Siターゲット(高純度化学(株)製、純度99.9999%)を用いる2極RFスパッタリングにより、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのSi薄膜を堆積させ、負極X1とした。ここでは、スパッタガスとしてArを用い、高周波電力200W、真空度0.1Torr、Ar流量150sccm、基板温度室温の条件下で上記スパッタリングを行った。
次に、負極X1を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X1を作製した。
比較例2
原料ガスとして、それぞれH2で希釈されたSiH4とPH3とを用いて、CVD法により、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのPをドープしたSi薄膜を堆積させ、負極X2とした。
ここでは、H2とSiH4との混合ガス(SiH4含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)と、H2とPH3との混合ガス(PH3含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)とを、それぞれ100sccmおよび2sccmの流量で供給し、2Torrの圧力下でCVD法を行い、ヒータで200℃に加熱された電解銅箔の両面上に薄膜を堆積させた。
次に、負極X2を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X2を作製した。
比較例3
集電体には電解銅箔(厚さ14μm)を用いた。黒鉛粉末と、結着剤となるポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、重量比95:5で混合し、得られた合剤を、脱水NMPに分散させて、スラリーを調製した。このスラリーを電解銅箔の両面上に塗布し、乾燥した後、圧延して、負極X3を得た。次に、負極X3を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X3を作製した。
[評価]
〔a〕堆積膜の相の定性
各堆積膜に含まれる相の定性には、広角X線回折法を用いた。波長1.5405オングストロームのCuKα線を線源とする広角X線回折装置(理学電機(株)製、商品コード「RINT−2500」)を用いて、回折角2θ=10°〜80°の範囲における回折パターンを測定し、相の定性を行った。
〔b〕Siを含む合金からなる相の含有量(体積%)
各堆積膜の断面(S)のEPMA分析から、Siを含む合金からなる相を確認し、確認された相の断面(s)の、断面(S)の全体に対する面積割合を算出し、その値を体積%とした。
〔c〕堆積膜の電子伝導度
各堆積膜の電子伝導度は、四探針法により測定した。
図2に示すように、5cm×5cmの電解銅箔11上に、中心部に1cm×1cmの穴を有する5cm×5cmの電解銅箔10を重ねた。その上に、負極の作製で示した条件と同条件で厚さ5μmの薄膜を作製した。
次に、穴が開いていない方の電解銅箔11を、図3に示すように、薄膜が形成された領域12を含む1cm×2cmの大きさに切り出した。薄膜が形成された領域12と、薄膜の存在しない銅箔領域13とに、それぞれ電流端子と電圧端子を接触させた。なお、電流端子と電圧端子との間の距離は5mm、電圧端子間の距離は5mmで固定した。
〔d〕電池の高率放電特性
各電池を、充放電温度20℃で、0.6Aの電流で4.2Vまで充電した後、0.4Aの電流で2.5Vまで放電して、放電容量C1を求めた。
次いで、0.6Aの電流で4.2Vまで充電した後、4Aの電流で2.5Vまで放電して、放電容量C2を求めた。
放電容量C1に対する放電容量C2の比率P(%)を下式に基づき算出して、各電池の高率放電特性を評価した。Pの値が大きい電池ほど、高率放電特性が良い電池である。Pの値が85%以上であれば、良好な高率放電特性であると言える。
P(%)=(C2/C1)×100
実施例1〜3および比較例1〜3の構成ならびに各試験の結果を表1に示す。
表1において、本発明の実施例の電池A1〜A3は、黒鉛合剤からなる負極を具備する比較例の電池X3に比べて高容量である。また、電池A1〜A3は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。また、堆積膜におけるSiを含む合金の含有量が特に多い電池A2およびA3では、その含有量の少ない電池A1に比べて、高率放電特性が優れている。
堆積膜におけるSiを含む合金の含有量は、負極A1およびA2で、それぞれ11体積%および69体積%であることから、堆積膜の加熱処理を行った方がSiを含む合金の含有量が大きくなることがわかる。これは、加熱処理を行わない堆積膜では、Siの結晶構造に溶解した状態のTiの割合、すなわちSiとTiの固溶体の割合が大きくなり、金属間化合物であるTiSi2の含有量が少なくなるためと考えられる。また、300℃に加熱された電解銅箔上に形成された堆積膜においても、SiとTiの固溶体の割合は減少し、Siを含む合金の含有量は65体積%であり、堆積膜の加熱処理を行った場合とほぼ同等であった。
Siの電子伝導度は4.2×10−6S/cmと低いが、TiSi2を約11体積%含む堆積膜の電子伝導度は、7.5×102S/cm(実施例1)であり、電子伝導度は飛躍的に向上している。TiSi2の電子伝導度は1×105S/cmである。このことから、電子伝導度の高い合金を堆積膜に含有させることにより、合金の体積割合が比較的小さい場合であっても、飛躍的な電子伝導度の向上が得られることがわかる。また、TiSi2を約69体積%および65体積%含む堆積膜の電子伝導度は、それぞれ3.5×103S/cm(実施例2)および3.3×103S/cm(実施例3)であることから、電子伝導度の高い合金の含有量が大きい方が、より電子伝導度が向上することがわかる。また、堆積膜における電子伝導度の高い合金の含有量が大きいほど、高率放電特性に優れた電池が得られることがわかる。
堆積膜がSi単体のみからなる負極X1では、堆積膜の電子伝導度が8×10−5S/cmと低いことから、電池X1の高率放電特性は34.1%と不十分であった。一方、堆積膜がPをドープしたSiのみからなる負極X2では、堆積膜の電子伝導度が5×10−1S/cmであり、比較例1に比べて高くなった。しかし、本発明の実施例に比べればかなり低く、高率放電特性は70.9%と不十分であった。
このとき、堆積膜の組成が、TiSi3となるように、真空蒸着の条件を適宜制御した。得られた堆積膜に含まれる相の定性および定量を後述の方法で行ったところ、Si単体からなる相と、Siを含む合金(TiSi2)からなる相が含まれており、膜中におけるSiを含む合金の含有量は65体積%であった。次に、負極A3を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池A3を作製した。
比較例1
Siターゲット(高純度化学(株)製、純度99.9999%)を用いる2極RFスパッタリングにより、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのSi薄膜を堆積させ、負極X1とした。ここでは、スパッタガスとしてArを用い、高周波電力200W、真空度0.1Torr、Ar流量150sccm、基板温度室温の条件下で上記スパッタリングを行った。
次に、負極X1を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X1を作製した。
比較例2
原料ガスとして、それぞれH2で希釈されたSiH4とPH3とを用いて、CVD法により、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのPをドープしたSi薄膜を堆積させ、負極X2とした。
ここでは、H2とSiH4との混合ガス(SiH4含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)と、H2とPH3との混合ガス(PH3含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)とを、それぞれ100sccmおよび2sccmの流量で供給し、2Torrの圧力下でCVD法を行い、ヒータで200℃に加熱された電解銅箔の両面上に薄膜を堆積させた。
次に、負極X2を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X2を作製した。
比較例3
集電体には電解銅箔(厚さ14μm)を用いた。黒鉛粉末と、結着剤となるポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、重量比95:5で混合し、得られた合剤を、脱水NMPに分散させて、スラリーを調製した。このスラリーを電解銅箔の両面上に塗布し、乾燥した後、圧延して、負極X3を得た。次に、負極X3を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X3を作製した。
[評価]
〔a〕堆積膜の相の定性
各堆積膜に含まれる相の定性には、広角X線回折法を用いた。波長1.5405オングストロームのCuKα線を線源とする広角X線回折装置(理学電機(株)製、商品コード「RINT−2500」)を用いて、回折角2θ=10°〜80°の範囲における回折パターンを測定し、相の定性を行った。
〔b〕Siを含む合金からなる相の含有量(体積%)
各堆積膜の断面(S)のEPMA分析から、Siを含む合金からなる相を確認し、確認された相の断面(s)の、断面(S)の全体に対する面積割合を算出し、その値を体積%とした。
〔c〕堆積膜の電子伝導度
各堆積膜の電子伝導度は、四探針法により測定した。
図2に示すように、5cm×5cmの電解銅箔11上に、中心部に1cm×1cmの穴を有する5cm×5cmの電解銅箔10を重ねた。その上に、負極の作製で示した条件と同条件で厚さ5μmの薄膜を作製した。
次に、穴が開いていない方の電解銅箔11を、図3に示すように、薄膜が形成された領域12を含む1cm×2cmの大きさに切り出した。薄膜が形成された領域12と、薄膜の存在しない銅箔領域13とに、それぞれ電流端子と電圧端子を接触させた。なお、電流端子と電圧端子との間の距離は5mm、電圧端子間の距離は5mmで固定した。
〔d〕電池の高率放電特性
各電池を、充放電温度20℃で、0.6Aの電流で4.2Vまで充電した後、0.4Aの電流で2.5Vまで放電して、放電容量C1を求めた。
次いで、0.6Aの電流で4.2Vまで充電した後、4Aの電流で2.5Vまで放電して、放電容量C2を求めた。
放電容量C1に対する放電容量C2の比率P(%)を下式に基づき算出して、各電池の高率放電特性を評価した。Pの値が大きい電池ほど、高率放電特性が良い電池である。Pの値が85%以上であれば、良好な高率放電特性であると言える。
P(%)=(C2/C1)×100
実施例1〜3および比較例1〜3の構成ならびに各試験の結果を表1に示す。
表1において、本発明の実施例の電池A1〜A3は、黒鉛合剤からなる負極を具備する比較例の電池X3に比べて高容量である。また、電池A1〜A3は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。また、堆積膜におけるSiを含む合金の含有量が特に多い電池A2およびA3では、その含有量の少ない電池A1に比べて、高率放電特性が優れている。
堆積膜におけるSiを含む合金の含有量は、負極A1およびA2で、それぞれ11体積%および69体積%であることから、堆積膜の加熱処理を行った方がSiを含む合金の含有量が大きくなることがわかる。これは、加熱処理を行わない堆積膜では、Siの結晶構造に溶解した状態のTiの割合、すなわちSiとTiの固溶体の割合が大きくなり、金属間化合物であるTiSi2の含有量が少なくなるためと考えられる。また、300℃に加熱された電解銅箔上に形成された堆積膜においても、SiとTiの固溶体の割合は減少し、Siを含む合金の含有量は65体積%であり、堆積膜の加熱処理を行った場合とほぼ同等であった。
Siの電子伝導度は4.2×10−6S/cmと低いが、TiSi2を約11体積%含む堆積膜の電子伝導度は、7.5×102S/cm(実施例1)であり、電子伝導度は飛躍的に向上している。TiSi2の電子伝導度は1×105S/cmである。このことから、電子伝導度の高い合金を堆積膜に含有させることにより、合金の体積割合が比較的小さい場合であっても、飛躍的な電子伝導度の向上が得られることがわかる。また、TiSi2を約69体積%および65体積%含む堆積膜の電子伝導度は、それぞれ3.5×103S/cm(実施例2)および3.3×103S/cm(実施例3)であることから、電子伝導度の高い合金の含有量が大きい方が、より電子伝導度が向上することがわかる。また、堆積膜における電子伝導度の高い合金の含有量が大きいほど、高率放電特性に優れた電池が得られることがわかる。
堆積膜がSi単体のみからなる負極X1では、堆積膜の電子伝導度が8×10−5S/cmと低いことから、電池X1の高率放電特性は34.1%と不十分であった。一方、堆積膜がPをドープしたSiのみからなる負極X2では、堆積膜の電子伝導度が5×10−1S/cmであり、比較例1に比べて高くなった。しかし、本発明の実施例に比べればかなり低く、高率放電特性は70.9%と不十分であった。
本実施例では、Siを含む合金の種類について検討した。
塊状TiSi2の代わりに、VSi2、MnSi2、CoSi2、NiSi2、Cu3Si、Y3Si5、ZrSi2、NbSi2、MoSi2、PdSi、LaSi2、HfSi2、TaSi2、WSi2、PtSiまたはMg2Siを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、堆積膜を作製した。ただし、負極A20においては塊状Si、塊状CoSi2および塊状NiSi2を、それぞれ3つの電子ビームで蒸発させた。
このとき、表2に示す堆積膜の組成が得られるように、真空蒸着の条件を適宜制御した。また、真空蒸着後の堆積膜に対し、200℃〜600℃の範囲において、それぞれ最適な加熱温度で、真空中で1時間の加熱処理を行って、負極A4〜A20を得た。
なお、600℃を超える温度による加熱処理も試みたが、集電体であるCuが過度に堆積膜中に拡散してしまい、負極の少なくとも一部に崩壊が見られた。
堆積膜に含まれる相の定性および定量を前述の方法で行ったところ、2種以上の相の存在が確認できた。また、堆積膜中にはSi単体からなる相と、表2に示すようなSiを含む合金からなる相が含まれていた。堆積膜中におけるSiを含む合金の含有量は、表2に示す通りであった。
次に、負極A4〜A20を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池A4〜A20を作製した。また、上記と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
表2において、本発明の実施例の電池A4〜A20は、黒鉛を含む合剤からなる負極を具備する比較例3の電池X3に比べて高容量である。また、電池A4〜A20は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例1、2の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。堆積膜中に含まれるSiを含む合金の電子伝導度はいずれも高く、堆積膜の電子伝導度の向上に寄与しており、結果として高率放電特性に優れた電池を与えたものと考えられる。また、Siを含む合金がTiSi2のときに高率放電特性が最も優れている。
塊状TiSi2の代わりに、VSi2、MnSi2、CoSi2、NiSi2、Cu3Si、Y3Si5、ZrSi2、NbSi2、MoSi2、PdSi、LaSi2、HfSi2、TaSi2、WSi2、PtSiまたはMg2Siを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により、堆積膜を作製した。ただし、負極A20においては塊状Si、塊状CoSi2および塊状NiSi2を、それぞれ3つの電子ビームで蒸発させた。
このとき、表2に示す堆積膜の組成が得られるように、真空蒸着の条件を適宜制御した。また、真空蒸着後の堆積膜に対し、200℃〜600℃の範囲において、それぞれ最適な加熱温度で、真空中で1時間の加熱処理を行って、負極A4〜A20を得た。
なお、600℃を超える温度による加熱処理も試みたが、集電体であるCuが過度に堆積膜中に拡散してしまい、負極の少なくとも一部に崩壊が見られた。
堆積膜に含まれる相の定性および定量を前述の方法で行ったところ、2種以上の相の存在が確認できた。また、堆積膜中にはSi単体からなる相と、表2に示すようなSiを含む合金からなる相が含まれていた。堆積膜中におけるSiを含む合金の含有量は、表2に示す通りであった。
次に、負極A4〜A20を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池A4〜A20を作製した。また、上記と同様の評価を行った。結果を表2に示す。
表2において、本発明の実施例の電池A4〜A20は、黒鉛を含む合剤からなる負極を具備する比較例3の電池X3に比べて高容量である。また、電池A4〜A20は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例1、2の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。堆積膜中に含まれるSiを含む合金の電子伝導度はいずれも高く、堆積膜の電子伝導度の向上に寄与しており、結果として高率放電特性に優れた電池を与えたものと考えられる。また、Siを含む合金がTiSi2のときに高率放電特性が最も優れている。
本実施例では、堆積膜中のSiを含む合金の含有量について検討した。
堆積膜の組成を変化させることにより、Siを含む合金の含有量を表3のように、5体積%、10体積%、75体積%および90体積%に制御したこと以外は、実施例2と同様の方法により負極A21〜A24を作製した。次に、負極A21〜A24を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池A21〜A24を作製した。また、上記と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例4
堆積膜の組成を変化させることにより、Siを含む合金の含有量を表3のように、3体積%および95体積%に制御したこと以外は、実施例2と同様の方法により負極X4およびX5を作製した。次に、負極X4およびX5を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X4およびX5を作製した。また、上記と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
表3において、本発明の実施例の電池A21〜A24は、黒鉛を含む合剤からなる負極を具備する比較例3の電池X3に比べて高容量である。また、電池A21〜A24は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例1、2の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。また、表2および3より、Siを含む合金がTiSi2のときに高率放電特性が最も優れている。これは、TiSi2が最も高い電子伝導度を有するためと考えられる。
Siを含む合金の含有量が3体積%の電池X4では、高容量ではあるが、高率放電特性は75.1%と不十分であった。これは、高い電子伝導度を有するTiSi2の体積割合が少なく、低い電子伝導度を有するSi単体の体積割合が大き過ぎることから、薄膜の電子伝導度が0.55S/cmと低くなったためと考えられる。一方、Siを含む合金の含有量が5体積%の電池A21では、薄膜の電子伝導度が1.05S/cmながらも、電池X4に比較して高率放電特性が飛躍的に向上している。この結果は、電子伝導度が少なくとも1S/cm以上を満たす本発明の負極を用いることにより、必要な高率放電特性が得られることを示している。
Siを含む合金の含有量が95体積%の電池X5では、高率放電特性は96.0%と優れているが、容量C1が1250mAhと不十分であった。これは、放電容量と大きく相関するSiの体積割合が小さくなり過ぎたためと考えられる。
堆積膜の組成を変化させることにより、Siを含む合金の含有量を表3のように、5体積%、10体積%、75体積%および90体積%に制御したこと以外は、実施例2と同様の方法により負極A21〜A24を作製した。次に、負極A21〜A24を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池A21〜A24を作製した。また、上記と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例4
堆積膜の組成を変化させることにより、Siを含む合金の含有量を表3のように、3体積%および95体積%に制御したこと以外は、実施例2と同様の方法により負極X4およびX5を作製した。次に、負極X4およびX5を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池X4およびX5を作製した。また、上記と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
表3において、本発明の実施例の電池A21〜A24は、黒鉛を含む合剤からなる負極を具備する比較例3の電池X3に比べて高容量である。また、電池A21〜A24は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例1、2の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。また、表2および3より、Siを含む合金がTiSi2のときに高率放電特性が最も優れている。これは、TiSi2が最も高い電子伝導度を有するためと考えられる。
Siを含む合金の含有量が3体積%の電池X4では、高容量ではあるが、高率放電特性は75.1%と不十分であった。これは、高い電子伝導度を有するTiSi2の体積割合が少なく、低い電子伝導度を有するSi単体の体積割合が大き過ぎることから、薄膜の電子伝導度が0.55S/cmと低くなったためと考えられる。一方、Siを含む合金の含有量が5体積%の電池A21では、薄膜の電子伝導度が1.05S/cmながらも、電池X4に比較して高率放電特性が飛躍的に向上している。この結果は、電子伝導度が少なくとも1S/cm以上を満たす本発明の負極を用いることにより、必要な高率放電特性が得られることを示している。
Siを含む合金の含有量が95体積%の電池X5では、高率放電特性は96.0%と優れているが、容量C1が1250mAhと不十分であった。これは、放電容量と大きく相関するSiの体積割合が小さくなり過ぎたためと考えられる。
ここでは、以下の要領でスパッタリングにより負極を作製した。
Si(高純度化学(株)製、純度99.9999%)およびTiSi2(高純度化学(株)製、純度99.9999%)をターゲットに用いる2極同時RFスパッタリングにより、比較例1と同じ条件下で、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのTiSi3の組成をもつ薄膜を堆積させた。次いで、この堆積膜の加熱処理を、300℃で真空中で3時間行うことにより、負極B1を得た。
負極B1の堆積膜中に含まれる相の定性および定量を前述の方法で行ったところ、TiSi2相とSi相が存在していることが観察され、Siを含む合金(TiSi2)の含有量は68体積%であった。
さらに、ターゲットであるTiSi2の代わりに、NiSi2、CoSi2およびMgSi2をそれぞれ用いたこと以外、上記と同様の条件で、電解銅箔の両面上に薄膜を堆積させた。ここでは、堆積膜の組成がそれぞれNiSi3、CoSi3およびMgSiとなるように、スパッタリングの条件を制御した。
次いで、得られた堆積膜の加熱処理を、それぞれを250℃、300℃および200℃で真空中で3時間行うことにより、負極B2、B3およびB4を得た。
負極B2、B3およびB4の堆積膜中に含まれる相の定性および定量を後述の方法で行ったところ、負極B2の堆積膜中にはNiSi2相とSi相が存在し、負極B3の堆積膜中にはCoSi2相とSi相が存在し、負極B4の堆積膜中にはMg2Si相とSi相が存在していることが観察され、それぞれの堆積膜中のSiを含む合金の含有量は、63体積%、65体積%および71体積%であった。
次に、負極B1〜B4を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池B1〜B4を作製した。
Si(高純度化学(株)製、純度99.9999%)およびTiSi2(高純度化学(株)製、純度99.9999%)をターゲットに用いる2極同時RFスパッタリングにより、比較例1と同じ条件下で、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのTiSi3の組成をもつ薄膜を堆積させた。次いで、この堆積膜の加熱処理を、300℃で真空中で3時間行うことにより、負極B1を得た。
負極B1の堆積膜中に含まれる相の定性および定量を前述の方法で行ったところ、TiSi2相とSi相が存在していることが観察され、Siを含む合金(TiSi2)の含有量は68体積%であった。
さらに、ターゲットであるTiSi2の代わりに、NiSi2、CoSi2およびMgSi2をそれぞれ用いたこと以外、上記と同様の条件で、電解銅箔の両面上に薄膜を堆積させた。ここでは、堆積膜の組成がそれぞれNiSi3、CoSi3およびMgSiとなるように、スパッタリングの条件を制御した。
次いで、得られた堆積膜の加熱処理を、それぞれを250℃、300℃および200℃で真空中で3時間行うことにより、負極B2、B3およびB4を得た。
負極B2、B3およびB4の堆積膜中に含まれる相の定性および定量を後述の方法で行ったところ、負極B2の堆積膜中にはNiSi2相とSi相が存在し、負極B3の堆積膜中にはCoSi2相とSi相が存在し、負極B4の堆積膜中にはMg2Si相とSi相が存在していることが観察され、それぞれの堆積膜中のSiを含む合金の含有量は、63体積%、65体積%および71体積%であった。
次に、負極B1〜B4を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池B1〜B4を作製した。
ここでは、以下の要領でCVD法により負極を作製した。
原料ガスとして、それぞれH2で希釈されたSiH4とTiH4とPH3とを用いて、CVD法により、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのPをドープしたSi薄膜を堆積させ、負極B5とした。
ここでは、H2とSiH4との混合ガス(SiH4含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)と、H2とTiH4との混合ガス(TiH4含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)と、H2とPH3との混合ガス(PH3含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)とを、それぞれ300sccm、100sccmおよび5sccmの流量で供給し、3Torrの圧力下でCVD法を行い、ヒータで300℃に加熱された電解銅箔の両面上にTiSi3の組成を有する薄膜を堆積させた。
負極B5の堆積膜中に含まれる相の定性および定量を前述の方法で行ったところ、堆積膜中には、TiSi2相とSi相が存在し、TiSi2相の含有率は68体積%であった。
次に、負極B5を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池B5を作製した。
実施例6、7で作製した負極および電池について、上記と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
表4において、本発明の実施例の電池B1〜B5は、比較例である黒鉛を負極に用いた電池X3に比べて高容量である。また、電池B1〜B5は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。なかでも本発明の実施例の電池B1およびB5は、非常に良好な高率放電特性を有している。この要因としては、上述の実施例2と同様に、堆積膜に含まれるTiSi2相の電子伝導度が、他の負極B2〜B4に含まれるSiを含む合金相に比較して高く、堆積膜全体の電子伝導度が向上したためと考えられる。
原料ガスとして、それぞれH2で希釈されたSiH4とTiH4とPH3とを用いて、CVD法により、実施例1で用いたのと同じ電解銅箔の両面上に、厚さ約5μmのPをドープしたSi薄膜を堆積させ、負極B5とした。
ここでは、H2とSiH4との混合ガス(SiH4含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)と、H2とTiH4との混合ガス(TiH4含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)と、H2とPH3との混合ガス(PH3含有量10%、日本酸素(株)製、純度99.9999%)とを、それぞれ300sccm、100sccmおよび5sccmの流量で供給し、3Torrの圧力下でCVD法を行い、ヒータで300℃に加熱された電解銅箔の両面上にTiSi3の組成を有する薄膜を堆積させた。
負極B5の堆積膜中に含まれる相の定性および定量を前述の方法で行ったところ、堆積膜中には、TiSi2相とSi相が存在し、TiSi2相の含有率は68体積%であった。
次に、負極B5を用いたこと以外、実施例1と同様にして、非水電解質二次電池B5を作製した。
実施例6、7で作製した負極および電池について、上記と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
表4において、本発明の実施例の電池B1〜B5は、比較例である黒鉛を負極に用いた電池X3に比べて高容量である。また、電池B1〜B5は、Si単体相やPをドープしたSi相からなる負極を具備する比較例の電池X1およびX2に比べて、高率放電特性が優れている。なかでも本発明の実施例の電池B1およびB5は、非常に良好な高率放電特性を有している。この要因としては、上述の実施例2と同様に、堆積膜に含まれるTiSi2相の電子伝導度が、他の負極B2〜B4に含まれるSiを含む合金相に比較して高く、堆積膜全体の電子伝導度が向上したためと考えられる。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、電子伝導度の高い堆積膜からなり、高い電気容量を有することから、高い電気容量を有し、高率放電特性に優れた非水電解質二次電池を与えるものである。本発明は、全ての形態の非水電解質二次電池に適用可能であり、例えば、円筒形、コイン型、角型、偏平型などの形状を有し、捲回型、積層型などの電極体構造を有する電池に適用可能である。本発明の非水電解質二次電池は、移動体通信機器、携帯電子機器などの主電源として有用である。
Claims (4)
- リチウムの吸蔵・放出が可能な非水電解質二次電池用負極であって、
前記負極は、集電体上に形成された堆積膜からなり、
前記堆積膜は、Si単体からなる相と、Siを含む合金からなる相とを含み、
前記Siを含む合金は、Siと、2A族元素および遷移金属元素よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素との合金であり、
前記Siを含む合金の前記堆積膜中における含有量が、5体積%以上90体積%以下である非水電解質二次電池用負極。 - 前記Siを含む合金が、TiSi2である請求の範囲第1項記載の非水電解質二次電池用負極。
- 前記堆積膜の電子伝導度が1S/cm以上である請求の範囲第1項記載の非水電解質二次電池用負極。
- リチウムの吸蔵・放出が可能な正極、請求の範囲第1項記載の負極、および前記正極と負極との間に介在する非水電解質を備えた非水電解質二次電池。
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