JPWO2005008647A1 - 光学読み取り装置 - Google Patents

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Abstract

光学読み取り装置1において、レーザー(3)、レーザー取り付け用ステム(5)、ハウジング(7)、及びステム(5)とハウジング(7)を接着する接着剤9から、連続的な構造体を形成し、これらの部材(3),(5),(7),(9)を0.5W/mK以上の熱伝導率を有する材料を用いて構成する。レーザー(3)の熱は、この連続的な構造体(5),(7),(9)を介して、効果的にハウジング(7)の外へ放出される。この光学読み取り装置は、レーザーの温度上昇が少なく、読み取り装置の信頼性、寿命を向上させることができる。

Description

本発明は、例えば、CD−ROM、CD−R、CD−RW、CD−RAM、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、Blue−Rayディスクなどの光メディア読み取り/書き込み装置などの光学読み取り装置、光ピックアップ装置に関する。
光学メディア読み取り/書き込み装置では、ハウジングとステムとを接着する場合に接着剤が用いられているが、これまでは、用いられる接着剤の熱伝導率については何も考慮されていなかった。そのため、発熱源となるレーザーからハウジング、シャーシなどに至る放熱経路が寸断されてしまい、放熱がうまく行かないために発熱による悪影響が生じていた。特に、熱可塑性樹脂であるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を用いることの多いハウジング、及びステムとハウジング接着部の熱伝導率が低いため、熱抵抗を示す構造となっていた。
書き込みタイプの普及や、読み取り装置の高速化に伴い、半導体レーザーの出力が従来より高められているため、半導体レーザー自身の発熱や周辺電子部品の発熱によるレーザー発振への悪影響が無視できなくなってきている。装置内部に蓄積された熱は、読み取りの信頼性の低下、レーザーの寿命の短縮、レーザー発振性能そのものの劣化をもたらすため、半導体の発熱を抑えるための放熱設計が重要になってきている。
特開2003−43428号公報には、基板下面をパッケージケースに固定してなる熱光学効果光部品において、該基板と該パッケージケースとを熱伝導性接着剤で接着したことを特徴とする熱光学効果光部品が開示されているが、ここで必要とされる熱伝導率は、接着剤が1W/mK以上であり、パッケージケースが10W/mK以上と記載されている。また、対象とする熱光学効果部品は、光ピックアップ装置とは構造が異なるものである。
特開2002−296568号公報には、シリコンウエハー基板と透明基板とこれら両基板間に封止された液晶層からなる反射型液晶表示セルと、この反射型液晶表示セルを冷却及び固定するプレートとからなる反射型液晶表示素子であって、該冷却及び固定のためのプレートと該反射型液晶表示セルとの隙間が、50μm〜500μmで、かつ、0.5W/mK以上の熱伝導率を有するシリコーンゲル剤及び50μm〜500μmの厚さの接着剤によってそれぞれ固着されていることを特徴とする反射型液晶表示素子が開示されている。しかしながら、反射型液晶表示素子は、光ピックアップ装置とは構造が異なるものである。
特開2003−50326号公報には、温度に依存して光透過特性が変化する光導波路回路を基板上に形成した光導波路チップと、該光導波路チップの温度調節部品とを有し、該温度調節部品と前記光導波路チップとを重ね合わせて、前記光導波路チップの接合面と前記温度調節部品の接合面に介設した接合剤により前記光導波路チップと前記温度調節部品を直接接合したことを特徴とする光導波路部品が開示されている。ここで用いる接合剤は、熱伝導率が0.4W/mK以上であることが記載されているが、光導波路部品は、光ピックアップ装置とは構造が異なるものである。
特開2003−39731号公報には、発光素子アレイチップの発光素子が発行する光の光軸上にレンズアレイを備え、さらに前記発光素子アレイチップを実装した基板の下地にヒートシンクを備える光書き込みヘッドにおいて、前記ヒートシンクには、前記基板の取り付け面に、ヒートシンクの長手方向に複数本の凸状のリブが設けられ、前記ヒートシンクのリブ上には、前記基板が固定手段により固定されていることを特徴とする光書き込みヘッドが開示されている。しかしながら、この光書き込みヘッドは、光ピックアップ装置とは構造が異なるものである。
特開平10−293940号公報には、熱伝導率が1W/mK以上の樹脂組成物から形成されたことを特徴とする光ピックアップ装置用保持容器が開示されているが、実際の光ピックアップを組み上げる際の、発熱体とピックアップ保持容器との接合については何ら言及されていない。
上記以外に、ヒートシンクによるトランジスタなどの半導体の放熱において、熱伝導グリースなどが一般的に使用されているが、これは、熱伝導率の高い金属で構成されたヒートシンクに限られる。
本発明は、かかる現状に鑑み、光学読み取り装置において、レーザーの温度上昇に影響を与える熱抵抗部分を有しない、信頼性の高い光学読み取り装置を提供することを目的とする。
本発明者などは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、光学読み取り装置において、ハウジング(スライドベース、基台又はピックアップともいう)に金属ステムを固定するために用いられる接着剤を含め、発熱源であるレーザーからハウジングまでの連続する部材を、0.5W/mK以上の熱伝導率を有する材料を用いることにより光学読み取り装置の温度上昇を抑えることができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、レーザーからハウジングまでに、0.5W/mK以上の熱伝導率を有する材料を用いて、連続的な構造体が形成されていることを特徴とする光学読み取り装置が提供される。
尚、連続的な構造体は、レーザーとハウジングを含んで構成される。「連続的」とは、レーザーの熱が部材を通して伝導できることをいい、物理的接触、接着剤、ネジなどの接合部材による接合、一体形成などを含む。
この光学読み取り装置では、レーザーの熱が、連続的な構造体を介してハウジングから放出される。
本発明によれば、ポリアリーレンスルフィドに、融点400℃以上の金属、融点がポリアリーレンスルフィドの融点以下である金属及び黒鉛からなる群から選択される1種以上を添加してなる、0.5W/mK以上の熱伝導率を有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物から、形成される光学読み取り装置用ハウジングが提供される。
本発明の一実施形態である光学読み取り装置の断面図である。 図2は、A−Aに沿った図1の断面図である。
以下、本発明を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である光学読み取り装置の断面図であり、図2は、A−Aに沿った図1の断面図である。
図1の光学読み取り装置1では、レーザー3がレーザー取り付け用ステム5に嵌合して保持されている。さらに、ステム5は、ハウジング7と熱伝導性接着剤9で接合され固定されている。また、レーザー3のフランジは、ハウジング7に普通の接着剤11で接合されている。この装置1において、レーザー3から、ステム5、接着剤9を介して、ハウジング7までが連続的な構造体を成し、この構造体を構成するレーザー3、ステム5、ハウジング7、接着剤9の全てが、0.5W/mK以上の熱伝導率を有する材料で形成されている。このため、レーザーから発生する熱はハウジングの外部へ効率良く放出される。なお、熱伝導率が0.5W/mK未満では、効率の良い放熱は望めない。
従来、ステム5とハウジング7間を接合する接着剤9の熱伝導率は全く考慮されていなかったため、レーザー3からステム5、ステム5からハウジング7、そしてハウジング7外部への熱の伝導がうまくいかず、レーザー3周囲(ステム5内部及びハウジング7内部)の温度が上昇する原因となっていた。
そこで、本実施形態においては、ステム5とハウジング7間を接合する接着剤9として、0.5W/mK以上、好ましくは0.9W/mK以上、より好ましくは1.0W/mK以上、さらに好ましくは1.8W/mK以上、さらに好ましくは3.0W/mK以上の熱伝導率を有するものを用いることによって、レーザー3からステム5を介して、ハウジング7への熱流路が形成されるので、熱によるレーザー3の特性劣化を防止することができる。
前記特開平10−293940号公報では、ヒートシンクによるトランジスタなどの半導体の放熱において、熱伝導グリースなどが一般的に使用されているが、本発明者らは、鋭意検討の結果、ヒートシンクとして用いられるような元来熱伝導率の高い金属の接合部に限らず、樹脂などの接合部にも用いることができる接着剤に求められる熱伝導率を見出したのである。
尚、この実施形態では、レーザー3はステム5に、物理的に接触して連結しているが、接着剤などで接合してもよいし、一体形成してもよい。接着剤を用いる場合は、ステム5とハウジング7を接合する接着剤9と同様の熱伝導率の高い接着剤を用いる。
さらに、この実施形態では、連続的な構造体は、レーザー3、ステム5、ハウジング7、接着剤9からなるが、レーザー3を、熱伝導率が0.5W/mK以上の接着剤、ネジなどの接合部材で直接ハウジング7に連結して、レーザー3、ハウジング7、接合部材から連続的な構造体を構成してもよい。即ち、装置1において、接着剤11として熱伝導率の高いものを用いてもよい。また、レーザー3、ハウジング7を一体形成してもよい。
以下、各部材について説明する。
レーザーを収容するステムは、通常金属で形成されているため、0.5W/mK以上の熱伝導率を有する。なお、本発明で用いるステムは、0.5W/mK以上の熱伝導率を有する材料から構成されていればよく、金属に限定されない。
本発明で用いる接着剤は、0.5W/mK以上の熱伝導率を有するものであれば特に限定されない。用いることができる接着剤の種類としては、例えば、エポキシ系、シリコーン系、シアノアクリレート系、ウレタン系、アクリル系などが挙げられる。
上記種類の接着剤において、熱伝導率を0.5W/mK以上とするためには、例えば、これらの接着剤に、結晶性シリカ;カーボン繊維、カーボン粒子、黒鉛などのカーボン類;アルミナ、酸化マグネシウムなどのセラミック類、Al、Cu、Agなどの金属類を充填材として添加すればよい。添加する充填材は、1種でも複数種の組み合わせでもよく、添加量も接着剤の接着性能を妨げない範囲であれば、特に制限されない。なお、接着剤の熱伝導率を向上させる方法は、上記に限定されず、如何なる方法でもよい。充填材の添加、混合は、従来公知の方法を用いて行うことができる。
また、0.5W/mK以上の熱伝導率を有する市販の接着剤を用いることもできる。本発明で用いることができる市販の接着剤としては、例えば、SE4450、SE4401(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン社製;(種類)シリコーン系)などが挙げられる。
本発明で用いるハウジングは、0.5W/mK以上、好ましくは1.0W/mK以上、より好ましくは3.0W/mK以上、さらに好ましくは9.0W/mK以上の熱伝導率を有する材料で構成されていればよく、材料の種類は特に制限されない。また、ハウジングの構造、形状などについても特に制限されることはない。ハウジングを構成する材料が上記の熱伝導率を有していることにより、ハウジングからの効率の良い放熱が達成される。
ハウジングを、アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト、マグネシウムダイキャストなどの金属材料で構成する場合には、熱伝導率が高いが、光ピックアップのハウジングの多くはポリアリーレンスルフィドなどからなる樹脂組成物で構成されており、このような樹脂組成物は通常、熱伝導率が0.5W/mK未満であり、そのまま本発明に適用することはできない。
ハウジングを構成する樹脂組成物の熱伝導率を0.5W/mK以上とするためには、金属類、セラミックなどの高熱伝導性の無機物、カーボン類を充填材として、樹脂組成物に添加すればよい。
例えば、金属類としてはアルミニウム、銅、鉄、ステンレス、亜鉛、マグネシウム、金、銀、錫、鉛などが挙げられる。また、これらの合金も用いることができる。さらに、錫−銅、錫−鉛、錫−亜鉛、錫−銅−銀などの半田を使用することができる。
セラミックなどの熱伝導性の高い無機物としては、アルミナ、酸化マグネシウム、チッ化珪素、チッ化ホウ素、結晶性シリカ、溶融シリカなどのシリカなどが挙げられる。
カーボン類としてはカーボン繊維、カーボン粒子、黒鉛などが挙げられる。黒鉛には燐片状、塊状、土壌などがあるが、いずれの形態でもよく、また、人工、天然いずれも使用することができる。
好ましくは、ポリアリーレンスルフィドに、融点400℃以上の金属、融点がポリアリーレンスルフィドの融点以下である金属及び黒鉛からなる群から選択される1種以上を添加する。
上記添加物の形状は特に制約はなく、不定形、球形、フレーク状、繊維状、針状、樹状など、いずれのものも使用することができる。複雑な形状を持つものは、体積に対し表面積及び見かけの占有体積が大きくなるため、互いに接点を有しやすくひいては連続的な構造を作りやすいという効果を期待できる。ただし、球形に近い物は装置の摩擦摩耗が少ないという効果を期待できる。
添加する充填材は、1種でも複数種の組み合わせでもよく、添加量も樹脂組成物の成形性などを妨げない範囲であれば、特に制限されない。なお、樹脂組成物の熱伝導率を向上させる方法は上記に限定されず、いかなる方法を用いてもよい。充填材の添加、混合は、従来公知の方法を用いて行うことができる。
ハウジングを構成する材料は、その成形性や経済性から、熱可塑性樹脂であることが好ましい。用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアリーレンスルフィド樹脂、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリサルフォン、ポリエーテルイミドなどが挙げられ、ポリアリーレンスルフィド樹脂、特にポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂であることが好ましい。
ポリアリーレンスルフィド樹脂は、通常の方法で製造することができ、これに、上記充填材を添加することによって0.5W/mK以上の熱伝導率を有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物とすることができる。
上記充填材の添加量は、特に制限されず、所望の熱伝導率によって適宜選択することができる。ポリアリーレンスルフィドへの充填材の添加、混合は、従来公知の方法を用いて行うことができる。
尚、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、所定の熱伝導率を有する限り、ガラス繊維、炭素繊維などの繊維状充填材、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナなどの粒子状充填材、マイカ、カオリン、クレー、タルクなどの板状充填材、ウィスカー類の添加物を含むこともできる。
なお、前記特開平10−293940号公報には、光ピックアップの保持容器(ハウジング)を放熱板、ヒートシンクとして利用しうる可能性が示されているが、実際の利用においては、ハウジングのみの熱伝導率を高めても、所望の効果は得られず、上記の0.5W/mK以上の熱伝導率を有する接着剤などと組み合わせて連続的な構造体を形成することが必要である。
また、前記特開2003−39731号公報中の従来技術の欄では、本来、放熱板、ヒートシンクとして機能しうる部材を構造中に持つ製品について言及されているが、本発明では、本来、放熱板やヒートシンクとして働くことのなかった部材(ハウジング及び接着剤)を、放熱目的を達成するものとして利用する点で異なっている。
本発明の光学読み取り装置は、レーザーを用いてデータを読み取り、レーザーがハウジング内に収容されている装置であれば、限定されないが、例えば、CD,DVDで用いられる光ピックアップ装置がある。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
製造例1
[ハウジング材料の製造]
(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)プレポリマーの合成
撹拌翼の付いた原料合成槽(1m)にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)554kg及び水酸化リチウム(LiOH・1HO)100kgを仕込み、合成槽の温度を140℃まで昇温し、140℃に維持し、原料の水酸化リチウム中に含まれる水を回分蒸留して除去した。この操作終了後、温度を130℃に保持したまま反応液中に気体状の硫化水素を65Nkl吹き込んだ。この操作により水硫化リチウム(LiSH)を下記式(I)で示されるように合成した。
LiOH + HS → LiSH + HO ・・・(I)
次に、硫化水素の吹き込みを停止し、合成槽を205℃まで昇温した。昇温に伴い、硫化水素を吹き込んだ際に副生した水を回分蒸留により除去すると共に、下記式(II)で示される反応を進行させ、硫化リチウム(LiS)49.62kg(1.08kmol)とN−メチルアミノ酪酸リチウム(LMAB)との混合物を得た。
2LiSH → LiS + LMAB +HS↑ ・・・(II)
上記式(II)で示される反応の終了後、p−ジクロロベンゼン(PDCB)154kg(1.05kmol)を合成槽に投入し、さらに純水29.2kgを投入し、210℃で3時間のプレ縮合操作を実施した後、反応液を90℃まで冷却した。さらに、PCDB15kg(0.102kmol)及びNMP80kgをこれに加えてプレポリマーを調製した。
(2)PPSの合成
上記(1)で調製したプレポリマーを用い、チャージ量15.0kg/hrで1段連続撹拌槽型反応器(CSTR)で、平均滞留時間(τ)3時間、温度260℃で重合反応を行い、PPSを合成した。反応器から排出される反応液を260℃の静置槽に導き、反応液とPPS相とを分離した。PPS相中に含まれるハロゲン化リチウムを洗浄除去する目的で、PPS相に、洗浄液(HO/NMP混合液、場合によりNHClなどの中和剤を含む)を反応槽出口で注入した。静置槽底部より抜き出した、高分子量PPS相に、再度、上記洗浄液を注入し、再度洗浄液と接触混合させて、静置分離槽で分離した。このPPSの洗浄操作を3段繰り返した。洗浄を終了したPPS相を脱揮機能付押出機に導き、揮発性溶媒(主としてNMP)を除去した後、水冷し、ペレタイジングを行いPPS製品を得た。製品の生産量は約2kg/hrであった。
(3)PPS複合材料(PPS樹脂組成物)の製造
上記(2)のようにして得られたPPS30重量部に、ガラス繊維(GF)10重量部及びシリカ60重量部及びを混合し、二軸押出機で混練配合してPPS複合材料(a)を得た。得られたPPS複合材料(a)の熱伝導率は0.6W/mKであった。
また、上記(2)のようにして得られたPPSに、以下のように銅粉末、錫−亜鉛合金、黒鉛などを任意の量で混合し、二軸押出機で混練配合してPPS複合材料(b)〜(d)を得た。得られたPPS複合材料(b)〜(d)の熱伝導率はそれぞれ、(b)1.0W/mK、(c)3.1W/mK及び(d)9.8W/mKであった。
(b)PPS 55重量部
アルミナ 35重量部
酸化マグネシウム 10重量部
(c)PPS 25重量部
錫−亜鉛合金 65重量部
GF 10重量部
(d)PPS 50重量部
Cu 15重量部
錫−亜鉛合金 15重量部
黒鉛 5重量部
GF 15重量部
尚、比較例1−3で使用したPPSは、PPS40重量部、炭酸カルシウム30重量部、GF30重量部であった。
実施例1−8、比較例1−7
(1)製造例1で合成したそれぞれの熱伝導率を有するPPS複合材料を用いて、射出成形により、光ピックアップハウジングを作製した。
次に、レーザーダイオード及び真鍮製ステムを装着し、以下に記載するそれぞれの熱伝導率を有する接着剤を用いてステムをハウジングに固定し、図1に示す光ピックアップ装置を製造した。
各実施例及び比較例で用いたハウジングと接着剤の組み合わせを表1に示す。
本実施例で用いた接着剤及びその熱伝導率は以下の通りである。
(A)SE4450(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
1.88W/mK
(B)SE4401(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
0.92W/mK
(C)SE9175(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
0.3W/mK
尚、レーザーのフランジとハウジングを接着するために使用した接着剤(図1の接着剤11に相当)及びその熱伝導率は以下の通りである。
SE9175(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
0.3W/mK
(2)熱伝導率の測定方法
ハウジング材料(PPS複合材料)及び接着剤の熱伝導率は次のようにして測定した。
(i)サンプル
製造例で製造したハウジング材料を、50T射出成形機(日本製鋼所製)を用いて、80×80×3.2mmの平板に成形し、測定に供した。
上記2の接着剤は、テフロン(登録商標)シートにアルミ板で作成した額縁様のスペーサーを載せ、スペーサー内部に接着剤を流し込み、80×80×3.2mmの平板を作成し、測定に供した。
(ii)熱伝導率の測定
ASTM E1530(円板熱流計法)に準拠して、UNITHERM(商標)2021(ANTER社製)を使用し、23℃での熱伝導率を測定した。
(3)レーザーの温度上昇値の測定
上記で製造した光学読み取り装置を用い、60℃の雰囲気下で、APC回路によりレーザーダイオードの光出力を一定に保持し、60分間以上レーザーダイオードを発振させた際にレーザー温度が一定になった時点でのレーザーの(60℃からの)温度上昇値を、レーザーダイオード外側の温度を熱電対で直接測定することによって求めた。
温度上昇値の測定に用いたレーザーダイオードは、光出力定格Po=90mW(CW)、しきい値電流=35mA、動作電流=115mA(CW、Po=90mW)、動作電圧が1.85V(CW、Po=90mW)、動作保証温度が−10〜+70℃であった。
結果を表1に示す。レーザーダイオードの温度が70℃(温度上昇値が10℃)を超えたものは不良(N重量部:比較例)と判定した。
Figure 2005008647
表1の結果から、ハウジング材料及び接着剤の両者の熱伝導率が0.5W/mK以上の組み合わせでは、レーザーの温度上昇値がいずれも10未満であり、レーザーダイオードの動作保証温度範囲内であり、レーザー特性が低下しないことがわかる。これに対し、ハウジング材料若しくは接着剤のいずれかの、又は両者の熱伝導率が0.5W/mK未満であると、レーザーの温度上昇値が18〜20℃となり、レーザーダイオードの温度が動作保証温度の上限である+70℃を大きく上回り、読み取りの信頼性が明らかに低下することがわかる。
本発明によれば、光学読み取り装置のレーザーの温度上昇が少なく、読み取り装置の信頼性、寿命を向上させることができる。

Claims (2)

  1. レーザーから、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物からなるハウジングまでに、0.5W/mK以上の熱伝導率を有する材料を用いて、連続的な構造体が形成されていることを特徴とする光学読み取り装置。
  2. 前記連続的な構造体が、レーザー、レーザー取り付け用ステム、ハウジング、及び前記レーザー取り付け用ステムと前記ハウジングを接着する接着剤からなることを特徴とする請求項1記載の光学読み取り装置。
JP2005511801A 2003-07-16 2004-06-28 光学読み取り装置 Pending JPWO2005008647A1 (ja)

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