JPWO2004110848A1 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
動力補助用の電動モータと、該電動モータを制御するための電子制御ユニットと、該電動モータの回転駆動を操舵機構に伝達するためのギヤ機構とを備え、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、電動モータ、電子制御ユニットおよびギヤ機構の構成物品のうち、少なくともいずれかの空気に露出している部分に該部分の被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆している。
Description
本発明は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置に関する。
自動車の操舵系では、外部動力源を用いて操舵アシストを行わせる、いわゆるパワーステアリング装置が広く採用されている。従来、パワーステアリング装置用の動力源としては、ベーン方式の油圧ポンプが用いられており、この油圧ポンプをエンジンにより駆動するものが多かった。ところが、この種のパワーステアリング装置は、油圧ポンプを常時駆動することによるエンジンの駆動損失が大きい(最大負荷時において、数馬力〜十馬力程度)ため、小排気量の軽自動車等への採用が難しく、比較的大排気量の自動車でも走行燃費が無視できないほど低下することが避けられなかった。
そこで、これらの問題を解決するものとして、電動モータを動力源とする電動パワーステアリング装置(Electric Power Steering、以下EPSと記す)が近年注目されている。EPSには、電動モータの電源に車載バッテリを用いるために直接的なエンジンの駆動損失が無く、電動モータが操舵アシスト時にのみに起動されるために走行燃費の低下も抑えられる他、電子制御が極めて容易に行える等の特長がある。
EPSでは、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに対応して、電動モータから補助操舵トルクを発生して、減速機である動力伝達機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するようになっている。
ところで、操舵軸を電動モータの回転力で動力付勢するEPSにおいては、電動モータの回転を減速して、付勢トルクを大きくする減速機には、高減速比が可能で、入出力軸が食い違い軸となり、レイアウト性に優れることから、一般的にウォームギヤ減速機が採用されている。
この動力伝達機構(減速機)として、ウォームギヤ機構を用いたEPSでは、電動モータの駆動軸側のウォームに、ウォームホイールが噛合してあり、このウォームホイールは、操舵機構の出力軸(例えば、ピニオン軸、コラム軸)に嵌合してある。
歯車減速機においては、円滑に回転伝達を行う為には、バックラッシュが不可欠であるが、バックラッシュがあると反転時、歯面が打撃され打音が発生してしまうといったことがある。
EPSにおいては、この打音を低減し、かつ円滑な回転伝達を行う為、金属製ウォームと、歯部が合成樹脂材料からなるウォームホイールとの組合せが一般的に用いられている。
しかしながら、ウォームギヤ減速機は、食い違い軸の回転を伝達する機構であり、ウォームとウォームホイールとの歯面は、滑り接触による伝達となっており、それ故、滑り損失が生じる。操舵装置用に逆作動が可能なギヤ諸元とした場合においても、伝達効率は90%程度となっている。
また、10%の損失は、噛合い部での発熱となり、伝達動力が多いほど、発熱量も比例して大きくなるが、ウォームホイールの歯部は、樹脂製で熱伝導率が金属に比べて悪く熱が逃げ難いので、ウォームとウォームホイールとの噛合い部温度は、非常に上昇しやすくなっている。
この噛合い部温度が高くなると、樹脂の強度低下によって摩粍が大きくなる。また、潤滑グリースの劣化も進行する。潤滑グリースの劣化により一度、潤滑不良が発生すると、歯面の摩擦係数が大きくなり、更に発熱量が増えるという悪循環で、急激に樹脂歯部の摩粍が増大し寿命が短くなってしまうという問題があった。
ところで、図17は、従来に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図18は、図17に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図17及び図18に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、該装置への入力軸であるスタブシャフト1の車両前方側には、ピニオン軸から成る出力軸5が連結してある。スタブシャフト1は後端で、ステアリングホイール(図示なし)を固設したステアリングシャフト(図示なし)に接続されている。出力軸5(ピニオン軸)には、ステアリングギヤ機構のラック2が噛合してある。ラック2は、弾性体3等により出力軸(ピニオン軸)5に向けて弾性的に付勢して常時押圧してある。
出力軸5には、トーションバー1aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー1aは、中空に形成した入力軸1の内部を延在して、その先端が入力軸1の端部に固定してある。
入力軸1の車両前方側には、トルク検出用の溝4が形成してあり、これらの溝4の径方向外方には、トルクセンサーのスリーブ7が配置してある。スリーブ7の径方向外方には、コイル6や基板等が設けてある。なお、これらに、隣接して、センサー基板30がセンサハウジング40に固設してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの出力軸に連結されたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。
ウォームホイール9を収納しているギヤハウジング10には、ブラシレスモータMのモータケース11が連結してあり、モータケース11の内側には、積層鉄心にコイルを巻回して構成されたステータ12が設けてある。
積層鉄心で構成されたブラシレスモータMのロータ13の外径側には、筒状の回転駆動用永久磁石14が取付けてある。
ロータ13の支持軸13aと、ウォーム8の支持軸8aとは、スプライン嵌合部により接続してあり、両者は、軸方向移動自在且つ相対回転不能になっている。
なお、ウォーム8の支持軸8aは、一対の軸受15,16により、ギヤハウジング10に、そしてロータ13の駆動軸は、一対の軸受17,18により、モータケース11にそれぞれ、回転自在に支持してある。また、出力軸5は、一対の軸受19,20によりギヤハウジング10に回転自在に支持してあり、入力軸1は、軸受21により、それぞれギヤハウジング10に一体のセンサハウジング40に回転自在に支持してある。
運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、図示なきアッパーコラム、センサハウジング40に回転自在に支持された入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
従来例を示す図17及び図18において、それぞれ矢印はギヤ噛合い部での伝達損失が変換された熱の伝達経路を表している。
伝達経路は、
a)ウォーム(8)→ベアリング(15,16)→ギヤハウジング(10)
b)ホイールの歯部(9a)→ホイールの芯金(9b)→出力軸(10)、入力軸(1)→ベアリング(19,20,21)→ギヤハウジング(10)
の2経路ある。
従来、一般のサーボモータにおける放熱方法では、アルミジャケットで覆い、放熱フィン+強制空冷、水冷ジャケットなどで放熱を行っており、ヨークからの放熱は、公用技術となっている。
ブラシレスモータにおいても、ブラシモータと異なり、モータケースに一体又は別体に構成されたヨーク内側の固定子側に発熱部である巻線が設けられている為、モータケースから直接放熱する手段として、上記方法が一般に用いられている。
しかしながら、EPS用ブラシレスモータでは、既存技術での冷却は、冷却要素により大型化してしまい、搭載が困難であり、ファンによる騒音があり、コストが大幅に上昇してしまう等の問題がある。
また、使用温度範囲が広い為、ステータとモータケースとを確実に固定する為に、モータケースは、ステータと熱膨張係数がほぼ等しい鉄系材料とされ、低コストに製造する為に深絞りにて製作される。よって、放熱フィン形状を作ることも、困難であり、放熱性が劣っていた。
ブラシレスモータの放熱性が悪いと、ブラシレスモータの出力を維持する為にはブラシレスモータを大きくせざるを得ず、レイアウト性が悪くなり、レイアウト性を良くする為に、ブラシレスモータを小型にするのであれば、高出力が出せないという問題があった。
なお、関連公報特開平08−164861として、モータフランジに放熱フィンを設けたものがあるが、当該公報では、モータケースからモータフランジへ熱が伝達した後でないと、放熱効果が薄い為、モータケースの熱伝導率が低いと、モータフランジに熱が伝達しにくく、モータが昇温してしまい、小型で高出力なブラシレスモータを製作することが出来ないという問題があった。
さらにまた、従来、一般的に、EPSの各要素(電動モータ、ECU(電子制御ユニット)、及び、減速機)の放熱方法としては、空冷、又は、ヒートシンクによる熱の分散と空冷との併用、等の公用技術がある。
しかしながら、小型化を狙うEPSにおいて、発熱源である電動モータと、ECU(電子制御ユニット)と、減速機とは、互いに近接しており、一要素が放熱されても、輻射熱によって他要素に熱が伝わってしまうという問題があった。
さらにまた、動力補助用の電動モータとしてブラシモータを使用する場合、一般のブラシモータの発熱体は、モータ軸に取り付けられた回転子、整流子、及びブラシであり、放熱経路は、
(回転子、整流子、ブラシ)→(モータ軸)→(軸受)→(ヨーク又はフランジ)→(大気)である。
しかしながら、ブラシモータでは、発熱部のほとんどが回転側にあるため、放熱経路が長い為、放熱しにくく、また、ブラシと整流子が常に接触し、摩擦をしている為、ブラシレスモータに比べて、発熱量が大きく、特に、ブラシは、バネによる押付のみのフローティング状態であるため、放熱性が悪いという問題があった。
モータの放熱性が悪いと、モータ出力を維持する為には、モータを大きくせざるを得ず、レイアウト性が悪くなり、レイアウト性をよくする為に、モータを小型にするのであれば、高出力が出せないという問題があった。
本発明は動力補助用電動モータにより熱の影響が少ない電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、動力補助用の電動モータと、該電動モータを制御するための電子制御ユニットと、該電動モータの回転駆動を操舵機構に伝達するためのギヤ機構とを備え、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動モータ、前記電子制御ユニットおよび前記ギヤ機構の構成物品のうち、少なくともいずれかの空気に露出している部分に該部分の被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第1の態様によれば、ギヤハウジングの放熱性を向上し、および/又は減速機全体の放熱性を向上して、減速機の寿命を向上することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第1の態様による電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものであって、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面を、少なくとも当該片面の被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第1の態様によるもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものであって、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面、及び、ギヤを収納するギヤハウジングの内側を少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第1の態様によるもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものであって、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面、ギヤを収納するギヤハウジングの内側、及び、ギヤハウジングの外側を少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
このように、本発明の第1の態様によれば、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面に、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ(本明細書中少なくとも歯部が樹脂で形成されたギヤを樹脂ギヤと称する))から直接ギヤハウジング内壁に輻射熱を伝えることができ、また、ギヤハウジング内側に放熱性塗料を塗布したことにより、放射率=吸収率の為、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、ギヤハウジング外側に放熱性塗料を塗布したことにより、ギヤハウジングの放熱性が向上し、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイールの樹脂製歯部を有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
本発明の第2の態様によれば、ブラシレスモータを大型化することなく、ブラシレスモータの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストなブラシレスモータを備えた電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第2の態様に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動モータは、モータケースが深絞りにて製作されたブラシレスモータであり、
少なくともモータケース外周面を、熱の放射率がモータケース材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
このように、本発明の第2の態様によれば、小型化が要求されて既存技術による冷却法(放熱フィン、強制強制空冷、水冷)が使用できず、モータケースが深絞りにて製作されたブラシレスモータを使用するEPSにおいて、少なくともモータケース外周面を、熱の放射率がモータケース材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆したことによって、ブラシレスモータのモータケースから直接放熱が可能となり、ブラシレスモータを大型化しないで、ブラシレスモータの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストなブラシレスモータを提供することができる。
本発明の第3の態様はEPSの一要素の放熱(輻射熱)が他要素に伝わらないようにすることにより、EPSの各要素を効率よく冷却できる電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第3の態様に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動モータ表面の外向き法線が、前記ギヤ機構の樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
電子制御ユニットのヒートシンク表面の外向き法線が、前記ギヤ機構の樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
それぞれ少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆された、前記電動モータ表面の外向き法線と電子制御ユニット、電子制御ユニットのヒートシンク表面の外向き法線と前記電動モータが、互いに交わらないように、電子制御ユニットと前記電動モータを配置したことを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、電動ブラシモータのヨーク、回転子、及びブラシホルダを、放熱性塗膜にて被覆することにより、電動ブラシモータの放熱率を向上して、小型化、高出力化、及び低コスト化を図ることができる、電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第4の態様に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於ける回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内周面を、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内・外周面を、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内周面、回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るさらにもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内・外周面、回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、電動ブラシモータのヨーク、回転子、及びブラシホルダを、放熱性塗膜にて被覆することにより、電動ブラシモータの放熱率を向上して、小型化、高出力化、及び低コスト化を図ることができる。
なお、放熱性塗膜に使用する塗料は、熱の放射率(=吸収率)が少なくとも被膜面材料よりも高く、反射はしない塗料をいうものとする。
放熱性塗料としては、半導体又はセラミック塗料を使用することができる。
半導体としては、SnO2−Sb2O5固溶体が半導体特性を持っていることが知られている。固溶体はSnO2とSb2O5を湿式混合し、乾燥後例えば1250℃で焼成することによって製造することができる。塗料へ添加するためには10μm以下、好ましくは5μm以下の平均粒径までに粉砕した粒子を用いる。
塗料に使用される樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂などの耐熱性樹脂のみならず、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、石油樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロースなどを含む。
また、放熱性セラミック塗料としては、シリカとアルミナを主原料とし、水溶性のバインダを有するもので、液体状態のものをスプレー等で塗布した後、130〜140℃に加熱して硬化する。
そこで、これらの問題を解決するものとして、電動モータを動力源とする電動パワーステアリング装置(Electric Power Steering、以下EPSと記す)が近年注目されている。EPSには、電動モータの電源に車載バッテリを用いるために直接的なエンジンの駆動損失が無く、電動モータが操舵アシスト時にのみに起動されるために走行燃費の低下も抑えられる他、電子制御が極めて容易に行える等の特長がある。
EPSでは、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに対応して、電動モータから補助操舵トルクを発生して、減速機である動力伝達機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するようになっている。
ところで、操舵軸を電動モータの回転力で動力付勢するEPSにおいては、電動モータの回転を減速して、付勢トルクを大きくする減速機には、高減速比が可能で、入出力軸が食い違い軸となり、レイアウト性に優れることから、一般的にウォームギヤ減速機が採用されている。
この動力伝達機構(減速機)として、ウォームギヤ機構を用いたEPSでは、電動モータの駆動軸側のウォームに、ウォームホイールが噛合してあり、このウォームホイールは、操舵機構の出力軸(例えば、ピニオン軸、コラム軸)に嵌合してある。
歯車減速機においては、円滑に回転伝達を行う為には、バックラッシュが不可欠であるが、バックラッシュがあると反転時、歯面が打撃され打音が発生してしまうといったことがある。
EPSにおいては、この打音を低減し、かつ円滑な回転伝達を行う為、金属製ウォームと、歯部が合成樹脂材料からなるウォームホイールとの組合せが一般的に用いられている。
しかしながら、ウォームギヤ減速機は、食い違い軸の回転を伝達する機構であり、ウォームとウォームホイールとの歯面は、滑り接触による伝達となっており、それ故、滑り損失が生じる。操舵装置用に逆作動が可能なギヤ諸元とした場合においても、伝達効率は90%程度となっている。
また、10%の損失は、噛合い部での発熱となり、伝達動力が多いほど、発熱量も比例して大きくなるが、ウォームホイールの歯部は、樹脂製で熱伝導率が金属に比べて悪く熱が逃げ難いので、ウォームとウォームホイールとの噛合い部温度は、非常に上昇しやすくなっている。
この噛合い部温度が高くなると、樹脂の強度低下によって摩粍が大きくなる。また、潤滑グリースの劣化も進行する。潤滑グリースの劣化により一度、潤滑不良が発生すると、歯面の摩擦係数が大きくなり、更に発熱量が増えるという悪循環で、急激に樹脂歯部の摩粍が増大し寿命が短くなってしまうという問題があった。
ところで、図17は、従来に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図18は、図17に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図17及び図18に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、該装置への入力軸であるスタブシャフト1の車両前方側には、ピニオン軸から成る出力軸5が連結してある。スタブシャフト1は後端で、ステアリングホイール(図示なし)を固設したステアリングシャフト(図示なし)に接続されている。出力軸5(ピニオン軸)には、ステアリングギヤ機構のラック2が噛合してある。ラック2は、弾性体3等により出力軸(ピニオン軸)5に向けて弾性的に付勢して常時押圧してある。
出力軸5には、トーションバー1aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー1aは、中空に形成した入力軸1の内部を延在して、その先端が入力軸1の端部に固定してある。
入力軸1の車両前方側には、トルク検出用の溝4が形成してあり、これらの溝4の径方向外方には、トルクセンサーのスリーブ7が配置してある。スリーブ7の径方向外方には、コイル6や基板等が設けてある。なお、これらに、隣接して、センサー基板30がセンサハウジング40に固設してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの出力軸に連結されたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。
ウォームホイール9を収納しているギヤハウジング10には、ブラシレスモータMのモータケース11が連結してあり、モータケース11の内側には、積層鉄心にコイルを巻回して構成されたステータ12が設けてある。
積層鉄心で構成されたブラシレスモータMのロータ13の外径側には、筒状の回転駆動用永久磁石14が取付けてある。
ロータ13の支持軸13aと、ウォーム8の支持軸8aとは、スプライン嵌合部により接続してあり、両者は、軸方向移動自在且つ相対回転不能になっている。
なお、ウォーム8の支持軸8aは、一対の軸受15,16により、ギヤハウジング10に、そしてロータ13の駆動軸は、一対の軸受17,18により、モータケース11にそれぞれ、回転自在に支持してある。また、出力軸5は、一対の軸受19,20によりギヤハウジング10に回転自在に支持してあり、入力軸1は、軸受21により、それぞれギヤハウジング10に一体のセンサハウジング40に回転自在に支持してある。
運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、図示なきアッパーコラム、センサハウジング40に回転自在に支持された入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
従来例を示す図17及び図18において、それぞれ矢印はギヤ噛合い部での伝達損失が変換された熱の伝達経路を表している。
伝達経路は、
a)ウォーム(8)→ベアリング(15,16)→ギヤハウジング(10)
b)ホイールの歯部(9a)→ホイールの芯金(9b)→出力軸(10)、入力軸(1)→ベアリング(19,20,21)→ギヤハウジング(10)
の2経路ある。
従来、一般のサーボモータにおける放熱方法では、アルミジャケットで覆い、放熱フィン+強制空冷、水冷ジャケットなどで放熱を行っており、ヨークからの放熱は、公用技術となっている。
ブラシレスモータにおいても、ブラシモータと異なり、モータケースに一体又は別体に構成されたヨーク内側の固定子側に発熱部である巻線が設けられている為、モータケースから直接放熱する手段として、上記方法が一般に用いられている。
しかしながら、EPS用ブラシレスモータでは、既存技術での冷却は、冷却要素により大型化してしまい、搭載が困難であり、ファンによる騒音があり、コストが大幅に上昇してしまう等の問題がある。
また、使用温度範囲が広い為、ステータとモータケースとを確実に固定する為に、モータケースは、ステータと熱膨張係数がほぼ等しい鉄系材料とされ、低コストに製造する為に深絞りにて製作される。よって、放熱フィン形状を作ることも、困難であり、放熱性が劣っていた。
ブラシレスモータの放熱性が悪いと、ブラシレスモータの出力を維持する為にはブラシレスモータを大きくせざるを得ず、レイアウト性が悪くなり、レイアウト性を良くする為に、ブラシレスモータを小型にするのであれば、高出力が出せないという問題があった。
なお、関連公報特開平08−164861として、モータフランジに放熱フィンを設けたものがあるが、当該公報では、モータケースからモータフランジへ熱が伝達した後でないと、放熱効果が薄い為、モータケースの熱伝導率が低いと、モータフランジに熱が伝達しにくく、モータが昇温してしまい、小型で高出力なブラシレスモータを製作することが出来ないという問題があった。
さらにまた、従来、一般的に、EPSの各要素(電動モータ、ECU(電子制御ユニット)、及び、減速機)の放熱方法としては、空冷、又は、ヒートシンクによる熱の分散と空冷との併用、等の公用技術がある。
しかしながら、小型化を狙うEPSにおいて、発熱源である電動モータと、ECU(電子制御ユニット)と、減速機とは、互いに近接しており、一要素が放熱されても、輻射熱によって他要素に熱が伝わってしまうという問題があった。
さらにまた、動力補助用の電動モータとしてブラシモータを使用する場合、一般のブラシモータの発熱体は、モータ軸に取り付けられた回転子、整流子、及びブラシであり、放熱経路は、
(回転子、整流子、ブラシ)→(モータ軸)→(軸受)→(ヨーク又はフランジ)→(大気)である。
しかしながら、ブラシモータでは、発熱部のほとんどが回転側にあるため、放熱経路が長い為、放熱しにくく、また、ブラシと整流子が常に接触し、摩擦をしている為、ブラシレスモータに比べて、発熱量が大きく、特に、ブラシは、バネによる押付のみのフローティング状態であるため、放熱性が悪いという問題があった。
モータの放熱性が悪いと、モータ出力を維持する為には、モータを大きくせざるを得ず、レイアウト性が悪くなり、レイアウト性をよくする為に、モータを小型にするのであれば、高出力が出せないという問題があった。
本発明は動力補助用電動モータにより熱の影響が少ない電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、動力補助用の電動モータと、該電動モータを制御するための電子制御ユニットと、該電動モータの回転駆動を操舵機構に伝達するためのギヤ機構とを備え、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動モータ、前記電子制御ユニットおよび前記ギヤ機構の構成物品のうち、少なくともいずれかの空気に露出している部分に該部分の被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第1の態様によれば、ギヤハウジングの放熱性を向上し、および/又は減速機全体の放熱性を向上して、減速機の寿命を向上することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第1の態様による電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものであって、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面を、少なくとも当該片面の被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第1の態様によるもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものであって、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面、及び、ギヤを収納するギヤハウジングの内側を少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第1の態様によるもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものであって、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面、ギヤを収納するギヤハウジングの内側、及び、ギヤハウジングの外側を少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
このように、本発明の第1の態様によれば、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面に、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ(本明細書中少なくとも歯部が樹脂で形成されたギヤを樹脂ギヤと称する))から直接ギヤハウジング内壁に輻射熱を伝えることができ、また、ギヤハウジング内側に放熱性塗料を塗布したことにより、放射率=吸収率の為、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、ギヤハウジング外側に放熱性塗料を塗布したことにより、ギヤハウジングの放熱性が向上し、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイールの樹脂製歯部を有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
本発明の第2の態様によれば、ブラシレスモータを大型化することなく、ブラシレスモータの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストなブラシレスモータを備えた電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第2の態様に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動モータは、モータケースが深絞りにて製作されたブラシレスモータであり、
少なくともモータケース外周面を、熱の放射率がモータケース材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
このように、本発明の第2の態様によれば、小型化が要求されて既存技術による冷却法(放熱フィン、強制強制空冷、水冷)が使用できず、モータケースが深絞りにて製作されたブラシレスモータを使用するEPSにおいて、少なくともモータケース外周面を、熱の放射率がモータケース材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆したことによって、ブラシレスモータのモータケースから直接放熱が可能となり、ブラシレスモータを大型化しないで、ブラシレスモータの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストなブラシレスモータを提供することができる。
本発明の第3の態様はEPSの一要素の放熱(輻射熱)が他要素に伝わらないようにすることにより、EPSの各要素を効率よく冷却できる電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第3の態様に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動モータ表面の外向き法線が、前記ギヤ機構の樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
電子制御ユニットのヒートシンク表面の外向き法線が、前記ギヤ機構の樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
それぞれ少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆された、前記電動モータ表面の外向き法線と電子制御ユニット、電子制御ユニットのヒートシンク表面の外向き法線と前記電動モータが、互いに交わらないように、電子制御ユニットと前記電動モータを配置したことを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、電動ブラシモータのヨーク、回転子、及びブラシホルダを、放熱性塗膜にて被覆することにより、電動ブラシモータの放熱率を向上して、小型化、高出力化、及び低コスト化を図ることができる、電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明の第4の態様に係る電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於ける回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内周面を、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内・外周面を、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内周面、回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るさらにもう1つの電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達するものにおいて、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内・外周面、回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、電動ブラシモータのヨーク、回転子、及びブラシホルダを、放熱性塗膜にて被覆することにより、電動ブラシモータの放熱率を向上して、小型化、高出力化、及び低コスト化を図ることができる。
なお、放熱性塗膜に使用する塗料は、熱の放射率(=吸収率)が少なくとも被膜面材料よりも高く、反射はしない塗料をいうものとする。
放熱性塗料としては、半導体又はセラミック塗料を使用することができる。
半導体としては、SnO2−Sb2O5固溶体が半導体特性を持っていることが知られている。固溶体はSnO2とSb2O5を湿式混合し、乾燥後例えば1250℃で焼成することによって製造することができる。塗料へ添加するためには10μm以下、好ましくは5μm以下の平均粒径までに粉砕した粒子を用いる。
塗料に使用される樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂などの耐熱性樹脂のみならず、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、石油樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロースなどを含む。
また、放熱性セラミック塗料としては、シリカとアルミナを主原料とし、水溶性のバインダを有するもので、液体状態のものをスプレー等で塗布した後、130〜140℃に加熱して硬化する。
図1は、本発明の第1実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図2は、図1に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図3は、本発明の第2実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図4は、図3に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図5は、本発明の第3実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図6は、図5に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図7は、本発明の第4実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の部分断面図である。
図8は、本発明の第5実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図9は、本発明の第6実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図10は、本発明の第7実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図11は、図10に示した電動パワーステアリング装置の側面図である。
図12は、本発明の第8実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図13は、本発明の第9実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図14は、本発明の第10実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図15は、本発明の第11実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図16は、本発明の第12実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図17は、従来に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図18は、図17に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図2は、図1に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図3は、本発明の第2実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図4は、図3に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図5は、本発明の第3実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図6は、図5に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図7は、本発明の第4実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の部分断面図である。
図8は、本発明の第5実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図9は、本発明の第6実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図10は、本発明の第7実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図11は、図10に示した電動パワーステアリング装置の側面図である。
図12は、本発明の第8実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図13は、本発明の第9実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図14は、本発明の第10実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図15は、本発明の第11実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図16は、本発明の第12実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図17は、従来に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図18は、図17に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。
先ず、本発明の第1−第3実施の形態について、図1−図6を参照して説明する。第1−第3実施の形態は本発明の第1の態様に関連する。
図1は、本発明の第1実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図2は、図1に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図1及び図2に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、図示の装置の入力軸となるスタブシャフト1の車両前方側には、ピニオン軸から成る出力軸5が連結してある。スタブシャフト1は後端でステアリングホイール(図示なし)を固設したステアリングシャフト(図示なし)に接続されている。この出力軸であるピニオン軸5には、ステアリングギヤのラック2が噛合してある。ラック2は、弾性部材3等により出力軸(ピニオン軸)5に向けて弾性的に付勢して常時押圧してある。
出力軸5には、トーションバー1aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー1aは、中空に形成した入力軸1の内部を延在して、その先端が入力軸1の端部に固定してある。
入力軸1の車両前方側には、トルク検出用の溝4が形成してあり、これらの溝4の径方向外方には、検出用のスリーブ7が配置してある。スリーブ7の径方向外方には、コイル6や基板30等が設けてある。なお、これらに、隣接して、電子制御ユニット(ECU)(図示なし)が設けてある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸であるウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。
ギヤハウジング10には、ブラシレスモータMのモータケース11が連結してあり、モータケース11の内側には、コイルを巻回したステータ(積層鉄心)12が設けてある。
ブラシレスモータMのロータ13の外径側には、筒状の回転駆動用永久磁石14が取付けてある。
ロータ13と、ウォーム8とは、スプライン嵌合部により接続してあり、両者は、軸方向移動自在且つ相対回転不能になっている。
ウォーム8は、一対の軸受15,16によりギヤハウジング10に、ロータ13の駆動軸は、一対の軸受17,18によりモータケース11に、それぞれ、回転自在に支持してある。また、出力軸5は、一対の軸受19,20によりギヤハウジング35に、そして、入力軸1は、軸受21によりロアーコラムに、それぞれ、回転自在に支持してある。ギヤハウジング10およびモータケース11は一体的である。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図1,2は、ウォームホイール9の樹脂製の歯部9aの少なくとも片面に、放熱性塗膜を塗布した実施の形態である。
放熱性塗膜によって、ギヤ噛合い部での伝達損失が変換された熱の伝達経路は
a)ウォーム(8)→ベアリング(15,16)→ギヤハウジング(10)
b)ホイールの歯部(9a)→ホイールの芯金(9b)→出力軸(10)、入力軸(1)→ベアリング(19,20,21)→ギヤハウジング(10)
c)ホイールの樹脂製の歯部(9a)→ギヤハウジング(10)
の3経路となり、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の昇温を緩和することができる。
このように、本実施の形態によれば、合成樹脂からなる歯部9aを有するウォームホイール9の少なくとも片面に、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)から直接ギヤハウジング10の内壁に輻射熱を伝えることができ、これにより、ギヤハウジング10の放熱性が向上し、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイール9の樹脂製歯部9aを有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
図3は、本発明の第2実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図4は、図3に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図3及び図4に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図3,4は、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の少なくとも片面及びギヤハウジング10の内側に放熱性塗料を塗布した実施の形態である。
放熱性塗膜によってウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、減速機全体の放熱率が向上するため、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の昇温を緩和することができる。よって、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイール9の樹脂製歯部9aを有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
図5は、本発明の第3実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図6は、図5に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図5及び図6に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図5,6は、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の少なくとも片面及びギヤハウジング10の内外面に放熱性塗料を塗布した実施の形態である。
放熱性塗膜によってウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、更にギヤハウジング10の放熱率が向上し、減速機全体の放熱率が向上するため、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の昇温を緩和することができる。よって、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイール9の樹脂製歯部9aを有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
上述した、および以下に述べる本発明の実施の形態で用いられる放熱性塗料(以下、本放熱性塗料という)は、近赤外線(0.75〜1.5μm)から遠赤外線(15〜100μm)までの、全ての赤外線領域における放射特性に優れるような成分である。
本放熱性塗料は、低温から高温まで安定した放射特性を示すような成分である。
本放熱性塗料は、シリコン樹脂にセラミックス、金属酸化物などを混ぜたものである。また、天然珪砂、チタン、ジルコンの他、金属間化合物などの特殊溶媒からなる完全無機水性塗料でも良い。
本放熱性塗料の放熱性能は、発熱体が100℃の場合に10℃、200℃の場合に20℃と、1割程度下げる能力がある。
本放熱性塗料は、高温下でも人体に有害なガスは発生せず、無臭、無煙となる成分である。
本放熱性塗料は、急加熱しても膨張、ひび割れ、剥離などの変化がなく、耐酸、対塩基、耐水性を兼備している。
本放熱性塗料は、衝撃にも耐える強力な塗膜硬度を持ち、折り曲げても基材に追従できる密着性と可撓性に優れている。
なお、本発明の第1の態様は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
以上説明したように、本発明の第1の態様によれば、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面に、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ)から直接ギヤハウジング内壁に輻射熱を伝えることができ、また、ギヤハウジング内側に放熱性塗料を塗布したことにより、放射率=吸収率の為、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、ギヤハウジング外側に放熱性塗料を塗布したことにより、ギヤハウジングの放熱性が向上し、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイールの樹脂製歯部を有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
以下、本発明の第4実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を図7を参照しつつ説明する。第4実施形態は本発明の第2態様に関連する。
図7は、本発明の第4実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の部分断面図である。図7では、図2の右半分に示された出力軸5、ウォームホイール、ピニオンシャフト部分については図示が省略されているが、省略された機構は図示のものと基本的に同一である。
例えば、コラムアシスト式、ピニオンアシスト式等の電動パワーステアリング装置において、出力軸(図示略)には、ブラシレスモータMの駆動軸であるウォーム8に噛合したウォームホイール(図示略)が取付けてある。
このウォームギヤ減速機構のギヤハウジング10には、ブラシレスモータMが一体的に取り付けられている。モータケース11の内側には、コイルを巻回した積層鉄心から成るステータ12が設けてある。
ブラシレスモータMのロータ13の外径側には、筒状の回転駆動用永久磁石14が取付けてある。
ロータ13と、ウォーム8とは、スプライン嵌合部により接続してあり、両者は、軸方向移動自在且つ相対回転不能になっている。
ロータ13の駆動軸は、一対の軸受17,18により、ギヤハウジング10に固定されたモータケース11に回転自在に支持してある。
従って、上記実施形態同様運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸(図示略)、トーションバー(図示略)、出力軸(図示略)、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール(図示略)を介して出力軸(図示略)に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸(図示略)に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
ブラシレスモータMのモータケース11は、金属製であって、深絞りにより製作してある。このヨーク11の外側には、熱放射率がヨーク11の材料よりも高い放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって、ブラシレスモータMで発生した熱の放熱率がアップしている。
このように、本第5実施の形態によれば、小型化が要求されて放熱フィン、強制空冷、水冷の如き既存技術による冷却法が使用できず、モータケース11が深絞りにて製作されたブラシレスモータMを使用するEPSにおいて、少なくともモータケース11の外周面を、熱の放射率がモータケース11の材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆したことによって、ブラシレスモータMのモータケース11から直接放熱が可能となり、冷却できることによって、ブラシレスモータMを大型化しないで、ブラシレスモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストなブラシレスモータMを提供することができる。
以上説明したように、本発明の第2の態様によれば、既存冷却技術を使用できないブラシレスモータのモータケースを、熱の放射率がモータケース材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆することで冷却できることによって、小型、高出力で低コストなモータを提供することができる。
以下、本発明の第5−第7実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を図8−図11を参照しつつ説明する。
図8は、本発明の第5実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図8に示すように、例えば、コラムアシスト式、ピニオンアシスト式等の電動パワーステアリング装置において、出力軸(図示略)には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けられたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。
このウォームギヤ減速機構のギヤハウジング10には、ブラシレスモータMのヨークを一体に形成したモータケース11がモータフランジを間にして連結してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けられたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。
ウォーム8の支持軸は、一対の軸受15,16により、それぞれ、ギヤハウジング10に回転自在に支持してある。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸(図示略)、トーションバー(図示略)、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転出力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図8は、本第5実施の形態であり、ブラシレスモータM及びギヤハウジング10の図である。ブラシレスモータMのモータケースヨーク11の外面のうち斜線部に放熱性塗料が塗られており、矢印は、放熱性塗料による熱の放熱経路、方向を表している。
芯金9bと樹脂製歯部9aとから成る樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に対面する部分を除くブラシレスモータMのモータケース11の外表面に、放熱性塗膜が塗布されている。
ブラシレスモータMで発生する熱は、放熱性塗膜が塗布されている部分からより多く放熱されるため、ギヤハウジング10に対面する部分に塗料を塗布しないことにより、ブラシレスモータMで発生した熱が、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝わらないようにしている。
すなわち、本第5実施の形態によると、ブラシレスモータMのモータケース11表面の外向き法線が、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10と交わらない範囲を、少なくともモータケース11の被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ブラシレスモータMからの輻射熱を、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝えないようにすることができる。
図9は、本発明の第6実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図9に示すコラムアシスト式電動パワーステアリング装置では、入力軸1の車両前方側には、ギヤハウジング10に回転自在に支持した出力軸5が連結してある。
入力軸1には、トーションバー1aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー1aは、中空に形成した出力軸5の内部を延在して、その先端が出力軸5の端部に固定してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けられたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。また、出力軸5の車両前方側には、ギヤハウジング10に軸受104,105を介して回転自在に支持したステアリングシャフト102が嵌合固定してある。なお、これらに隣接して、ギヤハウジング10には電子制御ユニット30(ECU)が設けてある。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー5a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図9に示す、本第6実施の形態の電子制御ユニット30(ECU)及びギヤハウジング10において、電子制御ユニット30には斜線部で示すヒートシンク31が設けてある。このヒートシンク31に放熱性塗料が塗られており、矢印は放熱性塗料による熱の放熱経路および方向を表している。
本第6実施の形態では、樹脂ギヤから成るウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に対面する部分を除く電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面に放熱性塗膜が塗布されている。
電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31で発生する熱は、放熱性塗膜が塗布されている部分からより多く放熱されるため、ギヤハウジング10に対面する部分に塗料を塗布しないことにより、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31で発生した熱が樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝わらないようにしている。
すなわち、本第6実施の形態によると、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面の外向き法線が、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10と交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31からの輻射熱を、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝えないようにすることができる。
図10は、本発明の第7実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。図11は、図10に示した電動パワーステアリング装置の側面図である。
図10、図11に示すコラムアシスト式電動パワーステアリング装置では、図中左方でステアリングホイール(図示なし)に連結される入力軸1の車両前方側には、ギヤハウジング10に回転自在に支持した出力軸5が連結してある。
入力軸1には、トーションバー5aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー5aは、中空に形成した出力軸5の内部を延在して、その先端が出力軸5の端部に固定してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。出力軸5の車両前方側には、ギヤハウジング10に回転自在に支持したステアリングシャフト2が嵌合固定してある。なお、これらに隣接して、電子制御ユニット30(ECU)が設けてある。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー5a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図10および図11は、本第7実施の形態のブラシレスモータM及びギヤハウジング10、電子制御ユニット30(ECU)の正面図、側面図である。モータケース11および電子制御ユニット30の斜線部(図11参照)に放熱性塗料が塗られており、矢印は放熱性塗料による熱の放熱経路、方向を表している。
本第7実施の形態では、ブラシレスモータMと電子制御ユニット30(ECU)は、近接しており、ブラシレスモータMのヨークを兼用するモータケース11、および電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面に放熱性塗膜が塗布されている。
ブラシレスモータM、電子制御ユニット30(ECU)で発生する熱は、放熱性塗膜が塗布されている部分からより多く放熱されるため、ブラシレスモータMのモータケース11の外向き法線と電子制御ユニット30(ECU)、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31表面の外向き法線とブラシレスモータMが交差しないように両者を配置することによって、発生した熱が互いに伝わらないようにしている。
すなわち、本第7実施の形態によると、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆されたブラシレスモータMの表面の外向き法線と電子制御ユニット30(ECU)、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面の外向き法線とブラシレスモータMが、互いに交わらないように両者を配置することによって、互いの幅射熱を伝えないようにすることができる。
なお、放熱性塗料は、放射率が高い反面、吸収率も高いので、近接する部位に自身以上の熱源(エンジン、排気管等)を持たない車室内にEPSを搭載することによって、周辺部位の輻射熱を吸収しないようにすることができる。
なお、本発明の第3の態様は、上述した第5−第7実施の形態に限定されず、種々変形可能である。例えば、電動モータは、ブラシレスモータMに限定されず、ブラシモータ等であってもよい。
以上説明したように、本発明の第3態様による1つの電動パワーステアリング装置によれば、電動モータの表面の外向き法線が、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、電動モータからの輻射熱を、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングに伝えないようにすることができる。
本発明の第3の態様によるもう1つの電動パワーステアリング装置によれば、電子制御ユニット(ECU)のヒートシンク表面の外向き法線が、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、電子制御ユニット(ECU)のヒートシンクからの輻射熱を、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングに伝えないようにすることができる。
本発明の第3の態様による電動パワーステアリング装置によれば、電動モータの表面の外向き法線と電子制御ユニット(ECU)、電子制御ユニット(ECU)のヒートシンクの表面の外向き法線と電動モータが、互いに交わらないように両者を配置することによって、互いに幅射熱を伝えないようにすることができる。
本発明の第3の態様による上記いずれかの電動パワーステアリング装置において、近接する部位に自身以上の熱源(エンジン、排気管等)を持たない車室内にEPSを搭載することによって、周辺部位の輻射熱を吸収しないようにすることができる。
次に、本発明の第8−第12実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を図12−図16を参照して説明する。第8−第12実施の形態は本発明の第4態様に関連する。
図12は、本発明の第8実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図12に示す電動パワーステアリング装置には、電動ブラシモータMと、パワーステアリング機構PSとが設けてある。但し、パワーステアリング機構PSの構造は、その図示を省略する。
電動ブラシモータMでは、モータハウジングとして構成されたヨーク801内に、一対の軸受802,803を介して、回転子804が回転自在に支持してあり、回転子4には、モータ軸805が連結してある。このモータ軸805は、図示しないパワーステアリング機構PSを動力補助するようになっている。また、ヨーク801内には、回転子804に対向して、パーマネントマグネット806が配置してあり、その他ブラシホルダ807等が配置してある。
本第8実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、発熱体である回転子804及びブラシホルダ807が、少なくともそれらの被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、発熱体から直接マグネット806に熱を伝達することが可能となり、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。
即ち、図12に示す第8実施の形態において、電動ブラシモータMの回転子804及びブラシホルダ807に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって発熱部で発生した熱を直接マグネット806に伝達することが可能となり、電動ブラシモータMの放熱率がアップしている。
図13は、本発明の第9実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第9実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、モータハウジングの内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内周面が、少なくともその被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、放射率=吸収率である為、非塗装品に対し、電動ブラシモータM内部で発生した熱をより多く、マグネット806に吸収することが可能となり、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。
即ち、図13に示す第9実施の形態において、電動ブラシモータMのモータハウジング内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内側に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によってマグネット806における電動ブラシモータM内部で発生した熱の吸収率がアップしている。
図14は、本発明の第10実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第10実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、ヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内・外周面が、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、放射率=吸収率である為、非塗装品に対し、電動ブラシモータM内部で発生した熱をより多く、マグネット806に吸収して、外部に放熱することが可能となり、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。また、マグネット806外周面に放熱性塗膜を塗装することにより、放熱効果もあがることによって、永久磁石の昇温を防止することが出来、磁力の低下を防止することができる。
即ち、図14に示す第10実施の形態において、電動ブラシモータMのヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内側、およびヨーク801の内側と外側に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によってマグネット806およびヨーク801の内側と外側とにおける電動ブラシモータM内部で発生した熱の吸収率、外部への放熱率がアップしている。また、外部への放熱率がアップしている為、永久磁石の昇温も防止でき、磁力の低下を防止している。
図15は、本発明の第11実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第11実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、発熱体である回転子804、ブラシホルダ807、及びヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内周面が、少なくともそれらの被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、発熱体から直接マグネット806に熱を伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収することが出来、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。
電動ブラシモータMの回転子804、ブラシホルダ807及びマグネット806内周に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって発熱部で発生した熱を直接ヨークに伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収することが出来、電動ブラシモータMの放熱率がアップしている。
図16は、本発明の第12実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第12実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、発熱体である回転子804、ブラシホルダ807、及びヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806内・外周面が、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、発熱体から直接マグネット806に熱を伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収して、外部に放熱することが出来、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。また、マグネット806外周面に放熱性塗膜を塗装することにより、マグネット806内周に取り付けられた永久磁石の放熱効果もあがることによって、永久磁石の昇温を防止することが出来、磁力の低下を防止することができる。
電動ブラシモータMの回転子804、ブラシホルダ807及びマグネット806内・外周に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって発熱部で発生した熱を直接マグネット806に伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収して、外部に放熱することが出来、電動ブラシモータMの放熱率がアップしている。また、外部への放熱率がアップしている為、マグネット806に取り付けられた永久磁石の昇温も防止でき、磁力の低下を防止している。
なお、本発明の第4態様は、上述した第8−第12実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
以上説明したように、本発明の第4態様によれば、電動ブラシモータのヨーク、回転子、及びブラシホルダを、放熱性塗膜にて被覆することにより、電動ブラシモータの放熱率を向上して、小型化、高出力化、及び低コスト化を図ることができる。
先ず、本発明の第1−第3実施の形態について、図1−図6を参照して説明する。第1−第3実施の形態は本発明の第1の態様に関連する。
図1は、本発明の第1実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図2は、図1に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図1及び図2に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、図示の装置の入力軸となるスタブシャフト1の車両前方側には、ピニオン軸から成る出力軸5が連結してある。スタブシャフト1は後端でステアリングホイール(図示なし)を固設したステアリングシャフト(図示なし)に接続されている。この出力軸であるピニオン軸5には、ステアリングギヤのラック2が噛合してある。ラック2は、弾性部材3等により出力軸(ピニオン軸)5に向けて弾性的に付勢して常時押圧してある。
出力軸5には、トーションバー1aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー1aは、中空に形成した入力軸1の内部を延在して、その先端が入力軸1の端部に固定してある。
入力軸1の車両前方側には、トルク検出用の溝4が形成してあり、これらの溝4の径方向外方には、検出用のスリーブ7が配置してある。スリーブ7の径方向外方には、コイル6や基板30等が設けてある。なお、これらに、隣接して、電子制御ユニット(ECU)(図示なし)が設けてある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸であるウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。
ギヤハウジング10には、ブラシレスモータMのモータケース11が連結してあり、モータケース11の内側には、コイルを巻回したステータ(積層鉄心)12が設けてある。
ブラシレスモータMのロータ13の外径側には、筒状の回転駆動用永久磁石14が取付けてある。
ロータ13と、ウォーム8とは、スプライン嵌合部により接続してあり、両者は、軸方向移動自在且つ相対回転不能になっている。
ウォーム8は、一対の軸受15,16によりギヤハウジング10に、ロータ13の駆動軸は、一対の軸受17,18によりモータケース11に、それぞれ、回転自在に支持してある。また、出力軸5は、一対の軸受19,20によりギヤハウジング35に、そして、入力軸1は、軸受21によりロアーコラムに、それぞれ、回転自在に支持してある。ギヤハウジング10およびモータケース11は一体的である。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図1,2は、ウォームホイール9の樹脂製の歯部9aの少なくとも片面に、放熱性塗膜を塗布した実施の形態である。
放熱性塗膜によって、ギヤ噛合い部での伝達損失が変換された熱の伝達経路は
a)ウォーム(8)→ベアリング(15,16)→ギヤハウジング(10)
b)ホイールの歯部(9a)→ホイールの芯金(9b)→出力軸(10)、入力軸(1)→ベアリング(19,20,21)→ギヤハウジング(10)
c)ホイールの樹脂製の歯部(9a)→ギヤハウジング(10)
の3経路となり、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の昇温を緩和することができる。
このように、本実施の形態によれば、合成樹脂からなる歯部9aを有するウォームホイール9の少なくとも片面に、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)から直接ギヤハウジング10の内壁に輻射熱を伝えることができ、これにより、ギヤハウジング10の放熱性が向上し、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイール9の樹脂製歯部9aを有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
図3は、本発明の第2実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図4は、図3に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図3及び図4に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図3,4は、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の少なくとも片面及びギヤハウジング10の内側に放熱性塗料を塗布した実施の形態である。
放熱性塗膜によってウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、減速機全体の放熱率が向上するため、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の昇温を緩和することができる。よって、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイール9の樹脂製歯部9aを有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
図5は、本発明の第3実施の形態に係るピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の縦断面図である。図6は、図5に示したピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置の要部の横断面図である。
図5及び図6に示すように、ピニオンアシスト式電動パワーステアリング装置では、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー1a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図5,6は、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の少なくとも片面及びギヤハウジング10の内外面に放熱性塗料を塗布した実施の形態である。
放熱性塗膜によってウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、更にギヤハウジング10の放熱率が向上し、減速機全体の放熱率が向上するため、ウォームホイール9の樹脂製歯部9a(樹脂ギヤ)の昇温を緩和することができる。よって、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイール9の樹脂製歯部9aを有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
上述した、および以下に述べる本発明の実施の形態で用いられる放熱性塗料(以下、本放熱性塗料という)は、近赤外線(0.75〜1.5μm)から遠赤外線(15〜100μm)までの、全ての赤外線領域における放射特性に優れるような成分である。
本放熱性塗料は、低温から高温まで安定した放射特性を示すような成分である。
本放熱性塗料は、シリコン樹脂にセラミックス、金属酸化物などを混ぜたものである。また、天然珪砂、チタン、ジルコンの他、金属間化合物などの特殊溶媒からなる完全無機水性塗料でも良い。
本放熱性塗料の放熱性能は、発熱体が100℃の場合に10℃、200℃の場合に20℃と、1割程度下げる能力がある。
本放熱性塗料は、高温下でも人体に有害なガスは発生せず、無臭、無煙となる成分である。
本放熱性塗料は、急加熱しても膨張、ひび割れ、剥離などの変化がなく、耐酸、対塩基、耐水性を兼備している。
本放熱性塗料は、衝撃にも耐える強力な塗膜硬度を持ち、折り曲げても基材に追従できる密着性と可撓性に優れている。
なお、本発明の第1の態様は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
以上説明したように、本発明の第1の態様によれば、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面に、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ)から直接ギヤハウジング内壁に輻射熱を伝えることができ、また、ギヤハウジング内側に放熱性塗料を塗布したことにより、放射率=吸収率の為、ウォームホイールの樹脂製歯部(樹脂ギヤ)の輻射熱の吸収率が向上し、ギヤハウジング外側に放熱性塗料を塗布したことにより、ギヤハウジングの放熱性が向上し、ウォームギヤ減速機全体の放熱性が向上して、ウォームホイールの樹脂製歯部を有するウォームギヤ減速機の寿命を向上させることが可能である。
以下、本発明の第4実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を図7を参照しつつ説明する。第4実施形態は本発明の第2態様に関連する。
図7は、本発明の第4実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の部分断面図である。図7では、図2の右半分に示された出力軸5、ウォームホイール、ピニオンシャフト部分については図示が省略されているが、省略された機構は図示のものと基本的に同一である。
例えば、コラムアシスト式、ピニオンアシスト式等の電動パワーステアリング装置において、出力軸(図示略)には、ブラシレスモータMの駆動軸であるウォーム8に噛合したウォームホイール(図示略)が取付けてある。
このウォームギヤ減速機構のギヤハウジング10には、ブラシレスモータMが一体的に取り付けられている。モータケース11の内側には、コイルを巻回した積層鉄心から成るステータ12が設けてある。
ブラシレスモータMのロータ13の外径側には、筒状の回転駆動用永久磁石14が取付けてある。
ロータ13と、ウォーム8とは、スプライン嵌合部により接続してあり、両者は、軸方向移動自在且つ相対回転不能になっている。
ロータ13の駆動軸は、一対の軸受17,18により、ギヤハウジング10に固定されたモータケース11に回転自在に支持してある。
従って、上記実施形態同様運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸(図示略)、トーションバー(図示略)、出力軸(図示略)、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール(図示略)を介して出力軸(図示略)に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸(図示略)に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
ブラシレスモータMのモータケース11は、金属製であって、深絞りにより製作してある。このヨーク11の外側には、熱放射率がヨーク11の材料よりも高い放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって、ブラシレスモータMで発生した熱の放熱率がアップしている。
このように、本第5実施の形態によれば、小型化が要求されて放熱フィン、強制空冷、水冷の如き既存技術による冷却法が使用できず、モータケース11が深絞りにて製作されたブラシレスモータMを使用するEPSにおいて、少なくともモータケース11の外周面を、熱の放射率がモータケース11の材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆したことによって、ブラシレスモータMのモータケース11から直接放熱が可能となり、冷却できることによって、ブラシレスモータMを大型化しないで、ブラシレスモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストなブラシレスモータMを提供することができる。
以上説明したように、本発明の第2の態様によれば、既存冷却技術を使用できないブラシレスモータのモータケースを、熱の放射率がモータケース材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆することで冷却できることによって、小型、高出力で低コストなモータを提供することができる。
以下、本発明の第5−第7実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を図8−図11を参照しつつ説明する。
図8は、本発明の第5実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図8に示すように、例えば、コラムアシスト式、ピニオンアシスト式等の電動パワーステアリング装置において、出力軸(図示略)には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けられたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。
このウォームギヤ減速機構のギヤハウジング10には、ブラシレスモータMのヨークを一体に形成したモータケース11がモータフランジを間にして連結してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けられたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。
ウォーム8の支持軸は、一対の軸受15,16により、それぞれ、ギヤハウジング10に回転自在に支持してある。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸(図示略)、トーションバー(図示略)、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転出力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図8は、本第5実施の形態であり、ブラシレスモータM及びギヤハウジング10の図である。ブラシレスモータMのモータケースヨーク11の外面のうち斜線部に放熱性塗料が塗られており、矢印は、放熱性塗料による熱の放熱経路、方向を表している。
芯金9bと樹脂製歯部9aとから成る樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に対面する部分を除くブラシレスモータMのモータケース11の外表面に、放熱性塗膜が塗布されている。
ブラシレスモータMで発生する熱は、放熱性塗膜が塗布されている部分からより多く放熱されるため、ギヤハウジング10に対面する部分に塗料を塗布しないことにより、ブラシレスモータMで発生した熱が、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝わらないようにしている。
すなわち、本第5実施の形態によると、ブラシレスモータMのモータケース11表面の外向き法線が、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10と交わらない範囲を、少なくともモータケース11の被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、ブラシレスモータMからの輻射熱を、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝えないようにすることができる。
図9は、本発明の第6実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。
図9に示すコラムアシスト式電動パワーステアリング装置では、入力軸1の車両前方側には、ギヤハウジング10に回転自在に支持した出力軸5が連結してある。
入力軸1には、トーションバー1aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー1aは、中空に形成した出力軸5の内部を延在して、その先端が出力軸5の端部に固定してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けられたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。また、出力軸5の車両前方側には、ギヤハウジング10に軸受104,105を介して回転自在に支持したステアリングシャフト102が嵌合固定してある。なお、これらに隣接して、ギヤハウジング10には電子制御ユニット30(ECU)が設けてある。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー5a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図9に示す、本第6実施の形態の電子制御ユニット30(ECU)及びギヤハウジング10において、電子制御ユニット30には斜線部で示すヒートシンク31が設けてある。このヒートシンク31に放熱性塗料が塗られており、矢印は放熱性塗料による熱の放熱経路および方向を表している。
本第6実施の形態では、樹脂ギヤから成るウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に対面する部分を除く電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面に放熱性塗膜が塗布されている。
電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31で発生する熱は、放熱性塗膜が塗布されている部分からより多く放熱されるため、ギヤハウジング10に対面する部分に塗料を塗布しないことにより、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31で発生した熱が樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝わらないようにしている。
すなわち、本第6実施の形態によると、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面の外向き法線が、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10と交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31からの輻射熱を、樹脂ギヤであるウォームホイール9を収納するギヤハウジング10に伝えないようにすることができる。
図10は、本発明の第7実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の断面図である。図11は、図10に示した電動パワーステアリング装置の側面図である。
図10、図11に示すコラムアシスト式電動パワーステアリング装置では、図中左方でステアリングホイール(図示なし)に連結される入力軸1の車両前方側には、ギヤハウジング10に回転自在に支持した出力軸5が連結してある。
入力軸1には、トーションバー5aの基端が圧入固定してあり、このトーションバー5aは、中空に形成した出力軸5の内部を延在して、その先端が出力軸5の端部に固定してある。
出力軸5には、ブラシレスモータMの駆動軸に取付けたウォーム8に噛合したウォームホイール9が取付けてある。ウォームホイール9の歯部9aは、芯金9bに合成樹脂を被覆して形成してある。出力軸5の車両前方側には、ギヤハウジング10に回転自在に支持したステアリングシャフト2が嵌合固定してある。なお、これらに隣接して、電子制御ユニット30(ECU)が設けてある。
従って、運転者がステアリングホイール(図示略)を操舵することにより発生した操舵力は、入力軸1、トーションバー5a、出力軸5、ラックアンドピニオン式ステアリング装置、及びタイロッド等を介して、図示しない転舵輪に伝達される。
また、ブラシレスモータMの回転力は、そのウォーム8及びウォームホイール9を介して出力軸5に伝達されるようになっており、ブラシレスモータMの回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸5に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
図10および図11は、本第7実施の形態のブラシレスモータM及びギヤハウジング10、電子制御ユニット30(ECU)の正面図、側面図である。モータケース11および電子制御ユニット30の斜線部(図11参照)に放熱性塗料が塗られており、矢印は放熱性塗料による熱の放熱経路、方向を表している。
本第7実施の形態では、ブラシレスモータMと電子制御ユニット30(ECU)は、近接しており、ブラシレスモータMのヨークを兼用するモータケース11、および電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面に放熱性塗膜が塗布されている。
ブラシレスモータM、電子制御ユニット30(ECU)で発生する熱は、放熱性塗膜が塗布されている部分からより多く放熱されるため、ブラシレスモータMのモータケース11の外向き法線と電子制御ユニット30(ECU)、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31表面の外向き法線とブラシレスモータMが交差しないように両者を配置することによって、発生した熱が互いに伝わらないようにしている。
すなわち、本第7実施の形態によると、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆されたブラシレスモータMの表面の外向き法線と電子制御ユニット30(ECU)、電子制御ユニット30(ECU)のヒートシンク31の表面の外向き法線とブラシレスモータMが、互いに交わらないように両者を配置することによって、互いの幅射熱を伝えないようにすることができる。
なお、放熱性塗料は、放射率が高い反面、吸収率も高いので、近接する部位に自身以上の熱源(エンジン、排気管等)を持たない車室内にEPSを搭載することによって、周辺部位の輻射熱を吸収しないようにすることができる。
なお、本発明の第3の態様は、上述した第5−第7実施の形態に限定されず、種々変形可能である。例えば、電動モータは、ブラシレスモータMに限定されず、ブラシモータ等であってもよい。
以上説明したように、本発明の第3態様による1つの電動パワーステアリング装置によれば、電動モータの表面の外向き法線が、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、電動モータからの輻射熱を、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングに伝えないようにすることができる。
本発明の第3の態様によるもう1つの電動パワーステアリング装置によれば、電子制御ユニット(ECU)のヒートシンク表面の外向き法線が、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆することによって、電子制御ユニット(ECU)のヒートシンクからの輻射熱を、樹脂ギヤを収納するギヤハウジングに伝えないようにすることができる。
本発明の第3の態様による電動パワーステアリング装置によれば、電動モータの表面の外向き法線と電子制御ユニット(ECU)、電子制御ユニット(ECU)のヒートシンクの表面の外向き法線と電動モータが、互いに交わらないように両者を配置することによって、互いに幅射熱を伝えないようにすることができる。
本発明の第3の態様による上記いずれかの電動パワーステアリング装置において、近接する部位に自身以上の熱源(エンジン、排気管等)を持たない車室内にEPSを搭載することによって、周辺部位の輻射熱を吸収しないようにすることができる。
次に、本発明の第8−第12実施の形態に係る電動パワーステアリング装置を図12−図16を参照して説明する。第8−第12実施の形態は本発明の第4態様に関連する。
図12は、本発明の第8実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
図12に示す電動パワーステアリング装置には、電動ブラシモータMと、パワーステアリング機構PSとが設けてある。但し、パワーステアリング機構PSの構造は、その図示を省略する。
電動ブラシモータMでは、モータハウジングとして構成されたヨーク801内に、一対の軸受802,803を介して、回転子804が回転自在に支持してあり、回転子4には、モータ軸805が連結してある。このモータ軸805は、図示しないパワーステアリング機構PSを動力補助するようになっている。また、ヨーク801内には、回転子804に対向して、パーマネントマグネット806が配置してあり、その他ブラシホルダ807等が配置してある。
本第8実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、発熱体である回転子804及びブラシホルダ807が、少なくともそれらの被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、発熱体から直接マグネット806に熱を伝達することが可能となり、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。
即ち、図12に示す第8実施の形態において、電動ブラシモータMの回転子804及びブラシホルダ807に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって発熱部で発生した熱を直接マグネット806に伝達することが可能となり、電動ブラシモータMの放熱率がアップしている。
図13は、本発明の第9実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第9実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、モータハウジングの内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内周面が、少なくともその被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、放射率=吸収率である為、非塗装品に対し、電動ブラシモータM内部で発生した熱をより多く、マグネット806に吸収することが可能となり、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。
即ち、図13に示す第9実施の形態において、電動ブラシモータMのモータハウジング内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内側に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によってマグネット806における電動ブラシモータM内部で発生した熱の吸収率がアップしている。
図14は、本発明の第10実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第10実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、ヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内・外周面が、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、放射率=吸収率である為、非塗装品に対し、電動ブラシモータM内部で発生した熱をより多く、マグネット806に吸収して、外部に放熱することが可能となり、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。また、マグネット806外周面に放熱性塗膜を塗装することにより、放熱効果もあがることによって、永久磁石の昇温を防止することが出来、磁力の低下を防止することができる。
即ち、図14に示す第10実施の形態において、電動ブラシモータMのヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内側、およびヨーク801の内側と外側に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によってマグネット806およびヨーク801の内側と外側とにおける電動ブラシモータM内部で発生した熱の吸収率、外部への放熱率がアップしている。また、外部への放熱率がアップしている為、永久磁石の昇温も防止でき、磁力の低下を防止している。
図15は、本発明の第11実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第11実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、発熱体である回転子804、ブラシホルダ807、及びヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806の内周面が、少なくともそれらの被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、発熱体から直接マグネット806に熱を伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収することが出来、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。
電動ブラシモータMの回転子804、ブラシホルダ807及びマグネット806内周に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって発熱部で発生した熱を直接ヨークに伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収することが出来、電動ブラシモータMの放熱率がアップしている。
図16は、本発明の第12実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の縦断面図である。
本第12実施の形態では、電動ブラシモータMを使用するEPSにおいて、発熱体である回転子804、ブラシホルダ807、及びヨーク内周面に沿って円筒状に配置されたパーマネントマグネット806内・外周面が、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆・塗布してある。
これにより、発熱体から直接マグネット806に熱を伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収して、外部に放熱することが出来、電動ブラシモータMを大型化しないで、電動ブラシモータMの放熱性をアップすることができ、小型、高出力で低コストな電動ブラシモータMを提供することができる。また、マグネット806外周面に放熱性塗膜を塗装することにより、マグネット806内周に取り付けられた永久磁石の放熱効果もあがることによって、永久磁石の昇温を防止することが出来、磁力の低下を防止することができる。
電動ブラシモータMの回転子804、ブラシホルダ807及びマグネット806内・外周に放熱性塗膜が塗布されている。放熱性塗膜によって発熱部で発生した熱を直接マグネット806に伝達することが可能となり、またマグネット806は伝達された熱を効率よく吸収して、外部に放熱することが出来、電動ブラシモータMの放熱率がアップしている。また、外部への放熱率がアップしている為、マグネット806に取り付けられた永久磁石の昇温も防止でき、磁力の低下を防止している。
なお、本発明の第4態様は、上述した第8−第12実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
以上説明したように、本発明の第4態様によれば、電動ブラシモータのヨーク、回転子、及びブラシホルダを、放熱性塗膜にて被覆することにより、電動ブラシモータの放熱率を向上して、小型化、高出力化、及び低コスト化を図ることができる。
Claims (13)
- 動力補助用の電動モータと、該電動モータを制御するための電子制御ユニットと、該電動モータの回転駆動を操舵機構に伝達するためのギヤ機構とを備え、ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動モータ、前記電子制御ユニットおよび前記ギヤ機構の構成物品のうち、少なくともいずれかの空気に露出している部分に該部分の被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面を、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放射性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面、及び、ギヤを収納するギヤハウジングの内側を少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放射性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記ギヤ機構は、合成樹脂からなる歯部を有するギヤの少なくとも片面、ギヤを収納するギヤハウジングの内側、及び、ギヤハウジングの外側を少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動モータは、ヨークが深絞りにて製作されたブラシレスモータであり、
少なくともヨーク外周面を、熱の放射率がヨーク材料よりも高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動モータ表面の外向き法線が、前記ギヤ機構の樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
電子制御ユニットのヒートシンク表面の外向き法線が、前記ギヤ機構の樹脂ギヤを収納するギヤハウジングと交わらない範囲を、少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動モータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
それぞれ少なくとも被覆面材料よりも放射率が高い放熱性塗膜にて被覆された、前記電動モータ表面の外向き法線と電子制御ユニット、電子制御ユニットのヒートシンク表面の外向き法線と前記電動モータが、互いに交わらないように、電子制御ユニットと前記電動モータを配置したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動ブラシモータに於ける回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内周面を、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内・外周面を、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内周面、回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - ステアリングホイールに印加された操舵トルクに応じて、電動ブラシモータから補助操舵トルクを発生して、ギヤ機構により減速して操舵機構の出力軸に伝達する電動パワーステアリング装置において、
前記電動ブラシモータに於けるヨーク内・外周面、回転子及び/又はブラシホルダを、少なくとも被覆面材料よりも放射率の高い放熱性塗膜にて被覆したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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