JPWO2004107221A1 - グリッド分割方法,グリッド分割装置,グリッド分割プログラムおよび同プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体並びにデータ変換プログラムおよび同プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
複数の部品からなる数値解析対象物をグリッド分割して数値解析用基本要素を生成するための技術において、各部品における基本要素のアスペクト比許容範囲を設定できるようにして、状況に応じたグリッド分割の設定を可能にし、十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や解析時間に要する時間を短縮する。このために、本発明では、データ変換処理時に、部品毎に数値解析用基本要素のアスペクト比許容範囲を設定する設定ステップ(S13)と、前記データ変換処理時に、部品毎にその部品をアスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割してキューブ分割モデルを生成するキューブ分割ステップ(S14)と、そのキューブ分割モデルに従って部品毎にグリッド分割を行なって数値解析用基本要素を生成するグリッド分割ステップ(S22)とが含まれている。
Description
本発明は、複数の部品からなる数値解析対象物をグリッド分割して数値解析用基本要素を生成するための技術に関し、特に、その数値解析対象物についての幾何形状データ〔例えばポリゴンデータ,CAD(Computer Aided Design)データ〕を数値解析用データに変換する際に各部品のキューブ分割を行なうことにより、数値解析対象物のグリッド分割を行なう技術に関する。
一般に、コンピュータを利用して構造解析,機構解析,伝熱解析,流体解析,熱流体解析,電磁場解析,磁場解析等の数値解析を行なう際、数値解析対象物をグリッド分割(メッシュ分割)してキューブ状(立方体状,直方体状)の数値解析用基本要素(メッシュ要素,グリッド要素)を生成し、基本要素毎にその特性を代表した特性値を求め、数値解析対象物を基本要素の集合で近似することにより、効率的に数値解析が行なわれる。
近年、コンピュータ周辺機器としての電子装置の小型化,軽量化に伴い、これら電子装置、特にプリンタ等が発生する熱の挙動を適切に制御する構造の設計が求められるため、電子装置内の複雑な構造における熱の挙動を精度よく解析することが要求されている。そこで、その解析をコンピュータで行なうためのツールとして熱流体解析ソフトウェア〔例えばFLOTHERM(Flomerics社の登録商標)〕が開発されており、そのソフトウェアでの数値解析に際しては、上述のような基本要素に分割されたデータ(メッシュデータ)が用いられる。
一方、近年、CADシステム(例えばPro/E,I−DEAS,Parasolid,AutoCAD,VPS等)によって得られたCADデータ(幾何形状データ,3次元立体モデルデータ)を、各種ソフトウェアでの数値解析に用いられる数値解析用データに変換する、自動変換ソフトウェア(例えばSimulation−HUB等)も開発されている。
この自動変換ソフトウェアは、通常、幾何形状データを、そのまま対応する数値解析用データに変換して出力する。例えば図12に示すように、基板100上にLSIチップ200が載った2部品からなるモデルの幾何形状データは、自動変換ソフトウェア300により、同じ数の部品についての数値解析用データに変換されて出力される。
そして、各種数値解析用ソフトウェア(例えばFLOTHERM)による数値解析を開始する前に、グリッド生成ソフトウェアを用い、自動変換ソフトウェア300により得られた数値解析用データで与えられる各部品が、複数の基本要素に分割される。このようなグリッド生成ソフトウェアを用いてグリッド生成を行なう際、オペレータ等は、グリッド分割によって得られる基本要素の数(グリッド数)を、通常、大小の2段階で選択・指定することができるようになっている。
グリッド数:小を選択した場合、例えば図13(A)に示すごとくグリッド分割・基本要素生成が行なわれる。この図13(A)に示す例では、図12に示す例と同様、基板100とLSIチップ200との2部品からなるモデルが、グリッド数:小の設定で分割されている。具体的には、図13(A)中の点線で示すように、2つの部品100,200の頂点を格子点とするグリッド(メッシュ)が自動的に生成され、基本要素が生成される。このようにグリッド数が少ない場合、数値解析用ソフトウェアによる解析精度は悪化するが、グリッド分割や数値解析に要する時間は大幅に短縮されることになる。
また、グリッド数:大を選択した場合、例えば図13(B)に示すごとくグリッド分割・基本要素生成が行なわれる。この図13(B)に示す例でも、図12に示す例と同様、基板100とLSIチップ200との2部品からなるモデルが、グリッド数:大の設定で分割されている。具体的には、図13(B)中の点線で示すように、適当数の基本要素(グリッド)が生成されるように、2つの部品100,200の頂点の間に適当数の格子点を有するグリッド(メッシュ)が自動的に生成される。このようにグリッド数が多い場合、数値解析用ソフトウェアによる解析精度は良くなるが、グリッド分割や数値解析に多大な時間を要することになる。
上述したグリッド生成ソフトウェアでは、グリッド数の設定を大小で設定することしかできず、また、数値解析対象物の部品毎に数値解析用基本要素のアスペクト比(縦,横,奥行きの長さ比)を設定することができず、状況に応じたグリッド分割の設定を行なうことがない。
例えば、数値解析結果について注目すべき部品がある場合、その部品やその部品近傍の部分について基本要素を細かく生成するように設定を行ない、それ以外の部分については粗く基本要素を生成するように設定を行なえば、注目部品について十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や数値解析に要する時間を短縮することが可能であると考えられる。しかし、現状のグリッド生成ソフトウェアでは、そのような状況に応じた設定を行なうことができない。
本発明は、このような状況に鑑み創案されたもので、幾何形状データを数値解析用データに変換する際に各部品における基本要素のアスペクト比許容範囲を設定できるようにして、状況に応じたグリッド分割の設定を可能にし、十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や解析時間に要する時間を短縮することを目的とする。
近年、コンピュータ周辺機器としての電子装置の小型化,軽量化に伴い、これら電子装置、特にプリンタ等が発生する熱の挙動を適切に制御する構造の設計が求められるため、電子装置内の複雑な構造における熱の挙動を精度よく解析することが要求されている。そこで、その解析をコンピュータで行なうためのツールとして熱流体解析ソフトウェア〔例えばFLOTHERM(Flomerics社の登録商標)〕が開発されており、そのソフトウェアでの数値解析に際しては、上述のような基本要素に分割されたデータ(メッシュデータ)が用いられる。
一方、近年、CADシステム(例えばPro/E,I−DEAS,Parasolid,AutoCAD,VPS等)によって得られたCADデータ(幾何形状データ,3次元立体モデルデータ)を、各種ソフトウェアでの数値解析に用いられる数値解析用データに変換する、自動変換ソフトウェア(例えばSimulation−HUB等)も開発されている。
この自動変換ソフトウェアは、通常、幾何形状データを、そのまま対応する数値解析用データに変換して出力する。例えば図12に示すように、基板100上にLSIチップ200が載った2部品からなるモデルの幾何形状データは、自動変換ソフトウェア300により、同じ数の部品についての数値解析用データに変換されて出力される。
そして、各種数値解析用ソフトウェア(例えばFLOTHERM)による数値解析を開始する前に、グリッド生成ソフトウェアを用い、自動変換ソフトウェア300により得られた数値解析用データで与えられる各部品が、複数の基本要素に分割される。このようなグリッド生成ソフトウェアを用いてグリッド生成を行なう際、オペレータ等は、グリッド分割によって得られる基本要素の数(グリッド数)を、通常、大小の2段階で選択・指定することができるようになっている。
グリッド数:小を選択した場合、例えば図13(A)に示すごとくグリッド分割・基本要素生成が行なわれる。この図13(A)に示す例では、図12に示す例と同様、基板100とLSIチップ200との2部品からなるモデルが、グリッド数:小の設定で分割されている。具体的には、図13(A)中の点線で示すように、2つの部品100,200の頂点を格子点とするグリッド(メッシュ)が自動的に生成され、基本要素が生成される。このようにグリッド数が少ない場合、数値解析用ソフトウェアによる解析精度は悪化するが、グリッド分割や数値解析に要する時間は大幅に短縮されることになる。
また、グリッド数:大を選択した場合、例えば図13(B)に示すごとくグリッド分割・基本要素生成が行なわれる。この図13(B)に示す例でも、図12に示す例と同様、基板100とLSIチップ200との2部品からなるモデルが、グリッド数:大の設定で分割されている。具体的には、図13(B)中の点線で示すように、適当数の基本要素(グリッド)が生成されるように、2つの部品100,200の頂点の間に適当数の格子点を有するグリッド(メッシュ)が自動的に生成される。このようにグリッド数が多い場合、数値解析用ソフトウェアによる解析精度は良くなるが、グリッド分割や数値解析に多大な時間を要することになる。
上述したグリッド生成ソフトウェアでは、グリッド数の設定を大小で設定することしかできず、また、数値解析対象物の部品毎に数値解析用基本要素のアスペクト比(縦,横,奥行きの長さ比)を設定することができず、状況に応じたグリッド分割の設定を行なうことがない。
例えば、数値解析結果について注目すべき部品がある場合、その部品やその部品近傍の部分について基本要素を細かく生成するように設定を行ない、それ以外の部分については粗く基本要素を生成するように設定を行なえば、注目部品について十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や数値解析に要する時間を短縮することが可能であると考えられる。しかし、現状のグリッド生成ソフトウェアでは、そのような状況に応じた設定を行なうことができない。
本発明は、このような状況に鑑み創案されたもので、幾何形状データを数値解析用データに変換する際に各部品における基本要素のアスペクト比許容範囲を設定できるようにして、状況に応じたグリッド分割の設定を可能にし、十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や解析時間に要する時間を短縮することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のグリッド分割方法は、複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定ステップと、前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定ステップで設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデル(数値解析用モデル)を生成するキューブ分割ステップと、該キューブ分割ステップで得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割ステップとを含むことを特徴としている。
また、本発明のグリッド分割装置は、複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段と、前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段と、該キューブ分割手段によって得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
一方、本発明のグリッド分割プログラムは、複数の部品からなる数値解析対象物をグリッド分割して数値解析用基本要素を生成する機能をコンピュータに実行させるためのものであって、該数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、前記数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデル(数値解析用モデル)を生成するキューブ分割手段、および、該キューブ分割手段によって得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴としている。
また、本発明のデータ変換プログラムは、複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理の機能をコンピュータに実行させるためのものであって、該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、および、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデル(数値解析用モデル)を生成するキューブ分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴としている。
そして、本発明のコンピュータ読取可能な記録媒体は、上述したグリッド分割プログラムやデータ変換プログラムを記録したものである。
上述した本発明によれば、幾何形状データを数値解析用データに変換する際に、数値解析対象物の各部品を所望のアスペクト比許容範囲内の複数のキューブ(部品)に分割したキューブ分割モデルが生成され、そのキューブ分割モデルに従ってグリッド分割(所望のアスペクト比の数値解析用基本要素への分割)が行なわれるので、幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換ソフトウェアに若干の変更を加えるだけで、既存のグリッド生成ソフトウェアや数値解析用ソフトウェアに何ら変更を加えることなく、状況に応じたグリッド分割の設定が可能になり、十分な解析精度を保障しながらグリッド数を削減することができ、グリッド分割や解析時間に要する時間を大幅に短縮することができる。特に、数値解析結果について注目すべき部品がある場合、その部品やその部品近傍の部分について基本要素を細かく生成し、且つ、それ以外の部分について粗く基本要素を生成するように、アスペクト比を設定することが可能になるので、注目部品について十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や数値解析に要する時間を短縮することができる。
また、利用者は、解析時間比や精度比などの情報を参照しその情報を参考にしながら、複数組のアスペクト比許容範囲のそれぞれについて生成された複数のキューブ分割モデルから、できるだけ解析時間の短いモデルやできるだけ解析精度の高いモデルを認識して選択することができる。
キューブ分割を行なう際、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割を行なうことにより、注目部品については細かい基本要素を生成し、それ以外の部品については粗く基本要素を生成することができる。このとき、各部品をアスペクト比許容範囲内であって最大サイズのキューブに分割することにより、基本要素数(グリッド数)を増大させることなく、キューブ分割を行なうことができる。
さらに、グリッド分割を行なう際、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用いることにより、グリッド生成ソフトウェアについては何ら変更を加えることなく、既存のグリッド生成ソフトウェアをそのまま用いながら、極めて高速にグリッド分割(基本要素生成)を行なうことができる。
また、本発明のグリッド分割装置は、複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段と、前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段と、該キューブ分割手段によって得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
一方、本発明のグリッド分割プログラムは、複数の部品からなる数値解析対象物をグリッド分割して数値解析用基本要素を生成する機能をコンピュータに実行させるためのものであって、該数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、前記数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデル(数値解析用モデル)を生成するキューブ分割手段、および、該キューブ分割手段によって得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴としている。
また、本発明のデータ変換プログラムは、複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理の機能をコンピュータに実行させるためのものであって、該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、および、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデル(数値解析用モデル)を生成するキューブ分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴としている。
そして、本発明のコンピュータ読取可能な記録媒体は、上述したグリッド分割プログラムやデータ変換プログラムを記録したものである。
上述した本発明によれば、幾何形状データを数値解析用データに変換する際に、数値解析対象物の各部品を所望のアスペクト比許容範囲内の複数のキューブ(部品)に分割したキューブ分割モデルが生成され、そのキューブ分割モデルに従ってグリッド分割(所望のアスペクト比の数値解析用基本要素への分割)が行なわれるので、幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換ソフトウェアに若干の変更を加えるだけで、既存のグリッド生成ソフトウェアや数値解析用ソフトウェアに何ら変更を加えることなく、状況に応じたグリッド分割の設定が可能になり、十分な解析精度を保障しながらグリッド数を削減することができ、グリッド分割や解析時間に要する時間を大幅に短縮することができる。特に、数値解析結果について注目すべき部品がある場合、その部品やその部品近傍の部分について基本要素を細かく生成し、且つ、それ以外の部分について粗く基本要素を生成するように、アスペクト比を設定することが可能になるので、注目部品について十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や数値解析に要する時間を短縮することができる。
また、利用者は、解析時間比や精度比などの情報を参照しその情報を参考にしながら、複数組のアスペクト比許容範囲のそれぞれについて生成された複数のキューブ分割モデルから、できるだけ解析時間の短いモデルやできるだけ解析精度の高いモデルを認識して選択することができる。
キューブ分割を行なう際、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割を行なうことにより、注目部品については細かい基本要素を生成し、それ以外の部品については粗く基本要素を生成することができる。このとき、各部品をアスペクト比許容範囲内であって最大サイズのキューブに分割することにより、基本要素数(グリッド数)を増大させることなく、キューブ分割を行なうことができる。
さらに、グリッド分割を行なう際、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用いることにより、グリッド生成ソフトウェアについては何ら変更を加えることなく、既存のグリッド生成ソフトウェアをそのまま用いながら、極めて高速にグリッド分割(基本要素生成)を行なうことができる。
図1は本発明の一実施形態としてのグリッド分割装置の機能構成を示すブロック図である。
図2は本実施形態の処理全体の流れを説明するためのフローチャートである。
図3は本実施形態の変換手段による変換処理(キューブ分割処理)を説明するための図である。
図4は本実施形態のグリッド生成プログラム(グリッド分割手段)によるグリッド生成動作を説明するための図である。
図5は図1に示すグリッド分割装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図6は数値解析対象物の具体例を示す斜視図である。
図7は、図1に示すグリッド分割装置の表示部において表示された、図6に示す数値解析対象物に対するアスペクト比許容範囲の設定入力画面例を示す図である。
図8は、図1に示すグリッド分割装置の表示部において表示された、図6に示す数値解析対象物についてのキューブ分割モデルの選択画面例を示す図である。
図9は、本実施形態によるキューブ分割(グリッド分割)を説明すべく、数値解析対象物の具体例を示す図である。
図10は図9に示す数値解析対象物に対して通常のグリッド分割を施した例を示す図である。
図11(A)〜図11(D)は本実施形態のグリッド分割装置を用い図9に示す数値解析対象物に対して施されるキューブ分割(グリッド分割)の処理手順を説明するための図である。
図12は、一般的な自動変換ソフトウェアによる、幾何形状データを数値解析用データに変換する処理を説明するための図である。
図13(A)および図13(B)はいずれも一般的なグリッド生成ソフトウェアによるグリッド生成動作を説明するための図である。
図2は本実施形態の処理全体の流れを説明するためのフローチャートである。
図3は本実施形態の変換手段による変換処理(キューブ分割処理)を説明するための図である。
図4は本実施形態のグリッド生成プログラム(グリッド分割手段)によるグリッド生成動作を説明するための図である。
図5は図1に示すグリッド分割装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図6は数値解析対象物の具体例を示す斜視図である。
図7は、図1に示すグリッド分割装置の表示部において表示された、図6に示す数値解析対象物に対するアスペクト比許容範囲の設定入力画面例を示す図である。
図8は、図1に示すグリッド分割装置の表示部において表示された、図6に示す数値解析対象物についてのキューブ分割モデルの選択画面例を示す図である。
図9は、本実施形態によるキューブ分割(グリッド分割)を説明すべく、数値解析対象物の具体例を示す図である。
図10は図9に示す数値解析対象物に対して通常のグリッド分割を施した例を示す図である。
図11(A)〜図11(D)は本実施形態のグリッド分割装置を用い図9に示す数値解析対象物に対して施されるキューブ分割(グリッド分割)の処理手順を説明するための図である。
図12は、一般的な自動変換ソフトウェアによる、幾何形状データを数値解析用データに変換する処理を説明するための図である。
図13(A)および図13(B)はいずれも一般的なグリッド生成ソフトウェアによるグリッド生成動作を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔1〕本発明の一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態としてのグリッド分割装置の機能構成を示すブロック図である。この図1に示す本実施形態のグリッド分割装置1は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置において、データ変換プログラム20bおよびグリッド生成プログラム20cを含むグリッド分割プログラム20aを実行することによって実現されるものであって、少なくとも入力部10,CPU20,記憶部30および表示部40を含んで構成されている。
入力部10は、オペレータ等によって操作され、後述するごとくアスペクト比の入力指示やキューブ分割モデルの選択指示をCPU20に対して行なうためのものであり、例えばマウス,キーボードによって構成される。
CPU20は、後述するデータ変換プログラム20bおよびグリッド生成プログラム20cを含むグリッド分割プログラム20aを実行し、後述する各種手段21〜27の機能を果たすものである。
記憶部30は、CPU20が各種手段21〜27の機能を果たすべくプログラム20aを実行する際にワーキングメモリ等として用いられるもので、例えばRAM(Random Access Memory)によって構成される。
表示部40は、その表示状態を後述する表示制御手段27によって制御され、アスペクト比許容範囲の設定入力画面(例えば図7参照)やキューブ分割モデルの選択画面(例えば図8参照)を表示するものであり、例えばCRT(Cathode Ray Tube),LCD(Liquid Crystal Display)によって構成される。
ここで、CPU20は、データ変換プログラム(Simulation−HUB等の自動変換ソフトウェア)20bを実行することにより、設定手段21,変換手段22,解析時間比算出手段23,精度比算出手段24,表示制御手段25および選択手段26として機能するほか、既存のグリッド生成プログラム(グリッド生成ソフトウェア)20cを実行することによりグリッド分割手段27として機能するようになっている。
設定手段21は、オペレータ等による入力部10からの指示を受け、複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データ(CADデータ,ポリゴンデータ等)を数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、部品毎に、その部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素(メッシュ要素,グリッド要素)のアスペクト比の許容範囲を設定するものである。また、設定手段21は、オペレータ等による入力部10からの指示を受け、一つの数値解析対象物に対し複数組のアスペクト比許容範囲を設定することもできる。ここで、基本要素はキューブ状(立方体状,直方体状)のもので、アスペクト比は、その基本要素の縦,横,奥行きの長さ比であるが、以下、本実施形態では、説明を簡単にするために、アスペクト比を縦横比として扱う。
変換手段22は、外部から入力された幾何形状データを数値解析用データに変換するものであり、本実施形態では、この変換手段22が、そのデータ変換処理時に、数値解析対象物の部品毎に、その部品を、設定手段21によって設定されたアスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段としての機能を果たしている。
ここで、変換手段(キューブ分割手段)22は、設定手段21により複数組のアスペクト比許容範囲が設定された場合、アスペクト比許容範囲の組毎にキューブ分割モデルを生成する。また、変換手段(キューブ分割手段)22は、図11(A)〜図11(D)を参照して後述するごとく、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割を行なうとともに、各部品を、その部品について設定されたアスペクト比許容範囲内であって最大サイズのキューブに分割する。そして、上述のごとく変換手段22のキューブ分割手段としての機能により生成された、少なくとも一つのキューブ分割モデルは、変換手段22から記憶部30に書き込まれて一時的に保持される。
なお、変換手段22で数値解析用データに変換される幾何形状データは、例えばPro/E,I−DEAS,Parasolid,AutoCAD,VPS等のCADシステムによって得られたCADデータ(3次元立体モデルデータ)であり、フレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク,ICカード,ROMカートリッジ等の記録媒体(図示省略)を用いてグリッド分割装置1(CPU20,変換手段22)に入力されてもよいし、CADシステム等から通信回線(図示省略)を通じてグリッド分割装置1(CPU20,変換手段22)に送信入力されてもよい。
解析時間比算出手段23は、変換手段22によって2以上のキューブ分割モデルが生成された場合、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルのキューブ数に基づき、各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析に要する解析時間の比を算出するものである。
精度比算出手段24は、やはり変換手段22によって2以上のキューブ分割モデルが生成された場合、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルに基づき、各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析結果の精度比を算出するものである。
表示制御手段25は、前述したように表示部40の表示状態を制御するものであり、アスペクト比許容範囲の設定入力画面(例えば図7参照)やキューブ分割モデルの選択画面(例えば図8参照)を表示部40に表示させるものである。特に、本実施形態の表示制御手段25は、変換手段22によって2以上のキューブ分割モデルが生成された場合、これらのキューブ分割モデルに関する情報をキューブ分割モデル選択画面として表示部40に表示させる。この選択画面では、例えば図8を参照しながら後述するごとく、解析時間比算出手段23によって算出された解析時間比や精度比算出手段24によって算出された精度比が、各キューブ分割モデルおよび各モデルの基本要素数(グリッド数)に対応付けられて表示される。
なお、表示制御部25は、変換手段22によってキューブ分割モデルが一つだけ生成された場合であっても、そのキューブ分割モデルおよびそのモデルの基本要素数(グリッド数)を表示部40に確認画面として表示させ、生成されたキューブ分割モデルの確認をオペレータ等に促すようになっている。
選択手段26は、表示部40に表示された前記選択画面を参照したオペレータ等によって入力部10から操作され、記憶部30に一時的に保持されている複数のキューブ分割モデルのうちの一つを選択するものであり、オペレータ等による入力部10からの選択指示を受け、選択されたキューブ分割モデルを記憶部30からグリッド分割手段27へ出力させるものである。また、変換手段22によってキューブ分割モデルが一つだけ生成された場合、選択手段26は、表示部40に表示された前記確認画面を参照したオペレータ等によって入力部10から操作され、そのモデルを容認する指示を受けると、記憶部30に一時的に保持されているキューブ分割モデルをグリッド分割手段27へ出力させるように機能する。
グリッド分割手段27は、前述したように既存のグリッド生成プログラム20cをCPU20で実行することにより実現されるもので、記憶部30から送られてきたキューブ分割モデルに従って部品毎にグリッド分割(メッシュ分割)を行なうことにより、キューブ状の数値解析用基本要素を生成するものである。その際、グリッド分割手段27は、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用い、基本要素(メッシュ要素,グリッド要素)を生成している(例えば図4参照)。
上述したグリッド分割プログラム20a,データ変換プログラム20bおよびグリッド生成プログラム20cの全てもしくは一部は、例えばフレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態でアプリケーションプログラムとして提供される。この場合、コンピュータ(CPU20)はその記録媒体からプログラム20a,20b,20cを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラム20a,20b,20cを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータ(CPU20)に提供するようにしてもよい。
ここで、コンピュータとは、ハードウエアとオペレーティングシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウエアを意味している。また、オペレーションシステムが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウエアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とをそなえている。上記アプリケーションプログラムは、このようなコンピュータに、グリッド分割装置1としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくオペレーティングシステムによって実現されてもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することができる。
次に、上述のごとく構成された本実施形態のグリッド分割装置1の動作について、図2〜図11を参照しながら説明する。
図2は本実施形態の処理全体の流れを説明するためのフローチャート、図3は本実施形態の変換手段22による変換処理(キューブ分割処理)を説明するための図、図4は本実施形態のグリッド生成プログラム20c(グリッド分割手段27)によるグリッド生成動作を説明するための図である。
本実施形態のグリッド分割装置1においては、図2および図3に示すように、例えばPro/E,I−DEAS,Parasolid,AutoCAD,VPS等のCADシステムによって得られた幾何形状データ(CADデータ,ポリゴンデータ,3次元立体モデルデータ)が、例えばSimulation−HUB等の自動変換ソフトウェア20bにより、各種ソフトウェアでの数値解析に用いられる数値解析用データに変換される際、数値解析対象物の各部品が、図3に示すように、入力部10および設定手段21を通じて設定された所望のアスペクト比許容範囲内のキューブ部品に分割され、キューブ分割モデルが解析用モデルとして生成される。
このとき、アスペクト比許容範囲は、ユーザ操作により入力・設定される(図2の▲1▼参照)。実際には、部品毎に、許容可能な最大アスペクト比が入力・設定され、その最大アスペクト比以内のキューブに各部品が分割されるようになっている。
そして、一つの数値解析対象物に対し複数組のアスペクト比許容範囲を設定した場合には、各組についてキューブ分割モデルが生成され、生成された複数のキューブ分割モデルが、上述した解析時間比や解析精度比とともに、表示部4で例えば図8に示すような選択画面(Viewer画面)として表示される(図2の▲2▼,▲3▼参照)。この選択画面を参照したオペレータ等が、入力部10および選択手段26を通じて、一つのキューブ分割モデルを選択する。
このように分割・選択されたキューブ分割モデルが、図2に示すように、構造解析,流体解析,電磁場解析,磁場解析等を行なうための解析用モデルとして用いられる。
このキューブ分割モデルに対し、既存のグリッド生成プログラム20c(グリッド分割手段27)によってグリッド分割処理が施され、所望のアスペクト比許容範囲内の数値解析用基本要素(グリッド要素,メッシュ要素)が生成される。このとき、グリッド分割手段27は、図4中の点線で示すごとく、キューブ分割モデルのキューブ状部品の外形に沿ってグリッド(メッシュ)を生成するだけで所望のアスペクト比の基本要素を生成することできる。
なお、図3および図4に示すキューブ分割モデルは、図12,図13(A)および図13(B)に示した例と同様、基板100上にLSIチップ200が載った2部品からなるモデルをキューブ分割して得られたものである。
また、キューブ分割モデル(解析用モデル)に対するグリッド分割は、図1に示すごとくグリッド分割装置1においてグリッド生成プログラム20c(グリッド分割手段27)により行なわれてもよいし、各種数値解析ソフトウェア側において行なわれてもよい。
ついで、図5に示すフローチャート(ステップS11〜S22)に従って、図6〜図8を参照しながら、図1に示すグリッド分割装置1の動作について説明する。なお、図6は数値解析対象物の具体例を示す斜視図、図7は、図1に示すグリッド分割装置1の表示部40において表示された、図6に示す数値解析対象物に対するアスペクト比許容範囲の設定入力画面例を示す図、図8は、図1に示すグリッド分割装置1の表示部40において表示された、図6に示す数値解析対象物についてのキューブ分割モデルの選択画面例を示す図である。
グリッド分割装置1は、各種記録媒体もしくは通信回線を介して、複数部品からなる数値解析対象物の幾何形状データを取り込むと(ステップS11)、変換手段22の、従来と同様の自動変換ソフトウェアとしての機能により、各部品のキューブデータ(数値解析用データ)を生成する(ステップS12)。このステップS12で生成されるキューブデータは、図12に示す自動変換ソフトウェア300によって生成されたデータと同じものである。
このとき、部品毎に、その部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲が設定される(設定ステップ;ステップS13)。このアスペクト比の設定は、オペレータ等が入力部10を操作して入力されたデータに従い設定手段21によって行なわれる。
より具体的に説明すると、例えば図6に示すごとく3つの部品(Part1,Part2,Part3)からなる数値解析対象物についてアスペクト比設定を行なう場合、表示部40には、例えば図7に示すような設定入力画面が表示される。この設定入力画面では、部品毎に、許容アスペクト比(許容可能な最大アスペクト比)の設定入力欄が表示されている。オペレータ等は、マウス,キーボード等の入力部10を用いて、各部品の設定入力欄に所望のアスペクト比を書き込むことにより、そのアスペクト比が設定手段21によって設定される。図7に示す例では、部品Part1の許容アスペクト比として1:2が設定され、部品Part3の許容アスペクト比として1:20が設定され、部品Part2の許容アスペクト比としては“Auto”が設定されている。“Auto”を設定された部品Part2は、アスペクト比について特に制限されることなく、隣接する部品Part1,Part3のキューブ分割結果に応じて、できるだけ大きなキューブに分割される。
そして、変換手段22によるデータ変換処理時に、変換手段22が、設定ステップS13で設定された内容に従い、各部品をアスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割して、キューブ分割モデルを生成する(キューブ分割ステップ;ステップS14)。このキューブ分割ステップS14において、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割が行なわれるとともに、各部品は、設定されたアスペクト比許容範囲内であって最大サイズのキューブ部品に分割される。
1組のアスペクト比許容範囲に従ってキューブ分割モデルを生成した後、さらに別のアスペクト比許容範囲の組み合わせに従って別のキューブ分割モデルを生成するか否かを、表示部40を通じてオペレータ等に問い合わせ、2以上のキューブ分割モデルを生成する場合(ステップS15のYESルート)、ステップS13に戻り、上述と同様のステップS13,S14の処理を繰り返し実行する。
変換手段22によってキューブ分割モデルが一つだけ生成された場合(ステップS15のNOルートからステップS16のNOルート)、そのキューブ分割モデルおよびそのモデルの基本要素数(グリッド数)を表示部40に確認画面として表示し、生成されたキューブ分割モデルの確認をオペレータ等に促し、オペレータ等がそのモデルを容認した場合、記憶部30に一時的に保持されているキューブ分割モデルがグリッド分割手段27に入力される(ステップS17)。
一方、2以上のキューブ分割モデルが生成された場合(ステップS15のNOルートからステップS16のYESルート)、解析時間比算出手段23により、キューブ分割ステップS14で得られた各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析に要する解析時間の比が、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルのキューブ数に基づき算出されるとともに、精度比算出手段24により、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルに基づき、各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析結果の精度比が算出される(解析時間比算出ステップ&精度比算出ステップ;ステップS18)。
この後、2以上のキューブ分割モデルに関する情報がキューブ分割モデル選択画面として表示部40に表示される(表示ステップ;ステップS19)。この選択画面では、例えば図8に示すように、算出ステップS18で算出された解析時間比および精度比が、各キューブ分割モデルおよび各モデルの基本要素数(グリッド数)に対応付けられて表示される。図8に示す例では、許容アスペクト比の異なる2つのキューブ分割モデル(Model01,Model02)の形状と、各モデルのグリッド数,解析時間比および精度比とが表示されている。なお、図8に示す選択画面における解析時間比および精度比は、Model01を基準(1)として算出されている。
そして、上述のような選択画面を参照したオペレータ等は、解析時間比および精度比を参考にしながら、入力部10を操作して2以上のキューブ分割モデルのうちの一つを指定して選択する(選択ステップ;ステップS20)。選択されたキューブ分割モデルは、選択手段26により記憶部30からグリッド分割手段27に入力される(ステップS21)。
ステップS17およびS21によりキューブ分割モデルがグリッド分割手段27に入力されると、グリッド分割手段27により、キューブ分割ステップS14で得られたキューブ分割モデルに従って部品毎にグリッド分割(メッシュ分割)が行なわれ、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用いて数値解析用基本要素(メッシュ要素,グリッド要素)が生成される(グリッド分割ステップ;ステップS22)。
ここで、図4,図12,図13(A)および図13(B)に示したものと同様の数値解析対象物(基板100上にLSIチップ200が載った2部品からなるモデル)に対し本実施形態によるグリッド分割を適用した具体例について図9,図10および図11(A)〜図11(D)を参照しながら説明する。なお、図9は数値解析対象物の具体例を示す図、図10は図9に示す数値解析対象物に対しグリッド数:大の設定で通常のグリッド分割を施した例を示す図、図11(A)〜図11(D)は、本実施形態のグリッド分割装置1を用い図9に示す数値解析対象物に対して施されるキューブ分割(グリッド分割)の処理手順を説明するための図である。
図9に示すように、部品(基板)100のx,y方向サイズを、それぞれ50mm,10mmとし、部品(LSIチップ)200のx,y方向サイズを、それぞれ10mm,1mmとする。そして、ここでは、例えば熱流体解析により部品200の温度上昇に注目する場合、つまり、部品200が注目部品でありこの部品200についての解析を高い精度で行ないたい場合について説明する。
図9に示す部品100,200についての解析結果を高い精度で得るべく、グリッド数:大の設定で通常のグリッド分割を行なう場合、x,y軸を基準にして、数値解析対象物(部品100,200)の全体についてほぼ均等に細かい基本要素が生成される。例えば図10に示すように、部品100,200の全体に対し1mm間隔でグリッド分割が行なわれ、グリッド数が510となる。
これに対し、図9に示す数値解析対象物に本実施形態によるグリッド分割を適用する場合、まず、部品100の許容アスペクト比として例えば1:1が設定され、部品200の許容アスペクト比として例えば1:5が設定されてから、キューブ分割が行なわれる。その際、最初に注目部品である部品200のキューブ分割が図11(A)に示すごとく行なわれてから、残りの部品100のキューブ分割が図11(B)〜図11(D)に示すごとく行なわれる。
つまり、まず、図11(A)に示すように、注目部品200について、各キューブができるだけ大きなサイズになるようにキューブ分割を行なうと、許容アスペクト比が1:1であるので、サイズ1mm×1mmの10個のキューブが分割・生成される。
そして、注目部品200のキューブ分割結果を反映しながら、部品100を許容アスペクト比1:5(x,yの方向性は無い)居ないのキューブに分割する。このとき、注目部品200のキューブの格子点を考慮して部品100のキューブ分割を行なうと、図11(B)に示すように、アスペクト比1:10のキューブが生成されてしまうので、図11(C)に示すごとく、アスペクト比が1:5になるように、さらなるキューブ分割を行なう。これにより、注目部品200に接する部品100の領域については、許容アスペクト比1:5以内のサイズ1mm×5mmの20個のキューブが分割・生成されることになる。
さらに、注目部品200に接する部品100の領域のキューブ分割結果を反映しながら、部品100の残りの領域におけるキューブ分割が行なわれ、図11(D)に示すように、許容アスペクト比1:5以内のサイズ5mm×20mmの4個のキューブが分割・生成される。
これにより、2つの部品100,200からなる数値解析対象物は、34個のキューブに分割され、本実施形態では、このようなキューブ分割結果がそのままグリッド分割結果として用いられる。つまり、グリッド数34のグリッド分割結果が得られることになる。このグリッド分割結果においては、図11(D)に示すように、注目部品200およびこの部品200に近接する部分について、グリッドが細かく生成され、且つ、それ以外の部分について粗くグリッドが生成されるので、注目部品200について十分な解析精度を確保しながら、グリッド数を大幅に低減でき、グリッド分割や数値解析に要する時間を大幅に短縮することができる。
このように、本発明の一実施形態としてのグリッド分割装置1(グリッド分割プログラム20aやデータ変換プログラム20b)によれば、幾何形状データを数値解析用データに変換する際に、数値解析対象物の各部品を所望の許容アスペクト比内の複数のキューブ部品に分割したキューブ分割モデルが生成され、そのキューブ分割モデルに従ってグリッド分割(所望のアスペクト比の数値解析用基本要素への分割)が行なわれる。
従って、幾何形状データを数値解析用データに変換する既存のデータ変換ソフトウェアに若干の変更を加えるだけで、既存のグリッド生成ソフトウェア20cや数値解析用ソフトウェアに何ら変更を加えることなく、状況に応じたグリッド分割の設定が可能になり、十分な解析精度を保障しながらグリッド数を削減することができ、グリッド分割や解析時間に要する時間を大幅に短縮することができる。
特に、図9,図10および図11(A)〜図11(D)を参照しながら前述したように、数値解析結果について注目すべき部品がある場合、その部品やその部品近傍の部分について基本要素を細かく生成し、且つ、それ以外の部分について粗く基本要素を生成するようにアスペクト比を設定することが可能になるので、注目部品について十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や数値解析に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、利用者(オペレータ等)は、表示部40上で、解析時間比や精度比などの情報を参照しその情報を参考にしながら、複数組のアスペクト比許容範囲のそれぞれについて生成された複数のキューブ分割モデルから、できるだけ解析時間の短いモデルやできるだけ解析精度の高いモデルを認識して選択することができる。
さらに、図11(A)〜図11(D)を参照しながら前述したように、キューブ分割を行なう際、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割を行なうことにより、注目部品については細かい基本要素を生成し、それ以外の部品については粗く基本要素を生成することができる。このとき、各部品を許容アスペクト比内であって最大サイズのキューブに分割することにより、基本要素数(グリッド数)を増大させることなく、キューブ分割を行なうことができる。
またさらに、グリッド分割を行なう際、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用いることにより、グリッド生成ソフトウェア20cについては何ら変更を加えることなく、既存のグリッド生成ソフトウェア20cをそのまま用いながら、極めて高速にグリッド分割(基本要素生成)を行なうことができる。
〔2〕その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、数値解析対象物が基板およびLSIチップから構成されたものについて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、種々の数値解析対象物に対して上述した実施形態と同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、上述した実施形態では、アスペクト比を2次元データ(縦横比)として取り扱ったが、実際には、アスペクト比は、3次元データ(縦横奥行き比)として取り扱われる。本発明は、アスペクト比が縦横奥行き比である場合も、基本的には上述した実施形態と同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
〔1〕本発明の一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態としてのグリッド分割装置の機能構成を示すブロック図である。この図1に示す本実施形態のグリッド分割装置1は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置において、データ変換プログラム20bおよびグリッド生成プログラム20cを含むグリッド分割プログラム20aを実行することによって実現されるものであって、少なくとも入力部10,CPU20,記憶部30および表示部40を含んで構成されている。
入力部10は、オペレータ等によって操作され、後述するごとくアスペクト比の入力指示やキューブ分割モデルの選択指示をCPU20に対して行なうためのものであり、例えばマウス,キーボードによって構成される。
CPU20は、後述するデータ変換プログラム20bおよびグリッド生成プログラム20cを含むグリッド分割プログラム20aを実行し、後述する各種手段21〜27の機能を果たすものである。
記憶部30は、CPU20が各種手段21〜27の機能を果たすべくプログラム20aを実行する際にワーキングメモリ等として用いられるもので、例えばRAM(Random Access Memory)によって構成される。
表示部40は、その表示状態を後述する表示制御手段27によって制御され、アスペクト比許容範囲の設定入力画面(例えば図7参照)やキューブ分割モデルの選択画面(例えば図8参照)を表示するものであり、例えばCRT(Cathode Ray Tube),LCD(Liquid Crystal Display)によって構成される。
ここで、CPU20は、データ変換プログラム(Simulation−HUB等の自動変換ソフトウェア)20bを実行することにより、設定手段21,変換手段22,解析時間比算出手段23,精度比算出手段24,表示制御手段25および選択手段26として機能するほか、既存のグリッド生成プログラム(グリッド生成ソフトウェア)20cを実行することによりグリッド分割手段27として機能するようになっている。
設定手段21は、オペレータ等による入力部10からの指示を受け、複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データ(CADデータ,ポリゴンデータ等)を数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、部品毎に、その部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素(メッシュ要素,グリッド要素)のアスペクト比の許容範囲を設定するものである。また、設定手段21は、オペレータ等による入力部10からの指示を受け、一つの数値解析対象物に対し複数組のアスペクト比許容範囲を設定することもできる。ここで、基本要素はキューブ状(立方体状,直方体状)のもので、アスペクト比は、その基本要素の縦,横,奥行きの長さ比であるが、以下、本実施形態では、説明を簡単にするために、アスペクト比を縦横比として扱う。
変換手段22は、外部から入力された幾何形状データを数値解析用データに変換するものであり、本実施形態では、この変換手段22が、そのデータ変換処理時に、数値解析対象物の部品毎に、その部品を、設定手段21によって設定されたアスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段としての機能を果たしている。
ここで、変換手段(キューブ分割手段)22は、設定手段21により複数組のアスペクト比許容範囲が設定された場合、アスペクト比許容範囲の組毎にキューブ分割モデルを生成する。また、変換手段(キューブ分割手段)22は、図11(A)〜図11(D)を参照して後述するごとく、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割を行なうとともに、各部品を、その部品について設定されたアスペクト比許容範囲内であって最大サイズのキューブに分割する。そして、上述のごとく変換手段22のキューブ分割手段としての機能により生成された、少なくとも一つのキューブ分割モデルは、変換手段22から記憶部30に書き込まれて一時的に保持される。
なお、変換手段22で数値解析用データに変換される幾何形状データは、例えばPro/E,I−DEAS,Parasolid,AutoCAD,VPS等のCADシステムによって得られたCADデータ(3次元立体モデルデータ)であり、フレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク,ICカード,ROMカートリッジ等の記録媒体(図示省略)を用いてグリッド分割装置1(CPU20,変換手段22)に入力されてもよいし、CADシステム等から通信回線(図示省略)を通じてグリッド分割装置1(CPU20,変換手段22)に送信入力されてもよい。
解析時間比算出手段23は、変換手段22によって2以上のキューブ分割モデルが生成された場合、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルのキューブ数に基づき、各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析に要する解析時間の比を算出するものである。
精度比算出手段24は、やはり変換手段22によって2以上のキューブ分割モデルが生成された場合、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルに基づき、各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析結果の精度比を算出するものである。
表示制御手段25は、前述したように表示部40の表示状態を制御するものであり、アスペクト比許容範囲の設定入力画面(例えば図7参照)やキューブ分割モデルの選択画面(例えば図8参照)を表示部40に表示させるものである。特に、本実施形態の表示制御手段25は、変換手段22によって2以上のキューブ分割モデルが生成された場合、これらのキューブ分割モデルに関する情報をキューブ分割モデル選択画面として表示部40に表示させる。この選択画面では、例えば図8を参照しながら後述するごとく、解析時間比算出手段23によって算出された解析時間比や精度比算出手段24によって算出された精度比が、各キューブ分割モデルおよび各モデルの基本要素数(グリッド数)に対応付けられて表示される。
なお、表示制御部25は、変換手段22によってキューブ分割モデルが一つだけ生成された場合であっても、そのキューブ分割モデルおよびそのモデルの基本要素数(グリッド数)を表示部40に確認画面として表示させ、生成されたキューブ分割モデルの確認をオペレータ等に促すようになっている。
選択手段26は、表示部40に表示された前記選択画面を参照したオペレータ等によって入力部10から操作され、記憶部30に一時的に保持されている複数のキューブ分割モデルのうちの一つを選択するものであり、オペレータ等による入力部10からの選択指示を受け、選択されたキューブ分割モデルを記憶部30からグリッド分割手段27へ出力させるものである。また、変換手段22によってキューブ分割モデルが一つだけ生成された場合、選択手段26は、表示部40に表示された前記確認画面を参照したオペレータ等によって入力部10から操作され、そのモデルを容認する指示を受けると、記憶部30に一時的に保持されているキューブ分割モデルをグリッド分割手段27へ出力させるように機能する。
グリッド分割手段27は、前述したように既存のグリッド生成プログラム20cをCPU20で実行することにより実現されるもので、記憶部30から送られてきたキューブ分割モデルに従って部品毎にグリッド分割(メッシュ分割)を行なうことにより、キューブ状の数値解析用基本要素を生成するものである。その際、グリッド分割手段27は、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用い、基本要素(メッシュ要素,グリッド要素)を生成している(例えば図4参照)。
上述したグリッド分割プログラム20a,データ変換プログラム20bおよびグリッド生成プログラム20cの全てもしくは一部は、例えばフレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態でアプリケーションプログラムとして提供される。この場合、コンピュータ(CPU20)はその記録媒体からプログラム20a,20b,20cを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。また、そのプログラム20a,20b,20cを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータ(CPU20)に提供するようにしてもよい。
ここで、コンピュータとは、ハードウエアとオペレーティングシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウエアを意味している。また、オペレーションシステムが不要でアプリケーションプログラム単独でハードウェアを動作させるような場合には、そのハードウェア自体がコンピュータに相当する。ハードウエアは、少なくとも、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とをそなえている。上記アプリケーションプログラムは、このようなコンピュータに、グリッド分割装置1としての機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくオペレーティングシステムによって実現されてもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体としては、上述したフレキシブルディスク,CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスクのほか、ICカード,ROMカートリッジ,磁気テープ,パンチカード,コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ),外部記憶装置等や、バーコードなどの符号が印刷された印刷物等の、コンピュータ読取可能な種々の媒体を利用することができる。
次に、上述のごとく構成された本実施形態のグリッド分割装置1の動作について、図2〜図11を参照しながら説明する。
図2は本実施形態の処理全体の流れを説明するためのフローチャート、図3は本実施形態の変換手段22による変換処理(キューブ分割処理)を説明するための図、図4は本実施形態のグリッド生成プログラム20c(グリッド分割手段27)によるグリッド生成動作を説明するための図である。
本実施形態のグリッド分割装置1においては、図2および図3に示すように、例えばPro/E,I−DEAS,Parasolid,AutoCAD,VPS等のCADシステムによって得られた幾何形状データ(CADデータ,ポリゴンデータ,3次元立体モデルデータ)が、例えばSimulation−HUB等の自動変換ソフトウェア20bにより、各種ソフトウェアでの数値解析に用いられる数値解析用データに変換される際、数値解析対象物の各部品が、図3に示すように、入力部10および設定手段21を通じて設定された所望のアスペクト比許容範囲内のキューブ部品に分割され、キューブ分割モデルが解析用モデルとして生成される。
このとき、アスペクト比許容範囲は、ユーザ操作により入力・設定される(図2の▲1▼参照)。実際には、部品毎に、許容可能な最大アスペクト比が入力・設定され、その最大アスペクト比以内のキューブに各部品が分割されるようになっている。
そして、一つの数値解析対象物に対し複数組のアスペクト比許容範囲を設定した場合には、各組についてキューブ分割モデルが生成され、生成された複数のキューブ分割モデルが、上述した解析時間比や解析精度比とともに、表示部4で例えば図8に示すような選択画面(Viewer画面)として表示される(図2の▲2▼,▲3▼参照)。この選択画面を参照したオペレータ等が、入力部10および選択手段26を通じて、一つのキューブ分割モデルを選択する。
このように分割・選択されたキューブ分割モデルが、図2に示すように、構造解析,流体解析,電磁場解析,磁場解析等を行なうための解析用モデルとして用いられる。
このキューブ分割モデルに対し、既存のグリッド生成プログラム20c(グリッド分割手段27)によってグリッド分割処理が施され、所望のアスペクト比許容範囲内の数値解析用基本要素(グリッド要素,メッシュ要素)が生成される。このとき、グリッド分割手段27は、図4中の点線で示すごとく、キューブ分割モデルのキューブ状部品の外形に沿ってグリッド(メッシュ)を生成するだけで所望のアスペクト比の基本要素を生成することできる。
なお、図3および図4に示すキューブ分割モデルは、図12,図13(A)および図13(B)に示した例と同様、基板100上にLSIチップ200が載った2部品からなるモデルをキューブ分割して得られたものである。
また、キューブ分割モデル(解析用モデル)に対するグリッド分割は、図1に示すごとくグリッド分割装置1においてグリッド生成プログラム20c(グリッド分割手段27)により行なわれてもよいし、各種数値解析ソフトウェア側において行なわれてもよい。
ついで、図5に示すフローチャート(ステップS11〜S22)に従って、図6〜図8を参照しながら、図1に示すグリッド分割装置1の動作について説明する。なお、図6は数値解析対象物の具体例を示す斜視図、図7は、図1に示すグリッド分割装置1の表示部40において表示された、図6に示す数値解析対象物に対するアスペクト比許容範囲の設定入力画面例を示す図、図8は、図1に示すグリッド分割装置1の表示部40において表示された、図6に示す数値解析対象物についてのキューブ分割モデルの選択画面例を示す図である。
グリッド分割装置1は、各種記録媒体もしくは通信回線を介して、複数部品からなる数値解析対象物の幾何形状データを取り込むと(ステップS11)、変換手段22の、従来と同様の自動変換ソフトウェアとしての機能により、各部品のキューブデータ(数値解析用データ)を生成する(ステップS12)。このステップS12で生成されるキューブデータは、図12に示す自動変換ソフトウェア300によって生成されたデータと同じものである。
このとき、部品毎に、その部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲が設定される(設定ステップ;ステップS13)。このアスペクト比の設定は、オペレータ等が入力部10を操作して入力されたデータに従い設定手段21によって行なわれる。
より具体的に説明すると、例えば図6に示すごとく3つの部品(Part1,Part2,Part3)からなる数値解析対象物についてアスペクト比設定を行なう場合、表示部40には、例えば図7に示すような設定入力画面が表示される。この設定入力画面では、部品毎に、許容アスペクト比(許容可能な最大アスペクト比)の設定入力欄が表示されている。オペレータ等は、マウス,キーボード等の入力部10を用いて、各部品の設定入力欄に所望のアスペクト比を書き込むことにより、そのアスペクト比が設定手段21によって設定される。図7に示す例では、部品Part1の許容アスペクト比として1:2が設定され、部品Part3の許容アスペクト比として1:20が設定され、部品Part2の許容アスペクト比としては“Auto”が設定されている。“Auto”を設定された部品Part2は、アスペクト比について特に制限されることなく、隣接する部品Part1,Part3のキューブ分割結果に応じて、できるだけ大きなキューブに分割される。
そして、変換手段22によるデータ変換処理時に、変換手段22が、設定ステップS13で設定された内容に従い、各部品をアスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割して、キューブ分割モデルを生成する(キューブ分割ステップ;ステップS14)。このキューブ分割ステップS14において、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割が行なわれるとともに、各部品は、設定されたアスペクト比許容範囲内であって最大サイズのキューブ部品に分割される。
1組のアスペクト比許容範囲に従ってキューブ分割モデルを生成した後、さらに別のアスペクト比許容範囲の組み合わせに従って別のキューブ分割モデルを生成するか否かを、表示部40を通じてオペレータ等に問い合わせ、2以上のキューブ分割モデルを生成する場合(ステップS15のYESルート)、ステップS13に戻り、上述と同様のステップS13,S14の処理を繰り返し実行する。
変換手段22によってキューブ分割モデルが一つだけ生成された場合(ステップS15のNOルートからステップS16のNOルート)、そのキューブ分割モデルおよびそのモデルの基本要素数(グリッド数)を表示部40に確認画面として表示し、生成されたキューブ分割モデルの確認をオペレータ等に促し、オペレータ等がそのモデルを容認した場合、記憶部30に一時的に保持されているキューブ分割モデルがグリッド分割手段27に入力される(ステップS17)。
一方、2以上のキューブ分割モデルが生成された場合(ステップS15のNOルートからステップS16のYESルート)、解析時間比算出手段23により、キューブ分割ステップS14で得られた各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析に要する解析時間の比が、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルのキューブ数に基づき算出されるとともに、精度比算出手段24により、1つのキューブ分割モデルを基準にして、各キューブ分割モデルに基づき、各キューブ分割モデルを用いて行なわれる数値解析結果の精度比が算出される(解析時間比算出ステップ&精度比算出ステップ;ステップS18)。
この後、2以上のキューブ分割モデルに関する情報がキューブ分割モデル選択画面として表示部40に表示される(表示ステップ;ステップS19)。この選択画面では、例えば図8に示すように、算出ステップS18で算出された解析時間比および精度比が、各キューブ分割モデルおよび各モデルの基本要素数(グリッド数)に対応付けられて表示される。図8に示す例では、許容アスペクト比の異なる2つのキューブ分割モデル(Model01,Model02)の形状と、各モデルのグリッド数,解析時間比および精度比とが表示されている。なお、図8に示す選択画面における解析時間比および精度比は、Model01を基準(1)として算出されている。
そして、上述のような選択画面を参照したオペレータ等は、解析時間比および精度比を参考にしながら、入力部10を操作して2以上のキューブ分割モデルのうちの一つを指定して選択する(選択ステップ;ステップS20)。選択されたキューブ分割モデルは、選択手段26により記憶部30からグリッド分割手段27に入力される(ステップS21)。
ステップS17およびS21によりキューブ分割モデルがグリッド分割手段27に入力されると、グリッド分割手段27により、キューブ分割ステップS14で得られたキューブ分割モデルに従って部品毎にグリッド分割(メッシュ分割)が行なわれ、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用いて数値解析用基本要素(メッシュ要素,グリッド要素)が生成される(グリッド分割ステップ;ステップS22)。
ここで、図4,図12,図13(A)および図13(B)に示したものと同様の数値解析対象物(基板100上にLSIチップ200が載った2部品からなるモデル)に対し本実施形態によるグリッド分割を適用した具体例について図9,図10および図11(A)〜図11(D)を参照しながら説明する。なお、図9は数値解析対象物の具体例を示す図、図10は図9に示す数値解析対象物に対しグリッド数:大の設定で通常のグリッド分割を施した例を示す図、図11(A)〜図11(D)は、本実施形態のグリッド分割装置1を用い図9に示す数値解析対象物に対して施されるキューブ分割(グリッド分割)の処理手順を説明するための図である。
図9に示すように、部品(基板)100のx,y方向サイズを、それぞれ50mm,10mmとし、部品(LSIチップ)200のx,y方向サイズを、それぞれ10mm,1mmとする。そして、ここでは、例えば熱流体解析により部品200の温度上昇に注目する場合、つまり、部品200が注目部品でありこの部品200についての解析を高い精度で行ないたい場合について説明する。
図9に示す部品100,200についての解析結果を高い精度で得るべく、グリッド数:大の設定で通常のグリッド分割を行なう場合、x,y軸を基準にして、数値解析対象物(部品100,200)の全体についてほぼ均等に細かい基本要素が生成される。例えば図10に示すように、部品100,200の全体に対し1mm間隔でグリッド分割が行なわれ、グリッド数が510となる。
これに対し、図9に示す数値解析対象物に本実施形態によるグリッド分割を適用する場合、まず、部品100の許容アスペクト比として例えば1:1が設定され、部品200の許容アスペクト比として例えば1:5が設定されてから、キューブ分割が行なわれる。その際、最初に注目部品である部品200のキューブ分割が図11(A)に示すごとく行なわれてから、残りの部品100のキューブ分割が図11(B)〜図11(D)に示すごとく行なわれる。
つまり、まず、図11(A)に示すように、注目部品200について、各キューブができるだけ大きなサイズになるようにキューブ分割を行なうと、許容アスペクト比が1:1であるので、サイズ1mm×1mmの10個のキューブが分割・生成される。
そして、注目部品200のキューブ分割結果を反映しながら、部品100を許容アスペクト比1:5(x,yの方向性は無い)居ないのキューブに分割する。このとき、注目部品200のキューブの格子点を考慮して部品100のキューブ分割を行なうと、図11(B)に示すように、アスペクト比1:10のキューブが生成されてしまうので、図11(C)に示すごとく、アスペクト比が1:5になるように、さらなるキューブ分割を行なう。これにより、注目部品200に接する部品100の領域については、許容アスペクト比1:5以内のサイズ1mm×5mmの20個のキューブが分割・生成されることになる。
さらに、注目部品200に接する部品100の領域のキューブ分割結果を反映しながら、部品100の残りの領域におけるキューブ分割が行なわれ、図11(D)に示すように、許容アスペクト比1:5以内のサイズ5mm×20mmの4個のキューブが分割・生成される。
これにより、2つの部品100,200からなる数値解析対象物は、34個のキューブに分割され、本実施形態では、このようなキューブ分割結果がそのままグリッド分割結果として用いられる。つまり、グリッド数34のグリッド分割結果が得られることになる。このグリッド分割結果においては、図11(D)に示すように、注目部品200およびこの部品200に近接する部分について、グリッドが細かく生成され、且つ、それ以外の部分について粗くグリッドが生成されるので、注目部品200について十分な解析精度を確保しながら、グリッド数を大幅に低減でき、グリッド分割や数値解析に要する時間を大幅に短縮することができる。
このように、本発明の一実施形態としてのグリッド分割装置1(グリッド分割プログラム20aやデータ変換プログラム20b)によれば、幾何形状データを数値解析用データに変換する際に、数値解析対象物の各部品を所望の許容アスペクト比内の複数のキューブ部品に分割したキューブ分割モデルが生成され、そのキューブ分割モデルに従ってグリッド分割(所望のアスペクト比の数値解析用基本要素への分割)が行なわれる。
従って、幾何形状データを数値解析用データに変換する既存のデータ変換ソフトウェアに若干の変更を加えるだけで、既存のグリッド生成ソフトウェア20cや数値解析用ソフトウェアに何ら変更を加えることなく、状況に応じたグリッド分割の設定が可能になり、十分な解析精度を保障しながらグリッド数を削減することができ、グリッド分割や解析時間に要する時間を大幅に短縮することができる。
特に、図9,図10および図11(A)〜図11(D)を参照しながら前述したように、数値解析結果について注目すべき部品がある場合、その部品やその部品近傍の部分について基本要素を細かく生成し、且つ、それ以外の部分について粗く基本要素を生成するようにアスペクト比を設定することが可能になるので、注目部品について十分な解析精度を確保しながら、グリッド分割や数値解析に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、利用者(オペレータ等)は、表示部40上で、解析時間比や精度比などの情報を参照しその情報を参考にしながら、複数組のアスペクト比許容範囲のそれぞれについて生成された複数のキューブ分割モデルから、できるだけ解析時間の短いモデルやできるだけ解析精度の高いモデルを認識して選択することができる。
さらに、図11(A)〜図11(D)を参照しながら前述したように、キューブ分割を行なう際、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割を行なうことにより、注目部品については細かい基本要素を生成し、それ以外の部品については粗く基本要素を生成することができる。このとき、各部品を許容アスペクト比内であって最大サイズのキューブに分割することにより、基本要素数(グリッド数)を増大させることなく、キューブ分割を行なうことができる。
またさらに、グリッド分割を行なう際、キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用いることにより、グリッド生成ソフトウェア20cについては何ら変更を加えることなく、既存のグリッド生成ソフトウェア20cをそのまま用いながら、極めて高速にグリッド分割(基本要素生成)を行なうことができる。
〔2〕その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、数値解析対象物が基板およびLSIチップから構成されたものについて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、種々の数値解析対象物に対して上述した実施形態と同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、上述した実施形態では、アスペクト比を2次元データ(縦横比)として取り扱ったが、実際には、アスペクト比は、3次元データ(縦横奥行き比)として取り扱われる。本発明は、アスペクト比が縦横奥行き比である場合も、基本的には上述した実施形態と同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換ソフトウェアに若干の変更を加えるだけで、既存のグリッド生成ソフトウェアや数値解析用ソフトウェアに何ら変更を加えることなく、状況に応じたグリッド分割の設定が可能になり、十分な解析精度を保障しながらグリッド数を削減することができ、グリッド分割や解析時間に要する時間を大幅に短縮することができる。
従って、本発明は、例えばポリゴンデータ,CADデータを数値解析用データに変換してから数値解析対象物のグリッド分割を行なうシステムに用いて好適であり、その有用性は極めて高いものと考えられる。
従って、本発明は、例えばポリゴンデータ,CADデータを数値解析用データに変換してから数値解析対象物のグリッド分割を行なうシステムに用いて好適であり、その有用性は極めて高いものと考えられる。
Claims (12)
- 複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定ステップと、
前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定ステップで設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割ステップと、
該キューブ分割ステップで得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割ステップとを含むことを特徴とする、グリッド分割方法。 - 該設定ステップを複数回実行し、複数組のアスペクト比許容範囲を設定するとともに、
該複数組のアスペクト比許容範囲のそれぞれについて該キューブ分割ステップを実行し、複数のキューブ分割モデルを生成し、
該キューブ分割ステップで得られた該複数のキューブ分割モデルに関する情報を表示部に表示させる表示ステップと、
該表示ステップで該表示部に表示された前記情報に従って、該複数のキューブ分割モデルのうちの一つを選択する選択ステップとをさらに含み、
該グリッド分割ステップにおいて、該選択ステップで選択されたキューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことを特徴とする、請求の範囲第1項に記載のグリッド分割方法。 - 該キューブ分割ステップで得られた該複数のキューブ分割モデルのそれぞれを用いて行なわれる数値解析に要する解析時間の比を、各キューブ分割モデルのキューブ数に基づいて算出する解析時間比算出ステップをさらに含み、
該表示ステップにおいて、該解析時間比算出ステップで算出された前記解析時間比を前記情報として該表示部に表示させることを特徴とする、請求の範囲第2項に記載のグリッド分割方法。 - 該キューブ分割ステップで得られた該複数のキューブ分割モデルのそれぞれを用いて行なわれる数値解析結果の精度比を、各キューブ分割モデルに基づいて算出する精度比算出ステップをさらに含み、
該表示ステップにおいて、該精度比算出ステップで算出された前記精度比を前記情報として該表示部に表示させることを特徴とする、請求の範囲第2項または第3項に記載のグリッド分割方法。 - 該キューブ分割ステップにおいて、数値解析結果の注目部品から順にキューブ分割を行なうことを特徴とする、請求の範囲第1項〜第4項のいずれか一項に記載のグリッド分割方法。
- 該キューブ分割ステップにおいて、各部品を、前記アスペクト比許容範囲内であって最大サイズのキューブに分割することを特徴とする、請求の範囲第1項〜第5項のいずれか一項に記載のグリッド分割方法。
- 該グリッド分割ステップにおいて、該キューブ分割モデルのキューブ分割結果をそのままグリッド分割結果として用いることを特徴とする、請求の範囲第1項〜第6項のいずれか一項に記載のグリッド分割方法。
- 複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段と、
前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段と、
該キューブ分割手段によって得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、グリッド分割装置。 - 複数の部品からなる数値解析対象物をグリッド分割して数値解析用基本要素を生成する機能をコンピュータに実行させるためのグリッド分割プログラムであって、
該数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、前記数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、
前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段、および、
該キューブ分割手段によって得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、グリッド分割プログラム。 - 複数の部品からなる数値解析対象物をグリッド分割して数値解析用基本要素を生成する機能をコンピュータに実行させるための、グリッド分割プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該グリッド分割プログラムが、
該数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理時に、該部品毎に、前記数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、
前記データ変換処理時に、該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段、および、
該キューブ分割手段によって得られた該キューブ分割モデルに従って該部品毎にグリッド分割を行なうことにより、前記数値解析用基本要素を生成するグリッド分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、グリッド分割プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。 - 複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理の機能をコンピュータに実行させるためのデータ変換プログラムであって、
該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、および、
該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、データ変換プログラム。 - 複数の部品からなる数値解析対象物についての幾何形状データを数値解析用データに変換するデータ変換処理の機能をコンピュータに実行させるための、データ変換プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
該データ変換プログラムが、
該部品毎に、当該部品をグリッド分割して得られるべき数値解析用基本要素のアスペクト比の許容範囲を設定する設定手段、および、
該部品毎に、当該部品を、該設定手段によって設定された前記アスペクト比許容範囲内の複数のキューブに分割することにより、キューブ分割モデルを生成するキューブ分割手段として、該コンピュータを機能させることを特徴とする、データ変換プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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