JPWO2004058423A1 - 焼却灰中の重金属除去方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、産業廃棄物の焼却灰を水に接触させて生じる重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させることを特徴とする焼却灰中の重金属除去方法に関する。 この方法は焼却灰中の重金属を簡便かつ効率良く除去し、焼却灰の再利用を促進する方法である。
Description
本発明は、産業廃棄物の焼却灰から重金属を簡便かつ効率良く除去する方法に関する。
カドミウム、銅、亜鉛、クロム、鉛などの重金属による環境汚染は微量の濃度で生物に毒性を示すため世界中で問題となっている。一方、都市ゴミ、工場ゴミ等に代表される産業廃棄物は、通常焼却場において焼却され、廃棄されている。当該焼却灰中に重金属が含まれている場合には、最終処分場に搬送され処分されている。このように重金属を含む焼却灰は最終処分場に搬送されるだけであり、何ら再利用されていない。
従って、本発明の目的は焼却灰中の重金属を簡便かつ効率良く除去し、焼却灰の再利用を促進する方法を提供することにある。
そこで本発明者は、焼却灰中の重金属除去手段について種々検討したところ、従来の重金属の除去手段である凝集沈殿法(図1参照)によっては焼却灰から重金属だけを除去することができないが、焼却灰中の重金属を水溶液中に移行させ、当該水溶液を重金属吸着剤に接触させれば、焼却灰中の重金属が簡便かつ効率良く除去でき、焼却灰がセメントの原料等として使用可能になることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、産業廃棄物の焼却灰を水に接触させて生じる重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させることを特徴とする焼却灰中の重金属除去方法を提供するものである。
本発明によれば、産業廃棄物の焼却灰を水に接触させて生じる重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させることにより簡便かつ効率的に焼却灰中の重金属を除去することができる。
そこで本発明者は、焼却灰中の重金属除去手段について種々検討したところ、従来の重金属の除去手段である凝集沈殿法(図1参照)によっては焼却灰から重金属だけを除去することができないが、焼却灰中の重金属を水溶液中に移行させ、当該水溶液を重金属吸着剤に接触させれば、焼却灰中の重金属が簡便かつ効率良く除去でき、焼却灰がセメントの原料等として使用可能になることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、産業廃棄物の焼却灰を水に接触させて生じる重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させることを特徴とする焼却灰中の重金属除去方法を提供するものである。
本発明によれば、産業廃棄物の焼却灰を水に接触させて生じる重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させることにより簡便かつ効率的に焼却灰中の重金属を除去することができる。
図1は、現状の産業廃棄物焼却施設の一例を示す図である。
図2は、産業廃棄物焼却施設に重金属吸着剤を設置した装置の一例を示す図である。
図3は、攪拌装置を備えたバッチシステムの重金属吸着剤部の一例を示す図である。
図4は、KRI−02株のCuに対する吸着、溶出試験結果を示す図である。
図5は、KRI−02株のNiに対する吸着、溶出試験結果を示す図である。
図6は、テフロン含有菌体ビーズのCuに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図7は、テフロン含有菌体ビーズのZnに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図8は、熱処理菌体ビーズのCuに対する吸着能を示す図である。
図9は、熱処理菌体ビーズのZnに対する吸着能を示す図である。
図10は、熱処理菌体ビーズのCuに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図11は、熱処理菌体ビーズのZnに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図12は、菌体ビーズの添加量とZnの吸着能との関係を示す図である。
図13は、菌体ビーズの再生回数とZnの吸着能との関係を示す図である。
図2は、産業廃棄物焼却施設に重金属吸着剤を設置した装置の一例を示す図である。
図3は、攪拌装置を備えたバッチシステムの重金属吸着剤部の一例を示す図である。
図4は、KRI−02株のCuに対する吸着、溶出試験結果を示す図である。
図5は、KRI−02株のNiに対する吸着、溶出試験結果を示す図である。
図6は、テフロン含有菌体ビーズのCuに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図7は、テフロン含有菌体ビーズのZnに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図8は、熱処理菌体ビーズのCuに対する吸着能を示す図である。
図9は、熱処理菌体ビーズのZnに対する吸着能を示す図である。
図10は、熱処理菌体ビーズのCuに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図11は、熱処理菌体ビーズのZnに対する吸着能(1回目と10回目)を示す図である。
図12は、菌体ビーズの添加量とZnの吸着能との関係を示す図である。
図13は、菌体ビーズの再生回数とZnの吸着能との関係を示す図である。
本発明に用いられる産業廃棄物の焼却灰は、都市ゴミ、工場ゴミ、紙、可燃性プラスチック、木くず、繊維くず、ゴムくず、金属くず、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ等の産業廃棄物の焼却灰である。産業廃棄物の焼却場は通常図1のように、産業廃棄物をキルンで焼却し、焼却灰は冷却水に導入され、スラリーとして処理される。焼却灰に重金属が含まれる場合は、このスラリーは最終処分場にて処分される。
本発明においては、当該重金属を含有する焼却灰を水に接触させて重金属含有水溶液を生じさせる。Ag、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Hg、Mn、Ni、Pb、Pd、Zn等の重金属は、塩基性領域では水酸化物を生成し、沈殿する。従って、重金属水溶液を生成させるには、水を酸性にする必要がある。すなわち、焼却灰を水に接触させて重金属含有水溶液を生成させるには、焼却灰に水を接触させた後、当該水のpHを酸性側に調節するか、又は酸性側にpHを調節した水を焼却灰に接触させればよい。当該pHは4〜8、特に5〜7とするのが好ましい。pHの調節には、水に塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、クエン酸、しゅう酸、酢酸等の有機酸等を添加すればよい。
得られた重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させて重金属を除去する。用いられる重金属吸着剤としては、バイオマス由来重金属吸着剤、イオン交換樹脂、キレート樹脂、活性炭、電解質ゲル等が挙げられる。バイオマス由来重金属吸着剤としては、バクテリア、カビ、酵母等の微生物、海藻及びそれらの死菌体が挙げられる。またこれらのバイオマス由来重金属吸着剤としては、微生物を酸処理した死菌体が好ましい。このうち、微生物死菌体としては、Biotechnol.prog.1995,11,235−250に記載のような重金属吸着性微生物死菌体、例えばバチルス属、カンジダ属、クラドスポリウム属、リゾプス属、サッカロマイセス属、ピキア属、セネデスムス属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、トリコデルマ属、アスコフィラム属、フーカス属、アブシディア属、スタフィロコッカス属等に属する重金属吸着性微生物死菌体が好ましく、さらにこれらを酸処理した微生物死菌体がより好ましい。このうち、バチルス sp.KRI−02又はその類縁菌、バチルス・リケニフォルミス及びスタフィロコッカス sp.KRI−04又はその類縁菌から選ばれる菌を酸処理して得られる菌体が、アルカリ処理した場合に比べ、当該酸処理によって菌体重量があまり減少せず、菌体単位重量当たりの重金属吸着量が増加することから特に好ましい。バチルス・リケニフォルミスのうち、バチルス・リケニフォルミスKRI−03(FERM BP−8167)及びその類縁株が特に好ましい。スタフィロコッカス sp.KRI−04又はその類縁菌のうち、スタフィロコッカス sp.KRI−04(FERM BP−8166)及びその類縁株が特に好ましい。ここで類縁株とは、その菌株と同一の種に属し、その菌株と同様な重金属吸着能を有する菌株をいう。
これらの菌の酸処理に用いられる酸としては、これらの菌を死滅させることのできる酸であれば特に制限されないが、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;酢酸、蟻酸、吉草酸、プロピオン酸、蓚酸、クエン酸等の有機酸が挙げられる。酸処理は、菌が死滅する条件であればよく、例えば菌をpH0.5〜2の酸の水溶液で15〜150分処理するのが好ましい。また、酸処理する時の温度は菌の生育温度が好ましい。なお、酸処理に先立って、菌は水で洗浄しておくのが好ましい。
酸処理後の菌体は、水で洗浄してpHを中性に戻すのが好ましい。酸処理菌体は、水等への懸濁液としてもよいが、凍結乾燥、噴霧乾燥、加熱等の手段で乾燥して用いるのが好ましい。
得られた酸処理菌体は、アルカリ処理菌体に比べて菌体重量の減少が極めて少なく、かつ重金属吸着能は未処理菌体に比べて増大している。従って、酸処理菌体は、未処理生菌体及びアルカリ処理菌体に比べて重金属吸着剤として特に有用である。
また、イオン交換樹脂としては、陽イオン交換樹脂、具体的には強酸性陽イオン交換樹脂及び弱酸性陽イオン交換樹脂が挙げられる。キレート樹脂としてはイミノジ酢酸基、ポリアミン基、N−メチルグルカミン基、アミドキシム基、アミノリン酸基、ジチオカルバミン酸基、チオ尿素基等のキレート性基を有する樹脂が挙げられる。また電解質ゲルとしては、カルボキシル基、アミノ基、水酸基等を有し、金属結合能を有する電解質ゲルが挙げられる。
これらの重金属吸着剤は、固体担体を含有する形態が好ましい。固体担体としては種々の無機担体及び樹脂担体が挙げられる。
重金属吸着剤を固定化するための無機担体としては、シリカゲル、アルミナ、ガラス、珪藻土、テフロン(登録商標)等が挙げられる。また樹脂担体としてはセルロース、アクリルアミド誘導体、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アルギン酸カルシウム、カラゲニン、ポリエチレンイミン等が挙げられる。これら無機担体及び樹脂担体は、それぞれ単独で用いることもできるが、組み合せて用いることもできる。
酸処理菌体に代表される微生物死菌体は、前記無機担体又は樹脂担体に担持して菌体ビーズの形態で使用するのが好ましい。このうち、死菌体を前記樹脂担体に担持した菌体ビーズが特に好ましい。菌体ビーズ中の死菌体と、前記無機担体又は樹脂担体との重量比は、1:10〜10:1、さらに1:5〜5:1が好ましい。
菌体ビーズの製法としては、死菌体と前記担体との混合液と液体窒素などの媒体中に滴下する方法(滴下法);乳糖等の核を用い、その核の上に死菌体と前記担体との混合液を噴霧して造粒する方法(造粒法)等が挙げられる。この造粒法により得られた菌体ビーズは、熱処理により耐水性を向上させることができる。また凍結融解処理により多孔化して重金属吸着力を向上させることもできる。ここで、熱処理は、120〜250℃で2分〜30分、特に150〜200℃で5分〜30分行うのが好ましい。
菌体ビーズが、重金属吸着処理時に凝集すると、重金属との接触効率が低下するので、菌体ビーズの凝集を抑制することが好ましい。当該凝集抑制技術としては、菌体ビーズの調製時に死菌体及び樹脂に加えて、テフロンパウダー、フタル酸ジブチル、ひまし油、酢酸エチル等の添加剤を添加するのが好ましい。これらの添加剤は、死菌体に対して0.05〜5重量倍、特に0.1〜2重量倍用いるのが好ましい。また、菌体ビーズを熱処理することによっても凝集が抑制できる。ここで熱処理条件は、前記耐水性向上の条件と同様である。
重金属吸着剤に重金属含有水溶液を接触させる手段としては、重金属含有水溶液を重金属吸着剤に連続して接触させる方法(図2参照)、バッチ処理する方法(図3参照)等が挙げられる。バッチ処理法においては、重金属の吸着効果を高めるための攪拌装置を設けるのが望ましい。
かくして焼却灰中の重金属は、除去される。吸着された重金属は、有機酸、無機酸添加によるpHの低下、EGTA、EDTAなどのキレート剤添加等により重金属吸着剤から容易に溶出するので、重金属の回収も可能である。
本発明においては、当該重金属を含有する焼却灰を水に接触させて重金属含有水溶液を生じさせる。Ag、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Hg、Mn、Ni、Pb、Pd、Zn等の重金属は、塩基性領域では水酸化物を生成し、沈殿する。従って、重金属水溶液を生成させるには、水を酸性にする必要がある。すなわち、焼却灰を水に接触させて重金属含有水溶液を生成させるには、焼却灰に水を接触させた後、当該水のpHを酸性側に調節するか、又は酸性側にpHを調節した水を焼却灰に接触させればよい。当該pHは4〜8、特に5〜7とするのが好ましい。pHの調節には、水に塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、クエン酸、しゅう酸、酢酸等の有機酸等を添加すればよい。
得られた重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させて重金属を除去する。用いられる重金属吸着剤としては、バイオマス由来重金属吸着剤、イオン交換樹脂、キレート樹脂、活性炭、電解質ゲル等が挙げられる。バイオマス由来重金属吸着剤としては、バクテリア、カビ、酵母等の微生物、海藻及びそれらの死菌体が挙げられる。またこれらのバイオマス由来重金属吸着剤としては、微生物を酸処理した死菌体が好ましい。このうち、微生物死菌体としては、Biotechnol.prog.1995,11,235−250に記載のような重金属吸着性微生物死菌体、例えばバチルス属、カンジダ属、クラドスポリウム属、リゾプス属、サッカロマイセス属、ピキア属、セネデスムス属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、トリコデルマ属、アスコフィラム属、フーカス属、アブシディア属、スタフィロコッカス属等に属する重金属吸着性微生物死菌体が好ましく、さらにこれらを酸処理した微生物死菌体がより好ましい。このうち、バチルス sp.KRI−02又はその類縁菌、バチルス・リケニフォルミス及びスタフィロコッカス sp.KRI−04又はその類縁菌から選ばれる菌を酸処理して得られる菌体が、アルカリ処理した場合に比べ、当該酸処理によって菌体重量があまり減少せず、菌体単位重量当たりの重金属吸着量が増加することから特に好ましい。バチルス・リケニフォルミスのうち、バチルス・リケニフォルミスKRI−03(FERM BP−8167)及びその類縁株が特に好ましい。スタフィロコッカス sp.KRI−04又はその類縁菌のうち、スタフィロコッカス sp.KRI−04(FERM BP−8166)及びその類縁株が特に好ましい。ここで類縁株とは、その菌株と同一の種に属し、その菌株と同様な重金属吸着能を有する菌株をいう。
これらの菌の酸処理に用いられる酸としては、これらの菌を死滅させることのできる酸であれば特に制限されないが、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;酢酸、蟻酸、吉草酸、プロピオン酸、蓚酸、クエン酸等の有機酸が挙げられる。酸処理は、菌が死滅する条件であればよく、例えば菌をpH0.5〜2の酸の水溶液で15〜150分処理するのが好ましい。また、酸処理する時の温度は菌の生育温度が好ましい。なお、酸処理に先立って、菌は水で洗浄しておくのが好ましい。
酸処理後の菌体は、水で洗浄してpHを中性に戻すのが好ましい。酸処理菌体は、水等への懸濁液としてもよいが、凍結乾燥、噴霧乾燥、加熱等の手段で乾燥して用いるのが好ましい。
得られた酸処理菌体は、アルカリ処理菌体に比べて菌体重量の減少が極めて少なく、かつ重金属吸着能は未処理菌体に比べて増大している。従って、酸処理菌体は、未処理生菌体及びアルカリ処理菌体に比べて重金属吸着剤として特に有用である。
また、イオン交換樹脂としては、陽イオン交換樹脂、具体的には強酸性陽イオン交換樹脂及び弱酸性陽イオン交換樹脂が挙げられる。キレート樹脂としてはイミノジ酢酸基、ポリアミン基、N−メチルグルカミン基、アミドキシム基、アミノリン酸基、ジチオカルバミン酸基、チオ尿素基等のキレート性基を有する樹脂が挙げられる。また電解質ゲルとしては、カルボキシル基、アミノ基、水酸基等を有し、金属結合能を有する電解質ゲルが挙げられる。
これらの重金属吸着剤は、固体担体を含有する形態が好ましい。固体担体としては種々の無機担体及び樹脂担体が挙げられる。
重金属吸着剤を固定化するための無機担体としては、シリカゲル、アルミナ、ガラス、珪藻土、テフロン(登録商標)等が挙げられる。また樹脂担体としてはセルロース、アクリルアミド誘導体、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アルギン酸カルシウム、カラゲニン、ポリエチレンイミン等が挙げられる。これら無機担体及び樹脂担体は、それぞれ単独で用いることもできるが、組み合せて用いることもできる。
酸処理菌体に代表される微生物死菌体は、前記無機担体又は樹脂担体に担持して菌体ビーズの形態で使用するのが好ましい。このうち、死菌体を前記樹脂担体に担持した菌体ビーズが特に好ましい。菌体ビーズ中の死菌体と、前記無機担体又は樹脂担体との重量比は、1:10〜10:1、さらに1:5〜5:1が好ましい。
菌体ビーズの製法としては、死菌体と前記担体との混合液と液体窒素などの媒体中に滴下する方法(滴下法);乳糖等の核を用い、その核の上に死菌体と前記担体との混合液を噴霧して造粒する方法(造粒法)等が挙げられる。この造粒法により得られた菌体ビーズは、熱処理により耐水性を向上させることができる。また凍結融解処理により多孔化して重金属吸着力を向上させることもできる。ここで、熱処理は、120〜250℃で2分〜30分、特に150〜200℃で5分〜30分行うのが好ましい。
菌体ビーズが、重金属吸着処理時に凝集すると、重金属との接触効率が低下するので、菌体ビーズの凝集を抑制することが好ましい。当該凝集抑制技術としては、菌体ビーズの調製時に死菌体及び樹脂に加えて、テフロンパウダー、フタル酸ジブチル、ひまし油、酢酸エチル等の添加剤を添加するのが好ましい。これらの添加剤は、死菌体に対して0.05〜5重量倍、特に0.1〜2重量倍用いるのが好ましい。また、菌体ビーズを熱処理することによっても凝集が抑制できる。ここで熱処理条件は、前記耐水性向上の条件と同様である。
重金属吸着剤に重金属含有水溶液を接触させる手段としては、重金属含有水溶液を重金属吸着剤に連続して接触させる方法(図2参照)、バッチ処理する方法(図3参照)等が挙げられる。バッチ処理法においては、重金属の吸着効果を高めるための攪拌装置を設けるのが望ましい。
かくして焼却灰中の重金属は、除去される。吸着された重金属は、有機酸、無機酸添加によるpHの低下、EGTA、EDTAなどのキレート剤添加等により重金属吸着剤から容易に溶出するので、重金属の回収も可能である。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されない。
実施例1(重金属吸着菌の選択と同定)
(1)重金属吸着菌の選択
土壌を生理食塩水で懸濁後静置し、その上清を1mMの重金属を含むBrain Heart Infusion Agar培地に植え、1日後出現したコロニーを選択した。
(2)得られた菌株の同定
a.方法
細菌第一段階試験として、光学顕微鏡U−LH1000(オリンパス,日本)による細胞形態、グラム染色性、胞子の有無、鞭毛による運動性の有無を観察した。Brain Heart Infusion Agar(Becton Dickinson,NJ,U.S.A)+寒天培地(B.H.I agar)上でのコロニー形態を観察した。カタラーゼ反応、オキシダーゼ反応、ブドウ糖からの酸/ガス産生、ブドウ糖の酸化/発酵(O/F)について試験を行った。
細菌第二段階試験として、APIシステム(bioM▲e▼rieux,France:http://www.biomerieux.fr/home_en.htm)を使い、その測定方法に従い生化学的性状試験を実施した。
また、追加試験として生理性状試験を行った。
b.結果
第一段階試験結果を表1に示す。
第二段階試験及び追加試験の結果を表2〜4に示す。
以上の結果から、KRI−02はバチルス属に属するが菌種の特定には至らなかった。従って、この菌は、バチルス sp.KRI−02と命名した。また、KRI−03は、バチルス・リケニフォルミスに属すると判断し、バチルス・リケニフォルミス KRI−03と命名した。また、KRI−04は、スタフィロコッカス属に属するが、菌種の特定には至らなかった。従って、この菌はスタフィロコッカス sp.KRI−04と命名した。KRI−02はFERM BP−8165として、KRI−03はFERM BP−8167として、KRI−04はFERM BP−8166として、それぞれ、平成14年8月21日付で、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305−8516)独立行政法人産業技術総合研究所 特許微生物寄託センターに寄託されている。
実施例1(重金属吸着菌の選択と同定)
(1)重金属吸着菌の選択
土壌を生理食塩水で懸濁後静置し、その上清を1mMの重金属を含むBrain Heart Infusion Agar培地に植え、1日後出現したコロニーを選択した。
(2)得られた菌株の同定
a.方法
細菌第一段階試験として、光学顕微鏡U−LH1000(オリンパス,日本)による細胞形態、グラム染色性、胞子の有無、鞭毛による運動性の有無を観察した。Brain Heart Infusion Agar(Becton Dickinson,NJ,U.S.A)+寒天培地(B.H.I agar)上でのコロニー形態を観察した。カタラーゼ反応、オキシダーゼ反応、ブドウ糖からの酸/ガス産生、ブドウ糖の酸化/発酵(O/F)について試験を行った。
細菌第二段階試験として、APIシステム(bioM▲e▼rieux,France:http://www.biomerieux.fr/home_en.htm)を使い、その測定方法に従い生化学的性状試験を実施した。
また、追加試験として生理性状試験を行った。
b.結果
第一段階試験結果を表1に示す。
第二段階試験及び追加試験の結果を表2〜4に示す。
以上の結果から、KRI−02はバチルス属に属するが菌種の特定には至らなかった。従って、この菌は、バチルス sp.KRI−02と命名した。また、KRI−03は、バチルス・リケニフォルミスに属すると判断し、バチルス・リケニフォルミス KRI−03と命名した。また、KRI−04は、スタフィロコッカス属に属するが、菌種の特定には至らなかった。従って、この菌はスタフィロコッカス sp.KRI−04と命名した。KRI−02はFERM BP−8165として、KRI−03はFERM BP−8167として、KRI−04はFERM BP−8166として、それぞれ、平成14年8月21日付で、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305−8516)独立行政法人産業技術総合研究所 特許微生物寄託センターに寄託されている。
KRI−02、KRI−03及びKRI−04をBrain Heart Infusin培地(Difco)で培養後水で洗浄し、湿重量の5倍容量の0.5N塩酸を添加して懸濁した。その後、塩酸添加バクテリアは37℃で2時間振とうした。また、Brierleyらの方法(USP4,992,179)も比較検討した。すなわち、湿重量の5倍容量の3%水酸化ナトリウムを添加したバクテリアは50℃又は100℃で10分振とうした。振とう後、いずれのバクテリアも水で十分洗浄し、凍結乾燥した。その結果、表5に示すように、水で洗浄した場合(未処理)と比べ、酸処理では重量が20%程度の減少に止まったが、水酸化ナトリウム処理では50%以上減少し、特に100℃で処理した場合には60%以上減少した。
実施例3(金属吸着量の測定)
凍結乾燥して得られたバクテリアの粉末を緩衝溶液中(Tris:100mM)に分散して60mg/mLの懸濁液を調製した。Tris(10mM)を用いて2.4mMに調製した重金属水溶液(CdCl2、CuSO4、ZnCl2、NiCl2)1mLにバクテリア懸濁液を20μL入れて2時間攪拌した。反応終了後に遠心によって分離した上清中の重金属濃度を原子吸光光度計を用いて測定した。
結果を表6〜9に示す。カドミウム及び銅の吸着量はKRI−02、KRI−03、KRI−04では水洗浄に比べ酸処理により増加した。水酸化ナトリウム処理によってもカドミウムの吸着量はKRI−02、KRI−03、KRI−04で増加したが、酸処理のほうが水酸化ナトリウム処理よりも大きかった。亜鉛及びニッケルの吸着量はKRI−02、KRI−03、KRI−04で水洗浄に比べ酸処理により増加したが、水酸化ナトリウム処理(100℃)のほうがわずかに取り込み量が高かった。水酸化ナトリウムの50℃及び100℃での処理による重金属の取り込み量を比較すると、50℃より100℃の処理のほうが吸着量が増加した。
実施例4(吸着・溶出試験)
100mMトリス緩衝液中(pH7.5)に凍結乾燥したバクテリア(KRI−02)を分散して懸濁液(60mg/mL)を調製した。このバクテリア懸濁液20μLを、Tris(10mM)を用いて2.4mMに調製した重金属水溶液(CuSO4、NiCl2)1mLに添加し2時間攪拌した(それぞれpH6.0及びpH7.3)。反応終了後遠心分離して上清(a)と菌層に分離した。菌層には塩酸(pH1.54)を加え30分間攪拌し再度遠心によって上清(b)と菌層に分離した。上清(a)、(b)中の重金属濃度は原子吸光光度計を用いて測定し吸着量及び脱着量を算出した。塩酸処理後の菌層は100mM Tris(pH7.5)中で洗浄してpHを中性に戻し、重金属の吸着・脱着実験を繰り返した(3回)。結果を図4及び5に示す。いずれの金属も2回目の吸着量は1回目に比べ減少したが、2回目、3回目はほぼ同じ吸着量を示した。脱着量はCuの場合は吸着量の90%以上の良好な値を示した。Niの場合1回目は少なかったが、2回目、3回目は吸着量とほぼ同じ値を示し、いずれの金属においても再利用可能であることが判明した。
実施例3(金属吸着量の測定)
凍結乾燥して得られたバクテリアの粉末を緩衝溶液中(Tris:100mM)に分散して60mg/mLの懸濁液を調製した。Tris(10mM)を用いて2.4mMに調製した重金属水溶液(CdCl2、CuSO4、ZnCl2、NiCl2)1mLにバクテリア懸濁液を20μL入れて2時間攪拌した。反応終了後に遠心によって分離した上清中の重金属濃度を原子吸光光度計を用いて測定した。
結果を表6〜9に示す。カドミウム及び銅の吸着量はKRI−02、KRI−03、KRI−04では水洗浄に比べ酸処理により増加した。水酸化ナトリウム処理によってもカドミウムの吸着量はKRI−02、KRI−03、KRI−04で増加したが、酸処理のほうが水酸化ナトリウム処理よりも大きかった。亜鉛及びニッケルの吸着量はKRI−02、KRI−03、KRI−04で水洗浄に比べ酸処理により増加したが、水酸化ナトリウム処理(100℃)のほうがわずかに取り込み量が高かった。水酸化ナトリウムの50℃及び100℃での処理による重金属の取り込み量を比較すると、50℃より100℃の処理のほうが吸着量が増加した。
実施例4(吸着・溶出試験)
100mMトリス緩衝液中(pH7.5)に凍結乾燥したバクテリア(KRI−02)を分散して懸濁液(60mg/mL)を調製した。このバクテリア懸濁液20μLを、Tris(10mM)を用いて2.4mMに調製した重金属水溶液(CuSO4、NiCl2)1mLに添加し2時間攪拌した(それぞれpH6.0及びpH7.3)。反応終了後遠心分離して上清(a)と菌層に分離した。菌層には塩酸(pH1.54)を加え30分間攪拌し再度遠心によって上清(b)と菌層に分離した。上清(a)、(b)中の重金属濃度は原子吸光光度計を用いて測定し吸着量及び脱着量を算出した。塩酸処理後の菌層は100mM Tris(pH7.5)中で洗浄してpHを中性に戻し、重金属の吸着・脱着実験を繰り返した(3回)。結果を図4及び5に示す。いずれの金属も2回目の吸着量は1回目に比べ減少したが、2回目、3回目はほぼ同じ吸着量を示した。脱着量はCuの場合は吸着量の90%以上の良好な値を示した。Niの場合1回目は少なかったが、2回目、3回目は吸着量とほぼ同じ値を示し、いずれの金属においても再利用可能であることが判明した。
添加剤含有菌体ビーズの合成
10%(w/v)に調製したポリビニルアルコール(PVA)(重合度1500〜1800鹸価度98%)水溶液にPVAと同重量のKRI−02と添加剤を加えて攪拌した。液体窒素中に調製したサスペンションをシリンジで滴下させた後、凍結融解、凍結乾燥を行った。添加剤として、テフロンパウダー、ひまし油、酢酸エチル、フタル酸ジブチルを用いた。
10%(w/v)に調製したポリビニルアルコール(PVA)(重合度1500〜1800鹸価度98%)水溶液にPVAと同重量のKRI−02と添加剤を加えて攪拌した。液体窒素中に調製したサスペンションをシリンジで滴下させた後、凍結融解、凍結乾燥を行った。添加剤として、テフロンパウダー、ひまし油、酢酸エチル、フタル酸ジブチルを用いた。
添加剤含有菌体ビーズの凝集性の評価
重金属(カドミウム、銅、亜鉛、ニッケル)に対してアルカリ金属、アルカリ土類金属が大過剰に含まれている焼却場の灰冷却水20mL(pH7.5)を用いてゲルビーズ(0.35g)の凝集性(安定性)を調べた。12時間振とうした後にゲルの付着、凝集を肉眼で観察した。その結果、無添加の菌体ビーズでは凝集するのが確認された。添加剤としてテフロンパウダーとフタル酸ジブチルを混合した添加剤含有菌体ビーズでは、凝集を抑制する効果が最も高かった。また、ひまし油と酢酸エチルはその効果が中程度であった。
重金属(カドミウム、銅、亜鉛、ニッケル)に対してアルカリ金属、アルカリ土類金属が大過剰に含まれている焼却場の灰冷却水20mL(pH7.5)を用いてゲルビーズ(0.35g)の凝集性(安定性)を調べた。12時間振とうした後にゲルの付着、凝集を肉眼で観察した。その結果、無添加の菌体ビーズでは凝集するのが確認された。添加剤としてテフロンパウダーとフタル酸ジブチルを混合した添加剤含有菌体ビーズでは、凝集を抑制する効果が最も高かった。また、ひまし油と酢酸エチルはその効果が中程度であった。
テフロン含有菌体ビーズの吸着能
テフロン含有菌体ビーズ(重量比テフロン:PVA:菌体(KPI−02)=1:1:2)を作製し、灰冷却水20mL(pH7.5)に対する吸着試験後にシュウ酸20mL(pH1.2)を加え溶出試験を行った。この吸着・再生の工程を繰り返し吸着能の変化を観察した。1回目の吸着能と使用回数10回目の吸着能を比較した。使用回数が10回になっても重金属(銅、亜鉛)の吸着能はほとんど低くならなかった。また、共存する高濃度の塩の影響をほとんど受けずに吸着、除去できた(図6及び7)。
テフロン含有菌体ビーズ(重量比テフロン:PVA:菌体(KPI−02)=1:1:2)を作製し、灰冷却水20mL(pH7.5)に対する吸着試験後にシュウ酸20mL(pH1.2)を加え溶出試験を行った。この吸着・再生の工程を繰り返し吸着能の変化を観察した。1回目の吸着能と使用回数10回目の吸着能を比較した。使用回数が10回になっても重金属(銅、亜鉛)の吸着能はほとんど低くならなかった。また、共存する高濃度の塩の影響をほとんど受けずに吸着、除去できた(図6及び7)。
熱処理ビーズの凝集及び吸着に対する影響
前述の方法でKRI−02を混合(重量比PVA:菌体=1:2)したゲルビーズを作製し、凍結乾燥後に熱処理(180℃)を10分間行った。前述と同様に灰冷却水20mL(pH7.5)に対してゲルビーズ(0.35g)の凝集性(安定性)を調べた。さらに、熱処理による吸着能の変化を調べるために、灰冷却水中の重金属(亜鉛、ニッケル)及びアルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム)の濃度変化を原子吸光光度計で測定した。熱処理及び未熱処理の菌体ビーズを比較したところ熱処理した菌体ビーズは、凝集が抑制されて粒子同士の付着が認められなかった。他方、未熱処理は前述の結果と同様に凝集が確認された。また、灰冷却水中の各金属の濃度変化から、熱処理前後による吸着能の低下はほとんど認められなかった(図8及び9)。
前述の方法でKRI−02を混合(重量比PVA:菌体=1:2)したゲルビーズを作製し、凍結乾燥後に熱処理(180℃)を10分間行った。前述と同様に灰冷却水20mL(pH7.5)に対してゲルビーズ(0.35g)の凝集性(安定性)を調べた。さらに、熱処理による吸着能の変化を調べるために、灰冷却水中の重金属(亜鉛、ニッケル)及びアルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム)の濃度変化を原子吸光光度計で測定した。熱処理及び未熱処理の菌体ビーズを比較したところ熱処理した菌体ビーズは、凝集が抑制されて粒子同士の付着が認められなかった。他方、未熱処理は前述の結果と同様に凝集が確認された。また、灰冷却水中の各金属の濃度変化から、熱処理前後による吸着能の低下はほとんど認められなかった(図8及び9)。
熱処理ビーズの吸着能の変化
前述の熱処理ビーズの吸着試験後にビーズを分離し、シュウ酸20mL(pH1.2)を入れて各金属の溶出試験を行った。その後、Tris(100mM)で洗浄を行い、再び吸着試験を行った。この一連の操作(使用回数)を繰り返し行い、再生に伴うビーズの吸着能の変化を調べた。1回目の吸着能と使用回数10回目の吸着能を比較した。その結果、使用回数が10回になっても重金属(銅、亜鉛)の吸着能はほとんど低くならなかった。また、共存する高濃度の塩の影響をほとんど受けずに吸着、除去できた(図10及び11)。
前述の熱処理ビーズの吸着試験後にビーズを分離し、シュウ酸20mL(pH1.2)を入れて各金属の溶出試験を行った。その後、Tris(100mM)で洗浄を行い、再び吸着試験を行った。この一連の操作(使用回数)を繰り返し行い、再生に伴うビーズの吸着能の変化を調べた。1回目の吸着能と使用回数10回目の吸着能を比較した。その結果、使用回数が10回になっても重金属(銅、亜鉛)の吸着能はほとんど低くならなかった。また、共存する高濃度の塩の影響をほとんど受けずに吸着、除去できた(図10及び11)。
造粒法による菌体ビーズの作製
150μm以下に粉砕したKRI−02とPVA(重合度 鹸価度98〜99%)の粉末を重量比2対1に混合して混合粉末で得、遠心流動型コーティング装置を用いて造粒を行った。すなわち、球状顆粒(乳糖)を核粒子(500μm)とし、PVA水溶液(5%)を噴霧しながら混合粉末を散布し造粒した。造粒した粒子は熱乾燥(70℃)し、ふるいで直径1.4〜1.7mmの粒子を分別後、さらに180℃で20分間熱処理した。
150μm以下に粉砕したKRI−02とPVA(重合度 鹸価度98〜99%)の粉末を重量比2対1に混合して混合粉末で得、遠心流動型コーティング装置を用いて造粒を行った。すなわち、球状顆粒(乳糖)を核粒子(500μm)とし、PVA水溶液(5%)を噴霧しながら混合粉末を散布し造粒した。造粒した粒子は熱乾燥(70℃)し、ふるいで直径1.4〜1.7mmの粒子を分別後、さらに180℃で20分間熱処理した。
造粒法による菌体ビーズの耐水化の評価
180℃で20分間熱処理菌体ビーズまたは未熱処理の菌体ビーズ(0.35g)を水(20mL)に入れて、24時間振とうさせた。その結果、未熱処理菌体ビーズは振とう後数時間で粒子が崩壊し、縣濁したが、熱処理菌体ビーズは24時間後でも粒子の形状を保っていた。このことから、造粒された菌体ビーズに熱処理を行うと、粒子の形状を保持したまま菌体を安定に固定化できることが確認できた。
180℃で20分間熱処理菌体ビーズまたは未熱処理の菌体ビーズ(0.35g)を水(20mL)に入れて、24時間振とうさせた。その結果、未熱処理菌体ビーズは振とう後数時間で粒子が崩壊し、縣濁したが、熱処理菌体ビーズは24時間後でも粒子の形状を保っていた。このことから、造粒された菌体ビーズに熱処理を行うと、粒子の形状を保持したまま菌体を安定に固定化できることが確認できた。
凍結法によるビーズの多孔化
実施例11で得た熱処理菌体ビーズを水に浸漬し洗浄後、水を充分含ませた状態で凍結融解を行い、凍結乾燥した。亜鉛が含まれたメッキ廃水(20mL)に凍結処理を施したビーズ(0.5g)を入れて攪拌し、亜鉛濃度の時間依存性を反応開始時から調べた。コントロールとして熱処理だけの菌体ビーズを用いた。その結果、凍結操作を加えた菌体ビーズの濃度変化がコントロールと比べて大きくなった。90分後の凍結乾燥および凍結融解の廃液中亜鉛濃度はそれぞれ354.1μM、332.8μMで、コントロールの濃度381.6μMより小さい値を示した。従って、熱処理菌体ビーズに凍結処理をすると、ビーズ内の重金属の拡散を迅速にして液相濃度の減少を速くすることが可能である。
実施例11で得た熱処理菌体ビーズを水に浸漬し洗浄後、水を充分含ませた状態で凍結融解を行い、凍結乾燥した。亜鉛が含まれたメッキ廃水(20mL)に凍結処理を施したビーズ(0.5g)を入れて攪拌し、亜鉛濃度の時間依存性を反応開始時から調べた。コントロールとして熱処理だけの菌体ビーズを用いた。その結果、凍結操作を加えた菌体ビーズの濃度変化がコントロールと比べて大きくなった。90分後の凍結乾燥および凍結融解の廃液中亜鉛濃度はそれぞれ354.1μM、332.8μMで、コントロールの濃度381.6μMより小さい値を示した。従って、熱処理菌体ビーズに凍結処理をすると、ビーズ内の重金属の拡散を迅速にして液相濃度の減少を速くすることが可能である。
ビーズによる重金属の除去
1Nの塩酸に浸漬後、MES緩衝液(pH6)で洗浄した熱処理菌体ビーズ(実施例11)を、亜鉛含有メッキ廃水に入れ攪拌した。菌体ビーズの添加量(8、17.5、25、35mg/mL)を変えて亜鉛の濃度変化を調べた。結果を図12に示す。亜鉛の濃度変化は菌体ビーズの量に依存し、ビーズの添加量が高くなるにつれて、濃度変化の初期勾配が大きくなった。従って、亜鉛等の重金属が含まれる廃水に菌体ビーズを投入することによって、亜鉛の除去が可能であり、排水基準(75.6μM)以下に除去できる。この菌体ビーズは、亜鉛以外にも銅、鉄、カドミウム、ニッケルなどの有害重金属を吸着除去することが可能である。
1Nの塩酸に浸漬後、MES緩衝液(pH6)で洗浄した熱処理菌体ビーズ(実施例11)を、亜鉛含有メッキ廃水に入れ攪拌した。菌体ビーズの添加量(8、17.5、25、35mg/mL)を変えて亜鉛の濃度変化を調べた。結果を図12に示す。亜鉛の濃度変化は菌体ビーズの量に依存し、ビーズの添加量が高くなるにつれて、濃度変化の初期勾配が大きくなった。従って、亜鉛等の重金属が含まれる廃水に菌体ビーズを投入することによって、亜鉛の除去が可能であり、排水基準(75.6μM)以下に除去できる。この菌体ビーズは、亜鉛以外にも銅、鉄、カドミウム、ニッケルなどの有害重金属を吸着除去することが可能である。
ビーズの再生
熱処理菌体ビーズ(実施例11、0.35g)をMES緩衝液(pH6)で洗浄し、亜鉛と鉄が含まれたメッキ廃水(20mL)に入れ攪拌した。吸着反応終了後、菌体ビーズを廃液から取り出し、1Nの塩酸(20mL)に入れて重金属を脱離させた。その後、MESで洗浄を行い再び廃水を入れ換えた。この一連の吸脱着の操作を繰り返してビーズの再生を繰り返した。重金属の濃度は原子吸光光度計で測定した。亜鉛の吸着量(pH7)と再生回数の関係を図13に示す。各測定時における初濃度の平均は亜鉛が790μM、鉄が458μMであった。乾燥重量(菌体ビーズ)1g当たりの平均吸着量は亜鉛が36.2μmol/g、鉄が4.6μmol/gであった。再生回数を100回繰り返したが、菌体ビーズは形状を保ち、吸着量はほとんど変化がなかった。また、吸着に対する脱離量を調べた結果、90%以上の割合で脱離が認められた。従って、菌体ビーズは急激なpHの変化に対しても耐久性があり、繰り返しての使用が可能であることが認められた。
熱処理菌体ビーズ(実施例11、0.35g)をMES緩衝液(pH6)で洗浄し、亜鉛と鉄が含まれたメッキ廃水(20mL)に入れ攪拌した。吸着反応終了後、菌体ビーズを廃液から取り出し、1Nの塩酸(20mL)に入れて重金属を脱離させた。その後、MESで洗浄を行い再び廃水を入れ換えた。この一連の吸脱着の操作を繰り返してビーズの再生を繰り返した。重金属の濃度は原子吸光光度計で測定した。亜鉛の吸着量(pH7)と再生回数の関係を図13に示す。各測定時における初濃度の平均は亜鉛が790μM、鉄が458μMであった。乾燥重量(菌体ビーズ)1g当たりの平均吸着量は亜鉛が36.2μmol/g、鉄が4.6μmol/gであった。再生回数を100回繰り返したが、菌体ビーズは形状を保ち、吸着量はほとんど変化がなかった。また、吸着に対する脱離量を調べた結果、90%以上の割合で脱離が認められた。従って、菌体ビーズは急激なpHの変化に対しても耐久性があり、繰り返しての使用が可能であることが認められた。
図2のように、産業廃棄物焼却施設中にpH調節剤投入部及び重金属吸着剤部を設置し、キルンで生じた焼却灰を冷却水に投入し、pHを5〜6に調節し、その冷却水を重金属吸着剤部を通過させるか、望ましくは攪拌装置を備えたバッチシステム(図3)で処理することにより、水相中の重金属が簡便かつ効率良く除去できる。ここで、重金属吸着剤には、前記実施例2〜15で得られた微生物死菌体及び菌体ビーズが使用できる。
Claims (11)
- 産業廃棄物の焼却灰を水に接触させて生じる重金属含有水溶液を、重金属吸着剤に接触させることを特徴とする焼却灰中の重金属除去方法。
- 重金属吸着剤が、バイオマス由来重金属吸着剤、イオン交換樹脂及びキレート樹脂から選ばれるものである請求項1記載の重金属除去方法。
- 重金属吸着剤が、微生物死菌体である請求項1又は2記載の重金属除去方法。
- 重金属吸着剤が、微生物を酸処理した死菌体である請求項1又は2記載の重金属除去方法。
- 前記微生物死菌体が、無機担体又は樹脂担体に担持されている請求項3又は4記載の重金属除去方法。
- 前記微生物死菌体が、無機担体又は樹脂担体に担持された菌体ビーズである請求項3又は4記載の重金属除去方法。
- 菌体ビーズが、担体以外にテフロンパウダー、フタル酸ジブチル、ひまし油又は酢酸エチルを含むものである請求項6記載の重金属除去方法。
- 菌体ビーズが、造粒法により得られたものである請求項6記載の重金属除去方法。
- 焼却灰を水に接触させて重金属含有水溶液を生成させる手段が、焼却灰に水を接触させた後当該水のpHを酸性側に調節するか、又は酸性側にpHを調節した水を焼却灰に接触させるものである請求項1〜8のいずれか1項記載の重金属除去方法。
- 焼却灰を水に接触させた後の水溶液のpHを4〜8に調節する請求項1〜8のいずれか1項記載の重金属除去方法。
- 重金属含有水溶液が、重金属吸着剤に連続して接触するか又は重金属吸着剤にバッチ処理で接触するものである請求項1〜10のいずれか1項記載の重金属除去方法。
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