JPWO2004021598A1 - 送信信号形成方法、通信方法、及び送信信号のデータ構造 - Google Patents

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Abstract

拡散系列の係数列を1ピッチ分ずつ順にシフトさせておき、送信データにこれら複数の係数列を乗じて複数の送信データを形成し、形成された複数の送信データを加算して送信データ列を形成する。又は、拡散系列の係数列に送信データを乗じて1ピッチ分ずつ順にシフトさせて複数の送信データを形成し、形成された複数の送信データを加算して送信データ列を形成する。また、送信データに拡散系列の係数列に乗じて有限長信号を形成し、この有限長信号を無限回繰り返して無限長信号を形成する。この無限長信号から係数列の長さよりも長い送信データを切り取って送信データ列を形成する。これにより、拡散系列内への送信データの組み込みを行うことにより、スペクトラム拡散による送信データの変調において、信号の振幅の広がりを小さくし、受信側の増幅器のダイナミックレンジを小さくする。

Description

本発明は、送信信号の形成方法、その送信信号を用いた通信方法、及び送信信号のデータ構造に関し、特に、移動体通信等のマルチパス環境に好適である。
セルラー無線通信や種々のモバイル環境下において、データ通信の需要の増加に伴い、無線周波数資源の利用率を高める技術が求められている。例えば、CDMA方式による通信方式では、拡散系列の相関特性や伝送経路のマルチパス特性によるチャネル間干渉が周波数利用率を制限する要因となっている。
直交周波数分割多重(OFDM)を用いた方式は、正弦波を用いた周波数多重であるため、マルチパスの影響は信号電力のフェーディングとして現れ、送信の正弦信号とマルチパスの正弦信号とを分離することが難しいという問題がある。
一方、CMDA方式によれば、パイロット信号を使うことにより、同一周波数及び同一時間において、送信信号とマルチパス信号とを分離することができる。
CMDA方式は、スペクトラム拡散通信方式を用いた多元接続方法である。このスペクトラム拡散通信方式は拡散符号系列を用いて変調が行われる。拡散符号系列として、例えば自己相関のない周期系列が用いられる。
元の送信信号とマルチパスによる信号とを分離する拡散符号系列として、例えば、完全相補系列を用いた通信方式が提案されている。完全相補系列は、各系列の自己相関関数の和が、0シフト以外の全てのシフトで0となる自己相関特性と、各系列の相互相関関数の和が、全てのシフトにおいて常に0になる相互相関特性を備える系列である。完全相補系列を用いて、サイドローブやチャンネル間干渉がないZCZ(周期的無相関領域)−CDMA信号を形成し、送信信号の周期スペクトラムが無相関となるようにしている。これにより、パイロット信号と送信信号に同周波数及び同時間を割り当てることができる。
従来提案されている完全相補系列を用いたスペクトラム拡散通信方式では、デジタル変調された無線信号の振幅の広がりが大きくなり、大きなダイナミックレンジが必要となるという問題がある。
図5は、拡散符号系列として完全相補系列を用いた信号例を示している。A0(=+++−++−+)の信号列は、完全相補系列を用いて形成した2値信号の一例である。なお、「+」は「1」を表し、「−」は「−1」を表している。
この信号例において、マルチパス特性が受信信号に対して遅延時間として現れると、マルチパス伝送路を通過した受信信号は「1,2,3,1,1,1,…」の信号列として受信される。この信号の振幅の広がりは例えば0から3までとなり、受信側の増幅器はこの振幅の広がりに対応したダイナミックレンジを備える必要がある。
このように振幅の広がりに対して充分なダイナミックレンジが得られない場合には、増幅器の入出力特性が備える非線形性により出力信号に歪みが生じ、入力信号が持つ周波数帯域以外の帯域にも周波数スペクトルが生じ、スプリアス特性が劣化する。また、出力波形がひずむことにより、受信側で符号間干渉が生じて誤り率が劣化することにもなる。また、増幅器の直線性の良好な部分を用いて信号増幅を行うには増幅器の消費電力が増加する。消費電力の増加は、移動体端末の待ち受け時間を短縮する要因となる。
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、スペクトラム拡散による送信データの変調において、信号の振幅の広がりを小さくすることを目的とし、また、受信側の増幅器のダイナミックレンジを小さくすることを目的とする。
スペクトラム拡散による送信データの変調において、従来技術では拡散系列自体を工夫することにより送信信号の周期スペクトラムを無相関としている。これに対して、本発明は、スペクトラム拡散による送信データの変調において、従来のように拡散系列自体ではなく、送信データ列に着目することにより、送信信号の周期スペクトラムを無相関とする。送信信号の周期スペクトラムを無相関とすることにより、信号の振幅の広がりを小さくし、また、受信側の増幅器のダイナミックレンジを小さく抑える。
本発明は、拡散系列内に送信データを組み込むことにより、データを含む信号全体に拡散系列の役目を持たせ、これにより、ダイナミックレンジの負担を軽減する。
本発明の送信信号形成方法の第1の態様は、拡散系列の係数列を1ピッチ分ずつ順にシフトさせておき、送信データにこれら複数の係数列を乗じて複数の送信データを形成し、形成された複数の送信データを加算して送信データ列を形成する。又は、拡散系列の係数列に送信データを乗じて1ピッチ分ずつ順にシフトさせて複数の送信データを形成し、形成された複数の送信データを加算して送信データ列を形成する。
本発明の送信信号形成方法の第2の態様は、送信データに拡散系列の係数列に乗じて有限長信号を形成し、この有限長信号を無限回繰り返して無限長信号を形成する。この無限長信号から係数列の長さよりも長い送信データを切り取って送信データ列を形成する。上記した第1又は第2の送信信号形成の態様により、拡散系列内に対して送信データの組み込みが行われる。
また、本発明の送信信号形成方法の他の態様は、上記した第1又は第2の送信信号形成の態様により形成する送信データ列において、異なる係数列を用いて複数の送信データ列を形成する信号形成方法であり、異なる二つの送信データ列の任意の組み合わせにおいて、送信データ列の送信データは周期相互相関関数があらゆるシフトで0とする。また、送信データ列の各周期スペクトラムが無相関であるように、複数の送信データ列を並列に送信する。
本発明の送信信号形成に用いる係数列はZCZ系列から選択することができ、完全相補系列から選択した任意のベクトル行の係数列とすることができ、DFT行列を用いて形成することができる。
ここで用いるZCZ系列は、ゼロ自己相関領域特性とゼロ相互相関領域特性を備える周期的ゼロ相関領域を持つ系列であり、例えば、所定の係数列として完全相補系列を用いることができる。完全相補系列は、各系列の自己相関関数の和が、0シフト以外の全てのシフトで0となる自己相関特性と、各系列の相互相関関数の和が、全てのシフトにおいて常に0になる相互相関特性を備える系列である。
また、DFT行列は、離散フーリエ変換行列であり、正規直交する列を有する正方行列である。DFT行列の異なる行は、その周期相互相関関数があらゆるシフトで零となる性質を備えており、このDFT行列の性質を用いることによりDFT行列の異なる行を使って作られた信号同士の周期相互関数をあらゆるシフトで零とすることができる。本発明は、このDFT行列の性質を用いることにより、周期信号同士の間で相互干渉を起こすことなく同時に複数の信号を送信することができる。
本発明の通信方法は、本発明の送信信号形成方法で形成した送信データ列を送信し、この送信データ列の形成に用いた係数列に対応する整合フィルタを通して送信データを受信する。
本発明の通信方法において、送信データ列をマルチパス特性を測定するパイロット信号とし、このパイロット信号を受信することにより伝送経路のマルチパス特性を求めることができる。
本発明の通信方法の他の態様において、異なる係数列を用いて複数の送信データ列を形成し、送信データ列から選択した少なくとも一つをパイロット信号とし、他の送信データ列を送信信号とする。パイロット信号の受信信号からマルチパス特性を求め、求めたマルチパス特性を用いて送信信号の受信信号からマルチパス特性を除去して送信データを求める。
パイロット信号及び送信信号は、周期スペクトラムが互いに無相関であり、対応する整合フィルタを通すことにより、各信号を分離することができる。また、パイロット信号は、送信信号と受信信号との関係からマルチパス特性を求めることができ、このマルチパス特性と受信信号から送信信号を求めることができる。
本発明の送信信号のデータ構造は、送信データに拡散系列の係数列に乗じた有限長信号を無限回繰り返して形成される無限長信号から係数列の長さよりも長い送信データを切り取って形成される送信データ列を備える。
第1図は本発明の送信信号形成方法、及び本発明の送信信号のデータ構造を説明するための概略図であり、第2図は4次のDFT行列の各係数を示す図であり、第3図はパイロット信号と送信信号との関係を説明するための図であり、第4図は送信信号と検出信号との関係、及び相関関係を示す図であり、第5図は拡散符号系列として完全相補系列を用いた信号例を示す図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良な形態における送信信号形成方法、通信方法、及び送信信号のデータ構造を説明する。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の送信信号形成方法、及び本発明の送信信号のデータ構造を説明するための概略図である。
本発明は、拡散系列(図1(b)の系列a(=(a0,a1,…,aN−1))を用いて、送信データb(=(b0,b1,b2,b3,…,bM−1))(図1(a)に示す)から送信データ列(図1(c,d)に示す)を形成し、この送信データ列を送信信号とする。なお、拡散系列の長さはNビットとし、送信データbのデータ長はMビットとする。
送信データb(b0,b1,b2,b3,…,bM−1)(図1(a)に示す)から送信データ列Bを形成するには、送信データ(b0,b1,b2,b3,…,bM−1)に所定の拡散系列の係数列(a0,a1,…,aN−1)の各係数を乗じ(図1(b)に示す)、これにより複数の送信データB0,B1,…,BM−1を形成する。
図1は、拡散系列の係数列(a0,a1,…,aN−1)として(1,0,…,0,j,0,…,0,−1,0,…,0,−j,0,…,0)の例を示している。この拡散系列の各係数列を送信データb(b0,b1,b2,b3,…,bM−1)に適用すると、送信データB0は(b0,0,…,0,jb0,0,…,0,−b0,0,…,0,−jb0,0,…,0)となり、送信データB1は(b1,0,…,0,jb1,0,…,0,−b1,0,…,0,−jb1,0,…,0)となる。他の送信データについても、同様とすることができる。なお、送信データb(=(b0,b1,b2,b3,…,bN−1))に所定の拡散系列の係数列(a0,a1,…,aN−1)の各係数を乗じる処理は、図1(b)に示すように、クロネッカー積で表すことができる。
次に、図1(c)に示すように、各係数を乗じた複数の送信データB0,B1,B2,…をそれぞれ1ピッチ分だけ遅延させて加算することによりデータ列B(=b+jb−b−jb)を形成し、さらに、このデータ列Bの前後にデータを付加して有限長の周期列を形成する。図1(d)は、有限長の周期列を示している。この有限長の周期列は、図1(d)に示すように、データ列B(=b+jb−b−jb)の前方位置にデータ列Bの後方のデータ列(jb)を付加し、データ列Bの後方位置にデータ列Bの前方のデータ列(−jb)を付加することにより形成することができる。
なお、データ列B中において各データ列b,jb,−b,−jbの間隔は、系列a中の各係数間の間隔(例えば、T1,T2,…)により任意に定めることができる。
拡散系列はDFT行列を適用して形成することができる。図2は4次のDFT行列の各係数を示している。
以下、4次のDFT行列による拡散系列を用いた一例について説明する。
送信データとして(1,0,0,0)とする場合、送信データ(1,0,0,0)にDFT行列の各行の係数列(1,1,1,1)、(1,j,−1,−j)、(1,−1,1,−1),(1,−j,−1,j)の係数列を適用すると、以下の式(1)で示すように、周期列A〜Dはクロネッカー積を用いて表すことができる。
Figure 2004021598
上記式(1)において、周期列Aは、
A=(1,0,0,0,1,0,0,0,
1,0,0,0,1,0,0,0)
で表される。
また、周期列Bは
B=(1,0,0,0,j,0,0,0,
−1,0,0,0,−j,0,0,0)
で表され、
周期列Cは
C=(1,0,0,0,−1,0,0,0,
1,0,0,0,−1,0,0,0)
で表され
周期列Dは
D=(1,0,0,0,−j,0,0,0,
−1,0,0,0,j,0,0,0)
で表される。
ここで、例えば、周期列Aの前後の位置に周期列Aの後方のデータ列(1,0,0,0)及び前方のデータ列(1,0,0,0)を付加することにより、有限長の周期系列A′のデータ列を形成する。
A′=(1,0,0,0,A,1,0,0,0)
この周期系列A′のデータ長は、周期列Aのデータ長16ビットにそれぞれ4ビットを加えた24ビットとなる。この周期系列A′は、周期列Aの無限周期列(…AAAA…)から切り取ることにより得ることができる。
この有限長の周期系列A′を送信データとする送信信号は、その送信信号の形成に用いた拡散系列の各係数に対応した整合フィルタ(マッチドフィルタ)により取り出すことができる。整合フィルタは、送信データAを逆拡散して取り出すフィルタであり、送信データAの形成に用いた拡散系列の係数に対応して形成される。
入力信号と整合フィルタとの関係は、拡散系列が備える完全相補性に基づいて定まる。例えば、信号Mを信号Mの整合フィルタに通した場合には、自己相関特性からインパルス状の信号を得ることができるが、信号Mを信号Mの整合フィルタ以外の整合フィルタに通した場合には、相互相関特性から信号は得られない。
ここで、信号Aに対する整合フィルタをAfとし、この整合フィルタAfに周期系列A′の信号を通すと、整合フィルタAfの出力は以下のコンボリューション演算で表すことができる。なお、整合フィルタAfでの処理を合わせるために、周期系列A′を(A′,1)として信号長を1ビット増やして25ビットとしている。
(A′,1)*Af=16(x,x,…,x,x,1,0,0,0,1,0,0,0,1,0,x,x,…,x,x)
なお、xはコンボリューション演算で得られる数である(図4(a))。
本発明の通信方法では、形成される送信信号に少なくとも一つをパイロット信号とし、このパイロット信号は、信号が送信されるマルチパス伝送路のマルチパス特性の検出、及びマルチパス特性を除去した送信信号の検出に適用することができる。図3は、パイロット信号と送信信号との関係を説明するための図である。また、図4は、送信信号と検出信号との関係、及び相関関係を示す図である。
図3において、例えば、信号Aをパイロット信号とし、マルチパス伝送路Pを通過させた後、信号Aの整合フィルタAfを通して出力信号pを求めると、この出力信号pからマルチパス伝送路のマルチパス特性Pを求めることができる。
一方、信号B〜信号Dを送信信号とし、パイロット信号と同じマルチパス伝送路Pを同時に通過した場合には、マルチパス伝送路Pから同じマルチパス特性の影響を受けることになる。そのため、各整合フィルタBf,Cf,Dfを通して得られる出力信号q,r,s中には同一のマルチパス特性が含まれる。そこで、パイロット信号により求めたマルチパス特性Pを用いて、出力信号q,r,sからマルチパス特性Pを除去することにより、送信信号B,送信信号C,及び送信信号Dを求めることができる。
ここで、マルチパス特性をP=(p0,p1,p2,p3)とする。なお、pkはタイムスロット0,1,2,3の各遅延時間におけるマルチパスファクターである。このマルチパス特性Pは、例えば、マルチパス伝送路を通過したパイロット信号をパイロット信号の整合フィルタで検出することにより求めることができる。
ここで、前記した信号Aは、マルチパス伝送路において無反射の直接経路に対応させることができ、マルチパスファクターpkが1に対応している。
そこで、マルチパス特性P=(p0,p1,p2,p3)のマルチパス伝送路を通過した受信信号A″は、前記した送信信号(A′,1)に各マルチパスファクターpkが掛けられた値となり、
A″=p0(A′,1,0,0,0)+p1(0,A′,1,0,0)
+p2(0,0,A′,1,0)+p3(0,0,0,A′,1)
で表される。
この受信信号A″を整合フィルタAfに通して得られる出力は、
A″*Af=16(x,x,x,…,x,x,x,p3,p0,p1,p2,p3p0,p1,x,x,x,x,…,x,x)
となる(図4(b))。
したがって、送信信号(A′,1)をパイロット信号としてマルチパス特性P=(p0,p1,p2,p3)に通して検出出力を求めると、この検出出力からマルチパス特性P=(p0,p1,p2,p3)を分離して検出することができる。
なお、上記説明では、同一の送信信号(1,0,0,0)を各周期列A〜Dに適用し、周期列Aを適用して形成した送信データをパイロット信号とする例を示しているが、送信パイロット信号用の送信信号(例えば、前記送信信号(1,0,0,0)と異なる(1,1,1,−1))を用い、この送信信号に周期列Aを適用して形成した送信データをパイロット信号としてもよい。この場合には、特定の送信信号から形成した送信データをパイロット信号としているため、そのパイロット信号に対応したフィルタを通すことによりパイロット信号として取り出すことができる。
次に、送信信号がマルチパス伝送路を通過する場合について説明する。
周期列Bは、前記式(1)から
B=(1,0,0,0,j,0,0,0,
−1,0,0,0,−j,0,0,0)
で表される。
ここで、周期列Bの前方位置及び後方位置に周期列Bの後方のデータ列(−j,0,0,0)及び前方のデータ列(1,0,0,0)を付加することにより、有限長の周期系列B′のデータ列を形成する。
B′=(−j,0,0,0,B,1,0,0,0)
この周期系列B′のデータ長は、周期列Bのデータ長16ビットにそれぞれ4ビットを加えた24ビットとなる。この周期系列B′は、周期列Bの無限周期列(…BBBB…)から切り取ることにより得ることができる。
この有限長の周期系列B′を送信データとする送信信号は、その送信信号の形成に用いた拡散系列の各係数に対応した整合フィルタ(マッチドフィルタ)により取り出すことができる。整合フィルタは、送信データBを逆拡散して取り出すフィルタであり、送信データBの形成に用いた拡散系列の係数に対応して形成される。
周期系列B′を25ビットとした信号(B′,j)を、信号Aに対する整合フィルタAfに通すと、
(B′,j)*Af=16(x,x,…,x,x,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,x,x,…,x,x)
の出力が得られる。なお、xはコンボリューション演算で得られる数である。
また、周期系列A′を25ビットとした信号(A′,1)を、信号Bに対する整合フィルタBfに通すと、
(A′,1)*Bf=16(x,x,…,x,x,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,x,x,…,x,x)
の出力が得られる。
したがって、信号(A′,1)と信号(B′,j)は、同じ周波数帯域において2つの信号間の時間差が制限されている場合には、互いに独立して送信することができる(図4(c)及び図4(d))。
また、マルチパス特性Pを有するマルチパス環境においても、信号(A′,1)と信号(B′,j)は相互相関関係が無相関であり、独立して扱うことができる(図4(e)及び図4(f))。したがって、各送信信号は独立に扱うことができるため、マルチパス特性を検出するパイロット信号は、信号Aに限らず信号B,C,Dとすることもできる。
なお、この相互相関関係が無相関であることは、以下から確認することができる。
送信信号(A′,j)をマルチパス伝送路Pを通し、得られる受信信号A″を信号Bに対する整合フィルタBfで検出すると、
出力信号は
A″*Bf=(x,x,…,x,x,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,x,x,…,x,x)
となり、
また、送信信号(B′,j)をマルチパス伝送路Pに通し、得られる受信信号A″を信号Aに対する整合フィルタAfで検出すると、
出力信号は
B″*Af=(x,x,…,x,x,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,x,x,…,x,x)
となる。このことは、共に相互相関関数に無相関の範囲が存在することを示しており、相互相関関係が無相関であることを示している。
なお、信号(B′,j)をマルチパス伝送路Pを通して送信したときの受信信号B″は、
B″=p0(B′,j,0,0,0)+p1(0,B′,j,0,0)
+p2(0,0,B′,j,0)+p3(0,0,0,B′,j)
で表される。
ここで、送信信号(B′,j)を整合フィルタBfに通すと、出力信号は、送信信号(B′,j)と整合フィルタBfとのコンボリューション演算によって得られ、
(B′,j)*Bf=(x,…,x,−4j,0,
0,0,4,0,
0,0,4j,0,
0,0,−4,x,…,x)
で表される(図4(g))。
したがって、マルチパス伝送路Pを通過した信号をB″とすると、信号Bの整合フィルタで検出される受信信号は、信号B″と整合フィルタBとのコンボリューション演算により求めることができ、
B″*Bf
=4(…,x,x,x,x,−jp0,−jp1,−jp2,−jp3,p0,p1,p2,p3,j p0,j p1,j p2,j p3,x,x,x,x,…)
で表される。なお、Bfは整合フィルタBに対応している。
マルチパス特性p0,p1,p2,p3は、整合フィルタの出力として直接求めることができる(図4(h))。
したがって、信号A,B,C,Dは、互いに無相関であり、各信号間の周期相互相関関数はあらゆるシフトで0となり、また、各信号の周期スペクトラムに重なりは生じない。
次に、本発明の通信方法において、マルチパス伝送迂路を通過した受信信号から送信データを求める手順について説明する。
送信データb(b0,b1,b2,b3,b4,b5)を1チップ単位でシフトさせた拡散系列の信号(B′,j,0,0,0,0,0)、(0,B′,j,0,0,0,0)、(0,0,B′,j,0,0,0)、…、(0,0,0,0,0,B′,j)を用いて送信信号を形成すると、
b0(B′,j,0,0,0,0,0)
+b1(0,B′,j,0,0,0,0)
+b2(0,0,B′,j,0,0,0)

+b5(0,0,0,0,0,B′,j)
となる。
この送信信号をマルチパス伝送路Pに通し、信号Bの整合フィルタBfで検出すると、出力信号
(x,x、…,x,x,q0,q1,q2,q3,q4,q5,q6,x,x,…,x,x)
が検出される。
上記関係は以下の式で表すことができる。
Figure 2004021598
この関係式は、6つの未知数(b0,b1,b2,b3,b4,b5)を含む7つの連立方程式であるから、p0〜p3、q0〜q6を用いて送信データ(b0,b1,b2,b3,b4,b5)を求めることができる。
なお、p0〜p3は、信号Aの整合フィルタAfの出力から得ることができ、q0〜q6は信号Bの整合フィルタBfの出力から得ることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、拡散系列内に送信データを組み込むことにより、データを含む信号全体に拡散系列の役目を持たせ、これにより、信号の振幅の広がりを小さくし、受信側の増幅器のダイナミックレンジを小さくすることができる。
本発明の送信信号形成方法、通信方法、送信信号のデータ構造は、移動体通信等のマルチパス環境に好適である有用である。
【0001】
明 細 書
送信方法、通信方法、及び送信信号のデータ構造
技術分野
本発明は、送信方法、通信方法、及び送信信号のデータ構造に関し、特に、移動体通信等のマルチパス環境に好適である。
背景技術
セルラー無線通信や種々のモバイル環境下において、データ通信の需要の増加に伴い、無線周波数資源の利用率を高める技術が求められている。例えば、CDMA方式による通信方式では、拡散系列の相関特性や伝送経路のマルチパス特性によるチャネル間干渉が周波数利用率を制限する要因となっている。
直交周波数分割多重(OFDM)を用いた方式は、正弦波を用いた周波数多重であるため、マルチパスの影響は信号電力のフェーディングとして現れ、送信の正弦信号とマルチパスの正弦信号とを分離することが難しいという問題がある。
一方、CMDA方式によれば、パイロット信号を使うことにより、同一周波数及び同一時間において、送信信号とマルチパス信号とを分離することができる。
CMDA方式は、スペクトラム拡散通信方式を用いた多元接続方法である。このスペクトラム拡散通信方式は拡散符号系列を用いて変調が行われる。拡散符号系列として、例えば自己相関のない周期系列が用いられる。
元の送信信号とマルチパスによる信号とを分離する拡散符号系列とし
【0003】
消費電力が増加する。消費電力の増加は、移動体端末の待ち受け時間を短縮する要因となる。
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、スペクトラム拡散による送信データの変調において、信号の振幅の広がりを小さくすることを目的とし、また、受信側の増幅器のダイナミックレンジを小さくすることを目的とする。
発明の開示
スペクトラム拡散による送信データの変調において、従来技術では拡散系列自体を工夫することにより送信信号の周期スペクトラムを無相関としている。これに対して、本発明は、スペクトラム拡散による送信データの変調において、従来のように拡散系列自体ではなく、データ列に着目することにより、送信信号の周期スペクトラムを無相関とする。送信信号の周期スペクトラムを無相関とすることにより、信号の振幅の広がりを小さくし、また、受信側の増幅器のダイナミックレンジを小さく抑える。
本発明は、拡散系列内に送信データを組み込むことにより、データを含む信号全体に拡散系列の役目を持たせ、これにより、ダイナミックレンジの負担を軽減する。
本発明の送信方法の第1の態様は、
複数のデータ列
A=(a…aN−1),B=(b…bN−1),…
複数の係数列
X=(x…xm−1),Y=(y…ym−1),…
を用いて、
複数の長さNmの有限長信号
A,X=(xA,0…0,xA,0…0,xA,0…0,…,xm−1A,0…0)
B,Y=(yB,0…0,yB,0…0,yB,0…0,…,ym−1B,0…0)

を形成し、
この有限長信号SA,X,SB,Y,…の各有限長信号をそれぞれ繰り返して…,SA,X,SA,X,SA,X…、…,SB,Y,SB,Y,SB,Y,…、…の擬周期信号を形成し、この擬周期信号から一部分を切り取って所定長さの信号を形成し、この信号を送信信号とする。
本発明の送信方法の第2の態様は、異なる有限長信号から形成される擬周期信号から切り取った所定長さの複数の信号を加算し、当該加算信号を送信信号とする。
【0004】
上記した第1又は第2の送信信号形成の態様により、拡散系列内に対してデータ列の組み込みが行われる。
また、本発明の送信方法の他の態様は、上記した第1又は第2の態様により形成する送信信号において、異なる係数列を用いて複数の送信信号を形成する信号形成方法であり、異なる二つの送信信号の任意の組み合わせにおいて、送信信号の送信データは周期相互相関関数があらゆるシフトで0とする。また、送信信号の各周期スペクトラムが無相関であるように、複数の送信信号を並列に送信する。
本発明の送信信号形成に用いる係数列はZCZ系列から選択することができ、完全相補系列から選択した任意のベクトル行の係数列とすることができ、DFT行列を用いて形成することができる。
ここで用いるZCZ系列は、ゼロ自己相関領域特性とゼロ相互相関領域特性を備える周期的ゼロ相関領域を持つ系列であり、例えば、所定の係数列として完全相補系列を用いることができる。完全相補系列は、各系列の自己相関関数の和が、0シフト以外の全てのシフトで0となる自己相関特性と、各系列の相互相関関数の和が、全てのシフトにおいて常に0になる相互相関特性を備える系列である。
また、DFT行列は、離散フーリエ変換行列であり、正規直交する列を有する正方行列である。DFT行列の異なる行は、その周期相互相関関数があらゆるシフトで零となる性質を備えており、このDFT行列の性質を用いることによりDFT行列の異なる行を使って作られた信号同士の周期相互関数をあらゆるシフトで零とすることができる。本発明は、このDFT行列の性質を用いることにより、周期信号同士の間で相互干
【0005】
渉を起こすことなく同時に複数の信号を送信することができる。
本発明の通信方法は、本発明の送信方法で形成した送信信号を送信し、この送信信号の形成に用いた係数列に対応する整合フィルタを通してデータ列を受信する。
本発明の通信方法において、送信信号をマルチパス特性を測定するパイロット信号とし、このパイロット信号を受信することにより伝送経路のマルチパス特性を求めることができる。
本発明の通信方法の他の態様において、異なる係数列を用いて複数の送信信号を形成し、送信信号から選択した少なくとも一つをパイロット信号とし、他の送信信号を情報を送る送信信号とする。パイロット信号の受信信号からマルチパス特性を求め、求めたマルチパス特性を用いて他の送信信号の受信信号からマルチパス特性を除去して送信データを求める。
パイロット信号及び送信信号は、周期スペクトラムが互いに無相関であり、対応する整合フィルタを通すことにより、各信号を分離することができる。また、パイロット信号は、送信信号と受信信号との関係からマルチパス特性を求めることができ、このマルチパス特性と受信信号から送信信号を求めることができる。
本発明の送信信号のデータ構造は、複数のデータ列A=(a…aN−1),B=(b…bN−1),…、複数の係数列X=(x…xm−1),Y=(y…ym−1),…を用いて、複数の長さNmの有限長信号SA,X=(xA,0…0,xA,0…0,xA,0…0,…,xm−1A,0…0)、SB,Y=(yB,0…0,yB,0…0,yB,0…0,…,ym−1B,0…0)、…を形成し、この有限長信号SA,X,SB,Y,…の各有限長信号をそれぞれ繰り返して…,SA,X,SA,X,SA,X…、…,SB,Y,SB,Y,SB,Y,…、…の擬周期信号を形成し、この擬周期信号から一部分を切り取って形成された所定長さの信号を備える。
図面の簡単な説明
第1図は本発明の送信方法、及び本発明の送信信号のデータ構造を説明するための概略図であり、第2図は4次のDFT行列の各係
【0006】
数を示す図であり、第3図はパイロット信号と送信信号との関係を説明するための図であり、第4図は送信信号と検出信号との関係、及び相関関係を示す図であり、第5図は拡散符号系列として完全相補系列を用いた信号例を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良な形態における送信信号形成方法、通信方法、及び送信信号のデータ構造を説明する。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の送信方法、及び本発明の送信信号のデータ構造を説明するための概略図である。
本発明は、拡散系列(図1(b)の系列a(=(a0,a1,…,aN−1))を用いて、データ列b(=(b0,b1,b2,b3,…,bM−1))(図1(a)に示す)から送信信号(図1(c,d)に示す)を形成し、送信信号とする。なお、拡散系列の長さはNビットとし、データ列bのデータ長はMビットとする。
データ列b(b0,b1,b2,b3,…,bM−1)(図1(a)に示す)から送信信号Bを形成するには、データ列(b0,b1,b2,b3,…,bM−1)に所定の拡散系列の係数列(a0,a1,…,aN−1)の各係数を乗じ(図1(b)に示す)、これにより複数の送信信号B0,B1,…,BM−1を形成する。
図1は、拡散系列の係数列(a0,a1,…,aN−1)として(1,0,…,0,j,0,…,0,−1,0,…,0,−j,0,…,0)の例を示している。この拡散系列の各係数列をデータ列b(b0,b1,b2,
【0007】
b3,…,bM−1)に適用すると、送信信号B0は(b0,0,…,0,jb0,0,…,0,−b0,0,…,0,−jb0,0,…,0)となり、送信信号B1は(b1,0,…,0,jb1,0,…,0,−b1,0,…,0,−jb1,0,…,0)となる。他の送信信号についても、同様とすることができる。なお、データ列b(=(b0,b1,b2,b3,…,bN−1))に所定の拡散系列の係数列(a0,a1,…,aN−1)の各係数を乗じる処理は、図1(b)に示すように、クロネッカー積で表すことができる。
次に、図1(c)に示すように、各係数を乗じた複数の送信信号B0,B1,B2,…をそれぞれ1ピッチ分だけ遅延させて加算することによりデータ列B(=b+jb−b−jb)を形成し、さらに、このデータ列Bの前後にデータを付加して有限長の周期列を形成する。図1(d)は、有限長の周期列を示している。この有限長の周期列は、図1(d)に示すように、データ列B(=b+jb−b−jb)の前方位置にデータ列Bの後方のデータ列(jb)を付加し、データ列Bの後方位置にデータ列Bの前方のデータ列(−jb)を付加することにより形成することができる。
なお、データ列B中において各データ列b,jb,−b,−jbの間隔は、系列a中の各係数間の間隔(例えば、T1,T2,…)により任意に定めることができる。
拡散系列はDFT行列を適用して形成することができる。図2は4次のDFT行列の各係数を示している。
以下、4次のDFT行列による拡散系列を用いた一例について説明する。
データ列として(1,0,0,0)とする場合、データ列(1,0,0,0)にDFT行列の各行の係数列(1,1,1,1)、(1,j,
【0009】
で表される。
ここで、例えば、周期列Aの前後の位置に周期列Aの後方のデータ列(1,0,0,0)及び前方のデータ列(1,0,0,0)を付加することにより、有限長の周期系列A′のデータ列を形成する。
A′=(1,0,0,0,A,1,0,0,0)
この周期系列A′のデータ長は、周期列Aのデータ長16ビットにそれぞれ4ビットを加えた24ビットとなる。この周期系列A′は、周期列Aの無限周期列(…AAAA…)から切り取ることにより得ることができる。
この有限長の周期系列A′を送信データとする送信信号は、その送信信号の形成に用いた拡散系列の各係数に対応した整合フィルタ(マッチドフィルタ)により取り出すことができる。整合フィルタは、送信信号Aを逆拡散して取り出すフィルタであり、送信信号Aの形成に用いた拡散系列の係数に対応して形成される。
入力信号と整合フィルタとの関係は、拡散系列が備える完全相補性に基づいて定まる。例えば、信号Mを信号Mの整合フィルタに通した場合には、自己相関特性からインパルス状の信号を得ることができるが、信号Mを信号Mの整合フィルタ以外の整合フィルタに通した場合には、相互相関特性から信号は得られない。
ここで、信号Aに対する整合フィルタをAfとし、この整合フィルタAfに周期系列A′の信号を通すと、整合フィルタAfの出力は以下のコンボリューション演算で表すことができる。なお、整合フィルタAfでの処理を合わせるために、周期系列A′を(A′,1)として信号長を1ビット増やして25ビットとしている。
(A′,1)*Af=16(x,x,…,x,x,1,0,0,0,1,0,0,0,1,0,x,x,…,x,x)
【0016】
なお、p0〜p3は、信号Aの整合フィルタAfの出力から得ることができ、q0〜q6は信号Bの整合フィルタBfの出力から得ることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、拡散系列内に送信データを組み込むことにより、データを含む信号全体に拡散系列の役目を持たせ、これにより、信号の振幅の広がりを小さくし、受信側の増幅器のダイナミックレンジを小さくすることができる。
産業上の利用可能性
本発明の送信方法、通信方法、送信信号のデータ構造は、移動体通信等のマルチパス環境に好適であり有用である。

Claims (9)

  1. 送信データに、1ピッチ分ずつ順にシフトさせた拡散系列の係数列を乗じることにより、又は拡散系列の係数列に送信データを乗じて1ピッチ分ずつ順にシフトさせることにより、複数の送信データを形成し、当該複数の送信データを加算して送信データ列を形成することを特徴とする、送信信号形成方法。
  2. 送信データに拡散系列の係数列に乗じて有限長信号を形成し、
    当該有限長信号を無限回繰り返して無限長信号を形成し、
    当該無限長信号から前記係数列の長さよりも長い送信データを切り取って送信データ列を形成することを特徴とする、送信信号形成方法。
  3. 異なる係数列を用いて複数の送信データ列を形成し、
    当該複数の送信データ列は、任意の組み合わせにおいて当該送信データ列の送信データは周期相互相関関数があらゆるシフトで0とすることを特徴とする、請求の範囲第1項又は第2項記載の送信信号形成方法。
  4. 異なる係数列を用いて複数の送信データ列を形成し、
    当該複数の送信データ列の任意の組み合わせにおいて、送信データ列の各周期スペクトラムが無相関であるように、複数の送信データ列を並列に送信することを特徴とする、請求の範囲第1項又は第2項記載の送信信号形成方法。
  5. 前記係数列は、DFT行列の行ベクトルであることを特徴とする、請求の範囲第1項乃至第4項の何れか一つに記載の送信信号形成方法。
  6. 請求の範囲第1項乃至第4項の何れか一つに記載の送信データ列を送信し、
    前記係数列に対応する整合フィルタを通して送信データを受信することを特徴とする、通信方法。
  7. 前記送信データ列をマルチパス特性を測定するパイロット信号とし、受信した信号は伝送経路のマルチパス特性を有することを特徴とする、請求の範囲第6項記載の通信方法。
  8. 拡散系列の異なる係数列を用いて複数の送信データ列を形成し、前記送信データ列から選択した少なくとも一つをパイロット信号とし、他の送信データ列を送信信号とし、
    パイロット信号の受信信号からマルチパス特性を求め、
    当該求めたマルチパス特性を用いて送信信号の受信信号からマルチパス特性を除去して送信データを求めることを特徴とする、請求の範囲第7項記載の通信方法。
  9. 送信データに拡散系列の係数列を乗じた有限長信号を無限回繰り返して形成される無限長信号から前記係数列の長さよりも長い送信データを切り取って形成される送信データ列を備えることを特徴とする、送信信号のデータ構造。
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