JPWO2004003901A1 - 光ピックアップ - Google Patents

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Abstract

第1波長を有しかつ記録可能のパワーを有する第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、前記第1波長より長い第2波長を有しかつ記録可能のパワーを有する第2レーザ光を出射する第2レーザ光源及び、前記第1,第2レーザ光を受光する受光手段を備える集積デバイスと、前記第1レーザ光に対して偏光選択性を有し、前記第2レーザ光に対して偏光非選択性を有する偏光ビームスプリッタと、を有する、複数波長を記録可能の、構造が簡略化された光ピックアップを提供する。

Description

この発明は、光ディスク等の光情報記録媒体の記録または再生に用いられる光ピックアップに関する。
CD(Compact Disc)の約7倍の容量を持つDVD(Digital Versatile Disc)が近年急速に普及している。また大量複製可能なDVD−Videoは、映画等のコンテンツ配布及びレンタル媒体としてVHS等のテープ媒体に取って代わろうとしている。
さらに、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW等の記録用規格も、PC用ドライブや単体ビデオレコーダとして普及が予定されている。
前記CDに関しても記録可能のCD−Rが広く普及している。
上記事情から、光ディスク記録装置は、上記DVDを中心とした650nm帯域及び、CDを中心とした780nm帯域のいずれについても記録機能が要求される。
またDVD系での多岐にわたる規格のすべてに対して再生・記録の互換性が求められており、これらに用いられる光ピックアップの機能及び構造は複雑さを増している。
一方、前記民生用途での普及に伴い、装置の低価格化及び小型化、軽量化の要求も高まっており、複雑かつ多機能でありながら、簡易かつ小型で低価格の光ピックアップの開発が求められている。
以下、上記機能を有する光ピックアップを2波長記録ピックアップと称する。
前記2波長記録ピックアップは一般的に、以下の要請を充足する必要がある。
1.偏光系、非偏光系
DVD記録型ピックアップでは、PBSと波長板との組み合わせ(偏光系)により往路・復路の効率を100%に近づけ、レーザ光源の負担を軽減しつつ記録パワーを確保することが必要である。
他方、CD系では、レーザ光源の負担がさほどでない。また、市場には複屈折の大きいCDディスクが多数出回っている。従ってCD系では、ディスクの再生性能劣化の副作用を避ける見地から非偏光系が事実上標準となっている。
2.ビーム整形
レーザ出射光の楕円形ビーム強度分布を有効利用するため、DVD記録光学系などでは、光路上に、楔状の透過部品を挿入し強度分布を真円化(ビーム整形)する手法が一般的に用いられている。特にDVD−RAMでは必要な記録パワーが高く特にビーム整形が必須となる。なお、ビーム整形については、1)平行光束中で行う必要がある、2)2波長同時に同一のプリズムでビーム整形することは困難である(色収差による)等の制約がある。
なお、CD系では上記のようなレーザ光源の負担は軽くビーム整形は不要である。
図1は、前記要請を概略充足する従来の2波長記録ピックアップの一例を示す。
同図に示すようにこのピックアップは、DVDレーザ光源601と、コリメータレンズ602と、グレーティング603と、フロントモニタ604と、偏光ビームスプリッタ605と、1/4波長板606と、ダイクロイックミラー607と、立ち上げミラー608と、第2コリメータレンズ609と、検出レンズ610と、受光素子611と、CDレーザ光源付き集積デバイス612と、コリメータレンズ613と、ミラー614と、第2フロントモニタ615と、を有する。なお、前記偏光ビームスプリッタ605は、前記強度分布整形機能を有する。
前記ピックアップにおいてCDレーザ光は、集積デバイス612のレーザ光源から出射後、コリメータレンズ613で平行化され、(ビーム整形を経ず)ミラー614を経由し、図示しない光ディスクへ照射され、光ディスクからの戻り光も同一経路で集積デバイス612内の受光素子へ戻る。
一方、DVDレーザ光は、レーザ光源601からP偏光波として出射され、コリメータレンズ602で平行化された後、グレーティング603を介して偏光ビームスプリッタ(PBS)605の一端605aから入射し、反射面605bで反射し、PBS膜面605dを介して他端605cから出射し、当該他端605cに接触して取り付けてある1/4波長板606で円偏光とされ、図示しない光ディスクに照射される。前記光ディスクからの戻り光は、再度1/4波長板606でS偏光とされ、前記偏光ビームスプリッタ605の他端605cへ再入射し、当該偏光ビームスプリッタ605のPBS膜面605dで反射され(以て、復路光学系が分離され)、第2コリメータレンズ609で平行化された後、検出レンズ610を介して受光素子611へ至る。
しかし、このピックアップは、例えばDVD側において往路復路それぞれ別々にコリメート系を有し、かつCD側及びDVD側での共用部もほとんどないことから、集積デバイスを使用しているにも関わらず、部品点数が多く複雑な構成となる。
図2及び図3は、前記従来の光ピックアップに類似する光ピックアップの一例を示す(特開平6−325405号公報)。
このピックアップは、CD側のみ記録可能としたいわゆる「コンボドライブ」用の光ピックアップであり、780nm帯のレーザ光を出力するレーザ光源の出力が十分でない場合に対応して、780nm帯のレーザ光に対するビーム整形手段を有するとともに、偏光系となっている。
すなわち、CD用レーザ光は、光源702から出射し、コリメータレンズ712を介してプリズム713でビーム整形され、ビームスプリッタ705、706、波長板707、対物レンズ708を介してディスク709へ照射される。ディスク709からの復路光は、対物レンズ708,波長板707,ビームスプリッタ706を介してビームスプリッタ705へ入射しこのビームスプリッタ705のPBS特性によりコリメータレンズ704側へ光路変換される。この復路光は、更にPBS703で光路変換され検出系レンズ710を経て受光素子711へ至る。
一方、DVD用レーザ光は、光源701から出射し、PBS703,コリメータレンズ704を介してビームスプリッタ705へ至る。ここにビームスプリッタ705は、図3に示すように、短波長(λ1)で反射特性を有し、かつ長波長(λ2)でPBS特性を有する。従って前記光源701からのDVD用レーザ光は、前記プリズム705で全反射される。更に、当該DVD用レーザ光は、ビームスプリッタ706,波長板707,対物レンズ708を介してディスク709へ照射される。ディスク709からの復路光は、前記した対物レンズ708,波長板707,ビームスプリッタ706,プリズム705,コリメータレンズ704を経て同一経路をPBS703へ戻る。当該復路光は更に、このPBS703で分岐され検出系レンズ710を経て受光素子711へ至る。
しかし、このピックアップにおいては、往復の光路を分岐する為にPBS703が用いられる。従って、発光光軸及び受光光軸が相互にほぼ90°に分岐されており受発光部の集積化は事実上不可能である。
更に、CD用レーザ光及びDVD用レーザ光の2波長とも偏光系となっている。従って、複屈折の大きなCDディスクの再生性能が低下する恐れがある。
図4は、特開平10−334500号公報に開示された更に他の光ピックアップの例を示す。
この光ピックアップは、図4に示すように、再生用ピックアップにおいて、2波長それぞれに受発光集積デバイス801,802を用い、2波長の光路を分離・合成するプリズム803を発散光中に挿入したことを特徴とする。これにより、コリメータレンズ804を共用することができる。
すなわち、第1の受発光集積デバイス801のレーザチップ805から発せられた第1レーザ光は、発散しつつ楔形のプリズム803に入射し、このプリズム803の表面において反射されてコリメータレンズ804に入射する。このコリメータレンズ804により平行光束となされた第1レーザ光は、開口制限絞り806を経て、対物レンズ807により、ディスク709の信号記録面上に集光される。このディスク709により反射された第1レーザ光は、対物レンズ807、開口制限絞り806、コリメータレンズ804を経て、プリズム803に戻る。この第1レーザ光は、プリズム803の表面により反射され、第1の受発光集積デバイス801のホログラム808を経て、受光素子809により受光される。
一方、第2の受発光集積デバイス802のレーザチップ810から発せられた第1レーザ光と波長の異なる第2レーザ光は、発散しつつ楔形のプリズム803に入射し、このプリズム803を透過してコリメータレンズ804に入射する。このコリメータレンズ804により平行光束となされた第2レーザ光は、開口制限絞り806を経て、対物レンズ807により、ディスク709の信号記録面上に集光される。このディスク709により反射された第2レーザ光は、対物レンズ807、開口制限絞り806、コリメータレンズ804を経て、プリズム803に戻る。この第2レーザ光は、プリズム803を透過し、第2の受発光集積デバイス802のホログラム811を経て、受光素子812により受光される。
この光ピックアップも集積化を目的とするものである。しかし、集積デバイスが2個必要となり、依然として構成が複雑であるという問題点を有する。さらにこの光ピックアップは再生用であり、ビーム整形や偏光系などの光利用効率改善がなされた光学系となっておらず、例えば高出力レーザを用いたとしても、事実上この構造では、光ディスクに対する記録を行うことができない。
また、この光ピックアップにおいては、プリズム803において、図5に示すように、一見、偏光ビームスプリッタ膜の波長依存性を利用しているようであるが、実は、650nm帯(第1レーザ光)では、偏光非依存で全反射、780nm帯(第2レーザ光)では偏光非依存で全透過となっており、この偏光ビームスプリッタ膜は、ダイクロイックミラーとして機能しているにすぎない。
この光ピックアップの特徴は、このような波長選択膜が入射角依存も大きいことに着目し、角度幅の避けられない発散光中で、偏光によらず十分なダイクロイック特性を得る膜設計を提示するとともに、このプリズムに楔角を持たせることによって、発散光中に平板を挿入した際に生ずる収差をキャンセルするようにしたことにある。
したがって、この光ピックアップでは、偏光ホログラムへの適用を可能としたものの、2波長の分離については偏光を利用していない。
また、集積化を進めた結果、集積デバイスが2個必要になってしまっており、製造の困難化、製造コストの上昇が避けられない。
ところで、上述のような従来の光ピックアップにおいては、全般的に記録型の光ピックアップを集積化、小型化しようとする際に、前述したそれぞれの波長に対応したシステムの現状での要求、すなわち、以下のような課題が存在する。
1.往復光路分岐素子の効率
前述の偏光系の光学系においては、偏光ビームスプリッタにより、略理想的な往復での効率が得られるが、CD系では、非偏光系であるため、充分な効率が得られない。したがって、CD系では、往復路分岐素子に非偏光ビームスプリッタを用い、往路の効率(往路が透過の場合は透過率)を60%乃至90%として、記録時に必要な盤面光強度を優先させる効率配分を採用する必要がある。
2.発熱と集積化
記録型の光ピックアップでは、概ね100mW乃至200mWクラスの高出力レーザを必要とする。したがって、記録時、すなわち、レーザが高出力で発光するときには、消費電力も大きくなり、発熱による温度上昇が避けられなくなる。
一方、従来のいわゆるCANパッケージのレーザ光源では、レーザチップの発熱を外部に放熱するのが比較的容易であるのに対し、受光素子やホログラム素子と一体化させた集積デバイスにおいては、レーザチップからの熱電導経路に複数の部品が介在するため、充分な放熱がなされない。
すなわち、放熱を良好にしようとすると、部品点数が多い複雑な構成となる。特に、2波長の光路を共用化したり、両方に集積デバイスを用いるようにした場合には、構成の簡素化と良好な放熱とを同時に満足することが困難となる。
本発明の目的は、複数波長について再生可能であって、少なくともいずれかの波長については記録可能でありながら、構造が簡略化、小型化され、また、記録を行う波長の光源からの放熱を良好とすることができる光ピックアップを提供することである。
前述の課題を解決するため、本発明に係る光ピックアップは、情報記録媒体に異なる第1及び第2波長を有する第1及び第2レーザ光を照射する光ピックアップにおいて、前記第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、前記第2レーザ光を出射する第2レーザ光源及び受光手段を集積素子として基板の主面上に一体的に備えた集積デバイスと、レーザ光光路分岐素子と、を備え、前記情報記録媒体に向かう前記第1レーザ光の往路光は、前記第1レーザ光が前記第1レーザ光源と前記レーザ光光路分岐素子を結ぶ第1光路に沿って前記レーザ光光路分岐素子に入射された後、出射され、更に前記レーザ光光路分岐素子と情報記録媒体を結ぶ第2光路に沿って前記情報記録媒体に出射され、前記情報記録媒体に向かう前記第2レーザ光の往路光は、前記第2レーザ光源が前記集積デバイスと前記レーザ光光路分岐素子を結ぶ第3光路に沿って前記レーザ光光路分岐素子に入射された後、出射され、更に前記第2光路に沿って前記情報記録媒体に出射され、前記情報記録媒体から戻る前記第1及び第2レーザ光の復路光は、ともに、前記第2光路に沿って前記レーザ光光路分岐素子に入射された後、出射され、更に前記第3光路に沿って前記集積デバイスの受光手段に入射される。
この光ピックアップにおいては、第1レーザについては良好な放熱ができ、第2レーザについては受光素子との集積化により、構成が簡素化される。また、第1,第2レーザの光軸を、レーザ光光路分岐素子を介して完全に同軸上とすることができる。
また、この光ピックアップにおいては、前記第1及び第2レーザ光の少なくともいずれか一方は、記録可能なパワーを有することが望ましい。
この光ピックアップにおいては、第1,第2レーザ光の少なくともいずれか一方により、情報記録媒体に対する記録を行うことができる。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光に対して一部を透過させ一部を反射する半透過性を有し、前記第2レーザ光に対して略全透過性、または、略全反射性を有し、前記第1及び第2レーザ光を前記第2光路に沿って情報記録媒体側へ出射すると共に、前記情報記録媒体側からの前記第1及び第2レーザ光の復路光を前記第3光路に沿って前記集積デバイス側に出射することが望ましい。
また、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光源より出射した往路光を反射すると共に、前記第2レーザ光源より出射した往路光を透過させ、さらに、前記第1レーザ光源より出射し情報記録媒体から反射された復路光及び前記第2レーザ光源より出射し情報記録媒体から反射された復路光を透過させる。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光に対して70%乃至90%を反射させ、残る成分を透過する分岐比を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光源より出射した往路光を透過させると共に、前記第2レーザ光源より出射した往路光を反射させ、さらに、前記第1レーザ光源より出射し情報記録媒体から反射された復路光及び前記第2レーザ光源より出射し情報記録媒体から反射された復路光をともに反射させることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光に対して70%乃至90%を透過させ、残る成分を反射する分岐比を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光が入射される面と、前記第1レーザ光を前記情報記録媒体に出射させると共に、前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光の復路光を入射させる面とが同一面となされた平板状部材からなることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子において、前記第2レーザ光源から出射された第2レーザ光の入射角が40°未満とされると共に、平板状部材の厚さが略1mm未満となされていることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光を入射させる第1面と、前記第1レーザ光を情報記録媒体側へ出射させると共に、前記情報記録媒体側からの前記第1レーザ光の復路光を入射させる第2面と、前記復路光を前記集積デバイス側に出射させる第3面とを備えた偏光ビームスプリッタであることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光は、前記第2レーザ光よりも波長が長く、且つ、記録可能なパワーを有しており、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光を、偏光状態に依存せずに分岐させることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光は780nm帯の波長を有し、前記第2レーザ光は650nm帯の波長を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光は、前記第2レーザ光よりも波長が短く、且つ、記録可能なパワーを有しており、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光を、偏光状態に依存して分岐させることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光は650nm帯の波長を有し、前記第2レーザ光は780nm帯の波長を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光源と、前記集積デバイスとは、相互に物理的に離間して配置されていることが望ましい。
そして、この光ピックアップは、第1波長を有し且つ記録可能なパワーを有する第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、前記第1波長よりも長い第2波長を有し且つ記録可能なパワーを有する第2レーザ光を出射する第2レーザ光源及び前記第1,第2レーザ光を受光する受光手段を備えた集積デバイスと、前記第1波長を有する前記第1レーザ光に対して偏光選択性を有し前記第2波長を有する前記第2レーザ光に対して偏光非選択性を有し且つ前記第1レーザ光源から出射された前記第1レーザ光を入射させる第1面と前記第1レーザ光を情報記録媒体側へ出射させると共に前記情報記録媒体側からの前記第1レーザ光の復路光を入射させる第2面と前記復路光を前記集積デバイス側に出射させる第3面とを備えた偏光ビームスプリッタであるレーザ光光路分岐素子とを有することを特徴とするものである。
この光ピックアップ装置においては、前記第1レーザ光源については良好な放熱ができ、前記第2レーザ光源については受光素子との集積化により、構成が簡素化される。また、第1,第2レーザ光の光軸を、レーザ光光路分岐素子を介して完全に同軸上とすることができる。そして、前記第1,第2レーザ光のいずれによっても、情報記録媒体に対する記録を行うことができる。第1レーザ光については偏光系の光学系が構成されており、往路効率が向上され、第2のレーザ光については非偏光系の光学系が構成されており、複屈折の大きな媒体に対してもプレイアビリティを確保することができる。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記レーザ光光路分岐素子に対してP偏光を有する前記第1レーザ光を全透過し、且つ、S偏光を有する前記第1レーザ光を全反射すると共に、偏光状態に依らず前記第2レーザ光を全反射する特性を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記レーザ光光路分岐素子に対してP偏光を有する前記第1レーザ光を全透過し、且つ、S偏光を有する前記第1レーザ光を全反射すると共に、偏光状態に依らず前記第2レーザ光を全透過する特性を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記偏光ビームスプリッタは、前記第1の波長に対してのみ、透過率について偏光依存性を有し、前記第1レーザ光源からの入射偏光に対して10%乃至30%の透過率を有すると共に、これに直交する偏光に対して20%乃至60%の透過率を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記偏光ビームスプリッタは、前記第1の波長に対してのみ、透過率について偏光依存性を有し、前記第1レーザ光源からの入射偏光に対する透過率をT、これに直交する偏光に対する透過率をTとするとき、各透過率T、Tについて、
10%≦T≦30%
及び
≦2T
が満たされることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光のうちのこの偏光ビームスプリッタに対するP偏光成分を透過させ、且つ、S偏光成分の5%乃至20%を透過させて残りを反射すると共に、前記第2レーザ光を偏光方向に依らずに全反射すると共に、前記第1レーザ光の5%乃至20%を前方光量検出素子に出射させる第4面を備えていることが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光源から出射される前記第1レーザ光を前記情報記録媒体側へ透過すると共に前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ反射し、且つ、前記第2レーザ光源からの前記第2レーザ光を前記情報記録媒体側へ反射すると共に前記情報記録媒体からの前記第2レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ反射し、前記受光手段は、前記レーザ光光路分岐素子から出射された、前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の復路光を受光することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光の波長に対して、P偏光を透過し、且つ、S偏光を反射する機能を有し、前記第2レーザ光の波長に対して、P偏光及びS偏光のいずれも反射する全反射プリズムとして機能することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光源と、前記集積デバイスと、前記レーザ光光路分岐素子は、それらを結ぶ光軸が同一平面に位置するように配置され、前記第1レーザ光源は、前記第1レーザ光の偏光方向が前記平面に平行になるように配置され、前記第2レーザ光源は、前記第2レーザ光の偏光方向が前記平面に垂直となるように配置されたことが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子と対物レンズの間に、当該レーザ光光路分岐素子から対物レンズへ向かう前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を平行化するコリメータレンズを有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光源から出射される前記第1レーザ光を前記情報記録媒体側へ反射すると共に前記情報記録媒体からの第1レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ透過し、且つ、前記第2レーザ光源からの前記第2レーザ光を前記情報記録媒体側へ透過すると共に前記情報記録媒体からの前記第2レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ透過し、前記受光手段は、前記レーザ光光路分岐素子から出射された、前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の復路光を受光することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光の波長に対して、S偏光を反射し、且つ、P偏光を透過する機能を有し、前記第2レーザ光の波長に対して、P偏光及びS偏光のいずれも透過する透明部材として機能することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光源と、前記集積デバイスと、前記レーザ光光路分岐素子は、それらを結ぶ光軸が同一平面に位置するように配置され、前記第1レーザ光源は、前記第1レーザ光の偏光方向が、レーザ光光路分岐素子へ入射する位置で前記平面に平行になるように配置され、前記第2レーザ光源は、前記第2レーザ光の偏光方向がレーザ光光路分岐素子へ入射する位置で前記平面に垂直となるように配置されたことが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光は650nm帯の波長を有し、前記第2レーザ光は780nm帯の波長を有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記第1レーザ光源と前記レーザ光光路分岐素子の間に、当該第1レーザ光源からの第1レーザ光を平行化する第1コリメータレンズを有し、前記集積デバイスと前記レーザ光光路分岐素子の間に、当該第2レーザ光源からの第2レーザ光を平行化する第2コリメータレンズを有することが望ましい。
そして、この光ピックアップにおいては、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1コリメータレンズによって平行化された第1レーザ光の平行光束の入射平面を円形に整形するために、前記平行光束の光軸に対して傾斜した傾斜面を有することが望ましい。
図1は、従来の光ピックアップの一例を示す概略図である。
図2は、他の従来の光ピックアップの例を示す概略図である。
図3は、図2における光ピックアップにおいて使用される偏光ビームスプリッタの波長特性を示すグラフである。
図4は、さらに他の従来の光ピックアップの例を示す概略図である。
図5は、図4における光ピックアップにおいて使用される偏光ビームスプリッタの波長特性を示すグラフである。
図6は、この発明による光ピックアップの第1実施形態の概略的構成を示す。
図7は、図6における概略的構成の斜視図を示す。
図8は、第1実施形態において使用される偏光ビームスプリッタを示す概略図である。
図9は、前記偏光ビームスプリッタの波長特性を示す。
図10は、図9に示した波長特性を有するPBS膜面の構成を示す図である。
図11は、第1実施形態において使用される集積デバイスとしての集積デバイスの概略構成を示す概略図である。
図12は、前記集積デバイスに設けられる受光素子の概略構成を示す概略図である。
図13は、前記集積デバイスに設けられる受光素子の他の実施形態の概略構成を示す概略図である。
図14は、図13に示した受光領域の拡大図である。
図15は、図13に示した受光領域において、4個の受光素子領域からDPD方式によるトラッキングエラー信号を求める方法を示した説明図である。
図16は、図13に示した受光領域において、4個の受光素子領域からSSD方式によるフォーカスエラー信号を求める方法を示した説明図である。
図17は、この発明による光ピックアップの第2実施形態の概略的構成を示す。
図18は、この発明による光ピックアップの第3実施形態及び第4実施形態の概略的構成を示す。
図19は、前記第3実施形態に設けられる偏光ビームスプリッタの波長特性を示す。
図20は、図19に示した特性を有するPBS膜面の構成を示す図である。
図21A及び図21Bは、この発明による光ピックアップの第4実施形態における偏光ビームスプリッタ内のレーザ光の挙動を示す。
図22は、この発明による光ピックアップの第4実施形態における偏光ビームスプリッタの特性を示すグラフである。
図23は、この発明による光ピックアップの第4実施形態における偏光ビームスプリッタの特性の他の例を示すグラフである。
図24A及び図24Bは、図23に示した特性を有する偏光ビームスプリッタのPBS膜面の構成を示す設計例である。
図25A、図25B及び図25Cは、この発明による光ピックアップの第4実施形態における他の偏光ビームスプリッタの設計例及び特性を示す。
図26は、この発明による光ピックアップの第5実施形態の概略的構成を示す。
図27は、この発明による光ピックアップの第6実施形態の概略的構成を示す。
図28A、図28B及び図28Cは、この発明による光ピックアップの第6実施形態に適した偏光ビームスプリッタの設計例及び特性を示す。
図29は、この発明による光ピックアップの第7実施形態の概略的構成を示す。
図30A、図30B及び図30Cは、この発明による光ピックアップの第7実施形態の光ピックアップに適したプリズムの設計例及び特性を示す。
図31は、この発明の第8実施形態の概略図を示す平面図である。
図32は、この発明の光ピックアップの参考例を示す概略図である。
図33は、この発明の光ピックアップに対する他の参考例を示す概略図である。
以下、図6乃至図31を参照してこの発明の光ピックアップの実施形態を説明する。各図において、同一又は類似の番号を付す部材は同一または類似の構成を有する。
図6及び図7は、この発明による光ピックアップの第1実施形態の概略構成を示す。
図6及び図7に示すように、この第1実施形態100は、第1波長を有し、かつ記録可能なパワーを有する第1レーザ光を出射する第1レーザ光源101と、前記第1波長よりも長い第2波長を有し、かつ記録可能なパワーを有する第2レーザ光を出射する第2レーザ光源及び前記第1,第2レーザ光を受光する受光手段を備えた集積デバイス112と、前記第1波長を有する前記第1レーザ光に対して偏光選択性を有し、前記第2波長を有する前記第2レーザ光に対して偏光非選択性を有し、かつ前記第1レーザ光源101から出射された前記第1レーザ光を入射させる第1面117と、前記第1レーザ光を情報記録媒体201側へ出射させるとともに前記情報記録媒体201側からの前記第1レーザ光の復路光を入射させる第2面155と、前記復路光を前記集積デバイス側に出射させる第3面153とを備えた偏光ビームスプリッタ105と、を有する。
第1レーザ光源101は、例えば記録可能出力を有する第1レーザ光(例えばDVDに用いる波長650nm帯域の波長を有するレーザ光)を出射するDVD用レーザ光源からなる。第1レーザ光源101は、第1レーザ光の偏光方向が、偏光ビームスプリッタ105に対してP偏光(即ち図中のX軸、Y軸を含む平面内の偏光方向)となるよう、光軸回りの回転角度が設定される。この第1レーザ光源101は、いわゆるCANパッケージの如き単一レーザ源から成り得る。
第1レーザ光源101と偏光ビームスプリッタ105との間には、第1コリメータレンズ102及び3ビーム生成手段103とが設けてある。
第1コリメータレンズ102は、第1レーザ光源101からのレーザ光をコリメート(平行化)する。
3ビーム生成手段103は、前記情報記録媒体としての光ディスク201上でのトラッキングエラーを検出するための3つのビームを生成する。この3ビーム生成手段103は、例えばグレーティングから構成される。
偏光ビームスプリッタ105は、図6及び図7に示すように、例えば第1プリズム105aと第2プリズム105bとを有する。
第1プリズム105aは、第1レーザ光源101からの第1レーザ光が入射する第1面の傾斜面117を有する。この傾斜面117の法線nは、前記第1レーザ光をビーム整形するために、当該第1レーザ光の光軸に対して傾斜している。これにより、例えば楕円形断面を有する第1レーザ光は円形断面へ整形される(従って、傾斜面117はビーム整形面或いは断面形状整形面とも称される。)
図8は、前記第1レーザ光の断面形状がプリズム105aにより整形される様子を示す。
より詳細には、同図に於いて、第1レーザ光源101からの第1レーザ光L1は、プリズム105aに入射する直前において楕円形断面S1を有するが、傾斜面117に入射することにより円形断面S2に整形される。
第1レーザ光L1の光軸に対する傾斜面117の法線の傾斜角は、傾斜面117上への、断面形状S1の射影が出来るだけ真円となるように決定される。
なお図8を用いて説明する場合、L1′は、第1レーザ光L1が光ディスク201に照射された後、偏光ビームスプリッタ105側へ戻って来る場合の復路光を示し、L2は前記第2レーザ光源から出射される第2レーザ光を示し、L2′は該第2レーザ光の復路光を示す。
再び図6及び7を参照するに、第1プリズム105aと第2プリズム105bとの接合面は、例えば図6においてY軸(後述する対物レンズ203の光軸(Z軸)と立ち上げミラー108の法線を含む面内にありかつ前記Z軸に直交する軸)に対して45°だけ傾斜し、かつ前記Z軸に平行に設定される。
前記接合面には、偏光ビームスプリッタ(PBS)膜面118が形成されている。このPBS膜面118は、前記第1レーザ光のP偏光に対して透過特性を有し、当該第1レーザ光のS偏光に対して反射特性を有する。より詳細には以下の通りである。
図9は偏光ビームスプリッタ膜面118の波長特性を示す。
同図において横軸は光の波長を表し、縦軸は光の透過率を表す。また曲線TはP偏光の透過率を表し曲線TはS偏光の透過率を表す。
同図に示すように、P偏光透過率Tは、第1レーザ光の波長帯域(650nm帯域)においてほぼ100%の透過率を有し、第2レーザ光の波長帯域(780nm帯域)において零に近い透過率を有する。またS偏光の透過率Tは、前記第1レーザ光の波長帯域及び第2レーザ光の波長帯域のいずれにおいてもほぼ零の透過率(100%に近い反射率)を有する。
図10は、硝材に挟まれた11層の多層膜構造から成る、前記波長特性を有するPBS膜面の構成を示す図である。
ここにSF57は、ショット社のガラス材を示し、第1、第2プリズム105a、105bに相当する。NaAlF(クリオライト)及びTiO(酸化チタン)は、それぞれ公知の光学用膜材質である。また、屈折率は587.56nmの光に対する屈折率であり、厚さはnmの単位である。
なお、NaAlFの代わりに、同等の屈折率(nd=1.35)を持つ蒸着材として、NaAl14(チオライト)を用いる事もできる。またTiO(酸化チタン)の代替としてTa(五酸化タンタル)を用いることもできる。更に、硝材は、SF57の代替としてPBH53W、PBH55等を用いることもできる。
上記構成により、P偏光を有する第1レーザ光は、偏光ビームスプリッタ膜118をほぼ100%透過する。
言い換えると、偏光ビームスプリッタ105の偏光ビームスプリッタ膜面118は、第1レーザ光に対して偏光選択性を有し、前記第2レーザ光に対して偏光非選択性を有する。すなわち、偏光ビームスプリッタ105の偏光ビームスプリッタ膜面18は、第1レーザ光のP偏光(第1偏光)に対して透過特性を有し、第1レーザ光のS偏光(第2偏光)に対して反射特性を有し、かつ第2レーザ光の第1,第2偏光に対して反射特性を有する。
図6及び図7に示すように、この光ピックアップ100はさらに、傾斜面117の前方に、前記第1レーザ光のパワーを検出する為の第1フロントモニタ104を有する。このフロントモニタ104からの信号により、第1レーザ光源101から出力される第1レーザ光の出力を制御することが出来る。
図6及び7に示すように、この光ピックアップ100は更に、偏光ビームスプリッタ105と光ディスク201の間の光路上に、波長板106と、立ち上げミラー108と、対物レンズ203とを有する。
波長板106は、例えば前記第1レーザ光の波長(650nm帯域)に対して1/4波長板として機能するように設定されている。従って、第2プリズム105bの第2面155から出射される第1レーザ光は、P偏光から円偏光へ変換される。
立ち上げミラー108は、波長板106から出射されるレーザ光を光ディスク201の方向へ反射する。
対物レンズ203は、立ち上げミラー108からの平行ビーム状の第1レーザ光を光ディスク201のトラック201a(図7)上へ収束すると共にトラック201aからの反射拡散光を、再び平行ビームとして立ち上げミラー108の側に出射する。
図11は集積デバイス112の詳細を示す。
同図に示すように集積デバイス112は、前記第2レーザ光(例えばCDに用いる波長780nm帯域の波長を有するレーザ光)を出力する第2レーザ光源128と、光ディスク201からの反射光を受光する受光手段(受光素子)136とを有する。
第2レーザ光源128は、前記第2レーザ光としての例えば780nmの波長帯域の波長を有しかつ記録可能出力を有するレーザ光を出射する。
図11に示すように、第2レーザ光源128は、サブマウント129及び受光素子基板135を介してパッケージ(筐体)138に支持される。ここに当該第2レーザ光源128は、第1及び第2レーザ光の復路光が集積デバイス112の同じ位置へ集光するように受光素子基板135上に位置決めされている。換言すれば第2レーザ光源128は、第1及び第2レーザ光の復路光の、受光素子136上に対する光軸が相互に一致するように設定されている。更に換言すれば、第2レーザ光源128は、第1レーザ光の発光点の共役点と第2レーザ光の発光点が一致若しくは同一光軸上に位置するように設定されている。なお、前記共役点とは、前記傾斜面・PBS膜面等を含む光学系による、前記第1レーザ光の発光点の像点を意味する。
同様に前記受光素子あるいは受光手段136は、受光素子基板135を介してパッケージ138に支持されている。
またこの集積デバイス112は、受光素子基板135の平面に平行に(図11に於いてY′軸方向に)第2レーザ光源128から出射された第2レーザ光を、当該受光素子基板135の平面に垂直な方向(図11に於いてZ′軸方向)へ反射するマイクロミラー130を有する。
またこの集積デバイス112には、第2レーザ光源128から出射されマイクロミラー130で反射されない一定比率の第2レーザ光を検出する第2レーザ光用フロントモニタ131が設けてある。この第2フロントモニタ131により、第2レーザ光源128から出射される第2レーザ光のパワー又は出力状態が検出される。
集積デバイス112はまた、マイクロミラー130からの第2レーザ光を3ビームへ分割し、トラッキングエラー検出用3ビームを生成する3ビーム生成手段としてのグレーティング132が設けてある。このグレーティング132は、3ビーム生成用グレーティングとも称される。
またこの集積デバイス112には、前記第1レーザ光及び第2レーザ光の光ディスク201上でのトラッキングエラー及びフォーカスエラーを検出するために、光ディスク201から反射される第1レーザ光及び第2レーザ光を±1次回折光へ回折させるためのホログラム素子133が設けてある。
ホログラム素子133は、回折線が相互に有限な所定角度を有するように配置された第1領域133L及び第2領域133Rを有する。なお各領域133L、133Rは、円を2つに分割した半円形の形状を有する。
これにより各領域133L、133Rで回折された第1レーザ光或いは第2レーザ光の±1次回折光は、図11に於けるX′Y′平面上に於いて相互に異なる方向A、B(0次回折光の作るスポットを中心とする円において当該円の中心から当該円の異なる円周位置へ向かう方向A、B)にスポット対を形成する。
また図11に示すように、受光素子136は、複数の受光領域205〜219を有する。
なお図11において光線137は、第1レーザ光の第2領域133Lによる±1次回折光を表し、光線134は、第2レーザ光の同領域133Lによる±1次回折光を表す。同図に示すように、この実施形態では、同一ホログラム領域(例えば133L)により生成される第1レーザ光及び第2レーザ光の±1次回折光は、同一受光領域(例えば209,215)へ入射するように設計されている。換言すれば、受光手段136は、あるホログラム領域で回折されたある回折次数を有する第1レーザ光を受光する受光領域の第1位置と、同一ホログラム領域で回折されかつ同一回折次数を有する第2レーザ光を受光する同一受光領域の第2位置とを有する。
なお図11に示すように、3ビーム生成用グレーティング132及びホログラム素子133は、基板135上に設けた適宜の光学透過性部材139の両平面上の微細な凹凸周期構造として一体に形成されている。
図12は、受光素子136の受光領域205〜219上に形成される前記各回折光のスポットを示す。
同図において各受光領域205〜219上に示された半円形A1±、A0±、A2±、B1±、B0±、B2±は、例えば前記第1レーザ光の復路光3ビームのホログラム素子133による±1次回折光のスポットを表す。前記復路光3ビームは、第1レーザ光源101からの第1レーザ光が3ビーム生成手段103により3ビームに分割され、かつこれらの3ビームがそれぞれ光ディスクで反射されることにより形成される。より詳細には以下の通りである。
A1±:前記3ビーム中の第1サイドビームの第1領域133Rによる±1次回折光のスポット
A0±:前記3ビーム中のメインビームの第1領域133Rによる±1次回折光のスポット
A2±:前記3ビーム中の第2サイドビームの第1領域133Rによる±1次回折光のスポット
B1±:前記3ビーム中の第1サイドビームの第2領域133Lによる±1次回折光のスポット
B0±:前記3ビーム中のメインビームの第2領域133Lによる±1次回折光のスポット
B2±:前記3ビーム中の第2サイドビームの第2領域133Lによる±1次回折光のスポット
なお図示のとおりこの実施形態においては、スポットA2+とスポットB1+は、受光領域207と209の間で重なるように設計され、スポットA1−とスポットB2−は、受光領域215と217の間で相互に重なるように設計されている。
また第1領域133Rは、+1次回折光に対して凹レンズのレンズパワーを有し、−1次回折光に対しては凸レンズのレンズパワーを有する。一方、第2領域133Lは、+1次回折光に対しては凸レンズのレンズパワーを有し、−1次回折光に対しては凹レンズのレンズパワーを有する。
上記構成により、領域205乃至219からの出力に基づいてDPP(Differential Push−Pull法)トラッキング誤差信号を生成することができる。
より詳細には、トラッキング誤差信号TEDPPは、
Figure 2004003901
で与えられる。なお、例えばV207等は各領域(例えば領域207)からの出力信号を示す。
また、kは所定の定数であり、前記3ビームの分岐比から定められる。ここで、k=0とした場合、換言すれば、V207,V217,V209,V215のメインビーム信号のみから、所謂プッシュプル法によるトラッキング誤差信号TEPPが下記のように得られる。
Figure 2004003901
また、例えば、領域207及び217における分割領域207a,207b,207c及び217a,217b,217cからの信号に基づいてフォーカス誤差信号を生成することができる。
より詳細には前記フォーカス誤差信号FEは、例えば、
Figure 2004003901
により与えられる。なお、例えばV207a等は各分割領域(例えば領域207a)からの出力信号を示す。
なお前記トラッキング誤差信号TEDPP及びフォーカス誤差信号FEを得るための、ホログラム素子133及び受光素子136は、前記したものに限定されず、従来周知の他の構成を使用することもできる。
図6及び図7に示すように、この光ピックアップ100は更に、集積デバイス112と偏光ビームスプリッタ105との間の光路上に、集積デバイス112からの第2レーザ光を平行化するための第2コリメータレンズ109を有する。
図13は、受光素子136における受光領域の形成の方法の他の実施形態を示す。
この実施形態においては、3ビーム生成用グレーティング132を用いない。そして、この実施形態においては、受光素子136には、ホログラム素子133の第1の領域133Rにより回折される±1次回折光のスポットA0+、A0−と、第2の領域133Lにより回折される±1次回折光のスポットB0+、B0−を受光する4個の受光領域(受光素子領域に同じ)220、221、222、223が図のような位置関係で形成されている。
但し、受光領域220、221の中央を通る第1の直線と、受光領域222、223の中央を通る第2の直線の交点はほぼ光軸0の近傍で、且つこれら2直線の交角(鋭角)は、ほぼ20度未満、好ましくは12度未満になるように、4個の受光領域220、221、222、223が受光素子136上に配置されている。
この実施形態においては、第2レーザ光源128から発光された第2レーザー光は、ホログラム素子133を経て、光ディスク1上に集光され、この集光された光が記録トラックの記録情報に応じて変調され、入射時と同一経路を通って反射する。この反射光の光軸が光軸0で、紙面に垂直の方向にある。この反射光は、対物レンズなどの光学系を通って、ホログラム素子133に入射する。
ホログラム素子133は、前述したように、第1の領域133Rと第2の領域133Lとに分割されているため、第1の領域133Rで反射光が回折されて±1次回折光の光束A0+、A0−となり、これが受光素子136上の受光領域220、221に入射され、第2の領域133Lで反射光が回折されて±1次回折光の光束B0+、B0−となり、これが受光素子136上の受光領域222、223に入射される。
図14は、前記した受光領域220の拡大図である。
受光領域220は、分割線224、225により4光電変換領域220a、220b、220c、220dに分割され、分割線224が第1の直線と一致している。ホログラム素子133の第1の領域133Rで反射光が回折されて生じる+1次の光束A0+が半月状に受光領域220の4領域220a、220b、220c、220dに入射されている。他の受光領域221、222、223も同様の構成であり、対応する光束A0−、B0+、B0−が半月状にそれぞれの受光領域に入射する。
ここで、光電変換領域220aと220cをまとめて光電変換領域226とし、光電変換領域220bと220dをまとめて光電変換領域227とすると、受光領域220、221、222、223はそれぞれ領域が2分割されていることになる。しかも、2分割の分割線224はホログラム素子133の分割線に対して、概略直角方向に向いているため、結局、ホログラムの第1、第2の領域133R、133Lと各受光領域を2分割した光電変換領域226、227により、反射光は、4分割されて受光されることになる。
しかし、2分割の分割線224はホログラム素子133の分割線に対して正確に直角ではないため、各領域でDPD方式における理想の光束分割からのずれ分が生じる。従って、本実施形態においては、ずれはあるが、DPD方式の必要条件である光束の4分割が満足されていることになる。
次に図14に戻り、受光領域220の内側の光電変換領域220a、220bをまとめて一つの光電変換領域228とすると、受光領域220、221、222、223はそれぞれ光電変換領域228と外側の光電変換領域220c、220dとに3分割されていることになる。このため、いずれか一方の1次回折光に対してはSSD方式の必要条件が満足されるが、±の両1次回折光に対してSSD方式を適用するには、+1次側の回折光用の受光領域+と−1次側の回折光用の受光領域−が、反射光の光軸0が通るホログラム素子133の中心点から反射光の収束点とほぼ光学的に等距離に置かなければならないが、本実施形態は、この条件が満足されるように、受光領域220、221、222、223が受光素子136上に配置され、この配置を得るためにホログラム素子133にレンズ作用を持たせてある。
図15は4個の受光素子領域220、221、222、223からDPD方式によるトラッキングエラー信号を求める方法を示した説明図である。受光素子領域220の2分割の光電変換領域226、227から得られる光電変換信号をRd、Ru、受光領域221の2分割の光電変換領域226、227から得られる光電変換信号をRu、Rd、受光領域222の2分割の光電変換領域226、227から得られる光電変換信号をLd、Lu、受光領域223の2分割の光電変換領域226、227から得られる光電変換信号をLu、Ldとする。
まず、±1次回折光による信号を加算する。即ち、例えばRu+Ru=Ruのように同一記号の信号を加算することにより、Ru、Rd、Lu、Ldが得られる。次に[(Ru+Δt)]+Ldと[(Lu+Δt)+Rd]との位相を比較することにより、トラッキングエラー信号が求まる。但し、ΔtはDPD方式における理想の光束分割からのずれ分より生じる誤差である。
図16は、4個の受光素子領域220、221、222、223からSSD方式によるフォーカスエラー信号を求める方法を示した説明図である。
受光領域220の外側の2光電変換領域220c、220dから得られる光電変換信号を加算してR+o、内側の光電変換領域228から得られる光電変換信号をR+iとし、受光領域221の外側の2光電変換領域221c、221dから得られる光電変換信号を加算してR−o、内側の光電変換領域228から得られる光電変換信号をR−iとし、受光領域222の外側の2光電変換領域222c、222dから得られる光電変換信号を加算してL+o、内側の光電変換領域228から得られる光電変換信号をL+iとし、受光領域223の外側の2光電変換領域223c、223dから得られる光電変換信号を加算してL−o、内側の光電変換領域228から得られる光電変換信号をL−iとする。
このように信号を決めると、フォーカスエラー信号は、以下の演算によって求められる。
Figure 2004003901
尚、各受光領域の4分割光電変換領域からは同時に信号が得られるため、図15で説明したトラッキング信号と図16で説明したフォーカスエラー信号は同時に得られる。
次に前記実施形態の作用を説明する。
図6及び図7に示すように、第1レーザ光源101から出射された第1レーザ光は、第1コリメータレンズ102で平行化され、前記3ビーム生成手段としてのグレーティング103により3ビームへ分割される。なお前記したように、前記第1レーザ光の偏光方向は、偏光ビームスプリッタ105の入射角117に対してP偏光になるように設定されている。
図8に示すように、グレーティング103により分割された各ビームは、偏光ビームスプリッタ105の傾斜面117へ入射し、その断面形状がほぼ真円へ整形される。なお図8に於ける第1レーザ光L1は、前記3ビームの内の一つのビームを示す。
傾斜面117で整形された各ビームは、PBS膜面118へ約45度の角度で入射する。
既に述べたように、PBS膜面118は、650nm帯域のP偏光に対してほぼ100%の透過率を有する(図9)。従って、前記各ビームは、ほぼ100%の透過率でPBS膜118を透過し、偏光ビームスプリッタ105の第2面155から波長板106へ入射する。すでに述べたように、波長板106は、第1レーザ光に対して1/4波長板として作用する。
従って、波長板106へ入射された各ビームは、当該波長板106により円偏光に変換され、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201のトラック201a上へ照射される。
トラック201aで反射された復路光は、対物レンズ203及び立ち上げミラー108を介して再び波長板106へ入射される。なお、光ディスク201から反射される光を復路光と称するのに対して、第1レーザ光源101から光ディスク201へ向かう光を往路光と称することもできる(以下の各実施形態においても同じ。)
前記各復路光は、波長板106によりS偏光へ変換され、偏光ビームスプリッタ105の第2面155へY軸に沿って入射する(図8)。
第2面155へ入射した各復路光は、PBS膜面118へ再び約45度の入射角で入射する。
既に述べたように、PBS膜面118は、S偏光に対しては波長によらず反射特性を有する(図9)。従って、前記各復路光は、当該PBS膜面118によりX軸方向へ反射され、偏光ビームスプリッタ105の第3面153から出射し、第2コリメータレンズ109へ入射する。
第2コリメータレンズ109へ入射された各復路光は、集積デバイス112上のホログラム素子133を介して受光領域205〜219へ集光される(図11)。
そして、受光領域205〜219からの信号によりDPPトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号及び読み取り信号が生成される。
一方、集積デバイス112の第2レーザ光源128(図11)から出射された第2レーザ光は3ビーム生成用グレーティング132により3ビームへ分割される。
3ビーム生成用グレーティング132により分割された各ビームは、第2コリメータレンズ109へ入射して平行化される。
前記平行化された各ビームは偏光ビームスプリッタ105の第3面153へX軸に沿って入射し、PBS膜面118へ約45度の入射角で入射する。
すでに述べたように、PBS膜面118は、780nm帯域の第2レーザ光に対して偏光状態に拘わらずほぼ100%の反射特性を有する(図9)。従って、前記各ビームは、PBS膜面118により図6及び図7においてY軸方向へ反射される。
PBS膜面118により反射された各ビームは、第2面155から出射し、波長板106で例えば適宜の楕円偏光へ変換される。
波長板106で適宜の楕円偏光へ変換された各ビームは、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ集光される。
トラック201aで反射された復路光は、対物レンズ203及び立ち上げミラー108を介して波長板106へ入射し、再び例えば適宜の概略直線偏光(例えばS偏光)又は他の楕円偏光へ変換される。
前記変換された各ビームは、偏光ビームスプリッタ105の第2面155へY軸に沿って入射し、PBS膜面118へ約45度の入射角で入射する。
PBS膜面118へ入射した各ビームは、当該PBS膜面118の反射特性(図9)によりX軸方向へ反射され、偏光ビームスプリッタ105の第3面153から出射される。
第3面153から出射された各ビームは、第2コリメータレンズ109で収束光にされた後、ホログラム素子133上へ集光される。
ホログラム素子133上へ集光された各ビームは、ホログラム領域133L及び133Rによりそれぞれ±1次回折光へ分離され、受光領域205〜219上にそれぞれのスポットを形成する。
受光領域205〜219上に各スポットが形成されると、当該各受光領域205〜219からの出力に基づいて、前記第1レーザ光の場合と同様に、第2レーザ光についてのトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号及び読み取り信号が生成される。
従ってこの実施形態は、以下の作用効果を奏する。
(1)第2レーザ光の出力源としての第2レーザ光源128及び、前記第1、第2レーザ光の受光手段としての受光領域205〜219を1つの集積デバイス112として集積化して、第1及び第2レーザ光の復路光を受光領域205〜219で受光することができる。
(2)第1レーザ光源101は、集積デバイス112と別に設けるようにしたため、例えば簡易な単一CANパッケージレーザで構成することができ放熱又は冷却を容易に行うことが出来る。
(3)波長板106は、650nm帯域で1/4波長差を有する1/4波長板として機能するが、780nm帯域では1/4波長板として作用せず波長板106からの出力光は楕円偏光となる。従って第2レーザ光の復路光は、波長板106を通過したあと完全な直線偏光に偏光されずP偏光及びS偏光が混在する楕円偏光となる。しかし780nm帯域では図9に示したように、PBS膜面118は偏光方向に関わらず全反射特性を有する。従って、前記第2レーザ光の復路光は、ほぼ完全に集積デバイス112へ戻り、適宜の光束分割と演算処理により前記トラッキング誤差信号並びにフォーカス誤差信号及び読み取り信号を得ることができる。
(4)集積デバイス112内部において、第1レーザ光の発光点の共役点(当該発光点の、前記傾斜面・PBS膜面等を含む光学系による像点)と第2レーザ光の発光点が一致、若しくは同軸光軸上に位置するように設定されているため、ホログラム素子133の分割線及び対物レンズ203、瞳に対する位置オフセットが事実上0となり、良好なトラッキング誤差信号及びフォーカス誤差信号を得ることができる。
(5)フロントモニタ104からの信号により光出力制御を容易に行うことができる。
なお前記実施形態において、第1レーザ光は650nm帯域の波長を有し、第2レーザ光は780nm帯域の波長を有するとした。しかし、前記第1レーザ光は400nm帯域あるいは780nm帯域の波長を有してもよい。また第2レーザ光は650nm帯域あるいは400nm帯域の波長帯の波長を有してもよい。
なお、この第1実施形態において、偏光ビームスプリッタ105は、プリズム105aと105bと偏光ビームスプリッタ膜面118とから成り、プリズムと称することもできる(以下の実施例に付いても同様である)。
図17はこの発明の光ピックアップの第2実施形態を示す概略図である。
同図において、図6乃至図12と同一又は類似の番号を付した部材は、第1実施形態における各部材と同一または類似の部材を示す。
この第2実施形態の光ピックアップ240は、概略、第1実施形態と同様の構成を有する。
すなわち図17に示すように、光ピックアップ240は、記録可能のパワーを有する第1レーザ光(波長650nm帯域)を出射する第1レーザ光源241と、偏光ビームスプリッタ(PBS)膜面118を含む偏光ビームスプリッタ244と、記録可能のパワーを有する第2レーザ光(波長780nm帯域)を出射する第2レーザ光源128(図11)及び前記第1,第2レーザ光を受光する受光手段を備える集積デバイス112と、を有する。また偏光ビームスプリッタ(PBS)膜面118は、表1に示す構成を有し、図9に示す波長特性を有する。
第2実施形態において、第1実施形態と異なる点は、以下の通りである。
(1)第1レーザ光源241は、第1実施形態の第1レーザ光源101に比較して高出力を有する、もしくは、出射光強度分布の縦横比が小さく真円に近い第1レーザ光を出射する。従って、第1レーザ光による光ディスク201上への記録の際にビーム整形は不要であり、第1実施形態における傾斜面117を有する偏光ビームスプリッタ105の代わりに、立方体形状を有する偏光ビームスプリッタ244が使用される。
(2)又、第1実施形態における2つのコリメータレンズ102,109の代わりに1つのコリメータレンズ245が使用される。すなわちコリメータレンズが、第1レーザ光、第2レーザ光で共用される。なお、図示の通り、コリメータレンズ245は、偏光ビームスプリッタ244と対物レンズ203の間の光路上に配置される。
この第2実施形態の光ピックアップは前記第1実施形態の光ピックアップと同様の作用効果を奏する。
又この第2実施形態の光ピックアップによれば第1実施形態に比べてさらに小型かつ簡素な光学系を実現することができる。
図18は、この発明による光ピックアップの第3実施形態の概略構成を示す。
第1及び第2実施形態と同一構成は同一符合を付しその説明を省略する。
この第3実施形態の光ピックアップ300は、以下の点で第2実施形態と類似する。
(1)PBS膜面318を有する偏光ビームスプリッタ344が立方体形状を有する。
(2)前記第1レーザ光と第2レーザ光に対してコリメータレンズを共用する為に、当該コリメータレンズ245が、PBS膜面318を有する偏光ビームスプリッタ344と立ち上げミラー108との間に配置される。
一方、以下の点で第2実施形態と相違する。
(1)PBS膜面318が図19に示す波長特性を有する。
(2)上記(1)に応じて、第2レーザ光源128及び受光手段136を有する集積デバイス112は、PBS膜面318を有する偏光ビームスプリッタ344を挟んでコリメータレンズ245と対向する位置にY軸方向を向いて配置され、第1レーザ光源301は、前記Y軸と直交するX軸方向を向いて配置される。
より詳細には、以下の通りである。
図18に示すように、この光ピックアップ300は、記録可能のパワーを有する第1レーザ光(650nm帯域)を出射する第1レーザ光源301と、PBS膜面318を含む偏光ビームスプリッタ344と、記録可能のパワーを有する第2レーザ光(780nm帯域)を出射する第2レーザ光源及び前記第1,第2レーザ光を受光する受光手段を備える集積デバイス112と、を有する。
第1レーザ光源301は、例えば前記第1レーザ光を出射するDVD用レーザ光源からなる。第1レーザ光源301は、第1レーザ光の偏光方向が、偏光ビームスプリッタ344に対してS偏光(即ち図中のX軸・Y軸を含む平面に直交する方向の偏光方向)となるよう、光軸回りの回転角度が設定される。この第1レーザ光源301は、上述したように、いわゆるCANパッケージの如き単一レーザ源からなることができる。
第1レーザ光源301と偏光ビームスプリッタ344との間の光路上に、3ビーム生成手段303が設けてある。この3ビーム生成手段303は、光ディスク201上でのトラッキングエラーを検出するための3つのビームを生成する。この生成手段303は、例えばグレーティングから構成される。
偏光ビームスプリッタ344は、図18に示すように、例えば第1プリズム344aと第2プリズム344bとを有する。第1プリズム344aは、第1レーザ光源301からの第1レーザ光が入射する第1面317を有する。
第1プリズム344aと第2プリズム344bとの接合面は、例えば図8においてY軸(図6乃至図8のY軸と同様の軸)に対して45°だけ傾斜し、かつ対物レンズ203の光軸に平行に設定され得る。
前記接合面に、PBS膜面318が形成される。このPBS膜面318は、前記第1レーザ光のS偏光に対して反射特性を有し、当該第1レーザ光のP偏光に対して透過特性を有する。より詳細には、以下の通りである。
図19は偏光ビームスプリッタ膜面318の波長特性を示す。
同図において横軸は光の波長を表し、縦軸は光の透過率を表す。3本の曲線Tは、P偏光を有する3本の入射光線の透過率を表す。各曲線Tに付された数字48.1°、45°、41.9°は、それぞれ、PBS膜面318に対する各入射光線の入射角を示す。この48.1°〜41.9°の入射角の範囲は、この実施形態において、コリメータレンズ245におけるNA0.1の範囲に相当する。同様に、3本の曲線Tは、S偏光を有する3本の入射光線の透過率を表す。各曲線Tに付された数字48.1°、45°、41.9°の意味は前記Tに付いてのそれと同様である。
従って、このPBS膜面318は以下の波長特性を有する。すなわち、650nm帯域のS偏光(第1偏光)に対してほぼ零の透過率(ほぼ100%の反射率)を有し、780nm帯域のS偏光に対してほぼ100%の透過率を有する。またP偏光(第2偏光)に対しては、上記いずれの波長帯域に対してもほぼ100%の透過率を有する。そしてこのことは、平行光についても拡散光(例えばPBS膜面318に対する入射角が48.1°〜41.9°の範囲ある光線)についても成立する。
図20は、硝材に挟まれた11層の多層膜構造から成る、前記波長特性を有するPBS膜面318の構成を示す図である。
ここにSF57は、ショット社のガラス材を示し、第1、第2プリズム344a、344bに相当する。LaF及びTiOは、それぞれ公知の光学用膜材質である。また図示のとおり、屈折率は587.56nmの光に対する屈折率であり、厚さはnmの単位である。
なお、硝材では、SF57の代替としてPBH53W、PBH55等を用いることもできる。
上記構成により、第1レーザ光源301からのS偏光を有する第1レーザ光は、拡散光であっても、PBS膜318でほぼ100%反射される。
図18に示すように、この光ピックアップ300は更に、偏光ビームスプリッタ344と光ディスク201との間の光路上に、波長板306と、立ち上げミラー108と、対物レンズ203とを有する。
波長板306は前記実施形態と同様、前記650nm帯域の第1レーザ光に対して1/4波長板として機能するように設定されている。従って、前記第1レーザ光源301から出射される第1レーザ光は、波長板306によりS偏光から円偏光へ変換される。
立ち上げミラー108及び対物レンズ203は、前記第1,第2実施形態に於けるそれらと同様の構成及び作用を有する。
次に前記第3実施形態の作用を説明する。
第1レーザ光源301からS偏光の第1レーザ光がX軸に沿って出射される。
この第1レーザ光は、例えば図18において紙面に平行な方向に長く、紙面に直交する方向に短い強度分布322を有し、かつこの強度分布の長手方向が、光ディスク201上でトラックに直交するラジアル方向に相当するため、レンズシフト特性が改善される。
前記第1レーザ光は、3ビーム生成手段(グレーティング)303により3ビームへ分割される。
3ビーム生成手段303により分割された各ビームは、偏光ビームスプリッタ344の第1面317へ入射する。
前記各ビームは、前記入射後、約45度の入射角を中心とする拡散光としてPBS膜面318へ入射する。
既に述べたように、PBS膜面318は、650nm帯域のS偏光に対して、拡散光であってもほぼ100%の反射率(零の透過率)を有する(図19)。従って、前記各入射光は、ほぼ100%の反射率でPBS膜344でY軸方向へ反射され、偏光ビームスプリッタ344の第2面355から1/4波長板306へ入射する。
1/4波長板306へ入射された各ビームは、当該1/4波長板306により円偏光へ変換される。
前記円偏光へ変換された各ビームは、コリメータレンズ245で平行化され、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201のトラック201a上へ照射される。
トラック201aで反射された復路光は、対物レンズ203及び立ち上げミラー108を介してコリメータレンズ245へ入射し、当該コリメータレンズ245により収束光とされる。
コリメータレンズ245から出射される復路光は、波長板306へ入射し、波長板306によりP偏光へ変換され、偏光ビームスプリッタ344の第2面355へ入射する。
第2面355へ入射した各復路光(P偏光)は、PBS膜面318に対して約45度の入射角を中心とする収束光として入射する。
既に述べたように、PBS膜面318は、P偏光に対しては、波長によらず又所定の角度範囲内で入射角度によらず透過特性を有する(図19)。従って、前記各復路光は、当該PBS膜面318を透過し、偏光ビームスプリッタ344の第3面353から出射する。なお、図示の如く、第3面353,第2面355の法線はY軸方向を向き、第1面317の法線はX軸方向を向く。
第3面353から出射した収束光としての各復路光は、集積デバイス112上のホログラム素子133(図11)を介して受光領域205〜219へ照射される。
そして、受光領域205〜219からの信号によりDPPトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号及び読み取り信号が生成される。
一方、集積デバイス112の第2レーザ光源128(図11)から出射された第2レーザ光は3ビーム生成手段132により3ビームへ分割される。
3ビーム生成手段132により分割された各ビームは、Y軸に沿って偏光ビームスプリッタ344の第3面353へ入射し、45°を中心とする入射角を有する拡散光としてPBS膜面318へ入射する。
すでに述べたように(図19)、PBS膜面318は、第2レーザ光源128からの780nm帯域の第2レーザ光に対して偏光状態に拘わらず、ほぼ100%の透過特性を有する。またこの特性は、PBS膜面318に対して45°を中心とする所定範囲内の任意の入射角を有する入射光に対して成立する。
従って、前記第2レーザ光の各ビームは、PBS膜面318を透過する。
PBS膜面318を透過した各ビームは、第2面355から出射し、波長板306で例えば適宜の楕円偏光へ変換される。
波長板306で楕円偏光へ変換された各ビームは、コリメータレンズ245で平行化され、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ照射される。
トラック201aで反射された復路光は、対物レンズ203及び立ち上げミラー108を介してコリメータレンズ245へ入射し収束光とされる。この収束光は、波長板306へ入射し、再び例えば適宜の概略直線偏光又は他の楕円偏光へ変換される。
前記変換された各復路光は、第2面355を介して偏光ビームスプリッタ344へ入射し、PBS膜面344を透過し、第3面353から出射される。
第3面353から出射された復路光は、集積デバイス112のホログラム素子133(図11)上へ入射し、ホログラム領域133L及び133Rによりそれぞれ±1次回折光へ分離され、受光領域205〜219上にそれぞれのスポットを形成する。
受光領域205〜219上に各スポットが形成されると、当該各受光領域205〜219からの出力に基づいて、前記第2レーザ光についてのトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号及び読み取り信号が生成される。
従って、この第3実施形態によれば、前記第1,第2実施形態による効果に加えて以下の効果が得られる。
(1)PBS膜面318は、第1、第2レーザ光が拡散光・収束光であっても、前記第1レーザ光に対して偏光選択性を有し、第2レーザ光に対して偏光非選択性を有する。従って、集積デバイス112を利用する場合に、コリメータレンズ245を、前記第1レーザ光と前記第2レーザ光で共用すべく偏光ビームスプリッタ344と対物レンズ108との間に配置しても、光ピックアップの性能を高く維持することが出来る。
(2)前記第1レーザ光が、例えば図18において紙面に平行な方向に長く、紙面に直交する方向に短い強度分布322を有し、かつこの強度分布の長手方向が、光ディスク201上でトラックに直交するラジアル方向に相当するため、レンズシフト特性が改善される。
次に、図18、図21A、図21B及び図22を用いて、この発明による光ピックアップの第4実施形態について説明する。すなわち、この第4実施形態における光ピックアップは、前述の第3実施形態における光ピックアップと同様の構成を有する。
すなわち、この第4実施形態の光ピックアップは、図18に示すように、第1レーザ光源301を有する。この第1レーザ光源301は、発光波長650nm帯の高出力レーザである。この第1レーザ光源301は、TE偏光レーザで、偏光方向は図18の紙面に垂直な方向であり、強度分布322の長手方向は紙面に平行(いわゆるラジアルリッチ方向)な方向となっている。
この第1レーザ光源301から発せられた第1レーザー光(図18中一点鎖線で示す)は、前述のように、3ビーム生成手段(グレーティング)303により3ビームへ分割され、偏光ビームスプリッタ344において反射され、波長板306を経て、コリメータレンズ245により平行光となされる。この第1レーザー光は、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ照射される。
この光ディスク201により反射された第1レーザー光は、対物レンズ203、立ち上げミラー108、コリメータレンズ245及び波長板306を経て、偏光ビームスプリッタ344を透過して、集積デバイス112の受光領域により受光される。
一方、集積デバイス112から出射する第2レーザ光(図18中点線で示す)は、偏光ビームスプリッタ344を透過し、波長板306を経て、コリメータレンズ245により平行光となされる。この第2レーザー光は、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ照射される。
この光ディスク201により反射された第2レーザー光は、対物レンズ203、立ち上げミラー108、コリメータレンズ245及び波長板306を経て、偏光ビームスプリッタ344を透過して、集積デバイス112の受光領域により受光される。
図21A及び図21Bは、この第4実施形態における偏光ビームスプリッタ344内のレーザ光の挙動を示している。
図22は、この第4実施形態における偏光ビームスプリッタ344の特性を示すグラフである。
図23は、この第4実施形態における偏光ビームスプリッタ344の特性の他の例を示すグラフである。
前述のように、第1レーザ光の往路光は、図21Aに示すように、紙面に垂直な偏光、すなわち、偏光ビームスプリッタ344のPBS膜面318に対するS偏光である。ここで、この偏光ビームスプリッタ344は、図22及び図23に示すように、650nm帯(D)では、D1,D2に示すように、偏光ビームスプリッタの特性となされているため、S偏光は略100%反射する。さらに、波長板306は、650nm帯において入射光にλ/4の位相差を与えるようになっており、第1レーザ光を円偏光として出射させる。
この第1レーザ光の光ディスクからの復路光は、波長板306によって直交偏光、すなわち、偏光ビームスプリッタ344のPBS膜面318に対するP偏光となされる。P偏光である第1レーザ光は、図22及び図23に示す特性にしたがって、図21Aに示すように、PBS膜面318を略100%透過する。この第1レーザ光は、コリメータレンズ245が検出レンズとして作用し、集積デバイス112の12個の受光領域により受光され、光電変換されて、信号を得る。
一方、集積デバイス112に組み込まれた第2レーザ光源からの出射光は、図21Bに示すように、偏光ビームスプリッタ344のPBS膜面318に対するP偏光であり、図22及び図23のプリズム特性にしたがい、780nm帯(C)で略100%透過し、さらに、波長板306を透過する。
波長板306は、650nm帯でλ/4の位相差であるが、780nmではこの条件が崩れ、透過した第2レーザ光は楕円偏光となる。したがって、第2レーザ光の往路光は、波長板306を再透過した後も楕円偏光であり、PBS膜面318に対するP偏光及びS偏光の成分が混在している。
しかしながら、図22及び図23に示すように、780nm帯(C)では、PBS膜面318は、P偏光、S偏光を問わず全透過特性を示す。そのため、第2レーザ光は、このPBS膜面318では事実上全く損失なく、復路光も集積デバイス112に戻り、第1レーザ光と同様に光電変換され、信号を得ることができる。
このように、この実施形態の光ピックアップにおいては、650nm帯(DVD系)では、偏光系で記録に好適な往路効率が確保され、780nm帯(CD系)では、非偏光系となっている。
また、第1レーザ光源301は、非集積のCANレーザであり、十分な放熱が可能であり、かつ第2レーザ光の復路と第2レーザ光の往復路の3つの光路に関しては、集積デバイス112に機能が集約されている。
この第4実施形態における光ピックアップは、第2レーザ光源を低出力のものとすれば、例えば民生用DVDレコーダ等のように、第1レーザ光(DVD系)のみについて記録可能とした光ピックアップを安価に構成することができる。この場合には、集積デバイス112内のレーザ素子が高出力でないため、放熱には不利な集積デバイスでも、レーザ素子の劣化等の心配がない。
また、受発光機能を併せ持つ集積デバイスは、CANレーザと比較すると、一般にコスト高であるので、集積デバイス1個、CANレーザ1個を用いた本実施形態の構成は、集積デバイスを2個用いる構成に対して、明かに安価に構成できる。
そして、この光ピックアップでは、2個のレーザチップを近接させて位置させる必要がないため、配置に余裕があり、2波長のレーザ光の光軸を偏光ビームスプリッタ344を介して間隔なく同一上に配置することができる。そのため、集積デバイスにおけるホログラム分割線や対物レンズ瞳に対する各光源の位置オフセットがなく、良好な特性を得ることができる。
なお、集積デバイス112における受光機能は、前述したように、2波長兼用であり、同一のホログラム素子を介して、同一平面上の受光素子で、良好に受光しエラー検出が可能である。このことは、本件出願人が先に出願している特開2001−176119号公報においても記載している。
図24A及び図24Bは、図23に示した特性を有する偏光ビームスプリッタのPBS膜面の構成を示す設計例である。
このPBS膜面は、硝材に挟まれた11層の多層膜構造から構成されている。ここにSF57は、ショット社のガラス材を示し、偏光ビームスプリッタをなす第1、第2プリズムに相当する。TはTiO(酸化チタン)を示し、FはLaF(フッ化ランタン)を示す。屈折率は587.56nmの光(d線)に対する屈折率であり、厚さはnmの単位である。
なお、TiO(酸化チタン)の代替としてTa(五酸化タンタル)を用いることもできる。更に、硝材は、SF57の代替としてPBH53W、PBH55等を用いることもできる。
図25A、図25B及び図25Cは、本願の第4実施形態におけるプリズムの他の設計例及び特性を示す。
この設計例においては、PBS膜面は、硝材に挟まれた9層の多層膜構造から構成されている。ここにSF1は、ショット社のガラス材を示し、偏光ビームスプリッタをなす第1、第2プリズムに相当する。TはTiO(酸化チタン)を示し、SはSiO(酸化シリコン)を示す。屈折率は587.56nmの光(d線)に対する屈折率であり、厚さはnmの単位である。
なお、TiO(酸化チタン)の代替としてTa(五酸化タンタル)を用いることもできる。
この設計例において、PBS膜面は、第1レーザ光源から入射した第1レーザ光が、10%程度透過する特性となっている。このようにしてPBS膜面を透過した第1レーザ光は、図18に示すように、フロントモニタ104によって受光される。
すなわち、記録系に用いる高出力レーザでは、一般に後方モニタが困難なため、前方モニタが必須である。PBS膜面における一定比率の透過光を、フロントモニタ104で受光することにより、APC(光出力制御)を行うことができる。この場合のPBS膜面における第1レーザ光の往路光の透過率は、10%程度が適切であり、放射角や光路長等の種々の条件を加味すると、5%乃至20%程度の範囲が望ましい。
図26は、本発明による光ピックアップの第5実施形態の概略構成を示す。
第1及び第2実施形態と同一構成は同一符合を付しその説明を省略する。
この第5実施形態の光ピックアップ500は、図19に示す波長特性を有するPBS膜面518を使用する点で第3実施形態と類似する。一方、ビーム整形面としての傾斜面517を使用すること及び、2つのコリメータレンズ502,509を使用する点で第1実施形態と類似する。
より詳細には、以下の通りである。
図26に示すように、この光ピックアップ500は、記録可能のパワーを有する第1レーザ光(650nm帯域)を出射する第1レーザ光源501と、PBS膜面518を含む偏光ビームスプリッタ544と、記録可能のパワーを有する第2レーザ光(780nm帯域)を出射する第2レーザ光源及び前記第1,第2レーザ光を受光する受光手段を備える集積デバイス112と、を有する。
ここに、第1レーザ光源501は、第1レーザ光源301等と同様の構成を有する。但し、第1レーザ光源501は、P偏光の向きに第1レーザ光が出射されるように、偏光ビームスプリッタ544に対して位置設定される。
また光ピックアップ500は、第1レーザ光源501と偏光ビームスプリッタ544の間に、3ビーム生成手段503と、第1コリメータレンズ502と、1/2波長板511とを有する。
3ビーム生成手段503は、3ビーム生成手段303と同様の構成を有する。
第1コリメータレンズ502は、コリメータレンズ102,245と同様の構成を有する。
1/2波長板511は、第1レーザ光源501から出射される第1レーザ光がP偏光である場合、その偏光方向を回転させてS偏光とする。
偏光ビームスプリッタ544は、1/2波長板511を介して偏光ビームスプリッタ544へ入射する第1レーザ光のビーム断面形状を整形する傾斜面(ビーム整形面)517を有する。この傾斜面517は、前記第1実施形態の傾斜面117と同様の構成及び機能を有する。
図26に示すように、この光ピックアップ500は又、フロントモニタ104等と同様の構成および機能を有するフロントモニタ504を有する。
また集積デバイス112は、前記第1乃至第3実施形態の集積デバイス112と同様の構成および機能を有する。
図26に示すように、この光ピックアップ500は更に、集積デバイス112と偏光ビームスプリッタ544との間に第2コリメータレンズ509を有する。
このコリメータレンズ509は前記第1実施形態の第2コリメータレンズ109と同様の構成及び機能を有する。
偏光ビームスプリッタ544は、第1プリズム544a及び第2プリズム544bを有すると共に、これらのプリズムの接合面に、図19の波長特性を有するPBS膜面518を有する。
図26に示すように、PBS膜面518は、第1乃至第3実施形態の説明に於けるX軸、Y軸と同様に設定したX軸、Y軸に対してほぼ45°の角度を有する向きに配置される。
また図26に示すように、この光ピックアップ500は、偏光ビームスプリッタ544と光ディスク201との間に、1/4波長板506と、立ち上げミラー108と、対物レンズ203とを有する。
1/4波長板506は、1/4波長板106,306等と同様の構成及び機能を有する。
この光ピックアップ500は、概略、第3実施形態の光ピックアップ300と同様の作用効果を奏する。
この光ピックアップ500において、第3実施形態の光ピックアップの作用効果と異なる点は、この光ピックアップ500においては、第1レーザ光の強度分布の断面形状を(第1実施形態の場合と同様)ビーム整形出来ることである。
より詳細には、以下の通りである。
上記したように第1レーザ光源501は、P偏光の向きに第1レーザ光が出射されるように偏光ビームスプリッタ544に対して位置設定される。このとき、図26に示すように、前記第1レーザ光の出射強度分布522は、一般に、図26に於いて紙面に平行な方向(XY方向)に短径を有し、紙面に直交する方向(Z方向)に長径を有する楕円形状を有する。
前記P偏光を有する第1レーザ光源501から出射された第1レーザ光は、3ビーム生成手段503により3ビームへ分割された後、コリメータレンズ502により平行化され、更に1/2波長板511により、その偏光方向が90°回転されてS偏光とされる。その際、前記第1レーザ光の出射強度分布522は、変更を受けず、前記と同様の楕円形状522を有する。
従って、この第1レーザ光は、前記第1実施形態の場合と同様に、傾斜面517へ入射する際、当該傾斜面517によりビーム整形を受け、断面形状がほぼ円形となる。
なお、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光とも、偏光ビームスプリッタ544入射前にコリメータレンズ502,509を通過し、偏光ビームスプリッタ544への入射時は平行光束となっている。
図27は、本願の第6実施形態(CD系のみ記録を行ういわゆる「コンボドライブ」用)における光ピックアップの光学系を示す。
前述の第2実施形態以降は、第1波長が650nm(DVD用)、第2波長が780nm(CD用)となっている。これは、第1レーザ光源側を記録用の高出力レーザとし、この往路のみが光学系として分離されており、この観点の分類で統一しているからである。
この第6実施形態においては、第1レーザ光源401は、780nm帯高出力レーザ(CD用)であり、放熱を良好とするために集積化せず、CANパッケージの独立部品として配置されている。また、集積デバイス402には、第2波長である650nm(DVD用)の第2レーザ光を発する第2レーザ光源が内蔵されている。
第1レーザ光源401から出射された第1レーザ光(図27中破線で示す)は、3ビーム生成手段(グレーティング)303により3ビームへ分割され、コリメータレンズ245によって平行光となされて、偏光ビームスプリッタ344に入射する。この第1レーザ光は、偏光ビームスプリッタ344において反射され、波長板306を経て、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ照射される。
この光ディスク201により反射された第1レーザー光は、対物レンズ203、立ち上げミラー108及び波長板306を経て、偏光ビームスプリッタ344を透過して、集積デバイス402の受光領域により受光される。
一方、集積デバイス402から出射された第2レーザ光(図27中点線で示す)は、コリメータレンズ403によって平行光となされて、偏光ビームスプリッタ344を透過し、波長板306を経て、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ照射される。
この光ディスク201により反射された第2レーザー光は、対物レンズ203、立ち上げミラー108及び波長板306を経て、偏光ビームスプリッタ344を透過し、コリメータレンズ403を経て、集積デバイス402の受光領域により受光される。
このように、この実施形態における光ピックアップは、光学系配置としては基本的に前述の実施形態と同様であり、記録系の往復光のみを別光路とする。但し、この実施形態では、第1レーザ光の往復光の分離に、偏光を利用しない。
図28A、図28B及び図28Cは、第6実施形態の光ピックアップに適したプリズムの設計例及び特性を示す。
この光ピックアップの偏光ビームスプリッタにおいては、第1波長である780nm(C)では、偏光系を避け、P偏光透過率T、S偏光透過率Tともに、略等しい20%乃至30%程度の透過率となっている。したがって、偏光ビームスプリッタ344における反射光を用いる第1レーザ光の往路では、70%乃至80%の効率が得られ、盤面上の記録パワーが十分に確保可能となっている。
ここで、往路効率のみの観点では、さらに反射率を上げることが望ましいが、一方、再生信号のレベルを支配する往復効率は、反射率が70%では21%、反射率80%では16%、反射率が90%では9%と、反射率を上げることによる劣化が激しい。往復効率としては、10%程度の確保が望ましい。したがって、偏光ビームスプリッタにおける反射率は、70%乃至90%程度、透過率は、10%乃至30%程度が適当である。
なお、第2レーザ光については、P偏光に対してプリズムは100%近い透過率を有する。したがってP偏光により第2レーザ光の往復光はプリズムを透過することができる。S偏光に対しては、30%程度の透過率を有する。
図28A、図28B及び図28Cに示した設計例では、入射角度による特性の変化が大きく、拡散光中への挿入は好ましくない。したがって、この第6実施形態では、図27に示すように、コリメータレンズ245,403を2個用いて、第1レーザ光の往復の光路分離は、平行光束中でのみ行う構成としている。
この第6実施形態における偏光ビームスプリッタのPBS膜面は、硝材に挟まれた21層の多層膜構造から構成されている。図28Bにおいては、PBS膜面をなす各層の厚さを光学規格化膜厚(QWOT=1)で表現している。ここにBK7は、ショット社のガラス材を示し、偏光ビームスプリッタをなす第1、第2プリズムに相当する。HはCeO(酸化セリウム)を示し、MはLaF(フッ化ランタン)を示し、LはLiF(フッ化リチウム)を示している。屈折率は587.56nmの光(d線)に対する屈折率である。これを実(物理)膜厚〔nm〕に換算すると、下記の通りとなる。厚さの単位はnmである。
1層:47.14H〔nm〕
2層:204.22M〔nm〕
3層:236L〔nm〕
4層:159.73M〔nm〕
5層:113.47H〔nm〕
6層:158.87M〔nm〕
7層:217.54L〔nm〕
8層:145.92M〔nm〕
9層:104.55H〔nm〕
10層:181.47M〔nm〕
11層:231.15L〔nm〕
12層:181.47M〔nm〕
13層:104.55H〔nm〕
14層:145.92M〔nm〕
15層:217.54L〔nm〕
16層:158.87M〔nm〕
17層:113.47H〔nm〕
18層:159.73M〔nm〕
19層:236L〔nm〕
20層:204.22M〔nm〕
21層:47.14H〔nm〕
図29は、本願の第7実施形態(CD系のみ記録を行ういわゆる「コンボドライブ」用)における光ピックアップの光学系を示す。
前述の第6実施形態においては、第1レーザ光(CD系の780nm帯)に関しては、極力非偏光光学系としているが、若干の偏光依存を持たせることで、逆に総合特性を向上させることが可能である。
すなわち、前述のように、CD系では、市場に多く出回る複屈折の大きいディスクのプレイアビリティの劣化を嫌って、非偏光光学系を用いることが一般的である。
ここで、直交する2つの偏光成分の感度差が1:1の場合を非偏光系と称し、直交する2つの偏光成分の感度差が1:0の場合を偏光系と称するとすると、これらの感度差が1:0.5程度の場合には、問題となる偏光撹乱によるレベル変動は、両光学系のちょうど中間の程度になることがわかる。
市販されている光ディスクでの最悪例でのシステム側の許容度が限界を僅かに越えた程度であるという経験的事実に基づくと、直交する2つの偏光成分の感度差を1:0.5程度に緩和すれば、光ディスクの最悪例をシステム的許容範囲内に抑えて再生することが可能となる。
この第7実施形態は、このような発見に基づき、往路と復路でのプリズムの効率(透過率または反射率)の差を2倍程度に抑える設計としたものである。
この第7実施形態の光ピックアップにおいては、第1レーザ光源401から出射された第1波長(780nm領域)の第1レーザ光(図29中破線で示す)は、3ビーム生成手段(グレーティング)303により3ビームへ分割され、偏光ビームスプリッタ404に入射する。
この偏光ビームスプリッタ404は、第6実施形態までの偏光ビームスプリッタと異なり、第1レーザ光が入射される面とこの第1レーザ光を光ディスク側に出射させるとともにこの光ディスクからの第1レーザ光の復路光を入射させる面とが全て同一面となされた平板状部材からなっている。すなわち、この偏光ビームスプリッタ404に入射した第1レーザ光は、この偏光ビームスプリッタ404の表面に形成されたPBS膜面によって反射される。
偏光ビームスプリッタ404において反射された第1レーザ光は、コリメータレンズ245によって平行光となされて、波長板306を経て、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ照射される。
この光ディスク201により反射された第1レーザー光は、対物レンズ203、立ち上げミラー108、波長板306及びコリメータレンズ245を経て、偏光ビームスプリッタ404を透過して、集積デバイス402の受光領域により受光される。
一方、集積デバイス402から発せられる第2波長(650nm領域)の第2レーザ光(図29中点線で示す)は、偏光ビームスプリッタ404を透過し、コリメータレンズ245によって平行光となされて、波長板306を経て、立ち上げミラー108及び対物レンズ203を介して光ディスク201上のトラック201aへ照射される。
この光ディスク201により反射された第2レーザー光は、対物レンズ203、立ち上げミラー108、波長板306及びコリメータレンズ245を経て、偏光ビームスプリッタ404を透過して、集積デバイス402の受光領域により受光される。
図30A、図30B及び図30Cは、第7実施形態の光ピックアップに適したプリズムの設計例及び特性を示す。
この設計例は、第1レーザ光(C)について、例えばS偏光の往路光を反射させるとき70%強の効率を得ることができ、一方、P偏光となった復路光を透過させるとき40%程度の効率を得ることができる。なお、図30Aは、偏光ビームスプリッタの表面への入射角が25°、30°、35°の場合のP偏光の反射率T及びS偏光の反射率Tを示している。
また、この光ピックアップによると、複屈折の大きいディスクを再生したことにより復路光にS偏光成分が混入しても、30%弱の透過率が確保される。したがって、非偏光系の光学系におけると同様の低い信号レベル変動を得ることができる。
このように、この実施形態においては、往路の記録用レーザ光の効率と、複屈折の大きいディスクのプレイアビリティとを、良好に両立することができる。
また、この第7実施形態では、偏光ビームスプリッタが、三角柱部材を貼り合わせたものではなく、平板状部材となっているため、材料費や組立工数が省け、安価である。さらに、このような平板状の偏光ビームスプリッタは、両面の面精度が得やすいという利点もある。
さらに、図30Aに示すように、この偏光ビームスプリッタは、入射角を中心として±5°以上の角度域に亘って十分な特性が得られる。したがって、拡散光中への挿入が可能であり、図29に示すように、コリメータレンズを1個にした構成を採ることができる。
なお、図29に示すように、この光ピックアップにおいては、第2レーザ光源(650nm)の往路に斜めの平行平板が入るため、若干の非点収差の発生が懸念される。そこで、レーザ素子の持つ固有の非点収差を、この偏光ビームスプリッタによって発生する非点収差をキャンセルする量及び方向にするとよい。コマ収差に関しては、他の光学部品に故意にチルトを発生させることによって補正することができる。また、このコマ収差は、この偏光ビームスプリッタを平行平板状ではなく、楔状(ウェッジ状)の非平行板とすることによっても補正することができる。
また、このような収差の発生量を小さくする観点からは、偏光ビームスプリッタに対する第2レーザ光の入射角を小さくするとともに、板厚を薄くすることが望ましい。図30B示す設計例では、第2レーザ光の入射角を30°として良好な解を得ている。この他にも、入射角40°未満の範囲で複数の解を求めることが可能であり、発生収差量との兼合いで、適宜設定可能である。
図30Bにおいては、PBS膜面をなす各層の厚さを光学規格化膜厚(QWOT=1)で表現した設計例を示す。ガラス材としては白板ガラスを用いている。HはTiO(酸化チタン)を示し、LはMgF(フッ化マグネシウム)を示している。屈折率は587.56nmの光(d線)に対する屈折率である。これを実(物理)膜厚〔nm〕に換算すると、下記の通りとなる。厚さの単位はnmである。
1層:256.01H
2層:463.92L
3層:248.91H
4層:335.28L
図31は、この発明の第8実施形態を示す概略図である。
第1及び第2実施形態と同一構成は同一符合を付しその説明を省略する。
同図に示すようにこの第8実施形態は、前記第1乃至第5実施形態における光ピックアップ100、240、300,500を含む2波長再生記録光学システムと、例えば400nm帯域のレーザ光を出射するレーザ光源を有する高密度ディスクシステム用PU光学系148と、を有する。図31においては、前記2波長再生記録光学システムとして第2実施形態の光ピックアップ240が描かれているが、この光ピックアップ240は第1、第3,第5実施形態の光ピックアップ100、300,500であってもよい。
この第8実施形態は、前記第1乃至第5実施形態における立ち上げミラー108の代わりに、光ピックアップ100、240、300,500の前記第1,第2レーザ光を立ち上げる為の立ち上げ面と、400nm帯域のレーザビームを紙面に垂直な方向へ立ち上げるための立ち上げ面とを有する山型プリズム150を有する。
またこの第8実施形態は、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光のための対物レンズ203及び、前記400nm帯域におけるレーザ光のための対物レンズ149を一体的に駆動する2レンズアクチュエータ151を有する。
上記構成によりこの第8実施形態によれば、3つの波長のレーザビームによる記録再生光学システムを容易に小型化することができる。
図32は、前記各実施形態の光ピックアップに関連する第1参考例を示す。
前記各実施形態と同一又は類似の構成には同一又は類似の参照番号を付しその説明を省略する。
同図に示すように、この第1参考例の光ピックアップは、例えば650nmのレーザ光を受発光するための受発光素子402と、前記650nmのレーザ光に対する第1コリメータレンズ102と、ダイクロイックミラー418と、フロントモニタ104と、780nmレーザ光を受発光するための第2受発光素子112と、第2コリメータレンズ109と、波長板106と立ち上げミラー108と、偏光ホログラム440とを有する。
前記において偏光ホログラム440は、図示しない光ディスクに対する入射光と、前記図示しない光ディスクからの反射光とを分離又は識別する。
この光ピックアップにおいては、第1集積デバイス402からの第1レーザ光は前記図示しない光ディスクで反射されたあと当該集積デバイス402へ戻り当該デバイス中の受光素子により受光される。また第2集積デバイス112から出射された第2レーザ光は、前記図示しない光ディスクで反射されたあとダイクロイックミラー418により反射され当該デバイス112中に設けた受光素子により受光される。
この光ピックアップでは、4つの受発光機能が2つの素子に集約される。
しかし集積デバイス402,112のそれぞれは集積構造を有する。従って各デバイスは上記実施形態と比較して複雑な構造を有する。また偏光ホログラム440が必要となり部品点数が増加する。
図33は前記実施形態に対する第2参考例を示す。
前記各実施形態と同一又は類似の構成には同一又は類似の参照番号を付しその説明を省略する。
同図に示すように、この第2参考例の光ピックアップは、第1レーザ光(例えば650nmの波長を有する)及び第2レーザ光(例えば780nmの波長を有する)を出力する各レーザ光源を備えた第1集積デバイス405と、第1コリメータレンズ102と、第1グレーティング103と、モニタ104と、PBS(偏光ビームスプリッタ)118と、波長板106と、立ち上げミラー108と、第2コリメータレンズ109と、複屈折プリズム406と、前記第1レーザ光及び第2レーザ光を受光するための受光素子を備えた第2集積デバイス407とを有する。
この光ピックアップにおいては、集積デバイス405から前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光が出射される。これらのレーザ光は、光ディスクにより反射されたあとPBS118により反射され、コリメータレンズ109及び複屈折プリズム406を介して受光素子407へ集光される。
同図に示すように、この参考例においては、2波長のビーム整形を同一のプリズムで行うことになる。通常、単一の傾斜面でのビーム整形は、色収差が大きく、2波長での両立は困難である。従って、この構成で光学性能を満足するためには、複数の屈折率の硝材と複数の屈折界面を用いた所謂「色消し」が必要となり、複雑化やコスト上昇が避けられない。
また、前記第1レーザ及び前記第2レーザの発光点が、進行方向に向かって横方向へ相互にずれている。従って、複屈折率プリズム406により、前記第1,第2レーザ光の光路を受光素子407上において一致せしめる。従って、部品点数が増大する。
以上説明したように、前記第1乃至第8実施形態によれば、2波長記録ピックアップの構造を簡略化しかつ小型化することができる。
換言すれば、上記第1乃至第8実施形態によれば、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW等の650nm帯域のレーザ光を用いる記録型光ディスク規格と、CD−R、CD−RW等の780nm帯域のレーザ光を用いる記録型光ディスク規格とに対応することが出来る簡易な光ピックアップを提供することができる。
また、前記実施形態によれば、例えば650nm帯域での高出力レーザ光源を容易に放熱することができる。
又、上記第3実施形態によれば、いわゆるBlu−Ray Disc(ブルーレイディスク)等の400nm帯域のレーザ光を用いる記録型光ディスクとの互換記録再生システムに好適な光ピックアップを提供することができる。
なお、この発明の実施形態は、上記したものに限定されない。
例えば、第1レーザ光は約400nm帯又は約650nm帯又は780nm帯の何れかの波長帯の波長を有し、第2レーザ光は、前記第1レーザ光の波長の波長帯と異なる波長帯であって、約400nm帯又は約650nm帯又は780nm帯の何れかの波長帯の波長を有することが出来る。
以上説明したように、この発明によれば、DVD−RAM、−R、−RW、+R、+RW等、すなわち、650nm帯のレーザ光を用いる記録型光ディスク規格と、CD−R、RW等、780nm帯のレーザ光を用いる記録型光ディスク規格の互換記録、再生が行え、また、いずれか一方でのみの記録を目的としたシステムに対しても、好適な光ピックアップを提供することができる。
具体的には、集積デバイス1個、CANレーザ1個という簡易なデバイス構成により、各システム固有の条件である、偏光系、非偏光系、レーザの放熱等の全ての要求を満足することが可能となる。
また、コリメータレンズの数や光路分岐角や、キューブ状プリズムである偏光ビームスプリッタと板状部材からなる偏光ビームスプリッタとの選択など、複数の組合わせにより、目的に応じた最適な設計を得ることができ、コストダウンや装置の小型化、高性能化の要求に応じて、柔軟かつ自在な設計が可能になる。
すなわち、本発明は、複数波長について再生可能であって、少なくともいずれかの波長については記録可能でありながら、構造が簡略化、小型化され、また、記録を行う波長の光源からの放熱を良好とすることができる光ピックアップを提供することができる。

Claims (31)

  1. 情報記録媒体に異なる第1及び第2波長を有する第1及び第2レーザ光を照射する光ピックアップにおいて、
    前記第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、
    前記第2レーザ光を出射する第2レーザ光源及び受光手段を集積素子として基板の主面上に一体的に備えた集積デバイスと、
    レーザ光光路分岐素子と、
    を備え、
    前記情報記録媒体に向かう前記第1レーザ光の往路光は、前記第1レーザ光が前記第1レーザ光源と前記レーザ光光路分岐素子を結ぶ第1光路に沿って前記レーザ光光路分岐素子に入射された後、出射され、更に前記レーザ光光路分岐素子と情報記録媒体を結ぶ第2光路に沿って前記情報記録媒体に出射され、
    前記情報記録媒体に向かう前記第2レーザ光の往路光は、前記第2レーザ光源が前記集積デバイスと前記レーザ光光路分岐素子を結ぶ第3光路に沿って前記レーザ光光路分岐素子に入射された後、出射され、更に前記第2光路に沿って前記情報記録媒体に出射され、
    前記情報記録媒体から戻る前記第1及び第2レーザ光の復路光は、ともに、前記第2光路に沿って前記レーザ光光路分岐素子に入射された後、出射され、更に前記第3光路に沿って前記集積デバイスの受光手段に入射される
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 請求の範囲第1項に記載された光ピックアップであって、
    前記第1及び第2レーザ光の少なくともいずれか一方は、記録可能なパワーを有する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  3. 請求の範囲第1項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光に対して一部を透過させ一部を反射する半透過性を有し、前記第2レーザ光に対して略全透過性、または、略全反射性を有し、前記第1及び第2レーザ光を前記第2光路に沿って情報記録媒体側へ出射すると共に、前記情報記録媒体側からの前記第1及び第2レーザ光の復路光を前記第3光路に沿って前記集積デバイス側に出射する
    ことを有することを特徴とする光ピックアップ。
  4. 請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光源より出射した往路光を反射すると共に、前記第2レーザ光源より出射した往路光を透過させ、さらに、前記第1レーザ光源より出射し情報記録媒体から反射された復路光及び前記第2レーザ光源より出射し情報記録媒体から反射された復路光を共に透過させる
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  5. 請求の範囲第4項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光に対して70%乃至90%を反射させ、残る成分を透過する分岐比を有することを特徴とする光ピックアップ。
  6. 請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光が入射される面と、前記第1レーザ光を前記情報記録媒体に出射させると共に、前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光の復路光を入射させる面とが同一面となされた平板状部材からなることを特徴とする光ピックアップ。
  7. 請求の範囲第6項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子において、前記第2レーザ光源から出射された第2レーザ光の入射角が40°未満とされると共に、平板状部材の厚さが略1mm未満となされていることを特徴とする光ピックアップ。
  8. 請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光を入射させる第1面と、前記第1レーザ光を情報記録媒体側へ出射させると共に、前記情報記録媒体側からの前記第1レーザ光の復路光を入射させる第2面と、前記復路光を前記集積デバイス側に出射させる第3面とを備えた偏光ビームスプリッタである
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  9. 請求の範囲第1項乃至第8項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光を、偏光状態に依存して分岐させる
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  10. 請求の範囲第9項に記載された光ピックアップであって、
    前記偏光ビームスプリッタは、前記第1の波長に対してのみ、透過率について偏光依存性を有し、前記第1レーザ光源からの入射偏光に対して10%乃至30%の透過率を有すると共に、これに直交する偏光に対して20%乃至60%の透過率を有することを特徴とする光ピックアップ。
  11. 請求の範囲第9項に記載された光ピックアップであって、
    前記偏光ビームスプリッタは、前記第1の波長に対してのみ、透過率について偏光依存性を有し、前記第1レーザ光源からの入射偏光に対して10%乃至30%の透過率を有すると共に、これに直交する偏光に対して20%乃至40%の透過率を有することを特徴とする光ピックアップ。
  12. 請求の範囲第9項に記載された光ピックアップであって、
    前記偏光ビームスプリッタは、前記第1の波長に対してのみ、透過率について偏光依存性を有し、前記第1レーザ光源からの入射偏光に対する透過率をT、これに直交する偏光に対する透過率をTとするとき、各透過率T、Tについて、
    10%≦T≦30%
    及び
    ≦2T
    が満たされることを特徴とする光ピックアップ。
  13. 請求の範囲第1項乃至第12項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記第1レーザ光は、前記第2レーザ光よりも波長が長く、且つ、記録可能なパワーを有しており、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光を、偏光状態に依存せずに分岐させる
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  14. 請求の範囲第1項乃至第13項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記第1レーザ光は780nm帯の波長を有し、前記第2レーザ光は650nm帯の波長を有することを特徴とする光ピックアップ。
  15. 第1波長を有し、且つ、記録可能なパワーを有する第1レーザ光を出射する第1レーザ光源と、
    前記第1波長よりも長い第2波長を有し、且つ、記録可能なパワーを有する第2レーザ光を出射する第2レーザ光源及び前記第1,第2レーザ光を受光する受光手段をそれぞれ集積素子として基板の主面上に一体的に備えた集積デバイスと、
    前記第1波長を有する前記第1レーザ光に対して偏光選択性を有し、前記第2波長を有する前記第2レーザ光に対して偏光非選択性を有し、且つ、前記第1レーザ光源から出射された前記第1レーザ光を入射させる第1面と、前記第1レーザ光を情報記録媒体側へ出射させると共に、前記情報記録媒体側からの前記第1レーザ光の復路光を入射させる第2面と、前記復路光を前記集積デバイス側に出射させる第3面とを備えた偏光ビームスプリッタであるレーザ光光路分岐素子とを有する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  16. 請求の範囲第15項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記レーザ光光路分岐素子に対してP偏光を有する前記第1レーザ光を全透過し、且つ、S偏光を有する前記第1レーザ光を全反射すると共に、偏光状態に依らず前記第2レーザ光を全反射する特性を有する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  17. 請求の範囲第15項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記レーザ光光路分岐素子に対してP偏光を有する前記第1レーザ光を全透過し、且つ、S偏光を有する前記第1レーザ光を全反射すると共に、偏光状態に依らず前記第2レーザ光を全透過する特性を有する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  18. 請求の範囲第15項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光のうちのこの偏光ビームスプリッタに対するP偏光成分を透過させ、且つ、S偏光成分の5%乃至20%を透過させて残りを反射すると共に、前記第2レーザ光を偏光方向に依らずに全反射すると共に、前記第1レーザ光の5%乃至20%を前方光量検出素子に出射させる第4面を備えていることを特徴とする光ピツクアップ。
  19. 請求の範囲第15項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光源から出射される前記第1レーザ光を前記情報記録媒体側へ透過すると共に前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ反射し、且つ、前記第2レーザ光源からの前記第2レーザ光を前記情報記録媒体側へ反射すると共に前記情報記録媒体からの前記第2レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ反射し、
    前記受光手段は、前記レーザ光光路分岐素子から出射された、前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の復路光を受光する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  20. 請求の範囲第19項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光の波長に対して、P偏光を透過し、且つ、S偏光を反射する機能を有し、前記第2レーザ光の波長に対して、P偏光及びS偏光のいずれも反射する全反射プリズムとして機能することを特徴とする光ピックアップ。
  21. 請求の範囲第19項に記載された光ピックアップであって、
    前記第1レーザ光源と、前記集積デバイスと、前記レーザ光光路分岐素子は、それらを結ぶ光軸が同一平面に位置するように配置され、
    前記第1レーザ光源は、前記第1レーザ光の偏光方向が前記平面に平行になるように配置されたことを特徴とする光ピックアップ。
  22. 請求の範囲第18項、または、第19項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子と対物レンズの間に、当該レーザ光光路分岐素子から対物レンズへ向かう前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を平行化するコリメータレンズを有することを特徴とする光ピックアップ。
  23. 請求の範囲第15項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光源から出射される前記第1レーザ光を前記情報記録媒体側へ反射すると共に前記情報記録媒体からの第1レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ透過し、且つ、前記第2レーザ光源からの前記第2レーザ光を前記情報記録媒体側へ透過すると共に前記情報記録媒体からの前記第2レーザ光の復路光を前記集積デバイス側へ透過し、
    前記受光手段は、前記レーザ光光路分岐素子から出射された、前記情報記録媒体からの前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の復路光を受光する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  24. 請求の範囲第23項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1レーザ光の波長に対して、S偏光を反射し、且つ、P偏光を透過する機能を有し、前記第2レーザ光の波長に対して、P偏光及びS偏光のいずれも透過する透明部材として機能することを特徴とする光ピックアップ。
  25. 請求の範囲第1項乃至第24項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記第1レーザ光源と前記レーザ光光路分岐素子の間に、当該第1レーザ光源からの第1レーザ光を平行化する第1コリメータレンズを有し、前記集積デバイスと前記レーザ光光路分岐素子の間に、当該第2レーザ光源からの第2レーザ光を平行化する第2コリメータレンズを有することを特徴とする光ピックアップ。
  26. 請求の範囲第25項に記載された光ピックアップであって、
    前記レーザ光光路分岐素子は、前記第1コリメータレンズによって平行化された第1レーザ光の平行光束の入射平面を円形に整形するために、前記平行光束の光軸に対して傾斜した傾斜面を有することを特徴とする光ピックアップ。
  27. 請求の範囲第15項乃至第26項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記第1レーザ光は650nm帯の波長を有し、前記第2レーザ光は780nm帯の波長を有することを特徴とする光ピックアップ。
  28. 請求の範囲第1項乃至第27項のいずれか一に記載された光ピックアップであって、
    前記第1レーザ光源と、前記集積デバイスとは、相互に物理的に離間して配置されている
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  29. 請求の範囲第1項乃至第28項に記載の光ピックアップであって、前記第1レーザ光源から出射された第1レーザ光の強度分布の長軸方向が、前記第1乃至第3光路を含む面内にあることを特徴とする光ピックアップ。
  30. 請求の範囲第1項乃至第29項に記載の光ピックアップであって、前記レーザ光光路分岐素子の光分岐面は、前記第1レーザ光源又は前記第2レーザ光源から入射する第1レーザ光又は第2レーザ光に対して略45度の傾斜していることを特徴とする光ピックアップ。
  31. 請求の範囲第1項乃至第30項に記載の光ピックアップであって、前記レーザ光光路分岐素子は、前記第2レーザ光についてP偏光の透過率がS偏光の透過率より大きいことを特徴とする光ピックアップ。
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