JPWO2003055858A1 - 1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法 - Google Patents

1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法 Download PDF

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孝衛 大野
佐藤 治代
治代 佐藤
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Abstract

3−アミノピロリジンなどの2種の窒素原子を有する含窒素飽和複素環化合物の複素環を構成する窒素原子に位置選択的に反応させて1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジンなどのN−保護複素環化合物を製造する方法であって、2種の窒素原子を有する含窒素飽和複素環化合物にジアルキルジカーボネート(ROCO−O−COOR)をpH9〜14で反応させることにより、高純度の1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環化合物を製造する。

Description

技術分野
本発明は医薬や農薬の中間体として有用な1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体を製造する方法であり、具体的には2種のアミノ基を有する3−アミノピロリジン誘導体の、ピロリジン環の2級アミノ基のみを位置選択的に反応させて、1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体を製造する方法、または2種のアミノ基を有する4−アミノピペリジン誘導体の、ピペリジン環の2級アミノ基のみを位置選択的に反応させて、1−アルコキシカルボニルアミノピペリジン誘導体を製造する方法である。
背景技術
3−アミノピロリジン誘導体には2種のアミノ基があり、高い収率で位置選択的に1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体を製造する方法として、3位のアミノ基をベンズアルデヒドと反応させて保護した後、1位のアミノ基をジターシャリーブチルジカーボネートと反応させてから、保護基を取り除いて製造する方法が知られていた。(特開2000−53681号公報)
Figure 2003055858
本製造法は高純度の1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジンを製造するには優れた方法であるが、反応工程が長いこと、シッフ塩基を加水分解する際にターシャリーブトキシカルボニル基の加水分解も併発するために収率が低いという欠点がある。また、3−アミノピロリジンとジターシャリーブチルジカーボネートを直接反応させると、3位のアミノ基もターシャリーブトキシカルボニル化された異性体が副生するために分離操作が煩雑で、高純度の1−ターシャリーブトキシカルボニル−3−アミノピロリジンを高収率で製造することはできなかった。また、同様に4−アミノピペリジンとジターシャリーブチルジカーボネートを直接反応させると、アミノ基もターシャリーブトキシカルボニル化された異性体が副生するために、高純度の1−ターシャリーブトキシカルボニル−4−アミノピペリジンを高収率で製造することはできなかった。
従って、高純度の1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体や高純度の1−アルコキシカルボニル−4−アミノピペリジン誘導体を簡便な製造法、かつ高収率で製造する方法が望まれていた。
本発明者らは、簡便な製造法、かつ高収率で1−アルコキシカルボニル含窒素複素環誘導体を工業的に製造する方法を鋭意検討した結果、具体的には3−アミノピロリジン誘導体とジアルキルジカーボネートをpH9〜14で反応させることで選択性良く目的物である1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体が製造できることを見出し、本発明を完成した。
発明の開示
本発明は一般式(1)
Figure 2003055858
(ここで、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖または分岐状アルキル基を意味する。nは4〜7の整数)で表される含窒素飽和複素環化合物と、一般式(2)
Figure 2003055858
(ここで、Rは炭素数1〜5の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボネートを、pHを9〜14で反応させることを特徴とする一般式(3)
Figure 2003055858
(ここで、R、Rは前記と同様)で表される1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法である。
本発明は、化合物をより特定するならば、一般式(4)
Figure 2003055858
(ここで、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表される3−アミノピロリジン誘導体と、一般式(2)
Figure 2003055858
(ここで、Rは炭素数1〜5の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボネートを、pHを9〜14で反応させることを特徴とする一般式(5)
Figure 2003055858
(ここで、R、Rは前記と同様)で表される1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体の製造法である。
また、本発明の別の態様は、一般式(6)
Figure 2003055858
(ここで、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるアミノフェニルピペリジン誘導体と、一般式(2)
Figure 2003055858
(ここで、Rは炭素数1〜5の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボネートを、pHを9〜14で反応させることを特徴とする一般式(7)
Figure 2003055858
(ここで、R、Rは前記と同様)で表される1−アルコキシカルボニルアミノフェニルピペリジン誘導体の製造法。
発明を実施するための最良の形態
ここで、本発明において出発物質として用いられる前記一般式(1)で表される含窒素飽和複素環化合物としては、前記一般式(4)で表される3−アミノピロリジン誘導体を代表的なものとして挙げることができるが、それ以外に、3−アミノピペリジン、3−メチルアミノピペリジン、3−エチルアミノピペリジン、3−プロピルアミノピペリジン、3−ブチルアミノピペリジン、4−アミノピペリジン、アミノペルヒドロアゼピン、メチルアミノペルヒドロアゼピン、アミノペルヒドロアゾシン、メチルアミノペルヒドロアゾシン等を挙げることができる。前記一般式(4)で表される3−アミノピロリジン誘導体としては、3−アミノピロリジン、3−メチルアミノピロリジン、3−エチルアミノピロリジン、3−プロピルアミノピロリジン、3−ブチルアミノピロリジン等を挙げることができる。また、前記一般式(1)で表される含窒素飽和複素環化合物は、飽和複素環を構成する炭素原子に結合する水素原子がフェニル基で置換されていてもよい。そのようなフェニル基が結合した含窒素飽和複素環化合物の具体例としては、3−アミノ−2−フェニルピペリジンを挙げることができる。また、これらはS配座、またはR配座の光学活性体でも、あるいはラセミ体の何れも使用することができる。
もう一方の出発原料である前記一般式(2)で表されるジアルキルジカーボネートとしては、ジエチルジカーボネート、ジターシャリーブチルジカーボネートが好ましく使用でき、更に好ましくはジターシャリーブチルジカーボネートである。ジアルキルジカーボネートの使用量は含窒素飽和複素環化合物に対して0.6〜1.05倍モルが好ましく、さらに好ましくは0.7〜1.02倍モルである。この範囲であれば副生物も少なく、反応収率が高く生産効率が高い。
反応溶媒は反応を阻害しない物ならば何れでも良いが、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム等のクロル化物、アセトニトリル等が好ましく使用できる。特に好ましくは、メタノール、エタノールであり、水との混合溶媒も使用することができる。溶媒使用量は好ましくは含窒素飽和複素環化合物に対して3〜15重量倍であり、さらに好ましくは4〜10重量倍である。この範囲であれば反応は順調に進行し、生産効率も高い。
反応方法は、溶媒に含窒素飽和複素環化合物を溶解させ、所定の温度で攪拌しながらpHを9〜14、好ましくは11〜14に調整しながらジアルキルジカーボネートを滴下する。ここで、反応液のpHを調整するには、アルカリ金属水酸化物や、アルカリ土類金属水酸化物が好ましく使用でき、さらに好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。これらを固体状で、あるいは水溶液やアルコール溶液として反応溶液に供給すれば良いが、さらに好ましくはアルコール溶液として供給する。
反応温度は−20〜40℃が好ましく、さらに好ましくは10〜20℃である。この範囲であれば目的物の位置選択性は高い。反応時間は反応条件によって異なるが、通常はジアルキルジカーボネートを滴下してから、1〜5時間反応させる。かくして得られた1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体は定法によって単離できる。例えば、反応終了後、溶媒を濃縮してから1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体を溶解し、且つ無機物を溶かさない溶媒、例えばトルエン溶媒を加えた後、無機物を濾過してから濾液を濃縮・減圧蒸留すれば良い。かくして得られた1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体には、3−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体(位置異性体)の混入量は1%以下である。
また、本製造法において光学活性3−アミノ飽和複素環化合物を使用した場合には、生成物である1−アルコキシカルボニル−3−アミノ飽和複素環誘導体の光学純度は殆ど低下しない。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定するものではない。
なお、実施例において、反応液の組成分析や蒸留品の純度分析は、GCの面積%で算出した。また、光学純度分析法は対象物によって異なるが、例えば、3−アミノピロリジンを下記の反応式により光学活性酒石酸誘導体無水物(東レ(株)製)と反応させて光学活性酒石酸誘導体に誘導してから、ODSカラムを装着したHPLCで測定した。
Figure 2003055858
光学純度計算法 ((R)>(S)の場合)
Figure 2003055858
実施例1
攪拌機、pHセンサー、2個の均圧側管つき滴下ロートを装着した200mlの4口フラスコに、メタノール60g、(S)−3−アミノピロリジン(化学純度99.8%、光学純度99.5%ee。以下、S−APと称す)8.6g(0.1モル)を仕込み、15〜20℃で攪拌した。一方の滴下ロートにはジターシャリーブチルジカーボネート(東京化成(株)製)21.8g(0.1モル)を仕込み、他方の滴下ロートには25%水酸化カリウムメタノール溶液25g(0.11モル)を仕込んだ。15〜20℃で攪拌しながら、ジターシャリーブチルジカーボネートを約1時間で滴下した。その間、反応液のpHが11.8〜12.2を保つように25%水酸化カリウムメタノール溶液を滴下した。反応液組成を分析した結果、原料の3−アミノピロリジンは4%であり、目的物の3−アミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピロリジン(以下、1−BocAPと称す)86.7%、1−ターシャリーブトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルアミノピロリジン(以下、DiBocAPと称す)が8.4%であった。反応終了後、内容液が32gになるまで減圧濃縮した。濃縮液にトルエン100gを加え、攪拌して無機塩を析出させた。析出結晶を濾過し、濾液を減圧蒸留し、120〜125℃/0.7kPaの留分として(S)−3−アミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピロリジン15.2gを得た。収率は81.7%であった。(化学純度99.1%、光学純度99.5%ee)尚、位置異性体である3−ターシャリーブトキシカルボニルアミノピロリジンは0.4%であった。
実施例2
実施例1において、ジターシャリーブチルジカーボネート使用量を15.3g(0.07モル)に、メタノール使用量を80gに変更した以外は同様にして反応させた。反応終了後の組成は、原料の3−アミノピロリジンは11.8%であり、目的物の3−アミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピロリジン85.4%、1−ターシャリーブトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルアミノピロリジンが2.0%であった。
実施例1と同様にして減圧蒸留し、70〜80℃/2.6kPaの留分として原料の3−アミノピロリジンを主成分とする前留物1.2gを得た。回収率は13.9%であった。また、120〜125℃/0.7kPaの留分として(S)3−アミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピロリジン14.9gを得た。収率は80.7%であった(化学純度99.5%、光学純度99.5%ee)。前留物は少量の(S)−3−アミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピロリジンを含む(S)−3−アミノピロリジンであるので、回収して再度反応原料として使用することができる。
実施例3〜6、比較例1
実施例1において、反応液のpHを変更して実施した。
また、比較例1として、pHを全く調整せずに実施した。
【表1】
Figure 2003055858
実施例7
実施例1において、反応温度を30〜35℃に変更した以外は同様にして反応させた。反応終了後の組成は、AP 4.1%、1−BocAP 88.3%、DiBocAP 7.0%であった。
実施例8
攪拌機、pHセンサー、2個の均圧側管つき滴下ロートを装着した200mlの4口フラスコに、エタノール90g、3−メチルアミノピロリジン10.0g(0.1モル)を仕込み、10〜15℃で攪拌した。一方の滴下ロートにはジターシャリーブチルジカーボネート21.8g(0.1モル)を仕込み、他方の滴下ロートには25%水酸化ナトリウム水溶液17.6g(0.11モル)を仕込んだ。10〜15℃で攪拌しながら、ジターシャリーブチルジカーボネートを約1時間で滴下した。その間、反応液のpHが11.8〜12.2を保つように25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下した。反応液組成を分析した結果、原料の3−メチルアミノピロリジンは4%であり、目的物の3−メチルアミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピロリジン93.2%、1−ターシャリーブトキシカルボニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルメチルアミノピロリジンが0.5%であった。
実施例9
攪拌機、pHセンサー、2個の均圧側管つき滴下ロートを装着した200mlの4口フラスコに、エタノール90g、3−アミノピペリジン10.0g(0.1モル)を仕込み、10〜15℃で攪拌した。一方の滴下ロートにはジターシャリーブチルジカーボネート21.8g(0.1モル)を仕込み、他方の滴下ロートには25%水酸化ナトリウム水溶液17.6g(0.11モル)を仕込んだ。10〜15℃で攪拌しながら、ジターシャリーブチルジカーボネートを約1時間で滴下した。その間、反応液のpHが11.8〜12.2を保つように25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下した。反応液組成を分析した結果、原料の3−アミノピペリジンは6%であり、目的物の3−アミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピペリジン91.5%、3−ターシャリーブトキシカルボニルアミノピペリジンが1.1%であった。
比較例2
pH調整をしないで実施例9と同様にして反応させた反応液組成を分析した結果、原料の3−アミノピペリジンは25%であり、目的物の3−アミノ−1−ターシャリーブトキシカルボニルピペリジン69.2%、3−ターシャリーブトキシカルボニルアミノピペリジンが4.1%であり、反応速度も遅く、選択率も低かった。
実施例10
攪拌機、pHセンサー、2個の均圧側管つき滴下ロートを装着した200mlの4口フラスコに、エタノール120g、3−アミノ−2−フェニルピペリジン17.6g(0.1モル)を仕込み、10〜15℃で攪拌した。一方の滴下ロートにはジターシャリーブチルジカーボネート21.8g(0.1モル)を仕込み、他方の滴下ロートには25%水酸化ナトリウム水溶液17.6g(0.11モル)を仕込んだ。10〜15℃で攪拌しながら、ジターシャリーブチルジカーボネートを約2時間で滴下した。その間、反応液のpHが11.8〜12.2を保つように25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、更に1時間反応させた。反応液組成を分析した結果、原料の3−アミノ−2−フェニルピペリジンは31%であり、目的物の3−アミノ−2−フェニル−1−ターシャリーブトキシカルボニルピペリジンは62.8%、2−フェニル−3−ターシャリーブトキシカルボニルアミノピペリジンが0.52%であった。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、含窒素飽和複素環化合物から1工程で高純度1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体を製造できる。

Claims (12)

  1. 一般式(1)
    Figure 2003055858
    (ここで、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖または分岐状アルキル基を意味する。nは4〜7の整数)で表される含窒素飽和複素環化合物と、一般式(2)
    Figure 2003055858
    (ここで、Rは炭素数1〜5の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボネートを、pHを9〜14で反応させることを特徴とする一般式(3)
    Figure 2003055858
    (ここで、R、Rは前記と同様)で表される1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法。
  2. 反応溶媒がアルコールであることを特徴とする請求項1記載の1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法。
  3. 一般式(2)で表される化合物がジブチルジカーボネートであることを特徴とする請求項1または2記載の1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法。
  4. 一般式(1)で表される化合物が3−アミノピペリジンであることを特徴とする請求項1または2記載の1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法。
  5. 一般式(1)で表される化合物が光学活性3−アミノピペリジンであり、一般式(2)で表される化合物がジターシャリーブチルジカーボネートであり、一般式(3)で表される化合物が1−ターシャリーブトキシカルボニル−3−アミノピペリジンであることを特徴とする請求項1または2記載の1−アルコキシカルボニル含窒素飽和複素環誘導体の製造法。
  6. 一般式(4)
    Figure 2003055858
    (ここで、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表される3−アミノピロリジン誘導体と、一般式(2)
    Figure 2003055858
    (ここで、Rは炭素数1〜5の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボネートを、pHを9〜14で反応させることを特徴とする一般式(5)
    Figure 2003055858
    (ここで、R、Rは前記と同様)で表される1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体の製造法。
  7. 反応溶媒がアルコールであることを特徴とする請求項6記載の1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体の製造法。
  8. 一般式(2)で表される化合物がジブチルジカーボネートであることを特徴とする請求項6または7記載の1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体の製造法。
  9. 一般式(4)で表される化合物が3−アミノピロリジンであることを特徴とする請求項6または7記載の1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体の製造法。
  10. 一般式(4)で表される化合物が光学活性3−アミノピロリジンであり、一般式(2)で表される化合物がジターシャリーブチルジカーボネートであり、一般式(5)で表される化合物が1−ターシャリーブトキシカルボニル−3−アミノピロリジンであることを特徴とする請求項6または7記載の1−アルコキシカルボニル−3−アミノピロリジン誘導体の製造法。
  11. 一般式(6)
    Figure 2003055858
    (ここで、Rは水素、炭素数1〜10の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるアミノフェニルピペリジン誘導体と、一般式(2)
    Figure 2003055858
    (ここで、Rは炭素数1〜5の直鎖または分岐状アルキル基を意味する)で表されるジアルキルジカーボネートを、pHを9〜14で反応させることを特徴とする一般式(7)
    Figure 2003055858
    (ここで、R、Rは前記と同様)で表される1−アルコキシカルボニルアミノフェニルピペリジン誘導体の製造法。
  12. 一般式(6)で表される化合物が3−アミノ−2−フェニルピペリジンであり、一般式(2)で表される化合物がジターシャリーブチルジカーボネートであり、一般式(7)で表される化合物が1−ターシャリーブトキシカルボニル−3−アミノ−2−フェニルピペリジンであることを特徴とする請求項11記載の1−アルコキシカルボニルアミノフェニルピペリジン誘導体の製造法。
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