JPWO2003055483A1 - ファモチジン注射液 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ファモチジンが溶解された液状の薬剤に関する。
背景技術
ファモチジン{3−[(2−ジアミノメチレンアミノチアゾール−4−イル)メチルチオ]−N−スルファモイルプロピオンアミジン}は胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を遮断することにより、胃酸分泌抑制作用を示す化合物である。しかしファモチジンは塩基性化合物であるため、そのままでは水に難溶であり、可溶化するためには適切な酸性物質を添加する必要があった。
特公昭63−65047号公報には、酸性物質を加えるとファモチジンを可溶化できること、一方pHが下がるほどファモチジンが不安定になるという相反する性質を考慮した上で、酸性物質としてL−アスパラギン酸を選択しファモチジンの可溶化に用いている。この結果水溶液のpHを約5.3と他の酸性物質を用いるよりも高く調製することが可能となり、ファモチジンの安定化を達成している。当該特許に基づいた製品は、現在凍結乾燥品として医療現場に供されているが、凍結乾燥製剤は注射用水や生理食塩液等の溶解液を用いて用事調製されなければならず、操作が繁雑であり、容量を誤る場合もあり、希釈操作で菌汚染されるおそれが伴う製剤であると言える。
特開平11−193233号では、ファモチジンまたはその塩濃度が約5mg/mL〜約40mg/mLであり、ポリエチレングリコール等の水溶性の非水溶剤及び酸性物質を添加することにより室温で長期安定な液状の注射剤が開示されている。ファモチジンは、緩徐に静脈内投与あるいは点滴静注といった用法の他に、筋肉内投与される場合がある。筋肉内投与における1回の投与量は通常4mL以下とされており(堀岡正義ら,注射剤−その基礎と調剤と適用−,南山堂,1995,p195)、1回の投与量が20mgであるファモチジンを筋肉内投与する際は、その濃度を5mg/mL以上とする必要がある。したがって当該特許は、ファモチジンまたはその塩の濃度を筋肉内投与を考慮し、高濃度かつ安定に配合した注射液製剤となっている。
しかし注射剤はその投与の際、なるべく患者に疼痛刺激を与えないこということを留意する必要があり、特に筋肉注射では重要な問題となる。そのためファモチジンの溶解性を得るために非水溶剤を添加する手法は、非水溶剤の局所刺激性や浸透比の上昇にともなう疼痛及び組織障害性を招く危険性があるが、筋肉注射に適した非水溶剤不含かつ室温保存可能なファモチジン注射液は提供されていない。
発明の開示
本発明は、ファモチジンに非水溶剤等の可溶化剤を加えず、筋肉内投与できる程度の高濃度であってもファモチジンを室温で長期間安定に配合する注射液を提供することを目的とする。
本発明は、臨床上の安全性を考慮し非水溶剤等の溶解補助剤を用いず、中性付近で難溶性であるファモチジンを析出させずに安定に保持する注射剤について検討を重ねた結果、ファモチジン水溶液を60℃以上の温度で加熱することで上記目的を達成できるとの知見に基づいて本発明を完成した。また本発明において、ファモチジンを可溶化するための添加剤としては塩酸を用いることで、溶液中のファモチジンを安定化できることを見いだした。
すなわち本発明は以下の各発明を提供する。
(1)60℃〜164℃の熱履歴を有するファモチジンまたはその製薬上有用な塩の水溶液からなることを特徴とするファモチジン注射液。
(2)上記ファモチジンまたはその製薬上有用な塩の水溶液は、添加剤として塩酸を含有するものである上記1に記載のファモチジン注射液。
(3)上記熱履歴が高圧蒸気滅菌処理によるものである上記1または2に記載のファモチジン注射液。
(4)上記1〜3のいずれかに記載のファモチジン注射液が充填されたプラスチック製容器が脱酸素剤とともに酸素不透過性包装体に充填されてなるファモチジン注射液。
(5)上記注射液が、pH5.5〜6.5である上記1〜4のいずれかに記載のファモチジン注射液。
(6)上記ファモチジンまたはその製薬上有用な塩が5mg/mL〜20mg/mLである上記1〜5のいずれかに記載のファモチジン注射液。
(7)常温で、塩酸を加えてファモチジンを水溶液に溶解し、pH5.5〜6.5にし、60℃〜164℃で加熱する、目視される結晶析出が抑制された、ファモチジン注射液の製造方法。
発明を実施するための最良の形態
本発明の注射剤の有効成分であるファモチジンは、{3−[(2−ジアミノメチレンアミノチアゾール−4−イル)メチルチオ]−N−スルファモイルプロピオンアミジン}の一般名であり、粉末で市販されている。ファモチジンの製薬上有用な塩は、無機塩でも有機塩でもよい。無機塩には、塩酸塩、ブロム酸塩、硫酸塩が例示でき、有機塩では、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩が例示できる。以下ではファモチジンまたはその塩を含めてファモチジンとして記載する。
本発明において、ファモチジンの溶解液を加熱する温度は60℃以上である。60℃以上の温度であればファモチジン結晶の析出を抑える効果が得られるが、加熱工程はファモチジンの熱による劣化を最小限に抑えるため、ファモチジン溶解液のpHを中性域(pH5.5〜6.5)に調節した後、実施するのが好ましい。また、窒素等の不活性ガス雰囲気下で実施することもできる。加熱はできるだけ高温で短時間に処理することが望ましい。しかしファモチジンは、約164℃で分解により融解することが知られていることから、加熱温度は164℃以下が好ましい。この点からはより好ましくは、60℃〜125℃に加熱する。また、後述する表3に示されるように100℃以上、125℃以下であれば加熱時間を短くでき、熱による影響を抑えながら結晶折出を防止することができる。加熱方法としては、水蒸気や凝縮水等の熱媒体による直接加熱法、熱交換器等を用いた間接加熱法のいずれでも良く、さらにはマイクロ波等による内部加熱を利用することも可能である。
加熱は注射液の製造工程のどこで行ってもよい。ファモチジンの水溶液溶解槽を外部ジャケットで加熱する、または攪拌終了後の分注するまでのラインで加熱してもよい。一般的に注射液には、滅菌法として高圧蒸気滅菌が広く用いられることから、好ましくは本発明の注射液は、高圧蒸気滅菌処理すれば、本発明の加熱処理を兼ねることができ、ファモチジン結晶の析出抑制効果も期待できる。高圧蒸気滅菌処理すれば、本発明の注射液は常温保存することができる。
ファモチジンの濃度は高濃度である5mg/mL〜20mg/mLであれば筋肉注射に適しているが,10mg/mL〜20mg/mLであればさらに加熱による本発明の効果がいっそう明確にあらわれる。高濃度のファモチジン水溶液中でファモチジンは過飽和状態で溶解しているので結晶核ができれば目視で容易に検出される。本明細書で安定化するとはこのような目視で検出される結晶の析出が常温でも起らず、また冷所(4℃)保存でも起らないことをいう。
本発明に用いられる添加剤としては塩酸が挙げられる。塩基性化合物であり、水に難溶であるファモチジンは、可溶化するための手段として鉱酸や有機酸との塩にする方法が知られている。筋肉内投与が可能な範囲で,さらに高濃度(20mg/mL)のファモチジンでも可溶化することができる酸は、表1に示すとおり数種類考えられる。しかしファモチジンの安定性が良好な中性域(pH5.5〜6.5)に調整した後、室温24時間放置しても析出がおこらない酸性物質は、塩酸、酢酸、乳酸、アスパラギン酸、グルタミン酸のみであった。このうち、温度苛酷条件での安定性を考慮すると塩酸及び酢酸が良好であり、さらに60℃以上に加熱することでファモチジンの溶解性を保持することを目的とする本発明では、加熱による着色が大きい酢酸よりも、塩酸がより好ましいといえる。
本発明には、注射における疼痛及び組織障害性を緩和するために塩化ナトリウム、グルコース、マンニトール、ソルビトール、グルコン酸カルシウム、アミノ酸等の親水性低分子などを加えることができる。また無痛化剤としてベンジルアルコール、クロロブタノールおよび塩酸プロカイン、塩酸リドカイン、塩酸ジブカイン、塩酸メピバカインなどの局所麻酔剤を必要に応じて添加することができる。
また本発明の注射剤にはファモチジンの酸化による劣化を防ぐため、容器空間部を窒素ガス等の不活性ガスで満たすなどの処理をするのが好ましい。さらに容器としてポリプロピレン、環状ポリオレフィンコポリマー等の酸素透過性プラスチックを用い、脱酸素剤と共にアルミ箔や、アルミニウム、酸化アルミまたは酸化珪素の蒸着層、あるいは、ポリビニルアルコール等のガスバリア層を有するラミネートフィルムからなる酸素非透過性包囲体に密封することで、溶液内の溶存酸素等の酸素を完全に除去できるため、一層の安定化が期待できる。
実施例
以下に実施例などにより本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されない。
<実施例1>注射用水160mLにファモチジン4.0gおよび希塩酸4.8mL入れ、常温で攪拌溶解させた。次ぎに溶液のpHが6.0を示すまで、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を添加した。さらに注射用水を加えて全量を200mLとし、ファモチジン注射液(20mg/mL)を製した。この液を0.2μmの酢酸セルロースフィルターにより無菌ろ過後、容器として先端ノズル部を封止してなる容量2mLのポリプロピレン製シリンジに1mL充填し、空間部を窒素置換しながら、注射液の充填口として用いたシリンジ後端開口をエラストマー製ガスケットで施栓した。
<実施例2>実施例1において、希塩酸4.8mLの代わりに氷酢酸0.79gを加えたファモチジン注射液。
<実施例3>実施例1において、希塩酸4.8mLの代わりに乳酸1.32gを加えたファモチジン注射液。
<実施例4>実施例1において、希塩酸4.8mLの代わりにアスパラギン酸1.75gを加えたファモチジン注射液。
<実施例5>実施例1において、希塩酸4.8mLの代わりにグルタミン酸1.94gを加えたファモチジン注射液。
≪試験例1≫実施例1〜5で得られた注射液(加熱履歴なし)と、さらに製品内温度121℃12分の条件で窒素ガス雰囲気下高圧蒸気滅菌をおこなった注射液(60℃以上の加熱履歴あり)について、冷所(4℃)に保存し、1週間後の溶解状態を確認した。また60℃以上の加熱履歴ありの場合のみ、脱酸素剤と共に酸素非透過性包囲体(シート材質:ポリビニルアルコール系フィルム、サイズ:17×9cm)に密封し、60℃で3週間保存後の残存率を求めた。その結果を表2に示した。
以上の結果より、未滅菌品では冷所保存において1週間後に結晶が析出したが、滅菌品についてはいずれの酸性物質を用いた場合でも溶解性が保たれることがわかった。一方、60℃保存3週間後の残存率(HPLC測定濃度)は、乳酸以外ではいずれも高く、特に塩酸と酢酸を用いた場合、それぞれ88.9%、87.8%と良好な安定性を示した。しかし酢酸を用いた場合、塩酸よりも明らかな着色が確認された。
<製造例1>注射用水800mLに希塩酸16mLを加えた。この液にファモチジン13.3gを入れ、室温で攪拌溶解させた。次ぎに塩化ナトリウム6.4gを入れ攪拌溶解させた後、溶液のpHが6.0を示すまで、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を添加した。さらに注射用水を加えて全量を1000mLとし、ファモチジン注射液とした。この液を0.2μmの酢酸セルロースフィルターにより無菌ろ過後、アンプルに充填し空間部を窒素置換した後、アンプルを封管して注射液(13.3mg/mL)を製した。
<比較例1>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、加熱処理を行っていない注射液。
<比較例2>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、50℃で1時間加熱処理した注射液。
<実施例6>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、60℃で1時間加熱処理した注射液。
<実施例7>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、70℃で1時間加熱処理した注射液。
<実施例8>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、80℃で1時間加熱処理した注射液。
<実施例9>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、90℃で1時間加熱処理した注射液。
<実施例10>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、100℃で30分加熱処理した注射液。
<実施例11>製造例1に従って調製し、アンプルに充填後、120℃で12分加熱処理した注射液。
≪試験例2≫
比較例1,2、実施例6〜11で得られた注射液を冷所(4℃)に保存し、1週間後の溶解性を確認した結果を表3に示す。
以上の結果より、60℃以上で加熱処理をおこなうことで、その後冷所で保存してもファモチジンの結晶析出を抑えることが可能であるとわかった。また一度ファモチジンの結晶が析出してしまったサンプルについても、60℃以上で加熱することで結晶は消失し、その後冷所保存しても再析出は起こらないことを確認した。
≪試験例3≫
製造例1で調製したファモチジン注射液を、容器として先端ノズル部を封止してなる容量2mLのポリプロピレン製シリンジに1.5mL充填し、空間部を窒素置換しながら、注射液の充填口として用いたシリンジ後端開口をエラストマー製ガスケットで施栓した後、製品内温度121℃12分の条件で窒素ガス雰囲気下高圧蒸気滅菌をおこなった。その後、脱酸素剤と共に酸素非透過性包囲体に密封し、40℃で6カ月及び25℃で12カ月保存した。ファモチジン仕込量に対する滅菌後、1カ月、3カ月、6カ月、12カ月のファモチジンの残存率をHPLCにて測定したところ、下記の表4に示すとおりであった。
以上の結果より、25℃6カ月、40℃6カ月間保存した後でも仕込み量に対するファモチジンの減少率は、それぞれ約5%以内、約10%以内に抑えられていることがわかる。また、滅菌直後に対する減少率は25℃12カ月保存で2%以内、40℃6カ月保存で5%以内に抑えられていることがわかる。
産業上の利用可能性
本発明の注射剤は、中性付近で難溶性であるファモチジンの析出を抑えるために、非水溶剤等の溶解補助剤を用いず、加熱処理することにより高濃度でかつ安定なファモチジン注射剤を提供することができる。非水溶剤を配合しないため、局所刺激性や組織障害性等のリスク軽減が期待できる。また液剤であるため、従来のファモチジン凍結乾燥製剤よりも、調製時の簡便性に優れている。加熱処理されるので、各処理工程で高度の無菌工程管理が必用であった従来の無加熱製品に比べて安価に提供できる。
Claims (4)
- 60℃〜164℃の熱履歴を有するファモチジンまたはその製薬上有用な塩の水溶液からなることを特徴とするファモチジン注射液。
- 前記ファモチジンまたはその製薬上有用な塩の水溶液は、添加剤として塩酸を含有するものである請求項1に記載のファモチジン注射液。
- 前記熱履歴が高圧蒸気滅菌処理によるものである請求項1または2に記載のファモチジン注射液。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のファモチジン注射液が充填されたプラスチック製容器が脱酸素剤とともに酸素不透過性包装体に充填されてなるファモチジン注射剤。
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