JPWO2003050214A1 - 燃料電池用燃料ガス付臭剤 - Google Patents
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Abstract
この発明は、燃料ガス付臭剤、特に水素ガス等を含む燃料電池用燃料ガスに好適に使用することができる、新規な燃料電池用燃料ガス付臭剤を提供することにある。この発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、次の一般式1R1−S−R2(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される化合物および/または次の一般式2(ただし式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルケニル基が置換してもよい炭素数2〜5の飽和または不飽和の炭素鎖を表す)で示される環状化合物を少なくとも1つを含有するものである。
Description
技術分野
本発明は、特に、燃料電池用の燃料ガスに好適に用いられる燃料ガス付臭剤に関するものである。
背景技術
従来、液化天然ガス(LNG)、都市ガスおよびLPガスなどの燃料ガスによる中毒、引火あるいは爆発などの災害を防止するため、燃料ガスが漏洩した場合に嗅覚に訴えて迅速且つ容易に検知できるように、燃料ガスに対して燃料ガス付臭剤が添加されている。
従来、これらの燃料ガスに用いられている付臭剤として含硫化合物が知られている(下記特許文献1参照。)。しかしながら、これら従来の含硫化合物を、最近開発が進められている燃料電池用の燃料ガスに適用した場合には、燃料電池に用いられている触媒の活性低下を惹起することがあるため、付臭剤成分を除去するための脱硫器を必要とすることなどの点で問題がある。
また、非硫黄系の付臭剤についても、これまで種々の物質が知られている。例えば、吉草酸とアクリル酸エチルとの混合物(下記特許文献2参照。)、シクロヘキセン(下記特許文献3参照。)、5−エチリデン−2−ノルボルネンを必須成分とする付臭剤(下記特許文献4参照。)、非硫黄系成分として2−メトキシ−3−イソブチルピラジンを含みこれとメルカプタンやサルファイドを組み合わせた付臭剤(下記特許文献5参照。)、およびピラジン(下記特許文献6参照。)が知られている。また、硫黄分を含まずしかも付臭剤としての優れた臭気特性をもつ燃料ガス付臭剤として、5−エチリデン−2−ノルボルネンと2−アルコキシ−3−アルキルピラジンが提案されている(下記特許文献7参照)。
しかしながら、これらの付臭剤においては、例えば、アクリル酸エステル系の付臭剤は化学的に不安定なこと、シクロヘキセンやエチリデンノルボルネンについては添加量がメルカプタン系と比較すると多いなどの問題がある。
このように、最近は燃料電池の開発が進んだこともあり、燃料ガスとしてメタンガス、プロパンガス、ブタンガス、LNGおよび水素ガスなど燃料ガスの種類も増加する傾向にあり、且つ用途もさらに拡大し始めている。そのため、燃料ガス用の新規な付臭剤が求められている。
(特許文献1)
日本特開平2−20596号公報
(特許文献2)
日本特開昭48−79804号公報
(特許文献3)
日本特開昭54−58701号公報
(特許文献4)
日本特開昭55−56190号公報
(特許文献5)
日本特開昭60−92396号公報
(特許文献6)
日本特開昭55−59190号公報
(特許文献7)
日本特開平8−60167号公報
発明の開示
そこで本発明の目的は、特に燃料電池等に用いられる水素ガス等の燃料ガスに好適に用いられる燃料ガス付臭剤を提供することにある。
本発明者は、燃料電池用の燃料ガスに好適な付臭剤として、燃料電池に用いられる触媒に影響が少なく、かつ優れた臭気特性を持つ付臭剤を開発することを目的として鋭意検討した結果、硫黄化合物のなかでも特に選択された化合物が意図する効果を奏することを見出した。すなわち、特定の硫黄化合物に限って、特に白金触媒使用時に反応効率が低下しないことを見出し、上記の課題を解決するに至った。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、次の一般式1
(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される硫黄化合物および/または次の一般式2
(ただし式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルケニル基が置換してもよい炭素数2〜5の飽和または不飽和の炭素鎖を表す)で示される環状の硫黄化合物を少なくとも1つ含有するものである。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、例えば、燃料電池用触媒に対し触媒毒となることが少ないため、燃料電池用の燃料ガスに好適に使用することができる。また、従来は硫黄系化合物が含まれる場合には脱硫装置を必要とするといわれていたが、燃料ガスと本発明の選択された硫黄化合物の組み合わせによっては、これら装置を省略することもでき、装置を小型化することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、次の一般式1
(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される硫黄化合物および/または次の一般式2
(ただし式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルケニル基が置換してもよい炭素数2〜5の飽和または不飽和の炭素鎖を表す)で示される環状の硫黄化合物を少なくとも1つ含有するものである。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤で用いられる上記一般式1と一般式2で示される化合物としては、次の化合物を例示することができる。
すなわち、具体的に、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジイソプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジイソブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、ジプロペニルスルフィド、ジ(1−ブテニル)スルフィド、ジ(2−ブテニル)スルフィド、ジ(3−ブテニル)スルフィド、ジ(1,3−ブタジエニル)スルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、メチルブチルスルフィド、メチルイソブチルスルフィド、メチルセカンダリブチルスルフィド、メチルターシャリブチルスルフィド、メチルビニルスルフィド、メチルアリルスルフィド、メチルプロペニルスルフィド、メチル(2−ブテニル)スルフィド、エチルプロピルスルフィド、エチルブチルスルフィド、エチルターシャリブチルスルフィド、エチルアリルスルフィド、プロピルブチルスルフィド、プロピルターシャリブチルスルフィド、アリルプロピルスルフィド、イソプロピルターシャリブチルスルフィド、アリルイソプロピルスルフィド、ブチルターシャリブチルスルフィド、アリルブチルスルフィド、イソブチルターシャリブチルスルフィド、アリルイソブチルスルフィド、セカンダリブチルターシャリブチルスルフィド、アリルセカンダリブチルスルフィド、ビニルターシャリブチルスルフィド、アリルターシャリブチルスルフィド、プロペニルターシャリブチルスルフィド、ターシャリブチル(1−ブテニル)スルフィド、ターシャリブチル(2−ブテニル)スルフィド、ターシャリブチル(3−ブテニル)スルフィド、ターシャリブチル(1,3−ブタジエニル)スルフィド、アリルプロペニルスルフィド、アリル(1−ブテニル)スルフィド、アリル(2−ブテニル)スルフィド、アリル(3−ブテニル)スルフィド、アリル(1,3−ブタジエニル)スルフィドなどのスルフィド類、チイラン、2−メチルチイラン、2,3−ジメチルチイラン、2−エチルチイラン、2,3−ジエチルチイラン、2−プロピルチイラン、2,3−ジプロピルチイラン、2−イソプロピルチイラン、2−エチル−3−メチルチイラン、2−プロピル−3−メチルチイラン、2−イソプロピル−3−メチルチイラン、2−プロピル−3−エチルチイラン、2−イソプロピル−3−エチルチイランなどのチイラン類、チイレン、2−メチルチイレン、2,3−ジメチルチイレン、2−エチルチイレン、2,3−ジエチルチイレン、2−プロピルチイレン、2,3−ジプロピルチイレン、2−イソプロピルチイレン、2−エチル−3−メチルチイレン、2−プロピル−3−メチルチイレン、2−イソプロピル−3−メチルチイレン、2−プロピル−3−エチルチイレン、2−イソプロピル−3−エチルチイレンなどのチイレン類、チエタン、2−メチルチエタン、2−エチルチエタン、2−プロピルチエタン、2−イソプロピルチエタン、3−メチルチエタン、3−エチルチエタン、3−プロピルチエタン、3−イソプロピルチエタン、2,3−ジメチルチエタン、2,3−ジエチルチエタン、2,3−ジプロピルチエタン、3−エチル−2−メチルチエタン、2−エチル−3−メチルチエタン、2−プロピル−3−メチルチエタン、3−プロピル−2−メチルチエタン、2−イソプロピル−3−メチルチエタン、3−イソプロピル−2−メチルチエタン、2−プロピル−3−エチルチエタン、3−プロピル−2−エチルチエタン、2−イソプロピル−3−エチルチエタン、3−イソプロピル−2−エチルチエタン、2−イソプロピル−3−プロピルチエタン、3−イソプロピル−2−プロピルチエタン、2,4−ジメチルチエタン、2,3,4−トリメチルチエタン、2,4−ジエチルチエタン、2,3,4−トリエチルチエタンなどのチエタン類、2H−チエテ、2−メチル−2H−チエテ、3−メチル−2H−チエテ、2,3−ジメチル−2H−チエテ、2−エチル−2H−チエテ、3−エチル−2H−チエテ、2,3−ジエチル−2H−チエテ、2−プロピル−2H−チエテ、3−プロピル−2H−チエテ、2,3−ジプロピル−2H−チエテ、2−イソプロピル−2H−チエテ、3−イソプロピル−2H−チエテ、2,4−ジメチル−2H−チエテ、2,4−ジエチル−2H−チエテ、2−エチル−4−メチル−2H−チエテ、2,3,4−トリメチル−2H−チエテ、2,3,4−トリエチル−2H−チエテ、2,3,4−トリプロピル−2H−チエテなどのチエテ類、チオフェン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、2−メチルチオフェン、3−メチルチオフェン、2,3−ジメチルチオフェン、2,4−ジメチルチオフェン、2,5−ジメチルチオフェン、2,3,4−トリメチルチオフェン、2,3,5−トリメチルチオフェン、2,3,4,5−テトラメチルチオフェン、2−エチルチオフェン、3−エチルチオフェン、2,3−ジエチルチオフェン、2,4−ジエチルチオフェン、2,5−ジエチルチオフェン、2,3,4−トリエチルチオフェン、2,3,5−トリエチルチオフェン、2,3,4,5−テトラエチルチオフェン、2−プロピルチオフェン、3−プロピルチオフェン、2,3−ジプロピルチオフェン、2,4−ジプロピルチオフェン、2,5−ジプロピルチオフェン、2,3,4−トリプロピルチオフェン、2,3,5−トリプロピルチオフェン、2,3,4,5−テトラプロピルチオフェン、2−イソプロピルチオフェン、3−イソプロピルチオフェン、3−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン、4−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン、3−メチルテトラヒドロチオフェン、3−エチルチオフェン、3−エチル−2,3−ジヒドロチオフェン、3−エチルテトラヒドロチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジメチルテトラヒドロチオフェン、3,4−ジメチル−2,3−ジヒドロ−チオフェンなどのチオフェン類、2H−チオピラン、4H−チオピラン、3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、テトラヒドロチオピラン、2−メチルテトラヒドロチオピラン、3−メチルテトラヒドロチオピラン、4−メチルテトラヒドロチオピラン、2−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−メチル−2H−チオピラン、3−メチル−2H−チオピラン、4−メチル−2H−チオピラン、5−メチル−2H−チオピラン、6−メチル−2H−チオピラン、2−メチル−4H−チオピラン、3−メチル−4H−チオピラン、4−メチル−4H−チオピラン、2−エチルテトラヒドロチオピラン、3−エチルテトラヒドロチオピラン、4−エチルテトラヒドロチオピラン、2−エチル−2H−チオピラン、3−エチル−2H−チオピラン、4−エチル−2H−チオピラン、5−エチル−2H−チオピラン、6−エチル−2H−チオピラン、2−エチル−4H−チオピラン、3−エチル−4H−チオピラン、4−エチル−4H−チオピランなどのチオピラン類などを挙げることができる。
これらの中でも特に好ましい硫黄化合物としては、安定性や沸点の低さなどの面から、スルフィド類および側鎖を有しない5から6員環の化合物群が好ましく、より具体的にはジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、メチルブチルスルフィド、ビニルメチルスルフィド、アリルメチルスルフィド、エチルプロピルスルフィド、エチルブチルスルフィド、プロピルブチルスルフィド、チオフェン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、2H−チオピラン、および4H−チオピランが好ましい化合物として挙げられる。
さらに、燃料電池中での安定性の面から、スルフィド類が特に好ましく、より具体的には、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、ビニルメチルスルフィド、アリルメチルスルフィド、が特に好ましい化合物として挙げられる。
本発明において用いられる、次の一般式1
(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される硫黄化合物は、公知の方法で得ることができる。例えば、当該硫黄化合物は、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルケニルと硫化カリウムまたは硫化ナトリウムを反応させる方法で得ることができる。さらには、ナトリウムアルキルメルカプチドにヨウ化アルキルを反応させて、メチルエチルスルフィドを得る方法も知られている。
また、本発明において用いられる、次の一般式2
(ただし式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルケニル基が置換してもよい炭素数2〜5の飽和または不飽和の炭素鎖を表す)で示される環状の硫黄化合物も公知の方法で得ることができる。
例えば、チイランを得る方法としては、チオシアン酸β−クロルエチルまたはジチオシアン酸エチレンを硫化ナトリウムと処理する方法が挙げられる。また、チオフェンは、工業的にはブタンと硫黄から製造することができ、その他の製法としては、コハク酸ナトリウムに三硫化二リンを作用させる方法、アセチレンを沸騰硫黄に通す方法、あるいはアルミナを詰めた加熱管にアセチレンと硫化水素の混合ガスを通過させる方法、ブタジエンないしブテンと硫黄を反応させる方法等で得ることができる。また、テトラヒドロチオフェンは、1,4−ジブロムブタンまたは1,4−ジヨードブタンに硫化アルカリを作用させる方法で得ることができ、テトラヒドロチオピランは、1,5−ジヨードペンタンに硫化カリウムを作用させる方法で得ることができる。
また、これら硫黄含有化合物については市販されているものもあり、それらを使用することもできる。例えば、上記一般式1で示される鎖状化合物は、アルドリッチ(Aldrich)社(ジメチルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジアリルスルフィド等)、日本和光純薬社(ジエチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド等)あるいはインターナショナルフレーバーアンドフレグランス社(ジブチルスルフィド)で市販されている。
また、上記一般式2で示される環状化合物は、試薬として入手可能であり、例えば、アルドリッチ(Aldrich)社(チイラン、メチルチイラン、チエタン、テトラヒドロチオフェン等)、フルカ(Fluka)社(チオフェン等)で市販されている。
本発明では、これら化合物を単独で使用してもよく、また、これらの化合物の複数を任意の割合で混合して使用することもできる。
また、本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤においては、本発明で用いられる硫黄化合物の他に非硫黄系化合物を併用することもできる。
本発明の付臭剤は、常温常圧下で空気中の混入比率が容量で千分の一以下の状態で、少なくとも認知閾値を超える濃度で燃料ガスに添加される。
本発明における燃料電池用燃料ガス付臭剤の認知閾値とは、空気中の容量比(vol./vol.)で何のにおいか分かる、楽ににおいを感じる下限の濃度である。この数値は、例えば、無臭室に被験物質の大気中の濃度が一定になるまでかきまぜ静置した後に、数名のパネラーが入室して臭気強度を中央公害対策審議会の答申による悪臭公害の6段階臭気強度表示法等で評価することで測定することができる。
認知閾値の具体的な方法を例示すると、無臭室に付臭剤をシャーレなどに入れて一定時間放置し、次いで無臭室内の空気を一様になるまで十分に撹拌した後、1分間静置してからパネラーが入室し6段階臭気強度表示法で評価する。これを燃料ガス付臭剤の濃度を変えて行い、6段階臭気強度表示法の「2」にあたる何のにおいか分かる、楽に感じるにおいとなる付臭剤濃度を求めることで、燃料ガス付臭剤の認知閾値を得ることができる。
「6段階臭気強度表示法」
0:無臭
1:何のにおいか分からないが、やっとかすかに感じるにおい
2:何のにおいか分かる、楽に感じるにおい
3:明らかに感じるにおい
4:強いにおい
5:耐えられないほど強いにおい
また、燃料ガス付臭剤は、生活臭と区別ができることが好ましく、そして、特に警戒臭として機能することが望ましい。ここで、生活臭は、通常の生活空間で日常的に感じられる匂いであり、日常生活で異質もしくは異常なものとして認識されない臭いの意味で用いられる。また、警戒臭は、一般的には不快な匂いで、通常とは異なる状況を示すものとして認識され、上記の生活臭と明確に区別できる匂いであり、危険を示す信号として利用され得る臭いの意味で用いられる。本発明の付臭剤は、従来液化天然ガスなどに使用されている付臭剤と同質の臭気を有するため、警戒臭としての認知度が高い臭気を有する。
また、燃料電池用燃料ガス付臭剤は、低腐食性であることが好ましい。燃料ガス中の付臭剤使用量は、非常に少ないものであるが、ボンベ、配管あるいはバルブ等に用いられている金属やパッキン等の樹脂に対する腐食性は、その影響が蓄積するものであるため、極力小さいことが望まれる。本発明の付臭剤は低腐食性であるため、燃料電池中の触媒に対して活性低下をもたらすなどの影響が極めて少なく、また、その他の資材、例えば燃料ガスのボンベ、バルブ、パッキン、配管、燃料電池のセルまたはスタックを形成する有機高分子材料などの劣化を起こしにくい。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤が適用される燃料ガスとしては、水素ガス等が挙げられるが、本発明ではこれらに限定されない。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤を上記の燃料ガスに添加する方法としては、付臭装置などを用いて公知の方法で行うことができる。
実施例
(燃料ガス付臭剤の評価方法)
8m3の無臭室に被験物質の大気中の濃度が千分の一になるように被験物質を放出し、その濃度が一定になるまでかきまぜた後、一定時間静置してから入室して臭気強度の評価を行なう。臭気強度の判定は6人の熟練したパネルを用い前述の6段階臭気強度表示法により測定し平均値を測定値とする。
(材質腐食試験の評価)
JISK2234(不凍液によるラジエターの腐食試験法)に準じ、以下の要領で実験を行った。
1)白金板をノギスで縦・横・高さを各3回、3ヶ所測定しその平均を代表長さとする。
2)上記1)の白金板を洗剤とメタノールで洗い、50℃の乾燥機で2時間乾燥する。その後、デシケーター中で放冷する。
3)上記1)の白金板を精密天秤で、0.0001gまで秤量する。
4)上記1)の白金板を試料に浸漬する。
5)40日後、上記4)の白金板を取り出し、洗浄(洗剤とメタノール)し、測定(秤量)する。
(実施例1)
ジメチルスルフィド(認知閾値:3.2ppb)200μgを小型ボンベ(LPG,W3.3)に注入し、続いてその小型ボンベに水素ガス1.33gを注入する。このときの水素ガス中の付臭剤(ジメチルスルフィド)の濃度は質量比で約150ppmである。この小型ボンベの内容物を30秒間振り混ぜた後に、その内容物の半量を8m3の室内(室温20℃)に放出して、室内のガス濃度を1,000分の1とする。その後、室内の空気を3分間ファンで撹拌してから1分間放置し、パネラー6名で6段階臭気強度表示法による評価を行なうと、平均値は2.5となり、全員が十分に警告臭としての機能を有するものである。
(実施例2)
テトラヒドロチオフェン(認知閾値:2.36ppb)250μgを小型ボンベ(LPG,W3.3)に注入し、続いて水素ガスを1.33g注入する。このときの水素ガス中の付臭剤(テトラヒドロチオフェン)の濃度は約188ppmである。この小型ボンベの内容物を30秒間振り混ぜた後に、その内容物の半量を8m3の室内(室温20℃)に放出して、室内のガス濃度を1,000分の1とする。その後、室内の空気を3分間ファンで撹拌してから1分間放置し、パネラー6名で6段階臭気強度表示法による評価を行なうと、平均値は2.5となり、全員が十分に警告臭としての機能を有するものである。
(実施例3)
表面積が約8cm2、重量が約1.5g〜1.7gの表1に記載の大きさの白金板を用意し、これらの白金板を表1に記載の試料に浸漬したまま、常温(平均温度:29.9℃)で40日間放置して、材質腐食試験を行った。対照品として、エタンチオールを用いた。
その結果、表1に示したように 40日間、各試料に浸漬した前後の白金板の重量差を秤量した結果、腐食物質対照品として用いたエタンチオールは、0.0004g減量したのに対して、ブランク(無処理)、テトラヒドロチオフェン(THT)、ジエチルサルファイド(Diethyl sulfide)およびジターシャリブチルサルファイド(Di−t−butyl sulfide)については、重量変化は認められなかった。
この結果、一般に燃料電池用触媒に使用される白金板には、テトラヒドロチオフェン、ジエチルサルファイド、ジターシャリブチルサルファイドは、腐食性がなく、触媒毒となることがなく燃料電池用燃料に好適に使用できるものと判断した。
産業上の利用可能性
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、警告臭として望ましい臭気を有するため、液化天然ガス(LNG)、都市ガスおよびLPガスなどの各種の燃料ガス付臭剤として利用できるが、燃料電池用触媒に対し触媒毒となることがなく、しかも警告臭として望ましい臭気を有するため、特に燃料電池用の燃料ガスに好適に使用することができる。
本発明は、特に、燃料電池用の燃料ガスに好適に用いられる燃料ガス付臭剤に関するものである。
背景技術
従来、液化天然ガス(LNG)、都市ガスおよびLPガスなどの燃料ガスによる中毒、引火あるいは爆発などの災害を防止するため、燃料ガスが漏洩した場合に嗅覚に訴えて迅速且つ容易に検知できるように、燃料ガスに対して燃料ガス付臭剤が添加されている。
従来、これらの燃料ガスに用いられている付臭剤として含硫化合物が知られている(下記特許文献1参照。)。しかしながら、これら従来の含硫化合物を、最近開発が進められている燃料電池用の燃料ガスに適用した場合には、燃料電池に用いられている触媒の活性低下を惹起することがあるため、付臭剤成分を除去するための脱硫器を必要とすることなどの点で問題がある。
また、非硫黄系の付臭剤についても、これまで種々の物質が知られている。例えば、吉草酸とアクリル酸エチルとの混合物(下記特許文献2参照。)、シクロヘキセン(下記特許文献3参照。)、5−エチリデン−2−ノルボルネンを必須成分とする付臭剤(下記特許文献4参照。)、非硫黄系成分として2−メトキシ−3−イソブチルピラジンを含みこれとメルカプタンやサルファイドを組み合わせた付臭剤(下記特許文献5参照。)、およびピラジン(下記特許文献6参照。)が知られている。また、硫黄分を含まずしかも付臭剤としての優れた臭気特性をもつ燃料ガス付臭剤として、5−エチリデン−2−ノルボルネンと2−アルコキシ−3−アルキルピラジンが提案されている(下記特許文献7参照)。
しかしながら、これらの付臭剤においては、例えば、アクリル酸エステル系の付臭剤は化学的に不安定なこと、シクロヘキセンやエチリデンノルボルネンについては添加量がメルカプタン系と比較すると多いなどの問題がある。
このように、最近は燃料電池の開発が進んだこともあり、燃料ガスとしてメタンガス、プロパンガス、ブタンガス、LNGおよび水素ガスなど燃料ガスの種類も増加する傾向にあり、且つ用途もさらに拡大し始めている。そのため、燃料ガス用の新規な付臭剤が求められている。
(特許文献1)
日本特開平2−20596号公報
(特許文献2)
日本特開昭48−79804号公報
(特許文献3)
日本特開昭54−58701号公報
(特許文献4)
日本特開昭55−56190号公報
(特許文献5)
日本特開昭60−92396号公報
(特許文献6)
日本特開昭55−59190号公報
(特許文献7)
日本特開平8−60167号公報
発明の開示
そこで本発明の目的は、特に燃料電池等に用いられる水素ガス等の燃料ガスに好適に用いられる燃料ガス付臭剤を提供することにある。
本発明者は、燃料電池用の燃料ガスに好適な付臭剤として、燃料電池に用いられる触媒に影響が少なく、かつ優れた臭気特性を持つ付臭剤を開発することを目的として鋭意検討した結果、硫黄化合物のなかでも特に選択された化合物が意図する効果を奏することを見出した。すなわち、特定の硫黄化合物に限って、特に白金触媒使用時に反応効率が低下しないことを見出し、上記の課題を解決するに至った。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、次の一般式1
(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される硫黄化合物および/または次の一般式2
(ただし式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルケニル基が置換してもよい炭素数2〜5の飽和または不飽和の炭素鎖を表す)で示される環状の硫黄化合物を少なくとも1つ含有するものである。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、例えば、燃料電池用触媒に対し触媒毒となることが少ないため、燃料電池用の燃料ガスに好適に使用することができる。また、従来は硫黄系化合物が含まれる場合には脱硫装置を必要とするといわれていたが、燃料ガスと本発明の選択された硫黄化合物の組み合わせによっては、これら装置を省略することもでき、装置を小型化することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、次の一般式1
(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される硫黄化合物および/または次の一般式2
(ただし式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルケニル基が置換してもよい炭素数2〜5の飽和または不飽和の炭素鎖を表す)で示される環状の硫黄化合物を少なくとも1つ含有するものである。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤で用いられる上記一般式1と一般式2で示される化合物としては、次の化合物を例示することができる。
すなわち、具体的に、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジイソプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジイソブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、ジプロペニルスルフィド、ジ(1−ブテニル)スルフィド、ジ(2−ブテニル)スルフィド、ジ(3−ブテニル)スルフィド、ジ(1,3−ブタジエニル)スルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、メチルブチルスルフィド、メチルイソブチルスルフィド、メチルセカンダリブチルスルフィド、メチルターシャリブチルスルフィド、メチルビニルスルフィド、メチルアリルスルフィド、メチルプロペニルスルフィド、メチル(2−ブテニル)スルフィド、エチルプロピルスルフィド、エチルブチルスルフィド、エチルターシャリブチルスルフィド、エチルアリルスルフィド、プロピルブチルスルフィド、プロピルターシャリブチルスルフィド、アリルプロピルスルフィド、イソプロピルターシャリブチルスルフィド、アリルイソプロピルスルフィド、ブチルターシャリブチルスルフィド、アリルブチルスルフィド、イソブチルターシャリブチルスルフィド、アリルイソブチルスルフィド、セカンダリブチルターシャリブチルスルフィド、アリルセカンダリブチルスルフィド、ビニルターシャリブチルスルフィド、アリルターシャリブチルスルフィド、プロペニルターシャリブチルスルフィド、ターシャリブチル(1−ブテニル)スルフィド、ターシャリブチル(2−ブテニル)スルフィド、ターシャリブチル(3−ブテニル)スルフィド、ターシャリブチル(1,3−ブタジエニル)スルフィド、アリルプロペニルスルフィド、アリル(1−ブテニル)スルフィド、アリル(2−ブテニル)スルフィド、アリル(3−ブテニル)スルフィド、アリル(1,3−ブタジエニル)スルフィドなどのスルフィド類、チイラン、2−メチルチイラン、2,3−ジメチルチイラン、2−エチルチイラン、2,3−ジエチルチイラン、2−プロピルチイラン、2,3−ジプロピルチイラン、2−イソプロピルチイラン、2−エチル−3−メチルチイラン、2−プロピル−3−メチルチイラン、2−イソプロピル−3−メチルチイラン、2−プロピル−3−エチルチイラン、2−イソプロピル−3−エチルチイランなどのチイラン類、チイレン、2−メチルチイレン、2,3−ジメチルチイレン、2−エチルチイレン、2,3−ジエチルチイレン、2−プロピルチイレン、2,3−ジプロピルチイレン、2−イソプロピルチイレン、2−エチル−3−メチルチイレン、2−プロピル−3−メチルチイレン、2−イソプロピル−3−メチルチイレン、2−プロピル−3−エチルチイレン、2−イソプロピル−3−エチルチイレンなどのチイレン類、チエタン、2−メチルチエタン、2−エチルチエタン、2−プロピルチエタン、2−イソプロピルチエタン、3−メチルチエタン、3−エチルチエタン、3−プロピルチエタン、3−イソプロピルチエタン、2,3−ジメチルチエタン、2,3−ジエチルチエタン、2,3−ジプロピルチエタン、3−エチル−2−メチルチエタン、2−エチル−3−メチルチエタン、2−プロピル−3−メチルチエタン、3−プロピル−2−メチルチエタン、2−イソプロピル−3−メチルチエタン、3−イソプロピル−2−メチルチエタン、2−プロピル−3−エチルチエタン、3−プロピル−2−エチルチエタン、2−イソプロピル−3−エチルチエタン、3−イソプロピル−2−エチルチエタン、2−イソプロピル−3−プロピルチエタン、3−イソプロピル−2−プロピルチエタン、2,4−ジメチルチエタン、2,3,4−トリメチルチエタン、2,4−ジエチルチエタン、2,3,4−トリエチルチエタンなどのチエタン類、2H−チエテ、2−メチル−2H−チエテ、3−メチル−2H−チエテ、2,3−ジメチル−2H−チエテ、2−エチル−2H−チエテ、3−エチル−2H−チエテ、2,3−ジエチル−2H−チエテ、2−プロピル−2H−チエテ、3−プロピル−2H−チエテ、2,3−ジプロピル−2H−チエテ、2−イソプロピル−2H−チエテ、3−イソプロピル−2H−チエテ、2,4−ジメチル−2H−チエテ、2,4−ジエチル−2H−チエテ、2−エチル−4−メチル−2H−チエテ、2,3,4−トリメチル−2H−チエテ、2,3,4−トリエチル−2H−チエテ、2,3,4−トリプロピル−2H−チエテなどのチエテ類、チオフェン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、2−メチルチオフェン、3−メチルチオフェン、2,3−ジメチルチオフェン、2,4−ジメチルチオフェン、2,5−ジメチルチオフェン、2,3,4−トリメチルチオフェン、2,3,5−トリメチルチオフェン、2,3,4,5−テトラメチルチオフェン、2−エチルチオフェン、3−エチルチオフェン、2,3−ジエチルチオフェン、2,4−ジエチルチオフェン、2,5−ジエチルチオフェン、2,3,4−トリエチルチオフェン、2,3,5−トリエチルチオフェン、2,3,4,5−テトラエチルチオフェン、2−プロピルチオフェン、3−プロピルチオフェン、2,3−ジプロピルチオフェン、2,4−ジプロピルチオフェン、2,5−ジプロピルチオフェン、2,3,4−トリプロピルチオフェン、2,3,5−トリプロピルチオフェン、2,3,4,5−テトラプロピルチオフェン、2−イソプロピルチオフェン、3−イソプロピルチオフェン、3−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン、4−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン、3−メチルテトラヒドロチオフェン、3−エチルチオフェン、3−エチル−2,3−ジヒドロチオフェン、3−エチルテトラヒドロチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジメチルテトラヒドロチオフェン、3,4−ジメチル−2,3−ジヒドロ−チオフェンなどのチオフェン類、2H−チオピラン、4H−チオピラン、3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、テトラヒドロチオピラン、2−メチルテトラヒドロチオピラン、3−メチルテトラヒドロチオピラン、4−メチルテトラヒドロチオピラン、2−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−エチル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−エチル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−プロピル−3,4−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、3−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、4−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、5−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、6−プロピル−3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン、2−メチル−2H−チオピラン、3−メチル−2H−チオピラン、4−メチル−2H−チオピラン、5−メチル−2H−チオピラン、6−メチル−2H−チオピラン、2−メチル−4H−チオピラン、3−メチル−4H−チオピラン、4−メチル−4H−チオピラン、2−エチルテトラヒドロチオピラン、3−エチルテトラヒドロチオピラン、4−エチルテトラヒドロチオピラン、2−エチル−2H−チオピラン、3−エチル−2H−チオピラン、4−エチル−2H−チオピラン、5−エチル−2H−チオピラン、6−エチル−2H−チオピラン、2−エチル−4H−チオピラン、3−エチル−4H−チオピラン、4−エチル−4H−チオピランなどのチオピラン類などを挙げることができる。
これらの中でも特に好ましい硫黄化合物としては、安定性や沸点の低さなどの面から、スルフィド類および側鎖を有しない5から6員環の化合物群が好ましく、より具体的にはジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、メチルブチルスルフィド、ビニルメチルスルフィド、アリルメチルスルフィド、エチルプロピルスルフィド、エチルブチルスルフィド、プロピルブチルスルフィド、チオフェン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、2H−チオピラン、および4H−チオピランが好ましい化合物として挙げられる。
さらに、燃料電池中での安定性の面から、スルフィド類が特に好ましく、より具体的には、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、ビニルメチルスルフィド、アリルメチルスルフィド、が特に好ましい化合物として挙げられる。
本発明において用いられる、次の一般式1
(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される硫黄化合物は、公知の方法で得ることができる。例えば、当該硫黄化合物は、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アルケニルと硫化カリウムまたは硫化ナトリウムを反応させる方法で得ることができる。さらには、ナトリウムアルキルメルカプチドにヨウ化アルキルを反応させて、メチルエチルスルフィドを得る方法も知られている。
また、本発明において用いられる、次の一般式2
(ただし式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基もしくはアルケニル基が置換してもよい炭素数2〜5の飽和または不飽和の炭素鎖を表す)で示される環状の硫黄化合物も公知の方法で得ることができる。
例えば、チイランを得る方法としては、チオシアン酸β−クロルエチルまたはジチオシアン酸エチレンを硫化ナトリウムと処理する方法が挙げられる。また、チオフェンは、工業的にはブタンと硫黄から製造することができ、その他の製法としては、コハク酸ナトリウムに三硫化二リンを作用させる方法、アセチレンを沸騰硫黄に通す方法、あるいはアルミナを詰めた加熱管にアセチレンと硫化水素の混合ガスを通過させる方法、ブタジエンないしブテンと硫黄を反応させる方法等で得ることができる。また、テトラヒドロチオフェンは、1,4−ジブロムブタンまたは1,4−ジヨードブタンに硫化アルカリを作用させる方法で得ることができ、テトラヒドロチオピランは、1,5−ジヨードペンタンに硫化カリウムを作用させる方法で得ることができる。
また、これら硫黄含有化合物については市販されているものもあり、それらを使用することもできる。例えば、上記一般式1で示される鎖状化合物は、アルドリッチ(Aldrich)社(ジメチルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジアリルスルフィド等)、日本和光純薬社(ジエチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド等)あるいはインターナショナルフレーバーアンドフレグランス社(ジブチルスルフィド)で市販されている。
また、上記一般式2で示される環状化合物は、試薬として入手可能であり、例えば、アルドリッチ(Aldrich)社(チイラン、メチルチイラン、チエタン、テトラヒドロチオフェン等)、フルカ(Fluka)社(チオフェン等)で市販されている。
本発明では、これら化合物を単独で使用してもよく、また、これらの化合物の複数を任意の割合で混合して使用することもできる。
また、本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤においては、本発明で用いられる硫黄化合物の他に非硫黄系化合物を併用することもできる。
本発明の付臭剤は、常温常圧下で空気中の混入比率が容量で千分の一以下の状態で、少なくとも認知閾値を超える濃度で燃料ガスに添加される。
本発明における燃料電池用燃料ガス付臭剤の認知閾値とは、空気中の容量比(vol./vol.)で何のにおいか分かる、楽ににおいを感じる下限の濃度である。この数値は、例えば、無臭室に被験物質の大気中の濃度が一定になるまでかきまぜ静置した後に、数名のパネラーが入室して臭気強度を中央公害対策審議会の答申による悪臭公害の6段階臭気強度表示法等で評価することで測定することができる。
認知閾値の具体的な方法を例示すると、無臭室に付臭剤をシャーレなどに入れて一定時間放置し、次いで無臭室内の空気を一様になるまで十分に撹拌した後、1分間静置してからパネラーが入室し6段階臭気強度表示法で評価する。これを燃料ガス付臭剤の濃度を変えて行い、6段階臭気強度表示法の「2」にあたる何のにおいか分かる、楽に感じるにおいとなる付臭剤濃度を求めることで、燃料ガス付臭剤の認知閾値を得ることができる。
「6段階臭気強度表示法」
0:無臭
1:何のにおいか分からないが、やっとかすかに感じるにおい
2:何のにおいか分かる、楽に感じるにおい
3:明らかに感じるにおい
4:強いにおい
5:耐えられないほど強いにおい
また、燃料ガス付臭剤は、生活臭と区別ができることが好ましく、そして、特に警戒臭として機能することが望ましい。ここで、生活臭は、通常の生活空間で日常的に感じられる匂いであり、日常生活で異質もしくは異常なものとして認識されない臭いの意味で用いられる。また、警戒臭は、一般的には不快な匂いで、通常とは異なる状況を示すものとして認識され、上記の生活臭と明確に区別できる匂いであり、危険を示す信号として利用され得る臭いの意味で用いられる。本発明の付臭剤は、従来液化天然ガスなどに使用されている付臭剤と同質の臭気を有するため、警戒臭としての認知度が高い臭気を有する。
また、燃料電池用燃料ガス付臭剤は、低腐食性であることが好ましい。燃料ガス中の付臭剤使用量は、非常に少ないものであるが、ボンベ、配管あるいはバルブ等に用いられている金属やパッキン等の樹脂に対する腐食性は、その影響が蓄積するものであるため、極力小さいことが望まれる。本発明の付臭剤は低腐食性であるため、燃料電池中の触媒に対して活性低下をもたらすなどの影響が極めて少なく、また、その他の資材、例えば燃料ガスのボンベ、バルブ、パッキン、配管、燃料電池のセルまたはスタックを形成する有機高分子材料などの劣化を起こしにくい。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤が適用される燃料ガスとしては、水素ガス等が挙げられるが、本発明ではこれらに限定されない。
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤を上記の燃料ガスに添加する方法としては、付臭装置などを用いて公知の方法で行うことができる。
実施例
(燃料ガス付臭剤の評価方法)
8m3の無臭室に被験物質の大気中の濃度が千分の一になるように被験物質を放出し、その濃度が一定になるまでかきまぜた後、一定時間静置してから入室して臭気強度の評価を行なう。臭気強度の判定は6人の熟練したパネルを用い前述の6段階臭気強度表示法により測定し平均値を測定値とする。
(材質腐食試験の評価)
JISK2234(不凍液によるラジエターの腐食試験法)に準じ、以下の要領で実験を行った。
1)白金板をノギスで縦・横・高さを各3回、3ヶ所測定しその平均を代表長さとする。
2)上記1)の白金板を洗剤とメタノールで洗い、50℃の乾燥機で2時間乾燥する。その後、デシケーター中で放冷する。
3)上記1)の白金板を精密天秤で、0.0001gまで秤量する。
4)上記1)の白金板を試料に浸漬する。
5)40日後、上記4)の白金板を取り出し、洗浄(洗剤とメタノール)し、測定(秤量)する。
(実施例1)
ジメチルスルフィド(認知閾値:3.2ppb)200μgを小型ボンベ(LPG,W3.3)に注入し、続いてその小型ボンベに水素ガス1.33gを注入する。このときの水素ガス中の付臭剤(ジメチルスルフィド)の濃度は質量比で約150ppmである。この小型ボンベの内容物を30秒間振り混ぜた後に、その内容物の半量を8m3の室内(室温20℃)に放出して、室内のガス濃度を1,000分の1とする。その後、室内の空気を3分間ファンで撹拌してから1分間放置し、パネラー6名で6段階臭気強度表示法による評価を行なうと、平均値は2.5となり、全員が十分に警告臭としての機能を有するものである。
(実施例2)
テトラヒドロチオフェン(認知閾値:2.36ppb)250μgを小型ボンベ(LPG,W3.3)に注入し、続いて水素ガスを1.33g注入する。このときの水素ガス中の付臭剤(テトラヒドロチオフェン)の濃度は約188ppmである。この小型ボンベの内容物を30秒間振り混ぜた後に、その内容物の半量を8m3の室内(室温20℃)に放出して、室内のガス濃度を1,000分の1とする。その後、室内の空気を3分間ファンで撹拌してから1分間放置し、パネラー6名で6段階臭気強度表示法による評価を行なうと、平均値は2.5となり、全員が十分に警告臭としての機能を有するものである。
(実施例3)
表面積が約8cm2、重量が約1.5g〜1.7gの表1に記載の大きさの白金板を用意し、これらの白金板を表1に記載の試料に浸漬したまま、常温(平均温度:29.9℃)で40日間放置して、材質腐食試験を行った。対照品として、エタンチオールを用いた。
その結果、表1に示したように 40日間、各試料に浸漬した前後の白金板の重量差を秤量した結果、腐食物質対照品として用いたエタンチオールは、0.0004g減量したのに対して、ブランク(無処理)、テトラヒドロチオフェン(THT)、ジエチルサルファイド(Diethyl sulfide)およびジターシャリブチルサルファイド(Di−t−butyl sulfide)については、重量変化は認められなかった。
この結果、一般に燃料電池用触媒に使用される白金板には、テトラヒドロチオフェン、ジエチルサルファイド、ジターシャリブチルサルファイドは、腐食性がなく、触媒毒となることがなく燃料電池用燃料に好適に使用できるものと判断した。
産業上の利用可能性
本発明の燃料電池用燃料ガス付臭剤は、警告臭として望ましい臭気を有するため、液化天然ガス(LNG)、都市ガスおよびLPガスなどの各種の燃料ガス付臭剤として利用できるが、燃料電池用触媒に対し触媒毒となることがなく、しかも警告臭として望ましい臭気を有するため、特に燃料電池用の燃料ガスに好適に使用することができる。
Claims (8)
- 燃料ガス付臭剤に含まれる硫黄化合物が、次の一般式1
R1−S−R2
(ただし式中、R1とR2は、分岐してもよい炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルケニル基を表す)で示される化合物であることを特徴とする燃料電池用燃料ガス付臭剤。 - 硫黄化合物が、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、メチルブチルスルフィド、ビニルメチルスルフィド、アリルメチルスルフィド、エチルプロピルスルフィド、エチルブチルスルフィド、プロピルブチルスルフィド、チイラン、2−メチルチイラン、チエタン、2−メチルチエタン、3−メチルチエタン、チオフェン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、3−メチルチオフェン、3−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン、4−メチル−2,3−ジヒドロチオフェン、3−メチルテトラヒドロチオフェン、3−エチルチオフェン、3−エチル−2,3−ジヒドロチオフェン、3−エチルテトラヒドロチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジメチルテトラヒドロチオフェン、3,4−ジメチル−2,3−ジヒドロ−チオフェン、テトラヒドロチオピラン、2H−チオピラン、4H−チオピラン、2−メチル−2H−チオピラン、3−メチルテトラヒドロチオピランおよび3,4−ジヒドロ−2H−チオピランからなる群から選ばれた、少なくとも1つの化合物であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃料ガス付臭剤。
- 硫黄化合物が、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、メチルブチルスルフィド、ビニルメチルスルフィド、アリルメチルスルフィド、エチルプロピルスルフィド、エチルブチルスルフィド、プロピルブチルスルフィド、チオフェン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、2H−チオピランおよび4H−チオピランからなる群から選ばれた、少なくとも1つの化合物であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃料ガス付臭剤。
- 硫黄化合物が、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジプロピルスルフィド、ジブチルスルフィド、ジセカンダリブチルスルフィド、ジターシャリブチルスルフィド、メチルエチルスルフィド、メチルプロピルスルフィド、メチルイソプロピルスルフィド、ジビニルスルフィド、ジアリルスルフィド、ビニルメチルスルフィドおよびアリルメチルスルフィドからなる群から選ばれた、少なくとも1つのジスルフィドであることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃料ガス付臭剤。
- 硫黄化合物が、チオフェン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、2H−チオピランおよび4H−チオピランからなる群から選ばれた、少なくとも1つの環状化合物であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用燃料ガス付臭剤。
- 燃料ガスが水素であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用燃料ガス付臭剤。
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