JPWO2003034523A1 - 家庭用燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
需要電力が家庭の需要電力全体の平均値よりも小さい時間帯には、PEFC(1)の給電するベース電力部分から需要電力を差し引いた余剰部分をコンデンサ(7)及び鉛蓄電池(8)に充電しておき、需要電力が平均値よりも大きい時間帯に、その平均値を超えるピーク電力部分をコンデンサ(7)及び鉛蓄電池(8)から放電する。これにより、余剰電力を有効活用しつつ必要最小限の設備で一日の家庭用需要に十分に適合することが可能となる。したがって、エネルギの無駄をなくしエネルギ効率を向上するとともに、経済性を向上することができる。
Description
技術分野
本発明は、燃料電池を主電源とする小形電源システムに係わり、特に、平均的には小さな電力需要にも係わらず、短時間の間には比較的大きな電力が必要となる家庭用に好適な家庭用燃料電池システムに関する。
背景技術
燃料電池は、水素、一酸化炭素、炭化水素等の燃焼性化学物質やそれを含有する燃料を核物質に用い、その化学物質や燃料の酸化反応を電気化学的に行わせ、酸化過程におけるエネルギ変化を直接的に電気エネルギに変換させる電池であって、高いエネルギ変換率を期待できるものである。
特に、固体高分子電解質型燃料電池は、例えば特開平5−21077号公報や特開平5−36418号公報に記載のように、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電解質型燃料電池に次ぎ、第4世代の燃料電池として開発されているものであり、それまでに開発されてきた燃料電池に比べ出力が高いという特徴があり、かつそのコンパクトさゆえに実用化に対する期待が高く、現在鋭意改良が検討されている。
発明の開示
ここで、元来、燃料電池は、大規模電力用を中心に開発されてきた。この結果、業務用或いは家庭用のような小規模な用途への適用については、従来ほとんど配慮されていない。例えば家庭用に適用する場合、一日のうち限られた一部の時間帯(例えば朝の出勤・登校前の時間帯や夕食後の時間帯)にのみ比較的大きな電力需要(ピーク)があるものの、平均的には比較的電力需要は小さい。
このため、家庭用の電源に適用するべく、燃料電池の給電能力を例えばピーク時の需要電力をカバーするように選定すると、ピーク時以外の大部分の時間帯において大きな余剰電力が生じることとなり、これを有効活用できない場合は大きなエネルギロスとなってエネルギ効率や経済性が低下する。
例えば、固体高分子電解質型燃料電池(以下適宜、PEFCという)の場合、余剰電力が増えたとしても売電単価が低いため不経済であり、またPEFCの効率を30〜40%とすると出力の60〜70%相当の損失分が100℃程度と熱湯を沸かす以外には使い難い低温排ガスという形でしか得られない。この場合、お湯の消費量がそれほど大きくないと、大部分が有効に活用されることなく捨てられることとなる。
本発明の目的は、家庭用に適用した場合であってもエネルギ効率及び経済性を向上できる家庭用燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、前記ピーク電力部分に対応した放電を行う蓄電装置とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
これにより、例えば燃料電池の給電するベース電力部分を家庭の需要電力の平均値にほぼ等しく設定すれば、需要電力が平均値よりも小さい時間帯(深夜帯等)には燃料電池の給電するベース電力部分から需要電力を差し引いた余剰部分を蓄電装置に充電しておき、需要電力が平均値よりも大きい時間帯(朝夕等)にその平均値を超えるピーク電力部分を蓄電装置から放電することで、余剰電力を有効活用しつつ必要最小限の設備で一日の家庭用需要に十分に適合することが可能となる。したがって、エネルギの無駄をなくしエネルギ効率を向上するとともに、経済性を向上することができる。また上記のように、平均需要電力に対応するベース電力部分を比較的高価な燃料電池の出力で賄い、これで賄えないピーク電力部分を比較的低廉な例えば鉛蓄電池等を備えた蓄電装置で賄うようにすることで、コスト配分上からもコスト低減できるように適正化でき、これによっても経済性を向上することができる。
また上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、コンデンサ及び二次電池を有し、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
蓄電装置として、応答速度が速いが容量が比較的小さいコンデンサ、例えば電気二重層コンデンサと、応答速度は遅いが容量が比較的大きくかつ安価な二次電池、例えば鉛蓄電池とを組み合わせて用いることにより、両者の弱点を補い合って幅広い変動需要電力に対応可能となる。
また上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置とを備え、かつ、前記燃料電池の出力をP[W]、前記蓄電装置の容量をQ[Wh]、前記蓄電装置の放電深度をx[%]としたとき、250≦P≦1000かつ1000/x×10≦Q≦2600/x×10となるように構成したことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
これにより、蓄電装置の放電深度を10%以下として寿命低下を防止しつつ、最も安価で家庭用として経済的なシステムを構築することができる。
好ましくは、上記家庭用燃料電池システムにおいて、(0.0085P2−7.2P+4600)/x×10≦Q≦(0.0085×P2−7.2P+7080)/x×10となるように構成したことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
また上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、少なくとも二次電池を有し、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置と、前記二次電池の放電深度が所定値を超えないように保護する保護機構とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
二次電池は、一般に放電深度により寿命が決まるため、需要電力の変動そのままに追従して二次電池が充電放電を行っていると、寿命が短くなり信頼性の確保が困難となる可能性がある。そこで本発明においては、保護機構を設けて二次電池の放電深度が所定値を超えないように保護することにより二次電池の寿命を確保し、信頼性向上することができる。
好ましくは、上記家庭用燃料電池システムにおいて、前記保護機構は、前記二次電池の電圧に応じて前記二次電池の充電動作又は放電動作を遮断する遮断手段を備えることを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
また好ましくは、上記家庭用燃料電池システムにおいて、補助電源として、自然力発電機構を備えることを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本実施形態による家庭用燃料電池システム(燃料電池応用電源システム)全体の概略構成を表す系統図である。
この図1において、燃料電池応用電源システムは、改質されて水素分の多い燃料(以下適宜、水素等という)3と空気2とから直流電力を発生させる燃料電池、望ましくは高分子電解質膜燃料電池(以下適宜、PEFCという)1と、PEFC1の正極5及び負極6に並列に接続し需要電力がPEFC1出力よりも小さいときにPEFC1出力の一部を充電し逆のときに放電するコンデンサ、望ましくは電気2重層コンデンサ7と、PEFC1の正極5及び負極6に並列に接続し需要電力がPEFC1出力よりも小さいときにPEFC1出力の一部を充電し逆のときに放電するリチウムイオン電池等の二次電池、好ましくは現状価格が安いことに基づく鉛蓄電池8と、鉛蓄電池8と直列に接続され鉛蓄電池8の充放電時に回路の切り替えを行なう切替器18と、鉛蓄電池8がカットオフ電圧(後述)以下にならないように鉛蓄電池8の電圧を測定する電圧計11と、鉛蓄電池8が過電圧(後述)にならないように鉛蓄電池8の電圧を測定する電圧計12と、カットオフ電圧値V1と過電圧値V2を元にして電圧計11,12からの電圧信号13,14を受け演算し制御信号30を切替器18に送る演算制御器15と、PEFC1で発電した電力を直流から交流10に変換するインバータ9とを備えている。
インバータ9は、PEFC1、電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8の出力或いは放電する電力を直流から交流に変えて交流電気機器よりなる負荷(図示せず)に供給する。
PEFC1は、水素等3と空気2をPEFC1内で電気化学反応させることにより直流の電力と、100℃程度の排ガス4が発生する。出力する電力値としては、インバータ9を介し負荷側より要求される電力全体(言い換えれば対象となる家庭の需要電力)のうち後述するピーク電力を除いたベース電力を給電するものである。なお、100℃程度の排ガス4中から水回収をする場合は、水が比較的純水に近いので改質器の蒸気用及び鉛蓄電池の補給水として一部用いればよい。PEFC1で発生した直流電力は、PEFC1の正極5及び負極6より並列に接続している電気2重層コンデンサ7、鉛蓄電池8及びインバータ9に供給されるようになっている。
なおこのとき、図示を省略しているが、もし直流で直接使用する機器があれば、この回路に並列に接続して必要な電圧に調整することで受電することが可能である(例えば、10V前後以下で使用するトランジスター等の半導体素子を含む通信/制御回路をもつ機器等)。
電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8は、2つ合わせて蓄電装置を構成している。電気2重層コンデンサ7はPEFC1の余剰電力を高速に充電して電力を蓄積するとともに、インバータ9を介して負荷側より要求される短時間のピーク電力に対応して高速放電を需要電力に対応し、PEFC1のベース電力を低く設定するための働きをする。一方鉛蓄電池8は、電気2重層コンデンサ7より応答速度は遅いがその分大量に、PEFC1の余剰電力を充電して蓄積するとともに、インバータ9を介して負荷側より要求される短時間のピーク電力に対応して放電を行ない、PEFC1のベース電力を低く設定するための働きをする。
なお、上記PEFC1、電気2重層コンデンサ7、及び鉛蓄電池8は、それぞれの出力及び容量等に関して、PEFC1の出力をP[W]、電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8の合計容量をQ[Wh]、電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8の合計放電深度をx[%]としたとき、
250≦P≦1000
1000/x×10≦Q≦2600/x×10
(0.0085P2−7.2P+4600)/x×10≦Q
≦(0.0085×P2−7.2P+7080)/x×10
の関係をすべて満足するように設定されている。
また、前述のように蓄電装置に鉛蓄電池8と電気2重層コンデンサ7の二つを設けてあるのは、鉛蓄電池8と電気2重層コンデンサ7とのそれぞれの特性の違いを利用することにより経済的にピーク負荷に対応するためである。すなわち、鉛蓄電池8は、安価で放電容量を確保できるが放電速度がそれほど速く取れないのに対し、電気2重層コンデンサ7は、放電速度が速いものの放電容量がそれほど大きく取れない。このため、両方を組み合わせることで双方の弱点を補い幅広い変動需要電力に対応可能としたものである。
電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18は、これら全体で、鉛蓄電池の保護機構を構成するものである。以下その機能を詳細に説明する。一般に、コンデンサを除いた蓄電池(二次電池)は、放電深度、過充電電圧及び放電電流により寿命が決定される。このため、インバータ9からの変動需要電力のままに追従して蓄電池が放電充電していては、信頼性がある電源システムを提供できない。そこで本実施形態では、電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18を設けており、鉛蓄電池8が放電して下限電圧であるカットオフ電圧V1になったら電圧計11からの信号14を受けて演算制御器15が信号30を出して切替器18をダイオード16の回路に切り替えて(言い換えれば遮断手段としての切替器18が鉛蓄電池8の放電動作を遮断して)充電モードにし、充電電圧が所定の電圧に成った時点で放電モードであるダイオード17の回路に戻す。また、電圧計11と電圧12の測定電圧の合計が過電圧充電の値を越えたときは、放電モードであるダイオード17の回路に切り替えて(言い換えれば遮断手段としての切替器18が鉛蓄電池8の充電動作を遮断して)保護するようになっている。このようにすることで、二次電池としての鉛蓄電池8の寿命を確保し、信頼性を向上できるようになっている。なお、切替器18は、充電用ダイオード16及び放電用ダイオード17より構成されるが、トランジスター等の半導体を利用した切替器も可能である。
次に、以上のように構成した本実施形態の作用を以下に順を追って説明する。
(1)ベース電力及びピーク電力の分担によるエネルギ効率及び経済性向上
まず、本発明の主対象としている家庭用電力の需要挙動について説明する。現在、ほとんどの家庭では、系統電力から電力を購入している。図2は、一般的な家庭の典型的な1日の電力消費挙動を示すものである。横軸に時間を午前0時から午後12時までとり、縦軸に需要電力をとって表している。
図2において、細い線が電力需要の経時変動を示し、太い点線が30分間毎の平均電力値を示す。図示のように、冷蔵庫程度しか稼動せず電力需要のほとんどない1:00〜6:00前後の深夜帯のあと、起床後の朝食等出勤・登校前の6時台7時台の時間帯にごく短いまとまった電力需要(ピーク値1000W強程度)が生じ、さらに8時台9時台からお昼前にかけて例えば掃除機、洗濯機、乾燥機、アイロン等家電品の使用によるものと見られる午前中のまとまった電力需要(ピーク値最大2000W弱、平均電力500W程度)がある。
午後になると、再び上記同様の家電品の使用や又は夏期には気温の上昇による冷房の使用等と見られる比較的長い大電力需要(平均電力200〜500W程度)があり、特に13時台から14時台あたりにかけて最大2000W弱にまで達するピーク値が複数回生じている。
その後、18時前後の夕食支度時間帯は平均値及びピーク値ともに小さくなるが、夕食時間帯である19時20時台で家族の帰宅と共に電力消費が急激に増大し、その後の家族団らんの時間帯を含めて就寝前の1時前後までの間に長い最大電力需要(平均電力500〜800W程度)が生じ、特に22時台付近に入浴後のドライヤーの使用と見られる最大2800W付近にまで達するピーク値が生じている。
以上のような挙動の家庭における電力需要において、変動電力だけを見ると、最大2800Wもあることから、仮にこれをすべてPEFCの発電で供給しようとすると、余裕をみて3000W程度の出力のPEFCを設置しなくてはならなくなる。しかしながら、家庭での30分間平均電力の最大値は上記のように1000W以下であり、一日平均では200〜400Wである。このため、上記のようにすべての電力需要をPEFCでまかなおうとする場合少なくとも80%近いの余剰電力と、通常PEFCの効率が30〜40%であることから発電に伴って温度が100℃前後の比較的低い余剰廃熱を大量に発生する。したがって、これら余剰電力や余剰廃熱を有効に活用できない場合(例えば、100℃の廃熱は温度が低いため用途が限られ熱湯を沸かす以外には使い難い)には、大きなエネルギロスとなってエネルギ効率や経済性が低下する。また、現在PEFCは、300万円/kW前後の価格と推定されており、上記3000W程度の出力とする場合900万円前後となり非常に高価なものとなり、この意味でも経済性が低下する。
そこで、本実施形態においては、上記のように、家庭電力需要のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を供給するPEFC1と、ピーク電力部分に対応した放電を行う蓄電装置(コンデンサ7及び鉛蓄電池8)とを設けている。これにより、例えばPEFC1の給電するベース電力部分を家庭の需要電力の平均値にほぼ等しく(上記の例に従えば例えば200〜400W程度)設定すれば、需要電力がその平均値よりも小さい時間帯(深夜帯等)にはPEFC1の給電するベース電力部分から需要電力を差し引いた余剰部分をコンデンサ7及び鉛蓄電池8に充電しておき、需要電力が平均値よりも大きい時間帯(朝夕等)にその平均値を超えるピーク電力部分をコンデンサ7及び鉛蓄電池8から放電するようにすることで、余剰電力を有効活用しつつ必要最小限の設備で一日の家庭用需要に十分に適合することが可能となる。
したがって、エネルギの無駄をなくしエネルギ効率を向上するとともに、経済性を向上することができる。また上記のように、平均需要電力に対応するベース電力部分を比較的高価なPEFC1の出力で賄い、これで賄えないピーク電力部分を比較的低廉な鉛蓄電池8等を備えた蓄電装置で賄うようにすることで、コスト配分上からもコストを低減できるように適正化でき、これによっても経済性を向上することができる。
(2)燃料電池出力及び蓄電装置容量の最適化
上述のように、PEFC1等の燃料電池は比較的高価であることから、家庭用の需要を賄える範囲においてなるべく出力の小さいものとすることが望ましい。この場合、その出力小型化に対応して蓄電装置(電気2重層コンデンサ7+鉛蓄電池8)の容量を増大させる必要がある。
このような観点から、本願発明者等は、燃料電池(PEFC)と二次電池等の蓄電装置とを備えた電源システムを仮想したときに、家庭用として最も適した燃料電池出力と蓄電装置容量との組み合わせを模索するべく、実際の家庭の消費電力実体の収集データに基づく分析検討を行った。図3はその検討結果を示す図である。
分析にあたり、まず、典型的な多数の家庭の実際の電力変動データを、1日単位で夏、秋、冬の3季節にわたってのべ7〜14日間、家族別に収集した。
そして、上記図2を用いて説明した例における家庭の一日平均平均電力250〜400[W]、30分間の平均電力の最大値1000[W]を勘案し、PEFC出力としてはP=250〜1000[W]が妥当と考えた。そして、例えば、ある家族のある日に関して、PEFCの出力値をこの範囲内でいくつか設定したとき、それぞれについて、蓄電装置放電深度x=30%、系統電力利用率10%以下という条件で、対応する蓄電装置の容量Q[Wh]をそれぞれ決定した。これにより、その家族のその日の実際の電力変動データに関し、PEFC出力と蓄電装置容量の組み合わせを複数組設定したことになる。そして、各組についてそのときに発生する設備コスト及び運転コスト(PEFCや蓄電装置の電力単価に基づく電力コスト等)を計算し、当該家族の当該期日について、最も小さいコストとなる最適な組み合わせを1つ選択した。このようにして、当該家族について、前述の7〜14日間にわたって各日の最適組み合わせ(すなわち7〜14組の組み合わせ)を決定した。
その後、それら7〜14組の組み合わせにおいて、どの組み合わせをも包含可能なPEFC出力と蓄電装置容量の組み合わせ(すなわち7〜14個のPEFC出力の値のうち最大値と、7〜14個の蓄電装置容量の値のうち最大値との組み合わせ)を選択した。このようにして選択した組み合わせを、ある家族のある日における最適なPEFC出力と蓄電装置容量の値とした。この1つの組み合わせが図3における1つの点で表される。すなわち、図3は、以上のようにして算出した各家庭ごとの最適なPEFC出力と蓄電装置容量との組み合わせを、全家庭についてプロットしたものである。
図3において、横軸には単位PEFC出力[W]をとり、縦軸には蓄電装置容量[Wh]をとって表している。この図よりわかるように、低コストの面から最適な組み合わせを実現するためには、PEFC出力P[W]及び蓄電装置容量Q[Wh]は、
250≦P≦1000かつ1000≦Q≦2600
の範囲の組合わせとする必要があることがわかる。なお、ここでいう蓄電装置容量にはコンデンサ容量を含めることはいうまでもない。
またこれらの蓄電装置容量は、例えば放電深度60%でも寿命が劣化しない高性能蓄電池の場合は上記電池容量×30/60にすれば適正化が図れる。この観点から、許容可能な蓄電装置の放電深度x[%]として上記の式を一般化すると、
250≦P≦1000かつ
1000/x×10≦Q≦2600/x×10 … (式1)
さらに本願発明者等は、上記図2に示された多数のデータを回帰分析して近似式(図3中で実線の二次曲線で表す)、およびこの近似式からのデータの標準偏差σとして下記の式で表される関係を得ることができた。
Q=(0.0085P2−7.2P+5840)/x×10
σ=1240/x[%]×10
これらから、蓄電池容量[Wh]のより望ましい選定範囲としては下記範囲(上限及び下限を図中点線の二次曲線で表す)となる。
(0.0085P2−7.2P+4600)/x×10≦Q
≦(0.0085×P2−7.2P+7080)/x×10 …(式2)
上記本実施の形態においては、前述したように、上記(式1)と(式2)のいずれもを満たしている。したがって、蓄電装置7,8の放電深度xを10%以下として寿命低下を防止しつつ、最も安価で家庭用として合理的かつ経済的なシステムを構築することが可能となる。
以上(1)(2)において説明したように、本実施形態によれば、電力需要が小さい時間帯の余剰電力を有効活用しつつ必要最小限の設備で一日の家庭用需要に十分に適合できるので、エネルギの無駄をなくしエネルギ効率を向上するとともに、経済性を向上することができる。
また、比較的高価なPEFC1と比較的低廉な蓄電装置7,8のコスト配分上から最適化した給電分担となるようにその出力値及び蓄電容量を設定している。このとき特に、鉛蓄電池8の保護機構を設け寿命を確実に向上させることで比較的高価なPEFC1の出力規模を確実に小さくしているので、電力単価を確実に低くでき、これらによって経済性をさらに確実に向上できる。
なお、本発明は、上記一実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順次以下に説明する。
(A)コンデンサの代わりに系統電源を用いる場合
図4は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図1に示した実施形態における電気2重層コンデンサ7を省略するとともにインバータ9より負荷側に系統電源26を接続したものである。
すなわち、上記実施形態では、鉛蓄電池8の保護機構としての電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18による保護機能(電圧又は電流値に応じて放電を停止させる)によって、鉛蓄電池の放電深度が一定以上を超えないようにし、その不足分(例えば需要電力の10%程度)をコンデンサ7からの放電で補ったが、本変形例では、それを系統電源26により補うものである。
本変形例には、以下のような意義がある。すなわち、例えばPEFC1の出力規模が小さくかつ系統電源26の価格が安い場合においては、図1の実施形態の電気2重層コンデンサ7の役目である高速放電応答を系統電源26に依存したほうが経済的である。言い換えれば、本変形例は、小形燃料電池応用電源システムの場合の経済的な構成を提供するものである。
(B)コンデンサを鉛蓄電池と並列に接続した場合
図5は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図1に示した実施形態に比べて電気2重層コンデンサ7の位置を変えて、鉛蓄電池8に対し並列に接続したものである。
本変形例によれば、充放電に対し鉛蓄電池を瞬間的な過渡時に保護できるので、信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できるという効果がある。
(C)鉛蓄電池の放電電流を測定する電流計を設けた場合
図6は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図1に示した実施形態の構成において、鉛蓄電池8に直列に電流計21を入れて鉛蓄電池8の放電電流を測定するとともに、さらに放電電流が一定の値I1を超えた場合に比較器20より演算制御器15に制御信号31を出し切替器18を充電モードに切り替えるようにしたものである。この制御は、電圧計よりの制御信号13,14よりも優先する。なお、比較器20は機器演算制御器15に内蔵するようにしてもよい。この場合、前述の電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18に加え、電流計21及び比較器20を含めた全体で、鉛蓄電池の保護機構を構成する。
本変形例によれば、放電時の過電流に対し鉛蓄電池8を保護できるので、より信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できるという効果がある。
(D)鉛蓄電池の充電促進用の充電器を設けた場合
図7は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、本変形例では、図6に示した上記(C)の変形例の構成において、鉛蓄電池8に並列に接続され交流の電気を変圧して直流又は準直流に変換し鉛蓄電池8を充電する充電器24と、演算制御器15の制御信号25に基いて充電器24の通電及び遮断の操作制御をするスイッチ23と、このスイッチ23にインバータ9の出力(交流)の一部を導く回路22を設けたものである。
演算制御器15より鉛蓄電池8を充電モードにする信号30が切替器18に出ると、これと同時に信号25がスイッチ23に送られてスイッチ23が入り充電器24に交流電力が送られて充電が開始される。そして、充電が済み放電モードになると、スイッチ23が切られるようになっている。
上記のような構成とするのは、以下の理由による。すなわち、鉛蓄電池8をPEFC1の直流回路に並列に繋ぐ場合、放電電圧と充電電圧の差が小さいため放電よりも充電に時間がかかる。そこで、充電時間を少なくとも放電時間と同じかあるいは短くするために、充電器24を用いて鉛蓄電池8に対しPEFC1の電圧よりも高めで過充電電圧にならない電圧設定を行うことで、充電速度を向上させるものである。
本変形例によれば、蓄電効率のよく、より信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できる。
(E)系統電源を充電器の電力源とする場合
図8は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図7に示した上記(D)の変形例とほとんど同一構成であるが、充電器24の電力源が系統電源26である点が異なる。すなわち、本変形例では、鉛蓄電池8からの放電電流が一定の値I1を超えた場合あるいは電圧が設定値以下になったら切換器18により放電を遮断すると共に、スイッチ23が通電されて系統電源26から充電器24に充電が行われるようにしたものである。
本変形例によれば、充電器24に系統電源26が接続されていることにより、PEFC1が起動していない時点からも簡便に起動でき、より信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できるという効果がある。
(F)自然力電源を用いる場合
図9は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図7に示した上記(D)の変形例の構成において、充電器24、スイッチ23、及び回路22の代わりに、太陽光発電或いは風力発電に基づく自然力電源27と、それに並列に接続された電気2重層コンデンサ7′とを設けたものである。
本変形例によれば、二酸化炭素等の排出物をださない電源をシステムの補助電源として使うため、より環境性がよく信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、家庭用に適用した場合であってもエネルギ効率及び経済性を向上できる家庭用燃料電池システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施形態による家庭用燃料電池システム全体の概略構成を表す系統図である。
図2は、一般的な家庭の典型的な1日の電力消費挙動を示す図である。
図3は、実際の家庭の消費電力実体の収集データに基づく分析検討を行った結果を示す図である。
図4は、コンデンサの代わりに系統電源を用いた変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図5は、コンデンサを鉛蓄電池と並列に接続した変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図6は、鉛蓄電池の放電電流を測定する電流計を設けた変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図7は、鉛蓄電池の充電促進用の充電器を設けた変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図8は、系統電源を充電器の電力源とする変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図9は、自然力電源を用いる変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
本発明は、燃料電池を主電源とする小形電源システムに係わり、特に、平均的には小さな電力需要にも係わらず、短時間の間には比較的大きな電力が必要となる家庭用に好適な家庭用燃料電池システムに関する。
背景技術
燃料電池は、水素、一酸化炭素、炭化水素等の燃焼性化学物質やそれを含有する燃料を核物質に用い、その化学物質や燃料の酸化反応を電気化学的に行わせ、酸化過程におけるエネルギ変化を直接的に電気エネルギに変換させる電池であって、高いエネルギ変換率を期待できるものである。
特に、固体高分子電解質型燃料電池は、例えば特開平5−21077号公報や特開平5−36418号公報に記載のように、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体電解質型燃料電池に次ぎ、第4世代の燃料電池として開発されているものであり、それまでに開発されてきた燃料電池に比べ出力が高いという特徴があり、かつそのコンパクトさゆえに実用化に対する期待が高く、現在鋭意改良が検討されている。
発明の開示
ここで、元来、燃料電池は、大規模電力用を中心に開発されてきた。この結果、業務用或いは家庭用のような小規模な用途への適用については、従来ほとんど配慮されていない。例えば家庭用に適用する場合、一日のうち限られた一部の時間帯(例えば朝の出勤・登校前の時間帯や夕食後の時間帯)にのみ比較的大きな電力需要(ピーク)があるものの、平均的には比較的電力需要は小さい。
このため、家庭用の電源に適用するべく、燃料電池の給電能力を例えばピーク時の需要電力をカバーするように選定すると、ピーク時以外の大部分の時間帯において大きな余剰電力が生じることとなり、これを有効活用できない場合は大きなエネルギロスとなってエネルギ効率や経済性が低下する。
例えば、固体高分子電解質型燃料電池(以下適宜、PEFCという)の場合、余剰電力が増えたとしても売電単価が低いため不経済であり、またPEFCの効率を30〜40%とすると出力の60〜70%相当の損失分が100℃程度と熱湯を沸かす以外には使い難い低温排ガスという形でしか得られない。この場合、お湯の消費量がそれほど大きくないと、大部分が有効に活用されることなく捨てられることとなる。
本発明の目的は、家庭用に適用した場合であってもエネルギ効率及び経済性を向上できる家庭用燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、前記ピーク電力部分に対応した放電を行う蓄電装置とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
これにより、例えば燃料電池の給電するベース電力部分を家庭の需要電力の平均値にほぼ等しく設定すれば、需要電力が平均値よりも小さい時間帯(深夜帯等)には燃料電池の給電するベース電力部分から需要電力を差し引いた余剰部分を蓄電装置に充電しておき、需要電力が平均値よりも大きい時間帯(朝夕等)にその平均値を超えるピーク電力部分を蓄電装置から放電することで、余剰電力を有効活用しつつ必要最小限の設備で一日の家庭用需要に十分に適合することが可能となる。したがって、エネルギの無駄をなくしエネルギ効率を向上するとともに、経済性を向上することができる。また上記のように、平均需要電力に対応するベース電力部分を比較的高価な燃料電池の出力で賄い、これで賄えないピーク電力部分を比較的低廉な例えば鉛蓄電池等を備えた蓄電装置で賄うようにすることで、コスト配分上からもコスト低減できるように適正化でき、これによっても経済性を向上することができる。
また上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、コンデンサ及び二次電池を有し、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
蓄電装置として、応答速度が速いが容量が比較的小さいコンデンサ、例えば電気二重層コンデンサと、応答速度は遅いが容量が比較的大きくかつ安価な二次電池、例えば鉛蓄電池とを組み合わせて用いることにより、両者の弱点を補い合って幅広い変動需要電力に対応可能となる。
また上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置とを備え、かつ、前記燃料電池の出力をP[W]、前記蓄電装置の容量をQ[Wh]、前記蓄電装置の放電深度をx[%]としたとき、250≦P≦1000かつ1000/x×10≦Q≦2600/x×10となるように構成したことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
これにより、蓄電装置の放電深度を10%以下として寿命低下を防止しつつ、最も安価で家庭用として経済的なシステムを構築することができる。
好ましくは、上記家庭用燃料電池システムにおいて、(0.0085P2−7.2P+4600)/x×10≦Q≦(0.0085×P2−7.2P+7080)/x×10となるように構成したことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
また上記目的を達成するために、本発明によれば、家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池と、少なくとも二次電池を有し、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置と、前記二次電池の放電深度が所定値を超えないように保護する保護機構とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
二次電池は、一般に放電深度により寿命が決まるため、需要電力の変動そのままに追従して二次電池が充電放電を行っていると、寿命が短くなり信頼性の確保が困難となる可能性がある。そこで本発明においては、保護機構を設けて二次電池の放電深度が所定値を超えないように保護することにより二次電池の寿命を確保し、信頼性向上することができる。
好ましくは、上記家庭用燃料電池システムにおいて、前記保護機構は、前記二次電池の電圧に応じて前記二次電池の充電動作又は放電動作を遮断する遮断手段を備えることを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
また好ましくは、上記家庭用燃料電池システムにおいて、補助電源として、自然力発電機構を備えることを特徴とする家庭用燃料電池システムが提供される。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本実施形態による家庭用燃料電池システム(燃料電池応用電源システム)全体の概略構成を表す系統図である。
この図1において、燃料電池応用電源システムは、改質されて水素分の多い燃料(以下適宜、水素等という)3と空気2とから直流電力を発生させる燃料電池、望ましくは高分子電解質膜燃料電池(以下適宜、PEFCという)1と、PEFC1の正極5及び負極6に並列に接続し需要電力がPEFC1出力よりも小さいときにPEFC1出力の一部を充電し逆のときに放電するコンデンサ、望ましくは電気2重層コンデンサ7と、PEFC1の正極5及び負極6に並列に接続し需要電力がPEFC1出力よりも小さいときにPEFC1出力の一部を充電し逆のときに放電するリチウムイオン電池等の二次電池、好ましくは現状価格が安いことに基づく鉛蓄電池8と、鉛蓄電池8と直列に接続され鉛蓄電池8の充放電時に回路の切り替えを行なう切替器18と、鉛蓄電池8がカットオフ電圧(後述)以下にならないように鉛蓄電池8の電圧を測定する電圧計11と、鉛蓄電池8が過電圧(後述)にならないように鉛蓄電池8の電圧を測定する電圧計12と、カットオフ電圧値V1と過電圧値V2を元にして電圧計11,12からの電圧信号13,14を受け演算し制御信号30を切替器18に送る演算制御器15と、PEFC1で発電した電力を直流から交流10に変換するインバータ9とを備えている。
インバータ9は、PEFC1、電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8の出力或いは放電する電力を直流から交流に変えて交流電気機器よりなる負荷(図示せず)に供給する。
PEFC1は、水素等3と空気2をPEFC1内で電気化学反応させることにより直流の電力と、100℃程度の排ガス4が発生する。出力する電力値としては、インバータ9を介し負荷側より要求される電力全体(言い換えれば対象となる家庭の需要電力)のうち後述するピーク電力を除いたベース電力を給電するものである。なお、100℃程度の排ガス4中から水回収をする場合は、水が比較的純水に近いので改質器の蒸気用及び鉛蓄電池の補給水として一部用いればよい。PEFC1で発生した直流電力は、PEFC1の正極5及び負極6より並列に接続している電気2重層コンデンサ7、鉛蓄電池8及びインバータ9に供給されるようになっている。
なおこのとき、図示を省略しているが、もし直流で直接使用する機器があれば、この回路に並列に接続して必要な電圧に調整することで受電することが可能である(例えば、10V前後以下で使用するトランジスター等の半導体素子を含む通信/制御回路をもつ機器等)。
電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8は、2つ合わせて蓄電装置を構成している。電気2重層コンデンサ7はPEFC1の余剰電力を高速に充電して電力を蓄積するとともに、インバータ9を介して負荷側より要求される短時間のピーク電力に対応して高速放電を需要電力に対応し、PEFC1のベース電力を低く設定するための働きをする。一方鉛蓄電池8は、電気2重層コンデンサ7より応答速度は遅いがその分大量に、PEFC1の余剰電力を充電して蓄積するとともに、インバータ9を介して負荷側より要求される短時間のピーク電力に対応して放電を行ない、PEFC1のベース電力を低く設定するための働きをする。
なお、上記PEFC1、電気2重層コンデンサ7、及び鉛蓄電池8は、それぞれの出力及び容量等に関して、PEFC1の出力をP[W]、電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8の合計容量をQ[Wh]、電気2重層コンデンサ7及び鉛蓄電池8の合計放電深度をx[%]としたとき、
250≦P≦1000
1000/x×10≦Q≦2600/x×10
(0.0085P2−7.2P+4600)/x×10≦Q
≦(0.0085×P2−7.2P+7080)/x×10
の関係をすべて満足するように設定されている。
また、前述のように蓄電装置に鉛蓄電池8と電気2重層コンデンサ7の二つを設けてあるのは、鉛蓄電池8と電気2重層コンデンサ7とのそれぞれの特性の違いを利用することにより経済的にピーク負荷に対応するためである。すなわち、鉛蓄電池8は、安価で放電容量を確保できるが放電速度がそれほど速く取れないのに対し、電気2重層コンデンサ7は、放電速度が速いものの放電容量がそれほど大きく取れない。このため、両方を組み合わせることで双方の弱点を補い幅広い変動需要電力に対応可能としたものである。
電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18は、これら全体で、鉛蓄電池の保護機構を構成するものである。以下その機能を詳細に説明する。一般に、コンデンサを除いた蓄電池(二次電池)は、放電深度、過充電電圧及び放電電流により寿命が決定される。このため、インバータ9からの変動需要電力のままに追従して蓄電池が放電充電していては、信頼性がある電源システムを提供できない。そこで本実施形態では、電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18を設けており、鉛蓄電池8が放電して下限電圧であるカットオフ電圧V1になったら電圧計11からの信号14を受けて演算制御器15が信号30を出して切替器18をダイオード16の回路に切り替えて(言い換えれば遮断手段としての切替器18が鉛蓄電池8の放電動作を遮断して)充電モードにし、充電電圧が所定の電圧に成った時点で放電モードであるダイオード17の回路に戻す。また、電圧計11と電圧12の測定電圧の合計が過電圧充電の値を越えたときは、放電モードであるダイオード17の回路に切り替えて(言い換えれば遮断手段としての切替器18が鉛蓄電池8の充電動作を遮断して)保護するようになっている。このようにすることで、二次電池としての鉛蓄電池8の寿命を確保し、信頼性を向上できるようになっている。なお、切替器18は、充電用ダイオード16及び放電用ダイオード17より構成されるが、トランジスター等の半導体を利用した切替器も可能である。
次に、以上のように構成した本実施形態の作用を以下に順を追って説明する。
(1)ベース電力及びピーク電力の分担によるエネルギ効率及び経済性向上
まず、本発明の主対象としている家庭用電力の需要挙動について説明する。現在、ほとんどの家庭では、系統電力から電力を購入している。図2は、一般的な家庭の典型的な1日の電力消費挙動を示すものである。横軸に時間を午前0時から午後12時までとり、縦軸に需要電力をとって表している。
図2において、細い線が電力需要の経時変動を示し、太い点線が30分間毎の平均電力値を示す。図示のように、冷蔵庫程度しか稼動せず電力需要のほとんどない1:00〜6:00前後の深夜帯のあと、起床後の朝食等出勤・登校前の6時台7時台の時間帯にごく短いまとまった電力需要(ピーク値1000W強程度)が生じ、さらに8時台9時台からお昼前にかけて例えば掃除機、洗濯機、乾燥機、アイロン等家電品の使用によるものと見られる午前中のまとまった電力需要(ピーク値最大2000W弱、平均電力500W程度)がある。
午後になると、再び上記同様の家電品の使用や又は夏期には気温の上昇による冷房の使用等と見られる比較的長い大電力需要(平均電力200〜500W程度)があり、特に13時台から14時台あたりにかけて最大2000W弱にまで達するピーク値が複数回生じている。
その後、18時前後の夕食支度時間帯は平均値及びピーク値ともに小さくなるが、夕食時間帯である19時20時台で家族の帰宅と共に電力消費が急激に増大し、その後の家族団らんの時間帯を含めて就寝前の1時前後までの間に長い最大電力需要(平均電力500〜800W程度)が生じ、特に22時台付近に入浴後のドライヤーの使用と見られる最大2800W付近にまで達するピーク値が生じている。
以上のような挙動の家庭における電力需要において、変動電力だけを見ると、最大2800Wもあることから、仮にこれをすべてPEFCの発電で供給しようとすると、余裕をみて3000W程度の出力のPEFCを設置しなくてはならなくなる。しかしながら、家庭での30分間平均電力の最大値は上記のように1000W以下であり、一日平均では200〜400Wである。このため、上記のようにすべての電力需要をPEFCでまかなおうとする場合少なくとも80%近いの余剰電力と、通常PEFCの効率が30〜40%であることから発電に伴って温度が100℃前後の比較的低い余剰廃熱を大量に発生する。したがって、これら余剰電力や余剰廃熱を有効に活用できない場合(例えば、100℃の廃熱は温度が低いため用途が限られ熱湯を沸かす以外には使い難い)には、大きなエネルギロスとなってエネルギ効率や経済性が低下する。また、現在PEFCは、300万円/kW前後の価格と推定されており、上記3000W程度の出力とする場合900万円前後となり非常に高価なものとなり、この意味でも経済性が低下する。
そこで、本実施形態においては、上記のように、家庭電力需要のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を供給するPEFC1と、ピーク電力部分に対応した放電を行う蓄電装置(コンデンサ7及び鉛蓄電池8)とを設けている。これにより、例えばPEFC1の給電するベース電力部分を家庭の需要電力の平均値にほぼ等しく(上記の例に従えば例えば200〜400W程度)設定すれば、需要電力がその平均値よりも小さい時間帯(深夜帯等)にはPEFC1の給電するベース電力部分から需要電力を差し引いた余剰部分をコンデンサ7及び鉛蓄電池8に充電しておき、需要電力が平均値よりも大きい時間帯(朝夕等)にその平均値を超えるピーク電力部分をコンデンサ7及び鉛蓄電池8から放電するようにすることで、余剰電力を有効活用しつつ必要最小限の設備で一日の家庭用需要に十分に適合することが可能となる。
したがって、エネルギの無駄をなくしエネルギ効率を向上するとともに、経済性を向上することができる。また上記のように、平均需要電力に対応するベース電力部分を比較的高価なPEFC1の出力で賄い、これで賄えないピーク電力部分を比較的低廉な鉛蓄電池8等を備えた蓄電装置で賄うようにすることで、コスト配分上からもコストを低減できるように適正化でき、これによっても経済性を向上することができる。
(2)燃料電池出力及び蓄電装置容量の最適化
上述のように、PEFC1等の燃料電池は比較的高価であることから、家庭用の需要を賄える範囲においてなるべく出力の小さいものとすることが望ましい。この場合、その出力小型化に対応して蓄電装置(電気2重層コンデンサ7+鉛蓄電池8)の容量を増大させる必要がある。
このような観点から、本願発明者等は、燃料電池(PEFC)と二次電池等の蓄電装置とを備えた電源システムを仮想したときに、家庭用として最も適した燃料電池出力と蓄電装置容量との組み合わせを模索するべく、実際の家庭の消費電力実体の収集データに基づく分析検討を行った。図3はその検討結果を示す図である。
分析にあたり、まず、典型的な多数の家庭の実際の電力変動データを、1日単位で夏、秋、冬の3季節にわたってのべ7〜14日間、家族別に収集した。
そして、上記図2を用いて説明した例における家庭の一日平均平均電力250〜400[W]、30分間の平均電力の最大値1000[W]を勘案し、PEFC出力としてはP=250〜1000[W]が妥当と考えた。そして、例えば、ある家族のある日に関して、PEFCの出力値をこの範囲内でいくつか設定したとき、それぞれについて、蓄電装置放電深度x=30%、系統電力利用率10%以下という条件で、対応する蓄電装置の容量Q[Wh]をそれぞれ決定した。これにより、その家族のその日の実際の電力変動データに関し、PEFC出力と蓄電装置容量の組み合わせを複数組設定したことになる。そして、各組についてそのときに発生する設備コスト及び運転コスト(PEFCや蓄電装置の電力単価に基づく電力コスト等)を計算し、当該家族の当該期日について、最も小さいコストとなる最適な組み合わせを1つ選択した。このようにして、当該家族について、前述の7〜14日間にわたって各日の最適組み合わせ(すなわち7〜14組の組み合わせ)を決定した。
その後、それら7〜14組の組み合わせにおいて、どの組み合わせをも包含可能なPEFC出力と蓄電装置容量の組み合わせ(すなわち7〜14個のPEFC出力の値のうち最大値と、7〜14個の蓄電装置容量の値のうち最大値との組み合わせ)を選択した。このようにして選択した組み合わせを、ある家族のある日における最適なPEFC出力と蓄電装置容量の値とした。この1つの組み合わせが図3における1つの点で表される。すなわち、図3は、以上のようにして算出した各家庭ごとの最適なPEFC出力と蓄電装置容量との組み合わせを、全家庭についてプロットしたものである。
図3において、横軸には単位PEFC出力[W]をとり、縦軸には蓄電装置容量[Wh]をとって表している。この図よりわかるように、低コストの面から最適な組み合わせを実現するためには、PEFC出力P[W]及び蓄電装置容量Q[Wh]は、
250≦P≦1000かつ1000≦Q≦2600
の範囲の組合わせとする必要があることがわかる。なお、ここでいう蓄電装置容量にはコンデンサ容量を含めることはいうまでもない。
またこれらの蓄電装置容量は、例えば放電深度60%でも寿命が劣化しない高性能蓄電池の場合は上記電池容量×30/60にすれば適正化が図れる。この観点から、許容可能な蓄電装置の放電深度x[%]として上記の式を一般化すると、
250≦P≦1000かつ
1000/x×10≦Q≦2600/x×10 … (式1)
さらに本願発明者等は、上記図2に示された多数のデータを回帰分析して近似式(図3中で実線の二次曲線で表す)、およびこの近似式からのデータの標準偏差σとして下記の式で表される関係を得ることができた。
Q=(0.0085P2−7.2P+5840)/x×10
σ=1240/x[%]×10
これらから、蓄電池容量[Wh]のより望ましい選定範囲としては下記範囲(上限及び下限を図中点線の二次曲線で表す)となる。
(0.0085P2−7.2P+4600)/x×10≦Q
≦(0.0085×P2−7.2P+7080)/x×10 …(式2)
上記本実施の形態においては、前述したように、上記(式1)と(式2)のいずれもを満たしている。したがって、蓄電装置7,8の放電深度xを10%以下として寿命低下を防止しつつ、最も安価で家庭用として合理的かつ経済的なシステムを構築することが可能となる。
以上(1)(2)において説明したように、本実施形態によれば、電力需要が小さい時間帯の余剰電力を有効活用しつつ必要最小限の設備で一日の家庭用需要に十分に適合できるので、エネルギの無駄をなくしエネルギ効率を向上するとともに、経済性を向上することができる。
また、比較的高価なPEFC1と比較的低廉な蓄電装置7,8のコスト配分上から最適化した給電分担となるようにその出力値及び蓄電容量を設定している。このとき特に、鉛蓄電池8の保護機構を設け寿命を確実に向上させることで比較的高価なPEFC1の出力規模を確実に小さくしているので、電力単価を確実に低くでき、これらによって経済性をさらに確実に向上できる。
なお、本発明は、上記一実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順次以下に説明する。
(A)コンデンサの代わりに系統電源を用いる場合
図4は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図1に示した実施形態における電気2重層コンデンサ7を省略するとともにインバータ9より負荷側に系統電源26を接続したものである。
すなわち、上記実施形態では、鉛蓄電池8の保護機構としての電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18による保護機能(電圧又は電流値に応じて放電を停止させる)によって、鉛蓄電池の放電深度が一定以上を超えないようにし、その不足分(例えば需要電力の10%程度)をコンデンサ7からの放電で補ったが、本変形例では、それを系統電源26により補うものである。
本変形例には、以下のような意義がある。すなわち、例えばPEFC1の出力規模が小さくかつ系統電源26の価格が安い場合においては、図1の実施形態の電気2重層コンデンサ7の役目である高速放電応答を系統電源26に依存したほうが経済的である。言い換えれば、本変形例は、小形燃料電池応用電源システムの場合の経済的な構成を提供するものである。
(B)コンデンサを鉛蓄電池と並列に接続した場合
図5は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図1に示した実施形態に比べて電気2重層コンデンサ7の位置を変えて、鉛蓄電池8に対し並列に接続したものである。
本変形例によれば、充放電に対し鉛蓄電池を瞬間的な過渡時に保護できるので、信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できるという効果がある。
(C)鉛蓄電池の放電電流を測定する電流計を設けた場合
図6は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図1に示した実施形態の構成において、鉛蓄電池8に直列に電流計21を入れて鉛蓄電池8の放電電流を測定するとともに、さらに放電電流が一定の値I1を超えた場合に比較器20より演算制御器15に制御信号31を出し切替器18を充電モードに切り替えるようにしたものである。この制御は、電圧計よりの制御信号13,14よりも優先する。なお、比較器20は機器演算制御器15に内蔵するようにしてもよい。この場合、前述の電圧計11,12、演算制御器15、及び切替器18に加え、電流計21及び比較器20を含めた全体で、鉛蓄電池の保護機構を構成する。
本変形例によれば、放電時の過電流に対し鉛蓄電池8を保護できるので、より信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できるという効果がある。
(D)鉛蓄電池の充電促進用の充電器を設けた場合
図7は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、本変形例では、図6に示した上記(C)の変形例の構成において、鉛蓄電池8に並列に接続され交流の電気を変圧して直流又は準直流に変換し鉛蓄電池8を充電する充電器24と、演算制御器15の制御信号25に基いて充電器24の通電及び遮断の操作制御をするスイッチ23と、このスイッチ23にインバータ9の出力(交流)の一部を導く回路22を設けたものである。
演算制御器15より鉛蓄電池8を充電モードにする信号30が切替器18に出ると、これと同時に信号25がスイッチ23に送られてスイッチ23が入り充電器24に交流電力が送られて充電が開始される。そして、充電が済み放電モードになると、スイッチ23が切られるようになっている。
上記のような構成とするのは、以下の理由による。すなわち、鉛蓄電池8をPEFC1の直流回路に並列に繋ぐ場合、放電電圧と充電電圧の差が小さいため放電よりも充電に時間がかかる。そこで、充電時間を少なくとも放電時間と同じかあるいは短くするために、充電器24を用いて鉛蓄電池8に対しPEFC1の電圧よりも高めで過充電電圧にならない電圧設定を行うことで、充電速度を向上させるものである。
本変形例によれば、蓄電効率のよく、より信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できる。
(E)系統電源を充電器の電力源とする場合
図8は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図7に示した上記(D)の変形例とほとんど同一構成であるが、充電器24の電力源が系統電源26である点が異なる。すなわち、本変形例では、鉛蓄電池8からの放電電流が一定の値I1を超えた場合あるいは電圧が設定値以下になったら切換器18により放電を遮断すると共に、スイッチ23が通電されて系統電源26から充電器24に充電が行われるようにしたものである。
本変形例によれば、充電器24に系統電源26が接続されていることにより、PEFC1が起動していない時点からも簡便に起動でき、より信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できるという効果がある。
(F)自然力電源を用いる場合
図9は、この変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。本変形例では、図7に示した上記(D)の変形例の構成において、充電器24、スイッチ23、及び回路22の代わりに、太陽光発電或いは風力発電に基づく自然力電源27と、それに並列に接続された電気2重層コンデンサ7′とを設けたものである。
本変形例によれば、二酸化炭素等の排出物をださない電源をシステムの補助電源として使うため、より環境性がよく信頼性の高い燃料電池応用電源システムを提供できる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、家庭用に適用した場合であってもエネルギ効率及び経済性を向上できる家庭用燃料電池システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施形態による家庭用燃料電池システム全体の概略構成を表す系統図である。
図2は、一般的な家庭の典型的な1日の電力消費挙動を示す図である。
図3は、実際の家庭の消費電力実体の収集データに基づく分析検討を行った結果を示す図である。
図4は、コンデンサの代わりに系統電源を用いた変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図5は、コンデンサを鉛蓄電池と並列に接続した変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図6は、鉛蓄電池の放電電流を測定する電流計を設けた変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図7は、鉛蓄電池の充電促進用の充電器を設けた変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図8は、系統電源を充電器の電力源とする変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
図9は、自然力電源を用いる変形例による燃料電池応用電源システム全体の概略構成を表す系統図である。
Claims (7)
- 家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、
前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池(1)と、
前記ピーク電力部分に対応した放電を行う蓄電装置(7,8)とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システム。 - 家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、
前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池(1)と、
コンデンサ(7)及び二次電池(8)を有し、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置(7,8)とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システム。 - 家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、
前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池(1)と、
前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置(7,8)とを備え、かつ、
前記燃料電池(1)の出力をP[W]、前記蓄電装置(7,8)の容量をQ[Wh]、前記蓄電装置(7,8)の放電深度をx[%]としたとき、
250≦P≦1000
1000/x×10≦Q≦2600/x×10
となるように構成したことを特徴とする家庭用燃料電池システム。 - 請求項3記載の家庭用燃料電池システムにおいて、
(0.0085P2−7.2P+4600)/x×10≦Q
≦(0.0085×P2−7.2P+7080)/x×10
となるように構成したことを特徴とする家庭用燃料電池システム。 - 家庭の需要電力に対し給電を行う家庭用燃料電池システムにおいて、
前記需要電力のうち短時間のピーク電力部分を除いたベース電力部分を給電する燃料電池(1)と、
少なくとも二次電池(8)を有し、前記ピーク電力部分に対応して放電を行う蓄電装置(7,8)と、
前記二次電池(8)の放電深度が所定値を超えないように保護する保護機構(11,12,15,18;20,21)とを備えたことを特徴とする家庭用燃料電池システム。 - 請求項5記載の家庭用燃料電池システムにおいて、前記保護機構(11,12,15,18;20,21)は、前記二次電池の電圧に応じて前記二次電池(8)の充電動作又は放電動作を遮断する遮断手段(18)を備えることを特徴とする家庭用燃料電池システム。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の家庭用燃料電池システムにおいて、補助電源として、自然力発電機構(27)を備えることを特徴とする家庭用燃料電池システム。
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