JPWO2003023885A1 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
セル集合体を直線的ではなく直列接続する連結部を、セル集合体端部の集電部材に接触する平板部と平板部を接続するロッドにより構成した。これにより、電流はロッドを流れ直列接続間の電気抵抗は各並列セル間で差がなくなり、すべてのセルに均等に電流が流れるようになる。つまり、各セルで均等に発電する事ができ、全体では発電量が大きくなり、さらに電流の集中がなくなって耐久性も高くなる。
Description
技術分野
本発明は、円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。特に直列接続の向きを変える際の集電材に改良を加え、複数のセルをより均等に発電させることにより、発電効率を向上し、耐久性を向上し、さらに信頼性を向上した円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。
背景技術
円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池は、特公平1−59705等に開示されている固体電解質型燃料電池の一タイプである。円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池は、多孔質支持管−空気極−固体電解質−燃料極−インターコネクタで構成される円筒型セルを有する。空気極側に酸素(空気)を流し、燃料極側にガス燃料(H2.CO等)を流してやると、このセル内でO2−イオンが移動して化学的燃焼が起こり、空気極と燃料極の間に電位が生じ発電が行われる。なお、空気極が支持管を兼用する形式のものもある。
現状の代表的円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池の構成材料、厚さおよび製造方法は以下の通りである(Proc.of the 3rd Int.Symp.on SOFC,1993)。
支持管:ZrO2(CaO)、厚さ1.2mm、押し出し
空気極:La(Sr)MnO3、厚さ1.4mm、スラリーコート
固体電解質:ZrO2(Y2O3)、厚さ40μm、EVD
インターコネクタ:La(Sr)MnO3、厚さ40μm、EVD
燃料極:Ni−ZrO2(Y2O3)、厚さ100μm、スラリーコート−EVD
第7図は従来の固体電解質型燃料電池の主要部の平断面図を示すものである。通常の固体電解質型燃料電池にあっては、円筒セル1本における発電電圧は約1ボルトなので、多数の円筒セルを直列に接続して所要の電圧を得る。その為、組立性、メンテナンス性などを考慮し3本程度のセル601を並列接続し、さらにこれらの並列セルを3から6列前後、導電部材604を介して電気的に直列接続し、両端に一対の集電部材605を接続したセル集合体607を形成し、これらを必要な数だけ直列接続することで十分な発電電圧を得ている。
セル601は、上端開放・下端閉(有底筒状)のセラミックチューブである。セル601の断面は多層円筒状をしており、空気極609、固体電解質層608、燃料極602等の各層が積層されている。
セル601の各層の肉厚は数μm〜2mmであり、それぞれ必要な機能(導電性、通気性、固体電解質、電気化学触媒性等)を有する酸化物を主成分とするセラミックス材で形成されている。このセル601の内面に酸化剤(空気や酸素リッチガス等、以下空気という)を流し、外面にH2、CO、CH4などの燃料ガスを流すと、このセル内でO2−イオンが移動して電気化学的反応が起こり、空気極609と燃料極602との間に電位差が生じ発電が行われる。
セル601内には、空気を通すための細長い空気導入管(図示しない)が通っている。空気導入管は、固体電解質型燃料電池上部の空気分配器(図示しない)から下に出てセル601内に入り、その下端はセル601の底近くにまで達している。この空気導入管の下端から、空気がセル601の底に供給される。セル底に供給された空気は、上述の発電反応に寄与しつつセル601内を上方に向かい、セル601上端部からセル601外に出て排気燃焼室(図示しない)に至る。この排気燃焼室においては、後述する燃料ガス排気と空気排気とが混合され、排気中の未反応の酸素と燃料が燃焼する。
セル601の外面には、固体電解質型燃料電池下部の燃料供給室(図示しない)から上方に向けて、燃料ガスが供給される。燃料ガスは、上述の発電反応に寄与しつつセル601外を上方に向かい、未反応部分の燃料ガスと、セル部での電気化学的燃焼反応生成物(CO2、H2O等)は、上述の排気燃焼室に入る。排気燃焼室で燃焼した後の顕熱は、燃料電池に供給される空気及び燃料ガスの余熱に用いられたり、あるいは、通常の蒸気ボイラー・タービンを用いる発電システムに送られて発電に利用される。
次に、固体電解質型燃料電池におけるセル601の電気的接続関係について説明する。セル集合体607は必要な電位を得るために多数直列に接続される。この際直線状に配列すると燃料電池主要部の平断面形状が細長い長方形のようになる。これは燃料電池主要部の表面積を大きくし放熱が大きくなる。このため、第6図のように金属板などからなる連結部606を使いセル集合体を折り返すように直列接続し、全体を正方形状に配置することが望まれる。
従来連結部606は平板状の導電材を使用しているため、折り返して配列された2つのセル集合体607のうち、例えばセル610に至る通電経路の電気抵抗と、セル611に至る通電経路の電気抵抗と、セル612に至る通電経路の電気抵抗との比は、第7図のような状況では約2:3:4となり、セル610に至る通電経路の電気抵抗が最も低くなるため、電流が優先的に当該セルに多く流れる。このため、すべてのセル全体で平均的に発電した場合に比べ出力は低くなり、また、多く電流の流れるセルの耐久性も低くなり、システム全体の信頼性を下げる結果となる。
発明の開示
本発明は、上記課題を解決し、すべてのセルでより均等に発電を行うことのできる円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第一の発明では、複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、直列方向の電流路の電気抵抗の総和をそれぞれ略同一とした固体電解質型燃料電池を提供する。
第一の発明によれば、抵抗値の偏りが無く電流が均等に流れるので、システム全体で平均的に発電を行うことができ、各セルの耐久性もほぼ平均的なものとなるので、メンテナンス等のシステム管理も容易になる。
電気抵抗値Rは、断面S、長さlの棒状体では、R=l/Sσで表わされる(ただし、σは導電率)。各セルの電気抵抗値がそれぞれ略同一であるとすれば、本発明の一例としては、直列方向の電流路を形成するセル以外の部材の長さ、断面積、導電率を調整して、電気抵抗値が各直列方向の電流路においてそれぞれ同等になるようすることが考えられる。
例えば、断面積及び導電率が同等の部材を用いて長さを調整することで電気抵抗値を同等にする形態、長さ及び断面積が同等の部材を用いて導電率を調整することで(例えば、導電率が異なる材料を用いることで)電気抵抗値を同等にする形態、長さ及び導電率が同等の部材を用いて断面積を調整することで電気抵抗値を同等にする形態等が考えられる。もちろん、このような形態に限定されること無く、様々な態様が、設計条件に応じて選択可能であることは言うまでもない。
第二の発明では、複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、直列方向の電流経路長の総和をそれぞれ略同一に形成してなる、固体電解質型燃料電池を提供する。
第二の発明によれば、抵抗値の偏りが無く電流が均等に流れるので、システム全体で平均的に発電を行うことができ、各セルの耐久性もほぼ平均的なものとなるので、メンテナンス等のシステム管理も容易になる。
直列方向の電流路長の総和をそれぞれ略同一に形成する態様としては、第4図のように連結部を用いるのではなく、接続すべきセルを各々独立に略同一の通電部材にて連結する方法が一例としてある。
第三の発明では、複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、かつ一部において非並列部分を有し、前記非並列部近傍の並列方向に配置された各セルから、前記非並列部端部に至る電流路長をそれぞれ略同一に形成してなる、固体電解質型燃料電池を提供する。
第三の発明によれば、抵抗値の偏りが無く電流が均等に流れるので、システム全体で平均的に発電を行うことができ、各セルの耐久性もほぼ平均的なものとなるので、メンテナンス等のシステム管理も容易になる。
本発明の具体的態様としては、例えば、2つのセル集合体を接続する連結部を単純な平板状ではなく、各セル集合体に接続する平板部と当該平板部を電気的に接続するロッド部で構成したものが考えられる。
電流はこのロッド部を経由して流れるため特別に電流路長の差のある部分は少なくなる。また、ロッドをセル軸方向に多数配置し、各ロッドの連結部平板部との接続位置をセルの並列方向にずらすことによりより各セルから見た電流路長を均一化でき、電気抵抗を均一化でき、一部のセルへ電流が集中することを防ぎ、システム全体として効率よく発電できる結果となる。また、信頼性も向上できる。
発明を実施するための最良の形態
以下に図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
第7図に示した従来例では平板状であった連結部606を、本発明にあってはセル集合体103(バンドル集合体)の端部の集電部材101と接触する平板部102aと、2つの平板部102aを接続するロッド102bから構成している。
尚、集電部材101と平板部102aの間の金属フェルトなどからなる導電部材104は必ずしも3カ所に分ける必要はなく一体のものでも構わない。
第1図に示される18本のセル105において、図面上の右列の上側3本と下側3本は連結部102により電気的に直列に接続されている。従来の単純な平板状の連結部では、図において上から3本目と4本目のセル間の導体の長さが最も短くこの間の電気抵抗が最も低い。このため右列の6本のセル105の内、これらのセルに最も多く電流が流れる結果となる。過剰な電流の集中はセルの耐久性を低下させるだけでなく、セル全体を均等に発電させた場合に比べ相対的に総出力は小さくなる。
しかしながら、第1図のようにロッド102bを設けることにより電流は平板部102aとロッド102bを通ることとなり、直列接続されるセル間での導体の長さの差は従来に比して少なくなる。したがって、一部のセルへ電流が集中することを防止できる。
第2図は第1図の連結部102側からの立面を略示する図である。ここで、平板部102aは縦方向で数本のロッド102bによって接続されているが、断面形状がコの字型をした一体の導体でロッド102bを構成することもできる。
第3図は本発明の別の一実施例を略示する図であり、第1図の連結部102側からの立面を略示する図であり、平板部102aは9分割されている。
第1図、第2図の場合は平板部102aの中央にロッド部102bが接続されている。この場合、セル並列数が3本以上となると、並列方向の中央のセルと端部のセルでは折り返し直列接続部の導体抵抗に、並列方向の距離に起因する差が生じる。そこで第3図では、平板部102aをセル軸方向に分割し、分割された平板部102a間をロッド102bで接続した。その際、ロッドの接続位置をセル並列方向にずらすことにより、平均的には折り返し直列接続されたセル間の電気抵抗を均等にしている。
第4図は、本発明の一実施例を略示する図であり、従来の第7図の一部を示したものである。従来の第7図では平板状であった連結部606及び集電部材605を除去し、セル401とセル404、セル402とセル405、セル403とセル406とをロッドなどの接続部材407、408、409によって直接接続している。
各接続部材407、408、409の長さはそれぞれ略同一であり、これによりそれぞれの電気抵抗値は略同一となる。
第5図は、本発明の一実施例を略示する図であり、従来の第7図の一部を示したものである。従来の第7図では平板状であった連結部606を除去し、連接部材501、及びそれに連接する中間連接部材502、503、504、及びそれからセルに連接する中間連接部材505、506、507を配置している。
各中間連接部材502、503、504、505、506、507の長さはそれぞれ略同一であり、これによりそれぞれの電気抵抗値は略同一となる。
第6図は、第1図に示した実施例の変形例であり、この実施例にあっては集電部材101と平板部102aとを電気的に接続する導電部材(金属フェルト)104a,104b,104cのうち、ロッド102bからの距離が遠い導電部材104a,104cを大きくし、ロッド102bに近い部分の導電部材104bを小さくし、導電部材104bの抵抗を大きくすることで、各通電路の電気抵抗が均一になるようにしている。
尚、導電部材104a,104b,104cの材料を異ならせることで、各通電路の電気抵抗を均一にしてもよい。
産業上の利用可能性
以上に説明したように本発明によれば、数列の並列接続を持つセル集合体を直線的ではなく接続する際、セル集合体間の導体の抵抗を、各並列接続セルから見て均一にし、セル集合体を構成するセル全体に均等な電流が流れるようにし、全体の発電量を多くし、さらに耐久性も向上させた円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第2図 本発明の燃料電池の1実施例に係る連結部を略示する図
第3図 本発明の燃料電池の別の1実施例に係る連結部を略示する図
第4図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第5図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第6図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第7図 従来の連結部による燃料電池の一実施例を略示する図
本発明は、円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。特に直列接続の向きを変える際の集電材に改良を加え、複数のセルをより均等に発電させることにより、発電効率を向上し、耐久性を向上し、さらに信頼性を向上した円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池に関する。
背景技術
円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池は、特公平1−59705等に開示されている固体電解質型燃料電池の一タイプである。円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池は、多孔質支持管−空気極−固体電解質−燃料極−インターコネクタで構成される円筒型セルを有する。空気極側に酸素(空気)を流し、燃料極側にガス燃料(H2.CO等)を流してやると、このセル内でO2−イオンが移動して化学的燃焼が起こり、空気極と燃料極の間に電位が生じ発電が行われる。なお、空気極が支持管を兼用する形式のものもある。
現状の代表的円筒型セルタイプの固体電解質型燃料電池の構成材料、厚さおよび製造方法は以下の通りである(Proc.of the 3rd Int.Symp.on SOFC,1993)。
支持管:ZrO2(CaO)、厚さ1.2mm、押し出し
空気極:La(Sr)MnO3、厚さ1.4mm、スラリーコート
固体電解質:ZrO2(Y2O3)、厚さ40μm、EVD
インターコネクタ:La(Sr)MnO3、厚さ40μm、EVD
燃料極:Ni−ZrO2(Y2O3)、厚さ100μm、スラリーコート−EVD
第7図は従来の固体電解質型燃料電池の主要部の平断面図を示すものである。通常の固体電解質型燃料電池にあっては、円筒セル1本における発電電圧は約1ボルトなので、多数の円筒セルを直列に接続して所要の電圧を得る。その為、組立性、メンテナンス性などを考慮し3本程度のセル601を並列接続し、さらにこれらの並列セルを3から6列前後、導電部材604を介して電気的に直列接続し、両端に一対の集電部材605を接続したセル集合体607を形成し、これらを必要な数だけ直列接続することで十分な発電電圧を得ている。
セル601は、上端開放・下端閉(有底筒状)のセラミックチューブである。セル601の断面は多層円筒状をしており、空気極609、固体電解質層608、燃料極602等の各層が積層されている。
セル601の各層の肉厚は数μm〜2mmであり、それぞれ必要な機能(導電性、通気性、固体電解質、電気化学触媒性等)を有する酸化物を主成分とするセラミックス材で形成されている。このセル601の内面に酸化剤(空気や酸素リッチガス等、以下空気という)を流し、外面にH2、CO、CH4などの燃料ガスを流すと、このセル内でO2−イオンが移動して電気化学的反応が起こり、空気極609と燃料極602との間に電位差が生じ発電が行われる。
セル601内には、空気を通すための細長い空気導入管(図示しない)が通っている。空気導入管は、固体電解質型燃料電池上部の空気分配器(図示しない)から下に出てセル601内に入り、その下端はセル601の底近くにまで達している。この空気導入管の下端から、空気がセル601の底に供給される。セル底に供給された空気は、上述の発電反応に寄与しつつセル601内を上方に向かい、セル601上端部からセル601外に出て排気燃焼室(図示しない)に至る。この排気燃焼室においては、後述する燃料ガス排気と空気排気とが混合され、排気中の未反応の酸素と燃料が燃焼する。
セル601の外面には、固体電解質型燃料電池下部の燃料供給室(図示しない)から上方に向けて、燃料ガスが供給される。燃料ガスは、上述の発電反応に寄与しつつセル601外を上方に向かい、未反応部分の燃料ガスと、セル部での電気化学的燃焼反応生成物(CO2、H2O等)は、上述の排気燃焼室に入る。排気燃焼室で燃焼した後の顕熱は、燃料電池に供給される空気及び燃料ガスの余熱に用いられたり、あるいは、通常の蒸気ボイラー・タービンを用いる発電システムに送られて発電に利用される。
次に、固体電解質型燃料電池におけるセル601の電気的接続関係について説明する。セル集合体607は必要な電位を得るために多数直列に接続される。この際直線状に配列すると燃料電池主要部の平断面形状が細長い長方形のようになる。これは燃料電池主要部の表面積を大きくし放熱が大きくなる。このため、第6図のように金属板などからなる連結部606を使いセル集合体を折り返すように直列接続し、全体を正方形状に配置することが望まれる。
従来連結部606は平板状の導電材を使用しているため、折り返して配列された2つのセル集合体607のうち、例えばセル610に至る通電経路の電気抵抗と、セル611に至る通電経路の電気抵抗と、セル612に至る通電経路の電気抵抗との比は、第7図のような状況では約2:3:4となり、セル610に至る通電経路の電気抵抗が最も低くなるため、電流が優先的に当該セルに多く流れる。このため、すべてのセル全体で平均的に発電した場合に比べ出力は低くなり、また、多く電流の流れるセルの耐久性も低くなり、システム全体の信頼性を下げる結果となる。
発明の開示
本発明は、上記課題を解決し、すべてのセルでより均等に発電を行うことのできる円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第一の発明では、複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、直列方向の電流路の電気抵抗の総和をそれぞれ略同一とした固体電解質型燃料電池を提供する。
第一の発明によれば、抵抗値の偏りが無く電流が均等に流れるので、システム全体で平均的に発電を行うことができ、各セルの耐久性もほぼ平均的なものとなるので、メンテナンス等のシステム管理も容易になる。
電気抵抗値Rは、断面S、長さlの棒状体では、R=l/Sσで表わされる(ただし、σは導電率)。各セルの電気抵抗値がそれぞれ略同一であるとすれば、本発明の一例としては、直列方向の電流路を形成するセル以外の部材の長さ、断面積、導電率を調整して、電気抵抗値が各直列方向の電流路においてそれぞれ同等になるようすることが考えられる。
例えば、断面積及び導電率が同等の部材を用いて長さを調整することで電気抵抗値を同等にする形態、長さ及び断面積が同等の部材を用いて導電率を調整することで(例えば、導電率が異なる材料を用いることで)電気抵抗値を同等にする形態、長さ及び導電率が同等の部材を用いて断面積を調整することで電気抵抗値を同等にする形態等が考えられる。もちろん、このような形態に限定されること無く、様々な態様が、設計条件に応じて選択可能であることは言うまでもない。
第二の発明では、複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、直列方向の電流経路長の総和をそれぞれ略同一に形成してなる、固体電解質型燃料電池を提供する。
第二の発明によれば、抵抗値の偏りが無く電流が均等に流れるので、システム全体で平均的に発電を行うことができ、各セルの耐久性もほぼ平均的なものとなるので、メンテナンス等のシステム管理も容易になる。
直列方向の電流路長の総和をそれぞれ略同一に形成する態様としては、第4図のように連結部を用いるのではなく、接続すべきセルを各々独立に略同一の通電部材にて連結する方法が一例としてある。
第三の発明では、複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、かつ一部において非並列部分を有し、前記非並列部近傍の並列方向に配置された各セルから、前記非並列部端部に至る電流路長をそれぞれ略同一に形成してなる、固体電解質型燃料電池を提供する。
第三の発明によれば、抵抗値の偏りが無く電流が均等に流れるので、システム全体で平均的に発電を行うことができ、各セルの耐久性もほぼ平均的なものとなるので、メンテナンス等のシステム管理も容易になる。
本発明の具体的態様としては、例えば、2つのセル集合体を接続する連結部を単純な平板状ではなく、各セル集合体に接続する平板部と当該平板部を電気的に接続するロッド部で構成したものが考えられる。
電流はこのロッド部を経由して流れるため特別に電流路長の差のある部分は少なくなる。また、ロッドをセル軸方向に多数配置し、各ロッドの連結部平板部との接続位置をセルの並列方向にずらすことによりより各セルから見た電流路長を均一化でき、電気抵抗を均一化でき、一部のセルへ電流が集中することを防ぎ、システム全体として効率よく発電できる結果となる。また、信頼性も向上できる。
発明を実施するための最良の形態
以下に図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
第7図に示した従来例では平板状であった連結部606を、本発明にあってはセル集合体103(バンドル集合体)の端部の集電部材101と接触する平板部102aと、2つの平板部102aを接続するロッド102bから構成している。
尚、集電部材101と平板部102aの間の金属フェルトなどからなる導電部材104は必ずしも3カ所に分ける必要はなく一体のものでも構わない。
第1図に示される18本のセル105において、図面上の右列の上側3本と下側3本は連結部102により電気的に直列に接続されている。従来の単純な平板状の連結部では、図において上から3本目と4本目のセル間の導体の長さが最も短くこの間の電気抵抗が最も低い。このため右列の6本のセル105の内、これらのセルに最も多く電流が流れる結果となる。過剰な電流の集中はセルの耐久性を低下させるだけでなく、セル全体を均等に発電させた場合に比べ相対的に総出力は小さくなる。
しかしながら、第1図のようにロッド102bを設けることにより電流は平板部102aとロッド102bを通ることとなり、直列接続されるセル間での導体の長さの差は従来に比して少なくなる。したがって、一部のセルへ電流が集中することを防止できる。
第2図は第1図の連結部102側からの立面を略示する図である。ここで、平板部102aは縦方向で数本のロッド102bによって接続されているが、断面形状がコの字型をした一体の導体でロッド102bを構成することもできる。
第3図は本発明の別の一実施例を略示する図であり、第1図の連結部102側からの立面を略示する図であり、平板部102aは9分割されている。
第1図、第2図の場合は平板部102aの中央にロッド部102bが接続されている。この場合、セル並列数が3本以上となると、並列方向の中央のセルと端部のセルでは折り返し直列接続部の導体抵抗に、並列方向の距離に起因する差が生じる。そこで第3図では、平板部102aをセル軸方向に分割し、分割された平板部102a間をロッド102bで接続した。その際、ロッドの接続位置をセル並列方向にずらすことにより、平均的には折り返し直列接続されたセル間の電気抵抗を均等にしている。
第4図は、本発明の一実施例を略示する図であり、従来の第7図の一部を示したものである。従来の第7図では平板状であった連結部606及び集電部材605を除去し、セル401とセル404、セル402とセル405、セル403とセル406とをロッドなどの接続部材407、408、409によって直接接続している。
各接続部材407、408、409の長さはそれぞれ略同一であり、これによりそれぞれの電気抵抗値は略同一となる。
第5図は、本発明の一実施例を略示する図であり、従来の第7図の一部を示したものである。従来の第7図では平板状であった連結部606を除去し、連接部材501、及びそれに連接する中間連接部材502、503、504、及びそれからセルに連接する中間連接部材505、506、507を配置している。
各中間連接部材502、503、504、505、506、507の長さはそれぞれ略同一であり、これによりそれぞれの電気抵抗値は略同一となる。
第6図は、第1図に示した実施例の変形例であり、この実施例にあっては集電部材101と平板部102aとを電気的に接続する導電部材(金属フェルト)104a,104b,104cのうち、ロッド102bからの距離が遠い導電部材104a,104cを大きくし、ロッド102bに近い部分の導電部材104bを小さくし、導電部材104bの抵抗を大きくすることで、各通電路の電気抵抗が均一になるようにしている。
尚、導電部材104a,104b,104cの材料を異ならせることで、各通電路の電気抵抗を均一にしてもよい。
産業上の利用可能性
以上に説明したように本発明によれば、数列の並列接続を持つセル集合体を直線的ではなく接続する際、セル集合体間の導体の抵抗を、各並列接続セルから見て均一にし、セル集合体を構成するセル全体に均等な電流が流れるようにし、全体の発電量を多くし、さらに耐久性も向上させた円筒型セルタイプ固体電解質型燃料電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第2図 本発明の燃料電池の1実施例に係る連結部を略示する図
第3図 本発明の燃料電池の別の1実施例に係る連結部を略示する図
第4図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第5図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第6図 本発明の燃料電池の1実施例を略示する図
第7図 従来の連結部による燃料電池の一実施例を略示する図
Claims (5)
- 複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、直列方向の電流路の電気抵抗の総和をそれぞれ略同一に形成してなる、固体電解質型燃料電池。
- 複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、直列方向の電流路長の総和をそれぞれ略同一に形成してなる、固体電解質型燃料電池。
- 複数のセルを直列方向及び並列方向に連接し、かつ一部において非並列部分を有し、前記非並列部近傍の並列方向に配置された各セルから、前記非並列部端部に至る電流路長をそれぞれ略同一に形成してなる、固体電解質型燃料電池。
- 請求項4に記載の固体電解質型燃料電池において、前記非並列部分は1本の金属ロッドであることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
- 請求項1乃至請求項4に記載の固体電解質型燃料電池において、前記複数のセルを直列方向及び並列方向に連接してセル集合体を構成し、この複数のセル集合体を連結部を介して折り曲げて直列接続していることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
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