JPWO2003012918A1 - アンテナ切替装置および携帯機器 - Google Patents
アンテナ切替装置および携帯機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2003012918A1 JPWO2003012918A1 JP2003517982A JP2003517982A JPWO2003012918A1 JP WO2003012918 A1 JPWO2003012918 A1 JP WO2003012918A1 JP 2003517982 A JP2003517982 A JP 2003517982A JP 2003517982 A JP2003517982 A JP 2003517982A JP WO2003012918 A1 JPWO2003012918 A1 JP WO2003012918A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antenna
- switching device
- mobile phone
- switching
- switch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01Q—ANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
- H01Q1/00—Details of, or arrangements associated with, antennas
- H01Q1/12—Supports; Mounting means
- H01Q1/22—Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles
- H01Q1/24—Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set
- H01Q1/241—Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM
- H01Q1/242—Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use
- H01Q1/243—Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas
- H01Q1/244—Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles with receiving set used in mobile communications, e.g. GSM specially adapted for hand-held use with built-in antennas extendable from a housing along a given path
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Telephone Set Structure (AREA)
- Support Of Aerials (AREA)
- Details Of Aerials (AREA)
Abstract
アンテナ切替装置(4)は、第1および第2のアンテナ(2、3)を切替えるためのアンテナ切替装置(4)であって、ベース部材(9)と、第1のアンテナ(2)の一部に接触可能な部分を有し、第1のアンテナ(2)の移動に応じてベース部材(9)に対して直線移動する移動部材(10)と、移動部材(10)を第1のアンテナ(2)の一部に向かって付勢する付勢部材(11、21、25、28)とを備える。
Description
技術分野
この発明はアンテナ切替装置および携帯機器に関し、特に、携帯電話機やノートパソコン、個人情報端末などの携帯機器であって複数のアンテナを備えるものに用いられるアンテナ切替装置と、そのアンテナ切替装置を用いた携帯機器に関する。
背景技術
近年、携帯電話機やノートパソコン、個人情報端末などの携帯機器が急速に普及している。このような携帯機器において通信機能を有するものには、通信のための電波を送受信するアンテナが備えられている。そして、携帯機器の配置や環境などに応じてより良好な通信品質を得るため、携帯機器において複数のアンテナを設置する場合がある。このような複数のアンテナを備える携帯機器においては、これらの複数のアンテナのうちいずれのアンテナを通信に使用するかを切替えるためのアンテナ切替装置が設置されている。
このようなアンテナ切替装置としては、従来たとえば実開平1−91348号公報に開示されたようなアンテナ切替装置が知られている。上記実開平1−91348号公報では、引出し式の線状外部アンテナと、携帯機器(無線機)の筐体内部に設置された内部アンテナとを切替えるアンテナ切替装置が開示されている。上記実開平1−91348号公報に開示されたアンテナ切替装置は、線状外部アンテナの引出し・収納動作により回動する回転式のカム部材を備える。この回転式のカム部材を回動させることにより、カム部材に連結されたロータの一方端部が切替スイッチのアクチュエータを押圧・開放する。この結果、線状外部アンテナの引出し・収納動作により切替スイッチのオン/オフを切替えることができるので、この切替スイッチのオン/オフによって線状外部アンテナと内部アンテナとを切替えて使用することができる。
また、従来の他のアンテナ切替装置としては、線状外部アンテナを挿通させる開口部を有するベースと、このベースに設置され、線状外部アンテナの一部が開口部に存在している場合と存在していない場合とで位置を変えるスライドカムと、このスライドカムに連結され、スライドカムの動作に合わせて回動する回転カムと、この回転カムを固定するとともに、回転軸となるネジと、ネジを固定する際に用いるワッシャーと、回転カムに一定方向の応力を付与するためのバネとを備えるアンテナ切替装置が提案されている。上記他のアンテナ切替装置では、線状外部アンテナの引出し/収納動作によりスライドカムの位置が変化する。そして、スライドカムの位置の変化に伴って回転カムが回動する。この回転カムの回動により、上述した実開平1−91348号公報に開示された技術と同様に、切替スイッチなどのオン/オフを切替えることができる。したがって、切替スイッチのオン/オフによって線状外部アンテナと内部アンテナとを切替えて使用することができる。
しかし、上述した実開平1−91348号公報に開示されたアンテナ切替装置は、上述のようにカム部材、ロータ、これらの位置を固定するとともに回動させる際の中心となるネジ、カム部材やロータに一定方向の応力を加えるためのコイルバネというように、多くの部品を必要とする。また、上述した従来の他のアンテナ切替装置も、ベース、スライドカム、回転カム、ネジ、ワッシャー、バネといった、多数の部品を必要とする。このような多数の部品により構成されるので、アンテナ切替装置としての機構精度(たとえば寸法精度など)を所定のレベルに維持するためには、各部品毎の寸法精度などをある高くしておく必要がある。このため、部品の設計余裕が比較的小さくなるので、アンテナ切替装置の設計が難しくなっていた。
また、上述した従来のアンテナ切替装置は、その構造も比較的複雑である。したがって、上記のようなアンテナ切替装置を組立てる作業は面倒で時間のかかるものであるので、結果的にこのアンテナ切替装置を適用した携帯機器の製造コストを上昇させることになっていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、機構精度を向上させることができると共に、製造コストを低減することが可能なアンテナ切替装置およびそのアンテナ切替装置を用いた携帯機器を提供することである。
発明の開示
この発明の1の局面におけるアンテナ切替装置は、第1および第2のアンテナを切替えるためのアンテナ切替装置であって、ベース部材と、第1のアンテナの一部に接触可能な部分を有し、第1のアンテナの移動に応じてベース部材に対して直線移動する移動部材と、移動部材を第1のアンテナの一部に向かって付勢する付勢部材とを備える。
このようにすれば、付勢部材によって移動部材が第1のアンテナの一部の表面に接触した状態を保つことができる。そして、第1のアンテナの移動に応じて移動部材が直線移動するので、移動部材の移動方向に沿った方向において、移動部材の位置を検出する検出器を設けておけば、移動部材の位置により第1のアンテナの移動状況(すなわち、ベース部材に対する第1のアンテナの相対的な位置)を容易に検出することができる。したがって、この検出器の出力を利用して、状況に応じて第1のアンテナと第2のアンテナとのうちのいずれを使用するかを切替えることが可能になる。
また、上述のように移動部材は直線移動するので、たとえば移動部材をベース部材の内部に形成した直線状の移動路に保持するようにしておけば、アンテナ切替装置を上記ベース部材と移動部材と付勢部材という3つの要素によって実現できる。つまり、従来のように回転カムなどを用いる場合には、この回転カムを固定するためのネジなどが必要であったが、本発明によるアンテナ切替装置はこのようなネジを必要とせず、装置構成を簡略化できる。したがって、本発明によるアンテナ切替装置では、その部品点数が少ない事により原料コストを低減できる。また、部品点数が少ないために、アンテナ切替装置の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、個々の部品の設計余裕を従来と同程度にしておけば、アンテナ切替装置の機構精度を従来より向上させることができる。
また、上述のようにアンテナ切替装置の装置構成を簡略化しているので、アンテナ切替装置の製造工程を簡略化することが可能である。つまり、アンテナ切替装置の製造工程に要する時間を短縮することができるので、アンテナ切替装置の製造コストを低減することができる。
また、このような単純な構成のアンテナ切替装置は容易に小型化を図る事ができるため、アンテナ切替装置が占有する部分の面積(あるいは占有領域の体積)を小さくできる。また、アンテナ切替装置の軽量化を図ることもできる。したがって、このアンテナ切替装置を適用した携帯機器を小型化する場合、アンテナ切替装置がその小型化の妨げとなることを防止できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置は、第1のアンテナの移動に応じて、第1および第2のアンテナのうち使用するアンテナを切替える切替手段を含んでいてもよい。
この場合、アンテナ切替装置自体が切替手段を備えているので、移動部材の位置を検出する検出器などを別部材として設置する場合より、アンテナ切替装置を適用する携帯機器の装置構成を簡略化できる。したがって、本発明によるアンテナ切替装置を適用した携帯機器の製造コストを削減することができる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、切替手段がベース部材に対する移動部材の位置を検出する検出部材を含んでいてもよい。
この場合、検出部材により検出された移動部材の位置に応じて、第1および第2のアンテナのうちいずれを使用するかを容易に切替えることができる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、検出部材が移動部材と一体成形されていてもよい。
この場合、検出部材を移動部材とは別の部材として配置する装置構成より、アンテナ切替装置の構成を単純化・小型化できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、第1のアンテナはベース部材から引出し可能な線状アンテナであってもよく、付勢部材は、第1のアンテナが引き出されていない状態において、移動部材が第1のアンテナの一部と接触するように移動部材を付勢する一方、第1のアンテナがベース部材から引出された状態において移動部材が第1のアンテナの一部と接触せず、第1のアンテナの一部と接触していたときの位置から移動するように移動部材を付勢してもよい。
この場合、線状の第1のアンテナが引出された状態と、第1のアンテナが引出されていない(収納された)状態とで、移動部材の位置を付勢部材により確実に変更することができる。したがって、移動部材の位置を検出することにより、第1のアンテナの引出された状態/収納状態の変化を確実に検知することができる。この結果、第1のアンテナの状態により第1および第2のアンテナのいずれを使用するかを容易に変更できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、付勢部材がコイル状バネを含んでいてもよい。
この場合、比較的入手が容易で安価なコイル状バネを付勢部材として利用するので、アンテナ切替装置の製造コストが上昇する事を抑制できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、付勢部材が板状バネを含んでいてもよい。
この場合、板状バネは比較的単純な形状であるので、板状バネの材料として弾性を有する樹脂などの誘電体を用いることができる。付勢部材として金属性のバネを用いる場合、この金属は導電体でもあることから、アンテナの特性に悪影響を及ぼすおそれがある。しかし、上記のように樹脂などの誘電体により構成される板状バネを付勢部材として利用すれば、付勢部材がアンテナの特性に悪影響を及ぼす事を防止できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、移動部材と板状バネとが一体成形されていてもよい。
この場合、移動部材と付勢部材としての板状バネとが一体成形されることにより、アンテナ切替装置の部品点数をさらに削減できる。このため、アンテナ切替装置の装置構成をより簡略化できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、ベース部材と板状バネとが一体成形されていてもよい。
この場合、ベース部材と付勢部材としての板状バネとが一体成形されることにより、アンテナ切替装置の部品点数をさらに削減できる。このため、アンテナ切替装置の装置構成をより簡略化できる。
この発明の他の局面におけるアンテナ切替装置は、第1および第2のアンテナを切替えるためのアンテナ切替装置であって、第1のアンテナの一部に接触可能に配置され、第1のアンテナの移動に応じて開/閉状態が切替わる開閉部材と、開閉部材の開/閉状態を検出する検出部材とを備える。
このようにすれば、開閉部材の状態を検出部材により検出することで第1のアンテナの移動状況(位置)を容易に検知できる。したがって、この検出部材の出力を利用して、第1のアンテナと第2のアンテナとのうちのいずれを使用するかを切替えることが可能になる。
また、開閉部材と検出部材という2つの部材によりアンテナ切替部材を構成できるので、装置構成を従来より簡略化できる。したがって、状基本発明の他の局面におけるアンテナ切替装置では、その部品点数が少ない事により原料コストを低減できる。また、部品点数が少ないために、アンテナ切替装置の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、個々の部品の設計余裕を従来と同程度にしておけば、アンテナ切替装置の機構精度を従来より向上させることができる。
また、上述のようにアンテナ切替装置の装置構成を簡略化しているので、アンテナ切替装置の製造工程を簡略化することが可能である。つまり、アンテナ切替装置の製造工程に要する時間を短縮することができるので、アンテナ切替装置の製造コストを低減することができる。
また、このような単純な構成のアンテナ切替装置は小型化を図る事ができるため、アンテナ切替装置が占有する部分の面積(あるいは占有領域の体積)を小さくできる。また、アンテナ切替装置の軽量化を図ることもできる。この結果、このアンテナ切替装置を適用した携帯機器を小型化する場合、アンテナ切替装置がその小型化の妨げとなることを防止できる。
上記他の局面におけるアンテナ切替装置では、第1のアンテナにおいて開閉部材に接触する部分には、開閉部材を押圧する為の凸部が形成されていてもよい。
この場合、第1のアンテナが開閉部材と接触可能な位置にまで移動した場合、第1のアンテナの凸部により開閉部材を押圧することにより、開閉部材を確実に閉状態とすることができる。したがって、第1のアンテナの位置を誤検出ことを防止できる。
この発明の別の局面における携帯機器は、複数のアンテナを備える携帯機器であって、上記1の局面またはもう一つの局面におけるアンテナ切替装置を備える。
このようにすれば、本発明によるアンテナ切替装置は簡略化した装置構成を備えるため従来より小型化・軽量化することができるので、従来よりも小型・軽量の携帯機器を実現できる。また、アンテナ切替装置の部品点数も従来より少ないため、アンテナ切替装置の原料コストを低減できると共に製造工程を簡略化できる。この結果、携帯機器の製造コストを低減できる。
発明を実施するための最良の形態
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面に従って説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1を参照して、携帯電話機1はその内部に設置された内部アンテナ3と、携帯電話機1の筺体の外部へ引出し可能な線状の引出しアンテナ2と、この引出しアンテナ2および内部アンテナ3のいずれを用いるかを切替えるためのアンテナ切替装置である切替部材4とを備える。なお、携帯電話機1においては、図示していないが、電話番号などの文字情報や画像などを表示するための液晶表示部、スピーカ、マイク、電話番号や文字などを入力するための入力ボタンなどが備えられている。
図2〜5を参照して、本発明による携帯電話機1における切替部材4の構造および設置状況を説明する。
図2および3を参照して、切替部材4は携帯電話機1の筐体を構成するリアケース7に固定される。リアケース7の内周面には、切替部材4が設置される領域である切替部材設置位置16を囲むように、切替部材4を固定するための周壁17が配置されている。図4および5からもわかるように、切替部材4は付勢部材としてのバネ11とベース部材としてのベース9と移動部材としてのスライドカム10とからなる。スライドカム10には凸部13が形成されている。なお、ベース9とスライドカム10とは潤滑性の樹脂などの誘電体からなる。また、バネ11は金属からなる。
スライドカム10はベース9に形成された直線状の移動路の内部に配置される。ベース9の内部に配置された状態において、スライドカム10の凸部13は、ベース9の外部へと突出した状態となっている。スライドカム10はベース9の内部において直線状に摺動可能となっている。そして、ベース9の内周側に形成された端部20と、スライドカム10の端部19との間にコイル状バネであるバネ11が配置されている。バネ11は金属製のコイル状バネであり、比較的入手が容易で安価である。このバネ11によって、スライドカム10はベース部材9において孔18が存在する方向へと押付けられることになる。ベース9の孔18は、引出しアンテナ2を挿通するために設けられている。
次に、図6〜9を参照して、図1に示した携帯電話機1における切替部材4の動作を説明する。図6および7は、携帯電話機1において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収容された状態を示している。図8および9は、図1に示した携帯電話機において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体の外部へと引出された状態を示している。
図6および7を参照して、携帯電話機1において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部へと収納された状態では、引出しアンテナ2のアンテナ上部5表面に切替部材4を構成するスライドカム10の一方端部が接触した状態となっている。すなわち、引出しアンテナ2は、切替部材4のベース9に形成された孔18を挿通するように配置されている。そして、図6および7に示すように引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部に収納された状態では、切替部材4のベース9における孔18の内部に引出しアンテナ2のアンテナ上部5の一部が位置することになる。切替部材4においては、バネ11により孔18の方向へとスライドカム10が押圧された状態となっている。このため、スライドカム10の一方端部が引出しアンテナ2のアンテナ上部5表面に接触した状態となっている。このとき、図7からもわかるように、切替部材4上においてスライドカム10の凸部13と対向する位置に配置されているスイッチ8のスイッチ凸部15と、スライドカム10の凸部13とは間隔を隔てて対向した状態になっている。スイッチ8は、携帯電話機1の基板6上に設置されている。
次に、図8および9に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された状態では、引出しアンテナ2のアンテナ下端部14が切替部材4のベース9の孔18を通り抜けてベース9より上方に位置している。すなわち、切替部材4のベース9の孔18内部には引出しアンテナ2のアンテナ下端部14は配置されていない。したがって、切替部材4においては、スライドカム10は引出しアンテナ2とは接触せず、付勢部材としてのバネ11によってスライドカム10が孔18の方向に押圧されているので、スライドカム10の一方端部が孔18の内部にまで侵入した状態となっている。すなわち、スライドカム10は、孔18の方向へと引出しアンテナ2の直径分だけ移動した状態となっている。このとき、スライドカム10の凸部13がスイッチ8のスイッチ凸部15と接触し、このスイッチ凸部15をスイッチ8の内部に押込んだ状態となっている。
すなわち、引出しアンテナ2を携帯電話機1の筐体内部に収納した状態では、スイッチ8のスイッチ凸部15はスライドカム10の凸部13によって押圧された状態とはなっていない(スイッチ凸部15とスライドカム10の凸部13とは間隔を隔てて対向して配置された状態になっている)一方で、引出しアンテナ2を携帯電話機1の筐体外部へと引出したときには、スイッチ8のスイッチ凸部15はスライドカム10の凸部13により押された状態となる。
このため、スイッチ8のスイッチ凸部15が押されているかどうかによって、引出しアンテナ2が筐体内部に収納されているか、あるいは筐体外部へ引出されているかを検出することができる。この結果、スイッチ8のスイッチ凸部15が押されているかどうかによって携帯電話機1における引出しアンテナ2と内部アンテナ3とのいずれを用いるかを切替えるように携帯電話機を制御することができる。
このように、本発明による切替え部材4は、ベース9、スライドカム10およびバネ11という3つの部材からなる比較的単純な構造であるので、従来のように複雑な切替部材を用いる場合より切替部材4の機構精度および組立性を向上させることができる。また、部品点数が従来より少ないために、切替部材4の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品(ベース9やスライドカム10など)の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、このように単純な構造とすることにより切替部材4の製造工程を簡略化できるので、製造コストを低減できる。
また、このように切替部材4は単純な構造を有しているため、容易に小型化を図ることができる。したがって、この切替部材4が携帯電話機1において占有する体積、あるいは設置面積を小さくすることができる。
また、切替部材4を構成する部材としてのベース9およびスライドカム10は、上述のように樹脂で形成されている。したがって、従来のように金属製のビスなどを用いた複雑な切替部材よりも軽量化を図ることができる。
(実施の形態2)
図10および11を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態2において用いられる切替部材を説明する。
図10および11を参照して、切替部材4は基本的には本発明の実施の形態1において用いた切替部材と同様の構造を備えるが、付勢部材としてコイル状のバネではなく板状バネ21を用いている。この板状バネ21は弾性を有する樹脂からなり、スライドカム10と一体成形されている。すなわち、板状バネ21と一体成形されたスライドカム10、ベース9という切替部材4を構成する部材は全て誘電体である樹脂からなる。
このような切替部材4によれば、本発明の実施の形態1による携帯電話機に用いられた切替部材と同様の効果が得られるとともに、切替部材4を板状バネ21が一体成形されたスライドカム10とベース9という2つの部材によって構成することができるまで、切替部材4の構造をより簡略化することができる。したがって、切替部材4の組立工程を簡略化できるので、切替部材4の製造コストを低減できる。
また、切替部材4の全体をすべて誘電体である樹脂製とすることができるので、切替部材4の存在が引出しアンテナ2の特性に悪影響を及ぼす事はない(引出しアンテナ2の近傍に本発明の実施の形態1のように金属製のバネ11が存在する場合は、この金属製のバネ11の存在が引出しアンテナ2の特性に悪影響を及ぼすおそれがあるが、図10および11に示した切替部材4ではそのような悪影響は発生しない)。この結果、引出しアンテナ2の特性を良好に保つことが可能になる。したがって、引出しアンテナ2の特性を良好に保つことができるので、携帯電話機1の製品設計の際に、特性についての余裕を十分に確保することができる。
また、上述のように切替部材4を構成する部品点数が削減されることにより、携帯電話機のコストダウンを図ることが可能になる。
図12は、切替部材の変形例に用いられるベース9を示している。図12を参照して、樹脂製のベース9には樹脂製の板状バネ21が一体成形されている。そして、図12に示したベース9に図5に示したスライドカム10を設置することにより、図10および11に示した切替部材と同様の機能を有する切替部材を実現することができる。
この場合も、板状バネ21が一体成形されたベース9とスライドカム10という2つの部材から切替部材4を構成することができる。この結果、図10および11に示した切替部材と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図14〜17を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3を説明する。図14は図6に対応する。図15は図7に対応する。図16は図8に対応する。図17は図9に対応する。図14および15は携帯電話機1において引出しアンテナ2が筐体の内部に収納された状態を示し、図16および図17は、携帯電話機1において引出しアンテナ2が筺体外部へと引出された状態を示している。
図13を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3に用いる切替部材では、スライドカム10が板状バネ25、検出スイッチ24および端子23を備える。板状バネ25、検出スイッチ24および端子23は切替手段を構成する。端子23はスライドカム10の凸部22の上部表面に形成されている。また、検出スイッチ24および板状バネ25は、スライドカム10の側壁面に形成されている。
図14〜17を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3における切替部材の動作を説明する。
図14および15に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納されている状態では、図6および7に示した場合と同様に、引出しアンテナ2のアンテナ上部の表面にスライドカム10の一方端部が接触した状態となっている。なお、図14〜17に示した切替部材4は、ベース9の内部に図13に示したスライドカム10とスペーサ26とが配置されている。なお、ここでは本発明の実施の形態1におけるベース9を利用するためにスペーサ26を用いているが、ベース9の長さをスペーサ26の長さ分だけ短くしておけば、スペーサ26は必要無い。
そして、図14および15に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態では、スライドカム10の一方端部が引出しアンテナ2のアンテナ上部表面に接触するため、スライドカム10の位置がスペーサ26側へと寄った状態となっている。このため、板状バネ25がスペーサ26(あるいは、ベース9の長さをスペーサ26の長さだけあらかじめ短くしておく場合、ベース9)によって押圧されるので、板状バネ25は検出スイッチ24に接触している。この場合、検出スイッチ24に板状バネ25が接触した状態に対応した信号が端子23から基板6表面に設置された基板側端子27へと伝えられる。基板側端子27は、スライドカム10の端子23と接触するように配置されている。
次に、図16および17に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合、図8および9に示した場合と同様に、引出しアンテナ2のアンテナ下端部14が切替部材4のベース9の孔18の内部に存在しない状態となる。このため、板状バネ25の弾性力によりスライドカム10は孔18の方向へと移動する。この結果、図16および17に示したように検出スイッチ24と板状バネ25とは接触せずに間隔を隔てて対向することになる。このとき、検出スイッチ24に板状バネ25が接触していない状態に対応する信号が端子23から基板6表面に設置された基板側端子27へと伝えられる(なお、この場合、端子23から基板側端子27へ何も信号を伝送しないようにしておいてもよい)。
このように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態においては、検出スイッチ24に板状バネ25が接触した状態となり、一方で引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合には、スライドカム10における検出スイッチ24には板状バネ25が接触していない状態となる。そして、この検出スイッチ24に板状バネ25が接触しているかどうかを示す電気信号をスライドカム10の端子23から基板側端子27を介して基板6上に形成された制御回路へと伝えることにより、引出しアンテナ2が引出された状態であるか収納された状態であるかを容易に検出することができる。そして、この引出しアンテナ2の状態によって、携帯電話機1の内部に配置されている内部アンテナ3あるいは引出しアンテナ2のいずれを用いて通信を行なうかを切替えることができる。たとえば、引出しアンテナ2が図16および17に示すように携帯電話機1の筺体外部へと引出された場合には、引出しアンテナ2を用いて通信を行ない、一方、図14および15に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部に収納された状態では内部アンテナ3を用いて通信を行なうことができる。
このようにすれば、切替部材4自体が板状バネ25、検出部材としての検出スイッチ24および端子23という切替手段を備えるので、移動部材としてのスライドカム10の位置を検出する検出器としてのスイッチ8などを別部材として設置する場合より、切替部材4を適用する携帯電話機1の装置構成を簡略化できる。したがって、形態電話機1の製造コストを削減することができる。
図18〜21を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形を説明する。図18は図14に対応する。図19は図15に対応する。図20は図16に対応する。図21は図17に対応する。図18および19は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態を示している。また、図20および21は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例において引出しアンテナ2が筺体の外部へと引出された状態を示している。
図18〜21を参照して、携帯電話機は基本的には図13〜17に示した本発明による携帯電話機の実施の形態3と同様の構造を備えるが、切替部材4の構成が異なる。すなわち、図18〜21に示した携帯電話機1に用いられる切替部材4には、スライドカム10を孔18の方向へと押圧するためのコイル状のバネ28が付加されている。このようにすれば、このバネ28により確実にスライドカム10を孔18の方向へと押付けることができる。したがって、スライドカム10の端部を引出しアンテナ2の表面へと確実に接触させることができる。
そして、図18〜21に示した携帯電話機によっても、図13〜17に示した携帯電話機と同様の効果を得ることができる。すなわち、スライドカム10に検出スイッチ24および板状バネ24が設置されているため、内部アンテナと引出しアンテナ2とを切替えるために必要な部品点数を削減することができる。この結果、携帯電話機の製造コストを低減することができる。
また、スライドカム10に検出スイッチが一体成形されているので、本発明による携帯電話機の実施の形態1のようにスライドカムとは別の位置にスイッチ8を配置する必要がない。このため、スイッチ8を設置するための実装スペースを確保する必要がないので、携帯電話機をさらに小型化することができる。
(実施の形態4)
図22および23を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態4を説明する。図22は引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態を示し、図23は、携帯電話機1の筐体内部から引出しアンテナ2が外部へと引出された状態を示している。
図22および23を参照して、携帯電話機1は、筺体内部に配置された基板6と、この基板6表面に設置されたスイッチ30と、引出しアンテナ2と、内部アンテナ(図示せず)とを備える。また、携帯電話機1は、液晶表示装置、スピーカ、マイク、文字や数字などを入力するための入力ボタンなど、通常の携帯電話機が備えるその他の構造も備えている。
アンテナ切替装置としてのスイッチ30には、回転軸32を中心として開閉可能な開閉部31が設置されている。また、引出しアンテナ2のアンテナ下端部14には、この開閉部材としての開閉部31と接触可能なアンテナ凸部29が形成されている。そして、図22に示すように引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納されている場合、アンテナ2のアンテナ凸部29が開閉部31を確実に押圧することになる。この結果、開閉部31はスイッチ30の表面33に形成された検出部材としてのスイッチ凸部34を押した状態になる。一方、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体の外部へと引出された状態では、開閉部31は回転軸32を中心として開放した状態となる。このように開閉部31を開放した状態とするため、コイル状バネなどを回転軸32に組込んでもよい。この結果、図23に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合には、スイッチ30のスイッチ凸部34に開閉部31が接触しない状態となる(スイッチ凸部は開閉部31によって押圧されない状態となる)。
すなわち、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部へと収納された場合には、スイッチ凸部34が押された状態(オン状態)となり、一方、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合には、スイッチ凸部34は押された状態とはならず、開放状態(オフ状態)となる。つまり、このスイッチ30により引出しアンテナ2が引出された状態であるか筺体の内部に収納された状態であるかを容易に検出できる。そして、このスイッチ凸部34の状態に対応する信号を基板6上に形成された制御回路へと伝送することにより、引出しアンテナ2の状態に対応して、引出しアンテナ2と内部アンテナとのいずれを用いるかを切替える制御を行なうことができる。たとえば、引出しアンテナ2が図22に示すように携帯電話機1の筐体内部に収納されている場合、内部アンテナを用いて通信を行ない、一方、図23に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部に引出された場合には、この引出しアンテナ2を用いて通信を行なうように制御することができる。
このように、開閉部31およびスイッチ凸部34を備えるスイッチ30という比較的簡単な構造の部材を用いて引出しアンテナ2の状態(引出された状態であるか収納された状態であるか)を容易に検出することができる。このため、従来よりも切替部材の部品点数を削減することができるので、携帯電話機の製造コストを低減することができる。
また、本発明の実施の形態1〜3のように、切替部材がスライドカムとベースとを備えている場合よりも、切替部材であるスイッチ30の体積をより小さくすることができる。また、スイッチ30は単純な構造であることから、容易に小型化を図る事ができる。この結果、携帯電話機1を小型化・軽量化することが可能になる。
また、部品点数が少ないために、アンテナ切替装置としてのスイッチ30の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品(開閉部31やスイッチ凸部34など)の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、個々の部品の設計余裕を従来と同程度にしておけば、スイッチ30の機構精度を従来より向上させることができる。
また、引出しアンテナ2にはアンテナ凸部29が形成されているので、このアンテナ凸部29により開閉部31を確実に押圧することができる。したがって、第1のアンテナとしての引出しアンテナ2の位置をスイッチ30において誤検出することを防止できる。
なお、本発明の実施の形態1〜4に示した切替部材4やスイッチ30は、図1に示したような形状の携帯電話機のみではなく、いわゆる折畳式の携帯電話機においても適用可能である。また、本発明は、携帯電話機のみではなく、複数のアンテナを切替えて使用するような電子機器に適用できる。
産業上の利用可能性
この発明によるアンテナ切替装置は、携帯電話機または通信機能を有する携帯パソコンおよび個人情報端末などの電子機器、さらには通常の無線機などに利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による携帯電話機の実施の形態1を示す模式図である。
図2は、図1に示した携帯電話機において、切替部材がどのように設置されているかを説明するための模式図である。
図3は、図2の線分III−IIIにおける断面模式図である。
図4は、切替部材の斜視模式図である。
図5は、図4に示した切替部材の分解斜視模式図である。
図6は、図1に示した携帯電話機の部分拡大断面模式図である。
図7は、図6の線分VII−VIIにおける断面模式図である。
図8は、図1に示した携帯電話機の部分拡大断面模式図である。
図9は、図8の線分IX−IXにおける断面模式図である。
図10は、本発明による携帯電話機の実施の形態2において用いられる切替部材の斜視模式図である。
図11は、図10に示した切替部材の分解斜視模式図である。
図12は、図10および11に示した切替部材の変形例を説明するための斜視模式図である。
図13は、本発明による携帯電話機の実施の形態3に用いられる切替部材のスライドカムを説明するための斜視模式図である。
図14は、本発明による携帯電話機の実施の形態3における切替部材の動作を説明するための部分拡大断面模式図である。
図15は、図14の線分XV−XVにおける断面模式図である。
図16は、本発明による携帯電話機の実施の形態3における切替部材の動作を説明するための部分断面拡大模式図である。
図17は、図16の線分XVII−XVIIにおける断面模式図である。
図18は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例を示す部分拡大断面模式図である。
図19は、図18の線分XIX−XIXにおける断面模式図である。
図20は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例を説明するためのもう1つの部分拡大断面模式図である。
図21は、図20の線分XXI−XXIにおける断面模式図である。
図22は、本発明による携帯電話機の実施の形態4を説明するための模式図である。
図23は、本発明による携帯電話機の実施の形態4を説明するための模式図である。
この発明はアンテナ切替装置および携帯機器に関し、特に、携帯電話機やノートパソコン、個人情報端末などの携帯機器であって複数のアンテナを備えるものに用いられるアンテナ切替装置と、そのアンテナ切替装置を用いた携帯機器に関する。
背景技術
近年、携帯電話機やノートパソコン、個人情報端末などの携帯機器が急速に普及している。このような携帯機器において通信機能を有するものには、通信のための電波を送受信するアンテナが備えられている。そして、携帯機器の配置や環境などに応じてより良好な通信品質を得るため、携帯機器において複数のアンテナを設置する場合がある。このような複数のアンテナを備える携帯機器においては、これらの複数のアンテナのうちいずれのアンテナを通信に使用するかを切替えるためのアンテナ切替装置が設置されている。
このようなアンテナ切替装置としては、従来たとえば実開平1−91348号公報に開示されたようなアンテナ切替装置が知られている。上記実開平1−91348号公報では、引出し式の線状外部アンテナと、携帯機器(無線機)の筐体内部に設置された内部アンテナとを切替えるアンテナ切替装置が開示されている。上記実開平1−91348号公報に開示されたアンテナ切替装置は、線状外部アンテナの引出し・収納動作により回動する回転式のカム部材を備える。この回転式のカム部材を回動させることにより、カム部材に連結されたロータの一方端部が切替スイッチのアクチュエータを押圧・開放する。この結果、線状外部アンテナの引出し・収納動作により切替スイッチのオン/オフを切替えることができるので、この切替スイッチのオン/オフによって線状外部アンテナと内部アンテナとを切替えて使用することができる。
また、従来の他のアンテナ切替装置としては、線状外部アンテナを挿通させる開口部を有するベースと、このベースに設置され、線状外部アンテナの一部が開口部に存在している場合と存在していない場合とで位置を変えるスライドカムと、このスライドカムに連結され、スライドカムの動作に合わせて回動する回転カムと、この回転カムを固定するとともに、回転軸となるネジと、ネジを固定する際に用いるワッシャーと、回転カムに一定方向の応力を付与するためのバネとを備えるアンテナ切替装置が提案されている。上記他のアンテナ切替装置では、線状外部アンテナの引出し/収納動作によりスライドカムの位置が変化する。そして、スライドカムの位置の変化に伴って回転カムが回動する。この回転カムの回動により、上述した実開平1−91348号公報に開示された技術と同様に、切替スイッチなどのオン/オフを切替えることができる。したがって、切替スイッチのオン/オフによって線状外部アンテナと内部アンテナとを切替えて使用することができる。
しかし、上述した実開平1−91348号公報に開示されたアンテナ切替装置は、上述のようにカム部材、ロータ、これらの位置を固定するとともに回動させる際の中心となるネジ、カム部材やロータに一定方向の応力を加えるためのコイルバネというように、多くの部品を必要とする。また、上述した従来の他のアンテナ切替装置も、ベース、スライドカム、回転カム、ネジ、ワッシャー、バネといった、多数の部品を必要とする。このような多数の部品により構成されるので、アンテナ切替装置としての機構精度(たとえば寸法精度など)を所定のレベルに維持するためには、各部品毎の寸法精度などをある高くしておく必要がある。このため、部品の設計余裕が比較的小さくなるので、アンテナ切替装置の設計が難しくなっていた。
また、上述した従来のアンテナ切替装置は、その構造も比較的複雑である。したがって、上記のようなアンテナ切替装置を組立てる作業は面倒で時間のかかるものであるので、結果的にこのアンテナ切替装置を適用した携帯機器の製造コストを上昇させることになっていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、機構精度を向上させることができると共に、製造コストを低減することが可能なアンテナ切替装置およびそのアンテナ切替装置を用いた携帯機器を提供することである。
発明の開示
この発明の1の局面におけるアンテナ切替装置は、第1および第2のアンテナを切替えるためのアンテナ切替装置であって、ベース部材と、第1のアンテナの一部に接触可能な部分を有し、第1のアンテナの移動に応じてベース部材に対して直線移動する移動部材と、移動部材を第1のアンテナの一部に向かって付勢する付勢部材とを備える。
このようにすれば、付勢部材によって移動部材が第1のアンテナの一部の表面に接触した状態を保つことができる。そして、第1のアンテナの移動に応じて移動部材が直線移動するので、移動部材の移動方向に沿った方向において、移動部材の位置を検出する検出器を設けておけば、移動部材の位置により第1のアンテナの移動状況(すなわち、ベース部材に対する第1のアンテナの相対的な位置)を容易に検出することができる。したがって、この検出器の出力を利用して、状況に応じて第1のアンテナと第2のアンテナとのうちのいずれを使用するかを切替えることが可能になる。
また、上述のように移動部材は直線移動するので、たとえば移動部材をベース部材の内部に形成した直線状の移動路に保持するようにしておけば、アンテナ切替装置を上記ベース部材と移動部材と付勢部材という3つの要素によって実現できる。つまり、従来のように回転カムなどを用いる場合には、この回転カムを固定するためのネジなどが必要であったが、本発明によるアンテナ切替装置はこのようなネジを必要とせず、装置構成を簡略化できる。したがって、本発明によるアンテナ切替装置では、その部品点数が少ない事により原料コストを低減できる。また、部品点数が少ないために、アンテナ切替装置の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、個々の部品の設計余裕を従来と同程度にしておけば、アンテナ切替装置の機構精度を従来より向上させることができる。
また、上述のようにアンテナ切替装置の装置構成を簡略化しているので、アンテナ切替装置の製造工程を簡略化することが可能である。つまり、アンテナ切替装置の製造工程に要する時間を短縮することができるので、アンテナ切替装置の製造コストを低減することができる。
また、このような単純な構成のアンテナ切替装置は容易に小型化を図る事ができるため、アンテナ切替装置が占有する部分の面積(あるいは占有領域の体積)を小さくできる。また、アンテナ切替装置の軽量化を図ることもできる。したがって、このアンテナ切替装置を適用した携帯機器を小型化する場合、アンテナ切替装置がその小型化の妨げとなることを防止できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置は、第1のアンテナの移動に応じて、第1および第2のアンテナのうち使用するアンテナを切替える切替手段を含んでいてもよい。
この場合、アンテナ切替装置自体が切替手段を備えているので、移動部材の位置を検出する検出器などを別部材として設置する場合より、アンテナ切替装置を適用する携帯機器の装置構成を簡略化できる。したがって、本発明によるアンテナ切替装置を適用した携帯機器の製造コストを削減することができる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、切替手段がベース部材に対する移動部材の位置を検出する検出部材を含んでいてもよい。
この場合、検出部材により検出された移動部材の位置に応じて、第1および第2のアンテナのうちいずれを使用するかを容易に切替えることができる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、検出部材が移動部材と一体成形されていてもよい。
この場合、検出部材を移動部材とは別の部材として配置する装置構成より、アンテナ切替装置の構成を単純化・小型化できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、第1のアンテナはベース部材から引出し可能な線状アンテナであってもよく、付勢部材は、第1のアンテナが引き出されていない状態において、移動部材が第1のアンテナの一部と接触するように移動部材を付勢する一方、第1のアンテナがベース部材から引出された状態において移動部材が第1のアンテナの一部と接触せず、第1のアンテナの一部と接触していたときの位置から移動するように移動部材を付勢してもよい。
この場合、線状の第1のアンテナが引出された状態と、第1のアンテナが引出されていない(収納された)状態とで、移動部材の位置を付勢部材により確実に変更することができる。したがって、移動部材の位置を検出することにより、第1のアンテナの引出された状態/収納状態の変化を確実に検知することができる。この結果、第1のアンテナの状態により第1および第2のアンテナのいずれを使用するかを容易に変更できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、付勢部材がコイル状バネを含んでいてもよい。
この場合、比較的入手が容易で安価なコイル状バネを付勢部材として利用するので、アンテナ切替装置の製造コストが上昇する事を抑制できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、付勢部材が板状バネを含んでいてもよい。
この場合、板状バネは比較的単純な形状であるので、板状バネの材料として弾性を有する樹脂などの誘電体を用いることができる。付勢部材として金属性のバネを用いる場合、この金属は導電体でもあることから、アンテナの特性に悪影響を及ぼすおそれがある。しかし、上記のように樹脂などの誘電体により構成される板状バネを付勢部材として利用すれば、付勢部材がアンテナの特性に悪影響を及ぼす事を防止できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、移動部材と板状バネとが一体成形されていてもよい。
この場合、移動部材と付勢部材としての板状バネとが一体成形されることにより、アンテナ切替装置の部品点数をさらに削減できる。このため、アンテナ切替装置の装置構成をより簡略化できる。
上記1の局面におけるアンテナ切替装置では、ベース部材と板状バネとが一体成形されていてもよい。
この場合、ベース部材と付勢部材としての板状バネとが一体成形されることにより、アンテナ切替装置の部品点数をさらに削減できる。このため、アンテナ切替装置の装置構成をより簡略化できる。
この発明の他の局面におけるアンテナ切替装置は、第1および第2のアンテナを切替えるためのアンテナ切替装置であって、第1のアンテナの一部に接触可能に配置され、第1のアンテナの移動に応じて開/閉状態が切替わる開閉部材と、開閉部材の開/閉状態を検出する検出部材とを備える。
このようにすれば、開閉部材の状態を検出部材により検出することで第1のアンテナの移動状況(位置)を容易に検知できる。したがって、この検出部材の出力を利用して、第1のアンテナと第2のアンテナとのうちのいずれを使用するかを切替えることが可能になる。
また、開閉部材と検出部材という2つの部材によりアンテナ切替部材を構成できるので、装置構成を従来より簡略化できる。したがって、状基本発明の他の局面におけるアンテナ切替装置では、その部品点数が少ない事により原料コストを低減できる。また、部品点数が少ないために、アンテナ切替装置の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、個々の部品の設計余裕を従来と同程度にしておけば、アンテナ切替装置の機構精度を従来より向上させることができる。
また、上述のようにアンテナ切替装置の装置構成を簡略化しているので、アンテナ切替装置の製造工程を簡略化することが可能である。つまり、アンテナ切替装置の製造工程に要する時間を短縮することができるので、アンテナ切替装置の製造コストを低減することができる。
また、このような単純な構成のアンテナ切替装置は小型化を図る事ができるため、アンテナ切替装置が占有する部分の面積(あるいは占有領域の体積)を小さくできる。また、アンテナ切替装置の軽量化を図ることもできる。この結果、このアンテナ切替装置を適用した携帯機器を小型化する場合、アンテナ切替装置がその小型化の妨げとなることを防止できる。
上記他の局面におけるアンテナ切替装置では、第1のアンテナにおいて開閉部材に接触する部分には、開閉部材を押圧する為の凸部が形成されていてもよい。
この場合、第1のアンテナが開閉部材と接触可能な位置にまで移動した場合、第1のアンテナの凸部により開閉部材を押圧することにより、開閉部材を確実に閉状態とすることができる。したがって、第1のアンテナの位置を誤検出ことを防止できる。
この発明の別の局面における携帯機器は、複数のアンテナを備える携帯機器であって、上記1の局面またはもう一つの局面におけるアンテナ切替装置を備える。
このようにすれば、本発明によるアンテナ切替装置は簡略化した装置構成を備えるため従来より小型化・軽量化することができるので、従来よりも小型・軽量の携帯機器を実現できる。また、アンテナ切替装置の部品点数も従来より少ないため、アンテナ切替装置の原料コストを低減できると共に製造工程を簡略化できる。この結果、携帯機器の製造コストを低減できる。
発明を実施するための最良の形態
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面に従って説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1を参照して、携帯電話機1はその内部に設置された内部アンテナ3と、携帯電話機1の筺体の外部へ引出し可能な線状の引出しアンテナ2と、この引出しアンテナ2および内部アンテナ3のいずれを用いるかを切替えるためのアンテナ切替装置である切替部材4とを備える。なお、携帯電話機1においては、図示していないが、電話番号などの文字情報や画像などを表示するための液晶表示部、スピーカ、マイク、電話番号や文字などを入力するための入力ボタンなどが備えられている。
図2〜5を参照して、本発明による携帯電話機1における切替部材4の構造および設置状況を説明する。
図2および3を参照して、切替部材4は携帯電話機1の筐体を構成するリアケース7に固定される。リアケース7の内周面には、切替部材4が設置される領域である切替部材設置位置16を囲むように、切替部材4を固定するための周壁17が配置されている。図4および5からもわかるように、切替部材4は付勢部材としてのバネ11とベース部材としてのベース9と移動部材としてのスライドカム10とからなる。スライドカム10には凸部13が形成されている。なお、ベース9とスライドカム10とは潤滑性の樹脂などの誘電体からなる。また、バネ11は金属からなる。
スライドカム10はベース9に形成された直線状の移動路の内部に配置される。ベース9の内部に配置された状態において、スライドカム10の凸部13は、ベース9の外部へと突出した状態となっている。スライドカム10はベース9の内部において直線状に摺動可能となっている。そして、ベース9の内周側に形成された端部20と、スライドカム10の端部19との間にコイル状バネであるバネ11が配置されている。バネ11は金属製のコイル状バネであり、比較的入手が容易で安価である。このバネ11によって、スライドカム10はベース部材9において孔18が存在する方向へと押付けられることになる。ベース9の孔18は、引出しアンテナ2を挿通するために設けられている。
次に、図6〜9を参照して、図1に示した携帯電話機1における切替部材4の動作を説明する。図6および7は、携帯電話機1において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収容された状態を示している。図8および9は、図1に示した携帯電話機において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体の外部へと引出された状態を示している。
図6および7を参照して、携帯電話機1において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部へと収納された状態では、引出しアンテナ2のアンテナ上部5表面に切替部材4を構成するスライドカム10の一方端部が接触した状態となっている。すなわち、引出しアンテナ2は、切替部材4のベース9に形成された孔18を挿通するように配置されている。そして、図6および7に示すように引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部に収納された状態では、切替部材4のベース9における孔18の内部に引出しアンテナ2のアンテナ上部5の一部が位置することになる。切替部材4においては、バネ11により孔18の方向へとスライドカム10が押圧された状態となっている。このため、スライドカム10の一方端部が引出しアンテナ2のアンテナ上部5表面に接触した状態となっている。このとき、図7からもわかるように、切替部材4上においてスライドカム10の凸部13と対向する位置に配置されているスイッチ8のスイッチ凸部15と、スライドカム10の凸部13とは間隔を隔てて対向した状態になっている。スイッチ8は、携帯電話機1の基板6上に設置されている。
次に、図8および9に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された状態では、引出しアンテナ2のアンテナ下端部14が切替部材4のベース9の孔18を通り抜けてベース9より上方に位置している。すなわち、切替部材4のベース9の孔18内部には引出しアンテナ2のアンテナ下端部14は配置されていない。したがって、切替部材4においては、スライドカム10は引出しアンテナ2とは接触せず、付勢部材としてのバネ11によってスライドカム10が孔18の方向に押圧されているので、スライドカム10の一方端部が孔18の内部にまで侵入した状態となっている。すなわち、スライドカム10は、孔18の方向へと引出しアンテナ2の直径分だけ移動した状態となっている。このとき、スライドカム10の凸部13がスイッチ8のスイッチ凸部15と接触し、このスイッチ凸部15をスイッチ8の内部に押込んだ状態となっている。
すなわち、引出しアンテナ2を携帯電話機1の筐体内部に収納した状態では、スイッチ8のスイッチ凸部15はスライドカム10の凸部13によって押圧された状態とはなっていない(スイッチ凸部15とスライドカム10の凸部13とは間隔を隔てて対向して配置された状態になっている)一方で、引出しアンテナ2を携帯電話機1の筐体外部へと引出したときには、スイッチ8のスイッチ凸部15はスライドカム10の凸部13により押された状態となる。
このため、スイッチ8のスイッチ凸部15が押されているかどうかによって、引出しアンテナ2が筐体内部に収納されているか、あるいは筐体外部へ引出されているかを検出することができる。この結果、スイッチ8のスイッチ凸部15が押されているかどうかによって携帯電話機1における引出しアンテナ2と内部アンテナ3とのいずれを用いるかを切替えるように携帯電話機を制御することができる。
このように、本発明による切替え部材4は、ベース9、スライドカム10およびバネ11という3つの部材からなる比較的単純な構造であるので、従来のように複雑な切替部材を用いる場合より切替部材4の機構精度および組立性を向上させることができる。また、部品点数が従来より少ないために、切替部材4の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品(ベース9やスライドカム10など)の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、このように単純な構造とすることにより切替部材4の製造工程を簡略化できるので、製造コストを低減できる。
また、このように切替部材4は単純な構造を有しているため、容易に小型化を図ることができる。したがって、この切替部材4が携帯電話機1において占有する体積、あるいは設置面積を小さくすることができる。
また、切替部材4を構成する部材としてのベース9およびスライドカム10は、上述のように樹脂で形成されている。したがって、従来のように金属製のビスなどを用いた複雑な切替部材よりも軽量化を図ることができる。
(実施の形態2)
図10および11を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態2において用いられる切替部材を説明する。
図10および11を参照して、切替部材4は基本的には本発明の実施の形態1において用いた切替部材と同様の構造を備えるが、付勢部材としてコイル状のバネではなく板状バネ21を用いている。この板状バネ21は弾性を有する樹脂からなり、スライドカム10と一体成形されている。すなわち、板状バネ21と一体成形されたスライドカム10、ベース9という切替部材4を構成する部材は全て誘電体である樹脂からなる。
このような切替部材4によれば、本発明の実施の形態1による携帯電話機に用いられた切替部材と同様の効果が得られるとともに、切替部材4を板状バネ21が一体成形されたスライドカム10とベース9という2つの部材によって構成することができるまで、切替部材4の構造をより簡略化することができる。したがって、切替部材4の組立工程を簡略化できるので、切替部材4の製造コストを低減できる。
また、切替部材4の全体をすべて誘電体である樹脂製とすることができるので、切替部材4の存在が引出しアンテナ2の特性に悪影響を及ぼす事はない(引出しアンテナ2の近傍に本発明の実施の形態1のように金属製のバネ11が存在する場合は、この金属製のバネ11の存在が引出しアンテナ2の特性に悪影響を及ぼすおそれがあるが、図10および11に示した切替部材4ではそのような悪影響は発生しない)。この結果、引出しアンテナ2の特性を良好に保つことが可能になる。したがって、引出しアンテナ2の特性を良好に保つことができるので、携帯電話機1の製品設計の際に、特性についての余裕を十分に確保することができる。
また、上述のように切替部材4を構成する部品点数が削減されることにより、携帯電話機のコストダウンを図ることが可能になる。
図12は、切替部材の変形例に用いられるベース9を示している。図12を参照して、樹脂製のベース9には樹脂製の板状バネ21が一体成形されている。そして、図12に示したベース9に図5に示したスライドカム10を設置することにより、図10および11に示した切替部材と同様の機能を有する切替部材を実現することができる。
この場合も、板状バネ21が一体成形されたベース9とスライドカム10という2つの部材から切替部材4を構成することができる。この結果、図10および11に示した切替部材と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図14〜17を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3を説明する。図14は図6に対応する。図15は図7に対応する。図16は図8に対応する。図17は図9に対応する。図14および15は携帯電話機1において引出しアンテナ2が筐体の内部に収納された状態を示し、図16および図17は、携帯電話機1において引出しアンテナ2が筺体外部へと引出された状態を示している。
図13を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3に用いる切替部材では、スライドカム10が板状バネ25、検出スイッチ24および端子23を備える。板状バネ25、検出スイッチ24および端子23は切替手段を構成する。端子23はスライドカム10の凸部22の上部表面に形成されている。また、検出スイッチ24および板状バネ25は、スライドカム10の側壁面に形成されている。
図14〜17を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3における切替部材の動作を説明する。
図14および15に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納されている状態では、図6および7に示した場合と同様に、引出しアンテナ2のアンテナ上部の表面にスライドカム10の一方端部が接触した状態となっている。なお、図14〜17に示した切替部材4は、ベース9の内部に図13に示したスライドカム10とスペーサ26とが配置されている。なお、ここでは本発明の実施の形態1におけるベース9を利用するためにスペーサ26を用いているが、ベース9の長さをスペーサ26の長さ分だけ短くしておけば、スペーサ26は必要無い。
そして、図14および15に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態では、スライドカム10の一方端部が引出しアンテナ2のアンテナ上部表面に接触するため、スライドカム10の位置がスペーサ26側へと寄った状態となっている。このため、板状バネ25がスペーサ26(あるいは、ベース9の長さをスペーサ26の長さだけあらかじめ短くしておく場合、ベース9)によって押圧されるので、板状バネ25は検出スイッチ24に接触している。この場合、検出スイッチ24に板状バネ25が接触した状態に対応した信号が端子23から基板6表面に設置された基板側端子27へと伝えられる。基板側端子27は、スライドカム10の端子23と接触するように配置されている。
次に、図16および17に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合、図8および9に示した場合と同様に、引出しアンテナ2のアンテナ下端部14が切替部材4のベース9の孔18の内部に存在しない状態となる。このため、板状バネ25の弾性力によりスライドカム10は孔18の方向へと移動する。この結果、図16および17に示したように検出スイッチ24と板状バネ25とは接触せずに間隔を隔てて対向することになる。このとき、検出スイッチ24に板状バネ25が接触していない状態に対応する信号が端子23から基板6表面に設置された基板側端子27へと伝えられる(なお、この場合、端子23から基板側端子27へ何も信号を伝送しないようにしておいてもよい)。
このように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態においては、検出スイッチ24に板状バネ25が接触した状態となり、一方で引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合には、スライドカム10における検出スイッチ24には板状バネ25が接触していない状態となる。そして、この検出スイッチ24に板状バネ25が接触しているかどうかを示す電気信号をスライドカム10の端子23から基板側端子27を介して基板6上に形成された制御回路へと伝えることにより、引出しアンテナ2が引出された状態であるか収納された状態であるかを容易に検出することができる。そして、この引出しアンテナ2の状態によって、携帯電話機1の内部に配置されている内部アンテナ3あるいは引出しアンテナ2のいずれを用いて通信を行なうかを切替えることができる。たとえば、引出しアンテナ2が図16および17に示すように携帯電話機1の筺体外部へと引出された場合には、引出しアンテナ2を用いて通信を行ない、一方、図14および15に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部に収納された状態では内部アンテナ3を用いて通信を行なうことができる。
このようにすれば、切替部材4自体が板状バネ25、検出部材としての検出スイッチ24および端子23という切替手段を備えるので、移動部材としてのスライドカム10の位置を検出する検出器としてのスイッチ8などを別部材として設置する場合より、切替部材4を適用する携帯電話機1の装置構成を簡略化できる。したがって、形態電話機1の製造コストを削減することができる。
図18〜21を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形を説明する。図18は図14に対応する。図19は図15に対応する。図20は図16に対応する。図21は図17に対応する。図18および19は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例において引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態を示している。また、図20および21は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例において引出しアンテナ2が筺体の外部へと引出された状態を示している。
図18〜21を参照して、携帯電話機は基本的には図13〜17に示した本発明による携帯電話機の実施の形態3と同様の構造を備えるが、切替部材4の構成が異なる。すなわち、図18〜21に示した携帯電話機1に用いられる切替部材4には、スライドカム10を孔18の方向へと押圧するためのコイル状のバネ28が付加されている。このようにすれば、このバネ28により確実にスライドカム10を孔18の方向へと押付けることができる。したがって、スライドカム10の端部を引出しアンテナ2の表面へと確実に接触させることができる。
そして、図18〜21に示した携帯電話機によっても、図13〜17に示した携帯電話機と同様の効果を得ることができる。すなわち、スライドカム10に検出スイッチ24および板状バネ24が設置されているため、内部アンテナと引出しアンテナ2とを切替えるために必要な部品点数を削減することができる。この結果、携帯電話機の製造コストを低減することができる。
また、スライドカム10に検出スイッチが一体成形されているので、本発明による携帯電話機の実施の形態1のようにスライドカムとは別の位置にスイッチ8を配置する必要がない。このため、スイッチ8を設置するための実装スペースを確保する必要がないので、携帯電話機をさらに小型化することができる。
(実施の形態4)
図22および23を参照して、本発明による携帯電話機の実施の形態4を説明する。図22は引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納された状態を示し、図23は、携帯電話機1の筐体内部から引出しアンテナ2が外部へと引出された状態を示している。
図22および23を参照して、携帯電話機1は、筺体内部に配置された基板6と、この基板6表面に設置されたスイッチ30と、引出しアンテナ2と、内部アンテナ(図示せず)とを備える。また、携帯電話機1は、液晶表示装置、スピーカ、マイク、文字や数字などを入力するための入力ボタンなど、通常の携帯電話機が備えるその他の構造も備えている。
アンテナ切替装置としてのスイッチ30には、回転軸32を中心として開閉可能な開閉部31が設置されている。また、引出しアンテナ2のアンテナ下端部14には、この開閉部材としての開閉部31と接触可能なアンテナ凸部29が形成されている。そして、図22に示すように引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体内部に収納されている場合、アンテナ2のアンテナ凸部29が開閉部31を確実に押圧することになる。この結果、開閉部31はスイッチ30の表面33に形成された検出部材としてのスイッチ凸部34を押した状態になる。一方、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体の外部へと引出された状態では、開閉部31は回転軸32を中心として開放した状態となる。このように開閉部31を開放した状態とするため、コイル状バネなどを回転軸32に組込んでもよい。この結果、図23に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合には、スイッチ30のスイッチ凸部34に開閉部31が接触しない状態となる(スイッチ凸部は開閉部31によって押圧されない状態となる)。
すなわち、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筺体内部へと収納された場合には、スイッチ凸部34が押された状態(オン状態)となり、一方、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部へと引出された場合には、スイッチ凸部34は押された状態とはならず、開放状態(オフ状態)となる。つまり、このスイッチ30により引出しアンテナ2が引出された状態であるか筺体の内部に収納された状態であるかを容易に検出できる。そして、このスイッチ凸部34の状態に対応する信号を基板6上に形成された制御回路へと伝送することにより、引出しアンテナ2の状態に対応して、引出しアンテナ2と内部アンテナとのいずれを用いるかを切替える制御を行なうことができる。たとえば、引出しアンテナ2が図22に示すように携帯電話機1の筐体内部に収納されている場合、内部アンテナを用いて通信を行ない、一方、図23に示すように、引出しアンテナ2が携帯電話機1の筐体外部に引出された場合には、この引出しアンテナ2を用いて通信を行なうように制御することができる。
このように、開閉部31およびスイッチ凸部34を備えるスイッチ30という比較的簡単な構造の部材を用いて引出しアンテナ2の状態(引出された状態であるか収納された状態であるか)を容易に検出することができる。このため、従来よりも切替部材の部品点数を削減することができるので、携帯電話機の製造コストを低減することができる。
また、本発明の実施の形態1〜3のように、切替部材がスライドカムとベースとを備えている場合よりも、切替部材であるスイッチ30の体積をより小さくすることができる。また、スイッチ30は単純な構造であることから、容易に小型化を図る事ができる。この結果、携帯電話機1を小型化・軽量化することが可能になる。
また、部品点数が少ないために、アンテナ切替装置としてのスイッチ30の機構精度を従来と同程度にする場合、個々の部品(開閉部31やスイッチ凸部34など)の設計余裕を従来よりも大きくできる。また、個々の部品の設計余裕を従来と同程度にしておけば、スイッチ30の機構精度を従来より向上させることができる。
また、引出しアンテナ2にはアンテナ凸部29が形成されているので、このアンテナ凸部29により開閉部31を確実に押圧することができる。したがって、第1のアンテナとしての引出しアンテナ2の位置をスイッチ30において誤検出することを防止できる。
なお、本発明の実施の形態1〜4に示した切替部材4やスイッチ30は、図1に示したような形状の携帯電話機のみではなく、いわゆる折畳式の携帯電話機においても適用可能である。また、本発明は、携帯電話機のみではなく、複数のアンテナを切替えて使用するような電子機器に適用できる。
産業上の利用可能性
この発明によるアンテナ切替装置は、携帯電話機または通信機能を有する携帯パソコンおよび個人情報端末などの電子機器、さらには通常の無線機などに利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による携帯電話機の実施の形態1を示す模式図である。
図2は、図1に示した携帯電話機において、切替部材がどのように設置されているかを説明するための模式図である。
図3は、図2の線分III−IIIにおける断面模式図である。
図4は、切替部材の斜視模式図である。
図5は、図4に示した切替部材の分解斜視模式図である。
図6は、図1に示した携帯電話機の部分拡大断面模式図である。
図7は、図6の線分VII−VIIにおける断面模式図である。
図8は、図1に示した携帯電話機の部分拡大断面模式図である。
図9は、図8の線分IX−IXにおける断面模式図である。
図10は、本発明による携帯電話機の実施の形態2において用いられる切替部材の斜視模式図である。
図11は、図10に示した切替部材の分解斜視模式図である。
図12は、図10および11に示した切替部材の変形例を説明するための斜視模式図である。
図13は、本発明による携帯電話機の実施の形態3に用いられる切替部材のスライドカムを説明するための斜視模式図である。
図14は、本発明による携帯電話機の実施の形態3における切替部材の動作を説明するための部分拡大断面模式図である。
図15は、図14の線分XV−XVにおける断面模式図である。
図16は、本発明による携帯電話機の実施の形態3における切替部材の動作を説明するための部分断面拡大模式図である。
図17は、図16の線分XVII−XVIIにおける断面模式図である。
図18は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例を示す部分拡大断面模式図である。
図19は、図18の線分XIX−XIXにおける断面模式図である。
図20は、本発明による携帯電話機の実施の形態3の変形例を説明するためのもう1つの部分拡大断面模式図である。
図21は、図20の線分XXI−XXIにおける断面模式図である。
図22は、本発明による携帯電話機の実施の形態4を説明するための模式図である。
図23は、本発明による携帯電話機の実施の形態4を説明するための模式図である。
Claims (13)
- 第1および第2のアンテナ(2、3)を切替えるためのアンテナ切替装置(4)であって、
ベース部材(9)と、
前記第1のアンテナ(2)の一部に接触可能な部分を有し、前記第1のアンテナ(2)の移動に応じて前記ベース部材(9)に対して直線移動する移動部材(10)と、
前記移動部材(10)を前記第1のアンテナ(2)の一部に向かって付勢する付勢部材(11、21、25、28)とを備える、アンテナ切替装置。 - 前記第1のアンテナ(2)の移動に応じて、前記第1および第2のアンテナ(2、3)のうち使用するアンテナを切替える切替手段(8、15)を含む、請求の範囲第1項記載のアンテナ切替装置。
- 前記切替手段(8、15、24、25、23)は、前記ベース部材(9)に対する前記移動部材(10)の位置を検出する検出部材(15)を含む、請求の範囲第2項記載のアンテナ切替装置。
- 前記検出部材(24、25、23)は前記移動部材(10)と一体成形されている、請求の範囲第3項記載のアンテナ切替装置。
- 前記第1のアンテナ(2)は引出し可能な線状アンテナ(2)であり、
前記付勢部材(11、21、25、28)は、前記第1のアンテナ(2)が引き出されていない状態において、前記移動部材(10)が前記第1のアンテナ(2)の一部と接触するように前記移動部材(10)を付勢する一方、前記第1のアンテナ(2)が引出された状態において前記移動部材(10)が前記第1のアンテナ(2)の一部と接触せずに、前記第1のアンテナ(2)の一部と接触していたときの位置から移動するように、前記移動部材(10)を付勢する、請求の範囲第1項記載のアンテナ切替装置。 - 前記付勢部材(11、21、25、28)はコイル状バネ(11、28)を含む、請求の範囲第1項記載のアンテナ切替装置。
- 前記付勢部材(11、21、25、28)は板状バネ(21、25)を含む、請求の範囲第1項記載のアンテナ切替装置。
- 前記移動部材(10)と前記板状バネ(21、25)とは一体成形されている、請求の範囲第7項記載のアンテナ切替装置。
- 前記ベース部材(9)と前記板状バネ(21)とは一体成形されている、請求の範囲第7項記載のアンテナ切替装置。
- 複数のアンテナを備える携帯機器(1)であって、請求の範囲第1項記載のアンテナ切替装置(4)を備える携帯機器。
- 第1および第2のアンテナ(2、3)を切替えるためのアンテナ切替装置(30)であって、
前記第1のアンテナ(2)の一部に接触可能に配置され、前記第1のアンテナ(2)の移動に応じて開/閉状態が切替わる開閉部材(31)と、
前記開閉部材(31)の開/閉状態を検出する検出部材(34)とを備える、アンテナ切替装置。 - 前記第1のアンテナ(2)において前記開閉部材(31)に接触する部分には、開閉部材(31)を押圧する為の凸部(29)が形成されている、請求の範囲第11項記載のアンテナ切替装置。
- 複数のアンテナを備える携帯機器(1)であって、請求の範囲第11項記載のアンテナ切替装置(30)を備える携帯機器。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2001/006557 WO2003012918A1 (fr) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | Commutateur d'antennes et appareil portable |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2003012918A1 true JPWO2003012918A1 (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=11737598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003517982A Withdrawn JPWO2003012918A1 (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | アンテナ切替装置および携帯機器 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20030184494A1 (ja) |
EP (1) | EP1414105A1 (ja) |
JP (1) | JPWO2003012918A1 (ja) |
CN (1) | CN1466801A (ja) |
WO (1) | WO2003012918A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7457650B2 (en) * | 2002-07-31 | 2008-11-25 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Portable radio communication apparatus provided with boom portion with through hole |
EP1445821A1 (en) * | 2003-02-06 | 2004-08-11 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Portable radio communication apparatus provided with a boom portion |
JP5031842B2 (ja) * | 2006-09-28 | 2012-09-26 | ローズマウント インコーポレイテッド | 産業立地のためのアンテナ及びレードームを備えたワイヤレスフィールド装置 |
US8362959B2 (en) | 2008-10-13 | 2013-01-29 | Rosemount Inc. | Wireless field device with rugged antenna and rotation stop |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58139619U (ja) * | 1982-03-17 | 1983-09-20 | 東光株式会社 | スイツチの端子取付構造 |
JPS648852U (ja) * | 1987-07-07 | 1989-01-18 | ||
JPH0191348U (ja) * | 1987-12-08 | 1989-06-15 | ||
JPH02130112U (ja) * | 1989-04-03 | 1990-10-26 | ||
JP3111624B2 (ja) * | 1992-04-22 | 2000-11-27 | 三菱電機株式会社 | 携帯無線機 |
JPH0730956A (ja) * | 1993-07-06 | 1995-01-31 | Hitachi Ltd | 無線通信機 |
AU2187999A (en) * | 1998-02-12 | 1999-08-30 | Han Sang Lee | Power antenna apparatus and application thereof to wireless communication system |
JPH11274826A (ja) * | 1998-03-23 | 1999-10-08 | Sony Corp | 携帯無線通話装置 |
KR100274949B1 (ko) * | 1998-11-14 | 2000-12-15 | 윤종용 | 이동통신단말기의 다중밴드 자동 안테나 장치 |
KR100617737B1 (ko) * | 1999-02-13 | 2006-08-28 | 삼성전자주식회사 | 위성 통신용 휴대 단말기 |
US6366248B1 (en) * | 2001-02-05 | 2002-04-02 | Ian Soutar | Portable radio antenna enhancement using non-contacting device |
US6573868B2 (en) * | 2001-02-28 | 2003-06-03 | 3Com Corporation | Retractable antenna for electronic devices |
-
2001
- 2001-07-30 WO PCT/JP2001/006557 patent/WO2003012918A1/ja not_active Application Discontinuation
- 2001-07-30 CN CNA018164919A patent/CN1466801A/zh active Pending
- 2001-07-30 US US10/362,972 patent/US20030184494A1/en not_active Abandoned
- 2001-07-30 EP EP01953339A patent/EP1414105A1/en not_active Withdrawn
- 2001-07-30 JP JP2003517982A patent/JPWO2003012918A1/ja not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1414105A1 (en) | 2004-04-28 |
CN1466801A (zh) | 2004-01-07 |
US20030184494A1 (en) | 2003-10-02 |
WO2003012918A1 (fr) | 2003-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4367786B2 (ja) | 両面キーパッド装置を備えた無線電話ターミナル | |
US7200429B2 (en) | Mobile terminal and hinge device thereof | |
US7522946B2 (en) | Hinge apparatus for mobile communication terminals | |
US8542482B2 (en) | Key assembly and electronic device using key assembly | |
EP2014063B1 (en) | Two-way sliding mobile terminal | |
KR100810314B1 (ko) | 휴대 단말기의 키 입력 장치 | |
US7865151B2 (en) | Swing hinge device for mobile terminal | |
US8406829B2 (en) | Slide hinge and portable electronic device | |
US20040240162A1 (en) | Housing of electronic device with a side key assembly | |
KR100258483B1 (ko) | 복합조작형 전기부품 | |
JP3448547B2 (ja) | 折り畳み式携帯電話機 | |
US7991440B2 (en) | Rotary mechanism for portable electronic device | |
JPWO2003012918A1 (ja) | アンテナ切替装置および携帯機器 | |
EP2293528B1 (en) | Electronic device and connecting mechanism thereof | |
JP4574541B2 (ja) | 電子機器 | |
RU2342801C2 (ru) | Мобильный терминал и способ изменения его режима | |
JP4705527B2 (ja) | 携帯端末装置 | |
KR100475755B1 (ko) | 개폐검출장치 | |
JP4818954B2 (ja) | 携帯電子機器 | |
KR100747860B1 (ko) | 엔코더 스위치와 택트 스위치를 갖는 다방향 키 어셈블리 | |
KR100325246B1 (ko) | 플립형 휴대폰에서 힌지 장치에 구비된 자동절환 스위칭 장치 | |
KR100690834B1 (ko) | 조그 스위치 장치 | |
JP2010035020A (ja) | 携帯端末装置 | |
KR100652766B1 (ko) | 이동통신 단말기의 데이터 입력장치 | |
KR101229359B1 (ko) | 휴대 단말기 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |