JPWO2002093545A1 - 弦楽器ネック部の変歪矯正装置 - Google Patents
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Abstract
弦楽器のネック部に設けた凹部に収容され、底板部11および同底板部11の両側から立ち上がって互いに相対向する一対の側板部12を備えたバー10と、一端部がこのバー10の一端部に固定されるとともに、他端部がバー10の他端部に回転自在に支持された調整ナット30に螺合された調整ロッド20とを備え、調整ナット30を回転させることで調整ロッド20の一端部と調整ナット30との距離を変更するようにした弦楽器ネック部の変歪矯正装置である。バー10の両端部で側板部12に第1支持具40および第2支持具50を固定し、第1支持具40によって調整ロッド20の一端部を軸方向への移動を阻止した状態で支持し、第2支持具50によって調整ナット30を回転自在に支持した。
Description
発 明 の 背 景
1.技術分野
本発明は、ギターなどの弦楽器のネック部に用いる変歪矯正装置に係り、特に、ネック部が弦に対して凹状に変歪する上反りと凸状に変歪する下反りとを矯正するようにした変歪矯正装置に関する。
2.背景技術
ギター等の弦楽器では、ボディ部に設けられたブリッジ部と、ネック部先端のヘッドに設けられた糸巻具との間に弦を張るため、弦を張ったまま放置したりすると弦の張力によってネック部が凹状に変歪することがある。ネック部が下反りすると、弦高が高くなって演奏がし難くなるとともに、弦を押さえたときに弦の張力が増加していわゆるフレット音痴が生じる。ネック部が下反りしたときの変歪矯正装置としては、従来より種々の提案がなされている。たとえば、実開昭62−146195号公報には、中央部分が断面コ字状とされたバーの内部に調整ロッドを配置し、バーから突出した調整ロッドの一端部と、バーの他端部側で調整ロッドの他端部に螺合させた調整ナットとにより、バーを挟み込む構成のものが開示されている。この変歪矯正装置は、ネック部に形成した溝と指板との間に設けられた閉塞された空間に収容される。そして、ネック部が下反りしたときには、調整ナットを締め付けることでバーを上反りの方向へ反り返し、これによってネック部の下反りを矯正するようになっている。
また、ギターでは、ネック部を予め僅かに凸状に上反りさせておき、弦を張ったときにその張力によってネック部が歪んで弦と平行になるようにしているものもある。このため、ネック部の材料のシーズニングの良否あるいはギター製造後の環境の変化等により、ネック部の上反りが大きくなり、弦を張ったときに凸状の変歪が残ることがある。これが上反りであり、ネック部の上反りが生じると、演奏中に押さえた弦がフレットに接触してびびりが生じたり演奏不能となることもある。
本出願人が特許第2736860号に開示した変歪矯正装置では、ネック部の下反りと上反りを矯正できるようになっている。この変歪矯正装置は、断面コ字状のバーの一端底部に調整ロッドの一端部を固定し、バーの他端部に、調整ロッドの他端部に螺合させた調整ナットを回転自在に支持したものである。この変歪矯正装置では、調整ナットを締め付けると調整ナットと調整ロッドの固定端とが接近し、バーがネック部の下反り方向と逆方向に反り返る。これによりネック部の下反りが矯正される。また、調整ナットを緩める方向に回転させると、調整ナットと調整ロッドの固定端との距離が増加し、バーがネック部の上反り方向と逆方向に反り返る。これによりネック部の上反りが矯正される。
ところで、特許第2736860号では、ネック部の変歪中心に位置するように調整ロッドに押圧子を設け、変歪を矯正する際に、押圧子がバーを押圧することでネック部の変歪を効果的に矯正するようにしている。
しかしながら、上記の変歪矯正装置では、押圧子を用いているにも拘わらずバーを反り返らせたときにバーの曲率が適正となり難く、調整ロッドを固定している先端部においてバーの反り返りが不充分になることが判明している。また、ギターによっては、調整ナットをヘッドに収容するものやネックのボディ部側の基部に収容したものがあり、いずれを採用するかは、ギターメーカや機種によって異なっている。特に、調整ナットをネックの基部側に収容したギターでは、ネック部の剛性を確保するためにバーをネック部の先端部まで延在させていないことがあり、そのような場合にネック部の先端部の変歪矯正を適正に行うことが難しいという改善すべき点があった。
本発明は、変歪を矯正する際のバーの曲率を適正にすることができ、変歪の矯正を正確に行うことができる弦楽器ネック部の変歪矯正装置を提供することを目的としている。
発 明 の 概 要
本発明の弦楽器ネック部の変歪矯正装置は、弦楽器のネック部に設けた凹部に収容され、底板部および同底板部の両側から立ち上がって互いに相対向する一対の側板部を備えたバーと、一端部がこのバーの一端部に固定されるとともに、他端部がバーの他端部に回転自在に支持された調整ナットに螺合された調整ロッドとを備え、調整ナットを回転させることで調整ロッドの一端部と調整ナットとの距離を変更するようにした弦楽器ネック部の変歪矯正装置において、バーの両端部で側板部に第1支持具および第2支持具を固定し、第1支持具によって調整ロッドの一端部を軸方向への移動を阻止した状態で支持し、第2支持具によって調整ナットを回転自在に支持したことを特徴としている。
上記構成の弦楽器ネック部の変歪矯正装置(以下、単に変歪矯正装置と略称する)にあっては、調整ナットを回転させることで第1、第2支持具どうしの距離が変更され、第1、第2支持具が固定された側板部が長手方向に向かって伸長または収縮する。一方、底板部の長さは変化しないから、側板部の長さが変化することにより底板部の両端部に曲げモーメントが生じ、この曲げモーメントによって底板部を含むバー全体が反り返る。この場合において、底板部の両端部に生じる曲げモーメントの作用点は、いずれも第1、第2支持具における調整ロッドおよび調整ナットの支持部分であるから、2つの曲げモーメントの大きさはほぼ等しくなる。したがって、底板部にほぼ均一な曲率を与えることができ、変歪の矯正を正確に行うことができる。
ここで、第1、第2支持具は、それらを側板部どうしの間に嵌合させて溶接により固定することができる。しかしながら、溶接のみによる固定では固定強度が不充分であるため、第1、第2支持具は、側板部に形成した凹部に嵌合する凸部を備えることが望ましい。また、凸部を凹部に嵌合させた状態で、両者を溶接するとさらに好適である。また、第1支持具が調整ロッドの一端部外周に設けた周縁溝に軸方向で係合し、第2支持具が調整ナットの外周に設けた周縁溝に軸方向で係合するように構成することにより、調整ロッドおよび調整ナットを第1、第2支持具に強固に支持することができる。また、調整ロッドの両端部に設ける凹部の底板部からの距離を互いにほぼ等しくすることにより、調整ロッドの両端部に作用する曲げモーメントを等しくすることができる。
本発明では、調整ナットを回転させて調整ロッドに対して相対的に移動させる構成であるから、調整ロッドが回転しないように固定する必要がある。この場合、調整ロッドを第1支持具に溶接することもできるが、以下の構成を採用することにより、調整ロッドの回止めを簡単かつ低廉に行うことができる。
すなわち、調整ロッドの先端面に断面非円形の回止め凸部を備え、底板部の先端縁に、同底板部に対して折り曲げることによって回止め凸部に嵌合する回止め凹部を備えた回止め板部を設ける。回止め凸部の断面は円形でなければ任意であり、円の一側または両側を切り欠いた形状や多角形状などがある。また、回止め板部が板金加工によって折り曲げられるから、バーの底板部および側板部も金属板を板金加工して一体成形すれば、製造コストをさらに低減することができる。
調整ロッドを第1支持具に溶接せずに上記のようにして回止めすることにより、回止め凸部と回止め凹部との隙間分だけ調整ロッドが軸方向と直交する方向へ移動可能となる。このことは、バーが反り返る方向を一定にしたり均一な曲率を与えるために重要である。すなわち、調整ロッドが第1支持具に溶接されていると、製造誤差や組立誤差等により調整ロッドの中心と調整ナットの中心にずれが生じることがある。そのような状態で調整ナットを回転させると、調整ロッドに曲げモーメントが作用し、その曲げモーメントがバーに作用してしまう。
したがって、調整ロッドの先端部を溶接等により強固に固定することは望ましくなく、調整ロッドがバーに対してその軸方向と直交する方向へ移動することができるように隙間を設けるのが良い。この隙間は、調整ロッドが底板部に対して接近離間する方向(上下方向)の両側に0.2〜0.4mmづづ設け、その方向と直交する方向(左右方向)の両側に0.1〜0.3mmづつ設けると好適である。調整ロッドの上記方向への移動を許容しかつ制限する隙間は、回止め凹部と回止め凸部と、調整ロッドと第1支持具およびバーの底板部等の部材どうしの間に設けられる。そのような隙間は、調整ナットと第2支持具および底板部との間に設けるとさらに好適である。
発明を実施するための最良の形態
A.実施形態の構成
本発明の実施の形態について第1図〜第5図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、第1図の左側を先端側とし、この方向を基準にして先(前)後および左右といった方向を示す用語を使用するものとする。
第1図は実施の形態の変歪矯正装置Aを示す組立斜視図である。図において符号10はバーである。バー10は、底板部11と、この底板部11の両側から直交するように立ち上がる側板部12と、底板部の先端縁から直交するように立ち上がる回止め板部13とからなっている。
側板部12の両端部には、矩形状に貫通して穿設された凹部14が形成されている。各凹部14の底板部11からの距離は一定とされている。なお、この凹部14は円形であっても差し支えない。また、回止め板部13の中央部には、矩形状に貫通して穿設された回止め凹部15が形成されている。回止め板部13と底板部11との境界には、プレス成形で肉厚を薄くした折目線16が形成され、回止め板部13を折目線16に沿って容易に折り曲げられるようになっている。
図において符号20は調整バーである。調整バー20は、断面円形の鋼鉄製の棒であり、その先端部には、後端部よりも大径な一対の大径部21が形成され、これら大径部21の間が周縁溝22とされている。調整バー20の先端面には、断面が矩形状の回止め凸部23が形成されている。この回止め凸部23は、所定の隙間をもって回止め凹部15に嵌合する。また、調整ネジ20の後端部の外周には、ネジ24が形成されている。そして、このネジ24には、調整ナット30が螺合している。
調整ナット30の先端部には、調整ロッド20のネジ24と螺合する雌ネジ31が形成されている。また、調整ナット30の後端部には、断面が例えば六角形状のレンチ穴33が形成されている。調整ナット30の軸方向中間部(雌ネジ31とレンチ穴33の中間部)には、他の部分よりも小径な周縁溝32が形成されている。
調整バー20および調整ナット30の周縁溝22,32には、第1支持具40および第2支持具50がそれぞれ係合させられている。第1支持具40は、略U字状をなしており、その両側面には、側方へ突出する凸部41が形成されている。この凸部41は、バー10の側板部12に形成された凹部14と嵌合する。また、第1支持具40の内周面42はU字状に形成されており、その相対向する内面どうしの間隔は調整ロッド20の周縁溝22の直径よりも僅かに大きく、また、円弧状をなす内面の曲率半径は、周縁溝22の外径(半径)よりも僅かに大きく設定されている。なお、第2支持具50も第1支持具40と同形同大に形成され、凸部51および内周面52を備えている。以上の構成からなる第1、第2支持具40,50は、その凸部41,51が凹部14に嵌合させられ、そこで溶接によって固定されている。
第1図において符号60は押圧子であり、押圧子60は、調整ナット30を締める方向へ回転させて調整ロッド20を収縮させたときに、バー10の底板部11を押圧して反り返りを効果的に生じさせる。また、符号70はブロックであり、ブロック70は、バー10が反り返るときに側板部12が変形するのを防止する。第4図Aは実施形態の変歪矯正装置Aを示す側面図、第4図Bはその底面図である。
次に、第2図および第3図は、上記構成の変歪矯正装置Aおよびそれが装着されるギターを示す図である。図において符号80はボディ、81はネック部である。ネック部81の表面中央部には、ネック部81の基部82からヘッド83まで延在する溝84が形成されている。そして、変歪矯正装置Aは、その調整ナット30をヘッド83に臨ませるとともに底板部11をネック部81の表面側へ向けた状態で溝84に収容され、ネック部81の表面に指板85が接着されることで装着されている。なお、第2図において符号86は弦である。
B.実施形態の作用
次に、上記構成の変歪矯正装置の作用を説明する。まず、弦86の張力によってネック部81が凹状に変歪する下反りが生じた場合の矯正手順について説明する。上記ギターのネック部81の詳細を示す第3図から判るように、溝84のヘッド83の部分には調整ナット30が突出しており、そのレンチ穴33にレンチを差し込んで調整ナット30を締める方向へ回転させる。これにより、調整ナット30は、調整ロッド20のネジ24に沿ってネック部81の基部82側へ相対的に移動する。これにより、第1、第2支持具40,50間の調整ロッド20に沿う長さがバー10に沿う長さよりも短くなるから、変歪矯正装置Aは、第5図Aに示すように、バー10とともに上方へ向けて凸となるように反り返る。その際に押圧子60がバー10の底板部11を押圧するので、バー10の反り返りが確実に行われる。そして、ネック部81の溝84と指板85とで拘束されている変歪矯正装置Aが上方へ向けて凸状に反り返るので、下反りが生じていたネック部81が矯正される。
次に、ネック部81が凸状に変歪する上反りが生じた場合には、調整ナット30を上記とは逆に緩める方向へ回転させる。これにより、調整ナット30は、調整ロッド20のネジ24に沿ってヘッド83側へ相対的に移動する。これにより、第1、第2支持具40,50間の調整ロッド20に沿う長さがバー10に沿う長さよりも長くなるから、変歪形成装置Aは、第5図Bに示すように、バー10とともに下方へ向けて凹となるように反り返る。そして、変歪矯正装置Aが凹状に反り返るので、上反りが生じていたネック部81が矯正される。
上記構成の変歪矯正装置Aにあっては、調整ナット30を回転させることで第1、第2支持具40,50どうしの距離が変更され、これにより側板部12が長手方向に向かって伸長または収縮する。これにより、底板部11の両端部に曲げモーメントが作用し、この曲げモーメントによって底板部11が反り返る。この場合において、底板部11の両端部に生じる曲げモーメントの作用点は、いずれも第1、第2支持具40,50の調整ロッド20および調整ナット30に対する支持部分であるから、2つの曲げモーメントの大きさはほぼ等しくなる。したがって、底板部11にほぼ均一な曲率を与えることができ、変歪の矯正を正確に行うことができる。
特に、上記実施形態では、側板部12に形成した凹部14に、第1、第2支持具40,50の凸部41,51を嵌合させているから、軸方向の応力によって第1、第2支持具40,50が側板部12から離脱するようなことがない。さらに、凹部14と凸部41,51とを溶接しているので、軸方向への圧縮応力が作用したときに側板部12どうしの拡開が抑制される。
また、上記実施形態では、第1支持具40が調整ロッド20周縁溝22に軸方向で係合し、第2支持具50が調整ナット30の周縁溝32に軸方向で係合しているから、調整ロッド20および調整ナット30を第1、第2支持具40,50に強固に支持することができる。また、調整ロッド20の両端部に設けた凹部14の底板部11からの距離を互いに等しくしているので、調整ロッド20の両端部に作用する曲げモーメントを等しくすることができ、バー10の曲率を一層均一にすることができる。
さらに、上記実施形態では、調整ロッド20の先端面に断面非円形の回止め凸部23を備え、底板部の先端縁に回止め凹部15を備えた回止め板部13を備えているから、回止め板部13を折り曲げるだけで調整ロッド20の回止めを構成することができ、その製造を低廉かつ容易に行うことができる。また、回止め板部13の折曲げ加工と同時に側板部12の折曲げ加工を行うことができるので、製造がさらに低廉かつ容易となる。
加えて、上記実施形態では、調整ロッド20の回止め凸部23および周縁溝22と、回止め凹部15および第1支持具40の内周面との間に隙間を設けているから、調整ロッド20が軸方向と直交する方向へ移動可能である。これにより、調整ナット30を回転させて調整ロッド20に応力を与えたときに両者の中心が自然に調芯され、調整ロッド20に意図しない応力が生じるのを防止することができる。したがって、バーの曲率をさらに均一にすることができる。
なお、上記実施形態では、回止め板部13を底板部11に対して折り曲げるように構成したが、両者を別々に製造して溶接等の手段で固定することもできる。また、調整ロッド20の周縁溝22に互いに平行な平坦面を形成し、それら平坦面を第1支持具40の内周面42で挟むことで回止めとすることもできる。その場合の調整ロッド20の上下方向の位置決めは、大径部21の直径を選定したり大径部の下面を切削することで行うことができる。また、調整ナット30をヘッド83側に配置しているが、上記実施形態とは逆に調整ナット30をネック部81の基部82側に配置し、ボディ80に形成されたサウンドホール87からレンチを挿入して調整ナット30を回転させるように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施形態の変歪矯正装置を示す組立斜視図である。
第2図は実施形態の変歪矯正装置が装着されるギターを示す斜視図である。
第3図はギターのネック部を示す側断面図である。
第4図において(A)は実施形態の変歪矯正装置を示す側面図、(B)はその底面図である。
第5図において(A)はネック部が凹状に変歪したときに変歪を矯正した状態の変歪矯正装置を示す側断面図であり、(B)は、ネック部が凸状に変歪したときに変歪を矯正した状態の変歪矯正装置を示す側断面図である。
1.技術分野
本発明は、ギターなどの弦楽器のネック部に用いる変歪矯正装置に係り、特に、ネック部が弦に対して凹状に変歪する上反りと凸状に変歪する下反りとを矯正するようにした変歪矯正装置に関する。
2.背景技術
ギター等の弦楽器では、ボディ部に設けられたブリッジ部と、ネック部先端のヘッドに設けられた糸巻具との間に弦を張るため、弦を張ったまま放置したりすると弦の張力によってネック部が凹状に変歪することがある。ネック部が下反りすると、弦高が高くなって演奏がし難くなるとともに、弦を押さえたときに弦の張力が増加していわゆるフレット音痴が生じる。ネック部が下反りしたときの変歪矯正装置としては、従来より種々の提案がなされている。たとえば、実開昭62−146195号公報には、中央部分が断面コ字状とされたバーの内部に調整ロッドを配置し、バーから突出した調整ロッドの一端部と、バーの他端部側で調整ロッドの他端部に螺合させた調整ナットとにより、バーを挟み込む構成のものが開示されている。この変歪矯正装置は、ネック部に形成した溝と指板との間に設けられた閉塞された空間に収容される。そして、ネック部が下反りしたときには、調整ナットを締め付けることでバーを上反りの方向へ反り返し、これによってネック部の下反りを矯正するようになっている。
また、ギターでは、ネック部を予め僅かに凸状に上反りさせておき、弦を張ったときにその張力によってネック部が歪んで弦と平行になるようにしているものもある。このため、ネック部の材料のシーズニングの良否あるいはギター製造後の環境の変化等により、ネック部の上反りが大きくなり、弦を張ったときに凸状の変歪が残ることがある。これが上反りであり、ネック部の上反りが生じると、演奏中に押さえた弦がフレットに接触してびびりが生じたり演奏不能となることもある。
本出願人が特許第2736860号に開示した変歪矯正装置では、ネック部の下反りと上反りを矯正できるようになっている。この変歪矯正装置は、断面コ字状のバーの一端底部に調整ロッドの一端部を固定し、バーの他端部に、調整ロッドの他端部に螺合させた調整ナットを回転自在に支持したものである。この変歪矯正装置では、調整ナットを締め付けると調整ナットと調整ロッドの固定端とが接近し、バーがネック部の下反り方向と逆方向に反り返る。これによりネック部の下反りが矯正される。また、調整ナットを緩める方向に回転させると、調整ナットと調整ロッドの固定端との距離が増加し、バーがネック部の上反り方向と逆方向に反り返る。これによりネック部の上反りが矯正される。
ところで、特許第2736860号では、ネック部の変歪中心に位置するように調整ロッドに押圧子を設け、変歪を矯正する際に、押圧子がバーを押圧することでネック部の変歪を効果的に矯正するようにしている。
しかしながら、上記の変歪矯正装置では、押圧子を用いているにも拘わらずバーを反り返らせたときにバーの曲率が適正となり難く、調整ロッドを固定している先端部においてバーの反り返りが不充分になることが判明している。また、ギターによっては、調整ナットをヘッドに収容するものやネックのボディ部側の基部に収容したものがあり、いずれを採用するかは、ギターメーカや機種によって異なっている。特に、調整ナットをネックの基部側に収容したギターでは、ネック部の剛性を確保するためにバーをネック部の先端部まで延在させていないことがあり、そのような場合にネック部の先端部の変歪矯正を適正に行うことが難しいという改善すべき点があった。
本発明は、変歪を矯正する際のバーの曲率を適正にすることができ、変歪の矯正を正確に行うことができる弦楽器ネック部の変歪矯正装置を提供することを目的としている。
発 明 の 概 要
本発明の弦楽器ネック部の変歪矯正装置は、弦楽器のネック部に設けた凹部に収容され、底板部および同底板部の両側から立ち上がって互いに相対向する一対の側板部を備えたバーと、一端部がこのバーの一端部に固定されるとともに、他端部がバーの他端部に回転自在に支持された調整ナットに螺合された調整ロッドとを備え、調整ナットを回転させることで調整ロッドの一端部と調整ナットとの距離を変更するようにした弦楽器ネック部の変歪矯正装置において、バーの両端部で側板部に第1支持具および第2支持具を固定し、第1支持具によって調整ロッドの一端部を軸方向への移動を阻止した状態で支持し、第2支持具によって調整ナットを回転自在に支持したことを特徴としている。
上記構成の弦楽器ネック部の変歪矯正装置(以下、単に変歪矯正装置と略称する)にあっては、調整ナットを回転させることで第1、第2支持具どうしの距離が変更され、第1、第2支持具が固定された側板部が長手方向に向かって伸長または収縮する。一方、底板部の長さは変化しないから、側板部の長さが変化することにより底板部の両端部に曲げモーメントが生じ、この曲げモーメントによって底板部を含むバー全体が反り返る。この場合において、底板部の両端部に生じる曲げモーメントの作用点は、いずれも第1、第2支持具における調整ロッドおよび調整ナットの支持部分であるから、2つの曲げモーメントの大きさはほぼ等しくなる。したがって、底板部にほぼ均一な曲率を与えることができ、変歪の矯正を正確に行うことができる。
ここで、第1、第2支持具は、それらを側板部どうしの間に嵌合させて溶接により固定することができる。しかしながら、溶接のみによる固定では固定強度が不充分であるため、第1、第2支持具は、側板部に形成した凹部に嵌合する凸部を備えることが望ましい。また、凸部を凹部に嵌合させた状態で、両者を溶接するとさらに好適である。また、第1支持具が調整ロッドの一端部外周に設けた周縁溝に軸方向で係合し、第2支持具が調整ナットの外周に設けた周縁溝に軸方向で係合するように構成することにより、調整ロッドおよび調整ナットを第1、第2支持具に強固に支持することができる。また、調整ロッドの両端部に設ける凹部の底板部からの距離を互いにほぼ等しくすることにより、調整ロッドの両端部に作用する曲げモーメントを等しくすることができる。
本発明では、調整ナットを回転させて調整ロッドに対して相対的に移動させる構成であるから、調整ロッドが回転しないように固定する必要がある。この場合、調整ロッドを第1支持具に溶接することもできるが、以下の構成を採用することにより、調整ロッドの回止めを簡単かつ低廉に行うことができる。
すなわち、調整ロッドの先端面に断面非円形の回止め凸部を備え、底板部の先端縁に、同底板部に対して折り曲げることによって回止め凸部に嵌合する回止め凹部を備えた回止め板部を設ける。回止め凸部の断面は円形でなければ任意であり、円の一側または両側を切り欠いた形状や多角形状などがある。また、回止め板部が板金加工によって折り曲げられるから、バーの底板部および側板部も金属板を板金加工して一体成形すれば、製造コストをさらに低減することができる。
調整ロッドを第1支持具に溶接せずに上記のようにして回止めすることにより、回止め凸部と回止め凹部との隙間分だけ調整ロッドが軸方向と直交する方向へ移動可能となる。このことは、バーが反り返る方向を一定にしたり均一な曲率を与えるために重要である。すなわち、調整ロッドが第1支持具に溶接されていると、製造誤差や組立誤差等により調整ロッドの中心と調整ナットの中心にずれが生じることがある。そのような状態で調整ナットを回転させると、調整ロッドに曲げモーメントが作用し、その曲げモーメントがバーに作用してしまう。
したがって、調整ロッドの先端部を溶接等により強固に固定することは望ましくなく、調整ロッドがバーに対してその軸方向と直交する方向へ移動することができるように隙間を設けるのが良い。この隙間は、調整ロッドが底板部に対して接近離間する方向(上下方向)の両側に0.2〜0.4mmづづ設け、その方向と直交する方向(左右方向)の両側に0.1〜0.3mmづつ設けると好適である。調整ロッドの上記方向への移動を許容しかつ制限する隙間は、回止め凹部と回止め凸部と、調整ロッドと第1支持具およびバーの底板部等の部材どうしの間に設けられる。そのような隙間は、調整ナットと第2支持具および底板部との間に設けるとさらに好適である。
発明を実施するための最良の形態
A.実施形態の構成
本発明の実施の形態について第1図〜第5図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、第1図の左側を先端側とし、この方向を基準にして先(前)後および左右といった方向を示す用語を使用するものとする。
第1図は実施の形態の変歪矯正装置Aを示す組立斜視図である。図において符号10はバーである。バー10は、底板部11と、この底板部11の両側から直交するように立ち上がる側板部12と、底板部の先端縁から直交するように立ち上がる回止め板部13とからなっている。
側板部12の両端部には、矩形状に貫通して穿設された凹部14が形成されている。各凹部14の底板部11からの距離は一定とされている。なお、この凹部14は円形であっても差し支えない。また、回止め板部13の中央部には、矩形状に貫通して穿設された回止め凹部15が形成されている。回止め板部13と底板部11との境界には、プレス成形で肉厚を薄くした折目線16が形成され、回止め板部13を折目線16に沿って容易に折り曲げられるようになっている。
図において符号20は調整バーである。調整バー20は、断面円形の鋼鉄製の棒であり、その先端部には、後端部よりも大径な一対の大径部21が形成され、これら大径部21の間が周縁溝22とされている。調整バー20の先端面には、断面が矩形状の回止め凸部23が形成されている。この回止め凸部23は、所定の隙間をもって回止め凹部15に嵌合する。また、調整ネジ20の後端部の外周には、ネジ24が形成されている。そして、このネジ24には、調整ナット30が螺合している。
調整ナット30の先端部には、調整ロッド20のネジ24と螺合する雌ネジ31が形成されている。また、調整ナット30の後端部には、断面が例えば六角形状のレンチ穴33が形成されている。調整ナット30の軸方向中間部(雌ネジ31とレンチ穴33の中間部)には、他の部分よりも小径な周縁溝32が形成されている。
調整バー20および調整ナット30の周縁溝22,32には、第1支持具40および第2支持具50がそれぞれ係合させられている。第1支持具40は、略U字状をなしており、その両側面には、側方へ突出する凸部41が形成されている。この凸部41は、バー10の側板部12に形成された凹部14と嵌合する。また、第1支持具40の内周面42はU字状に形成されており、その相対向する内面どうしの間隔は調整ロッド20の周縁溝22の直径よりも僅かに大きく、また、円弧状をなす内面の曲率半径は、周縁溝22の外径(半径)よりも僅かに大きく設定されている。なお、第2支持具50も第1支持具40と同形同大に形成され、凸部51および内周面52を備えている。以上の構成からなる第1、第2支持具40,50は、その凸部41,51が凹部14に嵌合させられ、そこで溶接によって固定されている。
第1図において符号60は押圧子であり、押圧子60は、調整ナット30を締める方向へ回転させて調整ロッド20を収縮させたときに、バー10の底板部11を押圧して反り返りを効果的に生じさせる。また、符号70はブロックであり、ブロック70は、バー10が反り返るときに側板部12が変形するのを防止する。第4図Aは実施形態の変歪矯正装置Aを示す側面図、第4図Bはその底面図である。
次に、第2図および第3図は、上記構成の変歪矯正装置Aおよびそれが装着されるギターを示す図である。図において符号80はボディ、81はネック部である。ネック部81の表面中央部には、ネック部81の基部82からヘッド83まで延在する溝84が形成されている。そして、変歪矯正装置Aは、その調整ナット30をヘッド83に臨ませるとともに底板部11をネック部81の表面側へ向けた状態で溝84に収容され、ネック部81の表面に指板85が接着されることで装着されている。なお、第2図において符号86は弦である。
B.実施形態の作用
次に、上記構成の変歪矯正装置の作用を説明する。まず、弦86の張力によってネック部81が凹状に変歪する下反りが生じた場合の矯正手順について説明する。上記ギターのネック部81の詳細を示す第3図から判るように、溝84のヘッド83の部分には調整ナット30が突出しており、そのレンチ穴33にレンチを差し込んで調整ナット30を締める方向へ回転させる。これにより、調整ナット30は、調整ロッド20のネジ24に沿ってネック部81の基部82側へ相対的に移動する。これにより、第1、第2支持具40,50間の調整ロッド20に沿う長さがバー10に沿う長さよりも短くなるから、変歪矯正装置Aは、第5図Aに示すように、バー10とともに上方へ向けて凸となるように反り返る。その際に押圧子60がバー10の底板部11を押圧するので、バー10の反り返りが確実に行われる。そして、ネック部81の溝84と指板85とで拘束されている変歪矯正装置Aが上方へ向けて凸状に反り返るので、下反りが生じていたネック部81が矯正される。
次に、ネック部81が凸状に変歪する上反りが生じた場合には、調整ナット30を上記とは逆に緩める方向へ回転させる。これにより、調整ナット30は、調整ロッド20のネジ24に沿ってヘッド83側へ相対的に移動する。これにより、第1、第2支持具40,50間の調整ロッド20に沿う長さがバー10に沿う長さよりも長くなるから、変歪形成装置Aは、第5図Bに示すように、バー10とともに下方へ向けて凹となるように反り返る。そして、変歪矯正装置Aが凹状に反り返るので、上反りが生じていたネック部81が矯正される。
上記構成の変歪矯正装置Aにあっては、調整ナット30を回転させることで第1、第2支持具40,50どうしの距離が変更され、これにより側板部12が長手方向に向かって伸長または収縮する。これにより、底板部11の両端部に曲げモーメントが作用し、この曲げモーメントによって底板部11が反り返る。この場合において、底板部11の両端部に生じる曲げモーメントの作用点は、いずれも第1、第2支持具40,50の調整ロッド20および調整ナット30に対する支持部分であるから、2つの曲げモーメントの大きさはほぼ等しくなる。したがって、底板部11にほぼ均一な曲率を与えることができ、変歪の矯正を正確に行うことができる。
特に、上記実施形態では、側板部12に形成した凹部14に、第1、第2支持具40,50の凸部41,51を嵌合させているから、軸方向の応力によって第1、第2支持具40,50が側板部12から離脱するようなことがない。さらに、凹部14と凸部41,51とを溶接しているので、軸方向への圧縮応力が作用したときに側板部12どうしの拡開が抑制される。
また、上記実施形態では、第1支持具40が調整ロッド20周縁溝22に軸方向で係合し、第2支持具50が調整ナット30の周縁溝32に軸方向で係合しているから、調整ロッド20および調整ナット30を第1、第2支持具40,50に強固に支持することができる。また、調整ロッド20の両端部に設けた凹部14の底板部11からの距離を互いに等しくしているので、調整ロッド20の両端部に作用する曲げモーメントを等しくすることができ、バー10の曲率を一層均一にすることができる。
さらに、上記実施形態では、調整ロッド20の先端面に断面非円形の回止め凸部23を備え、底板部の先端縁に回止め凹部15を備えた回止め板部13を備えているから、回止め板部13を折り曲げるだけで調整ロッド20の回止めを構成することができ、その製造を低廉かつ容易に行うことができる。また、回止め板部13の折曲げ加工と同時に側板部12の折曲げ加工を行うことができるので、製造がさらに低廉かつ容易となる。
加えて、上記実施形態では、調整ロッド20の回止め凸部23および周縁溝22と、回止め凹部15および第1支持具40の内周面との間に隙間を設けているから、調整ロッド20が軸方向と直交する方向へ移動可能である。これにより、調整ナット30を回転させて調整ロッド20に応力を与えたときに両者の中心が自然に調芯され、調整ロッド20に意図しない応力が生じるのを防止することができる。したがって、バーの曲率をさらに均一にすることができる。
なお、上記実施形態では、回止め板部13を底板部11に対して折り曲げるように構成したが、両者を別々に製造して溶接等の手段で固定することもできる。また、調整ロッド20の周縁溝22に互いに平行な平坦面を形成し、それら平坦面を第1支持具40の内周面42で挟むことで回止めとすることもできる。その場合の調整ロッド20の上下方向の位置決めは、大径部21の直径を選定したり大径部の下面を切削することで行うことができる。また、調整ナット30をヘッド83側に配置しているが、上記実施形態とは逆に調整ナット30をネック部81の基部82側に配置し、ボディ80に形成されたサウンドホール87からレンチを挿入して調整ナット30を回転させるように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施形態の変歪矯正装置を示す組立斜視図である。
第2図は実施形態の変歪矯正装置が装着されるギターを示す斜視図である。
第3図はギターのネック部を示す側断面図である。
第4図において(A)は実施形態の変歪矯正装置を示す側面図、(B)はその底面図である。
第5図において(A)はネック部が凹状に変歪したときに変歪を矯正した状態の変歪矯正装置を示す側断面図であり、(B)は、ネック部が凸状に変歪したときに変歪を矯正した状態の変歪矯正装置を示す側断面図である。
Claims (5)
- 弦楽器のネック部に設けた凹部に収容され、底板部および同底板部の両側から立ち上がって互いに相対向する一対の側板部を備えたバーと、一端部がこのバーの一端部に固定されるとともに、他端部が上記バーの他端部に回転自在に支持された調整ナットに螺合された調整ロッドとを備え、上記調整ナットを回転させることで上記調整ロッドの上記一端部と上記調整ナットとの距離を変更するようにした弦楽器ネック部の変歪矯正装置において、
上記バーの両端部で上記側板部に第1支持具および第2支持具を固定し、上記第1支持具によって上記調整ロッドの一端部を軸方向への移動を阻止した状態で支持し、上記第2支持具によって上記調整ナットを回転自在に支持したことを特徴とする弦楽器ネック部の変歪矯正装置。 - 前記第1、第2支持具は、前記側板部に形成した凹部に嵌合する凸部を備え、上記第1支持具は、前記調整ロッドの一端部外周に設けた周縁溝に軸方向で係合し、上記第2支持具は、前記調整ナットの外周に設けた周縁溝に軸方向で係合していることを特徴とする請求項1に記載の弦楽器ネック部の変歪矯正装置。
- 前記凹部の前記底板部からの距離は、互いにほぼ等しいことを特徴とする請求項2に記載の弦楽器ネック部の変歪矯正装置。
- 前記調整ロッドの先端面は、断面非円形の回止め凸部を備え、前記バーの底板部および側板部は、金属板を板金加工して一体成形されたものであり、上記底板部の先端縁に、同底板部に対して折り曲げることによって上記回止め凸部に嵌合する回止め凹部を備えた回止め板部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弦楽器ネック部の変歪矯正装置。
- 前記回止め凹部と前記回止め凸部との間と、前記第1支持具と前記調整ロッドおよび底板部との間に、上記調整ロッドの軸方向と直交する方向への移動を許容する隙間を設けたことを特徴とする請求項4に記載の弦楽器ネック部の変歪矯正装置。
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