JPWO2002047267A1 - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
レベルトリガフリップフロップ回路と、かかるレベルトリガフリップフロップ回路の間に設けられた論理回路により第2のクロック信号に同期して回路動作シーケンスが実行されるデジタル論理回路において、上記論理回路を分割するようレベルトリガフリップフロップ回路を設けて第1のクロック信号を供給し、上記第1と第2のクロック信号を同じ周波数とし、上記第1のクロック信号で動作するレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と、前記第2のクロック信号で動作するレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間が重なりを持たないか、あるいは上記論理回路の遅延時間以下の重なりを持つようにする。
Description
技術分野
この発明は、半導体集積回路装置に関し、主としてデジタル情報処理装置に使用される大規模集積回路装置におけるクロックスキュー対策と高速化技術に利用して有効な技術に関するものである。
背景技術
本発明を成した後の調査によって、後で説明する本発明に関連すると思われるものとして、特開平7−30380号公報、特開平3−46821号公報、特開平3−196713号公報記載の発明の存在が本発明者等に報告された。上記公報に記載の発明は、いずれにおいてもクロック信号により入力信号の取り込みを行うフリップフロップ回路の間に論理回路が設けられ、かかるクロック信号に同期して動作シーケンスの制御が行われるデジタル論理回路に関するものが認められる。しかしながら、後で説明する本願発明のようなクロックスキュー対策と高速化並びにテスト回路に関しての記載は見当たらない。
デジタル信号処理回路では、クロック信号に同期して動作シーケンスの制御が行われる。つまり、クロック信号により入力信号の取り込みを行うフリップフロップ回路の間に論理回路が設けられる。これにより、フリップフロップ回路に取り込まれた入力信号はクロック信号の1周期の間保持されるために、フリップフロップ回路の出力信号が論理回路に入力信号として供給され、かかる論理回路より所定の論理動作が行われて次段のフリップフロップ回路に入力信号として伝えられる。以下、同様な論理回路とフリップフロップ回路との組み合わせで複数段からなるデジタル信号処理回路が構成される。
上記フリップフロップ回路として、エッジトリガフリップフロップ回路がある。上記エッジトリガフリップフロップ回路は、配線の微細化やLSI(大規模集積回路)の面積の増加によるクロックスキューの増大に対し、マシンサイクルの高速化が困難になるという問題を有する。
第17図には、エッジトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路の説明図が示されている。(A)には、その回路ブロックが示され、(B)には動作波形が示されている。(A)に示すように、論理回路Lを挟むように2つのエッジトリガフリップフロップ回路(以下、単にEFFという)が設けられる。
この回路が正常に動作するためには、クロック信号CKwの1周期(1MC;マシンサイクル)との関係において、そのスキューtsk、及び遅延時間tpd.EFF、tpd.L及びセットアップ時間tsu.EFFが次式(1)ような関係を満足する必要がある。
上記式(1)は、次式(2)のように変形できる。
ここで、一般的な数値として、tsk=0.1MC,tdl=0.3MC,tdS=0.6MC,tdM=0.1MC,tdO=0.3MCとおくと、式(2)は、
−0.03MC<tpd.L<0.77MC
となり、−0.03MCのようにミニマムディレイ制約は無いものの、一般論理が使えるディレイ量tpd.Lは、マシンサイクルの77%程度に限られてしまう。さらに今後クロックスキューtsuの低減が困難であることを考えると、一般論理が使えるディレイ量tpd.Lのマシンサイクル比は今後益々少なくなり、高速化には不向きである。
第18図には、レベルトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路の説明図が示されている。(A)には、その回路ブロックが示され、(B)には動作波形が示されている。(A)に示すように、論理回路Lを挟むように2つのレベルトリガフリップフロップ回路(以下、単にLFFという)が設けられる。
この回路が正常に動作するためには、クロック信号CKwの1周期(1MC;マシンサイクル)との関係において、そのスキューtsk、パルス幅tw及び遅延時間tpd.LFF、tpd.L及びセットアップ時間tsu.LFFが次式(3)ような関係を満足する必要がある。
上記式(3)は、次式(4)のように変形できる。
ここで、一般的な数値として、tw=0.20MCとおき、他は前記同様であるとすると、式(4)は、
0.23MC<tpd.L<0.93MC
となり、一般論理が使えるディレイ量tpd.Lは、マシンサイクルの93%程度にまで向上されるものの、ミニマムディレイ制約として、マシンサイクルの約23%以上もの値が要求されてしまう。このようにLFFは、ミニマムディレイ制約が厳しくて適用率が低くなり、クロックパルス幅twの不良に対し、クロックパルス幅自体の不良および一般論理部のディレイ不良の検出が困難になるという問題がある。
したがって、この発明は、動作マージンを確保しつつ、高速化と高信頼性を実現した半導体集積回路装置を提供することにある。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
発明の開示
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、レベルトリガフリップフロップ回路と、かかるレベルトリガフリップフロップ回路の間に設けられた論理回路により第2のクロック信号に同期して回路動作シーケンスが実行されるデジタル論理回路において、上記論理回路を分割するようレベルトリガフリップフロップ回路を設けて第1のクロック信号で動作させ、第1のクロック信号と第2のクロック信号を同じ周波数とし、第1のクロック信号で動作するレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と、第2のクロック信号で動作するレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間が重なりを持たないか、あるいは上記論理回路の遅延時間以下の重なりを持つようにする。
発明を実施するための最良の形態
この発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
第1図には、この発明に係る半導体集積回路装置に搭載されるデジタル信号処理回路の一実施例の基本的ブロック図が示されている。この実施例では、レベルトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路が構成される。この実施例では、クロック信号CKsにより動作する2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFの間に設けられる論理回路を論理回路L1とL2のように2つに分割し、前記ミニマムディレイの制約を回避すべく、言い換えるならば、クロック信号CKsの1周期内で上記論理回路L1とL2を含めて2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFを信号がスルーしてしまうという誤動作を回避すべく、中間フリップフロップ回路ZLFFが設けられる。この中間フリップフロップ回路ZLFFは、前記同様なレベルトリガフリップフロップ回路からなるが、クロック信号CKwにより動作させられる。このクロック信号CKwは、上記クロック信号CKsの基となったデューティが約50%のパルスとされる。
この実施例では、回路機能の試験のためのスキャン機能が付加される。つまり、上記レベルトリガフリップフロップ回路LFFには、テストパターンが入力されるスキャンイン端子SID、論理回路L1とL2を通した出力信号を出力させるためのスキャンアウト端子SOD及び通常動作と上記スキャン動作との切替を行うスキャンイネーブル端子SENが設けられる。上記中間フリップフロップ回路ZLFFは、前記のようにミニマムディレイの制約を回避するためのものであるので、上記スキャン機能は設けられない。
第2図には、レベルトリガフリップフロップ回路の一例の価回路図が示されている。レベルトリガフリップフロップ回路は、基本的には入力バッファとデータ保持部MFF及び出力バッファから構成される。データ保持部MFFは、正相増幅回路とクロック信号により制御されるスイッチにより構成されており、クロック信号CKがハイレベル(論理1)のときスイッチにより入力信号の取り込むというスルー動作と、クロック信号CKがロウレベル(論理0)のとき、スイッチを切り替えてその出力信号を入力側に正帰還させてラッチさせるというラッチ動作とを行う。上記正相増幅回路は、一般には2つの直列接続されたインバータ回路から構成される。上記出力バッファは、上記データ保持部MFFの信号を増幅して出力させる。
第2図において、上記入力バッファと出力バッファが正相増幅回路の形態で示されているが、上記データ保持部とは異なり、1つのインバータ回路、つまりは反転増幅回路で構成されてもよい。入力バッファと出力バッファとをそれぞれ1つのインバータ回路(反転増幅回路)で構成すると、入力信号と出力信号とが同相信号として出力される。これらのことは、前記データ保持部MFFを含めて以下の第3図、第4図、第9図及び第12図の実施例でも同様である。
上記入力バッファでの信号遅延tdIがセットアップ時間tsu.LFFとされ、データ保持部MFFでの信号遅延td.Mと出力バッファでの信号遅延tdOが、遅延時間tpd.LFFとされる。
第3図には、第1図のレベルトリガフリップフロップ回路LFFの一実施例の等価回路図が示されている。この実施例のレベルトリガフリップフロップ回路は、第2図のレベルトリガフリップフロップ回路に対して前記スキャン機能が付加される。つまり、前記第2図のレベルトリガフリップフロップ回路に対して、スキャンイン端子SIDに対応して入力バッファが設けられ、クロック信号CKによりスキャンインデータを保持するデータ保持部が付加される。このスキャンインデータに対応したデータ保持部の信号と、上記通常動作の入力端子Dからの入力信号とが、動作モード信号により制御されるマルチプレクサを介して前記データ保持部MFFに伝えられる。また、スキャンアウト端子SODに対応して出力バッファも追加される。
上記のように論理シーケンス制御のためのレベルトリガフリップフロップ回路LFFはスキャン機能(診断機能)があり、キャンイン端子SIDとスキャンアウト端子SOD、スキャンイネーブル端子SE等の端子を持つ。これらの端子はスキャン機能さえ達成できれば他の形式でも良く、例えば、アドレススキャンであればスキャン端子は双方向にすることでSIDとSODを統合可能である。スキャンイネーブルSENのようなモード信号の代わりに、スキャン用クロック信号を使用(ASLD,LSSD等)等の変形も行うことができる。また、本図中では2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFのスキャンアウト端子SODとスキャンイン端子SIDが接続されているが、これらの接続関係を特に限定する物ではなく、他の論理回路に対応されたLFFやスキャン用回路に接続されていても良い。
第4図には、第1図の中間フリップフロップ回路ZLFFの一実施例の等価回路図が示されている。この実施例の中間フリップフロップ回路ZLFFは、第2図のレベルトリガフリップフロップ回路LFFと同じ回路により構成される。つまり、前記第3図に示したようなスキャン機能は付加されない構成となっている。
上記のようにレベルトリガフリップフロップ回路LFFを用いた場合には、内部論理段数が少なくて済むため、単体で見たときの速度がエッジトリガフリップフロップ回路よりも高速である。さらに、レベルトリガであることから、クロックスキューを見せない使い方を行うこと、言い換えるならば、クロックスキューに影響されないような動作によってその分の高速化が可能になる。
そして、前記のような中間フリップフロップ回路ZLFFにより、レベルトリガフリップフロップ回路の欠点であるミニマムデイレイ制約を緩和させ、レベルトリガフリップフロップ回路の適用率を高めるようにすることができる。それに加えて、後述するようなクロックパルス幅の不良が起こりにくい回路構成を用いることにより、クロックパルス幅不良の発生率を低減しつつ、その上でクロックパルス幅不良検出回路を組み込むことで、クロックパルス幅不良の検出率も向上させるようにするものである。
第5図には、第1図のデジタル信号処理回路の動作を説明するためのタイミング図が示されている。第1図の回路が正常に動作するためには、クロック信号CKsの1周期(1MC;マシンサイクル)との関係において、そのスキューtsk、パルス幅tw及び遅延時間tpd.LFF、tpd.L及びセットアップ時間tsu.LFFが次式(5)ないし(7)ような関係を満足する必要がある。
一般的な数値としてt1=0.5MC,t2=0.25MCを用いれば、
tpd.L1+tpd.L2<0.86MC
−0.02MC<tpd.L1<0.63MC
−0.12MC<tpd.L2<0.58MC
となる。一般論理をL1とL2に分割しそれぞれのディレイ値についても制約を守る必要はあるが、一般論理L1とL2の合計ディレイ値として、マシンサイクルの86%程度まで許容することが出来る。この数値は、第18図に示した例の見積もり値93%よりも小さいが、第18図の回路ではミニマムディレイ制約が許容出来ない場合のみ適用することを前提にすれば、言い換えるならば、第17図に示した例の見積もり値77%(約8割)と比べて約9%のマシンサイクルの向上が可能であること言える。また、入力バッファや出力バッファを省略出来る場合には、更にマシンサイクルの高速化(tpd.L1+tpd.L2<0.98MC)になるという可能性も有するものである。
第6図には、この発明に用いられるクロックシェープ回路の一実施例の回路図が示されている。この実施例のデジタル信号処理回路のようにレベルトリガフリップフロップ回路を用いた場合には、クロック信号CKsのパルス幅twを必要最小に設定することが重要である。第6図(A)のクロックシェープ回路は、クロック分配系を通して伝えられたデューティ50%のクロック信号CKwと、遅延回路41で形成された反転遅延信号とをアンド(AND)ゲート回路に供給して、シェープクロック信号CKsを発生させるものである。この構成では、上記遅延回路41での遅延時間に対応したパルス幅twに制限されたシェープクロック信号CKsを形成することができる。
このようなクロックシエープ回路においてもっとも不良が発生しやすいのは、その物量から、遅延回路41の遅延時間が増大するディレイ不良である。図6(A)回路では、遅延回路41が1組しかないため、この遅延回路41が微妙に遅延時間が増加する不良を起こした場合に、この不良を発見するのが非常に困難である。
そこで、図4(B)のクロックシェープ回路では、遅延回路41が2組あり、どちらか早い方の遅延回路の遅延時間によって出力パルス幅twが決定する構成となっている。そのためどちらか1組の遅延回路に遅延時間が増大するディレイ不良が発生しても、出力波形には影響を与えないため、そのまま使用しても問題がない。
第7図には、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路(不良検出回路)の一実施例のブロック図が示されている。この実施例のクロックパルス幅診断回路5は、前記第3図に示したようなスキャン機能を持たせたレベルトリガフリップフロップ回路LFFの入力端子Dと出力端子Qとの間に反転遅延回路51が設けられる。このレベルトリガフリップフロップ回路LFFでのCKs→Q→Dまでのディレイ値とDのセットアップを加えた値は、正常時のクロック信号CKsのパルス幅よりも若干大きくなるように設定される。
第8図には、上記第7図のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図が示されている。回路機能試験のとき、いわゆるLSIのACテスト時には、1発目のクロック信号CKsの立ち上がりで、出力信号Qはタンダム反転する。より正確には、スキャンイネーブル信号SENがハイレベル(=H)であるため、注目のフリップフロップ回路FFにスキャンインされた値から、注目のフリップフロップ回路FFの前段シフトチェーンのフリップフロップ回路FFにスキャンインされた値に疑似ランダム反転する。
2発目のクロック信号CKsの立ち上がりでは、出力信号Qは必ず反転しかつ、クロック信号CKsか立ち下がりタイミングと入力信号Dの変化タイミングの前後関係によりスキャンアウト値が異なる。従つて、スキャンアウト端子SODから出力されるデータ値を観れば、クロックパルス幅がほぼ正常か否か判定できる。
つまり、点線で示したようにクロック信号CKsのパルス幅が広くなると、レベルトリガフリップフロップ回路LFFがスルー状態が上記帰還経路での遅延時間よりも長くなって帰還された入力信号の取り込みを行うようになる。これにより、同図の例では、ハイレベル(論理1)がスキャンアウトされれば正常、ロウレベル(論理0)がスキャンアウトされれば不良と判定できる。
第9図には、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路(不良検出回路)の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例のクロックパルス幅診断回路52は、スキャンイネーブル信号SENsによりクロック信号CKsとクロック信号CKwとによる2通りの動作に切替られる。クロック信号CKsにより動作するラッチ回路と、クロック信号CKwにより動作するラッチ回路を前段ラッチ回路とし、これらの前段のラッチ回路のいずれかを上記スキャンインネーブル信号SENsにより制御されるスイッチを通して選択的に上記クロック信号CKwにより動作する後段のラッチ回路に伝える。そして、この後段のラッチ回路の出力信号を前記同様な遅延回路53を通して上記クロック信号CKsにより動作するラッチ回路の入力端子Dに帰還させる。
この実施例回路の動作は、基本的には前記第7図の実施例回路と同様である。ただじ、第7図の実施例回路は、後述するような第11図のパス61を対象(CKsパルス幅のディレイ不良)とするのに対し、第9図の実施例回路は、後述するような第11図のパス65を対象(CKw前縁に対するCKs後縁タイミングのディレイ不良)としている。
第10図は、上記第9図のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図が示されている。この実施例では、クロック信号CKw前縁からクロック信号CKs後縁タイミングのディレイ不良の診断を行うようにするものである。図10の例では、ハイレベル(論理1)がスキャンアウトされれば正常、ロウレベル(論理0)がスキャンアウトされれば不良と判定できる。
この実施例のクロックパルス幅診断回路(不良検出回路)をレベルトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路に組み込むことで、クロックパルス幅不良の検出率を向上する。クロックパルス幅が、おおよそディレイ回路51の遅延時間よりも大か小かによって、前記ACテスト時の値にラッチされる値が異なる。これによってクロツクパルス幅不良の検出が可能となるものである。
第11図には、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例の概略全体構成図が示されている。クロック信号発生部601は、例えばPLL(フェーズ・ロックド・ループ)回路であつたり、外部クロックを直接バッファして入力する回路等である。クロック分配系602は、クロック信号を必要とするLSIの各部へクロック信号を分配する為のものであり、例えばクロック信号のスキューを低減させるようなHトリー構造が採用される。クロック信号CKwには、クロック分配系602からの信号が直接使用され、例えばパルスデューティが50%とされる。このようなクロック信号CKwを受けるシェープ回路4によってクロック信号CKsが生成される。またシェープ回路4の出力であるクロック信号CKsは、クロックパルス幅診断回路5に接続される。
デジタル信号処理回路は、フリップフロップ回路と論理回路との組み合わせにより構成される。この実施例では、前記第1図のように2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFの間に設けられる論理回路を2つに分割し、その分割点に中間フリップフロップ回路ZLFFを設けるものを基本とし、特に制限されないが、要求性能に合わせた以下のような様々な組み合わせのものが用いられる。
論理回路L61は、最も論理部のディレイを許容できるものであるのて、レベルトリガフリップフロップ回路LFFの間に設けられる。つまり、この論理部L61は、論理段数が多くて前記のようなミニマムディレイ制約を考慮する必要がない場合に適用される。
論理回路L631とL632は、前記論理回路L61に対し、ミニマムディレイ制約を緩和するよう分割したものであり、その中間部に中間フリップフロップ回路ZLFFが設けられる。つまり、前記第1図に示した実施例に相当する。
論理回路L66は、エッジトリガフリップフロップ回路EFFの間に設けるものであり、論理段数が少なく前記のようなマックスディレイ制約を考慮する必要がない場合に適用される。この構成は、前記ミニマムディレイ制約が無いから最も扱い易いものとなる。
論理回路L62は、マックスディレイに余裕があれば使用可能であり、入力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで、出力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFで構成される。この構成は、前記論理回路L61等のように出力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFの出力信号を、前記論理回路L66のように入力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFで構成されるものとの中継用の論理部として必要になるものである。
同様に、論理回路L65は、ミニマムスディレイに余裕があれば使用可能であり、入力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFで、出力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで構成される。この構成は、論理回路L65の遅延を最も許容するものであるとともに、前記論理回路L62等のように出力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFの出力信号を、前記論理回路L61等のように入力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで構成されるものとの中継用の論理部として必要になるものである。
論理回路L641とL642は、前記論理回路L65の構成においてミニマムスディレイに余裕がない場合に、中間フリップフロップ回路ZLFFを挿入するものであり、前記同様に前記論理回路L62等のように出力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFの出力信号を、前記論理回路L61等のように入力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで構成されるものとの中継用に用いられる。
この実施例では、レベルトリガフリップフロップ回路LFFでのミニマムディレイ制約を緩和するために設けられた中間フリップフロップ回路ZLFFを除いてたフリップフロップ回路LFF及びEFFにスキャンイン端子SID、スキャンアンウ端子SOD、スキャンイネーブル端子SEN等の端子を持つようにされる。テストパターン発生部63は、内部で生成した疑似乱数パターン、あるいはLSI外部から提供されるパターンを上記スキャンチェーンを通してシリアルにフリップフロップ回路LFFやEFFに提供する。テスト結果回収部604は、上記スキャン機能によりフリップフロップ回路LFFやEFFからのシリアルに転送されたスキャンデータを圧縮したり、あるいは無圧縮でLSI外部に向け出力する。
スキャンイネーブル信号SENは、レベルトリガフリップフロップ回路LFFとエッジトリガフリップフロップ回路EFFで共通としているが、SEN信号のタイミング緩和等の目的の為にレベルトリガフリップフロップ回路LFF用のスキャンイネーブル信号SEN信号と、エッジトリガフリップフロップ回路EFF用のスキャンイネーブル信号SEN信号を分けて設けてるようにしてもよい。
またエッジトリガフリップフロップ回路EFFやクロックパルス幅診断回路52のスキャンアウト端子SODからレベルトリガフリップフロップ回路LFFやクロックパルス幅診断回路5のスキャンイン端子SIDへの接続を禁止しているが、スキャンアント端子SODからスキャンイン端子SIDへの長めの配線等によりミニマムディレイ違反を回避できていれば、エッジトリガフリップフロップ回路EFFやクロックパルス幅診断回路52のスキャンアウト端子SODからレベルトリガフリップフロップ回路LFFやクロックパルス幅診断回路5のスキャンイン端子SIDへの接続をしても良い。
第12図には、第11図のエッジトリガフリップフロップ回路EFFの一実施例の回路図が示されている。入力端子Dとスキャンイン端子SIDは、スキャンイネーブル端子SENのハイレベル(論理1)とロウレベル(論理0)により制御されるスイッチを介してクロック信号CKにより動作する2段のラッチ回路に伝えられる。つまり、クロック信号CKがハイレベル(論理1)とき、入力側がラッチ状態となり、出力段がスルー状態となり、クロック信号CKがロウレベル(論理0)に変化すると、入力側がスルー状態となり、出力段がラッチ状態となる。また、スキャンアウトSOD用にも出力バッファが設けられる。
第13図は、この発明に用いられる論理回路Lを構成する論理ゲートの一例を示す回路図である。この実施例は、特に制限されないが、2入力のナンドゲート回路からなり、出力端子OUTと回路の接地電位間に直列接続されたNチャンネル型MOSFET(NMOS)と、上記出力端子OUTと電源端子VDDとの間にPチャンネル型MOSFET(PMOS)とから構成される。上記NMOSとPMOSが対とされてゲートに入力端子IN0はIN1に接続される。
前記第11図の論理回路L1,L2,L61,L62,L65,L631,L632,L641,L642,L65,L66は、同図に代表される論理ゲートの組み合わせにより構成される。
第14図には、この発明に係る半導体集積回路装置の他の一実施例のブロック図が示されている。この実施例の半導体集積回路装置は、特に制限されないが、DRAM(ダイナミック型RAM)とSRAM(スタティック型RAM)と、それを制御するためのユーザーロジック(User Logic)及びテスト回路BISTとインターフェイス回路JTAGからなる。上記インターフェイス回路JATGは、クロック端子TCKに同期し、モード設定信号TMS及びテスト入力データTDI及びテスト出力データTDOをシリアルに入出力する。
DRAMは、特に制限されないが、64Kワード×288ビット(約18.4Mビット)のような大きな記憶容量を持つDRAMコアと、かかるDRAMコアに対して書き込み用に72ビットずつの記憶容量を持つ4つのレジスタと、読み出し用の72ビットずつの記憶容量を持つ4つのレジスタとを備える。SRAMはその入出力動作時のバッファレジスタとしての役割を持ち、特に制限されないが、それぞれが128ワード×72ビット持つ書き込み用のポートが4個設けられ、それぞれが128ワード×72ビット持つ読み出し用のポートが4個設けられる。ユーザーロジックは、72ビットの単位で入出力する入出力インターフェイス部と、72ビットずつのデータを上記SRAMとDRAMとの間で伝達するマルチプレクサ等から構成される。
テスト回路BISTは、ユーザーロジック部とにおいてチェーン状にされてレジスタを構成するようにされたラッチ回路に対してシリアルにテストパターンを供給し、ユーザーロジック部及びDRAMやSRAMに対する動作を指示する信号をパラレルに送出させるというMUX−SCAN経路と、テスト経路とを備える。これにより、DRAMやSRAM及びユーザーロジックは、必要に応じてMUX−SCANの動作モードによりテスト回路BISTから供給されるテストパタンによって内部回路が動作させらてその判定を行うようにすることができる。
上記ユーザーロジック部は、前記図11に示したような実施例回路により構成される。そして、上記DARM及びSRAMに対応した入出力インターフェイスに対応したフリップフロップ回路も、前記エッジトリガフリップフロップ回路又はレベルトリガフリップフロップ回路により構成される。
第15図には、この発明に係る半導体集積回路装置の基本的なクロック供給経路の一実施例のレイアウト図が示されている。同図のクロック供給経路は、半導体基板上の実際の幾何学的な配置に合わせて描かれている。特に制限されないが、縦と横方向に16個ずつのブロックが碁盤目状に配置される。上記回路ブロックには、配線設計のみによって必要な論理ゲート回路を形成することができる下地となる素子領域が作り込まれてなるゲートアレイによって構成される。
上記半導体チップLSIの中央部には、クロック入力回路CLINが設けられる。なお、半導体チップLSIの中央部とは、四角形のチップにおける対角線の交点付近の領域と見做される。このクロック入力回路CKINを中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/4ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、4個分のブロックに対応した長さの第1配線L1が形成される。この第1配線L1の他端では、上下に分岐する第2配線L2が設けられる。この第2配線L2は、上記第1配線L1の他端から上記半導体チップの縦辺の1/4の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、4個分のブロックに対応した長さにされ、かかる第2配線L2の他端側には第1中継アンプAMP1が設けられる。上記のように第1配線L1は、左右に2本延びてそれぞれから第2配線L2が上下に2本ずつ延びるので、LSI全体では合計4個の第1中継アンプAMP1が設けられるが、同図においては半導体基板を上下左右に4等分したエリア(8×8ブロック)のうち、右上のエリアに対応した中継アンプAMP1が代表として描かれている。
上記第1中継アンプAMP1を中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/8ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、2個分のブロックに対応した長さの第3配線L3が形成される。この第3配線L3の他端では、上下に分岐する第4配線L4が設けられる。この第4配線L4は、上記第3配線L3の他端から上記半導体チップの縦辺の1/8の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、2個分のブロックに対応した長さにされ、かかる第4配線L4の他端側には第2中継アンプAMP2が設けられる。上記のように第3配線L3は、左右に2本延びてそれぞれから第4配線L4が上下に2本ずつ延びるので、上記4等分したエリア(8×8ブロック)内においては、合計4個の第2中継アンプAMP2が設けられるが、同図においては上記エリアを上下左右に4等分したエリア(4×4ブロック)のうち、右上のエリアに対応した中継アンプAMP2が代表として描かれている。
上記第2中継アンプAMP2を中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/16ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、1個分のブロックに対応した長さの第5配線L5が形成される。この第5配線L5の他端では、上下に分岐する第6配線L6が設けられる。この第6配線L6は、上記第5配線L5の他端から上記半導体チップの縦辺の1/16の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、1個分のブロックに対応した長さにされ、かかる第6配線L6の他端側には第3中継アンプAMP3が設けられる。上記のように第5配線L5は、左右に2本延びてそれぞれから第6配線L6が上下に2本ずつ延びるので、上記エリアを更に4等分したエリア(4×4ブロック)内においては、合計4個の第3中継アンプAMP3が設けられるが、同図においては上記エリア(4×4ブロック)を上下左右に4等分したエリア(2×2ブロック)のうち、右上のエリアに対応した中継アンプAMP3が代表として描かれている。
そして、上記第3中継アンプAMP2を中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/32ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、1ブロックの半分に対応した長さの第7配線L7が形成される。この第7配線L7の他端では、上下に分岐する第8配線L8が設けられる。この第8配線L8は、上記第7配線L7の他端から上記半導体チップの縦辺の1/32の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、1ブロックの半分に対応した長さにされ、かかる第8配線L8の他端側は、上記1ブロックの中心とされて、クロックドライバCKDが設けられる。上記のように第7配線L7は、左右に2本延びてそれぞれから第8配線L8が上下に2本ずつ延びるので、結局4個のブロックのそれぞれの中央部に上記クロックドライバCKDが設けられることになる。
この構成では、1つのクロック入力回路CKINに対して、第1及び第2配線L1+L2を介して4個の第1中継アンプAMP1が設けられる。上記4個の第1中継アンプAMP1に対して、第3及び第4配線L3+L4を介して4個ずつ、全体で4×4=16個の第2中継アンプAMP2が設けられる。上記第2中継アンプAMP2に対して、第5及び第6配線L5+L6を介して4個ずつ、全体で4×4×4=64個の第3中継アンプAMP3が設けられる。そして、上記第3中継アンプAMP3に対して、第7及び第8配線L7+L8を介して4個ずつ、全体で4×4×4×4=256個のクロックドライバCKDが設けられる。上記クロックドライバCKDは、上記16×16=256個の各ブロックに一対一に対応してそれぞれのブロックの中央部分に配置されることになる。
このようなクロック供給経路は、上記第1と第2配線(L1+L2)とでHの文字を形作るものであり、同様に第3と第4配線(L3+L4)、第5と第6配線(L5+L6)及び第7と第8配線(L7+L8)のそれぞれでもHの文字を形作ってそれらがトリー状に接続されることから本願出願人等にあっては、Hトリークロック供給と呼ぶものである。このHトリークロック供給においては、クロック入力回路CKINから各第8配線の末端のクロックドライバCKDまでのクロック信号の信号遅延がほぼ均等にされるので、等ディレイなクロック給電方式と見做される。
第16図には、上記第15図のクロック供給系の等価回路図が示されている。上記クロック入力回路、第1と第2配線L1+L2、第1中継アンプAMP1、第3と第4配線L3+L4、第2中継アンプ2、第5と第6配線L5+L6、第3中継アンプAMP3、第7と第8配線L7+L8及びクロックドライバCKDとローカル配線LL0+LL1+LL2を介して、フリップフロップ回路DDにはクロック信号が供給される。
上記クロックドライバCKDは、前記のようなクロックシェープ回路を備え、上記クロック入力回路、第1と第2配線L1+L2、第1中継アンプAMP1、第3と第4配線L3+L4、第2中継アンプ2、第5と第6配線L5+L6、第3中継アンプAMP3、第7と第8配線L7+L8を通して伝えられるデューティ50%に設定されたクロック信号CKwを受けて、前記のようなシェープされたクロック幅twのクロック信号CKsを形成し、上記デジタル信号処理回路を構成する各種フリップフロップ回路FFに伝える。
上記の各実施例から得られる作用効果は、下記の通りである。
(1) 第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第1のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を論理回路に入力し、第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第2のレベルトリガフリップフロップ回路を設け、上記第1と第2のクロック信号を同じ周波数であって上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と、前記第2のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間が重なりを持たないか、あるいは上記論理回路の遅延時間以下の重なりを持つようにすることによって、動作マージンを確保しつつ、レベルトリガフリップフロップ回路のミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(2) 上記に加えて、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路に供給される入力信号を上記第2のクロック信号に同期して動作する第3のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号が論理回路を通して伝えられるものとすることにより、第2のクロック信号に従ったデジタル信号処理動作において、動作マージンを確保しつつ、ミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(3) 上記に加えて、第1のクロック信号をクロック分配系により伝えられたデューティが約50%のクロック信号とし、上記第2のクロック信号を上記第1のクロック信号をもとにシェープ回路により上記50%以下のデューティを持つようにされたクロック信号とすることにより、高周波数のクロック信号のスキューを改善しつつ、安定的に供給することができるという効果が得られる。
(4) 上記に加えて、上記第2と第3のレベルトリガフリップフロップ回路にテストパターンが入力されるスキャンイン端子と、それに対応した論理回路の出力信号を出力させるスキャンアウト端子を持たせ、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路を持たせないことにより、簡単な構成で動作マージン及びミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化とテスト動作による高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(5) 上記に加えて、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路に供給される入力信号を、上記第1のクロック信号に同期して動作する第1のエッジトリガフリップフロップ回路により形成された出力信号が論理回路を介して供給することにより、論理回路でのディレイを許容しつつ、ミムマムディレイ制約を緩和させることと、エッジトリガフリップフロップ回路を用いた論理処理部の出力をレベルトリガフリップフロップ回路を用いた論理処理部に伝えるときの中継用回路として利用できるという効果が得られる。
(6) 上記に加えて、上記第1のクロック信号をクロック分配系により伝えられたデューティが約50%のクロック信号とし、上記第2のクロック信号を上記第1のクロック信号をもとにシェープ回路により上記50%以下のデューティを持つようにされたクロック信号とすることにより、高周波数のクロック信号のスキューを改善しつつを安定的に供給することができるという効果が得られる。
(7) 上記に加えて、上記第2レベルトリガフリップフロップ回路と、第1のエッジトリガフリップフロップ回路とは、テストパターンが入力されるスキャンイン端子と、それに対応した論理回路の出力信号を出力させるスキャンアウト端子とを持たせ、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路にスキャンイン端子及びスキャンアウト端子を持たなようにすることにより、簡単な構成で動作マージン及びミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化とテスト動作による高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(8) 上記に加えて、第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第4のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を論理回路に供給し、第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第5のレベルトリガフリップフロップ回路を更に設け、上記論理回路として、その遅延時間が上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と前記第5のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間の重なりより大きいものを割り当てることにより、ミニマムディレ制約の無い論理回路でのディレイ許容を大きくすることあるいはクロック周波数を高くすることができるという効果が得られる。
(9) 上記に加えて、第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第4のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路に供給し、第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第5のレベルトリガフリップフロップ回路とを更に設け、上記論理回路として、その遅延時間が上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と前記第5のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間の重なりより大きいものが割り当てられてることにより、ミニマムディレ制約の無い論理回路でのディレイ許容を大きくすることあるいはクロック周波数を高くすることができるという効果が得られる。
(10) 上記に加えて、第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第2のエッジトリガフリップフロップ回路の出力信号を論理回路に供給し、第1のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第3のエッジトリガフリップフロップ回路とを更に設け、上記論理回路として、その遅延時間が第2のクロックパルスの周期の約8割以下であるものが割り当てることにより、簡単な構成によりミニマムディレ制約を無くすことができるという効果が得られる。
(11) 第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第1のフリップフロップ回路と、上記第1のフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路と、上記第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第2のフリップフロップ回路とを備えたデジタル信号処理回路において、デューティが約50%のクロックを分配するクロック分配系を通して分配された第1のクロック信号と第1と第2の遅延回路の遅延信号とを受けて、上記第1又は第2の遅延回路の遅延信号のうちいずれか短い方の遅延時間に対応して第2のクロック信号のパルス幅を設定する論理回路からなるクロックシェープ回路により第2のクロック信号を形成することにより、動作マージンを確保しつつ、高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(12) 上記に加えて、上記第2のクロック信号に同期して動作し、前記スキャンイン端子とスキャンアウト端子を持つ第6のレベルトリガフリップフロップ回路と、上記第6のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を入力端子に帰還させる反転遅延回路を含み、上記反転遅延回路の遅延時間の設定により第6のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号が上記第2のクロック信号に対応して反転するか否かでパルス幅の判定を行うクロックパルス幅診断回路を更に設けることにより、高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(13) 上記に加えて、上記クロックパルス幅診断回路として、上記第2のクロック信号に同期して動作する第1の前段フリップフロップ回路と、上記第1のクロック信号に同期して動作する第2の前段フリップフロップ回路と、上記第1のクロック信号に同期して動作する出力段フリップフロップ回路と、スキャン制御信号により上記第1の前段フリップフロップ回路の出力と第2の前段フリップフロップ回路の出力とを切り替えて上記出力段フリップフロップ回路の入力に伝える切替回路と、第2の前段フリップフロップ回路と出力段フリップフロップ回路に対応して、前記スキャンイン端子とスキャンアウト端子を持つ第7のレベルトリガフリップフロップ回路と、上記第7のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を入力端子に帰還させる反転遅延回路とを設け、上記反転遅延回路の遅延時間の設定により第7のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号が上記第2のクロック信号に対応して反転するか否かでパルス幅の判定を行うことにより、デジタル信号処理回路の高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(14) 上記に加えて、上記第1と第2のフリップフロップ回路をレベルトリガフリップフロップ回路とし、上記論理回路部には、第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第8のレベルトリガフリップフロップ回路を設けるとにより、動作マージン及び高速化と信頼性を実現したデジタル信号処理回路を得ることができるという効果が得られる。
(15) 上記フリップフロップ回路及び遅延回路を、ゲートアレイにより形成される素子により構成し、上記クロック分配系を、上記ゲートアレイを構成する半導体基板の中心部に設けられたクロック入力回路を介して供給されたクロック信号を伝達する配線経路及び中継アンプの複数段を経て最終段に設けられたクロックドライバに至る経路が均等にされてなる複数のクロック供給経路とすることにより、クロック信号のスキューを大幅に低減できるから動作マージン及び高速化を実現することができるという効果が得られる。
以上本発明者よりなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、フリップフロップ回路の構成は、前記のようなレベルトリガあるいはエッジトリガで動作するものであればよい。この発明は、デジタル信号処理回路を備えた半導体集積回路装置に広く利用することができる。
産業上の利用可能性
この発明は、クロック信号に同期して動作するデジタル信号処理回路を備えた半導体集積回路装置に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る半導体集積回路装置のデジタル信号処理回路一実施例を示す基本的ブロック図であり、
第2図は、レベルトリガフリップフロップ回路の一例を示す価回路図であり、
第3図は、第1図の1つのレベルトリガフリップフロップ回路の一実施例を示す等価回路図であり、
第4図は、第1図の他の1つのレベルトリガフリップフロップ回路の一実施例を示す価回路図であり、
第5図は、図1のデジタル信号処理回路の動作を説明するためのタイミング図であり、
第6図は、この発明に用いられるパルスシェープ回路の一実施例を示す回路図であり、
第7図は、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路の一実施例を示す回路図であり、
第8図は、図7のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図であり、
第9図は、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路の他の一実施例を示す回路図であり、
第10図は、図9のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図であり、
第11図は、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例の示す回路図であり、
第12図は、第11図のエッジトリガフリップフロップ回路の一実施例を示す等価回路図であり、
第13図は、この発明に係る半導体集積回路装置に用いられる論理ゲート回路の一実施例を示す回路図であり、
第14図は、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例を示す全体構成図であり、
第15図は、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例を示すチップ表面図であり、
第16図は、クロック分配系の一実施例を示す概略回路図であり、
第17図は、エッジトリガフリップフロップ回路を用いた場合のデジタル信号処理回路の説明図であり、
第18図は、レベルトリガフリップフロップ回路を用いた場合のデジタル信号処理回路の説明図である。
この発明は、半導体集積回路装置に関し、主としてデジタル情報処理装置に使用される大規模集積回路装置におけるクロックスキュー対策と高速化技術に利用して有効な技術に関するものである。
背景技術
本発明を成した後の調査によって、後で説明する本発明に関連すると思われるものとして、特開平7−30380号公報、特開平3−46821号公報、特開平3−196713号公報記載の発明の存在が本発明者等に報告された。上記公報に記載の発明は、いずれにおいてもクロック信号により入力信号の取り込みを行うフリップフロップ回路の間に論理回路が設けられ、かかるクロック信号に同期して動作シーケンスの制御が行われるデジタル論理回路に関するものが認められる。しかしながら、後で説明する本願発明のようなクロックスキュー対策と高速化並びにテスト回路に関しての記載は見当たらない。
デジタル信号処理回路では、クロック信号に同期して動作シーケンスの制御が行われる。つまり、クロック信号により入力信号の取り込みを行うフリップフロップ回路の間に論理回路が設けられる。これにより、フリップフロップ回路に取り込まれた入力信号はクロック信号の1周期の間保持されるために、フリップフロップ回路の出力信号が論理回路に入力信号として供給され、かかる論理回路より所定の論理動作が行われて次段のフリップフロップ回路に入力信号として伝えられる。以下、同様な論理回路とフリップフロップ回路との組み合わせで複数段からなるデジタル信号処理回路が構成される。
上記フリップフロップ回路として、エッジトリガフリップフロップ回路がある。上記エッジトリガフリップフロップ回路は、配線の微細化やLSI(大規模集積回路)の面積の増加によるクロックスキューの増大に対し、マシンサイクルの高速化が困難になるという問題を有する。
第17図には、エッジトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路の説明図が示されている。(A)には、その回路ブロックが示され、(B)には動作波形が示されている。(A)に示すように、論理回路Lを挟むように2つのエッジトリガフリップフロップ回路(以下、単にEFFという)が設けられる。
この回路が正常に動作するためには、クロック信号CKwの1周期(1MC;マシンサイクル)との関係において、そのスキューtsk、及び遅延時間tpd.EFF、tpd.L及びセットアップ時間tsu.EFFが次式(1)ような関係を満足する必要がある。
上記式(1)は、次式(2)のように変形できる。
ここで、一般的な数値として、tsk=0.1MC,tdl=0.3MC,tdS=0.6MC,tdM=0.1MC,tdO=0.3MCとおくと、式(2)は、
−0.03MC<tpd.L<0.77MC
となり、−0.03MCのようにミニマムディレイ制約は無いものの、一般論理が使えるディレイ量tpd.Lは、マシンサイクルの77%程度に限られてしまう。さらに今後クロックスキューtsuの低減が困難であることを考えると、一般論理が使えるディレイ量tpd.Lのマシンサイクル比は今後益々少なくなり、高速化には不向きである。
第18図には、レベルトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路の説明図が示されている。(A)には、その回路ブロックが示され、(B)には動作波形が示されている。(A)に示すように、論理回路Lを挟むように2つのレベルトリガフリップフロップ回路(以下、単にLFFという)が設けられる。
この回路が正常に動作するためには、クロック信号CKwの1周期(1MC;マシンサイクル)との関係において、そのスキューtsk、パルス幅tw及び遅延時間tpd.LFF、tpd.L及びセットアップ時間tsu.LFFが次式(3)ような関係を満足する必要がある。
上記式(3)は、次式(4)のように変形できる。
ここで、一般的な数値として、tw=0.20MCとおき、他は前記同様であるとすると、式(4)は、
0.23MC<tpd.L<0.93MC
となり、一般論理が使えるディレイ量tpd.Lは、マシンサイクルの93%程度にまで向上されるものの、ミニマムディレイ制約として、マシンサイクルの約23%以上もの値が要求されてしまう。このようにLFFは、ミニマムディレイ制約が厳しくて適用率が低くなり、クロックパルス幅twの不良に対し、クロックパルス幅自体の不良および一般論理部のディレイ不良の検出が困難になるという問題がある。
したがって、この発明は、動作マージンを確保しつつ、高速化と高信頼性を実現した半導体集積回路装置を提供することにある。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
発明の開示
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、レベルトリガフリップフロップ回路と、かかるレベルトリガフリップフロップ回路の間に設けられた論理回路により第2のクロック信号に同期して回路動作シーケンスが実行されるデジタル論理回路において、上記論理回路を分割するようレベルトリガフリップフロップ回路を設けて第1のクロック信号で動作させ、第1のクロック信号と第2のクロック信号を同じ周波数とし、第1のクロック信号で動作するレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と、第2のクロック信号で動作するレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間が重なりを持たないか、あるいは上記論理回路の遅延時間以下の重なりを持つようにする。
発明を実施するための最良の形態
この発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
第1図には、この発明に係る半導体集積回路装置に搭載されるデジタル信号処理回路の一実施例の基本的ブロック図が示されている。この実施例では、レベルトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路が構成される。この実施例では、クロック信号CKsにより動作する2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFの間に設けられる論理回路を論理回路L1とL2のように2つに分割し、前記ミニマムディレイの制約を回避すべく、言い換えるならば、クロック信号CKsの1周期内で上記論理回路L1とL2を含めて2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFを信号がスルーしてしまうという誤動作を回避すべく、中間フリップフロップ回路ZLFFが設けられる。この中間フリップフロップ回路ZLFFは、前記同様なレベルトリガフリップフロップ回路からなるが、クロック信号CKwにより動作させられる。このクロック信号CKwは、上記クロック信号CKsの基となったデューティが約50%のパルスとされる。
この実施例では、回路機能の試験のためのスキャン機能が付加される。つまり、上記レベルトリガフリップフロップ回路LFFには、テストパターンが入力されるスキャンイン端子SID、論理回路L1とL2を通した出力信号を出力させるためのスキャンアウト端子SOD及び通常動作と上記スキャン動作との切替を行うスキャンイネーブル端子SENが設けられる。上記中間フリップフロップ回路ZLFFは、前記のようにミニマムディレイの制約を回避するためのものであるので、上記スキャン機能は設けられない。
第2図には、レベルトリガフリップフロップ回路の一例の価回路図が示されている。レベルトリガフリップフロップ回路は、基本的には入力バッファとデータ保持部MFF及び出力バッファから構成される。データ保持部MFFは、正相増幅回路とクロック信号により制御されるスイッチにより構成されており、クロック信号CKがハイレベル(論理1)のときスイッチにより入力信号の取り込むというスルー動作と、クロック信号CKがロウレベル(論理0)のとき、スイッチを切り替えてその出力信号を入力側に正帰還させてラッチさせるというラッチ動作とを行う。上記正相増幅回路は、一般には2つの直列接続されたインバータ回路から構成される。上記出力バッファは、上記データ保持部MFFの信号を増幅して出力させる。
第2図において、上記入力バッファと出力バッファが正相増幅回路の形態で示されているが、上記データ保持部とは異なり、1つのインバータ回路、つまりは反転増幅回路で構成されてもよい。入力バッファと出力バッファとをそれぞれ1つのインバータ回路(反転増幅回路)で構成すると、入力信号と出力信号とが同相信号として出力される。これらのことは、前記データ保持部MFFを含めて以下の第3図、第4図、第9図及び第12図の実施例でも同様である。
上記入力バッファでの信号遅延tdIがセットアップ時間tsu.LFFとされ、データ保持部MFFでの信号遅延td.Mと出力バッファでの信号遅延tdOが、遅延時間tpd.LFFとされる。
第3図には、第1図のレベルトリガフリップフロップ回路LFFの一実施例の等価回路図が示されている。この実施例のレベルトリガフリップフロップ回路は、第2図のレベルトリガフリップフロップ回路に対して前記スキャン機能が付加される。つまり、前記第2図のレベルトリガフリップフロップ回路に対して、スキャンイン端子SIDに対応して入力バッファが設けられ、クロック信号CKによりスキャンインデータを保持するデータ保持部が付加される。このスキャンインデータに対応したデータ保持部の信号と、上記通常動作の入力端子Dからの入力信号とが、動作モード信号により制御されるマルチプレクサを介して前記データ保持部MFFに伝えられる。また、スキャンアウト端子SODに対応して出力バッファも追加される。
上記のように論理シーケンス制御のためのレベルトリガフリップフロップ回路LFFはスキャン機能(診断機能)があり、キャンイン端子SIDとスキャンアウト端子SOD、スキャンイネーブル端子SE等の端子を持つ。これらの端子はスキャン機能さえ達成できれば他の形式でも良く、例えば、アドレススキャンであればスキャン端子は双方向にすることでSIDとSODを統合可能である。スキャンイネーブルSENのようなモード信号の代わりに、スキャン用クロック信号を使用(ASLD,LSSD等)等の変形も行うことができる。また、本図中では2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFのスキャンアウト端子SODとスキャンイン端子SIDが接続されているが、これらの接続関係を特に限定する物ではなく、他の論理回路に対応されたLFFやスキャン用回路に接続されていても良い。
第4図には、第1図の中間フリップフロップ回路ZLFFの一実施例の等価回路図が示されている。この実施例の中間フリップフロップ回路ZLFFは、第2図のレベルトリガフリップフロップ回路LFFと同じ回路により構成される。つまり、前記第3図に示したようなスキャン機能は付加されない構成となっている。
上記のようにレベルトリガフリップフロップ回路LFFを用いた場合には、内部論理段数が少なくて済むため、単体で見たときの速度がエッジトリガフリップフロップ回路よりも高速である。さらに、レベルトリガであることから、クロックスキューを見せない使い方を行うこと、言い換えるならば、クロックスキューに影響されないような動作によってその分の高速化が可能になる。
そして、前記のような中間フリップフロップ回路ZLFFにより、レベルトリガフリップフロップ回路の欠点であるミニマムデイレイ制約を緩和させ、レベルトリガフリップフロップ回路の適用率を高めるようにすることができる。それに加えて、後述するようなクロックパルス幅の不良が起こりにくい回路構成を用いることにより、クロックパルス幅不良の発生率を低減しつつ、その上でクロックパルス幅不良検出回路を組み込むことで、クロックパルス幅不良の検出率も向上させるようにするものである。
第5図には、第1図のデジタル信号処理回路の動作を説明するためのタイミング図が示されている。第1図の回路が正常に動作するためには、クロック信号CKsの1周期(1MC;マシンサイクル)との関係において、そのスキューtsk、パルス幅tw及び遅延時間tpd.LFF、tpd.L及びセットアップ時間tsu.LFFが次式(5)ないし(7)ような関係を満足する必要がある。
一般的な数値としてt1=0.5MC,t2=0.25MCを用いれば、
tpd.L1+tpd.L2<0.86MC
−0.02MC<tpd.L1<0.63MC
−0.12MC<tpd.L2<0.58MC
となる。一般論理をL1とL2に分割しそれぞれのディレイ値についても制約を守る必要はあるが、一般論理L1とL2の合計ディレイ値として、マシンサイクルの86%程度まで許容することが出来る。この数値は、第18図に示した例の見積もり値93%よりも小さいが、第18図の回路ではミニマムディレイ制約が許容出来ない場合のみ適用することを前提にすれば、言い換えるならば、第17図に示した例の見積もり値77%(約8割)と比べて約9%のマシンサイクルの向上が可能であること言える。また、入力バッファや出力バッファを省略出来る場合には、更にマシンサイクルの高速化(tpd.L1+tpd.L2<0.98MC)になるという可能性も有するものである。
第6図には、この発明に用いられるクロックシェープ回路の一実施例の回路図が示されている。この実施例のデジタル信号処理回路のようにレベルトリガフリップフロップ回路を用いた場合には、クロック信号CKsのパルス幅twを必要最小に設定することが重要である。第6図(A)のクロックシェープ回路は、クロック分配系を通して伝えられたデューティ50%のクロック信号CKwと、遅延回路41で形成された反転遅延信号とをアンド(AND)ゲート回路に供給して、シェープクロック信号CKsを発生させるものである。この構成では、上記遅延回路41での遅延時間に対応したパルス幅twに制限されたシェープクロック信号CKsを形成することができる。
このようなクロックシエープ回路においてもっとも不良が発生しやすいのは、その物量から、遅延回路41の遅延時間が増大するディレイ不良である。図6(A)回路では、遅延回路41が1組しかないため、この遅延回路41が微妙に遅延時間が増加する不良を起こした場合に、この不良を発見するのが非常に困難である。
そこで、図4(B)のクロックシェープ回路では、遅延回路41が2組あり、どちらか早い方の遅延回路の遅延時間によって出力パルス幅twが決定する構成となっている。そのためどちらか1組の遅延回路に遅延時間が増大するディレイ不良が発生しても、出力波形には影響を与えないため、そのまま使用しても問題がない。
第7図には、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路(不良検出回路)の一実施例のブロック図が示されている。この実施例のクロックパルス幅診断回路5は、前記第3図に示したようなスキャン機能を持たせたレベルトリガフリップフロップ回路LFFの入力端子Dと出力端子Qとの間に反転遅延回路51が設けられる。このレベルトリガフリップフロップ回路LFFでのCKs→Q→Dまでのディレイ値とDのセットアップを加えた値は、正常時のクロック信号CKsのパルス幅よりも若干大きくなるように設定される。
第8図には、上記第7図のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図が示されている。回路機能試験のとき、いわゆるLSIのACテスト時には、1発目のクロック信号CKsの立ち上がりで、出力信号Qはタンダム反転する。より正確には、スキャンイネーブル信号SENがハイレベル(=H)であるため、注目のフリップフロップ回路FFにスキャンインされた値から、注目のフリップフロップ回路FFの前段シフトチェーンのフリップフロップ回路FFにスキャンインされた値に疑似ランダム反転する。
2発目のクロック信号CKsの立ち上がりでは、出力信号Qは必ず反転しかつ、クロック信号CKsか立ち下がりタイミングと入力信号Dの変化タイミングの前後関係によりスキャンアウト値が異なる。従つて、スキャンアウト端子SODから出力されるデータ値を観れば、クロックパルス幅がほぼ正常か否か判定できる。
つまり、点線で示したようにクロック信号CKsのパルス幅が広くなると、レベルトリガフリップフロップ回路LFFがスルー状態が上記帰還経路での遅延時間よりも長くなって帰還された入力信号の取り込みを行うようになる。これにより、同図の例では、ハイレベル(論理1)がスキャンアウトされれば正常、ロウレベル(論理0)がスキャンアウトされれば不良と判定できる。
第9図には、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路(不良検出回路)の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例のクロックパルス幅診断回路52は、スキャンイネーブル信号SENsによりクロック信号CKsとクロック信号CKwとによる2通りの動作に切替られる。クロック信号CKsにより動作するラッチ回路と、クロック信号CKwにより動作するラッチ回路を前段ラッチ回路とし、これらの前段のラッチ回路のいずれかを上記スキャンインネーブル信号SENsにより制御されるスイッチを通して選択的に上記クロック信号CKwにより動作する後段のラッチ回路に伝える。そして、この後段のラッチ回路の出力信号を前記同様な遅延回路53を通して上記クロック信号CKsにより動作するラッチ回路の入力端子Dに帰還させる。
この実施例回路の動作は、基本的には前記第7図の実施例回路と同様である。ただじ、第7図の実施例回路は、後述するような第11図のパス61を対象(CKsパルス幅のディレイ不良)とするのに対し、第9図の実施例回路は、後述するような第11図のパス65を対象(CKw前縁に対するCKs後縁タイミングのディレイ不良)としている。
第10図は、上記第9図のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図が示されている。この実施例では、クロック信号CKw前縁からクロック信号CKs後縁タイミングのディレイ不良の診断を行うようにするものである。図10の例では、ハイレベル(論理1)がスキャンアウトされれば正常、ロウレベル(論理0)がスキャンアウトされれば不良と判定できる。
この実施例のクロックパルス幅診断回路(不良検出回路)をレベルトリガフリップフロップ回路を用いたデジタル信号処理回路に組み込むことで、クロックパルス幅不良の検出率を向上する。クロックパルス幅が、おおよそディレイ回路51の遅延時間よりも大か小かによって、前記ACテスト時の値にラッチされる値が異なる。これによってクロツクパルス幅不良の検出が可能となるものである。
第11図には、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例の概略全体構成図が示されている。クロック信号発生部601は、例えばPLL(フェーズ・ロックド・ループ)回路であつたり、外部クロックを直接バッファして入力する回路等である。クロック分配系602は、クロック信号を必要とするLSIの各部へクロック信号を分配する為のものであり、例えばクロック信号のスキューを低減させるようなHトリー構造が採用される。クロック信号CKwには、クロック分配系602からの信号が直接使用され、例えばパルスデューティが50%とされる。このようなクロック信号CKwを受けるシェープ回路4によってクロック信号CKsが生成される。またシェープ回路4の出力であるクロック信号CKsは、クロックパルス幅診断回路5に接続される。
デジタル信号処理回路は、フリップフロップ回路と論理回路との組み合わせにより構成される。この実施例では、前記第1図のように2つのレベルトリガフリップフロップ回路LFFの間に設けられる論理回路を2つに分割し、その分割点に中間フリップフロップ回路ZLFFを設けるものを基本とし、特に制限されないが、要求性能に合わせた以下のような様々な組み合わせのものが用いられる。
論理回路L61は、最も論理部のディレイを許容できるものであるのて、レベルトリガフリップフロップ回路LFFの間に設けられる。つまり、この論理部L61は、論理段数が多くて前記のようなミニマムディレイ制約を考慮する必要がない場合に適用される。
論理回路L631とL632は、前記論理回路L61に対し、ミニマムディレイ制約を緩和するよう分割したものであり、その中間部に中間フリップフロップ回路ZLFFが設けられる。つまり、前記第1図に示した実施例に相当する。
論理回路L66は、エッジトリガフリップフロップ回路EFFの間に設けるものであり、論理段数が少なく前記のようなマックスディレイ制約を考慮する必要がない場合に適用される。この構成は、前記ミニマムディレイ制約が無いから最も扱い易いものとなる。
論理回路L62は、マックスディレイに余裕があれば使用可能であり、入力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで、出力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFで構成される。この構成は、前記論理回路L61等のように出力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFの出力信号を、前記論理回路L66のように入力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFで構成されるものとの中継用の論理部として必要になるものである。
同様に、論理回路L65は、ミニマムスディレイに余裕があれば使用可能であり、入力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFで、出力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで構成される。この構成は、論理回路L65の遅延を最も許容するものであるとともに、前記論理回路L62等のように出力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFの出力信号を、前記論理回路L61等のように入力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで構成されるものとの中継用の論理部として必要になるものである。
論理回路L641とL642は、前記論理回路L65の構成においてミニマムスディレイに余裕がない場合に、中間フリップフロップ回路ZLFFを挿入するものであり、前記同様に前記論理回路L62等のように出力側がエッジトリガフリップフロップ回路EFFの出力信号を、前記論理回路L61等のように入力側がレベルトリガフリップフロップ回路LFFで構成されるものとの中継用に用いられる。
この実施例では、レベルトリガフリップフロップ回路LFFでのミニマムディレイ制約を緩和するために設けられた中間フリップフロップ回路ZLFFを除いてたフリップフロップ回路LFF及びEFFにスキャンイン端子SID、スキャンアンウ端子SOD、スキャンイネーブル端子SEN等の端子を持つようにされる。テストパターン発生部63は、内部で生成した疑似乱数パターン、あるいはLSI外部から提供されるパターンを上記スキャンチェーンを通してシリアルにフリップフロップ回路LFFやEFFに提供する。テスト結果回収部604は、上記スキャン機能によりフリップフロップ回路LFFやEFFからのシリアルに転送されたスキャンデータを圧縮したり、あるいは無圧縮でLSI外部に向け出力する。
スキャンイネーブル信号SENは、レベルトリガフリップフロップ回路LFFとエッジトリガフリップフロップ回路EFFで共通としているが、SEN信号のタイミング緩和等の目的の為にレベルトリガフリップフロップ回路LFF用のスキャンイネーブル信号SEN信号と、エッジトリガフリップフロップ回路EFF用のスキャンイネーブル信号SEN信号を分けて設けてるようにしてもよい。
またエッジトリガフリップフロップ回路EFFやクロックパルス幅診断回路52のスキャンアウト端子SODからレベルトリガフリップフロップ回路LFFやクロックパルス幅診断回路5のスキャンイン端子SIDへの接続を禁止しているが、スキャンアント端子SODからスキャンイン端子SIDへの長めの配線等によりミニマムディレイ違反を回避できていれば、エッジトリガフリップフロップ回路EFFやクロックパルス幅診断回路52のスキャンアウト端子SODからレベルトリガフリップフロップ回路LFFやクロックパルス幅診断回路5のスキャンイン端子SIDへの接続をしても良い。
第12図には、第11図のエッジトリガフリップフロップ回路EFFの一実施例の回路図が示されている。入力端子Dとスキャンイン端子SIDは、スキャンイネーブル端子SENのハイレベル(論理1)とロウレベル(論理0)により制御されるスイッチを介してクロック信号CKにより動作する2段のラッチ回路に伝えられる。つまり、クロック信号CKがハイレベル(論理1)とき、入力側がラッチ状態となり、出力段がスルー状態となり、クロック信号CKがロウレベル(論理0)に変化すると、入力側がスルー状態となり、出力段がラッチ状態となる。また、スキャンアウトSOD用にも出力バッファが設けられる。
第13図は、この発明に用いられる論理回路Lを構成する論理ゲートの一例を示す回路図である。この実施例は、特に制限されないが、2入力のナンドゲート回路からなり、出力端子OUTと回路の接地電位間に直列接続されたNチャンネル型MOSFET(NMOS)と、上記出力端子OUTと電源端子VDDとの間にPチャンネル型MOSFET(PMOS)とから構成される。上記NMOSとPMOSが対とされてゲートに入力端子IN0はIN1に接続される。
前記第11図の論理回路L1,L2,L61,L62,L65,L631,L632,L641,L642,L65,L66は、同図に代表される論理ゲートの組み合わせにより構成される。
第14図には、この発明に係る半導体集積回路装置の他の一実施例のブロック図が示されている。この実施例の半導体集積回路装置は、特に制限されないが、DRAM(ダイナミック型RAM)とSRAM(スタティック型RAM)と、それを制御するためのユーザーロジック(User Logic)及びテスト回路BISTとインターフェイス回路JTAGからなる。上記インターフェイス回路JATGは、クロック端子TCKに同期し、モード設定信号TMS及びテスト入力データTDI及びテスト出力データTDOをシリアルに入出力する。
DRAMは、特に制限されないが、64Kワード×288ビット(約18.4Mビット)のような大きな記憶容量を持つDRAMコアと、かかるDRAMコアに対して書き込み用に72ビットずつの記憶容量を持つ4つのレジスタと、読み出し用の72ビットずつの記憶容量を持つ4つのレジスタとを備える。SRAMはその入出力動作時のバッファレジスタとしての役割を持ち、特に制限されないが、それぞれが128ワード×72ビット持つ書き込み用のポートが4個設けられ、それぞれが128ワード×72ビット持つ読み出し用のポートが4個設けられる。ユーザーロジックは、72ビットの単位で入出力する入出力インターフェイス部と、72ビットずつのデータを上記SRAMとDRAMとの間で伝達するマルチプレクサ等から構成される。
テスト回路BISTは、ユーザーロジック部とにおいてチェーン状にされてレジスタを構成するようにされたラッチ回路に対してシリアルにテストパターンを供給し、ユーザーロジック部及びDRAMやSRAMに対する動作を指示する信号をパラレルに送出させるというMUX−SCAN経路と、テスト経路とを備える。これにより、DRAMやSRAM及びユーザーロジックは、必要に応じてMUX−SCANの動作モードによりテスト回路BISTから供給されるテストパタンによって内部回路が動作させらてその判定を行うようにすることができる。
上記ユーザーロジック部は、前記図11に示したような実施例回路により構成される。そして、上記DARM及びSRAMに対応した入出力インターフェイスに対応したフリップフロップ回路も、前記エッジトリガフリップフロップ回路又はレベルトリガフリップフロップ回路により構成される。
第15図には、この発明に係る半導体集積回路装置の基本的なクロック供給経路の一実施例のレイアウト図が示されている。同図のクロック供給経路は、半導体基板上の実際の幾何学的な配置に合わせて描かれている。特に制限されないが、縦と横方向に16個ずつのブロックが碁盤目状に配置される。上記回路ブロックには、配線設計のみによって必要な論理ゲート回路を形成することができる下地となる素子領域が作り込まれてなるゲートアレイによって構成される。
上記半導体チップLSIの中央部には、クロック入力回路CLINが設けられる。なお、半導体チップLSIの中央部とは、四角形のチップにおける対角線の交点付近の領域と見做される。このクロック入力回路CKINを中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/4ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、4個分のブロックに対応した長さの第1配線L1が形成される。この第1配線L1の他端では、上下に分岐する第2配線L2が設けられる。この第2配線L2は、上記第1配線L1の他端から上記半導体チップの縦辺の1/4の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、4個分のブロックに対応した長さにされ、かかる第2配線L2の他端側には第1中継アンプAMP1が設けられる。上記のように第1配線L1は、左右に2本延びてそれぞれから第2配線L2が上下に2本ずつ延びるので、LSI全体では合計4個の第1中継アンプAMP1が設けられるが、同図においては半導体基板を上下左右に4等分したエリア(8×8ブロック)のうち、右上のエリアに対応した中継アンプAMP1が代表として描かれている。
上記第1中継アンプAMP1を中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/8ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、2個分のブロックに対応した長さの第3配線L3が形成される。この第3配線L3の他端では、上下に分岐する第4配線L4が設けられる。この第4配線L4は、上記第3配線L3の他端から上記半導体チップの縦辺の1/8の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、2個分のブロックに対応した長さにされ、かかる第4配線L4の他端側には第2中継アンプAMP2が設けられる。上記のように第3配線L3は、左右に2本延びてそれぞれから第4配線L4が上下に2本ずつ延びるので、上記4等分したエリア(8×8ブロック)内においては、合計4個の第2中継アンプAMP2が設けられるが、同図においては上記エリアを上下左右に4等分したエリア(4×4ブロック)のうち、右上のエリアに対応した中継アンプAMP2が代表として描かれている。
上記第2中継アンプAMP2を中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/16ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、1個分のブロックに対応した長さの第5配線L5が形成される。この第5配線L5の他端では、上下に分岐する第6配線L6が設けられる。この第6配線L6は、上記第5配線L5の他端から上記半導体チップの縦辺の1/16の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、1個分のブロックに対応した長さにされ、かかる第6配線L6の他端側には第3中継アンプAMP3が設けられる。上記のように第5配線L5は、左右に2本延びてそれぞれから第6配線L6が上下に2本ずつ延びるので、上記エリアを更に4等分したエリア(4×4ブロック)内においては、合計4個の第3中継アンプAMP3が設けられるが、同図においては上記エリア(4×4ブロック)を上下左右に4等分したエリア(2×2ブロック)のうち、右上のエリアに対応した中継アンプAMP3が代表として描かれている。
そして、上記第3中継アンプAMP2を中心にして、左右に上記半導体チップの横辺の1/32ずつの長さ、つまり上記横方向に並べられた16個のブロックのうち、1ブロックの半分に対応した長さの第7配線L7が形成される。この第7配線L7の他端では、上下に分岐する第8配線L8が設けられる。この第8配線L8は、上記第7配線L7の他端から上記半導体チップの縦辺の1/32の長さ、つまり、上記縦方向に並べられた16個のブロックのうち、1ブロックの半分に対応した長さにされ、かかる第8配線L8の他端側は、上記1ブロックの中心とされて、クロックドライバCKDが設けられる。上記のように第7配線L7は、左右に2本延びてそれぞれから第8配線L8が上下に2本ずつ延びるので、結局4個のブロックのそれぞれの中央部に上記クロックドライバCKDが設けられることになる。
この構成では、1つのクロック入力回路CKINに対して、第1及び第2配線L1+L2を介して4個の第1中継アンプAMP1が設けられる。上記4個の第1中継アンプAMP1に対して、第3及び第4配線L3+L4を介して4個ずつ、全体で4×4=16個の第2中継アンプAMP2が設けられる。上記第2中継アンプAMP2に対して、第5及び第6配線L5+L6を介して4個ずつ、全体で4×4×4=64個の第3中継アンプAMP3が設けられる。そして、上記第3中継アンプAMP3に対して、第7及び第8配線L7+L8を介して4個ずつ、全体で4×4×4×4=256個のクロックドライバCKDが設けられる。上記クロックドライバCKDは、上記16×16=256個の各ブロックに一対一に対応してそれぞれのブロックの中央部分に配置されることになる。
このようなクロック供給経路は、上記第1と第2配線(L1+L2)とでHの文字を形作るものであり、同様に第3と第4配線(L3+L4)、第5と第6配線(L5+L6)及び第7と第8配線(L7+L8)のそれぞれでもHの文字を形作ってそれらがトリー状に接続されることから本願出願人等にあっては、Hトリークロック供給と呼ぶものである。このHトリークロック供給においては、クロック入力回路CKINから各第8配線の末端のクロックドライバCKDまでのクロック信号の信号遅延がほぼ均等にされるので、等ディレイなクロック給電方式と見做される。
第16図には、上記第15図のクロック供給系の等価回路図が示されている。上記クロック入力回路、第1と第2配線L1+L2、第1中継アンプAMP1、第3と第4配線L3+L4、第2中継アンプ2、第5と第6配線L5+L6、第3中継アンプAMP3、第7と第8配線L7+L8及びクロックドライバCKDとローカル配線LL0+LL1+LL2を介して、フリップフロップ回路DDにはクロック信号が供給される。
上記クロックドライバCKDは、前記のようなクロックシェープ回路を備え、上記クロック入力回路、第1と第2配線L1+L2、第1中継アンプAMP1、第3と第4配線L3+L4、第2中継アンプ2、第5と第6配線L5+L6、第3中継アンプAMP3、第7と第8配線L7+L8を通して伝えられるデューティ50%に設定されたクロック信号CKwを受けて、前記のようなシェープされたクロック幅twのクロック信号CKsを形成し、上記デジタル信号処理回路を構成する各種フリップフロップ回路FFに伝える。
上記の各実施例から得られる作用効果は、下記の通りである。
(1) 第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第1のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を論理回路に入力し、第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第2のレベルトリガフリップフロップ回路を設け、上記第1と第2のクロック信号を同じ周波数であって上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と、前記第2のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間が重なりを持たないか、あるいは上記論理回路の遅延時間以下の重なりを持つようにすることによって、動作マージンを確保しつつ、レベルトリガフリップフロップ回路のミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(2) 上記に加えて、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路に供給される入力信号を上記第2のクロック信号に同期して動作する第3のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号が論理回路を通して伝えられるものとすることにより、第2のクロック信号に従ったデジタル信号処理動作において、動作マージンを確保しつつ、ミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(3) 上記に加えて、第1のクロック信号をクロック分配系により伝えられたデューティが約50%のクロック信号とし、上記第2のクロック信号を上記第1のクロック信号をもとにシェープ回路により上記50%以下のデューティを持つようにされたクロック信号とすることにより、高周波数のクロック信号のスキューを改善しつつ、安定的に供給することができるという効果が得られる。
(4) 上記に加えて、上記第2と第3のレベルトリガフリップフロップ回路にテストパターンが入力されるスキャンイン端子と、それに対応した論理回路の出力信号を出力させるスキャンアウト端子を持たせ、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路を持たせないことにより、簡単な構成で動作マージン及びミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化とテスト動作による高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(5) 上記に加えて、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路に供給される入力信号を、上記第1のクロック信号に同期して動作する第1のエッジトリガフリップフロップ回路により形成された出力信号が論理回路を介して供給することにより、論理回路でのディレイを許容しつつ、ミムマムディレイ制約を緩和させることと、エッジトリガフリップフロップ回路を用いた論理処理部の出力をレベルトリガフリップフロップ回路を用いた論理処理部に伝えるときの中継用回路として利用できるという効果が得られる。
(6) 上記に加えて、上記第1のクロック信号をクロック分配系により伝えられたデューティが約50%のクロック信号とし、上記第2のクロック信号を上記第1のクロック信号をもとにシェープ回路により上記50%以下のデューティを持つようにされたクロック信号とすることにより、高周波数のクロック信号のスキューを改善しつつを安定的に供給することができるという効果が得られる。
(7) 上記に加えて、上記第2レベルトリガフリップフロップ回路と、第1のエッジトリガフリップフロップ回路とは、テストパターンが入力されるスキャンイン端子と、それに対応した論理回路の出力信号を出力させるスキャンアウト端子とを持たせ、上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路にスキャンイン端子及びスキャンアウト端子を持たなようにすることにより、簡単な構成で動作マージン及びミニマムディレイ制約を回避しつつ高速化とテスト動作による高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(8) 上記に加えて、第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第4のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を論理回路に供給し、第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第5のレベルトリガフリップフロップ回路を更に設け、上記論理回路として、その遅延時間が上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と前記第5のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間の重なりより大きいものを割り当てることにより、ミニマムディレ制約の無い論理回路でのディレイ許容を大きくすることあるいはクロック周波数を高くすることができるという効果が得られる。
(9) 上記に加えて、第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第4のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路に供給し、第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第5のレベルトリガフリップフロップ回路とを更に設け、上記論理回路として、その遅延時間が上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と前記第5のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間の重なりより大きいものが割り当てられてることにより、ミニマムディレ制約の無い論理回路でのディレイ許容を大きくすることあるいはクロック周波数を高くすることができるという効果が得られる。
(10) 上記に加えて、第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第2のエッジトリガフリップフロップ回路の出力信号を論理回路に供給し、第1のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第3のエッジトリガフリップフロップ回路とを更に設け、上記論理回路として、その遅延時間が第2のクロックパルスの周期の約8割以下であるものが割り当てることにより、簡単な構成によりミニマムディレ制約を無くすことができるという効果が得られる。
(11) 第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第1のフリップフロップ回路と、上記第1のフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路と、上記第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第2のフリップフロップ回路とを備えたデジタル信号処理回路において、デューティが約50%のクロックを分配するクロック分配系を通して分配された第1のクロック信号と第1と第2の遅延回路の遅延信号とを受けて、上記第1又は第2の遅延回路の遅延信号のうちいずれか短い方の遅延時間に対応して第2のクロック信号のパルス幅を設定する論理回路からなるクロックシェープ回路により第2のクロック信号を形成することにより、動作マージンを確保しつつ、高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(12) 上記に加えて、上記第2のクロック信号に同期して動作し、前記スキャンイン端子とスキャンアウト端子を持つ第6のレベルトリガフリップフロップ回路と、上記第6のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を入力端子に帰還させる反転遅延回路を含み、上記反転遅延回路の遅延時間の設定により第6のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号が上記第2のクロック信号に対応して反転するか否かでパルス幅の判定を行うクロックパルス幅診断回路を更に設けることにより、高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(13) 上記に加えて、上記クロックパルス幅診断回路として、上記第2のクロック信号に同期して動作する第1の前段フリップフロップ回路と、上記第1のクロック信号に同期して動作する第2の前段フリップフロップ回路と、上記第1のクロック信号に同期して動作する出力段フリップフロップ回路と、スキャン制御信号により上記第1の前段フリップフロップ回路の出力と第2の前段フリップフロップ回路の出力とを切り替えて上記出力段フリップフロップ回路の入力に伝える切替回路と、第2の前段フリップフロップ回路と出力段フリップフロップ回路に対応して、前記スキャンイン端子とスキャンアウト端子を持つ第7のレベルトリガフリップフロップ回路と、上記第7のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を入力端子に帰還させる反転遅延回路とを設け、上記反転遅延回路の遅延時間の設定により第7のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号が上記第2のクロック信号に対応して反転するか否かでパルス幅の判定を行うことにより、デジタル信号処理回路の高速化と高信頼性を実現することができるという効果が得られる。
(14) 上記に加えて、上記第1と第2のフリップフロップ回路をレベルトリガフリップフロップ回路とし、上記論理回路部には、第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第8のレベルトリガフリップフロップ回路を設けるとにより、動作マージン及び高速化と信頼性を実現したデジタル信号処理回路を得ることができるという効果が得られる。
(15) 上記フリップフロップ回路及び遅延回路を、ゲートアレイにより形成される素子により構成し、上記クロック分配系を、上記ゲートアレイを構成する半導体基板の中心部に設けられたクロック入力回路を介して供給されたクロック信号を伝達する配線経路及び中継アンプの複数段を経て最終段に設けられたクロックドライバに至る経路が均等にされてなる複数のクロック供給経路とすることにより、クロック信号のスキューを大幅に低減できるから動作マージン及び高速化を実現することができるという効果が得られる。
以上本発明者よりなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、フリップフロップ回路の構成は、前記のようなレベルトリガあるいはエッジトリガで動作するものであればよい。この発明は、デジタル信号処理回路を備えた半導体集積回路装置に広く利用することができる。
産業上の利用可能性
この発明は、クロック信号に同期して動作するデジタル信号処理回路を備えた半導体集積回路装置に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る半導体集積回路装置のデジタル信号処理回路一実施例を示す基本的ブロック図であり、
第2図は、レベルトリガフリップフロップ回路の一例を示す価回路図であり、
第3図は、第1図の1つのレベルトリガフリップフロップ回路の一実施例を示す等価回路図であり、
第4図は、第1図の他の1つのレベルトリガフリップフロップ回路の一実施例を示す価回路図であり、
第5図は、図1のデジタル信号処理回路の動作を説明するためのタイミング図であり、
第6図は、この発明に用いられるパルスシェープ回路の一実施例を示す回路図であり、
第7図は、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路の一実施例を示す回路図であり、
第8図は、図7のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図であり、
第9図は、この発明に用いられるクロックパルス幅診断回路の他の一実施例を示す回路図であり、
第10図は、図9のクロックパルス幅診断回路の動作を説明するためのタイミング図であり、
第11図は、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例の示す回路図であり、
第12図は、第11図のエッジトリガフリップフロップ回路の一実施例を示す等価回路図であり、
第13図は、この発明に係る半導体集積回路装置に用いられる論理ゲート回路の一実施例を示す回路図であり、
第14図は、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例を示す全体構成図であり、
第15図は、この発明に係る半導体集積回路装置の一実施例を示すチップ表面図であり、
第16図は、クロック分配系の一実施例を示す概略回路図であり、
第17図は、エッジトリガフリップフロップ回路を用いた場合のデジタル信号処理回路の説明図であり、
第18図は、レベルトリガフリップフロップ回路を用いた場合のデジタル信号処理回路の説明図である。
Claims (17)
- 第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第1のレベルトリガフリップフロップ回路と、
上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路と、
第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第2のレベルトリガフリップフロップ回路とを含み、
上記第1と第2のクロック信号は、同じ周波数であって上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と、前記第2のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間が重なりを持たないか、あるいは上記論理回路の遅延時間以下の重なりを持つようにしてなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第1項において、
上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路に供給される入力信号は、上記第2のクロック信号に同期して動作する第3のレベルトリガフリップフロップ回路により形成された出力信号が論理回路を通して伝えられるものであることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第2項において、
上記第1のクロック信号は、クロック分配系により伝えられたデューティが約50%のクロック信号であり、
上記第2のクロック信号は、上記第1のクロック信号をもとにシェープ回路により上記50%以下のデューティを持つようにされたクロック信号であることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第3項において、
上記第2と第3のレベルトリガフリップフロップ回路は、テストパターンが入力されるスキャンイン端子と、それに対応した論理回路の出力信号を出力させるスキャンアウト端子とを持ち、
上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路は、上記スキャンイン端子及びスキャンアウト端子を持たないことを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第1項において、
上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路に供給される入力信号は、上記第1のクロック信号に同期して動作する第1のエッジトリガフリップフロップ回路の出力信号が論理回路を通して伝えられるものであることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第5項において、
上記第1のクロック信号は、クロック分配系により伝えられたデューティが約50%のクロック信号であり、
上記第2のクロック信号は、上記第1のクロック信号をもとにシェープ回路により上記50%以下のデューティを持つようにされたクロック信号であることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第6項において、
上記第2レベルトリガフリップフロップ回路と、第1のエッジトリガフリップフロップ回路とは、テストパターンが入力されるスキャンイン端子と、それに対応した論理回路の出力信号を出力させるスキャンアウト端子とを持ち、
上記第1のレベルトリガフリップフロップ回路は、上記スキャンイン端子及びスキャンアウト端子を持たないことを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第4項において、
第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第4のレベルトリガフリップフロップ回路と、
上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路と、
第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第5のレベルトリガフリップフロップ回路とを更に含み、
上記論理回路は、その遅延時間が上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と前記第5のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間の重なりより大きいものが割り当てられてなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第7項において、
第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第4のレベルトリガフリップフロップ回路と、
上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路と、
第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第5のレベルトリガフリップフロップ回路とを更に含み、
上記論理回路は、その遅延時間が上記第4のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間と前記第5のレベルトリガフリップフロップ回路がスルーとなる期間の重なりより大きいものが割り当てられてなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第9項において、
第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第2のエッジトリガフリップフロップ回路と、
上記第1のエッジトリガフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路と、
第1のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第3のエッジトリガフリップフロップ回路とを更に含み、
上記論理回路は、その遅延時間が第2のクロックパルスの周期の約8割以下であるものが割り当てられてなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - デューティが約50%のクロックを分配するクロック分配系と、
上記クロック分配系を通した第1のクロック信号を受け、それよりもパルス幅が小さくされた上記第2のクロック信号を形成するクロックシェープ回路と、
上記第2のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第1のフリップフロップ回路と、
上記第1のフリップフロップ回路の出力信号を受ける論理回路と、
上記第2のクロック信号に同期して上記論理回路の出力信号を取り込む第2のフリップフロップ回路とを備え、
上記クロックシェープ回路は、上記第1のクロック信号をそれぞれ受けて、上記第2のクロック信号のパルス幅に対応させられた遅延時間を持つようにされた第1と第2の遅延回路と、
上記第1のクロック信号と上記第1と第2の遅延回路の遅延信号とを受けて、上記第1又は第2の遅延回路の遅延信号のうちいずれか短い方の遅延時間に対応して第2のクロック信号のパルス幅を設定する論理回路からなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第11項において、
上記第2のクロック信号のパルス幅を診断するクロックパルス幅診断回路を更に備え、
上記クロックパルス幅診断回路は、
上記第2のクロック信号に同期して動作し、前記スキャンイン端子とスキャンアウト端子を持つ第6のレベルトリガフリップフロップ回路と、上記第6のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号を入力端子に帰還させる反転遅延回路とを含み、
上記反転遅延回路の遅延時間の設定により第6のレベルトリガフリップフロップ回路の出力信号が上記第2のクロック信号に対応して反転するか否かでパルス幅の判定を行うことを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第11項において、
上記第2のクロック信号のパルス幅を診断するクロックパルス幅診断回路を更に備え、
上記クロックパルス幅診断回路は、
上記第2のクロック信号に同期して動作する第1の前段フリップフロップ回路と、
上記第1のクロック信号に同期して動作する第2の前段フリップフロップ回路と、
上記第1のクロック信号に同期して動作する出力段フリップフロップ回路と、
スキャン制御信号により上記第1の前段フリップフロップ回路の出力と第2の前段フリップフロップ回路の出力とを切り替えて上記出力段フリップフロップ回路の入力に伝える切替回路と、
上記第2のフリップフロップ回路に対応したスキャンイン端子と、
上記第1のフリップフロップ回路に対応したスキャンアウト端子と、
上記出力段フリップフロップ回路の出力信号を、上記第1の前段フリップフロップ回路に帰還させる反転遅延回路とを含み、
上記反転遅延回路の遅延時間の設定により、
上記第1のクロック信号に対応した上記出力段フリップフロップ回路の変化が上記反転遅延回路に伝わり、
上記第2のクロック信号に対応して上記第1のフリップフロップ回路に取り込まれるか否かにより、
上記第1のクロック信号と上記第2のクロック信号間のタイミングの判定を行うことを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第12項において、
上記第1と第2のフリップフロップ回路は、レベルトリガフリップフロップ回路であり、
上記論理回路部には、第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第8のレベルトリガフリップフロップ回路が設けられてなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第13項において、
上記第1と第2のフリップフロップ回路は、レベルトリガフリップフロップ回路であり、
上記論理回路部には、第1のクロック信号に同期して入力信号を取り込む第8のレベルトリガフリップフロップ回路が設けられてなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第14項において、
上記フリップフロップ回路及び遅延回路は、ゲートアレイにより形成される素子により構成されるものであり、
上記クロック分配系は、上記ゲートアレイを構成する半導体基板の中心部に設けられたクロック入力回路を介して供給されたクロック信号を伝達する配線経路及び中継アンプの複数段を経て最終段に設けられたクロックドライバに至る経路が均等にされてなる複数のクロック供給経路からなることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求の範囲第15項において、
上記フリップフロップ回路及び遅延回路は、ゲートアレイにより形成される素子により構成されるものであり、
上記クロック分配系は、上記ゲートアレイを構成する半導体基板の中心部に設けられたクロック入力回路を介して供給されたクロック信号を伝達する配線経路及び中継アンプの複数段を経て最終段に設けられたクロックドライバに至る経路が均等にされてなる複数のクロック供給経路からなることを特徴とする半導体集積回路装置。
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