JPS647171Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば引違い戸の室内側召合せ框の
下端部に装着される框小口キヤツプに関するもの
である。

（考案が解決すべき従来技術の問題点） 従来、框小口キヤツプでは、框端部内に装入さ
れる装入部の一側壁に、その表面より膨出する圧
入部を形成し、これと装入部の他側面を圧入部が
設けられた側壁の弾性を利用して框内面に圧接さ
せていた。しかし、框端部に装入する仕方が悪い
と、圧入部が削りとられて框内面に対する圧接力
が弱くなる。圧接力はキヤツプ抜け出し方向と直
角方向に働いているのみであるから、これが弱い
と框小口キヤツプが框端部から抜け落ち易いとい
う不具合を免れなかつた。

（考案の目的） 本考案は、前記従来の問題点を解決するために
創案されたもので、框端部に対してキヤツプを容
易に装着できると共に、その抜出しを確実に防止
できるようにすることを目的とする。

（考案の構成） 本考案の框小口キヤツプ１は、装入部５に、そ
の一側面８より膨出する圧入部９と、キヤツプ装
入方向側から框内面１２に斜めに舌片先端１１ａ
が当接する長さを有し、圧入部側部に固定されて
反圧入部側側面１０より突出する片持梁状の弾性
舌片１１とを形成したことを特徴とする。

（実施例） 以下本考案の一実施例を室内側召合せ框用のも
のを示す図面により説明する。

この室内側召合せ框用小口キヤツプ１は、框端
部２の小口面３を覆う小口面部４と、該框端部２
内に装入される装入部５とを連設した合成樹脂製
のものである。

装入部５は、対向壁６を室内側壁７で連結した
装入方向視溝形断面のものであり、該装入部５に
は、その一側面（室内側壁７の表面）８の中央よ
り膨出する巾方向に沿つた半円柱状の圧入部９が
形成されている。この装入部５の先端には、圧入
部９側部（対向壁６およびまたは室内側壁７）に
固定され、対向壁６と平行に延びて反圧入部９側
側面（対向壁６の側端面）１０より突出する片持
梁状の弾性舌片１１が形成されており、かくし
て、小口キヤツプ１が框端部２に装入され、反圧
入部９側側面１０が框内面１２に圧接すると、弾
性舌片１１が反キヤツプ装入方向側に彎曲して框
内面１２に当接するよう構成されている。しか
も、この弾性舌片１１の先端１１ａが例えば圧入
部９の当接位置に相対した位置で框内面１２に斜
めに当接するよう、該弾性舌片１１の長さｌが調
整されている。また、装入部５の基端の室内側壁
７には、これを小口面部４側から切離すために溝
１３が形成されており、かくして、該室内側壁７
は対向壁６に支持された両端支持梁状に形成され
ている。さらに、装入部５の先端には、これを框
端部２内に装入し易くするための傾斜面１４が形
成されている。

小口面部４の反圧入部９側端には垂片１５が連
設され、小口面部４および垂片１５の反圧入部９
側面１６は、装入部５の反圧入部９側側面１０と
面一に形成されている。かくして、框端部２に小
口キヤツプ１が圧接する面積の拡大を図つてい
る。

（作用） 小口キヤツプ１の弾性舌片１１を反装入方向側
へ押し曲げながら反圧入部９側面１０，１６を框
内面１２に添接させて装入部５を框端部２内に押
し込むと、圧入部９が框端部２の小口面３を形成
する室内側壁１７の下端に当たるから、この圧入
部９を、これが設けられた室内側壁７の弾性変形
により引込めれば、小口キヤツプ１の装入部５
は、框端部２内に装入され、かつ、小口面部４は
小口面３と密接することになる。

この装着状態において、小口キヤツプ１の圧入
部９と反圧入部９側面１０，１６が対向する框内
面１２に圧接しているから、接触摩擦力が生じて
いる。加えて、弾性舌片１１の先端１１ａがキヤ
ツプ装入方向側から框内面１２に斜めに当接して
いるから、キヤツプ抜け出し方向と反対方向の接
触摩擦力が働いており、しかもこの接触摩擦力は
キヤツプ抜け出しで強まるようになつている。こ
のため、小口キヤツプ１は特に弾性舌片１１の働
きで小口面部４を框端部２の小口面３に押付けた
装着状態に保持されることになる。

尚、本実施例では、弾性舌片１１を装入部５の
先端に設けたが、これに何ら限定されず、例えば
圧入部９の裏側に位置するように設けてもよい。
この場合、弾性舌片１１を短かく対向壁６に設け
ればよい。

（考案の効果） 以上の通り、本考案は、従来の小口キヤツプ
に、キヤツプ抜け出し方向と反対方向の接触摩擦
力を生じさせる弾性舌片を一片追加した構成であ
り、該弾性舌片の働きで小口キヤツプの小口面部
を框端部の小口面に押付け保持できるから、従来
のように小口キヤツプが抜け落ちるのを確実に防
止できる。それでいて従来と同様に框端部に容易
に装着できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の小口キヤツプを示
す斜視図、第２図、第３図は同小口キヤツプを室
内側召合せ框に対する装入姿勢、装着姿勢で示す
斜視図、断面図である。 １……小口キヤツプ、２……框端部、３……小
口面、４……小口面部、５……装入部、６……対
向壁、７……室内側壁、８……圧入部側側面、９
……圧入部、１０……反圧入部側側面、１１……
弾性舌片、１２……框内面、１５……垂片、１６
……反圧入部側面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 框端部２の小口面３を覆う小口面部４と、該框
   端部２内に装入される装入部５とを連設してなる
   框小口キヤツプ１において、前記装入部５に、そ
   の一側面８より膨出する圧入部９と、キヤツプ装
   入方向側から框内面１２に斜めに舌片先端１１ａ
   が当接する長さを有し、圧入部側部に固定されて
   反圧入部側側面１０より突出する片持梁状の弾性
   舌片１１とを形成したことを特徴とする框小口キ
   ヤツプ。