JPS646864Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は児童用室内土俵に係り、使用中の安定
性が良好で安全性が高く、敷設及び収納作業が簡
単に行える室内土俵に関するものである。

〔従来の技術とその問題点〕

小中学校の授業として体育館等に土俵を設定し
相撲をとる場合、従来は体操用マツトを３〜４枚
並列して密接し、これらを帆布或いはターポリン
等の大きなシートで被覆して土俵とすることがお
行われている。しかしながらこの体操用マツトを
用いた土俵は、柔軟すぎて足さばきがしにくいば
かりでなく、相撲の最中に相撲の激しい動きで隣
接したマツトが開き易く、開いた穴に足をとられ
て捻挫等の怪我をし易いという欠点がある。ま
た、周知の如く体操用マツトは吸湿すると非常に
重くなるので運搬が困難であると共に、巻回して
収納する場合にも大きなスペースを必要とするの
で収納が不便であるという欠点がある。

また、所定の大きさの複数枚の人工芝を相互に
突起と孔との係合により接続すると共に、人工芝
に合成樹脂性の土俵だわらを突設するようにした
室内用土俵も知られているが（実開昭54−11763
号）、この種の土俵は人工芝が単層であるため、
床上での定着性が悪く、激しい動きによつてめく
り上がり易いという欠点と、接続部が突起と孔と
の組み合わせであるために、接続部が激しい動き
によつて容易に外れ易いという欠点がある。

〔問題点の解決手段〕

本案は従来における上記のような各種土俵用具
の欠点を全て解消し、安全にかつ容易に室内で相
撲が取れるようにした考案であつて、素材として
適当なる柔軟性を有し、裏面に滑り止めを施した
ゴム板を貼着した人工芝を用い、人工芝の表面に
俵を表す円と仕切り線及び東、西の文字を表示し
たことを特徴とするものである。

〔実施例〕

次ぎに本考案の土俵を図面に示す実施例により
説明すると、第１図および第２図に示すように、
この考案に係る土俵は一辺が4.55メートル程度の
正方形をなす土俵シート１からなつている。この
土俵シート１は表面の人工芝２と、この人工芝２
の裏面全体に貼り合わされた適当な弾力性を有す
るゴム板４とから成つている。また前記ゴム板４
は裏面に多数の滑り止め３が突設されている。更
に人工芝２の表面には、土俵だわらを表す円５と
仕切り線６、さらに仕切り線６と対面した円５の
外側には「東」「西」の文字７，８が夫々塗料等
により表示されている。

前記の土俵シート１は、中央部材９と両側部材
１０，１１の三枚の部材からなつていて、中央部
材９はその幅Ｗが両側部材１０，１１の幅W′の
２分の１の大きさに設定され、三枚のシートが互
いに接続されることによつて一枚の正方形の土俵
シート１が構成されることになつている。

前記三枚の部材９，１０，１１は互いに接続さ
れるために裏面の側縁に面フアスナー１２，１４
が設けられている。中央部材９の両側辺には、
夫々化繊帆布等のような強靭な裏打ち布１３が一
端１３′をゴム板４の裏面に固定するようにして
突設され、これらの裏打ち布１３の表面に前記面
フアスナーの一方部材１２が上向きに縫着されて
いる。

また、両側部材１０，１１における中央部材９
との接続辺裏面には、前記面フアスナーの一方部
材１２と対応する面フアスナーの他方部材１４を
縫着した裏打ち布１５が、この面フアスナーの他
方部材１４が下向きとなるようにして固定されて
おり、これらの面フアスナー部材１２，１４が互
いに圧着されることによつて、前記中央部材９と
両側部材１０，１１とが互いに一体に接続される
ようになつている。

〔作用・効果〕

本考案に係る室内土俵を体育館の床面等に敷設
する際は、まず中央部材９を敷き、次ぎに両側部
材１０，１１を夫々裏面に面フアスナーの他方部
材１４を有する側辺が、中央部材９の面フアスナ
ーの一方部材１２と係合するようにして、中央部
材９の両側に敷設し、面フアスナーの両部材１
２，１４が互いに密接するように、足等で踏みつ
ける。

上記のように本考案の土俵は、人工芝の裏面に
ゴム板を貼りあわせた積層板により構成したの
で、シート全体として適度の柔軟性と重さを有
し、従つて激しい動きによつてもシートがしわよ
つたり、めくり上がるということがなく、きわめ
て安定性のよい敷設状態が得られる。

また、土俵シートは、中央部材と両側部材との
三枚の部材を裏面に設けた面フアスナーにより接
続されるようにしたので、夫々のシート部材が激
しい動きにより、水平方向の引つ張り力のみなら
らず、接着をひき剥がすような上下方向の力が作
用しても互いに容易に外れることがなく、安定し
た敷設状態を維持することができる。前記の面フ
アスナーは、強靭な裏打ち布に縫着され形でゴム
板に固定されるので、ゴム板に対する面フアスナ
ーの取り付けを確実に行うことができる。勿論前
記のシート部材が面フアスナーにより相互に接続
されるということは、敷設作業に際して、足で踏
みつけるだけの操作でたりるため、敷設を従来の
ものに比較してはるかに簡単かつ迅速に行うこと
ができる。また、使用後の撤去分解作業も互いに
密着したシート部材の端を夫々手で持つて引き剥
がすようにすれば簡単に行える。さらに、この土
俵では人工芝の表面に土俵だわらや仕切り線が着
色によつて表されていて、表面が全く平坦になつ
ているので、分解後に第３図のように夫々シート
部材を巻込むことができ、従つてコンパクトな取
り扱い易い形で収納保管できるという利点を有
し、児童が取り扱う用具として適切な効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る児童用室内土俵の形状を
示す平面図、第２図は接続部の構成を示す断面
図、第３図は収納状態を示す斜視図である。 図において、１……土俵用シート、２……人工
芝、３……滑り止め、４……ゴム板、５……土俵
だわら用円形模様、６……仕切り線模様、９……
中央部材、１０，１１……両側部材、１２，１４
……面フアスナー、１３，１５……裏打ち布。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所要の平面積を有する人工芝２の裏面に、裏部
   分に任意の滑り止め３を施した適当な弾力性を有
   するゴム板４を貼着して土俵用シートを形成し、
   前記人工芝２の表面には俵をあらわす円５と仕切
   り線６とを表示して、この土俵シートを中央部材
   ９の幅が両側部材１０，１１の幅の２分の１の大
   きさとなる三枚の部材に分割し、中央部材９のゴ
   ム板４における両側辺裏面外方に面フアスナーの
   一方部材１２を上向きに設けた裏打ち布１３を突
   設すると共に両側部材１０，１１の前記中央部材
   ９と接続される側辺部裏面に前記面フアスナーの
   一方部材１２と係合される面フアスナーの他方部
   材１４を下向きに設け、中央部材９と両側部材１
   ０，１１とを前記面フアスナーにて着脱自在に接
   続することを特徴とする児童用室内土俵。