JPS645564Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、液量表示機構を備えた液体容器に関
するものである。

〔従来技術〕

従来、液量表示機構を備えた液体容器は外装ケ
ースに囲まれた内容器をアルミニウム等の金属材
料にて成形し、内容器前壁の上、下端に透孔を穿
設すると共にアルミニウム等の金属材料にて成形
した内部中空パイプのジヨイントを設け、このジ
ヨイントを内容器上、下端の透孔に溶着し、内容
器の前面にガラス製の透明な細長い中空パイプを
設け、この中空パイプの上、下端外側にゴム等の
弾性材料にて成形した内部中空なホルダーを装填
し、このホルダーを内容器上、下端のジヨイント
外側に装填し、内容器内と中空パイプ内とを連通
し、外装ケースの中空パイプに相当する前面を切
断して外装ケースの前面より中空パイプを介して
内容器内の液量を目視していたが、この種の液体
容器ではジヨイントの溶着を容易とするためにも
内容器を金属材料にて成形していたために非常に
高価なものとなつていた。もちろん、この内容器
を安価な合成樹脂材料にて成形してもよいがこの
合成樹脂材料の内容器では金属材料のジヨイント
取付けが簡単にできないという欠点があつた。
又、ジヨイントも同一の合成樹脂材料にて成形し
てもこのジヨイントを内容器に取付ける場合、内
容器の透孔部分がふさがつてしまつたり、ジヨイ
ント部分が溶け、破れて漏れをおこしたりして極
めて取付け困難であつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記の点に鑑みてなされたものであ
つて、取付けが極めて容易で、しかも安価に製作
できる液体容器を提供するにある。

〔考案の目的〕

本考案によれば、内容器を合成樹脂材料にてブ
ロー成形すると共に、内部中空な合成樹脂パイプ
を内容器上、下端の少くとも内容器上端の透孔に
内容器のブロー成形と共に垂直に植込み溶着する
構成だけで目的を達成しようとするものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基き説明する。

液体容器１は内容器２と、内容器を囲んだ外装
ケース３と、外装ケースの上端に結合した肩部材
４と、肩部材の上端に着脱自在に装着した蓋体５
と、外装ケースの下端に結合した底部材６と、内
容器内の液体を注出する蛇口７と、内容器内の液
量を表示する液量表示装置８とから構成されてい
る。

内容器２は合成樹脂材料にて上端中央を細口の
開口とした有底筒状にブロー成形されており、前
壁の上、下端にそれぞれ透孔を穿設している。こ
の前壁上端の透孔にはジヨイントパイプ９を植込
んでいる。このジヨイントパイプ９は合成樹脂材
料にて内部中空な筒状に形成されており、第３図
に示すように、内容器のブロー成形と同時に後端
を内容器の上端透孔内に植込み溶着している。内
容器の下端透孔には後述の蛇口７を装填してい
る。この実施例では内容器の下端透孔に蛇口を装
填しているが、この下端透孔にも上端透孔同様に
ジヨイントパイプを植込み、この上、下両者間に
後述の液量表示管１０を設け、蛇口を別個に設け
てもよい。

外装ケース３は薄い鉄板を円筒状に形成し、
上、下端を内側へ折り曲げており、内容器との間
に隙間を設けている。この円筒状の外装ケースは
前面より後述の液量表示管１０を透視できるよう
にその内容器前面の液量表示管位置に相当する前
壁を切断し、この切断個所に透明板を張設してい
る。

肩部材４は内容器上端を覆つて内容器の口元と
連通する開口を穿設し、外周壁下端に環状の嵌合
溝を設け、この嵌合溝内に外装ケースの上端の折
り曲げ部を無理嵌めし結合している。

１１はハンドルである。蓋体５は有底筒状に形
成されており、逆立にして内容器の口元に着脱自
在に装着している。底部材６は内容器の底部を覆
つており、上部外周に嵌合溝を刻設し、この嵌合
溝内に外装ケースの下端の折り曲げ部を無理嵌め
結合している。１２は折りたたみ式の脚で、１３
は内容器と肩部材、外装ケース、底部材との間の
隙間に張設した発泡スチロール等の断熱材であ
る。

蛇口７は第２図に示すように内部中空な蛇口本
体１３と、液体の注出を操作する操作つまみ１４
と、蛇口本体を内容器内より固定するナツト１５
とからなつている。蛇口本体１３は後端を外装ケ
ース３及び内容器２下端の透孔に貫通させ内容器
内よりナツト１５締めされており、外装ケース前
面に突出した先端下面に注口１６を設けている。
外装ケースと内容器との間の蛇口本体１３上面に
は、この蛇口本体内と連通する円筒体１７を垂設
している。操作つまみ１４は左右回動にて注口１
６を開閉し液体の注出量を制御している。

液量表示装置８は透明なガラス材料の細いパイ
プの液量表示管１０と、液量表示管の上端に装填
したゴム材料の内部中空なパイプ状のホルダー１
８とからなつている。液量表示管１０は下端を蛇
口本体１３の円筒体１７内に嵌め込み、上端をホ
ルダーに嵌め込み、内容器前面で外装ケースと内
容器との間に垂設されている。ホルダー１８は第
３図に示すように略鉤型に形成されており、一端
を液量表示管上端の外壁に嵌め込み、他端をジヨ
イントパイプ９の外壁に嵌め込んでいる。

〔考案の効果〕

本考案に於いては、合成樹脂材料の内容器と、
この内容器に植込んだ合成樹脂材料のジヨイント
パイプを同時にブロー成形しているので、液量表
示装置の取付けが極めて容易で、又液漏れの恐れ
も、破損の恐れも全くなく、しかも非常に安価に
製作できるのものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の正面図、第２図は本考
案実施例一部断面側面図、第３図は第２図のＡ部
拡大図である。 １……液体容器、２……内容器、３……外装ケ
ース、８……液量表示装置、９……ジヨイントパ
イプ、１０……液量表示管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装ケースに囲まれた内容器の前壁上、下端に
   透孔を穿設し、内容器の前面に上、下端の透孔と
   連通した透明な中空パイプを設け、外装ケースの
   前面より中空パイプを介して内容器内の液量を目
   視する液量表示機構を備えた液体容器に於いて、
   上記内容器を合成樹脂材料にてブロー成形すると
   共に、内部中空な合成樹脂パイプを内容器上、下
   端の少くとも内容器上端の透孔に内容器のブロー
   成形と共に垂直に植込み溶着したことを特徴とす
   る液体容器。