JPS645265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は時計のボタン構造に関するものであ
る。

従来のボタン構造を第１図、第２図に示す。即
ち、第１図におけるボタンは、ボタン体１、ボタ
ン軸２、ネジ部１ａとから構成されており、変形
のボタン体を形成する場合は、加工の容易さ、コ
ストの安さからプラスチツク等の合成樹脂材料を
使用し、このボタン体にボタン軸をセルフタツピ
ングして、これらを一体に形成していた。しかし
ながらこのような構造においては、ボタン体とボ
タン軸のセツトに多くの時間を必要とし、又セル
フタツプのためネジの度決めができず、これによ
つてネジを締めすぎてネジバカになり、ボタン体
を破損させてしまつたり、又ネジ止めのためネジ
の有効長さが必要で、その分ボタン体の厚み３ａ
が厚くなり、しいては時計ケースの外観を著しく
損う等の問題点を有していた。そこで、これらを
改善する為、第２図のようなボタン体１に圧入部
１ｂを設け、ボタン軸を圧入して固定する構造が
考えられている。しかしながら、この場合におい
ても、ボタン体を合成樹脂等で形成している為、
十分な喰付力を得る事ができない等の問題を有し
ていた。

そこで、本考案は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、ボタン体に設けた凸部及び外周溝
と、ボタン軸に設けた凹部及び鍔部とをそれぞれ
嵌合することにより、品質の向上と組立時間の矩
縮及びコストダウンをはかることを目的としたも
のである。

以下本考案を図面に従つて説明する。第３図は
本考案によるボタンの断面図で、ボタン体１の裏
面中央には、ボタン軸２に圧入する凸部１ｃ及び
この凸部１ｃの外周に喰付き部１ｄを形成した外
周溝１ｅが形成されている。さらに、ボタン軸２
には、一端に前記凸部１ｃ及び外周溝１ｅと嵌合
する凹部２ｂ及びその外周に鍔部２ａが形成され
ている。ボタン体１の凸部１ｃをボタン軸２に設
けられた鍔部２ａをボタン体１の円周溝１ｅに嵌
合することにより、ボタン体１とボタン軸を一体
化する。変形ボタンの場合、加工しやすさ、コス
ト面より、通常、合成樹脂を使用している。

以上のごとく本考案によれば、ボタン軸とボタ
ン体のセツト時間の矩縮や、ボタン体の般損、温
度変化による取れをなくすことができる。又、ボ
タン体の厚み３ｃを薄くすることができるため、
ケースの厚みをも薄くできる。したがつて、本考
案に係るボタンは、品質の安定、コストダウン、
コンプ厚みの薄型化などの顕著な諸効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のネジ止め形式のボタンの断面
図、第２図は従来の圧入形式のボタンの断面図、
第３図は本考案によるボタンの断面図である。 １……ボタン体、１ａ……ネジ部、１ｂ……圧
入部、１ｃ……凸部、１ｄ……食付け部、１ｅ…
…外周溝、２……ボタン軸、２ａ……鍔部、２ｂ
……凹部、３ａ，３ｂ，３ｃ……ボタン体厚み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 裏面中央に凸部及びこの凸部の外周に食付き部
   を形成した外周溝を有するボタン体と、一端に前
   記凸部及び外周構と嵌合する凹部及びその外周に
   鍔部を有するボタン軸とからなる時計のボタン。