JPS644880B2

JPS644880B2 -

Info

Publication number: JPS644880B2
Application number: JP6521582A
Authority: JP
Inventors: Kimio Hasegawa
Original assignee: Mitsubishi Metal Corp
Current assignee: Mitsubishi Metal Corp
Priority date: 1982-04-19
Filing date: 1982-04-19
Publication date: 1989-01-27
Also published as: JPS58181803A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、粉末圧縮成形等における成形不良を
解消するための圧縮成形装置に関するものであ
る。

従来、この種の圧縮成形装置は第１図に示すよ
うに、油圧装置により作動するように構成されて
いる。図において１はフロートダイであり、フレ
ーム２の下面に固定したエアシリンダ３のピスト
ンロツド３ａにより支持されるとともにフロート
ダイ１の中央下面に設置した油圧シリンダ４のロ
ツド４ａにより上下動自在になつている。

また、上記フロートダイ１の上方には、上ラム
５に装着した上パンチ５ａが上下動自在になつて
おり、コラムに取り付けた近接スイツチ６で上ラ
ム５の動きをキヤツチすると油圧シリンダ４の作
動等を含む、その他の作動に連動するようになつ
ている。

上記エアシリンダ３のピストンの上方はエアシ
リンダクツシヨン７等を介して大気に連通してお
り、ピストンの下方はエアレシーバタンク８に連
通している。

さらに、上記フロートダイ１には、インジエク
シヨンロツド９が装着されており、このインジエ
クシヨンロツド９の下方にはストツプ装置１０の
ストツパ１０ａに接離する如く、ストツパレバー
１０ｂが連結されている。

一方上記油圧シリンダ４は、油圧装置１１によ
つて作動し、油圧シリンダ４のピストン上方はフ
ロートコントロールバルブ１２を経て、ソレノイ
ドバルブ１３に連通されている。また、油圧装置
１１内において、１４はリモートコントロールバ
ルブ、１５はリリーフバルブ、１６はソレノイド
バルブ、１７は油圧モータである。

つぎに、上述した構成における油圧ダイフロー
ト粉末成形順序を第２図ａ，ｂ，ｃ，ｄの模式図
にもとずいて説明する。

まず、第２図ａは粉末充填作動時であり、フロ
ートダイ１がエアシリンダー３によつて充填位置
まで引き上げられ、Ｈの深さに粉末Ａがフイーダ
によつて充填される。

第２図ｂでは、上ラム５が下降して上パンチ５
ａがフロートダイ１の中へＳだけ挿入する。この
状態ではフロートダイ１はまだ静止している。

第２図ｃは下圧圧縮時であり、上ラム５がさら
に下降すると、コラムに取り付けた近接スイツチ
６が上ラム５の動きをキヤツチし油圧装置１１よ
り発生している油圧をソレノイドバルブ１３の高
圧を経て、油圧シリンダ４に導きフロートダイ１
を下降させてh₁だけストロークして成形が完了す
る。このときＳ寸法はそのままの状態を保持して
いる。

ここでストロークh₁の調整はフロートダイ１に
組み込んであるストツパーレバー１０ｂが任意に
調整できるストツパ装置１０のストツパ１０ａに
より行なわれる。

また、フロートダイ１の下降タイミングは上ラ
ム５の下降に合わせて近接スイツチ６の取付位置
を上下させることによつて可能である。

さらに、フロートダイ１の下降速度はフロート
コントロールバルブ１２にて行なうものであり、
圧縮成形後のフロートダイ１の浮き上がり防止は
タイミングカムリミツトスイツチによりソレノイ
ドバルブ１６の低圧が作動し、リモートコントロ
ールバルブ１４で制御された圧力で行なう。

つぎに第２図ｄでは、上パンチ５ａが上昇を開
始し、フロートダイ１が油圧シリンダ４のロツド
４ａによつて更に下降し、成形体A′をテーブル
面に押し出すものである。

しかしながら、上述した従来の成形装置では、
第２図ｃの作動時にタイムラグ等により成形体変
化が起こり、成形不良を起こし易いという欠点が
あつた。

特に段付成形の段差寸法精度が不安定であり、
成形中ダイス内粉末密度が不安定であるため、成
形体に欠損が生じたり、クラツクが生じたりする
欠点があつた。

すなわち、従来の油圧ダイフロート方式の成形
上の問題点は、段差成形時の段差部寸法の変化に
よるバラツキ、及び成形体変形箇所の密度調整不
具合による欠損やクラツク発生等であり、これら
の主な要因としては下圧圧縮作動不良があげら
れ、下記の点が問題であつた。

上パンチがダイス挿入下圧圧縮開始のタイム
ラグから起こる作動の変化、特に瞬間的作動や
サイクルアツプの場合の追従性が悪い。

ポンプ作動油の温度上昇で油圧機器のトラブ
ルが起こり易い。

ポンプ作動油劣化による油圧機器の作動不良
を起こし易い。

油圧機器配管等の油もれや油圧シリンダ破損
による油もれで、ポンプ作動油減少のまま使用
することになる。

電気制御機器不作動のまゝ使用する危険があ
る。

油圧装置の総合的な老朽化が起こり易いとい
う欠点があつた。

本発明は、上述した従来装置による成形不良を
解消するためになされたもので、特に、下圧圧縮
調整を簡易化するために油圧装置を廃止し、空気
装置により作動を安定化させるよう構成した圧縮
成形装置を提供するものである。

以下、本発明による一実施例を第２図ａ，ｂ，
ｃ，ｄ及び第３図にもとずいて詳細に説明する。

第３図は本発明による圧縮成形装置の概略構成
図であり、従来装置と対応する箇所及び部品には
同一符号を付して説明する。

図において、フロートダイ１を上下動させるエ
アシリンダー３のピストンの上方は、ソレノイド
バルブ２０を介してエアレギユレータ２１に連通
しており、フロートダイ１の上昇及び下圧調整す
るようになつている。

また、エアシリンダー３のピストンの下方はソ
レノイドバルブ２２を介してエアレシーバタンク
２３及びエアレギユレータ２４に連通する回路と
上記ソレノイドバルブ２２を介してクイツクバル
ブ２５及びエアレギユレータ２６に連通する回路
とに分岐されている。

上記エアレギユレータ２１，２４及び２６には
図示しないエアコンプレツサーから高圧エアーが
供給されている。

つぎに上述した構成における圧縮成形装置にお
ける作動を第２図ａ，ｂ，ｃ，ｄの模式図にもと
づいて説明する。

まず第２図ａは粉末充填作動時であり、ダイフ
ロート１はエアシリンダー３のピストン下方にエ
アーが供給されて充填位置まで引き上げられる。
ここでソレノイドバルブ２０がタイミングリミツ
トスイツチによりエアシリンダー３のピストン上
方のエアーを排気し、エアレギユレータ２４で調
整されたエアーがソレノイドバルブ２２を経てエ
アシリンダー３のピストン下方に充填されてフロ
ートダイ１を引き上げ、粉末Ａがフイーダによつ
て充填される。

第２図ｂでは、上ラム５が下降を開始し、上パ
ンチ５ａがダイの中へＳだけ挿入される。この状
態ではエアシリンダー３は静止している。

第２図ｃは下圧圧縮時であり、上ラム５がさら
に下降すると、コラムに取り付けた近接スイツチ
が上ラム５の動きをキヤツチしてソレノイドバル
ブ２２を閉じ、クイツクバルブ２５を経てエアシ
リンダー３のピストン下方の圧力を排出し、同時
にエアレギユレータ２１にて調整された圧力がソ
レノイドバルブ２０を経てエアシリンダー３のピ
ストン上方に入り、ピストンロツド３ａを下降さ
せ、下圧圧縮を完了させる。このとき、Ｓ寸法は
そのままの状態を保持しており、もしＳ寸法が変
化するようだとエアレギユレータ２１の圧力を調
整する。

また、浮き上りストツパ作動はエアシリンダー
３のピストン下方のエアを排出するために不必要
となり、高さh₁のシリンダ引下量調整はフロート
ダイ１に組み込んであるストツパレバー１０ｂが
任意に調整できるストツパ装置１０のストツパ１
０ａにより行なわれる。

つぎに第２図ｄでは、上パンチ５ａが上昇を開
始し、フロートダイ１がエアシリンダー３のピス
トンロツド３ａによつて更に下降し、成形体
A′をテーブル面に押し出すものである。

以上詳細に説明したように、本発明による圧縮
成形装置は、油圧を用いず、空気装置により行な
うよう構成したものであり、機械構造上簡略化さ
れ、作動が安定する等経済的である。

また、下圧圧縮調整が簡略化され、成形品の不
良もなく、特に段付成形の段差寸法精度が安定す
るとともに、成形中のダイス内粉末密度が安定す
るので、成形体の欠損やクラツクを生じるなどの
欠点が解消される。

さらに、本発明による空気装置に変換したこと
により、下記の点で各経費が大幅に削減できる。

○イ油圧ポンプ、油圧モータ不要になり電力の節
減。

○ロ油圧ポンプ作動不要によりオイルの使用がな
い。

○ハ油圧機器故障の修理費がなく、油圧機器ユニ
ツト、油圧シリンダ破損や油もれがない。

○ニ電気機器故障の修理費不要となり、修理中の
成形品生産の損失がない。

○ホ油圧機器不良作動から起こる成形不良品がな
く、生産性が向上する。

○ヘ圧縮後のフロートダイの浮上がり防止は、エ
アシリンダーのピストン下方のエアーを排出し
て行うものであるから、タイミングカムリミツ
トスイツチによりソレノイドバルブの低圧が作
動し、リミートコントロールバルブで制御され
た圧力で行う油圧機構の浮上りストツパ作動が
不要となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の実施例を示す概略構成図、第２
図ａ，ｂ，ｃ，ｄは圧縮成形工程の順序を示す説
明図、第３図は本発明による実施例を示す圧縮成
形装置の概略構成図である。１……フロートダイ、３……エアーシリンダ
ー、３ａ……ピストンロツド、５……上ラム、５
ａ……上パンチ、６……近接スイツチ、２０，２
２……ソレノイドバルブ、２１，２４，２６……
エアレギユレータ、２３……エアレシーバタン
ク、２５……クイツクバルブ。

Claims

【特許請求の範囲】

１粉末圧縮成形機において、フロートダイを上
下動させるエアシリンダーのピストン上方はソレ
ノイドバルブを介してエアレギユレータに連通し
てフロートダイの上昇及び下圧圧縮調整を行い、
上記エアシリンダーのピストン下方にはソレノイ
ドバルブを介してエアレシーバタンク及びエアレ
ギユレータに連通する回路と、上記ソレノイドバ
ルブからクイツクバルブを経てエアレギユレータ
に連通する回路とに分岐させ、上記エアシリンダ
ーのピストン上方又は下方への供給空気圧を制御
するとともに、エアシリンダーのピストン下方の
エアーを排出して上記フロートダイの浮上りを防
止するように構成したことを特徴とする圧縮成形
装置。