JPS644515Y2 - - Google Patents

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JPS644515Y2
JPS644515Y2 JP1983122700U JP12270083U JPS644515Y2 JP S644515 Y2 JPS644515 Y2 JP S644515Y2 JP 1983122700 U JP1983122700 U JP 1983122700U JP 12270083 U JP12270083 U JP 12270083U JP S644515 Y2 JPS644515 Y2 JP S644515Y2
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film
foam sheet
saturated polyester
heat
resin
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JP1983122700U
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、採光性が良好でかつ断熱効果のよい
採光性断熱板に関する。
従来熱可塑性樹脂発泡シートの表面には樹脂フ
イルム等の保護層を設けた採光性断熱板は知られ
ている。
すなわち、ある製品はアクリル樹脂フオームを
ガラス繊維強化プラスチツクで補強したものであ
るが、日光の透光性が悪かつたり、耐候性が悪か
つたり、また価格上問題があつたりするようなも
のであつた。また別に、ポリスチレン樹脂フオー
ムの表面を熱融着材層および接着剤層を介して紫
外線吸収剤を含んだポリメチルメタクリレート樹
脂フイルムで被覆したものがある。このものは、
被覆フイルム性能不足により補強効果があまりな
く、キズや破損しやすいばかりではなく、温度や
湿度などの影響で変形しやすかつたりあるいは耐
候性(耐光性)信頼を欠く現象が発生したりす
る。
本考案者は、かかる欠点を改良すべく鋭意研究
の結果、基材樹脂発泡シートとして特定の熱可塑
性樹脂を選択し、かつこの発泡シートの気泡を巨
大化することにより採光性の改善と価格の低減を
もたらし、かつ特定の飽和ポリエステル系樹脂フ
イルムを積層することにより耐候性、耐久性、耐
破損性などが改善され使用時のソリや変形の少な
い改良された採光性断熱板が得られる事実を見出
した。
すなわち、本考案の要旨は、厚み方向平均気泡
径0.5mm以上、全体厚み2mm乃至50mm、発泡倍率
3倍乃至50倍のポリスチレン系樹脂またはアクリ
ル系樹脂の発泡シートの少なくとも一面に、光線
透過率75%以上を有し、波長330ミリミクロン以
下の紫外線の平均透過率15%以下である飽和ポリ
エステル系樹脂フイルム層を一体に設けてなる採
光性断熱板に存する。
本考案の発泡シートには、ポリスチレン系樹脂
またはアクリル系樹脂のいずれを用いることもで
きるが、特に採光性、強度の上からポリスチレン
系樹脂が好ましい。またこのポリスチレン系樹脂
の中でも、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂
が耐熱性も高く好適である。これらの樹脂のシー
トは通常押出機を用いた押出発泡法で容易に製造
できる。すなわち、前記樹脂材料、発泡剤等をサ
ークラーダイまたはフラツトダイを有する押出機
に供給し、所定の厚みをもつた発泡シートとして
得、またサークラーダイから押出された筒状発泡
体の内面を触着させて扁平な融着積層板として得
るこことができる。この融着積層板は両表面及び
中間に高密度の発泡層があるので強度的に強く、
両面のバランスがとれているので平板として安定
で好ましいが採光性が若干劣る。また発泡シート
は、発泡体の厚肉なスラブから所定の厚みにスラ
イスして製造することができる。この場合、気泡
が中間で切断されて、採光性の点では非常によ
い。
ポリスチレン系樹脂またはアクリル系樹脂の発
泡シートは、断熱性と採光性の点から主に選択さ
れる。断熱性の点からは気泡径が小さく、全体厚
みが大きい程良いのであるが、採光性が悪くなる
ので、厚み方向平均気泡径0.5mm以上、全体厚み
2mm乃至50mmが選定される。特に気泡径1.0mm以
上の場合採光性がよい。ただし、気泡径の上限は
実用上約10mm迄が適する。発泡倍率については高
倍のもの程採光性がよくなるが、強度的に実用に
適さないので3倍乃至50倍が選定される。特に強
度を必要とされる用途では5倍程度の低倍のもの
が使用される。気泡を巨大化する押出発泡法が
種々開発されており、それにより採光性の良い発
泡シートが得られる。例えば、ポリスチレン系樹
脂にあつては核剤として塩化ナトリウムを用いる
と気泡径が2mm〜5mmの採光性の好適な発泡シー
トが製造できる。アクリル系樹脂ではタルク等の
核剤を減らし、ステアリルモノグリセライドを添
加して押出発泡することにより製造できる。
また、本考案に使用される飽和ポリエステル系
樹脂フイルム層は、全光線透過率75%以上を有し
波長330ミリミクロン以下の紫外線の平均透過率
が15%以下の層である。このフイルム層の厚みは
通常10ミクロン乃至1000ミクロンである。ここ
で、全光線透過率はJIS K 6717により側定さ
れ、紫外線透過率は各フイルムの厚みとしてJIS
K 6714により側定される。飽和ポリエステル系
樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リアクリレート、1,4−シクロヘキシレンジメ
チレンテレフタレート−イソフタレート共重合体
やその他の重合性単量体との共重合体などの樹脂
が好適である。
本考案における波長330ミリミクロン以下の紫
外線の平均透過率15%以下の飽和ポリエステル系
樹脂フイルムは、通常飽和ポリエステル系樹脂に
紫外線吸収剤を混合し成形することにより得られ
る。かかる紫外線吸収剤として、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフエノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフエノン等の
ベンゾフエノン系、ベンゾトリアゾール系、サリ
チル酸フエニル系、トリアジン系、ニツケル塩、
ニツケル錯塩系のものが1%乃至3%混合される
(ラバーダイジエスト社編“ゴム・プラスチツク
配合薬品”、115〜122頁参照)。
ここで波長330ミリミクロン以下の紫外線の平
均透過率が15%を越えると、熱可塑性樹脂発泡シ
ートが変色しやすく、また劣化してクラツクが発
生しやすくなるなど耐強度性が失なわれ実用上適
さなくなる。
なお柴外線吸収剤混合の主目的は該フイルムへ
の紫外線遮断性付与にあるので通常行なわれる耐
候(光)性向上目的とは違つた配合上の選択工夫
も必要である。
飽和ポリエステル系樹脂フイルムの全光線透過
率はフイルムの製造条件により左右される。全光
線透過率を75%以上有するもの、ことにその中で
も高い透過率を有するものは通常、急冷などの方
法により結晶化をおさえるべくコントロールされ
て効率よく製造できる。また延伸処理を行なつた
ものは強度が大きく低透湿度であるなど品質面で
すぐれており好ましい。
そして、ポリスチレン系樹脂またはアクリル系
樹脂等の熱可塑性樹脂発泡シートと飽和ポリエス
テル樹脂フイルム層との一体化は種々の手段が採
用される。それには中間層を介しないで熱融着す
る方法と、接着の為の中間層を介する方法とがあ
る。この中間層は単数の場合も複数の場合もあ
り、それは熱融着可能なフイルムの場合も、普通
一般に接着剤と呼ばれるものをそれぞれ単独に用
いる場合もまた両者を用いる場合もある(第2図
参照)。但し揮発成分を含有するような接着剤の
場合は塗布乾燥後ドライラミネーシヨン(熱融
着)できるようなものが好ましい。また揮発成分
を含まぬ硬化型のものも好ましい。
具体例として、まず接着剤としてはアクリル樹
脂系、ウレタン樹脂系などが用いられる。また熱
融着可能フイルム層としてはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、ポリスチレン系樹脂などが適当で
ある。
なお熱融着あるいは接着をより強固にする為
に、飽和ポリエステル系樹脂フイルムにいわゆる
アンカーコート剤の使用も好ましいことがある。
かかる構成を考案することにより前記従来の採
光板の欠点を解消可能となり数々の長所を生みだ
したものである。
すなわち第1にポリメチルメタクリレート樹脂
フイルムは極めて脆弱ないし軟弱であるのに対
し、この発明においては、飽和ポリエステル系樹
脂フイルムを用いているため、ひつかき、衝撃な
ど外力に対する耐性の欠点がそのすぐれた機械的
性質により解消されている。
第2には、飽和ポリエステル系樹脂フイルムの
低透湿度(その中でも延伸処理をしたものは特に
低い値を持つ)に由来して安定な耐候性ないしは
耐光性確保が可能となつたものである。このよう
な採光性断熱板は雨水のみならず結露水の生成し
やすい条件下で使用されることが常である。とこ
ろが比較的透湿度の大きなポリメチルメタクリレ
ートフイルムが積層された採光性断熱板において
は透過水分が接着層のわずかな欠点(空洞など)
にて悪影響をおよぼし、その部分から劣化が融発
進行する為に耐候性が極端に低下してしまう(水
分の影響のない場合の数分の1に低下)ことが確
認されている。その原因は定かではないがフイル
ム下にできた結露水のレンズ効果によるものとい
う説もある。
いずれにしても、本考案においては水分の影響
を受けず安定な耐候性確保が可能となつたもので
ある。
第3に本考案では実用時の変形、ソリを少なく
する事が可能となつたものである。採光性断熱板
は通常室内暖房の場合にも、室内冷房の場合にも
使用されるが、特に後者の場合において、外部は
太陽熱を受け高温となり内外の温度差も大きく過
酷な条件となることがある。変形の要因は複雑で
一義的ではないが、一つは発泡体層の大きな熱膨
張によるもので内外の温度差によりソリを起こし
てしまい実用上の問題点となつている。
ポリメチルメタクリレートよりも飽和ポリエス
テルの方が高いヤング率、高い耐熱性、低い線膨
張係数のフイルムが得られ(特に延伸処理を行な
つたものは良好である)、これにて発泡体の大き
な熱膨張を抑え込むことによりソリを少なく改善
することが可能となつたものである。
さらにまた別のフイルムの熱寸法収縮に起因す
る変形の問題があるが、工業的にはポリメチルメ
タクリレートよりも飽和ポリエステルの方がより
良好な(小さな値の)ものを得やすくこの面でも
有利である。
次に本考案採光性断熱板を図面により説明す
る。
第1図は、本考案の採光性断熱板を例示する構
成説明図である。
図において1はポリスチレン系樹脂発泡シー
ト、2,2′はアクリル系重合体二液硬化型接着
剤層、3,3′は波長330ミリミクロン以下の平均
光線透過率約0%の厚み125μのポリエチレンテ
レフタレート樹脂フイルムである。ポリスチレン
樹脂発泡シートは、押出機により、サークラ−ダ
イから押出発泡された押出発泡シートであり、厚
み3mm、厚み方向平均気泡径0.5mm、厚み方向気
泡数6、発泡倍率10倍のものであり、接着方法
は、接着剤2,2′を予め樹脂フイルム3,3′に
塗布乾燥後に発泡シート1の両面に熱プレスによ
り接着一体化して、全光線透過率30%、採光性断
熱板を製造した。
このものはサンシヤインウエザロメーターによ
る300時間照射によつて全光線透過率の低下率は、
3%であつた。通常のアクリル系樹脂フイルムを
用いたものは同様な条件下で約10%の全光線透過
率の低下率を示した。
また第2図は本考案における他の実施例の採光
性断熱板を例示する構成説明図である。
図において1,1′および3,3′は前記と同様
で、4,4′は熱融着可能なフイルム層5,5′は
接着剤またはアンカーコート剤を示す。
本考案は以上の通り構成されており、厚み方向
平均気泡径0.5mm以上、全体厚み2mm乃至50mm、
発泡倍率3倍乃至50倍のポリスチレン系樹脂また
はアクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂発泡シートを
使用しているので、採光性及び断熱性点で優れた
ものであり、この熱可塑性樹脂発泡シートの表面
を、透明性で波長330ミリミクロン以下の紫外線
の平均透過率15%以下である飽和ポリエステル系
樹脂フイルム層で一体化により保護しているの
で、強度向上と伴に一段と耐候性の改善が得られ
ている。また、本考案においては、熱可塑性樹脂
発泡シート平均気泡径を0.5mm以上として気泡を
大きくし採光性をよくして安価な素材となし得て
全体の価格を経済的にする事ができる。
従つて、本考案の採光性断熱板は、省エネルギ
ー住宅または寒冷地の住宅の従来の断熱性の悪い
窓ガラスや紙製障子に代つて、実用的に窓、障
子、採光口等に設置できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案採光性断熱板の一例の一部切欠
断面図で、第2図は同じく他の一例を示す第1図
相当図である。 1……熱可塑性樹脂発泡シート、2,2′……
接着剤層、3,3′……飽和ポリエステル系樹脂
フイルム層、4,4′……熱融着可能なフイルム
層、5,5′……接着剤またはアンカーコート剤。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 厚み方向平均気泡径0.5mm以上、全体厚み2mm
    乃至50mm、発泡倍率3倍乃至50倍のポリスチレン
    系樹脂またはアクリル系樹脂の発泡シートの少な
    くとも一面に、全光線透過率75%以上を有し、波
    長330ミリミクロン以下の紫外線の平均透過率15
    %以下である飽和ポリエステル系樹脂フイルム層
    を一体に設けてなる採光性断熱板。
JP12270083U 1983-08-05 1983-08-05 採光性断熱板 Granted JPS6029623U (ja)

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JP12270083U JPS6029623U (ja) 1983-08-05 1983-08-05 採光性断熱板

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JP12270083U JPS6029623U (ja) 1983-08-05 1983-08-05 採光性断熱板

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JPS6029623U JPS6029623U (ja) 1985-02-28
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JPS57102334A (en) * 1980-12-18 1982-06-25 Sekisui Plastics Transparent soft synthetic resin foaming sheet

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