JPS644487Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は端部接合面にＨ型鋼よりなる鋼柱Ａが一
体に埋設されたプレキヤストコンクリート板Ｐに
おける鋼柱の製造用治具に係るものである。

前記鋼柱Ａの上下端部には夫々トツププレート
ａ及びベースプレートｂが一体に溶接された、上
下に相隣るプレキヤストコンクリート板Ｐの各鋼
柱Ａにおけるトツププレートａとベースプレート
ｂとの各ボルト孔a′，b′に亘つてボルトｃが挿貫
緊締されることによつて上下のプレキヤストコン
クリート板Ｐが接合され、また横方向に相隣るプ
レキヤストコンクリート板Ｐの各鋼柱Ａにおける
フランジに、同フランジに穿設されたボルト孔ｄ
を利用して倒Ｔ型接続金具ｅをボルトｆを介して
取付け、同接続金具ｅにボルトｇを介して鋼梁Ｂ
を接合し、同鋼梁Ｂを前記鋼柱Ａに接合するとと
もに、横方向に相隣るプレキヤストコンクリート
板Ｐを接合するようになつている。図中ｈは前記
鋼柱Ａのフランジにおけるボルト孔ｄ背面に先付
けされたナツトである。またｉはトツププレート
ａのボルト孔a′背面に先付けされたナツトであ
る。

本案はこのようなプレキヤストコンクリート板
における鋼柱を正確に製造しうる新規有用な鋼柱
製造用治具に係るものであつて、水平架台１、同
水平架台１上の両端に配設されたガイド板２，
２′上に沿つて架台長手方向に滑動自在に装架さ
れ、且つ夫々トツププレート及びベースプレート
のボルトまたは鋲穴に対する係合突起３の突設さ
れた垂直板４ａ，４′ａを有する一双の水平移動
定規板４，４′、前記水平架台１の両端に配設さ
れた前記各水平移動定規板４，４′の進退動装置
５，５′、同各水平移動定規板４，４′の各垂直板
４ａ，４′ａを鋼柱の高さと等間隔に保持せしめ
るように前記水平架台１上に配設された前記各垂
直板４ａ，４′ａに対するストツパ６，６′よりな
ることを特徴とする鋼柱の製造用治具に係るもの
である。

なお図中４ｂ，４′ｂは前記水平移動定規板４，
４′の水平板で、その下部に突設した突起４ｃ，
４′ｃが前記ガイド板２，２′のガイド溝２ａ，
２′ａ内を摺動するようになつている。また前記
垂直板４ａ，４′ａの前面中央には同面と直交す
る垂直片４ｄ，４′ｄが突設され、水平移動定規
板４，４′の移動に伴つてストツパ６，６′上を摺
動するようになつている。更に前記水平移動定規
板４，４′の進退動装置５，５′においては、水平
架台１上に立設された垂直板５ａ，５′ａに水平
螺桿５ｂ，５′ｂが進退動自在に螺挿され、同各
螺桿５ｂ，５′ｂの先端が前記水平移動定規板４，
４′における垂直板４ａ，４′ａに対設された外側
垂直板４ｅ，４′ｅに回転自在に連結されている。
更にまた水平架台１上には所要個所毎に、同架台
１の上面よりストツパ６，６′の上面に至る高さ
を外径とする円筒体９が載架され、同各円筒体９
上に鋼柱Ａを支承することによつて、同鋼柱Ａの
撓みを少なくするようになつている。

本案は前記のように構成されているので、水平
移動定規板４の垂直板４ａの上端に枢着７された
位置決め板８を第１図の点線に示すように進退動
装置５側に回動し、進退動装置５，５′の水平螺
桿５ｂ，５′ｂを回動して水平移動定規板４，
４′を夫々進退動装置５，５′側に引寄せる。この
際前記垂直板４ｄ，４′ｄがストツパ６，６′の上
面に残つているように構成されるものである。

而して前記水平移動定規板４，４′における垂
直片４ａ，４′ａにはトツププレートａ及びベー
スプレートｂのボルト孔a′，b′または鋲孔に対す
る係合突起３が突設されているので、同各突起３
にトツププレートａ及びベースプレートｂのボル
ト孔a′，b′を係合することにより、同各プレート
ａ，ｂが正規の位置に保持される。

而るのち前記各垂直片４ｄ，４′ｄの両側にお
いて、一双のＨ型鋼柱Ａ，Ａを、夫々の上下フラ
ンジが前記各垂直片４ｄ，４′ｄを挾持するよう
に水平架台１上に載架し、鋼柱Ａの両端をストツ
パ６，６′の上面にその端縁よりはみ出さないよ
うにセツトし、前記進退動装置５，５′を駆動し
て水平移動定規板４，４′の垂直板４ａ，４′ａを
ストツパ６，６′に当接せしめると、同両ストツ
パ６，６′は鋼柱Ａの全高ｌと等しい間隔で前記
両垂直板４ａ，４′ａを保持するように構成され
ているので、鋼柱Ａはその両端部にトツププレー
トａ及びベースプレートｂが所定位置に配置され
た状態で水平架台１上に支持されることとなる。

この状態において前記水平移動定規板４におけ
る垂直板４ａに枢着７された位置決め板８を、第
１図の点線位置から実線位置に回動させて鋼柱Ａ
のフランジ面に当接させる。而して前記位置決め
板８には鋼柱Ａにおける梁接合用ボルト孔または
鋲孔の対応位置に透孔８ａが穿設されているの
で、同透孔８ａを利用して鋼柱Ａにおけるフラン
ジ面に、梁接合用のボルト孔または鋲孔を正確に
穿設しうるものであり、このあと、前記トツププ
レートａ及びベースプレートｂを鋼柱Ａの両端面
に溶接して、プレキヤストコンクリート板用の鋼
柱を製造するものである。

このように本案に係るプレキヤストコンクリー
ト板用鋼柱の製造治具は簡単な構成で、トツププ
レート及びベースプレートが正確に両端接続部に
配設され、且つ梁に対する接続部が精確に所定位
置に配設された、寸法、形状が正確な鋼柱を簡易
な操作で熟練を要することなく迅速に製造しうる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案に係るプレキヤストコンクリート
板用鋼柱の製造用治具の一実施例を示す側面図、
第２図はその平面図、第３図はその縦断面図、第
４図はプレキヤストコンクリート板の横断平面
図、第５図はその接合部の一部欠截斜面図、第６
図はその平面図、第７図はその拡大縦断側面図、
第８図及び第９図は夫々鋼柱の正面図及び側面
図、第１０図及び第１１図は夫々その平面図並に
底面図である。 １……水平架台、２，２′……ガイド板、３…
…係合突起、４，４′……水平移動定規板、４ａ，
４′ａ……垂直板、５，５′……水平移動定規板の
進退動装置、６，６′……ストツパ、７……枢着
部、８……位置決め板、８ａ……透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平架台１、同水平架台１上の両端に配設され
   たガイド板２，２′上に沿つて架台長手方向に滑
   動自在に装架され、且つ夫々トツププレート及び
   ベースプレートのボルトまたは鋲穴に対する係合
   突起３の突設された垂直板４ａ，４′ａを有する
   一双の水平移動定規板４，４′、前記水平架台１
   の両端に配設された前記各水平移動定規板４，
   ４′の進退動装置５，５′、同各水平移動定規板
   ４，４′の各垂直板４ａ，４′ａを鋼柱の高さと等
   間隔に保持せしめるように前記水平架台１上に配
   設された前記各垂直板４ａ，４′ａに対するスト
   ツパ６，６′よりなることを特徴とする鋼柱の製
   造用治具。