JPS643616Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、筒形マガジン内に積層して収納さ
れた多数のチツプ回路素子等の部品（以下チツプ
部品という）を、吸着箱の吸着部に破損すること
なく安定に挿入するようにした部品供給装置に関
する。

〔従来の技術〕

従来、チツプ部品を印刷配線基板に取付ける自
動組立機には、第１図に示すような部品供給装置
が設けられている（特開昭52−126764号公報
（H05K13／04）参照）。

すなわち、並行に立設された２個の支柱１間
に、２個のマガジン保持台２が平行に橋架され、
両マガジン保持台２に、２個の筒形マガジン３が
平行に上下方向に取付けられている。この筒形マ
ガジン３には、弾性力により筒形マガジン３の内
壁に係止する上動自在に支持具４が設けられ、支
持具４上に多数のチツプ部品５が積層されてい
る。

そして、マガジン保持台２の下方に、移動体６
が、ベアリング７を介して両支柱１に上下方向に
摺動自在に設けられ、この移動体６は、エアシリ
ンダ（図示せず）の駆動により上動され、エアシ
リンダの駆動停止により自重で下動するようにな
つている。

さらに、移動体６に立設された互い平行な２個
の支持杆８の上端部に、２個のガイド孔９が形成
されたガイド板１０が固着されている。

また、移動体６に形成された２個の挿通孔１１
および両ガイド孔９に、２個の押上げピン１２が
上下動自在に挿通され、押上ピン１２に固着され
た押上げ用係止環１３と移動体６との間にコイル
ばね１４が設けられ、コイルばね１４により押上
げピン１２が上方に付勢され、押上げピン１２の
上部が筒形マガジン３にそれぞれ下方から挿入さ
れ、その上端が支持具４に接離自在に当接され、
支持具４を上動させる。

また、押上げピン１２の下端部には、移動体６
に対しての上動位置を規制する規制体１５が固着
されている。

一方、部品５を印刷配線基板（図示せず）の位
置まで搬送する搬送体１９に吸着箱１８が固着さ
れ、吸着箱１８の下面に部品５が挿入される凹状
の吸着部１６が形成され、吸着箱１８に吸着部１
６に連通する吸着孔１７が形成され、吸着箱１８
に、内部の空気を排気したり、内部に空気を送り
込むための連通管２０が装着されている。

つぎに、前記装置の動作を説明する。

まず、搬送体１９により吸着箱１８の吸着部１
６が筒形マガジン３の上端開口部に合致する位置
に搬送される。

つぎに、エアシリンダにより移動体６が上動さ
れ、移動体６とともに押上げピン１２が上動され
る。

このとき、押上げピン１２の上端が支持具４に
当接し、移動体６の上動とともにばね１４が圧縮
し、ばね圧により支持具４および各部品５が上動
され、最上層の部品５′が吸着部１６に挿入され
て吸着孔１７を閉塞する。

つぎに、連通管２０を通じて吸着箱１８の内部
の空気が排気され、真空状態となるため、吸着孔
１７を介して最上層の部品５′が吸着部１６に吸
着される。

つぎに、エアシリンダの駆動が停止され、移動
体６および押上げピン１２が下動する。このと
き、支持具４が、その弾性力によりマガジン３の
内壁に係止し、積層された各部品５をその位置に
保持する。

つぎに、吸着箱１８が搬送体１９により印刷配
線基板の上部に搬送され、そののち、連通管２０
から吸着箱１８内に空気が送り込まれ、吸着孔１
７を通じて吸着部１６に空気が噴射され、吸着部
１６の部品５′が印刷配線基板に仮止めされる。

そののち、吸着箱１８が搬送体１９により元の
位置に戻され、１サイクルの動作が終了する。

〔考案が解決しようとする問題点〕 ところで、前記装置では、１サイクル動作毎に
筒形マガジン３内の部品５が１個づつ減少してい
き、これにともなつて押上げピン１２の押上げス
トロークが大きくなつていく。

したがつて、たとえば、部品５を積層して収納
した筒形マガジン３をマガジン保持台２に取付け
た直後の満杯の状態では、エアシリンダにより移
動体６の上動時、押上げピン１２の押上げストロ
ークが小さく、ばね１４が極端に圧縮され、押上
げ圧が大きく、部品５を破損する。

そこで、ばね１４のばね圧を小さくすると、マ
ガジン３内の部品５が減少し、１個ないしは僅少
の状態では、押上げピン１２の押上げストローク
が大きく、ばね１４が伸長し、押上げ圧が小さ
く、その上、支持具４のマガジン３の内壁への係
止力により、部品５をマガジン３の上端から送り
出すことができない。

この考案は、前記従来の問題点即ち筒形マガジ
ン３内にチツプ部品５が満杯の状態において、押
上げ圧が大きく部品５を破損する点およびばね１
４のばね圧を小さくすると筒形マガジン３内にチ
ツプ部品が１個ないしは僅少の状態において、押
上げ圧が小さく部品５をマガジン３の上端から送
り出すことができない点を解決するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、マガジンの上端部に下面に吸着部
を有する吸着箱を設け、押上げピンに固着され押
上げピンの上動位置を規制する規制体と、移動体
の移動路の数カ所に水平方向に出没自在に設けら
れ移動体に当接し移動体の上動位置を複数段階に
規制する複数個のストツパと移動体の上動回数を
カウントするカウンタとを備える部品供給装置で
ある。

〔作用〕

したがつて、この考案によると、複数個のスト
ツパが移動体の移動路の数カ所に水平方向に出没
自在に設けられ、ストツパにより移動体の上動位
置が複数段階に規制されるため、マガジン内の部
品が多い場合は、下側のストツパを突出して移動
体の上動位置を低くし、マガジン内の部品の減少
にともない、下側のストツパから順次移動体の移
動路より除き、順次移動体の上動位置を高くし、
移動体の上動位置をマガジン内の部品の数に応じ
て複数段階に規制できる。

したがつて、移動体に対する押上げピンの押上
げストロークが大幅に変化しなく、押上げピンの
押上げ圧がほぼ均一になり、部品を破損すること
がなく、かつ、マガジン内の最後の１個の部品ま
で確実に吸着箱の吸着部に供給できる。

〔実施例〕

つぎに、この考案を、その１実施例を示した第
２図とともに詳細に説明する。

同図において、第１図と同一記号は同一のもの
を示し、２１は断面Ｕ字状の支持体、２２は支持
体２１の上端に橋架して固着されたマガジン支持
台であり、筒形マガジン３が取り付けられる位置
に、押上げピン１２の挿通孔２３が形成され、両
支柱１が支持体２１とマガジン支持台２２により
固定されている。２４はマガジン支持台２２上に
固定された断面逆Ｕ字状のマガジン保持体であ
る。

２５は支持体２１の下部両側にそれぞれ固定さ
れたＬ字状の２個のホルダー、２６，２７は両ホ
ルダー２５にそれぞれ取付けられた各２個の第１
および第２のシリンダであり、それぞれのピスト
ン棒２６′，２７′が、支持体２１の側板に形成さ
れた挿通孔２１′に挿入されている。

２８，２９は第１および第２のシリンダ２６，
２７の各ピストン棒２６′，２７′の端部にそれぞ
れ固着された第１および第２のストツパであり、
それぞれシリンダ２６，２７の動作によるピスト
ン棒２６′，２７′の吸引時、支持体２１の両側板
内面に形成された凹部２１″に挿入される。３０
は支持体２１の両側板の内面から突設された第３
のストツパである。

つぎに、前記実施例の動作について説明する。

筒形マガジン３に収納されている部品５がほと
んど減少していない状態において、移動体６がエ
アシリンダにより上動された場合、図示のよう
に、移動体６の両端部が両第１のストツパ２８に
当接して駆動体６が停止する。そのため、ばね１
４が第１図に示した従来の装置のように強く圧縮
されなく、支持具４に強い押上げ圧が加わらず、
部品５が破損されない。

つぎに、筒形マガジン３内の部品５が吸着箱１
８に供給されるにしたがつて減少していくと、ば
ね１４による支持具４への押上げ圧も減少してい
くが、押上げピン１２が移動体６の上下動により
所定の回数だけ上下動を繰り返えし、筒形マガジ
ン３内の部品５が所定の個数だけ吸着箱１８に供
給されると、それをカウントするカウンタ（図示
せず）からの出力により第１のシリンダ２６が駆
動し、ピストン棒２６′に引き込まれ、第１のス
トツパ２８が凹部２１″に挿入される。

したがつて、つぎに移動体６が上動された場
合、移動体６が第２のストツパ２９に当接して停
止し、ばね１４の付勢力による押上げピン１２の
押上げ圧が前回より若干強くなり、最上層の部品
５′が確実に吸着部１６に挿入される。

さらに、筒形マガジン３内の部品５が所定の数
だけ減少すると、第２のシリンダ２７が駆動して
ピストン棒２７′が引き込まれ、第２のストツパ
２９が凹部２１″に挿入される。

したがつて、移動体６が第３のストツパ３に当
接するまで上動され、押上げピン１２により筒形
３内の全ての部品５が吸着部１６に供給される。

すなわち、押上げピン１２の支持具４への押上
げ圧が、ある一定以上に強くなることがない。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案の部品供給装置による
と、移動体の上動位置が複数段階に規制されてい
るため、押上げピンの押上げストロークが大幅に
変化しなく、押上げピンの押上げ圧をほぼ均一に
することができ、部品を破損することなく、全て
の部品を確実に供給することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の部品供給装置の一部切断正面
図、第２図はこの考案に部品供給装置の１実施例
の一部切断正面図である。 ３……筒形マガジン、４……支持具、５，５′
……部品、６……移動体、１２……押上げピン、
１４……コイルばね、１５……規制体、１６……
吸着部、１７……吸着孔、１８……吸着箱、２２
……支持台、２８，２９，３０……ストツパ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 移動体の上動に伴つてコイルばねを介して押上
   げピンを上動し、筒形マガジン内に積層されたチ
   ツプ部品を支持具を介して供給する部品供給装置
   において、 前記マガジンの上端部に下面に吸着部を有する
   吸着箱を設け、前記押上げピンに固着され前記押
   上げピンの上動位置を規制する規制体と、前記移
   動体の移動路の数カ所に水平方向に出没自在に設
   けられ前記移動体に当接し前記移動体の上動位置
   を複数段階に規制する複数個のストツパと、前記
   移動体の上動回数をカウントするカウンタとを備
   え、 前記カウンタにより前記移動体の所定の上動回
   数をカウントする毎に、前記ストツパにより自動
   的に該移動体の上動位置を複数段階に規制して、
   前記チツプ部品の押上げ圧をほぼ均一に保ちつつ
   前記チツプ部品を前記吸着箱の吸着部に供給する
   ことを特徴とする部品供給装置。