JPS643473Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は藁、干し草類等を主体とする飼料・肥
料等の撹拌混合に使用する飼料・肥料等用撹拌装
置に関するものである。

（従来の技術） 従来、穀類のみの飼料・肥料に比して撹拌混合
の難しい藁、干し草類を主体とする飼料・肥料等
の撹拌混合に好適な装置として実開昭59−135123
号公報に開示される装置がある。

この装置は中央に主スクリユーコンベヤを設
け、この主スクリユーコンベヤの左右側にそれぞ
れパドル形スクリユーコンベヤを設け、これらパ
ドル形スクリユーコンベヤの送り方向を主スクリ
ユーコンベヤの送り方向と逆にして戻し送り撹拌
混合スクリユーコンベヤとしてあり、主スクリユ
ーコンベヤの送り方向先方側の端末に送出口を設
け、この送出口には開閉自在なシヤツタを設けて
ある。

（考案が解決しようとする問題点） 従来装置においては送出口に設けたシヤツタを
開け、主スクリユーコンベヤを回転させ撹拌混合
物を押し出す際にシヤツタ機構部分に藁、干し草
等が引掛り、次々に押送される撹拌混合物が停滞
し、排出不能となる等のことがあつて円滑な排出
ができないことがあるという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は送出口にシヤツタ機構を設けることな
く、撹拌混合物を掻き出すようにして円滑な排出
をなさしめるようにしたものであつて、撹拌混合
槽の底部に、主送りスクリユーコンベヤ部と、こ
の主送りスクリユーコンベヤ部の送り方向先端に
連なり、主送りスクリユーコンベヤ部とは別個に
回転自在とし、主送りスクリユーコンベヤ部と羽
根の巻き方向を逆にした掻き出しスクリユーコン
ベヤ部とからなる中央スクリユーコンベヤを設
け、この中央スクリユーコンベヤの左右側かつ並
行状に、前記主送りスクリユーコンベヤ部の送り
方向と逆の送り方向とした戻し送り撹拌混合スク
リユーコンベヤをそれぞれ設け、前記掻き出しス
クリユーコンベヤ部を前記撹拌混合槽の送り出し
端壁に設けた開口部より突出させてなる飼料・肥
料等用撹拌装置を提供するものである。

（作用） 撹拌混合槽に藁、干し草、穀類等を装入し、底
部の主送りスクリユーコンベヤ部によつて撹拌混
合させ送り出し方向に移送し、羽根の巻き方向を
逆にし停止状態とした掻き出しスクリユーコンベ
ヤ部の羽根によつて主送りスクリユーコンベヤ部
により移送されてきた撹拌混合物は一時、停滞
し、盛上り状となつて両側に拡がり、左右側の戻
し送り撹拌混合スクリユーコンベヤにより、逆方
向に移送され撹拌混合され、戻し送り端において
主送りスクリユーコンベヤ部により再び送り出し
方向に移送され撹拌混合する。

充分な撹拌混合を完了したのち、掻き出しスク
リユーコンベヤ部を掻き出し方向に回転させ、主
送りスクリユーコンベヤ部により逐次、移送され
た撹拌混合を掻き出しスクリユーコンベヤ部によ
つて強制的に掻き出し排出させることができる。

（実施例） 本考案の実施例を図面について説明すれば、飼
料・肥料等用撹拌装置１は撹拌混合槽２の中央樋
部３に左巻きの主送りスクリユーコンベヤ部４と
右巻きの掻き出しスクリユーコンベヤ部５とから
なる中央スクリユーコンベヤ６を設け、その左右
両側部に前記中央スクリユーコンベヤ６の左右側
に配して戻し送り撹拌混合スクリユーコンベヤ
７，７を設けてあり、主送りスクリユーコンベヤ
部４の送り方向と、戻し送り撹拌混合スクリユー
コンベヤ７，７とは送り方向を逆としてあり、戻
し送り撹拌混合スクリユーコンベヤ７，７をパド
ル形スクリユーコンベヤとしてある。

前記掻き出しスクリユーコンベヤ部５は第２図
および第４図に示すように、主送りスクリユーコ
ンベヤ部４の中心軸８の左端側に形成した小径部
８ａに回転自在に筒軸部５ａを嵌挿し、この筒軸
部５ａにスクリユー羽根５ｂを固着して形成して
あり、このスクリユー羽根５ｂは右巻きとしてあ
る。

また、前記掻き出しスクリユーコンベヤ部５は
撹拌混合槽２の送り出し端壁２ａに設けた開口部
９より槽外に突出させてあり、小径部８ａに回転
自在に取付けた鎖車１０と前記筒軸部５ａとを固
定し、鎖車１０の停止時には掻き出しスクリユー
コンベヤ部５は停止状態にあり、鎖車１０が回転
すると一体に回動するよう形成してある。

パドル形スクリユーコンベヤとした戻し送り撹
拌混合スクリユーコンベヤ７，７は両端に逆向き
パドル部を形成することもある。

中央樋部３の延長部とともに槽外に突出する掻
き出しスクリユーコンベヤ部５の掻き出し端は排
出路１１に臨ませてある。

前記排出路１１は逆シユート状で下方から上方
に撹拌混合物を送るよう下部に前記開口部９から
掻き出される撹拌混合物を受入れ、上部に形成し
た排出口１２からトラツクの荷台（図示しない）
あるいは袋等へ装入し得るよう形成してあり、無
端チエーン１３に多数のスクレーパ１４を取付け
てあり、これらスクレーパ１４が排出路１１の底
面１１ａ沿いに撹拌物を押し上げ上方移送するよ
うにしてある。

前記主送りスクリユーコンベヤ部４の中心軸８
突出端には鎖車１５を固定し、戻し送り撹拌混合
スクリユーコンベヤ７，７の中心軸７ａ突出端に
は鎖車１６，１６を固定してあり、電動機１７、
減速機１８を含む駆動機構１９によつて主送りス
クリユーコンベヤ部４、戻し送り撹拌混合スクリ
ユーコンベヤ７，７を回動自在とし、掻き出しス
クリユーコンベヤ部５は電動機２０を含む駆動機
構２１を経て鎖車１０を回転させることにより回
動自在としてある。

無端チエーン１３は別の駆動機構（図示しな
い）によつて回動自在としてある。

本考案は前記のように構成したので、電動機１
７を起動し主送りスクリユーコンベヤ部４、戻し
送り撹拌混合スクリユーコンベヤ７，７を回動状
態とし、撹拌混合槽２内へ刻んだ藁、干し草、穀
類等を所望の比率で投入すると、主送りスクリユ
ーコンベヤ部４の回転によつて撹拌混合されなが
ら中央樋部３内に押送される。

主送りスクリユーコンベヤ部４の送り方向先端
に達した撹拌混合物は、停止状態にある掻き出し
スクリユーコンベヤ部５のスクリユー羽根５ｂに
よつて前進を阻止され、次第に盛上り状となり、
両側に拡がり、戻し送り撹拌混合スクリユーコン
ベヤ７，７により左右両側部内を戻り方向に押送
され、戻り端において再び主送りスクリユーコン
ベヤ部４に入り、送り出し方向に移送され撹拌混
合され、かかる過程を循環して充分に撹拌混合す
る。

十分に撹拌混合されたとき電動機２０を作動さ
せて掻き出しスクリユーコンベヤ部５を掻き出し
方向に回転させるとともに無端チエーン１３を回
動させ、主送りスクリユーコンベヤ部４によつて
逐次、押送されてくる撹拌混合物は掻き出しスク
リユーコンベヤ部５によつて排出路１１に掻き出
され、排出路１１に入つた撹拌混合物は無端チエ
ーン１３に取付けられた多数のスクレーパ１４に
より底面１１ａ上を排出口１２に向けて上方押送
され、排出口１２の直下に待機しているトラツク
の荷台（図示しない）あるいは袋等に受け入れ
る。

第７図は本考案飼料・肥料等用撹拌混合装置１
を自走式装置に適用した場合の側面図である。

（考案の効果） 本考案は主送りスクリユーコンベヤ部によつて
開口部に押送される撹拌混合物を掻き出しスクリ
ユーコンベヤ部によつて積極的に掻き出し排出さ
せるから不揃いな藁、干し草等を主とする飼料・
肥料等の撹拌混合物を円滑、かつ高能率に取出す
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の実施例の一部切欠平面
図、第２図は同・要部断面図、第３図は第１図の
−線における断面図、第４図は主送りスクリ
ユーコンベヤ部と掻き出しスクリユーコンベヤ部
の関連構造を示す要部切欠側面図、第５図は本考
案装置の側面図、第６図は同・端面図、第７図は
本考案装置を適用した別の実施例の側面図であ
る。 １……飼料・肥料等用撹拌装置、２……撹拌混
合槽、２ａ……送り出し端壁、３……中央樋部、
４……主送りスクリユーコンベヤ部、５……掻き
出しスクリユーコンベヤ部、５ａ……筒軸部、５
ｂ……スクリユー羽根、６……中央スクリユーコ
ンベヤ、７……戻し送り撹拌混合スクリユーコン
ベヤ、９……開口部、１１……排出路、１２……
排出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撹拌混合槽の底部に、主送りスクリユーコンベ
   ヤ部と、この主送りスクリユーコンベヤ部の送り
   方向先端に連なり、主送りスクリユーコンベヤ部
   とは別個に回転自在とし、主送りスクリユーコン
   ベヤ部と羽根の巻き方向を逆にした掻き出しスク
   リユーコンベヤ部とからなる中央スクリユーコン
   ベヤを設け、この中央スクリユーコンベヤの左右
   側かつ並行状に前記主送りスクリユーコンベヤ部
   の送り方向と逆の送り方向とした戻し送り撹拌混
   合スクリユーコンベヤをそれぞれ設け、前記掻き
   出しスクリユーコンベヤ部を前記撹拌混合槽の送
   り出し端壁に設けた開口部より突出させてなる飼
   料・肥料等用撹拌装置。