JPS643364Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は靴のサイズ合せのため、足の長さを簡
便に比較的正確に測定する足のサイズ測定具に関
するものである。

昨今、新聞、放送、ダイレクトメール等のメデ
イアを利用した通信販売が盛んになつている。こ
れらの通信販売で扱われる商品としては、レコー
ド、テープ類、書籍類、健康食品、飲料類、電気
機器類、模型、ホビー類、園芸種苗類、さらには
アイデイア商品等あらゆる分野に及んでいる。し
かしながら、ユーザー個々のサイズ合せが必要な
商品は通信販売しにくいものであつた。従つて、
衣服については、Ｌ，Ｍ，Ｓ等の大雑把なサイズ
区分のものは通信販売されるれものの、細かにサ
イズ−区分がなされているスーツ類等に於ては、
ユーザが直接販売店へ出向いて試着等によつてサ
イズ合せを行なつた上で購入するものであり、通
信販売にはなじまないものである。このことは靴
類についても同様であつて、ユーザーが自分の靴
サイズを正確に把握していることは少なく、また
同一に呼称されるサイズの靴でもメーカーによつ
て多少の差がある等の理由から通信販売が行なわ
れていないのが現実であつた。

本考案はこの点に着目してなされたもので、靴
のサイズ合せのための足の測定をユーザー側で簡
便に比較的正確に行なえ、かつユーザーへの郵送
等が容易な足のサイズの測定具を提供するもので
あつて、その要旨は、平面状をなす測定基体と、
この測定基体の端部に突設され、踵の形状よりも
若干大きく湾曲して測定基体より略垂直に立上る
基準壁を備えたヒールバンクとを有し、これらを
ポリスチレンフイルム等の可撓性を有する合成樹
脂材料を用いて一体的に形成するとともに、測定
基体の表面に前記基準壁の最奥部を原点とする足
のサイズ表示目盛を設けた点に存する。

以下実施例を示す図面を参照しながら詳細に説
明する。

図面は本考案の一実施例を示す斜視図である。
図面に於て、１は測定基体、２はヒールバンク、
３は補強用エンボス、４は基準壁、５はサイズ表
示目盛である。測定基体１は通常考えられる人間
の足の最大のものより若干大きな平面状をなす合
成樹脂フイルムで形成されている。この合成樹脂
素材としては、例えば未発泡のポリスチレン樹脂
が用いられ、その厚さは0.3mm程度のものである。
ヒールバンク２および補強用エンボス３はインジ
エクシヨンモールド等によつて前記測定基体１の
端部あるいは周縁部に、測定基体１と同時に一体
的に形成されており、測定基体１と略同等の厚さ
に形成されている。

ヒールバンク２は平面形状が略馬蹄形をなし、
測定基体１の一方の端部より高さ約25mm、幅約20
mm程度の突出部分であつて、その略馬蹄形の内縁
部分は前記測定基体１より垂直に立上がつて基準
壁４を形成している。この基準壁４は足のサイズ
測定に際して踵を密接させる部分であつて、通常
考えられる踵の最大形状よりも若干大きな弧を描
いて湾曲している。

補強用エンボス３はこのヒールバンク２に連続
して測定基体１の外縁に配置された高さ、幅共に
数ミリメートル程度の突出部分である。この補強
用エンボス３を設けることによつて、0.3mm程度
の合成樹脂フイルムより成る測定基体１でもペラ
ペラすることがなく足のサイズ測定が容易なもの
となる。

サイズ表示目盛５は印刷等の方法によつて前記
測定基体１の表面から読取れるように目盛られて
おり、例えば、10cm〜28cm程度までの５mm間隔の
長さ目盛である。このサイズ表示目盛５の原点は
ヒールバンク２の基準壁４の最奥部である。

次に、この様に構成された足のサイズ測定具の
使用方法を説明する。

先ず、この足のサイズ測定具は、通信販売の業
者よりユーザーへ、商品の内容を説明するパンフ
レツト、カタログ類に同封されて郵送等の方法で
届けられる。この場合、このサイズ測定具は通常
郵便物の大きさの範囲内であり、重さも軽いもの
であるため、郵送した場合でも料金負担はそれ程
大きなものとはならない。また、この足のサイズ
測定具は周縁に補強用エンボス３を設けているた
め、郵送中に折曲り、測定しずらくなるようなこ
とは少ない。

この様な足のサイズ測定具を受け取つたユーザ
ーは、これを床の上に置いてその測定基体１の上
に足を載せ、踵をヒールバンク２の基準壁４に押
し付ける。この状態で爪先の最先端部に於けるサ
イズ表示目盛を読取る。商品の注文に際して、ユ
ーザーはパンフレツト、カタログ等で選んだ希望
商品の品番と共に読取つたサイズ値を通信販売業
者に知らせる。この様な経路で購入した靴は通常
足にピツタリなものとなる。

以上図示の実施例に従つて詳細に説明したが、
本考案はこれのみに限定されるものでない事はい
うまでもない。例えば、サイズ表示目盛は印刷に
よらず、インジエクシヨンモールド時に測定基体
上に出張らせたり、凹ませたりして形成しても差
し支えない。この場合、印刷工程が省け、コスト
ダウンに有効なばかりか、基準壁とサイズ表示目
盛とが同一金型で成型されるため、寸法誤差を除
く上で有効である。

さらに、補強用エンボスは必ずしも必要なもの
ではなく、また測定基体の形状も特に靴底形のも
のである必要はなく、長方形等適宜形状を選択可
能であり、その素材も未発泡ポリスチレンフイル
ムに限られることはなく、可撓性を有して、多少
の圧力では突出したヒールバンクが潰れないよう
な合成樹脂材料であれば何であつても良い。また
サイズ表示目盛もメートル法による長さ目盛だけ
でなく、モン等の他の表示により目盛であつて
も、これらを併記したものであつても差し支えな
い。

以上詳細に説明した如く、本考案に係る足のサ
イズ測定具によれば、踵より若干大きく湾曲した
基準壁に踵を押し当てて爪先部分のサイズ目盛を
読取るという簡単な方法で足のサイズが比較的正
確に測定でき、また、可撓性を有する合成樹脂材
料によつて丈部に軽く作られているため、足のサ
イズ測定をユーザー側で簡便に行なうことがで
き、郵送等によりユーザーへの送付も容易とな
り、靴の通信販売も可能となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る足のサイズ測定具の一実施
例を示す斜視図である。 １……測定基体、２……ヒールバンク、３……
補強用エンボス、４……基準壁、５……サイズ表
示目盛。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平面状をなす測定基体と、この測定基体の端部
   に突設され、踵の形状よりも若干大きく湾曲して
   測定基体より略垂直に立上る基準壁を備えたヒー
   ルバンクとを有し、これらをポリスチレンフイル
   ム等の可撓性を有する合成樹脂材料を用いて一体
   的に形成するとともに、測定基体の表面に前記基
   準壁の最奥部を原点とする足のサイズ表示目盛を
   設けたことを特徴とする足のサイズ測定具。