JPS643227B2 - - Google Patents
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- JPS643227B2 JPS643227B2 JP20702281A JP20702281A JPS643227B2 JP S643227 B2 JPS643227 B2 JP S643227B2 JP 20702281 A JP20702281 A JP 20702281A JP 20702281 A JP20702281 A JP 20702281A JP S643227 B2 JPS643227 B2 JP S643227B2
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Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
この発明は燃焼時に有害ガスを発生せず、かつ
電気的、機械的性質の優れた難燃性ポリオレフイ
ン系樹脂組成物に関するものである。 ポリオレフイン系樹脂は、電気的性質、機械的
性質に優れているため、電気機器の電気絶縁材料
等に広く用いられている。 しかし、このポリオレフイン系樹脂は炭素と水
素のみからなる化学構造のために燃え易いことが
最大の欠点であり、この点を改良し難燃化するこ
とが各種考えられている。その主なものは樹脂組
成物を難燃化することであり、例えば、無機化合
物、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤などを添加
した組成物が知られているが、無機化合物を添加
するものにあつては高い難燃性を得るためには多
量に無機化合物を添加せねばならず、無機化合物
を多量に添加するとポリオレフイン系樹脂の優れ
た電気的性質、機械的性質が損われるという欠点
があり、ハロゲン系難燃剤を添加するものにあつ
ては、燃焼時に人体に有害でかつ周囲の機器類を
腐食するハロゲンガスが大量に発生する欠点があ
り、またリン系難燃剤を添加するものにあつて
は、難燃効果が充分には得られないという欠点が
あつた。 この発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、一層高い難燃性を持ち、かつ優れた電気的性
質と機械的性質とを具備し、燃焼時に有害ガスを
発生しないようなポリオレフイン系樹脂組成物を
提供することを目的とし、ポリオレフイン系樹脂
に無機金属酸化物の水和物と、赤リン系難燃剤
と、無機金属の硼酸塩とを添加配合したことを特
徴とするものである。 以下、この発明を詳しく説明する。 この発明に用いられるポリオレフイン系樹脂と
は、ポリエチレン（PE）、ポリプロピレン（PP）
などのポリオレフインホモポリマー、エチレンプ
ロピレンゴム（EPR）エチレン―αオレフイン
コポリマーなどのポリオレフインコポリマー、ポ
リオレフインポリマーと他のポリマーとのブレン
ドポリマー等に通常用いられている配合剤例えば
老化防止剤、加硫剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収
剤、着色剤、帯電防止剤、充填剤などが適当量配
合されたものである。 このポリオレフイン系樹脂には無機金属酸化物
の水和物と赤リン系難燃剤が特定量添加混合され
るが、このうち無機金属酸化物の水和物としては
A12O3・3H2O、酸化マグネシウム水和物などが
用いられ、結晶水が樹脂組成物の成形温度で安定
で燃焼温度に達すると放出されるタイプのもので
ある。この無機金属酸化物の水和物はポリオレフ
イン系樹脂100重量部に対して30〜300重量部添加
され、30重量部未満では難燃効果が不充分で、
300重量部を越えると組成物の電気的、機械的性
質が著しく低下して好ましくない。 赤リン系難燃剤は赤リンもしくは赤リンを５％
以上含む組成物が用いられ、特にフエノール樹脂
などの樹脂でコーテイングした赤リンが好ましく
用いられる。ポリオレフイン樹脂に対する赤リン
〔P4〕としては、ポリオレフインに対し７〜８重
量％の添加が一番好ましく、通常の市販の赤リン
系難燃剤の赤リン含量は33〜85重量％である。 本発明ではポリオレフイン系樹脂に100重量部
に対して、赤リン系難燃剤の添加量は一般に２〜
200重量％であるが、２重量％未満では難燃効果
が小さ過ぎ、200重量％を越えると電気的、機械
的性質が著しく低下して好ましくない。 又、無機金属の硼酸塩としては硼砂、硼酸亜鉛
等が安価で入手でき、樹脂100重量部に対して１
〜150重量部添加される。中でも硼酸亜鉛の効果
が大きく、燃焼時に組成物を炭化固化させる作用
が見られる。硼酸亜鉛の添加量が１重量部未満で
は充分な難燃効果が得られず、150重量部を越え
る量を添加すると組成物の電気的性質、機械的性
質が著しく低下するので好ましくない。 さて、難燃化作用について言及すれば、本発明
では、無機金属酸化物の水和物、赤リン系難燃
剤、無機金属の硼酸塩の三者を併用するものであ
るが、無機金属酸化物の水和物の結晶水放出時の
吸熱作用に加えて、赤リン系難燃剤の脱水反応に
より生成するポリメタリン酸や、同時にポリオレ
フイン系樹脂の脱水、炭化に伴なう不燃性保護層
の形成などの作用があり、無機金属の硼酸塩は燃
焼時に樹脂組成物を炭化固化させ延焼、たれ落ち
等を防止する効果があり、これらの各成分は独立
した難燃作用の組合せにより、相乗的効果を発揮
するものである。 以下本発明の組成物と難燃剤を１種類のみ添加
したポリオレフイン系組成物とを比較すれば第１
表の通りである。
電気的、機械的性質の優れた難燃性ポリオレフイ
ン系樹脂組成物に関するものである。 ポリオレフイン系樹脂は、電気的性質、機械的
性質に優れているため、電気機器の電気絶縁材料
等に広く用いられている。 しかし、このポリオレフイン系樹脂は炭素と水
素のみからなる化学構造のために燃え易いことが
最大の欠点であり、この点を改良し難燃化するこ
とが各種考えられている。その主なものは樹脂組
成物を難燃化することであり、例えば、無機化合
物、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤などを添加
した組成物が知られているが、無機化合物を添加
するものにあつては高い難燃性を得るためには多
量に無機化合物を添加せねばならず、無機化合物
を多量に添加するとポリオレフイン系樹脂の優れ
た電気的性質、機械的性質が損われるという欠点
があり、ハロゲン系難燃剤を添加するものにあつ
ては、燃焼時に人体に有害でかつ周囲の機器類を
腐食するハロゲンガスが大量に発生する欠点があ
り、またリン系難燃剤を添加するものにあつて
は、難燃効果が充分には得られないという欠点が
あつた。 この発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、一層高い難燃性を持ち、かつ優れた電気的性
質と機械的性質とを具備し、燃焼時に有害ガスを
発生しないようなポリオレフイン系樹脂組成物を
提供することを目的とし、ポリオレフイン系樹脂
に無機金属酸化物の水和物と、赤リン系難燃剤
と、無機金属の硼酸塩とを添加配合したことを特
徴とするものである。 以下、この発明を詳しく説明する。 この発明に用いられるポリオレフイン系樹脂と
は、ポリエチレン（PE）、ポリプロピレン（PP）
などのポリオレフインホモポリマー、エチレンプ
ロピレンゴム（EPR）エチレン―αオレフイン
コポリマーなどのポリオレフインコポリマー、ポ
リオレフインポリマーと他のポリマーとのブレン
ドポリマー等に通常用いられている配合剤例えば
老化防止剤、加硫剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収
剤、着色剤、帯電防止剤、充填剤などが適当量配
合されたものである。 このポリオレフイン系樹脂には無機金属酸化物
の水和物と赤リン系難燃剤が特定量添加混合され
るが、このうち無機金属酸化物の水和物としては
A12O3・3H2O、酸化マグネシウム水和物などが
用いられ、結晶水が樹脂組成物の成形温度で安定
で燃焼温度に達すると放出されるタイプのもので
ある。この無機金属酸化物の水和物はポリオレフ
イン系樹脂100重量部に対して30〜300重量部添加
され、30重量部未満では難燃効果が不充分で、
300重量部を越えると組成物の電気的、機械的性
質が著しく低下して好ましくない。 赤リン系難燃剤は赤リンもしくは赤リンを５％
以上含む組成物が用いられ、特にフエノール樹脂
などの樹脂でコーテイングした赤リンが好ましく
用いられる。ポリオレフイン樹脂に対する赤リン
〔P4〕としては、ポリオレフインに対し７〜８重
量％の添加が一番好ましく、通常の市販の赤リン
系難燃剤の赤リン含量は33〜85重量％である。 本発明ではポリオレフイン系樹脂に100重量部
に対して、赤リン系難燃剤の添加量は一般に２〜
200重量％であるが、２重量％未満では難燃効果
が小さ過ぎ、200重量％を越えると電気的、機械
的性質が著しく低下して好ましくない。 又、無機金属の硼酸塩としては硼砂、硼酸亜鉛
等が安価で入手でき、樹脂100重量部に対して１
〜150重量部添加される。中でも硼酸亜鉛の効果
が大きく、燃焼時に組成物を炭化固化させる作用
が見られる。硼酸亜鉛の添加量が１重量部未満で
は充分な難燃効果が得られず、150重量部を越え
る量を添加すると組成物の電気的性質、機械的性
質が著しく低下するので好ましくない。 さて、難燃化作用について言及すれば、本発明
では、無機金属酸化物の水和物、赤リン系難燃
剤、無機金属の硼酸塩の三者を併用するものであ
るが、無機金属酸化物の水和物の結晶水放出時の
吸熱作用に加えて、赤リン系難燃剤の脱水反応に
より生成するポリメタリン酸や、同時にポリオレ
フイン系樹脂の脱水、炭化に伴なう不燃性保護層
の形成などの作用があり、無機金属の硼酸塩は燃
焼時に樹脂組成物を炭化固化させ延焼、たれ落ち
等を防止する効果があり、これらの各成分は独立
した難燃作用の組合せにより、相乗的効果を発揮
するものである。 以下本発明の組成物と難燃剤を１種類のみ添加
したポリオレフイン系組成物とを比較すれば第１
表の通りである。
【表】
本発明の組成物は難燃剤を単独に配合した組成
物に比べて格段に難燃効果が優れていることが判
る。更にこの発明によつて得られる難燃性組成物
は燃焼速度が遅く、そのため延焼による設備等へ
の転火の危険性が少ない。 本発明の組成物は、ポリオレフイン系樹脂に無
機金属酸化物の水和物と、赤リン系難燃剤と、無
機金属の硼酸塩とを添加して、リボンブレンダー
やヘンシエルミキサー等によつて均一に混合さ
れ、押出機、カレンダー、射出成形機などを用い
て所定の製品に加工することが容易である。 次に本発明の実施例と、難燃剤として水酸化ア
ルミニウムを用いた比較例、赤リン系難燃剤のみ
を用いた比較例、無機金属の硼酸塩のみを用いた
比較例及び水和アルミナと赤リン系難燃剤を併用
した場合の比較例について比較試験した結果を示
せば第２表の通りで本発明によるものが格段に諸
性能が良いことが判る。
物に比べて格段に難燃効果が優れていることが判
る。更にこの発明によつて得られる難燃性組成物
は燃焼速度が遅く、そのため延焼による設備等へ
の転火の危険性が少ない。 本発明の組成物は、ポリオレフイン系樹脂に無
機金属酸化物の水和物と、赤リン系難燃剤と、無
機金属の硼酸塩とを添加して、リボンブレンダー
やヘンシエルミキサー等によつて均一に混合さ
れ、押出機、カレンダー、射出成形機などを用い
て所定の製品に加工することが容易である。 次に本発明の実施例と、難燃剤として水酸化ア
ルミニウムを用いた比較例、赤リン系難燃剤のみ
を用いた比較例、無機金属の硼酸塩のみを用いた
比較例及び水和アルミナと赤リン系難燃剤を併用
した場合の比較例について比較試験した結果を示
せば第２表の通りで本発明によるものが格段に諸
性能が良いことが判る。
【表】
組成物。
Claims (1)
- １ ポリオレフイン系樹脂100重量部に対し、無
機金属酸化物の水和物30〜300重量部、赤リン系
難燃剤２〜200重量部、無機金属の硼酸塩１〜150
重量部を配合したことを特徴とする難燃性組成
物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20702281A JPS58109546A (ja) | 1981-12-23 | 1981-12-23 | 難燃性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20702281A JPS58109546A (ja) | 1981-12-23 | 1981-12-23 | 難燃性組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58109546A JPS58109546A (ja) | 1983-06-29 |
| JPS643227B2 true JPS643227B2 (ja) | 1989-01-20 |
Family
ID=16532902
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20702281A Granted JPS58109546A (ja) | 1981-12-23 | 1981-12-23 | 難燃性組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58109546A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0276424A (ja) * | 1988-09-13 | 1990-03-15 | Mitsubishi Precision Co Ltd | 回転装置に対する信号伝送装置 |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4549041A (en) * | 1983-11-07 | 1985-10-22 | Fujikura Ltd. | Flame-retardant cross-linked composition and flame-retardant cable using same |
| JPS61213246A (ja) * | 1985-03-20 | 1986-09-22 | Dainichi Nippon Cables Ltd | 難燃性樹脂組成物 |
| EP1741748A4 (en) * | 2004-04-28 | 2009-07-22 | Daikin Ind Ltd | FLUORELASTOMER COMPOSITION AND FORM BODY THEREOF |
| KR100700798B1 (ko) * | 2005-01-28 | 2007-03-27 | 엘에스전선 주식회사 | 나노기술을 이용한 비할로겐계 난연성 절연재 제조용 조성물 |
| CN101142271B (zh) * | 2005-02-18 | 2012-02-22 | 泰科电子有限公司 | 可热恢复物品及其组成 |
| CN102775814B (zh) * | 2012-08-10 | 2014-03-19 | 四川省精细化工研究设计院 | 一种制备微胶囊化红磷的方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5716144B2 (ja) * | 1974-05-21 | 1982-04-03 | ||
| JPS5162838A (ja) * | 1974-11-29 | 1976-05-31 | Toray Industries | Nannenseijushisoseibutsuno seizohoho |
| GB2044777B (en) * | 1979-03-01 | 1983-03-23 | Raychem Ltd | Flame-retarded polymer compositions |
| JPS5667363A (en) * | 1979-11-05 | 1981-06-06 | Furukawa Electric Co Ltd:The | Highly inorganic substance-filled flame retardant resin composition |
-
1981
- 1981-12-23 JP JP20702281A patent/JPS58109546A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0276424A (ja) * | 1988-09-13 | 1990-03-15 | Mitsubishi Precision Co Ltd | 回転装置に対する信号伝送装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58109546A (ja) | 1983-06-29 |
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