JPS64186Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は調理機に係り、回転カツターの切削刃
にて被調理材料を切削、粉砕し、搾り部にて圧搾
してジユースを搾るようにしたものにおけるジユ
ース流出口に嵌合するフイルタの取り付け構造に
関する。

〔考案の背景技術およびその問題点〕

従来のこの種ジユーサにおいて、垂直回転軸を
中心として回転する回転体の上面に設けたカツタ
ーにて被調理材料を切削、粉砕し、この切削、粉
砕された材料を回転体の周面に形成した螺旋状の
搾り部にて圧搾し、ジユース加工するジユーサが
開発されている（特願昭58−69575号（特開昭59
−194710号））。

しかしながらこのような構造のジユーサでは、
調理ケースのジユース流出口に設けられたフイル
タは、ジユース流出口に単に嵌合したのみで、フ
イルタの嵌合を緩くすると、被調理材料の搾り時
に圧搾力で外れ易く、またフイルタの嵌合を強く
すると、フイルタの洗浄時の着脱が困難となる問
題があつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、フイ
ルタの着脱が容易で、かつ調理加工時における取
付け強度を高めた調理機を提供するものである。

〔考案の概要〕

本考案の調理機は、切削刃を有する板状のカツ
ターを上面に設けるとともに周面に螺旋状の搾り
部を形成した回転体を調理ケースに垂直軸を中心
として回転自在に設けて、この調理ケースの調理
室は回転体の搾り部を小間隙をもつて囲繞し、こ
の調理室にはフイルタを設けたジユース流出口を
開口するとともにかす排出口とを開口し、前記調
理ケースの上面開口部を覆う蓋体を設け、この蓋
体に前記カツターに対向する被調理材料投入口を
形成し、被調理材料を投入口より投入し、カツタ
ーに押し付けて被調理材料を切削して搾り部に送
り込み、被調理材料を圧搾し、ジユース分を搾
り、ジユース分をフイルタにて濾過してジユース
流出口から流出させ、かすをかす排出口から排出
させる調理機において、前記調理ケースのジユー
ス流出口に嵌合されるフイルタの上部にフイルタ
面より略垂直に外側に向つて突出され前記ジユー
ス流出口の上縁に係合する係止部を設け、このフ
イルタの下部には内側に水平面より下向きに突出
され前記調理ケースの内底面に係合する弾性鍔部
を設けてなり、フイルタの鍔部の弾性により係止
部を調理ケースのジユース流出口に強固に係合さ
れるようにするとともに鍔部の弾性を利用して係
止部をジユース流出口から容易に外すことができ
るようにしたものである。

〔考案の実施例〕

本考案の一実施例の構造を図面について説明す
る。

１は調理器本体で、この本体１の一側にはケー
ス嵌合部２が上面に開口して形成され、このケー
ス嵌合部２の上部は上面開口部に向つて拡開され
た拡径部３を有し、この拡径部３の上端開口縁に
係合凹段部４が形成されている。そしてこのケー
ス嵌合部２には支持ケース５が着脱自在に嵌合さ
れ、この支持ケース５の底部は前記ケース嵌合部
２の底部に当接支持されている。またこの支持ケ
ース５の一側には透明な搾りかす収納部６が一体
に形成され、このかす収納部６には仕切壁７にて
仕切られたジユース流出室８が形成され、このジ
ユース流出室８の底部にはジユース吐出口９が開
口されている。またこの支持ケース５のかす収納
部６とジユース流出室８の下方に位置して前記器
体１にはジユース容器１０を載置する基台部１１
が形成され、この基台部１１と、前記支持ケース
５のかす収納部６とジユース流出室８との間にジ
ユース容器１０を配設するようになつている。

次に１２は前記支持ケース５に挿脱自在に嵌合
される調理ケースで、この調理ケース１２の底部
は前記支持ケース５の底部に支持されるようにな
つている。この調理ケース１２の上部は拡開され
た調理材料を送り込む送り込み案内部１３が形成
され、この調理ケース１２の開口縁部は前記支持
ケース５の上面開口縁部１４に嵌合支持されるよ
うになつている。またこの調理ケース１２の開口
縁部には上面に開放したシールパツキング嵌合凹
溝１５が形成されている。またこのパツキング嵌
合凹溝１５を形成する外側の環状突縁上部にてイ
ンロー部１６が形成されている。

この調理ケース１２の側面には、前記支持ケー
ス５のジユース流出室８に連通するジユース流出
口１７が形成され、このジユース流出口１７には
フイルタ１８が調理ケース１２の内面と略同一面
となるように嵌合保持されている。このフイルタ
１８は、金属板に多数の通液穴１９を設けたパン
チングメタルなどのフイルタ板２０ａと、このフ
イルタ板２０ａの周囲を保持したフイルタ枠２０
ｂとにて構成されている。そしてこのフイルタ枠
２０ｂは合成樹脂にて成型され、上縁の中央部に
は、フイルタ面より略垂直に外側に向つて突出さ
れた係止部２１を有し、この係止部２１の先端は
鈎状に形成され前記調理ケース１２のジユース流
出口１７の上縁に切り欠き形成した係合部２２に
調理ケース１２の内側から挿入係止されるように
なつている。またこのフイルタ枠２０ｂの下部に
は内側に水平面より下向きに傾斜して突出された
弾性を有する鍔部２３が形成されている。そして
この鍔部２３は前記調理ケース１２の内底面に形
成した位置決め凹部２４に嵌合され、この鍔部２
３の上面と調理ケース１２の内底面とが略同一面
となるようになつている。この状態では、フイル
タ枠２０ｂの鍔部２３の弾性力でフイルタ枠２０
ｂは押し上げられて係止部２１が係合部２２に強
固に係止される。またフイルタ１８の取り外しに
際してはその鍔部２３の弾性を利用してフイルタ
枠２０ｂを取り外すようにする。

さらに前記調理ケース１２には、支持ケース５
の搾りかす収納部６に連通するかす排出口（図示
せず）が開口されている。

次に２５は回転体で、前記調理ケース１２の内
周の調理室２６に嵌合できるように下端側がやや
径小の円柱状体にて構成され、この回転体２５に
は回転軸２７が貫通固定され、この回転軸２７の
上端は回転体２５の上面に突出され、さらにこの
回転軸２７の回転体２５の下面に開口させた部分
に駆動軸２８が挿通固着され、この駆動軸２８は
調理ケース１２の底部の通穴２９と支持ケース５
の底部の通穴３０から下方に突出され、この駆動
軸２８の下端にはカツリング３１が固着され、こ
の駆動軸２８は前記支持ケース５の通穴３０に設
けた軸受３２に回転自在に支持されている。また
前記器体１のケース嵌合部２の底部に挿通突出さ
れ電動機に連動して回転するカツプリング３３に
前記駆動軸２８のカツプリング３１が係脱自在に
結合されるようになつている。そして前記支持ケ
ース５の底部の通穴３０はパツキング３４にて液
密に保持されている。

また前記回転体２５の外周面上部は、前記調理
ケース１２の送り込み案内部１３と少許の間隔を
保持して対向されるように上方に向つて拡径され
た送り込み部３５に形成され、この送り込み部３
５の下部には螺旋状の搾り部３６が形成され、こ
の搾り部３６は調理ケース１２の内壁によつて小
間隙を保持して囲繞され、また回転体２５の底面
も調理ケース１２の底部と小間隙を保持されるよ
うになつている。

また３７は円盤状のカツターで、中心部には前
記回転軸２７の突出部に嵌合される中心穴３８が
形成され、上面には切削刃３９が放射状に多数形
成されている。

また４０はシールパツキングで、環状に形成さ
れ、このシールパツキング４０は前記調理ケース
１２のパツキング嵌合凹溝１５に嵌合され、この
シールパツキング４０の先端縁側は内径方向に傾
斜されている。

次に４１は蓋体で、前記器体１の上面開口部と
支持ケース５のかす収納部６の上面開口部を前記
カツター３７の切削刃３９と少許の間隙をもつて
覆うように器体１に着脱自在に取り着される。こ
の蓋体４１の内面には前記調理ケース１２のイン
ロー部１６に嵌合されるインロー壁４２が環状に
突出されている。またこの蓋体４１の内面には、
前記インロー壁４２の中心に位置して前記回転体
２５の回転軸２７の突出部を軸支する軸受４４が
設けられている。

またこの蓋体４１には前記カツター３７に対向
してインロー壁４２の内側に位置して被調理材料
投入口４５が筒状に形成され、この投入口４５に
被調理材料をカツター３７に押圧する押棒が挿脱
自在に設けられている。

次にこの実施例の作用について説明する。

器体１のケース嵌合部２に支持ケース５を嵌合
して係合凹段部４に支持ケース５の開口縁を係合
する。次いでこの支持ケース５にジユース流出口
１７にフイルタ１８を嵌着した調理ケース１２を
嵌合し、調理ケース１２の開口縁部を支持ケース
５の開口縁部１４に係合支持し、調理ケース１２
のかす排出口を支持ケース５のかす収納部６に連
通開口させる。さらにこの調理ケース１２に回転
体２５を嵌合し、この回転体２５の下端に突設し
た駆動軸２７を調理ケース１２の通穴２９と支持
ケース５の通穴３０から突出させてカツプリング
３１を電動機に連動するカツプリング３３に結合
する。

次いで蓋体４１を器体１の上面に配置して回転
体２５の回転軸２７を軸受４４に軸支し、器体１
の上面の図示しない係止穴に蓋体４１に設けた突
起を係合し、この状態で蓋体４１を回動すると、
係合穴に突起が係止され、蓋体４１は器体１に取
着されるとともに調理ケース１２のインロー部１
６に蓋体４１のインロー壁４２が嵌合され、シー
ルパツキング４０は蓋体４１の内面に密接され、
この状態で調理ケース１２と支持ケース５とを蓋
体４１と器体１のケース嵌合部２との間に挟着保
持し、この蓋体４１の内面はカツター３３の切削
刃３５の間に少許の間隙をもつて対向される。

そしてスイツチ操作によつて電動機を駆動する
と回転体２０は回転される。この状態で投入口４
５から被調理材料を投入して押棒にて被調理材料
を回転されている回転体２５のカツター３７に押
付ける。被調理材料はカツター３７の切削刃３９
にて切削、粉砕され、カツター３７の外周方向に
送り出され、回転体２５の周縁から調理ケース１
２の送り込み案内部１３に順次送込まれて回転体
２５の搾り部３６と調理ケース１２との間に導入
される。次いで回転体２５の搾り部３６と調理ケ
ース１２の内周面との間に送り込まれた被調理材
料は圧搾されてジユース分が抽出され、ジユース
分はフイルタ１８にて濾過され、ジユース流出室
８に流入されてこのジユース流出室８のジユース
吐出口９からジユース容器１０内に流入される。

また被調理材料の搾りかす分は調理室２６の下
部まで送り込まれ、調理ケース１２のかす排出口
からかす収納部６に収納される。

そしてフイルタ１８は調理ケース１２に取り付
ける場合には、調理ケース１２にフイルタ１８を
挿入し、フイルタ１８の上縁に突設した係止部２
１をジユース流出口１７の上縁に形成した係合部
２２に嵌合係合し、この状態でフイルタ１８の下
端に設けられた鍔部２３がその弾力で調理ケース
１２の内底面に形成した位置決め凹部２４に嵌合
され、この鍔部２３の弾力によつて係止部２１は
係合部２２に圧接係合され、フイルタ１８は流出
口１７に強固に保持される。このように調理ケー
ス１２に保持されたフイルタ１８は調理時には回
転体２５の搾り部３６により圧搾しつつ被調理材
料を下方に送り込む作用の反作用としてフイルタ
１８が上方に押し上げられることにより、フイル
タ１８の係止部２１はより強く係合部２２に係止
される。またこのフイルタ１８を調理ケース１２
に取り付けた状態では、フイルタ１８の鍔部の上
面は調理ケース１２の内底面と略同一面となつて
おり、この鍔部２３にかす分などが引掛かる不都
合は生じない。

また調理終了後にフイルタ１８の洗浄などに際
してフイルタ１８を外す場合には、フイルタ１８
を鍔部２３の弾性に抗して下方にフイルタ１８を
押し付ければフイルタ１８の鍔部２３が弾性変形
してフイルタ１８は下降し、係止部２１が係合部
２２から外れたフイルタ１８を取り外すことがで
きる。

なお前記調理ケース１２の内周面にはフイルタ
１８を嵌合する時に案内となる取り付け溝４６を
リブ４７の間に形成することにより、フイルタ１
８の取り付けが容易になるとともに被調理材料の
搾り時にこのリブ４７が回転体２５に付着した被
調理材料を剥離する作用を有している。

〔考案の効果〕

本考案によれば、調理ケース内にて上面に切削
刃を有する回転体を回転自在に設け、この回転体
の搾り部にて圧搾された被調理材料から分離され
たジユース分を濾過するフイルタを調理ケースの
ジユース流出口に設け、このフイルタは、上部に
フイルタ面より略直角に外側に向つて突出されジ
ユース流出口の上縁に係合する係止部を設け、こ
のフイルタの下部には、内側に水平面より下向き
に突出され調理ケースの内底面に係合する弾性鍔
部を設けたので、フイルタの着脱が鍔部の弾性を
利用して容易にでき、また調理ケースに取り付け
られたフイルタは絞り動作時に被調理材料の送り
込みの反作用で上方に押し上げられることによ
り、フイルタはより確実に調理ケースに保持され
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す調理機の縦断
面図、第２図は同上調理ケースの背面側からの斜
視図、第３図は同上平面図、第４図は同上正面側
からの斜視図、第５図は同上フイルタの斜視図、
第６図は同上断面図である。 １……器体、１２……調理ケース、１７……ジ
ユース流出口、１８……フイルタ、２１……係止
部、２３……鍔部、２４……位置決め凹部、２５
……回転体、２６……調理室、３６……搾り部、
３７……カツター、３９……切削刃、４１……蓋
体、４５……被調理材料投入口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 切削刃を有する板状のカツターを上面に設け
   るとともに周面に螺旋状の搾り部を形成しかつ
   垂直軸を中心として回転する回転体と、この回
   転体の搾り部を小間隙をもつて囲繞して調理室
   を形成するとともにこの調理室の周面に開口さ
   れフイルタを設けたジユース流出口とかす排出
   口とを有する調理ケースと、この調理ケースの
   上面開口部を前記カツターの切削刃と少許の間
   隙をもつて対向して覆いかつ前記カツターに対
   向する被調理材料投入口を形成した蓋体とを具
   備し、前記調理ケースのジユース流出口に嵌合
   されるフイルタの上部にフイルタ面より略垂直
   に外側に向つて突出され前記ジユース流出口の
   上縁に係合する係止部を設け、このフイルタの
   下部には内側に水平面より下向きに突出され前
   記調理ケースの内底面に係合する弾性鍔部を設
   けたことを特徴とした調理機。 (2) 前記調理機の内底面には、前記フイルタの鍔
   部を嵌合しこの鍔部の上面と調理ケースの内底
   面とを略同一面とする位置決め凹部を形成した
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の調理機。