JPS64173Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はマツ毛にマスカラを塗布する場合に使
用するマスカラ収納容器に関する。

「従来の技術」 従来のマスカラ収納容器は第１図に示すように
マスカラを収納することのできる容器本体１と、
この容器本体１の開口部を密封状態で覆うことの
できるキヤツプ２と、前記容器本体１の開口部に
取付けられた弾性材で形成された筒状のしごき部
材３と、前記キヤツプ２の略中央内面に固定され
た前記しごき部材３と密着可能な軸４と、この軸
４の先端に該軸４の軸心方向と同方向の軸心とな
るように固設されたブラシ５とから構成されてい
た。

このため、マスカラをマツ毛に付ける場合、容
器本体１よりキヤツプ２を外して該キヤツプ２を
引くと、容器本体１内よりしごき部材３を介して
軸４およびブラシ５がしごかれて出てくる。この
片手でキヤツプ２を持つた状態でブラシ５を略水
平に位置させ鏡を見ながらブラシ５を操作してマ
ツ毛にマスカラを付けるが、この場合、キヤツプ
２を持つている手側のマツ毛には反対側の目によ
つて鏡を見ながらマスカラを付けることができる
が、キヤツプ２を持つている手と反対側のマツ毛
にマスカラを付ける場合、キヤツプ２や手によつ
てマスカラを付けない側の目の視界を妨げるの
で、マスカラを付ける側の目で鏡を見ながら操作
しなければならず、その操作に大変苦労するとと
もに、不必要部分にマスカラを付けてしまい、化
粧をしなおさなければならないという欠点があつ
た。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、収納
時にはマスカラブラシと軸とを曲りずらい状態の
一直線状に容易にでき、使用時にはマスカラブラ
シをキヤツプ部での操作で所定位置までの回動さ
せて該部位に固定位置でき、左・右のマツ毛に容
易にかつ確実にマスカラを付けることのできる使
用が容易なマスカラ収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案はマスカラを収納することのできる容器
本体と、この容器本体の開口部を密封状態で覆う
ことのできるキヤツプと、前記容器本体の開口部
に取付けられた弾性材で形成した筒状のしごき部
材と、前記キヤツプのほぼ中央内面に固定された
前記しごき部材でしごかれるように当接する軸
と、この軸の先端部に枢支ピンを介して回動可能
に取付けられた収納時には該軸の先端部の平面部
と当接する平面部を有するブラシ支持台と、この
ブラシ支持台に固定されたマスカラブラシと、こ
のマスカラブラシの前記容器本体内への収納時に
は前記軸の軸心方向と同方向となるようにマスカ
ラブラシを位置させ、容器本体内より取出して使
用する場合にはマスカラブラシを前記枢支ピンを
支点として所定の位置まで回動させ該部に固定位
置させることのできる前記キヤツプに取付けられ
た回動機構とからなることを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、第２図ないし第１４図に示す実施例によ
り、本考案を詳細に説明する。

第２図ないし第４図の実施例において、１１は
マスカラを収納することのできる容器本体で、こ
の容器本体１１の開口部１２の外周部には雄ねじ
のキヤツプ嵌合部１３が形成されている。１４は
前記容器本体１１の開口部１２に嵌合固定された
ゴム等の弾性材で成形されたしごき部材である。
１５は前記容器本体１１のキヤツプ嵌合部１３と
嵌合して開口部１２を密封するキヤツプである。
１６は前記キヤツプ１５の略中央内面に固定され
た前記しごき部材１４によつてしごかれながら前
記容器本体１１内に出入りする軸である。１７は
前記軸１６の先端部に枢支ピン１８によつて回動
可能に取付けられたマスカラブラシで、このマス
カラブラシ１７は前記軸１６に枢支ピン１８によ
つて回動可能に取付けられたブラシ支持台１９
と、このブラシ支持台１９に固設された収納時に
は前記軸１６の軸心方向と同方向の軸心となるブ
ラシ本体２０とから構成されている。

２１は前記マスカラブラシ１７の前記容器本体
１１内への出入れ時には前記軸１６の軸心方向と
同方向となるようにブラシ本体２０を位置させ、
容器本体１１内より取出した場合にはブラシ本体
２０を回動位置させることのできる回動機構で、
この回動機構２１は前記キヤツプ１５に形成した
ねじ部２２と螺合する該キヤツプ１５の頭部より
突出する操作釦２３と、一端が前記操作釦２３の
内面に固着され、他端が前記ブラシ支持台１９の
外周部に固定された操作バー２４とからなり、該
操作バー２４は前記軸１６と当接するようにスラ
イドし、先端部側は前記ブラシ支持台１９を回動
できるように薄肉の折曲げ部２５，２６が形成さ
れている。

「本考案の実施例の作用」 上記構成にあつては、一方の手で容器本体１１
を持ち、他方の手でキヤツプ１５を持つて、容器
本体１１とキヤツプ１１との嵌合を外してキヤツ
プ１５を容器本体１１内よりマスカラブラシ１７
を引出すように動かし引出す。この時、マスカラ
ブラシ１７にはしごき部材１４によつてしごか
れ、適量のマスカラが付着している。この状態
で、キヤツプ１５を持つた手側のマツ毛にマスカ
ラを付ける場合には従来と同様な操作によつて付
ける。次にキヤツプ１５を持つ手とは反対側のマ
ツ毛にマスカラを付ける場合には一方の手でキヤ
ツプ１５を持ち、他方の手で操作釦２３をもつて
回動させる。この操作釦２３の回動によつて操作
バー２４は軸１６に沿つてキヤツプ１５側へスラ
イドする。この操作バー２４のスライドによつて
ブラシ支持台１９は枢支ピン１８を支点に回動
し、例えば90゜回動する位置まで回動させ続ける。

このようにブラシ本体２０を軸１６に対し回動
させるとキヤツプ１５を持つている手によつてマ
スカラを付けない方の目の視界を妨げることな
く、楽にマツ毛にマスカラを付けることができ
る。

「本考案の異なる実施例」 次に第５図ないし第１４図に示す本考案の異な
る実施例につき説明する。なお、これらの実施例
の説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成
部分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第５図および第６図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は軸１６にスライド
溝２７を形成するとともに、該スライド溝２７内
に隙間なくスライド可能に操作バー２４Ａを取付
けた点で、このように構成することにより、軸１
６、操作バー２４Ａ等に不要なマスカラが付着し
てしごき部材１４より出てくるのを防止すること
ができる。

第７図および第８図の実施例において、前記本
考案の実施例と主に異なる点は回動機構２１Ａ
で、この回動機構２１Ａは枢支ピン１８に取付け
られたブラシ支持台１９Ａを常時回動方向へ付勢
するスプリング２８と、前記ブラシ支持台１９Ａ
を軸１６Ａの軸心方向と同方向あるいは回動方向
に位置させる操作釦２３に取付けられた前記軸１
６Ａの中心に形成した孔１６ａ内に設けられた操
作線２９とで構成した点で、このように構成して
も同様な作用効果が得られる。

第９図および第１０図の実施例において、前記
本考案の実施例と主に異なる点は回動機構２１Ｂ
で、この回動機構２１Ｂは筒状に形成した軸１６
Ａ内に備えられた一端がブラシ支持台１９に取付
けられ、他端が操作釦２３に取付けられたピアノ
線などで形成した操作線２９Ａを用いて構成した
点で、このように構成しても良い。

第１１図および第１２図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は操作釦２３Ａ
をノツク式にした点で、３０はキヤツプ１５の操
作釦挿入孔３１の略中央部に形成した係止用突片
である。３２は前記操作釦２３Ａを常時突出する
方向へ付勢するスプリングである。３３は前記操
作釦２３Ａの先端部外周に形成した前記係止用突
片３０と係合する係止片である。このように構成
すると、操作釦２３Ａを押込むと操作釦２３Ａは
スプリング３２の付勢力に抗して押込まれ係止片
３３が係止用突片３０をのりこえた所で、静かに
操作釦２３Ａをはなすと、この操作釦２３Ａの係
止片３３は係止用突片３０と係止する。この状態
がブラシ本体２０が回動した状態となつている。
次に操作釦２３Ａを奥まで押込みはなすとスプリ
ング３２の付勢力によつて操作釦２３Ａの係止片
３３は係止用突片３０をのりこえて押出される。
この状態がブラシ本体２０と軸１６とが直線状態
となつている。

第１３図および第１４図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点はキヤツプ１５
の外周部にスライド可能な操作釦２３Ｂを備えた
点で、このように構成しても同様な作用効果が得
られる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) マスカラを収納することのできる容器本体
と、この容器本体の開口部を密封状態で覆うこ
とのできるキヤツプと、前記容器本体の開口部
に取付けられた弾性材で形成した筒状のしごき
部材と、前記キヤツプのほぼ中央内面に固定さ
れた前記しごき部材でしごかれるように当接す
る軸と、この軸の先端部に枢支ピンを介して回
動可能に取付けられた収納時には該軸の先端部
の平面部と当接する平面部を有するブラシ支持
台と、このブラシ支持台に固定されたマスカラ
ブラシと、このマスカラブラシの前記容器本体
内への収納時には前記軸の軸心方向と同方向と
なるようにマスカラブラシを位置させ、容器本
体内より取出して使用する場合にはマスカラブ
ラシを前記枢支ピンを支点として所定の位置ま
で回動させ該部に固定位置させることのできる
前記キヤツプに取付けられた回動機構で構成し
たので、マスカラブラシを従来と同様にして使
用することができるとともに、マスカラブラシ
を所定の角度に回動させて使用することができ
る。したがつて、キヤツプとキヤツプを持つ手
によつてマスカラを付けない方の目の視界を妨
げることなくマスカラブラシを操作してマツ毛
にマスカラを付けることができる。

(2) 前記(1)によつて、マスカラブラシを自分の使
いやすい角度にキヤツプ部位の回動機構を操作
して回動させることができるので、従来のよう
にマスカラブラシの回動操作を容器の口部に押
付けて行うもののように容器の口部を汚したり
するのを確実に防止することができる。

(3) 前記(1)によつて、マスカラブラシを自分の使
いやすい角度にキヤツプ部位の回動機構を操作
して回動させることができるので、楽に使用で
きる状態にマスカラブラシを位置させることが
でき。したがつて楽にマスカラをマツ毛に付け
ることができる。

(4) 前記(1)によつて、容器本体内へのマスカラブ
ラシの収納時には軸の先端部の平面部とブラシ
支持台の平面部とが当接するので、簡単にマス
カラブラシが回動することがない。このため楽
に容器本体内にマスカラブラシを収納させるこ
とができる。

(5) 前記(1)によつて、使用時には回動機構でマス
カラブラシを枢支ピンを支点として所定の位置
まで回動させ該部に固定位置させることのでき
るので、使用中にマスカラブラシが回動するよ
うな不具合を確実に防止することができる。こ
のため、最適状態で使用することができ、綺麗
に化粧することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一実施例を示す断面図、第２図
は本考案の一実施例を示す断面図、第３図および
第４図は本考案の一実施例の要部説明図、第５図
および第６図、第７図および第８図、第９図およ
び第１０図、第１１図および第１２図、第１３図
および第１４図はそれぞれ本考案の異なる実施例
を示す説明図である。 １１：容器本体、１２：開口部、１３：キヤツ
プ嵌合部、１４：しごき部材、１５：キヤツプ、
１６，１６Ａ：軸、１７：マスカラブラシ、１
８：枢支ピン、１９，１９Ａ：ブラシ支持台、２
０：ブラシ本体、２１，２１Ａ，２１Ｂ：回動機
構、２２：ねじ部、２３，２３Ａ，２３Ｂ：操作
釦、２４，２４Ａ：操作バー、２５，２６：折曲
げ部、２７：スライド溝、２８：スプリング、２
９，２９Ａ：操作線、３０：係止用突片、３１：
操作釦挿入孔、３２：スプリング、３３：係止
片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ マスカラを収納することのできる容器本体
   と、この容器本体の開口部を密封状態で覆うこ
   とのできるキヤツプと、前記容器本体の開口部
   に取付けられた弾性材で形成した筒状のしごき
   部材と、前記キヤツプのほぼ中央内面に固定さ
   れた前記しごき部材でしごかれるように当接す
   る軸と、この軸の先端部に枢支ピンを介して回
   動可能に取付けられた収納時には該軸の先端部
   の平面部と当接する平面部を有するブラシ支持
   台と、このブラシ支持台に固定されたマスカラ
   ブラシと、このマスカラブラシの前記容器本体
   内への収納時には前記軸の軸心方向と同方向と
   なるようにマスカラブラシを位置させ、容器本
   体内より取出して使用する場合にはマスカラブ
   ラシを前記枢支ピンを支点として所定の位置ま
   で回動させ該部に固定位置させることのできる
   前記キヤツプに取付けられた回動機構とからな
   ることを特徴とするマスカラ収納容器。 ２ 回動機構はキヤツプに出没自在に取付けられ
   た操作釦と、この操作釦に一端が固定され、他
   端が軸の先端部に枢支されたマスカラブラシ支
   持台の外周部に取付けられた前記操作釦の押込
   みによつてマスカラブラシ支持台を回動させる
   ことのできる操作バーとからなることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載のマス
   カラ収納容器。 ３ 回動機構の操作バーは軸に隙間なく摺動可能
   に取付けられていることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第２項記載のマスカラ収納容
   器。 ４ 回動機構の操作バーは筒状に形成した軸の中
   心部に配置されていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第２項記載のマスカラ収納容
   器。 ５ 回動機構の操作バーとマスカラブラシ支持台
   は一体成形されていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項ないし第４項いずれか
   に記載のマスカラ収納容器。 ６ 回動機構の操作釦はキヤツプにノツク式、ね
   じ式、スライド式に取付けられていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項ないし
   第５項いずれかに記載のマスカラ収納容器。