JPS64130Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、使用目的に応じて開閉することに
よりベツドあるいはソフアーとして使用できる、
いわゆるベツドソフアーに関する。

(ロ) 従来技術 近年、家具の多機能化に伴い、ベツドとソフア
ーとを兼用するベツドソフアーが種々提案実施さ
れている。

しかしながら、この種のベツドソフアーは、ソ
フアーからベツドへ、又はベツドからソフアーへ
切り換える場合、例えば、座部の下に収納されて
いるアングル等を取り出して、これを延長し、そ
の上に、前記取り外した座部等を載せてベツドと
して使用する等、ベツドとソフアーとの切り換え
が煩わしいという欠点がある。

(ハ) 目的 この考案は、ベツドとソフアーの切り換えが極
めて容易で、軽快に行うことができるベツドソフ
アーを提供することを目的としている。

(ニ) 構成 この考案に係るベツドソフアーは、ローラー支
持された座部に、背面部の一端を揺動自在に軸支
し、開閉時に床面と当接する円弧状端面を有する
脚を折り返し部の床面側一端に取りつけ、この折
り返し部の他端と前記背面部の他端とを、両者の
回転止めを備えた連結体にそれぞれ個別に軸支
し、この連結体を折り返し部に沿う方向に付勢し
たことを特徴としてしいる。しかして、座部の移
動の際、移動中心となる脚の端面が床を滑らかに
揺動し、且つ、連結体に作用する付勢力が加わ
り、ベツドソフアーの開閉が容易かつ軽快に行わ
れる。

(ホ) 実施例 第１図はこの考案に係るベツドソフアーの一実
施例を略示した斜視図であり、特に、ソフアー状
態の形態を示している。但し、各部に載置される
クツシヨン材等は省略してある。

このベツドソフアーは、箱状に枠組みされた座
部１０と、座部１０に一端を揺動自在に軸支され
た背面部２０と、一端に脚を備えた折り返し部３
０と、背面部２０と折り返し部３０との他端をそ
れぞれ個別に軸支する連結体４０とより構成され
る。

座部１０において、上辺１１および下辺１２は
折り返し部３０の方向に延在している。下辺両端
部には座部１０を移動可能に支持するローラ１３
がそれぞれ設けられる。

背面部２０は、二本の背面アーム２１から構成
される。背面アームの一端は座部１０の上辺１０
の延在した先端に揺動自在に軸支される。

折り返し部３０は、二本の折り返しアーム３１
より構成される。ソフアー状態において、床面側
に当たる折り返しアーム３１の一端には脚３２が
設けられている。脚３２は、略直角三角形状に折
曲された帯状鉄板の短辺側をアーム３１の側面に
熔接することにより取りつけられている。脚３２
の斜辺部は、アーム３１の上方端を略中心とする
円弧状をなし、アーム３１の他端で床面に当接し
ている。なお、ソフアー状態において、脚３２の
先端部分は、座部１０の柱側面に取りつけられた
保持板１４に当接して保持される。保持板１４の
当接面には、例えば、磁石が取りつけられる。こ
れにより、保持板１４と脚３２が係止保持され、
ソフアーとしての使用中に、座部１０が折り返し
部３０から離れるという不都合がなくなる。

第２図は連結体をその下方より見た斜視図であ
る。４１は鉄板を『コ』の字形状に折曲した軸支
板である。軸支板４１の底部両端は、背面アーム
２１及び折り返しアーム３１の一端が挿通し得る
ように切り取られている。軸支板４１の下方より
挿通された背面アーム２１の一端は軸支板４１の
一方端で、同じく折り返しアーム３１の一端は軸
支板４１の他方端で、それぞれ個別に揺動自在に
軸支される。４２，４３は、ベツド状態にするた
めにアーム２１，３１を開いた場合に、各アーム
が水平状態で止まるように調整されるストツパー
である。本実施例において、アームの係止位置を
調整可能にするために、軸支板４１の底部に螺合
するボルトによりストツパー４２，４３を形成し
ているが、適宜な係止位置を予め設定しておけ
ば、これらを必ずしも調整可能に構成する必要は
ない。軸支板４１の内側の側板にバネ係止板４４
が熔接される。しかして、係止板４４に引張バネ
４５の一端が係止される。

一方、折り返しアーム３１の側面に、前記引張
バネ４５の他端を取りつけるためのＬ形金具４６
が熔接されている。Ｌ形金具４６にはバネ力調整
用の調整ネジ４７が螺合されており、その上方端
に引張バネ４５の他端が係止される。

しかして、前記座部１０、背面部２０、折り返
し部３０に、図示しない板材が架け渡され、その
上にクツシヨン材などを載せて、これらを適宜の
カバーで覆うことによりベツドソフアーが形成さ
れる。

次に、上述した構成を備えたベツドソフアーの
動作について説明する。

第３図は第１図に示したベツドソフアーの開閉
状態を示した説明図である。同図において、第１
図と同一部分は同一符号で示している。５０は、
本ベツドソフアーが載置される床面である。

同図ａは、第１図に示したソフアー状態のの側
面図を示している。かかる状態から、座部１０を
アーム２１，３１が開く方向（同図、矢印の方
向）にスライドさせる。同図ｂは座部１０をスラ
イドさせている状態を示した側面図である。この
場合、脚３２の湾曲部が床面５０を揺動すること
により、折り返し部３０は滑らかに水平方向に傾
斜していく。座部１０は引張バネ４５の付勢力に
抗してスライドさせることになるが、引張バネ４
５はアーム２１，３１の支軸の近くに係止されて
おり、また、各アームの自重の作用により、座部
１０をスライドさせる力は僅かである。アーム２
１，３１が略水平になると、各アームの軸支され
た一端部が、前記連結体４０のストツパー４２，
４３に当たつて、両アームの回転が止まる。これ
により、同図ｃに示すように座部１０、背面部２
０および折り返し部３０が水平方向に支持され、
ベツド状態になる。

ベツド状態からソフアー状態に戻す場合、座部
１０を持ち上げ気味に折り返し部３０の方向に押
す。しかして、背面部２０と折り返し部３０と
は、引張バネ４５によつて閉成する方向に付勢さ
れるため、僅かな力でベツド状態からソフアー状
態へ戻すことができる。

(ヘ) 効果 この考案に係るベツドソフアーは、上述のよう
に構成したから、ローラー支持された座部を移動
する際、移動中心となる脚の端面が床を滑らかに
揺動し、且つ、閉成の際に連結体に作用する付勢
力が加わる。そのため、この考案によればベツド
とソフアーの切り換えが極めて容易で、且つ、軽
快に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るベツドソフアーの一実
施例を略示した斜視図、第２図は連結体部分の詳
細図、第３図は第１図に示したベツドソフアーの
開閉状態を示した側面図である。 １０……座部、２０……背面部、３０……折り
返し部、３２……脚、４０……連結体、４５……
引張バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ローラー支持された座部に、背面部の一端を揺
   動自在に軸支し、開閉時に床面と当接する円弧状
   端面を有する脚を折り返し部の床面側一端に取り
   つけ、この折り返し部の他端と前記背面部の他端
   とを、両者の回転止めを備えた連結体にそれぞれ
   個別に軸支し、この連結体を折り返し部に沿う方
   向に付勢したことを特徴とするベツドソフアー。