JPS6410754B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は冷凍食品を解凍する解凍室を備えた解
凍室付冷蔵庫に関する。

従来例の構成とその問題点 近年冷凍食品の普及に伴い解凍室付冷蔵庫が普
及しつつある。以下図面を参照しながら解凍室付
冷蔵庫の従来例について説明する。

第３図は従来の解凍室付冷蔵庫の断面図であり
第４図はその電気回路図である。

図において１は解凍室付冷蔵庫の本体である。
２は本体の庫内を上下に区画する仕切壁、３は仕
切壁２によつて区画された冷凍室、４は同じく仕
切壁２によつて区画された冷蔵室である。

５は冷却器であり仕切壁２の中に配置されてい
る。６は冷却用フアンモータであり前記冷却器５
の奥に配置されており冷却器で冷却された冷気を
前記冷凍室３、冷蔵室４へ撹拌させる。７は冷媒
圧縮用の圧縮機である。８はサーモスタツトであ
り前記冷凍室３の室内温度を検知し、前記冷却用
フアンモータ６、圧縮機７を制御する事により、
冷凍室３の庫内温度調節を行なう。電気回路的に
は冷却用フアンモータ６と圧縮機７はサーモスタ
ツト８を介して電源に並列に接続されている。９
は前記冷蔵室４内において区画された解凍室であ
り被解凍物を収納する。

１０は前記解凍室９内に配置されたヒータであ
り解凍室９内の空気を加熱する。１１は解凍室９
内奥に配置された解凍用フアンモータであり解凍
室内の空気を循環させる。

１２はダンパーサーモスタツトであり前記冷蔵
室４への冷気の流入量を制御し、冷蔵室４及び非
解凍時における解凍室９の庫内温度調節を行う。
１３は手動によるタイマースイツチであり、解凍
時間すなわち前記ヒータ１０及び解凍用フアンモ
ータ１１の通電時間を設定制御する。

ヒータ１０及び解凍用フアンモータ１１は電気
的にサーモスタツト８及びタイマースイツチ１３
を介して電源に並列に接続されるようになつてい
る。

以上のように構成された解凍室付冷蔵庫につい
て以下その動作について説明する。

冷却器５で冷却された冷気は冷却用フアンモー
タ６によつて冷凍室３、冷蔵室４及び解凍室９に
送風され、それぞれの室内を冷却する。

冷凍室３の室内温度調節はサーモスタツト８に
よつて圧縮機７及び冷却用フアンモータ６をON
−OFF制御する事により行われる。すなわち、
冷凍室３の室内温度をサーモスタツト８によつて
検知し、冷凍室内温度が要冷却温度に上昇すれば
圧縮機７及び冷却用フアンモータ６を運転し、冷
却不要温度になると、圧縮機７及び冷却用フアン
モータを停止させるようになつている。

冷蔵室４及び解凍室９の室内温度調節はダンパ
ーサーモスタツト１２によつて冷蔵室４の庫内温
度を検出し、冷蔵室４及び解凍室９への冷気流入
量を制御する事により行なわれる。

解凍に際してはまず、被解凍物は解凍室９内に
収納される。タイマースイツチ１３に解凍時間を
セツトし解凍を開始すると、ヒータ１０によつて
解凍室９内の空気が加熱される。解凍室内の加熱
された空気は解凍用フアンモータ１１によつて解
凍室９内を循環しながら被解凍物に当てられ被解
凍物を加熱し解凍する。

解凍時間すなわち、ヒータ１０及び解凍用フア
ンモータへの通電時間はユーザによつて被解凍物
の量等に応じてタイマースイツチ１３で設定され
るようになつている。設定時間がくるとタイマー
スイツチ１３内部のスイツチが切れ、ヒータ１０
及び、解凍用フアンモータ１１への通電が停止さ
れ解凍が終了し、その後被解凍物は冷蔵温度にて
保存される。

しかしながら上記のような方法では圧縮機７の
運転中は解凍室内に冷気が流入するため、圧縮機
７の運転時と休止時とで解凍速度が異なり、外気
温度、冷凍室温度の設定値のちがいから生じる圧
縮機７の運転率のちがいにより解凍状態にバラツ
キが生じるという欠点を有していた。

また、圧縮機７の運転時は停止時に比べ解凍室
９内に流入する冷気の量が増大し解凍室９内の空
気温度が低下するため解凍時間が遅くなるのであ
る。

つまり、運転率が高い高外気温時などでは、被
解凍物量に応じて、あらかじめ設定された解凍時
間では解凍が不充分であるという場合があつた。

発明の目的 本発明は上記欠点に鑑み圧縮機の運転状況にか
かわらず、解凍終了時の被解凍物の解凍状態を一
定にする事の出来る解凍室付冷蔵庫を提供するも
のである。

発明の構成 この目的を達成するために本発明の解凍室付冷
蔵庫は、解凍中において圧縮機の運転期間中は解
凍用のヒータの発熱量が圧縮機の停止期間中より
も大きくなるように構成されている。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について第１図、第２
図を参照しながら説明する。尚、従来と同構成に
ついては同一番号を付してその詳細な説明を省略
する。図において、８はサーモスタツトであり冷
凍室３の温度を検知し、冷却用フアンモータ６、
及び圧縮機７のON−OFFを制御して冷凍室３の
庫内温度調節をすると同時に解凍時にあつては圧
縮機７の運転時と停止時とで後記解凍用ヒータ１
４の発熱量の切変えを行なう。１４は解凍用のヒ
ータであり、１４ａ第１ヒータと１４ｂ第２ヒー
タとで構成されており、解凍室９内に配置されて
いる。１１は解凍用フアンモータであり解凍室内
の空気を循環させる。解凍用フアンモータ１１と
第２ヒータ１４ｂは電気的にタイマースイツチ１
３を介して電源に並列に接続される。第１ヒータ
１４ａは電気的にサーモスタツト８及びタイマー
スイツチ１３を介して電源に接続されるようにな
つている。

以上のように構成された解凍室付冷蔵庫につい
て以下その動作について説明する。解凍時以外の
動作については従来例と同様であるので省略す
る。

解凍時においては、被解凍物は従来例と同じく
解凍室９内に収納され、被解凍物の量に応じてタ
イマースイツチ１３で解凍時間を設定する事によ
り開始される。タイマースイツチ１３をセツトす
るとタイマースイツチ１３内部のスイツチが接続
され解凍用フアンモータ１１及び第２ヒータ１４
ｂ（たとえば30W）に通電される。さらに解凍中
において圧縮機７の運転中はサーモスタツト８内
部のスイツチが接続されているため第１ヒータ１
４ａ（たとえば10W）にも通電され合計40Wの発
熱量で解凍室９内の空気を加熱する。

解凍中、圧縮機７の停止時においては、サーモ
スタツト８の内部スイツチが接続されていないた
め第１ヒータ１４ａには通電されず、第２ヒータ
１４ｂのみに通電されるため30Wの発熱量で解凍
室９内の空気を加熱する。

第１ヒータ１４ａ、及び第２ヒータ１４ｂによ
つて加熱された解凍室９内の空気は解凍用フアン
モータ１１によつて解凍室９内を循環しながら被
解凍物に当てられ、被解凍物を加熱する事によつ
て解凍を行なう。タイマースイツチ１３に設定さ
れた解凍終了時間が来るとタイマースイツチ１３
内部のスイツチが非接続となるため、解凍用フア
ンモータ１１、及びヒータ１４に通電されなくな
り解凍が終了するようになつている。

以上のように本実施例によれば、解凍中におい
て解凍用ヒータ１４の発熱量を圧縮機７の運転中
は圧縮機７の停止中よりも大きくする事が出来
る。

発明の効果 以上の説明より明らかなように本発明は、解凍
中において解凍室内の空気を加熱するヒータの発
熱量を圧縮機の運転中は圧縮機の停止時よりも大
きくするものであるから、解凍中において圧縮機
が運転されており、解凍室内に冷気が多く流入し
てくる場合にあつても解凍室内の空気温度が低下
する事なく、解凍速度が遅くなる事がない。

そのため圧縮機の運転状況にかかわりなく解凍
終了時の被解凍物の解凍状態をバラツキなく一定
にする事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における解凍室付冷蔵庫の一実
施例の電気回路図、第２図は同第１図の解凍室付
冷蔵庫の断面図、第３図は従来解凍室付冷蔵庫の
断面図、第４図は同じく従来解凍室付冷蔵庫の電
気回路図である。 ７……圧縮機、１４……ヒータ、１４ａ……第
１ヒータ、１４ｂ……第２ヒータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 冷凍サイクルの圧縮機と、前記冷凍サイクル
   にて冷却される庫内に区画配置された解凍室と、
   この解凍室内の空気を加熱するヒータと、前記解
   凍室内の空気を循環あるいは対流させる解凍用フ
   アンモータとよりなり、解凍中は前記ヒータを常
   時通電させるとともに前記ヒータ発熱量を前記圧
   縮機の運転中は圧縮機が停止している時よりも大
   きくなるようにサーモスタツトに接続してなる解
   凍室付冷蔵庫。