JPS641061Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は射出成形機に係り、特に可動盤の動
いた位置を検出する位置検出器を射出成形機のオ
ペレータの直前に設けた射出成形機に関する。

射出成形機において金型を開閉移動する可動盤
の位置を正確に検出して制御することが必要であ
る。従来は取付けが容易であることから型締シリ
ンダ側に、例えばリミツトスイツチや近接スイツ
チと検出ドツグを組合せてなる位置検出器を装備
していた。

ところがこの従来の位置検出器は通常オペレー
タが成形機を操作する位置からは離れたところに
設けられていたために、固定金型と可動金型との
型合せや可動盤の微少移動あるいは型締状態を直
視しながら位置検出器の微調整をすることは困難
であつた。そのために、位置検出器を最適な位置
にセツトするまでに長時間を要した。

この考案の目的は、上述した従来の位置検出器
が有する問題点が解消し、固定金型と可動金型の
至近距離に位置検出器を配置し、金型の移動状態
を直視しながらセツト位置を微調整できるように
した射出成形機を提供することにある。

この目的を達成するためにこの考案は、少なく
とも型開閉空間側方を開閉する安全ドアを備える
と共に、可動盤の動いた位置を位置検出器で検出
できるようにした射出成形機において、前記可動
盤の前記安全ドア側の側面下部に下方に向けて取
付フレームを突設し、この取付フレームの下部に
複数個の位置検出センサを上下方向に所定の間隔
をおいて配設し、前記位置検出センサが移動する
軌道に沿つて複数本の平行な案内を有する支持板
を、前記安全ドアとで前記取付フレームの外方を
覆うように配設し、前記支持板の案内のそれぞれ
に前記位置検出センサの検出片を移動調節可能に
取付けたことを特徴とする。

以下、この考案による射出成形機の一実施例を
図面を参照して説明する。

図において符号１は射出成形機のベツドを示
し、このベツド１の上には固定盤２がセツトさ
れ、この固定盤２に対して固定金型がセツトされ
る。この固定盤と対向する位置のベツド上には、
可動盤３がタイバー４，４によつて案内されて進
退移動するようになつている。また固定金型と可
動金型を閉じ合せる面の直下は、製品落下口７と
なつている。また固定盤２と型締シリンダ５との
間の作業者側前面には、安全ドア８が装備され作
業者の安全が計られている。

しかして上記可動盤３の側面下部には、下方に
向かつて延出する取付フレーム６が固着され、こ
の取付フレーム６の先端部にはスイツチボツクス
１０が形成されている。このスイツチボツクス１
０内には、可動盤３の移動位置を電気信号に変換
するためにリミツトスイツチや近接スイツチなど
の複数の位置検出センサが上下方向に収容され取
付けられている。このスイツチボツクス１０は射
出成形機のオペレータが作業をする場所の前であ
つて、なおかつ可動盤の固定盤側前面下部に設け
られる。一方、この複数の位置検出センサが可動
盤３の移動に伴つて移動する軌跡上には、例えば
案内たる４本の位置検出溝１１ａ，１１ｂ，１１
ｃ，１１ｄがほぼ並行に配置されている。これら
の位置検出溝１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，１１ｄの
それぞれにはリトミツトスイツチの押カムや検出
ドツグのような検出片がそれぞれ長手方向に調節
可能に設けられている。この位置検出溝を構成す
る支持板１３は、取付フレームに取付けられた位
置検出センサの外方オペレータ側に位置し、安全
ドア８の枠体下部またはベツド１に止着される。

従つて可動盤３と共に移動する取付フレーム６
並びに位置検出センサはオペレータ側からみて、
安全ドア８および位置検出溝の構成部材の背面
（後方）に位置し、オペレータは移動する部材に
接触することなく、安全に検出片の位置を調節で
きるようになつている。

この考案はこのように構成されているから、可
動盤３が型締シリンダ５によつて前後に移動し、
その特定の位置を検出するには検出片１２を自在
に調節し、特定の位置に可動盤３が達した時にリ
ミツトスイツチや近接スイツチの接点を開閉でき
るように調節すればよい。この時に位置検出セン
サおよび検出片１２は、それぞれ金型の至近距離
にあるので、金型の移動接近状態あるいは型締状
態を作業者が直視しながらセツテイングすること
が可能となる。

以上のように本考案によれば次の顕著な作用効
果を奏する。

位置検出センサが取付フレームにより金型に
近い位置に設けられているので、金型の合わせ
や型締状態を成形機のオペレータが直視しなが
ら微調整を行うことが可能となり、きわめて容
易にかつ正確に検出片の調整を行うことができ
る。

また安全ドア下部および支持板の背後側に可
動盤と共に高速で移動する取付フレームおよび
位置検出センサが位置するので、操作上におい
ても高い安全性が確保できる。

以上本考案につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本考案はこの実施例に限定されるもの
ではなく、考案の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案による射出成形機の一実施例を示
した正面図である。 １……ベツド、３……可動盤、５……型締シリ
ンダ、１０……スイツチボツクス、１１ａ，１１
ｂ，１１ｃ，１１ｄ……位置検出溝、１２……検
出片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも型開閉空間側方を開閉する安全ドア
   を備えると共に、可動盤の動いた位置を位置検出
   器で検出できるようにした射出成形機において、
   前記可動盤の前記安全ドア側の側面下部に下方に
   向けて取付フレームを突設し、この取付フレーム
   の下部に複数個の位置検出センサを上下方向に所
   定の間隔をおいて配設し、前記位置検出センサが
   移動する軌道に沿つて複数本の平行な案内を有す
   る支持板を、前記安全ドアとで前記取付フレーム
   の外方を覆うように配設し、前記支持板の案内の
   それぞれに前記位置検出センサの検出片を移動調
   節可能に取付けたことを特徴とする射出成形機。