JPS6398496A - 印刷物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は水で濡らすか、湿気を与えて初めて例えば点字
の凹凸が発現するようなインクで印刷した印刷物に関す
る。

（従来の技術） なし。

（発明が解決しようとする問題点） 従来の点字本は機械的な凹凸からなる点字を比較的厚い
紙に印字し、製本しているため、印刷物が分厚くなり、
又点字の印字が入手によるため印字に時間を要し大量の
製本は困難であり、又費用もかなり高いものとなる。本
発明は主としてこのような問題を解決するにある。

（本発明の問題解決策） 本発明は普通の印刷物と同様に印刷、製本し、読書時に
点字や図形を凹凸で紙面に現出させようとするもので、
インクに吸水性高分子物質を含むものを用い印刷するこ
とによりこの問題を解決したものである。

（発明の構成及びその説明） 本発明は吸水性高分子物質を分散含有させたインクで印
刷したことを特徴とする印刷物である。

印刷インクのビヒクルは一般に疎水性のものであり、こ
れに親水性の粉末物質を添加混合しても両者が溶けあう
ことはない。一方親水性物質としては高度に水を吸収し
数百倍もの水を含んでも膨潤はするがゲル状でその形を
保ち得る合成高分子材料も市販されており、天然の高分
子物質であるマンナンの如きものでも２０倍程度の水を
吸収する。

このような吸水性高分子材料としてはアクリル酸重合体
ナトリウム塩、澱粉−アクリルグラフト共重合体、アク
リル酸エステル重合体、澱粉−アクリルアミド−アクリ
ル酸ナトリウム共重合体、交差結合ナトリウムカルボキ
シメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセル
ロースなどのカルボキシ基を有する重合体が挙げられる
。

本発明に使用するインクは原則的には顔料や染料は不要
である（実際には多少識別のため着色するが）から吸水
性高分子材料は粉末としてインク基材（ビヒクル）の２
０〜７０％程度の使用が可能であるので吸水量は格別高
いものでなくてもよい。

インクの製造法としては基材に所定量の吸水性高分子物
質の粉末を僅かな着色料と共に加え混練すればよい。又
印刷は従来の印刷法即ち凸版、オフセット、グラビア等
の何れであってもよい。又本発明の点字等の凹凸は印刷
インクにより発現されるので用紙も特定されず薄いもの
でよいという利点がある。

このようにして印刷されたものは吸水吸湿性の強いもの
であれば経時的に自然に点字や図等を現出させることも
できるが、読書字にのみ紙を軽く湿めらせて点字を発現
させることも可能である。又点字の発現を一時的に即ち
可逆的に発現させることもできるし、紙の繊維の膨らみ
によって永続的に発現させることもできる。このような
実態は使用する紙とインクをどのように組み合せるかに
よって決めることが可能である。

（実施例１） 普通の油性印刷インキ基材４５重量部に吸水性高分子材
料としてアクリル酸ナトリウム塩５４重量部、カーボン
ブラック１重量部を添加混練し印刷インキとした。

このインクを用い普通紙上に簡易オフセット印刷器で点
字文字を印刷し乾燥した。乾燥後この印刷紙に濡れた布
を約１５秒紙上に置き布を取り去った処点字の凹凸が判
然と指感できる程度に現出した。このような現象は点字
に限らず地図等の印刷物にも応用可能である。

（実施例２） 前例と同じインクを用い無サイズの厚手の紙に印刷し、
これを水で濡した処点字文字が現出した。この文字は室
内に放置しても凹凸が多少変化し低くなるものの文字の
完全な消失はなかった。しかしこれを濡らすと最初と同
じような文字となった。

（本発明の効果） 本発明によれば普通の印刷で点字本を製造できるので大
量印刷が可能であり、その結果点字本のコストを大いに
下げることができる。又点字本においてはその厚を従来
品より遥かに薄くでき、持ち運びも容易となるなど、そ
の効果は極めて大きい。

特許出願人　住友重機械工業株式会社 １’１ −４＝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、吸水性高分子物質を分散含有させたインクで印刷し
   たことを特徴とする印刷物。