JPS639711Y2 - - Google Patents

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JPS639711Y2
JPS639711Y2 JP12695886U JP12695886U JPS639711Y2 JP S639711 Y2 JPS639711 Y2 JP S639711Y2 JP 12695886 U JP12695886 U JP 12695886U JP 12695886 U JP12695886 U JP 12695886U JP S639711 Y2 JPS639711 Y2 JP S639711Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は主に建築物の屋根の防水に係わり、特に
露出防水層等に多発する、防水層のふくれの原因
である、防水層とその下地であるコンクリートス
ラブとの間に発生する、膨脹気化水分を、スラブ
の下に脱気して、防水層のふくれを防止する脱気
体に関するものである。
「従来の技術」 本案に関する技術としては特許公開昭和55年第
49451号(以下引例と称す)があつた。
引例は、施工取付けられた状態において、防水
層の下地であるコンクリートスラブ等に、上下に
貫通させた貫通孔により、防水層とコンクリート
スラブ等との間に発生した膨脹気体をスラブ下に
排気することで防水層のふくれを防止するもので
あつた。
「本案が解決しようとする問題点」 従来技術、即、引例はコンクリートスラブに単
に貫通孔を形成するのみなので、上記膨脹気体を
スラブ下へ排気して防水層のふくれを防止できる
とのことであるが下記の問題点があつた。
防水層下のコンクリートスラブに常時貫通孔が
あることは、常にスラブの下からもスラブの上に
通気状態でもあり、若し、防水層上面を台風等の
強い突風等が襲つた際には、一時、防水層上面の
気圧が急激に変動し、大気圧に対して陰圧とな
り、防水層が強い力で上方に吸引される。
防水層が上方へ引張られると防水層とその下地
であるスラブとの隙間が大気圧に対し陰圧となり
スラブの貫通孔からスラブ下の空気を吸引する。
スラブ下は外壁の換気穴や窓等で大気に通じて
いるので上記の際には、防水層が上方に引張られ
る力を止める力が無い状態となり、防水層が剥離
や破断を起こす恐れがある。
近年は特に、防水層を下地に密着させない、部
分接着工法、即、絶縁工法が多くなりつつあるの
で、上記のような場合には防水層が特に剥離しや
すく破断も生じやすい。
しかも一時に大面積の剥離破断の大事故を起こ
す危険がある。
本出願人はこの種の事故で数千m2の防水層が一
度に剥離破断し屋根上から消失した例を確認して
いる。
故に防水層のふくれ即、膨脹気体をスラブ下へ
脱気する場合は、スラブ下からスラブ上へ通気し
ない、逆風止の構造としなければならないのであ
るが、引例にはそれに対する配慮がない。
又、上記膨脹気体には多量の水分が含まれてお
り、スラブの貫通孔により気化水分として、又は
水の状態でも、スラブ下へ水が落ちることであ
り、スラブ下、即、屋内にある天井材、壁材、床
材その他に水害をもたらす。
故に、防水層のふくれ防止体としての、スラブ
へ設置する脱気貫通孔は、貫通孔を通してスラブ
下へ落ちる水分を他に悪影響を及ぼすことなく、
排水処理する等の対応策が必要であるが、引例に
はそれへの対応策がなく配慮もない。
本案は以上のような問題点に着目し、これを補
う為に考案したもので、本案によれば、防水層と
その下地との隙間に発生する、水を含んだ膨脹気
体や、水を、防水層の下地であるスラブの下へ排
気.排水し得、スラブ下からスラブ上への空気の
移動を防止し、屋内に水害をもたらすことなく自
然に水を大気中に発散できるものである。
「問題点を解決する為の手段」 本案は、防水層の下地であるコンクリートスラ
ブ等に設置して、防水層のふくれ現象を、その原
因である、防水層下の膨脹気体を、コンクリート
スラブ下へ脱気して防止する脱気体において、 逆止弁を着脱自在にもうけた脱気管と、その下
方に、通気孔をもうけた水受を着脱自在にもうけ
てなるものである。
「作 用」 本案は上記のような構成であるので、防水層の
下地であるコンクリートスラブ等に設置して防水
層を施工すれば、防水層とその下地との間に発生
した、コンクリート内の水分の気化膨脹気体によ
るふくれ現象の原因である上記膨脹気体を、コン
クリートスラブを貫通する本案脱気管と、その下
方の逆止弁を通してコンクリートスラブの下に脱
気し、更にその下方の水受の通気孔を通して上記
スラブ下の大気に脱気できるので、防水層のふく
れ現象の発生を防止できる。
コンクリートスラブの下方は、梁や壁等にもう
けた換気口や窓等により大気に連通しているので
前記の膨脹気体の気圧は大気圧と平均化されて消
失する。
又、前記膨脹気体に含まれている水分や防水層
の下に発生する水も、本案脱気管によりスラブの
下方へ排水され、逆止弁を通過した水は逆止弁の
働きにより逆止弁の上方へもどることなく下方の
水受に達し、その量が少なければ直ぐに水受の通
気孔から気化発散する。
水受にたまつた水も時間の径過と共に上記のよ
うに気化発散する。
逆止弁は、これを設置した場合には、コンクリ
ートスラブの下方へのみ通気通水するものである
ので、防水層の上面を強力な突風が襲い一時的に
防水層上面の気圧を大気圧に対して陰圧にして防
水層を上方へ吸引する力が働き、いわゆる、防水
層の剥離.破断等の事故の恐れも、スラブを貫通
している脱気管には逆止弁があるので防水層の下
のコンクリートスラブは密閉状態となり防水層を
上方に吸引する防水層上面の気体の陰圧力に比例
して、防水層の下面の気体も陰圧力が働き、防水
層がその下地から離れない。
同様に、スラブの下方から上方に強風が発生し
ても、逆止弁により上記スラブは密閉状態になり
上記の強風も防水層に達することがないので、ス
ラブ下からの強風による防水層の剥離の恐れもな
い。
「実施例」 図面に基づき本案の一実施例を説明する。
脱気管1は管状で防水層の下地であるコンクリ
ートスラブを貫通するもので、長さは上記コンク
リートスラブの厚さに合せる。
脱気管1の上端は輪切状に開口しても基本的構
成に変ることはないが、そのまま直かに防水層に
接面させると、長年月の間には、やわらかい防水
層を損傷する恐れがあるので、防水層Bへの接面
面積をできるだけ広げて、いわゆる、防水層への
あたりをやわらげるようにする。その一例とし
て、脱気管1を脱気管本体1aとその上部の脱気
管頭部体1bに分けて、脱気管頭部体1bは上方
を広口にして、下方を脱気管本体1a内に入いる
ように、いわゆる漏斗状にする。
脱気管本体1aと脱気管頭部体1bとの継ぎは
おす.めすのねじ山による螺合の継ぎにすると、
脱気管全体の長さを任意に調節できる利便もあ
り、継ぎの強度も十分に得られ易く望ましい。
即、脱気管頭部体の下方にはおねじ山1bdを
もうけ、脱気管本体1aの上部内側にはめねじ山
1aAをもうける。
広口の脱気管頭部体1bの上端には、複数の通
気孔1baAをもうけたふた1baを着脱自在にも
うける。
複数の通気孔1baAは通気の為。ふた1baを
着脱自在にもうけるのは、防水層施工前に、万
一、脱気管頭部体1bの内にごみ等がつまつた場
合に掃除を容易にする為である。
上記のごみ等や雨水が脱気管内に入いらないよ
うに、ふた1baの上面は、着脱自在の防水性の
養生シート1bbで保護しておく。
養生シート1bbはアルミ箔の下面に接着、シ
ートをもうけたものがよい。
ふた1baは、いわゆる目皿状のものでもよい。
ふた1baの上には防水層が乗り人が歩行する
ことがあるので、それらに耐え得る強度をもた
せ、又、脱気管全体も上記等に十分耐え得る強度
をもたせる。
脱気管1を脱気管本体1aと頭部体1bとに分
けることは限定の必要はなく、例えば、脱気管1
を1本として、その上端も輪切状のままで直かに
防水層Bに接面させても、本案の基本的構成は変
らず、且、防水層Bを損傷させない方法もある。
例えば、脱気管の上端の輪切状面を肉厚なもの
として、開口部よりも肉の部分の面積も多い位に
して防水層Bに接面させればよい。
しかし、このようにすると、脱気管の脱気能力
を保つ為に脱気管自体を相当に太くすることにな
り、最良ではない。
又、脱気管頭部体1bを漏斗状にすることは、
コンクリートスラブ等に設置する際に、漏斗状部
分が、あご状に引掛かり、取付けがより安定する
利便があり望ましい。
脱気管1は、更に、下方に脱気管下部体1Cと
して分けて、脱気管本体1aの下端に着脱自在に
もうける。
その為に脱気管本体1aの外側におねじ山1
aAを、脱気管下部体1Cの上端部内側にめねじ
山1Caをもうける。
脱気管本体1aの下方に図示のような型枠固定
部材1abをもうけるとよい。
型枠固定部材1abと脱気管本体1aとの取付
けは、上下に移動可能でしかもがたつきのない状
態がよく、その一例として、おす.めすのねじ山
による螺合取付がよい。
その為に、型枠固定部材1abの上部にめねじ
山1abAをもうけ、このねじ山に螺合するよう
に、脱気管本体1aの外側におねじ山1aaをも
うける。
型枠固定部材1abは脱気管本体1aを型枠D
に安定取付ける為のものであるから下端部は横に
広げて、型枠Dへの接面面積を多くし釘止め用の
釘穴をもうけておくとよい。
又、型枠固定部材1abの下面の脱気管本体1
aに接するところは、コンクリートを打設した後
型枠Dを解体後に、脱気管下部体1Cの上端部を
差込める隙間1abaをもたせておく。
型枠固定部材1abを脱気管本体1aにもうけ
ることは、限定するものではなく、例えば型枠固
定部材1abをもうけない脱気管本体1aを型枠
Dにモルタルで仮止めしてからコンクリートAを
打設しても基本的には同じである。
しかし、上記の方法は脱気管本体1aをコンク
リートA内に直立して正しく打込むことがむずか
しいので望ましくない。
逆止弁2は第3図の例に示すように、周囲を厚
くした円板状を中心に向けて薄く且つ下方へ突出
した形にして、中心部を上下に切断しておく。
周囲の厚い部分は、上面下面共平面にしてお
く。
その幅は脱気管本体1a下端の肉厚以上にする
とよい。
材質はゴム等のような軟性材がよい。
逆止弁2は設置された状態で上方から下方への
空気圧や水圧により、下方への一方向のみに開通
するものでなければならない。
上記の機能があれば、形状材質は上記に限定す
るものではない。
脱気管下部体1Cには前記めねじ山1Caの他
に逆止弁2を受止め得るように、上部めねじ山1
Caの下端に突起1Cbをもうける。
上記の突起1Cbの上面は逆止弁2周囲の厚い
部分の下面にもれなく当面するようにする。
上記の突起1Cbは逆止弁2を受止めるもので
あるから、上記の突起に替えて、脱気管下部体1
Cをより肉厚なものとして、その上部内側を薄く
カツトして逆止弁2を収納可能の形としても基本
的構成は同じである。
この場合、カツトした部分に、脱気管本体1a
のおねじ山1aaに螺合するめねじ山1Caをもう
けることは前記と同じである。
脱記管下部体1Cの外側には水受3を取付ける
為のおねじ山1CAをもうける。
脱気管本体1aと逆止弁2と脱気管下部体1C
との継ぎの関係を以下に説明すると、脱気管下部
体1Cの上部内側にもうけた突起1Cb上面に逆
止弁2ものせて収納し、そのままめねじ山1Ca
を脱気管本体1aのおねじ山1aaに螺合させて
逆止弁2を締付けるまでねじりこみ取付ける。
上記により、逆止弁2は脱気管本体1aと脱気
管下部体1C間のパツキングの働きもする。
水受3は下部に水槽部分、上部に通気孔3aを
もたせ、最上部には脱気管下部体1Cのおねじ山
1CAに螺合するめねじ山3cをもうける。
水槽部分は一時水を貯えられればよいので必要
以上に大きくする要はなく500グラムも貯水でき
れば十分である。
通気孔3aは細い穴を多数もうけるようにす
る。
水受3内に吸湿材3bをもうけると吸湿材3b
が水の気化を促進し、又、上方から落水する水音
を消す働きがあり望ましい。
吸湿材3bの出入や水受3内の清掃に便あるよ
うに水受3を上下に分けて着脱自在にすることも
よいことであり、本案の基本的構成に変るもので
はない。
吸湿材3bは不蝕質のもの例えばロツクウー
ル、グラスウール、スポンジ状合成樹脂等がよ
い。
水受3と脱気管との継ぎは上記のようなおす.
めすのねじ山による螺合の取付けに必しも限定す
るものではなく、例えばビス.ナツト等による取
付けでも他の方法でも本案の基本的構成に変らな
い。
脱気管本体1aに水受3を直かに取付けても本
案の基本的構成に変らないが、その場合は水受3
の上部内側に脱気管下部体の突起1Cbと同じ機
能をもたせて逆止弁2を収納できるようにする。
「使用法」 防水層との関係を含めて使用法を以下に説明す
る。
本案の取付けは、防水層の下地であるコンクリ
ートスラブA打設前の型枠Dに第5図に示すよう
に型枠固定部材1abを釘E等で取付け、第6図
に示すように脱気管本体1aを型枠固定部材1
abに差込み、又はねじりこみ下端が型枠Cに着
くようにする。
打設するコンクリートAの厚み以内に脱気管本
体1aの長さをすることは前述のとうりである。
次に脱気管本体1aの上端に合せてスラブコン
クリートAを打設する。
脱気管本体1aがコンクリートAの厚さより短
い場合は、周りのコンクリートAをカツトして上
端を表わす。
しかし、コンクリートA内の鉄筋が露出する程
カツトするのはコンクリートAの強度を弱めるの
でよくない。
コンクリートAが硬化し必要強度を得てから型
枠Dを解体すると第6図に示すようにコンクリー
トAの下面に脱気管本体1aの下端が露出し、そ
の周りに型枠固定材1abによる隙間1abaがあら
われる。
この状態では、コンクリートスラブAを脱気管
本体1aが貫通しており、雨水はコンクリートス
ラブAの下へ落水するわけだが、この時点ではス
ラブ下に落水しても実際問題としては何等支障が
ないのでそのままでよい。
次の工程としては、コンクリートスラブAの上
に、防水層の下地としてのモルタルAaを施工す
るのであるが、その前に、第1図に示すように脱
気管本体1aの上部に脱気管頭部体1bを取付け
る。
この場合、脱気管本体1aのめねじ山1aAに
脱気管頭部体1bのおねじ山1bdを螺合し取付
ける。
脱気管頭部体1bの上端はモルタルAaの仕上
面と面一におさまるように、上記のねじ山を利用
して脱気管全体の長さ等を調節する。
この時点では脱気管頭部体1b上の養生シート
1bbはつけたままにしておき降雨時の防水をす
る。
防水層の下地としてのモルタルAaを施工せず
にコンクリートスラブを同時仕上することで防水
層の下地とする場合は、コンクリート打設前に、
脱気管本体1aに脱気管頭部体1bを取付ける。
この場合、脱気管本体1aの下端から脱気管頭
部体1bの上端までの高さが、防水層の下地とし
てのコンクリートスラブAの厚さと同一にする。
この場合、脱気管本体1aと脱気管頭部体1b
の継ぎがおす・めすのねじ山による螺合の継ぎで
あることは、脱気管全体の長さを任意に調節でき
る利便があり、又、施工も簡単で確実である。
鉄筋コンクリートのスラブに替えて、金属性の
デツキプレートを型枠を兼ねた支持板として、そ
の上にコンクリートを打設する工法の場合は、第
7図に示すように、デツキプレートCの谷の処に
開けた穴に脱気管本体1aを上から差込み、下端
をデツキプレートC下面に突出して取付ける。
突出す寸法は、その部分に下方から脱気管下部
体1Cの上端部を取付けられる寸法にする。
15mm程あればよい。
脱気管本体1aには第7図に示すように型枠固
定部材1abを逆さに取付けて、型枠固定部材の
横に広げた端部をデツキプレートCの山の処に係
止させると脱気管本体1aがより安定する。
コンクリートの打設、防水層下地のモルタルの
施工は前記と同じである。
第7図の例はコンクリートを防水層の下地とす
る、同時仕上げの場合を示したものであるが、こ
の場合は、コンクリートAを打設する前に、脱気
管頭部体1bを脱気管本体1aに取付け、コンク
リートA内におさまるように脱気管全体の長さを
調節して施工した例を示した。
デツキプレートC上のコンクリートは、下面が
デツキプレートCにより密閉されているので、水
分の乾燥が極めておくれ、その為に防水層の下地
として乾燥不十分のままに防水層の施工をせざる
を得ないことがあるので、水分乾燥に特に注意が
必要である。
この場合の良い方法として、脱気管頭部体1b
の側面に排水口1bcを現場で開けてからコンク
リートAを打設することがよい。
この場合は排水口1bcからモルタルが脱気管
内に入いらないように、又、排水口1bcをモル
タルで塞がぬように注意する。
防水層の下地が十分に乾燥したら、防水層を施
工するのであるが、その直前に、脱気管本体1a
下端に逆止弁2を取付ける。
その一例は、脱気管下部体1Cの上部内側の突
起1Cb上に逆止弁2をのせて収納したまま、脱
気管本体1a下端のおねじ山1aaに脱気管下部
体のめねじ山1Caを螺合させ締付ける。
以上により逆止弁2は脱気管本体1aと脱気管
下部体1C間のパツキングも兼ねられる。
この時点では水受3はまだ取付ける必要がな
い。
防水層Bの施工は露出アスフアルト防水の部分
接着による絶縁工法が最適で次のように行う。
乾燥し清掃平滑であることを確認した下地にア
スフアルトプライマーを塗布し乾燥させる。
次に脱気管上面の養生シート1bbをはがし、
通気孔1baAから脱気管に通気することを確認し
てから、脱気管上面に防水用の絶縁シートBaa例
えば砂付ルーフイングの砂付面を下に向けて通気
可能に、熔融アスフアルトBaで部分接着して仮
止めする。
この絶縁シートBaaは防水層Bを施工の際、熔
融アスフアルトBaで脱気管の上面を塞ぐことが
ないようにする為である。
脱気管上面を熔融アスフアルトBaで塞ぐこと
なく防水層Bを施工できれば、上記絶縁シート
Baaは不要であり、ていねいに施工すればできな
いことではない。
防水層Bの最下層は等間隔に穴を開けた砂付絶
縁ルーフイングの砂付面を下に向けて下地面に敷
き、その上に第2層目のルーフイングを流し貼り
を行う際に、熔融アスフアルトBaが上記絶縁砂
付ルーフイングの穴から、防水層下地に流れて部
分的に接着する、いわゆる絶縁工法で行う。
防水層Bの最上層は砂付ルーフイングや砂利撒
仕上げを行い防水層の施工を完了する。
以上のように施工する防水層Bと、その下地と
の間には、単に接しているだけで密着していない
部分の面積が、密着している部分の面積よりも多
く、浮いた状態で、又、最下層の砂付ルーフイン
グの砂付面の砂の粒と粒との間の隙間が横に連通
しているので、この隙間の空気圧に異常があれ
ば、この空気圧力は直ぐに横に伝わり易い状態に
常にある。
防水層Bのふくれ現象は、上記隙間にコンクリ
ートA内の水分が大陽熱等であたためられ、気化
した膨脹気体の圧力が、防水層B上面の大気圧力
よりも大になつて発生するものなのであるから、
上記膨脹気体の圧力を消失させれば、ふくれ現象
が発生しない。
本案は前記「作用」の項に記した通り、上記の
膨脹気体を、防水層の下地であるコンクリートス
ラブAに設置した本案により、スラブ下へ脱気し
てスラブ下の大気圧に消失させて上記防水層のふ
くれ現象を防止する。
防水層施工後、天井工事の前に、スラブ下に露
出している脱気管下部体1Cのおねじ山1CAに
水受3の上部のめねじ山3Cを螺合し取付けるこ
とで水受3を取付ける。
水受3は第1図に示すような一体のものでも、
第4図に示すように上下に分けたものとしても本
案の基本的構成に変らない。
吸湿材3bを水受3内にもうける場合には、水
受3を第4図に示すように上下に分けて、その継
ぎをめす.おすのねじ山による螺合の継ぎとする
と、吸湿材3bの出入れや水受3内の掃除にも便
利である。
水受3の通気孔3aは、水受3に達した水が水
のまま流出しないように、水受3の上方にもう
け、水受3内に貯水できるようにする。
水受3上方の通気孔3aから流出する程の水は
実際問題としてはない。なぜならば、防水層の下
地が十分に乾燥後に防水層を施工するのが防水工
事の厳守事項であり、防水層施工の直前までは水
受3を取付けないからである。
しかし、コンクリートA内の水分は、一見乾燥
したようでも乾燥不十分な事がほとんどで、その
為にふくれ現象が発生し、本案の必要性もある。
本案を設置する屋根スラブ面積当りの数は、建
物の構造や大きさや用途その他により適宜任意で
あり、形状寸法も任意である。
本案の材質は、強度十分で不蝕性のものが望し
く、例えば、逆止弁2以外はプラスチツク系や不
蝕性の金属等がよい。
取付けられた本案の下方には、多くの場合、天
井が施工されるので、そこには天井点検口をもう
けると点検に便利である。
「効果」 本案は以上のような構成であり、上記のような
作用であるので、上記のように使用すると、従来
品の欠点を補い、 ・ 防水層のふくれ現象の原因である、防水層下
面に発生する、水分の気化による膨脹気体を、
本案の作用により、自然に、スラブの下へのみ
脱気して、上記膨脹気体の圧力を下げ、防水層
のふくれ現象を防止できる。
・ 防水層の上面を強力な突風等が襲い、防水層
を上方へ吸引して、防水層の剥離.破断するの
を、その吸引力を利用して、スラブに設置した
本案内の逆止弁の作用により、防水層下面の隙
間を逆に陰圧にして、防水層をスラブ側に吸引
させて防止できる。
・ 膨脹気体と共にスラブ下へ排水した水分を、
本案の水受に一時貯水し、水受の通気孔を通し
て自然に大気中に気化消失させ、スラブ下の天
井や壁や床等への水害を防止できる。
以上の効果がある。
本案はアスフアルト防水工法以外の各種防水工
法にも応用できる。
本案は以上のように、簡単な構造ながら効果の
大なるもので公共に益するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本案とその取付例の一部切欠一部切断
一部縦断正面図。第2図は本案脱気管頭部体の例
の上面斜視図。第3図は逆止弁の例の拡大一部縦
断一部正面図。第4図は水受の別例の一部縦断一
部正面図。第5図は型枠固定部材の一例とその取
付け例の一部切断一部縦断一部正面図。第6図は
脱気管本体と型枠固定部材との組合せとコンクリ
ート打設状態を示す例の一部切断一部縦断一部正
面図。第7図はデツキプレートに本案を取付けた
例の一部切断一部縦断面正面図。 1……脱気管、1a……脱気管本体、1aA…
…脱気管本体のめねじ山、1aa……脱気管本体
のおねじ山、1ab……型枠固定部材、1abA…
…型枠固定部材のめねじ山、1aba……型枠固定
部材下面の隙間、1b……脱気管頭部体、1ba
……ふた、1baA……ふたの通気孔、1bb……
ふたの養生シート、1bc……脱気管頭部体の排
水孔、1bd……脱気管頭部体のおねじ山、1C
……脱気管下部体、1Ca……脱気管下部体のめ
ねじ山、1Cb……脱気管下部体内側の突起、1
CA……脱気管下部体のおねじ山、2……逆止弁、
3……水受、3a……水受の通気孔、3b……吸
湿材、3c……水受のめねじ山、A……防水層の
下地としてのコンクリート.スラブ、Aa……防
水層下地モルタル、B……防水層、Ba……アス
フアルト(熔融アスフアルト)、Baa……絶縁シ
ート、Bc……防水層の下の隙間、C……デツキ
プレート、D……型枠、E……釘。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 防水層の下地であるコンクリートスラブ等へ
    設置して、防水層のふくれを、スラブ下へ脱気
    して防止する脱気体において、 逆止弁をもうけた脱気管と、その下方にもう
    けた、通気孔をもうけた水受とからなる防水層
    ふくれ防止用脱気体。 2 上記水受に吸湿材をもうけた実用新案登録請
    求範囲第1項記載の防水層ふくれ防止用脱気
    体。
JP12695886U 1986-08-20 1986-08-20 Expired JPS639711Y2 (ja)

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