JPS639361B2 - - Google Patents
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- JPS639361B2 JPS639361B2 JP5440679A JP5440679A JPS639361B2 JP S639361 B2 JPS639361 B2 JP S639361B2 JP 5440679 A JP5440679 A JP 5440679A JP 5440679 A JP5440679 A JP 5440679A JP S639361 B2 JPS639361 B2 JP S639361B2
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリエーテルエステルアミドからな
る高分子感温体、特に電気容量成分を一つの制御
因子として温度制御する装置における熱感応性材
料の温度に対する抵抗値やインピーダンスまたは
キヤパシタンスの挙動が改善された高分子感温体
に関するものである。 高分子感温体は主として電気手布、電気カーペ
ツトなどの発熱体用電線の構成材料に供される場
合が多く、その際要求される特性は、(1)温度によ
る電気容量成分、すなわち温度による抵抗値やイ
ンピーダンスまたはキヤパシタンスの変化率が大
きいこと、(2)発熱体の使用環境、とくに湿度によ
つて電気特性の変動が小さいこと、(3)異常昇温に
対処するため明確な融点をもつていること、(4)常
用温度の範囲内において機械的強度や電気的性質
が劣化しないこと、等である。 従来から感温体として使われることが知られて
いる高分子材料としては、ポリ塩化ビニル、セル
ロースエステル、ポリアミド、アクリル酸エステ
ルとアクリロニトリルの共重合物(特公昭26−
1627号公報、特公昭35−7635号公報、特公昭35−
14179号公報)などがある。これら高分子材料を
使用した感熱温度制御線又は面の適用例を第1図
に示す。本質的には絶縁材1、芯線2、高分子感
温体3、信号線4、ヒーター線5から構成されて
いる。この如き構成にすることにより、高分子感
温体3の電気特性、すなわち、抵抗値やインピー
ダンスまたはキヤパシタンスが温度によつて変化
するのを利用し、発熱線用電線にそつて温度を検
出し、制御するものである。 上記高分子感温体として知られている高分子材
料のなかで、ポリアミド樹脂はその電気的性質、
機械的性質、耐熱性、成形加工性等の諸点におい
てすぐれているので、高分子感温体として使用さ
れる場合が多い。さらにポリアミド樹脂は結晶性
高分子であり、他樹脂に比べて明確な融点をもつ
ており、異常昇温に対処することが可能である。
すなわち第1図に示される高分子感温体にポリア
ミド樹脂が使用される場合、ポリアミド樹脂は融
点が200℃前後であり、発熱線の温度が異常昇温
によりその融点以上の温度になると、上記高分子
感温体が融解して、第1図に示される発熱線5と
信号線4とが短絡し、安全装置を作動させること
が可能になる。 高分子感温体としての使用温度範囲に於ける温
度による抵抗値やインピーダンスまたはキヤパシ
タンスの変化率を更に顕著にするために、例えば
特公昭35−14179号公報で示されるように高分子
感温体であるポリ塩化ビニルあるいはポリアミド
樹脂に対しイオン性の界面活性剤、すなわちカチ
オンあるいはアニオン界面活性剤を配合した高分
子感温体組成物を製造する旨の記載がある。しか
しながら、これらイオン性界面活性剤は耐熱性が
劣り、さらにポリ塩化ビニルは耐熱性がポリアミ
ド樹脂より劣つていること、およびポリアミド樹
脂のような明確な融点をもたず、異常昇温に対処
できないという欠点を有する。また、イオン界面
活性剤をナイロン6あるいはナイロン66のような
周知のポリアミド樹脂に配合した場合には、イオ
ン性界面活性剤の耐熱性が劣るため配合すること
ができない。すなわち、特公昭35−14179号公報
に記載されているステアリルジメチルベンジルア
ンモニウムクロライドで代表されるような界面活
性剤類をポリアミド樹脂に添加してその電気特性
の温度変化を増大させることは可能であるが、ポ
リアミド樹脂に混練するにはあまりにもその耐熱
性に劣るため、ほとんどポリアミド樹脂に混練す
ることさえ不可能である。 また、特公昭26−1627号公報に述べられている
ような代表的なポリアミド樹脂であるナイロン6
あるいはナイロン66等においては、その吸水性能
が熱感応性材料として大きすぎるため、例えば電
気毛布用感熱線としてすでに知られているように
最外層にポリ塩化ビニル等の防湿性を与える皮膜
を形成したとしても実質的に完全な防湿は得られ
がたい。このためナイロン6あるいはナイロン66
等を用いた感熱体はその制御温度点がそのおかれ
ている環境条件によつて著しく変動する。すなわ
ち、ナイロン6あるいはナイロン66はその吸水性
能が大きすぎるため使用環境条件によりその電気
特性が著しく変動することから、実質的に電気毛
布、電気カーペツト等の感熱線として使用するこ
とは不可能である。この欠点は界面活性剤等の吸
水性のある添加剤を加えた場合には相乗的に増大
する。 現在、最も優れている高分子感温体としては、
ナイロン11、ナイロン12、あるいは電気特性改良
剤を加えたナイロン11、ナイロン12、ナイロン
6・12、ナイロン12・12やPVCが知られている。
しかしながら、ナイロン11、ナイロン12等単独で
は電気特性の温度変化が小さく、また電気特性の
絶対値が大きく、電気回路(コントローラー)の
面で困難さが生じる。一方、添加剤を加えて電気
特性を改良したナイロン11、ナイロン12、PVC
で上記問題点は解決されるが、直流分極現象が著
しく生じるという大きな新しい問題点が生じる。 本発明者らは上記問題点に鑑み、鋭意検討した
結果、ポリエーテルエステルアミドが優れた高分
子感温体であることを見い出し、本発明に達し
た。 すなわち、本発明(a)10よりも多い炭素原子数を
有するω―アミノカルボン酸又はラクタム、(b)
160〜3000の間の分子量を有するα,ω―ジヒド
ロキシ―ポリテトラヒドロフラン及び(c)炭素原子
数4〜約30を有するジカルボン酸から製造される
ポリエーテルエステルアミドからなる高分子感温
体に関する。 本発明の高分子感温体に用いられるポリエーテ
ルエステルアミドは、例えば特開昭53−119997号
の方法により製造される。これは高めた圧力下で
の加水分解的重縮合によつて行なわれ、この場合
にポリアミド形成性出発成分としては、(a)10より
も多い炭素原子数を有するw―アミノカルボン酸
又はラクタムであり、例えばω―アミノウンデカ
ン酸、殊にラウリンラクタム、(b)成分としては分
子量160〜3000、特に300〜2200、殊に500〜1200
を有するα,ω―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒ
ドロフラン)、ジカルボン酸としては殊に炭素原
子数4〜約30を有するジカルボン酸、有利にはド
デカンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル
酸、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸がそれ
ぞれ使用される。 高分子感温体としての特性は、ポリエーテルエ
ステルアミド中のポリエーテルエステル成分対ポ
リアミド成分の比、及びポリエーテルエステルア
ミド中のポリエーテルエステル成分の種類により
変えることができる。 又、ポリエーテルエステルアミド中に耐熱安定
剤、滑剤等を添加することも可能であり、更に高
分子感温体としての特性改良のために電気特性改
良剤を添加することもできる。 本発明からなる高分子感温体は、従来公知の高
分子感温体よりも電気特性の温度係数が大きく、
更に従来公知のものよりも柔軟性に富んでいる。 したがつて、本発明品は高分子感温体としての
温度制御精度が高く、折り曲げ加工性にすぐれて
いる。以下実施例によつて詳述する。 実施例 1 ラウリンラクタム100重量部、平均分子量860の
αω―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒドロフラン)
26.3重量部及びドデカンジカルボン酸7.0重量部
から得られたポリエーテルエステルアミドを約
50μのアルミニウム箔の間に熱プレス法により約
100μのフイルムを成形し、高分子感温体性能測
定用試料とし、50Hzにおけるインピーダンス及び
1KHzに於ける静電容量の温度依存性を測定した。
第2図に示すが如く、インピーダンス及び静電容
量の温度係数が著しく大きく、優れた高分子感温
体である。さらに、表―1に30℃〜60℃間でのサ
―ミスタ―B定数を示し、高分子感温体の性能を
現わした。 比較例 1 ナイロン12を用い、実施例1と同様な方法によ
り、高分子感温体の性能を調べ、表―1及び第2
図にその結果を示した。 実施例 2 ラウリンラクタム100重量部、平均分子量860の
α,ω―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒドロフラ
ン)27.9重量部及びテレフタル酸5.4重量部から
得られたポリエーテルエステルアミドを用い、実
施例1と同様な方法により高分子感温体の性能を
調べ、優れた性能を有することを見い出し、表―
1に示した。 実施例 3 ラウリンラクタム100重量部、平均分子量860の
ω,α―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒドロフラ
ン)78.9重量部及びドデカンジカルボン酸21.1重
量部より得たポリエーテルエステルアミドを用
い、実施例1と同様な方法により高分子感温体の
性能を調べ、優れたものであることを見い出し、
表―1にその性能を示した。 【表】
る高分子感温体、特に電気容量成分を一つの制御
因子として温度制御する装置における熱感応性材
料の温度に対する抵抗値やインピーダンスまたは
キヤパシタンスの挙動が改善された高分子感温体
に関するものである。 高分子感温体は主として電気手布、電気カーペ
ツトなどの発熱体用電線の構成材料に供される場
合が多く、その際要求される特性は、(1)温度によ
る電気容量成分、すなわち温度による抵抗値やイ
ンピーダンスまたはキヤパシタンスの変化率が大
きいこと、(2)発熱体の使用環境、とくに湿度によ
つて電気特性の変動が小さいこと、(3)異常昇温に
対処するため明確な融点をもつていること、(4)常
用温度の範囲内において機械的強度や電気的性質
が劣化しないこと、等である。 従来から感温体として使われることが知られて
いる高分子材料としては、ポリ塩化ビニル、セル
ロースエステル、ポリアミド、アクリル酸エステ
ルとアクリロニトリルの共重合物(特公昭26−
1627号公報、特公昭35−7635号公報、特公昭35−
14179号公報)などがある。これら高分子材料を
使用した感熱温度制御線又は面の適用例を第1図
に示す。本質的には絶縁材1、芯線2、高分子感
温体3、信号線4、ヒーター線5から構成されて
いる。この如き構成にすることにより、高分子感
温体3の電気特性、すなわち、抵抗値やインピー
ダンスまたはキヤパシタンスが温度によつて変化
するのを利用し、発熱線用電線にそつて温度を検
出し、制御するものである。 上記高分子感温体として知られている高分子材
料のなかで、ポリアミド樹脂はその電気的性質、
機械的性質、耐熱性、成形加工性等の諸点におい
てすぐれているので、高分子感温体として使用さ
れる場合が多い。さらにポリアミド樹脂は結晶性
高分子であり、他樹脂に比べて明確な融点をもつ
ており、異常昇温に対処することが可能である。
すなわち第1図に示される高分子感温体にポリア
ミド樹脂が使用される場合、ポリアミド樹脂は融
点が200℃前後であり、発熱線の温度が異常昇温
によりその融点以上の温度になると、上記高分子
感温体が融解して、第1図に示される発熱線5と
信号線4とが短絡し、安全装置を作動させること
が可能になる。 高分子感温体としての使用温度範囲に於ける温
度による抵抗値やインピーダンスまたはキヤパシ
タンスの変化率を更に顕著にするために、例えば
特公昭35−14179号公報で示されるように高分子
感温体であるポリ塩化ビニルあるいはポリアミド
樹脂に対しイオン性の界面活性剤、すなわちカチ
オンあるいはアニオン界面活性剤を配合した高分
子感温体組成物を製造する旨の記載がある。しか
しながら、これらイオン性界面活性剤は耐熱性が
劣り、さらにポリ塩化ビニルは耐熱性がポリアミ
ド樹脂より劣つていること、およびポリアミド樹
脂のような明確な融点をもたず、異常昇温に対処
できないという欠点を有する。また、イオン界面
活性剤をナイロン6あるいはナイロン66のような
周知のポリアミド樹脂に配合した場合には、イオ
ン性界面活性剤の耐熱性が劣るため配合すること
ができない。すなわち、特公昭35−14179号公報
に記載されているステアリルジメチルベンジルア
ンモニウムクロライドで代表されるような界面活
性剤類をポリアミド樹脂に添加してその電気特性
の温度変化を増大させることは可能であるが、ポ
リアミド樹脂に混練するにはあまりにもその耐熱
性に劣るため、ほとんどポリアミド樹脂に混練す
ることさえ不可能である。 また、特公昭26−1627号公報に述べられている
ような代表的なポリアミド樹脂であるナイロン6
あるいはナイロン66等においては、その吸水性能
が熱感応性材料として大きすぎるため、例えば電
気毛布用感熱線としてすでに知られているように
最外層にポリ塩化ビニル等の防湿性を与える皮膜
を形成したとしても実質的に完全な防湿は得られ
がたい。このためナイロン6あるいはナイロン66
等を用いた感熱体はその制御温度点がそのおかれ
ている環境条件によつて著しく変動する。すなわ
ち、ナイロン6あるいはナイロン66はその吸水性
能が大きすぎるため使用環境条件によりその電気
特性が著しく変動することから、実質的に電気毛
布、電気カーペツト等の感熱線として使用するこ
とは不可能である。この欠点は界面活性剤等の吸
水性のある添加剤を加えた場合には相乗的に増大
する。 現在、最も優れている高分子感温体としては、
ナイロン11、ナイロン12、あるいは電気特性改良
剤を加えたナイロン11、ナイロン12、ナイロン
6・12、ナイロン12・12やPVCが知られている。
しかしながら、ナイロン11、ナイロン12等単独で
は電気特性の温度変化が小さく、また電気特性の
絶対値が大きく、電気回路(コントローラー)の
面で困難さが生じる。一方、添加剤を加えて電気
特性を改良したナイロン11、ナイロン12、PVC
で上記問題点は解決されるが、直流分極現象が著
しく生じるという大きな新しい問題点が生じる。 本発明者らは上記問題点に鑑み、鋭意検討した
結果、ポリエーテルエステルアミドが優れた高分
子感温体であることを見い出し、本発明に達し
た。 すなわち、本発明(a)10よりも多い炭素原子数を
有するω―アミノカルボン酸又はラクタム、(b)
160〜3000の間の分子量を有するα,ω―ジヒド
ロキシ―ポリテトラヒドロフラン及び(c)炭素原子
数4〜約30を有するジカルボン酸から製造される
ポリエーテルエステルアミドからなる高分子感温
体に関する。 本発明の高分子感温体に用いられるポリエーテ
ルエステルアミドは、例えば特開昭53−119997号
の方法により製造される。これは高めた圧力下で
の加水分解的重縮合によつて行なわれ、この場合
にポリアミド形成性出発成分としては、(a)10より
も多い炭素原子数を有するw―アミノカルボン酸
又はラクタムであり、例えばω―アミノウンデカ
ン酸、殊にラウリンラクタム、(b)成分としては分
子量160〜3000、特に300〜2200、殊に500〜1200
を有するα,ω―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒ
ドロフラン)、ジカルボン酸としては殊に炭素原
子数4〜約30を有するジカルボン酸、有利にはド
デカンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル
酸、テレフタル酸及び/又はイソフタル酸がそれ
ぞれ使用される。 高分子感温体としての特性は、ポリエーテルエ
ステルアミド中のポリエーテルエステル成分対ポ
リアミド成分の比、及びポリエーテルエステルア
ミド中のポリエーテルエステル成分の種類により
変えることができる。 又、ポリエーテルエステルアミド中に耐熱安定
剤、滑剤等を添加することも可能であり、更に高
分子感温体としての特性改良のために電気特性改
良剤を添加することもできる。 本発明からなる高分子感温体は、従来公知の高
分子感温体よりも電気特性の温度係数が大きく、
更に従来公知のものよりも柔軟性に富んでいる。 したがつて、本発明品は高分子感温体としての
温度制御精度が高く、折り曲げ加工性にすぐれて
いる。以下実施例によつて詳述する。 実施例 1 ラウリンラクタム100重量部、平均分子量860の
αω―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒドロフラン)
26.3重量部及びドデカンジカルボン酸7.0重量部
から得られたポリエーテルエステルアミドを約
50μのアルミニウム箔の間に熱プレス法により約
100μのフイルムを成形し、高分子感温体性能測
定用試料とし、50Hzにおけるインピーダンス及び
1KHzに於ける静電容量の温度依存性を測定した。
第2図に示すが如く、インピーダンス及び静電容
量の温度係数が著しく大きく、優れた高分子感温
体である。さらに、表―1に30℃〜60℃間でのサ
―ミスタ―B定数を示し、高分子感温体の性能を
現わした。 比較例 1 ナイロン12を用い、実施例1と同様な方法によ
り、高分子感温体の性能を調べ、表―1及び第2
図にその結果を示した。 実施例 2 ラウリンラクタム100重量部、平均分子量860の
α,ω―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒドロフラ
ン)27.9重量部及びテレフタル酸5.4重量部から
得られたポリエーテルエステルアミドを用い、実
施例1と同様な方法により高分子感温体の性能を
調べ、優れた性能を有することを見い出し、表―
1に示した。 実施例 3 ラウリンラクタム100重量部、平均分子量860の
ω,α―ジヒドロキシ―(ポリテトラヒドロフラ
ン)78.9重量部及びドデカンジカルボン酸21.1重
量部より得たポリエーテルエステルアミドを用
い、実施例1と同様な方法により高分子感温体の
性能を調べ、優れたものであることを見い出し、
表―1にその性能を示した。 【表】
第1図Aは、感温度制御線の一例を示す一部切
欠斜視図、Bは感熱温度制御面の一例を示す断面
図であり、第2図は、感温体のインピーダンス特
性を示すグラフである。 1……絶縁材、2……芯線、3……高分子感温
体、4……信号線、5……ヒーター線。
欠斜視図、Bは感熱温度制御面の一例を示す断面
図であり、第2図は、感温体のインピーダンス特
性を示すグラフである。 1……絶縁材、2……芯線、3……高分子感温
体、4……信号線、5……ヒーター線。
Claims (1)
- 1 (a)10よりも多い炭素原子数を有するω―アミ
ノカルボン酸又はラクタム、(b)160〜3000の間の
分子量を有するα,ω―ジヒドロキシ―ポリテト
ラヒドロフラン及び(c)炭素原子数4〜約30を有す
るジカルボン酸から製造されてなるポリエーテル
エステルアミドからなる高分子感温体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5440679A JPS55145756A (en) | 1979-05-02 | 1979-05-02 | High-molecular heat-sensitive material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5440679A JPS55145756A (en) | 1979-05-02 | 1979-05-02 | High-molecular heat-sensitive material |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55145756A JPS55145756A (en) | 1980-11-13 |
JPS639361B2 true JPS639361B2 (ja) | 1988-02-29 |
Family
ID=12969812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5440679A Granted JPS55145756A (en) | 1979-05-02 | 1979-05-02 | High-molecular heat-sensitive material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS55145756A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4617356A (en) * | 1984-06-15 | 1986-10-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Temperature sensitive polymer compositions |
US4831354A (en) * | 1987-12-03 | 1989-05-16 | Therm-O-Disc, Incorporated | Polymer type PTC assembly |
-
1979
- 1979-05-02 JP JP5440679A patent/JPS55145756A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55145756A (en) | 1980-11-13 |
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